説明

アトマイザ

特に医学的エアゾール(噴霧)療法用の流体のアトマイザが提案される。使用時における作動の単純化及び安全性の向上を可能にするため、アトマイザは、アトマイザの作動回数及び挿入されている容器の個数を計数するカウンタ装置を有し、アトマイザは、アトマイザの或る特定の作動回数、及び(又は)、挿入されている容器の或る特定の個数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器の取り出し、又は、新品の容器の挿入ができないようロックされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文、又は、請求項8の前文に記載されたアトマイザに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第91/14468号パンフレットに原理が示され、特に国際公開第97/12687号パンフレット(図6a及び図6b)並びに本願の図面の図1及び図2に示されている吸入器の形態をした“Respimat”という商品名で市販されているアトマイザが知られている。このアトマイザは、噴霧化流体のリザーバとして、流体の入っている内袋を備えた挿入可能な硬質容器を有すると共に、流体を給送して噴霧化するための駆動ばねを備えた加圧器を有している。
【0003】
本願の開示内容を完全にする目的で、国際公開第91/14468号パンフレットと国際公開第97/12687号パンフレットの両方の開示内容全体を参照されたい。一般に、これら特許文献の開示内容は、好ましくは、流体に加わるばね圧力が5MPから200MPa、好ましくは、10MPから100MPa、一行程当たりの流体の送出し量が10μl(マイクロリットル)から50μl(マイクロリットル)であり、好ましくは、10μlから20μlであり、最も好ましくは、約15μlであるアトマイザに関する。流体は、エーロゾルの状態に変換され、その液滴は、空力学的直径が最高で20μmであり、好ましくは、3μmから10μmである。さらに、これら特許文献の開示内容は、好ましくは、長さが約9cmから約15cmであり、幅が約2cmから約5cmの円筒形の形をしていて、ノズルジェット広がりが20°から160°であり、好ましくは、80°から100°のアトマイザに関する。これらの値は、特に好ましい値として本発明の教示によるアトマイザにも当てはまる。
【0004】
使用前に、まず最初に、下側ハウジング部品を取り外すことによりアトマイザを開き、密閉容器をアトマイザ内に挿入する。容器をアトマイザ内に収納しているときに、送出管を内側袋まで挿入することにより容器を開く。次に、下側ハウジング部品をプッシュオン(嵌着)して戻す。
【0005】
アトマイザの下側ハウジング部品を回すことにより、駆動ばねを引っ張り操作でき、流体を加圧器の圧力チャンバ内に吸い込むことができる。引っ張り操作中、容器は、行程運動によりアトマイザ内でハウジング下側部品内へ変位し、引っ張り操作されると、まず最初に、フロアがハウジング下側部品内に設けられた穿刺要素によって穿刺されてエアレーションが行われる。ロック要素の手動作動後、圧力チャンバ内の流体は、駆動ばねによって圧力下に置かれ、推進ガスを用いないで、ノズルを介してエーロゾルとしてマウスピース内に送り込まれる。
【0006】
空の容器をアトマイザの開放に続き、満杯状態の容器に交換するのが良く、アトマイザは、引き続き使用可能である。
【0007】
独国特許出願公開第10239443号明細書及び対応の米国特許出願公開第2004/0094147号明細書は、ばね作動式駆動装置を備えたロック引っ張り操作機構体のための制止装置を開示している。制止装置は、特に、国際公開第97/12687号パンフレットに記載された高圧アトマイザ用に使用されるのが良く、この制止器具を用いると、指定された作動回数後に、アトマイザのそれ以上の使用を制止することができる。というのは、特にばねの形態の制止要素により、アトマイザの2つのハウジング部品の互いに対する回転が、阻止されるからである。
【0008】
本発明の出発点をなす独国特許第19549033号明細書及び対応の米国特許第6,149,054号明細書は、粉末、液体又はガス物質の投与のための投与器具用の機械式カウンタを開示している。投与ユニットは、特に、薬剤の噴霧のために用いられる。薬剤は、リザーバ内に入れられており、リザーバは、投与器具内に押し込まれる。カウンタは、このカウンタを取り外すことができないように投与ユニット内に配置されている。カウンタは、各々のリザーバからの投与回数、及び、投与ユニットに用いられているリザーバの個数の計数を可能にする。この場合における問題は、カウンタの状態が注目されなければ、例えば、空のリザーバからの空気の吸い込み、又は、許容された数よりも多くのリザーバの使用のような操作ミスが結果として生じる場合があるということにある。
【0009】
独国特許出願公開第10061723号明細書は、流体、ペースト又は固形製品の投薬量が決定された状態の放出を計数するカウンタ及びかかる製品の投薬量が決定された放出を行うための器具を開示している。カウンタは、機械的に作動し、このカウンタは、カウンタの長手方向軸線と同軸に配置された2つの計数リングを有している。カウンタは、軸方向に変位可能なスイッチ要素を更に有し、このスイッチ要素は、軸方向変位を計数リングの回転運動に変換するような仕方で静止湾曲面を横切って延びている。カウンタをエアゾール容器上に取り外し可能に又は取り外せない仕方で位置決めすことができる。
【0010】
本発明の目的は、作動するのが簡単であって使用中における安全性を向上させたアトマイザを提供することにある。
【0011】
【特許文献1】国際公開第91/14468号パンフレット
【特許文献2】国際公開第97/12687号パンフレット
【特許文献3】独国特許出願公開第10239443号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0094147号明細書
【特許文献5】独国特許第19549033号明細書
【特許文献6】米国特許第6,149,054号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10061723号明細書
【発明の開示】
【0012】
この目的は、請求項1又は請求項8記載のアトマイザによって達成される。好ましい実施形態は、従属形式の請求項の記載内容である。
【0013】
本発明の第1の特徴は、アトマイザの作動を計数するカウンタ装置、又は、少なくともカウンタ装置の第1のカウンタが、容器を挿入すると共に、(或いは)、交換するために取り外し可能なアトマイザのハウジング部品上に配置され、アトマイザの或る特定の作動回数に達し、又は、これを超えた場合、アトマイザがそれ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器の取り出し、又は、新品の容器の挿入ができないようにロックされるということにある。これら条件下におけるロックは、以下においては、「第1のロック状態」とも呼ばれている。アトマイザの指定された作動回数に達し、又は、これを超えたときにアトマイザが強制的にロックされることにより、簡単な作動及び使用中における安全性の向上が得られる。その理由は、ユーザは、アトマイザの先に実施された作動回数、又は、残りの作動回数の光学式表示に気付かない場合であっても、操作ミスから保護されるからである。具体的に言えば、特に投薬量決定の正確さを損ねる場合のある望ましくない仕方での空の容器、又は、ほぼ空の容器からの空気の吸い込みを阻止することができる。
【0014】
アトマイザの「作動」という用語は、本発明では、一般に、アトマイザの流体抜き出し、流体運搬、加圧、噴霧、及び(又は)、引っ張り操作、又は、その使用と関連したアトマイザの任意他の取り扱いを含む。
【0015】
「ロックする」又は「ロックされる」という用語は、本発明の場合、例えば、アトマイザの作動、即ち引っ張り操作、容器の交換、ハウジング部品の取り外し等を制止し、又は、阻止し、若しくは、無効にするために、特に、ドライブトレイン、作動コンポーネントの作動、若しくは、取り扱い、又は、これらに類似した作動の静止、又は、阻止と、つれ回り、又は、離脱の両方を含む。
【0016】
容器をハウジング部品、及び、カウンタ装置、又は、少なくとも第1のカウンタと一緒でしかアトマイザに取り付けることができず、アトマイザから取り外すことができず、しかも、(或いは)、交換することができないということが特に好ましい。容器とカウンタ装置又は第1のカウンタとの間の分離できない連結により、容器が入っているアトマイザの作動回数の分かりやすい記録が得られる。特に、この場合、カウンタの値をリセットし又は削除することができず、それにより、例えば、ユーザ又は第三者、例えば、医師による後でのチェックが可能である。
【0017】
本発明の第2の特徴、これ又独立に達成できる特徴によれば、カウンタ装置は、アトマイザが、使用された容器の或る特定の個数及び必要ならば現在の容器の入ったアトマイザの或る特定の作動回数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器の取り出し、又は、新品の容器の挿入ができないようにロックされるよう設計されている。これら条件下におけるロックは、以下、「第2のロック状態」とも呼ばれている。かかる状態における容器の計数及びロックにより、単純な作動、及び、使用中における安全性の向上が得られる。その理由は、容器の指定された許容個数を超えるアトマイザの使用は、ユーザが既に使用した容器の個数の表示等に注意を払わなければ、阻止されるからである。
【0018】
特に好ましくは、第1又は第2のロック状態において、流体の運搬、及び(又は)、噴霧をトリガするよう作動されるロック要素、例えば、ボタンをロックする。これにより、直感的な使用が容易になると共に、アトマイザがロックされていることが簡単な仕方でユーザに明らかになる。
【0019】
代替的に又は追加的に、第1のロック状態、又は、第2のロック状態では、アトマイザの加圧器又は駆動ばねの引っ張り操作をロックしても良い。これによっても、アトマイザがロックされていることが簡単な仕方でユーザに明らかになる。
【0020】
代替的に又は追加的に、第1のロック状態、又は、第2のロック状態におけるアトマイザのハウジング部品の取り外しをロックしても良い。これにより、ユーザによるロック状態の直感的な識別が可能になる。
【0021】
本発明の第3の特徴、これ又独立に達成可能な特徴によれば、容器は、カウンタ装置の作動要素を有し、カウンタ装置が、流体の抜き出し、流体の運搬、加圧、及び(又は)、噴霧と関連した容器の運動、又は、位置を検出してこれをアトマイザの作動回数として計数することができるようになる。これにより、アトマイザの作動回数の特に安全な記録が得られ、したがって、安全な計数が得られる。これにより、簡単な作動、及び、使用中における安全性の向上が得られる。というのは、アトマイザが引っ張り操作されていない場合、又は、流体の抜き出しが行われていない場合、操作ミス又は操作の誤り、例えば、作動要素の作動の繰り返しが、検出されず、アトマイザの作動回数として計数されないからである。
【0022】
本発明の別の利点、特徴、性質及び観点は、添付の図面を参照して行われる好ましい実施形態の以下の説明から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図において、同一の参照符号は、同一又は類似の部品について用いられ、対応の又は同等な性質及び利点は、たとえ説明を繰り返さないでも達成される。
【0024】
図1及び図2は、流体2、特に、効能の高い医薬製品等を噴霧化する公知のアトマイザ1を示しており、このアトマイザは、非引っ張り操作状態(図1)及び引っ張り操作(始動又はプライミング)状態(図2)で概略的に示されている。アトマイザは、特に、携帯可能な吸入器として構成され、好ましくは、推進ガス無しに動作する。
【0025】
流体2、好ましくは液体、特に医薬製品を噴霧化する場合、ユーザ(図示せず)により吸気され、又は、吸入できるエーロゾルが形成される。通常、吸入は、ユーザ(患者)の病態に応じて1日に少なくとも1回、特に1日に数回、好ましくは、設定された間隔で行われる。
【0026】
公知のアトマイザ1は、流体2を収容した挿入可能な、好ましくは、交換可能な容器3を有する。かくして、この容器は、噴霧化されるべき流体2のリザーバを形成している。好ましくは、容器3は、最高200回の投与分をもたらし、即ち、最高200回の噴霧又は塗布を可能にするのに十分な量の流体2又は有効物質を収容している。国際公開大96/06011号パンフレットに開示されているような典型的な容器3は、約2ml(ミリリットル)から10ml(ミリリットル)の量を収容する。
【0027】
容器3は、実質的に円筒形又はカートリッジの形状をしており、アトマイザ1をいったん開けると、容器をアトマイザ内に下から挿入でき、所望ならば交換することができる。この容器は、好ましくは、剛性設計のものであり、特に、流体2は、容器3内の折り畳み可能な袋4内に保持される。
【0028】
アトマイザ1は、流体2を特にあらかじめ設定され、任意に調節可能な投与量の状態で運搬して噴霧化する加圧器5を更に有している。加圧器5は、特に、容器3のホルダ6と、ロック解除のための手動操作式ロック要素8を備えた駆動ばね7(一部しか示さず)と、逆止弁10を備えた送出管9と、圧力チャンバ11と、マウスピース13の付近に設けられた放出ノズル12とを有している。容器3は、ホルダ6によりアトマイザ1内に固定されていて、送出管9が、容器3内に入り込むようになっている。ホルダ6は、容器3を交換することができるよう構成されたものであるのが良い。
【0029】
駆動ばね7を軸方向に引っ張ると(引っ張り操作行程)、ホルダ6は、容器3及び運搬管9と共に図面において下方に移動し、流体2は、容器3から吸い出され、逆止弁10を通って加圧器5の圧力チャンバ11内に吸い込まれる。
【0030】
ロック要素8の作動に続く駆動ばね7の次のロック解除(噴霧行程)では、流体2は、今や閉鎖状態にある逆止弁10を備えた送出管9が駆動ばね7によって再び上方に戻され、今やプランジャとして役立つので、圧力チャンバ11内で圧力下に置かれる。この圧力により、流体2は、放出ノズル12中に送り進められ、それにより、流体2は、図1に示すようにエーロゾル14の状態に噴霧される。レスピマット型(Respimat型)の装置に関する粒子の液滴サイズについては冒頭で既に説明した。
【0031】
ユーザ(図示せず)は、エーロゾル14を吸入することができ、その間、少なくとも1つの供給開口部15を通って供給空気をマウスピース13内に吸い込むことができる。
【0032】
アトマイザ1は、上側ハウジング部品16、及び、この上側ハウジング部品に対して回転可能な内側部品17を有し(図2)、内側部品は、上側部分17a及び下側部分17bを有し(図1)、特に手動操作可能なハウジング部品18が、好ましくは、保持要素19によって取り外し可能に、特にハウジング部品18を押して嵌めることによって、この内側部品17に固定されている。容器3を挿入すると共に、(或いは)、交換するために、ハウジング部分18をアトマイザ1から取り外すことができる。
【0033】
ハウジング部品18を上側ハウジング部品16に対して回転させることができ、これに同伴して、図面では下に位置する内側部品17の部分17bが回転する。その結果、駆動ばね7は、ホルダ6に作用する歯車(図示せず)によって軸方向に引っ張られる。引っ張り操作中、容器3は、容器3が図2に示すような端位置を占めるまで軸方向下方に動かされる。この状態では、駆動ばね7は、張力下にある。噴霧化プロセスの際、容器3を駆動ばね7によって、その元の位置に戻す。かくして、容器3は、引っ張り操作中、及び、噴霧化プロセス中、持ち上げ運動を行う。
【0034】
ハウジング部分18は、好ましくは、キャップ状の下側ハウジング部品を形成し、容器3の下方自由端部周りに又はこの上に嵌まっている。駆動ばね7を引っ張ると、容器3は、その端領域と共にハウジング部品18内へ、(更に)、動き、又は、その前方端部に向かって動き、ハウジング部品18内に設けられた軸方向に作用するばね20が、容器のフロア(底)21に当接し、曝気のための最初の接触の際に容器3、又は、これのベースに設けられたシールが、穿刺要素22で穿刺される。
【0035】
アトマイザ1は、好ましくは、ハウジングの上側部品16に対するハウジング部品18、又は、内側部品17の回転を記録することにより、アトマイザ1の作動を計数するカウンタ装置23を有している。
【0036】
以下において、提案されているアトマイザの好ましい実施形態の設計及び使用方法を詳細に説明するが、他の図を参照する場合、図1及び図2のアトマイザ1との本質的な相違のみを強調する。したがって、図1及び図2に関する説明は、それに応じて当てはまり、又は、追加的に適用される。さらに、図1及び図2のアトマイザ1の特徴と、以下に説明するアトマイザ1の特徴の所望の組み合わせ、又は、これら特徴の相互の組み合わせが可能である。
【0037】
図3から図17は、本発明の第1の実施形態として提案されたアトマイザ1を示している。図3は、運搬状態にあるアトマイザ1の概略断面図である。アトマイザ1の加圧器5、及び、他の部品を備えたハウジング上側部品16は、好ましくは、容器3が運搬状態にある場合、ハウジング部品18から分離状態にある。
【0038】
図4は、容器3が運搬状態にあるハウジング部品18の概略断面図であり、容器3を備えたハウジング部品18の開口部は、組み立て目的で取り外し可能な保護キャップ24によって覆われている。保護キャップ24は、容器3を支持し、この容器は、その運搬状態では、その自由端部のところが依然として封止され、容器3は、組み立て時に、ハウジング上側部品16又は内側部品17内に導入される。容器3は、この状態では、そのベース側が、穿刺要素22から軸方向に遠ざけられ、かくして、フロア側で更に封止されている。容器3は、好ましくは、ハウジング部品18から分離できず、ハウジング部品18と一緒に交換することしかできない。その理由は、容器3は、アトマイザ1内への最初の挿入後は、一般に、再度取り替え又は交換できるからである。
【0039】
図5は、アトマイザ1のハウジング上側部品16を運搬状態で、かくして、ハウジング部品18が設けられておらず、且つ、容器3が設けられていない状態で示している。
【0040】
容器3をアトマイザ1のハウジング上側部品16内に挿入するため、容器3を備えたハウジング部品18を引っ張り操作状態で、かくして、加圧器5を引っ張り操作した状態で、又は、駆動ばね7を引っ張り操作した状態でハウジング上側部品16に嵌着させる。図6は、初期スライドオン(slide-on)状態を示している。
【0041】
オプションとして、特に許可された容器3を備え、又は、容器3内に許可された流体2の入った状態の正しいハウジング部品18を、又は、許可されたハウジング部品18のみを、このようにしてハウジング上側部品16上に位置決めし、又は、これに結合するようコード付けが行われる。図示の例では、オプションとしてのコード付けの場合、第1のコード付け要素25(図5も参照されたい)が、ハウジング上側部品16の自由端部のところに配置され、この第1のコード付け要素は、例えば、或る特定の円周方向位置まで半径方向に延びる、或る特定の円周方向幅を備えた半径方向ノーズを形成する。第1のコード付け要素25は、相補形状の第2のコード付け要素26、特にハウジング部品18に設けられた相補形状の軸方向溝と嵌合し、ハウジング部品18をコード付けが正しい場合にしか図6に示すようにハウジング上側部品16に取り付けることができず、又は、スライドオンすることができないようになっている。コード付けの「問い合わせ」は、好ましくは、送出管9又は別の運搬要素が容器3を開き、特に、容器3のシールを穿刺する前に行われる。
【0042】
ハウジング上側部品16にハウジング部品18を更に取り付け、又は、スライドオンした状態で、送出管9は、最初にシール27を穿刺し、次にオプションとしての隔膜18を図7に示すように突き破り、図7は、ハウジング部品18が完全に取り付けられた状態のアトマイザ1を概略断面で示している。
【0043】
取り付け、又は、スライドオンの際、容器3のヘッドをホルダ6で、特にクランプラッチ止めされた仕方で、及び(又は)、取り外し可能な仕方で掴む。ハウジング部品18がクランプ状態でハウジング上側部品16上に載り、このクランプ状態では、ハウジング上側部品16内に行程様に、又は、直線状に動くことができるホルダ6が、図7に示す底位置にあるので、容器3は、ホルダ6に接触するようになり、必要な場合、そのフロアが穿刺要素22に押し付けられ、それにより穿刺されてエアレーションが行われるようになる。好ましくは、そのようにする際、例えば、ポット、又は、ビーカ上の穿刺要素22と容器3の連結が行われて、加圧、流体抜き出し、及び(又は)、流体運搬のための容器3(ホルダ6と共に)の次の直線状又は軸方向、若しくは、行程様の運動の際、穿刺要素22は、容器3又は容器フロア21と接触状態のままであり、したがって、容器3の直線運動、又は、軸方向運動に追随するようになる。
【0044】
図8の部分概略断面図は、アトマイザ1について、最初の引っ張り操作時点における容器フロア21の領域及びハウジング部品18の自由端部を示している。したがって、容器3は、依然として本質的には、図8に示す、その上方軸方向端位置にある。穿刺要素は、図示の例では、特に、連結要素29により特に、容器3上に配置されたアダプタ30によってラッチ止め、又は、クランプ状態で間接的に保持され、したがって、穿刺要素22は、容器フロア21と常時接触したままであり、又は、容器フロア21に設けられた対応関係にあるエアベントを開放状態に保つようになっている。このエアレーションの結果として、容器3内の袋4は、流体が引き抜かれると潰れることができ、この場合、容器3内に真空は発生しない。
【0045】
アダプタ30は、好ましくは、プラスチックで作られ、このアダプタは、特に、容器3上に取り外せない仕方で取り付けられ、特に、容器3にクランプ止めされ、接着され、又は、成形、若しくは、注型により、これに取り付けられる。基本的には、アダプタ30は、容器3と一体であり、又は、容器3それ自体で形成されるのが良い。アダプタ30は、好ましくは、これ又、更に説明されなければならない以下の機能に適した材料、特にプラスチックで作られる。
【0046】
カウンタ装置23は、アトマイザ1の作動回数、及び(又は)、挿入された容器3の個数、好ましくは、これら両方を計数するよう設計されている。具体的に言えば、カウンタ装置23は、図8に一例として示されているようにアトマイザ1の作動回数を計数する第1のカウンタ31、及び、図5に一例として示されているように挿入され、又は、使用された容器3の個数を計数する第2のカウンタ32を有している。
【0047】
アトマイザ1の作動回数の計数の際に、特に、容器からの流体2の各々の抜き出し、加圧器5、若しくは、駆動ばねの各々の引っ張り操作、又は、各々の噴霧を記録し、アトマイザ1の作動回数として計数する。したがって、特に、流体抜き出し、流体運搬、加圧、及び(又は)、噴霧を記録し、作動回数として計数する。しかしながら、基本的には、アトマイザ1の任意他の作動回数を記録して計数することも可能である。以下において、アトマイザ1の作動回数の計数は、短くして「作動回数計数」とも呼ばれる。
【0048】
特に好ましくは、作動回数計数は、好ましくは、容器3又はアトマイザ1の任意他の部品、例えば、ホルダ6、若しくは、送出管9の直線、軸方向運動、及び(又は)、行程様運動、又は、位置を記録することにより行われる。作動回数計数のための運動、又は、位置の記録は、特に、少なくとも、一方向における運動、及び(又は)、少なくとも端位置での出発、又は、到着が記録され、アトマイザ1の作動回数として計数されることを意味するものと理解されたい。
【0049】
提案されたアトマイザ1に関して、最も好ましくは、引っ張り操作行程、噴霧行程又は加圧器5が引っ張り操作状態にあり、又は、駆動ばね7が引っ張り操作状態にある容器3の端位置、かくして、図示の下方端位置の到着又は出発を記録し、アトマイザ1の作動回数として計数する。この結果、種々の利点が得られる。
【0050】
カウンタ装置23は、容器3の運動を、好ましくは、機械的な方式で記録する。特に、カウンタ装置23は、全く純粋に機械的に作動する。しかしながら、基本的には、容器3の運動の光学的、電気的、誘導的、容量的、及び(又は)、他の無接触記録が可能である。
【0051】
機械式運動記録の場合、引っ張り操作行程、又は、引っ張り操作状態における端位置の到達を記録して計数するのが有利である。機械式記録及びカウンタ装置23、又は、少なくとも第1のカウンタ31の駆動に必要な機械的作業は、この場合、引っ張り操作中でのみ行われなければならない。これは、問題なく達成できる。その理由は、引っ張り操作は好ましくは、手動で行われるからである。したがって、噴霧又は引っ張り解除プロセス、かくして駆動ばね7の力による加圧及び噴霧中、計数に用いられる機械的な作業は無く、したがって、ばねのエネルギーは、最適噴霧を達成するためにのみ使用できるようになる。
【0052】
他方、噴霧行程、又は、端位置の出発が引っ張り操作状態で記録される場合、これは、実際の噴霧プロセスがアトマイザ1の作動回数として計数されるという利点を有している。
【0053】
以下において、第1の実施形態を用いて、引っ張り操作行程の記録について更に説明する。しかしながら、基本的には、任意他の記録及び計数、特に、更に噴霧行程、又は、端位置の到達、若しくは、出発の記録が可能である。
【0054】
提案されたアトマイザ1は、ハウジング部品18をハウジング上側部品16に対して回転させることにより、図1及び図2に示す実施形態に従って引っ張り操作され、この場合、駆動ばね7は、ホルダ6に作用する歯車(図示せず)を介して軸方向に引っ張り操作され、容器3は、引っ張り操作中、非引っ張り操作状態のその端位置(上方端位置)から引っ張り操作状態のその端位置(下方端位置)にホルダ6及び送出管9と一緒に直線状、又は、行程様でハウジング部品18内に動く。したがって、図8の例では、容器3は、引っ張り操作運動の開始時には、依然として非引っ張り操作状態における、その上方端位置にあり、又は、比較的その近くに位置する。
【0055】
図示の例では、アダプタ30は、好ましくは、これが回転することができないような仕方で容器3に取り付けられ、このアダプタは、好ましくは、回転可能な連結要素29を備え、この連結要素は、その一部に関し、少なくとも1つの、好ましくは、アーム状の作動要素33を有している。作動要素33は、直線運動を第1のカウンタ31、特に第1のカウンタ31の第1の計数リング34に伝える。図8には、カウンタ31の第2の計数リング35が示されている。2つの計数リング34,35の相互結合について図10を参照して更に説明する。
【0056】
連結要素29又は作動要素33は、適当な案内、特に滑りブロック案内を介して逸らされ、この滑りブロック案内により、容器3の運動方向に対して傾けられている少なくとも1つの案内面36が表されており、したがって、容器3の直線又は軸方向引っ張り操作運動が、連結要素29、作動要素33、及び(又は)、少なくとも第1の計数リング34の回転運動に変換され、その結果、各々の引っ張り操作行程に関し第1の計数リング34が更に一刻み分、又は、一カウンタステップだけ回されるようになっている。
【0057】
図9は、次の引っ張り操作運動中、連結要素29、又は、少なくとも1つの作動要素33が第1の計数リング34に更にどのように嵌まり込み、滑りブロック案内に基づいてどのように回転するかを示している。特に、各々の引っ張り操作に関し、第1の計数リング1が一カウンタステップだけ更に回転するようにする強制案内方式が想定される。
【0058】
しかしながら、上述したように、引っ張り操作運動に代えて、容器3の噴霧行程を加圧及び噴霧中記録しても良い。記録は、対応の機構体、又は、類似の機構体によって行うことができる。特に、滑りブロック案内又は別の強制型案内は、外方運動を第1の計数リング34の回転運動に変換する。
【0059】
滑りブロック案内は、好ましくは、容器3をハウジング部品18から取り外すことができず、少なくとも、必要な場合、アトマイザ1を用いた場合、引っ張り操作、及び、噴霧行程について、少なくとも本質的に行程様方式で動くことができるような仕方で設計されている。
【0060】
図10の略図は、第1の計数リング34と第2の計数リング35との間の考えられる結合を示している。図示の例では、第1のカウンタ31は、運搬アーム37を有し、この運搬アームは、第1の計数リング34により第1のカウンタと共に支持され、運搬アームが或る特定の計数位置に達すると、その前端が第2の計数リング35の前端に嵌まるような仕方又は別のやり方で傾斜面38、及び、例えば、ハウジング側部に設けられた作動ノーズ39を介して逸らされる。次に、第2の計数リング35を一刻み分、又は、一カウンタステップだけ第1の計数リング34と一緒に更に回転させる。次に、第2の計数リングを結合解除して第1の計数リング34が、これと共に、第2の計数リング35を回転させないで、規定された数のカウンタステップを計数することができるようになっている。
【0061】
計数リング34,35の意図しない回転を防止するため、図示していないキャッチ、戻止め爪等を設けるのが良い。具体的に言えば、第1のカウンタ31、及び、第2のカウンタ32の設計に関する実現可能性及びそれ以上の検討事項に関し、独国特許出願公開第10061723号明細書も又参照されたい。
【0062】
好ましくは、計数リング34,35に施された番号、又は、他の記号及びハウジング部品18に設けられている、割り当てられているが明示されていない窓等が、表示装置40を構成する。
【0063】
第1カウンタ31は、作動回数計数のために用いられる。第1のカウンタは、好ましくは、ユーザによりリセットでき、又は、設定でき、若しくは、調節できる。さらに適切に言えば、第1のカウンタ31は、あらかじめ設定された状態で調達される。
【0064】
特に好ましくは、第1のカウンタ31は、最初の使用時点で、所与の数の行程(引っ張り操作運動、及び、引っ張り解除運動)を実施してアトマイザ1、特に送出管9、圧力チャンバ11等を最初の使用前に流体2で完全に満たすようにあらかじめ設定される。これらいわゆるプライミング(priming)行程は、好ましくは、カウンタ31によっては計数されず、又は、表示装置40によって指示されない。
【0065】
必要ならば、第1のカウンタ31、又は、表示装置40は、既に実行された(特にプライミング行程無しに)アトマイザ1の作動回数、又は、依然として利用できるアトマイザ1の作動回数がユーザに表示されるような仕方で設計されるのが良い。
【0066】
カウンタ装置23又は少なくとも第1のカウンタ31は、好ましくは、アトマイザ1が、アトマイザ1の或る特定の作動回数に達し又はこれを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器3の取り出し、又は、新品の容器3の挿入ができないようにロックされるような仕方で設計されている。このような条件下において、かくして、現在の容器3に関するそれ以上の作動が許容されるべきではない場合におけるロックは、短くして「第1のロック状態」と呼ばれる。
【0067】
第1のロック状態におけるロックのため、提案されたアトマイザ1は、好ましくは、作動ロックを有する。図7及び図7の一部の拡大図である図11は、好ましい実施形態を示している。作動ロックは、図示のロック解除状態では、駆動ばね7の張力を解除するロック要素8の手動作動、かくして、加圧及び噴霧行程のトリガを制止しないロック部品41を有している。さらに正確に言えば、この状態では、ユーザは、アトマイザ1の好ましくはキー形状のロック要素8を特に容器3の長手方向又は運動軸線に対して斜めに押すのが良く、この場合、ロック要素8と反対の側に位置する円形区分に設けられた突出部又は延長部42が、ロック部品41の対応関係にある凹部43に嵌まり込む。
【0068】
ロック部品41は、図示の例ではばね44によって下方に、あらかじめ張力が加えられており、このロック部品は、制御部品45によって案内され、この制御部品は、ハウジング部品18内で長手方向に、又は、軸方向に活動可能であり、突出部42が凹部43に嵌まり込むことができる図7及び図11に示す位置にあって非制止又はロック状態でばね44の力に抗して保持される。
【0069】
制御品45は、許容作動回数に達し、又は、これを超えた場合、制御部品45が軸方向下方運動可能に解除される第1のロック状態になるような仕方で第1のカウンタ31、特に第2の計数リング35に係合している。ばね44の力の結果として、ロック部品41は、これに対応して軸方向に、即ち、図示の例では、下方に(図12参照)変位され、このロック状態では、突出部42を備えたロック部品41は、もはや凹部43に嵌まり込むことができないようになる。これにより、ロック要素8の作動が制止され、かくして、駆動ばね7又はホルダ6のロック解除が阻止される。したがって、アトマイザ1は、もしこれが規定された許容作動回数に達し又はこれを超えた場合、引っ張り操作状態で制止される。
【0070】
次に、ハウジング部品18を容器3と一緒に、ハウジング上側部品16から取り外して交換することができる。特に好ましくは、容器3だけをカウンタ装置23又は少なくとも第1のカウンタ3と一緒に取り替え可能であり、又は、交換可能である。図示の例では、これは、少なくとも第1のカウンタ31がハウジング部品18内に、好ましくは、取り外すことができない仕方で、特に、ハウジング部品18の前方の又は遠くの端領域内に配置されていることにより達成される。さらに、容器3は、好ましくは、ハウジング部品18又は第1のカウンタ31から取り外すことができない。
【0071】
図3及び図6は、ロック部品41をハウジング上側部品18上の押し下げ及びロック状態で示している。新品の満杯の容器3及び新品の第1のカウンタ31と共に新品のハウジング部品18を完全に取り付けた後でのみ、ロック部品41は、ばねの力に抗して図7及び図11に示すようなロック解除上方位置に再び変位される。この状態でのみ、アトマイザ1、特にロック要素8を再び作動することができ、かくして、アトマイザ1は、張力を解除させ、アトマイザ1をもう1度使用することができる。
【0072】
図13に示されたハウジング部品18が設けられていないアトマイザ1の略図は、制御部品45と第1のカウンタ31又は第2の計数リング35との考えられる結合を示している。図12に示すロック部品45の一部分46は、その前側、又は、クラウンのところが、又は、軸方向に第2の計数リング35に載っている。許容作動回数に達し、又は、これを超えると、例えば、傾斜路の形をした凹部47が第2の計数リング35に形成されていてロック部品45が図13に示す回転位置で凹部47内の第2の計数リング35に係合し、それにより軸方向下方に変位されるようになっているので作動ロックが起こる。したがって、次に、ロック部品41は、下方に変位して図12に示すロック要素8のロック位置に至る。
【0073】
自明なこととして、作動ロックを形成するため、他の設計上の解決策も又可能である。さらに、図示の作動ロックは、図示のカウンタ装置23とは別個独立に、特に、他のアトマイザ、ディスペンサ又は投与装置についても実現できる。
【0074】
代替的に、又は、追加的に、流体抜き出し、流体運搬、加圧、及び(又は)、噴霧のため、又は、一回転方向における駆動ばね7の引っ張りのために回転可能なハウジング部品18を、引っ張り操作のための回転ができないように第1のロック状態でロック可能である。
【0075】
しかしながら、アトマイザ1を単一の容器3と共に用いることも可能である。この場合、ハウジング上側部品16への最初の完全な取り付け後、ハウジング部品18をもはや取り外すことができないことが想定できる。したがって、容器3を交換することができない。かくして、第1のカウンタ31の交換も又、不要である。さらに、第2のカウンタ32を無しで済ますこともできる。
【0076】
図14は、提案されているアトマイザ1を図7と比較して90°回転させた概略断面図で示している。第2のカウンタ32は、ここでは概略的に示されている。図示の例では、第2のカウンタ32は、好ましくは、割り当てられたライダ49を備えたねじ山付きスピンドル48を有している。ねじ山付きスピンドル48は、好ましくは、第1のカウンタ31によって駆動でき又は回転でき、したがって、ライダ49が計数された作動回数に従ってねじ山付きスピンドル48に沿って変位するようになっている。この場合、ライダ49の位置は、カウンタの値の尺度を表す。
【0077】
基本的に、第2のカウンタ32は、実行された、又は、依然として可能なアトマイザ1の全作動回数、(かくして、数個の容器3と共に)、計数することができる。各々の容器3では、或る特定の作動回数しか許容されず、上述の作動ロックに基づいて、規定された作動回数にいったん達し、又は、これを超えると、或る特定の作動回数が可能なので、ライダ49の位置は又、使用され、又は、依然として使用できる容器3の数の尺度である。
【0078】
基本的に、本発明では、アトマイザ1について既に実行され、又は、残っている全作動回数、又は、使用され、又は、依然として使用できる容器3の個数を用いることができ、同義に理解できる。したがって、各々の場合において、順方向又は逆方向計数が、所望に応じて可能である。
【0079】
しかしながら、容器の計数、かくして既に用いられ、又は、依然として使用できる容器3の数の計数の場合、第2のカウンタ32は、特に好ましい設計上の変形例に従って、作動回数計数カウンタ、かくして、第1のカウンタ34と線形方式では結合されない。さらに正確に言えば、第2のカウンタ25の容器計数、又は、ねじ山付きスピンドル48の駆動は、線形ではなく残りの使用可能な作動のほんの幾つか、例えば、現在の容器3の入った状態で最後の10回の実行可能な作動により、ねじ山付きスピンドルの駆動が行われ、かくして容器計数が行われるようなものである。これは、好ましい非線形の特に、疑似不連続容器計数を可能にするために、カム、又は、他のラッチ止め要素を第1のカウンタ34に適切に設けることにより達成できる。しかしながら、他の解決策も又、この場合可能である。例えば、容器計数は新たに挿入された容器3のまさに使用開始時に行われるのが良い。
【0080】
オプションとしての第2のカウンタ35は、好ましくは、第1のカウンタ34によって駆動される。しかしながら、基本的には、容器計数を作動回数計数とは完全に別個独立に実行することも可能である。この場合、第2のカウンタ35は、好ましくは、例えば容器3を挿入し、容器3のフロアが穿刺され、ハウジング部品18を取り付けることなどを行ったときに、第1のカウンタ34とは完全に別個独立に駆動され、又は、作動される。
【0081】
第2のカウンタ35は、好ましくは、取り外せないやり方でアトマイザ1又はハウジング上側部品16上に配置される。特に好ましくは、両方のカウンタ34,35は、互いに分離可能であり、この場合、作動回数計数に関し、第1のカウンタ34をそれぞれ容器3と交換することができ、又は、これ以上説明していない変形例に従って、リセットすることができる。後者の場合、ハウジング部品18を取り外し、容器3を交換することにより第1のロック状態を解除することができ、そして第1のカウンタ34を例えば初期設定値にリセットすることができる。この場合、容器3は、交換を可能にするため、第1のカウンタ34から、又、好ましくは、ハウジング部品18から取り外し可能である。
【0082】
ハウジング上側部品16への、又は、取り外せない仕方でのアトマイザ1への第2のカウンタ35の好ましい取り付けにより、アトマイザ1の既に実行された全作動回数、若しくは、依然として可能な作動回数、及び(又は)、使用された容器3の個数、若しくは、依然として使用できる容器3の個数(容器3、ハウジング部品18等を交換する場合を含む)は、利用可能なままであり、特に、ユーザによって作動できないようになる。
【0083】
カウンタ装置23、又は、第2のカウンタ32は、好ましくは、アトマイザ1が、使用された容器3の或る特定の個数、及び、必要ならば、現在の容器3の入ったアトマイザ1の或る特定の作動回数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも(或いは)、現在の容器3の取り出し、又は、新品の容器3の挿入ができないようにロックされるよう設計されている。これらの条件下におけるロックは、短くして「第2のロック状態」と呼ばれる。
【0084】
上述の説明から理解できることとして、挿入された容器3の或る特定の数に達し、又は、これを超えたかどうかという基準ではなく、依然として使用できる容器3の個数も又評価できる。この場合、ロックは、該当する場合にはこの場合も又、現在の容器3が入った状態のアトマイザ1の規定された許容作動回数に到達し又は、これを超えた後にのみ使用することが可能である容器がそれ以上なければ、起こる。
【0085】
代替的に、又は、追加的に、数個の容器3の入ったアトマイザ1の全作動回数を、それに応じて使用することができ、上述の説明から理解できる基準として適用できる。
【0086】
第2のロック状態では、もはや逆にすることができない容器ロック、又は、アトマイザロックが起こる。以下において、アトマイザロックの好ましい実施形態について図15から図17を用いて詳細に説明する。
【0087】
図15は、第2のカウンタ35を備えたハウジング上側部品を例示目的のために一部を切除した状態で示す概略側面図であり、この場合、ねじ山付きスピンドル48及びライダ49は、隠されている。ハウジング上側部品16内に、制止要素50が、特に保持ばねの形態で配置されている。
【0088】
図16の切除断面図に示されているように、保持ばねは、ロック解除状態では、内側部品17に設けられた凹部内に嵌まっており、アトマイザ1を引っ張り操作したときのハウジング上側部品16に対する内側部品17の回転は、制止される。特に、図示の非制止状態では、保持ばねは、ハウジング上側部品16又は内側部品17に設けられたアンダーカットによって内側部品17の凹部内に保持される。
【0089】
図16は又、軸方向に調節可能なアクチュエータ51が制止要素50又は保持ばねに割り当てられ、第2のカウンタ32又はねじ山付きスピンドル48まで延びている状態を示している。
【0090】
アクチュエータ51は、アトマイザロックのためにライダ49により軸方向に変位可能であり、図17の記載では、ライダ49により軸方向上方に既に変位されている。この変位により、制止要素50は、ハウジング上側部品16及び内側部品17の相対回転を制止する。特に、制止は、図示の例では、軸方向上方に変位させられた保持ばねが跳ね返ってハウジング上側部品に設けられている対応関係の凹部内に嵌まり込み、したがって第2のロック状態における、好ましくは、解除できない制止、又は、ロックが生じることにより起こる。
【0091】
第2のロック状態は、アトマイザ1がその許容使用期間を超えて使用されるのを阻止する。好ましくは、第2のロック状態では、アトマイザ1又はその駆動ばね7を引っ張り操作するための内側部品17及びかくしてハウジング部品18の回転が制止される。
【0092】
代替的に又は追加的に、第1又は第2のロック状態では、アトマイザ1からのハウジング部品18の取り外し、及び(又は)、ロック要素8の作動、若しくは、アトマイザ1の他の作動も又、ロックされても良い。
【0093】
第1の実施形態では、第2のカウンタ32は、カウンタの値又はライダ49の位置の表示手段を備えていない。しかしながら、これが必要ならば、何の問題もなくこれを達成できる。
【0094】
以下において、提案されているアトマイザ1の更に好ましい実施形態を詳細に説明するが、この場合、図1及び図2のアトマイザ1と比較すると共に第1の実施形態としてのアトマイザ1と比較した場合の本質的な差異のみを強調する。したがって、これまでの説明は、それに応じて又は追加的に当て嵌まる。
【0095】
図18は、第2の実施形態として提案されたアトマイザ1の略図である。ハウジング部品18は、説明の目的上、透けて見える状態で示されている。第2の実施形態では、カウンタ装置23も又想定され、特に、少なくとも第1のカウンタ31を備えた状態でハウジング部品18内又はアトマイザ1の別の取り外し可能なハウジング部品上に配置される。
【0096】
第2の実施形態では、ハウジング部品は、アトマイザ1又は駆動ばね7を解除方向に引っ張り操作するために回転方向又は逆の方向に回転可能な軸方向取り外し手段(又、好ましくは、容器3の軸方向取り外し手段)のためである。特に、解除方向における回転は、アトマイザ1が引っ張り操作されている状態でのみ可能である。アトマイザ1の回転軸線(長手方向軸線)、又は、容器3の運動方向に対して傾斜した滑り面52,53が、ハウジング部品18上、及び(又は)、アトマイザ1上に配置され又は形成されている。ハウジング部品18を傾斜した平面の原理に従って解除方向に回転させると、アトマイザ1又はハウジング上側部品16からのハウジング部品18、及び、好ましくは、容器3の軸方向解除が起こる。したがって、解除は、実質的に単純化される。
【0097】
図示の例では、滑り面52は、ハウジング部品18の斜めに切断された端部によって形成されている。相補する傾斜滑り面53は、アダプタ54によって形成され、このアダプタは、ハウジング部品18をアトマイザ1から取り外しても、ハウジング上側部品16、又は、内側部品17に取り付けられたままである。軸方向取り外しのため、ハウジング部品18も又、アダプタ54に対して回転させることができ、それにより、アダプタ54から軸方向に強制的に戻すことができる。
【0098】
ハウジング部品18をアトマイザ1又はハウジング上側部品16から取り外している間、又は、その目的のため、図18には示されていない保持要素19を、好ましくは、手動で作動し、又は、押し下げる必要がある。
【0099】
傾斜した平面の原理、又は、解除方向、及び、かくして、引っ張り操作方向とは逆の回転によるハウジング部品18、及び、好ましくは、容器3の上述した軸方向取り外しは又、必要ならば、かかるアトマイザ1、又は、他のアトマイザ、ディスペンサ、投与装置等内の提案された計数又はカウンタ装置23とは別個独立に実施できる。
【0100】
図19は、第3の実施形態として提案されたアトマイザ1を示している。ハウジング部品18は、説明の目的上、透けて見える状態で示されている。
【0101】
第3の実施形態では、流体2の噴霧は、好ましくは、第1の実施形態及び第2の実施形態の場合と同様、駆動ばね7の力によってのみ起こる。しかしながら、第1の実施形態又は第2の実施形態とは対照的に、第3の実施形態の駆動ばね7は、取り外し可能なハウジング部品18内に配置され、したがって、ハウジング部品18と共に、アトマイザ1、又は、ハウジング上側部品16から取り外し可能である。
【0102】
図20は、駆動ばね7及び容器3が好ましい運搬状態で、即ち、ハウジング上側部品16から分離された状態で、特に、図4の第1の実施形態としての保護キャップ24が取り付けられた状態のハウジング部品18の概略断面図である。容器3のためのビーカ状の受座56が、好ましくは、ハウジング部品18内に配置されている。図示の例では、駆動ばね7は、一方の側が受座56により支持され、他方の側が、図示の例では、ハウジング部品18のフロアによって支持されている。ばね20及び穿刺要素22は、第3の実施形態では、少なくとも本質的に図1及び図2の設計に一致している。
【0103】
運搬状態では、駆動ばね7は、引っ張り操作されていない。保護キャップ24の取り外しに続き、ハウジング部品18をハウジング上側部品16に取り付け、又は、スライドオンさせるのが良く、この場合、容器3は、第1の実施形態、及び、第2の実施形態の場合と同様、送出管9により穿刺され、又は、開けられ、ホルダ6に接触する。図21の概略断面は、この状態を示しており、かくして、容器3が挿入されて開かれた非引っ張り状態のアトマイザ1を示している。
【0104】
第3の実施形態では、ホルダ6は、好ましくは、スリーブのような状態でハウジング上側部品16の自由端部又は特に送出管9を越えてホルダのための入口開口部まで延長されている。これにより、多くの利点が得られる。
【0105】
送出管9は、スリーブ状延長部によって損傷しないように保護される。
【0106】
スリーブ状延長部により、容器3は、ホルダ6に結合されるときに良好に案内される。
【0107】
スリーブ状延長部は、ハウジング部品18内の受座56に適合していて、良好な相互案内が達成される。かくして、特に、引っ張り操作中、考えられる容器3の傾動が少なくとも最小限に抑えられる。
【0108】
容器3の挿入に続き、引っ張り操作の際、まず最初に、フロア側での穿刺が、それに応じて容器3を曝気するため、穿刺要素22により、上述した仕方で行われる。
【0109】
第3の実施形態では、カウンタ装置23、又は、その機能は、好ましくは、少なくとも本質的には、第1の実施形態に一致するよう設計されている。しかしながら、異なる点は、第1の容器31が、好ましくは、ハウジング部品18の下端部の領域内に配置されておらず、容器3を収容するためにハウジング18内でアトマイザ1の中間領域で、又は、ハウジング18の開口部に隣接して配置されている。ホルダ3及び駆動ばね7は、好ましくは、第1のカウンタ3又は計数リング34,35によって同軸に包囲されている。
【0110】
計数機能、ロック機能又は制止機能は、好ましくは、第1の実施形態のそれぞれの機能に一致している。しかしながら、カウンタ装置23は、その2つのカウンタ31,32を備えた状態で、オプションとして提供されているに過ぎない。したがって、必要ならば、カウンタ装置23を無しで済ますことができ、又は、別の仕方で、例えば、図1及び図2を参照して説明した実施形態の場合のように提供できる。
【0111】
第3の実施形態に従って駆動ばね7を取り外し可能なハウジング部品18内に配置した場合の特定の利点は、容器の各々の交換の際に駆動ばね7も又、交換されるということにある。かくして、非常に多くの使用の場合、駆動ばね7の考えられる疲労、及び、かくして、規定されていない加圧又は噴霧挙動を回避することができる。
【0112】
ハウジング部品18とハウジング上側部品16とのしっかりとした連結を保証するため、第3の実施形態では、好ましくは、いわゆるツーフィンガオープナ(two-finger opener)、又は、少なくともダブルロックが提供される。図示の例では、ハウジング部品18を取り外すため、好ましくは、互いに反対側の側に配置された2つのロック解除要素57を同時に作動させ、特に押し込まなければならない。かくして、ハウジング部品18のラッチ止め又は保持アーム58をハウジング部品18がハウジング上側部品16上に相互ロック状態で保持される図21及び図22に示されたラッチ止め又は保持位置から、図示の例では、弾性的に内方に撓ませることができる。その目的は、相互ロックを解除し、ハウジング部品18をハウジング上側部品16から取り外すことができるようにすることにある。図22は、保持アーム58によるハウジング部品18とハウジング上側部品16の連結状態を示すことを目的とした図21の一部の拡大図である。
【0113】
アトマイザ1は、好ましくは、駆動ばねを弛めた場合にしかハウジング部品18をハウジング上側部品16から取り外すことができないように設計されている。これは、駆動ばね7を引っ張り操作してもハウジング部品18をハウジング上側部品16から取り外すことができないようにする安全手段となっている。というのは、この場合、ハウジング部品18を駆動ばね7が弛緩したときに急激に引き離すことができるからである。
【0114】
図示の例における取り外し、又は、ロック解除に対するロックのために、少なくとも安全ボルト59が設けられる。各々の保持アーム58は、これに割り当てられた安全ボルト59を有し、したがって、ロック解除状態では、ロック解除要素57を作動させて保持アーム58が旋回すると、割り当てられた安全ボルト59は、ホルダ6のスリーブ状延長部の割り当てられた開口部60内へ半径方向内方に押し込められる。ハウジング部品18とハウジング上側部品16との間の相互ロックを解除するためには、保持アーム58を大幅に旋回させる共に割り当てられた安全ボルト59をこれが割り当てられた開口部60に嵌まり込まなければならないように大幅に半径方向内方に変位させる必要がある。安全ボルト59のこの半径方向変位は、開口部60が安全ボルト59と整列している場合、図21及び図22に示す非引っ張り状態でのみ可能である。
【0115】
図23及び図24は、図21及び図22に対応した引っ張り操作状態にあるアトマイザ1の図である。この場合、開口部60は、下方に変位している。したがって、安全ボルト59を半径方向内方に変位させることができないが、ロック解除要素57を作動させると、保持アーム58の旋回を制止することができる。したがって、アトマイザ1は、この状態では、開くことができず又はロックすることができない。さらに正確に言えば、ハウジング部品18のロック解除及び取り外しは、アトマイザ1の非引っ張り操作(完全な非引っ張り操作)状態でのみ可能である。
【0116】
図25及び図26は、第4の実施形態として提案されたアトマイザ1の断面図であり、この場合、ハウジング部品18は、説明の目的上、透けて見える状態で示されている。
【0117】
第4の実施形態は、大部分が第3の実施形態に一致しているが、第4の実施形態では、第1のロック状態におけるロック要素8の作動の制止ではなく、作動の制止が、好ましくは、ハウジング上側部品16、又は、ハウジング内側部品17に対するハウジング部品18の回転のつれ回りによって起こる。
【0118】
通常のロック解除状態(図25)では、ハウジング部品18は、回転しないよう固定された内側部品17と結合され、その結果、上述したが、図示されていない歯車を介する内側部品17の回転により、ホルダ6を駆動ばね7の力に抗して軸方向に動かすことができ、それにより、駆動ばね7を引っ張り操作できるようになっている。第4の実施形態では、回転継手が、特にフェザーキーの形態をした結合要素61によって生じる。図25の例では、回転継手を生じさせるため、結合要素61は、軸方向に、又は、端部が内側部品17に設けられた凹部内に嵌まり込む。結合要素61は、好ましくは、ハウジング部品18に設けられた軸方向溝内で変位可能な仕方で軸方向に案内されてカウンタ装置23、特に第1のカウンタ31又は第2の計数リング35に結合されて軸方向位置が決定される。
【0119】
図示の例では、カウンタ31又は第2の計数リング35は、隙間63が割り当てられたリング区分62を有している。特に、結合要素61は、リング区分62上に係合状態で軸方向に支持される。
【0120】
隙間63が結合要素61又はフェザーキーと整列すると、かくして、第1のロック状態では、結合要素61は、図26及び図30に示すように、特に、その固有の弾性により軸方向に拡張することができ、それにより、内側部品17の凹部との嵌合状態を解除することができる。かくして、第1のロック状態におけるハウジング部品18(図示せず)と内側部品17との間の回転結合は、解除される。その目的は、アトマイザ1を望ましくない作動、即ち、第1のロック状態におけるアトマイザ1又は駆動ばね7の望ましくない引っ張り操作ができないようアトマイザ1をロックすることにある。したがって、この場合、制止ではなく、作動ロックの回転の解除、又は、つれ回りが起こる。
【0121】
引っ張り操作状態では、容器3の入ったハウジング部品18をハウジング上側部品16から取り外して新品の容器3の入った新品のハウジング部品18に交換することができる。次に、交換した第1のカウンタ31をリセットし、ハウジング部品18と内側部品17との間の必要な回転結合が作られ、又は、再び作られてアトマイザ1の許容使用回数、又は、容器3からの流体の抜き出しを実施できるようになっている。
【0122】
自明なこととして、第1のロック状態における回転結合、及び、結合解除を生じさせ、又は、ロック状態における他のつれ回りのための他の設計上の解決策も可能である。
【0123】
図27aから図27cは、第4の実施形態の部分部分を示しており、この場合、ハウジング部品18は、説明の目的上省かれ、ハウジング上側部品16は、説明の目的上、切除され又はシースルーの状態で示されている。
【0124】
容器計数の場合、第5の実施形態におけるカウンタ装置23、又は、第2のカウンタ32は、カウンタ要素64を有し、このカウンタ要素は、割り当てられたピン65等により、好ましくは軸方向に小刻みに、又は、個々のカウンタステップで変位可能である。現在のカウンタの番号は、ハウジング上側部品16に設けられた適当な凹部、又は、窓66を介してユーザに見える。容器の数の表示も又、番号以外の特に色、記号等により実施できる。
【0125】
第4の実施形態における第2のカウンタ32は、好ましくは、第1のカウンタ31に結合される。
【0126】
図示の例では、ピン65は、第1のカウンタ31のリング67、又は、第2の計数リング35上を滑る。図27aは、最終の許容作動前のアトマイザ1、又は、カウンタ装置23を示している。アトマイザ1の指定された許容作動回数後に、リング67に設けられた傾斜路68が、ピン65の下に係合して図27bに示すような軸方向変位が生じ、この場合、カウンタ要素64は、一刻み分、又は、一カウンタステップだけ更に変位する。ハウジング部品18及び第1のカウンタ31を交換した後においてのみ、ピン65は、図27cに示すその開始位置に戻り、この場合、カウンタ要素64は、ラッチ止め(図示せず)等の結果として、その先のカウンタ値、及び、その先の位置を保持する。しかしながら、この場合、他の設計上の解決策も可能である。
【0127】
図28a及び図28bは、第2のロック状態にあるアトマイザ1のロックの好ましい設計の略図である。
【0128】
図28aは、まだロックされていない状態を示している。カウンタ要素64は、好ましくは半径方向に変位可能な制止要素50にまだ係合しておらず、又は、これから間隔を置いて位置している。
【0129】
第2のロック状態に達した場合、かくして、特に、使用された容器3の或る特定の数及び必要ならば現在の容器3の入ったアトマイザ1の或る特定の作動回数に達し又はこれを超えた場合、カウンタ要素64は、ピン65により更に軸方向に、図28の例では上方に変位され、制止要素50は、それにより、ロック位置に至る。特に、ボルト状制止要素50は、対応の滑り勾配のために、半径方向に、特に内方に変位され、ハウジング上側部品16に対する内側部品17の回転は、対応の係合により制止される。制止要素50は、この場合、締め付けボルトとしての役目を果たす。このように、アトマイザ1は、それ以上の引っ張り操作ができないようロックされる。このロックは、好ましくは、可逆的ではない。この場合、アトマイザ1全体を交換する必要がある。
【0130】
第3の実施形態及び第4の実施形態では、必要ならば、内側部品17又はホルダ6のスリーブ状延長部に対するハウジング部品18の回転によっても直接行われるカウンタ装置23、特に第1のカウンタ31の駆動は、対応の係合等により生じ得る。
【0131】
図29は、ロック解除状態における第5の実施形態として提案されたアトマイザ1の部分断面図であり、図30は、アトマイザ1を第1のロック状態、又は、第2のロック状態で示している。
第2のカウンタ32は、継手69、特に噛み合い継手を介して第1のカウンタ31に結合されている。図29は、結合状態を示している。図示の例では、第1のカウンタ31によって駆動可能な底部シャフト70が、ばね72の力に抗してリング区分71によって軸方向に支持されており、シャフト70は、継手69を介して駆動状態で第2のカウンタ32に、特に、第2のカウンタ32の上側シャフト73に係合するようになっており、この上側シャフトは、その一部に関し、ハウジング上側部品16内に設けられた駆動リング74を回転させる。
【0132】
駆動リング74は、第2のカウンタ32の計数リングとしての役目を果たすことができる。しかしながら、好ましくは、雌ねじ又は雄ねじにより、この駆動リングは、カウンタ要素64を軸方向に駆動し、カウンタ要素64の軸方向位置が窓66を介して見える第2のカウンタ32の特に又、色分け、記号等の形態をしたカウンタ値を指示するようになっている。
【0133】
さらに、図29は、第4の実施形態の結合要素61が回転できないよう固定された状態でハウジング部品18を内側部品17に連結し、これがリング区分62によって軸方向に支持されているので、回転結合可能な第4の実施形態の結合要素61を示している。
【0134】
第1又は第2のロック状態(図30)では、継手69が解除され、かくして、第1のカウンタ31と第2のカウンタ32との間の駆動連結が、妨げられている。さらに、ハウジング部品18と内側部品17との間の回転結合が、解除される。これは、回転リング区分62,71内の対応の隙間が、第1のロック状態、又は、第2のロック状態では、結合要素61又はシャフト70と整列し、結合要素が内側部品17に設けられている凹部との軸方向嵌合状態を解除でき、シャフト70がばね72の力によりカウンタシャフト73から軸方向に引っ込み、それにより継手69を解除することができることによって達成される。
【0135】
上述の状態では、容器3及び第1のカウンタ31を備えたハウジング部品18を交換することができ(第1のロック状態の場合)、この場合、第1のカウンタ31と第2のカウンタ32との間の駆動連結は、再び作られ、かくして、結合が再び作られ、回転連結が結合要素61を介してハウジング部品18と内側部品17との間に再び作られ、したがって、引っ張り操作、又は、作動ロックが解除される。
【0136】
上述し又はこれに類似した機能を生じさせる他の設計上の解決策が可能であることは明らかである。
【0137】
以下において、図31から図33を用いて、第6の実施形態として提案されたアトマイザ1を説明するが、特に、先の実施形態と比較した場合の本質的な差異を強調する。したがって、先に行われた説明は、それに応じて、又は、追加的に当てはまる。
【0138】
第6の実施形態では、第1のロック状態、及び(又は)、第2のロック状態では、作動ロック及び好ましくは回転ロックも又想定される。
【0139】
オプションとしての回転ロックの場合、図示の例では、カウンタ装置23、又は、その第2のカウンタ32は、制止要素50を作動させ、この制止要素は、特に、保持ばねの形態を取っている。
【0140】
カウンタ装置23又は図示の例では、第2のカウンタ32のねじ山付きスピンドル48は、特に歯車状又はピニオン状係合区分75を備えており、この係合区分75は、ハウジング上側部品16の内部に形成された割り当て状態の突出部、カム、ノーズ等(図示せず)によって駆動可能であり、したがって、ねじ山付きスピンドル48を回転させるために周囲又は軸方向平面76に沿って内側部品17に対して動くことができる。特にアトマイザ1又は加圧器5を引っ張り操作するため、図示の例では、好ましくは、180°ステップであるハウジング上側部品に対する内側部品17の回転は、常時同一の回転方向に生じ、したがって、それにより、ねじ山付きスピンドル48の対応の回転が生じ、かくして、ライダ49の対応の軸方向運動が生じる。
【0141】
特に、対応の許容作動回数、及び(又は)、容器3の特定の個数に達すると、ライダ49は、例えば、フィンガ77等により、制止要素50を図31に示す位置から上方に変位させることができ、制止要素50の脚部の半径方向跳ね返りが生じるようになる。次に、脚部は、ハウジング上側部品16の対応の凹部、溝等に嵌まり込むことができ、それによりアトマイザ1、及び、かくして、ハウジング上側部品16に対する内側部品17の回転(それ以上の回転)を制止することができる。このように、回転又はアトマイザロックが、図15から図17を用いて上述したように達成される。しかしながら、他の設計も又、可能である。
【0142】
第6の実施形態では、アトマイザ1は、作動ロックのためのロック装置78を有し、このロック装置は、特に好ましくは、以下に詳細に説明するように、強制制御型滑り機構体として設計されている。特に、ロック装置78は、第1のロック状態、及び(又は)、第2のロック状態では、流体2の運搬、及び(又は)、噴霧をトリガするよう作動されなければならないアトマイザ1のロック要素8をロックする。
【0143】
図示の例では、ロック装置78は、ロック部品41を有し、このロック部品の軸線は、特に、アトマイザ1の長手方向軸線、回転軸線、又は、運動軸線に平行に動かすことができ、ロック装置78は、割り当てられた制御部品45を更に有し、この制御部品の軸線は、アトマイザ1の長手方向軸線に関して、回転軸線に関して、又は、運動軸線に関して周方向に動かすことができる。ロック部品41は、図32に指示されるように、この場合制御部品45によるクランク始動型又は強制的運動を有する。ロック状態では、ロック部品41は、特に、図33の概略断面図に示されているように、ロック要素8とハウジング上側部品16との間に係合する。特に円形のロック要素8は、このロック状態では、ホルダ6に対して半径方向に変位し、その結果、ホルダ6は、流体2を運搬し、流体2を加圧し、又は、流体2を噴霧するために、図33の外方に向いた運動ができないようロックされる。ロック要素8は、ロック部品41と反対の側に解除キーを備えており、このロック要素は、このロック状態では、半径方向に変位して加圧、又は、噴霧をトリガすることができず、したがって係止される。
【0144】
図33は、制御部品45によるクランク始動型案内方式、又は、強制的案内方式を更に示しており、制御部品45は、好ましくは、ロック部品41の変位、又は、運動方向に対し斜めにロック部品41の凹部79に嵌まり込む。
【0145】
図32は、ロック状態におけるロック装置78の略図である。ロック部品41は、好ましくは、内側部品17内に形成され、軸線に平行に又は長手方向に延びる凹部又は溝80内で変位可能に案内される。特に、弓形制御部品45は、その一部に関し、好ましくはこれ又内側部品17に形成された周方向に延びる凹部又は溝81内で案内され、この制御部品は、本質的に周方向に運動可能であり、又は、変位可能であり、その詳細が以下に提供される。
【0146】
制御部品45は、図31及び図32に示すようにライダ49の運動領域内に延びるアーム82を有している。制御部品45は、半径方向停止部又は突出部83を更に有している。図31及び図32に示すロック解除状態では、制御部品45は、そのアーム82と共に、特にその下方位置にあり、突出部83が運動経路、又は、平面76の外部に位置決めされるようになっている。
【0147】
ライダ49は、図示のその上方端位置に到達する直前に、アーム82に係合し、制御要素45を特にその好ましくは周囲作動方向に対し斜めに、図示の実施形態では、本質的に軸方向又は上方に変位させる。これにより、突出部83が走行経路又は平面77内に押し込まれ、内側部品17をハウジング上側部品16に対して更に又は次に回転させた場合、ハウジング上側部品の突出部、カム、ノーズ等(図示せず)が突出部83に係合してこれらを制御部品45と一緒に、図示の例では、割り当て状態の凹部又は溝81内の内側部品17に対して本質的に円周方向に、図31及び図32では右側に変位させることができる。この好ましくは、周方向の運動又は変位により、制御部品45に形成された傾斜平面84又は別の適当な歯車連結手段を介してロック部品41の所望のロック運動が生じ、したがって、この場合、少なくとも本質的に軸線に平行なロック部品41の変位(図2では上方)が生じる。この運動の順序は、ロック部品41がこの半径方向離脱状態において、特に、ロック要素8とハウジング上側部品16、又は、別の適当な部品との間に係合して作動又はトリガの所望のロックを達成するような仕方で、ホルダ6を引っ張り状態で係止するためのロック要素8の特に半径方向の離脱に結合される。
【0148】
制御部品45は、図31及び図32に示すようなその下方軸方向位置において、好ましくは、弾性的にあらかじめ張力が加えられ、この目的のため、例えば、図31に示すばねアーム85を有している。この場合、ライダ49は、半径方向突出部82を備えた制御部品45を、このばねアーム85の力に抗して、軸方向に、図31では上方に変位させることができる。
【0149】
下方軸方向位置における制御部品45の予備張力付与は、特に、あらかじめ規定された容器の数、又は、作動回数に達する前に、制御部品45の望ましくない軸方向変位、及び(又は)、周方向変位を阻止するのに役立つ。
【0150】
制御部品45を下方軸方向位置に固定するため、上方軸方向位置においてしか打ち勝つことができない肩86を設けるのが良い。この場合、制御部品45の周方向運動又は変位しか生じることができない。
【0151】
制御部品45の周方向運動では、凹部又は溝80は、ロック部品41の凹部79と一緒に、特に、ロック部品41が強制的に、且つ、規定された仕方で、特に、クランク始動状態で、ロック位置にこの場合軸方向上方に動かされるようにする案内を形成する。
【0152】
作動ロックは、オプションとしての回転ロックと同様、好ましくは、逆にできず、かくして、アトマイザの非可逆的なロックが行われる。これを保証するため、図示の例では、ロック部品41をロック位置に制止するのが良い。これは、特に、制御部品45をこれが特にばねアーム85と対応の凹部87等の嵌合によりロック部品41をロック位置に保持する位置に制止することによって行われる。
【0153】
第1のロック状態、及び(又は)、第2のロック状態は、アトマイザ1の設計に応じて、逆にすることはできない。
【0154】
一般に、提案されたアトマイザ1では、容器3は、好ましくは、アトマイザ1内に挿入でき、即ち、アトマイザ1内に組み込むことができるということが指摘されるべきである。したがって、容器3は、好ましくは、別個のコンポーネントである。しかしながら、容器3は、基本的には、直接アトマイザ1により形成されても良く、又は、アトマイザの一部であっても良く、或いは、アトマイザ1内に違ったやり方で組み込まれても良い。
【0155】
上述したように、説明した実施形態の個々の特徴、観点、及び(又は)、原理は、所望に応じて互いに組み合わせ可能であり、又、特に図1及び図2の公知のアトマイザだけでなく、これに類似したアトマイザに利用でき、又は、異なるアトマイザに利用できる。
【0156】
脚部取付け型機器等とは異なり、提案されているアトマイザ1は、好ましくは、携帯可能であるように設計されており、特に、携帯型手動操作式器具である。
【0157】
しかしながら、本発明の解決策は、本明細書において具体的に説明したアトマイザ1だけではなく、他のアトマイザ又は吸入器、例えば、粉末吸入器、又は、いわゆる計量投与型吸入器にも利用できる。
【0158】
好ましくは、流体2は、上述したように液体であり、特に、水性薬剤調合物である。しかしながら、別の薬剤調合物、例えば懸濁液等が用いられても良い。
【0159】
設計上の変形例によれば、流体2は、粒子又は粉末を更に含んでも良い。この場合、放出ノズル12に代えて、別の送出装置、特に、流体2、又は、粉末等をマウスピース13内に供給する放出開口部(図示せず)、又は、供給チャネル(図示せず)を設けるのが良い。この場合、オプションとしてのエアベント15は、マウスピース13を通る十分な吸息、又は、吸入量で空気流を実現可能にするために周囲空気を並列に供給するのに用いられる。
【0160】
必要ならば、流体2を推進ガスにより噴霧化しても良い。
【0161】
以下に、好ましくは医用流体2の好ましい成分、及び(又は)、調合物が、一覧表示されている。上述したように、これらは、水性又は非水性溶液、混合物、エタノール含有調合物又は溶剤を含んでいない調合物等であるのが良い。好ましくは、流体2は、以下のものを含有することが特に好ましい。
【0162】
薬理学的に有効な物質、物質調合物又は物質混合物として、吸入可能な化合物、例えば欧州特許第1,003,478号明細書に開示されている吸入可能な巨大分子が用いられる。好ましくは、吸入分野に利用されている呼吸合併症を治療するための物質、物質調合物又は物質混合物が用いられる。
【0163】
抗コリン作動薬、ベータミメティック(betamimetic(s))、ステロイド、ホスホジエストラーゼ(PDE)IV阻害薬、LTD4拮抗薬及びEGFRキナーゼ阻害薬、抗アレルギー薬、バッカクアルカロイド誘導体、トリプタン、CGRP拮抗薬、ホスホジエステラーゼV阻害薬及びかかる有効物質の組合せ、例えば、ベータミメティック+抗コリン作動薬又はベータミメティック+抗アレルギー薬から成る群から選択された薬剤が、本発明の関連において特に好ましい。組合せの場合、好ましくは、有効成分のうちの少なくとも1種類は、化学的に結合された水を含む。好ましくは、抗アレルギー薬含有有効物質が、単一の製剤又は組合せ製剤の形態で用いられる。
【0164】
本発明の流体又は調合物は、以下に記載する群から選択された薬理学的に有効な物質又はかかる物質の混合物を含有する(追加的に含有する)。
【0165】
抗コリン作動薬
抗コリン作動薬は、好ましくは、チオトロピウム、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、フルトロピウムブロミド、イプラトロピウムブロミド、グリコピロニウム塩、トロスピウムクロリド、トルテロジン、2,2−ジフェニルプロピオンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、2,2−ジフェニルプロピオンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、2−フルオロ−2,2−ジフェニルアシディックアシッドスコピンエステル−メトブロミド、2−フルオロ−2,2−ジフェニルアシディックアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジルアシッドスコピンエステル−メトブロミド、3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジルアシッドスコピンエステル−メトブロミド、4,4′−ジフルオロベンジルアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、4,4′−ジフルオロベンジルアシッドスコピンエステル−メトブロミド、3,3′−ジフルオロベンジルアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、3,3′−ジフルオロベンジルアシッドスコピンエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−フルオロ−フルオレン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、9−フルオロ−フルオレン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、9−メチル−フルオレン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−メチル−フルオレン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、ベンジルアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、2,2−ジフェニルプロピオンアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボンアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、9−メチル−フルオレン−9−カルボンアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、9−メチル−キサンテン−9−カルボンアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボンアシッドシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、4,4′−ジフルオロベンジルアシッドメチルエステルシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、9−メチル−キサンテン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、9−メチル−キサンテン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−エチル−キサンテン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボンアシッドトロペノルエステル−メトブロミド、9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボンアシッドスコピンエステル−メトブロミド、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、又は、ジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0166】
ベータ−交換神経興奮薬
ベータ−交換神経興奮薬は、好ましくは、アルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、インダカテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメテロール、サルメファモル、ソテレノット、スルホンテロール、チアラミド、テルブタリン、トルブテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンゾルスルホナミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1.4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1.4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチロキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1.4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1.2.4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1.4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオルメチルフェニル)−2−ター−ブチルアミノ)エタノール及び1−(4−エトキシカルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(ター−ブチルアミノ)エタノール、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0167】
ステロイド
ステロイドは、好ましくは、プレドニソロン、プレドニソン、ブチキソコルトプロピオネート、RPR−106541、フルニソリド、ベクロメタソン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカソン、モメタソン、シクレソニド、ロフレポニド、ST−126、デキサメタソン、(S)−フルオロメチル 6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル) 6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート及びエチプレドノール−ジクロロアセテート(BNP−166)、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、又は、ジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの塩、かかる塩の誘導体、溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0168】
PDEIV阻害薬
PDEIV阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、CP−325,366、BY343、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、N−(3,5−ジクロロ−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、NCS−613、プマフェンチン、(−)p−[(4aR*,10bS*])−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、(R)−(+)−1−1(4−ブロモベンジル)−4−[3−シクロペンチロキシ]−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、3−(シクロペンチロキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチロキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−カルボン酸]、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピル−メトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチロキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチロキシ]−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリドン]アセテート、CDP840、ベイ(Bay)−198004、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、アロフィルリン、アチゾラン、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370、9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン及び9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(ター−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、又は、ジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0169】
LTD4拮抗薬
LTD4拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、プランルカスト、ザフィルルカスト、[2−[[2−(4−ター−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−90507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707及びL−733321、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0170】
EGFRキナーゼ阻害薬
EGFRキナーゼ阻害薬は、好ましくは、セツキマブ(cetuximab )、トラスツズマブ(trastuzumab )、ABX−EGF、マブ(Mab )ICR−62、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォニン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−メチル−2−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチロキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタネスルフォニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタネスルフォニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタネスルフォニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタネスルフォニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタネスルフォニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−イルオキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタネスルフォニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン及び4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、並びに、オプションとして、これらのラセミ化合物、エナンチオマー、又は、ジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、これらの薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物、及び(又は)、水和物の形態の中から選択される。
【0171】
薬理学的に容認できる酸を含む酸添加塩は、例えば、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドリオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレアート、ヒドロアセテート、ヒドロベンゾエート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネート、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロフマレート及びヒドロメタンスルホネートである。
【0172】
さらに、化合物は、オプションとしてラセミ化合物、エナンチオマー、又は、ジアステレオマーの形態、及び、オプションとして、薬理学的に許容できる酸追加塩、及び、その水和物の形態の抗アレルギー薬、バッカクアルカロイド誘導体、トリプタン、CGRP拮抗薬、ホスホジエステラーゼV阻害薬の群から選択されたものであっても良い。
【0173】
抗アレルギー薬の例は、クロモグリク酸二ナトリウム、ネドクロミルである。
【0174】
アルカロイドの誘導体の例は、ジヒドロエルゴタミン、エルゴタミンである。
【0175】
さらに、欧州特許第1,003,478号明細書に開示されているように、吸入可能な巨大分子を薬理学的に有効な物質として使用できる。
【0176】
吸入のため、上述した有効成分、及び、これらの塩、エステル、並びに、これら有効成分、塩、付加生成物、エステルの組合せを含む薬剤、薬剤調合物及び混合物を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】非引っ張り操作状態の公知のアトマイザの概略断面図である。
【図2】図1と比較して90°だけ回転させた引っ張り操作状態の公知のアトマイザの概略断面図である。
【図3】第1の実施形態として提案されたアトマイザを運搬状態で示す概略断面図であり、容器の入った下側ハウジング部品が、アトマイザのハウジング上側部品から分離された状態を示す図である。
【図4】図3の容器が追加の保護キャップを備えた運搬状態にある下側ハウジング部品の概略断面図である。
【図5】下から斜めに見た図3のハウジング上側部品の斜視図である。
【図6】ハウジング部品が部分的に引き戻された状態の図3のアトマイザの概略断面図である。
【図7】ハウジング部品が完全に引き戻された状態の(引っ張り操作状態にある)図3のアトマイザの概略断面図である。
【図8】初期引っ張り操作状態の図7の拡大下側区分の概略断面図である。
【図9】更に引っ張り操作した状態の図8の概略断面図である。
【図10】アトマイザの計数装置の第1のカウンタを備えると共に透けて見える下側ハウジング部品を備えた図7のアトマイザの下方端部の略図である。
【図11】図7の一部の拡大図である。
【図12】図10のアトマイザの一部を第1のロック状態で示す概略断面図である。
【図13】下側ハウジング部品が設けられていない図12のアトマイザの略図である。
【図14】図7と比較して90°回転させたアトマイザを計数装置の第2のカウンタ付きで示す概略断面図である。
【図15】第2のカウンタを備えた図14のアトマイザのハウジング上側部品の概略側面図である。
【図16】ロック解除状態にある図15の第2のカウンタの一部の概略断面図である。
【図17】図16に対応した第2のロック状態にある第2のカウンタの断面図である。
【図18】第2の実施形態として提案されたアトマイザの略図である。
【図19】組み立て状態にある第3の実施形態として提案されたアトマイザの略図である。
【図20】運搬状態にある保護キャップ付きの図19のアトマイザの下側ハウジング部品の概略断面図である。
【図21】非引っ張り操作状態にある図19のアトマイザの概略断面図である。
【図22】図21の拡大断面図である。
【図23】引っ張り操作状態にある図19のアトマイザの概略断面図である。
【図24】図23の拡大断面図である。
【図25】ロック解除状態にある第4の実施形態としてのアトマイザの第1のカウンタの概略断面図である。
【図26】第1のロック状態にある図25に対応したアトマイザの断面図である。
【図27a】1つの状態にある図25のアトマイザの第2のカウンタを含むカウンタ装置の略図である。
【図27b】別の状態にある図25のアトマイザの第2のカウンタを含むカウンタ装置の略図である。
【図27c】別の状態にある図25のアトマイザの第2のカウンタを含むカウンタ装置の略図である。
【図28a】ロック解除状態及び第2のロック状態にある図27の第2のカウンタの概略断面図である。
【図28b】ロック解除状態及び第2のロック状態にある図27の第2のカウンタの概略断面図である。
【図29】ロック解除状態にある第5の実施形態として提案されたアトマイザの一部の概略断面図である。
【図30】第1又は第2のロック状態ある図29の提案されたアトマイザの概略断面図である。
【図31】ロック解除状態にある第6の実施形態として提案されたアトマイザの一部の略図である。
【図32】図31の提案されたアトマイザの別の図である。
【図33】第1又は第2のロック状態にある図31の提案されたアトマイザの概略断面図である。
【符号の説明】
【0178】
1 アトマイザ(噴霧器)
2 流体
3 容器
4 袋
5 加圧器
6 ホルダ
7 駆動ばね
8 ロック要素
9 送出管
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 放出ノズル
13 マウスピース
14 エーロゾル
15 エアベント
16 上側ハウジング部品
17 内側部品
17a 内側部品の上側部分
17a 内側部品の上側部分
18 ハウジング部品(下側部品)
19 保持要素
20 ばね(下側ハウジング部品のばね)
21 容器フロア
22 穿刺要素
23 カウンタ装置
24 保護キャップ
25 第1のコード付け要素
26 第2のコード付け要素
27 シール
28 隔膜
29 連結要素
30 アダプタ
31 第1のカウンタ
32 第2のカウンタ
33 作動要素
34 第1の計数リング
35 第2の計数リング
36 案内面
37 運搬アーム
38 傾斜面
39 作動ノーズ
40 表示装置
41 ロック部品
42 突出部
43 凹部
44 ばね
45 制御部品
46 区分
47 凹部
48 ねじ山付きスピンドル
49 ライダ
50 制止要素
51 アクチュエータ
52 滑り面
53 滑り面
54 アダプタ
55 ロック部材
56 受座
57 ロック解除要素
58 補助アーム
59 安全ボルト
60 開口部
61 結合要素
62 リング区分
63 隙間
64 カウンタ要素
65 ピン
66 窓
67 リング
68 傾斜面又は傾斜路
69 継手
70 シャフト
71 リング区分
72 ばね
73 上側シャフト
74 駆動リング
75 係合区分
76 円周方向・軸方向平面
77 フィンガ
78 ロック装置
79 凹部
80 溝
81 凹部
82 アーム
83 突出部
84 傾斜平面
85 ばねアーム
86 肩
87 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体(2)のアトマイザ(1)であって、
前記流体(2)が入っている、好ましくは、挿入可能であり、より好ましくは、交換可能な容器(3)と、
前記アトマイザ(1)の作動、及び(又は)、挿入されている前記容器(3)の個数を計数するカウンタ装置(23)と、
好ましくは、前記容器(3)を挿入すると共に、(或いは)、交換するために前記アトマイザ(1)に取り付け可能であり、又は、これから取り外し可能なハウジング部品(18)とを有するアトマイザにおいて、
前記アトマイザ(1)の作動を計数する前記カウンタ装置(23)、又は、少なくとも前記カウンタ装置の第1のカウンタ(31)は、特に、前記ハウジング部品(18)上に配置されていて、前記カウンタ装置は、前記アトマイザ(1)が、前記アトマイザ(1)の或る特定の作動回数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器(3)の取り出し、又は、新品の容器(3)の挿入ができないようにロックされるような仕方で設計されており(第1のロック状態)、且つ(或いは)、
前記カウンタ装置(23)は、前記アトマイザ(1)が、挿入された容器(3)の或る特定の個数及び更に該当する場合には現在の容器(3)の入った前記アトマイザ(1)の或る特定の作動回数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器(3)の取り出し、又は、新品の容器(3)の挿入ができないようにロックされるよう設計されている(第2のロック状態)、
ことを特徴とするアトマイザ。
【請求項2】
前記第1のロック状態、又は、前記第2のロック状態では、流体(2)の運搬、及び(又は)、噴霧をトリガするよう作動されなければならない前記アトマイザ(1)のロック要素(8)、特にキーがロックされることを特徴とする、請求項1記載のアトマイザ。
【請求項3】
前記アトマイザは、加圧器(5)、及び(又は)、駆動ばね(7)を有し、前記第1のロック状態、又は、前記第2のロック状態における前記加圧器(5)、又は、前記駆動ばね(7)の引っ張り操作がロックされることを特徴とする、請求項1又は2記載のアトマイザ。
【請求項4】
流体抜き出し、流体運搬、流体加圧、及び(又は)、流体噴霧のために前記ハウジング部品(18)を一回転方向に回転させることができ、前記ハウジング部品(18)は、前記第1のロック状態、又は、前記第2のロック状態では、前記回転方向に回転しないようロックされることを特徴とする、請求項1から3のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項5】
前記ハウジング部品(18)を取り外して前記容器(3)を交換することにより前記第1のロック状態をリセットできることを特徴とする、請求項1から4のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項6】
前記ハウジング部品(18)は、前記第1のロック状態、又は、前記第2のロック状態では、前記アトマイザ(1)からもはや取り外せないことを特徴とする、請求項1から5のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項7】
前記容器(3)は、流体抜き出し、流体運搬、流体加圧、及び(又は)、流体噴霧中、好ましくは、軸方向運動を行い、且つ(或いは)、行程様運動を行い、特に、前記カウンタ装置(23)は、前記容器(3)の運動、又は、その端位置のうちの1つを記録し、これを前記アトマイザ(1)の作動回数として計数することを特徴とする、請求項1から6のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項8】
特に、請求項1から7のうちいずれか1項に記載の流体(2)のアトマイザ(1)であって、
前記流体(2)が入っている、好ましくは、挿入可能であり、より好ましくは交換可能な容器(3)と、
前記アトマイザ(1)の作動、及び(又は)、挿入されている前記容器(3)の個数を計数するカウンタ装置(23)と、
好ましくは、前記容器(3)を挿入すると共に、(或いは)、交換するために前記アトマイザ(1)に取り付け可能であり又はこれから取り外し可能なハウジング部品(18)とを有し、
前記容器(3)が、流体の抜き出し、流体運搬、流体加圧、及び(又は)、流体噴霧中、好ましくは、軸方向、且つ(或いは)、行程様運動を行う、アトマイザにおいて、
前記容器(3)は、前記カウンタ装置(23)の作動要素(33)を備え、前記カウンタ装置(23)が、前記容器(3)の運動又は位置を記録し、これを前記アトマイザ(1)の作動回数として計数するようになっている、
ことを特徴とするアトマイザ。
【請求項9】
前記作動要素(33)は、アダプタ(30)を介して回転可能に、間接的に、又は、直接的に、好ましくは、取り外すことができない仕方で前記容器(3)に取り付けられていることを特徴とする、請求項8記載のアトマイザ。
【請求項10】
前記作動要素(33)は、好ましくは、アーム状区分を有し、前記アーム状区分は、前記容器(3)の運動方向に、又は、これに斜めに延びて前記カウンタ装置(23)の少なくとも1つの計数リング(34)と間接的に、又は、直接的に相互作用し、前記容器(3)が動くと、前記計数リング(34)が一刻み分、又は、一カウンタステップだけ回転するようになっていることを特徴とする、請求項8又は9記載のアトマイザ。
【請求項11】
前記アトマイザ(1)は、前記アトマイザ(1)の或る特定の作動回数、及び(又は)、挿入された容器(3)の個数に達し、又は、これを超えた場合、それ以上の作動ができず、しかも、(或いは)、現在の容器(3)の取り出し、又は、新品の容器(3)の挿入ができないようにロックされることを特徴とする、請求項8から10のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項12】
前記カウンタ装置(23)は、前記容器(3)の端位置、好ましくは、引っ張り操作された前記アトマイザ(1)の到達、若しくは、通過、又は、前記アトマイザ(1)、又は、駆動ばね(7)を引っ張り操作し、又は、解除したときの前記容器(3)の運動を記録し、これを前記アトマイザ(1)の作動回数として計数することを特徴とする、請求項7から11のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項13】
前記カウンタ装置(23)は、前記容器(3)の前記運動を機械的に、光学的に、電気的に、誘導的に、容量的に、且つ、(或いは)、別の無接触方式で記録することを特徴とする、請求項7から12のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項14】
前記カウンタ装置(23)、及び、特に前記アトマイザ(1)は、作動が純粋に機械式であることを特徴とする、請求項1から13のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項15】
前記カウンタ装置(23)は、前記容器(3)からの流体(2)の各々の抜き出し、駆動ばね(7)、又は、前記アトマイザ(1)の加圧器(5)の各々の引っ張り操作、又は、各々の噴霧を記録し、これを前記アトマイザ(1)の作動回数として計数することを特徴とする、請求項1から14のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項16】
前記カウンタ装置(23)は、前記アトマイザ(1)により、特に現在の容器(3)に関して実行され、又は、依然として、実行できる作動を計数し、好ましくは、これを表示する、請求項1から15のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項17】
前記容器(3)を交換したとき、前記カウンタの値を手動で、又は、自動的にリセットでき、前記リセットは、前記アトマイザ(1)の組み立て状態ではロックされることを特徴とする、請求項16記載のアトマイザ。
【請求項18】
前記カウンタ装置(23)は、2つ以上の容器(3)が用いられた場合、実行され、又は、依然として、実行可能な前記アトマイザ(1)の全作動を計数して、好ましくは、これを表示することを特徴とする、請求項1から16のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項19】
前記カウンタ装置(23)は、好ましくは、前記アトマイザ(1)により既に実行され、若しくは、依然として、実行可能な作動回数、及び(又は)、挿入され、若しくは、依然として、挿入可能な容器(3)の個数を表示するための光学式、及び(又は)、音響式表示装置(40)を有することを特徴とする、請求項1から18のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項20】
前記ハウジング部品(18)は、前記アトマイザ(1)を引っ張り操作すると共に、(或いは)、流体(2)を運搬するために一回転方向に回転可能であることを特徴とする、請求項1から19のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項21】
前記ハウジング部品(18)を前記回転方向に回転させると、前記容器(3)を前記ハウジング部品内に動かすことができることを特徴とする、請求項20記載のアトマイザ。
【請求項22】
前記ハウジング部品(18)、及び、好ましくは、前記容器(3)を前記アトマイザ(1)から軸方向に取り外すために、前記ハウジング部品(18)は、特に前記アトマイザ(1)を引っ張り操作した場合にのみ、前記回転方向とは逆の解除方向に回転可能であることを特徴とする、請求項20又は21記載のアトマイザ。
【請求項23】
前記ハウジング部品(18)、及び(又は)、前記アトマイザ(1)は、前記ハウジング部品(18)を前記解除方向に回転させると、前記ハウジング部品(18)、及び、好ましくは、前記容器(3)を前記アトマイザ(1)から軸方向に解除できるよう前記回転軸線に対して傾斜した滑り面(52,53)を有することを特徴とする、請求項22記載のアトマイザ。
【請求項24】
前記アトマイザ(1)は、駆動ばね(7)を備えた加圧器(5)を有し、特に、流体(2)の噴霧は、前記駆動ばね(7)の力によってのみ起こることを特徴とする、請求項1から23のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項25】
前記駆動ばね(7)は、前記ハウジング部品(18)内に配置されていることを特徴とする、請求項24記載のアトマイザ。
【請求項26】
前記ハウジング部品(18)は、特に前記駆動ばね(7)を引っ張り操作したときに、少なくともロック解除を阻止することにより、前記駆動ばね(7)を解除した場合にしか、前記アトマイザ(1)から取り外せないことを特徴とする、請求項25記載のアトマイザ。
【請求項27】
前記カウンタ装置(23)は、前記駆動ばね(7)を放射状に包囲していることを特徴とする、請求項24から26のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項28】
前記カウンタ装置(23)は、前記アトマイザ(1)の作動を計数する第1のカウンタ(31)、及び、挿入された容器(3)の個数を計数する第2のカウンタ(32)を有することを特徴とする、請求項1から27のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項29】
前記第1のカウンタ(31)と、前記第2のカウンタ(32)は、特に前記容器(3)の交換中又は前記容器(3)の交換の目的で互いに分離できることを特徴とする、請求項28記載のアトマイザ。
【請求項30】
前記第1のカウンタ(31)は、特に前記容器(3)を交換する際に交換可能であることを特徴とする、請求項29又は30記載のアトマイザ。
【請求項31】
前記カウンタ装置(23)、又は、前記第1のカウンタ(31)は、前記ハウジング部品(18)に取り外すことができない仕方で連結され、特に、前記ハウジング部品(18)の軸方向又は前側端領域内に配置され、又は、前記容器(3)を円形に包囲していることを特徴とする、請求項28から30のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項32】
前記容器(3)の交換のため、前記容器(3)、及び、前記カウンタ装置(23)、又は、前記第1のカウンタ(31)と共に、前記ハウジング部品(18)のみ交換可能であることを特徴とする、請求項28から31のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項33】
前記第2のカウンタ(32)は、前記アトマイザ(1)、特に前記アトマイザ(1)のハウジング上側部品(16)、又は、好ましくは、回転可能な内側部品(17)に取り外せない仕方で連結され、又は、これに組み込まれていることを特徴とする、請求項28から32のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項34】
前記アトマイザ(1)は、特に前記アトマイザ(1)を引っ張り操作するための可動部品、又は、回転可能な部品、特に内側部品(17)を有することを特徴とする、請求項1から33のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項35】
前記カウンタ装置(23)、又は、前記カウンタ装置(23)の第2のカウンタ(32)は、前記内側部品上に配置されていることを特徴とする、請求項34記載のアトマイザ。
【請求項36】
前記カウンタ装置(23)、又は、前記カウンタ装置(23)の第2のカウンタ(32)は、ライダ(49)を備えた、ねじ山付きスピンドル(48)を有し、特に、前記ねじ山付きスピンドル(49)は、前記アトマイザ(1)に対する内側部品(17)の回転によって回転可能であることを特徴とする、請求項1から35のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項37】
前記ライダ(49)は、制止要素(50)を前記第1のロック状態、又は、前記第2のロック状態で作動させて、前記アトマイザ(1)に対する前記内側部品の回転を制止するようになっていることを特徴とする、請求項34又は36記載のアトマイザ。
【請求項38】
前記アトマイザ(1)は、好ましくは、前記アトマイザ(1)のロック要素(8)をロックするロック装置(78)を有し、前記ロック装置は、流体(2)の運搬、及び(又は)、噴霧をトリガするためには、前記ロック装置を前記第1のロック状態、及び(又は)、前記第2のロック状態で作動させなければならないことを特徴とする、請求項1から37のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項39】
前記ロック装置(78)は、前記内側部品上に配置されていることを特徴とする、請求項34又は38記載のアトマイザ。
【請求項40】
前記第1のロック状態、及び(又は)、前記第2のロック状態では、前記アトマイザ(1)に対する前記内側部品の回転、及び(又は)、前記ロック要素(8)の作動は、制止されることを特徴とする、請求項34又は38記載のアトマイザ。
【請求項41】
前記ロック装置(78)は、特に前記アトマイザ(1)の長手方向軸線、回転軸線、又は、運動軸線に平行に動くことができるロック部品(41)を有し、前記ロック部品は、前記ロック状態では、前記アトマイザ(1)、特に前記ロック要素(8)の作動を制止することを特徴とする、請求項38から40のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項42】
前記ロック部品(41)は、前記ロック状態では、前記ロック要素(8)と前記アトマイザ(1)のハウジング上側部品(16)との間に係合することを特徴とする、請求項41記載のアトマイザ。
【請求項43】
前記ロック部品(41)は、クランク始動方式、及び(又は)、強制方式で動かされることを特徴とする、請求項41又は42記載のアトマイザ。
【請求項44】
前記ロック装置(78)は、制御部品(45)を有し、前記制御部品は、特に、前記ロック部品(41)の作動、又は、運動を可能にするために前記アトマイザ(1)の前記長手方向軸線、前記回転軸線、又は、前記運動軸線に対して周方向に移動可能であることを特徴とする、請求項38又は請求項41から43のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項45】
前記制御部品(45)は、前記アトマイザ(1)の制止状態、又は、ロック状態を達成するために、特に前記軸線に平行に前記ライダ(49)によって作動可能であり、又は、移動可能であることを特徴とする、請求項36又は44記載のアトマイザ。
【請求項46】
前記制御部品(45)は、前記ロック部品(41)の作動を可能にするために、前記アトマイザ(1)の作動、特に引っ張り操作中、特に好ましくは、前記軸線に平行な先の変位後のみ、移動可能であり、特に、周方向に変位可能であることを特徴とする、請求項44又は45記載のアトマイザ。
【請求項47】
前記制御部品(45)は、前記アトマイザ(1)に対する前記内側部品の回転により、前記ロック部品(41)の作動を可能にするために周方向に変位可能であることを特徴とする、請求項34又は46記載のアトマイザ。
【請求項48】
前記第1のロック状態、及び(又は)、前記第2のロック状態を逆にすることができないことを特徴とする、請求項1から47のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項49】
前記加圧又は噴霧は、特に推進ガスを用いないで、好ましくは、ばねの力によって純粋に機械式に起こることを特徴とする、請求項1から48のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。
【請求項50】
前記アトマイザ(1)は、特に医学的エアゾール療法のための携帯可能な吸入器として設計されていることを特徴とする、請求項1から49のうちいずれか1項に記載のアトマイザ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27a】
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【図27b】
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【図27c】
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【図28a】
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【図28b】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2009−505703(P2009−505703A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527348(P2008−527348)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【国際出願番号】PCT/EP2006/008029
【国際公開番号】WO2007/022898
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】