説明

アンテナ装置

【課題】ヘイローアンテナのアンテナ利得を高くすることができるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置が、ヘイローアンテナ10の円環の中心に配置された筒状導体20と、ヘイローアンテナ10に給電するため、筒状導体20の内部に配線された給電線を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘイローアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
代表的な水平偏波水平面内無指向性アンテナとして、ループアンテナが知られている。特に、長方形状のループが円環状(円周状)に折り曲げられた形状を有するアンテナは、ヘイロー(Halo)アンテナと呼ばれる。ヘイローアンテナには、小型化に有利であるという特徴がある。アンテナ素子を円筒レドーム(円筒カバー)に収める場合、ヘイローアンテナは、円筒レドームの直径を短くすることができるので、重量や受風荷重の点でも有利である(特許文献1及び2、非特許文献1〜4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−161495号公報
【特許文献2】特開2011−10009号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“アンテナ工学ハンドブック(第2版)”、電子情報通信学会編、オーム社、p.118 図4・28(d) 多線条ループアンテナ(ii)、2008年7月
【非特許文献2】松野宏己、中野雅之、新井宏之、「寄生素子付Haloアンテナ」、信学論(B)、J92−B、p1431−1439
【非特許文献3】松野宏己、中野雅之、天野良晃、新井宏之、「無線基地局アンテナ用小形細径無指向性偏波共用素子」、2009年 信学ソ大、B−1−140
【非特許文献4】松野宏己、新井宏之、中野雅之、天野良晃、石川博康、「楕円形状寄生素子付Haloアンテナを用いた偏波ダイバーシチアンテナ」、2010年 信学ソ大、B−1−86
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アンテナ利得を高くするなどの理由により、ヘイローアンテナの段数を増やす場合、各ヘイローアンテナに給電するための給電線の本数は、ヘイローアンテナの段数に応じて増やされる必要がある。ここで、ヘイローアンテナの特性(例えば、水平面内の無指向性)に影響を与えないよう、ヘイローアンテナの給電点及びギャップを結ぶ平面(対称面)内に給電線が配線されるには、各給電線は細径である必要がある。しかしながら、給電線が小径であれば給電線損失も増えてしまうため、アンテナ装置は、ヘイローアンテナのアンテナ利得が低いという問題がある。
【0006】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ヘイローアンテナのアンテナ利得を高くすることができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ヘイローアンテナの円環の中心に配置された筒状導体と、前記ヘイローアンテナに給電するため、前記筒状導体の内部に配線された給電線と、を備えることを特徴とするアンテナ装置である。
【0008】
また、本発明は、前記筒状導体の断面形状が、前記ヘイローアンテナのギャップと給電点とを結ぶ平面に対して対称であることを特徴とするアンテナ装置である。
【0009】
また、本発明は、前記筒状導体の断面形状が、前記ヘイローアンテナの形状と相似であることを特徴とするアンテナ装置である。
【0010】
また、本発明は、前記筒状導体の断面形状の半径が、当該断面形状が円形である場合、前記ヘイローアンテナの円環の半径の8割以下であることを特徴とするアンテナ装置である。
【0011】
また、本発明は、前記ヘイローアンテナが、ギャップの向きが互いに異なるよう複数配置されることを特徴とするアンテナ装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ヘイローアンテナから給電線への電界と、給電線からヘイローアンテナへの電界とを、筒状導体がシールドするので、筒状導体の内部は、筒状導体の外部と電気的に分離される。したがって、給電系の設計自由度が大きくなり、給電線損失が小さい大径の給電線が筒状導体の内部に配置されても、給電線が放射パターンに影響を与えることがない。これにより、アンテナ装置は、ヘイローアンテナのアンテナ利得を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における、アンテナ装置の構成を表す図である。
【図2】本発明の一実施形態における、筒状導体の寸法と、ヘイローアンテナの寸法とを表す図である。
【図3】本発明の一実施形態における、電圧定在波比(VSWR(Sパラメータ))の例を表す図である。
【図4】本発明の一実施形態における、放射パターンの例を表す図である。
【図5】本発明の一実施形態における、ヘイローアンテナのインピーダンス特性の例を表す図である。
【図6】本発明の一実施形態における、筒状導体の半径と、ヘイローアンテナのインピーダンスとの関係例を表す図である。
【図7】本発明の一実施形態における、ヘイローアンテナの最大半径と、帯域幅との関係例を表す図である。
【図8】本発明の一実施形態における、アンテナ装置の素子回転配置モデルを表す図である。
【図9】本発明の一実施形態における、アンテナ装置の素子回転配置と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例を表す図である。
【図10】本発明の一実施形態における、筒状導体の配置と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例を表す図である。
【図11】本発明の一実施形態における、筒状導体の断面形状例と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例を表す図である。
【図12】本発明の一実施形態における、アンテナ装置の楕円形状モデルを表す図である。
【図13】本発明の一実施形態における、ヘイローアンテナへの給電方法の例を表す図である。
【図14】本発明の一実施形態における、ヘイローアンテナのループ構造例を表す図である。
【図15】本発明の一実施形態における、無給電素子であるヘイローアンテナが寄生素子として装荷されたアンテナ装置の構成例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1には、アンテナ装置の構成が表されている。アンテナ装置は、ヘイローアンテナ10(アンテナ素子)と、筒状導体20とを備える。ここで、座標系の原点Oは、ヘイローアンテナ10の円環の中心に定められたとする。この場合、ヘイローアンテナ10のギャップは、y軸の正方向に配置される。また、ヘイローアンテナ10の給電点11は、y軸の負方向に配置される。したがって、座標系の原点Oは、ヘイローアンテナ10の給電点11及びギャップを通る対称面内に位置することになる。また、ヘイローアンテナ10の円環内には、ヘイローアンテナ10と同心となるよう筒状導体20が配置される。
【0015】
図2には、筒状導体の寸法と、ヘイローアンテナの寸法とが表されている。図2(A)は、筒状導体及びヘイローアンテナの上面図である。以下、ヘイローアンテナ10の半径をRとし、筒状導体20の半径をrとし、ヘイローアンテナ10のギャップ長をgとする。また、図2(B)は、ヘイローアンテナの側面の部分図である。以下、ヘイローアンテナの幅をWとし、ヘイローアンテナ10の最大半径をMR(=√(R+W))とする。
【0016】
図3には、電圧定在波比(Voltage Standing Wave Ratio、VSWR(Sパラメータ))の例が表されている。ここで、横軸は、周波数(Frequency)[GHz]を表す。また、縦軸は、S11特性(反射特性)[dB]を表す。
【0017】
図3には、比較のため、ヘイローアンテナ10の円環内に筒状導体20が配置されている場合(導体ありの場合)と、ヘイローアンテナ10の円環内に筒状導体20が配置されていない場合(導体なしの場合)との電圧定在波比が表されている。図3に表されているように、筒状導体20は、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性に影響を与える。より具体的には、ヘイローアンテナ10の円環内に筒状導体20が配置されている場合、ヘイローアンテナ10のS11特性は劣化する。
【0018】
図4には、放射パターンの例が表されている。ここで、横軸は、方位(Angle)[度]を表す。また、縦軸は、指向性(Directivity)[dBi]を表す。図4には、ヘイローアンテナ10のS11特性が劣化した場合でも(図3を参照)、筒状導体20はヘイローアンテナ10の放射パターンに影響を与えないことが表されている。つまり、ヘイローアンテナ10の無指向性水平偏波素子としての機能は、ヘイローアンテナ10のS11特性が劣化した場合でも保たれる。
【0019】
図5には、ヘイローアンテナのインピーダンス特性(スミスチャート)の例が表されている。図5(A)には、ヘイローアンテナ10の円環の中心に筒状導体20のみが配置された場合における、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性が表されている。また、図5(B)には、ヘイローアンテナ10の円環内の任意の位置に給電線30(給電系)のみが配線された場合における、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性が表されている。図5(A)及び(B)の違いに表されているように、ヘイローアンテナ10のインピーダンス調整は、給電線30の断面形状及び配置に応じて必要となる。また、給電線30の配置に応じて放射パターンが歪むので、ヘイローアンテナ10の無指向性水平偏波素子としての性能は、給電線30の配置に応じて著しく劣化する。
【0020】
一方、図5(C)には、ヘイローアンテナ10の円環の中心に筒状導体20が配置され、且つ、筒状導体20内部の任意の位置に給電線30が配線された場合における、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性が表されている。このように配置された場合、ヘイローアンテナ10から給電線30への電界と、給電線30からヘイローアンテナ10への電界とを、筒状導体20がシールドするので、筒状導体20の内部は、筒状導体20の外部と電気的に分離される。したがって、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性に影響を与えるのは筒状導体20のみとなり、筒状導体20内部の任意の位置に給電線30が配線されても、給電線30は、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性に影響を与えないことが、図5(A)及び(C)に表されている。
【0021】
このように、筒状導体20の内部に給電線30が配線されるようにすれば、給電系の設計自由度が大きくなり、給電線損失が小さい大径の給電線30が筒状導体20内の任意の位置に配置されても、ヘイローアンテナ10の放射パターンに給電線30が影響を与えることがない。
【0022】
図6には、筒状導体の半径と、ヘイローアンテナのインピーダンスとの関係例が表されている。ここで、横軸は、(筒状導体の半径r)/(ヘイローアンテナの半径R)を表す。また、縦軸は、ヘイローアンテナの円環内に筒状導体が配置されていない場合のインピーダンスを基準とするインピーダンス比を表す。筒状導体20の半径rが0〜0.6Rの範囲にある場合、インピーダンスZが「1−0.5πr」に比例するので、アンテナ装置は、この比例関係に基づいて、S11特性を補償することができる。したがって、筒状導体20の断面形状の半径rは、ヘイローアンテナ10の半径Rの8割(=0.6R+マージン0.2R)以下でもよい。
【0023】
図7には、ヘイローアンテナの最大半径と、比帯域との関係例が表されている。ここで、横軸は、(ヘイローアンテナの最大半径MR)/(中心周波数λ)を表す。また、縦軸は、比帯域[%]を表す。図7では、印が左上に位置するほど、小型かつ広帯域に対応したアンテナ装置であることを表す。図7には、アンテナ装置は4[%]以上の比帯域を確保できることが表されている。
【0024】
図8には、アンテナ装置の素子回転配置モデルが表されている。アンテナ装置は、ヘイローアンテナ10のギャップ長gが長くなるに従い、水平面内の放射パターン(指向性)の偏差が大きくなることで、無指向性とならないことがある。このような場合、アンテナ装置を無指向性にするため、アンテナ装置は、ヘイローアンテナ10が多段に装荷されたコリニアアレイとされてもよい。
【0025】
図8では、ヘイローアンテナ10−1がz軸周りに任意に回転配置(素子回転配置)されることで、ヘイローアンテナ10−1のギャップが、y軸の正方向に定められている。また、ヘイローアンテナ10−2がz軸周りに任意に回転配置されることで、ヘイローアンテナ10−2のギャップが、x軸の負方向に定められている。
【0026】
図9には、アンテナ装置の素子回転配置と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例が表されている。ここで、方位0[度]は、y軸の正方向を表す。図9(A)には、ヘイローアンテナ10−1(図8を参照)の水平面内の放射パターンが表されている。また、図9(B)には、ヘイローアンテナ10−2(図8を参照)の水平面内の放射パターンが表されている。
【0027】
また、図9(C)には、ヘイローアンテナ10−1の水平面内の放射パターンと、ヘイローアンテナ10−2の水平面内の放射パターンとが合成された、水平面内の放射パターンが表されている。このように、ギャップの向きが互いに異なるよう各ヘイローアンテナ素子が回転配置されることで、アンテナ装置は、水平面内の放射パターンの偏差を改善することができる。
【0028】
図10には、筒状導体の配置と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例が表されている。図10(A)は、座標(x,y)=(0.1R,0.1R)に筒状導体20の断面中心が配置されたアンテナ装置の上面図である。また、図10(B)には、そのアンテナ装置の交差偏波が表されている。また、図10(C)には、そのアンテナ装置の主偏波が表されている。
【0029】
ヘイローアンテナ10の円環の中心から外れた位置に、筒状導体20の断面中心が配置された場合、筒状導体20は、ヘイローアンテナ10のインピーダンス特性だけでなく、ヘイローアンテナ10の放射パターンにも影響を与えることが、図10(B)及び(C)に表されている。したがって、ヘイローアンテナ10の放射パターンに筒状導体20が影響を与えないようにするには、筒状導体20は、ヘイローアンテナ10と同心に配置される必要がある。
【0030】
筒状導体20は、正円、楕円又は多角形の断面形状を有する。図11には、筒状導体の断面形状例と、水平面内の放射パターンの偏差との関係例が表されている。図11(A)は、筒状導体21の断面形状(四角形)が、ヘイローアンテナ10のギャップと給電点11とを結ぶ平面に対して対称であるアンテナ装置の上面図である。また、図11(B)には、そのアンテナ装置の交差偏波が表されている。また、図11(C)には、そのアンテナ装置の主偏波が表されている。
【0031】
筒状導体21の断面形状(四角形)が、ヘイローアンテナ10のギャップと給電点11とを結ぶ平面に対して対称である場合、筒状導体21に流れる散乱電流が互いに打ち消し合うので、筒状導体21は、ヘイローアンテナ10の放射パターンにほとんど影響を与えないことが、図11(B)及び(C)に表されている。したがって、ヘイローアンテナ10の放射パターンに筒状導体21が影響を与えないようにするには、筒状導体21は、ヘイローアンテナ10のギャップと給電点11とを結ぶ平面に対して、筒状導体21の断面形状が対称となるよう配置される必要がある。
【0032】
また、筒状導体20は、ヘイローアンテナ10と相似する断面形状を有していてもよい。例えば、ヘイローアンテナ10が楕円形状である場合、筒状導体20の断面形状の楕円軸比は、ヘイローアンテナ10の形状の楕円軸比に応じて定められる。
【0033】
図12には、アンテナ装置の楕円形状モデルが表されている。図12(A)には、ヘイローアンテナ10のギャップ及び給電点11を結ぶ線が楕円の長軸となるよう定められた場合の楕円形状モデルが表されている。また、図12(B)には、ヘイローアンテナ10のギャップ及び給電点11を結ぶ線が楕円の短軸となるよう定められた場合の楕円形状モデルが表されている。
【0034】
図13には、ヘイローアンテナへの給電方法の例が表されている。図13(A)では、ヘイローアンテナ10の給電点11及びギャップを通る対称面内に、給電線30として同軸ケーブルが配線されている。この場合、給電点11には、筒状導体20の内部から引き出された同軸ケーブルを介して給電される。また、図13(B)では、ヘイローアンテナ10の給電点11及びギャップを通る対称面内に、マイクロストリップライン状の給電線30が配線されている。この場合、給電点11には、筒状導体20の内部から引き出されたマイクロストリップライン状の給電線30を介して給電される。また、図13(C)では、素子回転配置モデル(図8を参照)のヘイローアンテナ10の給電点11及びギャップを通る対称面内に、給電線30として同軸ケーブルが配線されている。この場合、給電点11には、筒状導体20の内部から引き出された同軸ケーブルを介して給電される。
【0035】
図14は、ヘイローアンテナのループ構造例が表されている。ヘイローアンテナは、3線構造を有していてもよい。図14(A)では、ヘイローアンテナ10−3は、双ループ構造を有している(中央給電モデル)。また、図14(B)では、ヘイローアンテナ10−4は、重ループ構造を有している(下部給電モデル)。
【0036】
図15には、無給電素子であるヘイローアンテナが寄生素子として装荷されたアンテナ装置の構成例が表されている。ヘイローアンテナの鉛直方向(z軸方向)には、寄生素子が装荷されてもよい。図15(A)には、ヘイローアンテナ10−1の鉛直方向の片側に、無給電素子であるヘイローアンテナ10−5が装荷されたアンテナ装置のモデルが表されている。また、図15(B)には、ヘイローアンテナ10−1の鉛直方向の両側に、無給電素子であるヘイローアンテナ10−5及びヘイローアンテナ10−6がそれぞれ装荷されたアンテナ装置のモデルが表されている。
【0037】
以上のように、アンテナ装置は、ヘイローアンテナ10の円環の中心に配置された筒状導体20と、ヘイローアンテナ10に給電するため、筒状導体20の内部に配線された給電線30と、を備える。
この構成により、ヘイローアンテナから給電線への電界と、給電線からヘイローアンテナへの電界とを、筒状導体がシールドするので、筒状導体の内部は、筒状導体の外部と電気的に分離される。したがって、給電系の設計自由度が大きくなり、給電線損失が小さい大径の給電線が筒状導体の内部に配置されても、給電線が放射パターンに影響を与えることがない。これにより、アンテナ装置は、ヘイローアンテナのアンテナ利得を高くすることができる。
【0038】
また、筒状導体20の断面形状、及び筒状導体21の断面形状は、ヘイローアンテナ10のギャップと給電点とを結ぶ平面に対して対称である。
また、筒状導体20の断面形状は、ヘイローアンテナ10の形状と相似でもよい。
また、筒状導体20の断面形状の半径は、その断面形状が円形である場合、ヘイローアンテナ10の円環の半径の8割以下でもよい。
【0039】
また、ヘイローアンテナ10は、ギャップの向きが互いに異なるよう複数配置される。 これにより、アンテナ装置は、水平面内の放射パターンの偏差を改善することができる。
【0040】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0041】
例えば、アンテナ装置は、筒状導体20の内部に移相器などの複雑な回路を更に備えてもよい。これにより、アンテナ装置は、ビームチルト機能を実行することができる。
【符号の説明】
【0042】
10…ヘイローアンテナ、11…給電点、20…筒状導体、21…筒状導体、30…給電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘイローアンテナの円環の中心に配置された筒状導体と、
前記ヘイローアンテナに給電するため、前記筒状導体の内部に配線された給電線と、
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記筒状導体の断面形状は、前記ヘイローアンテナのギャップと給電点とを結ぶ平面に対して対称であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記筒状導体の断面形状は、前記ヘイローアンテナの形状と相似であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記筒状導体の断面形状の半径は、当該断面形状が円形である場合、前記ヘイローアンテナの円環の半径の8割以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記ヘイローアンテナは、ギャップの向きが互いに異なるよう複数配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−253547(P2012−253547A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124254(P2011−124254)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】