説明

アトモキセチン製剤

本発明は、アトモキセチンとその塩類、特に塩酸アトモキセチンから成り、ワックス投薬体、プレスコート投薬体、およびスプリンクル投薬体などの新しい投薬体、またその他の新しい投薬体を提示する。本発明は更に、アトモキセチンおよびその塩類の、持続放出およびパルス放出投薬体を提示する。新規アトモキセチン投薬体の製造法を示す。本件に開示の投薬体の有効量を、単独で、あるいは1つ以上の他の薬剤と組み合わせて投与することによる、アルツハイマー痴呆などの老年痴呆、注意欠陥障害、およびその他の神経精神医学的障害の治療法も、本発明により提示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスを含む固体投薬製剤であって、
前記マトリックスは、
薬学的有効量のアトモキセチンまたはその薬学的許容塩と、
ワックス材料と、
含むことを特徴とする固体投薬製剤。
【請求項2】
請求項1に記載の固体投薬製剤であって、前記マトリックスは、薬学的有効量の塩酸アトモキセチンを含むことを特徴とする固体投薬製剤。
【請求項3】
請求項2に記載の固体投薬製剤であって、前記ワックス材料は、カルナウバろう、ベヘン酸グリセリル、カスターワックス、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする固体投薬製剤。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体投薬体であって、前記マトリックスは、コーティング組成物で被覆されていることを特徴とする固体投薬体。
【請求項5】
請求項4に記載の固体投薬体であって、前記コーティング組成物は、機能性コーティング組成物であることを特徴とする固体投薬体。
【請求項6】
請求項5に記載の固体投薬体であって、
前記機能性コーティング組成物は、
非透水性成分と、
水溶性成分と、
を含むことを特徴とする固体投薬体。
【請求項7】
請求項4に記載の固体投薬体であって、前記コーティング組成物は、非機能性コーティング組成物であることを特徴とする固体投薬体。
【請求項8】
請求項7に記載の固体投薬体であって、前記非機能性コーティング組成物は、水溶性成分を含み、非透水性成分は殆ど含まれないことを特徴とする固体投薬体。
【請求項9】
請求項8に記載の固体投薬体であって、前記非機能性コーティング組成物は、薬学的に許容可能な染料類、顔料類、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする固体投薬体。
【請求項10】
請求項1または請求項2に記載の固体投薬体であって、前記マトリックスは、加工助剤を更に含むことを特徴とする固体投薬体。
【請求項11】
請求項1に記載の固体投薬体であって、前記マトリックスは、追加の活性試剤を更に含むことを特徴とする固体投薬体。
【請求項12】
マトリックスを含む固体投薬体の製造法であって、
前記製造法は、
ワックス様材料を加熱溶融して溶融体を生成する工程と、
塩酸アトモキセチンを前記溶融体と共に造粒して顆粒を生成する工程と、
前記顆粒を粉砕する工程と、
前記顆粒を圧縮してマトリックスを生成する工程と、
を含むことを特徴とする固体投薬体の製造法。
【請求項13】
請求項12に記載の製造法であって、顆粒を圧縮してマトリックスを生成する工程の前に、顆粒に加工助剤を混合する工程を更に含むことを特徴とする製造法。
【請求項14】
請求項13に記載の製造法であって、機能性および/または非機能性コーティングでマトリックスを被覆する工程を更に含むことを特徴とする製造法。
【請求項15】
請求項13に記載の製造法より生成した固体投薬体。
【請求項16】
請求項2に記載の固体投薬体であって、STRATTERAから成る同じ強さの投薬体の寸法より著しく小さい寸法を持つことを特徴とする固体投薬体。
【請求項17】
請求項1または請求項2に記載の固体投薬体を含む錠剤。
【請求項18】
請求項17に記載の錠剤であって、機能性または非機能性コーティングを更に含むことを特徴とする錠剤。
【請求項19】
請求項1または請求項2に記載の固体投薬体を含むカプセル。
【請求項20】
コア組成物とコーティング組成物とを含むプレスコート(press-coat:圧縮被覆)投薬体であって、
前記コア組成物は、活性試剤とワックス様材料とを含み、前記活性試剤は、アトモキセチンまたはその薬学的許容塩であり、
前記コーティング組成物は親水性ポリマーを含み、
前記コーティング組成物は前記コア組成物上にプレスコートされている、
ことを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項21】
請求項20に記載のプレスコート投薬体であって、前記活性試剤は塩酸アトモキセチンであることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項22】
請求項21に記載のプレスコート投薬体であって、前記コーティング組成物は活性試剤を更に含むことを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項23】
請求項22に記載のプレスコート投薬体であって、前記コーティング組成物に含まれる前記活性試剤は塩酸アトモキセチンであることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項24】
請求項22に記載のプレスコート投薬体であって、前記コア組成物中の前記活性試剤の、前記コーティング組成物中の前記活性試剤に対する比は、約1:99〜約99:1であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項25】
請求項22に記載のプレスコート投薬体であって、前記コア組成物中の前記活性試剤の、前記コーティング組成物中の前記活性試剤に対する比は、約5:3以上であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項26】
請求項20から請求項25のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記ワックス様材料は、カルナウバろう、トリベヘニン(tribehenin)、脂肪族アルコール類、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、脂肪酸類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ポリエチレン類、カスターワックス、C16〜30脂肪酸トリグリセリド類、みつろう、またはそれらを組み合わせた混合物であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項27】
請求項20から請求項26のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記親水性ポリマーは親水性セルロースポリマーを含むことを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項28】
請求項27に記載のプレスコート投薬体であって、前記プレスコート投薬体は塩酸アトモキセチンである活性試剤を含むコア組成物を含み、前記親水性セルロースポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項29】
請求項20に記載のプレスコート投薬体であって、
前記プレスコート投薬体は、
アトモキセチンまたは塩酸アトモキセチンである活性試剤と、カルナウバろうと、を含むコア組成物と、
活性試剤とヒドロキシプロピルメチルセルロースとを含むコーティング組成物と、
を含み、
前記コーティング組成物は前記コア上にプレスコートされている、
ことを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項30】
請求項29に記載のプレスコート投薬体であって、
前記プレスコート投薬体は、
塩酸アトモキセチンとカルナウバろうとを含むコア組成物と、
塩酸アトモキセチンとヒドロキシプロピルメチルセルロースとを含むコーティング組成物と、
塩酸アトモキセチンを含む追加コーティング組成物と、
を含み、
前記コーティング組成物は前記コア上にプレスコートされている、
ことを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項31】
請求項30に記載のプレスコート投薬体であって、前記追加コーティング組成物は、即時放出(immediate-release)コーティング組成物であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項32】
請求項29から請求項31のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記コア組成物中の前記活性試剤と前記コーティング組成物中の前記活性試剤は、ほぼ0次の放出プロフィールを示す含有量であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項33】
請求項29から請求項31のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記コア組成物中の前記活性試剤と前記コーティング組成物中の前記活性試剤は、ほぼ1次の放出プロフィールを示す含有量であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項34】
請求項29から請求項31のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記コア組成物中の前記活性試剤と前記コーティング組成物中の前記活性試剤は、ほぼ2次の放出プロフィールを示す含有量であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項35】
請求項20から請求項34のいずれか1項に記載のプレスコート投薬体であって、前記プレスコート投薬体は錠剤であることを特徴とするプレスコート投薬体。
【請求項36】
プレスコート投薬体の製造法であって、
前記製造法は、
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩と、ワックス様材料と、を含むコア組成物を製造する工程と、
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩と、親水性ポリマーと、を含むコーティング組成物を製造する工程と、
前記コーティング組成物を前記コア組成物上にプレスコートしてプレスコート投薬体を製造する工程と、
を含むことを特徴とする製造法。
【請求項37】
多数のミクロペレット(micropellets)を封入した容易に開放可能なカプセルを含む、アトモキセチンの投薬体であって、前記ミクロペレットのそれぞれは、第1コーティング混合物で被覆された種と、前記第1コーティング混合物の上に被覆した第2コーティング混合物と、を含み、前記第1コーティング混合物は、アトモキセチンとポリビニルピロリドンとから成り、前記第2コーティング混合物は、約70〜約90重量%の非親水性ポリマーと約10〜約30重量%の親水性ポリマーとから成ることを特徴とする投薬体。
【請求項38】
請求項37に記載の投薬体であって、前記非親水性ポリマーはエチルセルロースであることを特徴とする投薬体。
【請求項39】
請求項37または請求項38に記載の投薬体であって、前記親水性ポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロースであることを特徴とする投薬体。
【請求項40】
請求項37に記載の投薬体であって、前記投薬体は、持続放出(sustained-release)投薬体として配合されていることを特徴とする投薬体。
【請求項41】
請求項37に記載の投薬体であって、前記第2コーティング混合物の重量は、前記第2コーティングを被覆する前のミクロペレット重量の約5〜10%であることを特徴とする投薬体。
【請求項42】
請求項37に記載の投薬体であって、前記第2コーティング混合物は、約3部のエチルセルロースに対して約1部のヒドロキシプロピルセルロースを含むことを特徴とする投薬体。
【請求項43】
請求項37に記載の投薬体であって、前記ポリビニルピロリドンは約3万〜約5万の分子量を持つことを特徴とする投薬体。
【請求項44】
請求項43に記載の投薬体であって、前記ポリビニルピロリドンは約4万の分子量を持つことを特徴とする投薬体。
【請求項45】
請求項37に記載の投薬体であって、前記種は60/80メッシュの大きさを持つ糖であることを特徴とする投薬体。
【請求項46】
請求項37に記載の投薬体であって、更に、前記ミクロペレットは約0.5〜約0.7mmの平均粒径を持つことを特徴とする投薬体。
【請求項47】
味をマスクした(taste-masked:矯味)液状投薬体であって、
前記液状投薬体は、
活性試剤から成る粒子と、
前記粒子を封入しているポリマーと、
封入化粒子を懸濁させるための液状懸濁媒体と、
を含み、
前記活性試剤は、アトモキセチンまたはその薬学的許容塩であり、
前記ポリマーは、ポリマー鎖上に4級アンモニウム基を持ち、
前記液状懸濁媒体は、前記活性試剤がほぼ不溶なままであるような所定のpHに調整した水系媒体を含む、
ことを特徴とする矯味液状投薬体。
【請求項48】
請求項47に記載の矯味液状投薬体であって、前記液状投薬体は速溶性の形態であることを特徴とする矯味液状投薬体。
【請求項49】
請求項47に記載の矯味液状投薬体であって、前記活性試剤は塩酸アトモキセチンであることを特徴とする矯味液状投薬体。
【請求項50】
請求項47に記載の液状投薬体であって、前記ポリマーは、4級アンモニウム基を持つアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類の共重合体、あるいは、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸トリエチルアンモニウムの共重合体であることを特徴とする液状投薬体。
【請求項51】
請求項47から請求項50のいずれか1項に記載の液状投薬体であって、ポリマーの活性試剤に対する比は約0.01:1〜約10:1であることを特徴とする液状投薬体。
【請求項52】
請求項47に記載の液状投薬体であって、前記活性試剤は、イオン交換錯体またはシクロデキストリン錯体の形、あるいは、ワックス、脂質、溶解抑制剤、味マスキング(taste-masking)剤、味抑制(taste-suppressing)剤、キャリヤ、賦形剤、および充填剤との混合物、または前述の形の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする液状投薬体。
【請求項53】
追加のポリマーを更に含む、請求項47に記載の液状投薬体であって、前記追加ポリマーは、セルロースエーテル、セルロースエステル、または酸性またはアルカリ性のpHで溶解するポリマーであることを特徴とする液状投薬体。
【請求項54】
請求項47に記載の液状投薬体であって、前記懸濁媒体は緩衝剤を更に含むことを特徴とする液状投薬体。
【請求項55】
請求項54に記載の液状投薬体であって、前記緩衝剤は、0.1〜1モル/リットルの緩衝強度を持つことを特徴とする液状投薬体。
【請求項56】
安定剤を更に含む、請求項47に記載の液状投薬体であって、前記安定剤は、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、微結晶セルロース、コロイド状シリカ、ベントナイト粘土、または前述の安定剤のいずれかの組み合わせであることを特徴とする液状投薬体。
【請求項57】
請求項47に記載の液状投薬体であって、前記粒径は約0.1〜約500μmであることを特徴とする液状投薬体。
【請求項58】
咀嚼(chewable)矯味投薬体であって、
前記投薬体は、
薬理活性試剤を含むコアを備えた、直径約10μm〜約1.5mmのマイクロカプセルと、
咀嚼に耐える十分な弾性を持つポリマー混合物コーティングと、
を含み、
前記薬理活性試剤は、アトモキセチンまたはその薬学的許容塩であり、
前記ポリマー混合物コーティングは、
約50重量%の、少なくとも約30℃の温度でポリマー塗膜を形成するポリマーと、
約50重量%の、約25℃以下の温度でポリマー塗膜を形成する低温塗膜形成共重合体と、
を含み、
前記ポリマー混合物コーティングは、胃内での薬理活性試剤の放出に適合させたものである、
ことを特徴とする投薬体。
【請求項59】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、少なくとも約30℃の温度でポリマー塗膜を形成する前記ポリマーは、エチルセルロースであることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項60】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、前記投薬体は持続放出投薬体であることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項61】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、前記低温塗膜形成共重合体は、メタクリル酸エステル(mathacrylic acid ester)共重合体またはスチレン−アクリラート共重合体であることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項62】
請求項61に記載の矯味投薬体であって、前記低温塗膜形成共重合体は、約80万の平均分子量を持つポリメタクリル酸エステル共重合体を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項63】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、前記コアは更に希釈剤を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項64】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、前記ポリマーコーティングは更に可塑剤を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項65】
請求項64に記載の矯味投薬体であって、前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、トリアセチン、ビニルピロリドン、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、またはクエン酸エステルであることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項66】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、前記活性試剤は塩酸アトモキセチンであることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項67】
請求項58に記載の矯味投薬体であって、
前記ポリマー混合物コーティングは、約70重量%のエチルセルロースポリマー水性分散液と、約30重量%の低温塗膜形成共重合体とを含み、
前記ポリマー混合物コーティングは、活性試剤の胃内での放出に適合させたものである、
ことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項68】
上部腸管内で活性試剤を急速に放出するために配合された、請求項58に記載の矯味投薬体。
【請求項69】
請求項68に記載の矯味投薬体であって、
前記ポリマー混合物コーティングは、約50重量%のエチルセルロースポリマー水性分散液と、約50重量%の低温塗膜形成ポリマーとを含み、
前記ポリマー混合物コーティングは、活性試剤の上部腸管内での放出に適合させたものである、
ことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項70】
請求項68に記載の矯味投薬体であって、前記低温塗膜形成共重合体は、約80万の平均分子量を持つポリメタクリル酸エステル共重合体を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項71】
請求項68に記載の矯味投薬体であって、前記コアは更に希釈剤を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項72】
請求項68に記載の矯味投薬体であって、前記ポリマー混合物コーティングは更に可塑剤を含むことを特徴とする矯味投薬体。
【請求項73】
請求項72に記載の矯味投薬体であって、前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、トリアセチン、ビニルピロリドン、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、またはクエン酸エステルであることを特徴とする矯味投薬体。
【請求項74】
請求項1、請求項20、または請求項37のいずれか1項に記載の投薬体であって、前記投薬体は、投与後0〜24時間の間に、同重量のSTRATTERAが投与後0〜24時間の間に示すAUCの80%以上、120%以下のAUCを示すことを特徴とする投薬体。
【請求項75】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を制御放出形態で含む経口投薬体であって、前記経口投薬体は、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、患者への投与後約48時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C48)とを示し、CmaxのC48に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項76】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を制御放出形態で含む経口投薬体であって、前記経口投薬体は、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、患者への投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxのC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項77】
請求項75または請求項76に記載の経口投薬体であって、前記患者はヒトであることを特徴とする経口投与体。
【請求項78】
請求項77に記載の経口投薬体であって、ヒトである前記患者は、完全に代謝する者(extensive metabolizer)であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項79】
請求項1、請求項20、または請求項37のいずれか1項に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、ヒトである患者に投与した場合に、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約48時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C48)とを示し、CmaxのC48に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項80】
請求項1、請求項20、または請求項37のいずれか1項に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、ヒトである患者に投与した場合に、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxのC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項81】
塩酸アトモキセチンを含む、請求項75から請求項80のいずれか1項に記載の経口投薬体。
【請求項82】
請求項75から請求項81のいずれか1項に記載の経口投薬体であって、前記比は定常状態において達成されることを特徴とする経口投薬体。
【請求項83】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を制御放出形態で含む経口投薬体であって、前記経口投薬体は、ヒトである患者に投与した場合に、定常状態において、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約12時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C12)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxとC12との間の平均アトモキセチン血漿中濃度は、C12とC24との間の平均アトモキセチン血漿中濃度とほぼ等しいことを特徴とする経口投薬体。
【請求項84】
請求項83に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、若年のヒトである患者に投与した場合に、定常状態において、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約12時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C12)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxとC12との間の平均アトモキセチン血漿中濃度は、C12とC24との間の平均アトモキセチン血漿中濃度とほぼ等しいことを特徴とする経口投薬体。
【請求項85】
請求項1、請求項20、または請求項37のいずれか1項に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、ヒトである患者に投与した場合に、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約12時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C12)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxとC12との間の平均アトモキセチン血漿中濃度は、C12とC24との間の平均アトモキセチン血漿中濃度とほぼ等しいことを特徴とする経口投薬体。
【請求項86】
塩酸アトモキセチンを含む、請求項83から請求項85のいずれか1項に記載の経口投薬体。
【請求項87】
請求項85または請求項86に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、投与後5.5〜12時間の間にCmaxを示すことを特徴とする経口投薬体。
【請求項88】
請求項85または請求項86に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、投与後2〜3.5時間の間にCmaxを示すことを特徴とする経口投薬体。
【請求項89】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を持続放出形態で含む経口投薬体であって、前記経口投薬体は、定常状態において、投与後0〜約12時間の間の第1最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax1)と、投与後約12〜約24時間の間の第2最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax2)とを示し、Cmax1とCmax2との比は約1:4〜約4:1であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項90】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩をパルス(pulsed)放出形態で含む経口投薬体であって、前記経口投薬体は、定常状態において、投与後0〜約3時間の間の第1最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax1)と、投与後約5〜約9時間の間の第2最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax2)とを示し、Cmax1とCmax2との比は約1:4〜約4:1であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項91】
塩酸アトモキセチンを含む、請求項89または請求項90に記載の経口投薬体。
【請求項92】
請求項89に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、定常状態において、投与後0〜約12時間の間の第1最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax1)と、投与後約12〜約24時間の間の第2最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax2)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、Cmax1とCmax2との間の平均アトモキセチン血漿中濃度は、Cmax2とC24との間の平均アトモキセチン血漿中濃度とほぼ等しいことを特徴とする経口投薬体。
【請求項93】
請求項90に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、定常状態において、投与後0〜約5時間の間の第1最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax1)および第1最小アトモキセチン血漿中濃度(Cmin1)と、投与後約5〜約9時間の間の第2最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax2)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、Cmax1のCmin1に対する比は約4:1以下、またはCmax2のC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項94】
請求項89に記載の経口投薬体であって、前記経口投薬体は、定常状態において、投与後0〜約12時間の間の最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax1)および第1最小アトモキセチン血漿中濃度(Cmin1)と、投与後12〜24時間の間の第2最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax2)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、Cmax1のCmin1に対する比は約4:1以下、またはCmax2のC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項95】
max2は、投与の約12〜約14時間後に起こる、請求項94に記載の経口投薬体。
【請求項96】
max2は、投与の約6〜約8時間後に起こる、請求項93に記載の経口投薬体。
【請求項97】
請求項93から請求項96のいずれか1項に記載の経口投薬体であって、定常状態において、Cmax1のCmin1に対する比と、Cmax2のC24に対する比との差は、約30%以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項98】
請求項97に記載の経口投薬体であって、Cmax1のCmin1に対する比と、Cmax2のC24に対する比との差は、約20%以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項99】
第1サブユニットと第2サブユニットとを含む持続放出経口投薬体であって、
前記第1サブユニットは、アトモキセチンと第1放出抑制材料とを含み、
前記第2サブユニットは、アトモキセチンと第2放出抑制材料とを含み、
前記第1および第2放出抑制材料は同じまたは異なるものであっても良く、
記投薬体は、定常状態において、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxのC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項100】
請求項89または請求項90に記載の経口投薬体であって、Cmax1のCmax2に対する比は1:1.5以上、約1:4以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項101】
請求項100に記載の経口投薬体であって、Cmax1のCmax2に対する比は1:3以上であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項102】
注意欠陥障害の治療法であって、
前記治療法は、アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を含む経口持続放出投薬体を、1日1回を基準としてヒトに経口投与する工程を含み、
前記投薬体は、定常状態において、最大アトモキセチン血漿中濃度(Cmax)と、投与後約24時間でのアトモキセチン血漿中濃度(C24)とを示し、CmaxのC24に対する比は約4:1以下であることを特徴とする注意欠陥障害の治療法。
【請求項103】
請求項1、請求項20、または請求項37のいずれか1項に記載の投薬体であって、前記投薬体は、投与後0〜24時間の間に、同重量のSTRATTERAが投与後0〜24時間の間に示すAUCの80%以上、120%以下のAUCを示すことを特徴とする経口投薬体。
【請求項104】
アトモキセチンを含む投薬体であって、前記投薬体は、投与後0〜24時間の間に、同重量のSTRATTERAを2回投与後0〜24時間の間に示すAUCの80%以上、120%以下のAUCを示すことを特徴とする投薬体。
【請求項105】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を持続放出形態で含む経口投薬体であって、前記投薬体は、定常状態において、0〜約12時間の間の第1AUC(AUC)と、約12〜約24時間の間の第2AUC(AUC)とを示し、AUCとAUCとの差は約50%以下であることを特徴とする経口投薬体。
【請求項106】
請求項105に記載の経口投薬体であって、AUCとAUCとがほぼ等しいことを特徴とする経口投薬体。
【請求項107】
アトモキセチンまたはその薬学的許容塩を、少なくとも1つの活性試剤と共に含む経口投薬体であって、前記活性試剤は、メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、アンフェタミン、ペモリン、デシプラミン、イミプラミン、ノルトリプチリン、ビュープロピオン、クロニジン、グアンファシン、リチウム、バルプロ酸塩、カルバマゼピン、パロキセチン、セルトラリン、およびフルボキサミンより選ばれることを特徴とする経口投薬体。
【請求項108】
請求項1、請求項20、請求項37、請求項47、請求項58、請求項75、請求項82、請求項88、または請求項89のいずれか1項に記載の投薬体であって、前記投薬体は、メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、アンフェタミン、ペモリン、デシプラミン、イミプラミン、ノルトリプチリン、ビュープロピオン、クロニジン、グアンファシン、リチウム、バルプロ酸塩、カルバマゼピン、パロキセチン、セルトラリン、およびフルボキサミンより選ばれる、少なくとも1つの追加の活性試剤を含むことを特徴とする投薬体。

【公表番号】特表2007−517050(P2007−517050A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547486(P2006−547486)
【出願日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/043678
【国際公開番号】WO2005/065673
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506225798)
【Fターム(参考)】