説明

アルミ箔断熱カーテンとそれを用いた採光部断熱構造

【課題】 従来の布製カーテンでは輻射熱を遮断できなかったため、夏は窓から建物内に輻射熱が侵入して暑くなり、冬は建物内の室温が窓から放出して寒くなるという課題があった。
【解決手段】 本発明のアルミ箔断熱カーテンは、アルミ箔を折り曲げて蛇腹状に形成したり、アルミ箔をロール状に巻いたりして上下又は左右に伸縮自在とし、建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側に配置して上下又は左右に伸縮させて開閉可能としたものである。本願発明の採光部断熱構造は、前記アルミ箔断熱カーテンを、建物の窓の内側にそれらから離して配置して、アルミ箔断熱カーテンと窓との間に断熱空間を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱、地表熱、室温等の熱源からの輻射熱を反射して、建物の窓、開き戸、ドア等の採光部から建物内への熱の侵入、採光部から建物外への熱の放出を防ぐアルミ箔断熱カーテンと、それを採光部の内側に配置した採光部断熱構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側には布製カーテンがカーテンレールやガイドバー等に開閉自在にスライド可能に吊り下げられ、カーテンを閉めることにより昼間は太陽光が室内に侵入しないようにし、夜間は室内光が室外へ漏出しないようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の布製カーテンでは太陽光や室内光の遮断はある程度可能であるが、太陽熱、地表熱、室温等の各熱源から発せられる輻射熱は殆どカーテンに吸収されたり、カーテンを通過したりしてしまうため、夏は室外からの輻射熱が採光部から建物内に侵入して室内が暑くなり、冬は室内の熱を採光部から放出して室内が寒くなるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、採光部の内側に着脱自在に設置可能であり、高い断熱性能があり、採光部の内側に設けることにより室外からの輻射熱を反射して採光部から室内への輻射熱の侵入を防止でき、室内の輻射熱を反射して採光部から室外への輻射熱の放出を防止できるアルミ箔断熱カーテンと、そのアルミ箔断熱カーテンを用いた採光部断熱構造を提供するものである。
【0005】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項1記載のように、アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて横方向に開閉可能としたカーテン本体の上部に上支持部が、下部に下支持部が設けられ、上支持部は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に横向きに設けられた上ガイドにスライドできるように支持可能であり、下支持部は前記採光部の内側下方に横向きに設けられた下ガイドにスライドできるように支持可能であり、上下支持部を上下ガイドに沿って横にスライドさせると蛇腹状のカーテン本体が横に折り畳まれて縮み、又は横に広がって開くものである。
【0006】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項2記載のように、アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて上下方向に開閉可能としたカーテン本体の少なくとも上部に上支持部が設けられ、上支持部は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に横向きに支持可能であり、蛇腹状のカーテン本体はその下部を引き上げると蛇腹部分が折り畳まれて引き上げられ、下部を降下させると蛇腹部分が下方に開いて降下するものである。
【0007】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項3記載のように、請求項2記載のアルミ箔断熱カーテンにおいて、カーテン本体の下部に下支持部が設けられ、その下支持部の左右両端が採光部の内側左右に縦向きに配置された左右ガイドに案内されて昇降可能としたものである。
【0008】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項4記載のように、アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の少なくとも巻き方向上端に上巻軸が設けられ、上巻軸は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に回転できるように横向きに支持可能であり、ロール状のカーテン本体は上巻軸を回転させると上方に巻き上げられ、上巻軸を逆回転させると巻き出されて降下するものである。
【0009】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項5記載のように、請求項4記載のアルミ箔断熱カーテンにおいて、カーテン本体の下部に下支持部が設けられ、その下支持部の左右両端が採光部の内側左右に縦向きに配置された左右ガイドに案内されて昇降可能としたものである。
【0010】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項6記載のように、アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の巻き方向の一端に巻軸が、他端に支持部が設けられ、前記巻軸は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側側方に回転できるように縦向きに支持可能であり、前記支持部はその上下両端を採光部の内側上下に横向きに配置された上下ガイドに案内されてスライドできるように支持可能であり、カーテン本体は巻軸を回転させるとそれに巻き取られて横に閉じ、巻軸を逆回転させるか前記支持部を巻軸から離れる方向にスライドさせると巻き出されて横に広がるものである。
【0011】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンは、請求項7記載のように、アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の巻き方向の左右両端に巻軸が設けられ、前記二本の巻軸はその上下両端を建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上下に横向きに配置された上下ガイドに案内されてスライド及び回転できるように縦向きに支持可能であり、カーテン本体は各巻軸を回転させるとそれに巻き取られて横に閉じ、各巻軸を逆回転させることにより巻き出されて横に広がるものである。
【0012】
本願発明のアルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造は、請求項8記載のように、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のアルミ箔断熱カーテンが、建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側に採光部から離して配置してカーテン本体と採光部との間に断熱空間を設けたものである。
【発明の効果】
【0013】
本件出願のアルミ箔断熱カーテンは、アルミ箔を蛇腹状に折り曲げたりロール状に巻いたりして形成したカーテン本体を備えるため、カーテン本体を伸ばして採光部を閉じて建物内外の輻射熱を遮断することができ、採光部からの熱の侵入や熱の放出を防ぎ、且つ建物内の冷暖房効率を向上させて、建物内を夏は涼しく、冬は暖かく保持することができる。また、冷暖房効率の向上によって省エネにも資する。材料がアルミ箔であるため低コストで提供することもできる。
【0014】
本件出願のアルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造は、アルミ箔断熱カーテンを採光部の内側に採光部から離して配置して、アルミ箔断熱カーテンと採光部との間に断熱空間を設けたため、熱源からの伝導熱が断熱空間で遮断されて直接アルミ箔断熱カーテンに伝わらず、断熱効果が発揮される。また、熱源からの輻射熱を効果的に反射して、採光部から建物内への熱の侵入、建物外への熱の放出を効果的に防止でき、建物内の冷暖房効率を向上させて、建物内を夏は涼しく、冬は暖かく保持することができる。また、冷暖房効率の向上によって省エネにも資する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(アルミ箔断熱カーテンの実施形態1)
本発明のアルミ箔断熱カーテンの実施形態の一例を図1に基づいて説明する。このアルミ箔断熱カーテン(以下「カーテン」とする。)1のカーテン本体2は、図1に示すように、アルミ箔を所定幅ごとに折り曲げて蛇腹状にして伸縮(伸展、折畳み)自在としたものである。
【0016】
カーテン本体2に使用するアルミ箔の厚さは任意とすることができ、例えば10μm〜50μmとすることができる。このカーテン本体2の高さ及び伸展時の幅は建物の窓の高さ、幅に合わせて選択することができる。
【0017】
このカーテン1のカーテン本体2の上下両端部や、左右両端部には、例えば、図2に示すように、上下両端部付近に挿通孔4を開口させ、その挿通孔4にガイドバー13、15を挿通させてカーテン本体2をガイドバー13、15に沿って左右に伸縮・スライドできるように備え付け可能としたり、図6に示すように、上下両端部に棒状の上支持部30及び下支持部31を取付けて、その支持部の左右両端部を左右のガイドレール33に昇降可能に備え付け、カーテン本体2を上下に伸縮可能とする等、各種の支持部を備えることができる。
【0018】
(アルミ箔断熱カーテンの実施形態2)
本発明のアルミ箔断熱カーテンにおいては、カーテン本体2の形状は、前記蛇腹状のものには限られず、図7、図8に示すような、アルミ箔をロール状に巻いたものとすることもできる。この場合、カーテン本体2の上下方向両端部や、左右方向両端部には、例えば、一方に巻軸36(40)を備えてカーテン本体2の巻き取り及び巻き出しを可能として、他方に支持部37(41)を備えてカーテン本体2の巻き出しを可能としたり、両方に巻軸を備えて両側からカーテン本体2の巻き取り及び巻き出しを可能とする等、各種部材を備えることができる。
【0019】
(アルミ箔断熱カーテンの他の実施形態)
本発明のアルミ箔断熱カーテンは、伸縮可能であれば、前記各形状には限られず、任意の形状に形成することができる。また、カーテン本体を折り曲げずに、伸縮不可能な板状に形成することもできる。
【0020】
カーテン本体2の素材は厚手のアルミ箔だけでもよく、補強材の片面又は両面にアルミ箔を貼付したものとしたり、アルミ箔の片面又は両面に補強材を貼付したものとしたりすることもできる。補強材にはポリプロピレン製の透明のフィルムが適するが、それに限らず他の任意の材質製、例えば、紙製シート、麻や綿等の繊維シート等とすることもできる。アルミ箔の片面又は両面に補強材を貼付する場合であって、補強材に紙製シート、繊維シート等の不透明部材を用いる場合には、補強材は、アルミ箔の反射効率を低減させないように、10μm〜20μm程度(障子紙程度)の厚さのものとしたり、メッシュ構造のものとしたりすることが望ましい。
【0021】
アルミ箔の表面に色や模様の付いた透明フィルムを貼り付けたり、色や模様を印刷・塗装する等してカーテン本体2の表面を装飾することもできる。アルミ箔の表面に貼付される色や模様つきの透明フィルムは、アルミ箔の反射効率を低減させない色、形状、厚さ等のものとすることが望ましい。また、アルミ箔の表面に色や模様を印刷・塗装する場合も、アルミ箔の反射効率を低減させない色、形状、印刷厚さ(塗布厚さ)等とすることが望ましい。表面を装飾したカーテン本体2を使用すれば、アルミ箔の色である銀色よりも外観が良くなり、一般家庭等においてもカーテンとして使用しやすくなる。
【0022】
(アルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造の実施形態1)
本発明のアルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造の実施形態の一例を図2〜図5に基づいて説明する。この採光部断熱構造は、図2〜図5に示すように、住宅等の建物の窓10の内側に窓10から離して実施形態1記載のカーテン1(図1参照。)を配置し、カーテン本体2と窓10との間に断熱空間22を設けた構造であって、二本の柱11の間の天井部分30に上アングル12及び上ガイドバー13を備え、床部分31に下アングル14及び下ガイドバー15を備え、それら上下のガイドバー13、15に、挿通孔4を開口した前記カーテン本体2を、ガイドバー13、15に沿って左右に伸縮(伸展、折畳み)させて開閉したり、カーテン本体2全体を左右にスライドさせたりできるように備え付けたものである。
【0023】
前記上アングル12は、図2、図3に示すように、板状部材を断面L字型に曲げて形成したものであって、二本の柱11の間の天井部分30に取付けられ、前記上ガイドバー13を二本の柱11の間に固定可能としたものである。上アングル12には、前記上ガイドバー13を上アングル12に固定するための固定具17を固定させるための固定孔18が開口されている。上アングル12の長さは、図2に示すように、二本の柱11間の幅に合わせた長さとしてある。上アングル12は、両面テープによって天井30に取り付けたり、釘や螺子等によって天井30に固定したりすることができる。
【0024】
前記上ガイドバー13は、図2〜図5に示すような丸棒状の部材であって、その両端部付近に前記固定具17を備えるものである。この上ガイドバー13は、前記上アングル12の両端付近に設けられた固定孔18に固定具17を差し込んで上アングル12に固定され、前記カーテン1を上ガイドバー13に沿って伸縮させて開閉したり、スライドさせたりできるように備え付け可能なものである。
【0025】
下アングル14及び下ガイドバー15は、図2、図3に示すように、前記上アングル12及び上ガイドバー13と同様の構造の部材である。図2、図3に示すように、下アングル14は、二本の柱11の間の床部分31に取付けられ、下アングル14には固定具17によって下ガイドバー15が取付けられている。
【0026】
前記カーテン1は、前記実施形態1記載のカーテン1(図1参照。)であって、図2〜図5に示すように、アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて横方向に開閉可能としたカーテン本体2の上端部付近及び下端部付近に、前記上ガイドバー13及び下ガイドバー15を挿通させるための挿通孔(支持部)4が多数開口されている。このカーテン1は、各挿通孔4に上下ガイドバー13、15を挿通させて上下ガイドバー13、15に取付け、上下ガイドバー13、15に沿って左右に伸縮(伸展、折畳み)させて開閉したり、カーテン1全体を左右にスライドさせたりすることができる。このとき、カーテン1は、図3、図4に示すように、窓10から離して窓10に接触しないように備えて、窓10とカーテン本体2との間に断熱空間22を形成し、窓10からの伝導熱がカーテン本体2に伝わらないようにする。カーテン本体2の幅方向両端部には、図2に示すように、面ファスナー19が取付けられ、柱11に取付けられた面ファスナー20と着脱自在としてある。従って、図2、図4に示すように、カーテン本体2を横方向に引き伸ばして二本の柱11の間を覆い、カーテン本体2の幅方向両端部の面ファスナー19を二本の柱11の面ファスナー20と接着させて、カーテン本体2によって窓10を覆うように設置したり、図5に示すように、カーテン本体2を約半分の幅に縮めて、カーテン本体2の幅方向一端部の面ファスナー19を一方の柱11の面ファスナー20と接着して、カーテン本体2を半分だけ開いて設置したりすることもできる。また、この他にも、カーテン本体2を上下ガイドバー13、15に沿って任意の位置にスライドさせて設置することもできる。
【0027】
前記上ガイドバー13及び下ガイドバー15には、図2、図5に示すように、クリップ21が所定の間隔をあけて複数個取付けられている。このクリップ21によってカーテン1を挟んで保持して、カーテン1を上下ガイドバー13、15の所望の位置で位置決めすることができるようにしてある。
【0028】
この採光部断熱構造では、下アングル14、下ガイドバー15を省略して、カーテン1の下端側が固定されないようにすることもできる。
【0029】
この採光部断熱構造は、前記図2〜図5に示す構造には限られず、窓の内側に前記実施形態1記載のカーテン1を配置可能であって、そのカーテン1を左右方向に伸縮(伸展、折畳み)させて開閉したり、スライドさせたりできる構造であれば、任意の構造とすることができる。従って、例えば、既存のカーテンレール等を建物に取付けて、そのカーテンレール等に前記カーテン1を伸展、折畳み、スライド可能に取付けた構造とすることもできる。
【0030】
この採光部断熱構造では、カーテン1を、上下ガイドバー13、15に沿って伸縮やスライドができないように上下ガイドバー13、15に固定する構造とすることもできる。
【0031】
(アルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造の実施形態2)
この採光部断熱構造は、図6に示すように、住宅等の建物の窓10の内側に窓10から離して上下方向に伸縮可能なカーテン1を配置し、カーテン本体2と窓10との間に断熱空間22を設けた構造であって、カーテン本体2の下部を昇降させて開閉可能とした構造である。
【0032】
前記上アングル32は、図6に示すように、前記実施形態1記載の上アングル12と同様に、L字型に形成したものであって、二本の柱11の間の天井部分に取付けられ、前記上支持部30を二本の柱11の間に固定可能としたものである。上アングル32には、上支持部30を上アングル32に固定するための固定具34が備えられている。
【0033】
前記左右のガイドレール33は、図6に示すように、断面コ字状のレール状部材である。このガイドレール33は、開口部を対向させて左右の柱11に縦向きに備えられている。
【0034】
前記カーテン1は、図6に示すように、アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて上下方向に伸縮可能としたカーテン本体2を備え、そのカーテン本体2の上部と下部には、夫々棒状の上支持部30と下支持部31とが取付けられている。上支持部30と下支持部31は、夫々カーテン本体2の幅より長く形成され、その両端部が夫々カーテン本体2の幅から突出するように備えられている。上支持部30は、図6に示すように、上アングル32の固定具34によって上アングル32に固定され、その左右両端が前記左右のガイドレール33の上端部の内側に支持(固定)されている。下支持部31は、その左右両端が左右のガイドレール33の内側に備えられ、ガイドレール33に案内されて昇降可能としてある。従って、下支持部31を引き下げるとカーテン本体2の蛇腹部分が下方に開き、下支持部31を引き上げるとカーテン本体2の蛇腹部分が折り畳まれて引き上げられる。カーテン本体2の下部は任意の高さで固定可能とすることができる。本実施形態においても前記実施形態1と同様にカーテン1は、窓10から離して窓10に接触しないように備えられ、窓10とカーテン本体2との間に断熱空間22を形成し、窓10からの伝導熱がカーテン本体2に伝わらないようにする。
【0035】
(アルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造の実施形態3)
この採光部断熱構造は、図7に示すように、住宅等の建物の窓10の内側に窓10から離して、上下方向に巻き出し及び巻き取り可能なロール状のカーテン1を配置し、カーテン本体2と窓10との間に断熱空間22を設けた構造であって、カーテン本体2を上下に巻き出して又は巻き取ることで開閉可能とした構造である。
【0036】
前記左右のガイドレール35は、図7に示すように、前記実施形態2記載のものと同様の断面コ字状のレール状部材である。このガイドレール35は、開口部を対向させて左右の柱11の内側に縦向きに備えられている。
【0037】
前記カーテン1は、図7に示すように、アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体2の巻き方向上端に棒状の上巻軸36を備え、下端に棒状の下支持部37を備え、上巻軸36を回転させると上方に巻き上げられ、上巻軸36を逆回転させると巻き出されて降下するものである。上巻軸36と下支持部37は、夫々カーテン本体2の幅より長く形成され、その両端部が夫々カーテン本体2の幅から突出するように備えられている。上巻軸36は、図7に示すように、その左右両端を前記左右のガイドレール35の上端部の内側に回転可能に支持されている。下支持部37は、その左右両端が左右のガイドレール35の内側に備えられ、ガイドレール35に案内されて昇降可能としてある。従って、下支持部37を引き上げる等して上巻軸36を回転させるとカーテン本体2が巻き上げられ、下支持部37を引き下げる等して上巻軸36を逆回転させると、カーテン本体2が巻き出されて降下する。カーテン本体2の下部は任意の高さで固定可能とすることができる。本実施形態においても前記実施形態1と同様にカーテン1は、窓10から離して窓10に接触しないように備えられ、窓10とカーテン本体2との間に断熱空間22を形成し、窓10からの伝導熱がカーテン本体2に伝わらないようにする。
【0038】
(アルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造の実施形態4)
この採光部断熱構造は、図8に示すように、住宅等の建物の窓10の内側に窓10から離してカーテン1を配置し、カーテン本体2と窓10との間に断熱空間22を設けた構造であって、横方向に巻き出し及び巻き取り可能なロール状のカーテン本体2を配置し、カーテン本体2と窓10との間に断熱空間22を設けた構造であって、カーテン本体2を横に引き出して開閉可能とした構造である。
【0039】
前記上下のガイドレール42は、図8に示すように、前記実施形態2記載のものと同様の断面コ字状のレール状部材である。本実施形態では、このガイドレール42は、開口部を対向させて横向きにして柱11の上下に固定されている。
【0040】
前記カーテン1は、図8に示すように、アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体2の巻き方向一端に棒状の巻軸40を備え、他端に棒状の支持部41を備え、巻軸40を回転させると巻き取られ、巻軸40を逆回転させるか又は支持部41を巻軸40から離れる方向にスライドさせるとカーテン本体2が巻き出されて横に開くようにしたものである。巻軸40と支持部41は、夫々カーテン本体2の高さより長く形成され、その上下の両端部が夫々カーテン本体2から突出するように備えられている。巻軸40は、図8に示すように、その上下両端を前記上下のガイドレール42の一端部の内側に回転可能に支持されている。支持部41は、その上下両端が左右のガイドレール42の内側に備えられ、ガイドレール42に案内されて左右スライド可能としてある。従って、巻軸40を回転させると巻き取られ、巻軸40を逆回転させるか又は支持部41を巻軸40から離れる方向にスライドさせるとカーテン本体2が巻き出されて横に開く。巻き出されたカーテン1は任意の位置で固定可能とすることができる。本実施形態においても前記実施形態1と同様にカーテン本体2は、窓10から離して窓10に接触しないように備えられ、窓10とカーテン本体2との間に断熱空間22を形成し、窓10からの伝導熱がカーテン本体2に伝わらないようにする。
【0041】
本実施形態の採光部断熱構造では、備えるカーテン本体2を、巻き方向の左右両端に巻軸40を備えたものとし、その二本の巻軸40はその上下両端を上下のガイドレール42の一端部の内側に回転可能に支持された構造とすることもできる。この場合、カーテン本体2は、巻軸40を回転させるとそれに巻き取られて縮み(閉じ)、巻軸40を逆回転させると巻き出されて横に広がる。
【0042】
(アルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造のその他の実施形態)
本発明の採光部断熱構造においては、アルミ箔断熱カーテンは、建物の窓に限られず、開き戸、ドア等、採光部全般に備えることができる。
【0043】
本発明の採光部断熱構造では、カーテン1を二枚以上備えることもできる。その場合、二枚以上のカーテン1は間隔をあけて重ねて備えられ、互いに伝導熱が伝わらないようにしてある。カーテン1の枚数は任意とすることができ、例えば三枚以上とすることもできる。
【0044】
前記各構造はあくまで実施形態の一例であって、本発明の採光部断熱構造における、カーテン1の位置、数、構造、取付け方等は前記したものに限られず、任意とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明のアルミ箔断熱カーテン及び採光部断熱構造は、建物の断熱用には限られず、保温庫や保冷庫等、断熱の必要がある家電や家具等に応用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のアルミ箔断熱カーテンの実施形態の一例を示す断面説明図。
【図2】本発明の採光部断熱構造の実施形態の一例を示す分解斜視説明図。
【図3】図2に示す採光部断熱構造を示す側面説明図。
【図4】図2に示す採光部断熱構造を示す平面説明図。
【図5】図2に示す採光部断熱構造の他の使用例を示す分解斜視説明図。
【図6】本発明の採光部断熱構造の実施形態の他の一例を示す分解斜視説明図。
【図7】本発明の採光部断熱構造の実施形態の他の一例を示す分解斜視説明図。
【図8】本発明の採光部断熱構造の実施形態の他の一例を示す分解斜視説明図。
【符号の説明】
【0047】
1 アルミ箔断熱カーテン
2 カーテン本体
4 挿通孔
10 窓
11 柱
12 上アングル
13 上ガイドバー
14 下アングル
15 下ガイドバー
17 固定具
18 固定孔
19、20 面ファスナー
21 クリップ
22 断熱空間
30 上支持部
31 下支持部
32 上アングル
33 ガイドレール
34 固定具
35 ガイドレール
36 上巻軸
37 下支持部
40 巻軸
41 支持部
42 ガイドレール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて横方向に開閉可能としたカーテン本体の上部に上支持部が、下部に下支持部が設けられ、上支持部は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に横向きに設けられた上ガイドにスライドできるように支持可能であり、下支持部は前記採光部の内側下方に横向きに設けられた下ガイドにスライドできるように支持可能であり、上下支持部を上下ガイドに沿って横にスライドさせると蛇腹状のカーテン本体が横に折り畳まれて縮み、又は横に広がって開くことを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項2】
アルミ箔を蛇腹状に折り曲げて上下方向に開閉可能としたカーテン本体の少なくとも上部に上支持部が設けられ、上支持部は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に横向きに支持可能であり、蛇腹状のカーテン本体はその下部を引き上げると蛇腹部分が折り畳まれて引き上げられ、下部を降下させると蛇腹部分が下方に開いて降下することを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項3】
請求項2記載のアルミ箔断熱カーテンにおいて、カーテン本体の下部に下支持部が設けられ、その下支持部の左右両端が採光部の内側左右に縦向きに配置された左右ガイドに案内されて昇降可能であることを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項4】
アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の少なくとも巻き方向上端に上巻軸が設けられ、上巻軸は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上方に回転できるように横向きに支持可能であり、ロール状のカーテン本体は上巻軸を回転させると上方に巻き上げられ、上巻軸を逆回転させると巻き出されて降下することを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項5】
請求項4記載のアルミ箔断熱カーテンにおいて、カーテン本体の下部に下支持部が設けられ、その下支持部の左右両端が採光部の内側左右に縦向きに配置された左右ガイドに案内されて昇降可能であることを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項6】
アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の巻き方向の一端に巻軸が、他端に支持部が設けられ、前記巻軸は建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側側方に回転できるように縦向きに支持可能であり、前記支持部はその上下両端を採光部の内側上下に横向きに配置された上下ガイドに案内されてスライドできるように支持可能であり、カーテン本体は巻軸を回転させるとそれに巻き取られて横に閉じ、巻軸を逆回転させるか前記支持部を巻軸から離れる方向にスライドさせると巻き出されて横に広がることを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項7】
アルミ箔をロール状に巻いたカーテン本体の巻き方向の左右両端に巻軸が設けられ、前記二本の巻軸はその上下両端を建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側上下に横向きに配置された上下ガイドに案内されてスライド及び回転できるように縦向きに支持可能であり、カーテン本体は各巻軸を回転させるとそれに巻き取られて横に閉じ、各巻軸を逆回転させることにより巻き出されて横に広がることを特徴とするアルミ箔断熱カーテン。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のアルミ箔断熱カーテンが、建物の窓、開き戸、ドア等の採光部の内側に採光部から離して配置してカーテン本体と採光部との間に断熱空間を設けたことを特徴とするアルミ箔断熱カーテンによる採光部断熱構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−528(P2008−528A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175224(P2006−175224)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(307011716)
【Fターム(参考)】