説明

β−グルカン含有製品、該製品の製造方法および該製品の使用

穀物類から製造される新規β−グルカン含有製品、該製品の製造方法および該製品の使用。好ましい1実施態様として、本発明はβ−グルカンを含有する穀粉状の穀物製品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀物類から製造される新規なβ−グルカン含有製品、該製品の製造方法およびβ−グルカンを含有する穀粉状の穀物製品類に関する。
【背景技術】
【0002】
「β−グルカン」の用語は、(1→3)および(1→4)β−結合により互いに結合しているD−グルコシルピラノシル単位を含む多糖類を意味する。
【0003】
β−グルカンは、オート麦や大麦などの多くの穀物粒に天然に存在する。穀物類に存在するβ−グルカンの分子量は、概して200,000〜2,000,000ダルトンである。
【0004】
β−グルカンは、食品添加物として望ましく、例えば、食品に食感(口あたり)を付与したり、食品のコーティング用の可食性フィルムとして有用である。β−グルカンは、また、食品の嵩を増やすために使用してもよく、支障のない風味を有するという利点がある。また、β−グルカンは、食品に粘性を付与することができる。
【0005】
β−グルカンは、また、治療用薬剤としても望ましい。β−グルカンは、血清コレステロール値を低下させること、創傷を治癒させること、血糖応答を調整すること、そして便秘を緩和させることが証明されている。β−グルカンは、能動的に特異的細胞受容体と結合することができ、そのために広範囲の障害あるいは疾患の治療に役立つことができる。
【0006】
β−グルカンの治療上の使用、特に血糖応答の調整をするための治療上の使用は、β−グルカンが小腸内で産生する粘性に関連しているように思われる。そして、β−グルカン溶液の粘性は、β−グルカンの分子量および溶液中におけるその濃度に関係している。したがって、β−グルカンが例えば約2,000,000ダルトンの高分子量であることが、特に血糖応答の調整に有利である。β−グルカン溶液の濃度が、少なくとも約0.1重量%よりも高い濃度であることが有利であるとも考えられている。
【0007】
しかしながら、β−グルカンの分子量が2,000,000ダルトンよりも低いときは、β−グルカンが充分な治療効果を発揮するためには、その濃度は約0.1%よりかなり高濃度であることが必要である。
【0008】
オート麦や大麦などの穀物類は、2〜4%β−グルカンを含むのが一般的である。しかしながら、β−グルカンが富化した穀粉を得ることは可能である。こうした穀粉は、穀物類を製粉し、湿式または乾式分級をすることにより、あるいは穀粉を空気分級することにより、あるいはβ−グルカン高含量の特定の穀物の品種を製粉することにより、あるいはこれらの方法の組み合わせによって製造することができる。例えば大麦の場合、空気分級をすると 20%β−グルカンまで含有する画分を得ることができ、ある種のワックス状の品種では8%β−グルカンよりも高い含量を含むことが知られている。
【0009】
穀物の穀粉などのβ−グルカン含有原料が水と混合すると、穀粉中のβ−グルカンは、全てではないが、穀粉から溶出されて水に溶解する。この溶出される量は、抽出条件に依存する。例えば、10℃よりも低温で抽出すると、穀粉中のβ−グルカンの25%未満が、1時間の抽出行程で溶出される。
【0010】
穀物の穀粉からβ−グルカンを抽出する際に、β−グルカンの分子量は、穀物の穀粉関連のβ−グルカン分解酵素による明らかなβ−グルカンの加水分解により低下する。このことは、β−グルカンの粘度を低下させるが、これはβ−グルカンの例えば血糖応答の調整というような治療効果をも低下させているように思われる。したがって、信頼して適用するためには、抽出前に酵素を不活性化するのが有利でる。こうした酵素を不活性化する公知の方法としては、穀粉を水とエタノールとの混合物中で加熱する、あるいは穀粉を少量の水とともに加熱して澱粉のゲル化を回避する方法が挙げられる。これらの方法によれば、抽出過程におけるβ−グルカンの分子量を非常に増大させる結果となるが、生理的条件下、すなわち約37℃で溶出されるβ−グルカンの量が非常に減少する。一般に、酵素が不活性化される場合、生理的温度で溶出することができるβ−グルカンの量は、穀粉中の全β−グルカンの30%と小量である。酵素が不活性化されなかったとしても、β−グルカンの約50%だけが穀粉から溶出され、β−グルカンは生理学的条件下で低分子量となる。
【0011】
β−グルカンの殆んどまたは全てが生理的条件下で穀粉から溶出されるならば、穀粉の治療効果、特に血糖応答の調整は大いに増大するであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、改善されたβ−グルカン含有加工穀物粒製品、該製品の製造方法またはその使用を提供することにあり、あるいは前記したもののいずれかの有用な選択肢を大衆に少なくとも提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の1実施態様においては、約0〜55℃の温度で水と混合したときに、少なくとも約60%のβ−グルカンが水中に溶出し、その溶出されたβ−グルカンは少なくとも約100,000ダルトンを超えた平均分子量を有し、および/またはβ−グルカン濃度約0.5重量%のときの比粘度が約2.0cStよりも大きい、β−グルカン含有加工穀物粒製品が提供される。
【0014】
本発明の関連した実施態様では、β−グルカンを約37℃、1時間、重量:容量比が約1:20で水と混合したとき、少なくとも約60%のβ−グルカンが水中に溶出し、この溶出されたβ−グルカンが少なくとも約100,000ダルトンよりも大きい平均分子量を有するβ−グルカン含有加工穀物粒製品が提供される。
【0015】
本発明の別の実施態様では、重量:容量比が約1:20の割合で水と約37℃、1時間、混合したとき、少なくとも約60%のβ−グルカンが水中に溶出し、この溶出されたβ−グルカンが、約0.5重量%のβ−グルカン濃度ときの比粘度が約2.0cStよりも大きいβ−グルカン含有加工穀物粒製品が提供される。
【0016】
該製品は、好ましくは穀粉である。
【0017】
該製品は6重量%を超えたβ−グルカン含量の穀物由来のものが好ましい。より好ましくは、該製品は、β−グルカン含量が9重量%よりも大きい含量の穀物由来のものである。
【0018】
溶出されたβ−グルカン量は、75%を超えるのが好ましい。
【0019】
溶出されたβ−グルカンの平均分子量は約500,000ダルトンよりも大きく、および/または約0.5重量%のβ−グルカン濃度のときの比粘度が、約20.0cStよりも大きいのが好ましい。
【0020】
該製品は追加的な成分を含むことが好ましい。さらに、該製品中の澱粉は物理的に修飾される。
【0021】
本発明のさらなる実施態様では、穀物粒の約50重量%を超える水の存在下、β−グルカン含有穀物粒を約60℃より高温で少なくとも加熱し、次いで乾燥することを特徴とするβ−グルカン含有製品の製造方法が提供される。
【0022】
当該製造方法は、少なくとも以下の工程:
β−グルカン含有穀物粒を水と混合して50重量%を越える水を含む混合物とすること、
該混合物を約60℃よりも高温に加熱すること、そして
該混合物を乾燥すること、
を含むのが好ましい。
【0023】
穀物粒の水との混合は、加熱前に実施するのが好ましい。別法として、穀物粒と水との混合および加熱を同時に行ってもよい。
【0024】
穀物粒は6%を超えるβ−グルカンを含有しているのが好ましく、9%を超えるβ−グルカンを含有しているのがより好ましい。
【0025】
穀物粒は、好ましくは大麦である。代用品としてオート麦がある。別の態様として、種々の穀物粒の混合物が挙げられる。
【0026】
穀物粒としては、加工穀物粒が好ましい。より好ましくは、加工穀物粒は穀粉である。β−グルカンが富化されている穀粉が、より好ましい。
【0027】
関連する実施態様では、穀物粒および他の食品成分が、本発明に従って水と組み合わせて混合され、該混合物は穀物粒に対して50重量%を越える水を含有している。
【0028】
混合物は約90℃を越える温度に加熱されるのが好ましい。
【0029】
混合物は製粉して穀粉とし、次いで乾燥するのが好ましい。
【0030】
別の実施態様では、本発明は上記した方法にさらに、加工前、加工中または加工後に、1以上の成分または有効成分を穀物粒に添加する、および/または穀物粒に存在する澱粉を物理的に修飾し、および/または部分的に酵素で加水分解する工程を含んでいる。
【0031】
さらに本発明の実施態様では、少なくとも以下の工程:
他の食品成分と組み合わせた穀物粒を水と混合して、穀物粒に対して50重量%を超える水を含む混合物を調製すること、
該混合物を約60℃よりも高温に加熱すること、そして
混合物を乾燥して生成物を生成すること、
を含むβ−グルカン含有食品を製造する方法が提供される。
【0032】
別の広い実施態様では、本発明は上記した方法で製造されるβ−グルカン含有製品を提供する。
【0033】
本発明の別の実施態様では、上記したβ−グルカン含有製品を少なくとも含む食品を提供する。上記食品はパンが好ましい。それに替わる食品としてはパスタである。別の実施態様としては、加工食品バーである。
【0034】
さらに別の実施態様では、本発明は上記した少なくともβ−グルカン含有製品を含む医薬組成物を提供する。
【0035】
本発明のさらに別の広い実施態様では、本発明のβ−グルカン含有製品の製造工程を少なくとも含む食品の製造方法を提供する。
【0036】
別の実施態様では、本発明は血糖応答を調整する、および/または血清コレステロール値を下げる、および/また便秘を緩和するための医薬品を製造する際の本発明のβ−グルカン含有製品の使用を提供する。
【0037】
さらに別の実施態様では、本発明は、本発明のβ−グルカン含有製品を患者に投与する工程を少なくとも含む、患者の血糖応答を調整する、および/または血清コレステロール値を下げる、および/また便秘を緩和する方法を提供する。
【0038】
本発明は、本願明細書に個別にあるいはまとめて言及されているあるいは示された部分、要素および特徴からなるものであり、2以上の部分、要素および特徴をどのように組み合わせても、あるいは全てを組み合わせてもよく、特定のものが本発明の関連する技術分野で均等物として知られている場合には、そのような公知の均等物はあたかも個々に記載されているかのように本願明細書に包含されていると見なされる。
【0039】
本発明の他の実施態様では、詳細な説明および後記する実施例から自明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下に、本発明の好ましい形態について一般的に記載する。本発明は後記する実施例によってさらに説明される。
【0041】
本発明者は、驚くべきことに、新規なβ−グルカン含有加工穀物粒製品が、約0〜55℃の温度範囲で多くのβ−グルカンを溶出し、該β−グルカンは代替の穀物系製品と比較してより高分子であることを知見した。特に、β−グルカン含有製品は、生理的温度(約37℃)において、少なくともβ−グルカンの約60%を、より好ましくは少なくとも約65〜70%を、さらに好ましくは少なくとも約75%を水中に溶出する。このように溶出されたβ−グルカンは、平均分子量が少なくとも約100,000ダルトンよりも大きく、より好ましくは500,000ダルトンよりも大きく、および/またはβ−グルカン濃度が約0.5重量%のとき、比粘度が約2.0cStよりも大きく、より好ましくは約20.0cStよりも大きい。
【0042】
本発明の特に好ましい態様は、β−グルカン含有加工穀粒製品を約37℃で、1時間、重量:容量比が約1:20の割合で水と混合したとき、β−グルカンの少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約65〜70%、より好ましくは少なくとも約75%を水中に溶出する、β−グルカン含有加工穀物粒製品である。
【0043】
本発明が関係する当該技術分野の当業者は、水中に溶出されたβ−グルカンの濃度、分子量、および比粘度のうちの1つ以上の測定方法を容易に認識することができるであろう(上述したように)。しかしながら、これらの特徴を測定する特に好ましい方法が、後記する「実施例」の項に提供されている。
【0044】
上記した製品は、例えば、後記する本発明方法によって製造することができる。
【0045】
上記の詳細な製品に加えて、本発明者は、約50重量%を越える水とともに、穀物粒を約95℃で加熱し、次いで少なくとも乾燥することにより、生理的条件下で溶出される非常に増大した分子量のβ−グルカンを有するのみならず、β−グルカンの有意に増加した量を溶出する物質が製造されることを予想外にも知見した。本発明者は、60℃より高温で加熱することにより、そのような結果が得られると考えている。
【0046】
上記条件を用いることにより、付加的に有利な点がある。例えば、穀物類は澱粉分解酵素を含有している。特に、大麦は大量のβ−アミラーゼ(約0.1重量%)を含んでおり、そして少量のα−アミラーゼを含んでいる。これらの酵素は、幾つかの加工食品応用面において望ましくない澱粉を分解することができる。穀物粒を、70℃より高温で水の存在下、60分間、あるいは75℃より高温で15分間、加熱することにより大麦中のβ−アミラーゼは変性する。かくして、そのように処理された穀物粒はもはや、澱粉分解活性を持たない。
【0047】
本発明の製品からのβ−グルカンの溶出に関連して、本願明細書で用いられている「生理学的条件」なる用語は、特定の患者、好ましくは哺乳動物において通常、見られる条件を含むものであり、約36〜38℃、特に37℃の温度を含むものである。
【0048】
1実施形態において、当該新規方法は、穀物粒を水と混合して約50重量%を超える水を含む混合物とし、該混合物を約60℃よりも高温に加熱し、そして該混合物を乾燥する工程を少なくとも含んでいる。1実施形態では、穀物粒は、加熱前に水と混合される。別の実施形態では、穀物粒は、水との加熱、混合が同時に行われる。
【0049】
好ましい実施形態では、当該方法は、穀物粒を水と混合して約60重量%を超える水、より好ましくは約65重量%を超える水を含む混合物を調製することを含む。
【0050】
別の好ましい1実施形態によれば、当該方法は穀物粒を50重量%を超える水と混合して混合物を生成させ、この混合物を約60℃よりも高温に加熱し、次いで該混合物を乾燥する工程を少なくとも含んでいる方法である。
【0051】
好ましい1実施形態によれば、該混合物を約70℃よりも高温に、あるいは80℃よりも高温に加熱される。本発明方法の特に好ましい1実施形態では、穀物粒/水の混合物は、90℃より高温に、好ましくは約95℃よりも高温に加熱される。
【0052】
好ましい1実施形態では、該混合物は製粉されて穀粉とし、次いで乾燥される。
【0053】
上記したように、本発明方法は、穀物粒を使用して本発明の製品を製造する。好ましい1実施形態では、穀物粒のβ−グルカン含量は、約6重量%より多く、より好ましくは9重量%より多い。適当な穀物粒の例示としては、大麦とオート麦が挙げられる。
【0054】
本発明方法は、もっとも好ましくは、出発原料として加工穀物粒を使用する。そのような加工穀物粒としては、標準的な方法によって穀物粒から得られる穀粉あるいは小粒が挙げられる。また、加工穀物粒としては、β−グルカン富化穀粉(すなわち、穀粉が由来する穀粒中のβ−グルカンの割合に対して、より高い割合でβ−グルカンを含有している穀粉)が挙げられ、本発明が関係する当該分野で公知の手法に従って製造することができる。例えば、製粉および空気分級、または製粉および篩分けがそうである。特に好ましい1実施形態は、原料穀物中のβ−グルカン量の少なくとも1.5倍を含有し、少なくとも原料穀粒に存在するβ−グルカンの40%を含有する、β−グルカン富化穀粉が出発原料として使用される。本願明細書における穀物粒の使用についての言及は、こうした穀物粒の加工形態についても言及しているものと理解すべきである。出発原料は加工穀物粒が好ましいが、本発明者らは、実質的に天然の状態にある穀物粒に本発明方法を適用できると考えている。
【0055】
穀物粒の水との混合は、本発明が関係する技術分野における当業者に公知の手段によって行われる。
【0056】
穀物粒と水との初期混合に続いて、混合物を加熱する前に一定時間、寝かせることができると理解すべきである。
【0057】
混合物の加熱は、本発明が関係する技術分野で標準的な手法により実施される。一例として、加熱は攪拌容器中で実施することができる。
【0058】
当該混合物を加熱する時間は、使用する温度、加熱工程の圧力条件などの要因に依存して変わりうる。一般的な例示として、温度および/または圧力は、加熱時間と逆相関である。例えば、温度が上がるにつれて、時間は減少する。本発明の好ましい実施形態では、該混合物は約1分間から1時間、より好ましくは約15分間から1時間、所望の温度まで加熱される。しかしながら、本発明者等は、該混合物を所望の温度に加熱し、ついで実質的に直ちに乾燥工程に入ることを意図している。
【0059】
乾燥は、当業者に容易に公知の標準的な方法を使用して実施される。例えば、商業的規模では、乾燥は熱ローラードライヤーまたは噴霧乾燥を用いて行なわれる。乾燥の代替手段としては、「実施例」の後に概要が記載されている。
【0060】
本願発明で使用されている「乾燥」は、当該混合物または最終製品が必然的に水または湿気を含まない程度までの乾燥を意味しているものと解釈してはならない。最終製品には、一定レベルの湿気が存在していてもよい。好ましくは、製品は充分に低い水分含量が好ましく、それにより微生物の増殖が阻止される。実質的に穀物成分だけを含有している製品に対しては、水分含量は好ましくは約13%未満である。
【0061】
当該混合物の任意の製粉、および引き続く乾燥工程は、本発明関連分野の当業者に公知のどんな標準的な手法によっても実施することができる。しかし、一般的な例示として、商業的な規模では、製粉工程はハンマーミルを使用して実施することができる。
【0062】
本発明のβ−グルカン含有製品は、所望により物理的に修飾することができる。例えば、澱粉は、分解することができる。本発明の関連分野の当業者は、これを達成するために、ゲル化澱粉を冷却したり、温めたり、そしてゲル化澱粉をせん断したりなどの種々の標準的な方法を認識するであろう。これにより、酵素抵抗性の製品を製造できる。また、澱粉はゲル化の間、脂質と反応させて澱粉のアミロース成分を該脂質との錯体を形成することができる。澱粉は、澱粉分解酵素で部分的に加水分解することもできる。そのような修飾は、加工前、加工中あるいは加工後に実施されて本発明の最終製品とすることができる。
【0063】
一般に、本発明のβ−グルカン含有加工穀物粒製品は、加工後も加工前と同一成分を含んでいるが、成分の物理的状態が異なる。例えば、澱粉は、部分的にあるいは完全にゲル化されていてもよい。本発明の製品に含まれるβ−グルカンは、一般に加工前の穀物中のβ−グルカン、すなわち天然β−グルカンに由来する。しかしながら、ある場合には、追加的な成分あるいは有効成分を加工中の穀物に添加することが有利である。例示として、β−グルカンを、穀物に添加して穀物中のβ−グルカン含量を増大させる、あるいは追加的な蛋白を添加することができる。本発明の製品は、天然β−グルカンがどれくらい、生理的温度で溶出されたかによって定義することができる。
【0064】
追加的な成分または有効成分は、本発明の製品に加工中に添加することができる。これは、所望の結果に関係する当該分野の標準的な手法に従い実施される。したがって、本発明方法は、所望の成分を添加することを含むさらなる工程を含んでいてもよい。上記した方法において、添加成分は加工前、加工中、加工後に追加的な成分を穀物粒に添加することができる。
【0065】
上記したように、特に好ましい本発明の実施形態では、β−グルカンが富化されて、原料穀物中のβ−グルカン量に比べて少なくとも1.5倍のβ−グルカンを含み、かつ原料穀物に存在するβ−グルカンの少なくとも40%を含有する穀物粉(好ましくは大麦粉である)が出発原料として使用される。そのような穀物粉は、(i)粉体粒子の約10〜90%が200μm未満となるように穀物粒を製粉する、(ii)製粉された穀粉を約100〜350μmの網目の大きさの篩を使用して乾式分級し、一番上の篩から粗粒画分および篩を通過する細粒画分を採取する、(iii)この細粒画分を、約50〜150μmの、しかし工程(ii)の網目の大きさよりは小さい網目の大きさの篩を使用して乾式分級し、一番上の篩からのβ−グルカン富化画分、および篩を通過する画分から澱粉富化画分を採取する、(iv)任意に上記工程(ii)の粗粒画分を製粉し、β−グルカン富化の全画分、すなわち上記工程(iii)で記載した澱粉富化画分を除いたβ−グルカン富化の全画分が、原料穀物中のβ−グルカン量の少なくとも1.5倍のβ−グルカンを含み、かつ原料穀物中のβ−グルカンの少なくとも40%が、β−グルカン富化画分に存在するように、上記工程(ii)〜(iv)を少なくとも数回、繰り返す、(v)粗い画分を調理する、および(vi)調理された画分を乾燥する方法によって製造することができる。
【0066】
製粉は、適当ないかなる手段を用いても実施することができることを理解すべきである。例えば、ローラーミルまたはハンマーミルを使用することができる。初期の製粉は、フラットローラーを使用するローラーミルによって行うのが好ましい。このローラーミルはフラットローラを使用するものであり、後続のローラーには好ましくは縦溝が形成されている。さらに、種々の分級サイズが使用できる。この工程は、連続式であり、大麦穀粒は種々の製粉機を用いて製粉され、一連の1種以上の篩上で分級され、一連の穀粉を与える。
【0067】
好ましくは、穀物を粉砕し、大きさ別にし、そして縮小するための1セットより多いローラーを使用し、β−グルカン富化画分の収率及び純度、澱粉富化画分の収率のために最適化された数セットの篩を組み合わせた穀粉製粉機で加工するのが好ましい。
【0068】
粉末中のふすまは全て、清浄器で除去するのが好ましい。また、ふすまはふすま仕上げ機で処理されて、β−グルカン富化穀粉の収率および純度、そしてβ−グルカン劣化穀粉の収率を高める。
【0069】
上記方法の好ましい実施形態においては、原料の穀物は最初に真珠状の形体にして、穀物の外層の10〜20%を除去する。
【0070】
上記の加工方法に従い、β−グルカン富化穀粉は、請求されている本発明の方法における出発原料として用いることができる。
【0071】
富化されたβ−グルカンは、他の穀粒または成分と調理前に混合されるのが好ましく、それにより大麦穀粉がβ−グルカン富化されていない場合よりも、高い粘度およびより多くのβ−グルカンの溶出をする大麦穀粉をより少なく含んでいる乾燥品が製造される。
【0072】
本発明のβ−グルカン含有製品は、食品として、あるいは食品中に使用することができる。一例として、当該製品は穀物粒から少なくとも部分的に生産加工されているいかなる食品中にも使用することができる。具体的な例示としては、パン類やパスタ類が挙げられる。そのような製品は、例えば、本発明のβ−グルカン含有製品を有効成分として単に使う通常の手段によって製造することができる。パンの製造方法の一例が、実施例4の見出しの後に提供されている。
【0073】
β−グルカン含有製品は、加工食品バー(例えば、シリアルバー、プロテインバー、健康食品バー)のようなものの中に入れて使用することもできる。そのような製品は、低い血糖値指標を有する健康食品バーとして有用であろう。
【0074】
上記したように、食品は通常の方法により製造することができるが、本発明者らは、本発明方法を使用してそのような製品を製造することを考え出した。すなわち、所望のβ−グルカンが、製品の製造と同時に形成される。例えば、加熱工程およびゲル化工程において、穀物類に対して約50重量%よりも多い水の存在下、出発原料を1つまたはそれ以上の他の穀類および/または他の成分と組み合わせ、そして乾燥することができる。
【0075】
β−グルカンが、ある種の治療効果を有することは知られている。上記したように、哺乳動物における血糖応答を調整する用途が見つかっている。また、β−グルカンは、便秘の緩和、あるいは血清コレステロールの低下に有用である。したがって、本発明のβ−グルカン含有製品は、医薬として単独あるいは適当な活性成分および/または薬学的に許容される希釈剤、担体および/または賦形剤と組み合わせて、医薬組成物とすることができる。適当な活性成分および/または薬学的に許容される希釈剤、担体および/または賦形剤は、本発明が関係する技術分野の当業者に容易に認識されるであろう。一般に、それらは、医薬組成物を調製するのに有用な物質であり、意図する機能を発揮して、本発明のβ−グルカン含有製品と一緒に投与することができ、一般に安全であり、非毒性であり、生物学的にもあるいは他の点でも好都合である。薬学的に許容される希釈剤、担体および/または賦形剤としては、ヒトの医薬用途のみならず動物薬用途に適したものが包含される。薬学的に許容される希釈剤、担体および/または賦形剤としては、溶液、溶媒、分散剤、除放化剤、乳化剤などが挙げられる。
【0076】
本発明のβ−グルカン含有製品を入手したのち、標準的な方法論にしたがって、種々の活性成分および/または賦形剤、担体または希釈剤を組み合わせることにより 適当な薬剤を標準的な剤形(例えばカプセル類および錠剤類)に製剤化することができる。
【0077】
β−グルカンの生物学的な機能に基き、さらなる本発明の実施形態は、本発明のβ−グルカン含有製品、または該製品を含有する食品あるいは医薬組成物の、血糖応答を調整する、および/また便秘を緩和する、および/または血清コレステロールを下げる方法における使用を包含するものである。そのような方法は、本発明のβ−グルカン含有製品の有効量を、それを必要としている患者に単に投与することを含むものである。
【0078】
本願明細書で使用されている「患者」とは動物、好ましくは哺乳類、およびより好ましくはヒトを包含する。
【0079】
本願明細書で本発明のβ−グルカン含有製品の投与における「有効量」とは、所望の応答を少なくとも一部達成するのに必要な量を意味する。
【0080】
患者に投与されるβ−グルカン含有製品(または該製品を含む食品または医薬組成物)の量、投与期間、および一般的な投与方法は、患者の症状の重度、治療疾患の種類、選択された投与方法、および患者の年令および/または一般的な健康状態に依存して、患者間で異なる。
【実施例】
【0081】
以下の実施例において、液中に抽出されるβ−グルカンの割合(%)は、抽出サンプルを取り、β−グルカン含量を測定するためのMcCleary法(AACC Method 32−23)に基づいた方法を用いて、β−グルカン含量を測定して決定した。溶出された全部のβ−グルカンは、サンプル中に存在するβ−グルカンが抽出中に添加された水全量中のものと同じ濃度であるとの過程に立って計算された。粘度は、Cannon−Manning粘度計で測定された。
【0082】
近似的平均分子量(Mw)は、β−グルカンの粘度および濃度に対してのMwに関する理論的モデルを使用して測定した。このモデルは、10,000〜約400,000ダルトンの範囲のMwを有するβ−グルカン標準品に対して,多角度レーザー光散乱法(MALLS)に由来するMwに基づいた。これら標準品の粘度は、0.1〜1.0%濃度範囲で測定された。モデルに対するパラメーターは、Huggins式およびN.BohmおよびW.−M.Kulicke(Carbohyr.Res.315,(1999),293−301)によって説明されているMark−Houwink相関から求めた。当業者には認識されるように、この方法によるMwの測定は、近似的なものである。結果は、約30%まで、実際のMwとは異なる。
【0083】
実施例1−比較例
β−グルカン富化穀粉(乾燥重量基準で11%β−グルカン)に水を加えて23%水分量とし、よく混合した。次に、この粉末を95℃で1時間、加熱処理して、粉末中のβ−グルカン分解酵素を不活化し、真空乾燥器中で乾燥した。この乾燥粉末(200mg)を、37℃、1時間、水(2ml)で抽出した。抽出液を遠心分離し、上澄み液を集めた。上澄み液の比粘度hspは、255cStであった。上澄み液を同量の水で希釈すると、比粘度は7.73であった。これらの粘度は、約1,400,000ダルトンのMwに相当する。溶出されたβ−グルカンの量は、31%であった。
これとは対照的に、加熱処理はされなかったが、同じ条件で抽出された同様の粉末では、粘度は17.5cStであった。これは約450,000ダルトンの粘度に相当するものであり、溶出されたβ−グルカンの量は約51%であった。
【0084】
実施例2
13%水分のβ−グルカン富化穀粉(1g、乾燥重量基準で11%β−グルカン)を、水(1.5ml)(これにより約65重量%水/湿気を有する混合物を提供する)で95℃、15分間、ゲル化し、ステンレス鋼板上、140℃で乾燥して薄膜とし、ステンレス鋼板上、140℃で乾燥して薄膜とし、次いで粉砕して穀粉状の粉末を得た。この穀粉状の粉末(200mg)を、水(4ml)で、37℃で1時間、抽出した。抽出液を遠心分離し、上澄み液を集めた。溶出されたβ−グルカンの量は79%であった。上澄み液の比粘度は、30.8cStであり、これは約2,000,000ダルトンのMwに相当する。これを先の実施例と比較すると、未処理穀粉よりも大きい粘度を有する熱処理穀粉(hsp=7.73)の約4倍の大きい比粘度を有する。β−グルカンの溶出は、熱処理された穀粉については、わずか31%であり、未処理穀粉については51%だった先の実施例に比べて、より大きく50%であった。
【0085】
実施例3−比較例
13%水分のβ−グルカン富化穀粉(500mg、乾燥重量基準で11%β−グルカン)を、水(100mg)と混合して全水分を30%にしたのち、125℃で15分間、小さなボンベ中で加熱した。生成物をボンベから取り出し、ステンレス鋼板上、140℃で乾燥して薄膜とし、粉砕して粉末とした。この粉末(100mg)に水(4ml)を加え、β−グルカンをヒトの体温(37℃)の温度で1時間、抽出した。粉末中の全β−グルカンの約54%が水層に抽出された。これは、実施例2に従って処理された粉末についてよりもかなり少ない。
【0086】
実施例4
20%小麦粉を実施例2の製品と置き換え、コントロールとして未処理のβ−グルカン富化大麦粉を使用して、パン焼きのシミュレーションを行った。13%水分含量のβ−グルカン富化穀粉(200mg、乾燥重量基準で11%β−グルカン)を、水(300μl)を使い沸騰浴中、15分間、ゲル化した。次に、生成物をステンレス鋼板上、140℃で乾燥して薄膜とした。この乾燥品を乳鉢、乳棒を使い粉砕した。この乾燥製品と元の穀粉のコントロールサンプル(100mg)を、個別に小麦粉(400mg)と混合した。水(350μl)をそれぞれの混合物に添加し、混合物を攪拌してパン生地を作成した。パン生地を30℃で2時間、寝かせ、次いで95℃で20分間、焼いた。焼きあがった製品中のβ−グルカンは、水(4ml)で37℃、1時間、抽出した。抽出液を遠心分離し、上澄み液を集めた。上澄み液の粘度およびβ−グルカン含量を測定した。処理した大麦粉に関しては、比粘度が28.34であり、溶液のβ−グルカン含量は0.31重量%であった。これとは対照的に、コントロールの大麦粉では、粘度がわずか5.73であり、溶液のβ−グルカン含量は0.21重量%であった。したがって、コントロールの粉末におけるよりも処理された大麦粉から作られたパンには、約50%強のβ−グルカンが溶出されており、処理粉末から抽出されたβ−グルカンの粘度は非常に高いものであった。
【0087】
本発明は、読者が不当な実験をすることなく本発明を実施できるように、いくつかの実施形態について言及して本願明細書に記載されている。当該分野の当業者は、本発明が、ここに具体的に記載された以外の変更、修飾を受け入れられることを認識するであろう。本発明は、そのような変更および修飾をすべて含むものである。更に、タイトル、標題などは、読者に本願明細書の理解を高めるために提供されるものであり、本発明の範囲の制限と解釈すべきではない。
【0088】
もしあれば、上記したまたは後記するすべての出願、特許および出版物の全開示は、引用することによって本願明細書に組込まれる。
【0089】
この明細中のどの先行技術への言及も、そのような先行技術がニュージーランドあるいは他の国の共通の一般知識の一部を形成するとの認識あるいは何らかの示唆としては取られないし、また取るべきではない。
【0090】
本願明細書の記載、そして以下の請求項の全体にわたって、本願明細書の内容が他のことを要求していない限り、用語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」等は、排他的な意味ではなく、包括的な意味であると解釈すべきである。すなわち、それは「包含している(including)」の意味であり、それに限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約0〜50℃の温度で水と混合したとき、少なくとも約60%のβ−グルカンを水中に溶出し、該溶出されたβ−グルカンは少なくとも約100,000ダルトンよりも大きい平均分子量を有し、および/または約0.5重量%β−グルカン濃度のとき、約2.0cStよりも大きい比粘度を有することを特徴とする、β−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項2】
重量:容量比が約1:20の割合で水と約37℃、1時間、混合したとき、少なくとも約60%のβ−グルカンを水中に溶出し、該溶出されたβ−グルカンは少なくとも約100,000ダルトンよりも大きい平均分子量を有することを特徴とするβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項3】
重量:容量比が約1:20の割合で水と約37℃、1時間、混合したとき、少なくとも約60%のβ−グルカンを水中に溶出し、該溶出されたβ−グルカンは約0.5重量%β−グルカン濃度のとき、約2.0cStよりも大きい比粘度を有することを特徴とするβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項4】
製品が穀粉であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項5】
製品が、6重量%を超えるβ−グルカン含量の穀物由来であることを特徴とするβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項6】
製品が、9重量%を超えるβ−グルカン含量の穀物由来であることを特徴とするβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項7】
溶出されたβ−グルカン量が、75%を超えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項8】
溶出されたβ−グルカンの平均分子量が、約500,000ダルトンよりも大きく、および/またはβ−グルカン濃度が約0.5%のときの比粘度が約20.0cStであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項9】
製品が、追加的な成分を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項10】
製品中の澱粉が物理的に修飾されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のβ−グルカン含有加工穀物粒製品。
【請求項11】
約50重量%を超える水の存在下、β−グルカン含有穀物粒を約60℃より高温に少なくとも加熱し、ついで乾燥することを特徴とするβ−グルカン含有穀物粒製品の製造方法。
【請求項12】
少なくとも以下の工程:
β−グルカン含有穀物粒を水と混合して50重量%を超える水を含む混合物とする、
該混合物を約60℃より高温に加熱する、そして
該混合物を乾燥する、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
加熱する前に、穀物粒を水と混合することを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
穀物粒の水との混合および加熱を同時に行うことを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
【請求項15】
穀物粒が6%を越えるβ−グルカンを含有していることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の製造方法。
【請求項16】
穀物粒が9%を越えるβ−グルカンを含有していることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
穀物粒が1またはそれ以上の大麦および/またはオート麦から選ばれることを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載の製造方法。
【請求項18】
穀物粒が種々の穀物粒の混合物であることを特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載の製造方法。
【請求項19】
穀物粒が加工穀物粒であることを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載の製造方法。
【請求項20】
加工穀物粒が、穀粉であることを特徴とする請求項19に記載の製造方法。
【請求項21】
穀粉は、β−グルカンに関して富化されていることを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
【請求項22】
混合物を約90℃よりも高温で加熱することを特徴とする請求項11〜21のいずれかに記載の製造方法。
【請求項23】
混合物を製粉して穀粉とし、次いで乾燥することを特徴とする請求項11〜22のいずれかに記載の製造方法。
【請求項24】
該方法が、加工前、加工中または加工後に、1以上の成分または有効成分を穀物粒に添加し、および/または物理的に修飾し、および/または穀物粒に存在する澱粉を酵素で部分的に加水分解する工程を含むことを特徴とする請求項11〜23のいずれかに記載の製造方法。
【請求項25】
請求項11〜24のいずれかに記載の方法により製造されるβ−グルカン含有製品。
【請求項26】
請求項1〜10または請求項25のいずれかに記載のβ−グルカン含有製品を少なくとも含むことを特徴とする食品。
【請求項27】
食品がパンであることを特徴とする請求項26に記載の食品。
【請求項28】
食品がパスタであることを特徴とする請求項26に記載の食品。
【請求項29】
食品が加工食品バーであることを特徴とする請求項26に記載の食品。
【請求項30】
少なくとも請求項1〜10または請求項25のいずれかに記載のβ−グルカン含有製品を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項31】
請求項1〜10または請求項25のいずれかに記載のβ−グルカン含有製品を製造する工程を少なくとも含むことを特徴とする食品の製造方法。
【請求項32】
血糖応答を調整する、および/または血清コレステロール値を下げる、および/また便秘を緩和するための医薬品を製造するための、請求項1〜10または請求項25のいずれかに記載のβ−グルカン含有製品の使用。
【請求項33】
請求項1〜10または請求項25に記載のβ−グルカン含有製品を患者に投与する工程を少なくとも含むことを特徴とする患者の血糖応答を調整する、および/または血清コレステロール値を下げる、および/また便秘を緩和する方法。

【公表番号】特表2007−522081(P2007−522081A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517008(P2006−517008)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000136
【国際公開番号】WO2005/002343
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(503004541)グラナテ シード リミテッド (1)
【出願人】(505470052)ロックスデール フーズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】