説明

アルファオレフィンの異性化方法およびこれから得られる組成物

16および/またはC18アルファオレフィンを内部オレフィンに転換する方法は、C16および/またはC18アルファオレフィンを、70℃〜140℃に維持された操作温度で固体酸性シリカ−アルミナ触媒床を通過させることを包含する。異性化内部オレフィン混合物における残留アルファオレフィン含量の量は10重量%未満である。異性化内部オレフィン混合物は、更に、好ましくは、25重量%のCおよびC〜C異性体ならびに、場合によって、C18が転換されるときはC異性体を含み、残部はC〜Cオレフィン異性体である。そのような異性化内部オレフィン混合物は、紙サイジング組成物および掘削用流体のような特定の用途を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増加したC〜C異性体含量を有するC16および/またはC18内部オレフィンのオレフィン組成物ならびにそのような組成物を作製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルファオレフィンは、広範囲の様々な最終用途を有するが、或種の用途、例えば、紙サイジング剤および掘削用流体等は、内部オレフィンの使用を更に必要とする。内部オレフィンは、アルファオレフィンの異性化によって製造することができる。アルファオレフィンの内部オレフィンへの異性化のためには多数の触媒が知られている。高活性触媒は、熱力学的異性化限界を達成することができ、それによって二重結合異性体の平衡分布を有する内部オレフィンを与える。この方法において製造される内部オレフィンは「完全に異性化された」と言われる。
【0003】
掘削用流体用途のための異性化オレフィンは、低い流動点、低い残留アルファオレフィン含量および最少の分岐を示さねばならない。低い残留アルファオレフィン含量および最少の分岐は、異性体の毒性がこれらのファクターに主に帰因するので特に重要である。オレフィン混合物の流動点は、可能な限り低いことが更に望ましい。国際公開第00/03961号は、ニッケル担持シリカ/アルミナ触媒の使用による、低減された流動点を有する完全に異性化された線状アルファオレフィンの製造方法を開示している。
【0004】
掘削用流体組成物同様に、紙サイジング組成物は、異性化オレフィンの導入により恩恵を受けることが報告されている。例えば、二重結合が鎖の(α位置ではない)末端近くにある内部オレフィンサンプルであって、オレフィンサンプルの二重結合が炭素鎖の全体にわたって更に均等に分布している完全に異性化された生成物より優れた紙サイジング組成物を与える内部オレフィンサンプルを教示している米国特許第6348132号明細書を参照。異性化混合物においてそのような「軽度に異性化された」オレフィンの量を増加させることは望ましいことである。更に、低い残留アルファ含量を有する軽度に異性化されたアルファオレフィンの製造方法は、紙サイジング組成物における使用にとって望ましい。そのような軽度に異性化されたアルファオレフィンは、更に、掘削用流体における使用にとって特別の期待を示す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、骨格異性化および二量化を最少に維持しながら、アルファオレフィンを、内部不飽和結合を含むオレフィン(内部オレフィン)に転換する方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この方法においては、C16および/またはC18アルファオレフィンのオレフィン組成物は、内部オレフィン異性体の混合物に異性化し、異性化されたオレフィン混合物は、40重量%未満のCおよびC〜Cオレフィン異性体ならびに、場合によって、オレフィンのC異性体を含み、残部はオレフィンのC〜Cオレフィン異性体である。好ましくは、異性化内部オレフィン混合物における残留アルファオレフィン含量は10重量%未満である。
【0007】
異性化内部オレフィン混合物は、二重結合異性体の混合物から成る。好ましくは、異性化内部オレフィン混合物は、25重量%未満のオレフィンのCおよびC〜C異性体および、場合によって、オレフィンのC異性体を含み、残部はC〜Cオレフィン異性体である。
【0008】
異性化内部オレフィン混合物は、C16および/またはC18アルファオレフィンを、固体酸性シリカ−アルミナ触媒におけるシリカ対アルミナの重量比が、好ましくは45:55〜55:45である固体酸性シリカ−アルミナ触媒の存在下で異性化することにより調製される。
【0009】
16および/またはC18アルファオレフィンのオレフィン組成物は、好ましくは、単一通過または再循環方式において触媒床を通される。床の操作温度は70℃〜140℃に維持される。
【0010】
そのような異性化内部オレフィン混合物は、紙サイジング組成物および掘削用流体のような特定の用途を有する。
【0011】
二重結合内部オレフィン異性体の記述において、炭素の添字数は二重結合の位置を表す。例えば、「C」は、二重結合が異性体の第二および第三炭素との間にある異性体を意味する。更に、「C」は、二重結合が異性体の第三および第四炭素との間にある異性体を意味する。
【0012】
16およびC18アルファオレフィンのオレフィン組成物は、オレフィン組成物を固体酸性シリカ−アルミナ触媒と接触させることによって内部不飽和結合を含むオレフィンへ異性化することができる。固体酸性シリカ−アルミナ触媒におけるシリカ対アルミナの重量比は、45:55〜55:45、好ましくは50:50である。シリカの量を減少させることは、一般的に、触媒活性の減少につながる。
【0013】
本発明で得られる内部オレフィン組成物は、40重量%未満のCおよびC〜C異性体および、オレフィン組成物がC18異性体を含むときは、C異性体を含む。得られる内部オレフィン組成物の60重量%以上は、C〜Cオレフィン異性体を含む。好ましくは、異性化内部オレフィン組成物は、25重量未満のCおよびC〜C異性体を含み、更に好ましくは13重量%未満のCおよびC〜C異性体、場合によってはC異性体を含み、最も好ましくは6重量%未満のCおよびC〜C異性体、場合によってはC異性体を含む。
一般的に、3重量%未満、更に一般的には1重量%未満のオレフィンが異性化中に分岐する。
【0014】
更に、本発明の得られる内部オレフィン組成物は、10重量%未満、更に好ましくは6重量%未満、なお更に好ましくは3重量%未満、最も好ましくは2重量%未満の残留アルファオレフィン含量を含む。
【0015】
異性化生成物の流動点は、供給流の特定の組成物に依存するが、一般的には、23°F(−5℃)未満であるが、−25℃より高く、一般的には−15℃より高い。
【0016】
異性化されるオレフィン組成物は、C16、C18アルファオレフィンまたはその混合物の供給流を含む。一般的に、供給流は、C16およびC18アルファオレフィンの1:1重量基準の混合物であるが、40:60〜60:40の重量比でも更に許容できる。更に一般的には、供給流は、45〜70重量%のC16アルファオレフィン(1−ヘキサデセン)および30〜55重量%のC18線状アルファオレフィン(1−オクタデセン)を含む。一般的に、供給流は、4重量%を超える分岐オレフィンを含まない。
【0017】
16および/またはC18アルファオレフィン含有オレフィン組成物の二重結合異性化は、好ましくは、最初に、モレキュラーシーブ吸着剤を含む吸着床上に通して、水分を除去する。混合物を、次いで、好ましくは、アルミナベースの吸収剤を含む保護床または吸収ユニット上に通して、或種の触媒毒を除去する。この部分的に精製された供給物を、次いで、固体酸性シリカ−アルミナ触媒上で二重結合異性化させる。異性化床の操作温度は、70℃〜140℃である。この加熱工程は、バッチまたは連続流動反応であってもよい。
【0018】
固体酸性シリカ−アルミナ触媒は、シリカスラリーにおいてアルミナを沈殿させ、次いで、焼成することにより調製してもよい。好ましい形態においては、触媒は、珪酸ナトリウムのpHを、硫酸等の強無機酸の添加によって、11を超えるその比較的に高いpHから3.0まで減少させることにより調製してもよい。これは、高粘度のペースト状ゲルの形成をもたらす。シリカゲルが生成したら、pHを、アルミン酸ナトリウム等のアルミネートの添加によって、およそ8.1まで上方に調整する。8.1のpHが達成されると、沈殿が開始する。この時点で、アルミネートおよび硫酸アルミニウムを共に、pHを8.1に維持するのに十分な速度で添加する。硫酸アルミニウムの全てを添加したら、更にアルミネートを添加して、pHをおよそ10.3まで持って行く。高pHは、硫酸塩をスラリーから洗い出すのに必要である。材料は、この時点で高粘度のスラリーである。硫酸塩およびアルミナ前駆体と一緒に導入されたナトリウムならびに硫酸は、次いで、スラリーを脱イオン水で処理することによりスラリーから洗い出される。洗浄は、好ましくは、初回は幾つかの段階において実施し、pH10.3で実施する(硫酸塩除去)。第2回目の洗浄では、pHを、およそ6.0に低下させ、ナトリウムの除去を促進する。最後に、pHを、約3.7に低下させ、最後の微量のナトリウムの除去を可能にする。この洗浄後に、pHを、アンモニア等の強塩基の添加によって5.0に上昇させる。pHは、スラリーの濾過を可能にするために上昇させなければならない。洗浄が完了した後、材料は、最終粉末として無定形シリカ−アルミナを得るために噴霧乾燥させる。触媒のBET表面積は、一般的に、0.7〜0.8g/mlの細孔容積を伴い、400m/gを超える。
【0019】
固体酸性シリカ−アルミナ触媒として特に好ましいものは、Criterion Catalyst Co.の製品であるX−600触媒である。この触媒は、最少の残留アルファオレフィン含量および増加したC〜C異性体含量を有する線状内部オレフィンを与えるために、C16、C18またはC16/C18異性体ブレンドを異性化することができる。
【0020】
好ましい形態においては、固体酸性シリカ−アルミナ触媒と接触させる前に、オレフィン組成物供給流は、好ましくはモレキュラーシーブを含む水分吸着床上に通す。この吸着ユニットにおける吸着剤は、3A、4Aまたは13Xのモレキュラーシーブである。
【0021】
オレフィン組成物供給流は、次いで、好ましくは、線状アルファオレフィン供給流から、ホスフィン等のルイス塩基を含む触媒毒を除去するのに十分な時間、吸収ユニットまたは保護床上に通す。吸収ユニットまたは保護床は、好ましくは、アルミナ、最も好ましくは、カルシウムまたはマグネシウムの極少量だけを含みかつその表面形態学においてマイクロロッドを示さないアルミナを含む。
【0022】
好ましい形態においては、0.8mmアルミナトリローブ(trilobe)押出物が使用され、これは、アルミン酸ナトリウムおよび硫酸アルミニムの水溶液を、アルミナの沈殿が起こるおよそ8.0のpHを与えるのに十分な割合で組み合わせて作られる完全に純粋なアルミナである。得られるスラリーは、次いで、望ましくないイオンである主に硫酸塩およびナトリウムを除去するために洗浄される。pHを、次いで、アルミン酸ナトリウムの添加によっておよそ10.0に上昇させる。硫酸塩は、次いで、洗浄により除去される。pHを、次いで、硝酸等の強無機酸の添加によっておよそ7.0に低下させ、ナトリウムを、次いで、洗浄において除去する。材料を、次いで、最終粉末を得るために噴霧乾燥させる。沈殿は、バッチ方法において行う。沈殿は約1時間を必要とする。そのような生成物は、約210〜230m/gのBET表面積、1.5〜約3.0mmの平均長、約0.77〜約0.94mmの平均直径および約115〜約130Åの中央値細孔直径を有する。
【0023】
あるいはまた、吸収ユニットにおけるアルミナは、KataLeuna GmBH Catalysts、 Germanyから市販されているKL−5715等のアルミナトリローブ形状アルミニウム支持体であってもよい。そのような製品は、約200m/gのBET表面積、1.5〜約3.0mmの平均長、約0.77〜約0.94mmの平均直径および約138Åの中央値細孔直径を有する。
【0024】
オレフィン組成物供給流は、次いで、固体酸性シリカ−アルミナ触媒と接触させる。触媒は、大気圧で窒素を流動させながら25℃〜500℃の温度に加熱することにより活性化させる。異性化は、線状内部オレフィン混合物を製造するために、70℃〜140℃および5〜25psig(約0.3〜0.17MPa)で操作される反応器において行う。後処理が実施される必要はない。
【0025】
この異性化は、熱力学的平衡へ進むことはできない。熱力学的平衡においては、完全な異性化が起こり、結果としてC〜Cおよび、C18がオレフィン供給流として使用される場合は、C異性体のほぼ均等な分布がもたらされる。操作条件は、完全な平衡が起こるのを防ぐために変動される。好ましくは、本発明の異性化方法は、40〜60%の平衡が起こるところまで進む。したがって、平衡分布は達成されない。
【0026】
本発明の異性化方法により製造される線状内部オレフィンは、紙サイジング組成物および液体掘削組成物として有用である。
【0027】
紙サイジングとして使用されるときは、本発明の異性化オレフィン組成物は、異性化オレフィンと組み合わせて、少なくとも1つの紙サイジング添加剤を含む。紙サイジング組成物において使用されるときは、異性化オレフィン組成物は、好ましくは、25重量%未満のCおよびC〜C異性体および、場合によって、C異性体を含み、残部はC〜Cオレフィン異性体である。紙は、異性化オレフィン組成物を含む紙サイジング組成物を紙中に導入することによりサイジングされる。本明細書において使用される「導入すること」と言う用語は、組成物が紙自身の中に導入可能であること(即ち、組成物は、内部サイジング剤として役立つことができる)または紙の表面に適用可能であること(即ち、組成物は、表面サイジング剤として役立つ)を意味する。
【0028】
紙サイジング組成物は、更に、その他の材料、例えば、明礬および顔料、充填剤ならびに、一般的に紙に添加することのできるその他の成分を含むことができる。本発明のサイジング組成物は、また、添加剤サイジング効果を得るために、その他のサイジング剤と一緒に使用することもできる。例えば、カチオン剤は、異性体混合物と一緒に使用することができる。そのような材料は本質的にカチオン性であり、あるいは、1つまたは複数のカチオンまたはその他の正電気を帯びた部分を生成するような方法においてイオン化または解離することができる。サイジング方法においてカチオン剤として使用されてもよいそのような材料としては、明礬、塩化アルミニウム、長鎖脂肪アミン、アルミン酸ナトリウム、置換ポリアクリルアミド、硫酸クロム、動物膠、カチオン熱硬化性樹脂およびポリアミドが挙げられる。
【0029】
紙をサイジングするために使用されてもよいサイジング組成物の量は、例えば、使用される特定のサイジング組成物、含まれる特定のパルプ、特定の操作条件、紙の予期される最終用途等によって変動できる。一般的には、少量のサイジング組成物を初めに使用し、必要ならば、環境下で所望のサイジング効果が達成されるまで増加させてもよい。最終シートまたはウェブにおけるパルプの乾燥重量を基準にして組成物において使用されてもよいサイジング組成物の好ましい濃度は、1トン当り0.5〜約20ポンド(約0.225〜約9kg)の範囲であってもよい。
【0030】
掘削用流体として使用されるときは、異性化オレフィン組成物は、40重量%未満のCおよびC〜C異性体および、場合によって、C異性体を含み、残部はC〜Cオレフィン異性体であり、最も好ましくは13重量%未満である。抗井は、次いで、異性化オレフィン組成物を含む掘削用流体を抗井中に導入することにより掘削されてもよい。本明細書において使用される「掘削用流体」とは、水ベースの泥および水中油エマルションを含む。
【実施例】
【0031】
以下の非限定の実施例および比較例は、本発明の更に顕著な特徴を引き出すものである。全ての部は、別段の指示のない場合は、重量単位で与えられる。
【0032】
(実施例1)
X−600(56.5g)を標準固定床反応器に充填した。2つの追加反応器を等量の触媒投入量で充填した。触媒床を、350℃の空気流で活性化し、次いで、窒素流で冷却した。異性化のために、触媒床を70℃とした。次いで、1−ヘキサデセンの供給を、78g/時間の流速で開始した。この流速を117時間維持し、その後操作を停止した。各反応器の生成物を一緒にし、重量で26.2kgの単一複合組成物を得た。分析は、2.7重量%の二量体を含む生成物を示した。ヘキサデセンの分岐における増加は検出されなかった。このサンプルの二重結合異性体分布を、表Iに示す。ここで、炭素長の前の先頭番号は、二重結合の位置を表す。例えば、「2−C16」は、二重結合がヘキサデセン異性体の第二および第三炭素との間にある異性体を意味する。更に、「3−C16」は、二重結合がヘキサデセン異性体の第三および第四炭素との間にある異性体を意味する。
【0033】
【表1】

【0034】
(実施例2)(比較)
標準固定床反応器を、米国特許第5849960号明細書に開示されているフェリエライト同形構造を有するゼオライト触媒10gで充填した。触媒を、350℃の窒素流で活性化した。異性化のために、触媒床を120℃とした。次いで、1−ヘキサデセンの供給を、43g/時間の流速で開始した。この流速を48時間維持し、その後操作を停止した。生成物1.9kgを、次いで分析した。生成物は5.4重量%の二量体を含んでいた。ヘキサデセンにおける分岐は、5.7%(供給)から7.4%に増加した。このサンプルに対する二重結合異性体分布は、表Iに示される。表Iは、X−600が、アルファオレフィン含量を減少させることにおいてはるかに有効であり、その一方で、二重結合を鎖中に深く移動させないことを示している。
【0035】
(実施例3)
X−600(13.9g)を、固定床再循環バッチ反応器に充填した。1−ヘキサデセン(250g)を、反応器の供給溜めに入れた。触媒を、100℃の窒素流で14時間活性化した。反応器(触媒床および供給溜め)を120℃に加熱し、オレフィンを、500g/分の速度で、再循環方式において触媒床上で流動させた。サンプルを周期的に採取した。3つのサンプルからの異性体分布を表IIに示す。この実施例は、如何にして異性体分布が再循環方法においてバッチ時間により調節できるかを例示する。
【0036】
【表2】

【0037】
(実施例4)(比較)
使用された触媒が実施例2のフェリエライト型ゼオライトであった以外は実施例3において記載された同じ反応条件が使用された。触媒充填は13.9gであった。サンプルを周期的に採取した。2つのサンプルからの異性体分布を表IIIに示す。バッチ時間により異性体分布を調節することは可能であるが、実施例3の異性体分布を得ることは不可能である。
【0038】
【表3】

【0039】
(実施例5)
この実施例は、完全な異性化を達成するためのX−600の能力を例示する。X−600(30.2g)を標準固定床反応器に充填した。触媒床を、350℃ま空気流で活性化し、次いで窒素流で冷却した。異性化のために、触媒床を120℃とした。次いで、1−ヘキサデセンの供給を、40g/時間の流速で開始した。この流速を67時間維持した。17時間後に採取されたサンプルに対する異性体分布を表IVに示す。
【0040】
【表4】

【0041】
前記からの多数の変化および変更が、本発明の新規な概念の真の精神および範囲から逸脱することなしに達成できることが分かるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
16および/またはC18内部オレフィンを含み、25重量%未満のオレフィンのCおよびC〜C異性体および、場合によって、オレフィンのC異性体を有し、残部がオレフィンのC〜Cオレフィン異性体であるオレフィン組成物。
【請求項2】
およびC〜C異性体および、場合によってC異性体の量が13重量%未満、好ましくは6重量%未満である請求項1に記載のオレフィン組成物。
【請求項3】
組成物における残留アルファオレフィン含量の量が10重量%未満、好ましくは3重量%未満、更に好ましくは2重量%未満である請求項1または2に記載のオレフィン組成物。
【請求項4】
請求項1から3のオレフィン組成物および少なくとも1種の紙サイジング添加剤を含む紙サイジング組成物。
【請求項5】
16および/またはC18内部オレフィンを含み、40重量%未満、好ましくは25重量%未満、更に好ましくは13重量%未満、最も好ましくは6重量%未満のCおよびC〜Cオレフィン異性体および、場合によって、Cオレフィン異性体を有し、残部がC〜Cオレフィン異性体であるオレフィン組成物を含む掘削用流体。
【請求項6】
組成物における残留アルファオレフィン含量の量が10重量%未満である請求項5に記載の掘削用流体。
【請求項7】
請求項4の紙サイジング組成物を紙に導入することを含む、紙をサイジングする方法。
【請求項8】
請求項5または6のオレフィン組成物を含む掘削用流体を抗井中に導入することを含む、抗井を掘削する方法。
【請求項9】
16および/またはC18アルファオレフィンを含むオレフィン組成物を、シリカ対アルミナの重量比が45:55〜55:45である固体酸性シリカ−アルミナ触媒と、40重量%未満、好ましくは25重量%未満、更に好ましくは13重量%未満、最も好ましくは6重量%未満のCおよびC〜C内部オレフィン異性体および、場合によって、C内部オレフィン異性体を有し、残部がC〜C内部オレフィン異性体である異性化内部オレフィン組成物を与えるのに十分な時間接触させることを含む、オレフィン組成物を内部不飽和結合を含むオレフィンに異性化する方法。
【請求項10】
異性化内部オレフィン組成物における残留アルファオレフィン含量の量が10重量%未満である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
アルファオレフィンオレフィン組成物を、固体酸性シリカ−アルミナ触媒を含む床に通す請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
床の操作温度が70℃〜140℃である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アルファオレフィンオレフィン組成物を、固体酸性シリカ−アルミナ触媒と接触させる前に、水分吸着床上に通す請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
水分吸着床がモレキュラーシーブを含む請求項11から13に記載の方法。
【請求項15】
アルファオレフィンオレフィン組成物を、固体酸性シリカ−アルミナ触媒と接触させる前に、触媒毒を除去するのに十分な時間、吸着ユニットまたは保護床上に通す請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2007−506756(P2007−506756A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528197(P2006−528197)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/031341
【国際公開番号】WO2005/031066
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(590002105)シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー (301)
【Fターム(参考)】