説明

イチゴ品質測定方法及びイチゴ品質測定装置

【課題】イチゴ品質の判定のばらつきや判定ミス、判定漏れなどを回避して、自動かつ高精度にイチゴの品質を測定する。
【解決手段】イチゴに対して赤色光を照明し、赤色光に照明されたイチゴを撮影して画像を取得するステップ(ステップS10)と、イチゴに対して緑色光を照明し、緑色光に照明されたイチゴを撮影して画像を取得するステップ(ステップS12)と、イチゴに対して白色光を照明し、白色光に照明されたイチゴを撮影して画像を取得するステップ(ステップS14)とを実行し、各ステップで取得された画像からイチゴの着色度を算出する(ステップS22)ので、自動かつ高精度にイチゴの着色度を算出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イチゴ品質測定方法及びイチゴ品質測定装置に関し、特に、イチゴの選別に用いるイチゴの品質に関する指標の測定を行うためのイチゴ品質測定方法及びイチゴ品質測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、イチゴは、農作業者により農場で手摘みされた後コンテナに詰められて作業場に搬送され、選別者による目視にて品質ごとに選別される。この選別されたイチゴは、出荷販売用の充填用容器に詰め直され、数パックずつダンボール箱に収容された状態で集荷場等に出荷される。
【0003】
上記のように、選別者による目視にてイチゴの品質が選別される場合、人によって判断基準に誤差があったり、判断ミスや見落としが生じたりして、選別にバラツキが生じるおそれがある。これにより、品質の悪い(着色にムラがある)イチゴが見過ごされて出荷されてしまう可能性もある。
【0004】
これを解消するための方法として、例えば、特許文献1には、イチゴを撮影し、その撮影されたイチゴの画像の縦方向及び横方向の大きさ又はイチゴの画像の面積を計測して階級を判定したり、イチゴの画像の両サイドの輪郭線についての凹凸具合を計測し、かつイチゴの上半分を対象として未熟部分を示す白色系の色素数を計測し、かつイチゴ全体を対象として緑色系及び茶系の色素数を計測し、これらから総合的に等級を判定する方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、物体の撮影画像(陰影画像)に基づいて、物体の形状を判定する方法が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−251282号公報
【特許文献2】特許2813766号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1においては、照明として白色光(蛍光灯)を用いているが、このような白色光のみを用いた場合、着色度の判定(果実表面の赤色部分が占める割合が大きいかなどの判別)を精度良く行うことができないおそれがある。特に、イチゴの場合、赤く熟した部分と白く未熟な部分との間には、ピンク色の部分があり、その部分を一律に熟した部分あるいは未熟な部分と判断してしまうと、着色度の判定の精度が低くなるおそれがある。
【0008】
また、特許文献2においては、陰影画像を使用するため、着色度までは判別できない。
【0009】
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、イチゴの着色度を高精度に測定することが可能なイチゴ品質測定方法及びイチゴ品質測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のイチゴ品質測定方法は、イチゴに対して一軸方向から赤色光を照明し、前記赤色光に照明されたイチゴを撮影して第1の撮影データを取得する第1の撮影ステップと、前記イチゴに対して前記一軸方向から緑色光を照明し、前記緑色光に照明されたイチゴを撮影して、第2の撮影データを取得する第2の撮影ステップと、前記イチゴに対して前記一軸方向から白色光を照明し、前記白色光に照明されたイチゴを撮影して、第3の撮影データを取得する第3の撮影ステップと、前記第1〜第3の撮影ステップで取得された撮影データから前記イチゴの着色度を算出する着色度算出ステップと、を含んでいる。
【0011】
これによれば、イチゴに対して赤色光を照射した場合に撮影される第1の撮影データには、イチゴの赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分が含まれ、イチゴに対して緑色光を照射した場合に撮影される第2の撮影データには、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分、蔕部分が含まれ、イチゴに対して白色光を照射した場合に撮影される第3の撮影データには、イチゴの赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分が含まれるので、これらのデータを用いることにより、イチゴの赤色(着色)部分やピンク色(中間着色)部分の特定(イチゴ全体に占める割合や位置の特定)を高精度に行うことが可能となる。したがって、この情報を用いることでイチゴの着色度を高精度に算出することが可能となる。
【0012】
この場合において、前記着色度算出ステップでは、前記第1の撮影データと前記第2の撮影データとの論理積から果実の緑色・中間着色領域に関するデータを算出するとともに、前記第1の撮影データと前記第3の撮影データとの論理積から赤色・中間着色領域に関するデータを算出し、前記果実の緑色・中間着色領域に関するデータと前記果実の赤色・中間着色領域に関するデータとの論理積から求められる果実中間着色領域に関するデータを用いて前記イチゴの着色度を算出することとすることができる。かかる場合には、データの論理積から算出される果実の緑色・中間着色領域に関するデータと、果実の赤色・中間着色領域に関するデータとから求められる果実中間着色領域に関するデータを用いることで簡易かつ高精度にイチゴの着色度を算出することが可能となる。
【0013】
この場合において、前記着色度算出ステップでは、前記果実着色領域に含まれる画素数と、前記果実中間着色領域に含まれる画素数との差分に、前記果実中間着色領域に含まれる画素数を重み付け演算して加算した値を、前記第1の撮影データから特定される果実全体領域に含まれる画素数で除した結果を、前記イチゴの着色度とすることができる。かかる場合には、中間着色領域に含まれる画素数を重み付け演算した値(画素数)と、イチゴの赤色部分の画素数(果実着色領域に含まれる画素数と、果実中間着色領域に含まれる画素数との差分)とを加算した値(画素数)の、果実全体の画素数に対する割合を、イチゴの着色度とするので、中間着色領域(ピンク色の領域)を一律に着色部分あるいは未着色部分と扱う場合に比べて、イチゴの着色度の算出を高精度に行うことが可能となる。
【0014】
本発明のイチゴ品質測定方法では、前記第1の撮影データと前記第2の撮影データとから、前記イチゴの形状に関する指標を算出する形状算出ステップを更に含むこととすることができる。かかる場合には、イチゴの着色度とあわせて、イチゴの形状に関する指標を算出することができ、イチゴの総合的な品質を測定することが可能となる。
【0015】
この場合において、前記形状算出ステップでは、前記第1の撮影データから特定される果実全体領域の重心と、前記第2の撮影データから特定される蔕・果実未着色領域の重心とを結ぶ直線方向を、前記イチゴの基準方向に特定し、前記果実全体領域の重心を基準として、前記基準方向に関して前記蔕・果実未着色領域の重心の反対側の領域を抽出し、前記抽出された領域の三角形との非相似度合を、前記イチゴの形状に関する指標として算出することができる。かかる場合には、イチゴの果実の重心を基準として蔕とは反対側の領域の三角形との非相似度合をイチゴの形状に関する指標として算出するので、イチゴの蔕とは反対側の形状(先端形状)の良し悪しを数値化して判断することが可能となる。
【0016】
本発明のイチゴ品質測定方法では、前記第1の撮影データから、前記イチゴの大きさを算出する大きさ算出ステップを更に含むこととすることができる。かかる場合には、イチゴの着色度とあわせて、イチゴの大きさを算出することが、イチゴの総合的な品質を測定することが可能となる。
【0017】
また、本発明のイチゴ品質測定方法では、前記第1〜第3の撮影ステップは、照明方向及び撮影方向を異ならせて複数回行われることとすることができる。かかる場合には、イチゴの着色度及び/又はイチゴの形状、大きさをより高精度に測定することが可能となる。
【0018】
本発明のイチゴ品質測定装置は、赤色光、緑色光、白色光を切り替えてイチゴを照明する照明手段と、前記照明手段により照明された前記イチゴをカラー撮影する撮影手段と、前記赤色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第1の撮影データと、前記緑色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第2の撮影データと、前記白色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第3の撮影データとから、前記イチゴの着色度を算出する算出手段と、を備えている。
【0019】
これによれば、イチゴに対して照明手段から赤色光が照射された状態で撮像手段により撮影される第1の撮影データには、イチゴの赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分が含まれ、イチゴに対して緑色光を照射した場合に撮影される第2の撮影データには、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分、蔕部分が含まれ、イチゴに対して白色光を照射した場合に撮影される第3の撮影データには、イチゴの赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分が含まれるので、これらのデータを用いることにより、イチゴの赤色(着色)部分やピンク色(中間着色)部分の特定(イチゴ全体に占める割合や位置の特定)を高精度に行うことが可能となる。したがって、算出手段は、これらのデータを用いることでイチゴの着色度を高精度に算出することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のイチゴ品質測定方法及び装置によれば、イチゴの着色度を高精度に測定することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図13に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1には、本第1の実施形態に係るイチゴ品質測定装置100が斜視図にて示されている。また、図2には、イチゴ品質測定装置100を図1の反対側から見た状態が斜視図にて示されている。これら図1、図2に示すように、イチゴ品質測定装置100は、イチゴ15を保持する複数のイチゴ保持機構40を有するイチゴ搬送装置90と、イチゴ15に対して単色光を照明する照明手段としての照明系30と、イチゴ15を撮影する撮影手段としてのカラーカメラ10と、を備えている。
【0023】
イチゴ搬送装置90は、複数のイチゴ保持機構40を矢印A方向に沿って搬送するためのレール25を有しており、複数のイチゴ保持機構40は、矢印A方向に関して所定間隔をあけた状態で不図示の駆動装置により駆動される。
【0024】
イチゴ保持機構40は、図1、図2に示すように、ステッピングモータ28と、ステッピングモータ28の軸42に固定されたクリップ保持部44と、クリップ保持部44に固定されたクリップ46とを有している。
【0025】
ステッピングモータ28は、図3のステッピングモータコントローラ26による制御の下、軸42を例えば90°間隔で回転する。これにより、クリップ保持部44、クリップ46、及びクリップ46に保持されたイチゴ15が、一体となって、軸42回りに90°間隔で回転する。
【0026】
クリップ46は、収穫されたイチゴ15の果柄部分を挟持して、イチゴ15を保持するものである。
【0027】
照明系30は、概略リング状でイチゴ搬送装置90に対向する側に凹溝状のLED収容空間が形成された筐体34と、筐体34のLED収容空間内部に設けられたLED群(24W,24R,24G,24W)と、LED収容空間を閉塞する状態で筐体34に貼付される偏光フィルム32と、を有している。
【0028】
LED群は、例えば、半径方向に関して配列された4列のLED列を有している。このうち、LED収容空間の内周部近傍に配置されたLED列は、白色LED24Wから成り、白色LED24WのLED列の外側に配列されたLED列は、赤色LED24Rから成る。また、赤色LED24Rの外側に配列されたLED列は、緑色LED24Gから成り、緑色LED24Gの外側(LED収容空間の外周部近傍)に配列されたLED列は、白色LED24Wから成る。ただし、白色LED24W、赤色LED24R、及び緑色LED24Gの配列方法としては、上記に限られるものではなく、種々の配列方法を採用することができる。例えば、上記においては、白色LED24Wを2列設けたが、1列のみ設けることとしても良い。また、例えばLEDの各色をランダムに(所定の規則性を持って)配置するようにしても良い。これらLED24W,24R,24Gは、図3に示す白色LED電源22W、赤色LED電源22R、緑色LED電源22Gそれぞれにより点灯/消灯が制御される。
【0029】
図1、図2に戻り、筐体34に貼付された偏光フィルム32は、LED24W,24R,24Gのいずれかから発せられた単色光を偏光(P偏光又はS偏光)させるためのフィルムである。
【0030】
カラーカメラ10は、そのレンズ部分が照明系30の筐体34の中央部に存在する貫通孔34a内に位置した状態で、照明系30との位置関係が固定されている。このカラーカメラ10のレンズ部分には、偏光フィルタ12が設けられている。偏光フィルタ12の偏光方向は、上記偏光フィルム32の偏光方向と直角に設定されている。したがって、偏光フィルタ12によると、LED24W,24R,24Gから発せられた光の正反射光を除去することが可能である。
【0031】
図3には、本第1の実施形態のイチゴ品質測定装置100の制御系の構成がブロック図にて示されている。この図3に示すように、赤色LED電源22R、緑色LED電源22G、白色LED電源22W、及びステッピングモータコントローラ26のそれぞれは、デジタル入出力ボード20に接続されており、デジタル入出力ボード20は、制御部50に接続されている。また、カラーカメラ10も制御部50に接続されている。
【0032】
また、制御部50は、デジタル入出力制御手段52と、画像入力手段54と、算出手段としての画像処理手段56と、測定データ記録手段58とを含んでいる。デジタル入出力制御手段52は、デジタル入出力ボード20を制御するものであり、画像入力手段54は、カラーカメラ10で撮影された画像を取得するためのものである。また、画像処理手段56は、カラーカメラ10から取得された画像を処理し、イチゴの品質に関する指標を算出するものであり、測定データ記録手段58は、画像処理手段56にて算出された指標を記録(記憶媒体に格納)するためのものである。
【0033】
次に、本第1の実施形態のイチゴ品質測定装置100による、イチゴの品質の測定方法について図4〜図13に基づいて、詳細に説明する。
【0034】
このイチゴの品質の測定は、カラーカメラ10に対向する位置に配置されたイチゴ15に対して実行される。なお、クリップ46には、例えば、農作業者により農場で手摘みされたイチゴが自動又は手作業により取り付けられているものとする。
【0035】
また、本第1の実施形態では、イチゴの品質として、果実着色度、果実形状、果実の大きさについての測定を行うものとする。以下、これらの測定方法について図4のフローチャートに沿って説明する。
【0036】
(果実着色度の測定)
まず、図4のステップS10において、制御部50のデジタル入出力制御手段52が、デジタル入出力ボード20を介して、赤色LED電源22RをONにし、赤色LED24Rのみを点灯させた後、カラーカメラ10を用いて、赤色照明下のイチゴ15の撮影を行う。この撮影画像は、画像入力手段54を介して、画像処理手段56に送信される。
【0037】
この場合、図5に示すように、赤色(波長約660nm)の単色光をイチゴ15に対して照射すると、着色度0%(緑白色)、着色度50%(ピンク色)、着色度100%(赤色)の部分に関しては分光反射率が高い一方で、葉(表)及び葉(裏)における分光反射率は低い。このため、カラーカメラ10により撮影される画像は、図6に示すように、イチゴの果実部分(果実全体領域A)の画像となる。なお、果実全体領域Aをより精度良く抽出するために、画像処理手段56は、撮影された画像のRGB成分を演算し、R成分が所定値よりも大きい画素のみを抽出することとしても良い。
【0038】
次いで、図4のステップS12では、制御部50のデジタル入出力制御手段52が、デジタル入出力ボード20を介して、緑色LED電源22GをONにし、緑色LED24Gのみを点灯させた後、カラーカメラ10を用いて、緑色照明下のイチゴ15の撮影を行う。
【0039】
この場合、図5に示すように、緑色(波長約525nm)の単色光をイチゴ15に対して照射すると、着色度0%(緑白色)、着色度50%(ピンク色)、葉(表)及び葉(裏)の部分に関しては分光反射率が高い一方、着色度100%(赤色)における分光反射率は低い。このため、カラーカメラ10により撮影される画像は、図6に示すように、蔕・果実未着色領域Bの画像となる。この蔕・果実未着色領域Bは、イチゴ15のうち、緑色部分、緑白色部分、ピンク色部分まで含む領域である。なお、蔕・果実未着色領域Bをより精度良く抽出するために、画像処理手段56は、撮影された画像のRGB成分を演算し、G成分が所定値よりも大きい画素のみを抽出することとしても良い。
【0040】
次いで、図4のステップS14では、制御部50のデジタル入出力制御手段52が、デジタル入出力ボード20を介して、白色LED電源22WをONにし、白色LED24Wのみを点灯させた後、カラーカメラ10を用いて、白色照明下のイチゴ15の撮影を行う。
【0041】
このように白色の単色光をイチゴ15に対して照射した場合、着色度0%(緑白色)、着色度50%(ピンク色)、着色度100%(赤色)、葉(表)及び葉(裏)のほぼ全てにおける分光反射率が高いことから、カラーカメラ10により撮影される画像は、イチゴ15のほぼ全体の画像となる。そこで、画像処理手段56は、撮影された画像のRGB成分を演算し、R成分からG成分を減じた成分が所定値よりも大きい画素部分を抽出することで、図6に示す果実着色領域Cを抽出する。なお、果実着色領域Cは、イチゴ15のうち、ピンク色部分と赤色部分とを含む領域である。
【0042】
次いで、ステップS16では、画像処理手段56が、ステップS10で取得した果実全体領域AとステップS12で取得した蔕・果実未着色領域Bとの論理積をとる(領域AとBとの共通部分を抽出する)ことにより、図6に示す、緑色+中間着色(ピンク色)領域Dを抽出する。
【0043】
次いで、ステップS18では、画像処理手段56が、ステップS10で取得した果実全体領域AとステップS14で取得した果実着色領域Cとの論理積をとる(領域AとCとの共通部分を抽出する)ことにより、図6に示す赤色+中間着色(ピンク色)領域Eを抽出する。なお、上記のように果実全体領域Aと果実着色領域Cとから赤色+中間着色(ピンク色)領域Eを抽出することにより、果実着色領域Cの画像に含まれるノイズを除去することができる。また、白色照明下でイチゴ15を撮影した際に、イチゴの縁部分が不鮮明になったり、蔕部分の陰影などにより色の境目が不鮮明になった場合にも、上記抽出により、領域Eを高精度に抽出することが可能である。
【0044】
次いで、ステップS20では、画像処理手段56が、ステップS16で取得した緑色+中間着色(ピンク色)領域DとステップS18で取得した赤色+中間着色(ピンク色)領域Eとの論理積をとる(領域Dと領域Eとの共通部分を抽出する)ことにより、図6に示す中間着色(ピンク色)領域Fを抽出する。
【0045】
次いで、ステップS22では、画像処理手段56が、領域Aと領域Eと領域Fとを用いて、果実着色度を次式(1)に基づいて演算する。ここで、次式(1)のP(A)は領域Aに含まれる画素数を意味し、P(E)は領域Eに含まれる画素数を意味し、P(F)は領域Fに含まれる画素数を意味する。
{(P(E)−P(F))+α・P(F)}/P(A) …(1)
【0046】
上式(1)の分母は、イチゴの果実部分全体の画素数を意味し、分子は、果実のうち赤色部分の実質的な画素数を意味している。ここで、赤色部分の実質的な画素数とは、中間着色(ピンク色)領域の画素数をα(0≦α≦1)で重み付け演算したものと、赤色部分(ピンク色を含まない)の画素数(P(E)−P(F))との和である。なお、αは、ピンク色部分の1画素を、赤色部分の何画素(0以上1以下)として取り扱うかについて換算するための係数である。
【0047】
ここで、換算係数αの決定方法について簡単に説明する。
【0048】
図7には、赤色部分のみを赤色と判断する場合(α=0の場合)と、赤色部分とピンク色部分を赤色と判断する場合(α=1の場合)における、目視判定と画像処理判定の相関関係が示されている。この図7に示すように、赤色部分のみを赤色と判定する場合にも、赤色部分とピンク色部分の両方を赤色と判定する場合にも、目視判定との間にはバラツキがあることが分かる。したがって、本実施形態では、目視判定と画像処理判定とのバラツキが小さくなるように(すなわち、相関係数R2が1に極力近づくように)、αを調整することとする。
【0049】
なお、換算係数αは、例えば、イチゴの品種ごとに実験やシミュレーション等に基づいて予め決定しておいても良いし、農場ごと、地域ごとに設定することとしても良い。
【0050】
また、換算係数αは、例えば目視判定による着色度とピンク部分の面積割合の平均値(及び標準偏差)を示す図8のようなグラフに基づいて、決定することとしても良い。この場合、図8に基づいて、換算係数αを、赤色部分の全体に占める割合に応じて変更することとしても良い。
【0051】
以上のように、上式(1)を用いることにより、果実全体における、実質的な赤色部分の割合(ピンク色の重みを考慮した割合)を精度良く算出することが可能である。
【0052】
(果実形状の算出)
次に、イチゴの果実形状の算出方法について説明する。この果実形状の算出においては、図4に点線にて示す処理を実行する。したがって、果実形状の算出においては、ステップS10で取得された果実全体領域AとステップS12で取得された蔕・果実未着色領域Bとが用いられる。
【0053】
まず、図4のステップS30では、画像処理手段56が、果実全体領域Aと蔕・果実未着色領域Bとから、果実方向(果実の基準方向(上下方向))を算出する。より詳細には、図9(a)に示すようなイチゴが評価対象である場合において、果実全体領域Aは、図9(b)のような画像として取得され、蔕・果実未着色領域Bは、図9(c)のような画像として取得されるので、画像処理手段56は、各画像を用いて、図9(d)に示す各領域A、Bの重心Ga,Gbをそれぞれ算出する。そして、重心Ga,Gbを結ぶ直線方向(図9(d)では破線にて図示)を果実の基準方向として決定する。
【0054】
次いで、図9(e)に示すように、画像処理手段56は、果実部分を基準方向が上下方向と一致するように回転した後、図4のステップS32において、果実全体領域Aと基準方向とを用いて、図9(f)に示すように、重心Gaよりも下側の領域(果実下半分領域)を抽出する。
【0055】
次いで、画像処理手段56は、図4のステップS34において、図9(g)に示すように果実下半分領域と、三角形との非相似度合(乱形度とも呼ぶ)を計算する。なお、この非相似度合(乱形度)は、果実形状を示す指標値として扱われるものである。
【0056】
ここで、果実下半分領域の外形が、図10(a)に示すような形状である場合、非相似度合を計算するために用いる三角形としては、果実下半分領域の外形の最下点Maと上辺とから規定される三角形を用いることとする。
【0057】
また、果実下半分領域の外形が、図10(b)に示すような形状(複数の局所的な最下点L1,L2がある形状)である場合、それら局所的な最下点L1,L2の重心(中点)Mbと上辺とにより規定される三角形を用いることとする。
【0058】
図9の例では、果実下半分領域の外形が、図10(b)のような2つの局所的な最下点を有しているので、それらの重心(中点)と上辺とから形成される三角形と、果実下半分領域との非相似度合(乱形度)を次式(2)より計算する。
非相似度合(乱形度)
=果実下半分領域の面積(画素数)/三角形の面積(画素数)…(2)
【0059】
図11(a)〜図11(f)には、果実下半分領域の形状ごとの非相似度合(乱形度)の具体的な例が示されている。これら図11(a)〜図11(f)に示すように、果実下半分領域が三角形に近く、イチゴとして見栄えが良いものほど、非相似度合(乱形度)の値が小さいことがわかる。
【0060】
また、本実施形態では、非相似度合(乱形度)に基づいて、イチゴの等級を「秀」、「優」、「良」の判定基準の策定を行うことも可能である。具体的には、例えば、発明者により行われた、ある農場において収穫されたイチゴの非相似度合(乱形度)のサンプリング結果を示す図12に基づいて、形の良い方(非相似度合の小さいほう)から所定%に相当するイチゴが「秀」となるように非相似度合と等級とを関連付け、次の所定%に該当するイチゴが「優」となるように非相似度合と等級とを関連付け、それ以外が「良」となるように非相似度合と等級とを関連付けたりするなどして、等級判定基準の策定を行うことが可能である。
【0061】
(果実の大きさについての取得)
果実の大きさについては、ステップS40において、果実全体領域Aの画素数を演算し、当該画素数を果実の大きさの指標値として扱うものとする。
【0062】
ところで、本第1の実施形態では、イチゴ保持機構40がステッピングモータ28を有しており、イチゴ15を90°間隔で回転させることができることから、上述した果実着色度、果実形状、果実の大きさについての指標値の取得を、イチゴの向きを90°ずつ変更しながら行い、それらの平均値を求めることとする。
【0063】
この場合、果実質量と果実全体領域の面積との関係を示す図13から分かるように、4方向から果実の大きさを取得して取得結果を平均したほうが、1方向(正面)からのみ果実の大きさを取得した場合よりも、高精度な測定を行うことができる(相関係数R2が1に近似する)。また、大きさ以外の指標値(果実着色度及び果実形状)についても同様に、4方向から取得した結果を平均することにより、高精度な測定を行うことができる。なお、撮影は、90°間隔で4方向から行う場合に限らず、2方向、3方向又はそれ以上の方向から撮影して、各指標値を算出するようにしても良い。
【0064】
以上のようにして取得されたイチゴ15の果実着色度、果実形状、果実の大きさについての指標値(平均値)は、図3の制御部50内の測定データ記録手段58に記憶される。そして、必要に応じて、測定データ記録手段58から上記指標値が読み出される。
【0065】
また、イチゴ搬送装置90は、イチゴ15を赤、緑、白色で照明して撮影した後に、複数のイチゴ保持機構40を、図1、図2のA方向に所定距離だけ移動させる(ずらす)ようにし、当該状態でカラーカメラ10に対向する位置に配置されたイチゴに関して品質測定を実行する。
【0066】
以上説明したように、本第1の実施形態によると、イチゴ15に対して赤色光を照射した場合に撮影される撮影データからは、イチゴ15の赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分を含む果実全体領域Aが取得され、イチゴに対して緑色光を照射した場合に撮影される撮影データからは、ピンク色(中間着色)部分、緑白色(未着色)部分、蔕部分を含む蔕・果実未着色領域Bが取得され、イチゴ15に対して白色光を照射した場合に撮影される撮影データから、イチゴ15の赤色(着色)部分、ピンク色(中間着色)部分を含む果実着色領域Cが取得されるので、これらのデータを用いることにより、イチゴの赤色(着色)部分やピンク色(中間着色)部分の特定(イチゴ全体に占める割合や位置の特定)を高精度に行うことができる。したがって、この特定された情報を用いることでイチゴの着色度を高精度に算出することができる。この場合、人による目視判定などが行われないことから、判定のばらつきや判定ミス、判定漏れなどを回避することができる。
【0067】
また、本第1の実施形態では、果実着色度を求める際には、上記データの論理積から算出される果実の緑色・中間着色領域に関するデータと、果実の赤色・中間着色領域に関するデータとから求められる果実中間着色(ピンク色)領域に関するデータを用いるので、高精度にイチゴの着色度を算出することができる。特に、本第1の実施形態では、中間着色(ピンク色)領域に含まれる画素数を重み付け演算して、イチゴの赤色部分の画素数と加算した画素数の、果実全体の画素数における割合をイチゴの着色度とするので、中間着色領域(ピンク色の領域)を一律に着色部分あるいは未着色部分と扱う場合に比べて、イチゴの着色度の算出を高精度に行うことができる。
【0068】
また、本第1の実施形態では、イチゴの着色度とあわせて、イチゴの形状に関する指標を算出することができるので、イチゴの品質を総合的に評価することができる。この場合、イチゴの果実の重心を基準として蔕とは反対側の領域の三角形との非相似度合をイチゴの形状に関する指標として算出するので、イチゴの蔕とは反対側の形状(先端形状)の良し悪しを数値化して判断することが可能となる。
【0069】
また、本第1の実施形態では、イチゴの着色度とあわせて、イチゴの大きさを算出することができるので、イチゴの品質を総合的に評価することができる。
【0070】
なお、上記第1の実施形態では、イチゴの撮影を赤色照明、緑色照明、白色照明の下で順に行うこととしたが、これに限られるものではなく、照明の順番は任意である。
【0071】
なお、上記実施形態では、イチゴを複数方向から撮影する場合について説明したが、これに限られるものではなく、1方向からのみイチゴを撮影することとしても良い。
【0072】
また、上記第1の実施形態では、イチゴ搬送装置90のイチゴ保持機構40に保持されたイチゴの品質を測定する場合について説明したが、これに限らず、イチゴを摘み取った後に、コンテナ等に収容されたイチゴの品質を直接測定するような場合に適用することも可能である。この場合、イチゴの方向は、バラバラであることが多いことから、図4のステップS30において果実方向を決定する処理は、このような場合に特に有効である。
【0073】
≪第2の実施形態≫
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は、本発明のイチゴ品質測定装置を、イチゴの自動収穫のアシストに用いる点に特徴を有している。
【0074】
図14には、本第2の実施形態に係るイチゴ自動収穫装置1000が、斜視図にて示されている。このイチゴ自動収穫装置1000は、高設栽培農場に設けられたイチゴ収穫ロボット200と、イチゴを高設栽培する栽培ベッド140と、栽培ベッド140を移動させるベルトコンベア177と、上記第1の実施形態と同様のカラーカメラ10及び照明系30と、イチゴの3次元位置を測定するステレオビジョンSVとを備えている。
【0075】
イチゴ収穫ロボット200は、地面に固定された台座130と、台座130上に設けられたアーム機構120と、アーム機構120の先端部に設けられたハンド機構110と、台座130上に設けられた、収穫したイチゴを収集するためのトレー150とを備えている。
【0076】
カラーカメラ10及び照明系30は、台座130と所定の位置関係を維持した状態で不図示の保持具により保持されており、ステレオビジョンSVも台座130と所定の位置関係を維持した状態で不図示の保持具により保持されている。
【0077】
このように構成されるイチゴ自動収穫装置1000によると、ステレオビジョンSVによる測定結果をモニタしつつ、ベルトコンベア177を介して栽培ベッド140を所定の位置(カラーカメラ10の視野内に特定のイチゴが入る位置)に位置決めした状態で、第1の実施形態と同様に、照明系30及びカラーカメラ10を用いて、イチゴを赤、緑、白色照明で照明しつつ撮影する。そして、図3の画像処理手段56が、イチゴの品質(着色度、形状、大きさ)に関する指標値を測定し、これらの指標値に基づいて、当該イチゴが収穫時期に達しているか否か、商品価値があるか否か等を総合的に判定するとともに、イチゴの収穫を行っても良いか否かを判断する。
【0078】
そして、イチゴの収穫を行っても良いと判断された場合には、画像処理手段56が、制御部50内の不図示の制御手段(ロボット制御手段)に指示を出す。ロボット制御手段は、収穫対象のイチゴを収穫するための動作をイチゴ収穫ロボット200が行うように指示を出すことにより、イチゴ収穫ロボット200によるイチゴの収穫を実行する。
【0079】
その後は、栽培ベッド140の移動→イチゴの品質測定→収穫判定→収穫の実行又は非実行→栽培ベッド140の移動…を繰り返す。このような処理を繰り返し実行することにより、品質の良いイチゴのみを自動収穫することが可能である。
【0080】
なお、本第2の実施形態では、品質の良いイチゴを収穫する場合について説明したが、これに限らず、品質の悪いイチゴのみを取り除く(間引きのために伐採する)ようなシーケンスを採用することとしても良い。
【0081】
なお、上記実施形態では、イチゴ収穫ロボット200の台座が固定で、栽培ベッド140が移動する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、栽培ベッドが固定で、イチゴ収穫ロボット200が移動するような構成を採用しても良い。この場合、イチゴ収穫ロボット200のアーム先端の近傍に、カラーカメラ10及び照明系30を設けることとしても良い。
【0082】
上述した各実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】第1の実施形態に係るイチゴ品質測定装置を示す斜視図である。
【図2】イチゴ品質測定装置を図1の反対側から見た状態を示す斜視図である。
【図3】イチゴ品質測定装置の制御系を示すブロック図である。
【図4】イチゴの品質に関する指標値を算出する方法を示すフローチャートである。
【図5】イチゴ各部の分光反射率を示す図及び各色の相対発光強度を示す図である。
【図6】画像処理手段による画像処理の手順を示す図である。
【図7】赤色のみを赤色部分として取り扱う場合、及び赤色とピンク色を赤色部分として取り扱う場合における、目視判定と画像処理判定の相関関係を示す図である。
【図8】目視判定による着色度と、ピンク部分の面積割合の平均値を示す図である。
【図9】果実形状の測定手順を示す図である。
【図10】果実下半分領域と比較する三角形の決定方法について示す図である。
【図11】乱形度の具体例を示す図である。
【図12】乱形度ごとのサンプル全体における割合を示す図である。
【図13】1方向のみからの測定と4方向からの測定を比較したグラフである。
【図14】第2の実施形態に係るイチゴ自動収穫装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
10 カラーカメラ(撮影手段)
15 イチゴ
30 照明系(照明手段)
56 画像処理手段(算出手段)
100 イチゴ品質測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イチゴに対して一軸方向から赤色光を照明し、前記赤色光に照明されたイチゴを撮影して第1の撮影データを取得する第1の撮影ステップと、
前記イチゴに対して前記一軸方向から緑色光を照明し、前記緑色光に照明されたイチゴを撮影して第2の撮影データを取得する第2の撮影ステップと、
前記イチゴに対して前記一軸方向から白色光を照明し、前記白色光に照明されたイチゴを撮影して第3の撮影データを取得する第3の撮影ステップと、
前記第1〜第3の撮影ステップで取得された撮影データから前記イチゴの着色度を算出する着色度算出ステップと、を含むイチゴ品質測定方法。
【請求項2】
前記着色度算出ステップでは、
前記第1の撮影データと前記第2の撮影データとの論理積から果実の緑色・中間着色領域に関するデータを算出するとともに、前記第1の撮影データと前記第3の撮影データとの論理積から赤色・中間着色領域に関するデータを算出し、
前記果実の緑色・中間着色領域に関するデータと前記果実の赤色・中間着色領域に関するデータとの論理積から求められる果実中間着色領域に関するデータを用いて前記イチゴの着色度を算出することを特徴とする請求項1に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項3】
前記着色度算出ステップでは、
前記果実着色領域に含まれる画素数と、前記果実中間着色領域に含まれる画素数との差分に、前記果実中間着色領域に含まれる画素数を重み付け演算して加算した値を、前記第1の撮影データから特定される果実全体領域に含まれる画素数で除した結果を、前記イチゴの着色度とすることを特徴とする請求項2に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項4】
前記第1の撮影データと前記第2の撮影データとから、前記イチゴの形状に関する指標を算出する形状算出ステップを更に含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項5】
前記形状算出ステップでは、
前記第1の撮影データから特定される果実全体領域の重心と、前記第2の撮影データから特定される蔕・果実未着色領域の重心とを結ぶ直線方向を、前記イチゴの基準方向に特定し、
前記果実全体領域の重心を基準として、前記基準方向に関して前記蔕・果実未着色領域の重心の反対側の領域を抽出し、
前記抽出された領域の三角形との非相似度合を、前記イチゴの形状に関する指標として算出することを特徴とする請求項4に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項6】
前記第1の撮影データから、前記イチゴの大きさを算出する大きさ算出ステップを更に含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項7】
前記第1〜第3の撮影ステップは、照明方向及び撮影方向を異ならせて複数回行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のイチゴ品質測定方法。
【請求項8】
赤色光、緑色光、白色光を切り替えてイチゴを照明する照明手段と、
前記照明手段により照明された前記イチゴをカラー撮影する撮影手段と、
前記赤色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第1の撮影データと、前記緑色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第2の撮影データと、前記白色光を照明している間に前記撮影手段により撮影された画像に基づいて取得された第3の撮影データとから、前記イチゴの着色度を算出する算出手段と、を備えるイチゴ品質測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−54342(P2010−54342A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219659(P2008−219659)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、農林水産省、「超省力化施設園芸生産技術の開発」委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(501203344)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (827)
【Fターム(参考)】