説明

インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

【課題】記録速度を低下させることなく、記録ヘッドのインクの吐出状態を検査するための検査画像の読取り時間を充分に確保して、インクの吐出状態を確実に検査できるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】記録ヘッド102の記録位置を通る記録媒体の第1の搬送路103から、記録ヘッド102のインクの吐出状態を検査するための検査画像が記録された記録媒体の第3の搬送路110を分ける。第3の搬送路110の搬送速度は、第1の搬送路103の搬送速度以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録ヘッドからのインクの吐出状態を検査するための検査画像を記録して、その検査画像の読取り結果からインクの吐出状態を検査する機能を含むインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドのノズルから吐出したインクによって記録用紙などの記録媒体にドットを形成することにより、その記録媒体に画像を記録する。このような記録装置としては、シリアル方式とフルライン方式のものが挙げられる。シリアル方式の記録装置(シリアルプリンタ)は、記録ヘッドが主走査方向に移動しつインクを吐出する動作と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送する動作と、を繰り返すことにより画像を記録する。フルライン方式の記録装置(ラインプリンタ)は、記録媒体の幅方向に延在する長尺の記録ヘッドを用い、その記録ヘッドと対向する位置を通して、記録媒体を長さ方向に連続的に搬送することにより画像を記録する。
【0003】
記録ヘッドのノズルは、さまざまな要因によりインクを吐出しない状態(不吐出状態)になることがある。仮に、記録ヘッドのノズルが不吐出状態のまま記録媒体に画像を記録しようとした場合には、不吐出状態のノズル(不吐出ノズル)からはインクが吐出されないため、そのノズルによって記録されるべき画像が記録されない。その結果、不吐出ノズルと対応する記録画像の部分に白筋が発生して、良好な画像が記録できなくなる。
【0004】
このような状況を回避するために、記録ヘッドを用いて、ノズルからのインクの吐出状態を検出するための画像(検査画像)を定期的に記録し、その記録結果からノズルの状態を検出する方法がある。記録された検査画像は、スキャナ等の読取り装置によって読み取られ、その読取り結果からノズルの状態が検出される。不吐出ノズルが検出された場合に、その不吐出ノズルの発生をユーザーに通知したり、不吐出ノズルの発生前の記録画像のみをユーザーに提供するようなインクジェット記録装置も存在する。特許文献1には、ロール状の記録媒体に検査画像を記録し、その画像を読取装置によって読み取ることにより、ノズルの状態を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3674577号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、記録速度の高速化の要求が高まり、記録媒体の搬送速度が高まってきている。このように記録媒体の搬送速度が高まるにつれて、その記録媒体に記録した検査画像を記録装置内の読取り装置が読み取るときの時間は短くなる。読取り装置による検査画像の1ライン毎の読取り時間が短くなると、その1ラインに対して読取り装置のLED等の光源から照射される光の量が不足し、読取り装置のセンサ部の出力信号のレベルが低下して、S/N特性が悪化するおそれがある。S/N特性が悪化した場合には、不吐ノズルを確実に検出することができず、結果的に誤った情報がユーザーに提供されるおそれがある。
【0007】
特許文献1に記載の記録装置においては、検査画像の記録時に記録媒体を搬送する搬送路と、検査画像の読取り時に記録媒体を搬送する搬送路と、が一体的に形成されている。すなわち、記録媒体としてのロール紙は搬送路によって一方向に連続的に搬送され、その搬送中において、まず、記録ヘッドによって検査画像が記録され、その後、その検査画像が読取り装置によって読み取られる。このような搬送路の後段には、ロール紙を切断するための切断ユニットが配備されている。仮に、読取り装置による検査画像の読取り時間を充分に確保しようとした場合には、必然的に、記録媒体の搬送速度を低下させることになるため、記録速度の高速化の要求に応えられなくなるおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、記録速度を低下させることなく、記録ヘッドのインクの吐出状態を検査するための検査画像の読取り時間を充分に確保して、インクの吐出状態を確実に検査できるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のインクジェット装置は、複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、前記記録ヘッドと対向する記録位置を通して搬送される記録媒体に、所望の画像の他に、前記ノズルのインクの吐出状態を検査するための検査画像を記録し、前記記録媒体に記録された前記検査画像を読取り手段により読み取って前記ノズルのインクの吐出状態を検査するインクジェット記録装置であって、前記記録位置を通る第1の搬送経路に沿って前記記録媒体を搬送する第1の搬送手段と、前記読取り手段と対向する読取り位置を通る第2の搬送経路に沿って、前記記録媒体を前記第1の搬送手段の搬送速度以下の速度で搬送する第2の搬送手段と、前記検査画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に移す移送手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明のインクジェット記録方法は、複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、前記記録ヘッドと対向する記録位置を通して搬送される記録媒体に、所望の画像の他に、前記ノズルのインクの吐出状態を検査するための検査画像を記録し、前記記録媒体に記録された前記検査画像を読取り手段により読み取って前記ノズルのインクの吐出状態を検査するインクジェット記録方法であって、前記記録位置を通る第1の搬送経路に沿って前記記録媒体を搬送する第1の搬送工程と、前記読取り手段と対向する読取り位置を通る第2の搬送経路に沿って、前記記録媒体を前記第1の搬送工程の搬送速度以下の速度で搬送する第2の搬送工程と、前記検査画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に移す移送工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、記録ヘッドの記録位置を通る記録媒体の搬送経路から、記録ヘッドのインクの吐出状態を検査するための検査画像が記録された記録媒体の搬送経路を分ける。これにより、記録速度を低下させることなく、検査画像の読取り時間を充分に確保して、インクの吐出状態を確実に検査し対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の制御系のブロック構成図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置による画像の記録例の説明図である
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態のインクジェット記録装置の概略構成図、図2は、その記録装置の要部のブロック構成図である。図1において、101はロール状に巻かれた連続シート(記録媒体)であり、第1の搬送機構1(図2参照)によって、記録ヘッド102と対向する記録位置を通る第1の搬送路(第1の搬送経路)103に沿って矢印A方向に搬送される。第1の搬送機構は、連続シート101および後述するシート部分105,106を第1の搬送路103に沿って搬送できるものであればよく、例えば、搬送ローラや搬送ベルトなどを用いて構成することができる。連続シート101には、インクを吐出可能な記録ヘッド102によって、ユーザーが所望する画像(所望画像)と、記録ヘッド102のノズルからのインクの吐出状態を検出するための画像(検査画像)が記録される。図2において、CPU10は、本例の記録装置の動作の制御処理やデータ処理等を実行し、ROM11には、それらの処理手順等のプログラムが格納され、RAM12は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。
【0015】
本例の記録ヘッド102は、連続シート101の記録領域の幅方向(図1中紙面の表裏方向)の全域に渡って延在する長尺な記録ヘッドである。記録ヘッド102には、連続シート101の搬送方向(矢印A方向)と交差(本例の場合は、直交)する方向に沿って、複数のノズルが配列されている。ノズルには、不図示のインクタンクから供給されたインクを吐出口から吐出するために、吐出エネルギー発生素子が備えられている。吐出エネルギー発生素子としては、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いることができる。電気熱変換素子を用いた場合には、その電気熱変換素子が発する熱によってインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出することができる。本例の記録装置は、記録ヘッド102を定位置に固定したまま、その記録ヘッド102による画像の記録位置を通して連続シート101を連続的に搬送することによって、連続シート101に連続的に画像を記録するフルライン方式のラインプリンタである。
【0016】
図3は、所望画像202,203,205,206と検査画像201,204,207が連続的に記録された連続シート101を示す。検査画像は、定期的または任意のタイミングで記録される。
【0017】
このような所望画像と検査画像が記録された連続シート101は、それぞれの画像を切り離すように、カッタユニット104によって切断される。図1において、105は、所望画像が記録されたシート部分であり、106は、検査画像が記録されたシート部分である。それらのシート部分(カットシート)105,106は、搬送路103上に設置されたセンサ107の位置に到達して検査される。CPU10(図2参照)は、センサ107がシート部分を検査するタイミングから、そのシート部分がシート部分105,106のいずれかであるかを判断する。CPU10は、記録ヘッド102による画像の記録タイミングと、記録ヘッド102とセンサ107までの間の距離と、第1の搬送機構1の搬送速度と、センサ107の検査タイミングと、に基づいて、そのような判断を行なうことができる。また本例のように、所望画像を所定数記録する毎に検査画像を定期的に記録することにより、センサ107によって検査されるシート部分の枚数のカウント値に基づいて、このような判断を行なうこともできる。
【0018】
このような判断の結果に基づいて第1の切替え装置(移送手段)108が制御されることにより、シート部分105は第2の搬送路109へ移送され、シート部分106は、第1の搬送路103と連続する第3の搬送路(第2の搬送経路)110によって搬送される。本例の切替え装置108は、矢印D方向に回動可能なガイドプレート108Aによって、シート部分105,106の移送方向を切替えるように構成されている。シート部分105は、第2の搬送機構(図2参照)2により第2の搬送路109に沿って矢印B方向に搬送される。シート部分106は、第3の搬送機構(図2参照)3により、後述するスキャナユニット(読取り手段)113と対向する読取り位置を通る第3の搬送路110に沿って矢印C方向に搬送さる。第2および第3の搬送機構2,3は、それぞれ、シート部分105および106を搬送できるものであればよく、例えば、搬送ローラや搬送ベルトなどを用いて構成することができる。第2の搬送機構2によるシート部分105の搬送速度は、第1の搬送機構1の搬送速度と同じである。一方、第3の搬送機構によるシート部分106の搬送速度は、第1および第2の搬送機構2,3の搬送速度よりも遅い速度、あるいは同一の速度である。
【0019】
第3の搬送路110上には、スキャナユニット113が設置されている。このスキャナユニット113によって、シート部分106に記録された検査画像が読み取られ、その読取り結果に基づいて、インクを吐出しない状態(不吐出状態)となっているノズル(不吐出ノズル)の発生状況が検査される。検査画像は、不吐出ノズルが検出できる画像であればよく、例えば、記録ヘッド102の全ノズルから吐出されたインクによって記録される画像であってもよい。その場合には、不吐出ノズルによって記録されるべき検査画像の部分が記録されずに空白となることにより、その空白の部分に対応するノズルを不吐出ノズルとして検査することができる。第3の搬送機構3によるシート部分106の搬送速度を第1および第2の搬送機構1,2の搬送速度よりも遅くすることにより、スキャナユニット113は、検査画像を確実に読み取るための充分な時間(スキャン時間)を確保することができる。この結果、記録ヘッド102による記録速度を低下させることなく、不吐出ノズルを確実に検査することができる。また、第3の搬送機構3の搬送速度を第1および第2の搬送機構1,2の搬送速度と同じ速度に設定しても充分なスキャン時間が確保できる場合には、第3の搬送機構3の搬送速度を遅くする必要はない。つまり、第3の搬送機構3の搬送速度は、第1および第2の搬送機構2,3の搬送速度以下であればよい。スキャナユニット113によって検査画像が読み取られたシート部分106は、格納箱114の位置まで搬送されて、その内部に収納される。
【0020】
第2の搬送路109上には、センサ115が設置されている。CPU10は、センサ115によってシート部分105の先端が検出されたタイミングにて、スキャナユニット113による検査画像の読取り結果に応じて、第2の切替え装置(搬出手段)116を制御する。切替え装置116は、不吐出ノズルが存在していないときに記録されたシート部分105を格納箱117内(第1の搬出位置)に導き、不吐出ノズルが存在しているときに記録されたシート部分105を格納箱118内(第2の搬出位置)に導くように、制御される。本例の切替え装置116は、矢印E方向に回動可能なガイドプレート116Aによって、シート部分105の搬出方向を切替えるように構成されている。ユーザーは、格納箱117内に格納されたシート部分105は、所望画像が正常に記録されたシート部分であると認識し、格納箱118内に格納されたシート部分105は、所望画像が正常に記録されなかったシート部分であると認識することができる。
【0021】
CPU10は、具体的に、第2の切換え装置116を次のように制御する。
【0022】
例えば図3の記録例において、検査画像201,204の読取り結果から不吐出ノズルが検出されなかったときは、所望画像202,203は、不吐出ノズルが発生していないときに正常に記録された判断する。このときは、それらの所望画像202,203が記録されたシート部分105を格納箱117内に格納するように、第2の切替え装置116を制御する。仮に、検査画像201,204の少なくとも一方の読取り結果から不吐出ノズルが検出されたときは、所望画像202,203は、不吐出ノズルが発生しているときに記録された可能性があると判断する。このときは、それらの所望画像202,203が記録されたシート部分105を格納箱118内に格納するように、第2の切替え装置116を制御する。このように本例においては、所望画像202,203の前後において記録された検査画像201,204に注目する。所望画像202,203はシート部分(第1の記録媒体)105に記録され、検査画像201は、その第1の記録媒体よりも先に搬送されるシート部分(第2の記録媒体)106に記録される。検査画像204は、第1の記録媒体の後に搬送されるシート部分(第3の記録媒体)106に記録される。
【0023】
検査画像201と検査画像204の両方から不吐出ノズルが検出されないときには、所望画像202,203は、不吐出ノズルが発生していないときに記録されたと判断する。また、それらの検査画像201,204の少なくとも一方から不吐出ノズルが検出されたときは、所望画像202,203は不吐出ノズルが発生しているときに記録された可能性があると判断する。
【0024】
第2の切替え装置116の制御タイミングは、スキャナユニット113による検査画像の読取りタイミング、およびセンサ115によるシート部分105の検出タイミングと関連付けて設定される。これにより、不吐出ノズルが発生していないときに所望画像が記録されたシート部分105は格納箱117内に搬出される。一方、不吐出ノズルが発生しているときに所望画像が記録された可能性があるシート部分105は格納箱118内に排出される。検査画像の読取り結果の解析は、その解析結果に応じて格納先(格納箱117,118)が変更されるシート部分105が第2の切替え装置116に達する前に終了する必要がある。そのためには、例えば、第2および第3の搬送路109,110の搬送速度の関係から、第2の搬送路109の長さを設定すればよい。
【0025】
(他の実施形態)
本発明の記録装置は、上述したようなフルライン方式のラインプリンタを構成するものに特定されず、例えば、シリアル方式の記録装置(シリアルプリンタ)を構成するものであってもよい。シリアルプリンタにおいては、記録ヘッドが主走査方向に移動しつインクを吐出する動作と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送する動作と、を繰り返すことにより画像が記録される。
【0026】
上述した実施形態においては、検査画像の読取り結果に基づいて、インクを吐出できない不吐出ノズルを検査した。しかし、検査画像の読取り結果から、インクの吐出量や吐出方向などのインクの吐出状態を検査することもできる。インクの吐出量や吐出方向が異常なノズル、および不吐出ノズルを含めて不良ノズルともいう。
【0027】
また、上述した実施形態においては、記録媒体として、ロール状に巻かれた連続シートを使用し、所望画像と検査画像の記録後にその連続シートを切断した。所望画像と検査画像が記録される記録媒体は予め分離されていてもよく、要は、記録ヘッドの記録位置を通る搬送路から、検査画像が記録された記録媒体の搬送路を分ける前に、それらの記録媒体が分けられていればよい。
【符号の説明】
【0028】
101 連続シート(記録媒体)
102 記録ヘッド
103 第1の搬送路(第1の搬送経路)
104 カッタユニット(読取り手段)
105,106 シート部分
108 第1の切替え装置(移送手段)
110 第3の搬送路(第2の搬送経路)
113 スキャナユニット(読取り手段)
116 第2の切替え装置(搬出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、前記記録ヘッドと対向する記録位置を通して搬送される記録媒体に、所望の画像の他に、前記ノズルのインクの吐出状態を検査するための検査画像を記録し、前記記録媒体に記録された前記検査画像を読取り手段により読み取って前記ノズルのインクの吐出状態を検査するインクジェット記録装置であって、
前記記録位置を通る第1の搬送経路に沿って前記記録媒体を搬送する第1の搬送手段と、
前記読取り手段と対向する読取り位置を通る第2の搬送経路に沿って、前記記録媒体を前記第1の搬送手段の搬送速度以下の速度で搬送する第2の搬送手段と、
前記検査画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に移す移送手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
第1の記録媒体に前記所望の画像を記録する前に第2の記録媒体に前記検査画像を記録し、前記第1の記録媒体に前記所望の画像を記録した後に第3の記録媒体に前記検査画像を記録するように、前記記録ヘッドを制御する制御手段と、
前記読取り手段による前記検査画像の読取り結果に基づいて、インクの吐出状態が異常な不良ノズルを検査する検査手段と、
前記第2および第3の記録媒体に記録された前記検査画像の両方から前記不良ノズルが検査されないときに、前記第1の搬送手段によって搬送される前記第1の記録媒体を第1の搬出位置に搬出し、前記第2および第3の記録媒体に記録された前記検査画像の少なくとも一方から前記不良ノズルが検査されたときに、前記第1の搬送手段によって搬送される前記第1の記録媒体を第2の搬出位置に搬出する搬出手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記所望の画像が記録される記録媒体と前記検査画像が記録される記録媒体は、前記所望の画像および前記検査画像が記録される前は連続する記録媒体であって、前記所望の画像および前記検査画像が記録された後に分離されることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記連続する記録媒体はロール状に巻かれた連続シートであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記連続する記録媒体を切断するためのカッタを備えることを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、前記記録ヘッドと対向する記録位置を通して搬送される記録媒体に、所望の画像の他に、前記ノズルのインクの吐出状態を検査するための検査画像を記録し、前記記録媒体に記録された前記検査画像を読取り手段により読み取って前記ノズルのインクの吐出状態を検査するインクジェット記録方法であって、
前記記録位置を通る第1の搬送経路に沿って前記記録媒体を搬送する工程と、
前記読取り手段と対向する読取り位置を通る第2の搬送経路に沿って、前記記録媒体を前記第1の搬送工程の搬送速度以下の速度で搬送する工程と、
前記検査画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に移す工程と、
を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−10243(P2013−10243A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144091(P2011−144091)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】