説明

アルギネート及び/又はアルギン酸を含む粒状組成物

摂取可能な粒状組成物は以下を含む:a.アルギネート及び/又はアルギン酸;b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;c.有機酸;及びd.凝集剤、凝集剤は化合物、例えば低分子量のポリオールであり、粒状組成物が、細かい微粒子を実質的に大気中に放出しないが、流動することを許容する。結果得られた粒状組成物は、優れた流動特性、ダスト抑制、感覚特性及び安定性を有する。これらは、患者の口に向けて投与するために非常に適切であり、食道及び胃の状態を緩和するために摂取する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、医薬品組成物に関し、特に逆流性食道炎(reflux oesophagitis)、胃炎、消化不良又は胃潰瘍の治療に対する、又は持続放出又は目的供給組成物(targeted delivery composition)として使用するための組成物に関し、加えて関係する物品及び方法に関する。
逆流性食道炎は、少量の消化液、食品及び/又は胆汁酸が食道の下方部分に入り、胸焼けの形で現れる痛みを伴う食道の炎症を起こす場合に起こる。
逆流性食道炎の問題に対する一つのアプローチは、炭酸を含むゼラチンフォーム又は胃の内容物上で浮かぶ漂流物(raft)を派生する、胃酸と接触する調合物を投与することである。逆流が起こる場合、そのアプローチは、食道に入る胃の内容物に先行して、ひいてはさらなる炎症から粘膜を保護する漂流物である。この種の公知の調合物は、ナトリウムアルギネート、ナトリウム又はカリウムビカーボネート及びカルシウムカーボネートを含む液体調合物を含む。このような組成物は、GAVISCON及びGAVISCON ADVANCEの商標の下で販売されており、及びGB-A-1,524,740及びWO95/11668に記載されている。
【0002】
他のこのような調合物は、固形物の形態、例えば粉末又は錠剤の形態における調合物であり、例えばGAVISCONの商標の下で販売されるものである。このような調合物は、アルギン酸、ナトリウムビカーボネート及びカルシウムカーボネートを含む。アルギン酸及びビカーボネート及びカーボネートは、口の水性環境下で反応し、アルギネートフォームを形成し、次いで飲み込まれる。酸性の胃の環境下において、アルギネートは転換されて不溶性のアルギン酸に戻り、次いで胃の内容物の上部に漂流物を形成する。
口の中でこの方法で泡立つ固形組成物が、飲み込むことが困難であり時には不快であることがわかっている。しかしながら、アルギン酸がアルギネートにより置き換えられる対応した組成物は、それら自身の欠点を有する。一般的に、このような組成物は、極端に乏しい口当たりを有する。アルギネートは粘着性であり、組成物を口蓋、とりわけ歯に対して粘着させ得る。
【0003】
出願人は、口当たり及び粘着性における向上を伴ったアルギネート組成物の製造においてある程度成功し、これを出願人の初期の特許出願WO03/068246で記載する。この明細書において、錠剤がアルギネート、ビカーボネート及び/又はカーボネート、少なくとも6000の分子量を有するC2-C5ポリオール又はポリ(C2-C5アルキレングリコール)を含むこと、全てのこれら成分はブレンドのため一緒に添加されることを記載した。しかしながら、代わりの、好ましくは向上した組成物に対する要求が存在する。
本発明において、口の中に直接投与できる流動性を有する粒状組成物を達成することが、好ましい態様の重要な目的である。WO03/068246の錠剤は、もちろん口の中に直接投与されるが、錠剤の経口投与を取り囲む問題は、粒状組成物の経口投与を取り囲む問題とは異なり、例えば錠剤は単純に飲み込み又はかみ砕いても良い。かみ砕くことは、唾液の放出を促進し、粘性/粘着性を減少させ、又はこれらの知覚を減少させる。粒状組成物が投与された場合、組成物は潜在的に口内の急速な乾燥効果を有し、その効果を和らげるためにかみ砕くことができない。
【0004】
WO03/068246の組成物は、成分を単純に混合して、次いでこれを錠剤に圧縮することにより調製し得る。しかしながら、好ましくは、成分を一緒に混合し、次いで粒状にするか又は凝集させる。発明者らの調査研究において、発明者らは、経口投与への適合のため、WO03/068246の錠剤の粉末又は粒状の先駆体を試験したが、これらは不適であることがわかった。これらは同時に、口内で砂のよう(gritty)であり、及び粉だらけ(powdery)で/ほこりっぽい(dusty)。また、これらはかなりの時間口内で粘着性であり、及び患者の一部において、口を洗浄するためのいくらかの努力を必要とした。
【0005】
本発明の第一の側面に従って、以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物を提供する:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.凝集剤(agglomerant)。
【0006】
好ましくは、組成物は流動可能な粒状であり、これにより出願人は、該組成物が、容器例えば小袋から、砂糖又は塩のように流れ出てもよいことを意味する。
好ましくは、成分a.及びb.は一緒に粒状にされ、及び成分d.を続いて添加して、他の成分を粒状組成物中に保持することを助ける。
凝集剤の機能は、好ましくは流動するが、患者に咳又は窒息を起こさせ得る細かい微粒子、すなわち“ダスト”を実質的に大気中に放出しない形態で、各成分を一緒に保持することである。
本発明の粒状組成物は、患者の口内で発泡して良い;ビカーボネート及び/又はカーボネート、及び有機酸は、好ましくは発泡性のカップルを形成する。この泡立ちは、上記アルギン酸錠剤により達成される著しい泡立ちよりもむしろ、適度に“シューシューと音を立てて泡立つ”ことにより、発泡を明示するように現れる。
【0007】
本発明の組成物は、好ましくはアルギネート又はアルギン酸を含む。しかしながら、最も好ましくは、アルギン酸の存在を伴わない、アルギネートである。
アルギネートが存在する場合、いかなるアルギネートも使用して良いが、アルギネートのアルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウムアルギネートの使用がとりわけ望ましい。好ましくはアルギネートの低粘度のグレードが使用される。これらは一般的に、スピンドルナンバー3を用いて、20rpm、20℃でブルックフィールドRVT粘度計で決定する場合、10%質量/容積水溶液の粘度が、200から1,500mPa.sの範囲になるアルギネートのグレードである。低粘度のナトリウムアルギネートの適切な市場グレードの例は、FMCバイオポリマーから得られるプロタナールLFR5/60である。アルギネートの高粘度のグレードも使用して良い。これらは一般的に、スピンドルナンバー3を用いて、20rpm、20℃でブルックフィールドRVT粘度計で決定する場合、1%質量/容積水溶液の粘度が、500mPa.sより高いアルギネートのグレードである。高粘度のナトリウムアルギネートの適切な市場グレードの例は、FMCバイオポリマーから入手できるプロタナールSF200である。上記低い粘度のグレードで定義した範囲よりも高い粘度であるが、上記高い粘度グレードで定義した範囲よりも低い粘度を有する、アルギネートの中程度の粘度のグレードも使用しても良い。
【0008】
本発明の組成物は、2から90wt%、好ましくは10から80wt%、さらに好ましくは25から75wt%、最も好ましくは30から70wt%のアルギネート及び/又はアルギン酸の含有量を好ましく有する;1以上の該化合物が存在する場合、これは累積した量である;及び成分a.b.c.及びd.の合計質量に基づく。
本発明の組成物は、2から80wt%、好ましくは6から70wt%、さらに好ましくは20から60wt%、最も好ましくは25から50wt%のアルギネート及び/又はアルギン酸の含有量を好ましく有する;1以上の該化合物が存在する場合、これは累積した量である;及び組成物の合計質量に基づく。
本発明の組成物は、ビカーボネート及び/又はカーボネートも含む。ビカーボネートの例は、アルカリ金属ビカーボネート、例えばナトリウム及びカリウムビカーボネート及びアルカリ土類金属ビカーボネートである。1又は2以上の異なるビカーボネートを使用して良い。カーボネートの例は、アルカリ金属カーボネート、例えばナトリウム及びカリウムカーボネート、及びアルカリ土類金属カーボネート、例えばカルシウム及びマグネシウムカーボネートである。さらなる例は、アルミニウムカーボネート、及び混合されたアルカリ金属カーボネート、例えばナトリウムグリシンカーボネートである。1又は2以上の異なるカーボネートを使用して良い。さらには、1以上のビカーボネートを、1以上のカーボネートと共に使用して良い。とりわけ好ましい組み合わせは、ナトリウム及び/又はカリウムビカーボネート及びカルシウムカーボネートである。
【0009】
カーボネート及び/又はビカーボネートは、アルギネート及び/又はアルギン酸が胃の中で胃酸と接触した場合生成する、ゲル又は“漂流物”を浮かせるための十分な容積のガス(二酸化炭素)を提供する様な量において存在する。漂流物の堅さ及び厚さは、例えば、カーボネート及び/又はビカーボネートの相対量、及びアルギネート及び/又はアルギン酸のグレードによって決まる。
ビカーボネートが存在する場合には、1から60wt%、好ましくは2から50wt%、さらに好ましくは5から40wt%、及び最も好ましくは10から35wt%の量で、本発明の組成物中に適切に存在する;これは1より多いビカーボネートが存在する場合の累積的な量であり;成分a.b.c.及びd.の合計質量に基づく。
ビカーボネートが存在する場合には、1から50wt%、好ましくは1.5から40wt%、さらに好ましくは4から30wt%、及び最も好ましくは8から25wt%の量で、本発明の組成物中に適切に存在する;これは1より多いビカーボネートが存在する場合の累積的な量であり;組成物の合計質量に基づく。
【0010】
カーボネートが存在する場合には、1から60wt%、好ましくは2から50wt%、さらに好ましくは10から40wt%、より好ましくは5から30wt%、及び最も好ましくは10から25wt%の量で、本発明の組成物中に適切に存在する;これは1より多いカーボネートが存在する場合の累積的な量であり;成分a.b.c.及びd.の合計質量に基づく。
カーボネートが存在する場合には、1から50wt%、好ましくは1.5から40wt%、さらに好ましくは4から30wt%、及び最も好ましくは6から20wt%の量で、本発明の組成物中に適切に存在する;これは1より多いビカーボネートが存在する場合の累積的な量であり;組成物の合計質量に基づく。
好ましくは、ビカーボネートとカーボネートの両方が、成分a.b.c.及びd.の合計質量に基づいて、2から70wt%、好ましくは10から60wt%、及びより好ましくは20から50wt%の累積量で存在する。
好ましくは、ビカーボネートとカーボネートの両方が、組成物の合計質量に基づいて、1から60wt%、好ましくは5から50wt%、及びより好ましくは15から40wt%の累積量で存在する。
【0011】
ビカーボネートとカーボネートのおおよそ等しい量が、組成物中に存在して良い。代わりに、組成物は、カーボネートよりも多いビカーボネートを含んで良い。組成物におけるビカーボネートとカーボネートの質量割合は、1:1から3:1、好ましくは1:1から2:1である。
好ましくは、有機酸はカルボン酸である。最も好ましくは、ポリカルボン酸である。好ましくは、有機酸は、2-5のカルボン酸基、より好ましくは3-4のカルボン酸基、とりわけ3つのカルボン酸基を有する。好ましい有機酸の例は、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、アスコルビン酸、アジピン酸及びフマル酸を含む。
有機酸(群):ビカーボネート及び/又はカーボネート(両方が存在する場合には合わせた質量)のモル比率は、好ましくは以下のものである:
1(酸):少なくとも1(ビカーボネート/カーボネート);
好ましくは1:1より大きい;
より好ましくは1:少なくとも1.5;
さらに好ましくは1:少なくとも2;
さらに好ましくは1:少なくとも4;
さらにより好ましくは1:少なくとも5;
及び最も好ましくは1:少なくとも6。
【0012】
好ましくは、粒状組成物は、少なくとも0.5wt%、より好ましくは少なくとも2wt%、さらに好ましくは少なくとも5wt%、及び最も好ましくは少なくとも8wt%の有機酸を含む。好ましくは、組成物は、最大で30wt%、好ましくは最大で20wt%、最も好ましくは最大で15wt%の有機酸を含む。これらの値は、1以上の有機酸が存在する場合には累積的な量を表す;及び成分a.b.c.及びd.の合計質量に基づく。
好ましくは、粒状組成物は、少なくとも0.3wt%、好ましくは少なくとも1wt%、より好ましくは少なくとも3wt%、及び最も好ましくは少なくとも5wt%の有機酸を含む。好ましくは、組成物は、最大で25wt%、好ましくは最大で18wt%、最も好ましくは最大で12wt%の有機酸を含む。これらの値は、1以上の有機酸が存在する場合には累積的な量を表す;及び組成物の合計質量に基づく。
本発明において、液状の凝集剤が好ましい;組成物に取り込むため、例えば加熱によって液化し得る固形物を含む。好ましくは、凝集剤は、環境圧力で、20から60℃の温度範囲の一部又は全てにおいて液体である。最も好ましくは、凝集剤は、環境圧力で、20℃で液体である。
【0013】
適切には、凝集剤は、ポリマー又はオリゴマー化合物である;好ましくはポリマー又はオリゴマー化合物は、最大で4000ダルトンの分子量を有する。好ましくは、凝集剤の分子量は、2800、より好ましくは2500、さらに好ましくは2000、さらにより好ましくは1500、最も好ましくは1000ダルトンを超えない。最も好ましくは、その分子量は600ダルトンを超えない。
本発明の好ましい組成物は、架橋ポリアクリル酸又はポリビニルピロリドン又はアカシア(acacia)を含まない。
好ましくはその分子量は、少なくとも200、より好ましくは少なくとも300ダルトンである。
最も好ましくは、その分子量は約400ダルトンである。
本明細書で記載する分子量の値は、凝集剤がある鎖長の範囲を表す一連の関連化合物を含む場合、平均値である。
【0014】
凝集剤は、適切には、8-20の範囲、好ましくは10-18の範囲のHLB値を有する親水性の界面活性剤であっても良い。
凝集剤は、好ましくは、ポリオキシアルキレン鎖、好ましくはポリオキシエチレン鎖を含む。
一の適切な凝集剤は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドに基づくブロックコポリマーであって良い。これらは、商標PLURONICの下で入手可能である。
凝集剤として適切な他の材料は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)である。
本発明における凝集剤として好ましいものは、多価アルコール、例えば単量の多価アルコール又は高分子の多価アルコールである。
第一のタイプの好ましい凝集剤は、C2-5ポリオールである。第二のタイプの好ましい凝集剤は、ポリ(C2-C5アルキレングリコール);最も好ましくはポリプロピレングリコール、ポリエチレン/ポリプロピレングリコール又はとりわけポリエチレングリコールである。
本発明における凝集剤としてとりわけ好ましいのは、PEG400である。
【0015】
他の適切な凝集剤は、レクチン、油及びC2-C5 ポリオール、例えばグリセロール及びプロピレングリコールを含んでも良い。
凝集剤は、本発明の組成物において、少なくとも0.01wt%、好ましくは少なくとも0.05wt%、より好ましくは少なくとも0.1wt%、及び最も好ましくは少なくとも0.2wt%の量で好ましく存在する。凝集剤は、最大で5wt%、好ましくは最大で2wt%、より好ましくは最大で1wt%、最も好ましくは最大で0.5wt%の量で好ましく存在する。それぞれの場合において、これらの定義は、1以上の凝集剤が存在する場合には累積的な量である;及び成分a.b.c.及びd.の合計量に基づく。
好ましくは、凝集剤は、本発明の組成物において、少なくとも0.005wt%、好ましくは少なくとも0.02wt%、より好ましくは少なくとも0.05wt%、及び最も好ましくは少なくとも0.1wt%の量で好ましく存在する。凝集剤は、最大で4wt%、好ましくは最大で1wt%、より好ましくは最大で0.6wt%、最も好ましくは最大で0.4wt%の量で好ましく存在する。それぞれの場合において、これらの定義は、1以上の凝集剤が存在する場合には累積的な量である;及び組成物の合計質量に基づく。
【0016】
好ましいものとして、凝集剤が室温で液体である場合、その上限は、好ましくは、その量を超えると粒状組成物がもはや、重力下で自由に流動しないであろう量である。
本発明の組成物は、さらに任意の成分を含んでも良い。
例えば、本発明の組成物は、好ましくは、2価及び/又は3価の金属イオンの供給源を含む。そのようなイオンは、胃で形成された漂流物を強くする。適切な金属イオンは、カルシウム及びアルミニウムである。イオンは、ビカーボネート及び/又はカーボネートの一部として供給しても良いが、所望の場合他のアニオンを含んでも良い。例えば、カルシウムイオンの適切な供給源は、カルシウムのカーボネート、ラクテート、クロライド、グルコネート、ホスフェート、ハイドロゲンホスフェート、スルフェート、タルトレート又はシトレートであり、及びアルミニウムイオンの適切な供給源は、アルミニウムのカーボネート、ラクテート、グリシネート又はホスフェート、アルミニウムマグネシウムカーボネート、ヒドロキシド又はマガルドレート、アルミニウムナトリウムカーボネートヒドロキシド又はアルミニウムナトリウムシリケートである。使用する場合、アルギネートの500質量部当たり、カルシウムイオンが8から800部の量で好ましく存在し、アルミニウムイオンが2から500部の量で好ましく存在する。不溶性の塩が好ましい。
【0017】
本発明の組成物は、着色剤、甘味料、香料、pH調整成分及びフィラーの一以上を含んでも良い。本発明の組成物が、持続放出の組成物としての使用が意図される場合、これらは、胃に対する特定の供給に対して適切である少なくとも一つの活性成分、例えば医薬品を含み得る。適切な医薬品の例は、鎮痛剤(例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フルビプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナク、ケトプロフェン、コリンサリシレート、ベンジドアミン、ブプレノルフィン、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、コデイン、アスピリン);充血除去剤(例えば、偽エフェドリン、フェニレフリン、オキシメタゾリン、メントール、キシロメタゾリン);咳止め(例えば、デキストロメトルファン、コデイン、フォルコダイン(pholocodine));去痰薬(例えば、ガイフェネシン(guaiphenesin)、n-アセチルシステイン、カルボシステイン、ブロムヘキシン、アンブロキソール);消毒剤(例えば、トリクロサン、クロロキシレノール、アミルメタクレゾール、ヘキシルレゾルシノール、ジクロロベンジルアルコール、ベンジルアルコール、塩化デクアリニウム、塩化セチルピリジニウム);心血管作動薬(例えば、グリセリルトリニトレート);局部麻酔薬(例えば、ベンゾカイン、リグノカイン);制酸剤(例えば、三ケイ酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、マガルドレート);抗潰瘍薬及び/又はプロトンポンプ阻害薬(PPI)(例えば、カルベノキソロン、スクラルフェート、シメチジン、ラニチジン、ニザチジン、ファモチジン、オメプラゾール、ラゾプラゾール、エスオメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール);抗ヒスタミン剤(例えば、ロラチジン(loratidine)、テルフェナジン、ジフェンヒドラミン、クロロフェンヒドラミン、トリプロリジン、アクリバスチン);吐き気止め(例えば、プロクロルペラジン、スマトリプタン);腸調整剤(例えば、ジフェノキシレート、ロペラミド、センノシド);抗真菌薬(例えば、クロトリマゾール);抗菌薬及び抗生物質(例えば、フサファンギン、チロトリシン)である。
【0018】
好ましくは、本発明の組成物はクロエスチラミン(chloestyramine)を含まない。
活性成分に、活性成分を他の成分との有害な相互作用から保護する及び/又は胃腸管における所望の箇所で活性成分の放出を与えるコーティングを提供できる。
もちろん、好ましくは、本発明の全ての成分は摂取可能であり、及び公的な規則により許容可能と見なされる。
粒状組成物は、例えば圧縮により、又は例えばセルロース(例えばHPMC)又はゼラチンコーティングの中にカプセル化することにより、錠剤に形成することができる。
好ましくは、組成物は、ステアリン酸マグネシウムを含まない。より好ましくは、これらは、いかなるステアレート又は硬化油脂も含まない。好ましくは、これらは、いかなる圧縮補助剤(press aid)、滑剤又は離形剤も含まない。好ましくは、これらはいかなる錠剤化補助剤(tabletting agent)も含まない。好ましくはこれらは、炭酸化アパタイトを含むアパタイトを含まない。
【0019】
本発明の背後にある動機は、患者の口の中に直接投与しても良い粒状組成物を製造することであるが、錠剤中の粒状組成物の強化又はそれらのカプセルへの取り込みは除かれない;実際に、それは望ましいさらなる特徴であり得る。本発明の粒状組成物の、錠剤の製造及び錠剤自体の製造に対する使用は、本発明のさらなる側面を表す。
従って、本発明の好ましい組成物は、例えばスプーン又は注入により口の中に直接分配することが許容される流動可能な形態を保つ。好ましくはそれらは、粉末及び/又は顆粒の形態である。好ましくはそれらは、粉末と顆粒の混合物として見なしても良い。例えこれらが粉末を含んでも、これらは好ましくは実質的には大気中にダストを放出しない。従って、これらは好ましくは、吸入を原因とする咳又は窒息を起こす傾向を有しない。
好ましくは、ふるい法を用いて決定したものとして、組成物の平均粒径は、1.0mm以下であり、好ましくは0.5mm以下である。好ましくは平均粒径は、少なくとも0.1mmである。好ましくは、本発明で使用する粒状組成物は、1mm基準のふるいを通らない粒子を、実質的に有しない。
【0020】
さらなる側面において、第一の側面の組成物は、定義された成分a.b.c.及びd.から実質的に成る。これは、いかなるさらなる成分も、組成物の特性との関係でごくわずかであることを言う。いかなるさらなる成分も不純物となり得るが、どのような場合でも(さらなる成分が不純物であるか又は意図された微量添加剤であるかに関わらず)、目立たないさらなる成分は、1wt%より多い量、好ましくは0.5wt%より多い量、又は0.1wt%より多い量で存在する;好ましくは、多数のこれら成分が存在し、これらの累積量は、好ましくは8wt%以下、より好ましくは5wt%以下、さらに好ましくは3wt%以下である。
本発明の第二の側面において、以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物が提供される:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.細かい粒子を大気中に実質的に放出しないが、粒状組成物が流動することを許容する化合物である凝集剤。
【0021】
本発明の第三の側面において、以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物が提供される:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.ポリ(C2-C5アルキレングリコール)、及び/又はポリオキシアルキレン鎖を有する化合物である凝集剤。
第一の側面に関連して上に与えられた定義は、第二及び第三の側面に対しても適用して良い。
本発明のさらなる側面において、本発明の第一又は第二の側面に従った組成物の一回投与量を含む、単一パック投与形態(single-pack dosage form)が提供される。単一パック投与形態はアンプルであることができ、又はブリスター包装の源泉(well)により提供されても良いが、好ましくは小袋である。
【0022】
好ましくは、本発明で使用するための単一パック投与形態は、0.5から5g、好ましくは1から2gの組成物を含む。
最も好ましくは、単一パック投与形態は、口の中の広い領域よりもむしろ、一点又は小さな領域、好ましくは舌の上に対して、その内容物を分配するために適合する。従って、これは目的アウトレットパック(targeted outlet pack)と称するパックである。これは例えば、管状アンプルであるが、好ましくはスティック形状の小袋である。スティック形状の小袋は、食品、例えばソース及び可溶性のコーヒー顆粒に利用できる。スティック形状の小袋は、実質的に、細い封筒又はチューブを含み、好ましくは柔軟性の材料で形成され、その末端で密封される。一端が使用者により除去され(例えば、引きちぎられ)、使用者は次いでその内容物を開口端を介して分配、例えば注入の動作を用いて分配できる。好ましくは、適切なスティックパックの小袋は(通常の小袋が、典型的には1.3のアスペクト比を有するであろうことに対して)、少なくとも2、より好ましくは少なくとも3、最も好ましくは少なくとも5のアスペクト比を有する。アスペクト比は、本明細書の目的に対して、スティックパックの小袋が本発明の組成物の意図された一回投与量で負荷される場合に測定される、中央領域(密封された末端を除く)における最大限の幅(すなわち、スティックパック小袋が円筒形状である場合には、直径)に対する小袋の長さの比率として定義される。
【0023】
代わりに、組成物は、投与の計測情報又は方法(例えば、すくいさじ又は投与カップ)を共に有する、本発明の組成物を含んだバルク包装体で提供できる。
本発明のさらなる側面に従って、必ず口の中の小さな領域上に組成物を堆積するものである、以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物の一回投与量を含む目的アウトレットパックを提供する;
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.凝集剤。
【0024】
目的アウトレットパックは、前節に従ってさらに定義しても良く、及び好ましくはスティックパック小袋である。
目的アウトレットパックの中の組成物は、第一又は第二又は第三の側面との関係で規定したものであっても良い。
本発明のさらなる側面に従って、治療により人間又は動物の体を治療する方法における使用のための本明細書で定義する、本発明の組成物が提供される。
従って、本発明の組成物は、治療により人間又は動物の体を治療する方法において使用して良く、とりわけ逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療における使用、又は持続放出又は目的供給組成物として使用するための方法において使用して良い。
本発明の組成物は、逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療のための、又は持続放出又は目的供給組成物として使用するための薬剤の製造において使用して良い。
【0025】
本発明の組成物は、逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療方法、又は供給組成物の持続放出又はターゲッティングのために使用して良く、これらの方法は、その必要性又は組成物の有効量を必要としがちである患者に対する経口投与することを含む。
組成物は、一般的には、投与単位当たり100から5,000、好ましくは200から2,000mgのアルギネート塩又はアルギン酸の量で投与される。
本発明の組成物は、好ましくは、実質的に凝集することなく、及び実質的に咳を引き起こすであろう粉末の又はほこりっぽい材料を放出することなく好ましく流動性を有する。口の中で過度に粘つくいかなる傾向も、組成物が粉末状ではない事実により、及び酸及び/又は泡立ちが唾液の放出の刺激を起こし、かき混ぜることにより分散を助け、凝集を防ぐ事実により減少することを明らかにする。加えて、出願人は、口の中における泡立ちの生成が、少々愉快な気晴らしを患者にもたらし、繊細な方法で投与する工程を助けることを提案する。スティックパックの物品、又は舌の特定の領域上に粒状組成物を向けるための他の手段を採用する、本発明の態様において、さらなる利益が提供される;口の表面の大きな領域への粒状材料の投与は、体験の心地よさについての使用者の知覚の点から、有害である:口の大きな部分は、これにより粘着性となる。
【0026】
本発明の組成物は、成分を混合することにより調製して良い。ある成分群を粒状形態で混合し、次いで適切な造粒剤、例えば水、C2-C4アルコール、例えばエタノール又はイソプロパノール又はこれらの混合物を、残りの成分を添加する前に用いて造粒することが、とりわけ好ましい。他の造粒剤、例えばポビドン及びセルロース誘導体、例えばHPMC及びデンプン糊を使用しても良い。好ましいデンプン糊は、水を造粒溶媒として使用し、及びポビドンはエタノール又はイソプロパノール溶媒と共に一般的に使用される。C2-C5ポリオール又はポリアルキレングリコールのグレードを造粒剤として使用して良いが、この機能は、凝集剤としてのC2-C5ポリオール又はポリアルキレングリコールのグレードの潜在的用途とは異なる。造粒剤グレードは、適切には、凝集剤グレードよりもより高い分子量を有する。好ましくは、前者は固形物である。好ましくは、これらは6,000ダルトンより高い、好ましくは8,000ダルトンより高い、さらに好ましくは10,000-30,000ダルトンの範囲、最も好ましくは15,000-25,000ダルトンの範囲の分子量を有する。本発明者らは、驚くべきことに、湿式造粒を行う場合、満足な口当たりを維持する一方で造粒剤の量を削減できることを見出した。通常の造粒方法は、造粒剤とアルギネート又はアルギン酸の最大で約1:1の質量割合を必要とするであろう。しかしながら、湿式増粒法の使用は、十分な特性を維持する一方で、造粒剤とアルギネートの質量割合を、0.25:1より低く、とりわけ0.15:1より低くまで削減することを許容する。
【0027】
この方法で適切に造粒された成分は、アルギネート及び/又はアルギン酸、及びビカーボネート及び/又はカーボネートである。
凝集剤を、造粒の後に好ましく添加し、混合により分散する。有機酸は、いくつかの態様において、同時に添加しても良いが、好ましくは後で添加する。さらなる成分は、凝集剤と同時、又は有機酸(後で添加する場合)と同時に、又は最も好ましくは凝集剤が添加される後であるが、有機酸が添加される前に添加しても良い。
本発明のさらなる側面に従って、患者の口の中への組成物の投与による患者の治療に対する、アルギネート、ビカーボネート及び/又はカーボネート、有機酸及び凝集剤を含む、流動性のある粒状組成物の使用が提供される。
本発明のさらなる側面に従って、患者の口の中に堆積するために適切な粒状組成物の製造における、アルギネート、ビカーボネート及び/又はカーボネート、有機酸及び凝集剤の使用を提供する。
本発明は、以下の実施例においてさらに説明される。
【0028】
実施例
実施例1
粒状アルギネート調合物を、以下のように製造した:
アルギネート顆粒を、ノルウェーのFMCバイオポリマー社製ナトリウムアルギネート グレードLFR5/60(500g);ナトリウムビカーボネート(267g)Medium Granular;カルシウムカーボネート(Sturcal L)(160g)及び造粒剤としてPEG20,000(60g)から製造した;全て粉末形態である。これら化合物は、造粒機のボール中で、乾燥状態、270rpmで5分間混合した。次いで、精製水(220g−良好な堅さを与えるために十分である)を、造粒液体として2分間にわたり投入した。湿った塊をいっせいに混合し、チョッパーブレード(chopper blade)で小さな断片に切り刻んだ。湿った塊を、50℃の温度の流動床乾燥機中で35分間乾燥して、5%w/wより低い含水率にした。乾燥した顆粒を、3000rpmで動作する1.00mm“コニダー(Conidur)”ふるいを用いて製粉し、混合して均質化した。
次いで顆粒をリボンブレンダーミキサー(Kemutec、3リットル)に配置した。ミキサーを、120rpmでセットした。凝集剤としてPEG400(3.4g)をシリンジから滴下した。PEG400の添加が完了した時、組成物を300rpmで20分混合した。次いで、以下の補助的な成分を添加し、さらに300rpmで10分間混合した。
【0029】
キシリトール(大量の甘味料) 280g
香料(ペパーミント) 20g
アスパルテーム(強烈な甘味料) 10g
アセスルファム・ケィ(強烈な甘味料) 10g
二酸化ケイ素(乾燥剤) 3g
次いで、クエン酸、純度の高い無水物(130g)を添加し、5分間混合した。
【0030】
結果得られた粒状組成物を、スティックパック小袋に充填し、それぞれ1.445gの粒状組成物を含んだ。粒状組成物は自由に流動し、実質的にダストフリーで、顆粒/粉末の調合物であった。良好な流動及び抗ダスティング特性に加えて、良好な口当たりの特性を有すること、口の中のいやな粘つきの残渣を残すことなく飲み込むことが容易であることを見出した。
【0031】
実施例2
アルギネート/ビカーボネート/カーボネート顆粒を、実施例1において述べたように形成した。次いで、PEG400(6g)を混合した。実施例1で述べたような“補助的な成分”は添加しなかった;試験の目的のためこれらは必要とはしなかった。実施例1にあるように、最終的な添加は、クエン酸(232g)の添加である。
結果得られる粒状組成物は、実施例1の組成物により示される全ての有利な特性を共有した。
【0032】
実施例3
実施例2を、以下を除いて繰り返した:
6gPEG400を、4gポリソルベート80により置き換えた;
232gクエン酸を、200g酒石酸により置き換えた;
及び280gキシリトールを添加した。
優れた結果を、予備試験において再度達成した。
【0033】
実施例4
実施例2を、以下を除いて繰り返した:
ナトリウムビカーボネート(267g)を、カリウムビカーボネート(100g)で置き換えた;
及びカルシウムカーボネートを、160gから100gに減らした。
再度、優れた結果を達成した。
【0034】
比較例A-C
実施例1から4は、優れた結果を達成し、さらに実験研究を、顕著な要因を試験するために探し出した。研究は、以下のように概略し得る。
比較例A
これは実施例2に対応するが、有機酸を用いず、かつPEG400又はいかなる他の凝集剤も用いなかった。これは、口の中で乏しい味の粘着性の小さな丸い塊を生成し、何人かの被験者は飲み込むことができずはき出した。組成物はダストを形成するものであった。
比較例B
これは実施例2に対応するが、凝集剤を用いなかった。これは適度な流動特性を有する生成物を生成したが、ダストを形成し、過度に発泡し及び乏しい味の特性を有した。
比較例C
これは実施例2に対応するが、クエン酸を用いなかった。これは、乏しい味、及び乏しい口当たりを有した。事実、何人かの被験者はこれをはき出した。
【0035】
実施例5
以下の組成物を、フリーフロー粒状組成物として、実施例1に記載した方法により製造した。
成分 (g)
ナトリウムアルギネート LFR 5/60 500
ナトリウムビカーボネート 267
カルシウムカーボネート 160
PEG20,000 60
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
PEG400 3.4
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ラニチジンハイドロクロライド 75
アスパルテーム 10
アセスルファム・ケィ 10
キシリトールCM 170 282
ペパーミント香料 20
二酸化ケイ素(Syloid A1-1P) 3
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
クエン酸無水物高純度 130
合計 1520.4(g)
これを、各1.52gの1,000の個別の投与単位に分けた。
【0036】
再度、アルギネート、ビカーボネート、カーボネート及びPEG20,000を共に造粒した。PEG400を添加し、完全に混合し、次いでクエン酸を除いた残りの成分を添加した。これを最終段階として混合した。
結果得られた組成物は、実施例1の組成物のプラスとなる特性を全て有したが、加えて、活性剤ラニチジンハイドロクロライド、抗潰瘍薬物を含んだ。
【0037】
実施例6
フリーフロー粒状組成物を、実施例1において述べた方法で製造した。これを、胃の機能障害の治療のための、以下のように製造したオメプラゾール(omeprezole)の腸溶性の被覆をした顆粒と混合した:
以下の粒状前駆体組成物を、これら出発材料を用いて製造した。
【0038】
(1)オメプラゾール顆粒
マグネシウムオメプラゾール 10g
ラクトース無水物 200g
ポビドンK30 15g
水 方法において除去された方法の補助
(2)分離層
(1)からのオメプラゾール顆粒 225g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 25g
タルク 20g
ステアリン酸マグネシウム 2g
水 方法において除去された方法の補助
(3)腸溶コーティング層
(2)からのプレコートされた顆粒 272g
メタクリル酸コポリマー(30%懸濁物) 544g
トリエチルシトレート 54g
モノ&ジ−グリセリド(NF) 10g
ポリソルベート80 1g
水 方法において除去された方法の補助
【0039】
方法は、以下の通りである。
段階1−オメプラゾール顆粒の製造
1.乾燥粉末を共に混合することにより顆粒を調製し、高速ミキサー造粒機で攪拌して水を添加する工程。
2.流動床乾燥機で顆粒を乾燥する工程。
3.1000μmふるいを介してふるい分けする工程。
段階2−分離層の被覆
1.コーティング成分(すなわち、段階1からの顆粒以外の全ての成分)の水溶液を調製する工程。
2.段階1からの顆粒を流動床乾燥機に入れ、流動化させる工程。
3.凝集剤を用いることなく被覆を達成するために、気流及び温度を調整して、コーティング成分をスプレーする工程。
4.流動床乾燥機中で乾燥を継続する工程。
【0040】
段階3−腸溶層コーティング
1.コーティング成分(すなわち段階2からの顆粒を除く全ての成分)の水溶液を調製する工程。
2.段階2からの顆粒を流動床乾燥機に置き、流動化させる工程。
3.凝集剤を用いることなく被覆を達成するために、気流及び温度を調整して、コーティング成分をスプレーする工程。
4.流動床乾燥機中で乾燥を継続する工程。
段階4−最終生成物ベースへの取り込み
1.実施例1で記載したようなアルギネート顆粒を調製する工程。
2.PEG400を、次いで他の例としての他の成分(オメプラゾール顆粒を除く)を添加して混合する工程。
3.オメプラゾール顆粒を添加して混合する工程。
4.小袋に充填して密封する工程。
【0041】
最終的にブレンドされた組成物は、以下の通りである:
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分を含む、摂取可能な粒状組成物:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.凝集剤、これは細かい粒子を大気中に実質的に放出しないが、粒状組成物が流動することを許容する化合物である。
【請求項2】
成分a.が、ナトリウムアルギネートを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ビカーボネートが、ナトリウム又はカリウムビカーボネートを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
カーボネートが、カルシウムカーボネートを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
0.5-20wt%の有機酸を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
有機酸がポリカルボン酸を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
凝集剤が、環境圧力で、20-60℃の温度範囲の一部又は全てにおいて液体である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
凝集剤が、最大で4000の分子量を有するポリマー又はオリゴマー化合物であるものを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
凝集剤が、ポリ(C2-C5アルキレングリコール)及び/又はポリオキシアルキレン鎖を有する化合物を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
凝集剤が、ポリエチレングリコール(PEG)、好ましくはPEG400である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
本質的に成分a.b.c.及びd.から成る、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.凝集剤;
ここで摂取可能な粒状組成物は、患者の口の中で発泡性であるが、著しい泡立ちではない。
【請求項13】
以下の成分を含む摂取可能な粒状組成物:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.ポリ(C2-C5アルキレングリコール)、及び/又はポリオキシアルキレン鎖を有する化合物である凝集剤。
【請求項14】
治療により人間又は動物の体の治療方法で用いるための;とりわけ逆流性食道炎、胃炎、消化不良又は胃潰瘍の治療において用いるための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
錠剤に形成された、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物の一回投与量を含む単一パック投与形態であって、単一パック投与形態が、必ず口の中の小さな領域上で組成物を堆積する、目的アウトレットパックである形態。
【請求項17】
スティック形状の小袋である、請求項16の単一パック投与形態。
【請求項18】
投与計測手段又は投与情報と一緒になっている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物の大量供給源を含んだバルク包装体。
【請求項19】
逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療のための、又は持続放出又は目的供給組成物として使用するための薬剤の製造における、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項20】
逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療のため、又は持続放出又は目的供給組成物として使用するための、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項21】
請求項1〜14のいずれかの組成物の有効量を、その必要性又は組成物の有効量を必要としがちである患者に対する経口投与を含む、逆流性食道炎、胃炎、消化不良、胃潰瘍又は食道外への消化液の逆流する状態の治療方法、又は持続放出又は目的供給組成物のための方法。
【請求項22】
アルギネート、ビカーボネート及び/又はカーボネート、有機酸及び凝集剤を含んだ流動性の粒状組成物の、患者の口の中への組成物の投与による患者の治療のための使用。
【請求項23】
アルギネート、ビカーボネート及び/又はカーボネート、有機酸及び凝集剤の、患者の口の中への注入のために適切な粒状組成物の製造における使用。
【請求項24】
アルギネート及びビカーボネート及び/又はカーボネートを一緒に顆粒化する工程、次いで凝集剤と混合する工程、次いで酸と混合する工程を含む、請求項1〜14のいずれか1項に定義する組成物の調製方法。
【請求項25】
摂取可能な流動性を有する粒状組成物の一回投与量を含む目的アウトレットパックであって、目的アウトレットパックが口の中の小さな領域上に組成物を堆積するために適合し、組成物が以下を含むアウトレットパック:
a.アルギネート及び/又はアルギン酸;
b.ビカーボネート及び/又はカーボネート;
c.有機酸;及び
d.凝集剤。
【請求項26】
実施例1から6のいずれかの粒状の引例で、本明細書に実質的に記載された粒状組成物又は方法又は使用又は目的アウトレットパック。

【公表番号】特表2009−502897(P2009−502897A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523454(P2008−523454)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/GB2006/002807
【国際公開番号】WO2007/113454
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(501427803)レキット ベンキサー ヘルスケア (ユーケイ) リミテッド (11)
【Fターム(参考)】