説明

アイソフォーム不純物のレベルがより低い成長ホルモン及びそのアンタゴニストの調製方法

本発明は、一般に所望のポリペプチドを作製するための組換え方法に関する。これらの方法は、低減されたレベルのそのアイソフォーム不純物を含むポリペプチド生成物を生じる。特に、本発明は、(1)そのアイソフォーム不純物が低減した成長ホルモンを調製するための組換え方法、並びに(2)同様に、そのアイソフォーム不純物が低減した成長ホルモンアンタゴニスト(例えば、ペグビソマント)及びそのタンパク質中間体を調製するための組換え方法に関する。より具体的には、本発明の方法によって減少されるアイソフォーム不純物は、それぞれ、成長ホルモン及び成長ホルモンアンタゴニスト(又はその中間体)の、トリスルフィドアイソフォーム不純物及び脱pheアイソフォーム不純物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体が本明細書中で参考により援用される、その対応する仮特許出願第60/406553号(2002年8月28日出願)に対する優先権を主張する、非仮出願である。
【0002】
本発明は、一般に所望のポリペプチドを作製するための組換え方法に関する。これらの方法は、低減されたレベルのそのアイソフォーム不純物を含むポリペプチド生成物を生じる。特に、本発明は、(1)低減されたそのアイソフォーム不純物を有する成長ホルモンを調製するための組換え方法、並びに(2)同様に、そのアイソフォーム不純物が低減した成長ホルモンアンタゴニスト(例えば、ペグビソマント)及びそのタンパク質中間体を調製するための組換え方法に関する。より具体的には、本発明の方法によって減少されるアイソフォーム不純物は、それぞれ、成長ホルモン及び成長ホルモンアンタゴニスト(又はその中間体)のトリスルフィドアイソフォーム不純物及び脱pheアイソフォーム不純物である。
【背景技術】
【0003】
ペグビソマント(Somavert(登録商標);Pharmacia Corp.)は、ヒト成長ホルモン受容体アンタゴニストである。これは、構造的に変更されたヒト成長ホルモン(「hGH」)のアナログである。ペグビソマントのタンパク質成分/中間体(B−2036)のアミノ酸配列は、9つの位置で、hGHのアミノ酸配列とは異なる。具体的なアミノ酸置換は、以下のとおりである:H18D、H21N、G120K、R167N、K168A、D171S、K172R、E174S及びI179T。当該分野で十分認識されるように、最初の文字(すなわち、H18Dの「H」)は、その番号の位置(すなわち、H18Dの「18」によって示される場合、18番目のアミノ酸位置)での、二番目の文字(すなわち、H18Dの「D」)によって示されるアミノ酸で置換された、hGHの配列中のアミノ酸を示す。したがって、H18Dは、野生型hGHアミノ酸配列の18番目のアミノ酸位置での、アミノ酸hisのアミノ酸aspによる置換を示す。
【0004】
図1Aは、ペグビソマント(PEG B−2036)のタンパク質成分/中間体(B−2036)のアミノ酸配列構造を模式的に示し、アスタリスクは、ポリエチレングリコールポリマー(「PEG」単位)結合の可能性のある部位を示す。さらに、ペグビソマントのタンパク質成分/中間体(PEG単位の結合を有さないB−2036)のアミノ酸配列表は、本明細書中で配列番号1として特定される。比較のために、ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列表は、本明細書中で配列番号2として特定される。両方の配列表が、本明細書中で提供される。hGHの配列については、Jorgensenら、「Quantifying biosynthetic human growth hormone in Escherichia coli with electrophoresis under hydrophobic conditions」、J.Chromatography A 817:205−214(1998)もまた参照されたい。
【0005】
構造的に、ペグビソマントは、主に4〜6個のPEG単位が共有結合されるタンパク質(191アミノ酸残基を含む)である。ペグビソマントのタンパク質成分/中間体(B−2036)の分子量は、21,998ダルトンである。ペグビソマントの各PEG単位の分子量は、約5000ダルトンである。それにより、ペグビソマントの主な分子量は、約42,000ダルトン(4PEG単位/分子)、47,000ダルトン(5PEG単位/分子)及び52,000ダルトン(6PEG単位/分子)である。
【0006】
アゴニストに関して、理論に束縛されないが、単一のhGH分子がその隣接する(かつ同一の)2つの受容体分子に結合する際に、内因性hGHがその受容体を活性化して、ホルモン媒介性の受容体ホモ二量体化を誘導すると考えられる。米国特許第5849535号及び同第6057292号を参照されたい。hGHの活性は、その隣接する(かつ同一の)2つの受容体を、同じhGH分子上の2つの別個の結合部位(部位1及び部位2)にわたって結合させるその能力に依存する。これらのhGH結合部位(部位1及び部位2と称される)は、hGH依存的なホモ二量体化を仲介する2つの隣接する(かつ同一の)hGH受容体に結合する順序を反映するために、1及び2と番号付けられる。
【0007】
さらに、理論に束縛されないが、ペグビソマントは、細胞表面上のヒト成長ホルモン受容体(「GH受容体」)に選択的に結合し、その際、ペグビソマントは、内因性ヒト成長ホルモンの結合を遮断し、それによってヒト成長ホルモンのシグナル伝達を妨害すると考えられる。ペグビソマントのタンパク質部分(「成分」又は「中間体」とも称される)への(hGHと比較した)構造的改変により、ペグビソマントがhGH分子とhGH受容体との間の相互作用を競合的に遮断することが可能である。ペグビソマントは、GH受容体に結合し、したがって、受容体が占拠されるので、GH結合を遮断する。これらの構造的改変は、受容体の二量体化を防止し、結果として、シグナル伝達は生じない。hGH分子とhGH受容体との間の、必要とされる密な相互作用をそのように遮断することによって、ペグビソマントは、hGH受容体のhGH媒介性のホモ二量体化を遮断し、ペグビソマントにそのアンタゴニスト活性を与える。
【0008】
このアンタゴニストは、手術、放射線療法及び/又は他の従来の医療治療に適切に応答しない患者、或いはこれらの治療を許容できない患者における先端肥大症が含まれるがこれに限定されない症状を治療するために使用される。さらに、ペグビソマントのタンパク質部分(B−2036)への構造的改変は、ペグビソマントに、hGHよりも低い、プロラクチン受容体に対する結合親和性を示させ、それによって、ペグビソマントの使用に関連する、望ましくない乳汁分泌関連の副作用を最低限に抑える。
【0009】
ペグビソマントのタンパク質中間体部分(B−2036)は、成長ホルモン受容体アンタゴニスト(B−2036)についての遺伝子を保有するプラスミドの添加によって遺伝子改変されたEscherichia coli細菌の株によって合成される。次いで、B−2036は微生物細胞から回収されて、精製される。次いで、精製されたB−2036はペグ化されて、ペグビソマント(PEG B−2036)を生成する。米国特許第5849535号及び同第6057292号は、受容できない高いレベルのそのトリスルフィドアイソフォーム不純物及び脱pheアイソフォーム不純物の形成を、如何にして減少、低減、排除、逆転及び/又は防止するかについての詳細はないものの、B−2036を作製する方法及び1種又は複数のPEG単位をB−2036に結合体化させるための方法を記載している。
【0010】
B−2036を作製するための従来の組換え製造方法を使用したときに遭遇する問題の1つは、そのアイソフォーム不純物(例えば、その脱pheアイソフォーム及びトリスルフィドアイソフォーム)の形成である。この脱pheアイソフォーム不純物は、B−2036分子がそのアミノ末端フェニルアラニンを失ったアイソフォーム不純物である。B−2036の−NH末端に隣接する対象のアミノ末端フェニルアラニン残基(すなわち、文字「F」によって示される)を示す、図1Aを参照されたい。トリスルフィドアイソフォーム不純物は、B−2036分子がその分子内に「トリスルフィド架橋」を形成する過剰の硫黄原子を含むアイソフォーム不純物である。図1B中の四角い囲みを参照されたい。Anderssonら、「Isolation and characterization of a trisulfide variant of recombinant human growth hormone formed during expression in Escherichia coli」、Int.J.Peptide Protein Res.47:311−321(1996)及びA.Jespersonら、「Characterisation of a trisulphide derivative of biosynthetic human growth hormone produced in Escherichia coli」、Eur.J.Biochem.219:365−373(1994)もまた参照されたい。理論に束縛されないが、これらのアイソフォーム不純物は、典型的に、遺伝子改変された宿主細胞における細胞増殖(例えば、発酵)及びB−2036の発現(合成及び分泌)の間、並びに/又はB−2036タンパク質の抽出及び精製の間に発生すると考えられる。
【0011】
特定の不純物に関して、国際出願WO 94/24157(1994年10月27日公開)は、本来のhGHと比較して過剰の硫黄原子を含むhGHの疎水性誘導体を開示している。WO 94/24157の第3頁、第3〜10行を参照されたい。hGHの疎水性誘導体の過剰の硫黄原子は、「トリスルフィド架橋」を形成して、hGHのトリスルフィド改変体を生じる。WO 94/24157の第7頁、第11〜16行を参照されたい。WO 94/24157参考文献は、このhGHトリスルフィド改変体が、メルカプト化合物(例えば、システイン、グルタチオン、2−メルカプトエタノール又はジチオトレイトール)でこのhGHトリスルフィド改変体を処理することによって、その本来のhGH形態に転換されて戻り得ることをさらに記述している。WO 94/24157の第4頁及び第5頁を参照されたい。
【0012】
国際出願WO 96/02570(1996年2月1日公開)は、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム又はアルカリ土類金属亜硫酸塩(例えば、亜硫酸マグネシウム又は亜硫酸カルシウム)のいずれかを使用して、hGHのトリスルフィド改変体を、その本来の形態に転換して戻すための別の方法を記載している。WO 94/24157の第4頁、第17〜21行を参照されたい。
【0013】
国際出願WO 00/02900(2000年1月20日公開)、表題「Method for the production of recombinant peptides with a low amount of trisulfides」は、「組換えペプチド(例えば、タンパク質及びより小さいペプチドの両方)の生成における、トリスルフィドの量の低減のための方法」を考察しており、「本発明は、組換えペプチドの生成におけるトリスルフィドの量が、形成された成長ホルモンのトリスルフィドの、その本来形態への転換によって、以前に示唆したように、すでに発酵の間又は発酵の後であってもなくても、好ましくは過剰の、金属塩の添加によって低減され得るという、新規かつ予期しなかった知見に基づく」ことを考察している(強調を付した)。WO 00/02900の第2頁、第21〜27行を参照されたい。このWO 00/02900参考文献は、「このタンパク質は、任意の組換えタンパク質であり得るが、好ましくは、ヒト及び動物の両方であり得る組換え成長ホルモン(例えば、ヒト成長ホルモン(hGH)、ウシ成長ホルモン(bGH)及びブタ成長ホルモン(pGH))である」ことを、さらに記述している(強調を付した)。WO 00/02900の第3頁、第4〜6行を参照されたい。
【0014】
国際出願WO 02/057478(2002年7月25日公開)、表題「Methods and Composition For Extracting Proteins From Cells」は、宿主細胞を還元剤及び界面活性剤と接触させることによって、この宿主細胞からタンパク質を放出させる方法に関する。この参考文献は、還元剤の目的が、「その本来コンフォメーションでのタンパク質の回収を促進する」ことであると記述している。WO 02/057478の第2頁、第16〜18行を参照されたい。さらに、WO 02/057478は、「この1種又は複数の還元剤は、ジスルフィド結合を還元し、かつ/又はその還元形態においてスルフヒドリル残基を維持する…薬剤」であることを記載しており、「任意のこのような還元剤が使用され得る。1つの好ましい実施形態において、使用される1種又は複数の還元剤は、ジチオトレイトール(DTT);ジチオエリトリトール(DTE);システイン(Cys)及びトリス2−カルボキシエチルホスフィン(TCEP)からなる群より選択される」ことを記載している(強調を付した)。WO 02/057478の第3頁、第24行〜第4頁、第4行を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、上記の参考文献は、成長ホルモンアンタゴニスト(例えば、ペグビソマント又はそのタンパク質部分であるB−2036)に付随するアイソフォーム不純物形成の防止、逆転、低減又は排除に関して記載していない。したがって、そのアイソフォーム不純物(トリスルフィド及び/又は脱phe)の形成を減少、減弱、防止、最小化、逆転及び/又は排除する、B−2036を作製する改善された方法についての必要性が存在する。同様に、これらの参考文献は、成長ホルモンの脱pheアイソフォーム不純物の形成の検出、減弱、最小化、逆転、低減又は排除についても記載していない。したがって、その脱pheアイソフォーム不純物の形成を減少、減弱、防止、最小化、逆転及び/又は排除する、成長ホルモンを作製する改善された方法についての必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の、その望ましくないアイソフォーム不純物のレベルが減少している、組換え成長ホルモンアゴニスト、組換えヒト成長ホルモンアゴニスト、組換え成長ホルモンアンタゴニスト及び/又は組換えヒト成長ホルモンアンタゴニストを作製するための改善された方法を提供することが必要とされていることに鑑みて、本発明は、その脱pheアイソフォーム不純物及び/又はトリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルが減少している、組換え成長ホルモン(ヒト成長ホルモンが含まれるが、これに限定されない)及び組換え成長ホルモンアンタゴニスト(ヒト成長ホルモンアンタゴニストが含まれるが、これに限定されない)を生成するための改善された方法に関する。
【0017】
組換え成長ホルモン(hGHが含まれるが、これに限定されない)に関して、その脱pheアイソフォーム不純物の形成は、それぞれ、(1)キレート剤又は(2)金属塩の十分な添加によって減少される。
【0018】
組換え成長ホルモンアンタゴニスト(ヒト成長ホルモンアンタゴニストが含まれるが、これに限定されない)に関して、そのトリスルフィドアイソフォーム不純物は、このトリスルフィドアイソフォーム不純物と、それぞれ、(1)メルカプト化合物、(2)キレート剤、(3)金属塩、(4)金属塩と共にメルカプト化合物、又は(5)キレート剤との接触後であるがキレート剤の不在下での、メルカプト化合物、との間の十分な接触によって、減少される。
【0019】
組換え成長ホルモンアンタゴニスト(ヒト成長ホルモンアンタゴニストが含まれるが、これに限定されない)に関して、その脱pheアイソフォーム不純物の形成は、それぞれ、(1)キレート剤又は(2)金属塩の添加によって減少される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
用語「成長ホルモンアンタゴニスト」及び「成長ホルモン受容体アンタゴニスト」は、成長ホルモンの、その成長ホルモン受容体への結合を阻害又は拮抗して、成長ホルモンの生物学的効果を遮断するポリペプチド(これに限定されない)を含む。好ましくは、この「成長ホルモンアンタゴニスト」又は「成長ホルモン受容体アンタゴニスト」は、B−2036又はその改変体である。このような「改変体」には、成長ホルモン受容体アンタゴニスト活性を(それぞれ)有する、そのホモログ(特に、B−2036に対する、保存的アミノ酸置換、付加又は欠失を有するホモログ)、アナログ、フラグメント、偽ペプチド、抗体などが含まれるが、これらに限定されない。
【0021】
用語「成長ホルモンアゴニスト」及び「成長ホルモン受容体アゴニスト」は、その成長ホルモン受容体に結合し、かつこれを活性化するポリペプチド(これに限定されない)を含む。好ましくは、この「成長ホルモンアゴニスト」又は「成長ホルモン受容体アゴニスト」は、ヒト成長ホルモン又はその改変体である。このような「改変体」には、成長ホルモン受容体アゴニスト活性を(それぞれ)有する、ホモログ(特に、ヒト成長ホルモンに対する、保存的アミノ酸置換、付加又は欠失を有するホモログ)、アナログ、フラグメント、偽ペプチド、抗体などが含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
用語「成長ホルモン及びそのアンタゴニスト」とは、成長ホルモンアゴニスト(すなわち、「成長ホルモン」)及び成長ホルモンアンタゴニスト(すなわち、「及びそのアンタゴニスト」)をいう。
【0023】
用語「及び」は、適切な場合又は必要な場合、該当する不純物(例えば、トリスルフィドアイソフォーム不純物又は脱pheアイソフォーム不純物)のレベルの所望の減少を生じる方法を記載するために、「及び」又は「又は」を意味し得る。
【0024】
用語「又は」は、適切な場合又は必要な場合、適切な不純物(例えば、トリスルフィドアイソフォーム不純物又は脱pheアイソフォーム不純物)のレベルにおける所望の減少を生じる方法を記載するために、「及び」又は「又は」を意味し得る。
【0025】
本明細書中で使用する場合、他のように指示されない限り、用語「減少」(又はその見かけの変化)は、適切なアイソフォーム不純物の量を、その不純物がトリスルフィドアイソフォーム不純物であるか又は脱pheアイソフォーム不純物であるかにかかわらず、排除、最小化、低減、防止及び/又は減弱することを意味する。
【0026】
他のように指示されない限り、用語「宿主細胞」(又はその見かけの変化)とは、組換えB−2036又は組換えhGHが形成され得る任意の宿主細胞をいう。したがって、この宿主細胞は、哺乳動物宿主細胞、植物宿主細胞又は微生物宿主細胞(例えば、E.coli又は酵母細胞までも)であり得る。この宿主細胞は、その中で所望の組換えB−2036タンパク質成分又は組換えhGHを生じるのに十分な宿主細胞であることに留意することが重要である。したがって、この宿主細胞が、目的のB−2036タンパク質成分又は組換えhGH或いはそれらの「改変体」を組換え生成できるものである限り、この宿主細胞が何であり得るかについて制限はない。
【0027】
さらに、本明細書中で使用する場合、他のように指示されない限り、用語「増殖(growing)」(又はその見かけの変化(例えば、増殖(growth))には、発酵及び培養、又は所望の量の組換えB−2036タンパク質成分若しくは組換えhGHを産生するのに十分なように、他の方法で宿主細胞を増殖させることを含むが、これらに限定されない。
【0028】
さらに、他のように指示されない限り、本発明は、組換えB−2036及び組換えPEG B−2036に関して記載されるが、本発明は、それが哺乳動物成長ホルモン又はそのアンタゴニスト、ヒト成長ホルモン又はそのアンタゴニスト、或いはウシ成長ホルモン又はそのアンタゴニストなどであっても、任意の組換え成長ホルモンアゴニスト、組換え成長ホルモンアンタゴニストで使用され得ることが、理解される。
【0029】
ペグビソマント(PEG B−2036)は、組換え宿主細胞(例えば、組換えの、遺伝子改変されたE.coli宿主細胞)において生成される組換えタンパク質(B−2036)のペグ化形態である。B−2036タンパク質は、細胞増殖(例えば、発酵による)及び発現(合成及び分泌)の間に生成される。その生成後、B−2036は単離され(例えば、ホモジナイズ化による)、その後精製される(例えば、抽出、遠心分離、逆相クロマトグラフィー及びアニオン交換クロマトグラフィー、並びに緩衝液交換による)。しかし、B−2036タンパク質の組換え生成の間に留意されるように、B−2036の望ましくないアイソフォーム不純物が形成され、この不純物は、B−2036のトリスルフィドアイソフォーム不純物及び脱pheアイソフォーム不純物である。
【0030】
留意されるように、図1Aは、どのアミノ酸が各文字の位置に存在するかを示す標準的な一文字略号を用いた、B−2036のアミノ酸配列を示す。参考として、文字とその関連するアミノ酸との間の対応を示す、以下の表1を参照されたい。
【0031】
【表1】


さらに、B−2036のアミノ酸配列は、本明細書中で配列番号1として提供され、アミノ酸配列hGHは、本明細書中で配列番号2として提供される。
【0032】
1.組換え成長ホルモンアンタゴニスト及びそのトリスルフィドアイソフォーム不純物
図1Bは、B−2036のトリスルフィドアイソフォーム不純物のアミノ酸配列構造を示す。特に、このトリスルフィドアイソフォーム不純物は、B−2036タンパク質成分の位置182及び189のシステイン間の架橋中に、過剰の硫黄原子を含む。
【0033】
a.メルカプト化合物による、トリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、選択されたメルカプト化合物と、組換え成長ホルモンアンタゴニストB−2036のトリスルフィドアイソフォーム不純物との接触は、システイン−S−S−S−システイントリスルフィド架橋の、そのシステイン−S−S−システイン本来形態へ戻った転換を生じると考えられる。さらに、これもまた理論に束縛されないが、メルカプト化合物の存在は、トリスルフィド架橋自体のさらなる形成を防止することが可能である。
【0034】
典型的に、このメルカプト化合物は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換えB−2036タンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、B−2036タンパク質を精製することが好ましい。その後、精製したタンパク質は、好ましくはペグ化されて、PEG B−2036(ペグビソマント)を生じる。ペグ化手順については、米国特許第5849535号を参照されたい。
【0035】
任意のメルカプト化合物が本発明に関して使用され得、このメルカプト化合物は、B−2036タンパク質成分と、そのトリスルフィドアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくはB−2036の収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な好ましいメルカプト化合物には、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインが含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
本発明との使用に適切な他のメルカプト化合物は、以下の参考文献中で示される:(1)J.Houk及びG.M.Whitesides、「Structure−Reactivity Relations for Thiol−Disulfide Interchange」、J.M.Chem.Soc.、109:6825−6836(1987);(2)Sigmund,M.、The Chemistry & Biochemistry of the Sulfhydro Group in Amino Acids,Peptides and Proteins、第1版、Pergamon、New York(1973)。特に、本発明との使用に適切な例示的なメルカプト化合物の表については、上記項目(1)で特定したHoukらの表IIを参照されたい。
【0037】
適切なメルカプト化合物のうち、システイン、又はシスチン(二量体化したシステイン)と組み合わせたシステインが、最も好ましい。本発明との使用に適切なシステイン、及びシステインとシスチン(存在する場合、二量体化したシステイン)との組合せの量は、形成されたその最も高い平衡濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均平衡濃度)の少なくとも約10%、このトリスルフィドアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、トリスルフィドアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い平衡濃度(又はその最も高い平均平衡濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切なシステインと任意のシスチンとを組み合わせた初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.1mM、約0.1mM〜約10mM、又は約1mM〜約5mMである。
【0038】
緩衝液中にメルカプト化合物を提供することが好ましい。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい緩衝液はトリスである。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約4〜約9、約7.5〜約8.5、又は約7.5〜約8.0の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。注目すべきことに、より高い濃度のメルカプト化合物が使用される場合、より高いレベルのpH(例えば、約9.5程度の高さ)が許容され得る。したがって、例えば、B−2036に対して大過剰のシステインが使用される場合、この緩衝液のpHは、約9.5程の高さであり得る。
【0039】
上記のように、緩衝液中にメルカプト化合物を提供することが好ましい。さらに、緩衝液中のメルカプト化合物の量は、B−2036タンパク質のモル数に対するメルカプト化合物のモル数のモル比が、約0.5〜約1,000であるようにすべきである。使用されるメルカプト化合物がシステインの組合せ、及び必要に応じて、シスチンと組み合わせたシステインである場合、これは特に当てはまる。或いは、B−2036タンパク質のモル数に対するメルカプト化合物のモル数のモル比は、それぞれ、約1〜約1,000、約1〜約500、又は約1〜約10であり得る。
【0040】
典型的には、メルカプト化合物とB−2036タンパク質成分との間の(トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中のB−2036タンパク質成分は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約30mg/ml、約0.5mg/ml〜約20mg/ml、又は約1mg/ml〜約10mg/mlの濃度を有する。
【0041】
さらに、緩衝液、メルカプト化合物及びその他の成分(B−2036が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、メルカプト化合物がB−2036タンパク質成分を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは約0℃〜約25℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、B−2036成分を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約8℃に維持される。B−2036タンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、メルカプト化合物及びB−2036などを含む)の温度を、B−2036のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0042】
さらに、B−2036成分とメルカプト化合物との接触時間は、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約24時間、又は約1時間〜約4時間にわたるべきである。
【0043】
典型的に、メルカプト化合物とB−2036成分との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約10リットル〜約500リットル、又は100リットル〜約300リットルの体積を有する。他の適切な例示的な体積は、160リットル〜約500リットルのいずれかであり得る。
【0044】
メルカプト化合物とB−2036成分との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(1つの増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、メルカプト化合物、B−2036成分及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつB−2036タンパク質成分のいかなる分解もが最小化されるような速度であるべきである。
【0045】
b.キレート剤による、トリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、選択されたキレート剤と、(1)トリスルフィドアイソフォーム不純物、(2)組換え成長ホルモンアンタゴニストB−2036、(3)宿主細胞細胞成分(アンタゴニストの組換え生成について)、及び(4)(1)〜(3)のすべての組合せとの接触は、システイン−S−S−S−システイントリスルフィド架橋の、そのシステイン−S−S−システイン本来形態へ戻った転換、又は不純物レベルの減少を生じると考えられる。さらに、これもまた理論に束縛されないが、キレート剤の存在は、トリスルフィド架橋自体のさらなる形成を防止することが可能である。
【0046】
典型的に、このキレート剤は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換えB−2036タンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、B−2036タンパク質を精製することが好ましい。その後、精製されたタンパク質は、好ましくはペグ化されて、PEG B−2036(ペグビソマント)を生じる。ペグ化手順については、米国特許第5849535号を参照されたい。
【0047】
任意のキレート剤が、本発明に関して使用され得、このキレート剤は、B−2036タンパク質成分と、そのトリスルフィドアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくはB−2036の収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な好ましいキレート剤には、EDTA、EGTA及びDTPAが含まれるが、これらに限定されない。さらなる例示的なキレート剤には、デフェロキサミン、ジチオカーブナトリウム(Ditiocarb Sodium)、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、ペニシラミン、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム、ペンテト酸、サクシマー及びトリエンチンが含まれるが、これらに限定されない。エデト酸ナトリウムは、EDTAの塩形態であることに留意されたい。
【0048】
本発明との使用に適切な他のキレート剤は、以下の参考文献中で示される:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのそのそれぞれのすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0049】
適切なキレート剤のうち、EDTAが最も好ましい。本発明との使用に適切なキレート剤の量は、形成されたその最も高い平衡濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均平衡濃度)の少なくとも約10%、このトリスルフィドアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、トリスルフィドアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い平衡濃度(又はその最も高い平均平衡濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切なEDTAの初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.01mM、約0.01mM〜約100mM、約0.1mM〜約20mM、約2mM〜約10mM、又は約2mM〜約5mMである。
【0050】
緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい緩衝液はトリスである。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約6〜約9、約6.5〜約7.5、又は約7.2〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0051】
上記のように、緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。さらに、緩衝液中のキレート剤の量は、B−2036タンパク質のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比が、約1〜約1,000であるようにすべきである。或いは、B−2036タンパク質のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比は、それぞれ、約20〜約1,000、約50〜約250、又は約60〜約110であり得る。
【0052】
典型的に、キレート剤とB−2036タンパク質成分との間の(トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中のB−2036タンパク質成分は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0053】
さらに、緩衝液、キレート剤及びその他の成分(B−2036が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、キレート剤がB−2036タンパク質成分を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、B−2036成分を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。好ましくは、温度が約4℃であるキレート剤(例えば、EDTA)の添加の際に、B−2036を含むホモジネートの温度は、ホモジナイズ化の際に約30℃まで上昇することに留意されたい。B−2036タンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、キレート剤及びB−2036などを含む)の温度を、B−2036のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0054】
さらに、B−2036成分とキレート剤との接触時間は、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0055】
典型的に、キレート剤とB−2036成分との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約10リットル〜約500リットル、又は約100リットル〜約300リットルの体積を有する。他の適切な例示的な体積は、160リットル〜約500リットルのいずれかであり得る。
【0056】
キレート剤とB−2036成分との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、キレート剤、B−2036成分及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつB−2036タンパク質成分のいかなる変性もが最小化されるような速度であるべきである。
【0057】
c.金属塩による、トリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、選択された金属塩と、(1)トリスルフィドアイソフォーム不純物、(2)組換え成長ホルモンアンタゴニストB−2036、(3)宿主細胞細胞成分(アンタゴニストの組換え生成について)、及び(4)(1)〜(3)のすべての組合せとの接触は、システイン−S−S−S−システイントリスルフィド架橋の、そのシステイン−S−S−システイン本来形態へ戻った転換、又は不純物レベルの減少を生じると考えられる。さらに、これもまた理論に束縛されないが、金属塩の存在は、トリスルフィド架橋自体のさらなる形成を防止することが可能である。
【0058】
典型的に、この金属塩は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換えB−2036タンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、B−2036タンパク質を精製することが好ましい。その後、精製されたタンパク質は、好ましくはペグ化されて、PEG B−2036(ペグビソマント)を生じる。ペグ化手順については、米国特許第5849535号を参照されたい。
【0059】
任意の金属塩が、本発明に関して使用され得、この金属塩は、B−2036タンパク質成分と、そのトリスルフィドアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくはB−2036の収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な金属塩には、アルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。本発明との使用に適切な好ましい金属塩には、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0060】
適切な他の金属塩は、以下の参考文献に述べられている:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0061】
本発明との使用に適切な金属塩のうち、リン酸ナトリウム、ZnCl及びそれらの組合せもまた、好ましい。本発明との使用に適切な金属塩の量は、形成されたその最も高い濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均濃度)の少なくとも約10%、このトリスルフィドアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、トリスルフィドアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い濃度(又はその最も高い平均濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切な金属塩(例えば、リン酸ナトリウム)の初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.1mM、約1mM〜約500mM、約1mM〜約200mM、約5mM〜約175mM、約10mM〜約150mM、又は約25mM〜約100mMである。
【0062】
緩衝液中に金属塩を提供することが好ましい。しかし、リン酸ナトリウムは、緩衝液及び適切な金属塩の両方として作用し得る。しかし、さらなる適切な金属塩が、リン酸ナトリウム緩衝液に添加され得る。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約4〜約9、約4.5〜約7.5、又は約5.5〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0063】
金属塩が緩衝液中に提供された後(又はNaPの場合、NaP溶液は、金属塩及び緩衝液の両方として作用する)、緩衝液(又はこれもまた緩衝液として作用するNaP溶液)中の金属塩の量は、B−2036タンパク質のモル数に対する金属塩のモル数のモル比が、約1〜約10,000であるようにすべきである。或いは、B−2036タンパク質のモル数に対する金属塩のモル数のモル比は、それぞれ、約300〜約10,000、約500〜約5,000、又は約500〜約2500であり得る。
【0064】
典型的に、金属塩とB−2036タンパク質成分との(トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中のB−2036タンパク質成分は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0065】
さらに、緩衝液、金属塩及びその他の成分(B−2036が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、金属塩がB−2036タンパク質成分を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、B−2036成分を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。金属塩(例えば、NaP)を用いたホモジナイズ化の際に、ホモジネートの温度が上昇し得ることに留意されたい。B−2036タンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、金属塩、B−2036、及び必要に応じてメルカプト化合物などを含む)の温度を、B−2036のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0066】
さらに、B−2036成分とキレート剤との接触時間は、トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。トリスルフィドアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0067】
典型的に、金属塩とB−2036成分との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約100リットル〜約2,000リットル、又は200リットル〜約1,500リットルの体積を有する。
【0068】
金属塩とB−2036成分との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、金属塩、B−2036成分及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつB−2036タンパク質成分のいかなる分解もが最小化されるような速度であるべきである。
【0069】
2.組換え成長ホルモンアンタゴニスト及びその脱pheアイソフォーム不純物
a.キレート剤による、脱pheアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、組換え成長ホルモンアンタゴニストB−2036へのキレート剤の添加は、そのレベルにおける実際の低減及び/又はさらなる脱phe形成の防止のいずれかによって、脱pheアイソフォーム不純物のレベルにおける減少を生じると考えられる。
【0070】
典型的に、このキレート剤は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換えB−2036タンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、B−2036タンパク質を精製することが好ましい。その後、精製されたタンパク質は、好ましくはペグ化されて、PEG B−2036(ペグビソマント)を生じる。ペグ化手順については、米国特許第5849535号を参照されたい。
【0071】
任意のキレート剤が、本発明に関して使用され得、このキレート剤は、B−2036タンパク質成分と、その脱pheアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくはB−2036の収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な好ましいキレート剤には、EDTA、EGTA及びDTPAが含まれるが、これらに限定されない。さらなる例示的なキレート剤には、デフェロキサミン、ジチオカーブナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、ペニシラミン、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム、ペンテト酸、サクシマー及びトリエンチンが含まれるが、これらに限定されない。エデト酸ナトリウムは、EDTAの塩形態であることに留意されたい。
【0072】
本発明との使用に適切な他のキレート剤は、以下の参考文献中で示される:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0073】
適切なキレート剤のうち、EDTAが最も好ましい。本発明との使用に適切なキレート剤の量は、形成されたその最も高い平衡濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均平衡濃度)の少なくとも約10%、この脱pheアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、脱pheアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い平衡濃度(又はその最も高い平均平衡濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切なEDTAの初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.01mM、約0.01mM〜約100mM、約0.1mM〜約20mM、約2mM〜約10mM、又は約2mM〜約5mMである。
【0074】
緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい緩衝液はトリスである。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約6〜約9、約6.5〜約7.5、又は約7.2〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0075】
上記のように、緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。さらに、緩衝液中のキレート剤の量は、B−2036タンパク質のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比が、約1〜約1,000であるようにすべきである。或いは、B−2036タンパク質のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比は、それぞれ、約20〜約1,000、約50〜約250、又は約60〜約110であり得る。
【0076】
典型的に、キレート剤とB−2036タンパク質成分との間の(脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中のB−2036タンパク質成分は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0077】
さらに、緩衝液、キレート剤及びその他の成分(B−2036が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、キレート剤がB−2036タンパク質成分を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、B−2036成分を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。好ましくは、温度が約4℃であるキレート剤(例えば、EDTA)の添加の際に、B−2036を含むホモジネートの温度は、ホモジナイズ化の際に約30℃まで上昇することに留意されたい。B−2036タンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、キレート剤及びB−2036などを含む)の温度を、B−2036のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0078】
さらに、B−2036成分とキレート剤との接触時間は、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0079】
典型的に、キレート剤とB−2036成分との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約10リットル〜約500リットル、又は約100リットル〜約300リットルの体積を有する。他の適切な例示的な体積は、160リットル〜約500リットルのいずれかであり得る。
【0080】
キレート剤とB−2036成分との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、キレート剤、B−2036成分及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつB−2036タンパク質成分のいかなる変性もが最小化されるような速度であるべきである。
【0081】
b.金属塩による、脱pheアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、組換え成長ホルモンアンタゴニストB−2036への金属塩の添加は、そのレベルの実際の低減及び/又はさらなる脱phe形成の防止のいずれかによって、脱pheアイソフォーム不純物のレベルにおける減少を生じると考えられる。
【0082】
典型的に、この金属塩は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換えB−2036タンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、B−2036タンパク質を精製することが好ましい。その後、精製されたタンパク質は、好ましくはペグ化されて、PEG B−2036(ペグビソマント)を生じる。ペグ化手順については、米国特許第5849535号を参照されたい。
【0083】
任意の金属塩が、本発明に関して使用され得、この金属塩は、B−2036タンパク質成分と、その脱pheアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくはB−2036の収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な金属塩には、アルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。本発明との使用に適切な好ましい金属塩には、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0084】
本発明との使用に適切な他の金属塩は、以下の参考文献中で示される:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0085】
本発明との使用に適切な金属塩のうち、リン酸ナトリウム、ZnCl及びそれらの組合せもまた、好ましい。本発明との使用に適切な金属塩の量は、形成されたその最も高い濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均濃度)の少なくとも約10%、この脱pheアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、脱pheアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い濃度(又はその最も高い平均濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切な金属塩(例えば、リン酸ナトリウム)の初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.1mM、約1mM〜約500mM、約1mM〜約200mM、約5mM〜約175mM、約10mM〜約150mM、又は約25mM〜約100mMである。
【0086】
緩衝液中に金属塩を提供することが好ましい。しかし、リン酸ナトリウムは、緩衝液及び適切な金属塩の両方として作用し得る。しかし、さらなる適切な金属塩が、リン酸ナトリウム緩衝液に添加され得る。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約4〜約9、約4.5〜約7.5、又は約5.5〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0087】
金属塩が緩衝液中に提供された後(又はNaPの場合、NaP溶液は、金属塩及び緩衝液の両方として作用する)、緩衝液(又はこれもまた緩衝液として作用するNaP溶液)中の金属塩の量は、B−2036タンパク質のモル数に対する金属塩のモル数のモル比が、約1〜約10,000であるようにすべきである。或いは、B−2036タンパク質のモル数に対する金属塩のモル数のモル比は、それぞれ、約300〜約10,000、約500〜約5,000、又は約500〜約2500であり得る。
【0088】
典型的に、金属塩とB−2036タンパク質成分との間の(脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中のB−2036タンパク質成分は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0089】
さらに、緩衝液、金属塩及びその他の成分(B−2036が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、金属塩がB−2036タンパク質成分を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは、約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、B−2036成分を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。金属塩(例えば、NaP)を用いたホモジナイズ化の際に、ホモジネートの温度が上昇し得ることに留意されたい。B−2036タンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、金属塩、B−2036、及び必要に応じてメルカプト化合物などを含む)の温度を、B−2036のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0090】
さらに、B−2036成分と金属塩との接触時間は、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0091】
典型的に、金属塩とB−2036成分との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約100リットル〜約2,000リットル、又は200リットル〜約1,500リットルの体積を有する。
【0092】
金属塩とB−2036成分との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、金属塩、B−2036成分及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつB−2036タンパク質成分のいかなる分解もが最小化されるような速度であるべきである。
【0093】
3.組換え成長ホルモン及びその脱pheアイソフォーム不純物
a.キレート剤による、脱pheアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、組換え成長ホルモンへのキレート剤の添加は、そのレベルにおける実際の低減及び/又はさらなる脱phe形成の防止のいずれかによって、脱pheアイソフォーム不純物のレベルにおける減少を生じると考えられる。
【0094】
典型的に、このキレート剤は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換え成長ホルモンタンパク質を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、成長ホルモンタンパク質を精製することが好ましい。
【0095】
任意のキレート剤が、本発明に関して使用され得、このキレート剤は、成長ホルモンタンパク質と、その脱pheアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくは成長ホルモンの収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な好ましいキレート剤には、EDTA、EGTA及びDTPAが含まれるが、これらに限定されない。さらなる例示的なキレート剤には、デフェロキサミン、ジチオカーブナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、ペニシラミン、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム、ペンテト酸、サクシマー及びトリエンチンが含まれるが、これらに限定されない。エデト酸ナトリウムは、EDTAの塩形態であることに留意されたい。
【0096】
本発明との使用に適切な他のキレート剤は、以下の参考文献中で示される:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0097】
適切なキレート剤のうち、EDTAが最も好ましい。本発明との使用に適切なキレート剤の量は、形成されたその最も高い平衡濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均平衡濃度)の少なくとも約10%、この脱pheアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、脱pheアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い平衡濃度(又はその最も高い平均平衡濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切なEDTAの初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.01mM、約0.01mM〜約100mM、約0.1mM〜約20mM、約2mM〜約10mM、又は約2mM〜約5mMである。
【0098】
緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい緩衝液はトリスである。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なお一層好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約6〜約9、約6.5〜約7.5、又は約7.2〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0099】
上記のように、緩衝液中にキレート剤を提供することが好ましい。さらに、緩衝液中のキレート剤の量は、成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比が、約1〜約1,000であるようにすべきである。或いは、成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)のモル数に対するキレート剤のモル数のモル比は、それぞれ、約20〜約1,000、約50〜約250、又は約60〜約110であり得る。
【0100】
典型的に、キレート剤と成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)との間の(脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中の成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0101】
さらに、緩衝液、キレート剤及びその他の成分(成長ホルモンタンパク質が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、好ましくは、キレート剤が成長ホルモンタンパク質を含む宿主細胞又はその溶解物に添加された後、好ましくは約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、成長ホルモンタンパク質を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。好ましくは、温度が約4℃であるキレート剤(例えば、EDTA)の添加の際に、成長ホルモンを含むホモジネートの温度は、ホモジナイズ化の際に約30℃まで上昇することに留意されたい。成長ホルモンタンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、キレート剤及び成長ホルモンタンパク質などを含む)の温度を、成長ホルモンタンパク質のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0102】
さらに、成長ホルモンタンパク質とキレート剤との接触時間は、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0103】
典型的に、キレート剤と成長ホルモンタンパク質との十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約10リットル〜約500リットル、又は約100リットル〜約300リットルの体積を有する。他の適切な例示的な体積は、160リットル〜約500リットルのいずれかであり得る。
【0104】
キレート剤と成長ホルモンタンパク質との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、キレート剤、成長ホルモンタンパク質及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつ成長ホルモンタンパク質成分のいかなる分解もが最小化されるような速度であるべきである。
【0105】
b.金属塩による、脱pheアイソフォーム不純物の減少
理論に束縛されないが、組換え成長ホルモンへの金属塩の添加は、そのレベルにおける実際の低減及び/又はさらなる脱phe形成の防止のいずれかによって、脱pheアイソフォーム不純物のレベルにおける減少を生じると考えられる。
【0106】
典型的に、この金属塩は、宿主細胞の増殖の間又は増殖の後(或いは、増殖の間及び増殖の後)に、所望の組換え成長ホルモンタンパク質成分を合成する宿主細胞に添加される。さらに、増殖させるステップ及び接触させるステップを実施した後に、成長ホルモンタンパク質を精製することが好ましい。
【0107】
任意の金属塩が、本発明に関して使用され得、この金属塩は、成長ホルモンタンパク質成分と、その脱pheアイソフォーム不純物と共に接触した場合(好ましくは、適切な混合による)、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを、好ましくは成長ホルモンの収率を下げることなく(又は実質的に下げることなく)減少させるのに十分なものである。本発明との使用に適切な金属塩には、アルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。本発明との使用に適切な好ましい金属塩には、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0108】
本発明との使用に適切な他の金属塩は、以下の参考文献中で示される:(1)The Merck Index、第12版、S.Budavari(編者)、Merck & Co.,Inc.、Therapeutic Category and Biological Activity Index,p.THER−19(「CHELATING AGENT」以下)、Whitehouse Station、NJ(1996)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(2)Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、Arthur Osol(編者)、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania(1980)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(3)The United States Pharmacopeia、第21改訂(第16版)、United States Pharmacopeial Convention,Inc.、Rockville、Maryland(1985)及び今日までのその各々のすべての引き続く版;(4)SIGMA、Biochemicals and Reagents for Life Science Research Catalogue、St.Louis、Missouri(2002−2003);並びに(5)Aldrich、Handbook of Fine Chemicals and Laboratory Equipment、Milwaukee、Wisconsin(2000−2001)及びその(2002−2003)の版。
【0109】
本発明との使用に適切な金属塩のうち、リン酸ナトリウム、ZnCl及びそれらの組合せもまた、好ましい。本発明との使用に適切な金属塩の量は、形成されたその最も高い濃度(又は複数のバッチを平均した場合、その最も高い平均濃度)の少なくとも約10%、この脱pheアイソフォーム不純物を減少させるのに十分な量であるべきである。好ましくは、脱pheアイソフォーム不純物の量における減少は、形成されたその最も高い濃度(又はその最も高い平均濃度)の、それぞれ、少なくとも約20%、30%、40%又は50%である。本発明との使用に適切な金属塩(例えば、リン酸ナトリウム)の初期濃度は、好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.1mM、約1mM〜約500mM、約1mM〜約200mM、約5mM〜約175mM、約10mM〜約150mM、又は約25mM〜約100mMである。
【0110】
緩衝液中に金属塩を提供することが好ましい。しかし、リン酸ナトリウムは、緩衝液及び適切な金属塩の両方として作用し得る。しかし、さらなる適切な金属塩が、リン酸ナトリウム緩衝液に添加され得る。好ましくは、この緩衝液は、本発明との使用に適切な緩衝液、すなわち、B−2036タンパク質成分の形成を防止しないか、又はB−2036タンパク質成分が一旦形成されるとそれを分解しない緩衝液である。本発明と合わせた使用に適切な緩衝液には、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい初期緩衝液濃度は、約1mM〜約200mM、より好ましくは約5mM〜約100mM、なおより好ましくは約8mM〜約70mM、そして最も好ましくは約10mM〜約50mMである。他の適切な緩衝液が使用され得る。好ましくは、これらの緩衝液は、それぞれ、約4〜約9、約4.5〜約7.5、又は約5.5〜約7.5の範囲のいずれかの、増殖培地のpHを維持するのに十分である。
【0111】
金属塩が緩衝液中に提供された後(又はNaPの場合、NaP溶液は、金属塩及び緩衝液の両方として作用する)、緩衝液(又はこれもまた緩衝液として作用するNaP溶液)中の金属塩の量は、成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)のモル数に対する金属塩のモル数のモル比が、約1〜約10,000であるようにすべきである。或いは、成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)のモル数に対する金属塩のモル数のモル比は、それぞれ、約300〜約10,000、約500〜約5,000、又は約500〜約2500であり得る。
【0112】
典型的に、金属塩と成長ホルモンタンパク質(例えば、hGH)との(脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに)十分な接触(宿主細胞内又は宿主細胞から完了した)の後、この緩衝液中の成長ホルモンタンパク質は、それぞれ、約0.1mg/ml〜約20mg/ml、約0.5mg/ml〜約5mg/ml、又は約1mg/ml〜約5mg/mlの濃度を有する。
【0113】
さらに、緩衝液、金属塩及びその他の成分(成長ホルモンタンパク質が含まれるが、これに限定されない)と共に、増殖培地の温度範囲は、好ましくは、金属塩を成長ホルモンタンパク質を含む宿主細胞又はその溶解物に添加した後、約0℃〜約35℃の温度で維持されるべきである。また、好ましくは、成長ホルモンタンパク質を含む宿主細胞及び/又はその宿主細胞由来の溶解物の温度は、それぞれ、約1℃〜約15℃、約2℃〜約10℃、又は約2℃〜約15℃に維持される。金属塩(例えば、NaP)を用いたホモジナイズ化の際に、ホモジネートの温度が上昇し得ることに留意されたい。成長ホルモンタンパク質の変性が、約40+℃で生じることに留意することが重要である。したがって、ホモジネート(すなわち、宿主細胞、増殖培地、緩衝液、金属塩、成長ホルモンタンパク質、及び必要に応じてメルカプト化合物などを含む)の温度を、成長ホルモンタンパク質のタンパク質変性温度より低い温度に維持することが望ましい。
【0114】
さらに、成長ホルモンタンパク質と金属塩との接触時間は、脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに十分な時間にわたるべきである。脱pheアイソフォーム不純物のレベルを減少させるのに適切な例示的な接触時間は、それぞれ、少なくとも約30分間、約1時間〜約48時間、又は約5時間〜約15時間にわたるべきである。
【0115】
典型的に、金属塩と成長ホルモンタンパク質との間の十分な接触の後、同じものを含む緩衝液は、それぞれ、約1リットル〜約5,000リットル、約100リットル〜約2,000リットル、又は約200リットル〜約1,500リットルの体積を有する。
【0116】
金属塩と成長ホルモンタンパク質との接触の間に関心が持たれ得る他のパラメータには、混合速度のようなものが含まれる。この混合速度は、形成され得る起泡の量を最小化しつつ、(増殖培地中の、宿主細胞、その溶解物、緩衝液、金属塩、成長ホルモンタンパク質及び任意の他の成分の)均質混合物を形成するのに十分な速度であるべきである。当業者は、十分な混合速度がどうあるべきかを容易に決定し得る。明らかに、この混合速度は、温度が上記の範囲内に維持され、かつ成長ホルモンタンパク質成分のいかなる分解もが最小化されるような速度であるべきである。
【0117】
発明の実施形態
実施形態1
遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、上記不純物をメルカプト化合物と接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【0118】
実施形態2
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態1に記載の方法。
【0119】
実施形態3
(c)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態2に記載の方法。
【0120】
実施形態4
(d)上記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、実施形態3に記載の方法。
【0121】
実施形態5
上記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、実施形態2に記載の方法。
【0122】
実施形態6
上記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、実施形態1に記載の方法。
【0123】
実施形態7
上記メルカプト化合物が、システイン、又はシステインとシスチンとの組合せを含む、実施形態5に記載の方法。
【0124】
実施形態8
上記メルカプト化合物が、システイン、又はシステインとシスチンとの組合せを含む、実施形態6に記載の方法。
【0125】
実施形態9
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームを、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記システイン又はシステインとシスチンとの組合せと接触させる、実施形態7に記載の方法。
【0126】
実施形態10
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態9に記載の方法。
【0127】
実施形態11
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームが、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記システインと接触される、実施形態8に記載の方法。
【0128】
実施形態12
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態11に記載の方法。
【0129】
実施形態13
上記メルカプト化合物が緩衝液中に提供される、実施形態1に記載の方法。
【0130】
実施形態14
上記メルカプト化合物が緩衝液中に提供される、実施形態2に記載の方法。
【0131】
実施形態15
上記システイン、又はシステインとシスチンとの組合せが、緩衝液中に提供される、実施形態7に記載の方法。
【0132】
実施形態16
上記システイン、又はシステインとシスチンとの組合せが、緩衝液中に提供される、実施形態8に記載の方法。
【0133】
実施形態17
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液が、少なくとも約0.1mMの、システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度を有する、実施形態15に記載の方法。
【0134】
実施形態18
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液が、少なくとも約0.1mMの、システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度を有する、実施形態16に記載の方法。
【0135】
実施形態19
上記システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度が、約0.1mM〜約10mMである、実施形態17に記載の方法。
【0136】
実施形態20
上記システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度が、約0.1mM〜約10mMである、実施形態18に記載の方法。
【0137】
実施形態21
上記システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度が、約1mM〜約5mMである、実施形態19に記載の方法。
【0138】
実施形態22
上記システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度が、約1mM〜約5mMである、実施形態20に記載の方法。
【0139】
実施形態23
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態13に記載の方法。
【0140】
実施形態24
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態14に記載の方法。
【0141】
実施形態25
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態15に記載の方法。
【0142】
実施形態26
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態16に記載の方法。
【0143】
実施形態27
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態23に記載の方法。
【0144】
実施形態28
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態26に記載の方法。
【0145】
実施形態29
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態25に記載の方法。
【0146】
実施形態30
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態24に記載の方法。
【0147】
実施形態31
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態29に記載の方法。
【0148】
実施形態32
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態28に記載の方法。
【0149】
実施形態33
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態31に記載の方法。
【0150】
実施形態34
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態32に記載の方法。
【0151】
実施形態35
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態1に記載の方法。
【0152】
実施形態36
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態2に記載の方法。
【0153】
実施形態37
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態25に記載の方法。
【0154】
実施形態38
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態26に記載の方法。
【0155】
実施形態39
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液が、少なくとも約0.1mMの、システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度を有する、実施形態38に記載の方法。
【0156】
実施形態40
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液が、少なくとも約0.1mMの、システインとシスチンとを組み合わせた初期濃度を有する、実施形態37に記載の方法。
【0157】
実施形態41
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中のシステインとシスチンとの上記組合せと上記B−2036とが、約0.5〜約1000の、B−2036のモル数に対するシステインとシスチンとを組み合わせたモル数のモル比を有する、実施形態37に記載の方法。
【0158】
実施形態42
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中のシステインとシスチンとの上記組合せと上記B−2036とが、約0.5〜約1000の、B−2036のモル数に対するシステインとシスチンとを組み合わせたモル数のモル比を有する、実施形態38に記載の方法。
【0159】
実施形態43
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約30mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態37に記載の方法。
【0160】
実施形態44
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約30mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態38に記載の方法。
【0161】
実施形態45
上記B−2036濃度が、約0.5mg/ml〜約20mg/mlである、実施形態43に記載の方法。
【0162】
実施形態46
上記B−2036濃度が、約0.5mg/ml〜約20mg/mlである、実施形態44に記載の方法。
【0163】
実施形態47
上記B−2036濃度が、約1mg/ml〜約10mg/mlである、実施形態45に記載の方法。
【0164】
実施形態48
上記B−2036濃度が、約1mg/ml〜約10mg/mlである、実施形態46に記載の方法。
【0165】
実施形態49
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態37に記載の方法。
【0166】
実施形態50
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態38に記載の方法。
【0167】
実施形態51
上記pHが約7.5〜約8.5である、実施形態49に記載の方法。
【0168】
実施形態52
上記pHが約7.5〜約8.5である、実施形態50に記載の方法。
【0169】
実施形態53
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約25℃の温度で維持される、実施形態37に記載の方法。
【0170】
実施形態54
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約25℃の温度で維持される、実施形態38に記載の方法。
【0171】
実施形態55
上記温度が約2℃〜約8℃である、実施形態53に記載の方法。
【0172】
実施形態56
上記温度が約2℃〜約8℃である、実施形態54に記載の方法。
【0173】
実施形態57
上記接触させるステップ(a)が、少なくとも約30分間の時間にわたって実施される、実施形態37に記載の方法。
【0174】
実施形態58
上記接触させるステップ(a)が、少なくとも約30分間の時間にわたって実施される、実施形態38に記載の方法。
【0175】
実施形態59
上記時間が約1時間〜約24時間である、実施形態57に記載の方法。
【0176】
実施形態60
上記時間が約1時間〜約24時間である、実施形態58に記載の方法。
【0177】
実施形態61
上記時間が約1時間〜約4時間である、実施形態59に記載の方法。
【0178】
実施形態62
上記時間が約1時間〜約4時間である、実施形態60に記載の方法。
【0179】
実施形態63
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態37に記載の方法。
【0180】
実施形態64
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態38に記載の方法。
【0181】
実施形態65
上記体積が約10L〜約500Lである、実施形態63に記載の方法。
【0182】
実施形態66
上記体積が約10L〜約500Lである、実施形態64に記載の方法。
【0183】
実施形態67
上記体積が約100L〜約300Lである、実施形態65に記載の方法。
【0184】
実施形態68
上記体積が約100L〜約300Lである、実施形態66に記載の方法。
【0185】
実施形態69
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【0186】
実施形態70
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態69に記載の方法。
【0187】
実施形態71
(c)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態70に記載の方法。
【0188】
実施形態72
(d)上記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、実施形態71に記載の方法。
【0189】
実施形態73
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態70に記載の方法。
【0190】
実施形態74
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態69に記載の方法。
【0191】
実施形態75
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態73に記載の方法。
【0192】
実施形態76
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態74に記載の方法。
【0193】
実施形態77
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームが、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態75に記載の方法。
【0194】
実施形態78
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態77に記載の方法。
【0195】
実施形態79
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームが、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態76に記載の方法。
【0196】
実施形態80
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態79に記載の方法。
【0197】
実施形態81
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態69に記載の方法。
【0198】
実施形態82
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態70に記載の方法。
【0199】
実施形態83
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態75に記載の方法。
【0200】
実施形態84
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態76に記載の方法。
【0201】
実施形態85
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態83に記載の方法。
【0202】
実施形態86
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態84に記載の方法。
【0203】
実施形態87
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態85に記載の方法。
【0204】
実施形態88
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態86に記載の方法。
【0205】
実施形態89
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態87に記載の方法。
【0206】
実施形態90
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態87に記載の方法。
【0207】
実施形態91
上記EDTA初期濃度が、約2mM〜約10mMである、実施形態89に記載の方法。
【0208】
実施形態92
上記EDTA初期濃度が、約2mM〜約10mMである、実施形態89に記載の方法。
【0209】
実施形態93
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態81に記載の方法。
【0210】
実施形態94
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態82に記載の方法。
【0211】
実施形態95
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態83に記載の方法。
【0212】
実施形態96
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態84に記載の方法。
【0213】
実施形態97
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態93に記載の方法。
【0214】
実施形態98
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態96に記載の方法。
【0215】
実施形態99
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態95に記載の方法。
【0216】
実施形態100
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態94に記載の方法。
【0217】
実施形態101
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態99に記載の方法。
【0218】
実施形態102
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態98に記載の方法。
【0219】
実施形態103
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態101に記載の方法。
【0220】
実施形態104
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態102に記載の方法。
【0221】
実施形態105
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態69に記載の方法。
【0222】
実施形態106
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態70に記載の方法。
【0223】
実施形態107
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態95に記載の方法。
【0224】
実施形態108
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態96に記載の方法。
【0225】
実施形態109
上記EDTAが緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態107に記載の方法。
【0226】
実施形態110
上記EDTAが緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態108に記載の方法。
【0227】
実施形態111
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAと上記B−2036とが、約1〜約1,000の、B−2036のモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態107に記載の方法。
【0228】
実施形態112
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAと上記B−2036とが、約1〜約1,000の、B−2036のモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態108に記載の方法。
【0229】
実施形態113
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態111に記載の方法。
【0230】
実施形態114
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態112に記載の方法。
【0231】
実施形態115
上記モル比が約50〜約250である、実施形態113に記載の方法。
【0232】
実施形態116
上記モル比が約50〜約250である、実施形態114に記載の方法。
【0233】
実施形態117
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態107に記載の方法。
【0234】
実施形態118
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態108に記載の方法。
【0235】
実施形態119
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態117に記載の方法。
【0236】
実施形態120
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態118に記載の方法。
【0237】
実施形態121
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態107に記載の方法。
【0238】
実施形態122
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態108に記載の方法。
【0239】
実施形態123
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態121に記載の方法。
【0240】
実施形態124
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態122に記載の方法。
【0241】
実施形態125
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態107に記載の方法。
【0242】
実施形態126
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態108に記載の方法。
【0243】
実施形態127
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態125に記載の方法。
【0244】
実施形態128
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態126に記載の方法。
【0245】
実施形態129
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態107に記載の方法。
【0246】
実施形態130
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態108に記載の方法。
【0247】
実施形態131
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態129に記載の方法。
【0248】
実施形態132
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態130に記載の方法。
【0249】
実施形態133
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態107に記載の方法。
【0250】
実施形態134
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態108に記載の方法。
【0251】
実施形態135
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態133に記載の方法。
【0252】
実施形態136
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態134に記載の方法。
【0253】
実施形態137
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【0254】
実施形態138
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態137に記載の方法。
【0255】
実施形態139
(c)必要に応じて、上記不純物をメルカプト化合物とさらに接触させるステップ、及び
(c’)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態138に記載の方法。
【0256】
実施形態140
(d)上記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、実施形態139に記載の方法。
【0257】
実施形態141
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態138に記載の方法。
【0258】
実施形態142
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態137に記載の方法。
【0259】
実施形態143
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態141に記載の方法。
【0260】
実施形態144
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態142に記載の方法。
【0261】
実施形態145
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態143に記載の方法。
【0262】
実施形態146
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態144に記載の方法。
【0263】
実施形態147
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームが、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態137に記載の方法。
【0264】
実施形態148
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態147に記載の方法。
【0265】
実施形態149
上記接触させるステップ(a)において、上記トリスルフィドアイソフォームが、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態138に記載の方法。
【0266】
実施形態150
上記期間が、上記トリスルフィドアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態149に記載の方法。
【0267】
実施形態151
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態137に記載の方法。
【0268】
実施形態152
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態138に記載の方法。
【0269】
実施形態153
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態151に記載の方法。
【0270】
実施形態154
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態152に記載の方法。
【0271】
実施形態155
上記金属塩初期濃度が、約10mM〜約150mMである、実施形態153に記載の方法。
【0272】
実施形態156
上記金属塩初期濃度が、約10mM〜約150mMである、実施形態154に記載の方法。
【0273】
実施形態157
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態145に記載の方法。
【0274】
実施形態158
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態146に記載の方法。
【0275】
実施形態159
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態151に記載の方法。
【0276】
実施形態160
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態153に記載の方法。
【0277】
実施形態161
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態137に記載の方法。
【0278】
実施形態162
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態138に記載の方法。
【0279】
実施形態163
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態160に記載の方法。
【0280】
実施形態164
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態159に記載の方法。
【0281】
実施形態165
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態163に記載の方法。
【0282】
実施形態166
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態164に記載の方法。
【0283】
実施形態167
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態165に記載の方法。
【0284】
実施形態168
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態166に記載の方法。
【0285】
実施形態169
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩と上記B−2036とが、約300〜約10,000の、B−2036のモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態163に記載の方法。
【0286】
実施形態170
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の金属塩と上記B−2036とが、約300〜約10,000の、B−2036のモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態164に記載の方法。
【0287】
実施形態171
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態169に記載の方法。
【0288】
実施形態172
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態170に記載の方法。
【0289】
実施形態173
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態171に記載の方法。
【0290】
実施形態174
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態172に記載の方法。
【0291】
実施形態175
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態153に記載の方法。
【0292】
実施形態176
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態154に記載の方法。
【0293】
実施形態177
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態175に記載の方法。
【0294】
実施形態178
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態176に記載の方法。
【0295】
実施形態179
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMである、実施形態177に記載の方法。
【0296】
実施形態180
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMである、実施形態178に記載の方法。
【0297】
実施形態181
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態163に記載の方法。
【0298】
実施形態182
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態164に記載の方法。
【0299】
実施形態183
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態181に記載の方法。
【0300】
実施形態184
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態182に記載の方法。
【0301】
実施形態185
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態163に記載の方法。
【0302】
実施形態186
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態184に記載の方法。
【0303】
実施形態187
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態185に記載の方法。
【0304】
実施形態188
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態186に記載の方法。
【0305】
実施形態189
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態163に記載の方法。
【0306】
実施形態190
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態164に記載の方法。
【0307】
実施形態191
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態189に記載の方法。
【0308】
実施形態192
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態190に記載の方法。
【0309】
実施形態193
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態163に記載の方法。
【0310】
実施形態194
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態164に記載の方法。
【0311】
実施形態195
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態193に記載の方法。
【0312】
実施形態196
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態194に記載の方法。
【0313】
実施形態197
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態163に記載の方法。
【0314】
実施形態198
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態164に記載の方法。
【0315】
実施形態199
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態197に記載の方法。
【0316】
実施形態200
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態198に記載の方法。
【0317】
実施形態201
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【0318】
実施形態202
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態201に記載の方法。
【0319】
実施形態203
(c)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態202に記載の方法。
【0320】
実施形態204
(d)上記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、実施形態203に記載の方法。
【0321】
実施形態205
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態202に記載の方法。
【0322】
実施形態206
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態201に記載の方法。
【0323】
実施形態207
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態205に記載の方法。
【0324】
実施形態208
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態206に記載の方法。
【0325】
実施形態209
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態207に記載の方法。
【0326】
実施形態210
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態209に記載の方法。
【0327】
実施形態211
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態208に記載の方法。
【0328】
実施形態212
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態211に記載の方法。
【0329】
実施形態213
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態201に記載の方法。
【0330】
実施形態214
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態202に記載の方法。
【0331】
実施形態215
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態207に記載の方法。
【0332】
実施形態216
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態208に記載の方法。
【0333】
実施形態217
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態215に記載の方法。
【0334】
実施形態218
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態216に記載の方法。
【0335】
実施形態219
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態217に記載の方法。
【0336】
実施形態220
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態218に記載の方法。
【0337】
実施形態221
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態219に記載の方法。
【0338】
実施形態222
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態220に記載の方法。
【0339】
実施形態223
上記EDTA初期濃度が、2mM〜約10mMである、実施形態221に記載の方法。
【0340】
実施形態224
上記EDTA初期濃度が、2mM〜約10mMである、実施形態222に記載の方法。
【0341】
実施形態225
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態213に記載の方法。
【0342】
実施形態226
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態214に記載の方法。
【0343】
実施形態227
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態215に記載の方法。
【0344】
実施形態228
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態216に記載の方法。
【0345】
実施形態229
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態225に記載の方法。
【0346】
実施形態230
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態226に記載の方法。
【0347】
実施形態231
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態227に記載の方法。
【0348】
実施形態232
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態228に記載の方法。
【0349】
実施形態233
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態229に記載の方法。
【0350】
実施形態234
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態230に記載の方法。
【0351】
実施形態235
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態233に記載の方法。
【0352】
実施形態236
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態234に記載の方法。
【0353】
実施形態237
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態201に記載の方法。
【0354】
実施形態238
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態202に記載の方法。
【0355】
実施形態239
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態227に記載の方法。
【0356】
実施形態240
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態228に記載の方法。
【0357】
実施形態241
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態239に記載の方法。
【0358】
実施形態242
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態240に記載の方法。
【0359】
実施形態243
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAと上記B−2036とが、約1〜約1,000の、B−2036のモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態239に記載の方法。
【0360】
実施形態244
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAと上記B−2036とが、約1〜約1,000の、B−2036のモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態240に記載の方法。
【0361】
実施形態245
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態243に記載の方法。
【0362】
実施形態246
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態244に記載の方法。
【0363】
実施形態247
上記モル比が約50〜約250である、実施形態245に記載の方法。
【0364】
実施形態248
上記モル比が約50〜約250である、実施形態246に記載の方法。
【0365】
実施形態249
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態239に記載の方法。
【0366】
実施形態250
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態240に記載の方法。
【0367】
実施形態251
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態249に記載の方法。
【0368】
実施形態252
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態250に記載の方法。
【0369】
実施形態253
上記B−2036濃度が約1mg/ml〜約10mg/mlである、実施形態249に記載の方法。
【0370】
実施形態254
上記B−2036濃度が約1mg/ml〜約10mg/mlである、実施形態250に記載の方法。
【0371】
実施形態255
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態239に記載の方法。
【0372】
実施形態256
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態240に記載の方法。
【0373】
実施形態257
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態255に記載の方法。
【0374】
実施形態258
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態256に記載の方法。
【0375】
実施形態259
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態239に記載の方法。
【0376】
実施形態260
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態240に記載の方法。
【0377】
実施形態261
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態259に記載の方法。
【0378】
実施形態262
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態260に記載の方法。
【0379】
実施形態263
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態239に記載の方法。
【0380】
実施形態264
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態240に記載の方法。
【0381】
実施形態265
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態263に記載の方法。
【0382】
実施形態266
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態264に記載の方法。
【0383】
実施形態267
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態239に記載の方法。
【0384】
実施形態268
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態240に記載の方法。
【0385】
実施形態269
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態267に記載の方法。
【0386】
実施形態270
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態268に記載の方法。
【0387】
実施形態271
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【0388】
実施形態272
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態271に記載の方法。
【0389】
実施形態273
(c)必要に応じて、上記不純物をメルカプト化合物とさらに接触させるステップ、及び
(c’)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態272に記載の方法。
【0390】
実施形態274
(d)上記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、実施形態273に記載の方法。
【0391】
実施形態275
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態272に記載の方法。
【0392】
実施形態276
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態271に記載の方法。
【0393】
実施形態277
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態275に記載の方法。
【0394】
実施形態278
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態276に記載の方法。
【0395】
実施形態279
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態277に記載の方法。
【0396】
実施形態280
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態278に記載の方法。
【0397】
実施形態281
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態271に記載の方法。
【0398】
実施形態282
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態281に記載の方法。
【0399】
実施形態283
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態272に記載の方法。
【0400】
実施形態284
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも50%減少させるのに十分である、実施形態283に記載の方法。
【0401】
実施形態285
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態271に記載の方法。
【0402】
実施形態286
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態272に記載の方法。
【0403】
実施形態287
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態285に記載の方法。
【0404】
実施形態288
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態286に記載の方法。
【0405】
実施形態289
上記金属塩初期濃度が、約10mM〜約150mMである、実施形態287に記載の方法。
【0406】
実施形態290
上記金属塩初期濃度が、約10mM〜約150mMである、実施形態288に記載の方法。
【0407】
実施形態291
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態286に記載の方法。
【0408】
実施形態292
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態285に記載の方法。
【0409】
実施形態293
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態285に記載の方法。
【0410】
実施形態294
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態286に記載の方法。
【0411】
実施形態295
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態271に記載の方法。
【0412】
実施形態296
上記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドが、配列番号1のB−2036を含む、実施形態272に記載の方法。
【0413】
実施形態297
上記金属塩が、リン酸ナトリウムを含む、実施形態295に記載の方法。
【0414】
実施形態298
上記金属塩が、リン酸ナトリウムを含む、実施形態296に記載の方法。
【0415】
実施形態299
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態297に記載の方法。
【0416】
実施形態300
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態298に記載の方法。
【0417】
実施形態301
上記接触させるステップ(a)の前に、上記金属塩と上記B−2036とが、約300〜約10,000の、B−2036のモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態295に記載の方法。
【0418】
実施形態302
上記接触させるステップ(a)の前に、上記金属塩と上記B−2036とが、約300〜約10,000の、B−2036のモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態296に記載の方法。
【0419】
実施形態303
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態301に記載の方法。
【0420】
実施形態304
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態302に記載の方法。
【0421】
実施形態305
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態303に記載の方法。
【0422】
実施形態306
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態304に記載の方法。
【0423】
実施形態307
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態287に記載の方法。
【0424】
実施形態308
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態288に記載の方法。
【0425】
実施形態309
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態307に記載の方法。
【0426】
実施形態310
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態308に記載の方法。
【0427】
実施形態311
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMのリン酸ナトリウムである、実施形態309に記載の方法。
【0428】
実施形態312
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMである、実施形態310に記載の方法。
【0429】
実施形態313
上記接触させるステップ(a)の後に、上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態295に記載の方法。
【0430】
実施形態314
上記接触させるステップ(a)の後に、上記B−2036が、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのB−2036濃度を有する、実施形態296に記載の方法。
【0431】
実施形態315
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態313に記載の方法。
【0432】
実施形態316
上記B−2036濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態314に記載の方法。
【0433】
実施形態317
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態293に記載の方法。
【0434】
実施形態318
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態294に記載の方法。
【0435】
実施形態319
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態317に記載の方法。
【0436】
実施形態320
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態318に記載の方法。
【0437】
実施形態321
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態295に記載の方法。
【0438】
実施形態322
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記B−2036が、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態296に記載の方法。
【0439】
実施形態323
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態321に記載の方法。
【0440】
実施形態324
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態322に記載の方法。
【0441】
実施形態325
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態295に記載の方法。
【0442】
実施形態326
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態296に記載の方法。
【0443】
実施形態327
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態325に記載の方法。
【0444】
実施形態328
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態326に記載の方法。
【0445】
実施形態329
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態295に記載の方法。
【0446】
実施形態330
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記B−2036が、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態296に記載の方法。
【0447】
実施形態331
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態329に記載の方法。
【0448】
実施形態332
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態330に記載の方法。
【0449】
実施形態333
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【0450】
実施形態334
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態333に記載の方法。
【0451】
実施形態335
(c)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態334に記載の方法。
【0452】
実施形態336
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態333に記載の方法。
【0453】
実施形態337
上記キレート剤が、EDTA、EGTA及びDTPAからなる群より選択される、実施形態334に記載の方法。
【0454】
実施形態338
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態336に記載の方法。
【0455】
実施形態339
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態337に記載の方法。
【0456】
実施形態340
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態338に記載の方法。
【0457】
実施形態341
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態340に記載の方法。
【0458】
実施形態342
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記EDTAと接触される、実施形態339に記載の方法。
【0459】
実施形態343
上記期間が、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態342に記載の方法。
【0460】
実施形態344
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態333に記載の方法。
【0461】
実施形態345
上記キレート剤が緩衝液中に提供される、実施形態334に記載の方法。
【0462】
実施形態346
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態338に記載の方法。
【0463】
実施形態347
上記EDTAが緩衝液中に提供される、実施形態339に記載の方法。
【0464】
実施形態348
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態346に記載の方法。
【0465】
実施形態349
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態347に記載の方法。
【0466】
実施形態350
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態348に記載の方法。
【0467】
実施形態351
上記EDTA初期濃度が、約0.01mM〜約100mMである、実施形態349に記載の方法。
【0468】
実施形態352
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態350に記載の方法。
【0469】
実施形態353
上記EDTA初期濃度が、約0.1mM〜約20mMである、実施形態351に記載の方法。
【0470】
実施形態354
上記EDTA初期濃度が、2mM〜約10mMである、実施形態352に記載の方法。
【0471】
実施形態355
上記EDTA初期濃度が、2mM〜約10mMである、実施形態353に記載の方法。
【0472】
実施形態356
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態344に記載の方法。
【0473】
実施形態357
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態345に記載の方法。
【0474】
実施形態358
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態346に記載の方法。
【0475】
実施形態359
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態347に記載の方法。
【0476】
実施形態360
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態356に記載の方法。
【0477】
実施形態361
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態357に記載の方法。
【0478】
実施形態362
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態358に記載の方法。
【0479】
実施形態363
上記緩衝液がトリスを含む、実施形態359に記載の方法。
【0480】
実施形態364
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態360に記載の方法。
【0481】
実施形態365
上記接触させるステップ(a)の後に、上記トリス緩衝液が、約1mM〜約200mMのトリス濃度を有する、実施形態361に記載の方法。
【0482】
実施形態366
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態364に記載の方法。
【0483】
実施形態367
上記トリス濃度が、約10mM〜約50mMである、実施形態365に記載の方法。
【0484】
実施形態368
上記成長ホルモンが、配列番号2のポリペプチドhGHを含む、実施形態333に記載の方法。
【0485】
実施形態369
上記成長ホルモンが、配列番号2のポリペプチドhGHを含む、実施形態334に記載の方法。
【0486】
実施形態370
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態368に記載の方法。
【0487】
実施形態371
上記キレート剤がEDTAを含む、実施形態369に記載の方法。
【0488】
実施形態372
上記EDTAが緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.01mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態370に記載の方法。
【0489】
実施形態373
上記EDTAが緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記EDTAが、少なくとも約0.1mMのEDTA初期濃度を有する、実施形態371に記載の方法。
【0490】
実施形態374
上記接触させるステップ(a)の前に、上記EDTAと上記hGHとが、約1〜約1,000の、hGHのモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態370に記載の方法。
【0491】
実施形態375
上記接触させるステップ(a)の前に、上記EDTAと上記hGHとが、約1〜約1,000の、hGHのモル数に対するEDTAのモル数のモル比を有する、実施形態371に記載の方法。
【0492】
実施形態376
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態374に記載の方法。
【0493】
実施形態377
上記モル比が約20〜約1,000である、実施形態375に記載の方法。
【0494】
実施形態378
上記モル比が約50〜約250である、実施形態376に記載の方法。
【0495】
実施形態379
上記モル比が約50〜約250である、実施形態377に記載の方法。
【0496】
実施形態380
上記接触させるステップ(a)の後に、上記hGHが、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのhGH濃度を有する、実施形態368に記載の方法。
【0497】
実施形態381
上記接触させるステップ(a)の後に、上記hGHが、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのhGH濃度を有する、実施形態369に記載の方法。
【0498】
実施形態382
上記hGH濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態380に記載の方法。
【0499】
実施形態383
上記hGH濃度が約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態381に記載の方法。
【0500】
実施形態384
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態368に記載の方法。
【0501】
実施形態385
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約6〜約9のpHを有する、実施形態369に記載の方法。
【0502】
実施形態386
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態384に記載の方法。
【0503】
実施形態387
上記pHが約6.5〜約7.5である、実施形態385に記載の方法。
【0504】
実施形態388
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記hGHが、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態368に記載の方法。
【0505】
実施形態389
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記hGHが、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態369に記載の方法。
【0506】
実施形態390
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態388に記載の方法。
【0507】
実施形態391
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態389に記載の方法。
【0508】
実施形態392
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態368に記載の方法。
【0509】
実施形態393
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態369に記載の方法。
【0510】
実施形態394
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態392に記載の方法。
【0511】
実施形態395
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態393に記載の方法。
【0512】
実施形態396
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態368に記載の方法。
【0513】
実施形態397
上記キレート剤が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態369に記載の方法。
【0514】
実施形態398
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態396に記載の方法。
【0515】
実施形態399
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態397に記載の方法。
【0516】
実施形態400
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)上記不純物の上記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)上記不純物、(2)上記成長ホルモンポリペプチド、(3)上記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、上記不純物が上記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【0517】
実施形態401
(b)上記ポリペプチドを生成するために上記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、上記増殖させるステップが、上記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、実施形態430に記載の方法。
【0518】
実施形態402
(c)必要に応じて、上記不純物をメルカプト化合物とさらに接触させるステップ、及び
(c’)精製されたポリペプチドを得るために上記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、実施形態401に記載の方法。
【0519】
実施形態403
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態400に記載の方法。
【0520】
実施形態404
上記金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態401に記載の方法。
【0521】
実施形態405
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態403に記載の方法。
【0522】
実施形態406
上記金属塩が、リン酸カリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化亜鉛及びこれらの組合せからなる群より選択される、実施形態404に記載の方法。
【0523】
実施形態407
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態405に記載の方法。
【0524】
実施形態408
上記金属塩が、リン酸ナトリウム及びZnClからなる群より選択される、実施形態406に記載の方法。
【0525】
実施形態409
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態400に記載の方法。
【0526】
実施形態410
上記期間が、脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態409に記載の方法。
【0527】
実施形態411
上記接触させるステップ(a)において、上記脱pheアイソフォームが、上記脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、上記金属塩と接触される、実施形態401に記載の方法。
【0528】
実施形態412
上記期間が、脱pheアイソフォームの上記量を少なくとも約50%減少させるのに十分である、実施形態411に記載の方法。
【0529】
実施形態413
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態400に記載の方法。
【0530】
実施形態414
上記金属塩が緩衝液中に提供される、実施形態401に記載の方法。
【0531】
実施形態415
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態413に記載の方法。
【0532】
実施形態416
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩が、約1mM〜約500mMの金属塩初期濃度を有する、実施形態414に記載の方法。
【0533】
実施形態417
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態415に記載の方法。
【0534】
実施形態418
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態416に記載の方法。
【0535】
実施形態419
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態417に記載の方法。
【0536】
実施形態420
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態418に記載の方法。
【0537】
実施形態421
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態413に記載の方法。
【0538】
実施形態422
上記緩衝液が、トリス、ホスフェート、HEPES、クエン酸、トリエチルアミン及びヒスチジンからなる群より選択される、実施形態414に記載の方法。
【0539】
実施形態423
上記成長ホルモンが、配列番号2のポリペプチドhGHを含む、実施形態400に記載の方法。
【0540】
実施形態424
上記成長ホルモンが、配列番号2のポリペプチドhGHを含む、実施形態401に記載の方法。
【0541】
実施形態425
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態407に記載の方法。
【0542】
実施形態426
上記金属塩がリン酸ナトリウムを含む、実施形態408に記載の方法。
【0543】
実施形態427
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態425に記載の方法。
【0544】
実施形態428
上記接触させるステップ(a)の前に、上記リン酸ナトリウムが、少なくとも約0.1mMのリン酸ナトリウム初期濃度を有する、実施形態426に記載の方法。
【0545】
実施形態429
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩と上記hGHとが、約300〜約10,000の、hGHのモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態423に記載の方法。
【0546】
実施形態430
上記接触させるステップ(a)の前に、上記緩衝液中の上記金属塩と上記hGHとが、約300〜約10,000の、hGHのモル数に対する金属塩のモル数のモル比を有する、実施形態424に記載の方法。
【0547】
実施形態431
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態429に記載の方法。
【0548】
実施形態432
上記モル比が、約500〜約5,000である、実施形態430に記載の方法。
【0549】
実施形態433
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態431に記載の方法。
【0550】
実施形態434
上記モル比が、約500〜約2500である、実施形態432に記載の方法。
【0551】
実施形態435
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態415に記載の方法。
【0552】
実施形態436
上記金属塩がリン酸ナトリウム又はリン酸カリウムである、実施形態416に記載の方法。
【0553】
実施形態437
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態435に記載の方法。
【0554】
実施形態438
上記金属塩初期濃度が約10mM〜約150mMである、実施形態436に記載の方法。
【0555】
実施形態439
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMである、実施形態437に記載の方法。
【0556】
実施形態440
上記金属塩初期濃度が約25mM〜約100mMである、実施形態438に記載の方法。
【0557】
実施形態441
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのhGH濃度を有する、実施形態423に記載の方法。
【0558】
実施形態442
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約0.1mg/ml〜約20mg/mlのhGH濃度を有する、実施形態424に記載の方法。
【0559】
実施形態443
上記hGH濃度が0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態441に記載の方法。
【0560】
実施形態444
上記hGH濃度が、約0.5mg/ml〜約5mg/mlである、実施形態442に記載の方法。
【0561】
実施形態445
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態413に記載の方法。
【0562】
実施形態446
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液が約4〜約9のpHを有する、実施形態414に記載の方法。
【0563】
実施形態447
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態445に記載の方法。
【0564】
実施形態448
上記pHが約5.5〜約7.5である、実施形態446に記載の方法。
【0565】
実施形態449
上記金属塩が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記hGHが、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態423に記載の方法。
【0566】
実施形態450
上記金属塩が緩衝液中に提供され、かつ上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液及び上記hGHが、約0℃〜約35℃の温度で維持される、実施形態424に記載の方法。
【0567】
実施形態451
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態449に記載の方法。
【0568】
実施形態452
上記温度が約2℃〜約15℃である、実施形態450に記載の方法。
【0569】
実施形態453
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態423に記載の方法。
【0570】
実施形態454
上記接触させるステップ(a)が、約1時間〜約48時間の時間にわたって実施される、実施形態424に記載の方法。
【0571】
実施形態455
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態453に記載の方法。
【0572】
実施形態456
上記時間が約5時間〜約15時間である、実施形態454に記載の方法。
【0573】
実施形態457
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態423に記載の方法。
【0574】
実施形態458
上記接触させるステップ(a)の後に、上記緩衝液中の上記hGHが、約1L〜約5000Lの体積を有する、実施形態424に記載の方法。
【0575】
実施形態459
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態457に記載の方法。
【0576】
実施形態460
上記体積が約200L〜約1500Lである、実施形態458に記載の方法。
【0577】
実施形態461
上記接触させるステップ(a)が、メルカプト化合物の不在下で実施される、実施形態69に記載の方法。
【0578】
実施形態462
上記接触させるステップ(a)が、上記キレート剤の不在下でメルカプト化合物と接触させるステップの前に、上記キレート剤と接触させるステップをさらに含む、実施形態69に記載の方法。
【0579】
実施形態463
上記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、実施形態462に記載の方法。
【0580】
実施形態464
上記メルカプト化合物が、システイン、又はシスチンと組み合わせたシステインを含む、実施形態463に記載の方法。
【0581】
実施形態465
上記接触させるステップ(a)が、メルカプト化合物と合わせて上記金属塩と接触させるステップをさらに含む、実施形態137に記載の方法。
【0582】
実施形態466
上記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、実施形態465に記載の方法。
【0583】
実施形態467
上記メルカプト化合物が、システイン、又はシスチンと組み合わせたシステインを含む、実施形態466に記載の方法。
【0584】
実施形態468
上記接触させるステップ(a)が、上記金属塩の不在下又は存在下でメルカプト化合物と接触させるステップの前に、上記金属塩と接触させるステップをさらに含む、実施形態137に記載の方法。
【0585】
以下は、例として提示され、本発明の範囲の限定として解釈されるべきではない。本明細書中で引用される書籍、雑誌、雑誌記事、特許又は任意の他の刊行物に対するすべての引用は、本明細書中で参考として明示的に援用される。
【実施例1】
【0586】
メルカプト化合物による、成長ホルモンアンタゴニスト(GHA)のトリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
B−2036−トリスルフィドレベルの低減を、B−2036精製方法において、保持液1(以下のフローチャート1を参照されたい)を使用して達成した。B−2036を発現する組換えE.coliの発酵を、米国特許第5849535号においてCunninghamらによって記載されるように実施した。第1の抽出ステップ及び精製ステップ(以下のフローチャート1中の保持液1を得る前に実施したすべてのステップ(例えば、すべての再懸濁及びホモジナイズ化、2相抽出、逆相クロマトグラフィー及びアニオン交換クロマトグラフィー))を、添付のフローチャート1に記載されるように実施した。第1の限外濾過/ダイアフィルトレーションステップの後、生成物は、25mMのHEPES(pH7.0)緩衝液(約150L)中に、3.7g/Lのタンパク質濃度で存在した。生成物溶液の温度を、2〜8℃に冷却し、これを、2〜8℃に冷却した、新たに調製した200mM トリス、20mMシステイン(pH8.0)緩衝液の10分の1体積の添加(約15L)で処理した。B−2036/システイン溶液を2〜8℃で維持し、174分間混合した。次いで、この混合物を、Millipore Biomax 5限外濾過メンブレンを使用して131Lまで濃縮し、6倍体積の25mMのHEPES(pH7.0)でダイアフィルトレーションした。次いで、得られた生成物で、以下のフローチャート1に記載されるような、B−2036精製方法の残りを行った。
【0587】
システインインキュベーションの前に、B−2036/トリスルフィドレベルを、3.7面積%と測定した。システインインキュベーションの直後に、そのレベルは、2.0面積%に低下した(約46%の減少)。
【0588】
【表2−1】


【表2−2】


【表2−3】

【0589】
【表3−1】


【表3−2】

【実施例2】
【0590】
キレート剤による、成長ホルモンアンタゴニストのトリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
フローチャート1を参照して、165Kgの凍結GHA細胞ペーストを、約1013リットルの、150mM トリス、5mM EDTA(pH7.2)に添加した。この細胞ペーストの解凍が終了したら(安定なA550読取りによって決定)、この混合物を、Niroホモジナイザーに950+/−50Barで、250l/時間の名目上の流速で通過させた。そのホモジネートを、温度を24℃と33℃との間に維持したタンク中で収集した。硫酸アンモニウム及びPEG−4600を、溶解物混合物に添加して、両方の化合物の10%(w/w)の濃度を形成した。得られた2相混合物を60〜120分間混合し、次いで、これらの相を、液体/液体の固体排出遠心分離にこの溶液をかけることによって分離した。所望の生成物を含んだ上相を収集し、「脱脂」フィルタ、「デプス型」フィルタ及び0.2μmフィルタからなるフィルタ列を介して濾過した。その濾液を、3つの別個の手提げ中に収集し、それぞれのサンプルを、B−2036−トリスルフィドについて分析した。これらのレベルは、3.1〜3.8面積%の範囲であった。次いで、得られた物質を、実施例1のフローチャートに概説される手順を使用して、バルク中間体へと処理した。
【0591】
比較として、上記の手順によって処理された(しかし、溶解緩衝液中にEDTA成分(キレート剤)を含まず、かつ保持液1のシステイン処理を用いなかった)ロット由来のサンプルは、上記のフローチャート1の方法全体の最後に、3.2〜6.4面積%の範囲のトリスルフィドレベル(n=10)を生じ、平均は5.1であった。EDTAが溶解緩衝液中に含められ、かつ保持液1のシステインインキュベーションステップを実施した場合、フローチャート1の方法全体の最後に、トリスルフィドレベルは1.5面積%であった。
【実施例3】
【0592】
金属塩による、成長ホルモンアンタゴニストのトリスルフィドアイソフォーム不純物の減少
以下のフローチャート2を参照して、165Kgの凍結細胞ペーストを、約1013リットルの100mM リン酸ナトリウム(pH6.0)に添加した。この細胞ペーストの解凍が終了したら(安定なA550読取りによって決定)、この混合物を、Niroホモジナイザーに950+/−50barで、250l/時間の名目上の流速で通過させた。そのホモジネートを、温度を24℃と33℃との間に維持したタンク中で収集した。硫酸アンモニウム及びPEG−4600を、溶解物混合物に添加して、両方の化合物の10%(w/w)の濃度を形成した。得られた2相混合物を60〜120分間混合し、次いで、これらの相を、液体/液体の固体排出遠心分離にこの溶液をかけることによって分離した。所望の生成物を含んだ上相を収集し、「脱脂」フィルタ、「デプス型」フィルタ及び0.2μmフィルタからなるフィルタ列を介して濾過した。この物質で、以下のフローチャート2に記載されるような、B−2036方法の残りを行った。処理の最後に存在するB−2036−トリスルフィドのレベルは、1.4面積%であった。これは、通常の溶解緩衝液(150mM トリス、pH7.2)で処理したB−2036ロット(n=10)について、3.2〜6.4面積%(平均=5.1面積%)のB−2036−トリスルフィドレベルと同等であった。
【0593】
【表4−1】


【表4−2】


【表4−3】

【実施例4】
【0594】
キレート剤による、成長ホルモンアンタゴニストの脱pheアイソフォーム不純物の減少
フローチャート1を参照して、165Kgの凍結細胞ペーストを、約1013リットルの、150mM トリス、5mM EDTA(pH7.2)に添加した。この細胞ペーストの解凍が終了したら(安定なA550読取りによって決定)、この混合物を、Niroホモジナイザーに950+/−50Barで、250l/時間の名目上の流速で通過させた。そのホモジネートを、温度を24℃と33℃との間に維持したタンク中で収集した。硫酸アンモニウム及びPEG−4600を、溶解物混合物に添加して、両方の化合物の10%(w/w)の濃度を形成した。得られた2相混合物を60〜120分間混合し、次いで、これらの相を、液体/液体の固体排出遠心分離にこの溶液をかけることによって分離した。所望の生成物を含んだ上相を収集し、「脱脂」フィルタ、「デプス型」フィルタ及び0.2μmフィルタからなるフィルタ列を介して濾過した。その濾液(上相濾過の後に得た;フローチャート1を参照されたい)を、3つの別個の手提げ中に収集し、各々のサンプルを、B−2036/脱pheについて分析した。これらのレベルは、3.2〜6.3面積%の範囲であった。比較として、フローチャート1に従うさらなる処理は、B−2036 脱pheレベルを、保持液3の0.3面積%にまでさらに低減させた。このさらなるB−2036 脱pheレベルの低減を、第2のアニオン交換クロマトグラフィーステップの生成物収集パラメータによって達成した。溶解緩衝液がEDTAを含み、かつイオン交換クロマトグラフィーステップの収集手順が実行されると、EDTA(例えば、150mMのトリス、pH7.2)なしかつ上記の収集手順なしで処理したB−2036ロット(n=10)についての4.6〜16.2面積%(平均=10.2面積%)の最終方法レベルと比較して、0.3面積%のB−2036/脱pheレベルが得られた。
【実施例5】
【0595】
金属塩による、成長ホルモンアンタゴニストの脱pheアイソフォーム不純物の減少
フローチャート2を参照して、165Kgの凍結細胞ペーストを、約1013リットルの100mM リン酸ナトリウム(pH6.0)に添加した。この細胞ペーストの解凍が終了したら(安定なA550読取りによって決定)、この混合物を、Niroホモジナイザーに950+/−50barで、250l/時間の名目上の流速で通過させた。そのホモジネートを、温度を24℃と33℃との間に維持したタンク中で収集した。硫酸アンモニウム及びPEG−4600を、溶解物混合物に添加して、両方の化合物の10%(w/w)の濃度を形成した。得られた2相混合物を60〜120分間混合し、次いで、これらの相を、液体/液体の固体排出遠心分離にこの溶液をかけることによって分離した。所望の生成物を含んだ上相を収集し、「脱脂」フィルタ、「デプス型」フィルタ及び0.2μmフィルタからなるフィルタ列で濾過した。その濾液を、3つの別個の手提げ中に収集し、各々のサンプルを、B−2036/脱pheについて分析した。これらのレベルは、6.0〜9.4面積%の範囲であった。比較として、フローチャート2に従うさらなる処理は、B−2036/脱pheレベルを、保持液2の0.8面積%にまでさらに低減させた。このさらなるB−2036/脱pheレベルの低減を、第2のアニオン交換クロマトグラフィーステップに従う生成物収集パラメータによって達成した。溶解緩衝液がリン酸ナトリウムを含み、かつ第2のイオン交換クロマトグラフィーステップの収集手順が実行されると、リン酸ナトリウム(例えば、150mMのトリス、pH7.2)なしかつ上記の収集手順なしで処理したB−2036ロット(n=10)についての4.6〜16.2面積%(平均=10.2面積%)の最終方法レベルと比較して、0.8面積%のB−2036/脱pheレベルが得られた。
【実施例6】
【0596】
キレート剤による、成長ホルモンアゴニストの脱pheアイソフォーム不純物の減少
EDTAを含む緩衝液中で、成長ホルモンアゴニストを発現する新鮮な組換え細胞又は凍結組換え細胞を懸濁する。次いで、ホモジナイズ化のような方法、又は部分的に、浸透圧ショック若しくは凍結/解凍のような方法のいずれかによって、細胞を完全に破壊して、成長ホルモンアゴニストを放出させる。次いで、2相抽出、固体/液体遠心分離又は濾過によって、破壊した溶液を分離する。一連の液体クロマトグラフィーステップによって、このアゴニストを精製する。
【実施例7】
【0597】
金属塩による、成長ホルモンアゴニストの脱pheアイソフォーム不純物の減少
リン酸ナトリウム含む緩衝液中で、成長ホルモンアゴニストを発現する新鮮な組換え細胞又は凍結組換え細胞を懸濁する。次いで、ホモジナイズ化のような方法、又は部分的に、浸透圧ショック若しくは凍結/解凍のような方法のいずれかによって、細胞を完全に破壊して、成長ホルモンアゴニストを放出させる。次いで、2相抽出、固体/液体遠心分離又は濾過によって、破壊した溶液を分離する。一連の液体クロマトグラフィーステップによって、このアゴニストを精製する。
【図面の簡単な説明】
【0598】
【図1A】配列番号1に対応するB−2036のアミノ酸配列を示す図である。図1A中のアスタリスク(*)は、B−2036の各分子へのPEG単位の共有結合のための9つの可能性のある部位を示す。9つの可能性のある部位が特定されているものの、9つすべての部位がPEG単位に共有結合する必要がないことに留意されたい。好ましくは、1分子のB−2036当たり4〜6のPEG単位が存在する。
【図1B】その所望の形態(「本来GHA」と称する)と比較した、B−2036のトリスルフィドアイソフォーム不純物(「トリスルフィド(+32 amu)」と称する)の構造を示す図である。
【配列表】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、前記不純物をメルカプト化合物と接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【請求項2】
(b)前記ポリペプチドを生成するために前記宿主細胞を増殖させるステップ
をさらに含み、前記増殖させるステップが、前記接触させるステップ(a)の前又はその間のいずれかに実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(c)精製されたポリペプチドを得るために前記ポリペプチドを精製するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
(d)前記精製されたポリペプチドをペグ化するステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記メルカプト化合物が、亜硫酸塩、グルタチオン、β−メルカプトエタノール、ジチオトレイトール、メルカプトエチルアミン、ジチオエリトリトール、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩、システイン、及びシスチンと組み合わせたシステインからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記メルカプト化合物が、システイン、又はシステインとシスチンとの組合せを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記メルカプト化合物が、システイン、又はシステインとシスチンとの組合せを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記接触させるステップ(a)において、前記トリスルフィドアイソフォームを、前記トリスルフィドアイソフォームの前記量を少なくとも約10%減少させるのに十分な期間にわたって、前記システイン又はシステインとシスチンとの組合せと接触される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【請求項11】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドのトリスルフィドアイソフォームである、方法。
【請求項12】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【請求項13】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンアンタゴニストポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンアンタゴニストポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【請求項14】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、キレート剤を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。
【請求項15】
細胞成分を含む、遺伝子改変された宿主細胞における成長ホルモンポリペプチドの組換え生成において生成される不純物の量を減少させるための方法であって、以下のステップ:
(a)前記不純物の前記量を減少させるのに十分な条件下で、金属塩を、(1)前記不純物、(2)前記成長ホルモンポリペプチド、(3)前記細胞成分、及び(4)これらの組合せと接触させるステップ
を含み、前記不純物が前記ポリペプチドの脱pheアイソフォームである、方法。

【図1B】
image rotate


【公表番号】特表2006−517091(P2006−517091A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−541486(P2004−541486)
【出願日】平成15年8月26日(2003.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2003/026498
【国際公開番号】WO2004/031213
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(504353811)ファルマシア コーポレイション (3)
【Fターム(参考)】