説明

インホイールモータ駆動装置

【課題】インホイールモータ駆動装置における減速部の外ピン保持部とハウジングとを常に所定の位置に保持し、旋回や急加減速等により、大きな軸方向荷重が負荷された場合でも、公転部材、外周係合部材、および運動変換機構等の構成部品の破損を防止し、ハウジングと外ピン保持部との間で発生する打音を解消する。
【解決手段】減速部ケーシング22bと減速部Bのハウジングとの間に、減速部ケーシングの内面に固定されるケーシング固定部材51と、減速部Bのハウジングの外面に固定されるハウジング固定部材52とを設け、このケーシング固定部材51とハウジング固定部材52を、ゴム53を介して接着固定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のインホイールモータ駆動装置101は、例えば、特開2009−52630号公報(特許文献1)に記載されている。
インホイールモータ駆動装置101は、図15に示すように、車体に取り付けられるケーシング102の内部に駆動力を発生させるモータ部103と、車輪に接続される車輪ハブ軸受部104と、モータ部103の回転を減速して車輪ハブ軸受部104に伝達する減速部105とを備える。
【0003】
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、装置のコンパクト化の観点からモータ部103には低トルクで高回転のモータが採用される。一方、車輪ハブ軸受部104には、車輪を駆動するために大きなトルクが必要となる。このため、減速部105には、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機を採用することが多い。
【0004】
サイクロイド減速機を適用した減速部105は、偏心部106a、106bを有するモータ側回転部材106と、偏心部106a、106bに配置される曲線板107a、107bと、曲線板107a、107bをモータ側回転部材106に対して回転自在に支持する転がり軸受106cと、曲線板107a、107bの外周面に係合して曲線板107a、107bに自転運動を生じさせる複数の外ピン108と、曲線板107a、107bの自転運動を車輪側回転部材110に伝達する複数の内ピン109とを含む。
【0005】
外ピン108は、減速部105のケーシング102aに直接保持されているわけではなく、ケーシング102aの内径面に設けられた外ピンハウジング113に保持されている。より具体的には、軸方向両端部を外ピンハウジング113に固定された針状ころ軸受114によって回転自在に支持されている。このように、外ピン108を外ピンハウジング113に回転自在にすることにより、曲線板107a、107bとの係合による接触抵抗を低減させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−52630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、外ピンハウジング113は、図16の拡大図に示すように、円筒部113aと、円筒部113aの軸方向両端部から径方向内側に延びる一対のフランジ部113b、113bとを備える。そして、外ピンハウジング113は、ケーシング102aの内径面に弾性部材115を介して嵌合固定されている。この弾性部材115は、外ピンハウジング113の径方向への変位を許容し、かつ軸方向への変位を許容する構造にしている。これにより、電気自動車の旋回や急加減速等によって大きなラジアル荷重やモーメント荷重が負荷された場合でも、曲線板107a、107b、外ピン108、および内ピン109等の構成部品の破損を防止することができる。また、悪路走行時等の振動によって、ケーシング102aと外ピンハウジング113との間で発生する打音を解消することができる。
【0008】
ところが、外ピンハウジング113は、半径方向は弾性部材115により、ケーシング102aに対して浮いた状態であるけれども、回転方向には、キー等で拘束されているため、外ピンハウジング113に作用するトルクと振動が、ケーシング102aに伝達されて騒音の発生原因になる恐れがある。
【0009】
そこで、この発明は、減速部のケーシングと、減速部のケーシング内に収容される減速機のハウジング間における振動の発生を抑制し、静粛なインホイールモータ駆動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、この発明は、ケーシングの内部に、駆動力を発生させるモータ部と、このモータ部の回転を減速して、車輪に接続される車輪ハブ軸受部に伝達する減速部とを備えるインホイールモータ駆動装置において、前記ケーシングと減速部を構成する減速機ハウジングとの間に、ケーシングの内面に固定されるケーシング固定部材と、減速部のハウジングの外面に固定されるハウジング固定部材とを設け、このケーシング固定部材とハウジング固定部材を、弾性部材を介して回り止めしたことを特徴とする。
【0011】
前記弾性部材としては、ゴムを使用することができ、このゴムと、ケーシング固定部材、ハウジング固定部材との接着は、接着剤による接着でも、加硫接着でもよい。
【0012】
前記ケーシング固定部材は、ケーシングの内面に位置する大径の円筒部と、この大径の円筒部の一方の端面に設けられたフランジとによって構成することができ、このケーシング固定部材のフランジに、ケーシングに固定するためのボルト孔を設ける。
【0013】
また、前記ハウジング固定部材は、減速部のハウジングの外面に位置する小径の円筒部と、この小径の円筒部の一方の端面に設けられたフランジとによって構成することができ、このハウジング固定部材のフランジに、減速部のハウジングに固定するためのボルト孔を設ける。
【0014】
そして、前記大径の円筒部と小径の円筒部とを、前記弾性部材を構成するゴムによって加硫接着する。
【0015】
これにより、減速部のハウジングに作用するトルクは、減速部のハウジングに固定された小径の円筒部から加硫接着されたゴムを介し、大径の円筒部に伝達される。
【0016】
前記ハウジング固定部材のフランジに固定するボルトは、六角ボルトよりも六角穴付きボルトを使用することが好ましい。
【0017】
前記ケーシング固定部材のフランジには、減速部のハウジングにハウジング固定部材を固定する六角穴付きボルトに対応する位置に貫通孔又は切り欠き部を設け、この貫通孔又は切り欠き部の内面に前記六角穴付きボルトの頭を当接させることが好ましい。
【0018】
六角穴付きボルトの頭が、貫通孔又は切り欠き部の内面に当接することにより、六角穴付きボルトが、回転方向のストッパとしての役目を果たす。
【0019】
前記ゴムには、減速部のハウジングから繰り返し荷重が作用し、時には、衝撃荷重も作用する。このような荷重に耐え得るようにするには、ゴムの変形が大きすぎると、早期に破断するため、上記のように、六角穴付きボルトの頭を、貫通孔又は切り欠き部の内面に当接させて、回転方向のストッパとして機能させることが好ましい。
【0020】
また、回転方向のストッパの機能を果たす他の手段としては、前記ケーシングの内面に位置する大径の円筒部の内径側に、複数の突起を設け、前記小径の円筒部の外径側に、前記大径の円筒部の突起と間隔を空け、同数の突起を設けるようにしてもよい。
【0021】
このようにすると、回転方向の両側にストッパができるので、ゴムにねじれが生じにくくなり、耐久性が向上する。
【0022】
この発明の他の手段として、軸方向に対面する前記ケーシングと減速部のハウジングとの間に、前記ケーシングにボルト固定されるリングプレートと、前記減速部のハウジングにボルト固定されるリングプレートを挟み、この2枚のリングプレートをゴムによって加硫接着する方法も採用することができる。
【0023】
この方法によると、径方向寸法を小さくできるので、軽量化を図ることができる。
【0024】
前記減速部のハウジングにリングプレートを固定するボルトは、六角穴付きボルトを使用することが好ましい。
【0025】
前記減速部のハウジングにボルト固定されるリングプレートに、前記六角穴付きボルトと対応する孔を設け、この孔は、過大トルクが付加された際に、六角穴付きボルトが当接するように配置することが好ましい。
【0026】
前記孔は、回転方向に長孔形状に形成することにより、リングプレートの半径方向肉厚を保持することが可能となる。
【0027】
また、前記ゴムによって加硫接着される前記2枚のリングプレートを、前記減速部のハウジングとモータ部のケーシング間に挟み、2枚のリングプレートの一方を、減速部のハウジングに固定し、他方をモータ部のケーシングに固定することもできる。これにより、減速部のハウジングの軸方向の両側にリングプレートが配置されるので、負荷容量が向上する。
【0028】
前記リングプレートは、軽量化のために、アルミ等の軽金属を使用し、鉄製ねじ部をインサート成形したものがより好ましい。鉄製ねじ部は、それぞれ単品でインサート成形してもよいし、薄肉のリングプレートに予め溶接等で固定したものをインサート成形することがより望ましい。
【0029】
この発明において使用するゴムは、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等の耐油性ゴムが望ましい。
【0030】
前記減速部としては、サイクロイド減速機でも、遊星歯車減速機でもよい。
【0031】
前記減速部がサイクロイド減速機である場合、減速部のハウジングは、サイクロイド減速機の外ピンハウジングである。
【0032】
一方、前記減速部が遊星歯車減速機である場合には、減速部のハウジングは、遊星歯車減速機の内歯車である。
【発明の効果】
【0033】
この発明は、以上のように、減速部ケーシングと、減速機の回転トルクが加わるハウジングとの間に、減速部ケーシング内面に固定されるケーシング固定部材と、減速機のハウジングの外面に固定されるハウジング固定部材とを設け、ケーシング固定部材とハウジング固定部材とをゴム等の弾性部材を介して回り止めしたので、弾性部材によって減速機のハウジングが所定の位置に保持され、旋回や急加減速等により、減速機のハウジングに、大きな荷重やモーメント荷重が負荷された場合でも、運動変換機構等の構成部品の破損を防止することができる。
【0034】
また、弾性部材により、悪路走行時等により発生する振動による打音を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図2】図1のII−II線の断面図である。
【図3】図1のIII−III線の方向から見たケーシング固定部材の側面図である。
【図4】(a)は図1のII−II線で切断したケーシング固定部材とハウジング固定部材の縦断面図、(b)は(a)図の右端面図である。
【図5】(a)は図1のII−II線で切断したケーシング固定部材とハウジング固定部材の他の実施形態の縦断面図、(b)は(a)図の右端面図である。
【図6】この発明の第2の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図7】(a)は図6の実施形態のケーシング固定部材を車輪ハブ軸受部側から見た側面図、(b)は図6の実施形態のケーシング固定部材とハウジング固定部材とをゴムによって接着した状態を示す縦断面図、(c)は(b)図のVII−VII線の断面図である。
【図8】(a)は図6の実施形態のケーシング固定部材にボルトを挿通した状態を車輪ハブ軸受部側から見た側面図、(b)は回転方向のトルクが付加された際の状態を示す側面図である。
【図9】(a)は図6の実施形態の他のケーシング固定部材にボルトを挿通した状態を車輪ハブ軸受部側から見た側面図、(b)はケーシング固定部材とハウジング固定部材とをゴムによって接着した状態を示す(a)のIXb−IXb線の縦断面図、(c)は(b)図のIXc−IXcの断面図である。
【図10】この発明の第3の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図11】(a)は図10の実施形態のケーシング固定部材にボルトを挿通した状態を車輪ハブ軸受部側から見た側面図、(b)はケーシング固定部材とハウジング固定部材とをゴムによって接着した状態を示す(a)のXIb−XIb線の縦断面図、(c)は(b)図のXIc−XIcの断面図である。
【図12】図10の実施形態の他のケーシング固定部材の縦断面図である。
【図13】インホイールモータ駆動装置を有する電気自動車の概略平面図である。
【図14】図13の電気自動車後方から見た図である。
【図15】従来のインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。
【図16】図15の減速部のケーシングと減速機のハウジングとの固定状態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を備えた電気自動車11は、図13に示すように、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、左右の後輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。後輪14は、図14に示すように、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。
【0037】
懸架装置12bは、左右に伸びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等に車体の傾きを抑制するスタビライザーが設けられる。なお、懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
【0038】
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の後輪14それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
【0039】
一方、この電気自動車11の走行安定性を向上するために、ばね下重量を抑える必要がある。また、さらに広い客室スペースを確保するために、インホイールモータ駆動装置21の小型・軽量化が求められる。
【0040】
図1〜図5は、この発明の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を示している。
このインホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪14に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bとは、モータ部ケーシング22aと減速部ケーシング22bに収納されて、図13に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。モータ部ケーシング22aと減速部ケーシング22bは、ボルト80によって一体化されている。
【0041】
モータ部Aは、モータ部ケーシング22aに固定されるステータ23と、ステータ23の内側に軸方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ側回転部材25とを備えるアキシアルギャップモータである。また、モータ部Aの減速部Bと反対側の端面には、モータ部Aの内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材39が設けられている。
ロータ24は、フランジ形状のロータ部24aと円筒形状の中空部24bとを有し、転がり軸受34によってモータ部ケーシング22aに対して回転自在に支持されている。また、モータ部ケーシング22aとロータ24との間には、減速部Bに封入された潤滑剤のモータ部Aへの侵入を防止するために密封部材35が設けられている。
【0042】
モータ側回転部材25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するためにモータ部Aから減速部Bにかけて配置され、減速部B内に偏心部25a、25bを有する。このモータ側回転部材25は、一端がロータ24と嵌合すると共に、減速部Bの両端で転がり軸受36a、36bによって支持される。さらに、2つの偏心部25a、25bは、偏心運動による遠心力で発生する振動を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
【0043】
減速部Bは、偏心部25a、25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a、26bと、曲線板26a、26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a、26bの自転運動を車輪側回転部材28に伝達する運動変換機構とを備える。
【0044】
車輪側回転部材28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aの端面には、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する穴が形成されている。軸部28bの外径面には、車輪ハブ軸受33の第1内側軌道面33cが形成されている。
【0045】
曲線板26a、26bは、図2に示すように、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a、30bを有する。貫通孔30a、30bは、曲線板26a、26bの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受入れる。また、貫通孔30cは、曲線板26a、26bの中心に設けられており、偏心部25a、25bに嵌合する。
【0046】
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。この転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、その外径面に内側軌道面42aを有する内輪部材42と、曲線板26aの貫通孔30cの内径面に嵌合し、その内径面に外側軌道面43aを有する。内側軌道面42aおよび外側軌道面43aの間に配置される複数の円筒ころ44と、隣接する円筒ころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。
【0047】
外ピン27は、モータ側回転部材25の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。そして、曲線板26a、26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a、26bに自転運動を生じさせる。
【0048】
外ピン27は、減速部ケーシング22bに直接保持されているわけではなく、減速部ケーシング22bの内径面に固定される減速機のハウジングを構成する外ピンハウジング45に保持されている。より具体的には、前記減速部ケーシング22bと減速機ハウジングを構成する外ピンハウジング45との間に、減速部ケーシング22bの内面に固定されるケーシング固定部材51と、外ピンハウジング45の外面に固定されるハウジング固定部材52とを設け、このケーシング固定部材51とハウジング固定部材52を、弾性部材であるゴム53を介して回り止めしている。
【0049】
なお、外ピン27は、軸方向両端部を外ピンハウジング45に固定された針状ころ軸受27aによって回転自在に支持されている。このように、外ピン27を外ピンハウジング45に回転自在とすることにより、曲線板26a、26bとの係合による接触抵抗を低減することができる。
【0050】
前記ゴム53と、ケーシング固定部材51、ハウジング固定部材52との接着は、接着剤による接着でも、加硫接着でもよい。
【0051】
前記ケーシング固定部材51は、図4に示すように、減速部ケーシング22bの内面に位置する大径の円筒部51aと、この大径の円筒部51aの一方の端面に設けられたフランジ51bとによって構成することができ、このケーシング固定部材51のフランジ51bに、ケーシング22bに固定するためのボルト孔54を設けている。
【0052】
また、前記ハウジング固定部材52は、外ピンハウジング45の外面に位置する小径の円筒部52aと、この小径の円筒部52aの一方の端面に設けられたフランジ52bとによって構成することができ、このハウジング固定部材52のフランジ52bに、外ピンハウジング45に固定するためのボルト孔55を設けている。
【0053】
そして、前記大径の円筒部51aと小径の円筒部52aとを、前記弾性部材を構成するゴム53によって加硫接着している。
【0054】
これにより、外ピンハウジング45に作用するトルクは、外ピンハウジング45に固定された小径の円筒部52aから加硫接着されたゴム53を介し、大径の円筒部51aに伝達される。
【0055】
前記ハウジング固定部材52のフランジ52bに固定するボルト56は、六角ボルトではなく、六角穴付きボルトを使用している。
【0056】
前記ケーシング固定部材51のフランジ51bには、外ピンハウジング45にハウジング固定部材52を固定するボルト56に対応する位置に、切り欠き部57を設け、この切り欠き部57とボルト56との間には、図3に示すように、隙間aが設けているが、外ピンハウジング45に回転方向の荷重が付加された際に、切り欠き部57の内面とボルト56の頭が当接して回転方向のストッパとしての役目を果たすようにしている。
【0057】
前記切り欠き部57は、貫通孔にしてもよい。
【0058】
前記ゴム53には、外ピンハウジング45から繰り返し荷重が作用し、時には、衝撃荷重も作用する。このような荷重に耐え得るようにするには、ゴム53の変形が大きすぎると、早期に破断するため、上記のように、ボルト56の頭を、切り欠き部57又は貫通孔の内面に当接させて、回転方向のストッパとして機能させている。
【0059】
また、回転方向のストッパの機能を果たす他の手段としては、図5に示すように、前記ケーシング22bの内面に位置する大径の円筒部51aの内径側に、複数の突起58を設け、前記小径の円筒部52bの外径側に、前記大径の円筒部51aの突起58と間隔を空けて同数の突起59を設けてもよい。
【0060】
このようにすると、回転方向の両側にストッパができるので、ゴム53にねじれが生じにくくなり、耐久性がより向上する。
【0061】
車輪ハブ軸受部Cは、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32と、車輪ハブ32を減速部ケーシング22bに対して回転自在に保持する車輪ハブ軸受33とを備える。車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aとフランジ部32bとを有する。フランジ部32bにはボルト32cによって駆動輪14が固定連結される。また、中空部32aの開口部分には、インホイールモータ駆動装置21の内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材32dが設けられている。
【0062】
車輪ハブ軸受33は、転動体としての玉33eを採用する複列のアンギュラ玉軸受である。玉33eの軌道面としては、第1外側軌道面33a(図中右側)および第2外側軌道面33b(図中左側)とが外方部材22aの内径面に設けられており、第1外側軌道面33aに対向する第1内側軌道面33cが車輪側回転部材28の外径面に、第2外側軌道面33bに対向する第2内側軌道面33dが車輪ハブ32の外径面にそれぞれ設けられている。そして、玉33eは、第1外側軌道面33aと第1内側軌道面33cとの間、および第2外側軌道面33bと第2内側軌道面33dとの間にそれぞれ複数個配置される。また、車輪ハブ軸受33は、左右の列の玉33eを保持する保持器33fと、軸受内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩や、外部からの塵埃の混入を防止する密封部材33gとを含む。
【0063】
車輪ハブ軸受33の外方部材33hは、減速部ケーシング22bに対して締結ボルト61によって固定される。
【0064】
車輪ハブ軸受32の外方部材33hのフランジ部には、締結ボルト61を挿通するための、ボルト挿通孔64が周方向に複数設けられている。
【0065】
また、減速部Bのケーシング22bには、外方部材33hのフランジ部のボルト挿通孔64に挿通した締結ボルト61のボルト挿通穴65が設けられている。
【0066】
また、前記ケーシング固定部材51のフランジ51bには、締結ボルト61のボルト穴66を設けている。
【0067】
締結ボルト61は、車輪ハブ軸受32側から外方部材33hのフランジ部のボルト挿通孔64に挿通して、締結ボルト61の先端を減速部ケーシング22bのボルト穴65に挿通して、さらに、ケーシング固定部材51のボルト穴66にねじ込んで、ケーシング固定部材51を減速部ケーシング22bに固定している。
【0068】
次に、外ピンハウジング45を減速部ケーシング22bに固定する手段が異なるこの発明の第2の実施形態を、図6〜図9に基づいて説明する。
【0069】
モータ部A、減速部B及び車輪ハブ軸受部Cの構成は、第1の実施形態と基本的に同じであるので、これらの構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0070】
この第2の実施形態では、減速部ケーシング22bと減速機ハウジングを構成する外ピンハウジング45とが、軸方向の車輪ハブ軸受部C側の端面で対面する部分に、前記減速部ケーシング22bにボルト61によって固定されるリングプレート71と、前記外ピンハウジング45にボルト56によって固定されるリングプレート72を挟み、この2枚のリングプレート71、72をゴム53によって加硫接着している。
【0071】
この第2の実施形態によると、径方向寸法を小さくできるので、軽量化が図ることができる。
【0072】
前記外ピンハウジング45にリングプレート72を固定するボルト56は、第1の実施形態と同様に、六角穴付きボルトを使用することが好ましい。
【0073】
前記減速部ケーシング22bにボルト61によって固定されるリングプレート71に、図7(a)に示すように、前記ボルト56と対応する孔73を設けている。
【0074】
この孔73は、図8(a)に示すように、ボルト56を挿し込んだ状態で、ボルト56の頭と、孔73の内面との間に隙間aが空く大きさに形成されている。隙間aにより、過大トルクが付加された際に、図8(b)に示すように、孔73の内面とボルト56の頭が当接して、ストッパとしての役目を果たすようにしている。
【0075】
この孔73は、過大トルクが付加された際に、六角穴付きのボルト56の頭が当接するように配置することが好ましい。
【0076】
前記孔73は、図9に示すように、回転方向に長孔形状に形成してもよい。これにより、リングプレート71の半径方向肉厚を最小限に抑制することができる。
【0077】
次に、外ピンハウジング45を減速部Bのケーシング22bに固定する手段が異なるこの発明の第3の実施形態を、図10〜図12に基づいて説明する。
【0078】
モータ部A、減速部B及び車輪ハブ軸受部Cの構成は、第1の実施形態と基本的に同じであるので、これらの構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0079】
この第3の実施形態は、第2実施形態のリングプレート71とリングプレート72を、軸方向の車輪ハブ軸受部C側だけでなく、モータ部A側にも設けた例である。
即ち、リングプレート71とリングプレート72を、外ピンハウジング45の軸方向の両側に設けて、負荷容量を向上させた例である。
【0080】
この例では、モータ部A側のリングプレート71を、モータ部ケーシング22aにボルト56によって固定している。
【0081】
リングプレート71には、図11(a)に示すように、前記ボルト56と対応する孔73を設けている。この孔73は、回転方向に長孔形状に形成している。
【0082】
図11に示すリングプレート71は、軽量化のために、アルミ等の軽金属を使用し、鉄製ねじ部74をインサート成形している。
【0083】
図12は、薄肉のリングプレート71に予め鉄製ねじ部74を溶接等で固定したものをインサート成形した例を示している。
【0084】
この発明において使用するゴムは、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等の耐油性ゴムが望ましい。
【0085】
前記第1〜第3の実施形態は、減速部Bとしては、サイクロイド減速機を使用した例を示したが、減速機は、遊星歯車減速機でもよい。減速機として、遊星歯車減速機を使用する場合は、遊星歯車減速機の内歯車が、この発明における減速部のハウジングを構成する。
【0086】
前記第1〜第3の実施形態においては、ゴム53の復元力により、外ピンハウジング45が常に所定の位置に保持され、減速部Bのケーシング22bとの位置関係を正しく保つようにしている。
【0087】
また、旋回や急加減速等により、大きな荷重やモーメント荷重が負荷された場合でも、公転部材、外周係合部材、および運動変換機構等の構成部品の破損を防止している。
【0088】
また、悪路走行時等により発生する軸方向振動によるケーシング22bと外ピンハウジング45との間で発生する打音を解消している。
【0089】
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
【0090】
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。このとき、コイルに高周波数の電圧を印加する程、ロータ24は高速回転する。
【0091】
これにより、ロータ24に接続されたモータ側回転部材25が回転すると、曲線板26a、26bはモータ側回転部材25の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a、26bの曲線形状の波形と係合して、曲線板26a、26bをモータ側回転部材25の回転とは逆向きに自転運動させる。
【0092】
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、曲線板26a、26bの自転運動に伴って貫通孔30aの内壁面と当接する。これにより、曲線板26a、26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a、26bの自転運動のみが車輪側回転部材28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
【0093】
このとき、モータ側回転部材25の回転が減速部Bによって減速されて車輪側回転部材28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪14に必要なトルクを伝達することが可能となる。
【0094】
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZA、曲線板26a、26bの波形の数をZBとすると、(ZA−ZB)/ZBで算出される。図2に示す実施形態では、ZA=12、ZB=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
【0095】
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27を外ピン保持部45に対して回転自在とし、内ピン31の曲線板26a、26bに当接する位置に針状ころ軸受31aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
【0096】
上記の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車11に採用することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車11を得ることができる。
【0097】
また、上記の実施形態においては、減速部Bの曲線板26a、26bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
【0098】
また、上記の実施形態における運動変換機構は、車輪側回転部材28に固定された内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、車輪側回転部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
【0099】
なお、上記の実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
【0100】
また、上記の実施形態における作動の説明では、モータ部Aに電力を供給してモータ部Aを駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪14に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪14側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いたりしてもよい。
【0101】
また、上記の実施形態において、曲線板26a、26bを支持する軸受として円筒ころ軸受の例を示したが、これに限ることなく、例えば、すべり軸受、深溝玉軸受、円錐ころ軸受、針状ころ軸受、自動調心ころ軸受、アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受等、すべり軸受であるか転がり軸受であるかを問わず、転動体がころであるか玉であるかを問わず、さらには複列か単列かを問わず、あらゆる軸受を適用することができる。また、その他の場所に配置される軸受についても、同様に任意の形態の軸受を採用することができる。
【0102】
また、上記の各実施形態においては、モータ部Aにアキシアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えばケーシングに固定されるステータと、ステータの内側に径方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータとを備えるラジアルギャップモータであってもよい。
【0103】
さらに、図13に示した電気自動車11は、後輪14を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
【0104】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0105】
11 電気自動車
12 シャーシ
12a ホイールハウジング
12b 懸架装置
13 前輪
14 後輪
22 ハウジング
22a モータ部ケーシング
22b 減速部ハウジング
23 ステータ
24 ロータ
25 モータ側回転部材
25a、25b 偏心部
26a、26b 曲線板
27 外ピン
28 車輪側回転部材
45 外ピンハウジング
50 押えプレート
51 ケーシング固定部材
51a 円筒部
51b フランジ
52 ハウジング固定部材
52a 円筒部
52b フランジ
53 ゴム
54 ボルト孔
56 ボルト
57 切り欠き部
58、59 突起
61 ボルト
66 ボルト穴
71、72 リングプレート
73 孔
74 鉄製ねじ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングの内部に、駆動力を発生させるモータ部と、このモータ部の回転を減速して、車輪に接続される車輪ハブ軸受部に伝達する減速部とを備えるインホイールモータ駆動装置において、前記ケーシングと減速部のハウジングとの間に、ケーシングの内面に固定されるケーシング固定部材と、減速部のハウジングの外面に固定されるハウジング固定部材とを設け、このケーシング固定部材とハウジング固定部材を、弾性部材を介して回り止めしたことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
【請求項2】
前記弾性部材がゴムであり、このゴムの弾性部材を、ケーシング固定部材とハウジング固定部材に接着したことを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項3】
前記ケーシング固定部材を、ケーシングの内面に位置する大径の円筒部と、この大径の円筒部の一方の端面に設けられたフランジとによって構成し、このケーシング固定部材のフランジに、ケーシングに固定するためのボルト孔を設け、前記ハウジング固定部材を、減速部のハウジングの外面に位置する小径の円筒部と、この小径の円筒部の一方の端面に設けられたフランジとによって構成し、このハウジング固定部材のフランジに、減速部のハウジングに固定するためのボルト孔を設け、前記大径の円筒部と小径の円筒部とを前記弾性部材を構成するゴムによって加硫接着したことを特徴とする請求項1又は2記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項4】
前記ハウジング固定部材のフランジに固定するボルトが、六角穴付きボルトである請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項5】
前記ケーシング固定部材のフランジに、前記六角穴付きボルトに対応する切り欠き部を、前記ケーシング固定部材のフランジと前記六角穴付きボルトとが当接するように配置したことを特徴とする請求項4記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項6】
前記ケーシングの内面に位置する大径の円筒部の内径側に、複数の突起を設け、前記小径の円筒部の外径側に、前記大径の円筒部の突起と間隔を空けて同数の突起を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項7】
ケーシングの内部に、駆動力を発生させるモータ部と、このモータ部の回転を減速して、車輪に接続される車輪ハブ軸受部に伝達する減速部とを備えるインホイールモータ駆動装置において、軸方向に対面する前記ケーシングと減速部のハウジングとの間に、前記ケーシングにボルト固定されるリングプレートと、前記減速部のハウジングにボルト固定されるリングプレートとを挟み、この2枚のリングプレートをゴムによって加硫接着したことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
【請求項8】
前記減速部のハウジングにリングプレートを固定するボルトが、六角穴付きボルトである請求項7記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項9】
前記減速部のハウジングにボルト固定されるリングプレートに、前記六角穴付きボルトと対応する孔を設け、この孔が、過大トルクが付加された際に、六角穴付きボルトとが当接するように配置されている請求項8記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項10】
前記孔が、回転方向に長孔形状に形成されている請求項9記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項11】
前記ゴムによって加硫接着される前記2枚のリングプレートを、前記減速部のハウジングとモータ部のケーシング間に挟み、2枚のリングプレートの一方を、減速部のハウジングに固定し、他方をモータ部のケーシングに固定したことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項12】
前記リングプレートが、鉄製ねじ部をインサート成形したアルミ材からなることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項13】
前記ゴムが、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等の耐油性ゴムである請求項2〜12のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項14】
前記減速部がサイクロイド減速機であり、減速部のハウジングがサイクロイド減速機の外ピンハウジングである請求項1〜13のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
【請求項15】
前記減速部が遊星歯車減速機であり、減速部のハウジングが、遊星歯車減速機の内歯車である請求項1〜13のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−25267(P2012−25267A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165467(P2010−165467)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】