説明

にがりを使用した歯磨き液の製造法

【課題】今や国民病のきらいのある歯の病気、歯周病、歯肉炎、口臭等に効いて且つ口に入れる関係上、天然物だけからできていて安全なもの、即ち医薬品、医薬部外品でなく食品でありながら薬効のある、歯と歯茎を健全に保つ為のブラッシング液を提供する。
【解決手段】上記課題に沿うべく、昔から慣習的に使われてきたものにその起源をもとめた。即ち日本では歯茎からの出血等に天然塩やにがりでブラッシングして来たし、インド、アフリカ等ではニームの葉、小枝でブラッシングしている。この二者が昔から慣習的に使われてきた理由が理論的にも証明されたので、にがりにニームの葉のエキスを添加して当該発明の製法で製品が完成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
当該発明に於いては歯を磨くだけ無く歯茎をブラッシングすることで、歯と歯茎を健全に保つ為のブラッシング液の製造工程に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯磨き粉、練り歯磨きの無かった昔から現在まで塩又は塩の製造工程から出るにがりで歯を磨く習慣はあったが、それが何故歯磨きや歯茎に良いかという科学的説明は無かった。
【0003】
当該発明に於いては
【請求項3】
に記述のニーム葉抽出エキス粉末をにがりに添加しています。それはニームの木が生えているインド、東南アジア、アフリカ諸国でニームの葉、小枝で歯、歯茎を磨くことが昔から現在まで行はれていまして、その効能効果が実証されて来たからです。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
にがりの持つ蛋白質固化作用により歯周病の予防や、歯周病それ自体の治療に効く。即ち歯茎からの出血、膿漏、ぶよぶよした歯茎を直し歯茎を安定化、固定化する。
【0005】
更にニームのもつ抗菌、殺菌作用によりバクテリア主体の歯周病菌に効能を発揮すると共に虫歯の予防に役立ちます。
【0006】
にがり、ニームの持つ殺菌作用により、口中バクテリアの代謝産物たる口臭、ネバネバ感、歯のエナメル質への侵食が予防されます。
【課題を解決しようとするための手段】
【0007】
当該発明に於いてはニームの機能性を高めるために高濃度のにがり、即ち比重1.20以上のものを使用し、更に加温、冷却で塩化ナトリウムを除去して、相対的に塩化マグネシウムの比率を高め効能の向上を図る。
【0008】
当該発明に於いては歯周病対策が最大の目的ですが、その根本原因たる歯周病菌のバクテリアの殺菌の為にニーム葉のエキスを添加している。その添加量は高濃度にがり液にたいし常温下最大量である3.8%に達している。
【発明の効果】
【0009】
当該発明商品を使用して1日3−4回の歯磨き及び歯茎のブラッシングを行うと1週間ぐらいで歯茎からの出血や膿漏が止まり、ぶよぶよしていた歯茎が安定化した。2週間ぐらいでぐらついていた歯も固定化した。
【0010】
当該発明商品を使用して1日3−4回の歯磨き及び歯茎のブラッシングを行うと2週間ぐらいで口臭がまったく消え、歯が白く、歯茎がピンク色に輝いてきた。
【発明を実施する為の最良の形態】
【0011】
当該発明に於いては
【請求項1】
に述べた如く高濃度にがりを使用するが、にがりの製法は膜分離法でなく、火力濃縮の自然塩製法から出来るにがりが望ましい。
【0012】
にがりの特性の一つに蛋白質凝固能があるが、それは主として塩化マグネシュウムに由来しているので、にがり中に第2に多い含有量の塩化ナトリユムを除去することが望ましい。
【0013】
歯、歯茎の疾病、トラブルの主たる原因は口中のバクテリアである。その対策としてニームのエキスを、当該高濃度にがりに常温下で飽和度に達するまで溶解させることが望ましい。この為に当該高濃度にがり中の溶解度の不安定な物質を析出する必要がある。この析出法は当該高濃度にがりを約65度Cに加温して約1時間保持してのち、冷蔵庫に入れて8度Cに急冷すると白い結晶が析出して沈殿する。同じ工程を2−3回繰り返して初期重量の6−7%の結晶を抽出する。
【実施例】
【0014】
当該発明の実施例を下記材料の組み合わせで表示する。
1:高濃度にがり 1000ml(1280g)
2:ニーム葉抽出エキス粉末 14g
【0015】
上述にがりをポットに入れ75度Cに加温して約1時間保持してのち、冷蔵庫に入れて5度Cに急冷したらポットの底に白い結晶が析出して沈殿した。同じ工程を3回繰り返して得た結晶の合計は1000mlのにがり原液(1280g)から85gである。この場合にがり原液1000ml(1280g)は947ml(1195g、従って比重1.26)となる。これを析出後にがりと云う。
【0016】
上述の析出後にがり947ml(1195g)を50度C前後に加温してニーム葉抽出エキス粉末14gを徐々に加えながら攪拌し、溶解させ、常温の冷暗所に2−3週間静置して後に沈殿物をフィルターで濾過して出来上がりである。
【産業上の利用可能性】
【0017】
当該発明の活用例の一つとして上述実施例の如くにがりとニームの混合調整液を歯周病歯肉炎、歯のぐらつき等で困っている人に使用してもらうと2−3週間で直る又は改善されるので産業として製造、販売事業を展開することが可能である。更に歯周病関連はもはや国民病的様相を呈しているし又一般の人にもデンタルケア製品として利用され得る製品なので大きい需要が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】 高濃度にがりの加温
【図2】 高濃度にがりの加温後の急速冷蔵
【図3】 高濃度にがりからの結晶の析出
【図4】 結晶の析出後のにがりにニーム葉抽出エキス添加、溶解
【図5】 ニーム葉抽出エキスを添加して溶解した液のフィルター濾過
【符号の説明】
【0019】
1:高濃度にがり
2:ガスレンジ
3:冷蔵庫
4:加温された高濃度にがり
5:結晶析出後のにがり
6:析出された結晶
7:ニーム葉抽出エキス
8:攪拌スプーン
9:ニーム葉抽出エキスを溶解したにがり
10:濾紙
11:完成した製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該発明に於いては海水の濃縮過程に出るにがりのうち、比重約1.20以上の高濃度にがりを当該発明の商品に使用する。
【請求項2】
上述請求項1のにがりを70−80度Cに攪拌しながら加温した後に、直ちに8度C前後に急冷し、にがり中の不安定な溶解成分を析出せしめて溶解している固形成分濃度を37%−38%から32%−33%まで低下させる。
【請求項3】
上述請求項2のにがりにニーム(インド栴檀、学名−Azadirachta indica A.juss.)の葉、樹皮,実、根皮の抽出エキス粉末を上述請求項2のにがりを50度C前後に加温して,攪拌しながら1000ml当たり12g−18gを溶解する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−77131(P2007−77131A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304988(P2005−304988)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(591235360)
【出願人】(592146852)
【Fターム(参考)】