説明

アクセス制御およびサービス制御用にモバイル通信ユニットを用いた家電デバイスへのサービス配信

本発明は、ローカルネットワークに接続された家電デバイス(110)の接続情報を、モバイル通信ユニット(200)がアプリケーションロジック(300)に提供するための方法に関するものであって、本方法は、家電デバイス(110)の接続情報を、モバイル通信ユニット(200)がローカルネットワークから検索するステップと、検索された家電デバイス(110)の接続情報を、前記モバイル通信ユニット(200)が、ローカルネットワークから独立したアクセスネットワークを介してアプリケーションロジック(300)へ送信するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアサービスを家電デバイスに配信することに関する。本発明は特に、例えばインターネットのようなグローバルネットワークを通じてアクセス可能なアプリケーションロジックの中で提供されるマルチメディアサービスを、ローカルネットワークに接続された家電デバイスに配信することに関する。
【背景技術】
【0002】
メディアのデジタル化の増加とブロードバンドアクセスの急増の結果として、WiFiまたはイーサネット(登録商標)に基づくホームネットワークの採用が増えており、それらは、ストリーミングオーディオおよびビデオのクライアントのようなネットワーク化された家庭用電子機器を、例えばホームPCまたはその他の家電デバイス、例えばネットワーク接続された記憶デバイスに接続する。DLNA(Digital Living Network Alliance)は、家庭用メディア装置間の相互作用を円滑に行わせるため、UPnP(Universal Plug and Play)およびウェブ標準に基づく家電デバイスのための主要な証明機関として機能する。
【0003】
同時に、消費者による、例えばオンライン音楽ポータル、ビデオオンデマンド(VoD)サービス、あるいはコミュニティウェブサイトのようなオンラインサービスの利用も増加している。今後、(DLNAに基づく)市販の家電デバイスと(例えばIMS(IP Multimedia Subsystem)に基づく)オンラインネットワークサービスまたはウェブサービスとの間の相互作用の解決策への需要が、急速に高まるであろうと考えられている。DLNA装置とIMS制御によるオペレータサービスとの間の相互作用を、必要な相互作用ロジックを提供する中継ゲートウェイ機能に基づいて可能にする、エンド・ツー・エンドの解決策を提供することが望ましい。このアーキテクチャでは、IMSサービスが導入されて、標準的な非IMS家庭用電子機器、例えばDLNA電源のTV上で制御されてもよい。
【0004】
さらにまた、セルラー電話またはPDA(Personal Digital Assistants)のようなモバイル通信ユニットのユーザは、自分の移動電話から、オンラインでの音楽およびTVサービス、ニュースおよびブログのポータル、および、その他のデータサービスへのアクセスを、ますます増やしている。
【0005】
3GPP(Third Generation Patnership Project)環境では、移動電話は、ユーザをネットワークに対してセキュアに認証し、ユーザ装置を加入サービスポートフォリオに接続し、その後、サービスの利用に基づいて加入者に課金するのに用いられる、加入者識別情報モジュール(SIM)をホストする。
【0006】
モバイル通信ユニットのセルラーネットワークのオペレータは、典型的には、サービスへの迅速なリンク、例えばオンラインメディアポータルをユーザに提供し、従って、例えばマルチメディア発信源へのアクセスは、モバイル通信ユニットのブラウザで1回クリックするだけでよい。
【0007】
パーソナルコンピュータまたはセルラー電話上でオンラインサービスにアクセスするのは、ユーザにとって簡単であり、例えばキーボード/キーパッド、マウス/5方向ボタンのような高度な入力デバイスによってサポートされる一方で、家電デバイス、例えばTV、ストリーミングクライアントまたはインターネットラジオにはこれらの入力メカニズムがなく、典型的にはボタンや、せいぜい最新式リモコンを介して操作される。
【0008】
リモコンを用いる場合、オンラインリソースのアドレスを指定するためにURL(Uniform Resource Locator)を入力することは、事実上不可能である。使いやすくするには、URLが家電デバイスのブラウザまたはアプリケーションの中に事前に提供されるか、またはポータル環境が、オンラインコンテンツへのリンクを提供するかのいずれかでなければならない。これは、例えば、リソースのアドレスが変更されたり、ユーザがレポジトリにコンテンツのソースを追加しようとしたりする場合に、明らかに柔軟性に欠ける。
【0009】
もう1つの重要な側面を、ユーザ自身の環境に属さないデバイス、例えばホテルのTVや友人の音楽ストリーミングデバイスは、ユーザのオペレータ関係やサービスについての知識をまったく持っておらず、従って、ユーザのサービスポートフォリオへのアクセスを提供できないという事実に見ることができる。
【0010】
例えばリバースSMSに基づいて、ユーザのサービスレポジトリに認証を提供し、モバイル通信ユニットを支払用に用いるためのメカニズムの導入が進んでいる。一例として、iPX(Internet Payment Exchange)が支払の解決策を提供しているが、その場合、ユーザは自分の移動電話番号をウェブサービスで入力することができる。次いでiPXは、ユーザが要求側デバイスの近くに存在すると仮定して、SMSをユーザの電話へ送信する。確認されれば、iPXは支払を承認し、コンテンツが要求側デバイスへ配信されてもよい。
【0011】
iPXの解決策は、セキュリティおよび課金の観点から、オペレータによって行われる少額決済の利点を示しているが、ただし、例えばTV上で移動電話番号を入力することは、非常に面倒であり、不可能であることもありうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、オペレータが制御するサービス配信および課金の利点を活用する解決策を提供し、他方では、それと同時に、いずれかの家電デバイスがオペレータの提供するサービスを利用することが実質的にできるようにする必要性がある。モバイル通信ユニット、例えば移動電話は、サービスへのアクセスを要求してサービスの配信を制御するのに用いられるべきであり、他方、このサービス自体は、家電デバイス、例えばTVに配信される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記必要性は、独立請求項の条項によって満たされる。独立請求項では、本発明の好適実施形態について述べる。
【0014】
本発明の第1の態様によって、ローカルネットワークに接続された家電デバイスの接続情報をモバイル通信ユニットがアプリケーションロジックに提供する方法を提供する。本方法は、家電デバイスの接続情報を、モバイル通信ユニットがローカルネットワークから検索するステップを含み、モバイル通信ユニットは、家電デバイスの検索された接続情報をアプリケーションロジック(300)へ送信する。接続情報は、ローカルネットワークから独立した独立アクセスネットワークを介して送信される。モバイル通信ユニットが家電デバイスの接続情報をローカルネットワークから検索することができるとはいっても、モバイル通信ユニットは、ローカルネットワークに接続することはできず、すなわちそれは、モバイル通信ユニットがローカルネットワークへの接続を構築することができないということを意味する。上記の方法は、サービスのユーザ認証と制御とを、既存の電話加入を基に、ユーザのモバイル通信ユニットの中に維持することができ、他方、家電デバイスへの影響は最小化されるという利点を有する。モバイル通信ユニットは、アプリケーションロジックとローカルネットワーク内で提供される家電デバイスとの間の接続を構築するための、一種の接続要素として用いられる。請求された本発明は、モバイル通信ユニットをユーザ認証サービスの管理と課金とのための常時接続かつ常時携帯ツールとして利用することで、オペレータが提供するかまたは集合的なオンラインサービスに容易かつセキュアなやり方で標準的な家電デバイスを接続するという問題に対する解決策を提供する。
【0015】
接続情報は、アプリケーションロジックに含まれるマルチメディアサービスを家電デバイスに提供してストリーミングする目的で、グローバルネットワークを通じてアクセス可能なアプリケーションロジックによって用いられることが好ましい。マルチメディアサービスは、それが音声ファイルであろうと動画ファイルであろうと音声と動画とを組み合わせたファイルであろうと、マルチメディアファイルに関連するものであればいかなる種類のサービスであってもよい。しかし、本発明はメディアファイルに限定されない。サービスは、家電デバイスに配信されうる、いずれかの他のサービスを含んでいてもよいだろう。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、接続情報は、モバイル通信ユニットのユーザに提示され、そして、モバイル通信ユニットによって検出され、その後モバイル通信ユニットによって当該接続情報がアプリケーションロジックに送信される。接続情報は、さまざまなやり方でモバイル通信ユニットに提示されうる。以下で詳細に説明するが、接続情報は、ディスプレイ上で視覚的な形で提示されてもよく、従ってこの場合、表示される接続情報は、モバイル通信ユニットのイメージセンサによって検出され、次いで、アプリケーションロジックへ送信されてもよい。
【0017】
しかし、それ以外にも接続情報をモバイル通信ユニットへ送信する送信経路も、例えば無線送信によってかまたは有線接続によってというように、考えうる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、ローカルネットワークに接続された家電デバイスの接続情報がバーコード形式で符合化され、バーコード形式が、モバイル通信ユニットのイメージセンサによって検出され、モバイル通信ユニットによって復号され、次いで、アプリケーションロジックへ送信される。最近の通信ユニットは、写真を撮影するためかまたは動画を作成するための視覚的イメージセンサを備えていることが多い。本発明の一態様では、モバイル通信ユニットのこのイメージセンサが、バーコード形式で符合化された接続情報を検出して、それを復号する。バーコード形式は、接続情報を機械可読形式に符合化する1つの可能性である。理解されるべきだが、他のいずれの機械可読形式が用いられてもよい。
【0019】
モバイル通信ユニットによって検索される接続情報は、暗号化された形式で受信されてもよい。従って、暗号化された形式の接続情報を受信するモバイル通信ユニットは、それがアプリケーションロジックに対して送信される前に接続情報を復号化してもよい。別の実施形態では、暗号化された接続情報がモバイル通信ユニットへ送信され、モバイル通信ユニットからアプリケーションロジックへ送信され、アプリケーションロジックが接続情報を復号化する。接続情報を受信すると、アプリケーションロジックは、アプリケーションロジック上に含まれていてモバイル通信ユニットのユーザによって要求されたマルチメディアサービスを提供し、それを、モバイル通信ユニットによって送信された接続情報に基づいてアプリケーションロジックから家電デバイスへ送信する。
【0020】
上述のように、モバイル通信ユニットは、独立したアクセスネットワークを介して接続情報を送信する。本発明の一実施形態では、独立したアクセスネットワークは、モバイル通信ユニットのセルラー通信ネットワークであってもよい。アプリケーションロジック、例えばインターネット上に提供されたアプリケーションサーバへの送信は、セルラー通信ネットワークに限定されない。また、送信は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)を用いて実行されてもよいが、WiMAXは、長距離に渡ってワイヤレスデータを、ポイント・ツー・ポイントのリンクから完全なモバイルセルラータイプのアクセスまで、各種の方法で提供することを目標とした通信技術である。ワイヤレスLANは、接続情報を通信ロジックへ送信する際に基にすることのできる、もう1つの可能性である。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、モバイル通信ユニットが接続情報を受信した場合、モバイル通信ユニットは、グローバルネットワークのアプリケーションロジックとのセッション起動ダイアログを開始する。このフローの中で、宛先パラメータがアプリケーションロジックとの間で交換され、次いでアプリケーションロジックは、それに応じてサービスを配信することができる。
【0022】
上記の諸態様は主に、モバイル通信ユニットに関する本発明の態様に着目している。以下で、家電デバイスとローカルネットワークとに関する本発明の態様について、さらに示す。本発明の別の態様によって、ローカルネットワークに接続され、かつ、グローバルネットワークを通じてアクセス可能な、家電デバイスの接続情報を提供する方法を提供するが、この場合、ローカルネットワークは、ゲートウェイを介してグローバルネットワークに接続する。ローカルネットワークは、ゲートウェイとグローバルネットワーク内での家電デバイスの接続情報とを制御するローカル制御ユニットを備える。本発明のこの態様による方法は、ローカル制御ユニットが、家電デバイスから接続情報を検索するステップを含む。次いでローカル制御ユニットは、機械可読形式の、検索された接続情報を符合化して、家電デバイスの符合化された接続情報を提供し、それをモバイル通信ユニットへ送信する。上記のこの方法によって、いかなる家電デバイスであってもいかなる位置で接続されていても、移動通信のユーザが加入しているオペレータのオンラインサービスに接続し、そしてその後コンテンツとサービスとを、リモートのローカルネットワーク内の最適な家電デバイスへ迂回させることができる。一例として、グローバルネットワーク上で提供されるマルチメディアサービス、例えばVoD映画が、ユーザが接続しているホテルのTVへストリーミングされてもよく、ホテルのTVは家電デバイスである。マルチメディアサービスがモバイル通信ユニットではなく、このホテルのTVへストリーミングされる場合、サービス体験は大いに向上する可能性がある。本発明の別の応用例では、デジタル化された家庭用音楽コレクションを、ユーザが音楽を聴くため自分のポータブル音楽プレーヤおよびヘッドフォンへと音楽をコピーすることを必要とするのではなく、ホームサーバへの、オペレータが提供するリモートアクセスを介して車両用ステレオで演奏することができる。
【0023】
有利な一実施形態では、ローカル制御ユニットが、ローカルネットワーク内ではそれを通じて家電デバイスに到達できる、家電デバイスのローカルアドレスを検出し、そして、グローバルネットワークのアプリケーションロジックから家電デバイスに到達するために使用する必要がある、対応するグローバルネットワークのグローバルアドレスとローカルアドレスとを置き換える。ローカル制御ユニットは、アプリケーションロジック上で提供されるマルチメディアサービスが方向付けられるべきゲートウェイのグローバル・ルータブル・ネットワーク・アドレスを判定することが望ましい。ローカル制御ユニットは、送信されたマルチメディアサービスを家電デバイスが受信することができるようなかたちで、ローカルネットワーク内でゲートウェイを構成する。次いでアプリケーションロジックは、グローバルアドレスに基づいて、グローバルネットワークを通じてマルチメディアサービスをローカルネットワーク内の家電デバイスへ方向付ける。インターネットの場合には、ローカル制御ユニットが、ローカルアドレスと対応するグローバルIPアドレスとを置き換える。この実施形態での接続情報は、グローバル・ルータブル・ネットワーク・アドレスを含む。ゲートウェイがローカルネットワーク内の家電デバイスのアクセス可能性を制御するため、ローカル制御ユニットは、マルチメディアサービスが方向付けられるべきゲートウェイのポートを判定し、接続情報には、ポート情報が含まれる。
【0024】
本発明の一実施形態では、ローカル制御ユニットが、ローカルネットワーク内に存在する複数の家電デバイスと、各家電デバイスの対応するマルチメディア能力とを表現し、そして、アプリケーションロジックによって提供されるマルチメディアサービスの配信用として利用可能にされる家電デバイスを判定する。ローカルネットワーク内に存在する複数の家電デバイスに基づいて、ローカル制御ユニットは、ローカルネットワークの利用可能な家電デバイスのリストを生成してもよく、そのリストは、利用可能な家電デバイスと共にそれらの接続情報も含む。
【0025】
このリストが生成された後、接続情報をアプリケーションロジックへ転送するのに複数の可能性がある。一実施形態では、利用可能な家電デバイスのリストがモバイル通信ユニットのユーザに提示され、モバイル通信ユニットのユーザがリストから1つ以上の利用可能な家電デバイスを選択した時、ローカル制御ユニットは、選択された家電デバイスについての情報を、その接続情報と一緒にモバイル通信ユニットへ送信する。一実施形態では、利用可能な家電デバイスのリストが、家電デバイスの表示画面上でモバイル通信ユニットのユーザに表示される。次いで、表示された家電デバイスとそれぞれの接続情報が、モバイル通信ユニットのイメージセンサを用いてモバイル通信ユニットによって検出されてもよい。
【0026】
別の実施形態では、利用可能な家電デバイスのリストがローカルネットワーク上に記憶され、そして、リンクが生成され、そのリンクを通じてアプリケーションロジックが、利用可能な家電デバイスおよび対応する接続情報のリストにグローバルネットワーク経由で到達することができる。さまざまな家電デバイスを表示する代わりに、ローカル制御ユニットが、記憶されたリストのリンクをモバイル通信ユニットへ送信するかまたは、家電デバイスの表示画面上にリンクを表示することによって、リンクを送信用に提供する。リストまたはリンクは、機械可読形式でローカルネットワーク内に記憶される。一例として、利用可能な家電デバイスおよびそれらの接続情報のリストが、バーコード形式で符合化され、家電デバイス上に表示されてもよい。同じことが、アプリケーションロジックがそれを通じてリストに到達することができる、リンクについても行える。バーコードの主な利点は、導入が簡単で、かつ、いかなるアプリケーションにも容易に統合されうることである。バーコードは、今日では、標準的な移動電話によって、移動電話に内蔵されているカメラのようなイメージセンサを用いて、解釈されうる。バーコードを読み取るリーダがカメラ自体に統合されるかまたは、写真が撮影されて、その写真が、バーコードを接続情報へと復号する、移動電話の中のアプリケーションに送り込まれるか、いずれか一方であってもよい。
【0027】
選択された家電デバイスの接続情報かまたはモバイル通信ユニットへのリンクを送信するためのもう1つの可能性は、無線送信技術、例えばNear Field Communication(NFC)技術である。このNFC技術は、短距離でのデバイス間の通信を可能にする、短距離無線技術である。NFCは、ECMA−340およびISO/IEC18092として標準化されたオープンプラットフォーム技術であり、主に移動電話と共に使用されることを目的としている。
【0028】
サポートされる利用ケースは主に3つある。
【0029】
・カードエミュレーション、すなわち、NFCデバイスが、コンタクトレスカードのように振舞う
・リーダ・モード:NFCデバイスが能動的であって、受動的なRFIDタグを読み取る
・2つのNFCデバイスが、ピア・ツー・ピア・モードで一緒に通信を行って、情報を交換する。
【0030】
リーダ・モードもP2Pモードもどちらも、上記のポートおよび家電デバイスのパラメータを交換することを目的としてユーザの電話とローカル環境との短時間の関係を確立するのに用いられうるだろう。
【0031】
NFCは、この文脈で適用可能であるためには、広範な配置を必要とし、かつ、物理的タグは、当然ながら、バーコードより固定的であり、すなわちネットワークまたはデバイスが変われば、タグの再プログラミングが必要になる。
【0032】
もう1つの可能性は、選択された家電デバイスの接続情報かまたはリンクを、Bluetooth技術を用いて送信することであり、Bluetooth技術は、もう1つの短距離通信技術である。Bluetooth PAN(Personal Area Network)プロファイルは、モバイル通信ユニットとローカル環境との短時間通信関係を確立するためのもう1つの選択肢である。リンクが確立された後、必要なパラメータが標準的なプロトコルで交換されてもよい。もう1つの可能性は、選択された家電デバイスの接続情報またはリンクをローカルネットワークの無線送信無線送信機、例えばワイヤレスLANまたはWiFiを用いて送信することである。一実施形態では、ローカル制御ユニットが、接続情報を暗号化した後、それを送信するためにモバイル通信ユニットに提供し、モバイル通信ユニットまたはアプリケーションロジックが、受信した接続情報を解読する。
【0033】
モバイル通信ユニットは、接続情報をアプリケーションロジックに送信するのに使われることから、要求されたサービスのユーザが、モバイル通信ユニットの加入者識別情報に基づいて識別されてもよい。モバイル通信ユニットのユーザは、この加入者識別情報を用いて、要求されたサービスについて課金されてもよい。
【0034】
アプリケーションロジックが、モバイル通信ユニットから送信された、送信されたリンクを用いて、ローカルネットワークから家電デバイスのリストを要求する場合、アプリケーションロジックは、利用可能な家電デバイスのリストをモバイル通信ユニットのユーザへ送信する。次いでユーザが、サービス配信のリストの中で1つ以上の家電デバイスを選択してもよい。家電デバイスがユーザによって選択された場合、マルチメディアサービスがアプリケーションロジックによって配信され、ローカルネットワークへ転送されてもよい。ローカルネットワークでは、サービスが、正確なポートまたは番号を用いて、家電デバイスへ直接送信されてもよい。別の実施形態では、マルチメディアサービスが、ローカルネットワークのローカル制御ユニットへ送信され、ローカル制御ユニットが、マルチメディアサービスをローカルネットワーク内の1つ以上の家電デバイスに配信する。
【0035】
本発明の別の態様によって、家電デバイスの接続情報を符合化するための方法を提供するが、方法は、接続情報を検索して、家電デバイスをグローバルネットワークに接続することを可能にするステップを含む。この方法の別のステップによれば、検索された接続情報は、バーコード形式で符合化される。
【0036】
本発明の別の態様は、接続情報を送信するモバイル通信ユニットを提供し、通信ユニットは、ローカルネットワークから家電デバイスの接続情報を受信する受信器を備える。モバイル通信ユニットはさらに、受信した接続情報を復号する復号化ユニットと、受信した接続情報を、ローカルネットワークから独立した独立アクセスネットワークを用いてアプリケーションロジックに送信する送信機とを備える。モバイル通信ユニットの復号化ユニットは、バーコードがアプリケーションロジックの中ではなくモバイル通信ユニットの中で復号される場合にバーコード形式で受信した接続情報を復号する、バーコード復号器を備えてもよい。アプリケーションロジックが復号の責任を持つ場合、復号化ユニットは、アプリケーションロジックの中に備えられてもよい。
【0037】
本発明の別の態様は、家電デバイスの接続情報を提供するローカルネットワーク制御ユニットを提供することである。ローカル制御ユニットは、ローカルネットワークに接続され、かつ、グローバルネットワークを通じてアクセス可能な家電デバイスから接続情報を検索する検索ユニットを備えてもよく、ローカルネットワークはゲートウェイを介してグローバルネットワークに接続される。さらに、家電デバイスの検索された接続情報を機械可読形式に符合化するために、ローカルネットワーク制御ユニットの中に符合化ユニットが提供されてもよい。さらに、符合化された接続情報をモバイル通信ユニットに出力するための出力ユニットが提供されてもよい。接続情報がバーコード形式で符合化される場合には、符合化ユニットは、検索された接続情報をバーコード形式で符合化するバーコード形式符合化ユニットを備える。出力ユニットとして、受信した接続情報を表示するディスプレイが用いられてもよい。このディスプレイは、家電デバイスのディスプレイであってもよいし、いずれかの他のディスプレイであってもよい。接続情報がモバイル通信ユニットに送信される場合、無線送信機であれ有線送信機であれ、送信機が出力ユニットとして提供されてもよい。
【0038】
本書で以下に記す、本発明の諸実施形態の詳細記述と、添付の図1乃至3とから、本発明が一層詳しく理解されるであろうが、それらは例示する目的だけで記したのであって、本発明を限定していない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】家電デバイスの接続情報を送信するために用いられるシステムおよび多様なコンポーネントの概略ブロック図である。
【図2】接続情報を送信するため、かつ、選択された家電デバイスにマルチメディアサービスを配信するための、図1に示すシステムの多様なコンポーネントに関連する信号を示す図である。
【図3】別の実施形態を示す図であり、図2に示す多様なコンポーネントの信号を別の実施形態において示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下で、本発明について添付の図面を参照しながらさらに詳しく説明しよう。図1は、本発明が使用されうる環境を示す図である。図1は、移動電話200のユーザが、ここではホテルとして示す、リモート位置100に進入する場合の構成を示す。リモート位置100にはローカルネットワークが提供されており、例えばテレビのような、家電デバイス110がそれに接続されている。ローカルネットワークは、さらに、ローカルネットワークを制御し、家電デバイス110のグローバルネットワーク/インターネット400へのアクセスを制御する、ローカル制御ユニット120を備える。ホテルのローカルネットワークは、ゲートウェイ130を介して、インターネットのようなグローバルネットワークに接続する。
【0041】
ユーザのモバイル通信ユニット200は、セルラー電話、PDA、またはラップトップ、またはいずれかの他の携帯可能なユニットであってもよい。ユーザは、インターネットサーバのようなアプリケーションロジック300上で提供されるオンライン・メディア・ストリーミング・サービスを、リモートのローカルネットワークに接続している家電デバイス110へ配信することを意図している。ローカルネットワークは、音楽タイトルや映画のようなメディアファイルの配信を可能にするブロードバンド接続を通じてグローバルネットワークまたはインターネット400に接続することが望ましい。
【0042】
本事例では、モバイル通信ユニットは、WiFi(wireless fidelity)およびUPnP(Universal Plug and Play)を用いてテレビ110のようなローカルリソースを直接制御できるはずのローカルネットワークには、直接には接続しないことが想定される。家電デバイスは、メディアプレーヤであってもよいし、要求されたマルチメディアサービスを出力するように構成されたいずれかの他のデバイスであってもよいが、そのローカルな環境の中で確立された信頼関係を有する。アプリケーションサーバであってもよいローカル制御ユニット120は、定位置にあり、UPnP、IGD(Internet Gateway Device)プロトコルかまたは他のプロトコルを介して、インターネットへのブロードバンドゲートウェイ130を制御する。ローカル制御ユニットは、ローカルネットワークのデバイスから外部デバイスへのアクセス制御を管理するため、ポートを開閉するように構成され、そして、例えば通話またはメディアサービスのような、着信する要求のためのファイアウォール設定を制御する。また、ローカル制御ユニットは、課金の目的でユーザの動作を追跡できるように構成される。
【0043】
この場合は、モバイル通信ユニット200のユーザは、例えばホテルのようなリモート位置に進入しており、次にはマルチメディアサービスを、リモート位置に備えられた家電デバイス110に配信することを望んでいる。モバイル通信ユニット200は、リモート位置にあるローカルネットワークに直接アクセスすることはできない。しかし、本発明は、それでもなお、アプリケーションサーバ300上に提供されたメディアファイルを、家電デバイス110にストリーミングする可能性をもたらす。
【0044】
以下の例では、モバイル通信ユニットのユーザが、移動オペレータとの有効なセルラー加入契約を有すると想定されている。このオペレータは、本発明のすべての家庭用サービスを提供すると想定され、例えばリモートアクセスや、デジタルテレビジョンサービスがネットワークインフラストラクチャ上でインターネットプロトコルを用いて配信されるシステムであるIPTV(Internet Protocol Television)や、オンラインメディアアクセスを提供すると想定される。これらのサービスは、同様に他の第三者プロバイダから供給されてもよいだろう。しかし、提供されるサービスの起動や制御は、オペレータのサービスレイヤの中で行われる。
【0045】
ホテルまたは友人宅、車両またはホットスポットでありうるローカルネットワークは、ローカルネットワークに接続された1つ以上の家電デバイスをホストする。これらの家電デバイスは、DLNA(Digital Living Network Alliance)標準に準拠することが望ましい。適用性を限定することなく、以下では、1つのメディアプレーヤだけがHTTP−ストリーミングされたコンテンツを表現すると仮定する。その他の選択肢、例えばRTP(Real−time Transport Protocol)のサポートは、必要に応じてサポートされてもよい。家電デバイス110は、ゲートウェイ130を介してブロードバンドネットワークに接続されており、例えば、イーサネット(登録商標)またはWiFiで保護されたLANアクセスを解して接続されているという事実によって、確立された信用と領域内のネットワークアクセス関係とを有する。
【0046】
ローカル制御ユニットは、ローカルゲートウェイにおいてNAT(Network Address Translation)機能を制御してもよく、それによって、グローバルネットワークすなわちインターネット400から着信するセッション要求を承認または拒否することができる。この機能は、ローカルネットワーク内のPC上かまたはアクセスゲートウェイ自体の中に存在してもよい。一例を挙げれば、UPnP Internet Gateway Deviceプロフィールに基づく実装がそうである。
【0047】
ユーザが実行しようとするサービスは、家電デバイス110上に表現することもできる。これは、エンド・ツー・エンド配信用に用いられるメディアプロトコルが、オペレータサービスレイヤにおいてだけでなく家電デバイスでもサポートされることを意味する。一例を挙げるとすれば、DLNAデバイス上に表現されうるMP3符合化を使ったHTTPベースの音楽ストリーミングがそうであろう。
【0048】
図2および3に、マルチメディアサービスを家電デバイス110に配信するための方法のいろいろなステップを説明するフローチャートを示す。以下では、図2を参照する。まず、モバイル通信ユニットが、セルラーネットワークに接続されなければならない(ステップ1)。ステップ2で、家電デバイス200のユーザは、家電デバイスのスイッチを入れることができ、家電デバイスは、例えばゲートウェイ130の中のDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバから内部および外部IPアドレスを要求して、標準的メカニズムを介してローカルネットワークに接続する。家電デバイスには、家電デバイスを制御するためのメニュー構造が提供されてもよい。メニュー構造において、ユーザが、マルチメディアサービスが家電デバイスに配信されるべきであることを示すメニュー項目を選択してもよい。サービス配信が家電デバイス内で開始される場合、図2および3に示すステップが開始されてもよい。上記のように、ステップ2で、IPアドレスがゲートウェイから要求される。ローカルネットワーク内に存在するローカル制御ユニットは、NAT(Network Address Translation)ポート結合をゲートウェイ上で作成することができる。ローカル制御ユニットは、グローバルネットワークからサービスを受信することができるデバイスとして、ローカルの家電デバイスの登録を済ませている。ステップ3では、ローカル制御ユニットが、標準的メカニズムを通じて、例えばUPnPデバイスおよびサービス配信発見手順またはSIP(Session Initiation Protocol)登録手順を通じて、家電デバイスを発見する。また、この情報は、ハードコードされるかまたは、マネージメントコンソールを通じて手入力することもできる。
【0049】
任意で、ローカル制御ユニットが自動的に、または、家電デバイスのメディア能力のような手動の構成パラメータ(例えばサポートされたディスプレイの解像度、コーデック等)を通じて登録し、それらをローカルなデータベースに保持する。ステップ4で、ローカル制御ユニットが、外部サービスから来るメディアセッション要求について家電デバイスのためのポート結合を作成するため、アクセスゲートウェイを構成する。
【0050】
図2から分るように、符合化のステップがステップ5で行われ、ローカル制御ユニットは、例えばローカルIPアドレスおよびポート結合のような、検索された接続情報を符合化するための符合化ユニットを備える。ローカル制御ユニットは、例えばグローバルIPアドレスのようなグローバル・ルータブル・ネットワーク・アドレスと、それを通じて家電デバイスにグローバルネットワークを通じて到達できるゲートウェイのポートとを通じて、ローカルネットワークアドレスを置換してもよい。符合化ユニットは、ローカルネットワークおよびデバイスパラメータを機械可読形式に符合化し、それらを、アクセスゲートウェイを通じて在圏ネットワーク内の家電デバイスの外部接続情報と置換する。任意で、データは、PINコードまたはパスワードを使ってそれらを暗号化することによって、暗号化されてもよい。
【0051】
次のステップでは、それを通じて家電デバイスにグローバルネットワークを通じて到達できるグローバルIPアドレスを含む接続情報が、家電デバイスと移動電話との間で交換される必要がある。この手順は、「object hyperlinking」と呼ばれることがある。電話の中のアプリケーションが、サービスパラメータがローカルネットワークから検索されることを要求し、そして、この手順を確立する機能を起動する。このために複数の選択肢があり、それぞれが一定の環境下で関連し合ってもよい。ここに示す実施形態では、符合化ユニットは接続情報のバーコードを生成し、そのようなバーコード(例えばQRコードまたはDataMatrixコード)は1つのコードの中に数千バイトのデータを符合化することができる。必要な接続情報は、こうして最適なバーコード形式に正しく符合化することができる。市場によって、日本向けならQR、韓国向けならDataMatrixが好適であってもよいだろう。
【0052】
図2のステップ6に示すように、このバーコードは、それを家電デバイスに送信することによってユーザに提示され、家電デバイスでは、表示画面上に表示される(ステップ7)。その他の可能性の1つは、バーコードを示す紙の印刷物を印刷することであろう。従って、バーコードの提供は、サービスをユーザに提供するデバイスから切り離されてもよいだろう。ステップ8では、ユーザは、モバイル通信ユニット200の中にあるイメージ検出器を使って移動コードを捕捉する。モバイル通信ユニットは、バーコードを復号して、サービスを提供するアプリケーションサーバ300の中で必要な接続情報を判定する。データが暗号化されている場合、ユーザは、続行するためにPINコードまたはパスワードを入力することを要求されてもよいだろう。復号が行われると、セルラーネットワークに接続されていて、かつ、オペレータのサービスを要求し、かつ、制御するための合理的なデータカバレージを有するモバイル通信ユニットは、ステップ10に示すようにオペレータのアプリケーションサーバとのセッション呼び出しダイアログを確立する。このフローの中で、宛先パラメータ、すなわち接続情報が、アプリケーションサーバと交換される(ステップ11)。次いで、ステップ12でアプリケーションサーバは必要なサービスを要求することができ、サービスは、ステップ13でゲートウェイを通じてローカルネットワークに配信され、最後に、ステップ14で家電デバイスに配信される。図2に示す実施形態では、復号はモバイル通信ユニットの中で行われる。しかし、モバイル通信ユニット200が、バーコードを含む写真を受信して、それを直接、受信した接続情報を復号する責任を持つアプリケーションサーバへ送信することも可能である。
【0053】
バーコード技術がすでに用いられていて、多様な家電デバイスがローカルネットワーク内に存在する場合、多様なデバイスおよびそれぞれの接続情報を、対応するデバイスおよびサービスについての情報と共にユーザに提示することができる。次いで、ユーザは、家電デバイスのうちの1つを選択することができる。
【0054】
図2に示す実施形態では、バーコード技術を用いる。この技術は、低コストで展開することができ、かつ、移動コードが、移動電話の中に設けられているカメラを用いて、標準的なモバイル通信ユニットによって解釈されうるという利点を有する。しかし、他の解決策が用いられてもよい。例として、Near Field Communication(NRC)技術を用いてもよい。この技術を使えば、移動電話への接続情報のワイヤレス通信が可能である。さらに、モバイル通信ユニットに接続情報を送信するため、Bluetooth技術を用いてもよいだろう。もう1つの可能性は、ローカルネットワークのワイヤレスLANアクセスポイントを用いるかまたはワイヤレス・フィデリティを用いて接続情報をモバイル通信ユニットに送信することであろう。上記から分るように、ローカルネットワークから接続情報を送信することができるのならば、いかなる技術が用いられてもよいだろう。
【0055】
図3に、若干異なる実施形態を示す。参照番号が同じステップは図2に関連して説明したステップに対応しており、これ以上詳しくは説明しない。1つ違うのは、利用可能なすべての家電デバイスのリストをローカル制御ユニットがステップ5aで生成し、そして、このリストを機械可読形式に符合化するということである。このリストは、例えばアプリケーションサーバ300のような外部サービス制御ノードから検索されうるXMLファイルであってもよい。このリストは、ローカルユニットの中に記憶され、そして、アプリケーションサーバがそれを通じてリストにアクセスすることができるリンクが生成される。次いで、このリンクは、ステップ6および7でバーコードイメージとして表示され、ステップ8で撮影が行われる。リンクがアプリケーションサーバへ送信された後、アプリケーションサーバは、ステップ11aで、送信されたリンクを用いてリストを要求する。また、リンクは、図2に関して述べた他の送信技術を用いて送信することもできる。
【0056】
XMLファイルのようなリストを利用可能にするための1つの選択肢は、統合されたHTTPウェブサーバを通じてローカル制御ユニットがそれを提供することである。このためにローカル制御ユニットは、アクセスゲートウェイおよびファイアウォールにおけるNATポート結合を考慮して、対応するURIを作成するであろう。任意で、このURIも、PINベースの暗号化方法を使って暗号化されてもよい。図3に示すようにバーコード技術が用いられる場合、続いてURIがバーコードとして符合化され、結果として得られる1つのイメージが家電デバイス上でユーザに提示される(ステップ7)。アプリケーションサーバ300が、ステップ7で要求されたリストを受信した時、リストは、ステップ11bでモバイル通信ユニットに送信され、ユーザに示される。ここでユーザは、1つ以上の表示された家電デバイスをステップ11cで選択する可能性を有し、この情報はアプリケーションサーバに送信される。ステップ12、13、14は、図2に示すものに対応する。
【0057】
ここで述べておくべきことだが、モバイル通信ユニットによって制御される家電デバイスに対するオペレータのブートストラッピングのための提案するメカニズムは、多様なサービスに適用することができる。基本的に、サポートされるオペレータのサービスのタイプは、制御デバイスとしてモバイル通信ユニットがサポートする能力に依存する。
【0058】
モバイル通信ユニットでサポートされるオペレータサービスのタイプに関わらず、家電デバイスに配信されうるサポートされるサービスは、家電デバイス自体の能力に依存する。アプリケーションサーバ300は、受信した宛先デバイスとサービス能力とを、配信されることになるサービスの要件に対応付けるための適切な機能性を含むべきである。
【0059】
以下に、上述の方法を変更するためのいろいろな選択肢について論じる。上記の例では、ローカル制御ユニットは、ローカルネットワーク内で制御された。もう1つの可能性は、アプリケーションサーバ300またはアプリケーションサーバのオペレータが、それぞれ、マルチメディアサービスが家電デバイスにストリームされうるようにローカル制御ユニットまたはゲートウェイを構成できるように、システムを構成することであろう。これは、ローカル制御ユニットのゲートウェイがローカルネットワークの外側から制御されることを意味する。言い換えると、接続情報を記録するローカル制御ユニットが、アプリケーションサーバのオペレータによって、例えば、このオペレータによってすでに管理されているホームIMS(IP Multimedia Subsystem)ゲートウェイの導入に関連して導入されてもよいが、また、HIGA(Home IMS Gateway)が存在しない場合に導入されてもよい。
【0060】
利用されうるメカニズムには、例えばTR−609に基づく、リモート管理システムが含まれるが、これは、アプリケーション機能をゲートウェイ自体にアップロードするために利用されうる。このようにして、サービスを配信するために用いられる外部ポートの管理を、信用できる人に「アウトソーシング」することができ、そして、サービスが配信されるローカルネットワークの所有者は、この機能を管理するとはみなされない。例えばアクセスコードを印刷するためのオペレータサービスが、リモートのローカルエリアネットワーク所有者に提供され、オンデマンドで使用されてもよい。この実施形態は、移動ネットワークオペレータとゲートウェイを管理しているオペレータとの間に取引関係が存在するという仮定に基づくであろう。
【0061】
配信されるマルチメディアサービスの制御は、モバイル通信ユニットの動作要素を用いて実行されてもよい。しかし、例えばトリックプレイ、プレイリストの要求、再生用のコンテンツの選択等のように、サービス制御を処理できるようにするメカニズムを、モバイル通信ユニットからリモートの家電デバイスに導入することも可能である。これには、例えばメディアセッションの呼び出しと管理、および、ブラウザ技術に基づく高度ユーザインタフェースのための制御ポイント機能性のような、さらなるロジックが家電デバイス内に存在することが必要であろう。そのような場合、セッションの確立が成功すると、ユーザは、移動電話上で実行されているサービスアプリケーションの中のそれぞれの選択肢を用いて、サービス制御を家電デバイスへハンドオーバすることを開始する。次いで、これがオペレータのバックエンド・アプリケーション・サーバに信号伝達され、それが今度は、例えばウェブに基づくフロントエンドをリモートのレンダリングデバイスに配信し、それがユーザに、コンテンツ選択と再生管理という選択肢を提示するであろう。次いで、高度リモート制御を用いて、ユーザは、信号ループの中にいながら、モバイル通信ユニットなしでサービスを管理することができる。
【0062】
ユーザが望むなら、制御が、リモートの家電デバイスについての選択肢を通じてかまたは、モバイル通信ユニットアプリケーションの中で制御を要求することによって、モバイル通信ユニットによって戻されてもよい。これによって、例えば、ユーザが、サービス配信のためにローカルネットワーク内に存在する多様な再生デバイス、例えばテレビジョン、PC、ラップトップ、または音楽プレーヤを動的に選択することが可能になるであろう。
【0063】
別の実施形態では、ローカルネットワーク内のローカル制御ユニットが、さらなるゲートウェイおよびサポート機能性と組み合わされ、例えば、在圏ネットワーク内でSIP/IMSサービスを終了させ、それらをこのローカルネットワークの中の非IMS家電デバイスに配信することを可能にするゲートウェイロジックと組み合わされてもよい。また、この構想は、ホームIMSゲートウェイ構想であってもよい。もう1つの可能性は、着信するコンテンツストリームを、在圏ローカルネットワーク内の家電デバイスによってサポートされる形式にトランスコーディングすることをサポートするゲートウェイロジックを提供することであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル通信ユニット(200)によって、ローカルエリアネットワークに接続された家電デバイス(110)の接続情報をアプリケーションロジック(300)へ提供するための方法であって、
前記ローカルネットワークからの前記家電デバイス(110)の前記接続情報を前記モバイル通信ユニット(200)によって検索するステップと、
前記検索した前記家電デバイス(110)の接続情報を、前記ローカルネットワークから独立した独立アクセスネットワークを介して、前記モバイル通信ユニット(200)によって送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記モバイル通信ユニット(200)のユーザへ提示される前記接続情報は、前記モバイル通信ユニット(200)によって検出され、その後、前記アプリケーションロジック(300)へ送信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
バーコード形式で符号化された前記接続情報は、前記モバイル通信ユニット(200)のイメージセンサによって検出され、前記モバイル通信ユニット(200)によって復号化され、その後、前記アプリケーションロジック(300)へ送信されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイル通信ユニット(200)は、暗号化された形式の前記接続情報を受信し、前記アプリケーションロジック(300)へ送信する前に前記接続情報を復号化することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記モバイル通信ユニット(200)は、暗号化された形式で前記接続情報を受信して、前記アプリケーションロジック(300)に送信し、
前記アプリケーションロジック(300)は、前記接続情報を復号化することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記接続情報は、前記モバイル通信ユニット(200)から前記アプリケーションロジック(300)へ、セルラ通信ネットワーク、WiMAX又は無線LANを用いて送信されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイル通信ユニット(200)は、前記接続情報を受信した場合に、前記グローバルネットワークのアプリケーションロジック(300)とセッション起動ダイアログを開始することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
ゲートウェイ(130)を介してグローバルネットワークに接続されるローカルネットワークであって、前記ゲートウェイ(130)を制御するローカル制御ユニット(120)を備え、前記グローバルネットワークの家電デバイス(110)の接続情報を含む前記ローカルネットワークに接続され、かつ、前記グローバルネットワークを介してアクセス可能な家電デバイス(110)の接続情報を提供するための方法であって、
前記家電デバイス(110)からの前記接続情報を前記ローカル制御ユニット(120)によって検索するステップと、
機械可読形式の検索した接続情報を符号化するステップと、
モバイル通信ユニットへの送信用に、前記家電デバイスの符号化された前記接続情報を提供するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記ローカル制御ユニット(120)は、
ローカルネットワーク内で前記家電デバイス(110)へ到達するためのローカルアドレスを検出し、
前記グローバルネットワークのアプリケーションロジック(300)から前記家電デバイス(110)に到達するために使用する必要のある、前記グローバルネットワークの対応するグローバルアドレスと、前記ローカルアドレスとを置き換えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ローカル制御ユニット(120)は、
前記アプリケーションロジック上で提供されるマルチメディアサービスが方向付けられるべき前記ゲートウェイ(130)のグローバル・ルータブル・ネットワーク・アドレスを判定し、
前記接続情報は、前記グローバル・ルータブル・ネットワーク・アドレスを含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記ローカル制御ユニット(120)は、
前記ローカルネットワークに存在する複数の前記家電デバイスと、各家電デバイスで対応するマルチメディアサービス能力とを検知し、
前記アプリケーションロジックによって提供されるマルチメディアサービスの配信用に利用可能にされる前記家電デバイスを判定することを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ローカル制御ユニット(120)は、前記ローカルネットワークにおける利用可能な家電デバイスのリストを生成し、
前記リストは、前記利用可能な家電デバイスの情報と共にそれらの接続情報を含むことを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
利用可能な家電デバイスの前記リストがモバイル通信ユニット(200)のユーザに提示され、
前記モバイル通信ユニット(200)のユーザが前記リストから1つ以上の前記利用可能な家電デバイスを選択すると、前記ローカル制御ユニット(120)は、選択された前記家電デバイスについての情報と共に、その接続情報を前記モバイル通信ユニットに送信することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
利用可能な家電デバイスの前記リストはローカルネットワーク上で保存され、
前記アプリケーションロジック(300)が、利用可能な家電デバイスと共に対応する接続情報の前記リストに前記グローバルネットワーク経由で到達するためのリンクが生成され、
前記ローカル制御ユニット(120)は、前記モバイル通信ユニット(200)へ格納された前記リストの前記リンクの情報を送信することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記リスト又は前記リンクの情報は、機械可読形式でローカルネットワーク内に格納されることを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記リスト又は前記リンクの情報は、バーコード形式で符号化され、前記家電デバイス(110)上で表示されることを特徴とする請求項13乃至15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記選択された家電デバイスの前記接続情報、又は、前記リンクの情報は、無線送信技術を用いて前記モバイル通信ユニット(200)へ送信されることを特徴とする請求項13乃至15の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記選択された家電デバイスの前記接続情報、又は、前記リンクの情報は、Near Field Communication(NFC)技術を用いて前記モバイル通信ユニット(200)へ送信されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記選択された家電デバイス(110)の前記接続情報、又は、前記リンクの情報は、Bluetooth技術を用いて前記モバイル通信ユニット(200)へ送信されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記選択された家電デバイスの前記接続情報、又は、前記リンクの情報は、前記ローカルネットワークの無線送信機を用いて前記モバイル通信ユニット(200)へ送信されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記ローカル制御ユニットは、前記モバイル通信ユニットへの送信前に前記接続情報を暗号化することを特徴とする請求項8乃至20の何れか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記アプリケーションロジック(300)で提供され、かつ、前記モバイル通信ユニットのユーザから要求されるマルチメディアサービスは、前記モバイル通信ユニット(200)によって送信される前記家電デバイスの前記接続情報に基づいて、前記アプリケーションロジック(300)から前記家電デバイス(110)へ送信されることを特徴とする請求項1乃至21の何れか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記要求したサービスのユーザは、前記モバイル通信ユニット(200)の加入者識別情報に基づいて識別されることを特徴とする請求項1乃至22の何れか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記アプリケーションロジック(300)は、前記モバイル通信ユニット(200)から前記アプリケーションロジックへ送信される送信リンクを用いて前記ローカルネットワークから家電デバイスの前記リストを要求し、該リストを前記モバイル通信ユニット(200)のユーザへ送信し、
前記ユーザは、サービス配信用に1つ以上の前記家電デバイスを含むリストから選択することを特徴とする請求項14乃至23の何れか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記アプリケーションロジック(300)によって配信される前記マルチメディアサービスは、前記ローカル制御ユニット(120)へ送信され、
前記ローカル制御ユニット(120)は、前記ローカルネットワークにおいて複数の前記家電デバイスの1つへ前記マルチメディアサービスを配信することを特徴とする22乃至24の何れか1項に記載の方法。
【請求項26】
グローバルネットワークを介してアクセス可能な家電デバイス(110)の接続情報を符号化するための方法であって、
前記グローバルネットワークへの前記家電デバイス(110)の接続情報を検索するステップと、
検索した前記家電デバイスの接続情報をバーコード形式で符号化するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
ローカルネットワークへ接続される家電デバイスの接続情報をアプリケーションロジックへ送信するモバイル通信ユニット(200)であって、
前記ローカルネットワークから前記家電デバイス(110)の接続情報を受信する受信機と、
受信した前記接続情報を復号化する復号化ユニットと、
前記家電デバイス(110)の受信した前記接続情報を、前記ローカルネットワークから独立した独立アクセスネットワークを介して前記アプリケーションロジック(300)へ送信する送信機と
を備えることを特徴とするモバイル通信ユニット。
【請求項28】
前記復号化ユニットは、バーコード形式で受信した前記接続情報を復号化するバーコード復号器を備えることを特徴とする請求項27に記載のモバイル通信ユニット。
【請求項29】
ゲートウェイ(130)を介してグローバルネットワークに接続されるローカルネットワークであって、前記ゲートウェイ(130)を制御するローカルネットワーク制御ユニット(120)を備え、前記グローバルネットワークの家電デバイス(110)の接続情報を含む前記ローカルネットワークに接続され、かつ、前記グローバルネットワークを介してアクセス可能な家電デバイス(110)の接続情報を提供するローカルネットワーク制御ユニット(120)であって、
前記家電デバイスから前記接続情報を検索する検索ユニットと、
機械可読形式で前記家電デバイスの前記検索した接続情報を符号化する符号化ユニットと、
前記符号化した接続情報をモバイル通信ユニットへ出力する出力ユニットと
を備えることを特徴とするローカルネットワーク制御ユニット。
【請求項30】
前記符号化ユニットは、前記検索した接続情報をバーコード形式で符号化するバーコード符号化ユニットを備えることを特徴とする請求項29に記載のローカルネットワーク制御ユニット。
【請求項31】
前記出力ユニットは、
前記検索した接続情報を表示するディスプレイと、
前記モバイル通信ユニット(200)へ前記接続情報を送信する送信機と
の少なくとも1つから構成されることを特徴とする請求項29又は30に記載のローカルネットワーク制御ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−525306(P2011−525306A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502238(P2011−502238)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/053965
【国際公開番号】WO2009/121409
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.QRコード
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】