説明

インクリメンタル位置測定機構の位置信号を監視するための監視ユニットおよび方法

【課題】インクリメンタル位置測定機構の位置信号を監視するための監視ユニットおよび方法を提供する。
【解決手段】監視ユニット200において、走査ユニット16によるインクリメンタル目盛格子トラック14の走査から得られ、互いに位相がずれている少なくとも2つの位置信号P0、P90、P180、P270が入力される。監視ユニット200は、様々な位置信号P0、P90、P180、P270から、位置に応じた少なくとも2つの状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を生成することができる信号結合ユニット210と、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4が送信される評価ユニット220からなり、評価ユニット220では状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4の比較によって無効の状態を確定することができ、無効の状態が確定された場合にエラー信号Fを生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクリメンタル位置測定機構の位置信号を監視するための監視ユニットおよび方法に関する。そのような監視ユニットまたはそのような方法は、既に位置測定機構で位置信号のエラーを認識できるようにする。
【背景技術】
【0002】
インクリメンタル位置測定機構は、特に工作機械およびオートメーション技術で普及している。インクリメンタル位置測定機構は、相対移動可能な2つの物体の相対位置を特定する働きをする。ここで、基本的に、長さ測定デバイスと角度測定デバイスに分けられる。長さ測定デバイスは、例えば工具機械の相対移動可能な2つの機械部品の相対位置を特定する働きをする。この目的で、例えばインクリメンタル目盛格子トラックを有するスケールの形態での実量器(Massverkoerperung)が2つの物体の一方に接続され、走査ユニットが他方に接続され、それにより、インクリメンタル目盛格子トラックの走査によって、位置に応じた走査信号が獲得され、それらの走査信号を用いて、インクリメンタル目盛格子トラックに沿った2つの物体の互いに対する移動の量を特定することができる。
【0003】
ロータリエンコーダという名称でも知られている角度測定デバイスも、同じ原理に従って構成される。スケールの代わりに、ここでは実量器として円板が用いられ、その円周にインクリメンタル目盛格子トラックが設けられる。円板は、測定対象のシャフトと一緒に回転するように接続され、一方、これに対して走査ユニットは固定して取り付けられている。
【0004】
ここで、位置信号の生成は、様々な物理的な走査原理、例えば光学走査、磁気走査、誘導走査、または容量走査に基づくことがある。
【0005】
走査ユニットによって周期的なインクリメンタル目盛格子トラックを走査するとき、出力側で、互いに位相がずれた少なくとも2つの周期的なアナログ位置信号が生じ、これらの位置信号が、インクリメンタル目盛格子トラックと走査ユニットの相対位置を特定するために評価される。インクリメンタル目盛格子トラックおよび走査ユニットは、好ましくは、進行速度が一定の場合に位置信号がほぼ正弦波形状であるように構成される。評価は、一方では、インクリメンタル目盛格子トラックの目盛格子周期の計数によって、他方では、目盛格子周期内の周期的な位置信号のさらなる細分によって行われる。
【0006】
1つまたは複数の位置信号の特性が例えば老化の影響によって変化するとき、位置信号の評価が正しくなくなる可能性があることが特に問題である。これは特に、位置信号の信号振幅がより小さくなるとき、またはオフセットが生じるときに起こることがある。位置測定機構に不具合があるかどうか、または実際に走査ユニットとインクリメンタル目盛格子トラックの相対運動があるか否かを確定することは、評価ユニットでは難しいことが多く、不可能なことさえある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第10200436号明細書
【特許文献2】ドイツ特許出願公開第10104373号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、インクリメンタル位置測定機構で位置信号のエラーが認識される構成を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1に記載の監視ユニットによって解決される。監視ユニットの有利な詳細は、請求項1の従属請求項から明らかである。
【0010】
ここで、インクリメンタル位置測定機構の位置信号を監視するための監視ユニットであって、入力側で少なくとも2つの位置信号が入力され、位置信号が、走査ユニットによるインクリメンタル目盛格子トラックの走査から得られ、互いに位相がずれている監視ユニットが提案される。監視ユニットは、信号結合ユニットを含み、信号結合ユニットによって、様々な位置信号から、位置に応じた少なくとも2つの状態データワードを生成することができ、さらに、評価ユニットを含み、評価ユニットに状態データワードが送信され、そこで、状態データワードの比較によって無効の状態を確定することができ、無効の状態が確定された場合にエラー信号を生成することができる。
【0011】
さらに、本発明の課題は、インクリメンタル位置測定機構で位置信号のエラーが認識される方法を提供することである。
【0012】
この課題は、請求項10に記載の方法によって解決される。この方法の有利な詳細は、請求項10の従属請求項から明らかである。
【0013】
監視ユニットによってインクリメンタル位置測定機構の位置信号を監視する方法であって、監視ユニットに入力側で少なくとも2つの位置信号が送信され、位置信号が、走査ユニットによるインクリメンタル目盛格子トラックの走査から得られ、互いに位相がずれており、本方法が、
・ 信号結合ユニットで、様々な位置信号から、位置に応じた少なくとも2つの状態データワードを生成するステップと、
・ 評価ユニットで、比較によって状態データワードの無効の状態を確定するステップと、
・ 評価ユニットで無効の状態が確定された場合にエラー信号を生成するステップと
を含む方法が提案される。
【0014】
本発明のさらなる利点および詳細は、図面に基づく以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による監視ユニットを備える位置測定機構の第1の例示的実施形態のブロック図である。
【図2】本発明による監視ユニットを備える位置測定機構の第2の例示的実施形態のブロック図である。
【図3】本発明による監視ユニットを備える位置測定機構の第3の例示的実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明による監視ユニット200を備える位置測定機構10のブロック図である。目盛格子支持体12にインクリメンタル目盛格子トラック14があり、インクリメンタル目盛格子トラック14が走査ユニット16によって走査される。位置測定機構10が直線運動を測定するデバイスであるか回転運動を測定するデバイスであるかに応じて、目盛格子支持体12は、スケールとして、または円板として構成される。第1の場合には、例えばスケールが第1の機械部品に取り付けられ、走査ユニット16が第2の機械部品に取り付けられる。第2の場合には、通常、円板がシャフトと共に回転するように接続され、これに対して走査ユニット16は静止しているように配置される。第1の機械部品がインクリメンタル目盛格子トラック14の方向で第2の機械部品に対して相対運動するとき、またはシャフトが回転するとき、走査ユニット16で位置信号が生じ、その評価が、相対位置変化に関する情報を与える。通常、(例えば基準マークを通過することにより)基準位置を特定するための手段も提供される。基準位置の特定後、基準位置に対して、インクリメンタル目盛格子トラック14に向かい合う走査ユニット16の絶対位置を特定することが可能である。
【0017】
インクリメンタル目盛格子トラック14と走査ユニット16の相対運動が一定の速度で行われる場合、位置信号は、好ましくはほぼ正弦波形状であり、インクリメンタル目盛格子トラック14の目盛格子周期に対応する周期を有する。互いに90°位相がずれた2つの位置信号を走査ユニットが生成する位置測定機構が知られている。同様に、120°位相がずれた3つの位置信号を処理する位置測定機構もある。しかし、互いに90°ずつ位相がずれた4つの位置信号を走査ユニットで生成することが特に有利であると分かっている。これは、特に、180°位相がずれた2つの信号対の差分処理により、高い信号振幅および外乱を受けにくい信号が実現されるからである。そのようなシステムが図1に示される。この例示的実施形態では、走査ユニット16は、インクリメンタル目盛格子トラック14を走査するための検出器ユニット15を含む。ここで、検出器ユニット15は、90°ずつ位相がずれた4つの走査信号を生成する。これらは、増幅ユニット17によって増幅され、その後、位置信号P0、P90、P180、およびP270として出力される。それらの位相位置に対応して、位置信号P0、P90、P180、およびP270を、0°位置信号P0、90°位置信号P90、180°位置信号P180、および270°位置信号P270と呼ぶ。
【0018】
走査の基礎となる物理的な原理は、本発明に関しては重要でない。したがって、例えば光学走査、磁気走査、誘導走査、あるいはまた容量走査でよい。
【0019】
位置信号P0、P90、P180、P270は信号処理ユニット18に送信され、信号処理ユニット18は、位置信号P0、P90、P180、P270から計数信号を生成し、それらの計数信号を用いて、走査ユニット16に対する目盛格子支持体またはインクリメンタル目盛格子トラック14の相対運動により生じる位置信号の変化を、符号すなわち運動方向に応じて計数することができる。この例示的実施形態では、信号処理ユニット18は比較器19を2つだけ含み、比較器19にそれぞれ、180°位相をずらされた2つの位置信号P0、P180またはP90、P270が送信される。したがって、主カウンタユニット20用の計数信号として、90°位相がずれた2つの矩形波信号が比較器19の出力で生じ、それらの矩形波信号は、位置信号P0、P90、P180、P270の信号周期の運動方向に応じた計数を可能にする。
【0020】
この点で、実際には信号処理ユニット18をかなり複雑に構成することができることに留意されたい。特に、信号処理ユニット18は、位置信号P0、P90、P180、P270のオフセット誤差、振幅誤差、および位相誤差を修正するための修正ユニットを含むことができる。
【0021】
計数信号は主カウンタユニット20に転送される。このようにして、主カウンタユニット20の出力で絶対位置値が生じ、その基本分解能は通常、インクリメンタル目盛格子トラック14の目盛格子周期である。
【0022】
90°位相がずれた2つの計数信号は、1つの目盛格子周期中に4つの状態組合せを経る。これらの状態組合せは、正弦波振動の4つの象限(0°〜90°;90°〜180°;180°〜270°;270°〜360°)に割り当てられ、したがって象限計数値とみなすこともできる。主カウンタユニット20は、これらを最下位ビット(LSB)として一緒に出力することができ、したがって分解能を信号周期の4分の1に簡単に高めることができる。
【0023】
次いで、主カウンタユニット20の出力がインターフェースユニット22に送信され、インターフェースユニット22は、例えば直列インターフェース接続によって後続電子回路100と接続される。ここで、後続電子回路100は、この直列インターフェースを介して、位置測定機構10に位置値(主カウンタユニット20のカウンタ状態)および場合によってはさらなる情報を要求することができる。
【0024】
全信号周期または信号周期の4分の1の分解能によって比較的粗い位置値を表すカウンタ値の生成の他に、さらに位置測定機構10において、位置信号P0、P90、P180、P270の補間によって高分解能の精密位置値を生成して同様にインターフェースユニット22に送信する手段(図示せず)も提供することができる。
【0025】
上述したように、インクリメンタル目盛格子トラックの評価に基づく位置測定機構10では、計数のための基準点を定める手段が提供される。これは、単純な場合には、インクリメンタル目盛格子トラック14に加えていわゆる基準マークを目盛格子支持体12に提供することによって行うことができ、基準マークは同様に走査ユニット16によって検知することができる。基準マークの検知の他に、主カウンタユニット20をリセットするか、または規定のスタート値に設定することができる。そのような手段は当業者には従来より知られており、ここではさらには詳述しない。
【0026】
本発明によれば、位置測定機構10での位置信号がさらに監視ユニット200に送信され、監視ユニット200は、位置信号の正確さを、状態組合せ、および位置に応じた状態組合せの順序に基づいて監視する。これについて、簡単な例は、互いに90°位相がずれており、位置信号のピーク間値の50%である基準値の上下で位置に応じて変動するほぼ正弦波形状の2つの位置信号に基づくものである。基準値よりも上の値を論理ハイレベルに、基準値よりも下の値を論理ローレベルに割り当てる場合、2つの位置値に関して4つの論理状態組合せが生じ、これらは、目盛格子支持体に対する走査ユニットの相対運動中に必ず相互に連続しなければならない。それに反して状態組合せが飛び越える場合、走査の誤動作が起因していることがある。
【0027】
監視機構200において、位置信号P0、P90、P180、P270は信号結合ユニット210に送信され、信号結合ユニット210は、位置信号P0、P90、P180、P270または位置信号グループから状態データワードを生成する。本発明は、走査ユニット16とインクリメンタル目盛格子トラック14の相対運動中にこれらの状態データワードがそれらの状態、すなわちそれらのデジタル値を予測可能に変えるという認識に基づく。ここで、状態データワードの生成のために様々な位置信号P0、P90、P180、P270または位置信号グループが参照されるとき、評価ユニット220でこれらの状態データワードを比較したときに実際の状態と期待される状態との差がある場合に位置信号P0、P90、P180、P270のエラーを認識することができる。
【0028】
すなわち、例えば、(既に上述したように位置信号の最大値と最小値との間にある基準値との信号比較によって)4つの位置信号P0、P90、P180、P270からそれぞれ1つずつ状態データワードが生成される場合、状態データワードの相互比較により、エラーのある位置信号が見出されることがある。同様に、位置信号P0、P90、P180、P270の対から状態データワードを生成することもでき、例えば、0°位置信号P0と90°位置信号P90の比較によって第1の状態データワードを、180°の位置信号P180と270°の位置信号P270の比較によって第2の状態データワードを生成することができる。
【0029】
図1に示される特に有利な実施形態では、4つの状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を生成するために、それぞれ、4つの位置信号P0、P90、P180、P270のうちの3つが参照され、これらが状態計数ユニット230、240、250、260に送信される。位置信号P0、P90、P180、P270が周期的であることにより、3つの選択される位置信号は常に、中心の位置信号と、それに対して90°先行する位置信号および90°後続する位置信号とを有する。
【0030】
第1の状態計数ユニット230には、0°位置信号P0、180°位置信号P180、および270°位置信号P270が送信される。この場合、270°位置信号P270が中心位置信号であり、180°位置信号P180が後続する信号であり、0°位置信号P0が先行する信号である。第1の比較器231が、0°位置信号P0を270°位置信号P270と比較し、第2の比較器232が、180°位置信号P180を270°位置信号P270と比較する。したがって、比較器231、232の出力には、信号処理ユニット18の比較器19の出力と同様に、互いに90°位相がずれた2つの計数信号が生じ、これらがカウンタ233に送信され、使用された位置信号P0、P180、P270の信号周期の符号または運動方向に応じた計数が行われる。
【0031】
第1の状態計数ユニット230と同様に、第2の状態計数ユニット240では、第1の比較器241が、(中心の)0°位置信号P0を(後続する)270°位置信号P270と比較し、第2の比較器242が、(中心の)0°位置信号P0を(先行する)90°位置信号P270と比較し、カウンタ243が信号周期を計数する。
【0032】
第3の状態計数ユニット250では、第1の比較器251が、(中心の)90°位置信号P90を(先行する)180°位置信号P180と比較し、第2の比較器252が、(中心の)90°位置信号P90を(後続する)0°位置信号P0と比較し、カウンタ253が信号周期を計数する。
【0033】
最後に、第4の状態計数ユニット260では、第1の比較器261が、(後続する)90°位置信号P90を(中心の)180°位置信号P180と比較し、第2の比較器262が、(先行する)270°位置信号P270を(中心の)180°位置信号P180と比較し、カウンタ263が、信号周期を計数するために提供される。
【0034】
まとめると、各状態計数ユニット230、240、250、260において、位置信号P0、P90、P180、P270のうちの1つは考慮されないままである。すなわち、ある位置信号の異常により、3つのカウンタが期待値からずれ(例えば停止し)、その位置信号を考慮しないカウンタは引き続き期待値を出力する。
【0035】
カウンタ233、243、253、263の導入は、実際の状態変化、すなわち目盛格子周期内での位置変化だけでなく、位置に応じた状態変化の推移も検知されるという特別な利点を有する。特に、インクリメンタル目盛格子トラック14に対する走査ユニット16の高い進行速度より状態変化が非常に速い場合、ここで、評価ユニット220で無効の状態を確定するために許容範囲が定められ、その許容範囲内では、状態計数ユニット230、240、250、260のカウンタ値が互いにずれてよい。
【0036】
図1での各状態計数ユニット230、240、250、260は、2つの比較器231、232、241、242、251、252、261、262を含む。しかし、比較器231と241、232と262、242と252、251と261はそれぞれ同じ位置信号を処理するので、比較器の出力がそれぞれ2つのカウンタに送信されるようにすれば、信号結合ユニット210における比較器の数を半分にすることができる。すなわち、例えば比較器231の出力が、第1の状態計数ユニット230にある第1のカウンタ233だけでなく、第2の状態計数ユニット240にある第2のカウンタ243にも送信されるとき、比較器241をなくすことができる。この場合、比較器231を第1の状態計数ユニット230にも第2の状態計数ユニット240にも割り当てることができる。
【0037】
カウンタ233、243、253、263の出力は、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を生成する。このとき、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4のビット数は、主カウンタユニット20のビット数に対応することがあり、したがって位置測定デバイスの全測定範囲を含む。これは、この場合には主カウンタユニット20がカウンタ値の他に冗長カウンタ値を利用可能にし、場合によってはインターフェースユニット22を介して一緒に出力することができるという特別な利点を有する。しかし実際には、大抵の場合、数ビット、例えば3ビットのみを提供し、カウンタをいわゆる循環カウンタとして構成すれば十分である。循環カウンタは、最高のカウンタ状態に達した後に再びゼロから始まり、または最低のカウンタ状態を下回ったときに最大値に飛ぶ。最小の状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4は1ビットのみを含む。比較器231、232のデジタル出力信号は既に上述したように象限計数値であるので、これらでカウンタ値を補うことができる。単純化された実施形態では、カウンタ233、243、253、263をなくすことができ、単に象限計数値を状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4として評価ユニット220に転送することができる。
【0038】
評価ユニット220は、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を比較し、無効の状態が生じたときにはエラー信号Fを生成する。このエラー信号Fは、例えばインターフェースユニット22に送信することができ、インターフェースユニット22から後続電子回路100に転送することができる。無効の状態は、一方では、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を互いに比較する(許容される公差を超えてカウンタ値が互いに離れる)ことによって、他方では、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4の値変化の妥当性を検査する(カウンタ値は各場合に1カウントの変化しか許されない)ことによって認識することができる。
【0039】
本発明は、実際の位置測定値を生成する主カウンタユニット20のカウンタ値が完全に、または部分的に(例えばいくつかの下位ビット)、評価ユニット220に送信され、これが同様に状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4と比較されるときに、さらに改良することができる。このようにすると、位置信号P0、P90、P180、P270が監視されるだけでなく、主カウンタユニット20のカウンタ値との相互比較によって、信号処理ユニット18および主カウンタユニット20を介する位置信号P0、P90、P180、P270の信号経路も監視される。
【0040】
図2は、本発明による監視ユニット200を備える位置測定機構の第2の例示的実施形態のブロック図である。前述の例示的実施形態とは異なり、この位置測定機構は、出力信号としてカウンタ値の形態でのデジタル位置値を生成せず、アナログ位置信号P0、P90、P180、P270を差動増幅器30、31によって増幅して、さらなる処理のために後続電子回路100に出力する。
【0041】
しかしながら、状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4を生成するための信号経路と差動増幅器30、31の出力信号との相互比較を可能にするために、監視ユニット200は、図1の例示的実施形態からの比較器19および主カウンタユニット20と同様に、さらに、デジタルカウンタ値を生成するための2つの比較器270と補助カウンタユニット271を含む。ここでは、位置測定機構の全測定領域を検知する必要はないので、補助カウンタユニット271は数ビットに制限することができる。また、ここでは、比較器270の出力信号を、評価ユニット220における状態データワードZ1、Z2、Z3、Z4との比較のための象限計数値として参照することができる。
【0042】
これらの差動増幅器30、31も、信号処理の非常に単純化された変形形態にすぎない。実際には、差動増幅器30、31の代わりに、かなり複雑な回路を設けることができ、そのような回路は、純粋な増幅機能の他に、位置信号P0、P90、P180、P270のさらなる処理を行い、例えばオフセット誤差および/または位相誤差の修正、または位置信号P0、P90、P180、P270に対する出力信号の合成周波数逓倍を行う。
【0043】
あるいは、差動増幅器30、31は、アナログ出力信号ではなく象限計数値を生成して、いわゆる直交信号としてさらなる評価のために後続電子回路100に直接出力することもできる。
【0044】
この例示的実施形態では、デジタル情報を伝送するためのインタフェースユニットが提供されないので、エラー信号Fは、個別のラインを介して後続電子回路100に出力することができる。個別のラインが望ましくない場合、出力信号ラインを介して間接的にエラーの信号伝達を行うこともできる。したがって、図2の例示的実施形態では、差動増幅器30、31の出力信号がスイッチ素子32、33を介して導かれる。ここで、エラー信号Fの発生によりスイッチ素子32、33が開き、したがって後続電子回路100にエラー事象が信号伝達される。あるいは、エラー事象の信号伝達のために、差動増幅器30、31の出力信号間での短絡を生じることもできる。
【0045】
本発明による監視ユニット200の第3の例示的実施形態のブロック図が図3に示される。前述の例示的実施形態に関連して既に述べた構成要素は、図1および図2と同じ参照符号を付されている。
【0046】
ここで、前述の例示的実施形態と比較した本質的な相違は、この例では、評価ユニット220が第1の評価ユニット220.1と第2の評価220.2に分割されており、第1の評価ユニット220.1が位置測定デバイス10にあり、第2の評価ユニット220.2が後続電子回路100にあることである。したがって、この例示的実施形態では、監視ユニット200は位置測定機構10と後続電子回路100に拡がっている。
【0047】
ここで、第1の状態データワードZ1および第3の状態データワードZ3が第1の評価ユニット220.1に送信される。既に上述したように、第1の状態データワードZ1を生成するために、0°位置信号P0、180°位置信号P180、および270°位置信号P270が参照され、しかし90°位置信号は参照されない。それに対し、第3の状態データワードZ3を生成するためには、270°位置信号P270は使用されず、その代わりに90°位置信号P90が使用される。2つの状態データワードZ1とZ3が互いに逸脱している場合、2つの位置信号P90またはP270の一方の異常を推量することができる。この場合、第1の評価ユニット220.1が、第1のエラー信号F1をインターフェースユニット22に出力する。
【0048】
第2の状態データワードZ2および第4の状態データワードZ4は、第2の評価ユニット220.2で評価される。これらは、そのためにインターフェースユニット22に送信され、インターフェースユニット22から後続電子回路100にあるインターフェースユニット110に伝送可能であり、インターフェースユニット110は、状態データワードを、評価のために第2の評価ユニット220.2に転送する。第2の状態データワードZ2を生成するために180°位置信号を使用せず、第4の状態データワードZ4を生成するために0°位置信号P0を使用しないことによって、ここでも、2つの状態データワードZ2、Z4のずれによって2つの位置信号P0、180のエラーを推量することができ、このエラーが第2のエラー信号F2によって信号伝達される。
【0049】
同様に、第1のエラー信号F1は、第1の例示的実施形態でのエラー信号Fと同様にインターフェースユニット22に送信され、後続電子回路100に伝送可能である。そこで、第1のエラー信号F1を個別に評価するか、または図3に示すように第2の評価ユニット220.2に送信することができ、第2の評価ユニット220.2は、第2のエラー信号F2を生成するために第1のエラー信号F1を考慮に入れ、それにより、第2のエラー信号F2は、一般に位置信号P0、P90、P180、P270の1つの異常またはエラーを信号伝達する合計エラー信号を生成する。
【0050】
図3に示される、位置測定機構10にある第1の評価ユニット220.1と後続電子回路100にある第2の評価ユニット220.2への評価ユニット220の分割は、特に、後続電子回路100に伝送される状態データワードZ2、Z4を生成するために状態計数ユニット240、260を使用するときに非常に有利であり、その計数範囲は、位置測定デバイス10の測定範囲、すなわち目盛格子支持体上の計数すべき目盛格子区間を含み、場合によっては象限計数値の分だけ広い。この場合、状態データワードZ2、Z4が既に完全な位置値を表すので、主カウンタユニット20をなくすことができる。さらに、2つの状態データワードZ2、Z4の冗長伝送および後続電子回路100でのそれらの評価により、位置測定デバイス10にあるインターフェースユニット22、後続電子回路100にあるインターフェースユニット110、および間に配置されたデータ伝送ラインによって形成されるデータ伝送区間にわたるデータ伝送でのエラーを検出することができる。
【0051】
それに対し、位置測定機構10で評価される状態データワードZ1およびZ3を生成するためには、例えば8ビット以下の小さな計数範囲を有する状態計数ユニット230、250が提供されれば十分である。
【0052】
さらに、図3における位置測定機構10は、位置信号P0、P90、P180、P270の増幅値から精密位置値を生成する補間器300を含み、精密位置値は、目盛格子支持体12上の2つの目盛格子区間の間の位置を示す。これは、当業者に知られているように、アナログ/デジタル変換およびその後の数学的アルゴリズム(例えばCORDIC)の使用によって行うことができる。精密位置値で(状態データワードZ2、Z4の)位置値を補うことにより、位置測定機構10の分解能をかなり高めることができる。エラー検出率を高めるために、既に位置測定機構10において精密位置値で状態データワードZ2、Z4を補い、第2の評価ユニット220.2での評価に関連付けることが有利である。
【0053】
当然、上述した例示的実施形態は、監視ユニットのいくつかの変形形態を示すにすぎない。本発明による手段はまた、別の位置測定機構に適合するように変形して使用することもできる。本発明による監視ユニットは、高集積度の特定用途向け集積回路(ASIC)に集積するのに特に良く適している。走査ユニット、位置評価、インターフェースユニット、および本発明による監視ユニットを単一のASICに集積することが有利である。
【0054】
第2の評価ユニット220.2に基づいて第3の例示的実施形態に示したように、評価ユニット220の一部が後続電子回路100に配置される場合、この部分を例えばASICまたはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)として実施することができる。後続電子回路100は基本的にはコンピュータであるので、第2の評価ユニット220.2をコンピュータプログラムとして実現することもできる。
【符号の説明】
【0055】
10 位置測定機構
12 目盛格子支持体
14 インクリメンタル目盛格子トラック
16 走査ユニット
18 信号処理ユニット
19 比較器
20 主カウンタユニット
22 インターフェースユニット
30、31 差動増幅器
100 後続電子回路
110 インターフェースユニット
200 監視ユニット
210 信号結合ユニット
220 評価ユニット
220.1 第1の評価ユニット
220.2 第2の評価ユニット
230、240、250、260 状態計数ユニット
231、232、241、242、251、252、261、262、270 比較器
233、243、253、263 カウンタ
271 補助カウンタユニット
F、F1、F2 エラー信号
P0 0°位置信号
P90 90°位置信号
P180 180°位置信号
P270 270°位置信号
Z1、Z2、Z3、Z4 状態データワード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクリメンタル位置測定機構の位置信号(P0、P90、P180、P270)を監視するための監視ユニット(200)であって、
入力側で少なくとも2つの位置信号(P0、P90、P180、P270)が入力され、前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、走査ユニット(16)によるインクリメンタル目盛格子トラック(14)の走査から得られ、互いに位相がずれており、
・ 様々な位置信号(P0、P90、P180、P270)から、位置に応じた少なくとも2つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)を生成することができる信号結合ユニット(210)と、
・ 前記状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)が送信される評価ユニット(220)であって、前記状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)の比較によって無効の状態を確定することができ、無効の状態が確定された場合にエラー信号(F、F1、F2)を生成することができる評価ユニット(220)と
を備える監視ユニット(200)。
【請求項2】
前記信号結合ユニット(210)に少なくとも2つの状態計数ユニット(230、240、250、260)が提供され、前記状態計数ユニット(230、240、250、260)によって、位置信号(P0、P90、P180、P270)の状態変化を計数することができ、カウンタ値が、状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として前記評価ユニット(220)に送信される請求項1に記載の監視ユニット(200)。
【請求項3】
・ 前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、0°位置信号(P0)、90°位置信号(P90)、180°位置信号(P180)、および270°位置信号(P270)を含み、前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、互いに90°ずつの位相ずれを有し、各状態計数ユニット(230、240、250、260)に3つの位置信号(P0、P90、P180、P270)が送信され、
・ 各状態計数ユニット(230、240、250、260)が2つの比較器(231、232、241、242、251、252、261、262)を含み、前記比較器(231、232、241、242、251、252、261、262)によって、それぞれ、3つの位置信号(P0、P90、P180、P270)のうち互いに90°位相がずれた2つから、同様に互いに90°位相がずれた象限計数値を生成することができる
請求項1または2に記載の監視ユニット(200)。
【請求項4】
前記象限計数値が、前記評価ユニット(220)の状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として送信される請求項1〜3のいずれか一項に記載の監視ユニット(200)。
【請求項5】
各状態計数ユニット(230、240、250、260)が1つのカウンタ(233、243、253、263)を含み、前記カウンタ(233、243、253、263)に前記象限計数値が送信され、前記カウンタ(233、243、253、263)が、位置信号(P0、P90、P180、P270)の信号周期の計数に適しており、前記カウンタ(233、243、253、263)のカウンタ値が、状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として前記評価ユニット(220)に送信される請求項3または4に記載の監視ユニット(200)。
【請求項6】
前記監視ユニット(200)に前記位置測定機構の出力信号が送信され、前記出力信号が前記評価ユニット(220)での比較の際に考慮される請求項1〜5のいずれか一項に記載の監視ユニット(200)。
【請求項7】
・ 前記信号結合ユニット(210)で4つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)を生成することができ、
・ 前記評価ユニット(220)が、第1の評価ユニット(220.1)と第2の評価ユニット(220.2)を含み、前記第1の評価ユニット(220.1)が位置測定機構(10)内に配置され、第2の評価ユニット(220.2)が後続電子回路(100)内に配置され、
・ 前記第1の評価ユニット(220.1)および前記第2の評価ユニット(220.2)に、それぞれ、4つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)のうちの2つが送信され、
・ 前記第1の評価ユニット(220.1)で、無効の状態が確定された場合に第1のエラー信号(F1)を生成することができ、第2の評価ユニット(220.2)で、無効の状態が確定された場合に第2のエラー信号(F2)を生成することができる
請求項1〜5のいずれか一項に記載の監視ユニット(200)。
【請求項8】
前記第2の評価ユニット(220.2)で比較される2つの状態データワード(Z2、Z4)を、位置測定機構(10)のインターフェースユニット(22)および後続電子回路(100)のインターフェースユニット(110)を介して前記第2の評価ユニット(220.2)に送信することができる請求項7に記載の監視ユニット(200)。
【請求項9】
前記第2の評価ユニット(220.2)に送信される前記状態データワード(Z2、Z4)がカウンタ値であり、その計数範囲が前記位置測定デバイス(10)の測定範囲を含む請求項7または8に記載の監視ユニット(200)。
【請求項10】
監視ユニット(200)によってインクリメンタル位置測定機構の位置信号(P0、P90、P180、P270)を監視する方法であって、
前記監視ユニット(20)に入力側で少なくとも2つの位置信号(P0、P90、P180、P270)が送信され、前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、走査ユニット(16)によるインクリメンタル目盛格子トラック(14)の走査から得られ、互いに位相がずれており、本方法が、
・ 信号結合ユニット(210)で、様々な位置信号(P0、P90、P180、P270)から、位置に応じた少なくとも2つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)を生成するステップと、
・ 評価ユニット(220)で、比較によって前記状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)の無効の状態を確定するステップと、
・ 前記評価ユニット(220)で無効の状態が確定された場合にエラー信号(F、F1、F2)を生成するステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記信号結合ユニット(210)に少なくとも2つの状態計数ユニット(230、240、250、260)が提供され、前記状態計数ユニット(230、240、250、260)が、前記位置信号(P0、P90、P180、P270)の状態変化を計数し、前記カウンタ値を状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として前記評価ユニット(220)に出力する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
・ 前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、0°位置信号(P0)、90°位置信号(P90)、180°位置信号(P180)、および270°位置信号(P270)を含み、前記位置信号(P0、P90、P180、P270)が、互いに90°ずつの位相ずれを有し、各状態計数ユニット(230、240、250、260)に3つの位置信号(P0、P90、P180、P270)が送信され、
・ 各状態計数ユニット(230、240、250、260)が2つの比較器(231、232、241、242、251、252、261、262)を含み、前記比較器(231、232、241、242、251、252、261、262)が、それぞれ、3つの位置信号(P0、P90、P180、P270)のうち互いに90°位相がずれた2つから、同様に互いに90°位相がずれた象限計数値を生成する
請求項10または11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記比較器(231、232、241、242、251、252、261、262)が、象限計数値を、状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として前記評価ユニット(220)に送信する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各状態計数ユニット(230、240、250、260)が1つのカウンタ(233、243、253、263)を含み、前記カウンタ(233、243、253、263)に象限計数値が送信され、前記カウンタ(233、243、253、263)が、位置信号(P0、P90、P180、P270)の信号周期を計数し、前記カウンタ(233、243、253、263)のカウンタ値が、状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)として前記評価ユニット(220)に送信される請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記監視ユニット(200)に前記位置測定機構の出力信号が送信され、前記出力信号が前記評価ユニット(220)での比較の際に考慮される請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
・ 前記信号結合ユニット(210)で4つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)が生成され、
・ 前記評価ユニット(220)が、第1の評価ユニット(220.1)と第2の評価ユニット(220.2)を含み、前記第1の評価ユニット(220.1)が前記位置測定機構(10)内に配置され、前記第2の評価ユニット(220.2)が前記後続電子回路(100)内に配置され、
・ 前記第1の評価ユニット(220.1)および前記第2の評価ユニット(220.2)に、それぞれ、4つの状態データワード(Z1、Z2、Z3、Z4)のうちの2つが送信され、
・ 前記第1の評価ユニット(220.1)で、無効の状態が確定された場合に第1のエラー信号(F1)が生成され、前記第2の評価ユニット(220.2)で、無効の状態が確定された場合に第2のエラー信号(F2)が生成される
請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の評価ユニット(220.2)で比較される2つの状態データワード(Z2、Z4)が、前記位置測定機構(10)のインターフェースユニット(22)および前記後続電子回路(100)のインターフェースユニット(110)を介して前記第2の評価ユニット(220.2)に送信される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の評価ユニット(220.2)に送信される前記状態データワード(Z2、Z4)がカウンタ値であり、その計数範囲が前記位置測定デバイス(10)の測定範囲を含む請求項16または17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−118064(P2012−118064A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255773(P2011−255773)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(390014281)ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (115)
【氏名又は名称原語表記】DR. JOHANNES HEIDENHAIN GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】