説明

アンテナ

【課題】 誘電体支持部に接着固定される反射鏡の脱落を防止する。
【解決手段】 アンテナは、導波管の先端に取り付けられる誘電体支持部と、誘電体支持部に接着固定される反射器とを備える。誘電体支持部は、反射器を収容する収容部と、収容部に反射器を収容した状態で反射器の脱落を防止する脱落防止手段とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、副反射鏡を有する反射鏡アンテナの副反射鏡の構造に関し、さらに詳しくは、副反射鏡を長期的に所定の位置に、安定した状態で保持する固定技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及により、携帯電話基地局の設置が世界中のあらゆる場所で行われている。携帯電話の回線を接続するためには、携帯電話の基地局同士を接続する回線の構築が必要である。この携帯電話基地局同士を接続する回線は、有線を使用すると莫大な工事費を要するため、世界的に無線を用いる場合が多い。このような回線では、通常、1対1の通信が行われるため、1つの方向に高い利得を得ることができる反射鏡アンテナが用いられる。
【0003】
従来の反射鏡アンテナとして、図16に示すように、一次放射器161からの電磁波を副反射鏡162で反射させて主反射鏡163に入射させるようにしたものがある。この種の反射鏡アンテナは、複数の反射鏡を有することから、複反射鏡アンテナとも呼ばれる。副反射鏡163は、一次放射器161の先端に取り付けられた誘電体支持部材164に密着支持されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−17346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された複反射鏡アンテナでは、副反射鏡が一次放射器の先端取り付けられた誘電体支持部材に密着支持されている。ここで、誘電体支持部材に副反射鏡を密着支持させる方法としては、接着剤を用いる接着が一般的である。これは、誘電体支持部材と副反射鏡との接合部分は電磁波の通り道であるため、ねじ等の金属締結部材を使用できないからである。
【0006】
しかしながら、接着剤による接着強度は、接着面の洗浄状態、接着剤の塗布量、接着作業時の接着剤の乾燥状態など種々の接着条件に大きく依存する。このため、接着作業時には、適切に管理しなければならない事項が多く、作業ムラなどにより、必ずしも良好な接着状態を実現できるとは限らない。
【0007】
しかも、この種のアンテナは、風雨に曝され、温度や湿度が絶えず変化する屋外環境下で使用されるものである。それゆえ、接着剤による接着は、所定の接合強度を長期にわたり維持できるか否かが不明であり、接着剤によって誘電体支持部に接着された副反射鏡は、いつ脱落するか分からないという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は、誘電体支持部材に接着剤で接着された副反射鏡の脱落を防止し、複反射鏡アンテナの信頼性向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態に係るアンテナは、導波管の先端に取り付けられる誘電体支持部と、前記誘電体支持部に接着固定される反射器と、を備え、前記誘電体支持部は、前記反射器を収容する収容部と、該収容部に前記反射器を収容した状態で前記反射器の脱落を防止する脱落防止手段と、を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、誘電体支持部に反射器を収容する収容部を設け、さらに、収容部に収容された反射器の脱落を防止する脱落防止手段を設けたことで、接着剤の負荷を減少させて剥がれを防止し、万が一、接着剤が剥がれても反射器の脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図である。
【図2】(a)は、図1に示す給電部の分解斜視図、(b)は、同給電部の縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るアンテナに使用可能なとめ具の他の例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の第2の実施の形態に係るアンテナに使用可能なとめ具の他の例を示す斜視図である。
【図6】(a)は、本発明の第3の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図、(b)はその部分拡大図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の変形例を示す図であって、(a)は斜視図、(b)はその部分拡大図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の別の変形例を示す図であって、(a)は、斜視図、(b)はその部分拡大図である。
【図9】(a)は、本発明の第4の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図、(b)はその分解斜視図である。
【図10】(a)〜(f)は、本発明の第4の実施の形態に係るアンテナに使用可能なとめ具の例を示す斜視図である。
【図11】(a)は、本発明の第5の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図、(b)はその分解斜視図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の変形例を示す図であって、(a)は斜視図、(b)はそのとめ具の斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の斜視図である。
【図14】(a)及び(b)は、図13に示す給電部の組立工程を示す工程図である。
【図15】(a)は、本発明の第7の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の分解斜視図、(b)はその縦断面図である。
【図16】従来のアンテナの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るアンテナについて詳細に説明する。以下の説明では、便宜上の理由から、図に描かれている要素、部材等について、図の上方に描かれている部分を上側又は上部と呼び、図の下方に描かれている部分を下側又は下部と呼ぶ。しかしながら、アンテナ使用時において、上側又は上部と呼ばれる部分は、必ずしも下側又は下部と呼ばれる部分の上方に位置するものではない。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るアンテナに用いられる給電部の構成を示す構成図である。また、図2(a)及び(b)は、その詳細を示す図である。なお、アンテナ全体の構成は、従来と同様である(図16参照)。
【0014】
図示の給電部は、反射器(副反射鏡)11、反射器11を支持する誘電体支持部12、反射器11を押えるとめ具(板部材)13、とめ具13を反射器11に固定するビス14を有している。
【0015】
反射器11は、下側に頂点を有する低背の略円錐形状を有している。詳述すると、反射器11は、下側に円錐状面を、上側に円錐状面に連続する円筒状面とそれに連続する上面(円錐体の底面に相当、円錐状面の中心軸に対して垂直面)を有している。円筒状面及びその近傍の上面の周辺部を縁部と呼ぶ。反射器11の上面側中央部には凹所が形成されおり、上面は環状平面として構成されている。しかしながら、上面は、円形平面として構成されてもよい。また、反射器11の頂点位置には、整合器として機能する突起が設けられている。
【0016】
反射器11の上部、すなわち上面には、とめ具13を固定するビス14をねじ込むためのビス穴15が設けられている。ビス穴15は、1つでもよいが、2個以上設けることが望ましい。つまり、2個以上のとめ具13を取り付けることができる構造が望ましい。また、ビス14が脱落しないように、ビス14にネジロック剤などを塗布することが望ましい。なお、ビス14の代わりに、圧入やリベット、スポット溶接を用いてとめ具13を反射器11に固定する方法も有効である。
【0017】
反射器11は、電波を反射させるためのものなので、金属などの導体で構成することができる。しかしながら、反射器11の下側の円錐状面が反射面として機能(電波を反射)すればよいので、誘電体で構成した反射器本体の表面に金属メッキを施こしたり、導電塗料を塗布したり、あるいは、金属シールを貼り付けたりして反射器11を構成してもよい。
【0018】
誘電体支持部12は、反射器11の径よりも若干大きい径を有している。誘電体支持部12は、その上部に反射器11を収容するための円錐状の窪み(収容部)を有し、その周囲に筒状の外周壁(筒部)を有している。外周壁の内径は、反射器11の外径と略同じかわずかに小さい。外周壁の内周面側には、とめ具13の一部を収容する凹状の溝16が全周にわたり形成されている。しかしながら、溝16は、とめ具13に対応する位置にのみ形成されてもよい。また、溝16の上下方向位置は、反射器11を窪みに収容した際に、溝16が外部に露出する位置とする。即ち、反射器11の上面位置が溝の側面(下側の側面)位置と同じかわずかに低くなるように形成する。換言すると、溝16は、窪みに収容された反射器11の縁部に沿うように形成されている。誘電体支持部12の下部側は、一次放射器である導波管17に挿入固定される形状(突起)にしてある。
【0019】
とめ具13は、図1及び図2では、円板状でその略中央にビス穴18が形成されている。とめ具13は、導体製でも誘電体(絶縁体)製でもかまわない。ビスも14も同様である。
【0020】
本実施の形態では、とめ具の形状を円形としたが、任意の形状とすることができる。例えば、図3に示すように馬蹄形であってもよい。或いは、半円形であってもよい。また、とめ具13の厚さは、誘電体支持部12の内壁の溝の幅よりやや小さく、かつ、その半径は、誘電体2の内壁の溝の深さよりも十分に広いことが必要である。つまり、とめ具13は、誘電体支持部12の溝16内に完全に収容されることなく、その一部が溝16からはみ出す大きさとする。
【0021】
次に、給電部の組み立てについて説明する。
【0022】
まず、反射器11と誘電体支持部12の一方又は両方の対向面の全面または一部に接着剤を塗布する。反射器11を、誘電体支持部12の窪みに上部からはめ込む。次に、とめ具13の端部を、誘電体支持部12の内壁の溝16に入れ込み、とめ具13をビス14で反射器11に固定する。
【0023】
この構成において、とめ具13及びビス14は、反射器11の縁部を、溝16が形成された誘電体支持部12の外周壁に係止する係止手段として機能する。また、とめ具13及びビス14と、溝16が形成された誘電体支持部12の外周壁とは、反射器11の脱落を防止する脱落防止手段として機能する。
【0024】
以上のような構造にすることで、反射器11を誘電体支持部12に接着する接着剤がはがれても、ビス14により反射器11に固定されているとめ具13の端部が、誘電体2の内壁の溝16に引っかかる。それゆえ、反射器11は、脱落を免れる。これにより、反射器11の脱落による通信断を防止できる。しかも、簡易な構成なので、安価である。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るアンテナについて説明する。
【0026】
図4は、第2の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。第1の実施の形態と同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0027】
とめ具41は、扇形形状であり、2本のビス14で反射器11に固定されるように構成されている。とめ具41は、その外周側の端部が、誘電体支持部12の外周壁の内側に形成された溝16に入り込むように固定される。
【0028】
図4では、とめ具41の形状を扇形としたが、図5(a)に示すように楕円形であってもよいし、図5(b)に示すように、両端を円弧状にした細長い板部材であってもよい。
【0029】
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。
【0030】
とめ具61は、部分円弧状の形状を有している。第1及び第2の実施の形態と同様に、とめ具61の一部が誘電体支持部12の外周壁の内側に形成された溝16に挿入された状態で、とめ具61はビス14で反射器11に固定される。
【0031】
図6では、とめ具61にビス14用のビス穴が形成されている例を示した。しかしながら、図7に示すように、ビス穴のないとめ具71を用いたり、図8に示すように、部分ビス穴(切り欠き)が形成されたとめ具81を用いることも可能である。
【0032】
図7に示す例では、部分円弧状のとめ具71の弦に相当する部分にビス14が接するように、反射器11に形成されるビス穴15の位置を設定する。また、とめ具71が回転(位置ずれ)して脱落しないよう、とめ具71の形状及びサイズを設計する。あるいは、2個以上のビス14を用いて固定するようにしてもよい。本例では、とめ具71に関してビス穴形成を省略できるというメリットがある。
【0033】
また、図8に示す例は、部分ビス穴としてV字型やコの字型の切り欠きを利用することができ、ビス穴形成を簡略化できる。また、部分ビス穴の存在により、図7の例のような、とめ具の位置ずれの問題が生じないので、図7に示す例よりも、とめ具71の形状に関して自由度が高いというメリットがある。
【0034】
図9は、本発明の第4の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。
【0035】
とめ具91は、円環の一部を開放したC字状(Cリング状)の弾性体である。とめ具91は例えば金属(バネ鋼)からなる。しかし、弾性体であれば、他の材料を用いて形成してもよい。とめ具91の高さ(厚さ)は、誘電体支持部12の外周壁の内側に形成された溝16の幅よりやや小さく、かつ、その幅(内径と外径の差)は、溝16の深さよりも十分に広いことが必要である。
【0036】
とめ具91は、誘電体支持部12の溝16が形成された部分の内径よりもやや大きい外径を有している。とめ具91を弾性変形させてその径を縮め、誘電体支持部12の外周壁の内側に位置させ、その一部を溝16内に挿入する。たわみを開放すれば、とめ具91はその弾性により、一部を溝16内に位置させた状態で安定する。溝16の外に出ている部分が反射器11の脱落を防止する。
【0037】
図10(a)〜(f)は、とめ具91の変形例を示す図である。
【0038】
(a)は、断面が縦長の長方形のとめ具の例を、(b)は、断面が横型の長方形のとめ具の例を示している。いずれの場合も、その一部(外周側)が溝16に挿入された状態で、他の一部(内周側)が溝16から突出するように形成される。なお、角部が丸められている方が、取り扱いは容易である。
【0039】
(c)〜(f)は、断面が円形又は楕円形のとめ具の例を示している。断面形状は任意でよいが、円形又は楕円形の方が取り扱いは容易である。
【0040】
(c)は、C字型の形状のとめ具の例を示している。(a)及び(b)に示す例と同様に、その一部(外周側)が溝16に挿入された状態で、他の一部(内周側)が溝16から突出するように形成される。
【0041】
(d)、(e)及び(f)は、三角形、四角形及び多角形に折り曲げられたとめ具の例である。これらのとめ具は、(a)〜(c)に示す例のように、内径と外径の差を溝16の深さよりも大きくしなければならないという制限が無く、設計の自由度が高い。これらのとめ具では、屈曲部(又は屈曲部及び端部)が溝16に挿入され、他の部分が溝16から突出して反射器11の脱落を防止する。
【0042】
図11(a)及び(b)は、本発明の第5の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。
【0043】
とめ具111は、両端を円弧状にした薄く細長い弾性板である。とめ具111は、誘電体支持部12の溝16が形成された部分の内径と略等しいかわずかに短い長さを有している。また、とめ具111には、ビス穴が形成されていない。
【0044】
とめ具111は、図11(b)に示されるように、弾性変形させることにより、その両端が誘電体支持部12の溝16内に挿入された状態とすることができる。
【0045】
とめ具111は、接着剤を用いて反射器11及び誘電体支持部12の少なくとも一方に固定されてもよい。或いは、図12に示すように、ビス穴が形成されたとめ具121を用いて反射器11に固定するようにしてもよい。ビスを用いることでより強固にとめ具111を反射器11に固定し、反射器の脱落を確実に防止することができる。
【0046】
図13、図14(a)及び(b)は、本発明の第6の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。
【0047】
本実施の形態に係る給電部は、とめ具131と誘電体支持部132とを有している。
【0048】
とめ具131は、誘電体支持部132の径よりも大きい長さを持つ。このとめ具131は、第5の実施の形態に用いられるとめ具111又は121のような弾性は必要ではない。
【0049】
誘電体支持部132は、誘電体支持部12のような溝16は形成されていないが、図14(a)から理解されるように、とめ具131を挿入するための一対の貫通穴133が外周壁に形成されている。これらの貫通穴133の形成位置は、溝16と同様の位置、即ち、反射器11を誘電体支持部132の窪みに収容した状態で、とめ具131が挿入可能となるように定められる。例えば、貫通穴133の下側の縁が、反射器11の上面に一致するように、貫通穴133の形成位置は定められる。
【0050】
給電部の組立は、以下のように行われる。
【0051】
まず、図14(a)に示すように、誘電体支持部132の窪みに反射器11を収容した状態で、とめ具131を、一対の貫通穴133の両方に挿入する。そして、図14(b)に示すように、とめ具131をビスで反射器11に固定する。
【0052】
以上のようにして、本実施の形態よれば、1個のとめ具131を用い、とめ具を弾性変形させることなく、確実に反射器の脱落を防止することができる。
【0053】
図15は、本発明の第7の実施の形態に係るアンテナの給電部の構成を示す構成図である。
【0054】
図示の給電部は、反射器151、誘電体支持部152、及び一対のビス153を有している。
【0055】
反射器151には、上部外周面にビス153に螺合する一対のビス穴が形成されている。また、誘電体支持部152の外周壁には、ビス153を挿入する一対の貫通穴154が形成されている。
【0056】
反射器151は、誘電体支持部152の窪みに収容された状態で、ビス153によって誘電体支持部152に固定される。即ち、ビス153は、誘電体支持部152の外周壁の外周側から貫通穴154に挿入され、反射器151に形成されたビス穴に螺合する。ビスに代わる係止片を貫通穴154に圧入する構成としてもよい。また、反射器151にはビス穴を形成せず、誘電体支持部152にビス穴を形成して、反射器151をビスの先端で押圧支持するようにしてもよい。
【0057】
以上、本発明についていくつかの実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形・変更が可能である。
【0058】
例えば、第1乃至第3、第5の実施の形態に用いられるとめ具は、一部が溝内に位置し、他の一部が反射器に接触していれば(固定できれば)よく、平板状ではなく湾曲している等、立体的な形状を有してもよい。第6の実施の形態に関しても、とめ具の一方の端部を外周壁の内側から一方の貫通穴に所定量以上挿入することにより、他方の端部を他方の貫通穴に挿入可能とできるならば、立体的な形状とすることができる。
【0059】
また、とめ具の固定は、ビス止めでも接着でもかまわないし、さらに他の方法を採用してもかまわない。
【0060】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0061】
(付記1) 導波管の先端に取り付けられる誘電体支持部と、前記誘電体支持部に接着固定される反射器と、を備え、前記誘電体支持部は、前記反射器を収容する収容部と、該収容部に前記反射器を収容した状態で前記反射器の脱落を防止する脱落防止手段と、を有していることを特徴とするアンテナ。
【0062】
(付記2) 前記脱落防止手段は、前記収容部の周囲に設けられた筒部と、該筒部に対して前記反射器の縁部を係止する係止手段とを有していることを特徴とする付記1に記載のアンテナ。
【0063】
(付記3) 前記係止手段は、前記筒部の内周面に前記反射器の縁部に沿うように形成された溝と、該溝に一部挿入可能な板部材とを有していることを特徴とする付記2に記載のアンテナ。
【0064】
(付記4) 前記板部材の形状が円形、楕円形、半円形、馬蹄形、扇形又はC字形であることを特徴とする付記3に記載のアンテナ。
【0065】
(付記5) 前記係止手段は、前記筒部に形成された貫通穴と、該貫通穴に挿入可能な板部材とを有していることを特徴とする付記2に記載のアンテナ。
【0066】
(付記6) 前記係止手段は、さらに、前記板部材を前記反射器に固定するビスを有していることを特徴とする付記3、4又は5に記載のアンテナ。
【0067】
(付記7) 前記係止手段は、さらに、前記板部材を前記反射器に固定する接着材を有していることを特徴とする付記3、4又は5に記載のアンテナ。
【0068】
(付記8) 前記係止手段は、前記筒部の内周面に前記反射器の縁部に沿うように形成された溝と、該溝に一部挿入可能な屈曲バネ部材とを有していることを特徴とする付記2に記載のアンテナ。
【0069】
(付記9) 前記係止手段は、前記筒部に形成された貫通穴と、該貫通穴に挿入され、前記反射器の縁部に形成されたビス穴に螺合する固定ビスとを有していることを特徴とする付記2に記載のアンテナ。
【0070】
(付記10) 前記反射器は、円錐面形状の反射面と、該反射面に連続する円筒状面と、前記円錐面形状の中心軸に垂直でかつ前記円筒状面に連続する平面を備えた、略円錐状形状を有していることを特徴とする付記1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ。
【0071】
(付記11) 前記縁部は、前記円筒状面とそれに連続する前記平面の周辺部であることを特徴とする付記10に記載のアンテナ。
【0072】
(付記12) 前記反射器を副反射器とする複反射鏡アンテナであることを特徴とする付記1乃至11のいずれか一項に記載のアンテナ。
【符号の説明】
【0073】
11 反射器
12 誘電体支持部
13 とめ具
14 ビス
15 ビス穴
16 溝
17 導波管
18 ビス穴
41,61,71,81 とめ具
82 部分ビス穴
91,111,121,131 とめ具
132 誘電体支持部
133 貫通穴
151 反射器
152 誘電体支持部
153 ビス
154 貫通穴
161 一次放射器
162 副反射鏡
163 主反射鏡
164 誘電体支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導波管の先端に取り付けられる誘電体支持部と、
前記誘電体支持部に接着固定される反射器と、を備え、
前記誘電体支持部は、前記反射器を収容する収容部と、該収容部に前記反射器を収容した状態で前記反射器の脱落を防止する脱落防止手段と、を有している
ことを特徴とするアンテナ。
【請求項2】
前記脱落防止手段は、前記収容部の周囲に設けられた筒部と、該筒部に対して前記反射器の縁部を係止する係止手段とを有していることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記係止手段は、前記筒部の内周面に前記反射器の縁部に沿うように形成された溝と、該溝に一部挿入可能な板部材とを有していることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記板部材の形状が円形、楕円形、半円形、馬蹄形、扇形又はC字形であることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記係止手段は、前記筒部に形成された貫通穴と、該貫通穴に挿入可能な板部材とを有していることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記係止手段は、さらに、前記板部材を前記反射器に固定するビスを有していることを特徴とする請求項3、4又は5に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記係止手段は、さらに、前記板部材を前記反射器に固定する接着材を有していることを特徴とする請求項3、4又は5に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記係止手段は、前記筒部の内周面に前記反射器の縁部に沿うように形成された溝と、該溝に一部挿入可能な屈曲バネ部材とを有していることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記係止手段は、前記筒部に形成された貫通穴と、該貫通穴に挿入され、前記反射器の縁部に形成されたビス穴に螺合する固定ビスとを有していることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記反射器は、円錐面形状の反射面と、該反射面に連続する円筒状面と、前記円錐面形状の中心軸に垂直でかつ前記円筒状面に連続する平面を備えた、略円錐状形状を有していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−74932(P2012−74932A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218219(P2010−218219)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(390001074)NECネットワークプロダクツ株式会社 (23)
【Fターム(参考)】