説明

アクチュエータ補助付き弁

弁(10)を介して流れを調整する薄膜(12)を有する弁(10)であって、薄膜(12)は、開閉位置を有している。要素(14)は、薄膜(12)を閉位置へ付勢し、弁(10)の一端(18)において、真空圧が要素(14)の付勢に打ち勝つことによって、薄膜(12)が開位置へ移動する。アクチュエータ(26)は、薄膜(12)の移動を容易にするか又は開始するために設けられる。いくつかの実施の形態において、弁(10)は、様々な用途に使用される弁アセンブリの形態を取ることができ、例えば、真空圧を除去するための弁アセンブリ(30)は、取込端部(16)と排出端部(18)と、アセンブリ(30)を介して流れを調整するための薄膜(12)と、薄膜(12)に閉じるようバイアスを掛け、真空圧がこのバイアスに打ち勝つことによって薄膜(12)が移動するバネ(14)と、薄膜(12)の移動を開始するためのアクチュエータ(26)と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流れを調整し、開始し、止めるための流れの調整器、弁、及び装置、及び、このような調整器、弁、及び装置を製造し、使用するための方法に関する。より詳細には、本発明は、一方向の流れを調整し、開始し、及び/又は、止める調整器、弁、及び装置に係り、より具体的には、アクチュエータ補助を有する一方向弁に関する。
【背景技術】
【0002】
一方向弁を含む弁は、多くの状況及び技術において使用され、物質の流れに影響を与え、調整し、又は規制する。例えば、手持ち式の噴霧器、水鉄砲、ロボット式噴霧器などの精製又は化学薬品処理業、塗布システム又は機構、及び分配システム又は機構が挙げられる。
【0003】
弁が関連し、又は、弁が使用される流れ、噴霧システム、又は流路がどうあれ、調整される流体物質が、ノズル、分配システム、又は噴霧ヘッドの内部、及び台座、縁、周縁などの弁の構成要素又は表面に粘着質の残渣を漏らしたり、残したりする好ましくない調合を含む場合がある。例えば、噴霧ヘッド内部に設けられる弁は、噴霧器内の空気や流体の流れを規制し、漏えいを防止するように、使用することができる。しかしながら、このような弁は、流体によって残される残渣によって粘着性を帯びることがある。従って、弁は、粘着性をもって開口するため、残渣が漏れやすくなり、及び/又は、粘着性をもって閉止するため、空気や流体の通過が阻止されやすくなる。粘着質の残渣は、弁に、噴霧器の容器からの流体が直接接触することによって、又は、弁に、容器内の流体からの蒸気が接触することによって、発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
流れの調整技術において、弁、即ち、いくつかの実施の形態によれば、漏えい、基準に満たない性能、又は誤動作の可能性を補い、及び/又は、防止する一方向弁が必要とされている。また、当技術において、弁の開口を開始及び/又は容易にするためのアクチュエータ補助を有する弁が必要とされている。更に、当技術において、適切に加圧された流体容器を維持できる分配又は噴霧システム、噴霧器、パワー噴霧器等、及び、好ましくない調合と併用されても適切な作用を維持できる弁が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施の形態において、本発明は、第1の端部又は側面と第2の端部又は側面(例えば、入口側と出口側)と、第1の端部又は側面と第2の端部又は側面の間の弁を介して流れを調整するための薄膜と、を含む弁に係り、薄膜が開閉位置を有することを特徴とする。要素は、薄膜を閉位置へ付勢し、第1又は第2のいずれかの端部の真空圧(負圧)が要素の付勢に打ち勝つことによって、薄膜が開位置に移動する。アクチュエータは、薄膜の動作を容易にするか又は開始するために、設けられている。
【0006】
他の実施の形態において、本発明は、一方向弁の開口を開始するためのアクチュエータ補助を有する一方向弁に関する。また、更に他の実施の形態において、本発明は、容器に動作可能に連結された弁アセンブリに係り、弁アセンブリは、容器内の空気圧が周囲の空気圧と略同じであるときの一般的な閉位置を有し、容器内の空気圧が周囲圧より低いときの一般的な開位置を有し、容器内への空気の流れを可能とする。
【0007】
本発明は、更に、真空圧(負圧)を除去するための弁アセンブリに関する。弁アセンブリは、取込端と、排出端部と、取込端部と排出端部の間の弁アセンブリを介して空気の流れを調整するための弁薄膜と、弁薄膜に閉じるようバイアスを掛けるバネ部材であって、このバイアスを真空圧(負圧)が打ち勝つことによって弁薄膜を開口する、バネ部材と、弁薄膜の開口を開始するためのアクチュエータと、を含む。本発明の弁アセンブリは、パワー噴霧器のみではなく、これらに限定されないが、手持ち式噴射器、水鉄砲や他の玩具、又は塗料用噴霧器、又は、真空圧の除去が所望され、流体を含む容器内へ空気を戻すことを含み、流体の分配によって真空が生成される任意の他の環境を含む様々な用途に使用される。
【0008】
他の実施の形態において、本発明は、空気を分配装置の容器へ戻すための手段を含む新規性のある、有利なパワー分配装置に関する。パワー分配装置は、容器内に生成される真空(負圧)によって作動することができる空気戻し弁を含むことができる。空気戻し弁は、弁の開口を開始し、その後、容器内で生成された真空が弁を開口し、真空が最小限になるか、又は、除去されるまで、弁を開位置に維持するために使用することができるレバー、タブなどを含む。
【0009】
一実施の形態において、本発明の分配装置は、様々な物質を入れるための一般的な容器や瓶の代わりに用いられるモータ駆動の液体噴霧ポンプを含む。本発明の噴霧ポンプは、多様な用途に使用することができる。例えば、家庭用として、窓ふき洗剤などの洗剤液を噴霧又は分配することができる。車用としては、ガレージにおいて、様々な洗剤を分配又は噴霧することができる。庭用として、噴霧ポンプは、殺虫剤や除草剤を噴霧又は分配したり、植物に水を吹き付けたりするために使用することができる。噴霧ポンプは、手動ポンプ式噴霧器が現在、入手可能であれば、家庭用、業務用に限らず、どこにおいても、様々な用途又は用法において使用することができる。一実施の形態において、本発明の噴霧ポンプは、標準的な洗剤用ボトルにぴったり合うように設計されているが、物質を分配するためにユーザが自分で詰め替えることができる空のボトルを含むこともできる。
【0010】
多数の実施の形態が開示されてきたが、本発明の例示的な実施の形態を示し、記載する以下の詳細な説明によって、当業者は、本発明の更に他の実施の形態を容易に想定するであろう。本発明の精神及び範囲を逸脱することがない限り、様々な態様による変更が可能である。従って、図面及び詳細な説明は、本来、図示のみを目的としており、本発明を限定するものではないことが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による弁アセンブリを示す平面図、側面図、正面図、及び背面図、並びに側断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるエアフロー弁アセンブリを有する手持ち式パワー噴霧器を示す部分側断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態によるエアフロー弁アセンブリを有する手持ち式パワー噴霧器を示す部分側断面図である。
【図4】流体を含むように構成された容器に取り付けられた本発明によるパワー噴霧器を示す立面図である。
【図5】噴霧器が容器に取り付けられていない状態の本発明によるパワー噴霧器と流体を含むように構成された容器を示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、流れを調整し、開始し、止めるための新規性のある有利な流れ調整器、弁、及び装置、及び、このような調整器、弁、及び装置を製造し、使用する方法に関する。より詳細には、本発明は、流れを一方向へ調整し、開始し、及び/又は、止めるための調整器、弁、及び/又は装置に係り、より詳細には、アクチュエータ補助を有する一方向弁に関する。本発明は、更に、装置の容器に流体又は空気を戻すための手段を含む、新規性のある有利な分配又は噴霧システム、噴霧器、パワー噴射器、手持ち式噴射器、水鉄砲や他の玩具、又は塗料用噴霧器などに関する。具体的には、例えば、分配装置は、容器において生成される真空によって起動され得る空気戻し弁を含むことができる。更なる実施の形態において、空気戻し弁は、弁の開口を開始するために使用することができるレバー、タブなどのアクチュエータを含むことができる。アクチュエータが弁の開口を開始した後、容器内で生成される真空が、弁を開口し、真空が最小限になるか又は除去されるまで、弁を開位置に維持することができる。本発明の分配装置は、流体を容器から除去している間、又は、除去後、空気を容器へ戻すための手段を更に含むことができ、空気を、容器内の空気圧が周囲空気圧と略同じになるまで、戻すことが可能である。
【0013】
図1に示されるように、一実施の形態において、弁10、即ち、流れを調整し、開始し、及び止めるための同様の装置は、傘型の弁又は蝶型の弁であってよいし、又は、これらを含むことができる。いくつかの実施の形態において、弁10は、単方向又は一方向弁であり、単方向の流体又は空気の流れを可能にする。更なる実施の形態において、弁10は、空気又は流体の容器を有するシステムに、連結されるか、動作可能に連結されるか、そうでなければ、接続されるように使用することができる。弁10は、傘状の薄膜又は円板12、バネ又はバネ状構造14、取込端部16、及び排出端部18を含むことができる。傘状の円板12は、一般に、薄肉、平坦、及び円形であってよい。しかしながら、これに限定されないが、楕円形などの他の好適な形状及び厚みが使用可能であることも理解されよう。しかしながら、傘状円板12を製造する材料は、弁10、弁10が使用される分配装置又はシステム、及び/又は、分配装置又は分配システムの容器に入れられる流体によって異なる。傘状円板12は、これらに限定されないが、ゴム、プラスチック又は他の好適なポリマーなどを含む任意の好適な材料から製造することができる。傘状円板12は、傘状円板12が円板台座20に対して実質的にシールを形成する通常閉位置を有しており、取込端部16から排出端部18へ空気が流れるのを防止する。
【0014】
バネ14は、閉位置に向かって、傘状円板12へバイアスを掛けることができる。弁10は、バネ14と傘状円板12の間に支持構造22を更に含むことができる。支持構造22は、バネ14と傘状円板12の直接接触を防止して、バネ14との直接接触によって生じる傘状円板12への損傷を防止することができる。
【0015】
いくつかの実施の形態において、弁10は、空気戻し弁として使用することができる。取込端部16は、弁10に空気が入ることを可能にする一つ以上の切り込み又は開口24を含むことができる。排出端部18は、容器又は真空圧の他のソースに直接又は動作可能に連結されることができる。
【0016】
排出端部18における真空圧又は容器内の圧力が、例えば、分配装置又はシステムの起動、及び容器から空気又は流体を除去することによって、周囲圧力より低下した時、排出端部18において生成された真空によって弁10を開くことができる。即ち、排出端部18において生成される真空は、弁10を開口させる。言い換えれば、排出端部18で生成された真空が、傘状円板12によってバネ14及び支持構造22のバイアスに打ち勝つことで、円板台座20から傘状円板12を外れるようにすることができる。このように、傘状円板12が開口して、取込端部16から排出端部18へ、いくつかの実施の形態においては、容器内への空気の流れを可能とすることができる。一実施の形態において、傘状円板12及び弁10は、排出端部18における真空圧が最少であっても、傘状円板12を開口するか、又は、傘状円板12を円板台座20から外すことができるように、構成することができる。しかしながら、傘状円板12は、閉位置又は着座位置において、容器からの流体の漏れが弁10を通して発生しないように、十分に強力に構成することもできる。排出端部18における真空圧又は容器内の圧力がほぼ周囲圧力に達すると、バネ及び支持構造22のバイアスが、排出端部18において生成された真空に打ち勝ち、傘状円板12が円板台座20に再び着座して、取込端部16から排出端部18への空気の流れを阻止することができる。
【0017】
いくつかの場合において、容器内の流体は、空気清浄剤、殺虫剤、石鹸滓除去剤、タイル滓洗剤、窓拭き洗剤、あらゆる用途の洗剤などを含むことができる。このため、いくつかの場合において、流体が、傘状円板12に粘着性の残渣を残すような好ましくない調合を含むことがあり、その場合、弁動作において弁の故障や非一貫性が生じて、容器内への正確な空気の流れが妨害される。例えば、粘着性の残渣によって、傘状円板12が開位置において粘着し、閉位置において漏れや粘着が生じて、流体や空気が通過できなくなる。粘着性の残渣は、例えば、傘状円板12に、弁10へ漏出した容器からの流体が直接接触することによって、又は、容器内の流体からの蒸気が接触することによって、生じる。
【0018】
従って、一実施の形態において、弁10は、弁10を開口するか又は弁10の開口を開始することができる機械的タブ、ロッド、又は、レバー等の機械的なアクチュエータを更に含むことができる。機械的アクチュエータを用いて、弁の開口が開始されると、容器内で生成された真空が弁10を開位置に維持するか又は弁10を連続的に開口して、空気が取込端部16から排出端部18へ流れることができる。一実施の形態において、機械的アクチュエータは、取込端部16の略近傍に配置される押し棒26であってよい。押し棒26は、一端が弁10の取込端部16から突出した通常位置を有することができる。一実施の形態において、押し棒26は、分配装置又はシステムのトリガーによって起動される。トリガーが起動すると、トリガーが押し棒26の突出端部と当接し、押し棒26の対向端部を傘状円板12に接触させる。押し棒26と傘状円板12の接触によって、傘状円板12を円板台座20から外すか又は外す動作を開始することができる。トリガーが容器からの空気又は流体の流れを起動することができるので、結果的に容器内に生成される真空は、傘状円板12を円板台座20から外れたままか又は連続的に外れたままにして、弁10を開口することができる。その他の実施の形態において、排出端部18における真空は、押し棒26を起動するために使用される機構と無関係に、生成することができる。代替的な実施の形態において、押し棒26は、トリガー以外の、これらに限定されないが、スイッチ、ギアボックスアセンブリなどの構成要素によって起動することもできる。更なる実施の形態において、押し棒26は、分配装置又はシステムにおける任意の好適な機構、例えば、分配装置又はシステムのポンプ、ギアボックス、モータアセンブリなどからの任意のカム又はレバーアセンブリなどによって起動することができる。
【0019】
一実施の形態において、機械的アクチュエータは、取込端部16から排出端部18へ空気又は流体を十分に流すことができるほど、弁10を開口しない。むしろ、機械的アクチュエータが開口を開始すると同時に、容器内で生成される真空が傘状円板12を十分に開口するだけの力を付与することができる。容器内の圧力がほぼ周囲圧力に達すると、バネ14と支持構造22のバイアスが、容器内に生成された真空に打ち勝つことができ、傘状円板12が円板台座20に再び着座することができ、取込端部16から排出端部18への流れを阻止することができる。他の実施の形態において、機械的アクチュエータは、取込端部16から排出端部18への空気又は流体の十分な流れを可能にするように、弁10を開口し、容器内で生成された真空は、弁10を開口位置に維持するだけの力を付与することができる。更に、機械的アクチュエータは、必要に応じて、傘状円板12を外すために用いることができ、これにより、容器内で生成される真空は、傘状円板12を開位置に維持するか、又は、傘状円板12を全開位置において連続開口することができる。その他の実施の形態において、押し棒26以外に、タブや機体的スライダなどの機械的アクチュエータを使用することができる。
【0020】
図2及び図3に示されているように、いくつかの実施の形態において、空気戻し弁30は、これに限定されないが、例えば、噴霧器などの分配装置又はシステム28の容器32へ空気を戻すために使用することができる。空気戻し弁30は、一方向への空気の流れを可能にするが、逆方向への空気又は流体の流れを阻止する一方向弁である。例えば、空気戻し弁30は、容器32方向へ又はその内部への空気の流れのみを可能とするが、容器32から空気が流れることは許可しない。空気戻し弁30は、容器32に直接又は動作可能に連結することができる。このように、空気が、空気戻し弁30を介して、容器32内へ流れることができる。
【0021】
一実施の形態において、空気戻し弁30のシールが解除されるか又は開口した時、空気戻し弁30が、空気を容器32内へ流すことを可能にする。空気戻し弁30におけるシールは、流体が容器32から引き出される時、容器32内に生成された真空圧によって解除されるか又は開口される。従って、一実施の形態において、容器32から流体を除去する間、又は、容器32から流体を除去した直後に、空気戻し弁30が開口して、空気を容器32内へ流すことができる。具体的には、空気戻し弁30は、例えば、トリガー34による分配装置28の作動時、作動中、及び/又は、作動直後に、空気が容器32へ流れることを可能にする。
【0022】
更なる実施の形態において、上述したように、空気戻し弁30の押し棒26は、トリガー34によって、起動することができる。図3に示されるように、トリガー34は、トリガー34の起動時に、押し棒26に当接するか、及び/又は、押し込むことができるタブ、レバー、接点など36を有することができる。他の実施の形態において、トリガー34は、タブ36を含む必要はないが、トリガー34が押し棒26を起動するように、必要に応じて、形付けるか又は構成することができる。更に他の実施の形態において、トリガーは、トリガー34の起動時に、以下に詳細に記載される絶縁電池室に当接及び/又は接触することができるタブ、レバー、接点等38を有し、電気回路を形成し、分配装置28を起動することができる。他の実施の形態において、トリガー34は、タブ38を含む必要はないが、必要に応じて、トリガー34が分配装置28を起動するために電気回路を形成することができるように、形付けるか又は構成することができる。一実施の形態において、タブ36とタブ38は、トリガー34の起動時に、タブ36とタブ38が、略同時に、それぞれ、押し棒26及び分配装置28を起動するように構成されている。
【0023】
本発明の分配装置は、パワー噴霧器と題され、その全体が本明細書中に参照することによって組み込まれている米国特許出願番号第11/693426号(2007年3月29日に出願され、米国公開番号第2007/0228186号により2007年10月4日に公開される)に開示されているパワー噴霧器の構成要素、特性、及び利点のいくつか又は全てを含むことができる。図4及び図5によれば、分配装置40は、噴霧ヘッド42、キャップ44、及び可撓性取込管46を含むことができる。分配装置40が容器48に取り付けられた時、噴霧ヘッド42及びキャップ44は、容器48の外側に配置されるが、可撓性取込管46は、容器48内部に配置される。図4及び図5に更に示されているように、噴霧ヘッド42は、筐体50、ノズルキャップ52、トリガー54、及び安全ロック56を含むことができる。キャップ44は、首部58の雄ネジと螺合するように構成された雌ネジを介して、噴霧ヘッド42を容器48に接続することができる。キャップ44は、一般の家庭向け、ガレージ向け、及び庭用の液体を収容するための殆どの容器48に合うように製造することができる。トリガー54は、噴霧分配装置40を起動するために使用される。図4及び図5に示されるように、一実施の形態において、分配装置40は、トリガー54を筐体50内へ部分的に移動することによって、起動することができる。噴霧ヘッド42が容器48に取り付けられる時、電池管60は、キャップ44から容器48の下方へ延出することができる。他の実施の形態において、図5に示されるように、分離した又は独立した電池室62は、筐体後部の噴霧筐体50内に入れられ、一般に、ポンプとモータから離間された下方へ配置される。当業者は、分配装置が、往復ピストン型ポンプ、二重往復ポンプ、ギアポンプ、ぜん動ポンプ、又は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて、他の好適なポンプ・アセンブリを含むことができることを容易に理解するであろう。
【0024】
更なる実施の形態において、噴霧ヘッド42は、分配される材料の容器48に動作可能に連結されるが、遠隔的に連結されるか、離間的に連結されるか、又は、間接的に接続されてもよい。同様に、本発明の任意の実施の形態による噴霧ヘッド42は、使い捨て可能であることも理解されよう。
【0025】
本発明は好ましい実施の形態について説明されているが、当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、形状及び細部の変更が可能であることを理解するであろう。いくつかの実施の形態において、パワー噴霧器に関して説明されているが、本発明の空気弁は、パワー噴霧器のみではなく、限定はされないが、精製業、又は化学薬品処理業、塗布システム又は機構、手持ち式噴霧器、水鉄砲や他の玩具、又は、真空圧の除去が所望され、流体を含む容器内へ空気を戻すことを含み、流体の分配によって真空が生成される任意の他の環境を含む多様な用途に使用することができる。略水平の位置を有するとして図示されているが、空気戻し弁は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて、略垂直、斜め、又は、任意の他の好適な角度で配向することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1と第2の側面と、
前記第1の側面と前記第2の側面の間の弁を介して、流れを調整するための薄膜であって、開位置及び閉位置を有している薄膜と、
前記薄膜を閉位置へ付勢し、前記第1の側面又は前記第2の側面の一つにおける真空圧が前記要素の付勢に打ち勝つことによって、前記薄膜を前記開位置に移動させる要素と、
前記薄膜の移動を容易にし又は開始するためのアクチュエータと、
を含む弁。
【請求項2】
前記弁が、一方から他方への流れを可能とする一方向弁である、請求項1に記載の弁。
【請求項3】
前記真空圧が、前記第2の側面に動作可能に連結されている、請求項2に記載の弁。
【請求項4】
前記第1の側面が取込口を含む、請求項3に記載の弁。
【請求項5】
真空圧を取り除くための弁アセンブリであって、
取込端部と排出端部であって、前記排出端部が前記真空圧源に動作可能に接続されている、取込端部と排出端部と、
前記取込端部と前記排出端部の間の前記弁アセンブリを介して、空気の流れを調整するための弁薄膜と、
前記弁薄膜に対して一般に閉じるようバイアスを掛け、前記真空圧が前記バイアスに打ち勝つことによって、前記弁薄膜が開口するバネ部材と、
前記弁薄膜の開口を開始させるためのアクチュエータと、
を含む弁アセンブリ。
【請求項6】
前記アクチュエータが、前記取込端部から前記排出端部へ空気の流れを十分に可能とするほどには前記弁薄膜を開口しない、請求項5に記載の弁アセンブリ。
【請求項7】
前記弁薄膜が一方向弁である、請求項5に記載の弁アセンブリ。
【請求項8】
前記弁薄膜が傘状弁薄膜である、請求項7に記載の弁アセンブリ。
【請求項9】
真空圧を除去する方法であって、
取込端部、排出端部、及び前記取込端部と前記排出端部の間において、前記弁内にシールを形成する弁薄膜を提供し、
前記排出端部を前記真空圧に動作可能に接続させ、
前記機械的アクチュエータを用いて、前記弁薄膜の前記シールを破壊することによって、前記機械的アクチュエータによる前記弁の開口を開始する
ことを含み、
前記排出端部に動作可能に接続された前記真空圧によって、前記弁を十分に開口させることで、前記真空圧が除去される、
方法。
【請求項10】
前記弁が一方向弁である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記機械的アクチュエータが、空気が前記取込端部から前記排出端部まで通過できるほど十分には前記弁を開口させない、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記真空圧が略取り除かれると、前記弁薄膜が閉じて、前記取込端部と排出端部の間の前記弁の内部にシールを再び形成する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
容器内の物質を分配するために、容器に連結されるよう構成された分配装置であって、
前記分配装置が、
液体ポンプ、ポンプに電源供給するように用いられるモータと、前記モータを作動するように用いられるトリガーと、前記ポンプの放出端と流体連通しているノズルオリフィスと、前記モータに電気的に接続されたエネルギー源を含む分配ヘッドと、
前記ポンプの取込端部と流体連通している第1の端部と前記容器内に第2の端部を有している導管と、
前記分配ヘッド内に設けられ、前記容器に動作可能に接続され、前記容器内への空気の流れを可能とする弁アセンブリあって、前記容器内での真空の生成によって、前記弁アセンブリ内の弁薄膜が開口する、弁アセンブリと、
を含む分配装置。
【請求項14】
前記弁薄膜が傘状薄膜である、請求項13に記載の分配装置。
【請求項15】
前記弁アセンブリがバネ部材を更に含み、前記バネ部材が前記弁アセンブリに閉じるようバイアスを掛け、前記容器内の真空が前記バイアスに打ち勝つことによって、前記弁薄膜を開口する、請求項13に記載の分配装置。
【請求項16】
前記弁アセンブリが、前記弁薄膜の開口を開始するための機械的手段を更に含む、請求項13に記載の分配装置。
【請求項17】
前記弁薄膜の開口を開始するための前記機械的手段が、前記トリガーの動作によって作動される、請求項16に記載の分配装置。
【請求項18】
前記弁アセンブリは、前記弁薄膜に接触することによって前記弁薄膜の開口を開始する機械的ロッドを更に含む、請求項13に記載の分配装置。
【請求項19】
前記機械的ロッドが、前記トリガーの動作によって付勢される、請求項18に記載の分配装置。
【請求項20】
前記容器内の真空が、前記容器から流体を汲み上げることによって生成される、請求項19に記載の分配装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−507769(P2011−507769A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539478(P2010−539478)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/013825
【国際公開番号】WO2009/085175
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】