説明

ろ紙の全長をシールするための超音波ユニット

浸出製品用のろ紙をシールするためのシールユニットであり、シールユニットは少なくとも、成形した回転用のローラ(2)とシール用ソノトロード手段(6)とを具備していて:該ローラ(2)は、折り曲げられて該ローラ(2)の下方を移動するろ紙のウェブ(5)に対して、該シール用ソノトロード手段(6)を用いて長手方向及び横断方向の接触シールをするためにガイドとして作用する円周方向及び半径方向のトラック(3,4)を備えていて、該シール用ソノトロード手段(6)は、ろ紙の管状ウェブを形成し一連のほぼ平らなフィルターバッグがウェブ上に成形されるように、該ローラ(2)の下方で移動している該ウェブ(5)に近接したシール位置に配置されている、シールユニットにおいて;該シール用ソノトロード手段(6)は、適切な手段を介して変数を制御するようになっている流体駆動手段(7)により作動されていて、該変数は、接触力及び/又は該シール用ソノトロード(6)と該ローラとの間の距離により構成されていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ紙の全長をシールするための超音波ユニットに関する。
【0002】
特に、紅茶、カモミール(camomile)等の浸出製品の入っているフィルターバッグ又は袋を作るための機械において実行されるシールプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
ろ紙のウェブからフィルターバッグを作るための従来の機械は、ろ紙のウェブの供給ステーションと、折り曲げステーションと、第一ステーションを含む複数のステーションを備えていて、その第一ステーションは、ろ紙の連続した管状ラッピングを形成するために、折り曲げられたウェブを長手方向にシールするためのものであり、かつほぼ平らな形状の一連のフィルターバッグを形成するために、連続した管状を横断方向にシールするためのものである。
【0004】
長手方向及び横断方向のシールステーションは、ろ紙の連続した管状ラッピング長手方向及び横断方向にシールするためのトラックを備えた特別に成形された上部ローラを有している。シールは加熱式シール手段により、又は最新の方法ではシールする製品に接触して位置決めされたソノトロードにより行なうことができる。
【0005】
実際的には、ソノトロードは供給電力を、シールする製品に放出される振動に変換するトランスデューサである。
【0006】
ソノトロードに基づく現在のシールユニットは、両側シールを可能にするべく並行して設置された一対のソノトロードを備えている。ソノトロードは、各ソノトロードとろ紙との間のギャップを可能な限り一定にするために、ローラに対面し剛な構造体に取り付けられるように設置されている。
【0007】
出願者は、ソノトロードの放出面と製品の支持面との間の相対位置が、優れたシール性能の基本的な変数であることを発見した。
【0008】
しかしながら、ソノトロードに基づく現在のシールユニットは、ソノトロードに作用する力を制御するための多重のセンサと装置とを備えた著しく剛な支持装置を含んでいて、相対位置を固定し一定に保つことを非常に困難なものにしている。
【0009】
実際のところ、支持装置はろ紙のような非常に薄い材料に対しては不適切なものである。というのは、ソノトロードと製品との間の距離を維持するための、剛なサポート及び多くの外的制御変数が振動を引き起こしていて、その振動は優れたシール性能に対して許容可能なものより大きな距離をもたらし、そしてソノトロードと制御装置との間の制御及びフィードバックのためにシール操作のスローダウンをもたらしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って本発明の目的は、シールする製品に対してシール用ソノトロードがほぼ一定の接触力を作用可能であり、同時に操作速度が早く、コストを低減可能な装置により、前述の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、本発明による浸出製品用のろ紙をシールするためのシールユニットにより達成されていて、シールユニットは、少なくとも、成形した回転用のローラとシール用ソノトロード手段とを具備していて:該ローラは、該ローラの下方を移動する折り曲げられたろ紙のウェブに対して、該シール用ソノトロード手段を用いて長手方向及び横断方向の接触シールをするためにガイドとして作用する円周方向及び半径方向のトラックを備えていて、該シール用ソノトロード手段は、ろ紙の管状ウェブを形成し一連のほぼ平らなフィルターバッグがウェブ上に成形されるように、該ローラの下方で移動している該ウェブに近接したシール位置に配置されており;該シール用ソノトロード手段は、適切な手段を介して変数を制御するようになっている流体駆動手段により作動されていて、該変数は、接触力及び/又は該シール用ソノトロードと該ローラとの間の距離により構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の技術的特徴は、以下の特許請求の範囲に明瞭に説明されていて、その利点は添付図面を参照した以下の説明により理解される。なお、添付図面は単に例として好適な実施形態を説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0013】
添付図面、特に図1において、本発明によるシールユニットは浸出製品用のフィルターバッグをシールするために使用される。
【0014】
より詳しくは、全体を符号1で図示するシールユニットは、ろ紙(5)(点線で図示する)のウェブに長手方向シールと横断方向シールとを作るために使用されていて、そのろ紙5はろ紙のロールからほどかれ、そして適切なステーションにおいて折り曲げられたものである(ロール及びステーションのどちらも図示ない)。
【0015】
シールユニット1が、成形した回転用のローラ2とシール用ソノトロード手段6とを具備していて:
該ローラ2は、該ローラ2の下方を移動する折り曲げられたろ紙のウェブ5に対して、該シール用ソノトロード手段6を用いて長手方向及び横断方向の接触シールをするためにガイドとして作用する円周方向及び半径方向のトラック3,4を備えていて、
該シール用ソノトロード手段6は、ろ紙の管状ウェブを形成し一連のほぼ平らなフィルターバッグがウェブ上に成形されるように、該ローラ2の下方で移動している該ウェブ5に近接したシール位置に配置されている。
【0016】
図1において、該シール用ソノトロード手段6は、適切な手段を介して変数を制御するようになっている流体駆動手段7により作動されていて、該変数は、接触力及び/又は該シール用ソノトロード6と該ローラ2との間の距離により構成されている。
【0017】
より詳しくは、該流体駆動手段7は少なくとも一つの空気式シリンダ7cから構成されていて、該少なくとも一つの空気式シリンダ7cは、端部の一方において固定された下段フレーム9に連結され、そして端部の他方において該シール用ソノトロード6の上部に連結されている。
【0018】
図2及び3に図示するように、シール用ソノトロード手段6が、二つの独立したシール操作を実行できるように、並行して取り付けられた二つの独立したソノトロードユニット6a及び6bであって、その二つの独立したソノトロードユニット6a及び6bは、通過する製品と前述のトラック3及び4とに接触しているそれぞれのプレート6c,6dと共に作用して、長手方向シール(ユニット6aにより作られる)と横断方向シール(ユニット6bにより作られる)とをもたらしている。
【0019】
第一ソノトロード6aがローラ2における円周方向トラック3に対してウェブ5に一様に接触していて、一方第二ソノトロード6bはウェブ5から離間していて、かつ半径方向トラック4の通過ごとに横断シールを作るようになっている。
【0020】
ソノトロードユニット6a及び6bが、固定フレーム9から突出しているシャフト11に連結されたプレート10上に、並行して取り付けられている。該流体駆動手段7が、最上部において該プレート10に連結されたそれぞれの空気式シリンダ7c,7dを備えていて、該第一シリンダ7cは、該ウェブ5に長手方向シールを作る第一シール用ソノトロード6aの接触力の調節を可能にしており、かつ該第二シリンダ7dは、他方のシール用ソノトロード6bの作動端部と、該シール用ソノトロード6bに対面しているそれぞれの横断シールトラック4との間のギャップの調節を可能にしている。
【0021】
前述のシリンダ7c及び7dを制御するための手段8は、接触力及び/又はソノトロードユニット6aと6bとの間の距離を変化させるようになっているそれぞれの圧力スイッチ8aにより構成されていてもよい。
【0022】
本発明は、本発明の精神を逸脱することなく修正されてもよいことは理解されるであろう。さらに、本発明におけるすべての詳細が技術的に等価な要素と交換されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明によるろ紙の全長をシールするための超音波ユニットの正面図であって、一部分は切断し一部分は断面図である。
【図2】図2は、図1における超音波ユニットの側面図であって、一部は切断し、一部は断面図である。
【図3】図3は、図1における超音波ユニットの概略平面図であって、一部は切断し、一部は断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸出製品用のろ紙をシールするためのシールユニットであり、少なくとも、成形した回転用のローラ(2)とシール用ソノトロード手段(6)とを具備する、シールユニットであって:
該ローラ(2)は、該ローラ(2)の下方を移動する折り曲げられたろ紙のウェブ(5)に対して、該シール用ソノトロード手段(6)を用いて長手方向及び横断方向の接触シールをするためにガイドとして作用する円周方向及び半径方向のトラック(3,4)を備えていて、
該シール用ソノトロード手段(6)は、ろ紙の管状ウェブを形成し一連のほぼ平らなフィルターバッグがウェブ上に成形されるように、該ローラ(2)の下方で移動している該ウェブ(5)に近接したシール位置に配置されている;シールユニットにおいて、
該シール用ソノトロード手段(6)は、適切な手段を介して変数を制御するようになっている流体駆動手段(7)により作動されていて、該変数は、接触力及び/又は該シール用ソノトロード(6)と該ローラ(2)との間の距離により構成されていることを特徴とする;
シールユニット。
【請求項2】
該流体駆動手段(7)は少なくとも一つの空気式シリンダ(7c)から構成されている、ことを特徴とする、請求項1に記載のシールユニット。
【請求項3】
該流体駆動手段(7)は少なくとも一つの空気式シリンダ(7c)から構成されていて、該少なくとも一つの空気式シリンダ(7c)は、端部の一方において固定された下段フレーム(9)に連結され、そして端部の他方において該シール用ソノトロード(6)の上部に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載のシールユニット。
【請求項4】
該シール用ソノトロード手段(6)が、固定フレーム(9)から突出しているシャフト(11)に連結されたプレート(10)上に、並行して取り付けられた二つのソノトロードユニット(6a,6b)であることと、該流体駆動手段(7)が、最上部において該プレート(10)に連結されたそれぞれの空気式シリンダ(7c,7d)を備えていて、該第一シリンダ7cは、該ウェブ(5)に長手方向シールを作る第一シール用ソノトロード(6a)の接触力の調節を可能にしており、かつ該第二シリンダ7dは、他方のシール用ソノトロード(6b)の作動端部と、該シール用ソノトロード(6b)に対面しているそれぞれの横断シールトラック(4)との間のギャップの調節を可能にしていることとを特徴とする、請求項3に記載のシールユニット。
【請求項5】
該流体駆動手段手段(7)を制御するための該手段(8)は、圧力スイッチ(8a)からなることを特徴とする、請求項1に記載のシールユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−528094(P2006−528094A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520922(P2006−520922)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002323
【国際公開番号】WO2005/007395
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(594073646)イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ (29)
【Fターム(参考)】