説明

アキシャルフローフィルターを備えたガス生成システム

【課題】ガス生成システムの中で生成されたガスから効果的に熱を吸収するために使用されるフィルターを提供する。
【解決手段】フィルターは、それを通って伸びる複数の個別の連続的なガス流れ通路を含む。1つの実施態様では、フィルターは、乗り物乗員保護システムの膨張可能な要素を膨張させるために使用されるインフレータに組み入れられる。フィルターを組込むガス生成装置、およびフィルターを組込む乗り物乗員保護システムも開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
この出願は、2005年12月29日に出願された仮出願番号60/754,971の利益を要求する。
【0002】
本発明の背景技術
本発明は、自動車における膨張可能な乗員拘束システムにおいて使用されるガス生成システムに一般に関し、特には燃焼ガスからの微粒子の除去およびガスの冷却用のためのフィルターが組込まれたガス生成システムに関する。
【0003】
いくつかのガス生成システム設計は円筒状のハウジング、およびハウジング内に配置され、半径方向の外側方向に燃焼ガスの流れを導くために構成され、ガスを冷却し、ガスから微粒子を除去するための1つ以上のフィルターを含んでいる。高いガス速度および既存のガス生成装置ハウジングの比較的小さな直径のため、滞留時間(すなわちガスがフィルターを通過し相互作用する時間)は、既存の半径方向に流れるフィルター構造では比較的短い。この短い滞留時間は、ガスが冷却される程度、およびガスから取り除かれる微粒子の量を望ましくなく制限する。
【0004】
発明の要約
本発明では、ガス生成システム中で生成されたガスから熱を吸収するためのフィルターが提供される。フィルターは、それを通って伸びる複数の個別の連続的なガス流れ通路を含んでいる。1つの実施態様では、フィルターは、乗り物乗員保護システムの膨張可能な要素を膨張させるために使用されるインフレータに組み入れられる。フィルターを組込むガス生成装置、およびフィルターを組込む乗り物乗員保護システムも開示される。
【0005】
詳細な説明
図1は、本発明に従うガス生成システム10の1つの実施態様を示す。ここに述べられた実施態様では、ガス生成システムは、乗り物乗員保護システムの1つ以上の膨張可能な要素のための膨張ガスの生成のためのインフレータとして使用される。しかしながら、ガス生成システムの他の用途も企図される。図1を参照する。ガス生成システム10は、ハウジング内部キャビティーを画定する、1対の相対する端12aおよび12b、並びに該端の間に伸びる壁26を有する実質的に円筒状のハウジング12を含んでいる。ハウジング12は、金属または合金から作られ、引き抜き、押し出し、または他の方法で金属形成されることができる。あるいは、ハウジング12は適当な耐熱性のポリマーから形成されることができる。1つ以上の公知の方法を使用して、第1の端閉塞部22はハウジング12の端12aにしっかりと取り付けられ、また、第2の端閉塞部24は、ハウジング12の端12bにしっかりと取り付けられる。図1において,ハウジング12の端12aおよび12bは、第1および第2の端閉塞部22、24の部分上にクリンプされ、端閉塞部をハウジング内にしっかりと取り付ける。端閉塞部22、24は、機械加工され、キャストされ、または他の方法で金属成形され、例えば、炭素鋼またはステンレス鋼から作られることができる。あるいは、端閉塞部22および24は、適当な耐熱性のポリマーまたはセラミック物質から成形されることができる。
【0006】
図1を参照する。第1の端閉塞部22には、それに沿って周縁部のショルダー22a、周縁部キャビティー22bおよび中央部のオリフィス22dが形成される。第1のOリングまたはシール72が周縁部キャビティー22b内に配置され、第1の端閉塞部22とハウジング壁26の間の接触面を密封する。第2の端閉塞部24には、その内部に周縁部のキャビティー24aが形成される。第2のOリングまたはシール25が周縁部キャビティー24a内に配置され、第2の端閉塞部24とハウジング壁26の間の接触面を密封する。
【0007】
穿孔された内部ディバイダー14が、ハウジングの両端の中間のハウジングキャビティー中に配置され、軸100に沿って、隣接した第1および第2のチャンバー21aおよび21bをそれぞれ、ハウジング12内に画定する。図1に示される実施態様では、ディバイダー14は、平坦な実質的に円筒状の要素であって、その内部に1つ以上のガス出口開口部15を有する。チャンバー21aは燃焼ガスの冷却のためにフィルター40(下記に詳細に記載される)を収容する。チャンバー21bは、ディバイダー開口部15を通ってガスをその内部に受容するためのディフューザーチャンバーを形成する。ディバイダー14は金属、セラミック、または別の適当な耐熱性の物質から形成され、またハウジング12の長さ方向の軸100に垂直な面に沿って向けられる。ディバイダー14は、ロールクリンプまたは他の方法でしっかりとハウジング12内に取り付けられ、ディバイダーが、ハウジング内に配置したガス生成物質(以下に記載される)の燃焼によって生成された圧力にさらされる場合に、ハウジング内のその所定の位置にディバイダーを維持するようにする。
【0008】
図1を再び参照する。複数のガス出口開口部13がハウジング壁26に沿って形成され、ハウジングチャンバー21bとエアバッグ(図示されない)または他の膨張可能な要素との間の流体連絡を許容する。当業者には、ハウジング壁26に沿った開口部13の数、形状、サイズおよび空間分布は、本発明の精神および範囲から外れることなく、様々な設計上の要求によって特定することができることが理解されるであろう。
【0009】
図1を再び参照する。第1の環状のスペーサー18が、ハウジング内のフィルター40(以下に記載される)と第1の端閉塞部22との間に配置され、フィルター40が第1の端閉塞部22から離れて配置される。それによりその内部にガス生成組成物30を含むための、軸100に沿ったコンバスションチャンバー18aを形成する。異なる実施態様(図示されない)では、スペーサー18はフィルター40または端閉塞部22と一体に形成されることができ、またはフィルター40は、別の方法(たとえば、ハウジング12の部分を端閉塞部22およびフィルター40の端部上にロールクリンプする)を使用して端閉塞部22とは間隔を置かれた位置にしっかりと取り付けられることができる。スペーサー18はロール成形され、押し出され、または他の方法で金属、セラミック、または他の耐熱性の物質から成形することができる。
【0010】
プロペラントまたはガス生成組成物30の所定量がチャンバー18aの中に配置される。任意の適当なプロペラントが使用されることができる。例示的な化合物は参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国特許5,872,329、6,074,502および6,210,505に開示される。これらの特許に記載された組成物は、本明細書において有用なガス生成物質組成物を例証するものであり、これらに制限されるものではない。
【0011】
図1を再び参照する。ガス生成システムは、ガス生成システムの起動に際してイニシエータおよびエンクロージャ18aの間の流体連絡を可能にする位置で、ハウジング12に連結された、ガス生成組成物30の燃焼を始めるための、イニシエータ20を含む。図1に示される実施態様では、イニシエーター20は、第1の端閉塞部22の中央のオリフィス22d中にしっかりと取り付けられられ、エンクロージャ18a内へ伸びる。イニシエーター20は第1の端閉塞部の中央のオリフィス22dへ、クリンピング、留め具、接着剤、または他の公知の方法の使用によりしっかりと取り付けられる。本発明のインフレータで使用するにふさわしいイニシエーターの例は、参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国6,009,809に記載されている。
【0012】
図1−5を参照する。ガス生成システム10はさらに一般に40で示されるフィルターを含む。このフィルターはハウジング内12の長さ方向の軸100と一般に平行な方向に燃焼ガスの流れを導き、生成されたガスから熱を吸収するように構成される。フィルター40は、それを通って伸びる複数の個別の連続的なガス流れ通路を有している。本明細書において用語「個別」は、それぞれのガス流れ通路が個別であり、通路の全体にわたり、または少なくとも実質的に通路の全体にわたり、他のすべての通路から分離され(つまり、流体連絡を有せずに)ていることを意味する。フィルター40中のガス流れ通路は、互いに実質的に平行である。図1−5の中で示される実施態様では、軸100はフィルターを通って伸びる。また、ガス流れ通路は実質的に軸100と平行に伸びる。
【0013】
図2−3および4−5の中で示される特定の実施態様では、フィルター40aおよび40bは第1の端面41と、第1の端面と反対側の第2の端面42を有する。第1と第2の端面の間でガスを運ぶために、ガス流れ通路43および44は、第1の端面41と第2の端面42の間に伸びる。さらに、図2−3および4−5の中で示される実施態様では、通路の端の開口は第1および第2の端面41および42に沿って形成され、ガスは第1の端面41および第2の端面42のみを介してフィルターに入り、出るようにされる。図2−3および4−5の中で示される実施態様では、さらに、ガス流れ通路43、44も形成され、それぞれの通路が通路の長さ方向に沿って実質的に連続的な横断面形状を有し、およびそれぞれのガス流れ通路が通路の長さ方向に沿って実質的に連続的な断面積を有するようにされる。フィルター40は、1つ以上の金属材料または、ガス生成物質30の燃焼によって生成されたガスから熱を吸収するのにふさわしい他の物質から形成されることができる。腐食または酸化からフィルターの表面を保護するために、フィルター40は、亜鉛、錫または他の金属のような公知の物質または合金でめっきされることができる。
【0014】
図1に示される実施態様では、フィルター40は、ハウジング部分に沿ったハウジングの内部のボリューム全体を実質的に占める。したがって、コンバスションチャンバー18aの中で生成された膨張ガスは、フィルター40を通って、ディフューザーチャンバー21bへ進むように強要される。さらに、図1の中で示される実施態様では、フィルター40は実質的に円形の横断面を有しており、これはハウジング壁26の実質的に円筒状の横断面の形状に一致し、フィルター40の外側の端がハウジングの内側のハウジング壁26に接することを許容する。
【0015】
40aの第1の特定の実施態様(図2−3参照)では、波状の金属材料が一般に円筒状の構造の長さ方向内に形成され、ハウジング12内に挿入可能でハウジング壁26に接するようにされ、それにより、実質的に波状の横断面形状を有するガス流れ通路43を提供する。図2は、平面および波形の金属シートが交互に積み重ねられ、ハウジング12内に組み込むのに適当なように円筒状に丸められて形成されたフィルター40を示す。これはたとえば、アルミニウムまたは鋼からのロールフォーミングまたは他の方法により成形することができる。図3は、図2で示されるフィルターの実施態様の拡大した横断面図を示す。フィルター40aは少なくとも1つの比較的平らな金属板40a−1と、シート40a−1に接してシート40a−1に沿って配置された少なくとも1つの波形金属シート40a−2を含む。フィルターを組み立てるために、シート40a−1および40a−2の層が所定のサイズに切断され、シート40a−1の丸められていない層の上に、波状のシート40a−2の丸められていない層がおかれる。シート40a−1および40a−2の部分は所望により、たとえば、溶接、ろう付け、半田付け、接着により、互いにしっかりと取り付けられ、ローリング工程を容易にすることができる。その後、積まれたシートは、図2の中で示される一般に円筒状の構造へ丸められる。所望により、得られたシリンダーの外側の表面に沿って存在する、シート40a−1および40a−2の端が切り取られることができる。シート40a−1および40a−2は両方とも公知の供給源から得られることができる。例えば、波状シート40a−2の1つの供給源はイリノイ州、BelvidereのCorrugated Metals社である。参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国特許5447697は、ここに企図されるような波状の構造を形成するための1つの方法を記載する。波状の構造を形成する他の方法も使用されてもよい。
【0016】
図4を参照する。第2の特定の実施態様では、ハニカム(または実質的に六角形の)フィルター構造40bが、長さ方向のほぼ円筒状の構造に形成され、前述のようにハウジング12内に挿入可能でハウジング壁26に接するように構成され、それにより実質的に六角形の横断面形状を有するガス流れ通路44を提供する。図5は、図4の中で示されるフィルター実施態様の拡大した横断面図を示す。ハニカムフィルター40bはキャスト、成型または押し出しのような公知のプロセスを使用して生産されることができる。参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国特許番号6641385、5618633、6183836、4181571、および米国特許出願2002/0153356のすべては、フィルター40bと類似する六角形の構造を形成する方法を開示する。
【0017】
波状フィルター40aおよびハニカムフィルター40bのそれぞれはヒートシンクとして作用し、また燃焼ガスの冷却およびガス流れから燃焼副産物を取り除くフィルターとして作用する。比較的多くのガス流れ通路を提供することは、ガスがフィルターを通過する際のガス流れにより接触されるフィルター表面積を最大限にすることを助ける。ガス生成装置の長さ方向の軸に沿って向けられた通路の提供は、フィルターを通るガスの流路長さを増加させて、それにより、フィルター内のガスの滞留時間を増加させて、既存の半径方向に向けられたフィルターと比較して、フィルター表面によるガスからのより大きな熱伝導および微粒子の蓄積を許し、ガス生成装置ハウジング内の半径方向流れフィルターのためのスペースを提供する必要を回避する。波状のフィルター構造40aの実質的にシヌソイドのフィルター通路形状およびフィルター構造40bの実質的に六角形のフィルター通路形状に加えて、他のフィルター通路形状も設計および生産考察に従って企図される。例えば、長方形(図6)、楕円(円形を含む)(図7)、および/または、他の横断面の形状を有するガス流れ通路が使用されてもよい。
【0018】
他の特定の実施態様では、フィルター40は、使用された触媒物質に依存して、生成されたガス中の1つ以上の化学反応を促進する触媒物質でコーティングされる。適当な触媒コーティングの例としては、プラチナ、パラジウムおよびロジウムのような白金族元素および他の公知の触媒を含むコーティングがあげられる。他の特定の実施態様において、フィルター40は、生成されたガスと(ガスの組成物に応じて)化学反応する1以上の物質でコーティングされ、フィルターをガスが通過する間にガスの組成を変化させる。
【0019】
比較的多くの長いガス流れ通路を有するフィルター40の構造は、フィルター内での生成ガスの滞留時間を最大化し、ガスとフィルター物質との接触時間も最大化する。これは、フィルターへの熱伝導、ガス生成物質中の燃焼反応の完了、およびインフレータ内の他の所望の化学反応の完了を容易にする。
【0020】
図1を再び参照する。他の環状のスペーサー80がフィルター40とディバイダー14との間に配置され、フィルター40をディバイダー14から離して配置する。このようにしてスペーサー80は、フィルター40とディバイダー14との間に間隙を提供し、ガスがフィルターの端部分から出て、ディバイダー14の中に形成された開口部15を通って、中心に集められた流れへ結合することを可能にする。スペーサー80はスタンプ、成型、切断、または他の方法で、金属、セラミック、または他の耐熱性の物質から形成することができる。スペーサー80はディバイダー14と共に所定の位置でロールクリンプされることができる。スペーサー80は、別法としてディバイダー14に接着的に取り付けられることができ、ディバイダー14と一体に形成されることができる。
【0021】
追加の1つ以上のスペーサー81が、ディバイダー14と第2の端閉塞部24の間でディフューザーチャンバー21b内に配置され、ディバイダー14から間隔をおいて端閉塞部を配置するために提供されることができる。追加のスペーサーも、ディバイダー14に対して支持され、ハウジングの第2の端12bでクリンピングするために、端閉塞部24を所定の位置に保持することができる。ディバイダー14と離れて端閉塞部24を配置する異なる方法も使用されてもよい。例えば、フィルター40および端閉塞部24の端部分を、ハウジングに沿って適当な位置の中で形成されたロールクリンプによって、それらの所望の位置で保持することができる。スペーサー81はスタンプ、成型、切断、または他の方法で、金属、セラミック、または他の耐熱性の物質から形成することができる。
【0022】
エンジニアリング上の要求に応じて、破裂フォイルまたはディスクを、所望により開口部15および/または13の上にしっかりと取り付けることができる。
【0023】
図1を再び参照する。ガス生成システムの起動に際して、イニシエーター20はガス生成物質30に点火し、燃焼ガスを生成する。その後、ガスはフィルター40およびディバイダー開口部15を通ってチャンバー21b内へ流れ、ハウジング壁26に沿って形成されたガス出口開口部13から出る。
【0024】
図8を参照する。上に記載されたフィルターの実施態様の任意のものが、エアバッグシステム200を含むガス生成システムに組み入れられることができる。エアバッグシステム200は、少なくとも1つのエアバッグ202および、本発明のフィルターを含み、エアバッグの内部と流体連絡を可能にするようにエアバッグに連結されたガス生成システム10を含んでいる。エアバッグシステム200は、さらにガス生成システム10と接続された、衝突センサー210を含む。当該技術分野において公知の方法で、例えばイグナイタ20(図8中には示されない)の起動によって衝突の際にエアバッグシステム200の発動のための信号を発する公知のクラッシュセンサーアルゴリズムとの作動可能に接続される。
【0025】
図8を参照する。エアバッグシステム200は、安全ベルトアセンブリー150のような追加の要素を含む、より広くより包括的な乗り物乗員拘束システム180に組み入れられることができる。安全ベルトアセンブリー150は安全ベルトハウジング152、およびハウジング152から伸びる安全ベルト160を含んでいる。安全ベルトリトラクタメカニズム154(例えばばねによるメカニズム)が、ベルトの端部分に連結されることができる。さらに、衝突の際にリトラクタメカニズムを始動させるために、安全ベルトプリテンショナー156はベルトリトラクターメカニズム154に連結されることができる。本発明の安全ベルト実施態様と共に使用されることができる典型的なシートベルトリトラクタメカニズムは、参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国特許5,743,480、5,553,803、5,667,161、5,451,008、4,558,832および4,597,546に記載されている。本発明の安全ベルト実施態様が組み合わされることができる典型的なプリテンショナーの例は、参照され本明細書の一部として組み込まれる、米国特許6,505,790および6,419,177に記載されている。
【0026】
安全ベルトアセンブリー150は、例えばプリテンショナーに組み入れられた火工品イグナイタ(図8には示されない)の起動によってベルトプリテンショナー156の発動の信号を発する公知のクラッシュセンサーアルゴリズムとの作動可能な接続にある、公知の衝突センサー158(例えば慣性センサーまたは加速度計)を含むことができる。先に参照され本明細書の一部として組み込まれた米国特許6,505,790および6,419,177は、そのような方法で始動したプリテンショナーの例を提供する。
【0027】
特記のない限り、ガス生成システムの要素は当該技術分野において公知の方法を使用して作られることができる。さらに、本明細書に記載されたガス生成システムの実施態様は、本明細書に記載された用途で使用するために制限されず、ガス生成システムが必要な他の用途で使用されることができることは、理解されるだろう。
【0028】
本発明の先の記述は例示の目的だけのためにあり、ここに示された様々な構造・操作上の特徴は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの改良を受けることができることは理解されるだろう。本明細書の記述は、したがって、本発明の範囲を制限するのが目的ではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ決定される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、本発明のガス生成システムの1つの実施態様の横断面図である;
【図2】図2は、図1のガス生成システムへの組み込みにふさわしいアキシャルフィルターの第1の実施態様の透視図である;
【図3】図3は、図2の中で示されるフィルターの実施態様の一部分の拡大した横断面図である;
【図4】図4は、図1のガス生成システムへの組み込みにふさわしいアキシャルフィルターの第2の実施態様の透視図である;
【図5】図5は図4の中で示されるフィルターの実施態様の一部分の拡大した横断面図である;
【図6】図6は、図1のガス生成システムへの組み込みにふさわしいアキシャルフィルターの第3の実施態様の透視図である;
【図7】図7は、図1のガス生成システムへの組み込みにふさわしいアキシャルフィルターの第4の実施態様の透視図である;
【図8】図8は、本発明に従うフィルターを組込むガス生成システムを含む例示的な乗り物乗員拘束システムの概要の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス生成システム中で生成されたガスから熱を吸収するためのフィルターであって、フィルターを通って伸びる複数の個別の連続的なガス流れ通路を含むフィルター。
【請求項2】
ガス流れ通路が互いに実質的に平行な、請求項1記載のフィルター。
【請求項3】
第1の端面および、第1の端面の反対側の第2の端面をさらに含み、複数のガス流れ通路が第1の端面と第2の端面の間に伸び、第1の端面と第2の端面の間でガスを運ぶ、請求項1記載のフィルター。
【請求項4】
ガスが第1の端面および第2の端面のうちの1つを介してのみフィルターに入ることができ、第1の端面および第2の端面の他の1つを介してのみフィルターを出ることができる、請求項3記載のフィルター。
【請求項5】
軸がフィルターを通って伸び、複数のガス流れ通路が実質的に軸と平行に伸びる、請求項1記載のフィルター。
【請求項6】
複数のガス流れ通路のそれぞれのガス流れ通路が、通路の長さ方向に沿って実質的に連続的な断面形状を有している、請求項1記載のフィルター。
【請求項7】
複数のガス流れ通路のそれぞれのガス流れ通路が、通路の長さ方向に沿って実質的に連続的な断面積を有している、請求項1記載のフィルター。
【請求項8】
フィルターが金属材料を含む、請求項1記載のフィルター。
【請求項9】
ハウジング;
ハウジングを通って伸びる軸;
ハウジング内に画定され、軸に沿って配置されるコンバスションチャンバー;
ハウジング内に画定され、軸に沿って配置されるディフューザーチャンバー;および
軸に沿って、ハウジング内に配置され、ガス生成システムの起動に際して、コンバスションチャンバーとディフューザーチャンバーとの流体連絡を可能にするフィルターであって、それを通って伸びる複数の個別の連続的なガス流れ通路を有するフィルター、
を含むガス生成システム。
【請求項10】
膨張可能な要素;
膨張可能な要素を膨張させるためのガスを発生させるガス生成システム、を含む乗り物乗員保護システムであって、ガス生成システムが請求項1記載のフィルターを含む、乗り物乗員保護システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−196992(P2007−196992A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−351070(P2006−351070)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(507000143)ティー ケー ホールディングス インク (18)
【Fターム(参考)】