説明

インパルスシール装置

【課題】メンテナンス性やシール性に優れたインパルスシール装置を提供する。
【解決手段】シールバー2とシール台3とを有するインパルスシール装置であり、シールバー2においてヒーター線4の非シール面に当接する支持面8cを電気的絶縁層8bの凹凸面とし、その凹凸形状を変えることでヒーター線4とシールバー3との伝熱効率を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒーター線に瞬間的に大電流を通電することで発生した熱により樹脂フィルムを熱溶着するインパルスシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のインパルスシール装置は、対向配置されているシールバーとシール台とで樹脂フィルムを挟圧しつつ加熱し、フィルムどうしを熱溶着することで包装体の密封シールやフィルムの接合等を行っている。
【0003】
シールバーは挟圧面にニクロム線等のヒーター線が配置されており、当該ヒーター線はシリコンゴム等の耐熱性ゴムの受け部によって非シール面側から支持され、両端部はシールバーの左右両側に配置されているテンションユニットにそれぞれ固定されている。これらのテンションユニットは、シールバーの長手方向に沿って摺動可能に配設されており、バネ等の付勢力によりヒーター線を緊張状態に維持している。受け部は、シールバーの挟圧面に長手方向のほぼ全長に亘って取り付けられ、ヒーター線とシールバーとを電気的に絶縁している。また、受け部とヒーター線との間には、耐熱性と絶縁性とを兼ね備えたガラスクロステープが保護層として配置されている。一方、シール台の挟圧面にも耐熱性ゴムの受け部が配設されており、フィルムを挟圧した際に、シールバーのヒーター線がフィルムを介して当接するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−99967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のインパルスシール装置では以下の解決すべき課題がある。
(1)シールバーにおいて、ヒーター線とシリコンの受け部との間にガラスクロステープを配置することで、前記受け部をヒーター線の熱からある程度保護することができ、消耗品として交換頻度を少なくすることができるものの、ガラスクロステープ自体を短期間で交換する必要がある。係るガラスクロステープを交換する場合、ヒーター線をシールバーから取り外さなければならず、非常に手間がかかる作業となる。
(2)ガラスクロステープの弊害として、ヒーター線の加熱及び冷却を阻害する点がある。通常、インパルスシール装置は熱溶着後、フィルムを挟圧した状態でヒーター線が冷却するのを待ってシールバーとシール台とを離反させているが、ガラスクロステープが熱の移動を阻害するため、フィルムの昇温に時間を要するだけでなく、冷却にも時間がかかる。
(3)厚いフィルム(例えば、0.3mmのポリプロピレン)どうしを1〜2秒程度の短時間で接合しようとすれば、ガラスクロステープの耐熱温度を超える温度までニクロム線を加熱する必要がある。このため、ガラスクロステープは接合動作毎の劣化が激しく、頻繁に交換する必要がある。このため、厚いフィルムの場合には、シール台にもヒーター線を配置し、ヒーター線の温度が過度に上がらないよう対策されているが、両側にヒーター線があるため冷却に時間を要し、短時間でシールを行うことができない。また、厚いフィルムの場合は、ヒーター線のフィルムと接触していない非接触部分と受け部との間に隙間が生じて受け部への熱移行が妨げられるため、非接触部分はガラスクロステープの耐熱温度を超えて赤熱状態にまで上昇し、ガラスクロステープの劣化を促進させる。
(4)ヒーター線を加熱すると熱膨張により伸びが発生するが、シールバーとシール台とに挟圧されて加圧状態にあるため伸びが阻害され、波打ち状の変形を起こし、これに伴って受け台のゴムも波打ち状に変形する。このように変形した場合、こしのある厚いフィルムでは変形に追随することができず、圧力と温度とにむらが生じ、全ての範囲で所定のシール強度を満足させるためシール温度を上げていくと局所的に高温になった箇所が焦げ付いてシール不良が発生し、結局適切なシール強度を持たせることができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本願発明は、シールバーとシール台とによりフィルムを挟圧しつつ前記シールバーに装着されたヒーター線に通電し前記フィルムを熱溶着するインパルスシール装置において、前記シールバーにおける前記ヒーター線の非シール面と当接する支持面が電気的絶縁層の凹凸面となっており、その凹凸形状を変えることにより前記ヒーター線と前記シールバーとの伝熱効率を変化させるようにしたことを特徴としている。なお、前記凹凸面とする範囲は前記ヒーター線の幅よりも狭いことが望ましい。何故なら、前記凹凸面を前記ヒーター線の全幅或いは前記ヒーター線の幅を超える範囲に設けた場合、前記ヒーター線の幅方向両端縁部においては前記支持面との接触面積が小さく熱の移行が抑制されるので、端部が高温になりフィルムに食い込みやすくなる。これにより、前記シールバーとシール台とを開放した際に前記シールバーからフィルムが外れず、生産に支障を来たす場合があるからである。
【0007】
前記電気的絶縁層がセラミックであることを特徴としている。
【0008】
前記電気的絶縁層がセラミックの溶射により形成されていることを特徴としている。
【0009】
前記セラミックがアルミナであることを特徴としている。
【0010】
前記凹凸形状が複数のくぼみを規則的に配列してなるものであることを特徴としている。例えば、複数の半球形のくぼみを形成するディンプル加工によるものでも良い。
【0011】
前記電気的絶縁層に耐熱性樹脂がコーティングされていることを特徴としている。
【0012】
前記シールバーの前記支持面を含む一部が、前記ヒーター線の受け部として別体で設けられていることを特徴としている。
【0013】
前記シールバーがアルミで形成されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るインパルスシール装置によれば、ヒーター線と支持面との間に別途ガラスクロステープ等を設ける必要がなく、それに係るメンテナンスの手間を省略し、しかも昇温特性及び冷却特性の細かい設定が可能になるため、フィルムの厚み及び材質に適した条件でのシールが可能で、短時間で仕上がりの良いシールを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明にかかるインパルスシール装置の実施形態を示す平面図。
【図2】第1図のインパルスシール装置におけるシールバーの部分拡大断面図。
【図3】(a)受け板の別の実施形態を示す平面図、(b)受け板の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係るインパルスシール装置の実施形態について説明する。第1図はインパルスシール装置の平面図を示している。
【0018】
図示するように、インパルスシール装置1は水平方向に対向配置された一組のシールバー2とシール台3とで構成されており、これらが図示しない包装機の所定位置に取り付けられて協働し、二枚のフィルムFa、Fbを挟圧しながら加熱することでヒートシールを行う。
【0019】
シールバー2は、フィルム幅方向に長さを有する本体2aと、当該本体2aの挟圧面2bに装着されている帯状のヒーター線4とを主な構成要素として備えている。本体2aは挟圧面2bと反対に位置する後面2cの中央部を突出させた平面視T字型に形成され、両端に絶縁性材料で形成された絶縁カバー5が取り付けられている。
【0020】
絶縁カバー5は略L型に形成され、本体2aの側面2d及び後面2cに沿うように取り付けられている。絶縁カバー5の外側面のうち、シールバー2の長手方向両端に位置する端面5aは、平面視半円形の曲面形状に形成されている。
【0021】
また、後面2cには突出部2eを挟んで両側にそれぞれテンションユニット6、6が配設されている。これらのテンションユニット6、6は、シールバー2の長手方向にスライド自在に取り付けられており、突出部2eとの間に連結したコイルバネ7によって突出部2eの方向へ付勢されている。即ち、一対のテンションユニッ6、6は互いに接近する方向に付勢されていることになる。このように配置されたテンションユニット6、6にそれぞれヒーター線4の両端部が固定されている。
【0022】
ヒーター線4は、フィルムFa、Fbの溶着に供される加熱部4aと、加熱部4aの両端に異なる材質の固定部4b、4bを連結したものである。そして、シールバー2の挟圧面2bにその長手方向に沿って配置し、固定部4b、4bを絶縁カバー5の端面5aに添わせて反転させたのちテンションユニット6、6にそれぞれ固定している。固定部4b、4bには、導電性の高い材料が使用されているため高温になりにくく、ヒーター線4に通電が行われた場合でも樹脂製の絶縁カバー5が溶けることがない。また、ヒーター線4にはテンションユニット6、6によって常に張力が作用し緊張状態が維持されているため、熱膨張による長さの変化を吸収することができる。ヒーター線4の加熱部4aの長さがフィルム幅を超える場合、フィルムFと接触しない部分の温度が過剰になるため、これを回避するために加熱部4aはフィルム幅よりも若干短い長さが好ましい。
【0023】
一方、シールバー2の挟圧面2bにはシールバー2とは別体の受け板8(受け部に相当)が配置されており、受け板8を介してヒーター線4の熱が本体2aに伝達される。第2図に示すように、この受け板8は断面T字型の形状を有し、下側の突出部を、挟圧面2bに形成されていて幅方向に延びる溝2fに嵌合させた状態で取り付けられている。受け板8は、アルミ等の金属材料で形成した基材8aの上面を、ヒーター線4の非シール面に当接する支持面8cとし、その表面には電気的絶縁層8bを設けてヒーター線4と本体2aとの導通を遮断している。また、支持面8cは凹凸面となっており、ヒーター線4の非シール面との接触面積、即ち、凹凸形状を変えることによってヒーター線4と受け板8との伝熱効率を変化させている。例えば、接触面積を拡大する凹凸形状とすれば、ヒーター線4を緩やかに昇温させることができるとともに急速に冷却を行うことができ、接触面積を縮小する凹凸形状とすれば、ヒーター線4を急速に昇温させることができるとともに緩やかに冷却を行うことができる。要するに、凹凸の形状を変えることによりフィルムの種類や厚み等に応じた適切なシール時間のコントロールが可能になる。凹凸の形状は、規則的なパターンに限らず、不規則なパターンでも良い。なお、ヒーター線4との接触面(即ち、支持面)は滑りやすい方が良く、ヒーター線4が熱膨張する際に電気絶縁層8bから受ける摩擦抵抗による波打ち現象を抑制することができ、こしのある厚いフィルムをシールする場合でも均一に圧力をかけることができる。接触面の滑り性は、耐熱性樹脂をコーティングすることなどにより付与することができる。
【0024】
シール台3は、フィルム幅方向に長さを有する本体3aの挟圧面3bに、シールバー2のヒーター線4に対面させて受部材9が配設されている。受部材9は、フィルムの厚みやコシの強さ等により硬質と軟質とを使い分けることができる。例えば、厚いフィルムの場合には、軟質の受け板を使用すると十分な圧力でもって加圧することができず、また、ヒーター線の熱膨張による伸びを阻害するため硬質の方が好ましい。反対に薄いフィルムの場合には、硬質の受け板を使用するとシールバー2との当り調整をシビアに行う必要があるため、ゴムのように弾力性があって多少の誤差を吸収できるものが好ましい。
【0025】
なお、シールバー2の符号10は給電用プラグを示しており、包装機に設けられている給電用差込口に接続されるようになっている。また、符号11は左右一対のエアシリンダーを示しており、シールバー2をシール台3に対して接離可能になっている。
【0026】
以上のように構成されたインパルスシール装置1の本体2aはアルミ等の高い熱伝導率の材料、即ち、放熱性の良い材質のものが好ましいし、絶縁カバー5の絶縁性材料としては、耐熱性や耐久性に優れたエンジニアプラスチックなどが好ましい。
【0027】
ヒーター線4は、加熱部4aをニクロム線や鉄クロム等で構成し、固定部4b、4bを銅等の導電性の高い材料で構成しても良い。なお、絶縁カバー5の耐熱性が高い場合などは、ヒーター線4の全長を加熱部4aの材質とすることも可能である。
【0028】
受け板8としては、例えば、アルミで形成された基材8aの表面にブラスト処理を施し、続いてニッケルクロムめっきによって下地被膜を形成し、その表面にアルミナ(酸化アルミニウム)を溶射することで得ることができる。この他にも、支持面8cを機械加工して凹凸面としたうえでアルマイト加工することにより、凹凸を有したアルミナの電気絶縁層を形成したり、支持面8cに形成した電気絶縁層にブラスト加工を施し、梨地状の凹凸面に仕上げたり、セラミックのコーティング剤を凹凸面に加工した支持面8cに塗布する方法等を採用することができる。さらに、電気絶縁層の表面にポリイミド樹脂等の耐熱性樹脂をコーティングすることで電気的絶縁性の向上や滑り性のアップを図ることができる。なお、シールバーの本体と受け板とが一体となっている場合は、本体に直接加工を施して電気的絶縁層を形成することもできるが、別体の受け板を採用すれば、受け板のみの交換が可能であるため消耗品を減らすことができるだけでなく、シール条件が変更された場合、それに適した受け板に取り替えるのみで対応することができる。これは、支持面8cの凹凸形状を変更すればヒーター線4と受け板8との伝熱効率が変化するため、昇温特性及び冷却特性を細かく設定することができるからである。よって、フィルムの厚みや材質等に適したシール条件を設定することができ、短時間で仕上がりの良いシールが行えるようになる。
【0029】
一方、シール台3の本体3aは、シールバー2の本体2aと同様に、アルミ等の熱伝導性材料、即ち、放熱性の良い材質のものが好ましい。受部材9は、軟質のものではシリコンゴムなど、硬質ものではセラミック等を用いることができる。
【実施例1】
【0030】
以下、本発明の実施例をさらに詳細に説明する。
本実施例1においては、本体2aがアルミで形成されており、絶縁カバー5にはエンジニアプラスチックが用いられている。本体2aには厚み0.1mm、幅8mmのヒーター線4が装着されており、このヒーター線4はニクロム線の両端部に厚み0.2mm、幅8mmの銅をスポット溶接したものである。受け板8は、アルミの基材8aの支持面8cにブラスト処理を施し、そのあとニッケルクロムめっきによって下地被膜(厚み約50μm)を形成し、その上にアルミナ(酸化アルミニウム)を溶射して表面層(厚み約50μm)を形成したもので、表面は表面粗さRa=9.49μm、Rz=60.70μmの粗い面になっている。
【0031】
一方、シール台3の本体3aもアルミで形成されており、受部材9には表面にセラミックを溶射したものが用いられている。
【0032】
以上のような構成を有するインパルスシーラーを用いて0.3mm厚のPPフィルム(ポリプロピレンフィルム)Fa、Fbの接合を行った。はじめにフィルムFa、Fbをシールバー2とシール台3とで挟圧し、ヒーター線4にトランスで変換した40Vの電圧を一定時間かけて通電することにより加熱し、その熱でフィルムを溶着したあと通電を停止して所定の冷却時間をおいた後シールバー2をシール台3から離反させる。なお、トランスの代わりに電力調整器を用いると精密に電力調整を行うことができ、例えば、電流値40〜48A、加熱時間1〜2秒間の各範囲の中から任意の組み合わせでシールを行うことができる。この場合、冷却時間は1.5秒以上が好ましい。
【0033】
シール条件は次の二通りで、条件Aとして通電時間1秒、冷却時間1.5秒とし、条件Bとして通電時間1.75秒、冷却時間2.0秒とした。その結果、いずれの条件でシールを行った場合も、ほとんどむらのない良好なシールを行うことができた。このように厚みのあるフィルムを接合するには、一般的にシール台にもヒーター線を装着して両側から加熱する必要があるが、本実施例ではシールバーのみで対応することができた。
【0034】
(比較例1)
実施例1とシールバー2の受け板を除いては同一の構成を有している。用いた受け板は厚み1.0mm、幅10mmのアルミナのセラミックプレートであり、その表面粗さは3.2μmである。
【0035】
このインパルスシーラーで実施例1と同様のフィルムを同一条件でシールした結果、いずれの条件においてもシールむらが発生した。これは、受け板の表面粗さが小さく表面が平滑であるためにヒーター線との接触面積が大きく、その摩擦抵抗によりヒーター線の熱膨張による伸びを阻害し、且つ、セラミックプレートの熱伝導率が低いため、フィルムに発生した熱量の差を分散することができず、ヒーター線の温度分布にむらが生じ、高温部分におけるヒーター線の伸びが低温部分よりも大きくなることによって波状に変形したことが原因と考えられる。よって、低温部分ではフィルムに及ぼす圧力及び温度が不十分となり、縞状のシールむらが発生したものと考えられる。
【0036】
以上、実施例1と比較例1との結果から、ガラスクロステープを使用しなくても、ヒーター線と受け板との接触面積を適切に調整することにより、良好なシールが行えること示している。
【0037】
インパルスシール装置は短時間でシールできることが望ましいが、実施例1の装置では受け板の表面を粗く形成し、ヒーター線と受け板との接触面積を1平方cm当り約5.2%とし、ヒーター線の昇温効率と冷却効率とのバランスをとることで、受け部にゴムを使用した従来のシール時間約10秒に比べて、短時間で良好なシールを行うことができた。
【実施例2】
【0038】
図3のように受け板8´を形成した。即ち、断面T字型に形成したアルミ基材に、ヒーター線の支持面8c´となる上面に直径2mmの半球状のくぼみKを千鳥状に配置したディンプル加工をした後に、アルマイト処理をして表面にマイルマイト皮膜を形成することにより、支持面8c´は、複数の半球状のくぼみKを有する膜厚50μmの電気的絶縁層の凹凸面となっている。ディンプル加工は、ヒーター線幅よりも狭い範囲に形成し、ヒーター線のフィルムへの食い込みを防いでいる。即ち、ヒーター線の中央部では受け板8´との接触面積が小さいため高温となりフィルムを溶解させるが、接触面積が大きい端縁部では温度が上がりにくくフィルムを溶融させないからである。くぼみの大きさや形状及び配列を変更することによりヒーター線と受け板との伝熱効率を変化させることができるため、シール条件に応じて適切な組み合わせを選択すれば良い。
【符号の説明】
【0039】
1 インパルスシール装置
2 シールバー
2a 本体
2b 挟圧面
2c 後面
2d 側面
3 シール台
4 ヒーター線
5 絶縁カバー
5a 端面
6 テンションユニット
7 コイルバネ
8、8´ 受け板
8a 基材
8b 電気的絶縁層
8c、8c´ 支持面
10 給電用プラグ
11 エアシリンダ
Fa、Fb 包装フィルム
K くぼみ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールバーとシール台とによりフィルムを挟圧しつつ前記シールバーに装着されたヒーター線に通電し前記フィルムを熱溶着するインパルスシール装置であり、
前記シールバーにおける前記ヒーター線の非シール面と当接する支持面が電気的絶縁層の凹凸面となっており、その凹凸形状を変えることにより前記ヒーター線と前記シールバーとの伝熱効率を変化させるようにしたことを特徴とするインパルスシール装置。
【請求項2】
前記電気的絶縁層がセラミックであることを特徴する請求項1記載のインパルスシール装置。
【請求項3】
前記電気的絶縁層がセラミックの溶射により形成されていることを特徴とする請求項1記載のインパルスシール装置。
【請求項4】
前記セラミックがアルミナであることを特徴とする請求項2又は3記載のインパルスシール装置。
【請求項5】
前記凹凸形状が複数のくぼみを規則的に配列してなるものであることを特徴とする請求項1〜3に記載のインパルスシール装置。
【請求項6】
前記電気的絶縁層に耐熱性樹脂がコーティングされていることを特徴とする請求項1〜5記載のインパルスシール装置。
【請求項7】
前記シールバーの前記支持面を含む一部が、前記ヒーター線の受け部として別体で設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインパルスシール装置。
【請求項8】
前記シールバーがアルミで形成されていることを特徴とする請求項1〜7記載のインパルスシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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