説明

アクリル系アンチブロッキング粒子群の製造法

【課題】ポリオレフィンフィルム表面から脱落しにくく、優れたアンチブロッキング性を付与することができる、略扁平な球状の粒子群を提供する。
【解決手段】アクリル系樹脂および/またはスチレン系樹脂からなるシード粒子が分散している水性媒体中に、架橋構造形成反応により重合性モノマーのシード粒子に対する溶解性を変化させる架橋性単量体を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の重合性モノマーを分散させてシード重合を行うと共に、架橋構造形成反応を行って、最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子を50%以上の個数で含有し、非真球粒子が、略扁平な球状であるポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリル系樹脂粒子からなるポリオレフィンフィルム用のアンチブッキング用粒子群を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アクリル系重合性モノマーを用いて、シード重合することにより、非常に真球性の高いアクリル系樹脂粒子を製造することができることが知られている。すなわち、シード形成性モノマーを水性媒体に分散させてシード粒子を調製し、このシード粒子を用いてアクリル系重合性モノマーをシード重合させることにより、シード粒子上に均質にアクリル系重合性モノマーから形成されるアクリル系樹脂が析出してシード粒子の真球性が反映された非常に真球性の高い樹脂粒子が形成される。
【0003】
アクリル系樹脂粒子は、重合成分、架橋密度、重合方法などを調整することにより、その特性を容易に制御することが可能であり、例えば架橋密度を高くすることにより耐熱性が向上することから、ブロッキング防止剤としての使用も検討されている(特許文献1;特開平7-206912号公報参照)。
【0004】
また、特許文献2(特開平7-196819号公報)には、ポリオレフィン用のアンチ
ブロッキング剤として、架橋アクリル−スチレン系共重合体を使用することが記載されている。
【0005】
このような架橋アクリル−スチレン系共重合体は、乳化重合によって製造されたものであり、通常アクリル系樹脂粒子あるいはアクリル−スチレン系樹脂粒子を乳化重合すると非常に粒子径の揃った真球状の単分散粒子が得られ、乳化重合によっては、その粒子の形状を真球以外の方法に制御することは非常に難しい。
【0006】
このような真球状の単分散粒子は、ポリオレフィンに対する親和性が低く、フィルム表面にある真球状の単分散粒子は、他の部材等との接触により容易に脱落するという問題を有していた。従って、こうした架橋アクリル−スチレン系共重合体をポリオレフィン用のアンチブロッキング剤として用いるためには、さらなる改良が必要であった。
【0007】
一方、アクリル系粒子を架橋させることにより粒子表面に溶媒に対する溶解度の異なる部分を形成し、溶媒を選択して高い溶解度を有する樹脂成分を溶出させて表面に凹凸を有する樹脂粒子を形成することが開示されている(特許文献3;特開平6−287244号公報、特許文献4;特開平10-7704号公報参照)。
【0008】
しかしながら、これらの公報に記載されている粒子は、表面には凹凸が形成されているものの、全体としては真球状であり、また、その製法からしてその全体の形状は真球状になる。
【特許文献1】特開平7-206912号公報
【特許文献2】特開平7-196819号公報
【特許文献3】特開平6−287244号公報
【特許文献4】特開平10-7704号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ポリオレフィンフィルムに良好なアンチブロッキング性を長期間付与するこ
とができると共に、粒子の脱落が少なく、しかもアンチブロッキング剤を配合することにより、ポリオレフィンフィルムの透明性等が低下しないアンチブロッキング剤を製造する方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、アクリル系樹脂および/またはスチレン系樹脂からなるシード粒子が分散している水性媒体中に、該分散しているシード粒子100重量部に対して、架橋構造形成反応により重合性モノマーのシード粒子に対する溶解性を変化させる架橋性単量体を1〜20重量部の量で含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の重合性モノマーを120〜2500重量部の範囲内の量で分散させてシード重合を行うと共に、架橋構造形成反応を行って、最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子を50%以上の個数で含有し、該非真球粒子が、略扁平な球状であって、該粒子群中における該非真球粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の略平坦部における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあるポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群を製造する方法にある。
【0011】
本発明により得られるポリオレフィンフィルム用アンチブッキング用粒子群は、最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子を50%以上の個数で含有するアクリル系樹脂粒子群からなり、該非真球粒子が、略扁平な球状であって、該粒子群中における該非真球粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあり、該非真
球粒子の略平坦部における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、平均厚
さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあることを特徴としている。
【0012】
また、ポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群の製造法は、シード粒子が分散している反応媒体に、アクリル系樹脂を形成し得るモノマーをシード粒子100重量部に対して120〜2500重量部の量で分散させてシード重合を行うとともに架橋形成反応を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明で製造されたオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群は、略扁平な球状であり、真球状ではない。従って、この粒子は、ポリオレフィンに対して良好な親和性を有しており、フィルム表面からこうした粒子が脱落しにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群は、非真球粒子を50%以上含有するアクリル系樹脂粒子群である。本発明において、非真球粒子とは、最小直径が最大直径の95%以下ある粒子であり、この非真球粒子は、略扁平な球状の形態を有している。
【0015】
図1にこのような略扁平な球状を模式的に示す。図1に示すように、本発明のオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群において、非真球粒子1の略平坦部2における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあることが必要であり、さらに平均最大
直径(D1)が2〜4μmの範囲内にあることが好ましい。また、この非真球粒子の略平
坦部2における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあることが必要であり、さらに平均最小直径(D2)が2.0〜4.0μmの範囲内にあることが好ましく、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあることが必要であり、また非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.8〜2.5μmの範囲内にあることが好ましい。
【0016】
また、上記の平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.
8〜1.0の範囲内にあることが必要であり、比(D2/D1)が、0.9〜1.0の範囲
内にあることが好ましく、さらに、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあることが必要であり、この比(T1/D1)が0.4〜0.6の範囲内にあることが好ましい。
【0017】
この非真球粒子1の略平坦部2における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲を
逸脱すると、フィルム化したときのヘイズ値が大きくなってしまい、また、この非真球粒子の略平坦部2における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲を逸脱すると、フィルム化したときのヘイズ値が大きくなり、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲を逸脱すると良好なアンチブロッキング性が得られない。また、平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲を逸脱すると、脱落防止性が悪化し、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲を逸脱するとアンチブロッキング性と脱落防止性とのバラ
ンスがとれなくなる。
【0018】
従って、粒子群の特性が上記範囲にあるアクリル系粒子を使用することにより、オレフィン系樹脂フィルムに対して良好なアンチブロッキング性を示すようになる。
このようなアクリル系樹脂粒子群の特性は、粒子全体を電子顕微鏡を用いて観察して、100個のそれぞれの粒子について最大粒子径(d1)、最小粒子径(d2)、厚さ(t1
)を測定し、下記のようにしてこれらの平均値を求め、これらの値を基にして比(D2
1)および比(T1/D1)を算定して求めた値である。
【0019】
【数1】

本発明のポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群は、たとえば次のようにして製造することができる。本発明ではアクリル系樹脂を形成し得るモノマーをシード粒子100重量部に対して120〜2500重量部の量で分散させてシード重合を行うことを特徴としている。
【0020】
本発明において、シード粒子は、アクリル系樹脂および/またはスチレン系樹脂からなる。本発明でシード粒子を製造するためのアクリル系樹脂を形成するためのモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。ここで(メタ)アクリル酸としては、具体的にはアクリル酸、メ
タクリル酸を挙げることができ、(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デカニル(メタ)アクリレート、ウンデカニル(メタ)アクリレート、ドデカニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソノニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、(メタ)アクリルニトリルとしては、具体的には、メタクリロニトリル、アクリロニトリルを挙げることができる。
【0021】
また、スチレン系シード粒子を形成するためのモノマーの例としては、スチレン、アルキルスチレン(例:メチルスチレン、エチルスチレン)、α-メチルスチレン、スチレン
スルホン酸を挙げることができる。
【0022】
アクリル系樹脂には、上記のスチレン誘導体が共重合していてもよく、また、スチレン系樹脂には、上記のアクリル系のモノマーが共重合していても良い。さらに、アクリル系樹脂あるいはスチレン系樹脂には、アクリル系樹脂を形成するモノマーと共重合可能であって、さらに必要により他のモノマーとを水に分散させて重合させた共重合体、さらに必要により他のモノマーとを水に分散させて重合させた共重合体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマーと、このビニルエステル系モノマーと共重合可能であって、かつ極性基を有するモノマーと、さらに必要により他のモノマーとを水に分散させて重合させた共重合体、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有モノマーと、このハロゲン含有モノマーと共重合可能であって、かつ極性基を有するモノマーと、さらに必要により他のモノマーとを水に分散させて重合させた共重合体を挙げることができる。また、本発明では(メタ)アクリル酸エステルと、この(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能であって、かつ極性基を有するモノマーと、さらに必要により他のモノマーとを水に分散させて重合させた共重合体を共重合させることができる。
【0023】
このようなモノマーの例としては、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、t-ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-スルホキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アクリル酸アマイド、ジメチルアミド(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたはその塩等を挙げることができる。
【0024】
さらに、本発明で使用するシード粒子には、その他のモノマーとして、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等を共重合して架橋させてもよい。
【0025】
本発明で使用するシード粒子は、上記のようなモノマーを水性媒体に分散させ共重合させることにより得られる。上記のモノマーを水性媒体に分散させる際には、強制的機械混合により、上記モノマーを水性媒体に微分散することもできるが、乳化剤として界面活性剤を使用することもできるし、さらに水溶性ポリマーを使用することもできる。ここで乳化剤として使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および反応性界面活性剤を挙げることができる。特に本発明ではアニオン系界面活性剤および/または反応性界面活性剤を用いることが好ましい。ここで反応性界面活性剤は、親水性基と親油性基とを有すると共に、反応性基を有しており、反応前にはモノマー等を水性媒体に分散する乳化剤として作用し、反応の進行に伴って、この反応性乳化剤はモノマーとして作用して他のモノマーと反応してシード粒子を形成する。
【0026】
シード粒子を製造する際には、反応開始剤を使用する。ここで使用する反応開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、4,4'-アゾビス-4-シアノバレリアン酸、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド等を使用することができる。さらに、反応開始剤として過硫酸塩を使用する場合には、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を併用してもよい。
【0027】
シード粒子は、上記のようなモノマー成分を水性媒体に分散させて、撹拌下に、窒素等の不活性ガス雰囲気で分散モノマーを重合させることにより製造することができる。
こうして製造されるシード粒子の平均粒子径は、通常は0.4〜9.4μm、好ましく
は0.8〜4.0μmであり、形成されるシード粒子は、真球状である。
【0028】
本発明では、このようなシード粒子を用いてシード重合を行って非真球粒子を製造する。通常のシード重合では、上記のような真球状のシード粒子を用いてシード重合を行うと、真球状の樹脂粒子が得られる。本発明では、アクリル系樹脂を形成可能なモノマーを用いるとともに架橋構造形成反応を行い、シード粒子と重合したアクリル系樹脂との間の相溶性不良を引き起させ、アクリル系樹脂を均一にシード粒子の表面に析出せずに重合させることにより、真球状のシード粒子を使用した場合であっても、得られる樹脂粒子が真球状にならない。
【0029】
さらに、本発明では、シード粒子100重量部に対して重合性モノマーを120〜2500重量部、好ましくは200〜2000重量部の量で分散させてシード重合を行うことにより、非真球状の樹脂粒子を製造することができる。
【0030】
図2は、シード粒子100重量部に対して重合性モノマーの使用量と、真球度との関係を示すグラフである。図2のグラフから明らかなように、得られる樹脂粒子の真球度は、シード粒子100重量部に対して重合性モノマー120重量部を超えた量で使用することにより、真球性が低下し、重合性モノマーの使用量が2500重量部までは非常に真球性の低い粒子が得られる。そして、重合性モノマーの使用量が2500重量部を超えると再び真球状の樹脂粒子が製造されるようになる。
【0031】
本発明でシード重合の際に使用される重合性モノマーは、シード粒子を形成する樹脂に対して、架橋構造を有してシード粒子を形成するアクリル系樹脂との間に溶解性不良を引き起こさせ得る重合性モノマーが使用される。
このような重合性モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドを挙げることができる。
【0032】
このような重合性モノマーは単独で、あるいは組み合わせて使用することができる。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例として は、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピルなどを挙げることができ、(メタ)アクリル酸の例としては、アクリ ル酸およびメタクリル酸を挙げることができ、アクリルアミドの例としては、アクリルアミドを挙げることができ、アクリルアミド誘導体の例としては、N-メ チルアクリルアミドおよびメチレンビスアクリルアミドを挙げることができる。さらに本発明では、上記のような重合性モノマーの他に、トリメチロールプロパントリアクリ レート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリ レートなどの架橋性単量体を使用する。本発明では架橋性単量体は、重合性モノマー100重量部中に、1〜20重量部の量で使用される。このような架橋性重合体を用いることにより、形成されるアクリル系樹脂の溶解性が変動する。
【0033】
上記のような重合性モノマーを用いてシード重合する場合、重合性モノマーを水性媒体中に分散させ、ここに上記のシード粒子を添加して重合させる。重合性モノマーは強制的機械混合により、上記モノマーを水性媒体に微分散することもできるが、乳化剤として界面活性剤を使用することもできるし、さらに水溶性ポリマーを使用することもできる。ここで乳化剤として使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および反応性界面活性剤を挙げることができる。
【0034】
また、このシード重合の際には、反応開始剤を使用する。ここで使用する反応開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、4,4'-アゾビス-4-シアノバレリアン酸、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミドおよび油溶性反応開始剤(例:過酸化ベンゾイル等)を使用することができる。さらに、反応開始剤として過硫酸塩を使用する場合には、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を併用してもよい。
【0035】
シード粒子は、上記のようなモノマー成分を水性媒体に分散させて、撹拌下に、窒素等の不活性ガス雰囲気で分散モノマーを重合させることにより製造することができる。
こうして製造される樹脂粒子は非真球状であり、非真球粒子1の略平坦部2における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあり、この非真球粒子の略平坦部2におけ
る平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、さらに、平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、さらに、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にある。
【0036】
こうして製造されたアクリル系樹脂粒子の熱溶融温度は、通常は250〜350℃の範囲内にあり、ポリオレフィンの融点よりも高いのが一般的である。従って、このようにして製造されたアクリル系樹脂粒子をポリオレフィンとともに溶融装置に供給しても、このアクリル系樹脂粒子の形態はそのまま維持される。
【0037】
こうして製造されたアクリル系樹脂粒子は、水性媒体から分離され、必要により精製されて本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群として使用される。本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群は、ポリオレフィン用のアンチブロッキング剤として使用される。
【0038】
ここで本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群が添加されるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、LLDPE等を挙げることができる。このようなポリオレフィン100重量部に対して本発明のアンチブロッキング粒子群を通常は0.01〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部の量で配合して押出機などを用いて溶融押し出しして樹脂組成物を製造し、この樹脂組成物を押出機を用いて溶融押し出しすると共に成形シート(あるいはフィルム)をロールで冷却し、必要により延伸し、さらに必要によりアニーリングすることにより、本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群が含有されたポリオレフィンフィルム(あるいはシート)(OPPフィルム)を製造することができる。
【0039】
こうして製造されたポリオレフィンフィルムは良好なアンチブロッキング性を有しており、例えば、50mm×150mmの2枚の試験片を50×50mmだけ重なるようにして配置し、上から1kgの圧力をかけて60℃で2時間放置する。その後、23℃で1時間放冷し、この2枚の試験片間に生ずる剪断引張試験を測定することにより求めたアンチブロッキング性は、通常は30g/cm2以下、好ましくは29g/cm2以下である。
【0040】
また、本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群の添加されたフィルムについて、JIS-K-6714に準拠して、厚さフィルムを5枚重ねて測定したヘイズは、このよう
なアンチブロッキング粒子群を配合しないポリオレフィンフィルムとほぼ同じ程度であり、アンチブロッキング粒子群を配合することによりヘイズの低下はほとんど見られない。
【0041】
さらに、本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群は、特定の非真球状粒子からなるので、ポリオレフィンと物理的に強固に接合しており、相当強い力でフィルムが接触してもアンチブロッキング粒子が脱落しにくく、長期間に亘り、優れたアンチブロッキング性が維持される。
【0042】
本発明で製造されるアンチブロッキング粒子群は、特定の非真球状のアクリル系樹脂からなり、この特定の非真球状粒子アクリル系樹脂は、ポリオレフィンフィルムに対して良好な接合性を有している。従って、本発明で製造されるのアンチブロッキング粒子群は、ポリオレフィンフィルムに対して優れたアンチブロッキング性を付与することができる。また、本発明のアンチブロッキング粒子群は、特定の非真球状のアクリル系樹脂なるので、ポリオレフィンに対して物理的な係合力が高く、粒子が脱落しにくい。従って、良好なアンチブロッキング性を長期間維持することができる。
【0043】
さらに、このアンチブロッキング粒子群は、アクリル系樹脂からなり透明性が高いので、アンチブロッキング剤を配合したことによりポリオレフィンフィルムの透明性低下が生じにくい。
【0044】
〔実施例〕
次に本発明のアンチブロッキング用粒子群およびその製造方法について、具体例を示してさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0045】
〔製造例〕
シード粒子の合成1
温度計と窒素導入管とを装備した容量1リットルの四つ口フラスコに、単量体であるスチレン100重量部にイオン交換水900重量部を投入し、窒素雰囲気下で撹拌を行いながら80℃に昇温した。
【0046】
次いで、過硫酸カリウム0.2重量部を、イオン交換水5重量部に溶解し、この溶液を
上記四つ口フラスコ中の反応液に加え、反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行ってポリスチレン粒子の分散液を得た。この分散液を遠心分離機で凝縮し、粒子濃度を20重量%に調整してシード粒子分散液1とした。
このシード粒子を形成する重合体をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、0.6μmであった。
【0047】
シード粒子の合成2
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるスチレン90重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。さらにこの溶液にドデシルベンゼ
ンスルホン酸1重量部と、88%ケン化ビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を投入して混合した後、さらに強撹拌下に30分間混合した。
【0048】
次いで、この混合物に、上記シード粒子の合成1で製造したシード粒子分散液1を50重量部添加し、反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行ってポリスチレン粒子の分散液を得た。
【0049】
このシード粒子を形成する重合体の分散液を遠心分離器で濃縮し、粒子濃度を20重量
%に調整してシード粒子分散液2とした。
得られた重合粒子をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、1.3μmであっ
た。
【0050】
シード粒子の合成3
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるスチレン95重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。さらにこの溶液にドデシルベンゼ
ンスルホン酸1重量部と、88%ケン化ビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を投入して混合した後、さらに強撹拌下に30分間混合した。
【0051】
次いで、この混合物に、上記シード粒子の合成1で製造したシード粒子分散液1を50重量部添加し、反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行ってポリスチレン粒子の分散液を得た。
【0052】
このシード粒子を形成する重合体の分散液を遠心分離器で濃縮し、粒子濃度を20重量%に調整してシード粒子分散液3とした。
得られた重合粒子をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、1.9μmであっ
た。
【実施例1】
【0053】
異形粒子の合成1(モノマー/シードの重量比が4.0の場合)
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート70重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
【0054】
さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と、88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
【0055】
次いで、この混合液に、シード粒子の合成2で得られたシード粒子分散液2を125重量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
【0056】
ここで使用したモノマーの量/シード粒子の量比(重量比)は4.0であった。得られ
た重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、扁平状の粒子形状を有していた。
図3に上記のようにして製造された粒子の電子顕微鏡写真を示す。
【0057】
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は99%であり、この重合体粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)は2.6μmであり、略平坦部における平均最小直径(D2)が2.6μmであり、この重合体粒子の平均厚さ(T1)は1.2μmであり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)は、1.0であり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1
)との比(T1/D1)が0.5であった。
【0058】
OPPフィルムの作成
ポリプロピレン樹脂(極限粘度2.3dl/g)100重量部と上記のようにして得られた
粒子とを0.1重量部とを、樹脂温度230℃に調整した押し出し機で溶融押し出しして
、樹脂組成物1を得た。
【0059】
この樹脂組成物1を樹脂温度270℃に設定された押し出し機で溶融押し出し機で溶融
押し出し、25℃に調整されたロールで冷却して、厚さ0.7mmのシートを製造した。さ
らにこれを押し出し機で延伸機で樹脂温度150℃に調整しつつ縦、横ともに6倍に延伸し、130℃で熱処理して暑さ約25μmのOPPフィルムを得た。
こうして得られたOPPフィルについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。また、測定方法は下記の通りである。
【0060】
アンチブロッキング性
50mm×150mmの2枚の試験片を50×50mmだけ重なるようにして配置し、上から1kgの圧力をかけて60℃で2時間放置する。その後、23℃で1時間放冷し、この2枚の試験片間に生ずる剪断引張試験を行い、この剪断引張強度をアンチブロッキング性とした。
【0061】
ヘイズ
JIS-K-6714に準拠して、フィルムを5枚重ねて測定した。
粒子脱落性
フィルムを手で強くこすりあわせ、表面を観察して粒子の脱落を判断した。
【実施例2】
【0062】
樹脂粒子の合成2(モノマー/シードの重量比が4.0の場合)
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート50重量部に、アクリロニトリル40重量部、架橋性単量体として、エチレングリコールジメタクリレート10重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
【0063】
さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と、88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
【0064】
次いで、この混合液に、シード粒子の合成2で得られたシード粒子分散液2を125重量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
【0065】
ここで使用したモノマーの量/シード粒子の量比(重量比)は4.0であった。得られた重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は98%であり、この重合体粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)は2.4μmであり、略平坦部における平均最小直径(D2)が2.3μmであり、この重合体粒子の平均厚さ(T1)は1.5μmであり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)は、0.96であり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.58であった。
【0066】
実施例1と同様にしてOPPフィルムを製造し、このOPPフィルムについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。
【0067】
〔比較例1〕
樹脂粒子の合成1(モノマー/シードの重量比が1.1の場合)
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート70重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
【0068】
さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と、88%ケン化
ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
【0069】
次いで、この混合液に、シード粒子の合成2で得られたシード粒子分散液2を125重量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
【0070】
ここで使用したモノマーの量/シード粒子の量比(重量比)は1.1であった。得られ
た重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は10%であり、この重合体粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)は2.0μmであり、略平坦部における平均最小直径(D2)が2.0μmであり、この重合体粒子の平均厚さ(T1)は1.9μmであり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)は、1.0であり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1
)との比(T1/D1)が0.95であった。
【0071】
実施例1と同様にしてOPPフィルムを製造し、このOPPフィルムについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。〔比較例2〕
【0072】
樹脂粒子の合成2(モノマー/シードの重量比が30.0の場合)
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート91.7重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
【0073】
さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と、88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
【0074】
次いで、この混合液に、シsード粒子の合成3で得られたシード粒子分散液3を16.
7重量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
【0075】
ここで使用したモノマーの量/シード粒子の量比(重量比)は30.0であった。得ら
れた重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、真球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は0%であり、実質的に真球の重合体粒子が得られた。実施例1と同様にしてOPPフィルムを製造し、このOPPフィルムについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
【0076】
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるスチレン74重量部に、架橋性単量体として、ジビニルベンゼン1重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入
して溶解させた。
【0077】
さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と、88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
【0078】
次いで、この混合液に、シード粒子の合成2で得られたシード粒子分散液2を455重
量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
【0079】
ここで使用したモノマーの量/シード粒子の量比(重量比)は30.0であった。得ら
れた重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、真球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は0%であり、この重合体粒子は平均粒子径が20μmの真球状粒子であった。
【0080】
実施例1と同様にしてOPPフィルムを製造し、このOPPフィルムについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。
【0081】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明で製造されたオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群は、略扁平な球状であり、真球状ではない。従って、この粒子は、ポリオレフィンに対して良好な親和性を有しており、フィルム表面からこうした粒子が脱落しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】図1は、本発明のアクリル系アンチブロッキング粒子群で用いられている略扁平な粒子を模式的に示す図である。
【図2】図2は、シード粒子に対する重合性モノマーの使用量と、真球度との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、本発明の実施例1で製造されたアクリル系アンチブロッキング粒子群の粒子の状態を示す電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
【0084】
1・・・非真球粒子
2・・・平坦部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル系樹脂および/またはスチレン系樹脂からなるシード粒子が分散している水性媒体中に、該分散しているシード粒子100重量部に対して、架橋構造形成反応により重合性モノマーのシード粒子に対する溶解性を変化させる架橋性単量体を1〜20重量部の量で含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の重合性モノマーを120〜2500重量部の範囲内の量で分散させてシード重合を行うと共に、架橋構造形成反応を行って、最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子を50%以上の個数で含有し、該非真球粒子が、略扁平な球状であって、該粒子群中における該非真球粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)が1
〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の略平坦部における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範
囲内にあり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあるポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群を製造する方法。
【請求項2】
上記シード粒子の平均粒子径が0.4〜9.4μmの範囲内にあることを特徴とする請
求項第1項記載の製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−111132(P2008−111132A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319549(P2007−319549)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【分割の表示】特願平10−223664の分割
【原出願日】平成10年7月23日(1998.7.23)
【出願人】(000202350)綜研化学株式会社 (135)
【Fターム(参考)】