インクジェット記録装置
【課題】搬送速度に応じた実印字の角度調整を行うにあたり、作業者の作業を容易にし、作業時間を短縮し、角度の微調整ができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクを噴出するノズルと、前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、を備えるインクジェット記録装置において、製造ライン速度に応じた実印字の角度調整機構を備える。
【解決手段】インクを噴出するノズルと、前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、を備えるインクジェット記録装置において、製造ライン速度に応じた実印字の角度調整機構を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造ライン搬送速度に応じた印字対象物の実印字文字角度調整可能なインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンティニュアス式のインクジェット記録装置は、印字対象物に対し離れた距離からインク粒子を噴出して印字する非接触印字方式で印字する装置である。コンティニュアス式のインクジェット記録装置はノズルのオリフィスから常時連続的にインクを噴出する。噴出されたインク粒子はのうち、印字に使用されなかったインク粒子はインク回収機構であるガターに回収されるようになっている。
【0003】
コンティニュアス式のインクジェット記録装置は、主にベルトコンベア等の搬送ラインにより搬送される製品に対する賞味期限、ロット番号、製造番号等、の各種印字に使用されるものである(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−131917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかるインクジェット記録装置において印字を行う場合、噴出されたインク粒子が搬送される印字対象物に着弾し印字する。実際に印字対象物に印刷された実印字文字の角度は搬送速度により異なる。印字品質を良好なものとするため、例えば、傾いた実印字に対しては補正を行うが、インク粒子の噴出角度調整のためにノズルの角度調整が必要となる。搬送速度が高速になるにつれ、印字対象物に印字を行うと、その実印字は傾く傾向となる。そのため、実印字に傾きがないように搬送方向に対する印字ヘッドの角度調整を行う必要がある。
【0006】
従来のインクジェット記録装置の実印字の角度調整について説明を行う。まず、印字ヘッドを治具に設置し、印字可能な状態とする。実際に、搬送ラインに印字対象物を搬送させ印字する。実印字結果を確認し、搬送速度により実印字の傾きが発生する。印字傾きを補正するため、印字ヘッドを回転させ、再び印字確認を行う。以上を繰り返しながら、印字の傾きの補正を行っていく。
【0007】
従来は、特許文献1に示すように偏向電極は印字ヘッド基台に固定されている。従来技術であると、実印字の傾きを調整するためには、印字ヘッドごと動かさなければならないため、印字傾きの調整には、一度設置した印字ヘッドの固定を解除しなければならなく、調整作業は時間がかかる。また、角度の微調整は難しい。
【0008】
印字ヘッドを治具に設置した初期状態で印字対象物の搬送速度が低速(例えば、約20m/分)で印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定の場合、印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となり理想的な実印字ができる。印字対象物の搬送速度が高速になるにつれ、上述印字ヘッド位置で印字を行うと、実印字は傾く。印字対象物搬送方向に対して、搬送速度が高速時(例えば、約120m/分)に傾きのない実印字とするには、実際の製造ラインで実印字を行い印字ヘッドの傾き方を調整しながら実印字確認を繰り返し行わなければならなく、理想とする印字品質にするまでに作業時間がかかる課題が挙げられる。
【0009】
逆に、初期状態で搬送速度が高速時に傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定になっている場合、搬送速度が低速になるにつれ、上述印字ヘッド位置で印字を行うと、実印字は傾く。印字対象物搬送方向に対して、搬送速度が低速時に傾きのない実印字とするには、実際の製造ラインで実印字を行い印字ヘッドの傾き方を調整しながら実印字確認を繰り返し行わなければならなく、理想とする印字品質にするまでに作業時間がかかる課題が挙げられる。
【0010】
また、実印字の傾きを調整には印字ヘッドごと動かしながら調整をしなければならない。印字ヘッドを動かすには印字ヘッド固定治具の調整も必要となるため、作業時間がかかり、微調整が難しいという課題が挙げられる。
【0011】
本発明の目的は、搬送速度に応じた実印字の角度調整を行うにあたり、作業者の作業を容易にし、作業時間を短縮し、角度の微調整ができるインクジェット記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する為、例えば、インクを噴出するノズルと、前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、を備えるインクジェット記録装置において、製造ライン速度に応じた実印字の角度調整機構を備えるという構成をとる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来の印字ヘッドを動かすことによる実印字角度調整作業に比べ、実印字角度調整が容易にでき、実印字角度の微調整が可能となる。
【0014】
また、本発明によれば、実印字角度調整の為の作業時間が短縮される為、作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態を示すインクジェット記録システムの機能ブロック図である。
【図2】印字ヘッドの基本構造を示す概略図である。
【図3(a)】帯電インク粒子の偏向の原理を表す図である
【図3(b)】偏向電極の基本的な位置を示す図である。
【図3(c)】偏向電極をインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させた状態を表す図である。
【図4】本発明によるインクジェット記録装置の偏向電極回転機構図である。
【図5(a)】偏向電極の基本的な位置を示す斜視図である。
【図5(b)】図5(a)の偏向電極を回転させた状態を示す斜視図である。
【図6(a)】偏向電極の基本的な位置での帯電インク粒子の偏向の原理を示す概略図である。
【図6(b)】図6(a)の偏向電極位置において、ライン速度が高速(例えば約120m/分)の場合で印字対象物に印刷した実印字(文字サイズ:5×7)である。
【図7(a)】本発明により、偏向電極をインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させた状態での偏向の原理を示す概略図である。
【図7(b)】図7(a)の偏向電極位置において、ライン速度が高速(例えば約120m/分)の場合で印字対象物に印刷した実印字(文字サイズ:5×7)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
[インクジェット記録装置]
インクジェット記録装置100は、印字を行う印字ヘッド部とこれに接続されてインク供給管のインク循環経路、インク容器、ポンプ等を含むインクジェット記録装置本体で構成される。印字ヘッド部はインクジェット記録装置本体とチューブで連結して、インクジェット記録装置本体と別の位置に配置することができるように構成されている。
【0018】
図1は本発明の一実施形態を示すインクジェット記録システムの機能ブロック図である。以上を用いて、本発明のインクジェット記録システムを説明する。
【0019】
[インクジェット記録装置本体部]
インクジェット記録装置全体を制御するMPU(マイクロプロセッシングユニット)101と、インクジェット記録装置内で一時的にデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリー)102と、プログラムなどをあらかじめ記憶するROM(リードオンリーメモリー)103と、印字する内容等を表示する表示装置104と、パネルインターフェース105と、印字する文字の高さ等の設定値を入力する操作パネル106と、印字対象物検知回路107と、インクジェット記録装置100の印字に関する全般的な制御を行う印字制御回路108と、インク粒子112bに帯電させるビデオデータを記憶しておくビデオRAM109と、インク粒子112bを帯電する帯電電圧を発生する帯電電圧発生回路110と、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bと、データ等を送るバスライン111で繋がれている。
【0020】
[印字機構である印字ヘッド部]
インク112と、インク112を保持するインク容器113と、インクを印字対象物124の搬送軌道に向けて噴出するノズル114と、ノズル114から噴出したインク(インク柱)112aが分離してインク粒子112bになる領域に帯電電界を発生して、インク粒子112bが帯電するように設置した帯電電極115と、インク粒子112bの飛行通路に偏向電界を発生して帯電したインク112bを偏向する偏向電極(116a、116b)と、偏向電極(116a、116b)に偏向電圧を印加する偏向電源117と、印字に使用しなかったインク粒子112bを回収するガター118と、インク容器113内のインク112を汲み上げ加圧して前記ノズル114に供給する供給ポンプ119と、コンベア123によって搬送される印字対象物124が印字領域に到来したときに反応する印字対象物検知センサ120、偏向電極回転機構を備える。
【0021】
[インク噴出と印字]
パネルインターフェース105を介して、操作パネル106で印字する内容等の情報を入力すると、MPU101は、ROM103に記憶されているプログラムにより、インク粒子112bへ帯電させるビデオデータを印字情報に応じて作成し、バスライン111を介してビデオRAM109へ格納する。印字対象物検知センサ120が印字対象物を検知すると、印字対象物検知回路107を通じて、MPU101へ印字開始の指令が届く。MPU101はビデオRAM109に記憶しているビデオデータをバスライン111を介して文字信号発生回路110へ送る。文字信号発生回路110は送られてきたビデオデータを帯電信号に変更する。印字制御回路108バスライン111を介してこの帯電信号を帯電電極115送出するタイミングをコントロールする。
【0022】
印字ヘッド114内部では、噴出経路に所定の圧力に加圧したインクを供給する。また、印字ヘッド114内部では電圧により圧電振動子を振動させてインクを加振させ、粒子化する。粒子化されたインク112bはオリフィス部からインクを噴出させる。粒子化されたインクは、帯電電極115へ送出するタイミングをコントロールされた帯電信号で、帯電電極に該帯電電圧が加えることにより帯電し、更に偏向電極(116a、116b)によって偏向されて外部に出射され、印字対象物124まで飛翔して付着し印字が行われる。
【0023】
帯電電極115で帯電電圧印加され、帯電量の大きいインク粒子112bは偏向量が大きく、帯電量の小さい粒子は偏向量が小さくなる。帯電量の小さいインク粒子112bは偏向電極(116a、116b)によって、小さく偏向され、印字文字の下段部の印字に使用される121。帯電量の大きいインク粒子112bは偏向電極(116a、116b)によって、大きく偏向され、印字文字の上段部の印字に使用される122。印字に使用されなかったインク、すなわち、帯電されなかったインク粒子112bはガター118により回収され、ポンプ119によって再び印字ヘッドへ供給される。以上の方法によりインクジェット記録装置は印字を行う。
【0024】
図2は印字ヘッドの基本構造を示す概略図である。印字ヘッドは、図2に示されるように、インク柱112aを吐出するノズル114を有し、ノズル114には装置本体内に配置されたインク容器つまりインク容器113内のインクを供給するインク供給路204が接続され、インク供給路204には供給ポンプ119が設けられている。インク容器113内のインクは、供給ポンプ119に吸引、加圧されてインク柱112aとなってノズル114の噴出口201から吐出される。ノズル114には電歪素子203が備えられており、インクには電歪素子203により所定の周波数で振動が加えられてノズル114から吐出されるインク柱112aは粒子化するようになっている。これにより、生成されるインク粒子112bの数は、電歪素子203に印加される励振電圧の周波数により決定され、その周波数と同数となる。
【0025】
ノズル114の前方には帯電電極207が配置されており、インク粒子112bには印字情報に対応した大きさの電圧を帯電電極207に印加することによって電荷が与えられるようになっている。帯電電極207の前方にはプラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bが配置されており、帯電電極207により帯電されたインク粒子112bは、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bの間の電界中を飛翔している間に帯電量に比例した力を受けて偏向し、印字対象物124に向かって飛翔して印字対象物124に着弾する。その際に、インク粒子112bは帯電量に応じて矢印Rで示す偏向方向の着弾位置が変化し、さらに偏向方向Rと直行する搬送方向Tにベルトコンベア123が印字対象物124を移動させることで、偏向方向と直行した方向にもインク粒子112bを着弾させることが可能となり、複数の着弾粒子によって文字や図形が印字対象物124にマーキングされることになる。
【0026】
印字に使用されないインク粒子112bを回収するために、ノズル114の噴出口201に対向して印字ヘッド内にはガター118が配置されており、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bの間を偏向されずに直線的に飛翔するインク粒子112bはガター118により捕捉される。捕捉されたインク粒子112bは、インク回収路204によりインク容器113に回収されるようになっている。
【0027】
次に、本発明である製造ラインの搬送速度に応じた実印字の角度調整機構を備えるインクジェット記録装置の説明を行う。
【0028】
本発明に用いる実印字角度調整原理の説明をする。
図3(a)に示すように、帯電インク粒子はマイナスの電荷を帯びており、プラス偏向電極に引き寄せられるため、図3(a)のように帯電インク粒子は飛翔する。図3(b)、図3(c)はガター側から見た図である。図3(b)に示す偏向電極の位置を基本的な位置とすると帯電インク粒子飛翔方向Uとなる。次に、図3(c)に示すように、偏向電極のインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させると、帯電インク粒子はインク粒子飛翔軸を中心とする飛翔角度調整すると、インク粒子飛翔方向Uとなり、実印字の角度調整が可能となる。
【0029】
本発明に用いる偏向電極回転機構の説明をする。
図4に示すように、偏向電極回転機構は印字ヘッド基台401に絶縁物でできた偏向電極回転台402を挟み込むように設置する。その偏向電極回転台402には偏向電極のプラス側、マイナス側にそれぞれ、調整ねじA403、調整ねじB404が取り付いている。
【0030】
本発明に用いる偏向電極回転機構動作方法を説明する。
図5(a)に示す位置を偏向電極の基本的な位置とする。偏向電極を回転させると図5(b)に示す状態となる。この回転の調整方法としては、調整ねじA403、調整ねじB404を緩め手動にて偏向電極回転台を回転させる。その後、回転した位置で調整ねじA403、調整ねじB404を締め固定する。回転の微調整が可能であるため、実印字がわずかに傾いている場合でも、傾き調整が可能となる。また、偏向電極回転をする際、インク噴出時でも調整可能となっている。
【0031】
本発明である実印字角度調整方法の説明を行う。
図6(a)に示すように、偏向電極を従来技術と同様な基本的な位置に設定し、製造ラインに印字対象物を搬送させ、印字を行う。図6(b)に示すように、初期状態として、印字対象物の搬送速度が低速で印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定となっている場合、その印字ヘッドの固定のままでは搬送速度が高速になるほど、実印字の傾きは大きくなる。この実印字の傾きを改善するため、図7(a)に示すように偏向電極回転機構により、偏向電極をインク粒子飛翔軸中心に回転させる。このように偏向電極を回転させた後、再び印字対象物に印字を行い、実印字の確認を行う。偏向電極をインク粒子飛翔軸中心に回転させると図7(b)に示すように、実印字文字に傾きがないように実印字ができる。この傾きのない実印字を理想的な実印字文字が印字できたと判別する。また、偏向電極を回転させた後、実印字文字にまだ傾きがみられる場合、更に偏向電極を回転させることで、実印字文字の角度調整を行う。以上を繰り返し、実印字の傾きがなくなるように調整を行う。
【符号の説明】
【0032】
100 … インクジェット記録装置、101 … MPU(マイクロプロセッシングユニット)、102 … RAM(ランダムアクセスメモリー)、103 … ROM(リードオンリーメモリー)、104 … 表示装置、105 … パネルインターフェース、106 … 操作パネル、107 … 印字対象物検知回路、108 … 印字制御回路、109 … ビデオRAM、110 … 帯電電圧発生回路、111 … バスライン、112 … インク、112a… インク(インク柱)、112b… 帯電したインク粒子、113 … インク容器、114 … ノズル、115 … 帯電電極、116a … プラス偏向電極、116b … マイナス偏向電極、117 … 偏向電源、118 … ガター、119 … 供給ポンプ、120 … 印字対象物検知センサ、121 … 下段部の印字ドット、122 … 上段部の印字ドット、123 … コンベア、124 …印字対象物、201 … 噴出孔、202 … インク供給路、203 … 電歪素子、204 … インク回収路、401 … 印字ヘッド基台、402… 偏向電極回転台、403 … 調整ねじA、404 … 調整ねじB
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造ライン搬送速度に応じた印字対象物の実印字文字角度調整可能なインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンティニュアス式のインクジェット記録装置は、印字対象物に対し離れた距離からインク粒子を噴出して印字する非接触印字方式で印字する装置である。コンティニュアス式のインクジェット記録装置はノズルのオリフィスから常時連続的にインクを噴出する。噴出されたインク粒子はのうち、印字に使用されなかったインク粒子はインク回収機構であるガターに回収されるようになっている。
【0003】
コンティニュアス式のインクジェット記録装置は、主にベルトコンベア等の搬送ラインにより搬送される製品に対する賞味期限、ロット番号、製造番号等、の各種印字に使用されるものである(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−131917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかるインクジェット記録装置において印字を行う場合、噴出されたインク粒子が搬送される印字対象物に着弾し印字する。実際に印字対象物に印刷された実印字文字の角度は搬送速度により異なる。印字品質を良好なものとするため、例えば、傾いた実印字に対しては補正を行うが、インク粒子の噴出角度調整のためにノズルの角度調整が必要となる。搬送速度が高速になるにつれ、印字対象物に印字を行うと、その実印字は傾く傾向となる。そのため、実印字に傾きがないように搬送方向に対する印字ヘッドの角度調整を行う必要がある。
【0006】
従来のインクジェット記録装置の実印字の角度調整について説明を行う。まず、印字ヘッドを治具に設置し、印字可能な状態とする。実際に、搬送ラインに印字対象物を搬送させ印字する。実印字結果を確認し、搬送速度により実印字の傾きが発生する。印字傾きを補正するため、印字ヘッドを回転させ、再び印字確認を行う。以上を繰り返しながら、印字の傾きの補正を行っていく。
【0007】
従来は、特許文献1に示すように偏向電極は印字ヘッド基台に固定されている。従来技術であると、実印字の傾きを調整するためには、印字ヘッドごと動かさなければならないため、印字傾きの調整には、一度設置した印字ヘッドの固定を解除しなければならなく、調整作業は時間がかかる。また、角度の微調整は難しい。
【0008】
印字ヘッドを治具に設置した初期状態で印字対象物の搬送速度が低速(例えば、約20m/分)で印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定の場合、印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となり理想的な実印字ができる。印字対象物の搬送速度が高速になるにつれ、上述印字ヘッド位置で印字を行うと、実印字は傾く。印字対象物搬送方向に対して、搬送速度が高速時(例えば、約120m/分)に傾きのない実印字とするには、実際の製造ラインで実印字を行い印字ヘッドの傾き方を調整しながら実印字確認を繰り返し行わなければならなく、理想とする印字品質にするまでに作業時間がかかる課題が挙げられる。
【0009】
逆に、初期状態で搬送速度が高速時に傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定になっている場合、搬送速度が低速になるにつれ、上述印字ヘッド位置で印字を行うと、実印字は傾く。印字対象物搬送方向に対して、搬送速度が低速時に傾きのない実印字とするには、実際の製造ラインで実印字を行い印字ヘッドの傾き方を調整しながら実印字確認を繰り返し行わなければならなく、理想とする印字品質にするまでに作業時間がかかる課題が挙げられる。
【0010】
また、実印字の傾きを調整には印字ヘッドごと動かしながら調整をしなければならない。印字ヘッドを動かすには印字ヘッド固定治具の調整も必要となるため、作業時間がかかり、微調整が難しいという課題が挙げられる。
【0011】
本発明の目的は、搬送速度に応じた実印字の角度調整を行うにあたり、作業者の作業を容易にし、作業時間を短縮し、角度の微調整ができるインクジェット記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する為、例えば、インクを噴出するノズルと、前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、を備えるインクジェット記録装置において、製造ライン速度に応じた実印字の角度調整機構を備えるという構成をとる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来の印字ヘッドを動かすことによる実印字角度調整作業に比べ、実印字角度調整が容易にでき、実印字角度の微調整が可能となる。
【0014】
また、本発明によれば、実印字角度調整の為の作業時間が短縮される為、作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態を示すインクジェット記録システムの機能ブロック図である。
【図2】印字ヘッドの基本構造を示す概略図である。
【図3(a)】帯電インク粒子の偏向の原理を表す図である
【図3(b)】偏向電極の基本的な位置を示す図である。
【図3(c)】偏向電極をインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させた状態を表す図である。
【図4】本発明によるインクジェット記録装置の偏向電極回転機構図である。
【図5(a)】偏向電極の基本的な位置を示す斜視図である。
【図5(b)】図5(a)の偏向電極を回転させた状態を示す斜視図である。
【図6(a)】偏向電極の基本的な位置での帯電インク粒子の偏向の原理を示す概略図である。
【図6(b)】図6(a)の偏向電極位置において、ライン速度が高速(例えば約120m/分)の場合で印字対象物に印刷した実印字(文字サイズ:5×7)である。
【図7(a)】本発明により、偏向電極をインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させた状態での偏向の原理を示す概略図である。
【図7(b)】図7(a)の偏向電極位置において、ライン速度が高速(例えば約120m/分)の場合で印字対象物に印刷した実印字(文字サイズ:5×7)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
[インクジェット記録装置]
インクジェット記録装置100は、印字を行う印字ヘッド部とこれに接続されてインク供給管のインク循環経路、インク容器、ポンプ等を含むインクジェット記録装置本体で構成される。印字ヘッド部はインクジェット記録装置本体とチューブで連結して、インクジェット記録装置本体と別の位置に配置することができるように構成されている。
【0018】
図1は本発明の一実施形態を示すインクジェット記録システムの機能ブロック図である。以上を用いて、本発明のインクジェット記録システムを説明する。
【0019】
[インクジェット記録装置本体部]
インクジェット記録装置全体を制御するMPU(マイクロプロセッシングユニット)101と、インクジェット記録装置内で一時的にデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリー)102と、プログラムなどをあらかじめ記憶するROM(リードオンリーメモリー)103と、印字する内容等を表示する表示装置104と、パネルインターフェース105と、印字する文字の高さ等の設定値を入力する操作パネル106と、印字対象物検知回路107と、インクジェット記録装置100の印字に関する全般的な制御を行う印字制御回路108と、インク粒子112bに帯電させるビデオデータを記憶しておくビデオRAM109と、インク粒子112bを帯電する帯電電圧を発生する帯電電圧発生回路110と、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bと、データ等を送るバスライン111で繋がれている。
【0020】
[印字機構である印字ヘッド部]
インク112と、インク112を保持するインク容器113と、インクを印字対象物124の搬送軌道に向けて噴出するノズル114と、ノズル114から噴出したインク(インク柱)112aが分離してインク粒子112bになる領域に帯電電界を発生して、インク粒子112bが帯電するように設置した帯電電極115と、インク粒子112bの飛行通路に偏向電界を発生して帯電したインク112bを偏向する偏向電極(116a、116b)と、偏向電極(116a、116b)に偏向電圧を印加する偏向電源117と、印字に使用しなかったインク粒子112bを回収するガター118と、インク容器113内のインク112を汲み上げ加圧して前記ノズル114に供給する供給ポンプ119と、コンベア123によって搬送される印字対象物124が印字領域に到来したときに反応する印字対象物検知センサ120、偏向電極回転機構を備える。
【0021】
[インク噴出と印字]
パネルインターフェース105を介して、操作パネル106で印字する内容等の情報を入力すると、MPU101は、ROM103に記憶されているプログラムにより、インク粒子112bへ帯電させるビデオデータを印字情報に応じて作成し、バスライン111を介してビデオRAM109へ格納する。印字対象物検知センサ120が印字対象物を検知すると、印字対象物検知回路107を通じて、MPU101へ印字開始の指令が届く。MPU101はビデオRAM109に記憶しているビデオデータをバスライン111を介して文字信号発生回路110へ送る。文字信号発生回路110は送られてきたビデオデータを帯電信号に変更する。印字制御回路108バスライン111を介してこの帯電信号を帯電電極115送出するタイミングをコントロールする。
【0022】
印字ヘッド114内部では、噴出経路に所定の圧力に加圧したインクを供給する。また、印字ヘッド114内部では電圧により圧電振動子を振動させてインクを加振させ、粒子化する。粒子化されたインク112bはオリフィス部からインクを噴出させる。粒子化されたインクは、帯電電極115へ送出するタイミングをコントロールされた帯電信号で、帯電電極に該帯電電圧が加えることにより帯電し、更に偏向電極(116a、116b)によって偏向されて外部に出射され、印字対象物124まで飛翔して付着し印字が行われる。
【0023】
帯電電極115で帯電電圧印加され、帯電量の大きいインク粒子112bは偏向量が大きく、帯電量の小さい粒子は偏向量が小さくなる。帯電量の小さいインク粒子112bは偏向電極(116a、116b)によって、小さく偏向され、印字文字の下段部の印字に使用される121。帯電量の大きいインク粒子112bは偏向電極(116a、116b)によって、大きく偏向され、印字文字の上段部の印字に使用される122。印字に使用されなかったインク、すなわち、帯電されなかったインク粒子112bはガター118により回収され、ポンプ119によって再び印字ヘッドへ供給される。以上の方法によりインクジェット記録装置は印字を行う。
【0024】
図2は印字ヘッドの基本構造を示す概略図である。印字ヘッドは、図2に示されるように、インク柱112aを吐出するノズル114を有し、ノズル114には装置本体内に配置されたインク容器つまりインク容器113内のインクを供給するインク供給路204が接続され、インク供給路204には供給ポンプ119が設けられている。インク容器113内のインクは、供給ポンプ119に吸引、加圧されてインク柱112aとなってノズル114の噴出口201から吐出される。ノズル114には電歪素子203が備えられており、インクには電歪素子203により所定の周波数で振動が加えられてノズル114から吐出されるインク柱112aは粒子化するようになっている。これにより、生成されるインク粒子112bの数は、電歪素子203に印加される励振電圧の周波数により決定され、その周波数と同数となる。
【0025】
ノズル114の前方には帯電電極207が配置されており、インク粒子112bには印字情報に対応した大きさの電圧を帯電電極207に印加することによって電荷が与えられるようになっている。帯電電極207の前方にはプラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bが配置されており、帯電電極207により帯電されたインク粒子112bは、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bの間の電界中を飛翔している間に帯電量に比例した力を受けて偏向し、印字対象物124に向かって飛翔して印字対象物124に着弾する。その際に、インク粒子112bは帯電量に応じて矢印Rで示す偏向方向の着弾位置が変化し、さらに偏向方向Rと直行する搬送方向Tにベルトコンベア123が印字対象物124を移動させることで、偏向方向と直行した方向にもインク粒子112bを着弾させることが可能となり、複数の着弾粒子によって文字や図形が印字対象物124にマーキングされることになる。
【0026】
印字に使用されないインク粒子112bを回収するために、ノズル114の噴出口201に対向して印字ヘッド内にはガター118が配置されており、プラス偏向電極116a、マイナス偏向電極116bの間を偏向されずに直線的に飛翔するインク粒子112bはガター118により捕捉される。捕捉されたインク粒子112bは、インク回収路204によりインク容器113に回収されるようになっている。
【0027】
次に、本発明である製造ラインの搬送速度に応じた実印字の角度調整機構を備えるインクジェット記録装置の説明を行う。
【0028】
本発明に用いる実印字角度調整原理の説明をする。
図3(a)に示すように、帯電インク粒子はマイナスの電荷を帯びており、プラス偏向電極に引き寄せられるため、図3(a)のように帯電インク粒子は飛翔する。図3(b)、図3(c)はガター側から見た図である。図3(b)に示す偏向電極の位置を基本的な位置とすると帯電インク粒子飛翔方向Uとなる。次に、図3(c)に示すように、偏向電極のインク粒子飛翔軸を中心にθ回転させると、帯電インク粒子はインク粒子飛翔軸を中心とする飛翔角度調整すると、インク粒子飛翔方向Uとなり、実印字の角度調整が可能となる。
【0029】
本発明に用いる偏向電極回転機構の説明をする。
図4に示すように、偏向電極回転機構は印字ヘッド基台401に絶縁物でできた偏向電極回転台402を挟み込むように設置する。その偏向電極回転台402には偏向電極のプラス側、マイナス側にそれぞれ、調整ねじA403、調整ねじB404が取り付いている。
【0030】
本発明に用いる偏向電極回転機構動作方法を説明する。
図5(a)に示す位置を偏向電極の基本的な位置とする。偏向電極を回転させると図5(b)に示す状態となる。この回転の調整方法としては、調整ねじA403、調整ねじB404を緩め手動にて偏向電極回転台を回転させる。その後、回転した位置で調整ねじA403、調整ねじB404を締め固定する。回転の微調整が可能であるため、実印字がわずかに傾いている場合でも、傾き調整が可能となる。また、偏向電極回転をする際、インク噴出時でも調整可能となっている。
【0031】
本発明である実印字角度調整方法の説明を行う。
図6(a)に示すように、偏向電極を従来技術と同様な基本的な位置に設定し、製造ラインに印字対象物を搬送させ、印字を行う。図6(b)に示すように、初期状態として、印字対象物の搬送速度が低速で印字対象物の搬送方向に対して傾きのない実印字となるような印字ヘッドの固定となっている場合、その印字ヘッドの固定のままでは搬送速度が高速になるほど、実印字の傾きは大きくなる。この実印字の傾きを改善するため、図7(a)に示すように偏向電極回転機構により、偏向電極をインク粒子飛翔軸中心に回転させる。このように偏向電極を回転させた後、再び印字対象物に印字を行い、実印字の確認を行う。偏向電極をインク粒子飛翔軸中心に回転させると図7(b)に示すように、実印字文字に傾きがないように実印字ができる。この傾きのない実印字を理想的な実印字文字が印字できたと判別する。また、偏向電極を回転させた後、実印字文字にまだ傾きがみられる場合、更に偏向電極を回転させることで、実印字文字の角度調整を行う。以上を繰り返し、実印字の傾きがなくなるように調整を行う。
【符号の説明】
【0032】
100 … インクジェット記録装置、101 … MPU(マイクロプロセッシングユニット)、102 … RAM(ランダムアクセスメモリー)、103 … ROM(リードオンリーメモリー)、104 … 表示装置、105 … パネルインターフェース、106 … 操作パネル、107 … 印字対象物検知回路、108 … 印字制御回路、109 … ビデオRAM、110 … 帯電電圧発生回路、111 … バスライン、112 … インク、112a… インク(インク柱)、112b… 帯電したインク粒子、113 … インク容器、114 … ノズル、115 … 帯電電極、116a … プラス偏向電極、116b … マイナス偏向電極、117 … 偏向電源、118 … ガター、119 … 供給ポンプ、120 … 印字対象物検知センサ、121 … 下段部の印字ドット、122 … 上段部の印字ドット、123 … コンベア、124 …印字対象物、201 … 噴出孔、202 … インク供給路、203 … 電歪素子、204 … インク回収路、401 … 印字ヘッド基台、402… 偏向電極回転台、403 … 調整ねじA、404 … 調整ねじB
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字ヘッド基台に搭載されたインクを噴出するノズルと、
前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、
前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、
前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、
前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、
前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、
を備えるインクジェット記録装置において、
製造ライン速度に応じた搬送される印字対象物への搬送方向に対して傾きのない実印字となるように実印字の角度調整機構を備えるインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記角度調整機構は、前記偏向電極を前記ノズルから噴出されたインク粒子の飛翔軸を中心に回転可能とする偏向電極回転機構であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記偏向電極回転機構は前記印字ヘッド基台に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項1】
印字ヘッド基台に搭載されたインクを噴出するノズルと、
前記ノズルから噴出したインクにより形成されるインク粒子に帯電させる帯電電極と、
前記帯電電極により帯電させられたインク粒子の飛翔方向を偏向させる偏向電極と、
前記偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、
前記帯電電極より帯電されなかったインク粒子を回収するガターと、
前記ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、
を備えるインクジェット記録装置において、
製造ライン速度に応じた搬送される印字対象物への搬送方向に対して傾きのない実印字となるように実印字の角度調整機構を備えるインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記角度調整機構は、前記偏向電極を前記ノズルから噴出されたインク粒子の飛翔軸を中心に回転可能とする偏向電極回転機構であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記偏向電極回転機構は前記印字ヘッド基台に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【図1】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図4】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【公開番号】特開2012−206385(P2012−206385A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73886(P2011−73886)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(502129933)株式会社日立産機システム (1,140)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(502129933)株式会社日立産機システム (1,140)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]