説明

アレイ製造方法、シンチレータアレイ

【課題】複数のシンチレータ結晶の配列精度と検出精度とが良好なシンチレータアレイを簡単に製造できるアレイ製造方法を提供する。
【解決手段】複数のシンチレータ結晶110を二次元状に配列してから、間隙に充填した混合液を凝固させるので、複数のシンチレータ結晶110の位置精度が良好である。また、外側面に反射材を塗布したり反射テープを貼着した複数のシンチレータ結晶110をアレイ状に配列するような必要がなく、複数のシンチレータ結晶110を収納容器に圧入するような必要もなく、大型のシンチレータ結晶110を切削してシンチレータアレイ100を形成するような必要もない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイ、このシンチレータアレイを製造するためのアレイ製造方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
被検体に陽電子放射性同位元素(RI:Radio Isotope)標識の薬剤が投与されると、消滅γ線が放出される。PET(Positron Emission Tomography)、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)、ガンマカメラなどの核医学イメージング装置は、この放射線を検出することにより、被検体内のRIの分布像を得る装置である。
【0003】
このような核医学イメージング装置には、複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイが利用されている。このようなシンチレータアレイは、例えば、細長形状のシンチレータ結晶を、その長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列した構造に形成されている。
【0004】
シンチレータアレイは、光電子増倍管などの光検出器に接続され、放射線検出器として用いられるが、シンチレータアレイに放射線が入射すると放射線入射箇所のシンチレータ結晶が発光し、接続された光検出器に放射線強度に比例した光量を出力する機能を有している。
【0005】
また、光反射率の大きい板材を使用して、所定の間隔で整列した封入穴を持った結晶収納容器を製作し、その封入穴の中にシンチレータ結晶を嵌合してシンチレータアレイを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、ブロック状に切り出したシンチレータ結晶に一定間隔の切込み溝を縦横に形成したのち、その切込み溝に反射材を充填する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平1−145596号公報
【特許文献2】特開平5−341049号公報
【特許文献3】特開平5−019060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された技術においては、反射剤の塗布厚みや、反射材のテープの巻装厚みの均一性を保つことが難しく、個々のシンチレータ結晶の配列の精度を出すことが非常に困難である。さらに、組み上げ作業が煩雑化し、全体寸法精度を出すことが困難である。
【0008】
また、特許文献2に記載された技術においては、加工されたケースへの各シンチレータ結晶の組み込み作業は容易であり、組み上げ後の全体寸法も高精度に維持できるが、ケースの加工精度をあげるために著しく費用がかかる。
【0009】
また、特許文献3に記載された技術においては、複数の溝に反射剤を均一に注入することが困難である。また溝の製作に伴いシンチレータ結晶の表面が粗面化する。溝表面の粗面化に起因して個々のシンチレータ結晶内における光の多重回反射の量が増加し、出力される光量が減少するといった問題や、溝の切削加工時の結晶の未加工の残存部分のために放射線検出器の位置分解能が低下するという問題が発生する。
【0010】
さらには、これら従来技術文献で開示された反射材は、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂やポリエステル系樹脂であり、発光波長が400nm以下の発光では反射率が90%以下と反射能が低いため、シンチレータ結晶から出力される光量が減少するという問題がある。
【0011】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、配列されている複数のシンチレータ結晶の位置精度と検出感度とが良好なシンチレータアレイ、このようなシンチレータアレイを簡単に製造することができるアレイ製造方法、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のアレイ製造方法は、複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイを製造するためのアレイ製造方法であって、放射線が入射すると内部で蛍光が発生する細長形状の複数のシンチレータ結晶を形成し、複数のシンチレータ結晶を長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列し、配列された複数のシンチレータ結晶の間隙に樹脂と溶媒とを混合した混合液を充填し、混合液から溶媒を減圧除去して樹脂を凝固させる。
【0013】
従って、本発明のアレイ製造方法では、長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列されている細長形状の複数のシンチレータ結晶と、複数のシンチレータ結晶の間隙に充填されている樹脂と、からなるシンチレータアレイを製造することができる。複数のシンチレータ結晶を二次元状に配列してから、間隙に充填した混合液を凝固させるので、複数のシンチレータ結晶の位置精度が良好である。また、外側面に反射材を塗布したり反射テープを貼着した複数のシンチレータ結晶をアレイ状に配列するような必要がなく、複数のシンチレータ結晶を収納容器に圧入するような必要もなく、大型のシンチレータ結晶を切削してシンチレータアレイを形成するような必要もない。
【0014】
また、本発明のアレイ製造方法において、混合液に反射材の粉末を混入させておいてもよい。
【0015】
また、本発明のアレイ製造方法において、反射材の粉末が、BaSO,TiO,Al,MgO,の少なくとも一つからなってもよい。
【0016】
また、本発明のアレイ製造方法において、反射材の粉末の平均粒径が1μm以下であってもよい。
【0017】
また、本発明のアレイ製造方法において、混合液の組成比は、反射材の重量部100に対して樹脂の重量部が5以下であってもよい。
【0018】
また、本発明のアレイ製造方法において、樹脂は、アクリル樹脂,ポリビニルアルコール,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,の少なくとも一つからなってもよい。
【0019】
また、本発明のアレイ製造方法において、発光波長が400nm以下の蛍光を発生するシンチレータ結晶を形成してもよい。
【0020】
本発明のシンチレータアレイは、放射線が入射すると内部で蛍光が発生する複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイであって、長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列されている細長形状の複数のシンチレータ結晶と、反射材の粉末が混入されていて複数のシンチレータ結晶の間隙に充填されている樹脂と、を有する。
【0021】
また、本発明のシンチレータアレイにおいて、反射材の粉末が、BaSO,TiO,Al,MgO,の少なくとも一つからなってもよい。
【0022】
また、本発明のシンチレータアレイにおいて、反射材の粉末の平均粒径が1μm以下であってもよい。
【0023】
また、本発明のシンチレータアレイにおいて、樹脂は、アクリル樹脂,ポリビニルアルコール,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,の少なくとも一つからなってもよい。
【0024】
また、本発明のシンチレータアレイにおいて、シンチレータ結晶は、蛍光の発光波長が400nm以下であってもよい。
【0025】
また、本発明のシンチレータアレイにおいて、本発明のアレイ製造方法で製造されていてもよい。
【0026】
なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明のアレイ製造方法では、複数のシンチレータ結晶を二次元状に配列してから、間隙に充填した混合液を凝固させるので、複数のシンチレータ結晶の位置精度が良好である。また、外側面に反射材を塗布したり反射テープを貼着した複数のシンチレータ結晶をアレイ状に配列するような必要がなく、複数のシンチレータ結晶を収納容器に圧入するような必要もなく、大型のシンチレータ結晶を切削してシンチレータアレイを形成するような必要もない。このため、アレイ状に配列するシンチレータ結晶の外側面を損傷するようなことがなく、シンチレータ結晶の配列精度と検出精度とが良好なシンチレータアレイを簡単に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態のシンチレータアレイ100は、放射線が入射すると内部で蛍光が発生する複数のシンチレータ結晶110からなる。
【0029】
より具体的には、本実施の形態のシンチレータアレイ100は、図1および図2に示すように、長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列されている細長形状の複数のシンチレータ結晶110と、反射材の粉末(図示せず)が混入されていて複数のシンチレータ結晶110の間隙に充填されている樹脂120と、を有する。
【0030】
反射材の粉末は、例えば、BaSOからなり、その平均粒径は1μm以下である。樹脂120は、例えば、アクリル樹脂からなる。シンチレータ結晶110は、蛍光の発光波長が400nm以下である。
【0031】
つぎに、上述のようなシンチレータアレイ100を製造するアレイ製造システムおよびアレイ製造方法を以下に順番に説明する。本実施の形態のアレイ製造システムは、細長形状の複数のシンチレータ結晶110を長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で保持する結晶保持機構と、配列された複数のシンチレータ結晶110の間隙に樹脂120と溶媒とを混合した混合液を充填する混合液充填機構と、混合液から溶媒を減圧除去して樹脂120を凝固させる減圧除去機構と、を有する(図示せず)。
【0032】
結晶保持機構は、図3に示すように、長手方向が上下方向と平行な状態に配置された複数のシンチレータ結晶110の下端を保持する平板状の下端保持治具210と、図4に示すように、下端が保持された複数のシンチレータ結晶110の上端を保持する上端保持治具220と、図5に示すように、少なくとも下端保持治具210と密着した状態で複数のシンチレータ結晶110を包囲する樹脂型枠230と、を有する。
【0033】
上述のようなアレイ製造システムを利用してシンチレータアレイ100を製造するアレイ製造方法では、放射線が入射すると内部で400nm以下の波長で蛍光が発生する細長形状の複数のシンチレータ結晶110を形成する。
【0034】
つぎに、図3ないし図5に示すように、複数のシンチレータ結晶110を長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列する。つぎに、配列された複数のシンチレータ結晶110の間隙に樹脂120と溶媒とを混合した混合液を充填する。
【0035】
より具体的には、下端保持治具210には、図3に示すように、シンチレータ結晶110を挿入するために、所定の間隔で複数の挿入用穴が形成されている。この挿入用穴に、シンチレータ結晶110を挿入する。
【0036】
さらに、図4に示すように、シンチレータ結晶110上部を線材を格子状に組んだ上端保持治具220を用いて固定し、図5に示すように、周囲を樹脂型枠230で包囲する。
【0037】
つぎに、平均粒径が1μm以下であるBaSOの反射材粉末、樹脂120および溶媒を混合した混合液を、シンチレータ結晶110の間隙に充填する。混合液の組成比は、反射材の重量部100に対して樹脂120の重量部を5以下としておく。
【0038】
この充填が完了したら溶剤を減圧除去して樹脂を凝固させることで、反射層を形成する。その後、樹脂型枠230、下端保持治具210および上端保持治具220を取り外す。このシンチレータアレイ100の底面に混合液を塗布したのち乾燥させることで、図1に示すように、シンチレータアレイ100が完成する。
【0039】
本実施の形態のアレイ製造システムを利用したアレイ製造方法によれば、複数のシンチレータ結晶110を二次元状に配列してから、間隙に充填した混合液を凝固させるので、複数のシンチレータ結晶110の位置精度が良好である。
【0040】
また、外側面に反射材を塗布したり反射テープを貼着した複数のシンチレータ結晶110をアレイ状に配列するような必要がなく、複数のシンチレータ結晶110を収納容器に圧入するような必要もなく、大型のシンチレータ結晶110を切削してシンチレータアレイ100を形成するような必要もない。
【0041】
このため、アレイ状に配列するシンチレータ結晶110の外側面を損傷するようなことがなく、シンチレータ結晶110の配列精度と検出精度とが良好なシンチレータアレイ100を簡単に製造することができる。
【0042】
しかも、混合液に反射材の粉末を混入させておくので、複数のシンチレータ結晶110をアレイ状に固定すると同時に、複数のシンチレータ結晶110の外側面を反射面とすることができる。
【0043】
特に、シンチレータ結晶110が400nm以下の波長で発光し、反射材の粉末がBaSOからなる。このため、反射層の反射率を波長300〜400nmにおいて95%以上とすることができる。
【0044】
また、反射材粉末を含有する混合液は、反射材粉末と高分子系バインダと溶媒とを混合することにより、粘度を調節して流動性を確保することが容易である。しかも、反射材粉末の平均粒径が1μm以下であるので、シンチレータ結晶110の間隙に混合液を良好に充填することができる。
【0045】
さらに、アレイ製造システムの加工には精密さを要するが、アレイ製造システム自体はシンチレータアレイ100の構成要素とはなっておらず、一度製作すれば何度でも使用できる。
【0046】
このため、本実施の形態のアレイ製造システムを利用することで、シンチレータ結晶110の配列精度と検出精度とが良好なシンチレータアレイ100を簡単に量産することができる。
【0047】
なお、本発明者は実際に上述のようなアレイ製造システムでシンチレータアレイ100を試作した。これを以下に簡単に説明する。まず、2×2×15mmのPr:LuAG結晶をシンチレータ結晶110として形成し、樹脂型枠230、下端保持治具210および上端保持治具220を用いて0.15mmの隙間で8×7ピクセルとなるように固定した。
【0048】
つぎに、樹脂型枠230内に前述のように調製した混合液を注入した後、Pr:LuAG結晶を樹脂型枠230ごと減圧装置に入れ、減圧装置内を真空引きして1.0×10Pa以下に減圧した。
【0049】
混合液は流動性を有しており、シンチレータ結晶110の間隙の隙間をその深部まで流動するとともに、減圧によって溶媒成分が気化し、真空脱泡される。これらの操作により、シンチレータ結晶110の間隙の隙間には反射材粉末が密に充填された反射層が形成される。反射層形成後、減圧装置からPr:LuAG結晶を取り出し、樹脂型枠230、下端保持治具210および上端保持治具220を外した。
【0050】
つぎに、図6に示すように、フッ素樹脂テープ,ESRフィルム,BaSOの各反射材を用いたアレイブロックを位置有感型光電子増倍管(H8500)に接着し,137Csγ線を照射した。
【0051】
このときの二次元マップを図7に示す。また、反射材と発光量の関係を表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
平均粒径100μm,1μm,130nmの各BaSO粉末を含有する各反射材を用いたアレイブロックを光電子増倍管に接着し,137Csγ線を照射したときの発光量、エネルギー分解能を表2に示す。
【0054】
【表2】

【0055】
表2のように平均粒径130nmの各BaSO粉末を含有する各反射材を用いたアレイブロックで、シンチレータ結晶110の発光量が15chと最大となり位置弁別特性が最好となった。
【0056】
また、反射材と発光量の関係も表3として示す。
【0057】
【表3】

表3のように、反射材としてBaSOが好適であることが確認された。
【0058】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではシンチレータ結晶110の組成やサイズなどを具体的に例示したが、当然ながら、その組成やサイズなどは各種に変形することができる。
【0059】
また、上記形態では反射材の粉末がBaSOからなることを例示した。しかし、この反射材の粉末としては、TiO,Al,MgO、これらの混合物、等を利用することもできる。
【0060】
さらに、樹脂120がアクリル樹脂からなることを例示した。しかし、この樹脂120としても、ポリビニルアルコール,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,これらの混合物、等を利用することもできる。
【0061】
また、下端保持治具210のシンチレータ結晶110の挿入用穴の大きさ、および上端保持治具220の格子の大きさ、ならびにシンチレータ結晶110同士の間隔は、それぞれシンチレータ結晶110の大きさおよび使用する線材の径により決定される。
【0062】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態のシンチレータアレイの外観を示す模式的な斜視図である。
【図2】シンチレータアレイの内部構造を示す模式的な斜視図である。
【図3】アレイ製造方法の工程を示す模式的な分解斜視図である。
【図4】アレイ製造方法の工程を示す模式的な分解斜視図である。
【図5】アレイ製造方法の工程を示す模式的な斜視図である。
【図6】試作したシンチレータアレイでの実験方法を示す模式的な斜視図である。
【図7】試作したシンチレータアレイでの実験結果を示す特性図である。
【符号の説明】
【0064】
100 シンチレータアレイ
110 シンチレータ結晶
120 樹脂
210 下端保持治具
220 上端保持治具
230 樹脂型枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイを製造するためのアレイ製造方法であって、
放射線が入射すると内部で蛍光が発生する細長形状の複数の前記シンチレータ結晶を形成し、
複数の前記シンチレータ結晶を長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列し、
配列された複数の前記シンチレータ結晶の間隙に樹脂と溶媒とを混合した混合液を充填し、
前記混合液から前記溶媒を減圧除去して前記樹脂を凝固させることを特徴とするアレイ製造方法。
【請求項2】
前記混合液に反射材の粉末を混入させておくことを特徴とする請求項1に記載のアレイ製造方法。
【請求項3】
前記反射材の粉末が、BaSO,TiO,Al,MgO,の少なくとも一つからなることを特徴とする請求項2に記載のアレイ製造方法。
【請求項4】
前記反射材の粉末の平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載のアレイ製造方法。
【請求項5】
前記混合液の組成比は、前記反射材の重量部100に対して前記樹脂の重量部が5以下であることを特徴とする請求項2ないし4の何れか一項に記載のアレイ製造方法。
【請求項6】
前記樹脂は、アクリル樹脂,ポリビニルアルコール,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,の少なくとも一つからなることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載のアレイ製造方法。
【請求項7】
発光波長が400nm以下の前記蛍光を発生する前記シンチレータ結晶を形成することを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載のアレイ製造方法。
【請求項8】
放射線が入射すると内部で蛍光が発生する複数のシンチレータ結晶からなるシンチレータアレイであって、
長手方向と直交する方向に二次元状に所定間隔で配列されている細長形状の複数の前記シンチレータ結晶と、
反射材の粉末が混入されていて複数の前記シンチレータ結晶の間隙に充填されている樹脂と、
を有することを特徴とするシンチレータアレイ。
【請求項9】
前記反射材の粉末が、BaSO,TiO,Al,MgO,の少なくとも一つからなることを特徴とする請求項8に記載のシンチレータアレイ。
【請求項10】
前記反射材の粉末の平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項8または9に記載のシンチレータアレイ。
【請求項11】
前記樹脂は、アクリル樹脂,ポリビニルアルコール,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,の少なくとも一つからなることを特徴とする請求項8ないし10の何れか一項に記載のシンチレータアレイ。
【請求項12】
前記シンチレータ結晶は、前記蛍光の発光波長が400nm以下であることを特徴とする請求項8ないし11の何れか一項に記載のシンチレータアレイ。
【請求項13】
請求項1ないし7の何れか一項に記載のアレイ製造方法で製造されていることを特徴とする請求項8ないし12の何れか一項に記載のシンチレータアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−58453(P2009−58453A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227310(P2007−227310)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(000165974)古河機械金属株式会社 (211)
【Fターム(参考)】