説明

インテグリン受容体アンタゴニストのマンニトール製剤

結合剤としてマンニトールを含有しているインテグリンαvβ3受容体アンタゴニストの医薬組成物が開示される。その組成物は、湿式造粒又は直接圧縮の錠剤製剤化により調製される。これらの医薬組成物は、骨粗鬆症、転移性骨疾患、悪性高カルシウム血症及びぺージェット病に関連した骨吸収を阻害するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテグリンαvβ3受容体アンタゴニスト3−{2−オキソ−3−[3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−2−イル)−プロピル]イミダゾリジン−1−イル}−3(S)−(6−メトキシピリジン−3−イル)プロピオン酸又はその医薬適合性の塩を含有している新規の医薬組成物、そのような医薬組成物を調製する方法、並びにそのような医薬組成物による骨吸収の阻害及び骨粗鬆症の治療の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
構造式Iの化合物3−{2−オキソ−3−[3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−2−イル)−プロピル]イミダゾリジン−1−イル}−3(S)−(6−メトキシピリジン−3−イル)プロピオン酸(化合物I)又はその医薬適合性の塩は、米国特許第6,017,926号(2000年1月25日)に開示されている。化合物Iは、インテグリンαvβ3受容体のアンタゴニストであり、骨吸収、再狭窄、血管形成、糖尿病性網膜症、黄斑変性、炎症性関節炎、癌及び転移性腫瘍成長を阻害するのに有用である。それは、骨粗鬆症、転移性骨疾患、悪性高カルシウム血症及びぺージェット病に関連した骨吸収を阻害するのに特に有用である。
【0003】
【化3】

【0004】
圧縮錠の剤形の化合物Iを含有している医薬組成物は、湿式造粒技術又は直接圧縮技術のいずれかによって調製され得る。湿式造粒により調製される錠剤は、通常、顆粒を形成するための希釈剤の添加を必要とする。希釈剤は、水と接触すると、膨張するか、又は溶解してゲル様のコンシステンシーを形成し始める。湿式製剤化法は、粉末の凝塊が形成されるのを助ける。これらの凝塊は「顆粒」と呼ばれる。典型的な希釈剤には、デンプン、デンプンペースト、ゼラチン、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)のようなセルロース誘導体、及びポリビニルピロリドンが含まれる(Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、1635から1636頁参照)。微結晶セルロースは、主として、湿式造粒製剤化における増量剤として機能する。湿式造粒又は直接圧縮による化合物Iの錠剤製剤化における微結晶セルロースの使用は、高い湿度及び温度へ曝された錠剤のような、ストレスを受けた錠剤の物理学的不安定性をもたらす。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、希釈剤としてマンニトール又はマンニトール/微結晶セルロース混合物を用いた湿式造粒又は直接圧縮により調製された化合物Iの医薬組成物を提供する。微結晶セルロース単独の代わりのマンニトール又はマンニトール/微結晶セルロース混合物の使用は、化合物Iを含有している被包錠及び非被包錠の高い湿度及び温度に対するより大きな物理学的安定性をもたらす。
【0006】
本発明は、希釈剤としてマンニトール又はマンニトール/微結晶セルロース混合物を使用した湿式造粒法又は直接圧縮法により化合物Iの医薬組成物を調製する方法も提供する。
【0007】
本発明のもう一つの目的は、治療的に有効な量の本発明のマンニトールに基づく医薬組成物のうちの一つを、そのような治療を必要とする宿主へ投与することによる、骨吸収の阻害及び骨粗鬆症の治療のための方法を提供する。
【0008】
これら及びその他の目的は、以下の詳細な説明より容易に明白になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の一つの側面は、化合物I又はその医薬適合性の塩の医用投与のための固体剤形、特に、錠剤に関する。
【0010】
本発明の特定の側面において、錠剤は、(a)活性医薬成分としての化合物I又はその医薬適合性の塩、(b)希釈剤としてのマンニトール又はマンニトール/微結晶セルロース混合物、(c)崩壊剤及び(d)滑沢剤を含む。この実施態様の一クラスにおいて、錠剤は、結合剤及び/又は抗酸化剤も含有し得る。最後に、錠剤は、付加的な安定性を剤形に提供するためにフィルムコーティングを施されてもよく、そして、所望により、着色剤、甘味剤及び/又は風味剤が添加されてもよい。
【0011】
マンニトール又はマンニトール及び微結晶セルロースの混合物は、化合物Iの錠剤製剤の調製のための湿式造粒法又は直接圧縮法における希釈剤として機能する。
【0012】
崩壊剤は、いくつかの修飾型デンプン又は修飾型セルロースポリマーのうちの一つであり得る。一つの実施態様において、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムである。クロスカルメロースナトリウムNFタイプAは、商品名「Ac−di−sol」の下で商業的に入手可能である。
【0013】
滑沢剤の実施態様には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリン酸塩及びタルクと混合されたラウリル硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ドデカンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸スルホン酸ナトリウム(sodium oleate sulfonate)、及びラウリン酸ナトリウムのような界面活性剤、フマル酸ステアリルナトリウム、並びにその他の既知の滑沢剤が含まれる。これらの実施態様の一クラスにおいて、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0014】
本発明の錠剤は、場合により、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HMPC)、ヒドロキシエチルセルロース及びポリビニルピロリドンからなる群より選択された結合剤を含有していてもよい。そのような結合剤の一実施態様は、ヒドロキシプロピルセルロースである。
【0015】
場合により、化学的安定性を与えるため、抗酸化剤が製剤へ添加されてもよい。抗酸化剤は、α−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、トコフェロールを豊富に含む天然起源の抽出物、L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩又はカルシウム塩、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)並びにブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)からなる群より選択される。一実施態様において、抗酸化剤はBHT又はBHAである。
【0016】
最後に、圧縮錠は、二酸化チタン並びに/もしくは酸化鉄、色素及びレーキのようなその他の着色剤を含有しているヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースの混合物;二酸化チタン並びに/もしくは酸化鉄、色素及びレーキのようなその他の着色剤を含有しているポリビニルアルコール(PVA)及びポリエチレングリコール(PEG)の混合物;又はその他の適切な(一つもしくは複数の)即時放出型フィルムコーティング剤等によるフィルムコーティングを施されてもよい。
【0017】
化合物Iの調製法は、米国特許第6,017,926号(2000年1月25日)(これの内容は参照により完全に組み込まれる)及びWO01/34602(2001年5月17日)に開示されている。化合物Iの医薬適合性の塩も、本発明において利用され得る。
【0018】
一実施態様において、本発明の医薬組成物は、湿式造粒法により調製され、約25から70重量%の活性成分としての化合物I;約25から70重量%のマンニトール又はマンニトール及び微結晶セルロースの混合物;約1から5重量%の崩壊剤;約0から5重量%の結合剤;並びに約1から3重量%の滑沢剤を含む。この実施態様の一クラスにおいて、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、かつ滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。このクラスの一サブクラスにおいて、医薬組成物は、約33から67重量%の活性成分としての化合物I;約25から60重量%のマンニトール;約1から4重量%のクロスカルメロースナトリウム;約1から4重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び約1から2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。この実施態様のこのクラスのさらなるサブクラスにおいて、医薬組成物は、約33から67重量%の活性成分としての化合物I;約25から60重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0019】
医薬組成物は、場合により、約0から0.2重量%のBHT及びBHAのような抗酸化剤を含んでいてもよい。一実施態様において、医薬組成物は、約0.02重量%の抗酸化剤を含む。
【0020】
もう一つの実施態様において、本発明の医薬組成物は、直接圧縮法により調製され、約33から67重量%の活性医薬成分としての化合物I;約25から60重量%のマンニトール;約1から5重量%の崩壊剤;約0から20重量%の微結晶セルロース;約0から5重量%の結合剤;及び約1から3重量%の滑沢剤を含む。この実施態様の一クラスにおいて、崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースであり、かつ滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。このクラスの一サブクラスにおいて、医薬組成物は、約33から67重量%の活性医薬成分としての化合物I;約25から60重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0021】
もう一つの実施態様において、医薬組成物は、一般に、圧縮錠の形態で存在する。錠剤は、例えば、50mgから800mgの正味重量であり得る。この実施態様の一クラスにおいて、錠剤は、75mgから700mgの正味重量であり得る。このクラスの一サブクラスにおいて、錠剤は、100mgから600mgの正味重量であり得る。これらの錠剤中の活性医薬成分(化合物I)の力価は、約50から400mgである。
【0022】
本発明のさらなる実施態様において、商業的開発のため構想されるような医薬組成物は、以下の通りである:
50mg力価化合物Iの錠剤(約33%薬物負荷):
約33重量%の化合物I;約40重量%のマンニトール;約20重量%の微結晶セルロース;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.02重量%のBHT又はBHA。微結晶セルロースが存在しない場合には、約33重量%の化合物I;約60重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.02重量%のBHT又はBHA。
【0023】
50mg力価化合物Iの錠剤(約50%薬物負荷):
約50重量%の化合物I;約40重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.03重量%のBHT又はBHA。
【0024】
100mg力価の化合物Iの錠剤(約67%薬物負荷):
約67重量%の化合物I;約25重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.02重量%のBHT又はBHA。
【0025】
200mg力価化合物Iの錠剤(約67%薬物負荷):
約67重量%の化合物I;約25重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.02重量%のBHT又はBHA。
【0026】
400mg力価化合物Iの錠剤(約67%薬物負荷):
約67重量%の化合物I;約25重量%のマンニトール;約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;約2重量%のステアリン酸マグネシウム;約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC);及び場合により約0.02重量%のBHT又はBHA。
【0027】
本発明の一実施態様において、上記力価の錠剤は各々100mg錠、150mg錠、300mg錠、又は600mg錠に製剤化される。錠剤は、場合により、各々二酸化チタンを含有している約4重量%のHPC/HPMCフィルムコート又は約4重量%のポリビニルアルコール(PVA)/ポリエチレングリコール(PEG)フィルムコートによるフィルムコーティングを施される。
【0028】
本発明の薬学的錠剤組成物は、薬学的製剤化の技術分野において既知の多様な賦形剤より選択された一つ以上の付加的な製剤化成分を含有していてもよい。錠剤の所望の特性に応じて、任意の数の成分が、錠剤組成物の調製における既知の使用に基づき、単独で又は組み合わせて選択され得る。そのような成分には、以下に制限はされないが、希釈剤、圧縮補助剤、崩壊剤、滑沢剤、風味剤、風味増強剤、甘味剤及び保存剤が含まれる。
【0029】
「錠剤」という用語は、本明細書において使用されるように、被包又は非被包に関わらず、全ての形及びサイズの圧縮された薬学的投薬製剤を包含するものとする。コーティングのために使用され得る物質には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、タルク、甘味剤、着色剤及び風味剤が含まれる。
【0030】
本発明の錠剤製剤は、湿式造粒法又は直接圧縮法のいずれかにより調製される。湿式造粒法に関与している工程には、以下のものが含まれる:
(1)化合物I、マンニトール、微結晶セルロース(場合による)、クロスカルメロースナトリウム及びヒドロキシプロピルセルロースを造粒機のボウルに添加し、約1分から3分間、乾燥混合する工程;
(2)約2から5分かけて、適切な造粒溶液を添加する工程;BHA又はBHTを含有している製剤の場合には、造粒溶液は約15から18%のエタノールを含み:85から82%の水が利用される;BHA又はBHTを含まない製剤の場合には、水性造粒溶液が使用される;全部で約35から50%(w/w)の造粒溶液がバッチへ添加される;
(3)約0から5分間、湿った塊を作成する工程(wet massing);
(4)水を除去するため、オーブン又は流動層乾燥装置で乾燥させる工程;オーブン温度は約40℃であり又は流動層乾燥装置投入口温度は約55℃であり、乾燥は、オーブン乾燥の場合約12時間又は流動層乾燥の場合0.5から1時間実施される;
(5)粉砕する工程;
(6)(ステアリン酸マグネシウム等により)滑沢化する工程;
(7)滑沢化された顆粒混合物を所望の錠剤像へと圧縮する工程;並びに、所望により、
(8)フィルムコーティングを施す工程。
【0031】
造粒は、顆粒が形成されるまで、混合しながら、水を粉末混合物へ添加する過程である。造粒工程は、1から15分、好ましくは2から5分の範囲であり得る。滑沢化工程は、滑沢剤を混合物へ添加する過程である;滑沢化工程は、1から15分、好ましくは2から5分の範囲であり得る。
【0032】
直接圧縮法に関与している工程には、以下のものが含まれる:
(1)V−ブレンダー又はその他の適切なブレンダーで、約5から30分間、化合物I、マンニトール及びクロスカルメロースナトリウムを混和する工程;
(2)場合により、圧縮特性を改善するため、ヒドロキシプロピルセルロース及び/又は微結晶セルロースを添加する工程;
(3)約1から15分間、(ステアリン酸マグネシウム等により)滑沢化する工程;
(4)滑沢化された混和物を所望の錠剤像へと圧縮する工程;並びに、所望により、
(5)フィルムコーティングを施す工程。
【0033】
BHA又はBHTのような抗酸化剤は、賦形剤のうちの一つ、好ましくはマンニトールの上に重層した後、化合物I及びその他の賦形剤と混和することにより、又はバルク薬物合成過程の間に化合物Iの上に重層することにより、添加され得る。
【0034】
本発明は、治療的に有効な量の本発明のマンニトールに基づく医薬組成物のうちの一つを、そのような治療を必要とする宿主へ経口投与することによる、骨吸収の阻害及び骨粗鬆症の治療のための方法を提供する。一実施態様において、そのような治療を必要とする宿主は、ヒトである。もう一つの実施態様において、医薬組成物は、錠剤の剤形で存在する。
【0035】
以下の実施例は、本発明の範囲内の実施態様をさらに記載し証明する。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの改変が可能であるため、実施例は、例示のためにのみ与えられ、本発明の制限として解釈されないものとする。
【実施例1】
【0036】
化合物Iの100mg力価錠(約67%薬物負荷)−湿式造粒
【0037】
【表1】

【0038】
製造法:
活性医薬成分(化合物I)、マンニトール(Roquette35)、クロスカルメロースナトリウム及びヒドロキシプロピルセルロース(Kucel EXF)を、高剪断造粒機を使用して2分間乾燥混合した。高剪断造粒機を作動させながら、造粒溶媒(30から45%の、BHAが溶解している82%精製水及び18%エチルアルコールの混合物)を、3分かけて、この混和物へ添加した。湿った塊を、0.5から1時間、投入口温度55℃の流動層乾燥機で乾燥させた。次いで、乾燥した材料を、微細な顆粒を達成するため、コーンミルを使用して粉砕した。粉砕後、3分間、ツインシェル(twinshell)ブレンダーを使用して、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)を混和物へ添加した。滑沢化された混合物を、100mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、ロータリー式打錠機を使用して圧縮した。場合により、156.0mgの被包錠を提供するため、6.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラによるフィルムコーティングをその錠剤に施した。所望の色を賦与するため、レーキ又は色素を含む任意の適切な着色剤が、0から1%錠剤重量の範囲でフィルムコートに添加され得る。
【実施例2】
【0039】
化合物Iの200mg力価錠(約67%薬物負荷)−湿式造粒
【0040】
【表2】

【0041】
製造法:
200mgの活性成分を含有している300.0mg錠を提供するため、本質的に実施例1の手順を使用して錠剤を調製した。場合により、312.0mgの被包錠を提供するため、12.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラ(Opadry I(登録商標))によるコーティングをその錠剤に施した。
【実施例3】
【0042】
化合物Iの400mg力価錠(約67%薬物負荷)−湿式造粒
【0043】
【表3】

【0044】
製造法:
400mgの活性成分を含有している600.0mg錠を提供するため、本質的に実施例1の手順を使用して錠剤を調製した。場合により、624.0mgの被包錠を提供するため、24.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラ(Opadry I(登録商標))によるコーティングをその錠剤に施した。
【実施例4】
【0045】
化合物Iの50mg力価錠(約33%薬物負荷)−湿式造粒
【0046】
【表4】

【0047】
製造法:
50mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、本質的に実施例1の手順を使用して錠剤を調製した。場合により、156.0mgの被包錠を提供するため、6.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラ(Opadry I(登録商標))によるコーティングをその錠剤に施した。
【実施例5】
【0048】
化合物Iの50mg力価錠(約50%薬物負荷)−湿式造粒
【0049】
【表5】

【0050】
製造法:
50mgの活性成分を含有している100.0mg錠を提供するため、本質的に実施例1の手順を使用して錠剤を調製した。場合により、104.0mgの被包錠を提供するため、4.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラ(Opadry I(登録商標))によるコーティングをその錠剤に施した。
【実施例6】
【0051】
化合物Iの50mg力価錠(約33%薬物負荷)−湿式造粒
【0052】
【表6】

【0053】
製造法:
50mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、本質的に実施例1の手順を使用して錠剤を調製した。場合により、156.0mgの被包錠を提供するため、6.00mgの標準的なHPC/HPMC/TiOフィルムコートフォーミュラ(Opadry I(登録商標))によるコーティングをその錠剤に施した。
【実施例7】
【0054】
化合物Iの50mg力価錠(約33%薬物負荷)−直接圧縮
【0055】
【表7】

【0056】
製造法:
50mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【実施例8】
【0057】
化合物Iの50mg力価錠(約33%薬物負荷)−直接圧縮
【0058】
【表8】

【0059】
製造法:
50mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【実施例9】
【0060】
化合物Iの50mg力価錠(約50%薬物負荷)−直接圧縮
【0061】
【表9】

【0062】
製造法:
50mgの活性成分を含有している100.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【実施例10】
【0063】
化合物Iの100mg力価錠(約67%薬物負荷)−直接圧縮
【0064】
【表10】

【0065】
製造法:
100mgの活性成分を含有している150.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【実施例11】
【0066】
化合物Iの200mg力価錠(約67%薬物負荷)−直接圧縮
【0067】
【表11】

【0068】
製造法:
200mgの活性成分を含有している300.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【実施例12】
【0069】
化合物Iの400mg力価錠(約67%薬物負荷)−直接圧縮
【0070】
【表12】

【0071】
製造法:
400mgの活性成分を含有している600.0mg錠を提供するため、前記の直接圧縮手順を使用して錠剤を調製した。
【0072】
上記明細書は、例示のために提供された実施例により、本発明の原理を教示しているが、本発明の実施は、以下の特許請求の範囲及び等価物の範囲に含まれるような、本明細書に記載された手順及びプロトコルの偶発的な改変、適応、修飾、削除又は追加を全て包含することが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約25から70重量%の構造式I
【化1】

の活性成分又はその医薬適合性の塩;
約25から70重量%のマンニトール又は約25から70重量%のマンニトール及び微結晶セルロースの混合物;
約1から5重量%の崩壊剤;
約0から5重量%の結合剤;並びに
約1から3重量%の滑沢剤を含む医薬組成物。
【請求項2】
該崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムであり、該結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、かつ該滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
約33から67重量%の該活性成分;
約25から60重量%のマンニトール;
約1から4重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約1から4重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約1から2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2の医薬組成物。
【請求項4】
約33から67重量%の該活性成分;
約25から60重量%のマンニトール;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項3の医薬組成物。
【請求項5】
約0から0.2重量%の抗酸化剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項6】
該抗酸化剤がBHT又はBHAである、請求項5の医薬組成物。
【請求項7】
約33%重量の該活性成分;
約60重量%のマンニトール;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2の医薬組成物。
【請求項8】
約0.02重量%のBHT又はBHAをさらに含む、請求項7の医薬組成物。
【請求項9】
約33%重量の該活性成分;
約40重量%のマンニトール;
約20重量%の微結晶セルロース;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2の医薬組成物。
【請求項10】
約0.02重量%のBHT又はBHAをさらに含む、請求項9の医薬組成物。
【請求項11】
約50重量%の該活性成分;
約40重量%のマンニトール;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2の医薬組成物。
【請求項12】
約0.02から0.03重量%のBHT又はBHAをさらに含む、請求項11の医薬組成物。
【請求項13】
約67重量%の該活性成分;
約25重量%のマンニトール;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項2の医薬組成物。
【請求項14】
約0.02重量%のBHT又はBHAをさらに含む、請求項13の医薬組成物。
【請求項15】
湿式造粒法により調製された、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項16】
約33から67重量%の構造式I
【化2】

の活性成分又はその医薬適合性の塩;
約25から60重量%のマンニトール;
約0から20重量%の微結晶セルロース;
約1から5重量%の崩壊剤;
約0から5重量%の結合剤;及び
約1から3重量%の滑沢剤を含む医薬組成物。
【請求項17】
該崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムであり、該結合剤がヒドロキシプロピルセルロースであり、かつ該滑沢剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項16の医薬組成物。
【請求項18】
約33から67重量%の該活性成分;
約25から60重量%のマンニトール;
約3重量%のクロスカルメロースナトリウム;
約3重量%のヒドロキシプロピルセルロース;及び
約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む、請求項17の医薬組成物。
【請求項19】
直接圧縮法により調製された、請求項16の医薬組成物。
【請求項20】
その必要のあるヒトにおける骨吸収を阻害する方法であって、骨吸収を阻害する量の請求項1に記載の医薬組成物を該ヒトへ経口投与することを含む方法。
【請求項21】
その必要のあるヒトにおける骨粗鬆症を治療する方法であって、治療的に有効な量の請求項1に記載の医薬組成物を該ヒトへ経口投与することを含む方法。
【請求項22】
風味剤、着色剤及び甘味剤からなる群より選択された一つ以上の薬剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2006−504696(P2006−504696A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537814(P2004−537814)
【出願日】平成15年9月16日(2003.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/028959
【国際公開番号】WO2004/026233
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】