説明

アンテナ装置

【課題】1つのアンテナ装置で複数の周波数を共用し、アンテナ設置のスペース効率を向上させる。
【解決手段】アンテナ装置は、メタマテリアルの構造を有する誘電体板1、2、3、及び、複数の周波数帯域で動作する多周波数共用アンテナ、又は広帯域アンテナ4を備えている。第1〜第3の誘電体板1〜3は、3つの周波数帯域においてバンドギャップが形成されるように、3つの周波数帯域の数の相当数設置される。誘電体板1〜3の寸法(W1〜W3、L1〜L3)、及び誘電体板1〜3とアンテナ4との距離(D1〜D3)は、各々の周波数帯域の中心周波数において波長比でほぼ同一となるように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の周波数帯で水平面内ビーム幅が同一の放射パターンで同一の無線ゾーンをカバーする陸上移動無線通信用の基地局に適用可能なアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図6、及び図7は、従来のアンテナ装置の構造例を示す模式図である。図6(a)〜(c)において、9は金属からなる反射板、10は複数の周波数帯域で動作する多周波数共用、又は広帯域のアンテナである。図7(a)〜(c)において、11は金属からなる反射板(コーナレフレクタ)、12は複数の周波数帯域で動作する多周波数共用、又は広帯域のアンテナである。ここで説明する従来技術は、非特許文献1に述べられている反射板付ダイポールアンテナ(図6)、及びアンテナ(図7)の例である。
【0003】
金属からなる反射板9、11の寸法(W9×L9、W11×L11)、反射板9、11とアンテナ10、12との距離(D9、D11)、及びコーナレフレクタの頂角(α9)は、非特許文献1にあるように、利得や、ビーム幅等の設計条件によって決定される。
【0004】
図8は、従来技術によるアンテナ装置の3つの異なる周波数帯域における水平面内放射パターンを示す概念図である。3つの異なる周波数帯域F1、F2、F3における水平面内放射パターンを示す。従来技術による反射板付ダイポールアンテナ(図6)や、コーナレフレクタアンテナ(図7)においては、単一の周波数帯域において、所望の利得や、ビーム幅が得られるように、金属からなる反射板9や、コーナレフレクタ11の構造パラメータを設定していた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】アンテナ工学ハンドブック(第2版)、 第4章、 pp. 145-146、 オーム社、 2008年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来技術による反射板付ダイポールアンテナや、コーナレフレクタアンテナにおいては、単一の周波数帯域において、所望の利得や、ビーム幅が得られるように、金属反射板や、コーナレフレクタの構造パラメータを設定していたため、励振素子を複数の周波数帯域で動作する多周波数共用アンテナや、広帯域アンテナを用いて、複数の周波数帯域において動作させた場合には、利得や、ビーム幅を、複数の周波数帯域に渡って一定にすることができない。
【0007】
ゆえに、複数の周波数帯で水平面内ビーム幅が同一の放射パターンで同一の無線ゾーンをカバーする陸上移動無線通信用の従来の基地局アンテナ構成としては、所望の周波数帯域の各々に対して、反射板付ダイポールアンテナや、コーナレフレクタアンテナを設計し、周波数帯域の数に相当するアンテナを個別に設置しなければならず、アンテナ設置スペース効率が悪くなる欠点があった。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、所望の周波数帯域の各々に対して、反射板付ダイポールアンテナやコーナレフレクタアンテナを設計することなく、1つのアンテナ装置で複数の周波数を共用することができ、アンテナ設置のスペース効率を向上させることができるアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は、メタマテリアルからなる複数の誘電体板と、複数の周波数帯域で動作する多周波数共用、又は広帯域のアンテナとを具備し、前記複数の誘電体板を、前記複数の周波数帯域においてバンドギャップが形成されるように、前記複数の周波数帯域の数の相当数設置することを特徴とするアンテナ装置である。
【0010】
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板それぞれは、矩形形状を有し、前記矩形形状の一辺と、該一辺に直交する異なる辺とそれぞれの長さが、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一であり、前記アンテナとの距離が、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数にける波長換算で同一の距離となる位置に、前記複数の誘電体板が互いに平行に配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板それぞれは、矩形形状の平面板を該平面板の一辺に平行な折り曲げ軸に沿って、同一の角度で2つに折り曲げられたV字形状を有し、前記矩形形状の一辺と、該一辺に直交する異なる辺とそれぞれの長さが、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一であり、前記アンテナとの距離が、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数にける波長換算で同一の距離となる位置に配置され、前記複数の誘電体板の前記折り曲げ軸が、同一平面上にあることを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板のうち最も大きい誘電体板を金属からなる反射板により置き換えたことを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板は、誘電体を周期構造となるように配列したメタマテリアルの構造を有することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板は、円柱形状の誘電体が、それぞれの円柱形状の中心軸を平行してマトリクス状に配列されたメタマテリアルの構造を有することを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板は、角柱形状の誘電体が、第1の平面において平行かつ等間隔に配置され、該第1の平面と平行な異なる第2の平面において該第1の平面に配置された誘電体と直行して等間隔に配置された格子形状を該第1の平面及び該第2の平面に対して垂直方向に繰り返したメタマテリアルの構造を有することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板は、板状の誘電体に互いの中心軸が平行な円柱状の孔をマトリックス状に設けられているメタマテリアルの構造を有することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、前記複数の誘電体板は、複数の球状の誘電体が面心立方格子状に配列されたメタマテリアルの構造を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、所望の周波数帯域の各々に対して、反射板付ダイポールアンテナやコーナレフレクタアンテナを設計することなく、1つのアンテナ装置で複数の周波数を共用することができ、アンテナ設置のスペース効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるアンテナ装置のメタマテリアルからなる誘電体板の構造例を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板の透過係数を示す概念図である。
【図4】本発明の第1実施形態によるアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。
【図6】従来技術によるアンテナ装置の構成例を示す模式図である。
【図7】従来技術によるアンテナ装置の構成例を示す模式図である。
【図8】従来技術によるアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
A.第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。なお、以下の説明においては、同図に示すようにXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1(a)は、X軸方向における本実施形態のアンテナ装置の平面視した形状を示す図である。図1(b)は、アンテナ装置の斜視図である。図1(c)は、Z軸方向におけるアンテナ装置の平面視した形状を示す図である。
図1において、1は第1のメタマテリアルからなる誘電体板、2は第2のメタマテリアルからなる誘電体板、3は第3のメタマテリアルからなる誘電体板、4は複数の周波数帯域で動作する多周波数共用、又は広帯域のアンテナである。また、誘電体板1〜3は、信号を送受信する方向(X軸方向)に垂直な平面(YZ平面)に対して平行に設けられている。ここで、メタマテリアルは、非特許文献1(14頁)にも記載されているように、自然界に存在しない性質を有する人工的な周期構造を有する物質であり、誘電率ε及び透磁率μが共に負の値を有し、負屈折率物質ともいわれる。
【0018】
また、第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3の寸法(W1〜W3、L1〜L3)は、各々の周波数帯域の中心周波数において波長比でほぼ同一となるように設定されている。すなわち、第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3の寸法(W1〜W3、L1〜L3)は、各々の周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一である。
【0019】
また、第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3と、アンテナ4とのそれぞれの距離(D1〜D3)は、各々の周波数帯域の中心周波数において波長比でほぼ同一となるように設定されている。すなわち、誘電体板1〜3は、信号を送信する方向(X軸方向)において、アンテナ4から近い順に誘電体板3、誘電体板2、誘電体板1の順に配置されている(距離D3<D2<D1)。
【0020】
また、誘電体板1〜3の寸法(W1〜W3、L1〜L3)は、反射する周波数が低い順に、大きくなる。ここで、誘電体板1〜3それぞれの寸法(W1〜W3、L1〜L3)、及びアンテナ4との距離(D1〜D3)は、送受信する信号の中心周波数に応じたシミュレーションの結果や実測値などに基づいて、定められる。
【0021】
図2は、第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3の構造例を示す模式図である。第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3は、図2(a)〜(d)に示すように、誘電体を周期構造となるように配列している。図2(a)〜(d)において、示すXYZ直交座標系は、図1において示したXYZ直交座標系と同じであり、図2(a)〜(d)に示すメタマテリアルは、YZ平面と平行な誘電体板1〜3の構造を示している。
【0022】
図2(a)は、円柱形状の誘電体がXY平面においてマトリクス状に等間隔に配列され、各円柱形状の中心軸が信号の送信方向(X軸方向)に対して垂直に、かつ、互いの中心軸が平行になるように配置されている誘電体による構造を示している。
図2(b)は、角柱形状の誘電体がYZ平面と平行な第1の平面において第1の軸方向(Z軸方向)に対して平行に等間隔に配置され、角柱形状の誘電体が厚さ方向(X軸方向)に異なるYZ平面と平行な第2の平面において第1の軸方向と垂直な方向(Y軸方向)に対して平行に等間隔に配置された格子形状を厚さ方向に周期的に繰り返した構造を示している。また、第1の平面に配置された角柱形状の誘電体と、第2の平面に配置された角柱形状の誘電体とは、接して配置されている。
【0023】
図2(c)は、板状の誘電体に、信号の送信方向(X軸方向)に対して垂直な方向を中心軸にし、互いの中心軸が平行な円柱状の孔をXY平面において等間隔にマトリックス状に設けた構造を示している。
図2(d)は、複数の球体形状の誘電体が面心立方格子構造をなし、誘電体板を構成する構造を示している。
なお、図2(a)〜(c)それぞれの構造における誘電体の間隔は、反射する周波数帯域の中心周波数に応じて定められる。また、図2(d)の構造における誘電体の球体形状の半径は、反射する周波数帯域の中心周波数に応じて定められる。また、誘電体板1〜3を構成する誘電体は、反射する周波数帯域の中心周波数に応じて定められる誘電率εを有する誘電体が選択される。
【0024】
図3は、本第1実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3の透過係数を示す概念図である。−10dBで評価したとき、3つのバンドギャップ(電波が透過しない帯域)が形成されている。中心周波数F1の帯域において第1のメタマテリアルからなる誘電体板1の透過係数が小さくなるように設計している。
【0025】
このため、この帯域内では、電磁波は、誘電体板1で反射し、バンドギャップ帯域以外の周波数において、誘電体板1を透過することができる。すなわち、誘電体板1は、バンドギャップ帯域において、金属製の反射板と等価に動作する。同様に、第2、及び第3の誘電体板2、3は、中心周波数F2、及びF3の帯域において、バンドギャップを形成し、各々の帯域において金属製の反射板と等価に動作する。
【0026】
図4は、本第1実施形態によるアンテナ装置の水平面内放射パターンを示す概念図である。第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板1〜3の寸法、及び誘電体板1〜3とアンテナ4との距離は、各々のバンドギャップ周波数帯域の中心周波数において波長比でほぼ同一となるように設定されているため、3つの周波数帯域において同一の水平面内放射パターン、及びビーム幅を実現することができる。
【0027】
なお、上述した第1実施形態においては、3つの周波数帯域において同一の水平面内放射パターン、及びビーム幅を有する場合、すなわち3周波数共用アンテナ装置の場合の例について説明したが、4周波数以上の周波数共用アンテナ素子に対しても、メタマテリアルからなる誘電体板を付加することにより、全く同様に適用可能である。メタマテリアルからなる誘電体板の構造例は、図2に示したものに限定されるものではなく、種々の構造、その組合せが考えられる。
【0028】
また、第1実施形態においては、3周波数共用アンテナ装置を例にして、3つのメタマテリアルからなる誘電体板を用いた場合を例に説明したが、最大寸法となるメタマテリアルからなる誘電体板(図1では誘電体板1)を、通常の金属反射板で置き換えても、同一の水平面内放射パターン、及びビーム幅が得られるようにしてもよい。
【0029】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本第2実施形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。本第2実施形態によるアンテナ装置は、コーナレフレクタアンテナへの適用例である。図5(a)は、X軸方向における本実施形態のアンテナ装置の平面視した形状を示す図である。図5(b)は、アンテナ装置の斜視図である。図5(c)は、Z軸方向におけるアンテナ装置の平面視した形状を示す図である。
図5において、5は第1のメタマテリアルからなる誘電体板、6は第2のメタマテリアルからなる誘電体板、7は第3のメタマテリアルからなる誘電体板、8は複数の周波数帯域で動作する多周波数共用アンテナ、又は広帯域アンテナである。
【0030】
第1〜第3のメタマテリアルからなる誘電体板5〜7は、矩形形状の平面板を当該矩形形状の一辺に平行な折り曲げ軸(Z軸)に沿って、2つに折り曲げられたV字形状を有している。また、誘電体板5〜7を折り曲げることにより形成される2つの面それぞれの幅と長さ(W5〜W7、L5〜L7)、及び誘電体板5〜7とアンテナ8との距離(D5〜D7)、は、距離が各々の周波数帯域の中心周波数において波長比でほぼ同一となるように設定されている。すなわち、誘電体板5〜7を折り曲げることにより形成される2つの面それぞれの幅と長さ(W5〜W7、L5〜L7)は、それぞれの誘電体板5〜7が反射する周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一の寸法を有する。
【0031】
また、誘電体板5〜7を折り曲げることにより形成される2つの面は、折り曲げ軸に対して対称になるように折り曲げられている。また、コーナレフレクタの頂角(α5〜α7)は、同一の開き角度となるように設定されている。
ここで、誘電体板5〜7それぞれの寸法(W5〜W7、L5〜L7)、コーナレフレクタの頂角(α5〜α7)、及びアンテナ4との距離(D5〜D7)は、送受信する信号の中心周波数に応じたシミュレーションの結果や実測値などに基づいて、定められる。
【0032】
このように、コーナレフレクタアンテナへの適用した場合においても、図3と同様、3つのバンドギャップ(電波が透過しない帯域)特性が得られ、各々の帯域内では、電磁波は、誘電体板5〜7で反射し、バンドギャップ帯域以外の周波数において、電磁波は、誘電体板5〜7を透過することができる。このため、図4に示した放射パターンと同様に、3つの周波数帯域において同一の水平面内放射パターン、及びビーム幅を実現することができる。
【0033】
上述した第1、第2実施形態のアンテナ装置によれば、従来技術の反射板付ダイポールアンテナや、コーナレフレクタアンテナの金属の反射板に替わり、メタマテリアルの構造を有する誘電体板を、複数の所望周波数帯域において、バンドギャップ(電波が透過しない帯域)が形成されるように、所望の周波数帯域の数の相当数設置することによって、各々の帯域において、メタマテリアルの構造を有する誘電体板を、金属製の反射板と等価に動作させることが可能となる。
【0034】
これにより、複数の周波数帯域において、同一の水平面内放射パターン、及びビーム幅を実現することができるので、各々の所望の周波数帯域に対して、反射板付ダイポールアンテナや、コーナレフレクタアンテナを設計する必要がなく、1つのアンテナ装置で複数の周波数を共用することができ、アンテナ設置スペース効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0035】
1,2,3,5,6,7…誘電体板
4,8…アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタマテリアルからなる複数の誘電体板と、
複数の周波数帯域で動作する多周波数共用、又は広帯域のアンテナと
を具備し、
前記複数の誘電体板を、前記複数の周波数帯域においてバンドギャップが形成されるように、前記複数の周波数帯域の数の相当数設置する
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記複数の誘電体板それぞれは、
矩形形状を有し、
前記矩形形状の一辺と、該一辺に直交する異なる辺とそれぞれの長さが、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一であり、
前記アンテナとの距離が、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数にける波長換算で同一の距離となる位置に、前記複数の誘電体板が互いに平行に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記複数の誘電体板それぞれは、
矩形形状の平面板を該平面板の一辺に平行な折り曲げ軸に沿って、同一の角度で2つに折り曲げられたV字形状を有し、
前記矩形形状の一辺と、該一辺に直交する異なる辺とそれぞれの長さが、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数における波長換算で同一であり、
前記アンテナとの距離が、前記複数の周波数帯域のうち反射する周波数帯域の中心周波数にける波長換算で同一の距離となる位置に配置され、
前記複数の誘電体板の前記折り曲げ軸が、同一平面上にある
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記複数の誘電体板のうち最も大きい誘電体板を金属からなる反射板により置き換えたことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記複数の誘電体板は、誘電体を周期構造となるように配列したメタマテリアルの構造を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記複数の誘電体板は、円柱形状の誘電体が、それぞれの円柱形状の中心軸を平行してマトリクス状に配列されたメタマテリアルの構造を有することを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記複数の誘電体板は、角柱形状の誘電体が、第1の平面において平行かつ等間隔に配置され、該第1の平面と平行な異なる第2の平面において該第1の平面に配置された誘電体と直行して等間隔に配置された格子形状を該第1の平面及び該第2の平面に対して垂直方向に繰り返したメタマテリアルの構造を有することを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記複数の誘電体板は、板状の誘電体に互いの中心軸が平行な円柱状の孔をマトリックス状に設けられているメタマテリアルの構造を有することを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記複数の誘電体板は、複数の球状の誘電体が面心立方格子状に配列されたメタマテリアルの構造を有することを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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