説明

ウェブ張力プロフィール測定方法及びそれを適用するロール

本発明は、ウェブに傾斜して接触する、EMFi圧力センサフィルムのような、螺旋状傾斜圧力センサフィルムによりウェブ張力プロフィールを測定する方法及びロールに関する。フィルムは、横断面の張力プロフィールを測定するロールを用いるとき、マシーン方向のその測定領域が、ウェブの被覆領域と同一の長さか若しくは短くなるように、方向付けられる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、抄紙機の脱水若しくは乾燥繊維のような、繊維材料のようなもの、延伸紙、板紙、ティッシュのような、回転するロールを走行して通過する延伸繊維ウェブの張力プロフィールを測定することに関する。本発明は、また、紙、板紙若しくはティッシュ製造機若しくは、裁断機若しくは印刷機のような、紙の更なる処理機における延伸繊維ウェブの関連に適用される。
【背景技術】
【0002】
背景技術は、例えば特許文献1に記載される。
【特許文献1】FI113804B
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、簡易な測定システムにより走行機からそのCDプロフィールのために、例えば乾燥フェルトのような、ウェブ若しくはその類を測定することを可能とすることである。ロール表面上に埋め込まれた螺旋状フィルムセンサの使用が知られている(例えば、特許文献1参照)この発明の目的は、特許文献1で記載されるような螺旋形状のセンサの使用に比べて測定精度を改善すること、及び、特許文献1に記載されるような幾つかの隣接するセンサを用いることよりも簡易な態様でウェブの張力プロフィールの十分に正確な測定を可能とすること、特許文献1に記載されるような螺旋状センサにより達成されるよりも良好な分解能を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、好ましくは、EMFiフィルムを用い、これは、気泡プラスチックフィルムであり、永久電荷を有し、圧電センサと同様の方法で動作する。EMFiフィルムにより生成される電圧信号は、全体の要素における圧力変化に依存し、従って、圧力が変化すると、要素の各セグメントは、出力電圧における同一の変化を生成する。従って、高インピーダンス増幅器で測定される短期電圧は、全体のセンサの圧力に対する積分である。センサは、動的センサとして作動し、長期圧縮時に一定の結果を供給しないが、センサの両端に掛かる直流電圧成分は電流の喪失の結果変化する。これに対応して、センサは、圧力変化を受けたとき作動するだけである。本発明のデバイスは、例えば、抵抗感圧フィルム、圧電PVDF−フィルム(ポリふっ化ビニリデンフィルム)若しくはPLL−フィルム(piezo-pyroluminescentフィルム)のような、他のセンサの形態を取ることができる。しかし、続く適用は、EMFiフィルムを参照して議論されるだけである。技術的な計測装置として、EMFiフィルムは、安価であり、本発明による使用に非常に適している。
【0005】
特許文献1に記載される螺旋状センサは、EMFiフィルムで実現されるとき、動的な荷重を測定する役割をする、即ち、フィルム内に生ずる圧力変化を観測し、従って、フィルムの各ポイントの圧縮は、フィルムの両端に印加される電圧が高インピーダンス増幅器で測定されるときにフィルム電圧の変化として認識される電荷を生成する。変化の度合いは、微分により計算できる。或いは、任意の所与のポイントでの圧縮の変化は、低インピーダンス増幅器、実際には電流−電圧変換器を用いるとき、電流レートの変化として直接的に認識可能である。第3の選択肢は、電荷増幅器で測定を実行することである。更に、電圧及び電荷増幅器は、好ましくは、各測定の開始時に増幅器内キャパシタ及び/又はセンサを短絡回路化することによりゼロにセットされるべきである。ゼロ化処理のための好ましい時間は、センサが全体として非圧縮状態であるときである。測定の要する時間が、センサがオーバーラップ角度によりカバーされるときの期間だけである場合、センサは、測定が継続しているとき以外の全ての時間でゼロ化処理を受けることができる。増幅器のタイプの選択は、感度及び精度に関する要求及びインターフェースの種類に主に依存する。
【0006】
他の従来技術の文献は、また、ロールからの圧力を測定するために相当に多数の螺旋状歪ゲージセンサを提示する。これらは、測定されるべき圧力を受けているニップにおける接触領域若しくはオーバーラップ角度はセンサの全長に比べて小さいという事実を有効に利用する。それは、しばしば、圧力下にあるセンサの非常に小さい部分に過ぎない。従って、センサにより提供される電圧は、圧力に正比例し、圧力下の部位は、螺旋状センサの一回転中にウェブの端から端まで掃引する。しかし、ウェブの張力を測定するプロセスにおいて、このアプローチは機能しないことが発見され、できるだけ長いウェブのオーバーラップ角度を有することが実際に好ましく、センサの隠れ場所がオーバーラップ角度を超えず、これにより、センサは、完全に隠れるまで、オーバーラップするウェブの下方に巻回し、これにより、この後、センサは、再び完全に隠れなくなるまで、オーバーラップの下方から出現する。従って、圧力がセンサの各ポイントで一定に留まる場合、センサがオーバーラップの下方にある間、変化する圧力のポイントは、ウェブが巻回してセンサをカバーする際のウェブの先導及び後尾ポイントだけであろう。測定されるべき実際のロールがウェブの異常な弛み及び締め付けを引き起こさない限り、状況は、実質的にこれと同様である。
【0007】
本発明の好ましい実施例による解決策は、更に、張力プロフィールにおけるニップが影響する変化を測定することにより間接的にニップ圧を測定する方法を提供することを目的とする。好ましい実施例のその他の目的は、後付け及び交換が容易なセンサを提供することである。
【0008】
EMFiセンサは、本来、電荷測定若しくは動的センサであるので、実際に、長い期間に亘る圧力の絶対レートに代えて変化を測定する。これは、非常に好ましい態様で、長いオーバーラップ長を有するロールに作用を有するウェブ張力の測定を可能とする。変化に応答して、EMFiセンサは、一定圧の領域から応答を供給せず、張力測定ロールは、好ましくは、摩擦が小さく、ウェブと同一の走行速度を有し、これは、ウェブの弛みや締め過ぎがロール自身上に生じないからである。従って、ウェブに接触するセンサの前エッジ及び後エッジだけが、応答を提供し、それに基づいて、螺旋状センサの各接触ポイントでウェブの張力を求めることが可能である。センサの接触ポイントは、センサ自身の応答を測定し、ウェブとのセンサの最初の接触を特定し若しくはロールの位置を指示するセンサにより供給されるタイミング信号を有することにより、校正されることができる。外部センサも、後者が静的なモードであるとき、即ち安全に圧縮状態若しくは完全にウェブ圧縮から解放された状態のとき、センサの電荷をゼロにするために必要である。
【0009】
一般的に、紙若しくは繊維ウェブの張力を測定するために用いられるロールは、平滑なコーティングを担持し、ウェブに随伴するエアは、ウェブとロールの間のベアリング層として機能する薄い乱されていないエアフォイルを生成する。従って、ロールはウェブに如何なる長手方向の力を付与できないので、実際には、ウェブの張力は、ロールの経路に亘って大きな度合い変化しない。それ故に、一般的に、以下のように考えることは非常に良好な近似である。即ち、センサが入口ののどを通りオーバーラップ角度の下方に来る際の、信号の変化は、センサが後エッジにてオーバーラップ角度の下方から出てくる瞬間まで、入口ののど自身により生ずる圧力変化の結果だけである。この圧力変化は、直接的にはロールの径及びウェブの張力の関数であり、圧力は、オーバーラップ角度の下方にセンサがいる全時間、一定のままである。従って、本発明は、請求項1及び6に記載のように、センサは、全体としてオーバーラップ角度の下方に適合し、また、センサは、各回転中に亘って、ウェブ若しくはその類により圧縮されない完全に非拘束な状態であることを特徴とする。
【0010】
本発明は、張力が比較的低く高いウェブ速度を有する延伸繊維ウェブで最も良好に機能する。金属ベルトウェブは、例えば、ウェブとロールの間に潤滑のエアフォイルを提供せず、これにより、ロールの運動量は、測定誤りを引き起こし、軽ベアリング搭載された回転自在のロールさえも、ベルトの長さが異なるセクションで変化する場合にウェブ方向の力を生む。また、繊維ウェブは、剛性を欠き、回転可能な金属ウェブの場合と同様、ウェブの整形から生まれる出口力が存在しうる。
【0011】
驚くことに、ウェブ張力の測定時の好ましい測定ジオメトリは、実際、広いオーバーラップ角度、及び、圧力測定中のオーバーラップ角度に長さが略等しい歪ゲージセンサを含む。更に、歪ゲージセンサは、その全体表面領域の積分を測定し続けるので、狭いゲージを有することが好ましく、その結果、ロール表面上の小さい幅は、前エッジ及び後エッジ間の圧力変動をもたらし、横方向の分解能が高い。これは、螺旋構成のEMFiにより容易に実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次の説明は、本発明の実施例及びそれにより得られる測定結果に関する。
【0013】
図1乃至図3は、センサ4を示し、センサ4は、ロール1上に埋め込まれ、若しくは、好ましくは、ロール1の被覆下に埋設され、螺旋のセグメントである。センサは、ウェブ2の走行方向に螺旋ピッチを有し、螺旋ピッチは、図示の例では、オーバーラップ角度3よりも僅かに小さい。オーバーラップ角度は、ウェブに接触するロールのセクションを指し、当該セクション上で、ウェブは、ロールの各セグメント上に、張力が規定される一定圧を生成する。図1では、センサは、オーバーラップ角度の外側で図示され、図3では、センサは、オーバーラップ角度3の完全に内側で図示されている。
【0014】
保護溝は、センサ4を内部に埋め込むために用意されてもよい。従って、センサは、好ましくは、周囲面と多かれ少なかれ同じ高さである。ウェブ2により生成される圧力は、考えられうる保護被覆によりセンサ4に伝達される。センサ自体は、例えばサイジング若しくはテープにより固定される。センサは、平滑な表面上に埋め込まれなければならず、保護被覆は、量が均一でなければならない。センサは極めて薄いので、保護溝無しでの埋め込みは可能である。保護被覆は、センサと一致するロール表面上の起伏の形成を防止するために平滑化のために研削若しくは平坦化されてもよい。
【0015】
従って、ロールの各回転に伴って、センサは、瞬間的に完全にオーバーラップ角度3内にあり、従って、その全体がウェブの圧力に晒される。仮にセンサがオーバーラップ角度よりも大きい螺旋ピッチを有する場合、ウェブ2のエッジでの張力が測定されなくなるだろう。従って、センサの両端部がオーバーラップ角度3の境界に一致する瞬間では、センサ4は、センサ4の端部の変化が互いにオフセットするので、横方向のプロフィールを測定していない。尚、オーバーラップ角度3に対するセンサ4の非常に僅かなはみ出しは、必ずしも実際上の実現を阻害せず、僅かなはみ出しは、本発明の範囲内の解決策とみなされるべきである。測定分解能に関して、オーバーラップ角度に正確に長さが一致するセンサは、最良の分解能を提供する。オーバーラップ角度より短いセンサは、瞬間的に完全にオーバーラップ角度内にあり、横方向の解像度は、速い隠れに起因して乏しい。
【0016】
図4A及び図4Bは、ウェブのエッジが中間セクションよりも張っている状況で測定センサにより生成される信号を図示する。この状況は、典型的には、ウェブのエッジが中間セクションよりも速い速度で乾燥した結果である。図4A及び図4Bは、同一のスケールの螺旋ピッチ、即ち共通のx軸でスケッチされている。図4Aでは、縦軸は、圧力を反映する電圧を含み、図4Bでは、縦軸は、螺旋ピッチに対する当該電圧の導関数(dV/dx)を含む。測定4Aは、高インピーダンス増幅器を用いて実現され、y軸は、センサにより生成される電圧を表す。図4Aの上昇突出部は、センサ4が前エッジの下方に至るときに生成される。上昇突出部は、上昇突出部の中間セクションよりも鋭く上昇する先端及び後端を有する。これは、立ち上がりエッジの形態で導関数若しくは張力プロフィール4において可視である。圧力、若しくは、より正確に圧力の変化は、センサによりその全体の領域に亘って測定され、従って、各セクションの変化は、同一の重み付け値を有する。オーバーラップ角度の外側の領域では、センサは力を受けず、オーバーラップ角度の範囲内では、力は、ウェブの張力及びウェブの締付け曲率半径が一定であるため、一定である。それ故に、電圧変化は、もっぱらセンサ4の前エッジ若しくは後エッジにより生ずる変化に起因し、変化は、関数4Aを微分することにより算出することができる。導関数4Bは、横方向のウェブの張力プロフィールの直接の表現である。最終的な数値的なプロフィールは、プロフィールを全体の幅及び全体の張力により倍率変更(スケーリング)することにより得られる。倍率変更されたプロフィールは、後述の如く、絶対的な張力プロフィールを測定する際にも機能し、ウェブの幅及び位置にも関する狭いウェブ2の情報が同時に得られる場合、プロフィールの横方向の積分値の算出は、全体の張力も生む。
【0017】
同図4Bと一致するグラフは、また、センサ4の信号を受信する電流増幅器を用いることにより生成される。したがって、この場合、センサ4のエッジの変化は、電流の変化に対する直接の原因である。通常、図4Bのちょうど半分が用いられ、ウェブの前エッジにより生成される半分は、一般的により安定しており、これは、後エッジは、大気乱流を乱すことを伴いうり、後エッジでの負圧は、前エッジでの正圧よりも測定の安定性を乱すようである。図示のように、センサが、オーバーラップ領域3の下方に来るとき、導関数は、センサがオーバーラップ領域3の下方から出るときのものと反対の符号を有する。
【0018】
センサ4は、被覆されなくてもある程度の時間、その作動条件を維持することができるが、適切な被覆若しくは保護表皮でセンサ4を覆うことは一般的に良い考えである。ウェブとロール1の間の摩擦がエア潤滑のおかげで十分低い場合、ロールの表面の速度とウェブの速度は同じである必要はない。ロールは、反対方向に回転してもよい。これは、ロール1のオーバーラップ領域3内の張力が一定のままであるという仮説を強力に支援する。というのは、ロール1は、ロールとウェブの間の空気の層が摩擦を略完全に除去するので、ウェブ2に長手方向の力を一切生成しないからである。EMFiフィルムにより測定されるのは動的な力であるので、ロールは、フィルムが張力に関連する圧力変化を受けるように移動されなければならない。適切に被覆されたロールは、その速度がウェブの速度と同一でなくても、機能することができ、これは、顕著な測定誤りを引き起こさない。この現象の利点を利用する1つの方法は、例えば、オフラインマシーンのウェブ供給若しくはならし運転中、ロールは、ウェブの速度で駆動されるが、エア潤滑を提供する十分なウェブ速度に到達したとき、ロール速度が一定に維持され、従って、ロールの回転速度の変化により生ずる誤りが無くされ、常に同一のサンプル周波数でセンサの読み取りが可能となり、ロール表面に付与される加速度及びウェブとセンサの間の接触時間及び接触生成速度は常に同じであり、サンプリング時点は、より高い精度で標準化されることもできる。これは、ウェブ速度で動作するロールに対する種々のウェブ速度での測定の再現性を改善する。
【0019】
ロールが長さに対して径が小さい場合、センサ4をセグメントに分割することが好ましい場合がある。これは、例えば、幾つかのセンサセグメントを単一の薄いフレキシブル回路基板上に集積し、ロールの端面に測定信号を搬送するための導体のパターンを回路基板上に設定することにより、なすことができる。適切な回路基板は、例えば、薄いポリカーボネートフィルムである。連続的なセンサセグメントの結合部に共通の導体を用いることによって、例えば4つのセンサセグメントが5つの導体により測定されることができる。この方法が用いられる場合、各センサは、請求項1に記載のように、個々にオーバーラップ領域の下方に完全に適合できなければならない。従って、90度のオーバーラップ領域に対して、例えば、4つのセンサセグメントは、同一の歪ゲージ上にある場合、合わせて360度より小さくなければならない。
【0020】
この結果は、センサのより急峻な入射角度を生み、これにより、ウェブの横方向の分解能を改善する。他方、これは、4つの測定増幅器若しくはAD変換器、又は、アクティブセンサからデータを常に得られるように例えば角度センサにより制御されるマルチプレクサの存在を必要とする。別々のセンサの構成は、各センサが個々に独立項の特徴を提供できるものである限り、当然ながら連続的なもの以外であってよい。
【0021】
センサ信号は、例えば次のようにして供給されることができる。即ち、センサは、ロールの端部に搭載されロールと共に回転するそれぞれの前置増幅器を有する。これは、ロールの近傍から更なる処理のために信号を搬送する前に信号処理を実行することを可能とする。データ伝送は、無線態様で、若しくは、例えば変調され若しくは事前デジタル化モデルで生じてもよく、これにより、例えば、考えられうる測定電子機器への動作電圧の供給のため以外は、高い整備性のドラグブラシ(high-maintenance drag brushes)は必要でない。電子機器の観点で、センサ及び測定技術により呈される挑戦は過剰な要求でない。というのは、EMFiフィルムは、感度が高く、フィルムセンサは、電気的に完全に保護されている、即ち、信号対雑音比が本来的に良好であるからである。デジタルデータ処理の速度の要求は、ウェブ速度及び必要とされる分解能に依存する。ウェブの横方向の分解能は、また、リボンセンサ4のウェブに対する入射角及びリボンの幅にも依存する。リボン4が狭くなるほど、及び、リボンとウェブ2の間の入射角が直角になるほど、高い分解能が、サンプリングレートがロール1の回転速度に対して十分である限り、利用可能である。
【0022】
センサ4は、好ましくは、被覆の下方に埋め込まれる。実際には、センサは、約400マイクロメートルの厚さを有し、その縁部は非常に良好に丸められているので、センサは、被覆の上部でも若しくは未被覆のロール1に関連して一時的に用いられてもよい。この場合、センサ4は、寿命時間が短くなるが、他方、例えば、欠陥の発見の目的では、センサは、無線データ伝送を用いて速やかに実装されることができる。測定精度は、ふくれ出したセンサにより僅かに妥協されることは事実であり、これは、センサ自体がウェブとロールの間の摩擦を引き起こしうるからである。当然ながら、ロールに直接固定された未保護のセンサは、一時的な測定のために適用可能であるだけである。他方、一時的な解決策としても、本方法は、利用可能な技術と比較して非常に都合のよいものであり、より正確な結果を提供する。実際に、既存の紙ウェブへの他の同様の測定装置の追加はしばしば不能である。
【0023】
センサに対する非常に適切な保護被覆は、高い潤滑性及び平滑性を備えたセラミック樹脂複合被覆である。かかる被覆の一例は、A.W.CHESTERTON COにより販売されるARC S2(登録商標)である。薄くて弾性のある表面として、これは、非常に耐久性があり硬い被覆である。実施した試験では、被覆は、その実用の特性が優れていることが実証された。被覆は比較的薄いので、センサは、僅かなふくらみを形成するが、被覆は、応力に耐えることができ、潤滑性があり耐磨耗性がある。この解決策は、実際に耐久性があり、センサに対して高い感度を保証し、しかも磨耗に対してセンサを良好に保護する。
【0024】
他の利便性の高い被覆は、ストッキング状のカバーを含むが、頭に入れておくべきこととして、熱収縮性のあるストッキングを用いるとき、センサは熱に対して高い耐性を有しない。センサ位置は、熱絶縁体により被覆することによって、加熱の持続時間の間保護されることができる。それに応じて、ストッキングは、収縮し、センサの位置で締め上がる。収縮するストッキングの底面には、しばしば、加熱硬化型接着剤が付与される。
【0025】
図5A乃至5Cは、実装の一種類を示し、この場合、センサが先ずフィルム5若しくはストッキング5に固定され、当該フィルム5若しくはストッキング5はロールの上部に後付けされる。センサ4は、図5Bに示すように、これにより、平らな表面に沿ってフィルム5上に埋め込まれることができるので、特にらせん状センサの装着は、ロールに直接装着する場合に比べて、より簡便で且つ正確である。とういうのは、センサは、真っ直ぐな埋め込みラインを有し、埋め込みは、事前に広々とした空間で実行できるからである。
【0026】
フィルムは、連続的なストッキング5であることができ、ストッキング5は、その表面上に対称な配列で多数のセンサを有してもよい。フィルムは、また、サイジングや溶接に適し、好ましくは、フィルムは、加熱されることにより、若しくは、例えば、化学反応により収縮性がある。化学反応は、例えば、2つのフィルム層間の反応により、適切な溶剤若しくは硬化剤でのフィルムの“ペインティング”により、若しくは、ロールを感熱硬化剤でペインティングすることにより、生成されることができ、これにより、ロールの加熱は、フィルム内に収縮及び/又はサイジング反応を生成する材料を解放する。
【0027】
フィルムは、対称で厚さが一定に作成されることができるので、ロールは、センサの埋め込み後にバランス調整する必要が無い。センサは、寸法上正確に予め設定された角度でストッキングに埋め込まれることができ、ロールまわりの装着自体は迅速且つ容易である。幾つかのセンサの埋め込みは、単一のセンサの場合と同様に容易である。ウェブに対するセンサによるふくらみの影響は、幾つかのセンサ若しくは物理的なセンサ擬似ストリップを埋め込むことによっても低減でき、従って、オーバーラップ角度の下方に常に多数の膨らみが存在し、1つの膨らみがオーバーラップ角度の下方から出現する際に、他の膨らみが、ウェブの横方向で見たときに同一の位置でオーバーラップ角度内に前進して入る。
【0028】
本方法は、顧客の設備で単発的な張力プロフィールの測定を実行することを可能とし、これにより、本方法は、張力バーに基づくエアクッションに取って代わるために用いることができる。測定精度が改善される。ストッキング状のセンサは、任意のロール材料の上部に固定されることができ、表面がダメージを受けた場合、ストッキングの交換は、低コストで迅速な手順である。
【0029】
後付けに適したフィルムは、ロールまわりに巻回される長い2層リボンであることができる。この場合、センサ自体は、フィルムの複数の層の下方に埋設される。2層フィルムは、各層が互いに反応し、硬化時にロールまわりに締め付くような設計を有することができる。例えば、硬化する2層テープにより水からケーブル接合部を保護するために、対応する方法が用いられる。接合部の上部に巻回する前、テープは、接着性が無く、異なる層が互いに反応するような、テープの巻回だけが、テープの収縮、及び水密固体層のために対に対して確実に接着する層を生む。
【0030】
実施した試験では、測定方法は、ウェブ2の張力プロフィールに関して信頼性のある相対的な結果を提供した。絶対的なプロフィールは、全体のウェブの張力及びウェブの幅によりプロフィールを変倍することによって、他の方法で測定された値により算出されなければならない。試験の1つは、例えば、エッジに沿って乾燥したウェブを濡らすことによって、プロフィールの張力プロフィールを修正することを伴った。測定方法は、ロール1の各回転に亘ってリアルタイムに結果を提供するので、当該方法は、調整デバイスを制御する観点から優れている。スチームボックス若しくはスプレイの制御は、見込みのある結果で試験された。更に、ウェブの供給の観点から、本方法は、リーダの張力及び位置を測定するのに適し、従って、本発明の装置若しくは方法によりウェブより狭いリーダ2の張力及び位置の測定を可能とする。これは、迅速で簡易な測定を可能とし、ウェブ供給リーダの位置のみならず、その幅、張力プロフィール及び全体の張力をも明らかにする。
【0031】
オーバーラップ角度の下方に完全に適合する上述の螺旋状測定センサは、ウェブ張力におけるニップ圧の影響を受けた変化を間接的に測定し、これによりニップ圧を間接的に測定する観点から優れている。これは、横方向のニップ圧の測定を可能とし、フィードバックにより、ニップ圧の調整を可能とする。
【0032】
製紙ラインは、幾つかのニップを含み、これらのニップから、ニップ圧プロフィールの測定は、利用可能なセンサ技術で容易に達成可能でない。紙の仕上げ用カレンダでは、例えば、ロール温度は、100度を顕著に超えることができる。更に、カレンダは、非常に高いニップ荷重を伴う。プレスセクションのニップ、フィルムサイズプレス、若しくは、フィルム転写塗工では、力のレベルは、また、感圧フィルムセンサの保持能力を越えうり、従って、センサは、直接のニップ荷重を測定する全ての場面に適用できない。更に、プレスのロールは、例えば、しばしば、ゴムの表面が付与されており、従って、ゴムの硬化に起因して、ニップロールは、現に利用可能な技術のフィルムセンサと適合することができない。
【0033】
しかし、ニップ圧は、ニップの歪の源であり、その作用は、ウェブ張力における変化を測定することにより測定されることができる。これは、カレンダ若しくはその類のニップ力を測定する間接的な方法を提供する。
【0034】
軟質な表面のロールでは、例えばフィルム転写プレスやサイザーでは、ニップの長さ、及び、それによりニップに存在する速度は、ロール被覆材料の変位を介してライン荷重の大きさに影響を受けることが、発見された。それぞれに、ニップの上流の張力プロフィールは、ウェブの横方向(クロス方向)の種々のポイントでのライン荷重プロフィールの変動により影響を受ける。例えば、ニップがその端部でより強いベアリングの作用を有する場合、ニップ及びウェブの速度は、エッジに沿って最高となり、これにより、張力プロフィールに対するニップの作用は、ウェブがエッジに沿って締め付く態様となる。本状況は、フィルム転写プレスに関する例に対して典型的である。
【0035】
硬質な表面のロール、例えばスーパーカレンダのニップで生ずることは、ウェブの大部分の延伸が最も高いニップ荷重が存在する場所に生ずることである。従って、張力はこれらのセクションで低減される。これは、例えばスーパーカレンダニップに関するデータを提供する。本発明により埋め込まれた測定センサは、特に上述のストッキングと共に、カレンダニップ間のロールへの装着が容易である。
【0036】
これは、張力におけるニップの影響を受けた変化を測定することによってニップ荷重により生ずる張力プロフィールの変化を測定する手段を提供する。指摘したように、変化の方向は、ロールの被覆に依存する。当該結果は、必然的に他の因子により生ずる変化にも影響を受ける。後者の作用は、幾つかの測定を実行することにより軽減されることができ、この場合、ニップ若しくは他の因子の影響は変化され、若しくは、ニップからマシーン方向の距離にてニップに隣接する張力を測定することによって、軽減されることができ、これらの測定の差は、ニップの作用を表す。
【0037】
従って、ニップの作用は、張力プロフィールの変化として顕在化され、従って、ニップ圧は、ニップ圧から生まれるウェブ内の歪及びニップ被覆自体の歪により生ずるウェブ張力の変化を測定することにより間接的に測定されることができる。上述のような埋め込み式のセンサは、かかる測定に便利である。というのは、埋め込み式のセンサは、既存のデバイスに埋め込むのが容易であり、また、例えばカレンダにおいて余分なスペースを取らないためであり、カレンダにおいては、例えば測定バーのような測定デバイスを収容することは不便であることが分かる。
【0038】
ニップ作用の測定及び校正は、次のような少なくとも3つの異なる方法で実行されることができる。
【0039】
ニップ圧を測定する第1のモードは、上述の図に示すように、好ましくは螺旋状測定センサに基づく本発明によるオンライン型張力プロフィール測定を提供することにより、カレンダニップの上流及び下流でウェブ張力プロフィールを測定することを含む。これには、上述の張力プロフィールからの差分プロフィールを算出することが後続する。差分プロフィールは、ニッププロフィール+他の因子から由来する種類の作用に依存する。従って、これは、ニップ作用の形状を間接的に判断することを可能とし、カレンダの困難な状況によりニップから直接的に測定できないニッププロフィールの形状へと絞り込まれることができる。当然、張力の変化に寄与する因子は、ニッププロフィールだけでなく、温度、湿気、ウェブ特性等をも含み、従って、実際に定義されるものは、張力によりニッププロフィール+他の因子を明らかにする種の識別タイプのプロフィールである。張力測定に加えて、スチームボックス、インダクションヒータ及びその類による応答試験を実行することによって、後者の影響の幾らかは、ニッププロフィール単独の形状をより明らかに定義するために、全体の識別プロフィールから無くすことができる。
【0040】
ニップ圧を測定する第2の選択肢は、ニップのちょうど前の張力プロフィールを測定することを含み、これは、ニップ作用を含む張力プロフィールを、ニップ前の実質的な距離にて、例えば、ニップ作用が張力プロフィールに観測されない任意の保持ポイントの上流で、測定することを可能とする。張力プロフィールへのニップの作用は、ニップの直前で最大であり、ウェブの上流に進むときに漸減する。張力プロフィールを測定するためにウエット端に向けて十分遠くに前進するとき、張力へのニップの作用は、もはやはっきりと現れず、ニップ作用から解放された張力プロフィールを生む(参照用)。これには、これらの2つの測定から差分プロフィールを算出することが後続し、ニップの特性及び/又は全体の力が既知である限り、ニップのライン圧プロフィールを求めるために更に用いることができる。
【0041】
第3の選択肢は、先ず、ニップを開いた状態でニップに先行するガイド/巻出機ロールにより張力プロフィールを測定し、次いで、ニップを閉じた状態で測定し、差分プロフィールを算出することを含み、ニップの閉成及び結果としてライン荷重プロフィール及びその類によりどの程度張力が影響を受けるかを明らかにする。幾つかのニップ圧でニップの影響を受ける張力プロフィールを測定することによって、種々のニップ荷重により生成される少なくともライン荷重プロフィール間の差に関する情報も得られる。というのは、このポイントでは、ニップの閉成後、張力に影響する因子が、ニップ圧から生まれるウェブ内の速度の変動だけであるからである。
【0042】
本発明は、ソフトカレンダ及び一般的にカレンダに対して適用可能である。上述の第2の選択肢によれば、本発明は、フィルム転写塗工に関連して用いることもできる。カレンダにおいて、スチームボックス及び他の変数の作用を無くす機能性を確認することは、各因子の作用をモデル化する実際の試験を必要とする。
【0043】
図6は、1つの指標的な測定値を示し、フィルム転写プレスのニップを閉じることによってウェブの張力プロフィールがどのような影響を受けるかを図示する。この特定のフィルム転写プレスのニップは、そのエッジにてのしかかっている、即ち、ニップ荷重は、ロールの偏向に起因して“笑い”プロフィールを有する。ニップ荷重プロフィールの作用(+クラウニング等)は、差分プロット12で示す。グラフ10は、開いたニップに対するグラフであり、グラフ11は、閉じたニップを表し、差はグラフ12により表されている。従って、グラフにより表されるものは、ニップによりどの程度ウェブ張力が付加されるかであり、フィルム転写プレスは軟質な被覆を有するので、増加した張力は、増加したライン荷重を意味する。好ましくは、例えば軟質の表面のカレンダ若しくはフィルム転写プレスのニップ荷重を調整し、ニップ荷重を関数とした張力プロフィールの変化を測定することが可能である。クラウンロールの荷重プロフィールは、従って、所望の通り最適化されることができ、例えば、ロールの荷重は、クラウニングが一定のベアリングを提供するような態様で選択されることができ、若しくは、紙ウェブの特性は、ニップ荷重プロフィールに関する情報が得られるので良好に調整されることができる。
【0044】
軟質の表面のニップでは、上述の如く、被覆の歪により張力プロフィールに付与される変化は、繊維ウェブ若しくは紙自体の歪により生ずる変化を上回る。従って、測定値は、比較的簡便で信頼性のあるニップ荷重プロフィールにおける相対的な変動の指標である。全体の負荷は、測定するのがより容易であり、従って、ニップ荷重プロフィールにおける相対的な変動は、絶対的なライン荷重プロフィールも算出するために用いることができる。被覆の圧縮及びそれにより生ずる速度の変動は、張力プロフィールに代えて速度変動を測定することによって別にモデル化されることができる。
【0045】
抄紙機におけるウェブの張力に加えて、用途の好ましい分野は、印刷機におけるウェブ張力を制御することにも関連する。印刷機では、ウェブは幾つかのストリップに切断される。切断された分割ウェブは、ターニングバー(回転棒)によりその目的地(フォーマ、フォルダ、玉締機)に向かう経路で案内される。ターニングバーは、非回転中空閉端管であり、そのシェル内にエア噴出穴を備える。ターニングバー上を進むウェブは、空気圧形成エアクッションの上部で支持される。ターニングバーからの噴射空気の量は、分割ウェブがバー表面上で浮くように、印刷機オペレータにより可視的に調整される。印刷機では、ウェブの張力は、測定され、巻出機とRTFロール組立体の間で調整される。RTFロール組立体の下流では、次の保持ポイントは、ターニングバーに続くフォーマの可変速度ニップロールにある。
【0046】
印刷機で生ずるウェブの破れの大部分は、ターニングバー上での走行性問題から生ずる。顧客のリールの張力プロフィールの長手方向の変化は、ターニングバー上の分割ウェブの経路に問題を引き起こす。ターニングバーは、ウェブが安定した態様で走行できるただ1つの最適な噴射圧を有する。適切な噴射圧の観点から最も重要な動作パラメータは、ウェブ張力、走行速度、及び印刷紙の空気浸透性を含む。ターニングバーの適切に調整された噴射圧は、分割ウェブの張力の増加に伴い、ターニングバーと分割ウェブの間の空気膜を発展させるために、十分でなく、これにより、機械的な摩損及びウェブの破れがもたらされる。それぞれに、分割ウェブの張力が減少するにつれて、過剰な噴射により分割ウェブがばたつき始め、ウェブの破れに至る。
【0047】
現在、ターニングバーの圧力調整は、人手で実行され、これが、ターニングバーがアクティブな追跡を必要とし調整が熟練のオペレータを必要とする理由である。人手の調整により、高速の長手方向のウェブ張力/プロフィール変動に応答する能力が無い。印刷機の後尾端での走行性問題に加えて、張力プロフィールにおける誤りは、印刷ユニットにおけるピクセルの合焦を妨げる。
【0048】
本発明によれば、EMFiフィルムセンサは、張力測定バー若しくはプロフィール測定センサで被覆されたロール上のウェブの張力プロフィールを測定するために用いられる。プロフィール測定の十分な精度は、分割ウェブの幅、例えばA4印刷における約21cmである。これは、簡易で安価な張力プロフィール測定を可能とする。張力プロフィール測定及び走行速度は、ターニングバーの噴射圧を調整する基礎として用いられる。空気浸透性のある紙グレードに対して必要とされる噴射圧は、公式p=T/rで算出され、Tはウェブ張力であり、rはバーの半径である。空気浸透性のある紙グレードに関して、考慮されるべき他の因子は走行速度である。
【0049】
ターニングバーの噴射空気に対する圧力調整は、現在利用可能な印刷機を用いて、これを自動閉ループレギュレータになるよう修正することにより、実現される。前に用いられたものに加えて、新たに採用される印刷機制御パラメータは、測定された張力プロフィール、ロール固有の透気度及び坪量を含む。システムは、また、コンピューター知能で強化されてもよく、調整システムを自己学習とし、事前設定の噴射圧が、前に印刷されたローラを基礎としてローラ固有のデータから求められるようにする。
【0050】
更に、印刷機における分割ウェブの張力及び経路長は、分割ウェブ(例えばA4サイズ)のためのウェブの切断後の測定に基づいて調整されることができる。これらの分割ウェブの張力/経路長は、分割ウェブの張力を互いに無関係に制御するために修正されることができる。本発明の張力測定ロールは、張力測定のために用いることができ、個々の分割ウェブの張力の他とは無関係な測定を可能とし、バーの自動調整のための結果の使用を可能とする。分割ウェブの張力は、また、個々のウェブへと切断する前、完全な幅の測定プロフィールを、各分割ウェブの位置に一致する張力プロフィールに分割することにより、完全な幅のウェブから張力プロフィールを測定することによって結論付けることもできる。
【0051】
その他の好ましい用途は、抄紙機の後部のスリッタである。ウェブは、完全幅のマシーンロールから巻き出され、分割ウェブのために切断され、例えば印刷室への搬送のために、顧客のリール用の板紙コア上に巻き取られる。スリット加工と巻き取りの間で用いられるのは、本発明の測定ロールであり、張力プロフィールのみならず各分割ウェブの張力レベルをも判別する。必要な場合には、分割ウェブの張力レベルは、例えば可動ロール/バーにより、調整されることができ、従って、2つの異なる保持ポイント間の種々のウェブによる移動される距離を変更する。或いは、完全幅のウェブの張力プロフィールを測定し、それを、例えばスリットナイフの位置データに基づいて、分割ウェブに対応するセクションに分割することも可能である。スリット動作前に測定される張力プロフィールは、スリット動作後におおかた均等のままであるので、測定は、分割ウェブのスリット後の挙動を予測するために、及び、測定されたプロフィールデータセットに従った印刷機ウェブの続く調整のために、用いることができる。
【0052】
スリッタの分割ウェブ若しくはローラ固有測定信号は、スリット加工と巻き取りの間のスリッタの走行性を制御する際に利用されることができる。更に、張力プロフィールが含まれる巻上げられた顧客のリールを形成及び保存することは可能である。このデータを後に利用すること、例えば、ローラのプロフィールデータセットに従って印刷機プロセスを後に調整すること、若しくは、張力プロフィールに観点から各印刷プロセスに対して適したローラを選択することは可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明によるロールの斜視。
【図2】図1のロールの端部視。
【図3】図1及び図2の構成の平面視。
【図4A】螺旋ピッチに応じたセンサ出力信号を示す図。
【図4B】螺旋ピッチに対する図4Aの信号の導関数を示す図。
【図5A】マウンチングフィルムによるロール上のセンサの実装を示す図。
【図5B】マウンチングフィルムによるロール上のセンサの実装を示す図。
【図5C】マウンチングフィルムによるロール上のセンサの実装を示す図。
【図6】ニップの作用の測定結果の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維ウェブ(2)により生成される力を測定するためにロール(1)の表面に接触する螺旋位置に埋め込まれたEMFiフィルムセンサのような少なくとも1つの感圧歪ゲージセンサ(4)を用いることにより繊維ウェブ(2)の横方向の張力プロフィールを測定する方法であって、
前記センサ(4)として機能するフィルムの少なくとも1つのアクティブ領域は、ロールの各回転に伴ってオーバーラップ領域(3)の略完全に下方及び略完全に開けた空間内に至ることを特徴とする、方法。
【請求項2】
単一のらせん状に埋め込まれたリボンを含むセンサ(4)は、複数の別のセンサを備え、当該方法により、これら複数の別のセンサのそれぞれは、請求項1に記載の方法を実行するために交互に用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサ(4)は、ロールをコーティングする前若しくはロール上に管状の保護表皮を配置する前にロール上に埋め込まれる、請求項1若しくは2に記載の方法。
【請求項4】
前記センサ(4)は、ロール上にストッキング若しくはフィルムを配置する前に保護フィルム若しくは管状ストッキング上に埋め込まれる、請求項1若しくは2に記載の方法。
【請求項5】
前記センサ(4)は、保護溝内に埋め込まれる、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記センサ(4)は、平滑なロールの表面の上部に埋め込まれる、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
印刷機のウェブを制御する際、特にターニングバーの空気圧のアクティブ調整のために用いられる、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法の適用方法。
【請求項8】
張力プロフィールを測定するロールであって、
当該ロールは、EMFi圧力ゲージセンサのようならせん状圧力ゲージセンサ(4)が表面上に埋め込まれ、該センサは、ウェブ(2)に斜めに接触し、ウェブ(2)と共通の方向に、測定範囲を有し、該測定範囲は、当該ロール(1)がウェブの横方向の張力プロフィールを測定するために用いられるときのウェブのオーバーラップ角(3)と略等しいかそれよりも短い、ロール。
【請求項9】
複数のセンサ(4)が連続して存在し、それぞれのセンサ(4)は、ウェブ(2)の走行方向でオーバーラップ角(3)よりも短い、請求項8に記載の張力プロフィール測定ロール。
【請求項10】
前記センサは、保護層の下方に存在する、請求項8若しくは9に記載の張力プロフィール測定ロール。
【請求項11】
前記センサ(4)は、保護溝内に埋め込まれる、請求項8〜10のうちのいずれか1項に記載の張力プロフィール測定ロール。
【請求項12】
前記センサ(4)は、保護溝の無い当該ロール(1)の表面上に埋め込まれる、請求項8〜10のうちのいずれか1項に記載の張力プロフィール測定ロール。
【請求項13】
スプレイノズル若しくはスチームボックスのような、張力プロフィール調整装置の調整のために用いられる、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法の適用方法。
【請求項14】
ニップライン圧力プロフィールの測定方法における請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法の適用方法であって、
前記方法は、ニップで生ずる歪により引き起こされる張力プロフィール変化を測定し、該張力プロフィール変化は、ニップライン圧力プロフィールのサイズ及び形状に関する結論をなすために用いられる、適用方法。
【請求項15】
前記方法は、少なくとも2つのニップ圧値によりウェブの横方向の張力プロフィールを測定することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
ウェブよりも狭いリボンの位置を特定し、及び/又は、例えばウェブの供給に関連して、前記狭いリボンの張力プロフィール及び/又は張力及び/又は幅を測定するために用いられる、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法の適用方法。
【請求項17】
ロールの速度及び/又は運動量を変化させるためにウェブ供給リーダの張力、若しくは、ウェブ供給ロープに関連して、ウェブ供給動作中のローププーリーの電気駆動を調整するために用いられる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ウェブではなく、例えばワイヤやフェルトの張力プロフィールを測定するといったような、他の対応する細長いベルトを測定するために用いられる、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法の適用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−527361(P2008−527361A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550807(P2007−550807)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【国際出願番号】PCT/FI2006/050027
【国際公開番号】WO2006/075055
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(507009216)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】