説明

インターネットファクシミリプロバイダ、ファクシミリ通信システム、方法およびプログラム

【課題】PSTN網を用いてファクシミリ信号を受信する受信側装置に対して、画像ファイルの送信および再送処理が可能なインターネットファクシミリプロバイダ、ファクシミリ通信システム、方法およびプログラムを得ること。
【解決手段】インターネットファクシミリプロバイダ10はIP網を介して送信側ファクシミリ装置から画像データを受信してPSTN網を介して受信側ファクシミリ装置に送信する。信号到達有無判別手段14により送信に失敗したと判別した場合、インターネットファクシミリプロバイダ10は画質情報の変更の指示に基づいて再送を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを用いてファクシミリ通信に使用するインターネットファクシミリプロバイダ、ファクシミリ通信システム、ファクシミリ通信方法およびファクシミリ通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの発展と共にPSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆電話交換回線網)に接続されたファクシミリ装置に対してIP(Internet Protocol)網を活用する技術が各種提案されている。この一つとして、IP網とPSTN網に接続されたインターネットファクシミリサービスプロバイダを使用することが本発明の第1の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
この第1の関連技術では、送信側のファクシミリ装置が画像データと解像度等の画質を表わした画質情報を電子メールでインターネットファクシミリサービスプロバイダに送信する。インターネットファクシミリサービスプロバイダは、受信した電子メールの画像データをファクシミリ信号に変換して公衆電話交換回線を用いて相手先のファクシミリ装置にファクシミリ通信を行う。
【0004】
この第1の関連技術を使用することで、送信側と受信側のファクシミリ装置を結ぶ公衆電話交換回線が距離的に離れている場合でも、通信料金を節約することができる。しかしながら、第1の関連技術では、インターネットファクシミリサービスプロバイダを必ず経由してファクシミリ通信が行われる。このため、送信側のファクシミリ装置とインターネットファクシミリサービスプロバイダの間で電子メールの送信が成功しても、インターネットファクシミリサービスプロバイダから受信側のファクシミリ装置への通信にトラブルが発生する場合がある。たとえば、インターネットファクシミリサービスプロバイダと受信側のファクシミリ装置の間の通信時間が予め設定した規定値を超えると、ファクシミリ通信が異常終了して、通信が失敗する。
【0005】
そこで、送信側装置としてのデジタル複合機が送信した画像データを、受信側のファクシミリ装置がその能力によりトラブルが生じて受信できなかったとき、能力に合うように画像形式を送信側装置で変更して再送信することが第2の関連技術として提案されている(たとえば特許文献2参照)。具体的には送信側装置としてのデジタル複合機が受信側のファクシミリ装置から受信エラーを示すメールを受信した場合には、受信側の処理能力に応じた形式に変更し、再送する処理が行われる。
【0006】
しかしながら、第2の関連技術を使用し、送信データのデータ形式を変更して再送しても、最終的に受信側装置がこれらのデータ形式に対応できずに、画像を再生することができない場合がある。この例の場合、送信側装置は受信側装置に対するメールの送信には成功しており、それにも係わらず希望する相手に画像の送信ができないという問題がある。
【0007】
そこで、受信側装置がメールで画像を受信した際における画像の再生ができない場合があるという問題を解消するために、LAN(Local Area Network)を介してメールサーバに接続すると共にPSTN網に接続したファクシミリ装置が第3の関連技術として提案されている(たとえば特許文献3参照)。
【0008】
この第3の関連技術で送信側装置としてのファクシミリ装置はメールサーバを使用して電子メールによって画像データを受信側装置に直接送信できる。また、電子メールによる送信の代わりにPSTN網を使用して、旧来の一般回線を使用したファクシミリ通信を受信側装置との間で行うことも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3622681号(第0014段落〜第0017段落、図1)
【特許文献2】特開2004−146877号公報(第0071段落、第0147段落、図13、図14)
【特許文献3】特開2006−054539号公報(第0043段落、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように第3の関連技術では、電子メールに添付された画像ファイルを受信側装置で再生できないような場合に、旧来の一般回線を使用した通常のファクシミリ手順による再送信を行うことにしている。この場合、送信側装置と受信側装置はPSTN網を介してファクシミリ通信を行うことになる。
【0011】
ところが、最近では固定電話機よりも携帯電話機やPHS(Personal Handy-phone System)のようなPSTN網に接続しないモバイル端末が多く使用されている。したがって、モバイル環境のみを使用しているサービスの利用者は、第3の関連技術を使用してPSTN網からファクシミリ信号の送信ができないという問題がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、PSTN網を用いてファクシミリ信号を受信することができる受信側装置に対して、画像ファイルの送信および再送処理が可能なインターネットファクシミリプロバイダ、ファクシミリ通信システム、方法およびプログラムを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、送信側装置が送信対象の画像データの内容を変更することなく、受信側装置に応じて画質情報を変更可能なインターネットファクシミリプロバイダ、ファクシミリ通信システム、方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明では、(イ)IP(Internet Protocol)網を介して送信側ファクシミリ装置から画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を受信する受信手段と、(ロ)この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、(ハ)このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号をPSTN(Public Switched Telephone Networks)網を介して受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、(ニ)このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、(ホ)この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とをインターネットファクシミリプロバイダが具備する。
【0015】
また、本発明では、(イ)PSTN(Public Switched Telephone Networks)網に接続された受信側ファクシミリ装置と、(ロ)IP(Internet Protocol)網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信元から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して前記した受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信元に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダと、(ハ)前記した受信側ファクシミリ装置に送信する前記したファクシミリ信号の元となる前記した画像データを前記した画質情報および前記した受信側ファクシミリ装置の情報と共にインターネットファクシミリプロバイダを宛先として電子メールに添付して送信する電子メール送信手段と、前記した判別結果伝達手段により伝達された前記した判別結果が前記した受信側ファクシミリ装置にファクシミリ信号が正常には到達しなかったことを示すものであるとき、前記した画質情報を変更して前記したインターネットファクシミリプロバイダにファクシミリ信号の再送を指示するファクシミリ再送指示手段とを備えた前記した送信元としてのインターネットファクシミリ装置とをファクシミリ通信システムが具備する。
【0016】
更に本発明では、(イ)PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記したIP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して前記した受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信ステップと、(ロ)このファクシミリ送信ステップで送信を行った後、前記したインターネットファクシミリプロバイダに対して前記したファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認ステップと、(ハ)この確認ステップで前記したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を前記した送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信ステップとをファクシミリ通信方法が具備する。
【0017】
更にまた本発明では、コンピュータに、ファクシミリ通信プログラムとして、(イ)PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記したIP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して前記した受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信処理と、(ロ)このファクシミリ送信処理で送信を行った後、前記したインターネットファクシミリプロバイダに対して前記したファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認処理と、(ハ)この確認処理で前記したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を前記した送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、インターネットファクシミリプロバイダはIP網を介して画像データを送信側装置から受け取るので、モバイル環境でも送信側ファクシミリ装置は受信側ファクシミリ装置にファクシミリ通信を行うことができる。また、インターネットファクシミリプロバイダはPSTN網を使用して受信側ファクシミリ装置と接続するので、受信側ファクシミリ装置として一般に使用される既存のファクシミリ装置を使用することができる。
【0019】
しかも本発明によれば、タイムアウト等の原因でファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別された場合に、インターネットファクシミリプロバイダ側が画質情報に応じてファクシミリ信号の変換形態を変えて再送するので、早期にファクシミリ通信が成功する可能性が高い。また、送信側ファクシミリ装置は画像データの変換を行う必要がないので、ハードウェアあるいはソフトウェアの負担を軽減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のインターネットファクシミリプロバイダのクレーム対応図である。
【図2】本発明のファクシミリ通信システムのクレーム対応図である。
【図3】本発明のファクシミリ通信方法のクレーム対応図である。
【図4】本発明のファクシミリ通信プログラムのクレーム対応図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるインターネットファクシミリ通信システムの構成を表わしたシステム構成図である。
【図6】本実施の形態におけるインターネットファクシミリ装置によるネットワークインタフェース部を使用したファクシミリメールの送信までの処理の流れを表わした流れ図である。
【図7】本実施の形態で使用する電話帳データの一例を示した説明図である。
【図8】図6で電子メールの送信を行った後にインターネットファクシミリ装置が行う画質保持タイマの計時処理の流れを表わした流れ図である。
【図9】本実施の形態における詳細履歴の一例を示した説明図である。
【図10】本実施の形態におけるファクシミリメールの送信を行ったインターネットファクシミリ装置がインターネットファクシミリプロバイダからメールを受信する処理の様子を表わした流れ図である。
【図11】本実施の形態におけるインターネットファクシミリ装置がインターネットファクシミリプロバイダからメールを受信した後の処理の様子を表わした流れ図である。
【図12】図11のステップS281によるメールの再送信処理の流れを表わした流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明のインターネットファクシミリプロバイダのクレーム対応図を示したものである。本発明のインターネットファクシミリプロバイダ10は、受信手段11と、ファクシミリ信号変換手段12と、ファクシミリ信号送信手段13と、信号到達有無判別手段14と、判別結果伝達手段15を備えている。ここで、受信手段11は、IP(Internet Protocol)網を介して送信側ファクシミリ装置から画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を受信する。ファクシミリ信号変換手段12は、受信手段11の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換する。ファクシミリ信号送信手段13は、ファクシミリ信号変換手段12によって変換したファクシミリ信号をPSTN(Public Switched Telephone Networks)網を介して受信側ファクシミリ装置に送信する。信号到達有無判別手段14は、ファクシミリ信号送信手段13の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する。判別結果伝達手段15は、信号到達有無判別手段14の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する。
【0022】
図2は、本発明のファクシミリ通信システムのクレーム対応図を示したものである。本発明のファクシミリ通信システム20は、受信側ファクシミリ装置21と、インターネットファクシミリプロバイダ22と、インターネットファクシミリ装置23を備えている。ここで、受信側ファクシミリ装置21は、PSTN(Public Switched Telephone Networks)網に接続されている。インターネットファクシミリプロバイダ22は、受信手段22aと、ファクシミリ信号変換手段22bと、ファクシミリ信号送信手段22cと、信号到達有無判別手段22dと、判別結果伝達手段22eを備えている。受信手段22aは、IP(Internet Protocol)網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置21の情報を送信元としてのインターネットファクシミリ装置23から受信する。ファクシミリ信号変換手段22bは、受信手段22aの受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換する。ファクシミリ信号送信手段22cは、ファクシミリ信号変換手段22bによって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して受信側ファクシミリ装置21に送信する。信号到達有無判別手段22dは、ファクシミリ信号送信手段22cの送信したファクシミリ信号が受信側ファクシミリ装置21に正常に到達したか否かを判別する。判別結果伝達手段22eは、信号到達有無判別手段22dの判別結果を前記した送信元としてのインターネットファクシミリ装置23に伝達する。インターネットファクシミリ装置23は、電子メール送信手段23aと、ファクシミリ再送指示手段23bとを備えている。電子メール送信手段23aは、受信側ファクシミリ装置21に送信する前記したファクシミリ信号の元となる前記した画像データを前記した画質情報および受信側ファクシミリ装置21の情報と共にインターネットファクシミリプロバイダ22を宛先として電子メールに添付して送信する。ファクシミリ再送指示手段23bは、判別結果伝達手段22eにより伝達された前記した判別結果が受信側ファクシミリ装置21にファクシミリ信号が正常には到達しなかったことを示すものであるとき、前記した画質情報を変更してインターネットファクシミリプロバイダ22にファクシミリ信号の再送を指示する。
【0023】
図3は、本発明のファクシミリ通信方法のクレーム対応図を示したものである。本発明のファクシミリ通信方法30は、ファクシミリ送信ステップ31と、確認ステップ32と、再送信ステップ33を備えている。ここで、ファクシミリ送信ステップ31は、インターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を送信する。インターネットファクシミリプロバイダとは、PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記したIP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して前記した受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えた装置である。確認ステップ32では、ファクシミリ送信ステップ31で送信を行った後、前記したインターネットファクシミリプロバイダに対して前記したファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する。再送信ステップ33では、確認ステップ32で前記したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を前記した送信側ファクシミリ装置に再送信する。
【0024】
図4は、本発明のファクシミリ通信プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明のファクシミリ通信プログラム40は、コンピュータにファクシミリ送信処理41と、確認処理42と、再送信処理43を実行させるようにしている。ここで、ファクシミリ送信処理41では、インターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を送信する。インターネットファクシミリプロバイダとは、PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記したIP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記した画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記したPSTN網を介して前記した受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記した送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えた装置である。確認処理42では、ファクシミリ送信処理41で送信を行った後、前記したインターネットファクシミリプロバイダに対して前記したファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する。再送信処理43では、確認処理42で前記したファクシミリ信号が前記した受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記した受信側ファクシミリ装置の情報を前記した送信側ファクシミリ装置に再送信する。
【0025】
<発明の実施の形態>
【0026】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0027】
図5は、本発明の実施の形態によるインターネットファクシミリ通信システムの構成を表わしたものである。インターネットファクシミリ通信システム100には、インターネットファクシミリ装置(送信側ファクシミリ装置)101と、その通信相手としての相手ファクシミリ装置(受信側ファクシミリ装置)102が配置されている。インターネットファクシミリ装置101と相手ファクシミリ装置102の間には、これらの間でファクシミリ信号を直接伝送するためのPSTN(Public Switched Telephone Networks)網103が存在している。
【0028】
また、本実施の形態のインターネットファクシミリ通信システム100では、IP(Internet Protocol)網104に接続されたインターネットファクシミリプロバイダ105がPSTN網103に接続されている。更にインターネットファクシミリ装置101は、ブロードバンドルータ106を介してIP網104に接続され、インターネットファクシミリプロバイダ105にアクセスできるようになっている。このため、インターネットファクシミリ装置101は、インターネットファクシミリプロバイダ105を介して相手ファクシミリ装置102にファクシミリ通信を行うことも可能である。
【0029】
インターネットファクシミリ装置101は、装置全体の制御を行う制御部121を備えている。制御部121は、CPU(Central Processing Unit)122と、このCPU121が実行する制御プログラムを格納したメモリ123を備えている。
【0030】
制御部121は、インターネットファクシミリ装置101内の各部と接続されている。このうち設定データ等記憶部125は、各種設定データや画像データ等の予め定めた所定のデータ記憶する。時計回路126は、通信が行われるたびに、画像の画質を保持するための画質保持時間の計測を行う。ネットワークインタフェース部127は、IP網104とのインタフェースおよびメールの送受信の手順を制御する。PSTN網インタフェース部128は、PSTN網103とのインタフェースを行う。キーパッド129は、図示しないダイヤルボタンや機能ボタンを備えたデバイスである。表示部131は、たとえば液晶ディスプレイによって構成されており、入力データを視覚的に表示するデバイスである。読取部132はファクシミリ通信の対象となる原稿を走査して画像データを生成するデバイスである。
【0031】
インターネットファクシミリプロバイダ105も、インターネットファクシミリ装置101と同様にCPU141とこのCPU141が実行する制御プログラムを格納したメモリ142を備えた制御部143を有している。制御部143は、インターネットファクシミリプロバイダ105の各部の制御を行う。このうちブロードバンドルータ144はIP網104およびメールサーバ145と接続されている。メールサーバ145は、ゲートウェイ146を介してファクシミリ送受信部147と接続している。ファクシミリ送受信部147は、PSTN網103を介してファクシミリ通信が可能である。
【0032】
図6は、インターネットファクシミリ装置によるネットワークインタフェース部を使用したファクシミリメールの送信までの処理の流れを表わしたものである。図5と共に説明する。
【0033】
インターネットファクシミリ装置101は、読取部132に図示しない原稿をセットするようになっている。ユーザが原稿をセットした後、キーパッド129上の図示しない電話帳ボタンを押すと、制御部121がこの押下を検出する(ステップS201:Y)。これにより制御部121は設定データ等記憶部125に予め設定データの一部として格納している電話帳データを読み出して電話帳選択画面を表示部131に表示する(ステップS202)。
【0034】
図7は、電話帳データの一例を示したものである。電話帳データは、予め設定した画像データの送付先に関する情報をリストとして示している。
【0035】
図6に戻って説明を続ける。電話帳選択画面は、リストに示された送付先の中から今回の送付の対象となるものを選択するためのものであり、タッチパネルや表示された番号で送付先を選択することができる。リストにない送付先については、キーパッド129を用いて具体的な宛先情報を入力することができる。
【0036】
送付先(宛先)の指定あるいは入力が終了して送信先メールアドレスが確定したら(ステップS203:Y)、制御部121は、読取部132に対して原稿の読み取りを指示する(ステップS204)。読取部132が平面上のプラテンガラスを備えた機構を有するタイプであれば、この指示により、図示しない1次元イメージセンサがプラテンガラス上に載置された原稿の走査による読み取りを開始する(ステップS205)。また、読取部132がシート状の原稿を図示しない画像読取位置に移動させて読み取りを行う機構を備えたタイプであれば、原稿の搬送と画像読取位置での画像の読み取りを開始する(ステップS205)。
【0037】
原稿の読み取りが完了すると(ステップS206:Y)、その旨の通知が読取部132から制御部121に行われる(ステップS207)。ネットワークインタフェース部127を使用したファクシミリ通信の場合、制御部121は、原稿の読み取り完了の通知を受けると、読み取った画像データをメール添付ファイル形式に変換し画像ファイルを作成するとともに、設定データ等記憶部125に送信先メールアドレスと共に保存する(ステップS208)。
【0038】
なお、インターネットファクシミリ装置101のユーザはPSTN網インタフェース部128を使用したファクシミリ通信を選択することができる。この場合には読取部132の読み取った画像データがPSTN網インタフェース部128からPSTN網103を経由して相手ファクシミリ装置102に送信される。この制御は、従来から一般的に行われているものであり、詳細な説明は省略する。
【0039】
ネットワークインタフェース部127を使用したファクシミリ通信の場合、ステップS208に示した処理が行われた後、制御部121は、設定データ等記憶部125に保存した画像データのファイルサイズを取得する(ステップS209)。そして、取得したファイルサイズが設定データ等記憶部125内に予め格納しておいた閾値未満であるかを判別する(ステップS210)。
【0040】
この結果、画像データのファイルサイズが閾値以上であった場合には(ステップS210:N)、表示部131に画質の変更が必要な旨の通知を表示する(ステップS211)。この通知が表示された状態で制御部121は、ユーザがキーパッド129を使用して画質変更を許可する指示を行うか否かを待機する(ステップS212、ステップS213)。
【0041】
ユーザがキーパッド129を使用して画質変更を許可する指示のキー入力を行った場合(ステップS212:Y)、制御部121はこれをキー入力の解析により判別して、設定データ等記憶部125内で設定していた詳細履歴の画質を1段階低いものに変更する(ステップS214)。そして、この画質情報を、予めインターネットファクシミリプロバイダが定めた形式で電子メールの表題にセットする(ステップS215)。この画質情報はインターネットファクシミリプロバイダ105でファクシミリ通信を行うときに使用するものである。
【0042】
ユーザがキーパッド129を使用して画質変更を許可しない旨のキー入力を行った場合には(ステップS212:N、ステップS213:Y)、ステップS214の画質変更の処理を行うことなく、ステップS215の処理が行われることになる。また、ステップS210で画像データのファイルサイズが閾値未満であると判別された場合にも(Y)、ステップS214の画質変更の処理を行うことなく、ステップS215の処理が行われることになる。
【0043】
以上のようにして画質情報を電子メールの表題にセットしたら(ステップS215)、制御部121は次に送信先のメールアドレスに対応したメールデータを作成し、設定データ等記憶部125から画像ファイルを読み出して、このメールデータに添付する(ステップS216)。このようにして作成されたメールデータは、制御部121からネットワークインタフェース部127に送られ、電子メール(インターネットファクシミリメール)の送信が行われて(ステップS217)、処理を終了する(エンド)。
【0044】
このようにステップS217の電子メールで送られる画像データのファイルは、ステップS208で保存したときのサイズのファイルである。すなわち、ステップS210で画像データのファイルサイズが閾値以上であっても、このファイルをそのまま使用してインターネットファクシミリプロバイダ105に対する電子メールの送信が行われることになる。これは、インターネットファクシミリ装置101がIP網104に接続している状態で、電子メールの送信時間が画像データのファイルサイズにほとんど影響せず、かつ送信に要するコストが十分低いからである。
【0045】
図8は、図6で電子メールの送信を行った後にインターネットファクシミリ装置が行う画質保持タイマの計時処理の流れを表わしたものである。図5および図6と共に説明する。
【0046】
図6のステップS217で電子メールの送信が終了すると、制御部121は、送信先、送信日時、蓄積ファイル情報、および図6のステップS215でセットした画質を含む表題とを、詳細履歴として設定データ等記憶部125に保存する(ステップS231)。次に制御部121は時計回路126に対して画質保持タイマの計時動作を開始させる指示を行う(ステップS232)。そして、時計回路126は設定データ等記憶部125内の詳細履歴に画質保持タイマが「有効」である旨をセットする(ステップS233)。ここで画質保持タイマとは、設定データ等記憶部125に保存した詳細履歴のタイムアウト時間を計時するタイマである。
【0047】
図9は、詳細履歴の一例を示したものである。図5に示した設定データ等記憶部125には、詳細履歴として、送信先のメールアドレス、メールの送信日時、送信された画像ファイル、メールの表題(パラメータ)、画像ファイルのサイズおよび画質保持タイマの有効、無効が記録されている。ここで、パラメータとは、画像の画質が標準、ハーフトーン、ファインのいずれに該当するかを示す画質情報である。これらのパラメータは、PSTN網103(図5)を使用した従来のファクシミリ通信で一般的に使用されている。
【0048】
図8に戻って説明を続ける。図5に示した制御部121は、画質保持タイマの行う計時処理がタイムアウト時間を経過するかを監視する(ステップS234)。タイムアウト時間は、予め設定データ等記憶部125に保持されている。タイムアウト時間が経過した時点で(Y)、時計回路126は設定データ等記憶部125内の詳細履歴に画質保持タイマが「無効」である旨をセットして(ステップS235)、電子メールの送信後の画質保持タイマの計時処理を終了する(エンド)。
【0049】
ところで図6のステップS217でインターネットファクシミリ装置101から送信されたメールデータは、図5に示すブロードバンドルータ106およびIP網104を経由して、インターネットファクシミリプロバイダ105に送られる。インターネットファクシミリプロバイダ105では、ブロードバンドルータ144を介して、メールサーバ145がメールデータを受信する。メールサーバ145の受信したメールデータは、ゲートウェイ146に送られてファクシミリデータに変換され、ファクシミリ送受信部147に送られる。ファクシミリ送受信部147は、PSTN網103を捕捉して、相手ファクシミリ装置102に対してファクシミリデータを送信する。
【0050】
図10は、ファクシミリメールの送信を行ったインターネットファクシミリ装置がインターネットファクシミリプロバイダからメールを受信する処理の様子を表わしたものである。図5と共に説明する。
【0051】
図6のステップS217でインターネットファクシミリプロバイダ105に対するインターネットファクシミリメールの送信が終了すると、制御部121はネットワークインタフェース部127を使用してインターネットファクシミリプロバイダ105内のメールサーバ145にアクセスする(ステップS251)。そして、図6のステップS217で行ったインターネットファクシミリメールの送信に対してメールサーバ145が送信先からメールを受信しているかをチェックする(ステップS252)。
【0052】
この結果、メールサーバ145が送信先からメールを受信していると判別した場合には(ステップS252:Y)、そのメールをインターネットファクシミリ装置101が受信して(ステップS253)、設定データ等記憶部125に保持格納し(ステップS254)、処理を終了する(エンド)。
【0053】
一方、インターネットファクシミリプロバイダ105のメールサーバ145に送信先から電子メールが受信されていない場合(ステップS252:N)、制御部121は詳細履歴のタイムアウト時間が経過して画質保持タイマに「無効」がセットされているかをチェックする(ステップS255)。その時点でタイムアウト時間が経過しておらず、画質保持タイマに「有効」がセットされていれば(N)、一定時間が経過するまで待って(ステップS256:Y)、再びインターネットファクシミリプロバイダ105のメールサーバ145にアクセスする(ステップS251)。このようにして、画質保持タイマに「無効」がセットされるまでは、電子メールの受信についてメールサーバ145のチェックが一定時間間隔で行われることになる。
【0054】
以上の処理の結果、画質保持タイマに「有効」がセットされている時点でメールサーバ145に電子メールが受信されていれば(ステップS252:N)、この電子メールをインターネットファクシミリ装置101が受信する(ステップS253)。インターネットファクシミリ装置101はこの受信した電子メールを設定データ等記憶部125に保持し(ステップS254)、処理を終了する(エンド)。
【0055】
電子メールを受信する前に詳細履歴のタイムアウト時間が経過して画質保持タイマに「無効」であることがセットされていれば(ステップS255:Y)、図6のステップS208で設定データ等記憶部125に保存した画像ファイルと、画質保持タイマをクリアして(ステップS257)、処理を終了する(エンド)。
【0056】
図11は、インターネットファクシミリ装置がインターネットファクシミリプロバイダから電子メールを受信した後の処理の様子を表わしたものである。図5と共に説明する。
【0057】
インターネットファクシミリ装置101は、図9のステップS234で格納した設定データ等記憶部125から電子メールを読み出して(ステップS271)、これを解析する(ステップS272)。この結果、その電子メールが相手ファクシミリ装置102にファクシミリデータが到達したことを通知する到達通知であった場合(ステップS273:Y)、制御部121は設定データ等記憶部125内の詳細履歴の画像ファイルのサイズを取得する(ステップS274)。制御部121は、この画像ファイルのサイズを設定データ等記憶部125内に保存した閾値と比較する(ステップS275)。
【0058】
比較の結果、画像ファイルのサイズが閾値以上であった場合には(ステップS276:Y)、閾値に画像ファイルのサイズを入れて、閾値を更新し(ステップS276)、処理を終了する(エンド)。画像ファイルのサイズが閾値未満の場合には(ステップS275:N)、ステップS276の更新処理を行うことなく、処理を終了する(エンド)。
【0059】
一方、ステップS272における解析の結果、受信した電子メールの内容が到達通知ではなく(ステップS273:N)、不達通知であったとする(ステップS277:Y)。この場合、制御部121は設定データ等記憶部125内の詳細履歴の画像ファイルのサイズを取得する(ステップS278)。制御部121は、次にこの画像ファイルのサイズを設定データ等記憶部125内に保存した閾値と比較する(ステップS275)。
【0060】
比較の結果、画像ファイルのサイズが閾値未満であった場合、制御部121は閾値に画像ファイルのサイズを入れて、閾値を更新して(ステップS280)、電子メールの再送信処理を実行し(ステップS281)、一連の処理を終了することになる(エンド)。なお、ステップS271で読み出した電子メールの通知が到達通知でも不達通知でもなかった場合には(ステップS273:N、ステップS277:N)、ステップS281に処理が進む。ただしその通知の内容によっては一連の処理を終了(エンド)させてもよい。また、ステップS279で画像ファイルのサイズが閾値以上であった場合には(ステップS279:N)、ステップS281の処理に進む。
【0061】
図12は、図11のステップS281によるメールの再送信処理の流れを表わしたものである。図5、図6および図11と共に説明する。
【0062】
図11のステップS280で不達通知における閾値が必要に応じて更新されたら、制御部121は該当する電子メールの表題または本文に含まれる送信先メールアドレスを抽出し、送信先を確認する(ステップS301)。次に制御部121は、設定データ等記憶部125に格納されている電話帳データに、送信先メールアドレスへの電子メールの送信の詳細履歴が登録されているかを確認する(ステップS302)。詳細履歴が登録されていない場合には(N)、再送信のためのデータがないので、電子メールの再送信の処理を行うことなく、処理を終了する(エンド)。
【0063】
これに対して、詳細履歴が登録されていた場合には(ステップS302:Y)、設定データ等記憶部125からこの詳細履歴を読み出す(ステップS303)。そして、電子メールの表題(パラメータ)を参照して、画像ファイルにおける前回送信した画質を低下させることが可能であるかを判別する(ステップS304)。
【0064】
画質を低下させることが可能な場合(ステップS304:Y)、制御部121は新たな画質情報として、予めインターネットファクシミリプロバイダ105が定めた形式で画質情報をメール表題にセットすることで、設定データ等記憶部125内の詳細履歴の表題を更新する(ステップS305)。次に制御部121は、詳細履歴を基にして設定データ等記憶部125に図11のステップS208で保存した画像ファイルを読み出して、メールに添付する(ステップS306)。制御部121は、この画像ファイルに更新した表題を付けてメールで送信する(ステップS307)。この後、制御部121は設定データ等記憶部125内に格納した詳細履歴を更新し、時計回路126に対して、画像保持タイマの再起動を指示して(ステップS308)、処理を終了する(エンド)。
【0065】
一方、ステップS304で画質を低下させることが可能でないと判別された場合には(N)、電子メールの再送信を行わない。そこで、設定データ等記憶部125内に保持した画像ファイルのクリアと、画質保持タイマのクリアを行って(ステップS309)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0066】
以上説明したように本実施の形態によれば、インターネットファクシミリの電子メール送信時にインターネットファクシミリプロバイダ105から通信失敗が通知された場合に、電子メールに添付する画質情報を変更して再送を行い、希望する相手先へのファクシミリ送信が可能になる。これは、送信先のメールアドレス、送信した画像ファイル、画質情報とを関連付けて保存することにし、電子メールの送信後に不達通知があったときに、同一の画像データについて画質を落として相手先に再送することでPSTN網におけるタイムアウトの可能性を軽減することにしたからである。画像データの再送信は、予め定めた回数あるいは時間内で繰り返すことが可能である。
【0067】
このように本実施の形態によれば、インターネットファクシミリプロバイダ105がPSTN網103による回線料金を負担するような通信システムでは、PSTN網103を用いて相手ファクシミリ装置102にファクシミリ通信を行うとき、タイムアウト時間を超過する通信を防止し、通信費用の軽減を図ることができる。また、これによるインターネットファクシミリ装置101がIP網104を経由して行うファクシミリ通信の全体のコストダウンを図ることも可能になる。
【0068】
なお、以上説明した実施の形態では、相手先に対するファクシミリ通信の再送時にインターネットファクシミリ装置101がインターネットファクシミリプロバイダ105に対してファクシミリ通信の対象となる画像データをそのたびにメールで送信するようにした。この代わりに画像データの識別情報をインターネットファクシミリプロバイダ105に対して最初に送信しておき、所定時間以内はこの識別情報を保持させることで画像データの再送を省略するようにしてもよい。
【0069】
また、実施の形態では画質情報を電子メールの表題(パラメータ)にセットする(ステップS215)ことにしたが、これに限るものではない。たとえば、電子メールの本文の予め定めた箇所に画質情報をセットするようにしてもよい。
【0070】
更に実施の形態ではインターネットファクシミリ装置101が原稿の読取部132を備えることにしたが、これに限るものではない。すなわち、インターネットファクシミリ装置101は送信対象の画像データが入手できればよく、読取部132は適宜省略が可能である。
【0071】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0072】
(付記1)
IP(Internet Protocol)網を介して送信側ファクシミリ装置から画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を受信する受信手段と、
この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、
このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号をPSTN(Public Switched Telephone Networks)網を介して受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、
このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、
この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段
とを具備することを特徴とするインターネットファクシミリプロバイダ。
【0073】
(付記2)
前記受信手段が前記判別結果伝達手段の伝達した宛先としての前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリ信号の再送信を指示する信号を受信したとき、前記ファクシミリ信号変換手段は、再送された前記画質情報に応じたファクシミリ信号に変換することを特徴とする付記1記載のインターネットファクシミリプロバイダ。
【0074】
(付記3)
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網に接続された受信側ファクシミリ装置と、
IP(Internet Protocol)網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信元に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダと、
前記受信側ファクシミリ装置に送信する前記ファクシミリ信号の元となる前記画像データを前記画質情報および前記受信側ファクシミリ装置の情報と共にインターネットファクシミリプロバイダを宛先として電子メールに添付して送信する電子メール送信手段と、前記判別結果伝達手段により伝達された前記判別結果が前記受信側ファクシミリ装置にファクシミリ信号が正常には到達しなかったことを示すものであるとき、前記画質情報を変更して前記インターネットファクシミリプロバイダにファクシミリ信号の再送を指示するファクシミリ再送指示手段とを備えた前記送信元としてのインターネットファクシミリ装置
とを具備することを特徴とするファクシミリ通信システム。
【0075】
(付記4)
前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したとは、予め定めた時間内に前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に受信され、かつ画像データの再生が異常なく行われたことであることを特徴とする付記3記載のファクシミリ通信システム。
【0076】
(付記5)
前記判別結果伝達手段は、前記インターネットファクシミリ装置から要求があったときその判別結果をこのインターネットファクシミリ装置側に通知する手段であることを特徴とする付記3記載のファクシミリ通信システム。
【0077】
(付記6)
前記電子メール送信手段は前記ファクシミリ再送指示手段がファクシミリ信号の再送を指示するとき前記インターネットファクシミリプロバイダに対して同一の画像データを再送信することを特徴とする付記4または付記5記載のファクシミリ通信システム。
【0078】
(付記7)
前記ファクシミリ再送指示手段は、同一の画像データについての前回のファクシミリ信号の送信から予め定めた時間内にファクシミリ信号の送信を指示するとき前回のファクシミリ信号の送信時に送信した画像データの識別情報と変更後の画像情報を送信して再送指示時の画像データの送信を省略することを特徴とする付記4または付記5記載のファクシミリ通信システム。
【0079】
(付記8)
前記ファクシミリ再送指示手段は、前記画質情報として示される画質を1段階ずつ低下させて前記受信側ファクシミリ装置にファクシミリ信号を再送させる指示を行う手段であることを特徴とする付記7記載のファクシミリ通信システム。
【0080】
(付記9)
前記インターネットファクシミリ装置は、前記受信側ファクシミリ装置に前記PSTN網を介してファクシミリ信号を送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段と前記電子メール送信手段のいずれかを選択する送信時選択手段とを具備することを特徴とする付記3記載のファクシミリ通信システム。
【0081】
(付記10)
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記IP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信ステップと、
このファクシミリ送信ステップで送信を行った後、前記インターネットファクシミリプロバイダに対して前記ファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認ステップと、
この確認ステップで前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を前記送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信ステップ
とを具備することを特徴とするファクシミリ通信方法。
【0082】
(付記11)
前記確認ステップで前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したと判別されたことを確認したとき、再送信を行うことなくファクシミリ通信を終了する通信終了ステップを更に具備することを特徴とする付記10記載のファクシミリ通信方法。
【0083】
(付記12)
コンピュータに、
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記IP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信処理と、
このファクシミリ送信処理で送信を行った後、前記インターネットファクシミリプロバイダに対して前記ファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認処理と、
この確認処理で前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を前記送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信処理
とを実行させることを特徴とするファクシミリ通信プログラム。
【0084】
(付記13)
前記確認処理で前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したと判別されたことを確認したとき、再送信を行うことなくファクシミリ通信を終了する通信終了処理を更に実行させることを特徴とする付記12記載のファクシミリ通信プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0085】
以上説明したように本発明は加入者から受信した電子メール等のメールをファクシミリデータに変換し、一般回線経由で希望する相手先のファクシミリ装置に送信するサービス全般に適用される。
【符号の説明】
【0086】
10、22、105 インターネットファクシミリプロバイダ
11、22a 受信手段
12、22b ファクシミリ信号変換手段
13、22c ファクシミリ信号送信手段
14、22d 信号到達有無判別手段
15、22e 判別結果伝達手段
20 ファクシミリ通信システム
21 受信側ファクシミリ装置
23、101 インターネットファクシミリ装置
23a 電子メール送信手段
23b ファクシミリ再送指示手段
30 ファクシミリ通信方法
31 ファクシミリ送信ステップ
32 確認ステップ
33 再送信ステップ
40 ファクシミリ通信プログラム
41 ファクシミリ送信処理
42 確認処理
43 再送信処理
100 インターネットファクシミリ通信システム
102 相手ファクシミリ装置
103 PSTN網
104 IP網
121、143 制御部
122、141 CPU
123、142 メモリ
125 設定データ等記憶部
126 時計回路
127 ネットワークインタフェース部
128 PSTN網インタフェース部
129 キーパッド
131 表示部
132 読取部
144 ブロードバンドルータ
145 メールサーバ
146 ゲートウェイ
147 ファクシミリ送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IP(Internet Protocol)網を介して送信側ファクシミリ装置から画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての受信側ファクシミリ装置の情報を受信する受信手段と、
この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、
このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号をPSTN(Public Switched Telephone Networks)網を介して受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、
このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、
この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段
とを具備することを特徴とするインターネットファクシミリプロバイダ。
【請求項2】
前記受信手段が前記判別結果伝達手段の伝達した宛先としての前記送信側ファクシミリ装置からファクシミリ信号の再送信を指示する信号を受信したとき、前記ファクシミリ信号変換手段は、再送された前記画質情報に応じたファクシミリ信号に変換することを特徴とする請求項1記載のインターネットファクシミリプロバイダ。
【請求項3】
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網に接続された受信側ファクシミリ装置と、
IP(Internet Protocol)網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信元に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダと、
前記受信側ファクシミリ装置に送信する前記ファクシミリ信号の元となる前記画像データを前記画質情報および前記受信側ファクシミリ装置の情報と共にインターネットファクシミリプロバイダを宛先として電子メールに添付して送信する電子メール送信手段と、前記判別結果伝達手段により伝達された前記判別結果が前記受信側ファクシミリ装置にファクシミリ信号が正常には到達しなかったことを示すものであるとき、前記画質情報を変更して前記インターネットファクシミリプロバイダにファクシミリ信号の再送を指示するファクシミリ再送指示手段とを備えた前記送信元としてのインターネットファクシミリ装置
とを具備することを特徴とするファクシミリ通信システム。
【請求項4】
前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したとは、予め定めた時間内に前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に受信され、かつ画像データの再生が異常なく行われたことであることを特徴とする請求項3記載のファクシミリ通信システム。
【請求項5】
前記判別結果伝達手段は、前記インターネットファクシミリ装置から要求があったときその判別結果をこのインターネットファクシミリ装置側に通知する手段であることを特徴とする請求項3記載のファクシミリ通信システム。
【請求項6】
前記電子メール送信手段は前記ファクシミリ再送指示手段がファクシミリ信号の再送を指示するとき前記インターネットファクシミリプロバイダに対して同一の画像データを再送信することを特徴とする請求項4または請求項5記載のファクシミリ通信システム。
【請求項7】
前記ファクシミリ再送指示手段は、同一の画像データについての前回のファクシミリ信号の送信から予め定めた時間内にファクシミリ信号の送信を指示するとき前回のファクシミリ信号の送信時に送信した画像データの識別情報と変更後の画像情報を送信して再送指示時の画像データの送信を省略することを特徴とする請求項4または請求項5記載のファクシミリ通信システム。
【請求項8】
前記ファクシミリ再送指示手段は、前記画質情報として示される画質を1段階ずつ低下させて前記受信側ファクシミリ装置にファクシミリ信号を再送させる指示を行う手段であることを特徴とする請求項7記載のファクシミリ通信システム。
【請求項9】
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記IP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信ステップと、
このファクシミリ送信ステップで送信を行った後、前記インターネットファクシミリプロバイダに対して前記ファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認ステップと、
この確認ステップで前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を前記送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信ステップ
とを具備することを特徴とするファクシミリ通信方法。
【請求項10】
コンピュータに、
PSTN(Public Switched Telephone Networks)網およびIP(Internet Protocol)網に接続され、前記IP網を介して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信元としての送信側ファクシミリ装置から受信する受信手段と、この受信手段の受信した画像データを前記画質情報に応じて走査したファクシミリ信号に変換するファクシミリ信号変換手段と、このファクシミリ信号変換手段によって変換したファクシミリ信号を前記PSTN網を介して前記受信側ファクシミリ装置に送信するファクシミリ信号送信手段と、このファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを判別する信号到達有無判別手段と、この信号到達有無判別手段の判別結果を前記送信側ファクシミリ装置に伝達する判別結果伝達手段とを備えたインターネットファクシミリプロバイダに対して画像データとその画質を表わした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を送信するファクシミリ送信処理と、
このファクシミリ送信処理で送信を行った後、前記インターネットファクシミリプロバイダに対して前記ファクシミリ信号送信手段の送信したファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常に到達したか否かを確認する確認処理と、
この確認処理で前記ファクシミリ信号が前記受信側ファクシミリ装置に正常には到達しなかったと判別されたことを確認したとき、前回と同様の画像データとその画質を前回よりも1段階落とした画質情報および送信先としての前記受信側ファクシミリ装置の情報を前記送信側ファクシミリ装置に再送信する再送信処理
とを実行させることを特徴とするファクシミリ通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−254430(P2011−254430A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128906(P2010−128906)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】