説明

アラレマイシン誘導体

【課題】ポルホビリノーゲン合成酵素(PBGS)の阻害活性を有し、抗菌剤として有用な新規アラレマイシン(Alaremycin)誘導体を提供する。
【解決手段】式(I)で表わされるアラレマイシン誘導体又は薬理学的に許容される塩。


Rは、水素原子又は低級アルキル基、Xは、ハロゲン置換メチル基、Y及びYは、一方が水素原子を表すとき、他方は、水素原子、ヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表すか、又はYとYが一緒になって二重結合を表し、mは、0〜5の整数

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポルホビリノーゲン合成酵素(Porphobilinogen Synthase:PBGS)の阻害活性を有する新規アラレマイシン誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、既存の抗生物質に対して耐性を持った、例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VER)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)に代表される多剤耐性菌は、世界に蔓延しつつあり、院内感染など大きな問題となっている。それら多剤耐性菌に対して抗菌力を持った新しい抗菌剤の開発は常に望まれ続けている。
【0003】
2005年阿波らが、染色体分配が阻害された結果生じる無核細胞の放出を検出指標としたスクリーニング(非特許文献1)により、放線菌Streptomyces sp. A012304株が生育する培地から大腸菌に対して抗菌力を持つ新規な構造の抗生物質であり、下記の式(A):
【0004】
【化1】

【0005】
により表される「アラレマイシン(Alaremycin)」を発見した(非特許文献2)。
【0006】
アラレマイシンは、5−アミノレブリン酸(5−Aminolevulinic acid:5−ALA)を基質としポルホビリノーゲン(Porphobilinogen:PBG)を合成するポルフィリン・ヘム生合成系酵素であるPBGSの阻害剤として作用していることが証明された(非特許文献3)。PBGSは補因子となる金属イオンの違いから二つのタイプに分類され、一方はヒトを始めとする動物細胞や多くの細菌類に分布するZn2+タイプで、他方は植物細胞と緑膿菌など一部の細菌類に分布するMg2+タイプである(非特許文献4、5、6)。
【0007】
PBGSが生物の生存に欠かせないポルフィリン及びその関連化合物の合成に関わっており、実際にPBGS阻害剤であるアラレマイシンが大腸菌に対して抗菌力を持つこと、そしてヒトとはその構造に相違点があるMg2+タイプのPBGSを持つ緑膿菌が病院内で日和見感染する多剤耐性菌として問題になっている病原菌であること、これらより、抗菌剤という観点においてMg2+タイプのPBGSは有効なターゲット分子になり得ると考えられる。
【0008】
しかしながら、Heinemann らの報告にて実施されている薬剤感受性試験においては、アラレマイシンによる P. aeruginosa PBGSのIC50(50%抑制濃度)は2.1mMであり、抗菌剤として実際に使用するためには抗菌活性の増強が必要とされていた(非特許文献3)。
【0009】
また、ヘムの生合成経路に関与する8つの酵素のどれかが遺伝的に障害するために途中中間代謝産物のポルフィリンあるいはその前駆体が異常蓄積することによって起こる一群の疾患群がポルフィリン症として知られている。臨床的には、消化器症状(腹痛、嘔吐、便秘等)や神経症状(運動麻痺や四肢知覚障害)といった症状が前面に出る急性ポルフィリン症と、皮膚症状(光線過敏症)を特徴とする皮膚型ポルフィリン症に大きく分類することができる。
【0010】
この内、太陽光線が皮膚に照射されることによって発症する赤芽球性プロトポルフィリン症(EPP)では、若くして肝不全により死に至ることもある。しかしながら、ポルフィリン症は、現在までに根本的な治療法が全くないのが現状であり、遺伝疾患であるという問題も含め患者並びにその家族の負担が非常に大きい。さらに、ポルフィリン症の診療を専門とする医療機関は殆どなく、この点でも患者が十分なフォローを受けているとは言えない現状がある。
【0011】
下記式(B)で表わされるアラレマイシンの酸アミド化合物は、抗ガン抗生物質のプリモカルシン(Primocarcin)として知られている(非特許文献7)。また、下記式(C)で表わされるアラレマイシンのメチルエステル化合物が、ガン光線力学治療用の光増感剤として知られている(特許文献1)。
【0012】
【化2】

【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006−282577号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Biochimie、1999、81、909−913.
【非特許文献2】Biosci.Biotechnol.Biochem.、2005、69、1721−1725.
【非特許文献3】Antimicrob.Agents Chemother.、2010、54、267−272.
【非特許文献4】J.Bioenerg.Biomembr.、1995、27、169−179.
【非特許文献5】Biochem.J.、1996、320、401−412.
【非特許文献6】Mol.Gen.Genet.、1998、257、485−489.
【非特許文献7】J.Antibiotics、Ser.A、15、77−79
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の課題は、優れたPBGS阻害活性を有する新規アラレマイシン誘導体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者らは、アラレマイシンのアセチル基のメチル基をハロゲン原子で置換したメチル基にすることにより、PBGS阻害効果の優れた化合物が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0017】
すなわち、本発明は、
(1)式(I)
【0018】
【化3】

【0019】
(式中、Rは、水素原子又は低級アルキル基を表し、Xは、ハロゲン置換メチル基を表し、Y及びYは、一方が水素原子を表すとき、他方は、水素原子、ヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表すか、又はYとYが一緒になって二重結合を表し、mは、0〜5の整数を表す)
【0020】
で表わされるアラレマイシン(Alaremycin)誘導体又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0021】
また、本発明は、
(2)式(I)で表わされる化合物が、下記式(Ia)
【0022】
【化4】

【0023】
(式中、R、X及びmは、前記と同義である)
【0024】
で表わされることを特徴とする上記(1)記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩や、
(3)Rが、水素原子であることを特徴とする上記(2)記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩や、
(4)mが、0〜2の整数であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩や、
(5)Xが、フッ素置換メチル基であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩や、
(6)フッ素置換メチル基が、トリフルオロメチル基であることを特徴とする上記(5)記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0025】
また、本発明は、
(7)上記(1)〜(6)のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するポルホビリノーゲン合成酵素(Porphobilinogen Synthase:PBGS)の阻害剤に関する。
【0026】
さらに、本発明は、
(8)上記(1)〜(6)のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する抗菌剤に関する。
【発明の効果】
【0027】
本発明の新規アラレマイシン誘導体は、優れたPBGS阻害活性を有しており、感染症の治療剤、特に多剤耐性菌に対する抗菌剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、化合物(I)における各基の定義の具体例を示すが、これらは本発明の好ましい例を示すものであって、勿論これらによって限定されるものではない。
【0029】
低級アルキル基は、例えば、直鎖または分岐状の炭素数1〜6のアルキル、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
【0030】
ハロゲン置換メチル基の置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子が挙げられ、置換基の数としては、同一または異なって、1〜3である。ハロゲン置換メチル基としては、メチル基の水素原子がハロゲン原子で置換された基であれば特に制限されないが、好ましくはフッ素原子で置換された基、例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルが例示され、特にトリフルオロメチル基が好ましい。
【0031】
低級アルコキシメチル基のアルキル部分は、前記アルキル基と同義であり、例えば、直鎖または分岐状の炭素数2〜7のアルコキシメチル、具体的には、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチル、ペンチルオキシメチル、ヘキシルオキシメチル等が挙げられる。
【0032】
式(I)で表される化合物の薬理学的に許容される塩としては、薬理学的に許容される金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩等が挙げられ、薬理学的に許容される金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等の各アルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等の各アルカリ土類金属塩、アルミニウム、亜鉛等の各金属塩が、薬理学的に許容されるアンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の各塩が、薬理学的に許容される有機アミン塩としては、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、トルイジン等の各塩が挙げられる。
【0033】
次に、化合物(I)の製造法について説明する。
【0034】
製造法1.
及びYが一緒になって二重結合である化合物(Ia)、及びYが水素原子を、Yがヒドロキシメチル又は低級アルコキシメチルである化合物(Ib)は、次の反応工程に従い製造することができる。
【0035】
【化5】

【0036】
(式中、Qは、アミノ基の保護基を表し、Yは低級アルキル基を表し、Halは、ハロゲン原子を表し、R、X及びmは、前記と同義である)
【0037】
(工程a)
セリンメチルエステル化合物(II)のアミノ基を常法により保護する。保護基としては、アミノ酸のアミノ基の保護基として用いられているものであれば何れでも使用できるが、以降の反応工程を考慮して、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基が好ましく用いられる。
【0038】
(工程b)
化合物(III)は、化合物(II)を常法によりアルキル化することにより得ることができる。
【0039】
(工程c)
アルデヒド化合物(IV)は、化合物(III)のメチルエステルを還元することにより得ることができる。還元剤としては、エステルをアルデヒドに還元する還元剤であれば特に制限されないが、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)が好ましく用いられる。
【0040】
(工程d)
化合物(VI)は、化合物(IV)とアクリル酸エステル化合物(V)とを、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムブロミド等のチアゾール系触媒及びジアザビシクロウンデセン(DBU)等の塩基の存在下に反応することにより得ることができる。
【0041】
(工程e)
化合物(VII)は、化合物(VI)のアミノ基の保護基を常法により脱保護することにより得ることができる。例えば、QがBoc基である場合、化合物(VI)をトリフルオロ酢酸で処理することにより化合物(VII)を得ることができる。
【0042】
(工程f)
が水素原子を、Yが低級アルコキシメチルである本発明化合物(Ib)は、化合物(VII)に酸ハロゲン化合物(VIII)をトリエチルアミン等の塩基存在下に反応することにより得ることができる。
【0043】
また、Yがヒドロキシメチル(Y=H)である化合物(Ib)を所望の場合は、上記で得られるYが低級アルコキシメチルである化合物(Ib)を加水分解することにより得ることができる。例えば、Yがtert−ブトキシメチル(Y=t−Bu)である化合物(Ib)をトリフルオロ酢酸で処理することによりYがヒドロキシメチルである化合物(Ib)を得ることができる。
【0044】
(工程g)
及びYが一緒になって二重結合である本発明化合物(Ia)は、上記で得られるYが水素原子を、Yがヒドロキシメチル(Y=H)である化合物(Ib)を脱アルコール反応に付すことにより得ることができる。例えば、Y=Hである化合物(Ib)に、二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)等のBoc化剤及びジメチルアミノピリジン(DMAP)等の塩基の存在下に反応し、続いて1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG)等の塩基で処理することにより得ることができる。
【0045】
また、化合物(Ia)及び(Ib)で、Rが水素原子である化合物を所望の場合は、Rが低級アルキル基であるエステル化合物(Ia)又は(Ib)を、常法により加水分解することにより得ることができる。
【0046】
製造法2.
化合物(Ia)において、mが0である化合物は、次の反応工程に従い製造することもできる。
【0047】
【化6】

【0048】
(式中、R及びXは、前記と同義である)
【0049】
(工程h)
mが0である化合物(Ia)は、文献(Synlett、2006、3、481−483)記載の方法に準じ、アジド化合物(IX)に過レニウム酸ナトリウム(NaReO)及びトリフルオロメタンスルホン酸(CFSOH)を触媒として、酸無水物化合物(X)を反応させることにより得ることができる。
【0050】
製造法3.
及びYが共に水素原子である化合物(Ic)は、次の反応工程に従い製造することができる。
【0051】
【化7】

【0052】
(式中、R、X、Q、Hal及びmは、前記と同義である)
【0053】
(工程i〜l)
及びYが共に水素原子である本発明化合物(Ic)は、アミノ基を保護したグリシンメチルエステル(XI)から工程c〜fの方法に準じて得ることができる。
【0054】
上記工程a〜lの各工程における反応は、適当な反応に不活性な溶媒、例えばクロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、ピリジン、キノリン等の塩基性溶媒及び水もしくはこれらの混合溶媒中、−78℃〜用いた溶媒の沸点の間の温度で、5分〜48時間反応させることにより得ることができる。
【0055】
上記各製造法において、定義した基が実施方法の条件下で変化するかまたは方法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される保護基の導入および脱離方法等を用いることにより目的化合物を得ることができる。また、各置換基に含まれる官能基の変換は、上記製造法以外にも公知の方法によっても行うことができ、化合物(I)の中には、これを合成中間体としてさらに別の誘導体(I)へ導くことができるものもある。
【0056】
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
【0057】
化合物(I)の中には、光学異性体等の異性体が存在し得るものがあるが、本発明は、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
【0058】
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。
【0059】
また、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明に包含される。
【0060】
上記製造法によって得られる化合物(I)の具体例を表1〜表3に示す。
【0061】
【表1】

【0062】
【表2】

【0063】
【表3】

【0064】
式(I)で表される本発明の化合物は、PBGS阻害活性を有しており、抗菌剤として有用であり、PBGS阻害剤として使用できる化合物(I)としては、化合物(I)であれば特に制限されないが、化合物(Ia)や化合物(Ic)であることが好ましく、化合物(Ia)であることがより好ましく、化合物(Ia−2)や、(Ia−4)や、(Ia−5)であることが特に好ましい。また、化合物(Ib)は、化合物(Ia)の合成中間体としても有用である。
【0065】
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤とすることが望ましく、該医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種もしくは二種以上の担体と混合し、製剤学の常法により製造することができる。
【0066】
投与経路としては、経口投与または吸入投与、静脈内投与などの非経口投与が挙げられる。
【0067】
投与形態としては、錠剤、注射剤などが挙げられ、錠剤は、例えば乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、界面活性剤、グリセリン等の、各種添加剤を混合し、常法に従い製造すればよく、吸入剤は、例えば乳糖等を添加し、常法に従い製造すればよい。注射剤は、水、生理食塩水、植物油、可溶化剤、保存剤等を添加し、常法に従い製造すればよい。
【0068】
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、症状等により異なるが、通常成人一人当たり、0.001mg〜5g、好ましくは0.1mg〜1g、より好ましくは1〜500mgを、一日一回ないし数回に分けて投与する。
【0069】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0070】
4−オキソ−5−(トリフルオロアセチルアミノ)−5−ヘキセン酸メチル(化合物Ia−1)
5−アジド−4−オキソヘキサン酸メチル(93mg、0.50mmol)及び過レニウム酸ナトリウム(2mg、7.5μmol)の無水トリフルオロ酢酸(1.0ml)及び四塩化炭素(1.0ml)溶液を攪拌しながらトリフルオロメタンスルホン酸(1.8μl、20μmol)を添加し、混合液を攪拌しながら12時間加熱還流した。次いで、溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ia−1)を75mg(収率60%)得た。
【0071】
1H NMR (CDCl3) δ 2.72 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.72 (s, 3H), 6.10 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.85 (s, 1H).
19F NMR(CDCl3) δ 85.58 (s, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.7, 30.5, 51.9, 112.5, 115.2 (q, J = 288.6 Hz), 136.3, 155.2 (q, J = 37.9 Hz), 172.4, 193.8.
【実施例2】
【0072】
4−オキソ−5−(トリフルオロアセチルアミノ)−5−ヘキセン酸(化合物Ia−2)
実施例1で得られる化合物(Ia−1)(65mg、0.26mmol)のTHF(1.0ml)及び水(1.0ml)の溶液を攪拌しながら、1N 水酸化リチウム(0.6ml)を0℃で添加した。0℃で1時間攪拌した後、反応混合液を10%酒石酸でpH=3に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層は合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ia−2)を30mg(収率50%)得た。
【0073】
1H NMR (CDCl3) δ 2.77 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 6.09 (t, J = 1.7 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.85 (s, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 85.58 (s, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.6, 30.2, 112.6, 115.2 (q, J = 288.7 Hz), 136.2, 155.2 (q, J = 37.9 Hz), 177.6, 193.5.
【実施例3】
【0074】
6−(tert−ブトキシ)−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸メチル(化合物Ib−1)
【0075】
(1)2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヒドロキシプロピオン酸メチル(III−1:Q=Boc、Y=H)
セリンメチルエステル塩酸塩(1.6g、10mmol)及びトリエチルアミン(3.1ml、22mmol)の無水塩化メチレン(20ml)溶液を攪拌しながら、(Boc)O(2.5ml、11mmol)を0℃で徐々に添加した。混合溶液を0℃で30分間攪拌した後、さらに室温で3時間攪拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、酢酸エチルと1M KHSO水溶液に分配した。有機層を分離し、1M KHSO水溶液、飽和重層水、食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒留去し、標記化合物(III−1)2.0g(収率92%)を得た。
【0076】
1H NMR (CDCl3) δ 1.45 (s, 9H), 3.05 (br s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.86-3.91 (m, 1H), 3.94-3.99 (m, 1H), 4.38 (br s, 1H), 5.60 (d, J = 7.3 Hz, 1H).
13C NMR (CDCl3) δ 28.2, 52.3, 55.7, 63.2, 80.2, 155.6, 171.2.
【0077】
(2)3−(tert−ブトキシ)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸メチル(III−2:Q=Boc、YBu)
上記(1)で得られる化合物(III−1)(13.2g、60mmol)及びMg(ClO(1.3g、6.0mmol)の無水塩化メチレン(200ml)溶液を攪拌しながら、(Boc)O(30.3ml、132mmol)を添加し、混合溶液を室温で12時間攪拌した。反応溶液を水で希釈し、塩化メチレンで抽出した。抽出液は無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(III−2)を8.6g(収率52%)得た。
【0078】
1H NMR (CDCl3) δ 1.13 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 3.56 (dd, J = 9.0, 3.2 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.79 (dd, J = 9.0, 3.0 Hz, 1H), 4.39 (ddd, J = 8.1, 3.2, 3.0 Hz, 1H), 5.36 (d, J = 8.1 Hz, 1H).
13C NMR (CDCl3) δ 27.2, 28.3, 52.0, 54.3, 62.1, 73.2, 79.7, 155.5, 171.3.
【0079】
(3)3−(tert−ブトキシ)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパナール(IV−1:Q=Boc、YBu)
上記(2)で得られる化合物(III−2)(8.1g、29mmol)の無水トルエン(40ml)溶液を攪拌しながら、DIBAL−H(1.0Mトルエン溶液;38ml、38mmol)を−78℃で徐々に添加した。反応液を−78℃で2時間攪拌した後、過剰のDIBAL−Hを3N 塩酸水溶液(20ml)で処理し、反応停止した。次いで、反応液をろ過し、ろ液の有機層を飽和重層水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(IV−1)を6.4g(収率89%)得た。
【0080】
1H NMR (CDCl3) δ 1.15 (s, 9H), 1.47 (s, 9H), 3.60 (dd, J = 9.3, 3.9 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 9.3, 3.1 Hz, 1H), 4.25 (ddd, J = 7.0, 3.9, 3.1 Hz, 1H), 5.38 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 9.62 (s, 1H). 13C NMR (CDCl3) δ 27.1, 28.2, 60.1, 73.5, 79.9, 155.6, 199.7.
【0081】
(4)6−(tert−ブトキシ)−5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−オキソヘキサン酸メチル(VI−1:R=Me、Q=Boc、YBu)
上記(3)で得られる化合物(IV−1)(0.49g、2.0mmol)、モレキュラーシーブ(MS−4A)(2.0g)、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムブロミド(0.50g、2.0mmol)及びアクリル酸メチル(V−1)(0.36ml、4.0mmol)の無水THF(10ml)溶液を攪拌しながら、DBU(0.30ml、2.0mmol)の無水THF(3ml)溶液を添加した。反応混合液を50℃で10時間攪拌した後、さらに化合物(V−1)(0.18ml、2.0mmol)を添加し、50℃で10時間攪拌した。反応液をエーテルで希釈し、セライトバッド(Celite−pad)を通してろ過した。ろ液は、1N塩酸、飽和重層水、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(VI−1)を0.32g(収率48%)得た。
【0082】
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 2.57 (ddd, J = 17.2, 7.0, 7.0 Hz, 1H), 2.64 (ddd, J = 17.2, 7.0, 7.0 Hz, 1H), 2.84 (ddd, J = 18.3, 7.0, 7.0 Hz, 1H), 2.91 (ddd, J = 18.3, 7.0, 7.0 Hz, 1H), 3.55 (dd, J = 9.0, 4.2 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.81 (dd, J= 9.0, 3.4 Hz, 1H), 4.31 (ddd, J = 7.6, 4.2, 3.4 Hz, 1H), 5.46 (d, J = 7.6 Hz, 1H).
【0083】
(5)5−アミノ−6−(tert−ブトキシ)−4−オキソヘキサン酸メチル・トリフルオロ酢酸(VII−1:R=Me、YBu)
上記(4)で得られる化合物(VI−1)(0.24g、0.72mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液を攪拌しながら、トリフルオロ酢酸(0.5ml)を0℃で添加し、反応液を0℃で2時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(VII−1)を0.20g(収率80%)得た。
【0084】
1H NMR (CDCl3) δ 1.17 (s, 9H), 2.65 (ddd, J = 17.6, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.70 (ddd, J = 17.6, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.82 (ddd, J = 18.3, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.90 (ddd, J = 18.3, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.90 (dd, J = 10.3, 3.4 Hz, 1H), 3.93 (dd, J = 10.3, 3.4 Hz, 1H), 4.42 (dd, J = 3.4, 3.4 Hz, 1H), 7.20-9.20 (br s, 3H).
19F NMR (CDCl3) δ 85.81 (s, 3F).
【0085】
(6)6−(tert−ブトキシ)−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸メチル(化合物Ib−1)
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(46μl、0.52mmol)の無水塩化メチレン(2ml)溶液を攪拌しながら、塩化オキサリル(47μl、0.56mmol)及びDMF(3滴)を0℃で添加し、反応液を室温で3時間攪拌した。反応混合液を、上記(5)で得られる化合物(VII−1)(0.14g、0.40mmol)及びトリエチルアミン(0.28ml、2.0mmol)の無水塩化メチレン(3ml)溶液に、攪拌しながら0℃で添加し、反応液を室温で一昼夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ib−1)を78mg(収率58%)得た。
【0086】
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (s, 9H), 2.59 (ddd, J = 17.2, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.68 (ddd, J = 17.2, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.84 (ddd, J = 18.3, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 2.89 (ddd, J = 18.3, 6.8, 6.8 Hz, 1H), 3.14 (q, J = 10.5 Hz, 2H), 3.63 (dd, J = 9.5, 3.9 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.88 (dd, J = 9.5, 3.2 Hz, 1H), 4.69 (ddd, J = 6.8, 3.4, 3.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 6.8 Hz, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.73 (t, J = 10.5 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.1, 27.6, 34.4, 41.6 (q, J = 29.9 Hz), 51.7, 59.2, 61.1, 73.6, 123.9 (q, J = 276.9 Hz), 162.2, 172.6, 204.7.
【実施例4】
【0087】
6−ヒドロキシ−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸メチル(化合物Ib−2)
実施例3で得られる化合物(Ib−1)(68mg、0.20mmol)の塩化メチレン(1.0ml)溶液を攪拌しながら、トリフルオロ酢酸(1.0ml)を0℃で添加し、反応液を室温で3時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ib−2)を36mg(収率63%)得た。
【0088】
1H NMR (CDCl3) δ 2.64-2.71 (m, 2H), 2.79-2.86 (m, 1H), 2.91-2.98 (m, 1H), 3.18 (q, J = 10.5 Hz, 2H), 3.25 (br s, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.88 (dd, J = 12.0, 3.7 Hz, 1H), 4.22 (dd, J = 12.0, 2.9 Hz, 1H), 4.69 (ddd, J = 6.1, 3.7, 2.9 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 6.1 Hz, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.77 (t, J = 10.5 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.7, 34.0, 41.3 (q, J = 29.3 Hz), 52.1, 61.0, 62.3, 123.8 (q, J = 276.9 Hz), 162.8, 173.8, 205.6.
【実施例5】
【0089】
4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]−5−ヘキセン酸メチル(化合物Ia−3)
実施例4で得られる化合物(Ib−2)(34mg、0.12mmol)及びDMAP(2.2mg、0.18μmol)の無水アセトニトリル(1.0ml)溶液を攪拌しながら、(Boc)O(28μl、0.12mmol)を添加し、反応液を室温で一昼夜攪拌した。反応液をエーテルで希釈し、1M KHSO水溶液、飽和重層水、食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒留去し、標記化合物(Ia−3)26mg(収率83%)を得た。
【0090】
1H NMR (CDCl3) δ 2.69 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.19 (q, J = 10.5 Hz, 2H), 3.71 (s, 3H), 5.94 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.27 (br s, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.76 (t, J = 10.5 Hz, 3F).
【実施例6】
【0091】
6−(tert−ブトキシ)−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸tert−ブチルエステル(化合物Ib−3)
【0092】
(1)6−(tert−ブトキシ)−5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−オキソヘキサン酸tert−ブチルエステル(VI−2:R=YBu、Q=Boc)
実施例3(3)で得られる化合物(IV−1)(4.9g、20mmol)、MS−4A(20g)、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムブロミド(5.0g、20mmol)及びアクリル酸tert−ブチルエステル(V−2)(5.8ml、40mmol)の無水THF(40ml)溶液を攪拌しながら、DBU(3.0ml、20mmol)の無水THF(10ml)溶液を添加した。反応混合液を50℃で10時間攪拌した後、さらに化合物(V−2)(2.9ml、20mmol)を添加し、50℃で10時間攪拌した。反応液をエーテルで希釈し、セライトバッド(Celite−pad)を通してろ過した。ろ液は、1N塩酸、飽和重層水、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(VI−2)を3.0g(収率41%)得た。
【0093】
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 2.48 (ddd, J = 17.0, 7.1, 7.1 Hz, 1H), 2.54 (ddd, J = 17.0, 7.1, 7.1 Hz, 1H), 2.78 (ddd, J= 18.3, 7.1, 7.1 Hz, 1H), 2.84 (ddd, J= 18.3, 7.1, 7.1 Hz, 1H), 3.56 (dd, J= 9.2, 4.1 Hz, 1H), 3.81 (dd, J = 9.2, 3.4 Hz, 1H), 4.31 (ddd, J = 7.6, 4.1, 3.4 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 7.6 Hz, 1H).
13C NMR (CDCl3) δ 27.2, 28.0, 28.2, 29.1, 35.0, 60.0, 61.8, 73.3, 79.6, 80.4, 155.4, 171.7, 206.8.
【0094】
(2)5−アミノ−6−(tert−ブトキシ)−4−オキソヘキサン酸tert−ブチルエステル・トリフルオロ酢酸(VII−2:R=YBu)
上記(1)で得られる化合物(VI−2)から、実施例3(5)記載の方法に準じて、標記化合物(VII−2)を収率67%で得た。
【0095】
1H NMR (CDCl3) δ 1.17 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 2.57 (dd, J = 6.8, 6.6 Hz, 2H), 2.78 (dt, J = 18.3, 6.6 Hz, 1H), 2.84 (dt, J = 18.3, 6.8 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 3.4 Hz, 2H), 4.38 (t, J = 3.4, 1H), 7.20-9.20 (br s, 3H).
19F NMR (CDCl3) δ 86.02 (s, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 26.9, 27.9, 28.9, 33.6, 58.9, 59.3, 74.5, 81.0, 171.3, 202.4.
【0096】
(3)6−(tert−ブトキシ)−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸tert−ブチルエステル(化合物Ib−3)
上記(2)で得られる化合物(VII−2)から、実施例3(6)記載の方法に準じて、標記化合物(Ib−3)を収率65%で得た。
【0097】
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (s, 9H), 1.43 (s, 9H) 2.50 (dt, J = 17.2, 6.6 Hz, 1H), 2.59 (dt, J = 17.2, 6.8 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 6.8, 6.6 Hz, 2H), 3.13 (qd, J = 10.5, 1.1 Hz, 2H), 3.63 (dd, J = 9.5, 3.9 Hz, 1H), 3.88 (dd, J = 9.5, 3.2 Hz, 1H), 4.68 (ddd, J = 6.6, 3.9, 3.2 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 6.6 Hz, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.71 (t, J = 10.5 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.1, 27.9, 29.1, 34.6, 41.6 (q, J = 29.9 Hz), 59.2, 61.0, 73.6, 80.7, 123.9 (q, J = 276.9 Hz), 162.1 (q, J = 3.2 Hz), 171.4, 204.8.
【実施例7】
【0098】
6−ヒドロキシ−4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ヘキサン酸(化合物Ib−4)
実施例6で得られる化合物(Ib−3)(48mg、0.13mmol)をトリフルオロ酢酸(1ml)に溶解し、水3滴を添加した。反応液を室温で3時間攪拌した後、溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ib−4)を31mg(収率91%)得た。
【0099】
1H NMR (DMSO-d6) δ 2.40 (dd, J = 6.8, 6.6 Hz, 2H), 2.72 (dt, J = 18.5, 6.6 Hz, 1H), 2.78 (dt, J = 18.5, 6.8 Hz, 1H), 3.41 (qd, J = 11.3, 4.6 Hz, 2H), 3.60 (ddd, J = 11.2, 4.9, 4.6 Hz, 1H), 3.78 (ddd, J = 11.2, 5.4, 4.9 Hz, 1H), 4.41 (ddd, J = 7.6, 4.9, 4.6 Hz, 1H), 5.05 (dd, J = 5.4, 4.9 Hz, 1H), 8.63 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 12.15 (br s, 1H).
19F NMR (DMSO-d6) δ 101.23 (t, J = 11.3 Hz, 3F).
13C NMR (CD3OD) δ 26.8, 34.0, 39.1 (q, J = 29.3 Hz), 60.3, 60.5, 123.9 (q, J = 275.8 Hz), 163.9 (q, J = 3.7 Hz), 174.7, 205.6.
【実施例8】
【0100】
4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]−5−ヘキセン酸(化合物Ia−4)
実施例7で得られる化合物(Ib−4)(31mg、0.11mmol)及びDMAP(1.3mg、11μmol)の無水アセトニトリル(1.1ml)溶液を攪拌しながら、(Boc)O(25μl、0.11mmol)を添加し、反応液を室温で一昼夜攪拌した。次いで、TMG(4.1μl、33μmol)の無水アセトニトリル(0.1ml)溶液を添加し、反応液を室温で2日間反応した。反応液を酢酸エチルで希釈し、0.3M KHSO水溶液、食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ia−4)12mg(収率43%)を得た。
【0101】
1H NMR (CDCl3) δ 2.75 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.20 (q, J = 10.3 Hz, 2H), 5.94 (t, J = 1.3 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.74 (t, J = 10.3 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.5, 30.3, 42.6 (q, J = 29.9 Hz), 110.9, 123.6 (q, J = 276.9 Hz), 137.2, 161.1 (q, J = 3.8 Hz), 176.5, 194.3.
【実施例9】
【0102】
6−(tert−ブトキシ)−4−オキソ−5−[(4,4,4−トリフルオロ−1−オキソブチル)アミノ]ヘキサン酸tert−ブチルエステル(化合物Ib−5)
4,4,4−トリフルオロ酪酸(0.13g、0.94mmol)の無水塩化メチレン(3ml)溶液を攪拌しながら、塩化オキサリル(85μl、1.0mmol)及びDMF(3滴)を0℃で添加し、反応液を室温で3時間攪拌した。反応混合液を、実施例6(2)で得られる化合物(VII−2)(0.28g、0.72mmol)及びトリエチルアミン(0.50ml、3.6mmol)の無水塩化メチレン(10ml)溶液に、攪拌しながら0℃で添加し、反応液を室温で一昼夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ib−5)を0.18g(収率63%)得た。
【0103】
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (s, 9H), 1.44 (s, 9H) 2.45-2.54 (m, 5H), 2.58 (dt, J = 17.1, 7.1 Hz, 1H), 2.80 (ddd, J = 7.1, 7.1, 1.0 Hz, 2H), 3.59 (dd, J = 9.4, 4.1 Hz, 1H), 3.86 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 4.66 (ddd, J = 6.8, 4.1, 3.3 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 6.8 Hz, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 94.94 (t, J = 10.0 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.2, 28.0, 28.6 (q, J = 3.2 Hz), 29.1, 29.5 (q, J = 29.9 Hz), 34.8, 59.0, 61.3, 73.5, 80.6, 126.7 (q, J = 275.8 Hz), 169.3, 171.5, 205.4.
【実施例10】
【0104】
6−ヒドロキシ−4−オキソ−5−[(4,4,4−トリフルオロ−1−オキソブチル)アミノ]ヘキサン酸(化合物Ib−6)
実施例9で得られる化合物(Ib−5)から、実施例7記載の方法に準じて、標記化合物(Ib−6)を収率88%で得た。
【0105】
1H NMR (DMSO-d6) δ 2.38 (dd, J = 6.8, 6.6 Hz, 2H), 2.45-2.50 (m, 4H), 2.70 (dt, J = 18.7, 6.6 Hz, 1H), 2.76 (dt, J = 18.7, 6.8 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 10.7, 4.2 Hz, 1H), 3.72 (dd, J = 10.7, 5.0 Hz, 1H), 4.10 (br s, 1H), 4.36 (ddd, J = 7.3, 5.0, 4.2 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 12.14 (br s, 1H).
19F NMR (DMSO-d6) δ 97.41 (t, J = 10.7 Hz, 3F).
13C NMR (CD3OD) δ 26.7, 27.1 (q, J = 3.2 Hz), 28.5 (q, J = 29.9 Hz), 34.0, 60.4, 126.5 (q, J = 275.3 Hz), 171.0, 174.4, 206.1.
【実施例11】
【0106】
4−オキソ−5−[(4,4,4−トリフルオロ−1−オキソブチル)アミノ]−5−ヘキセン酸(化合物Ia−5)
実施例10で得られる化合物(Ib−6)(61mg、0.21mmol)及びDMAP(2.6mg、21μmol)の無水アセトニトリル(2.1ml)溶液を攪拌しながら、(Boc)O(48μl、0.21mmol)を添加し、反応液を室温で一昼夜攪拌した。次いで、TMG(7.9μl、63μmol)の無水アセトニトリル(0.2ml)溶液を添加し、反応液を室温で24時間反応した。反応液を酢酸エチルで希釈し、0.3M KHSO水溶液、食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次いで、減圧下に溶媒留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(Ia−5)29mg(収率52%)を得た。
【0107】
1H NMR (CDCl3) δ 2.47-2.62 (m, 4H), 2.73 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.11 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 5.88 (t, J = 1.0 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 94.98 (t, J = 10.0 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.7, 29.1 (q, J = 29.9 Hz), 29.7 (q, J = 3.2 Hz), 30.3, 110.0, 126.5 (q, J = 275.8 Hz), 137.5, 168.5, 177.3, 194.6.
【実施例12】
【0108】
4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ペンタン酸tert−ブチルエステル(化合物Ic−1)
【0109】
(1)2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エタナール(XII−1:Q=Boc)
N−tert−ブトキシカルボニルアミノグリシンメチルエステル(XI−1:Q=Boc)を用い、実施例3(3)記載の方法に準じて、標記化合物(XII−1)を収率82%で得た。
【0110】
1H NMR (CDCl3) δ 1.46 (s, 9H), 4.08 (d, J = 4.9 Hz, 2H), 5.20 (br s 1H), 9.66 (s, 1H).
13C NMR (CDCl3) δ 28.2, 51.3, 80.1, 155.5, 196.9.
【0111】
(2)5−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−オキソペンタン酸tert−ブチルエステル(化合物XIII−1:R=Bu;Q=Boc)
上記(1)で得られる化合物(XII−1)(0.42g、2.6mmol)、MS−4A(2.6g)、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムブロミド(0.20g、0.78mmol)及びアクリル酸tert−ブチルエステル(V−2)(0.76ml、5.2mmol)の無水THF(8ml)溶液を攪拌しながら、DBU(0.24ml、1.6mmol)の無水THF(3ml)溶液を添加した。反応混合液を10時間還流しながら攪拌した後、さらに化合物(V−2)(0.38ml、2.6mmol)を添加し、10時間還流しながら攪拌した。反応液をエーテルで希釈し、セライトバッド(Celite−pad)を通してろ過した。ろ液は、1N塩酸、飽和重層水、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(XIII−1)を0.26g(収率35%)得た。
【0112】
1H NMR (CDCl3) δ 1.43 (s, 9H), 1.44 (s, 9H), 2.57 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.67 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 4.07 (d, J = 4.9, 2H), 5.22 (br s, 1H).
13C NMR (CDCl3) δ 27.9, 28.2, 29.0, 34.4, 50.2, 79.7, 80.8, 155.5, 171.4, 204.2.
【0113】
(3)5−アミノ−4−オキソペンタン酸tert−ブチルエステル・トリフルオロ酢酸塩(化合物XIV−1:R=Bu)
上記(2)で得られる化合物(XIII−1)(0.15g、0.52mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.22ml)を0℃で添加し、0℃で2時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(XIV−1)を0.10g(収率63%)得た。
【0114】
1H NMR (CD3OD) δ 1.43 (s, 9H), 2.58 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.01 (s, 2H).
19F NMR (CD3OD) δ 88.38 (s, 3F).
13C NMR (CD3OD) δ 26.4, 28.0, 33.5, 46.3, 80.2, 171.5, 201.2.
【0115】
(4)4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ペンタン酸tert−ブチルエステル(化合物Ic−1)
上記(3)で得られる化合物(XIV−1)から、実施例3(6)記載の方法に準じて、標記化合物(Ic−1)を収率74%で得た。
【0116】
1H NMR (CDCl3) δ 1.43 (s, 9H) 2.60 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.69 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.14 (q, J = 10.5 Hz, 2H), 4.26 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 6.64 (br s, 1H).
19F NMR (CDCl3) δ 98.69 (t, J = 10.5 Hz, 3F).
13C NMR (CDCl3) δ 27.9, 29.0, 34.7, 41.3 (q, J = 29.9 Hz), 49.3, 81.0, 123.8 (q, J = 276.9 Hz), 162.4 (q, J = 3.7 Hz), 171.3, 203.2.
【実施例13】
【0117】
4−オキソ−5−[(3,3,3−トリフルオロ−1−オキソプロピル)アミノ]ペンタン酸(化合物Ic−2)
実施例12で得られる化合物(Ic−1)から、実施例7記載の方法に準じて、標記化合物(Ic−2)を収率88%で得た。
【0118】
1H NMR (DMSO-d6) δ 2.43 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.65 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.34 (q, J = 10.7 Hz, 2H), 4.05 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 8.55 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 12.19 (br s, 1H).
19F NMR (DMSO-d6) δ 101.09 (t, J = 10.7 Hz, 3F).
13C NMR (CD3OD) δ 26.7, 33.4, 39.2 (q, J = 29.4 Hz), 48.0, 123.9 (q, J = 276.4 Hz), 164.0 (q, J = 3.7 Hz), 174.2, 203.8.
【実施例14】
【0119】
(PBGS阻害活性)
PBGの合成酵素(PBGS)の活性は、Michelらの方法(Genetics and Molecular Research、2003、2、48−62)を参考にして、PBGSが生成するPBGを、発色する化合物に変換することでPBGの生成量を定量し、PBGSの活性として評価した。
【0120】
50mM 2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル−エタンスルホン酸ナトリウム塩(HEPES−Na)緩衝液(pH8.0)0.5ml中に、PBGS(HemBタンパク質)4μgと、5mM塩化マグネシウムをあらかじめ加え、室温で10分間静置した。次に、基質となる5−ALAを2.5μmol加え、37℃で15分間反応させた。反応後、50μlの50%トリクロロ酢酸溶液を加えて反応を停止し、氷上で15分間静置した。4℃で15,000rpm×10minの遠心を行い、上澄みを0.5ml回収し、0.5mlエーリッヒ試薬(6N HClで調整した2%p−ジメチルアミノベンズアルデヒド(DMAB)溶液)を加えた。室温で15分間置いた後、発色を555nmの吸光度で測定した。
【0121】
試験化合物のIC50は、基質を添加する前の反応液に50mM HEPES−Na緩衝液(pH8.0)もしくはDMSOで調整した試験化合物を加え、PBGSの活性を測定し、試験化合物を添加していない条件を100%の活性として、50%阻害される濃度を阻害曲線から算出した。
結果を表4に示す。
【0122】
【表4】

【0123】
[製剤例1]
化合物(Ia−2)10mg、乳糖70mg、デンプン15mg、ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg(計100mg)からなる組成を用い、常法により、錠剤を調製する。
【0124】
[製剤例2]
常法により、化合物(Ia−5)70mg、精製大豆油50mg、卵黄レシチン10mgおよびグリセリン25mgからなる組成に、全容量100mLとなるよう注射用蒸留水を添加し、バイアルに充填後、加熱滅菌して注射剤を調製する。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明の新規アラレマイシン誘導体は、優れたPBGS阻害活性を有しており、感染症の治療剤として使用することができる。特に、アラレマイシンが5−ALAを基質としPBGを合成するPBGSの阻害剤として抗菌活性を持つ事が知られており、病院内で日和見感染する多剤耐性緑膿菌がMg2+タイプのPBGSを持つことから、Mg2+タイプのPBGSの阻害に有効であるアラレマイシンの構造を改変して抗菌活性を高めた本発明化合物(I)は、効果の高い抗菌剤としての利用が期待される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、Rは、水素原子又は低級アルキル基を表し、Xは、ハロゲン置換メチル基を表し、Y及びYは、一方が水素原子を表すとき、他方は、水素原子、ヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基を表すか、又はYとYが一緒になって二重結合を表し、mは、0〜5の整数を表す)
で表わされるアラレマイシン(Alaremycin)誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項2】
式(I)で表わされる化合物が、下記式(Ia)
【化2】

(式中、R、X及びmは、前記と同義である)
で表わされることを特徴とする請求項1記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項3】
Rが、水素原子であることを特徴とする請求項1又は2記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項4】
mが、0〜2の整数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項5】
Xが、フッ素置換メチル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項6】
フッ素置換メチル基が、トリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項5記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有するポルホビリノーゲン合成酵素(Porphobilinogen Synthase:PBGS)の阻害剤。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか記載のアラレマイシン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する抗菌剤。

【公開番号】特開2011−246362(P2011−246362A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118735(P2010−118735)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【出願人】(508123858)SBIアラプロモ株式会社 (13)
【Fターム(参考)】