説明

アップリンク受信機のための低複雑性チャネル推定

本発明は、チャネル推定のための低複雑性最小平均二乗誤差(MMSE)技術と呼ばれるLTE eNodeB受信機チャネル推定技術を提案する。本発明の仮定、推定、および修正された計算から、本発明は、以下のように、低複雑性MMSE行列、および予め算出されたLSチャネル推定値HLSを使用してRSの正確なチャネル推定値を生成する。低複雑性MMSE行列および予め算出されたLSチャネル推定値を使用してRSの正確なチャネル推定値を生成する(式I)。本発明の第2の態様として、SNRが実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定されることが望ましい。本発明の第3の態様として、RSチャネルからのデータ・チャネル補間の適応方法が本発明において提案される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年11月13日出願の仮特許出願第61/114,346号、2008年12月15日出願の仮特許出願第61/122,553号、および2009年2月11日出願の仮特許出願第61/151,644号に関係し、35U.S.C.§119(e)の下でこのより早い出願の優先権が主張される。本仮特許出願はまた、参照によりこの特許出願に組み込まれている。
【0002】
本出願は、一般に無線通信技術に関し、具体的には、低複雑性チャネル推定の使用によってチャネル推定の正確さを高め、システム上のオーバヘッドを低減することにより、ユーザ機器接続を改善することに関する。
【背景技術】
【0003】
IPベースのモバイル・システムは、無線通信システム上に少なくとも1つのモバイル・ノードを含む。「モバイル・ノード」は、特定のシステム・プロバイダによって採用される用語に応じて、ユーザ機器、モバイル・ユニット、モバイル端末、モバイル・デバイス、または同様の名称で呼ばれることもある。システム上の様々な構成要素は、任意の特定のネットワーク構成または通信システム上で使用される用語に応じて異なる名称で呼ばれることもある。
【0004】
例えば、「モバイル・ノード」または「ユーザ機器」は、無線ネットワークにケーブル(例えば電話線(「対より線」)、イーサネット・ケーブル、光ケーブルなど)で接続された、ならびにインターネット・アクセス、eメール、メッセージング・サービスなどの様々な特徴および機能を有する様々なブランドおよびモデルのモバイル端末(「携帯電話」)によって経験されることが可能であるように、セルラ・ネットワークに直接無線接続されたPCを包含する。用語「モバイル・ノード」はまた、モバイル通信ユニット(例えば、モバイル端末、「スマート・フォン」、無線接続されたラップトップPCなどのノマディック・デバイス)を含む。
【0005】
ユーザ機器またはモバイル・ノードは、その構成において送信機と呼ばれるアクセス・ポイントから送信された信号のアップリンク方向の信号の受信機である。送信機または受信機などの用語は、制限的に定義されるものではなく、ネットワーク上に配置された様々なモバイル通信ユニットまたは送信デバイスを含んでもよい。さらに、用語「受信機」および「送信機」は、通信がどの方向に送受信されるかに応じて「アクセス・ポイント(AP)」、「基地局」または「ユーザ機器」と呼ばれてよい。例えば、ダウンリンク環境では、アクセス・ポイントAPあるいは基地局(eNodeBまたはeNB)は送信機であり、ユーザ機器は受信機であるが、一方、アップリンク環境では、アクセス・ポイントAPあるいは基地局(eNodeBまたはeNB)は受信機であり、ユーザ機器は送信機である。
【0006】
正確なチャネル推定は、接続を維持し、LTE無線システム上のモバイル・ノード(またはユーザ機器)から基地局(またはアクセス・ポイント)への送信をサポートするアップリンク通信リンク上の良好な容量およびスループット性能を実現するのに不可欠である。モバイル・ノードまたはユーザ機器がアクセス・ポイント(送信機)に対して高速で移動しているときは、知られているチャネル推定方法は、システム性能にネガティブな影響を与える可能性がある2つの主要な欠陥を有する。第1に、知られているチャネル推定方法(例えば、最小平均二乗誤差(MMSE)ベースの推定)は、ユーザ機器(またはモバイル・ノード)が高速で移動するので、不正確であることが分かる。第2に、知られているチャネル推定式は、計算集約的であり、このことは、システム・リソースを不必要に消費し、システム・オーバヘッドを増大させ、チャネル推定を完了するために必要とされる時間を増大させる。したがって、高移動度[high mobility]および/または高チャネル周波数において良好な容量/スループット性能を実現するために、チャネル推定の不正確さに起因する性能低下の問題が対処される必要があり、チャネル推定アルゴリズムの複雑性を低減する必要がある。
【0007】
最小平均二乗誤差(MMSE)ベースのチャネル推定器は、チャネル推定値の平均二乗誤差を最小化するためにチャネル状態の2次統計量を利用する。基本的な仮定は、時間領域チャネル・ベクトルがガウスであり、チャネル雑音と相関関係がないということである。線形MMSEチャネル推定値は、以下のように与えられる。
【数1】

ここで、
・ RHH=E[HH]は周波数領域チャネル相関行列であり、Hは周波数領域チャネル応答であり、は共役転置を示し、
・ Xは、既知のパイロットまたは既知の基準シンボル(RS)シーケンスを含むベクトルであり、

【数2】

は、チャネル雑音の分散であり、

【数3】

は、チャネルの最小二乗(LS)推定値であり、ここで、yは受信されたRSシンボルのベクトルである。
【0008】
MMSE推定器[MMSE estimator]は、特に低速のユーザ機器などの低SNRのシナリオ下で、LSチャネル推定器だけよりずっと良い性能をもたらす。しかし、MMSE推定器の主要な欠点は、MMSE式全体を実行することからのシステム・リソースの消費の増大およびシステム・オーバヘッドの増大に起因する、その高い計算複雑性である。
【0009】
式(1)では、Xは、UEによって送信された既知の基準信号(RS)シーケンスを表す。LTE規格では、シーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングはアップリンクRSシーケンスに対応できることに留意されたい。シーケンス/グループ・ホッピングがイネーブルにされた場合は、上記MMSE式は、スロット(0.5ミリ秒)ごとに2つの行列転置が実行されることを必要とする。どのユーザに対しても1つのRB割当では、行列サイズは12×12であるが、一方、一人のユーザに対して48すべてのRB割当では、行列サイズは576×576である。そのようなリアルタイムの行列反転は、実際の実行のためには計算集約的であり、このMMSE式は、ユーザ機器(またはモバイル・ノード)がより高い速度で移動するので、不正確であることが分かる。
【0010】
信号対雑音比(SNR)推定は、いくつかの状況ではeNodeB受信機における不可欠な処理ステップであり、SNRの過小推定があった場合は、システム性能が低下することにも留意されたい。したがって、システム性能を高め、システム・パラメータの低下を最小化するために、いくつかのチャネル推定手順における使用のためのSNRを正確に推定する必要がある。
【0011】
チャネル推定方法はまた、補間を使用し、補間(例えば線形、双一次、または二次など)のためのいくつかの手法は、いくつかの状況では十分な結果を提供しないことにさらに留意されたい。補間に対するこれらの手法は静的であり、一般に、同じ手法がすべてのUE移動度のために使用され、したがって、いくつかの状況では最適のSNR対SER性能を提供しない。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、チャネル推定のための低複雑性最小平均二乗誤差(MMSE)技術と呼ばれるLTE eNodeB受信機チャネル推定技術を提案する。この技術は、非常に低減された実施複雑性(ハードウェア/計算複雑性)において、MMSEチャネル推定の性能と同等のチャネル推定/復調性能を提供する。
【0013】
低複雑性MMSE式[reduced complexity MMSE equation]は、以下のように、既知のシステム性能属性およびシステム性能パラメータに基づいていくつかの主要な仮定をすることにより得られる。(1)項(XX−1をその期待値E{(XX−1}で置き換え、(2)信号コンステレーションは、RSシンボルにおけるすべての副搬送波上で同一であり、すべてのコンステレーション・ポイント上で等しい確率を有し、E{(XX−1}=E{|1/Xk|Iであり、ここでIは単位行列であり、(3)平均SNR=E{|Xk|}/σ、項β=E{|Xk|}/E{|1/Xk|}、および項σ(XX−1=(β/SNR)Iを定義し、ここでβは、信号コンステレーションのみに依存する定数であり、(4)QPSKコンステレーションのためにはβ=1、16QAMコンステレーションのためにはβ=0.5294、64−QAM送信のためにはβ=0.3724、(5)LTEアップリンク送信では、RHH行列が副搬送波間隔およびチャネルのr.m.s遅延スプレッドのみに依存し、(6)別のSNR推定が受信されるまで(たとえシーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングがイネーブルにされても)、同じ行列がいくつかのサブフレームのために使用されることが可能であり、(7)LTEアップリンクRSパターンのためのチャネル自己相関の生成時の簡単さを利用し、(8)(チャネル電力プロファイルのための広く受け入れられている業界標準である)指数減衰電力遅延プロファイルを仮定し、(9)ドップラー・スプレッドのためのジェイクス・スペクトルを仮定し、(10)LTEアップリンクRSパターンでは、RSパターン間の時間相関関数が1であり、これはすべての基準シンボルが同じOFDMシンボルにあるという事実に起因し、(11)RHHの生成時のr.m.s遅延スプレッドのために2マイクロ秒の値を仮定する。これは、チャネル推定値の正確さがr.m.s遅延スプレッド値にあまり敏感でないことを示すシミュレーション結果に基づき、(12)スロット(0.5ミリ秒の継続時間)ごとに、
【数4】

を推定し、ここでyは、RSシンボルの受信されたベクトルであり、XはUL RSシンボルにおける既知の送信されたCAZACシーケンスのベクトルであり、(13)ユーザ機器が連続して送信している場合は、前のスロットまたはサブフレームからSNR推定値を得るか、または断続的送信の場合は、チャネル推定値
【数5】

を使用してSNRを推定し、(14)βの既知の値(QPSKのためには1、16−QAMのためには0.5294、64−QAMのためには0.3724)、SNR推定値、およびRHHを使用する。
【0014】
これらの仮定、推定、および修正された計算から、本発明は、以下のように、低複雑性MMSE行列および予め算出されたLSチャネル推定値
【数6】

を使用してRSの正確なチャネル推定値を生成する。
【数7】

RSのMMSE推定値から、データ・チャネル推定値が線形補間を使用して生成されることが可能である。本発明は、すべてのタイプのフェーディング・シナリオの下でのLTE SC−FDMAアップリンクにおける不正確なチャネル推定に起因するSNR低下の問題に対処する。さらに、本発明は、LTEアップリンク受信機に関連するチャネル推定問題に対する解決策を提供する。このチャネル推定方法によって、すべてのタイプのフェーディング・チャネル・シナリオの下で良好な復調性能が維持される。さらに、この方法の複雑性はMMSE技術よりかなり低く、したがってLTEソフトウェア・リリースのために基地局(eNodeB)のハードウェアにおいて容易に実施されることが可能である。
【0015】
本発明の第2の態様として、信号対雑音比(SNR)推定は、低複雑性最小平均二乗誤差(RC−MMSE)チャネル推定による使用のためのeNodeB受信機における不可欠な処理ステップであることに留意されたい。本発明(低複雑性MMSEチャネル推定)の技術の性能は、推定されたSNRに対して何らかの敏感性を有する。復調SER対実際のSNRは、+/−3dBの範囲内のSNR推定誤差に関して測定されてきた。SNRの過大推定は、わずかにより良い性能を生じさせることになるが、一方、SNRの過小推定は、より悪い性能を生じさせることになることに留意されたい。性能低下を限定するために、SNRが実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定されることが望ましい。本発明の第3の態様として、RS信号に基づくデータ・チャネル補間の適応方法が本発明において提案される。
【0016】
次に、本発明の実施形態が、添付の図面の図を参照しながら例としてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を使用する通信システムのブロック図である。
【図2】LTE送信におけるセルラ・スペクトルに割り当てられたブロックを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を使用するシステムの例示的構成要素は、図1に示されているように、基地局1000および移動局1002を含む。基地局1000は、移動局1002内の無線インターフェース1006と無線リンクを介して無線で通信するために無線インターフェース1004を含む。基地局1000は、基地局のタスクを実行するために、基地局1000内の1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)1010上で実行可能なソフトウェア1008を含む。CPU(1つまたは複数)1010は、メモリ1012に接続されている。ソフトウェア1008は、スケジューラおよび他のソフトウェア・モジュールを含んでよい。基地局1000はまた、別の基地局とバックホール情報および/または調整情報などの情報をやり取りするために基地局間インターフェース1014を含む。
【0019】
同様に、移動局1002は、メモリ1020に接続された1つまたは複数のCPU1018上で実行可能なソフトウェア1016を含む。ソフトウェア1016は、移動局1002のタスクを実行するように実行可能である。そのようなソフトウェア(1008および1016)の命令は、CPUまたは他のタイプのプロセッサ上に実行のためにロードされることが可能である。プロセッサには、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プロセッサ・モジュールまたはサブシステム(1つまたは複数のマイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラを含む)、あるいは他の制御デバイスもしくはコンピューティング・デバイスがあり得る。「プロセッサ」は、単一の構成要素または複数の構成要素を指すことができる。
【0020】
データおよび(ソフトウェアの)命令は、1つまたは複数のコンピュータ可読またはコンピュータ使用可能記憶媒体として実装されているそれぞれの記憶デバイスに記憶される。記憶媒体は、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリまたはスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAMまたはSRAM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPRROM)、電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(ERPROM)およびフラッシュ・メモリなどの半導体メモリ・デバイス、固定ディスク、フロッピー・ディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気ディスク、テープを含む他の磁気媒体、ならびにコンパクト・ディスク(CD)またはデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)などの光媒体を含む様々な形態のメモリを含む。
【0021】
チャネルは、フレーム・シグナリング構造においてフォワードまたはアップリンク上で周期的にブロードキャストされるインジケータ信号に基づいて推定される。この実施形態では、移動局1002は、送信から受信されるインジケータ・チャネル・シグナリングを受信することになる。移動局1002は、アクセス端末と呼ばれてもよい。移動局1002は、チャネル推定計算を実行するか、または実行されるチャネル推定プロトコルに基づいて基地局1000にフィードバックを提供することができ、この場合は、基地局がチャネル推定計算を実行することになる。
【0022】
チャネル推定から、基地局1000または移動局1002は、移動局1002がどのようにサービスされるかを判定し、基地局1000は、移動局1002が通信チャネルをモニタリングする必要があるかどうかに関する判定をすることができる。基地局1000はまた、チャネル推定計算に基づいて基地局1002から送信されるべき通信をスケジューリングすることができる。基地局1000はまた、干渉およびオーバラッピング・ビーム状態を回避するようにユーザをスケジューリングすることができる。
【0023】
最小平均二乗誤差(MMSE)ベースのチャネル推定器は、チャネル推定値の平均二乗誤差を最小化するためにチャネル状態の2次統計量を利用する。基本的な仮定は、時間領域チャネル・ベクトルはガウスであり、チャネル雑音と相関関係がないということである。線形MMSEチャネル推定は、以下のように与えられる。
【数8】

ここで、
・ RHH=E[HH]は、周波数領域チャネル相関行列であり、Hは周波数領域チャネル応答であり、は共役転置を表し、
・ Xは、既知のパイロットまたは既知の基準シンボル(RS)シーケンスを含むベクトルであり、

【数9】

は、チャネル雑音の分散であり、

【数10】

は、チャネルの最小二乗(LS)推定値であり、ここでyは受信されたRSシンボルのベクトルである。
【0024】
MMSE推定器は、特に低SNRシナリオの下で、LSチャネル推定器それだけよりずっと良い性能をもたらす。しかし、MMSE推定器の主要な欠点は、MMSE式全体を評価することからのシステム・リソースの消費の増大およびシステム・オーバヘッドの増大に起因する、その高い計算複雑性である。
【0025】
MMSE式では、Xは、UEによって送信された既知の基準信号(RS)シーケンスを表す。LTE規格のシステムでは、シーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングは、アップリンクRSシーケンスに対応でき、シーケンス/グループ・ホッピングがイネーブルにされた場合、上記のMMSE式は、スロット(0.5ミリ秒)ごとに2つの行列反転が実行されることを必要とすることに留意されたい。どのユーザに対しても1つのRB割当の場合は、行列サイズは12×12であるが、一方、一人のユーザに対してすべての48RB割当の場合は、行列サイズは576×576である。そのようなリアルタイムの行列反転は、実際の実行では計算集約的である。留意すべき第2の点は、このMMSE式は、ユーザ機器(またはモバイル・ノード)がより高い速度で移動するので、正確でないことが分かることである。
【0026】
以下のように、提案された方法によって前述のMMSE技術の複雑さの何らかの低減が実現されることが可能である。(1)項(XX−1をその期待値E{(XX−1}で置き換え、(2)信号コンステレーションが、RSシンボルにおけるすべての副搬送波上で同じであり、すべてのコンステレーション・ポイント上で等しい確率を有し、E{(XX−1}=E{|1/Xk|}I、ここでIは単位行列であり、(3)平均SNR=E{|Xk|}/σ、項β=E{|Xk|}/E{|1/Xk|}、および項σ(XX−1=(β/SNR)Iを定義し、ここでβは信号コンステレーションのみに依存する定数であり、(4)QPSKコンステレーションのためにはβ=1であり、16QAMコンステレーションのためにはβ=0.5294であり、64−QAM送信のためにはβ=0.3724であり、(5)LTEアップリンクでは、RHH行列は、副搬送波間隔およびチャネルのr.m.s遅延スプレッドのみに依存する。
【0027】
これらの仮定から、MMSEチャネル推定式は、下記に変形されることが可能である。
【数11】

式(2)におけるような実施形態の利点は、計算されるべき反転が1つしかなく、行列が定数値を含むことである。別のSNR推定値が受信されるまで(たとえ、シーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングがイネーブルにされても)、同じ行列がいくつかのサブフレームのために使用されることが可能である。
【0028】
LTEアップリンクRSパターンのチャネル自己相関の生成時の簡単さを利用することにより、複雑性のさらなる低減が達成されることが可能である。時間−周波数OFDMグリッドに関するチャネル自己相関は、周波数相関関数と時間相関関数の積として書かれてよい。
【数12】

ここで、γおよびγは周波数相関関数および時間相関関数を表し、kは副搬送波数を表し、lはシンボル時間指数を表す。
【0029】
(チャネル電力プロファイルのための広く受け入れられている業界標準である)指数減衰電力遅延プロファイルを仮定することにより、周波数相関関数は、
【数13】

と書かれることが可能であり、ここで、1/Tは、(LTEでは15KHzである)副搬送波分離であり、τrmsは、チャネルのr.m.s遅延スプレッドである。
【0030】
ドップラー・スプレッドのためのジェイクス・スペクトルを仮定することにより、時間相関関数は、
γ(l)=J(2πfmaxlT) (5)
と書かれることが可能である。
【0031】
ここで、Jは1次および第1種のベッセル関数であり、fmaxは最大ドップラー・スプレッドであり、TはOFDMシンボル継続時間である。
【0032】
LTEアップリンクRSパターンでは、RSパターン間の時間相関関数は1である。これは、すべての基準シンボルが同じOFDMシンボルにあるという事実に起因する。したがって、式(3)におけるチャネル自己相関は、
【数14】

と書かれることが可能である。
【0033】
LTEアップリンク受信機のための低複雑性MMSEチャネル推定の手順は以下の通りである。本発明は、チャネル推定のために、すべてのRB割当(1、2、3、4、...NRB)のために、式(6)および(4)の通り、RHHを生成し、メモリに記憶する。RHHの生成時のr.m.s遅延スプレッドのために2マイクロ秒の値を仮定することが安全である。シミュレーションは、チャネル推定値の正確さがr.m.s遅延スプレッド値にあまり敏感でないことを示す。これは、行列のサイズ(12×12、24×24、...576×576)の記憶を暗示する。これは、1回のイベントであり、繰り返されなくてもよい。記憶が問題である場合は、記憶はリアルタイムで生成されてもよいが、これはコンピューティング・リソースの効率的な使用ではない。
【0034】
スロット(0.5ミリ秒の継続時間)ごとに、
【数15】

を推定し、ここで、yは受信されたRSシンボルのベクトルであり、Xは、UL RSシンボルにおける既知の送信された一定振幅ゼロ自己相関(CAZAC)シーケンスのベクトルである。RSグループ・ホッピングおよびシーケンス・ホッピングがディセーブルにされた場合は、Xのコンテンツはそのユーザには同じままである。RSグループ・ホッピングおよびシーケンス・ホッピングがイネーブルにされた場合は、Xのコンテンツはスロットまたはサブフレームごとに変わることができる。
【0035】
本発明は、UEが連続して送信している場合は、前のスロットまたはサブフレームからSNR推定値を取得する、または、断続的送信の場合は、SNRの推定値はチャネル推定値
【数16】

を使用して取得される。
【0036】
既知のβのための値(QPSKのためには1、16−QAMのためには0.5294、64−QAMのためには0.3724)、SNR推定値、およびRHHを使用して低複雑性MMSE行列
【数17】

を生成する。
【0037】
本発明は、低複雑性MMSE行列、および以下で繰り返される式(2)の場合と同様に予め算出されたLSチャネル推定値
【数18】

を使用してRSの正確なチャネル推定値を生成する。
【数19】

【0038】
本発明において提供されたRSのMMSE推定値から、線形補間を使用してデータ・チャネル推定値が生成されることが可能である。
【0039】
シミュレーション結果が以下のグラフ1〜10に示されており、ここで、(1)チャネル推定および復調性能は、3km/時、60km/時、120km/時、および350km/時のUE移動度におけるQPSK、16QAM、64QAM変調に対して変わっており、(2)受信機は、eNodeBにおいて単一のアテナを備え、(3)符号化されていない変調シンボル誤り率SER対SNRがプロットされ、(4)2GHzの搬送波周波数が、3km/時、60km/時、120km/時、および350km/時における最大ドップラー・スプレッドがそれぞれ5Hz、100Hz、200Hz、600Hzであるように仮定され、(5)2つの受信機アンテナ、ターボ符号、およびインタリービングによって、BER対SNRのために(符号化率およびチャネルに応じて)約10dBの追加の性能利得が期待され、(6)RSチャネル推定値が、シミュレーション結果における復調のためにデータ・チャネルに直接適用される。
【0040】
グラフ1〜4は、以下のようにQPSK復調性能比較を提供する。
【表1】



【0041】
グラフ5〜7は、以下のように16QAM復調性能比較を提供する。
【表2】

【0042】
グラフ8〜10は、以下のように64QAM復調性能比較を提供する。
【表3】

【0043】
本発明の低複雑性MMSEチャネル推定方法は、低減されたオーバヘッド、低減された計算回数、向上したシステム性能によって、350km/時までQPSK変調をサポートするために同等の正確さを提供する。
【0044】
16QAM変調では、チャネル推定の正確さは、120km/時までの移動度をサポートすることができる。16QAMを使用するより高い移動度では、搬送波間干渉(ICI)が支配的になり、雑音をAWGNとみなすMMSEなどの技術は、SNRを高めることによりチャネル推定性能を改善することができない。第2の実施形態において検討されるように、チャネル推定と組み合わされたICI除去を実行する技術は、そのような高い移動度に対して、より効果的である可能性がある。
【0045】
64QAM変調では、チャネル推定の正確さは、60km/時までの移動度をサポートすることができる。64QAM変調では、チャネル推定の正確さは強靭でなく、したがって、120km/時におけるICIは、グラフ10に示されているように、十分な復調性能を提供することができない。共同ICI除去およびチャネル推定を実行する技術は、64QAM変調を使用するそれらのより高い移動度におけるそのような密度の高いコンステレーションに対して、より効果的である可能性がある。
【0046】
信号対雑音比(SNR)の正確な推定は、低複雑性最小平均二乗誤差(RC−MMSE)チャネル推定の本発明による使用のためのeNodeB受信機における不可欠な処理ステップであることに留意されたい。本発明(低複雑性MMSEチャネル推定)の技術の性能は、推定されたSNRに対して何らかの敏感性を有する。グラフ11において、+/−3dBの範囲内のSNR推定誤りに関する復調SER対実際のSNRがプロットされている。SNRの過大推定は、わずかによりよい性能を生じさせることになるが、一方、SNRの過小推定は、より悪い性能を生じさせることになることに留意されたい。性能低下を限定するために、SNRは実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定されることが望まれる。
【0047】
【表4】

【0048】
たとえSNRの過大推定がRC−MMSEチャネル推定性能に役立つことができても、過大推定されたSNRは、(リソース割当のための)スケジューリング、変調および符号化制御、ハンドオフ、電力制御、ならびに軟判定復号のためのアルゴリズムに対して性能低下を引き起こす可能性がある。したがって、システム全体の性能低下を最小化するためにできるだけ正確にSNRを推定することが不可欠である。
【0049】
本発明の第2の態様の一部分であるより正確なSNR推定は、次の2つの部分の推定から成る。(i)信号電力推定、および(ii)雑音プラス干渉分散推定。信号電力推定は比較的簡単であり、チャネル推定値から実行されることが可能である。しかし、雑音または干渉の分散の正確な推定は複雑である。
【0050】
雑音分散推定のための通常のアルゴリズムは、雑音統計量が全割当帯域幅にわたって一定(白色雑音)のままであると仮定する。実際のLTEデプロイメントでは、N=1の周波数再利用によって、ネットワーク内のすべてのセルサイトは、すべてのセクタにおいて同じセットの物理リソース・ブロック(PRB)を使用する。調整によって干渉を軽減しても、隣接するセル/セクタからのPRB割当にかなりのオーバラップがある。遠くのセルからの部分的にまたは完全にオーバラップしたリソース・ブロックは、同一チャネル干渉(CCI)を生ぜしめる。
【0051】
さらに、隣接チャネルの不適切なフィルタリングの結果として生じる隣接チャネル干渉(ACI)、および、ユーザ機器(UE)の高移動度におけるドップラー・スプレッドからのスペクトルの広がりに起因する搬送波間干渉(ICI)が存在する。これらの干渉は、一般に、白色ではなく、本来有色であり、スペクトル密度が全帯域幅にわたって一様でない。実際には、アップリンク受信機に存在する総雑音は、しばしば、相関している有色雑音と共に白色ガウス雑音から成る。
【0052】
以下のセクションでは、eNodeB受信機内のRC−MMSEチャネル推定器からのSNR推定のための方法および手順が提案される。ユーザ機器の物理ランダム・アクセス・チャネル(PRACH)プリアンブルまたはサウンディング基準信号(SRS)から推定されたSNRは、物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)第1スロット復調基準信号(DMRS)チャネル推定のために使用されることが可能である。第2スロットDRSチャネル推定は、下記の方法を使用して第1スロットDMRSから推定された更新されたSNRを使用することができる。
【0053】
LTEアップリンクにおける信号干渉対雑音比推定の一部分として、k番目の副搬送波のためのn番目のシンボルにおけるFFT後の受信されたRS信号は、
n,k=Sn,kn,k+In,k+Wn,k
n,k=Sn,kn,k+Zn,k (7)
と書かれることが可能であり、
ここで、
n,kは送信されたRSシンボルであり、
n,kはチャネル周波数応答(CFR)の値であり、
n,kは、CCI、ACI、およびICIを含む有色雑音(干渉)であり、
n,kは白色ガウス雑音サンプルであり、
n,kは全雑音項である。
【0054】
不完全な同期、トランシーバ非線形性などに起因する劣化はWn,kに包含されると仮定される。さらに、CFRは観察時間内に変化しないと仮定される。
【0055】
LTEアップリンクにおけるチャネル推定のために使用される基準信号(RS)は、同じSC−FDMAシンボルにおいて生じる。これは、すべてのLTEアップリンク物理チャネル(SRS、PRACH、PUCCH、およびPUSCH)に当てはまる。提案されたSINR推定方法は、RSチャネル推定値、およびRSにおけるコード・シンボルの知識を利用するので、数式では、シンボル番号を表す下付き文字nを省略する。
【0056】
提案された方法の信号電力推定は簡単である。この推定は有用な信号電力レベルを得るためにチャネル推定値を利用する。低複雑性最小平均二乗誤差(RC−MMSE)チャネル推定[1]は、チャネルの推定値、
【数20】

を提供し、推定値の平均二乗誤差(MSE)は、グラフ12に示されているように−30dBほどの低い推定値である。したがって、チャネル推定値は、
【数21】

のような平均受信信号電力を生成するために使用されることが可能である。
【表5】

【0057】
本発明は、干渉プラス雑音のレベルを推定するために信号再生(SR)推定器の使用を提案する。雑音電力推定のためのこの手法は、周波数領域における雑音の多い受信サンプルと、雑音のない受信サンプルの最善の仮説との差異を見つけることに基づく。RSにおけるコード・シンボル値Sは、eNodeB受信機において知られている。したがって、チャネル推定値、
【数22】

雑音プラス干渉サンプル、
【数23】

を利用することは、
【数24】

と書かれることが可能である。
【0058】
干渉プラス雑音分散の正確な推定は、
【数25】

に存在する雑音および干渉の様々な源、ならびにそれらの様々なスペクトル特性および相互相関のために複雑である。前述のように、受信された信号の干渉成分は、CCI、AC
I、およびICIから成る。この論考のために、白色ガウス雑音はW=N(0,σ
と、干渉項はI=N(0,σ)とモデル化され、ここでσは局所標準偏差である。
【0059】
本発明の方法は、チャネル推定値からの信号再生を利用する雑音分散推定を提案する。したがって、チャネル推定誤差に起因する雑音に対する追加の成分も存在する。チャネル推定誤差は、分散のゼロ平均複雑白色ガウス・プロセスE=N(0,σ)とモデル化されることが可能である。
【0060】
干渉項と白色雑音項が相関していないと仮定すると、全雑音項
【数26】

は、
【数27】

とモデル化されることが可能であり、ここで、
【数28】

である。
成分、
【数29】

は、チャネル推定誤差分散を含む白色ガウス雑音部分の分散を含み、
【数30】

は、有色干渉雑音の分散を含む。
目的は、SNRを見つけるために使用されることが可能である
【数31】

を推定することである。
【数32】

である場合は、全雑音は白色であると仮定されることが可能であり、そうでない場合は、全雑音は有色であることに留意されたい。
【0061】
本明細書に記載の方法および手順は、
【数33】

と仮定し、したがって、受信サンプルにおける総雑音はガウス分布関数に従う。
【0062】
本発明は、式(8)によって得られた信号電力を使用してSNR推定値を生成し、以下のように、式(9)によって定義された雑音サンプルの雑音分散を計算する。
【数34】

【0063】
式(10)から得られた本発明におけるSNR推定器の性能がグラフ13に示されている。
【表6】

【0064】
このグラフには、実際のSNRの関数としてのSNR推定誤差が示されている。SNR推定誤差=実際のSNR−推定されたSNRである。グラフ13から分かるように、SNRは実際のSNRのより低い値において過大推定されており(これは、雑音分散が過小推定されていることを意味する)、SNRは実際のSNRのより高い値において過小推定されている(これは、雑音分散が過大推定されていることを意味する)。
【0065】
SNRの高い値における雑音分散の過大推定は、部分的にはチャネル推定誤差に起因する。SNRの高い値においては、チャネル推定誤差分散は、測定されている雑音/干渉分散と同等であり、したがって、実際より高い雑音/干渉が報告されている。
【0066】
SNR推定誤差を補償するためには、干渉プラス雑音のレベルとチャネル推定誤差との間に直接関係があると仮定することが簡単で分かりやすい。全雑音分散推定上のチャネル推定誤差分散の影響を考慮に入れ、したがって、総雑音過大推定を補償するために、補償因数ρを導入することが提案される。因数ρは、チャネル推定誤差の分散と干渉プラス雑音の分散との比率と定義される。
【0067】
この比率ρを使用してSNRのレベルのより正確な推定値が式(11)から得られることが可能である。
【数35】

【0068】
式(11)における比率ρは、式(10)におけるチャネル推定誤差によって生じた過大推定を補償する。ρの値は、0から1までの間で最適化されることが可能である。因数ρは、主にチャネル推定器の性能に依存する。チャネル推定器の性能は、チャネル推定器の平均二乗チャネル推定誤差(MSE)シミュレーションから得られることが可能である。完全なチャネル推定の理想的な場合には、ρは0に等しい。
【0069】
ρの様々な値に関して、実際のSNRの関数としての補償後のSNR推定誤差がグラフ14に示されている。
【表7】

【0070】
さらに、補償因数ρの様々な値に関するSNR推定誤差が表1に提供されている。
【表8】

【0071】
グラフ4および表1から分かるように、ρによるSNR推定誤差補償は、SNR推定誤差値の全体的な平滑化を生じさせる。低いSNRにおいて若干の過大推定が依然として存在するが、過小推定は、SNRの高い値において最小化される。SNR推定誤差は、ρ=0.9の補償因数では、広く−6dB/+4dBの範囲内にある。ベンチマークとして、この推定性能は、CDMA無線インターフェース規格に規定されている+/−9dBの電力測定の正確さ必要条件より良いことに留意されたい。
【0072】
式(2)から正確なRSチャネル推定値を得るために、RSシンボルにおける副搬送波間の周波数相関を利用することも必要である。低いユーザ機器移動度においては、これらのRSチャネル推定値がデータ・チャネル等化のために直接適用されることが可能である。これは、RSチャネル推定値とデータ・チャネル推定値との間に時間領域における高い相関関係があるという事実に起因する。
【0073】
しかし、より高いユーザ機器移動度(通常、>60km/時)においては、RSチャネル推定値とデータ・チャネル推定値との間の時間領域における相関は低下する。したがって、データ・チャネルを等化するために直接RSチャネル推定値を適用することは、SNR対SER性能をわずかに低下させることになる。より高いユーザ機器移動度においては、データ・チャネル推定値は、RSチャネル推定値から補間される必要がある。線形、双一次、および二次手法を含めて、補間のためのいくつかの手法がある。補間に対するこれらの手法は静的であり、同じ手法がすべてのUE移動度のために使用され、したがって最適のSNR対SER性能を提供しない。
【0074】
RSチャネルからのデータ・チャネル補間の適応方法が本発明において提案される。この手法では、データ・チャネルとRSチャネルとの間の時間相関関数が補間のために利用される。所与のサブフレームにおけるシンボル・トゥ・シンボルのチャネルの時間相関がRSチャネル推定値からのデータ・チャネル補間のために有利に使用される。時間相関関数はドップラー・スプレッドに依存するので、この手法は第1にUE移動度に起因するドップラー・スプレッドを推定する。
【0075】
ドップラー推定のために2つの手法が提案される。
(i)RSチャネル推定値交差相関ベースの手法
(ii)RSチャネル推定値位相線形性ベースの手法
【0076】
推定されたドップラー・スプレッドの知識によって、RSチャネル推定値からのデータ・チャネル推定値の補間のために、データ・チャネルとRSチャネルとの間の時間相関が得られ、使用されることが可能である。
【0077】
アップリンクPRBおよびRS構造を示す図2を参照すると、このデータ補間方法は、サブフレームの14シンボルにわたってデータ副搬送波ごとに実施されることが可能である。すべてのこれらの14シンボルは、所与の副搬送波ごとに同じ周波数にあるので、周波数相関は、所与の副搬送波ごとにすべての14シンボルにわたって単一である。しかし、これらのシンボルにわたる時間相関は、シンボル間隔およびUE移動度に応じて異なることになる。ドップラー・スプレッドを推定し、それをこれらのシンボルにわたって副搬送波間の時間相関を生成するために使用することにより、RSチャネル推定値からデータ・チャネル推定値を正確に補間することが可能である。
【0078】
本発明のこの第3の態様は、3つの主要ステップを有する。(1)RSチャネル推定値からユーザ機器ドップラー・スプレッド推定を生成するステップ、(2)ステップ1からのドップラー推定値を使用してRSシンボルに関してデータ・シンボルの時間相関行列を生成するステップ、(3)ステップ2からの時間相関行列を使用してRSチャネル推定値からデータ・チャネル推定値を補間するステップ。
【0079】
ステップ1では、アップリンク・サブフレームのスロット0およびスロット1における2つのRSシンボル間の交差相関を使用してユーザ機器ドップラー・スプレッド推定が生成される。
式(5)から、
γ(l)=J(2πfmaxlT
が得られ、
ここで、
は、ゼロ次および第1種のベッセル関数であり、
maxは、UEの最大ドップラー・スプレッドであり、
は、OFDMA/SCFDMA総シンボル継続時間(シンボルプラスCP継続時間)であり、
lは、シンボル指数である。
グラフ15において、スロット0およびスロット1におけるRS間の時間相関が最大ドップラー・スプレッドの関数としてプロットされている。
【表9】

【0080】
本発明のこの態様における方法のステップ1の一部分として、ドップラー推定は、以下のように交差相関Cs0_s1を生成するために使用される、RC−MMSE技術によって得られたスロット0およびスロット1からのRSチャネル推定値を使用して生成される。
【数36】

ここで、RSs0およびRSs1は、スロット0およびスロット1基準信号であり、NRB_lenは、RBの割当回数12であり、は、複素共役を示す。
【0081】
ステップ1から得られた値は、式(5)の通り算出され、DSPメモリに記憶されている有限数のfmax値(50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600Hz)に対応する相関値から引かれる。ステップ(2)からの最小誤差に対応するfmaxは、UEのためのドップラー・スプレッド推定値のための最良近似とみなされる。
【0082】
本発明におけるこの第3の手法は、RSチャネル推定値の位相に対する区分線形近似に基づく。下記のグラフ16に示されているように、推定されたRSチャネルの位相は、RSチャネル推定値サンプルと区分線形関係を有する。
【表10】

【0083】
φをRSチャネル推定値の位相と定義すると、φw.r.t時間の微分は、最大ドップラー・スプレッドの推定値を提供する。この微分は、グラフ16に示されているRSチャネル推定値位相対サンプル関係の勾配を取ることにより同等に実行されることが可能である。
【数37】

【0084】
ドップラー・スプレッドを得るための手順は、以下のように要約されることが可能である。第1に、前述の本発明のRC−MMSE方法を使用してRSチャネル推定を実行し、第2に、最低の副搬送波チャネル推定値および最高の副搬送波チャネル推定値の位相を計算し(これは、tan−1(Y/X)によって計算されることが可能であり、ここで、Yはチャネル推定値の虚部であり、Xはチャネル推定値の実部である)、第3に、同等のサンプル時間で割られた位相間の差分を取って2πfmaxを得る。
【0085】
推定されたドップラー・スプレッドは、データ・チャネル補間のために必要とされる時間相関を生成するために使用される。2つの時間相関行列が生成される必要がある。1つは、パイロット自己相関行列、Rppであり、もう1つは、雑音の多いパイロット・チャネル推定値とデータ・チャネル推定値との間の交差相関、
【数38】

である。
【0086】
図2に示されているLTEアップリンク・リソース・ブロックでは、行における2つのパイロット・チャネル推定値間の時間自己相関、Rppは、2×2行列であり、式(5)から生成されることが可能である。3km/時、30km/時、120km/時、および360km/時のUE移動度の行列値が以下に示されている。
【数39】

2GHzにおける3km/時のUE移動度
【数40】

2GHzにおける30km/時のUE移動度
【数41】

2GHzにおける60km/時のUE移動度
【数42】

2GHzにおける120km/時のUE移動度
【数43】

2GHzにおける360km/時のUE移動度
【0087】
同様に、雑音の多いパイロット・チャネル推定値およびデータ・チャネル推定値のための交差相関行列、
【数44】

が、本発明のRC−MMSE計算を使用してLTEアップリンクRSパターンから生成されることが可能である。これは、14×2行列であり、様々なUE移動度条件に関して生成されることが可能である。3km/時、30km/時、120km/時、および360km/時のUE移動度に関する行列値が以下に示されている。
1.0000 0.9999
1.0000 0.9999
1.0000 0.9999
1.0000 0.9999
1.0000 1.0000
1.0000 1.0000
1.0000 1.0000
1.0000 1.0000
1.0000 1.0000
1.0000 1.0000
0.9999 1.0000
0.9999 1.0000
0.9999 1.0000
0.9999 1.0000
(a)3km/時のUE移動度に関する
【数45】

行列
0.9989 0.9875
0.9995 0.9898
0.9999 0.9920
1.0000 0.9939
0.9999 0.9955
0.9995 0.9969
0.9989 0.9980
0.9980 0.9989
0.9969 0.9995
0.9955 0.9999
0.9939 1.0000
0.9920 0.9999
0.9898 0.9995
0.9875 0.998
(b)30km/時のUE移動度に関する
【数46】

行列
0.9955 0.9504
0.9980 0.9597
0.9995 0.9681
1.0000 0.9755
0.9995 0.9820
0.9980 0.9875
0.9955 0.9920
0.9920 0.9955
0.9875 0.9980
0.9820 0.9995
0.9755 1.0000
0.9681 0.9995
0.9597 0.9980
0.9504 0.9955
(c)60km/時のUE移動度に関する
【数47】

行列
0.9820 0.8088
0.9920 0.8436
0.9980 0.8754
1.0000 0.9039
0.9980 0.9289
0.9920 0.9504
0.9820 0.9681
0.9681 0.9820
0.9504 0.9920
0.9289 0.9980
0.9039 1.0000
0.8754 0.9980
0.8436 0.9920
0.8088 0.9820
(d)120km/時のUE移動度に関する
【数48】

行列
0.8436 −0.1383
0.9289 −0.0086
0.9820 0.1369
1.0000 0.2915
0.9820 0.4472
0.9289 0.5962
0.8436 0.7307
0.7307 0.8436
0.5962 0.9289
0.4472 0.9820
0.2915 1.0000
0.1369 0.9820
−0.0086 0.9289
−0.1383 0.8436
(e)360km/時のUE移動度に関する
【数49】

行列
【0088】
MMSE推定理論に基づいて、RSチャネル推定値からの時間領域補間データ・チャネル推定値は、
【数50】

と書かれることが可能であり、
ここで、
【数51】

は、雑音の多いRSチャネル推定値と、サブフレームにおける全シンボルにわたるデータ・チャネル推定値との間の交差相関行列である。
Xは、パイロットまたは基準シンボル(RS)値を含むベクトルであり、
【数52】

は、RSトーンごとの雑音の分散であり、
【数53】

は、RC−MMSEチャネル推定手順からの
【数54】

であるRSチャネル推定値である。
【0089】
RC−MMSEチャネル推定を得る際に使用される同様の簡約を使用することにより、式(14)は、
【数55】

と書かれることが可能であり、ここで、βは、RSコンステレーション(QPSKのためには1、16−QAMのためには0.5294、64−QAMのためには0.3724)に依存し、SNRは、RSトーンごとの信号対雑音比である。
【0090】
RSチャネル推定値からの本発明におけるデータ・チャネル補間のための手順は、以下のステップを含む。第1に、以下で再現される式(2)の使用を通じて記載されたRC−MMSE手順を使用してスロット0およびスロット1のためのRSチャネル推定値を生成する。これは、ユーザの割り当てられたPRB(12PRBalloc_size×1ベクトル)に関するユーザのRSチャネル推定値を生成する。
【数56】

【0091】
第2に、本発明は、前述の方法を使用することによりユーザ機器ドップラー・スプレッド、fmaxを推定する。
【0092】
第3に、推定されたドップラー・スプレッド、fmaxに対応するメモリに記憶されている予め計算された行列Rppおよび
【数57】

を使用する。
【0093】
第4に、RSのRC−MMSE推定値、SNR推定値、およびRSコンステレーションの知識によって、データ・チャネル推定値は、式(15)の通り線形補間を使用して得られることが可能である。
【0094】
前述の線形補間は、12個のデータ・チャネル推定値を含むベクトル14×1を生成する。補間は、すべてのデータ・チャネル推定値を得るために12PRBallc_size回繰り返される
【0095】
補間は、3つの行列の乗算、(14×2)(2×2)(2×1)を含む。この補間は、全シンボルにわたる1つの副搬送波のための12個のデータ・チャネル推定値(および2つのRS推定値)を含む14×1ベクトルを提供する。これは、副搬送波ごとの84回の複素乗算に相当する。
【0096】
10MHzシステムでは、この乗算は、1ミリ秒ごとに48×12=576の副搬送波のために実行される必要がある。したがって、複素乗算の回数は、1秒あたり48.384 e06回に等しい。これは、RC−MMSE RSチャネル推定のために必要とされる0.6900992e+009回の複素乗算に比べて比較的わずかである。
【0097】
すべての時間相関値をすべての可能なドップラー・スプレッドに対応するメモリに記憶することは実用的でない。図2から分かるように、サブフレームにおけるRSシンボル間の相関は、0〜700Hzドップラーの範囲にわたって1.0から0.1まで変わる。2.0GHzの搬送波周波数においては、360km/時のUE速度は、600Hzのドップラー・スプレッドに変わる。以下のセットの量子化されたドップラー・スプレッド値に対応する相関値を記憶することが推奨される。Hz単位での[50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 550 600]。
【0098】
ドップラー・スプレッドのこのような量子化された近似に起因する性能低下はわずかである。
pp行列、および
【数58】

行列も、前述の同じセットのドップラー・スプレッドのためのメモリに記憶される。いかなる記憶要求をも回避するために、データ・チャネル補間器が必要とされるか否かに関するバイナリ判断をすることも可能である。時間相関値が0.8より低いか、またはドップラー・スプレッド値が300Hzより高い場合は、補間器が使用され、そうでない場合は、データ・チャネル推定値のための補間器は使用されない。
【0099】
以下の仮定を条件としてのシミュレーション結果が、下記のグラフ17〜19に示されている。(1)より高い移動度におけるQPSK/16−QAM/64−QAMのための補間ありおよびなしのチャネル推定およびデータ復調性能が利用され、(2)受信機は、eNodeBにおいて単一のアンテナを有すると仮定され、(3)符号化されていない変調シンボル誤差率SER対SNRがプロットされ、(4)2GHzの搬送波周波数が、最大ドップラー・スプレッドが360km/時では600Hzであるように仮定される。2つの受信機アンテナ、ターボ符号、およびインタリービングによって、(符号化率およびチャネルに応じて)追加の約10dB性能利得がBER対SNRのために期待されることに留意されたい。
【0100】
グラフ17〜19は、以下のように復調性能比較を提供する。
【表11】



【0101】
本出願の前述の諸実施形態は、例示のみを意図されている。当業者は、本出願の範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に対して改変、修正、および変形を行うことができる。前述の説明では、本発明の理解を提供するために多数の細部が述べられている。しかし、本発明はこれらの細部なしに実施されることが可能であることが当業者には理解されるであろう。本発明は限られた数の実施形態に関して開示されているが、当業者は、それらからの多数の変更形態および変形形態を理解するであろう。添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲に入るそのような変更形態および変形形態を含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機および受信機を有する無線通信システムにおいてアップリンク受信機チャネルを推定するための方法であって、
前記無線システム上に送信機およびアップリンク受信機を提供するステップを含み、前記アップリンク受信機チャネルが、前記アップリンク受信機のための前記チャネルを推定するために、
【数1】

の低複雑性最小平均二乗誤差(MMSE)式を使用して計算され、
前記低複雑性最小平均二乗誤差式は、システム性能に関して複数の仮定を行い、式計算の複雑性を低減するために前記最小平均二乗誤差式における因数を置き換え、その結果、処理時間が低減され、システム・オーバヘッド使用量が低減されることになる、
方法。
【請求項2】
1つの置き換えられた因数が、前記最小平均二乗誤差式における項(XX−1をその期待値E{(XX−1}で置き換える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
システム性能に関する1つの仮定が、信号コンステレーションがRSシンボルにおけるすべての副搬送波上で同じであり、すべてのコンステレーション・ポイント上で等しい確率を有し、E{(XX−1}=E{|1/Xk|}Iであることであり、ここでIは単位行列である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
システム性能に関する1つの仮定が、平均SNR=E{|Xk|}/σ、および項β=E{|Xk|}/E{|1/Xk|}、項σ(XX−1=(β/SNR)Iを定義することであり、ここでβは、信号コンステレーションのみに依存する定数である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
システム性能に関する1つの仮定が、下記、すなわちQPSKコンステレーションのためには、β=1、16QAMコンステレーションのためには、β=0.5294、64−QAM送信のためには、β=0.3724、のうちの1つを定義することである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
システム性能に関する1つの仮定が、RHH行列が副搬送波間隔、およびLTEアップリンク送信のためのチャネルのr.m.s遅延スプレッドのみに依存すると仮定することである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
システム性能に関する1つの仮定が、たとえシーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングがイネーブルにされても、別のSNR推定値が受信されるまで、同じ行列がいくつかのサブフレームのために使用されることが可能であると仮定することである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記式における1つの低減された因数が、LTEアップリンクRSパターンのチャネル自己相関の生成時の簡単さを利用することにより得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
システム性能に関する1つの仮定が、(チャネル電力プロファイルのための広く受け入れられている業界標準である)指数減衰電力遅延プロファイルを仮定することである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
1つの置き換えられた因数が前記LTEアップリンクRSパターンのために前記RSパターン間の時間相関関数を1にセットし、このことはすべての基準シンボルが同じOFDMシンボルにあるという事実と相関関係がある、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
システム性能に関する1つの仮定が、チャネル推定値の正確さがr.m.s遅延スプレッド値にあまり敏感でないことをシミュレーションが示すので、RHHの生成時の前記r.m.s遅延スプレッドのために2マイクロ秒の値を仮定することである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
システム性能に関する1つの仮定が、スロット(0.5ミリ秒の継続時間)ごとに、
【数2】

を推定することであり、yはRSシンボルの受信されたベクトルであり、XはUL RSシンボルにおける既知の送信されたCAZACシーケンスのベクトルである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
システム性能に関する1つの仮定が、ユーザ機器が連続して送信している場合は、前のスロット/サブフレームからSNR推定値を得ることである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
システム性能に関する1つの仮定が、チャネル推定性能がSNR推定誤差に対して強靭であることをシミュレーションが示すので、断続的送信の場合は、チャネル推定値
【数3】

を使用してSNR推定値を得ることである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
システム性能に関する1つの仮定が、βの既知の値(QPSKのためには1、16−QAMのためには0.5294、64−QAMのためには0.3724)、SNR推定値、およびRHHを使用することである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
線形補間、および基準信号の最小平均二乗誤差推定値を使用してデータ・チャネル推定値を生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
SNRが実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
適応ステップ、最大ドップラー・スプレッドの推定値、および基準信号チャネルを使用してデータ・チャネルを補間するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
無線通信システムにおいてアップリンク受信機チャネルを推定する送信システムであって、
前記無線システム上の送信機およびアップリンク受信機を備え、前記アップリンク受信機チャネル推定値が、前記アップリンク受信機のための前記チャネルを推定するために、
【数4】

の低複雑性最小平均二乗誤差(MMSE)式を使用して計算され、
前記低複雑性最小平均二乗誤差式が、システム性能に関する複数の仮定を行い、式計算の複雑性を低減するために前記最小平均二乗誤差式における因数を置き換え、その結果、処理時間が低減され、システム・オーバヘッド使用量が低減されることになる、
システム。
【請求項20】
1つの置き換えられた因数が、前記最小平均二乗誤差式における項(XX−1をその期待値E{(XX−1}で置き換える、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
システム性能に関する1つの仮定が、信号コンステレーションがRSシンボルにおけるすべての副搬送波上で同じであり、すべてのコンステレーション・ポイント上で等しい確率を有し、E{(XX−1}=E{|1/Xk|}Iであることであり、ここでIは単位行列である、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
システム性能に関する1つの仮定が、平均SNR=E{|Xk|}/σおよび項β=E{|Xk|}/E{|Xk|}、項σ(XX−1=(β/SNR)Iを定義することであり、ここでβは、信号コンステレーションのみに依存する定数である、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
システム性能に関する1つの仮定が、下記、すなわちQPSKコンステレーションのためにはβ=1、16QAMコンステレーションのためにはβ=0.5294、および64−QAM送信のためにはβ=0.3724のうちの1つを定義することである、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
システム性能に関する1つの仮定が、RHH行列が副搬送波間隔、およびLTEアップリンク送信のためのチャネルのr.m.s遅延スプレッドのみに依存すると仮定することである、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
システム性能に関する1つの仮定が、たとえシーケンス・ホッピングおよびグループ・ホッピングがイネーブルにされても、別のSNR推定値が受信されるまで、同じ行列がいくつかのサブフレームのために使用されることが可能であると仮定することである、請求項19に記載のシステム。
【請求項26】
前記式における1つの低減された因数が、LTEアップリンクRSパターンのチャネル自己相関の生成時の簡単さを利用することにより得られる、請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
システム性能に関する1つの仮定が、(チャネル電力プロファイルのための広く受け入れられている業界標準である)指数減衰電力遅延プロファイルを仮定することである、請求項19に記載のシステム。
【請求項28】
1つの置き換えられた因数が前記LTEアップリンクRSパターンのために前記RSパターン間の時間相関関数を1にセットし、このことはすべての基準シンボルが同じOFDMシンボルにあるという事実と相関関係がある、請求項19に記載のシステム。
【請求項29】
システム性能に関する1つの仮定が、チャネル推定値の正確さがr.m.s遅延スプレッド値にあまり敏感でないことをシミュレーションが示すので、RHHの生成時の前記r.m.s遅延スプレッドのために2マイクロ秒の値を仮定することである、請求項19に記載のシステム。
【請求項28】
システム性能に関する1つの仮定が、スロット(0.5ミリ秒の継続時間)ごとに、
【数5】

を推定することであり、yはRSシンボルの受信されたベクトルであり、XはUL RSシンボルにおける既知の送信されたCAZACシーケンスのベクトルである、請求項19に記載のシステム。
【請求項29】
システム性能に関する1つの仮定が、ユーザ機器が連続して送信している場合は、前のスロット/サブフレームからSNR推定値を得ることである、請求項19に記載のシステム。
【請求項30】
システム性能に関する1つの仮定が、チャネル推定性能がSNR推定誤差に対して強靭であることをシミュレーションが示すので、断続的送信の場合は、チャネル推定値
【数6】

を使用してSNR推定値を得ることである、請求項19に記載のシステム。
【請求項31】
システム性能に関する1つの仮定が、βの既知の値(QPSKのためには1、16−QAMのためには0.5294、64−QAMのためには0.3724)、SNR推定値、およびRHHを使用することである、請求項1に記載のシステム。
【請求項32】
前記送信機が、線形補間、および基準信号の最小平均二乗誤差推定値を使用してデータ・チャネル推定値を生成する、請求項19に記載のシステム。
【請求項33】
SNRが実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定される、請求項19に記載のシステム。
【請求項34】
前記受信機が、適応ステップ、最大ドップラー・スプレッドの推定値、および基準信号チャネルを使用してデータ・チャネルを補間する、請求項19に記載のシステム。
【請求項35】
アップリンク受信機チャネルを推定する無線通信システムであって、送信機および受信機を有し、前記アップリンク受信機チャネルが、前記アップリンク受信機のためのチャネルを推定するために、
【数7】

の低複雑性最小平均二乗誤差(MMSE)式を使用して計算される、システム。
【請求項36】
前記受信機が、線形補間、および基準信号の最小平均二乗誤差推定値を使用してデータ・チャネル推定値を生成する、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
SNRが実際のチャネルSNRの−3dB以内で推定される、請求項35に記載のシステム方法。
【請求項38】
前記受信機が、適応ステップ、最大ドップラー・スプレッドの推定値、および基準信号チャネルを使用してデータ・チャネルを補間する、請求項35に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−509042(P2012−509042A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543840(P2011−543840)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【国際出願番号】PCT/IB2009/007687
【国際公開番号】WO2010/055420
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.フロッピー
【出願人】(503150778)ノーテル、ネトウァークス、リミティド (17)
【Fターム(参考)】