説明

インクジェット印刷装置

【課題】 ヘッドキャップを退避位置に移動させる場合に、その専用スペースを小さなものとすることが可能なインクジェット印刷装置を提供する。
【解決手段】 インクジェットヘッド保持部11が上昇した状態において、一対のヘッドキャップ保持部12、13を、各インクジェットヘッド2と各ヘッドキャップ3とが対向するインクジェットヘッド保持部11の下方のキャップ位置に、水平方向に列設された状態で配置するとともに、インクジェットヘッド保持部11が下降した状態において、一対のヘッドキャップ保持部12、13を、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置に、上下方向に重畳された状態で配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インクジェットヘッドに対して印刷用紙を相対的に移動させることにより印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなインクジェット印刷装置においては、インクジェットヘッドの乾燥を防止する目的で、ヘッドキャップが使用される。このヘッドキャップは、待機時において、インクジェットヘッドにおけるインクの吐出部付近をキャップする(蓋をする)ことにより、インクジェットヘッドにおけるインク吐出部付近の乾燥や汚染を防止するためのものである。
【0003】
ところで、このようなヘッドキャップは、印刷時においては、印刷に支障がない退避位置まで移動する必要がある。特許文献1には、プリントヘッドを取り囲むキャップ部材を、回動可能な保持レバーを利用して退避位置まで移動させる画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−55891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたように、保持レバーを利用してヘッドキャップをインクジェットヘッドの側方にそのまま移動させる構成を採用した場合においては、ヘッドキャップの移動領域と退避領域とを確保するために大きなスペースが必要となる。このため、インクジェット印刷装置全体が占める占有スペースが大きくなるという問題が生ずる。特に、効率的な印刷を実行するために、インクジェットヘッド列を印刷用紙の移動方向に複数列配置した場合には、ヘッドキャップを支持するヘッドキャップ保持部の面積が大きくなり、さらに大きなスペースが必要になってしまう。
【0006】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ヘッドキャップを退避位置に移動させる場合に、その占有スペースを小さなものとすることが可能なインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、インクジェットヘッドに対して印刷用紙を相対的に移動させることにより印刷を行うインクジェット印刷装置において、前記印刷用紙の相対的な移動方向と交差する印刷用紙の幅方向と同程度の領域に渡って配置されたインクジェットヘッド列を、前記印刷用紙の相対的な移動方向に複数列配置した状態で保持するインクジェットヘッド保持部と、前記インクジェットヘッド保持部に保持された複数のインクジェットヘッドと対応する複数のヘッドキャップと、前記複数のヘッドキャップを、前記各インクジェットヘッドと対応する状態で、前記印刷用紙の相対的な移動方向に対する複数の領域毎に分割して保持する複数のヘッドキャップ保持部と、前記インクジェットヘッド保持部を昇降させる昇降機構と、前記インクジェットヘッド保持部が上昇した状態において、前記複数のヘッドキャップ保持部を、各インクジェットヘッドと各ヘッドキャップとが対向する前記インクジェットヘッド保持部の下方のキャップ位置に、水平方向に列設された状態で配置するとともに、前記インクジェットヘッド保持部が下降した状態において、前記複数のヘッドキャップ保持部を、前記インクジェットヘッド保持部の昇降領域の側方の退避位置に、上下方向に重畳された状態で配置するヘッドキャップ保持部移動機構とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ヘッドキャップ保持部移動機構は、前記各ヘッドキャップ保持部の両端に付設されたベアリングと、鉛直方向を向く上下移動用領域と水平方向を向く水平移動用領域とを有し、前記ベアリングと係合する案内溝が形成された案内板と、前記各ヘッドキャップ保持部の端部と接続され、前記ヘッドキャップ保持部を前記案内溝に沿って移動させる駆動手段とを備える。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記駆動手段は、前記各ヘッドキャップ保持部の端部と接続され、前記案内溝における上下移動用領域と水平移動用領域とに沿って配設された同期ベルトを含む。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、ヘッドキャップを退避位置に移動させる場合に、必要となる占有スペースを小さなものとすることが可能となる。
【0011】
請求項2および請求項3に記載の発明によれば、簡易な構成でありながら、複数のヘッドキャップ保持部を、キャップ位置と退避位置の間で容易に往復移動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明に係るインクジェット印刷装置の要部を模式的に示す概要図である。
【図2】印刷ユニット1の斜視図である。
【図3】印刷ユニット1の斜視図である。
【図4】印刷ユニット1の正面図である。
【図5】印刷ユニット1の平面図である。
【図6】印刷ユニット1の側面図である。
【図7】一対のヘッドキャップ保持部12、13の移動状態を模式的に示す説明図である。
【図8】一対のヘッドキャップ保持部12、13の両端部に付設されたベアリング35および連結軸36を示す斜視図である。
【図9】側板33に形成された案内溝37、38を示す概要図である。
【図10】案内溝37、38とベアリング35との係合関係を示す概要図である。
【図11】各種の状態におけるインクジェットヘッド保持部11の高さ位置を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るインクジェット印刷装置の要部を模式的に示す概要図である。
【0014】
このインクジェット印刷装置は、ガイドローラ6に案内されて図1に示す矢印方向に移動する印刷用紙5に対してインクジェット方式で4色印刷を実行するものであり、印刷用紙5に対してシアンのインクで印刷を行うための印刷ユニット1cと、印刷用紙5に対してマゼンタのインクで印刷を行うための印刷ユニット1mと、印刷用紙5に対してイエローのインクで印刷を行うための印刷ユニット1yと、印刷用紙5に対してブラックのインクで印刷を行うための印刷ユニット1kとが、この順に配設された構成を有する。各印刷ユニット1c、1m、1y、1kにおいては、図1において矢印で示す印刷用紙5の移動方向と直交する印刷用紙5の幅方向(図1における紙面に垂直な方向)と同程度の領域に渡って配置されたインクジェットヘッド2の列が、後述するように、印刷用紙5の移動方向に4列、配列されている。
【0015】
次に、各印刷ユニット1c、1m、1y、1k(以下、これらを総称して「印刷ユニット1」という)の構成について説明する。図2および図3は、印刷ユニット1の斜視図である。図4は、印刷ユニット1の正面図である。図5は、印刷ユニット1の平面図である。図6は、印刷ユニット1の側面図である。ここで、図2は、後述する一対のヘッドキャップ保持部12、13が待機位置に配置された状態を示し、図3乃至図6は、一対のヘッドキャップ保持部12、13がキャップ位置に配置された状態を示している。なお、各印刷ユニット1c、1m、1y、1kは、使用されるインクの種類以外は、概ね、同様の構成を有する。
【0016】
印刷ユニット1は、22個のインクジェットヘッド2と、これらのインクジェットヘッド2を一括して保持するインクジェットヘッド保持部11を有する。22個のインクジェットヘッド2は、印刷用紙5の移動方向と直交する印刷用紙5の幅方向と同程度の領域にわたって配置されるように、印刷用紙5の幅方向に向けて5個または6個のインクジェットヘッド2を並べたインクジェットヘッド列を構成し、このインクジェットヘッド列が印刷用紙5の搬送方向に4列配置した状態で、インクジェットヘッド保持部11に保持されている。そして、これらのインクジェットヘッド2は、インクジェットヘッド保持部11を貫通する構成を有し、インクジェットヘッド保持部11の下面からインクを吐出可能な構成となっている。なお、インクジェットヘッド2の数は22に限定されるものではない。
【0017】
インクジェットヘッド2を一括して保持するインクジェットヘッド保持部11は、リニアガイド21に案内されて昇降可能となっている。また、このインクジェットヘッド保持部11は、左右一対のボールねじ22と、図示を省略したナットを介して螺合している。そして、一対のボールねじ22は、フレーム39上に配設された一対のモータ23により回転する。このため、インクジェットヘッド保持部11は、一対のモータ23の駆動を受け、昇降する。すなわちインクジェットヘッド保持部11は、一対のモータ23の駆動により、後述するキャップ位置と、ワイパー位置と、印刷位置の間で昇降する。
【0018】
また、印刷ユニット1は、22個のインクジェットヘッド2と対応して配設された22個のヘッドキャップ3を備える。このヘッドキャップ3は、各インクジェットヘッド2におけるインクの吐出部付近をキャップする(蓋をする)ことにより、インクジェットヘッド2におけるインク吐出部付近の乾燥や汚染を防止するためのものである。これらのヘッドキャップ3のうち、2列(12個)のヘッドキャップ3はヘッドキャップ保持部12により保持されており、残りの2列(10個)のヘッドキャップ3は他のヘッドキャップ保持部13により保持されている。なお、ヘッドキャップ3の数は、インクジェットヘッド2の数に対応するものであり、22に限定されるものではない。
【0019】
これら一対のヘッドキャップ保持部12、13は、複数のヘッドキャップ3を保持した状態で、インクジェットヘッド保持部11の下方のキャップ位置と、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置との間を移動可能になっている。
【0020】
図7は、一対のヘッドキャップ保持部12、13の移動状態を模式的に示す説明図である。
【0021】
この図においては、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域10を二点鎖線で示している。この図に示すように、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、複数のヘッドキャップ3を保持した状態で、この図において実線で示すインクジェットヘッド保持部11の昇降領域10の下方のキャップ位置と、この図において仮想線で示すインクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置との間を移動可能になっている。そして、キャップ位置においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、水平方向に列設された状態で配置される。また、退避位置においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、上下方向に重畳された状態で配置される。
【0022】
以下、この発明の特徴部分である一対のヘッドキャップ保持部12、13の移動機構について説明する。図8は、一対のヘッドキャップ保持部12、13の両端部に付設されたベアリング35および連結軸36を示す斜視図である。図9は、側板33に形成された案内溝37、38を示す概要図である。図10は、案内溝37、38とベアリング35との係合関係を示す概要図である。
【0023】
図2、図3および図6に示す側板33には、図9に示すように、同一形状を有する案内溝37、38が、互いに位置をずらせて形成されている。これらの案内溝37、38は、鉛直方向を向く上下移動用領域と水平方向を向く水平移動用領域とから構成されている。また、ヘッドキャップ保持部12、13の両端部には、各々、一対のベアリング35が、水平方向および鉛直方向に位置をずらせて付設されている。そして、一対のベアリング35のうち一方には、連結軸36が延設されている。
【0024】
図10に示すように、一対の案内溝37、38のうち、一方の案内溝37は、側板33に凹設された形状を有する。また、他方の案内溝38には、連結軸36が貫通する貫通部が形成されている。また、図9に示すように、同一形状を有する案内溝37、38における鉛直方向を向く上下移動用領域は、一対のベアリング35における水平方向の位置ずれ量に相当する距離だけ、水平方向に離隔している。また、同一形状を有する案内溝37、38における水平方向を向く水平移動用領域は、一対のベアリング35における鉛直方向の位置ずれ量に相当する距離だけ、鉛直方向に離隔している。
【0025】
図2、図3、図4および図6に示すように、一対のヘッドキャップ保持部12、13の両端付近には、複数のプーリーに巻回された左右一対の同期ベルト25が配設されている。これらの同期ベルト25は、複数のプーリーにより、貫通部が形成された案内溝38における鉛直方向を向く上下移動用領域と水平方向を向く水平移動用領域とに沿った状態で配設される。そして、同期ベルト25を巻回するプーリーのうちの一つは、図4に示すように、フレーム39に配設されたモータ24と、一対の斜歯歯車26、27および回転駆動軸28を介して連結されている。このため、同期ベルト25は、モータ24の駆動により、案内溝38に沿って移動する。そして、一対のヘッドキャップ保持部12、13の両端部に付設された連結軸36は、これらの同期ベルト25に連結されている。
【0026】
このため、モータ24の駆動により左右一対の同期ベルト25が移動した場合には、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、その両端に設けられたベアリング35が案内溝37、38によって案内されることにより、図2および図7において仮想線で示す退避位置と、図3および図7において実線で示すキャップ位置との間を移動する。この退避位置は、、上述したように、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の位置であり、この退避位置においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、上下方向に重畳された状態で配置される。また、キャップ位置は、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域10の下方において各ヘッドキャップ3により各インクジェットヘッド2をキャップする位置であり、このキャップ位置においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、水平方向に列設された状態で配置される。
【0027】
再度、図2乃至図6を参照して、インクジェットヘッド保持部11および一対のヘッドキャップ保持部12、13の下方の一端には、4枚のワイパー4を保持するワイパー保持部14が配設されている。これらの4枚のワイパー4は、インクジェットヘッド保持部11に保持された4列のインクジェットヘッド2の列の配置に対応する位置に配置されている。また、このワイパー保持部14の一端は、モータ31の駆動により移動する同期ベルト32に連結されている。このため、このワイパー保持部14は、モータ31の駆動により、インクジェットヘッド2の列設方向(印刷用紙の移動方向と直交する方向)に往復移動する。そして、このワイパー保持部14のインクジェットヘッド2の列設方向の移動に伴って、各インクジェットヘッド2の下面がワイパー4により清掃される。
【0028】
図11は、上述した各種の状態におけるインクジェットヘッド保持部11の高さ位置を説明するための説明図である。
【0029】
図3乃至図6に示すように、一対のヘッドキャップ保持部12、13がキャップ位置に配置された状態においては、図11(a)に示すように、インクジェットヘッド保持部11は、最も高い高さ位置に配置される。この状態においては、各インクジェットヘッド2のインクの吐出部付近は、各ヘッドキャップ3によりキャップされ、インクジェットヘッド2におけるインク吐出部付近の乾燥や汚染が防止される。
【0030】
一方、インクジェットヘッド2の清掃時には、図11(b)に示すように、各インクジェットヘッド2の下面がワイパー4と当接可能な位置まで、インクジェットヘッド保持部11が下降する。そして、モータ31の駆動により、ワイパー保持部14がインクジェットヘッド2の列設方向(印刷用紙の移動方向と直交する方向)に移動する。この移動に伴って、各インクジェットヘッド2の下面がワイパー4によりワイプされ、清掃される。このときには、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置において、上下方向に重畳された状態で配置される。
【0031】
さらに、印刷実行時には、図11(c)に示すように、各インクジェットヘッド2の下面がガイドローラ6に案内されて移動する印刷用紙5に近接する位置まで、インクジェットヘッド保持部11がさらに下降する。このときにも、一対のヘッドキャップ保持部12、13は、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置において、上下方向に重畳された状態で配置される。
【0032】
以上のように、この発明に係るインクジェット印刷装置においては、印刷を実行しない状態においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13が、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域10の下方において水平方向に列設された状態で配置される。これにより、各インクジェットヘッド2のインクの吐出部付近は、各ヘッドキャップ3によりキャップされ、インクジェットヘッド2におけるインク吐出部付近の乾燥や汚染が防止される。
【0033】
一方、印刷を実行する場合やワイパー4によりインクジェットヘッド2を清掃する場合においては、一対のヘッドキャップ保持部12、13が、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置において上下方向に重畳された状態で配置されることから、ヘッドキャップ3を退避位置に移動させる場合に、その占有スペースを小さなものとすることが可能となる。
【0034】
なお、上述した実施形態においては、22個のヘッドキャップ3を2分割して、一対のヘッドキャップ保持部12、13により保持しているが、これらのヘッドキャップを3分割以上し、3個以上のヘッドキャップ保持部により保持するようにしてもよい。この場合においても、複数のヘッドキャップ保持部を、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域10の下方のキャップ位置においては水平方向に列設された状態で配置し、インクジェットヘッド保持部11の昇降領域の側方の退避位置においては上下方向に重畳された状態で配置することにより、その占有スペースを小さなものとすることが可能となる。
【0035】
また、上述した実施形態においては、印刷用紙5を一方向に移動させてインクジェット印刷を実行しているが、インクジェットヘッド2を印刷用紙に対して移動させることにより、インクジェット印刷を実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 印刷ユニット
2 インクジェットヘッド
3 ヘッドキャップ
4 ワイパー
5 印刷用紙
6 ガイドローラ
10 インクジェットヘッド保持部11の昇降領域
11 インクジェットヘッド保持部
12 ヘッドキャップ保持部
14 ワイパー保持部
13 ヘッドキャップ保持部
21 リニアガイド
22 ボールねじ
23 モータ
24 モータ
25 同期ベルト
24 モータ
31 モータ
32 同期ベルト
33 側板
35 ベアリング
36 連結軸
37 案内溝
38 案内溝
39 フレーム


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットヘッドに対して印刷用紙を相対的に移動させることにより印刷を行うインクジェット印刷装置において、
前記印刷用紙の相対的な移動方向と交差する印刷用紙の幅方向と同程度の領域に渡って配置されたインクジェットヘッド列を、前記印刷用紙の相対的な移動方向に複数列配置した状態で保持するインクジェットヘッド保持部と、
前記インクジェットヘッド保持部に保持された複数のインクジェットヘッドと対応する複数のヘッドキャップと、
前記複数のヘッドキャップを、前記各インクジェットヘッドと対応する状態で、前記印刷用紙の相対的な移動方向に対する複数の領域毎に分割して保持する複数のヘッドキャップ保持部と、
前記インクジェットヘッド保持部を昇降させる昇降機構と、
前記インクジェットヘッド保持部が上昇した状態において、前記複数のヘッドキャップ保持部を、各インクジェットヘッドと各ヘッドキャップとが対向する前記インクジェットヘッド保持部の下方のキャップ位置に、水平方向に列設された状態で配置するとともに、前記インクジェットヘッド保持部が下降した状態において、前記複数のヘッドキャップ保持部を、前記インクジェットヘッド保持部の昇降領域の側方の退避位置に、上下方向に重畳された状態で配置するヘッドキャップ保持部移動機構と、
を備えたことを特徴とするインクジェット印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載のインクジェット印刷装置において、
前記ヘッドキャップ保持部移動機構は、
前記各ヘッドキャップ保持部の両端に付設されたベアリングと、
鉛直方向を向く上下移動用領域と水平方向を向く水平移動用領域とを有し、前記ベアリングと係合する案内溝が形成された案内板と、
前記各ヘッドキャップ保持部の端部と接続され、前記ヘッドキャップ保持部を前記案内溝に沿って移動させる駆動手段と、
を備えるインクジェット印刷装置。
【請求項3】
請求項2に記載のインクジェット印刷装置において、
前記駆動手段は、前記各ヘッドキャップ保持部の端部と接続され、前記案内溝における上下移動用領域と水平移動用領域とに沿って配設された同期ベルトを含むインクジェット印刷装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−157989(P2012−157989A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17506(P2011−17506)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】