アンドロゲン作用を有するステロイドプロドラッグ
本発明は、下記一般式(I):
[式中、基Zはステロイドに結合される]で表されるステロイドプロドラッグ類、それらの化合物を含む医薬組成物、及びアンドロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。
[式中、基Zはステロイドに結合される]で表されるステロイドプロドラッグ類、それらの化合物を含む医薬組成物、及びアンドロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式(I):
【化1】
【0002】
で表されるステロイドプロドラッグ類、それらの生成方法、それらの化合物を含む医薬組成物、及びアンドロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。
【0003】
アンドロゲンは、両性における生物において重要な役割を演じる。それらは、核受容体、すなわちアンバロゲン受容体を通してそれらの作用を発揮する。後者は、多くの器官及び組織において役割を演じる。アンドロゲンは、雄の生殖機能のために必須であるが、しかしこれは生物におけるそれらの役割の単なる小さな部分を構成する。後者は、多くの代謝機能、骨格系及び筋肉の明示及び保存、肝臓及び腎臓の機能、中枢神経系(CNS)及び皮膚、及びさらに他のものを包含する(1)。
【0004】
アンドロゲンは、他のホルモンの多くの機能、特にエストロゲンのそれらの機能を調節する。この例は、アンドロゲンにより拮抗されるか、又は器官−特異的態様で調節される、子宮及び膣におけるエストロゲン作用である。エストロゲン/アンドロゲン相互作用はまた、下垂体レベルで及び肝臓において非常に重要なものである。
アンドロゲン(テストステロン)のホルモン性質は、酵素転換により、多くの組織において増強され、低められ、又は定性的に変更され得る(2)。
【0005】
テストステロンの芳香族化により、エストラジオールは標的器官において生成され得る。後者は、中枢神経系におけるテストステロンの作用を非常に強く重複する。前立腺、皮膚及び皮膚病状においては、テストステロンの5α−ジヒドロテストステロン(5α−DHT)への転換が生じる。このアンドロゲンは、テストステロン自体よりも有意により有能である。5α−DHTへのテストステロンの転換の阻害は、そのアンドロゲン作用を非常に低める。5β−低下は、非アンドロゲン性代謝物をもたらす。
【0006】
アンドロゲン(テストステロン)は、胎児精巣からすでに形成されている。この分泌は、男性生殖路及び男性特徴を有する外部性別特徴の構築において重要な役割を演じる。また、子宮内成長の期間において、中枢神経系の雄刻印付けを経験する。この工程においてはまた、胎児精巣のアンドロゲン分泌による出生前性分化が重要な役割を演じるべきである。両性的に最初に使用されるすべての構造及び機能の雌における分化は、アンドロゲンが存在しない場合、実施され、又はアンドロゲン受容体の誤り又は遺伝的欠陥の場合、作用しない(3)。
【0007】
誕生の後、身体におけるテストステロンの血液レベルは非常に低い値に低下し、次に青春期の間、高い値に再び上昇する。この期間においては、それらはゴナドトロピンホルモンにより、精巣における胚上皮に対して相乗的に作用する。胎児期におけるテストステロンの影響下で調製される性器官はまた、アンドロゲンのそれらの機能のために後の生命において容易に依存する。しかしながら、これはまた、両性においてアンドロゲンにより調節されるか又は少なくともアンドロゲン感受性である広範囲の他の器官、組織及び機能のために適用できる(4)。
【0008】
皮膚、髪、及び皮膚の種々の付属体、例えば皮脂腺及び汗腺は、これの視覚的発現を示す。アンドロゲン受容体が遺伝子欠陥のために非機能的である個人は、典型的な性的分化障害(言及される“精巣雌性化”の症状)を示し、そしてその欠陥の程度に基づいて、脇の下の毛及び陰毛をほとんどか又は全く発育しない(5)。完全な生物に関連する代謝に対するそれらの同化効果及び他の作用は、前記生殖機能の外部のアンドロゲンの役割のもう1つの例である。男性における重い筋肉、及び男性及び女性における脂肪組織の異なった蓄積及び分布は、対応するアンドロゲンの作用の表示及び例である。アンドロゲンは、肝臓において最も重要な体性局在因子であるIGF−1の分泌を刺激する。新鮮な赤血球の形成はまた、ホルモンエリトロポイエチンの介在により肯定的に影響される(6)。アンドロゲンは、男性における乳腺の成長を抑制する。
【0009】
女性においては、思春期から始まって、アンドロゲンはまた、生理学的に適切な量で分泌される。副腎は、アンドロスタンジオン及びデヒドロエピアンドロステロンと共に、対応する酵素性質を有する器官において、テストロン及び5α−ジヒドロテストステロンに転換され得る2種のステロイドを分泌する(7)。この転換は、皮膚において特に主要役割を演じるべきである。卵巣は、アンドロゲン、主にテストステロンを分泌する。その分泌は、中間周期を有意に高め、黄体期において再び低下する。両性におけるリビドーは、アンドロゲンにより肯定的に影響されることは疑いの余地はない(8)。条件に関しては、わかっているように、副腎アンドロゲンが主要な役割を演じる。グルココルチコイドにより処理された女性においては、完全な副腎ホルモン生成は抑制される。デヒドロエピアンドロステロンによる置換処理により有意に改良され得る抑うつ性気分障害がそれに関連している(9)。
【0010】
より高齢で、男性におけるテストステロンレベルは平均的に有意に低下する。これに関しては、大きな個人の変動が、最高年齢においてされ、正常〜過剰の生殖腺不全値から成る。女性の年齢と共にアンドロゲンの損失がさらに明白である。重要なアンドロ源は、成熟する小胞の排除により衰退する。後に、卵巣支質のアンドロ源分泌もまた衰退する。副腎停止により、副腎アンドロゲン分泌がまた、月経閉止の開始の数年後、非常に低い値に低下する。
【0011】
両性において、高齢であるが、しかしまた、その前でされ、特定の条件下で、低過ぎるアンドロゲンレベル、及び不健康、リビドー及び代謝機能についてのそれらの結果が生じる。これに関して、特に筋肉及び骨質量の損失により明らかにされるソマトロピン機能及び貧血が影響される(10)。しかしながら、低過ぎるアンドロゲンレベルの結果は、抑うつ性気分障害、リビドー障害及び低衝動を包含する。
【0012】
上記障害情況の経口処理においては、テストステロンがヒト肝臓により十分に耐えられるが、しかし治療的に適切な血液レベルを達成するために非常に高い用量で使用されるべきである。メチルテストステロン及び他の誘導体は良好な経口活性を有するが、しかし不良な肝臓適合性の問題に関連している(11)。
【0013】
基-SO2NR1R2を通して赤血球に結合され、そしてそこで蓄積するステロイド的に活性の化合物は、DE 10027887.6A1から知られている。赤血球と血漿との間の化合物の濃度比は、10〜1000、好ましくは30〜1000であり、その結果、赤血球におけるデポット形成を示すことが可能である。赤血球への化合物の強い結合により、代謝は、肝臓を通過しながら、回避される。不都合なことには、示される用量での低められた代謝にもかかわらず、治療−関連の活性成分レベルが得られない。
【0014】
経口利用できるエストロゲン性作用を有する新規ステロイド化合物を調製し、そして従来の技術に比較して、また低用量でさえ治療関連活性成分レベルを確保することが本発明の目的である。
【発明の開示】
【0015】
この目的は、基Zが放出されるステロイドに結合される、下記一般式(I):
【化2】
【0016】
[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
【0017】
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
【0018】
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
STEROIDは、下記一般式(AII−CII):
【0019】
【化3】
【0020】
で表されるステロイド環系を表し、
ここでYは、酸素原子又は炭素原子を表し、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
R7は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R10は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
【0021】
R11は、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20、メチル又はエチル基を表し、
R12は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R13は、水素原子、メチル、エチル、エチニル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチル基を表わし、
R14は、水素原子、OH基、又は二重結合を通して結合される酸素原子を表し、
R15は、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わす]で表わされるステロイドプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類により達成される。
【0022】
Yが炭素原子を表す場合、追加の二重結合は1,2−位置に見出され、又は基R14が水素原子又はOH基である場合、それは2,3−位置に見出される。追加の二重結合が、4,5−位置に見出され得る。
本発明においては、“C1-5−アルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基又はニトリル基により置換され得る、1〜5個の炭素原子を有する枝分れ又は直鎖のアルキル基として定義される。例として、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル又はn−ペンチル基が言及され得る。
【0023】
用語C1-5−アルコキシ基とは、1〜5個の炭素原子を有する、枝分れ鎖又は直鎖アルコキシ基として定義される。例として、メトキシ、エトキシ、n−プロピキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、tert. −ブトキシ又はn−ペントキシ基が言及され得る。
用語トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基とは、例えばトリメチルシリルオキシ基、トリイソプロピル、シリルオキシ基、セキシルジメチルシリルオキシ基又はtert−ブチルジメチルシリル基として定義される。
【0024】
本発明によれば、上記に言及される“C3-8−シクロアルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、又はニトリル基により置換され得る単環又は二環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はヒドロキシシクロヘキシル基を意味する。
本出願においては、用語“アリール基”とは、6〜15個の炭素原子を有する、置換されているか又は置換されていないアリール基、例えばフェニル基、置換されたフェニル基、例えばハロフェニル基、又はニトロフェニル基又はナフチル基として定義される。
【0025】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレンアリール基”とは、アリール基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を有し、それにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、ベンジル基又はハロゲン基を列挙することができる。
【0026】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基”とは、C3-8−シクロアルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、これにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、シクロパンチルエチル、シクロヘキシルメチル又はシクロヘキシルエチル基を列挙することができる。
【0027】
本出願においては、用語“C3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基”とは、C1-4−アルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたC3-8−シクロアルキレン基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、それにより前記基は、追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、プロピルシクロヘキシル基又はブチルシクロヘキシル基を列挙することができる。
【0028】
本発明によれば、用語“CpF2p+1−基”とは、過弗素化されたアルキル基、例えばトリフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基として定義される。
本発明の範囲内で、用語“C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基”とは、ヘテロ原子として窒素原子又は酸素原子を有するC1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基として定義され、これにより、C1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基の結合が2−、3−又は4−位置における酸素原子を通して行われる。この例は、ペルヒドロピラノキシ基である。
【0029】
本発明の範囲内で、用語“ハロゲン原子”とは、弗素、塩素、臭素又はヨウ素原子として定義され;弗素、塩素又は臭素原子が好ましい。
数“n”は好ましくは0、1及び2であり、そして0が特に好ましい。
基Zは好ましくは、17−及び4−位置において配置され、それにより17−位置が特に好ましい。
【0030】
好ましくは、R1は基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表し、これにより、基-SO2NH2が特に好ましい。従って、上記基は、エステル基に関して、基Zのm−位置に見出され、これを通して、基Zがステロイドに結合される。
R1は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR2, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、又は
【0031】
R2は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、又は
R3は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R2, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基である。
【0032】
Yは好ましくは、炭素原子を表し、そして/又は
R4は好ましくは、水素原子、塩素原子又はヒドロキシ基を表わし、そして/又は
R7は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R10は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R11は好ましくは、水素原子、弗素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R12は好ましくは、水素原子を表し、そして/又は
R13は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R14は好ましくは、酸素原子を表し、そして/又は
R15は好ましくは、ヒドロキシ基又は基OC(O)−R20を表す。
【0033】
4−、11−又は17−位置での基Z、4−位置でのR4、7−位置でのR7、11−位置でのR11、17−位置でのR13、及び17−位置でのR15は、Z又はR15の機能として、α−位置及びβ−位置の両者において配置され得る。
【0034】
特に好ましいステロイドプロドラッグは、下記に示される:
1) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12),
2) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11),
3) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13),
4) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
5) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0035】
6) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2',3’-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
7) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7),
8) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8),
9) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
10) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0036】
11) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
12) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
13) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
14) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
15) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0037】
16) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
18) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
19) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5),
20) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
【0038】
21) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
22) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
23) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
24) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
25) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
【0039】
26) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10),
27) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2),
28) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3),
29) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4),
30) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0040】
31) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
32) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
33) アンドロスト-2-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
34) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6),
35) アンドロスト-2-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
【0041】
36) 3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17),
37) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14),
38) 3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
39) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18),
40) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2'ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0042】
41) 3-オキソ-7α-メチル-11 β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
42) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
43) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
44) 3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19),
45) 3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20),
46) 3-オキソ-4-ヒドロキシエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
【0043】
47) 3-オキソ-4-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
48) 3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22),
49) 3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21),
50) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23),
51) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
52) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25)。
【0044】
本発明の一般式Iの化合物の医薬的に許容できる塩の形成のためには、塩酸、臭酸、硫酸及びリン酸が無機酸として見なされ、そして酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、安息香酸、アスコルビン酸、シュウ酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、経皮酸及びメタンスルホン酸が有機酸として見なされる。
【0045】
本発明の化合物は、アンドロゲン活性を有し、それにより、治療的に適切なステロイドが、式(I)のその対応する化合物のエステル分解により開放される。従って、主に、ケト基を有する化合物よりも高いアンドロゲン活性を有する、OH基を有するアンドロゲンが都合よく開放される。
【0046】
既知化合物に関して、本発明の化合物の肝臓機能に対する経口アンドロゲン及び抗ゴナドトロピン活性、及び影響が、下記動物に対する試験により決定された:
I. 性的に未熟の去勢された雄ラット、
II.性的に成熟した、去勢されたラット、及び
III .生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟した雄ラット。
その結果は、図1〜11に図示されている。
【0047】
8日間にわたっての性的に未熟の去勢された雄ラットに対する試験(I):
驚くべきことには、且つ思いがけなく、性的に未熟の去勢された雄ラットに対する式(I)の本発明の化合物12又は18は、副性腺の成長に対して強い用量依効果を示したが、(7α−メチル−19−ノルテストステロン)MENTに関しては、重要でない効果のみが観察された。思いがけなく、本発明の物質はまた、MENTの抗ゴナドトロピン活性よりも卓越した抗ゴナドトロピン活性を示す。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、本発明の物質よりもさらに活性的である。
【0048】
試験の説明:
方法:約45gの体重の雄ラットを、去勢し、そしてMENT及び本発明の化合物12又は18により7日間、経口処理する。試験の8日目、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(副性腺の成長、血漿におけるゴナドトロピンホルモンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリポタンパク質に対する効果)。
【0049】
8日間にわたっての性的に成熟した、去勢された雄ラットに対する試験(II):
試験(II)を、性的に成熟した、去勢された雄ラットに対して行った。また、ここで、副性腺の成長に対する思いがけなく強い用量依存効果が本発明の物質、例えば化合物12により見出されたが、ところがMENTに関しては、重要でない効果のみが観察された。驚くべきことは十分に、本発明の化合物はまた、MENTの抗ゴナドトロピン活性よりも卓越する抗ゴナドトロピン活性を示す。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、この試験(II)において本発明の物質よりも一層、活性的である。本発明の化合物、例えば化合物12の経口投与の後、有意に高いレベルのMENTが、MENT自体の投与の後よりも血漿において達成される。
【0050】
試験の説明:
方法:体重300gの成熟した雄ラットを、去勢し、そしてMENT及び本発明の化合物12により7日間、経口処理する。試験の8日目、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(副性腺の成長、血漿におけるゴナドトロピンホルモンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリポタンパク質に対する効果、血漿におけるMENTの決定)。
【0051】
6週間にわたっての生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟したラットに対する第3試験(III ):
6週間にわたっての生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟したラットに対する第3試験(III )においては、すべての試験物質は、処理の間、内因性テストステロンの主要低下が思いがけなく生じたが、副性腺に対して重要でない効果のみを有した。この場合、本発明の化合物12は、用量依存性手段で、損なわれていない対照のレベル以上に、精嚢及び前立腺の重量の上昇を誘発した。非常に高い用量の場合においてさえ対応する効果は、MENT下で生じなかった。本発明の化合物12の卓越した抗ゴナトトロピン効果がまた、確認され得た。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、本発明の物質よりも一層、効果的である。本発明の化合物5は、肝臓パラメーターにおける特に小さな変化により区別される。
【0052】
試験の説明:
方法:約300gの体重の成熟した雄ラットを、MENT及び本発明の化合物12又は5により6週間にわたって経口処理する。試験の最後で、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(精巣及び副性腺の重量、試験の間、血漿におけるゴナドトロピンホルモン及びテストステロンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリボタンパク質に対する効果)。
【0053】
本発明のアンドロゲンのスルファモイルベンゾエートは、試験(I−III )に示されるように、経口アンドロゲン及び抗ゴナドトロピン活性に関して、その対応するアンドロゲンよりも明らかに卓越する。肝臓機能に影響を及ぼす効果は、治療的に所望のアンドロゲン効果よりも、明らかに卓越している。
【0054】
赤血球結合の研究:
さらに、本発明の化合物5又は12、及び本発明の化合物1又は11を、赤血球への結合について研究した。
m−置換された化合物に関しては、赤血球への有意に弱い結合が検出される。しかしながら、4’−スルファモイルベンゾエートは、強い結合を示す。
【0055】
しかしながら、この場合、例えばm−置換された化合物12が、赤血球への低い結合強度にかかわらず、p−置換された化合物11に比較して、Hershberger試験において高い活性を示すことは予測されない。表1におけるデータは、式(I)の選択された化合物の赤血球への結合を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
試験の原理及び試験の説明:
本発明の物質のSO2-NH2基は、カルボアンヒドラーゼへの結合により赤血球における濃縮をもたらすことができる。試験物質による、赤血球結合からのエストラジオール−3−スルファメートの置換を測定する。
【0058】
試験調製物:ヒト血液を、14C−ラベルされた及びラベルされていないエストラジオールスルファメートから成る混合物と共に混合する。赤血球は、選択された作用点で飽和され、そして血漿/赤血球における分布は40:60である。第2の血液サンプルを、14C−ラベルされたエストラジオールスルファメート及びラベルされていない試験物質から成る混合物と共に混合する。相対的結合親和性を次のように、血漿における14C−ラベルされたエストラジオールスルファメートの割合から計算する:より高い割合=試験物質による、赤血球からの14C−エストラジオールスルファメートの強い置換=赤血球への試験物質の高い結合親和性。
【0059】
赤血球/血漿分布比率の決定:
新しく得られた、ヘパリン化された血漿を、定義される量の試験物質と共に混合する。それから得られる血漿における濃度を測定する。赤血球/血漿比率を、血漿における合計物質の測定の測定された濃度及び使用される濃度から計算する。
【0060】
驚くべきことには十分に、すべての場合、赤血球に見出されるカルボアンヒドラーゼ(CAI)に対する結合が見出される(表2)。従って、本発明の化合物はまた、カルボアンヒドラーゼインヒビターとして治療的に適切な効果を有することが予測される。カルボアンヒドラーゼへの高い親和性により誘発される、赤血球への結合は、エストロゲンとしての性質のために重要である。この結合は、最初の肝臓通過における経口投与された物質の低められた抽出のために必須である。赤血球性カルボアンヒドラーゼに対する高いか又は低い親和性、このデポットからの早いか又は遅延された開放、及び続く加水分解が、本発明の物質の治療的有用性を決定する。
【0061】
思いがけなく、本発明の化合物が、血漿における赤血球/物質の濃度比率が、DE10027887.6A1に従って予測される場合とは異なって、10以下である場合、低い用量で治療的に適切なレベルに達することが見出された。本発明の化合物により、より高い短い期間又は均等に低い及び長期続くホルモンレベルが、投与される物質の同じ絶対量で達成され得る可能性が開かれる。結果として、作用の活性強度及び持続期間は、多様であり、そして個々の生物に適合される治療を可能にする。
【0062】
【表2】
【0063】
試験の原理及び試験の記載:
カルボアンヒドラーゼは、CO2水和物を触媒する。
試験調製:一定のCO2流を、カルボアンヒドラーゼIと共に混合された緩衝液により指図する。定義される限界内にpHを低めるために必要とされる時間は、測定パラメーターである。このパラメーターは、媒体におけるH2CO3の形成に影響を及ぼす。IC50阻害値を、試験調製物中にピペットで入れられる試験物質により決定する。試験される濃度領域においては、試験物質は、上記酵素の阻害を完結するために阻害を引起さない。
【0064】
インビボ試験(試験I−III )、及び個々の生物に適合される治療の作用の活性強度及び持続期間の変動について示される可能性の試験結果が、男性及び女性における産児制限及びホルモン交換療法(HRT)、及び男性及び女性におけるホルモン的に誘発された疾病の処理のために多くの可能性ある適用性を開く。
【0065】
従って、本発明の対象はまた、少なくとも1つの一般式(I)の化合物又は対応する塩、及び任意にはもう1つのステロイド活性成分、並びに任意には、医薬的に適合できるアジュバント及びビークルを含む医薬組成物である。このための好ましい活性成分は、GnRH類似体、ゲスタゲン、抗ゲスタゲン又はグルココルチコイドである。
【0066】
それらの医薬組成物及び医薬剤は好ましくは、経口投与、直腸、膣、皮下、皮膚、静脈内、頬、経皮又は筋肉内投与のために使用され得る。通常使用されるビークル及び/又は希釈剤の他に、それらは少なくとも1つの一般式Iの化合物又はその塩を含む。
【0067】
本発明の医薬剤は、通常使用される固体又は液体ビークル又は希釈剤、及び既知手段で適切な用量での所望する型の投与に対応する、通常使用される医薬−技術的アジュバントにより生成される。好ましい調製物は、経口投与のために適切である分散のための形で存在する。分散のためのそのような形は、例えば錠剤、フィルム錠剤、被覆された錠剤、カプセル、ピル、粉末、溶液又は懸濁液、又は他に、デポット形である。
もちろん、非経口調製物、例えば注射用溶液が考えられる。さらに、例えば坐剤、及び膣用投与のための剤がまた、調製物として言及され得る。
【0068】
対応する錠剤は例えば、活性成分を、基地アジュバント、例えば不活性希釈剤、例えばデキストロース、糖、ソルビトール、マンニトール、ポリビニルピロリドン、爆発物、例えばコーンスターチ又はアルギン酸、結合剤、例えばスターチ又はゼラチン、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はタルク、及び/又はデポット効果を達成するための剤、例えばカルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロースフタレート又はポリ酢酸ビニルと共に混合することにより得られる。錠剤はまた、いくつかの層から成ることができる。
【0069】
錠剤被覆に通常使用される剤、例えばポリビニルピロリドン又はセラック、アラビアガム、タルク、酸化チタン、又は糖により、錠剤に類似して生成される被覆コアーが、被覆された錠剤を、結果的に生成することができる。この場合、被覆された錠剤のシェルはまた、いくつかの層から成ることができ、それにより錠剤において上記で言及されるアジュバンドが使用され得る。
【0070】
本発明の一般式Iの化合物を含む溶液又は懸濁液は、追加の味覚−改良剤、例えばサッカリン、シクラメート又は糖、及び風味物質、例えばバニラ又はオレンジ抽出物を含むことができる。さらに、それらは、懸濁アジュバント、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース又は保存剤、例えばp−ヒドロキシベンゾエートを含むことができる。
一般式Iの化合物を含むカプセルは、例えば一般式Iの化合物と、不活性ビークル、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、そしてゼラチンカプセルに封入することにより生成され得る。
【0071】
適切な坐剤は例えば、この目的のために供給されるビークル、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール又はその誘導体と共に混合することにより生成され得る。
本発明の化合物は、ステロイドプロドラッグであり、そしてアンドロゲン活性を有する。本発明の化合物は、経口投与のために特に適切である。治療的に適切なステロイドは、本発明の化合物又はその塩からエステル分離により開放される。
【0072】
本発明の化合物は、良好なアンドロゲン活性に関連する弱い赤血球結合により区別される。この場合、赤血球における結合又は濃度のために基準として使用される因子は、DE10027887.6A1号から知られており、そして本発明の化合物においては、10以下である。
本発明の化合物は、経口治療の形でのアンドロゲン活性化合物の治療的投与を可能にし、そして例えばテストステロン、5α−DHT又はMENTの不十分な生物学的利用能のために、このタイプの治療のためには適切でない。
【0073】
本発明の化合物は、置換治療法、特に内因性アンドロゲン分泌の抑制をもたらす、GnRH−類似体、ゲスタゲン又は他の療法に関して、男性における抗ゴナドトロピン及び避妊方法と組合しての置換療法のために適切である。
本発明の化合物はまた、副腎アンドロゲン分泌の抑制をもたらすグルココルチコイド又は他の療法と組合しての置換療法のためにも適切である。
本発明の化合物はまた、特に卵巣及び副腎アンドロゲン分泌における年齢特異的低下の後、女性における置換療法のために適切である。
【0074】
肝臓適合性の問題が、本発明の化合物により最少にされる。従来の経口投与されるアンドロゲン、特にC-17アルキル化されたアンドロゲンに関しては、肝臓は非常にストレスを受けることが知られている。本発明の化合物に含まれるアンドロゲンは、それらの開放の後、肝臓にストレスを与えない。
【0075】
含まれるアンドロゲンの経口生物学的利用能は、本発明の化合物により高められる。従って、生物に対して効果を有する全体のホルモン量は低められる。最初の経路における肝臓に対するホルモン作用が低められる。これに関して、脂質代謝(HPLコレステロールの低下、アテローム発生危険性の上昇)、及び他の肝臓分泌生成物に対する経口アンドロゲン治療の既知の不都合な効果が低められる。
【0076】
アンドロゲンは、それらのホルモン作用範囲において、及び従って、種々の治療必要条件のためのそれらの適合性において異なる。本発明の化合物は、含まれるアンドロゲンの選択により分化するアンドロゲン療法の可能性を可能にする。
下記例は、本発明をより詳細に説明するために使用されるが、但し本発明を制限するものではない。
【0077】
一般的合成の教示:
一般式(AII−CII)に基づかれるアンドロゲンの生成に関しては、既知のステロイド前駆体が使用され得る。次のステロイド前駆体が使用され得る:
テストステロン、ジヒドロテストステロン、19−ノルテストステロン、7α−メチル−19−ノルテストステロン、7α−メチル−11β−フルオロ−19−ノルテストステロン及び3,3−ジメトキシ−エストロ−5(10)−17−オン(DD79−213049号)、エピアンドロステロン、エピアンドロステロンからの5α−アンドロスト−2−エン−17−オン(US-A-3,098,951号)、7α−メチル−11β−メチル−19−ノルテストステロン、7α−メチル−11β−メチルテストステロン、オキサンドロロン、経口−ツリナボール、17α−メチルテストステロン、等。
【0078】
ステロイド前駆体のための出発材料に含まれる官能基は、任意には、当業者に知られている方法に従って保護され得るか、又は対応する官能基に転換され得る。従って、出発材料におけるケト基は、当業者に知られている方法に従って、ケタール又はチオケタールとして保護され得る。17−ケト化合物は、当業者に知られている方法に従って、ヒドロキシ化合物に還元され得る。
【0079】
(A)基Zへのステロイド化合物のカップリング:
変法1:
スルファモイルフェニルカルボン酸との反応:
アンドロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸を、前記溶液に添加し、次に、酸、例えばp−トルエンスルホン酸、及び最終的に、カルボジイミド、例えばジシクロへキシルカルボジイミドを添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。残渣を有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0080】
変法2:
スルファモイルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。それを有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0081】
変法3:
クロロスルファモイルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジン及び有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解し、そして冷却する。対応する量のクロロスルホニルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、反応混合物を、濃アンモニア溶液において撹拌する。その混合物を蒸発により濃縮し、そして酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を吸引し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0082】
変法4:
2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物との反応:
エストロゲンを、有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解する。2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物の添加の後、それを、カバーガス下で高温で撹拌する。次に、それを冷却し、そして濃アンモニア溶液、例えばメタノール性アンモニア溶液と共に混合する。その溶液を蒸発し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。有機溶媒、例えばCHCl3に、カバーガス下で溶解される、対応するエストロゲンの2’−スルホフェニルカルボン酸エステル−アンモニウム塩を得る。対応する量の塩素化剤、例えばPCl5又はSOCl2を少しづつ添加する。その反応混合物を、任意には高温で撹拌し、そして次に、濃NH3溶液に添加する。その混合物を蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンの2’−スルファモイルフェニルカルボン酸エステルを得る。
【0083】
変法5:
スルファミド(NH2SO2NH-)を形成するための反応:
本発明のスルファミドを形成するための反応を、スルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートにより、対応するアミンから出発してそれらの生成のために、当業者に知られている方法に従って行う(P.O. Burke など., J. Chem. Soc. Perk. Trans 2, 1984, 1851 ; M. Preiss など. Chem. Ber., 1978, 1915; C-H. Lee など., J. Org. Chem., 1990, 6104.)。
【0084】
例えば、有機溶媒、例えばトルエン中、対応するアミノベンゾエートを、塩基、例えばNEt3の存在下で、20〜60℃の温度で塩基スルファモイルと反応せしめる。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。物質をシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。対応するエストロゲンスルファモイルアミノベンゾエートを得る。
【0085】
B)基(Z)の合成:
2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸:
段階1:
10gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸−Na−塩xH2Oを、40mlの塩化チオニルに添加する。5mlのDMFの添加の後、それを6時間、還流する。冷反応混合物を、200gの氷に添加する。沈殿された物質を水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.32 (s, 3H1 Me), 7.32-7.58 (m (重複), 3H, CH)。
【0086】
段階2:
8gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を、25mlのCHCl3に溶解し、そして100mlの濃NH3溶液中にゆっくりと撹拌する。室温での10分間の撹拌の後、その溶液を蒸発により、その元の体積の1/2に濃縮する。物質を吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.39 (s, 3H, Me), 7.44 (s, 2H, NH2), 7.55-7.83 (m (重複), 3H, CH)。
【0087】
段階3:
1.67gの2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを、70mlの水中に導入する。5gのKMnO4及び0.5mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加の後、それを2時間、還流する。2mlのMeOHの添加の後、生成される二酸化マンガンを濾過し、そしてその溶液を、その元の体積の半分に蒸発により濃縮する。10%HClによる酸性化の後、その溶液を、結晶化が完結するまで、8時間、冷却する。次に、それを吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 7.66 (s, 2H, NH2), 7.80-8.02 (m (重複), 3H, CH), 13.86 (s, 1 H1 COOH)。
【0088】
5−スルファモイルイソフタル酸:
段階1:
20gの5−スルホイソフタル酸−Na−塩を、500gの氷に添加し、そして沈殿した物質を吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。5−クロロスルホニルイソフタル酸二塩化物を得る。
1H-NMR (CDCI3): 8.98 (s, 2H, H-4,6), 9.11 (s, 1 H, H-2)。
【0089】
段階2:
10gの5−クロロスルホニルイソフタル酸二塩化物を、150mlのNH3溶液中に少しづつ混合する。その溶液を蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。5−スルファモイルイソフタル酸ジアミドを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 7.51 ,7.67, 8.22 (6H, NH2), 8.43 (s, 2H, H-4,6), 8.53 (s, 1H, H-2)。
【0090】
段階3:
1gの5−スルファモイルイソフタル酸ジアミドを、20mlの1,4−ジオキサンに懸濁する。5mlの10%HClを添加し、そしてその反応混合物を、約90℃に3時間、加熱する。次に、その反応混合物を、乾燥状態に蒸発する。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。5−スルファモイルイソフタル酸一アミド及び5−スルファモイルイソフタル酸を得る。
【0091】
4−クロロスルホニル安息香酸塩化物:
15gの4−スルホノ安息香酸−K−塩を、100mlの飽和アンモニア溶液に溶解する。その溶液を蒸発により濃縮し、そして塩をP2O5上で乾燥する。5gの塩を、20mlのSOCl2に溶解する。0.3mlのDMFを、反応混合物に添加し、そして2時間、還流する。それを冷却し、トルエンを結晶化のために添加し、そしてそれを濾過する。生成物をトルエンにより洗浄し、そして乾燥する。さらなる反応のために使用される4−クロロスルホニル安息香酸塩化物を得る。
【実施例】
【0092】
例1:3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1):
変法1:
1.0gのテストステロンを、10mlのピリジンに溶解する。1.5gのp−スルファモイル安息香酸、200mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、20mlの水を添加する。それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そして飽和炭酸水素ナトリウム及び水により2度、洗浄する。乾燥された残渣を、酢酸エチルにより抽出する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1)を得る。
【0093】
変法2:
1.0gのテストステロンを、10mlのピリジンに溶解する。1.0gのp−スルファモイル安息香酸塩化物の添加の後、それを室温で2時間、撹拌する。次に、20mlの水の添加の後、それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。次に、それを、酢酸エチルにより抽出する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1)を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.17(s,3 H, H-19), 4.80 (m, 1H, H-17α), 5.64 (s, 1 H, H-4), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, Ar)。
【0094】
例2:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2,4−ジクロロ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (s, 1 H, H-4), 7.88 (s, 2H, NH2), 8.02 (s, 1 H, H-Ar), 8.37 (s, 1H1 H-Ar)。
【0095】
例3:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2−クロロ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.77 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (S, 1 H, H-4), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.75-8.80 (m, 3H, H-Ar)。
【0096】
例4:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2−メトキシ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.74 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (s, 1H, H-4), 7.33 (m, 1 H, H-Ar), 7.35 (s, 2H, NH2), 7.92- 8.07 (m, 2H, H-Ar)。
【0097】
例5:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5):
1.0gのテストステロンを、2mlのピリジン及び2mlのCHCl3に溶解する。1.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、反応混合物に−20℃で、撹拌しながら添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。その反応溶液を25mlの濃NH3溶液に添加し、そして15分間、撹拌する。次に、有機移動溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5)を得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.98 (s, 3H, H-18), 1.21 (s, 3 H, H-19), 4.88 (m, 1H, H-17α), 5.28 (s, 2H, NH2), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.33 (m, 1 H, H-Ar)1 7.60- 8.60 (m, 4H, H-Ar)。
【0098】
例6:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6):
段階1:
3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル2’−スルホベンゾエート−アンモニウム塩:
2.5gのテストステロンを、10mlのクロロホルムに溶解する。3.5gの2−スルホ安息香酸−シクロ−無水物を添加した後、それをカバーガス下で50℃で12時間、撹拌する。次に、それを0℃に冷却し、そして濃縮されたメタノール性アンモニア溶液と共に混合する。溶媒を蒸留し、そして残渣を、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル2’−スルホベンゾエート−アンモニウム塩を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.81 (s, 3H, H-18), 1.15 (s, 3 H, H-19), 4.67 (m, 1H, H-17α), 5.63 (s, 1 H, H-4), 7.33 (m, 1H, H-Ar), 7.18-7.75 (m, 4H, H-Ar)。
【0099】
段階2:
3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6):
3.95gの3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエートアンモニウム塩を、160mlのCHCl3に、ガバーガス下で溶解する。6.0gのPCl5を、1時間以内に少しずつ添加する。その反応混合物を室温で12時間、撹拌し、そして次に、600mlの濃NH3溶液に添加する。その混合物を、蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6)を得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.94 (s, 3H, H-18), 1.20 (s, 3 H, H-19), 4.90 (m, 1H, H-17α), 5.73 (s, 1 H, H-4), 5.80 (s, 2H, NH2), 7.58-8.15 (m, 4H1 H-Ar)。
【0100】
例7:3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7):
前記物質を、例5に類似して、ナンドロロン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.98 (s, 3H, H-19), 4.82 (m, 1H, H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0101】
例8:3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8):
前記物質を、例1、変法1に類似して、ナンドロロン及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.97 (s, 3H, H-19), 4.80 (m, 1 H, H-17α), 5.74 (s, 1H1 H-4), 7.57 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, H-Ar)。
【0102】
例9:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3−オン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.92 (s, 3H, H-18), 1.00 (s, 3H, H-19), 4.79 (m, 1 H, H-17α), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0103】
例10:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3−オン及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.92 (s, 3H, H-18), 0.99 (s, 3H, H-19), 4.78 (m, 1H, H-17α), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.90-8.13 (m, 4H, H-Ar)。
【0104】
例11:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.75 (d, 3H, 7α-Me), 0.98 (s, 3H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.72 (s, 1 H, H-4), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, H-Ar)。
【0105】
例12:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)、クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.75 (d, 3H, 7α-Me), 0.98 (s, 3H, H-19), 4.83 (m, 1H1 H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.57 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0106】
例13:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)及び2−クロロ−5−スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6):0.74 (d, 3H, 7α-CH3), 0.93 (s, 3H, H-19), 4.84 (m, 1 H, H-17α), 5.72 (s, 1 H, H-4), 7.60 (s, 2H, NH2), 7.75-8.18 (m, 4H1 H-Ar)。
【0107】
例14:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14):
前記物質を、例1、変法1に類似して、3−(p−スルファモイルフェニル)プロピオン酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.74 (s, 3H1 CH3), 1.14 (s, 3 H, CH3), 2.66 (t, 2 H1 CH2), 2.92 (t. 2H1 CH2), 4.50 (m, 1H, H-17α), 5.62 (s, 1H, H-4), 7.28 (s, 2H, NH2), 7.37-7.72 (m, 4H, H-Ar)。
【0108】
例15:3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−アンドロスト−1−エン−3−オン、3−クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.94 (s, 3H, H-18), 0.99 (s, 3 H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-2), 7.21 (s, 1 H, H-1 ), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0109】
例16:3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16):
前記物質を、例5に類似して、4−クロロ−17α−メチル−17β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン、3−クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.02 (s, 3H, H-18), 1.31 (s, 3 H, H-19), 1.48 (s, 3 H, CH3- 17α), 6.30 (d, 1 H, H-2), 7.31 (d, 1 H, H-1 ), 7.53 (s, 2H1 NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0110】
例17:3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17):
前記物質を、例5、変法3に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチル−11β−フルオロ−エストル−4−エン−3−オン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.77 (d, 3H, 7α-Me), 1.07 (s, 3H, H-18), 4.85 (m, 1 H, H-17α), 5.78 (s, 1 H1 H-4), 7.55 (s, 2H1 NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0111】
例18:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18):
前記物質を、例1、変法1に類似して、2−ヒドロキシ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.94 (s, 3H, H-18), 1.17 (s, 3H, H-19), 4.81 (m, 1 H1 H-17α), 5.64 (S1 1 H1 H-4), 7.14 (m, 1 H1 H-Ar)1 7.36 (s, 2H1 NH2), 7.90- 8.2 (m, 2H1 H-Ar)1 1 1.03 (s, 1 H, OH)。
【0112】
例19:3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19):
前記物質を、例5、変法3に類似して、3−オキソ−4−クロロ−17β−ヒドロキシ−アンドロスト−4−エン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.23 (s, 3H, H-19), 4.81 (m, 1H, H-17α), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.75 (m, 1H, H-Ar), 8.05-8.28 (m, 2H, H-Ar), 8.38 (s, 1H1 H-Ar)。
【0113】
例20:3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20):
前記物質を、例5、変法3に類似して、3−オキソ−4−クロロ−17β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 4.81 (m, 1H, H-17α), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.75 (m, 1H, H-Ar), 8.05-8.28 (m, 2H, H-Ar), 8.38 (s, 1H, H-Ar)。
【0114】
例21:3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21):
段階1:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オン:
5.9gの4−ヒドロキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを、58mlのDMFにおいて、12gのイミダゾール及び15mlのテキシルジメチルシリル塩化物と、35℃で2時間、反応せしめる。500mlの水を、前記反応溶液に添加する。次に、それを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.14 (s, 6H, SiMe), 0.65-0.88 (m (上方), 15H, Thexyl, H-18), 2.04 (s, 3H, OAc), 4.60 (m, 1 H, H-17α)。
【0115】
段階2:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オン:
2gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを、50mlのメタノールに溶解する。2gのK2CO3及び2mlの水を添加した後、それを30℃で2時間、撹拌する。100mlの水を、反応溶液に添加し、そしてメタノールを非常に高い程度に蒸発する。次にそれを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−デキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オンを得る。
【0116】
段階3:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オン:
1gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オンを、16mlのCH2Cl2において、1.8mlのジヒドロピラン及び80mlのピリジニウムトシレートと2時間、反応せしめる。10mlの飽和Na2CO3溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、それをCH2Cl2により抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オンを得る。
【0117】
段階4:4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オン:
1gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オンを、20mlのTHFにおいて、300mgのTBAFと2時間、反応せしめる。10mlの飽和Na2CO3溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、それを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オンを得る。
【0118】
段階5:3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22):
前記物質を、変法3に従って、例5に類似して、4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物から出発して得る。
【0119】
段階6:3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21):
500mgの3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを、25mlのアセトンに溶解し、そして3mlの10%HClと室温で1時間、反応をせしめる。10mlの飽和炭酸ナトリウム溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、アセトンを蒸留し、そして酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21)を得る。
1 H-NMR (DMSO-D6): 0.71 (s. 3H, H-18), 3.46 (m, 1 H, H-17α), 4.50 (d, 1 H, 4-OH), 7.57 (S, 2H, NH2) 7.75-8.44 (m, 4H, H-Ar)。
【0120】
例22:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23):
1.0gのテストステロンを、20mlのピリジンに溶解する。1.5gの2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸、250mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのDCCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、100mlの水及び30mlのCHCl3を添加する。それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そしてCHCl3により再洗浄する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.89 (s, 3H1 H-18), 1.16 (s, 3H, H-19), 4.80 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1 H, HC=), 7.64 (s, 2H1 NH2)。
【0121】
例23:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ5'-スルファモイルベンゾエート (24):
1.0gのテストステロンを、3.5mlのピリジンに溶解する。1.1gの5−スルファモイルフタル酸及び880mlのEDCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、10mlの水を添加する。それを、10%HClにより酸性化する。次に、沈殿物を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ5'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.96 (s, 3H1 H-18), 1.17 (s, 3H1 H-19), 4.84 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1 H, HC=), 7.62 (s, 2H, NH2), 7.72, 8.45 (2H, NH2)。
【0122】
例24:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25):
1.0gのテストステロンを、3.5mlのピリジンに溶解する。1.1gの5−スルファモイルフタル酸モノアミド及び880mlのEDCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、10mlの水を添加する。それを、10%HClにより酸性化する。次に、沈殿物を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.17 (s, 3H, H-19), 4.83 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1H, HC=), 7.55 (s, 2H, NH2), 8.35-8.64 (3s, 3H, CH)。
【0123】
文献:
(1) Moordian AD, Morley JE and Korenman SG (1987) Biological actions of androgens. Endocr. Rev. 8, 1-27.
(2) Rommerts FFG (1990) Testosterone: An overview of biosynthesis, transport, metabolism and nongenomic actions. In: Nieschlag E and Behre HM (eds) Testosterone: Action, Deficiency, Substitution. 2nd Edition (1998), Springer, Berlin Heidelberg, Chapter 1 , 1-31 ; Wilson JD, Griffin JE, Russell DW (1993) Steroid 5α- reductase 2 deficiency. Endocr. Rev. 14, 577-93.
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【0125】
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(12) C. Ladolfi, M. Marchetti, G. Ciocci, and C. Milanese, Journal of Pharmacological and Toxicological Methods 38, 169-172 (1997)。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】図1は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験Iを示す。
【図2】図2は、血清におけるrLH含有量/試験Iを示す。
【図3】図3は、血漿におけるHDL-コレレステロール含有量/試験Iを示す。
【図4】図4は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験IIを示す。
【図5】図5は、血清におけるrLH含有量/試験IIを示す。
【図6】図6は、血漿におけるHDL-コレレステロール含有量/試験IIを示す。
【0128】
【図7】図7は、血清におけるMENT含有量/試験IIを示す。
【図8】図8は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験IIIを示す。
【図9】図9は、血清におけるrLH含有量/試験IIIを示す。
【図10】図10は、血清におけるテストステロン含有量/試験IIIを示す。
【図11】図11は、血清におけるHDL-コレレステロール含有量/試験IIIを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式(I):
【化1】
【0002】
で表されるステロイドプロドラッグ類、それらの生成方法、それらの化合物を含む医薬組成物、及びアンドロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。
【0003】
アンドロゲンは、両性における生物において重要な役割を演じる。それらは、核受容体、すなわちアンバロゲン受容体を通してそれらの作用を発揮する。後者は、多くの器官及び組織において役割を演じる。アンドロゲンは、雄の生殖機能のために必須であるが、しかしこれは生物におけるそれらの役割の単なる小さな部分を構成する。後者は、多くの代謝機能、骨格系及び筋肉の明示及び保存、肝臓及び腎臓の機能、中枢神経系(CNS)及び皮膚、及びさらに他のものを包含する(1)。
【0004】
アンドロゲンは、他のホルモンの多くの機能、特にエストロゲンのそれらの機能を調節する。この例は、アンドロゲンにより拮抗されるか、又は器官−特異的態様で調節される、子宮及び膣におけるエストロゲン作用である。エストロゲン/アンドロゲン相互作用はまた、下垂体レベルで及び肝臓において非常に重要なものである。
アンドロゲン(テストステロン)のホルモン性質は、酵素転換により、多くの組織において増強され、低められ、又は定性的に変更され得る(2)。
【0005】
テストステロンの芳香族化により、エストラジオールは標的器官において生成され得る。後者は、中枢神経系におけるテストステロンの作用を非常に強く重複する。前立腺、皮膚及び皮膚病状においては、テストステロンの5α−ジヒドロテストステロン(5α−DHT)への転換が生じる。このアンドロゲンは、テストステロン自体よりも有意により有能である。5α−DHTへのテストステロンの転換の阻害は、そのアンドロゲン作用を非常に低める。5β−低下は、非アンドロゲン性代謝物をもたらす。
【0006】
アンドロゲン(テストステロン)は、胎児精巣からすでに形成されている。この分泌は、男性生殖路及び男性特徴を有する外部性別特徴の構築において重要な役割を演じる。また、子宮内成長の期間において、中枢神経系の雄刻印付けを経験する。この工程においてはまた、胎児精巣のアンドロゲン分泌による出生前性分化が重要な役割を演じるべきである。両性的に最初に使用されるすべての構造及び機能の雌における分化は、アンドロゲンが存在しない場合、実施され、又はアンドロゲン受容体の誤り又は遺伝的欠陥の場合、作用しない(3)。
【0007】
誕生の後、身体におけるテストステロンの血液レベルは非常に低い値に低下し、次に青春期の間、高い値に再び上昇する。この期間においては、それらはゴナドトロピンホルモンにより、精巣における胚上皮に対して相乗的に作用する。胎児期におけるテストステロンの影響下で調製される性器官はまた、アンドロゲンのそれらの機能のために後の生命において容易に依存する。しかしながら、これはまた、両性においてアンドロゲンにより調節されるか又は少なくともアンドロゲン感受性である広範囲の他の器官、組織及び機能のために適用できる(4)。
【0008】
皮膚、髪、及び皮膚の種々の付属体、例えば皮脂腺及び汗腺は、これの視覚的発現を示す。アンドロゲン受容体が遺伝子欠陥のために非機能的である個人は、典型的な性的分化障害(言及される“精巣雌性化”の症状)を示し、そしてその欠陥の程度に基づいて、脇の下の毛及び陰毛をほとんどか又は全く発育しない(5)。完全な生物に関連する代謝に対するそれらの同化効果及び他の作用は、前記生殖機能の外部のアンドロゲンの役割のもう1つの例である。男性における重い筋肉、及び男性及び女性における脂肪組織の異なった蓄積及び分布は、対応するアンドロゲンの作用の表示及び例である。アンドロゲンは、肝臓において最も重要な体性局在因子であるIGF−1の分泌を刺激する。新鮮な赤血球の形成はまた、ホルモンエリトロポイエチンの介在により肯定的に影響される(6)。アンドロゲンは、男性における乳腺の成長を抑制する。
【0009】
女性においては、思春期から始まって、アンドロゲンはまた、生理学的に適切な量で分泌される。副腎は、アンドロスタンジオン及びデヒドロエピアンドロステロンと共に、対応する酵素性質を有する器官において、テストロン及び5α−ジヒドロテストステロンに転換され得る2種のステロイドを分泌する(7)。この転換は、皮膚において特に主要役割を演じるべきである。卵巣は、アンドロゲン、主にテストステロンを分泌する。その分泌は、中間周期を有意に高め、黄体期において再び低下する。両性におけるリビドーは、アンドロゲンにより肯定的に影響されることは疑いの余地はない(8)。条件に関しては、わかっているように、副腎アンドロゲンが主要な役割を演じる。グルココルチコイドにより処理された女性においては、完全な副腎ホルモン生成は抑制される。デヒドロエピアンドロステロンによる置換処理により有意に改良され得る抑うつ性気分障害がそれに関連している(9)。
【0010】
より高齢で、男性におけるテストステロンレベルは平均的に有意に低下する。これに関しては、大きな個人の変動が、最高年齢においてされ、正常〜過剰の生殖腺不全値から成る。女性の年齢と共にアンドロゲンの損失がさらに明白である。重要なアンドロ源は、成熟する小胞の排除により衰退する。後に、卵巣支質のアンドロ源分泌もまた衰退する。副腎停止により、副腎アンドロゲン分泌がまた、月経閉止の開始の数年後、非常に低い値に低下する。
【0011】
両性において、高齢であるが、しかしまた、その前でされ、特定の条件下で、低過ぎるアンドロゲンレベル、及び不健康、リビドー及び代謝機能についてのそれらの結果が生じる。これに関して、特に筋肉及び骨質量の損失により明らかにされるソマトロピン機能及び貧血が影響される(10)。しかしながら、低過ぎるアンドロゲンレベルの結果は、抑うつ性気分障害、リビドー障害及び低衝動を包含する。
【0012】
上記障害情況の経口処理においては、テストステロンがヒト肝臓により十分に耐えられるが、しかし治療的に適切な血液レベルを達成するために非常に高い用量で使用されるべきである。メチルテストステロン及び他の誘導体は良好な経口活性を有するが、しかし不良な肝臓適合性の問題に関連している(11)。
【0013】
基-SO2NR1R2を通して赤血球に結合され、そしてそこで蓄積するステロイド的に活性の化合物は、DE 10027887.6A1から知られている。赤血球と血漿との間の化合物の濃度比は、10〜1000、好ましくは30〜1000であり、その結果、赤血球におけるデポット形成を示すことが可能である。赤血球への化合物の強い結合により、代謝は、肝臓を通過しながら、回避される。不都合なことには、示される用量での低められた代謝にもかかわらず、治療−関連の活性成分レベルが得られない。
【0014】
経口利用できるエストロゲン性作用を有する新規ステロイド化合物を調製し、そして従来の技術に比較して、また低用量でさえ治療関連活性成分レベルを確保することが本発明の目的である。
【発明の開示】
【0015】
この目的は、基Zが放出されるステロイドに結合される、下記一般式(I):
【化2】
【0016】
[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
【0017】
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
【0018】
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
STEROIDは、下記一般式(AII−CII):
【0019】
【化3】
【0020】
で表されるステロイド環系を表し、
ここでYは、酸素原子又は炭素原子を表し、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
R7は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R10は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
【0021】
R11は、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20、メチル又はエチル基を表し、
R12は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R13は、水素原子、メチル、エチル、エチニル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチル基を表わし、
R14は、水素原子、OH基、又は二重結合を通して結合される酸素原子を表し、
R15は、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わす]で表わされるステロイドプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類により達成される。
【0022】
Yが炭素原子を表す場合、追加の二重結合は1,2−位置に見出され、又は基R14が水素原子又はOH基である場合、それは2,3−位置に見出される。追加の二重結合が、4,5−位置に見出され得る。
本発明においては、“C1-5−アルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基又はニトリル基により置換され得る、1〜5個の炭素原子を有する枝分れ又は直鎖のアルキル基として定義される。例として、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル又はn−ペンチル基が言及され得る。
【0023】
用語C1-5−アルコキシ基とは、1〜5個の炭素原子を有する、枝分れ鎖又は直鎖アルコキシ基として定義される。例として、メトキシ、エトキシ、n−プロピキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、tert. −ブトキシ又はn−ペントキシ基が言及され得る。
用語トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基とは、例えばトリメチルシリルオキシ基、トリイソプロピル、シリルオキシ基、セキシルジメチルシリルオキシ基又はtert−ブチルジメチルシリル基として定義される。
【0024】
本発明によれば、上記に言及される“C3-8−シクロアルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、又はニトリル基により置換され得る単環又は二環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はヒドロキシシクロヘキシル基を意味する。
本出願においては、用語“アリール基”とは、6〜15個の炭素原子を有する、置換されているか又は置換されていないアリール基、例えばフェニル基、置換されたフェニル基、例えばハロフェニル基、又はニトロフェニル基又はナフチル基として定義される。
【0025】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレンアリール基”とは、アリール基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を有し、それにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、ベンジル基又はハロゲン基を列挙することができる。
【0026】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基”とは、C3-8−シクロアルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、これにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、シクロパンチルエチル、シクロヘキシルメチル又はシクロヘキシルエチル基を列挙することができる。
【0027】
本出願においては、用語“C3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基”とは、C1-4−アルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたC3-8−シクロアルキレン基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、それにより前記基は、追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、プロピルシクロヘキシル基又はブチルシクロヘキシル基を列挙することができる。
【0028】
本発明によれば、用語“CpF2p+1−基”とは、過弗素化されたアルキル基、例えばトリフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基として定義される。
本発明の範囲内で、用語“C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基”とは、ヘテロ原子として窒素原子又は酸素原子を有するC1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基として定義され、これにより、C1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基の結合が2−、3−又は4−位置における酸素原子を通して行われる。この例は、ペルヒドロピラノキシ基である。
【0029】
本発明の範囲内で、用語“ハロゲン原子”とは、弗素、塩素、臭素又はヨウ素原子として定義され;弗素、塩素又は臭素原子が好ましい。
数“n”は好ましくは0、1及び2であり、そして0が特に好ましい。
基Zは好ましくは、17−及び4−位置において配置され、それにより17−位置が特に好ましい。
【0030】
好ましくは、R1は基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表し、これにより、基-SO2NH2が特に好ましい。従って、上記基は、エステル基に関して、基Zのm−位置に見出され、これを通して、基Zがステロイドに結合される。
R1は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR2, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、又は
【0031】
R2は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、又は
R3は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R2, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基である。
【0032】
Yは好ましくは、炭素原子を表し、そして/又は
R4は好ましくは、水素原子、塩素原子又はヒドロキシ基を表わし、そして/又は
R7は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R10は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R11は好ましくは、水素原子、弗素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R12は好ましくは、水素原子を表し、そして/又は
R13は好ましくは、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R14は好ましくは、酸素原子を表し、そして/又は
R15は好ましくは、ヒドロキシ基又は基OC(O)−R20を表す。
【0033】
4−、11−又は17−位置での基Z、4−位置でのR4、7−位置でのR7、11−位置でのR11、17−位置でのR13、及び17−位置でのR15は、Z又はR15の機能として、α−位置及びβ−位置の両者において配置され得る。
【0034】
特に好ましいステロイドプロドラッグは、下記に示される:
1) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12),
2) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11),
3) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13),
4) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
5) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0035】
6) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2',3’-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
7) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7),
8) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8),
9) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
10) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0036】
11) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
12) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
13) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
14) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
15) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0037】
16) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
18) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
19) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5),
20) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
【0038】
21) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
22) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
23) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
24) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
25) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
【0039】
26) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10),
27) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2),
28) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3),
29) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4),
30) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0040】
31) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
32) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
33) アンドロスト-2-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
34) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6),
35) アンドロスト-2-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
【0041】
36) 3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17),
37) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14),
38) 3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
39) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18),
40) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2'ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0042】
41) 3-オキソ-7α-メチル-11 β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
42) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
43) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
44) 3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19),
45) 3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20),
46) 3-オキソ-4-ヒドロキシエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
【0043】
47) 3-オキソ-4-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
48) 3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22),
49) 3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21),
50) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23),
51) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
52) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25)。
【0044】
本発明の一般式Iの化合物の医薬的に許容できる塩の形成のためには、塩酸、臭酸、硫酸及びリン酸が無機酸として見なされ、そして酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、安息香酸、アスコルビン酸、シュウ酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、経皮酸及びメタンスルホン酸が有機酸として見なされる。
【0045】
本発明の化合物は、アンドロゲン活性を有し、それにより、治療的に適切なステロイドが、式(I)のその対応する化合物のエステル分解により開放される。従って、主に、ケト基を有する化合物よりも高いアンドロゲン活性を有する、OH基を有するアンドロゲンが都合よく開放される。
【0046】
既知化合物に関して、本発明の化合物の肝臓機能に対する経口アンドロゲン及び抗ゴナドトロピン活性、及び影響が、下記動物に対する試験により決定された:
I. 性的に未熟の去勢された雄ラット、
II.性的に成熟した、去勢されたラット、及び
III .生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟した雄ラット。
その結果は、図1〜11に図示されている。
【0047】
8日間にわたっての性的に未熟の去勢された雄ラットに対する試験(I):
驚くべきことには、且つ思いがけなく、性的に未熟の去勢された雄ラットに対する式(I)の本発明の化合物12又は18は、副性腺の成長に対して強い用量依効果を示したが、(7α−メチル−19−ノルテストステロン)MENTに関しては、重要でない効果のみが観察された。思いがけなく、本発明の物質はまた、MENTの抗ゴナドトロピン活性よりも卓越した抗ゴナドトロピン活性を示す。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、本発明の物質よりもさらに活性的である。
【0048】
試験の説明:
方法:約45gの体重の雄ラットを、去勢し、そしてMENT及び本発明の化合物12又は18により7日間、経口処理する。試験の8日目、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(副性腺の成長、血漿におけるゴナドトロピンホルモンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリポタンパク質に対する効果)。
【0049】
8日間にわたっての性的に成熟した、去勢された雄ラットに対する試験(II):
試験(II)を、性的に成熟した、去勢された雄ラットに対して行った。また、ここで、副性腺の成長に対する思いがけなく強い用量依存効果が本発明の物質、例えば化合物12により見出されたが、ところがMENTに関しては、重要でない効果のみが観察された。驚くべきことは十分に、本発明の化合物はまた、MENTの抗ゴナドトロピン活性よりも卓越する抗ゴナドトロピン活性を示す。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、この試験(II)において本発明の物質よりも一層、活性的である。本発明の化合物、例えば化合物12の経口投与の後、有意に高いレベルのMENTが、MENT自体の投与の後よりも血漿において達成される。
【0050】
試験の説明:
方法:体重300gの成熟した雄ラットを、去勢し、そしてMENT及び本発明の化合物12により7日間、経口処理する。試験の8日目、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(副性腺の成長、血漿におけるゴナドトロピンホルモンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリポタンパク質に対する効果、血漿におけるMENTの決定)。
【0051】
6週間にわたっての生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟したラットに対する第3試験(III ):
6週間にわたっての生殖腺的に損なわれていない、性的に成熟したラットに対する第3試験(III )においては、すべての試験物質は、処理の間、内因性テストステロンの主要低下が思いがけなく生じたが、副性腺に対して重要でない効果のみを有した。この場合、本発明の化合物12は、用量依存性手段で、損なわれていない対照のレベル以上に、精嚢及び前立腺の重量の上昇を誘発した。非常に高い用量の場合においてさえ対応する効果は、MENT下で生じなかった。本発明の化合物12の卓越した抗ゴナトトロピン効果がまた、確認され得た。しかしながら、HDLの低下に相対して、MENTは、本発明の物質よりも一層、効果的である。本発明の化合物5は、肝臓パラメーターにおける特に小さな変化により区別される。
【0052】
試験の説明:
方法:約300gの体重の成熟した雄ラットを、MENT及び本発明の化合物12又は5により6週間にわたって経口処理する。試験の最後で、動物を殺し、そして試験物質のホルモン効果を評価する(精巣及び副性腺の重量、試験の間、血漿におけるゴナドトロピンホルモン及びテストステロンの低下、肝臓作用のパラメーター:HDLリボタンパク質に対する効果)。
【0053】
本発明のアンドロゲンのスルファモイルベンゾエートは、試験(I−III )に示されるように、経口アンドロゲン及び抗ゴナドトロピン活性に関して、その対応するアンドロゲンよりも明らかに卓越する。肝臓機能に影響を及ぼす効果は、治療的に所望のアンドロゲン効果よりも、明らかに卓越している。
【0054】
赤血球結合の研究:
さらに、本発明の化合物5又は12、及び本発明の化合物1又は11を、赤血球への結合について研究した。
m−置換された化合物に関しては、赤血球への有意に弱い結合が検出される。しかしながら、4’−スルファモイルベンゾエートは、強い結合を示す。
【0055】
しかしながら、この場合、例えばm−置換された化合物12が、赤血球への低い結合強度にかかわらず、p−置換された化合物11に比較して、Hershberger試験において高い活性を示すことは予測されない。表1におけるデータは、式(I)の選択された化合物の赤血球への結合を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
試験の原理及び試験の説明:
本発明の物質のSO2-NH2基は、カルボアンヒドラーゼへの結合により赤血球における濃縮をもたらすことができる。試験物質による、赤血球結合からのエストラジオール−3−スルファメートの置換を測定する。
【0058】
試験調製物:ヒト血液を、14C−ラベルされた及びラベルされていないエストラジオールスルファメートから成る混合物と共に混合する。赤血球は、選択された作用点で飽和され、そして血漿/赤血球における分布は40:60である。第2の血液サンプルを、14C−ラベルされたエストラジオールスルファメート及びラベルされていない試験物質から成る混合物と共に混合する。相対的結合親和性を次のように、血漿における14C−ラベルされたエストラジオールスルファメートの割合から計算する:より高い割合=試験物質による、赤血球からの14C−エストラジオールスルファメートの強い置換=赤血球への試験物質の高い結合親和性。
【0059】
赤血球/血漿分布比率の決定:
新しく得られた、ヘパリン化された血漿を、定義される量の試験物質と共に混合する。それから得られる血漿における濃度を測定する。赤血球/血漿比率を、血漿における合計物質の測定の測定された濃度及び使用される濃度から計算する。
【0060】
驚くべきことには十分に、すべての場合、赤血球に見出されるカルボアンヒドラーゼ(CAI)に対する結合が見出される(表2)。従って、本発明の化合物はまた、カルボアンヒドラーゼインヒビターとして治療的に適切な効果を有することが予測される。カルボアンヒドラーゼへの高い親和性により誘発される、赤血球への結合は、エストロゲンとしての性質のために重要である。この結合は、最初の肝臓通過における経口投与された物質の低められた抽出のために必須である。赤血球性カルボアンヒドラーゼに対する高いか又は低い親和性、このデポットからの早いか又は遅延された開放、及び続く加水分解が、本発明の物質の治療的有用性を決定する。
【0061】
思いがけなく、本発明の化合物が、血漿における赤血球/物質の濃度比率が、DE10027887.6A1に従って予測される場合とは異なって、10以下である場合、低い用量で治療的に適切なレベルに達することが見出された。本発明の化合物により、より高い短い期間又は均等に低い及び長期続くホルモンレベルが、投与される物質の同じ絶対量で達成され得る可能性が開かれる。結果として、作用の活性強度及び持続期間は、多様であり、そして個々の生物に適合される治療を可能にする。
【0062】
【表2】
【0063】
試験の原理及び試験の記載:
カルボアンヒドラーゼは、CO2水和物を触媒する。
試験調製:一定のCO2流を、カルボアンヒドラーゼIと共に混合された緩衝液により指図する。定義される限界内にpHを低めるために必要とされる時間は、測定パラメーターである。このパラメーターは、媒体におけるH2CO3の形成に影響を及ぼす。IC50阻害値を、試験調製物中にピペットで入れられる試験物質により決定する。試験される濃度領域においては、試験物質は、上記酵素の阻害を完結するために阻害を引起さない。
【0064】
インビボ試験(試験I−III )、及び個々の生物に適合される治療の作用の活性強度及び持続期間の変動について示される可能性の試験結果が、男性及び女性における産児制限及びホルモン交換療法(HRT)、及び男性及び女性におけるホルモン的に誘発された疾病の処理のために多くの可能性ある適用性を開く。
【0065】
従って、本発明の対象はまた、少なくとも1つの一般式(I)の化合物又は対応する塩、及び任意にはもう1つのステロイド活性成分、並びに任意には、医薬的に適合できるアジュバント及びビークルを含む医薬組成物である。このための好ましい活性成分は、GnRH類似体、ゲスタゲン、抗ゲスタゲン又はグルココルチコイドである。
【0066】
それらの医薬組成物及び医薬剤は好ましくは、経口投与、直腸、膣、皮下、皮膚、静脈内、頬、経皮又は筋肉内投与のために使用され得る。通常使用されるビークル及び/又は希釈剤の他に、それらは少なくとも1つの一般式Iの化合物又はその塩を含む。
【0067】
本発明の医薬剤は、通常使用される固体又は液体ビークル又は希釈剤、及び既知手段で適切な用量での所望する型の投与に対応する、通常使用される医薬−技術的アジュバントにより生成される。好ましい調製物は、経口投与のために適切である分散のための形で存在する。分散のためのそのような形は、例えば錠剤、フィルム錠剤、被覆された錠剤、カプセル、ピル、粉末、溶液又は懸濁液、又は他に、デポット形である。
もちろん、非経口調製物、例えば注射用溶液が考えられる。さらに、例えば坐剤、及び膣用投与のための剤がまた、調製物として言及され得る。
【0068】
対応する錠剤は例えば、活性成分を、基地アジュバント、例えば不活性希釈剤、例えばデキストロース、糖、ソルビトール、マンニトール、ポリビニルピロリドン、爆発物、例えばコーンスターチ又はアルギン酸、結合剤、例えばスターチ又はゼラチン、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はタルク、及び/又はデポット効果を達成するための剤、例えばカルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロースフタレート又はポリ酢酸ビニルと共に混合することにより得られる。錠剤はまた、いくつかの層から成ることができる。
【0069】
錠剤被覆に通常使用される剤、例えばポリビニルピロリドン又はセラック、アラビアガム、タルク、酸化チタン、又は糖により、錠剤に類似して生成される被覆コアーが、被覆された錠剤を、結果的に生成することができる。この場合、被覆された錠剤のシェルはまた、いくつかの層から成ることができ、それにより錠剤において上記で言及されるアジュバンドが使用され得る。
【0070】
本発明の一般式Iの化合物を含む溶液又は懸濁液は、追加の味覚−改良剤、例えばサッカリン、シクラメート又は糖、及び風味物質、例えばバニラ又はオレンジ抽出物を含むことができる。さらに、それらは、懸濁アジュバント、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース又は保存剤、例えばp−ヒドロキシベンゾエートを含むことができる。
一般式Iの化合物を含むカプセルは、例えば一般式Iの化合物と、不活性ビークル、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、そしてゼラチンカプセルに封入することにより生成され得る。
【0071】
適切な坐剤は例えば、この目的のために供給されるビークル、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール又はその誘導体と共に混合することにより生成され得る。
本発明の化合物は、ステロイドプロドラッグであり、そしてアンドロゲン活性を有する。本発明の化合物は、経口投与のために特に適切である。治療的に適切なステロイドは、本発明の化合物又はその塩からエステル分離により開放される。
【0072】
本発明の化合物は、良好なアンドロゲン活性に関連する弱い赤血球結合により区別される。この場合、赤血球における結合又は濃度のために基準として使用される因子は、DE10027887.6A1号から知られており、そして本発明の化合物においては、10以下である。
本発明の化合物は、経口治療の形でのアンドロゲン活性化合物の治療的投与を可能にし、そして例えばテストステロン、5α−DHT又はMENTの不十分な生物学的利用能のために、このタイプの治療のためには適切でない。
【0073】
本発明の化合物は、置換治療法、特に内因性アンドロゲン分泌の抑制をもたらす、GnRH−類似体、ゲスタゲン又は他の療法に関して、男性における抗ゴナドトロピン及び避妊方法と組合しての置換療法のために適切である。
本発明の化合物はまた、副腎アンドロゲン分泌の抑制をもたらすグルココルチコイド又は他の療法と組合しての置換療法のためにも適切である。
本発明の化合物はまた、特に卵巣及び副腎アンドロゲン分泌における年齢特異的低下の後、女性における置換療法のために適切である。
【0074】
肝臓適合性の問題が、本発明の化合物により最少にされる。従来の経口投与されるアンドロゲン、特にC-17アルキル化されたアンドロゲンに関しては、肝臓は非常にストレスを受けることが知られている。本発明の化合物に含まれるアンドロゲンは、それらの開放の後、肝臓にストレスを与えない。
【0075】
含まれるアンドロゲンの経口生物学的利用能は、本発明の化合物により高められる。従って、生物に対して効果を有する全体のホルモン量は低められる。最初の経路における肝臓に対するホルモン作用が低められる。これに関して、脂質代謝(HPLコレステロールの低下、アテローム発生危険性の上昇)、及び他の肝臓分泌生成物に対する経口アンドロゲン治療の既知の不都合な効果が低められる。
【0076】
アンドロゲンは、それらのホルモン作用範囲において、及び従って、種々の治療必要条件のためのそれらの適合性において異なる。本発明の化合物は、含まれるアンドロゲンの選択により分化するアンドロゲン療法の可能性を可能にする。
下記例は、本発明をより詳細に説明するために使用されるが、但し本発明を制限するものではない。
【0077】
一般的合成の教示:
一般式(AII−CII)に基づかれるアンドロゲンの生成に関しては、既知のステロイド前駆体が使用され得る。次のステロイド前駆体が使用され得る:
テストステロン、ジヒドロテストステロン、19−ノルテストステロン、7α−メチル−19−ノルテストステロン、7α−メチル−11β−フルオロ−19−ノルテストステロン及び3,3−ジメトキシ−エストロ−5(10)−17−オン(DD79−213049号)、エピアンドロステロン、エピアンドロステロンからの5α−アンドロスト−2−エン−17−オン(US-A-3,098,951号)、7α−メチル−11β−メチル−19−ノルテストステロン、7α−メチル−11β−メチルテストステロン、オキサンドロロン、経口−ツリナボール、17α−メチルテストステロン、等。
【0078】
ステロイド前駆体のための出発材料に含まれる官能基は、任意には、当業者に知られている方法に従って保護され得るか、又は対応する官能基に転換され得る。従って、出発材料におけるケト基は、当業者に知られている方法に従って、ケタール又はチオケタールとして保護され得る。17−ケト化合物は、当業者に知られている方法に従って、ヒドロキシ化合物に還元され得る。
【0079】
(A)基Zへのステロイド化合物のカップリング:
変法1:
スルファモイルフェニルカルボン酸との反応:
アンドロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸を、前記溶液に添加し、次に、酸、例えばp−トルエンスルホン酸、及び最終的に、カルボジイミド、例えばジシクロへキシルカルボジイミドを添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。残渣を有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0080】
変法2:
スルファモイルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。それを有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0081】
変法3:
クロロスルファモイルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジン及び有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解し、そして冷却する。対応する量のクロロスルホニルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、反応混合物を、濃アンモニア溶液において撹拌する。その混合物を蒸発により濃縮し、そして酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を吸引し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0082】
変法4:
2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物との反応:
エストロゲンを、有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解する。2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物の添加の後、それを、カバーガス下で高温で撹拌する。次に、それを冷却し、そして濃アンモニア溶液、例えばメタノール性アンモニア溶液と共に混合する。その溶液を蒸発し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。有機溶媒、例えばCHCl3に、カバーガス下で溶解される、対応するエストロゲンの2’−スルホフェニルカルボン酸エステル−アンモニウム塩を得る。対応する量の塩素化剤、例えばPCl5又はSOCl2を少しづつ添加する。その反応混合物を、任意には高温で撹拌し、そして次に、濃NH3溶液に添加する。その混合物を蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンの2’−スルファモイルフェニルカルボン酸エステルを得る。
【0083】
変法5:
スルファミド(NH2SO2NH-)を形成するための反応:
本発明のスルファミドを形成するための反応を、スルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートにより、対応するアミンから出発してそれらの生成のために、当業者に知られている方法に従って行う(P.O. Burke など., J. Chem. Soc. Perk. Trans 2, 1984, 1851 ; M. Preiss など. Chem. Ber., 1978, 1915; C-H. Lee など., J. Org. Chem., 1990, 6104.)。
【0084】
例えば、有機溶媒、例えばトルエン中、対応するアミノベンゾエートを、塩基、例えばNEt3の存在下で、20〜60℃の温度で塩基スルファモイルと反応せしめる。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。物質をシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。対応するエストロゲンスルファモイルアミノベンゾエートを得る。
【0085】
B)基(Z)の合成:
2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸:
段階1:
10gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸−Na−塩xH2Oを、40mlの塩化チオニルに添加する。5mlのDMFの添加の後、それを6時間、還流する。冷反応混合物を、200gの氷に添加する。沈殿された物質を水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.32 (s, 3H1 Me), 7.32-7.58 (m (重複), 3H, CH)。
【0086】
段階2:
8gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を、25mlのCHCl3に溶解し、そして100mlの濃NH3溶液中にゆっくりと撹拌する。室温での10分間の撹拌の後、その溶液を蒸発により、その元の体積の1/2に濃縮する。物質を吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.39 (s, 3H, Me), 7.44 (s, 2H, NH2), 7.55-7.83 (m (重複), 3H, CH)。
【0087】
段階3:
1.67gの2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを、70mlの水中に導入する。5gのKMnO4及び0.5mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加の後、それを2時間、還流する。2mlのMeOHの添加の後、生成される二酸化マンガンを濾過し、そしてその溶液を、その元の体積の半分に蒸発により濃縮する。10%HClによる酸性化の後、その溶液を、結晶化が完結するまで、8時間、冷却する。次に、それを吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 7.66 (s, 2H, NH2), 7.80-8.02 (m (重複), 3H, CH), 13.86 (s, 1 H1 COOH)。
【0088】
5−スルファモイルイソフタル酸:
段階1:
20gの5−スルホイソフタル酸−Na−塩を、500gの氷に添加し、そして沈殿した物質を吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。5−クロロスルホニルイソフタル酸二塩化物を得る。
1H-NMR (CDCI3): 8.98 (s, 2H, H-4,6), 9.11 (s, 1 H, H-2)。
【0089】
段階2:
10gの5−クロロスルホニルイソフタル酸二塩化物を、150mlのNH3溶液中に少しづつ混合する。その溶液を蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。5−スルファモイルイソフタル酸ジアミドを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 7.51 ,7.67, 8.22 (6H, NH2), 8.43 (s, 2H, H-4,6), 8.53 (s, 1H, H-2)。
【0090】
段階3:
1gの5−スルファモイルイソフタル酸ジアミドを、20mlの1,4−ジオキサンに懸濁する。5mlの10%HClを添加し、そしてその反応混合物を、約90℃に3時間、加熱する。次に、その反応混合物を、乾燥状態に蒸発する。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。5−スルファモイルイソフタル酸一アミド及び5−スルファモイルイソフタル酸を得る。
【0091】
4−クロロスルホニル安息香酸塩化物:
15gの4−スルホノ安息香酸−K−塩を、100mlの飽和アンモニア溶液に溶解する。その溶液を蒸発により濃縮し、そして塩をP2O5上で乾燥する。5gの塩を、20mlのSOCl2に溶解する。0.3mlのDMFを、反応混合物に添加し、そして2時間、還流する。それを冷却し、トルエンを結晶化のために添加し、そしてそれを濾過する。生成物をトルエンにより洗浄し、そして乾燥する。さらなる反応のために使用される4−クロロスルホニル安息香酸塩化物を得る。
【実施例】
【0092】
例1:3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1):
変法1:
1.0gのテストステロンを、10mlのピリジンに溶解する。1.5gのp−スルファモイル安息香酸、200mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、20mlの水を添加する。それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そして飽和炭酸水素ナトリウム及び水により2度、洗浄する。乾燥された残渣を、酢酸エチルにより抽出する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1)を得る。
【0093】
変法2:
1.0gのテストステロンを、10mlのピリジンに溶解する。1.0gのp−スルファモイル安息香酸塩化物の添加の後、それを室温で2時間、撹拌する。次に、20mlの水の添加の後、それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。次に、それを、酢酸エチルにより抽出する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(1)を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.17(s,3 H, H-19), 4.80 (m, 1H, H-17α), 5.64 (s, 1 H, H-4), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, Ar)。
【0094】
例2:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2,4−ジクロロ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (s, 1 H, H-4), 7.88 (s, 2H, NH2), 8.02 (s, 1 H, H-Ar), 8.37 (s, 1H1 H-Ar)。
【0095】
例3:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2−クロロ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.77 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (S, 1 H, H-4), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.75-8.80 (m, 3H, H-Ar)。
【0096】
例4:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4):
前記物質を、変法1に従って、例1に類似して、2−メトキシ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.90 (s, 3H, H-18), 1.16 (s, 3 H, H-19), 4.74 (m, 1 H, H-17α), 5.64 (s, 1H, H-4), 7.33 (m, 1 H, H-Ar), 7.35 (s, 2H, NH2), 7.92- 8.07 (m, 2H, H-Ar)。
【0097】
例5:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5):
1.0gのテストステロンを、2mlのピリジン及び2mlのCHCl3に溶解する。1.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、反応混合物に−20℃で、撹拌しながら添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。その反応溶液を25mlの濃NH3溶液に添加し、そして15分間、撹拌する。次に、有機移動溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5)を得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.98 (s, 3H, H-18), 1.21 (s, 3 H, H-19), 4.88 (m, 1H, H-17α), 5.28 (s, 2H, NH2), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.33 (m, 1 H, H-Ar)1 7.60- 8.60 (m, 4H, H-Ar)。
【0098】
例6:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6):
段階1:
3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル2’−スルホベンゾエート−アンモニウム塩:
2.5gのテストステロンを、10mlのクロロホルムに溶解する。3.5gの2−スルホ安息香酸−シクロ−無水物を添加した後、それをカバーガス下で50℃で12時間、撹拌する。次に、それを0℃に冷却し、そして濃縮されたメタノール性アンモニア溶液と共に混合する。溶媒を蒸留し、そして残渣を、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−オキソアンドロスト−4−エン−17β−イル2’−スルホベンゾエート−アンモニウム塩を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.81 (s, 3H, H-18), 1.15 (s, 3 H, H-19), 4.67 (m, 1H, H-17α), 5.63 (s, 1 H, H-4), 7.33 (m, 1H, H-Ar), 7.18-7.75 (m, 4H, H-Ar)。
【0099】
段階2:
3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6):
3.95gの3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエートアンモニウム塩を、160mlのCHCl3に、ガバーガス下で溶解する。6.0gのPCl5を、1時間以内に少しずつ添加する。その反応混合物を室温で12時間、撹拌し、そして次に、600mlの濃NH3溶液に添加する。その混合物を、蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6)を得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.94 (s, 3H, H-18), 1.20 (s, 3 H, H-19), 4.90 (m, 1H, H-17α), 5.73 (s, 1 H, H-4), 5.80 (s, 2H, NH2), 7.58-8.15 (m, 4H1 H-Ar)。
【0100】
例7:3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7):
前記物質を、例5に類似して、ナンドロロン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.98 (s, 3H, H-19), 4.82 (m, 1H, H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0101】
例8:3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8):
前記物質を、例1、変法1に類似して、ナンドロロン及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.97 (s, 3H, H-19), 4.80 (m, 1 H, H-17α), 5.74 (s, 1H1 H-4), 7.57 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, H-Ar)。
【0102】
例9:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3−オン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.92 (s, 3H, H-18), 1.00 (s, 3H, H-19), 4.79 (m, 1 H, H-17α), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0103】
例10:3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3−オン及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.92 (s, 3H, H-18), 0.99 (s, 3H, H-19), 4.78 (m, 1H, H-17α), 7.56 (s, 2H, NH2), 7.90-8.13 (m, 4H, H-Ar)。
【0104】
例11:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)及びp-スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.75 (d, 3H, 7α-Me), 0.98 (s, 3H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.72 (s, 1 H, H-4), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.92-8.15 (m, 4H, H-Ar)。
【0105】
例12:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)、クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.75 (d, 3H, 7α-Me), 0.98 (s, 3H, H-19), 4.83 (m, 1H1 H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-4), 7.57 (s, 2H, NH2), 7.68-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0106】
例13:3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13):
前記物質を、例1、変法1に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチルエストル−3−エン−オン(MENT)及び2−クロロ−5−スルファモイル安息香酸から出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6):0.74 (d, 3H, 7α-CH3), 0.93 (s, 3H, H-19), 4.84 (m, 1 H, H-17α), 5.72 (s, 1 H, H-4), 7.60 (s, 2H, NH2), 7.75-8.18 (m, 4H1 H-Ar)。
【0107】
例14:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14):
前記物質を、例1、変法1に類似して、3−(p−スルファモイルフェニル)プロピオン酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.74 (s, 3H1 CH3), 1.14 (s, 3 H, CH3), 2.66 (t, 2 H1 CH2), 2.92 (t. 2H1 CH2), 4.50 (m, 1H, H-17α), 5.62 (s, 1H, H-4), 7.28 (s, 2H, NH2), 7.37-7.72 (m, 4H, H-Ar)。
【0108】
例15:3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15):
前記物質を、例5に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−アンドロスト−1−エン−3−オン、3−クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.94 (s, 3H, H-18), 0.99 (s, 3 H, H-19), 4.82 (m, 1 H, H-17α), 5.74 (s, 1 H, H-2), 7.21 (s, 1 H, H-1 ), 7.54 (s, 2H, NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0109】
例16:3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16):
前記物質を、例5に類似して、4−クロロ−17α−メチル−17β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン、3−クロロスルファモイル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.02 (s, 3H, H-18), 1.31 (s, 3 H, H-19), 1.48 (s, 3 H, CH3- 17α), 6.30 (d, 1 H, H-2), 7.31 (d, 1 H, H-1 ), 7.53 (s, 2H1 NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0110】
例17:3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17):
前記物質を、例5、変法3に類似して、17β−ヒドロキシ−7α−メチル−11β−フルオロ−エストル−4−エン−3−オン、3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.77 (d, 3H, 7α-Me), 1.07 (s, 3H, H-18), 4.85 (m, 1 H, H-17α), 5.78 (s, 1 H1 H-4), 7.55 (s, 2H1 NH2), 7.70-8.38 (m, 4H, H-Ar)。
【0111】
例18:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18):
前記物質を、例1、変法1に類似して、2−ヒドロキシ−5−スルファモイル安息香酸及びテストステロンから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.94 (s, 3H, H-18), 1.17 (s, 3H, H-19), 4.81 (m, 1 H1 H-17α), 5.64 (S1 1 H1 H-4), 7.14 (m, 1 H1 H-Ar)1 7.36 (s, 2H1 NH2), 7.90- 8.2 (m, 2H1 H-Ar)1 1 1.03 (s, 1 H, OH)。
【0112】
例19:3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19):
前記物質を、例5、変法3に類似して、3−オキソ−4−クロロ−17β−ヒドロキシ−アンドロスト−4−エン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.23 (s, 3H, H-19), 4.81 (m, 1H, H-17α), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.75 (m, 1H, H-Ar), 8.05-8.28 (m, 2H, H-Ar), 8.38 (s, 1H1 H-Ar)。
【0113】
例20:3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20):
前記物質を、例5、変法3に類似して、3−オキソ−4−クロロ−17β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジエン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物及びアンモニアから出発して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 4.81 (m, 1H, H-17α), 7.55 (s, 2H, NH2), 7.75 (m, 1H, H-Ar), 8.05-8.28 (m, 2H, H-Ar), 8.38 (s, 1H, H-Ar)。
【0114】
例21:3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21):
段階1:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オン:
5.9gの4−ヒドロキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを、58mlのDMFにおいて、12gのイミダゾール及び15mlのテキシルジメチルシリル塩化物と、35℃で2時間、反応せしめる。500mlの水を、前記反応溶液に添加する。次に、それを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.14 (s, 6H, SiMe), 0.65-0.88 (m (上方), 15H, Thexyl, H-18), 2.04 (s, 3H, OAc), 4.60 (m, 1 H, H-17α)。
【0115】
段階2:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オン:
2gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−アセトキシエストル−4−エン−3−オンを、50mlのメタノールに溶解する。2gのK2CO3及び2mlの水を添加した後、それを30℃で2時間、撹拌する。100mlの水を、反応溶液に添加し、そしてメタノールを非常に高い程度に蒸発する。次にそれを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−デキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オンを得る。
【0116】
段階3:4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オン:
1gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−ヒドロキシエストル−4−エン−3−オンを、16mlのCH2Cl2において、1.8mlのジヒドロピラン及び80mlのピリジニウムトシレートと2時間、反応せしめる。10mlの飽和Na2CO3溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、それをCH2Cl2により抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オンを得る。
【0117】
段階4:4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オン:
1gの4−テキシルジメチルシリルオキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−9−エン−3−オンを、20mlのTHFにおいて、300mgのTBAFと2時間、反応せしめる。10mlの飽和Na2CO3溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、それを酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オンを得る。
【0118】
段階5:3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22):
前記物質を、変法3に従って、例5に類似して、4−ヒドロキシ−17β−[(ペルヒドロピラン−2−イル)オキシ]エストル−4−エン−3−オン及び3−クロロスルホニル安息香酸塩化物から出発して得る。
【0119】
段階6:3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21):
500mgの3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを、25mlのアセトンに溶解し、そして3mlの10%HClと室温で1時間、反応をせしめる。10mlの飽和炭酸ナトリウム溶液を、前記反応溶液に添加する。次に、アセトンを蒸留し、そして酢酸エチルにより抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。生成物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21)を得る。
1 H-NMR (DMSO-D6): 0.71 (s. 3H, H-18), 3.46 (m, 1 H, H-17α), 4.50 (d, 1 H, 4-OH), 7.57 (S, 2H, NH2) 7.75-8.44 (m, 4H, H-Ar)。
【0120】
例22:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23):
1.0gのテストステロンを、20mlのピリジンに溶解する。1.5gの2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸、250mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのDCCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、100mlの水及び30mlのCHCl3を添加する。それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そしてCHCl3により再洗浄する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.89 (s, 3H1 H-18), 1.16 (s, 3H, H-19), 4.80 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1 H, HC=), 7.64 (s, 2H1 NH2)。
【0121】
例23:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ5'-スルファモイルベンゾエート (24):
1.0gのテストステロンを、3.5mlのピリジンに溶解する。1.1gの5−スルファモイルフタル酸及び880mlのEDCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、10mlの水を添加する。それを、10%HClにより酸性化する。次に、沈殿物を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ5'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.96 (s, 3H1 H-18), 1.17 (s, 3H1 H-19), 4.84 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1 H, HC=), 7.62 (s, 2H, NH2), 7.72, 8.45 (2H, NH2)。
【0122】
例24:3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25):
1.0gのテストステロンを、3.5mlのピリジンに溶解する。1.1gの5−スルファモイルフタル酸モノアミド及び880mlのEDCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、10mlの水を添加する。それを、10%HClにより酸性化する。次に、沈殿物を濾過し、水により洗浄し、そして乾燥する。それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.95 (s, 3H, H-18), 1.17 (s, 3H, H-19), 4.83 (t, 1H, H-17), 5.64 (s, 1H, HC=), 7.55 (s, 2H, NH2), 8.35-8.64 (3s, 3H, CH)。
【0123】
文献:
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【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】図1は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験Iを示す。
【図2】図2は、血清におけるrLH含有量/試験Iを示す。
【図3】図3は、血漿におけるHDL-コレレステロール含有量/試験Iを示す。
【図4】図4は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験IIを示す。
【図5】図5は、血清におけるrLH含有量/試験IIを示す。
【図6】図6は、血漿におけるHDL-コレレステロール含有量/試験IIを示す。
【0128】
【図7】図7は、血清におけるMENT含有量/試験IIを示す。
【図8】図8は、副性腺(前立腺)の成長/Hershberger試験/試験IIIを示す。
【図9】図9は、血清におけるrLH含有量/試験IIIを示す。
【図10】図10は、血清におけるテストステロン含有量/試験IIIを示す。
【図11】図11は、血清におけるHDL-コレレステロール含有量/試験IIIを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I):
【化1】
[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
STEROIDは、下記一般式(AII−CII):
【化2】
で表されるステロイド環系を表し、
ここでYは、酸素原子又は炭素原子を表し、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
R7は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R10は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R11は、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20、メチル又はエチル基を表し、
R12は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R13は、水素原子、メチル、エチル、エチニル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチル基を表わし、
R14は、水素原子、OH基、又は二重結合を通して結合される酸素原子を表し、
R15は、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
ここで追加の二重結合が、4,5−位置に見出され得、そしてYが炭素原子を表す場合、追加の二重結合が1,2−位置に見出され、又は基R14が水素原子又はOH基である場合、それは2,3−位置に見出される]
で表されるステロイドプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類。
【請求項2】
nが0,1又は2であることにより特徴づけられる請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1が、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
R1が、基-SO2NH2を表す請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R1, R2又はR3のいずれかが、基-SO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項6】
R1, R2, R3(後者が-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表さない場合)、並びにX及びX1は、お互い独立して、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基を表わす請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
STEROIDが、一般部分式AII及びBIIのためのステロイド環系を表す請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
お互い独立して、
Yが、炭素原子を表し、そして/又は
R4が、水素原子、塩素原子又はヒドロキシ基を表わし、そして/又は
R7が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R10が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R11が、水素原子、弗素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R12が、水素原子を表し、そして/又は
R13が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R14が、酸素原子を表し、そして/又は
R15が、ヒドロキシ基又は基OC(O)−R20を表す、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
1) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12),
2) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11),
3) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13),
4) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
5) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
6) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2',3’-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
7) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7),
8) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8),
9) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
10) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
11) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
12) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
13) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
14) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
15) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
16) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
18) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
19) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5),
20) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
21) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
22) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
23) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
24) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
25) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
26) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10),
27) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2),
28) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3),
29) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4),
30) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
31) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
32) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
33) アンドロスト-2-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
34) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6),
35) アンドロスト-2-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
36) 3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17),
37) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14),
38) 3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
39) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18),
40) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
41) 3-オキソ-7α-メチル-11 β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
42) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
43) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
44) 3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19),
45) 3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20),
46) 3-オキソ-4-ヒドロキシエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
47) 3-オキソ-4-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
48) 3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22),
49) 3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21),
50) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23),
51) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
52) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25),
である請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
少なくとも1つの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項11】
少なくとも1つの追加のステロイド的に活性の化合物が含まれる請求項10記載の医薬組成物。
【請求項12】
追加のステロイド的に活性の化合物が、グルココルチコイド、ゲスタゲン、又はGnRH類似体である請求項11記載の医薬組成物。
【請求項13】
男性及び女性におけるホルモン交換療法/置換療法のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項14】
男性及び女性における産児調節のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項15】
男性及び女性におけるホルモン誘発された疾病の処理のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項16】
カルボアンヒドラーゼ活性の阻害により肯定的に影響され得る疾病を処理するための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項17】
請求項1〜9のいずれか1項記載の下記一般式(I):
【化3】
で表される化合物の生成方法であって、エストロゲンと共にスルファモイルフェニルカルボン酸又はその誘導体との反応、又はスルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートと対応する化合物との反応を包含する方法。
【請求項1】
下記一般式(I):
【化1】
[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
STEROIDは、下記一般式(AII−CII):
【化2】
で表されるステロイド環系を表し、
ここでYは、酸素原子又は炭素原子を表し、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
R7は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R10は、水素原子、メチル又はエチル基を表わし、
R11は、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20、メチル又はエチル基を表し、
R12は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R13は、水素原子、メチル、エチル、エチニル、トリフルオロメチル又はペンタフルオロエチル基を表わし、
R14は、水素原子、OH基、又は二重結合を通して結合される酸素原子を表し、
R15は、ヒドロキシ、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ、C1-5−アルコキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表わし、
ここで追加の二重結合が、4,5−位置に見出され得、そしてYが炭素原子を表す場合、追加の二重結合が1,2−位置に見出され、又は基R14が水素原子又はOH基である場合、それは2,3−位置に見出される]
で表されるステロイドプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類。
【請求項2】
nが0,1又は2であることにより特徴づけられる請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1が、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
R1が、基-SO2NH2を表す請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R1, R2又はR3のいずれかが、基-SO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項6】
R1, R2, R3(後者が-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表さない場合)、並びにX及びX1は、お互い独立して、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基を表わす請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
STEROIDが、一般部分式AII及びBIIのためのステロイド環系を表す請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
お互い独立して、
Yが、炭素原子を表し、そして/又は
R4が、水素原子、塩素原子又はヒドロキシ基を表わし、そして/又は
R7が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R10が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R11が、水素原子、弗素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R12が、水素原子を表し、そして/又は
R13が、水素原子又はメチル基を表し、そして/又は
R14が、酸素原子を表し、そして/又は
R15が、ヒドロキシ基又は基OC(O)−R20を表す、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
1) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (12),
2) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (11),
3) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (13),
4) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
5) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
6) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2',3’-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
7) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (7),
8) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (8),
9) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2’,4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
10) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
11) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
12) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
13) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
14) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
15) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
16) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
18) 3-オキソ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
19) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (5),
20) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
21) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
22) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
23) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
24) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
25) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
26) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (10),
27) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (2),
28) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (3),
29) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (4),
30) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
31) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
32) 3-オキソ-4-クロロ-17α-メチルアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
33) アンドロスト-2-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
34) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (6),
35) アンドロスト-2-エン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
36) 3-オキソ-7α-メチル-11β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (17),
37) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 4'-スルファモイルフェニルプロピオネート (14),
38) 3-オキソ-5α-アンドロスト-1-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
39) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (18),
40) 3-オキソアンドロスタン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
41) 3-オキソ-7α-メチル-11 β-フルオロエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
42) 3-オキソエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
43) 3-オキソ-7α-メチルエストレ-4-エン-17β-イル 2'-ヒドロキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
44) 3-オキソ-4-クロロアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (19),
45) 3-オキソ-4-クロロアンドロスタ-1 ,4-ジエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (20),
46) 3-オキソ-4-ヒドロキシエストレ-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
47) 3-オキソ-4-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
48) 3-オキソ-17β-[(ペルヒドロピラン-2-イル)オキシ]エストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (22),
49) 3-オキソ-17β- ヒドロキシエストレ-4-エン-4-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (21),
50) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (23),
51) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルボキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
52) 3-オキソアンドロスト-4-エン-17β-イル 3'-カルバミド-5'-スルファモイルベンゾエート (25),
である請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
少なくとも1つの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項11】
少なくとも1つの追加のステロイド的に活性の化合物が含まれる請求項10記載の医薬組成物。
【請求項12】
追加のステロイド的に活性の化合物が、グルココルチコイド、ゲスタゲン、又はGnRH類似体である請求項11記載の医薬組成物。
【請求項13】
男性及び女性におけるホルモン交換療法/置換療法のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項14】
男性及び女性における産児調節のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項15】
男性及び女性におけるホルモン誘発された疾病の処理のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項16】
カルボアンヒドラーゼ活性の阻害により肯定的に影響され得る疾病を処理するための医薬剤の製造のためへの請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項17】
請求項1〜9のいずれか1項記載の下記一般式(I):
【化3】
で表される化合物の生成方法であって、エストロゲンと共にスルファモイルフェニルカルボン酸又はその誘導体との反応、又はスルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートと対応する化合物との反応を包含する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−538026(P2007−538026A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517047(P2007−517047)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005256
【国際公開番号】WO2005/113575
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005256
【国際公開番号】WO2005/113575
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】
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