説明

ウエハ搬送装置およびウエハ搬送方法

【課題】 より効率的に複数枚のウエハの供給作業および分離作業を行うことが可能なウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置を提供すること。
【解決手段】 ウエハ搬送装置Aは、ウエハ群Wfを支持する支持手段2と、支持手段2に支持されたウエハ群Wfのうち少なくとも最上位に位置するウエハWf1を送り出す送出手段4と、ウエハ群Wfを保持可能な保持部材33を有し、保持部材33と支持手段2との距離が比較的遠くなる第1の状態と、保持部材33と支持手段2との距離が比較的近くなる第2の状態と、を切り替え可能な保持手段3と、を備えており、保持手段3が上記第1の状態であるときに、保持部材33にウエハ群Wfを供給可能であり、保持手段3が上記第2の状態であるときに、ウエハ群Wfを保持部材33から支持手段2に移し替えることが可能なことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば太陽電池の材料に用いられる半導体ウエハを1枚ずつ搬送するウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図15は、積層された複数枚のウエハを一枚ずつ分離させて運搬させるウエハ搬送装置の一例を示している(たとえば特許文献1参照)。同図に示されたウエハ搬送装置Xは、水槽91、支持手段92、および、送出手段93を備えている。水槽91には、液体Lqが入れられている。支持手段92は、水槽91内に設置されており、積層された複数枚のウエハWf1からなるウエハ群Wfを支持する。この支持手段92は、たとえば、図15の上下方向に沿って移動可能に構成されている。送出手段93は、揺動アーム94、吸着盤95、および、搬送キャリア96を備えている。図16には、ウエハ群Wfの積層方向視における揺動アーム94および吸着盤95の動作例を示している。揺動アーム94は、一方の端部を中心として回動可能なように構成されている。吸着盤95は、揺動アーム94の他方の端部に連結されており、ウエハ群Wfから一枚のウエハWf1を吸着する。送出手段93は、吸着盤95にウエハWf1を吸着させたまま、揺動アーム94を回動させることにより、ウエハWf1をウエハ群Wfから分離させることができる。
【0003】
搬送キャリア96は、図示しない雌ネジ部を介してスクリューシャフト96aに螺合している。スクリューシャフト96aは、駆動ベルト96bを介してサーボモータ96cに連結されている。サーボモータ96cが回転すると、駆動ベルト96bを介してスクリューシャフト96aが回転する。搬送キャリア96は、スクリューシャフト96aの回転に従って、ウエハ群Wfの積層方向と直交する方向(図15の左右方向)に沿って移動する。搬送キャリア96は、吸着盤95からウエハWf1を受け取り、吸着盤95から遠ざかる方向に移動することにより、ウエハWf1を水槽91外部へ搬送する。以上のようにして、ウエハ搬送装置Xは、ウエハ群Wfから1枚のウエハWf1を着実に分離して水槽91の外側に取り出すことができる。
【0004】
一方で、生産性の向上を図るために、ウエハ搬送作業の効率化が求められている。しかしながら、ウエハ搬送装置Xでは、送出手段93によってウエハWf1を運搬する作業の間、支持手段92によってウエハ群Wfを支持しておく必要がある。このため、支持手段92にウエハ群Wfを積み込む作業と、ウエハ群Wfの分離作業とを、分けて行う必要がある。このことは、ウエハ搬送作業の効率化を図る上での障害の1つとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−156396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、より効率的に複数枚のウエハの供給作業および分離作業を行うことができるウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面によって提供されるウエハ搬送装置は、積層された複数枚のウエハを搬送するウエハ搬送装置であって、上記複数枚のウエハを支持する支持手段と、上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハのうち少なくとも最上位に位置するウエハを送り出す送出手段と、上記複数枚のウエハを保持可能な保持部材を有し、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的大きくなる第1の状態と、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的小さくなる第2の状態と、を切り替え可能な保持手段と、を備えており、上記保持手段が上記第1の状態であるときに、上記保持部材に上記複数枚のウエハを供給可能であり、上記保持手段が上記第2の状態であるときに、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替えることが可能なことを特徴とする。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段は、液体中に設置されており、上記送出手段は、上記液体の液面に対して傾斜する送出方向に沿って上記ウエハを移動させ、上記ウエハを上記液体中から液体外へと送り出すように構成されている。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを支持している。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段は、上記送出方向に対して垂直な方向に延びるガイド部材と、上記複数枚のウエハを支持しつつ、上記ガイド部材に沿って移動可能な支持部材と、を有している。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持部材は、上記送出方向に対して垂直な方向に沿って、上記送出手段により近づく方向に向けて、上記保持部材に保持された上記複数枚のウエハを押圧することにより、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替える。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保持手段は、一方の端部を回動中心として回動する回動部材を有しており、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態と上記第2の状態との切り替えを行う。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保持部材の少なくとも一部は、上記回動部材の一方の端部と他方の端部との間を移動可能なように形成されている。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保持手段が上記第2の状態であるときに、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持する。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保持手段が上記第1の状態であるときに、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記液体の液面に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持する。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出することにより、上記複数枚のウエハどうしの間のいずれかに隙間を生じさせる少なくとも1つの液体噴出手段を備えている。
【0017】
本発明の第2の側面によって提供されるウエハ搬送方法は、積層された複数枚のウエハを搬送するウエハ搬送方法であって、支持手段に支持された上記複数枚のウエハのうち少なくとも最上位に位置するウエハを送り出す送出工程と、上記複数枚のウエハを保持可能な保持部材を有し、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的大きくなる第1の状態と、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的小さくなる第2の状態と、を切り替え可能な保持手段によって、上記支持手段に上記複数のウエハを搬送する搬送工程と、を有しており、上記搬送工程は、上記保持手段を上記第1の状態とし、上記保持部材に上記複数枚のウエハを供給するウエハ供給工程と、上記保持手段を上記第2の状態とし、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替える積替工程と、を有していることを特徴とする。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段が、液体中に設置されており、上記送出工程において、上記液体の液面に対して傾斜する送出方向に沿って上記ウエハを移動させることにより、上記ウエハを上記液体中から液体外へと送り出す。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記送出工程において、上記支持手段は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを支持している。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段は、上記送出方向に対して垂直な方向に延びるガイド部材と、上記複数枚のウエハを支持しつつ、上記ガイド部材に沿って移動可能な支持部材と、を有しており、上記積替工程の後に、上記支持部材を上記ガイド部材に沿って移動させる工程を行う。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記積替工程は、上記送出方向に対して垂直な方向に沿って、上記送出手段により近づく方向に向けて、上記支持部材によって、上記保持部材に保持された上記複数枚のウエハを押圧することにより行われる。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記保持手段は、一方の端部を回動中心として回動する回動部材を有しており、上記搬送工程は、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態から上記第2の状態へと切り替える工程を有している。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ウエハ供給工程と、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態から上記第2の状態へと切り替える工程との間に、上記保持部材の少なくとも一部を、上記回動部材の一方の端部と他方の端部との間を移動させる工程を有している。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記積替工程において、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持している。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ウエハ供給工程において、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記液体の液面に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持している。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出することにより、上記複数枚のウエハどうしの間のいずれかに隙間を生じさせるべく、上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出する工程を備えている。
【0027】
このような構成によれば、上記送出手段は上記支持手段に支持された複数枚のウエハを1枚ずつ分離させて送り出す分離作業を行うことが可能である。さらに、この分離作業を行う間に、上記保持手段を第1の状態とすることにより、上記保持部材に上記複数枚のウエハを供給する供給作業を並行して行うことが可能である。このため、上記支持手段に支持された複数枚のウエハを全て分離し終えた後、予め上記保持部材に供給しておいた複数枚のウエハを上記支持手段に移し替えることにより、速やかに分離作業を再開することができる。したがって、本発明のウエハ搬送装置およびウエハ搬送方法によれば、より効率的に複数枚のウエハの供給作業および分離作業を行うことが可能である。
【0028】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るウエハ搬送装置の一例を示す全体概略図である。
【図2】図1に示す送出手段の構成図である。
【図3】図1に示す支持部材の拡大図である。
【図4】図3に示す支持部材のz’方向視における平面図である。
【図5】図1に示す保持部材の拡大図である。
【図6】図5に示す保持部材のz方向視における平面図である。
【図7】図1に示すウエハ搬送装置によるウエハ搬送方法を示す図である。
【図8】図7に示す工程に続く工程を示す図である。
【図9】図8に示す工程に続く工程を示す図である。
【図10】図9に示す工程に続く工程を示す図である。
【図11】図10における支持部材および保持部材のz’方向視における平面図である。
【図12】図10に示す工程に続く工程を示す図である。
【図13】図12に示す工程に続く工程を示す図である。
【図14】図13に示す工程に続く工程を示す図である。
【図15】従来のウエハ搬送装置の一例を示す正面図である。
【図16】図15に示す揺動アームの動作を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0031】
図1は、本発明に係るウエハ搬送装置の一例を示している。本実施形態のウエハ搬送装置Aは、ウエハ槽1、基台10、支持手段2、保持手段3、送出手段4、中継コンベア5、装填コンベア6、スタッカ7、および、ノズル8を備えている。
【0032】
ウエハ槽1は、鉛直方向上方が開口する容器状とされており、ウエハ群Wfを、所定の液体Lqに浸した状態で収容するためのものである。液体Lqの液面Lsの面内方向の1つをx方向とし、液面Lsと直交する方向をz方向とする。液体Lqは、たとえば水に適量の界面活性剤が混入されたものである。ウエハ群Wfは、複数枚、たとえば500〜600枚のウエハWf1を積層したものである。ウエハ群Wfは、支持手段2または保持手段3によって支持されている。ウエハWf1の寸法の一例を挙げると、外形が156mm角であって、厚さが0.14〜0.18mmである。
【0033】
各ウエハWf1は、たとえば、半導体材料をウエハ状に切断することによって形成される。各ウエハWf1は、たとえば切断粉の洗浄のために洗浄液や接着剤を溶解する溶液に漬けられたのちに保持手段3に供給される。
【0034】
基台10は、たとえば水平な床面に設置される台座11と、台座部11から起立する起立壁12とを備えている。台座11には、ウエハ槽1が設置されている。また、送出手段4、中継コンベア5、装填コンベア6、および、スタッカ7も図示しない支持具を介して台座11に支持されている。起立壁12は、支持手段2および保持手段3を支持するとともに、エアシリンダ121を具備している。このエアシリンダ121は、x方向に対してたとえば20°程度傾斜するx’方向に沿ってロッド122を伸縮させるように構成されている。ロッド122の先端はナックルジョイント123を介して保持手段3に連結されている。
【0035】
支持手段2は、ガイド部材21および支持部材22を備えている。ガイド部材21は、x’方向と直交するz’方向に沿って支持部材22を移動させるように構成されたガイドアクチュエータである。このガイド部材21は、z’方向に延びるように形成された空洞部211と、サーボモータ212と、スクリューシャフト213と、可動連結部214とを備えている。スクリューシャフト213は、空洞部211内に、z’方向に沿うように設置されている。このスクリューシャフト213は、駆動ベルト(図示略)を介してサーボモータ212に連結されており、サーボモータの回転に従って回転する。可動連結部214は、たとえばスクリューシャフト213に螺合する雌ネジ部(図示略)を有しており、サーボモータ213が一方または他方に回転することにより、空洞部213内を送出手段4に近接する方向または遠ざかる方向に移動する。
【0036】
支持部材22は、図3および図4に示すように、棒状部材221,222、連結部223、土台部224、規制部材225、および、受台部226を備えている。棒状部材221は、z’方向に沿って延びる細長状に形成されており、図1中における上方の端部が可動連結部214に固定されている。棒状部材222は、棒状部材221の図1中下端に連結されている。この棒状部材222は、図4に示すように、x方向およびz’方向と直交するy方向に沿って延びる細長状に形成されている。土台部224は、連結部223を介して棒状部材222に連結されている。土台部224は、z’方向に垂直な平面を有する平板状に形成されている。この土台部234には、z’方向視において、x’方向の一方側から他方側に向けて凹む凹部224aが形成されている。さらに、土台部224には、x’方向の他方側の両角部を抉るように形成された凹部224bが形成されている。規制部材225は、ウエハ群Wfの脱落を防ぐためのものであり、土台部224の端縁からz’方向に起立するように形成されている。なお、規制部材225は、凹部224a,224bには設けられていない。受台部226は、ウエハ群Wfを支持するためのものであり、土台部224からz’方向に起立する複数のリブ状部材により構成されている。受台部226を構成する各リブ状部材のz’方向における頂上の位置は揃えられており、受台部226に搭載されたウエハ群Wfの積層方向は、z’方向と同じとなる。
【0037】
棒状部材221の端部が可動連結部214に固定されているため、支持部材22は、サーボモータ213の回転に応じてz’方向に沿って送出手段4に近接する方向または遠ざかる方向に移動する。本実施形態では、支持部材22の移動範囲は、図1において実線で示した送出手段4に近接する位置と、2点鎖線で示したウエハ槽1の底部に接する位置との間となっている。
【0038】
保持手段3は、ナックルジョイント123に連結された回動部材31、回動部材31の一方の端部を起立壁12に固定する軸心32、および、回動部材31に連結された保持部材33備えている。伸縮ロッド122がx’方向に往復運動すると、回動部材31は、軸心32を中心として回動する。保持手段3は、回動部材31を回動させることにより、図1において実線で示した第1の状態と、2点鎖線で示した第2の状態と、の切り替えを行うことができる。保持部材33は、第1の状態においてはx方向において送出手段4から比較的遠い位置にあり、第2の状態においては比較的近い位置にある。
【0039】
回動部材31は、たとえばマグネット式ロッドレスシリンダであり、空洞部311と、空洞部311内に設置されたガイドレール312と、ガイドレール312に沿って移動する可動連結部313を備えている。空洞部311およびガイドレール312は、たとえば、第1の状態においてはz方向に沿って延び、第2の状態においては、z’方向に沿って延びるように形成されている。可動連結部313は、たとえば油圧により、ガイドレール312に沿って空洞部311内を移動可能に構成されている。さらに、図1に示すように、回動部材31の上端部には、x方向に膨出する膨出部314が設けられている。この膨出部314には、軸心32を通すための貫通孔が形成されている。
【0040】
保持部材33は、図5および図6に示すように、棒状部材331,332と、連結部材333と、土台部334と、1対の壁部材335と、1対の支持板336と、1対の支持枠337と、受台部338,339を備えている。棒状部材331は、第1の状態において、z方向に長く延びる細長状に形成されている。棒状部材331のz方向上端は、可動連結部313に固定連結されている。棒状部材332は、y方向に沿って延びる細長状に形成されている。棒状部材332のy方向における一方の端部は、棒状部材331のz方向下端に連結さており、他方の端部は土台部334に連結されている。土台部334は、第1の状態において、x方向に垂直な平面を有する平板状に形成されている。1対の壁部材335は、それぞれ土台部334のy方向両端から、x方向に起立するように形成されている。各壁部材335は、たとえばネジによって土台部334に固定されている。1対の支持板336は、受台部338を支持するための部材であり、たとえばネジによって土台部334に固定されている。1対の支持枠337は、受台部339を支持するための部材であり、たとえば複数本のネジによって1対の壁部材335に固定されている。受台部338は、1対の支持板336のz方向における下端に、たとえばネジによって固定されている。受台部339は、1対の支持枠337のz方向における下端に、たとえばネジによって固定されている。受台部338,339のz方向における位置を揃えるために、1対の支持板336および1対の支持枠337の下端位置は揃えられている。
【0041】
受台部338,339は、図5および図6に示すように、ウエハ群Wfをz方向に支持するように形成されている。また、支持板336および支持枠337は、ウエハ群Wfがx,y方向に移動するのを規制している。以上のように、保持部材33は、積層方向が回動部材31の長手方向と一致するようにウエハ群Wfを保持したまま、可動連結部313とともに移動可能なように構成されている。
【0042】
図11には、z’方向視における、第2の状態の保持部材33および支持部材22を示している。図11に示すように、受台部338は、凹部224aと重なるように配置されており、受台部339は、凹部224bと重なるように配置されている。このため、z’方向視において、受台部338,339は、受台部224と重ならないようになっている。
【0043】
送出手段4は、たとえば吸着コンベアであり、x’方向に沿ってウエハWf1を送り出すように、ウエハ槽1内に設置されている。送出手段4は、液体Lqの液面Lsに対して傾いた姿勢とされている。より具体的には、送出手段4の図中右端が左端よりも上位となるように傾斜している。図1によると、送出手段4の左下部分は、液体Lqに漬かった状態となっている。図2には、送出手段4のより詳細な構成を示している。図2によると、送出手段4は、1対のローラ41、無端ベルト42、および、バキュームボックス43を備えている。
【0044】
1対のローラ41は、x’方向に互いに離間するように平行配置されており、少なくともいずれかがサーボモータ(図示略)などの駆動源に連結されている。なお、x’方向は、z’方向と直交する方向である。本実施形態では、図2に示されたローラ41は、図中の反時計回りに回転させられる。
【0045】
無端ベルト42は、環状とされたたとえばゴム製の帯状ベルトであり、1対のローラ41に掛け回されている。無端ベルト42は、ローラ41の駆動によって、図2における反時計回り周回させられる。図2に示すように、無端ベルト42のうちその周回方向の一部分である吸着区間42aには、複数の孔42bが形成されている。各孔42bは、無端ベルト42をその厚さ方向に貫通しており、液体Lqや空気が通過可能となっている。本実施形態においては、吸着区間42aのx’方向寸法は、ウエハWf1のx’方向寸法とほぼ同じとされている。
【0046】
図2に示すように、バキュームボックス43は、無端ベルト42の内側空間に配置されており、断面矩形状のたとえばSUS製の箱である。バキュームボックス43のz’方向寸法は、無端ベルト42の内側どうしの間隔とほぼ同じとなっている。このため、バキュームボックス43の上下面に沿って、無端ベルト42が摺動する。より具体的には、無端ベルト42のうちバキュームボックス43に対して下側に位置する部分(ウエハ吸着面42c)は、x’方向に沿って図中左方から右方に向けてスライドする。
【0047】
バキュームボックス43は、たとえば、3つの区画室431,432,433を有する。これらの区画室431,432,433は、1対のローラ41が離間する方向に沿って並べられている。バキュームボックス43には、複数の孔43bが形成されている。複数の孔43bは、バキュームボックス43の下側部分に設けられており、本実施形態においては、バキュームボックス43の下側部分のほぼ全面に設けられている。区画室431,432,433には、それぞれ吸気口43aが設けられている。
【0048】
吸気口43aには、ホース44、バルブユニット47、脱水槽45を介してポンプ46が接続されている。ホース44は、たとえば樹脂からなる可撓性を有する配管部品である。バルブユニット47は、区画室431,432,433のうちいずれをポンプ46と接続するかを切替可能とされている。脱水槽45は、バキュームボックス43を介して吸引した空気から液体Lqを分離するためのものである。ポンプ46は、送出手段4よってウエハWf1を吸着することが可能な程度に、バキュームボックス43内の空間を減圧するための減圧源である。
【0049】
中継コンベア5は、送出手段4の下流側において、液面Lsの上方に配置されている。中継コンベア5は、吸着面42cに吸着されたウエハWf1を受け取り、装填コンベア6へと送り出す。
【0050】
装填コンベア6は、中継コンベア5の下流側に配置されている。装填コンベア6は、中継コンベア5から受け取ったウエハWf1を、スタッカ7へと装填するのに用いられる。
【0051】
スタッカ7は、複数枚のウエハWf1を1枚ずつ格納するためのものであり、鉛直方向に互いに平行に配列された複数のポケット71を有している。装填コンベア6からウエハWf1が送られてくると、このウエハWf1があるポケット71に装填される。すると、図示しない昇降手段によってスタッカ7はポケット71の一段分だけ上昇される。これにより、次のウエハWf1を装填可能な状態となる。
【0052】
複数のノズル8は、液体Lqを吐出する部品であり、液体Lqの噴流を生じさせる噴出手段である。これらのノズル8にはそれぞれ、配管(図示略)を介して吐出ポンプ(図示略)が接続されている。本実施形態においては、図1に示すように、ノズル8は、受台部23に搭載されたウエハ群Wfに対して図中右方に配置されており、ウエハWf1の端面に向けて液体Lqを噴出させる姿勢で設けられている。ノズル8から吐出される液体Lqの流量は、たとえば9L/min程度である。
【0053】
次に、本発明に係るウエハ搬送方法の一例について、図7〜図14を参照しつつ以下に説明する。図7〜図14においては、基台10およびスタッカ7を省略している。
【0054】
まず、図7に示すように、保持部材33にウエハ群Wfを供給する工程を行う。この工程は、たとえば、保持手段3を第1の状態とし、可動連結部材313をガイドレール312に沿って上限位置に移動させた状態で行われる。保持部材33へのウエハ群Wfの供給は、たとえば、ウエハWf1を手動で500〜600枚重ねて供給することによって行われる。
【0055】
次に、図8に示すように、保持部材33をz方向に沿って下方に移動させる工程を行う。この工程は、たとえば、可動連結部材313をガイドレール312に沿って下限位置まで移動させることによって行われる。
【0056】
次に、図9に示すように、保持手段3を第1の状態から第2の状態へ切り替える切替工程を行う。この工程は、回動部材31を図9に示す矢印の方向に沿って軸心32を中心に回動させることによって行われる。上述したように、回動部材31は、エアシリンダ121を操作することで回動させることが可能となっている。なお、この工程では、保持手段3の状態を切り替える前に、予め支持部材22を下限位置まで移動させておく。このとき、支持部材22と保持部材33との接触を避けるために、土台部334および壁部材335のz’方向下端が、規制部材225のz’方向上端よりも上側にくるように設計しておくのが望ましい。
【0057】
次に、図10に示すように、ウエハ群Wfの積替工程を行う。この工程は、支持部材22の受台部226が送出手段4に近づくように、可動連結部材214をz’方向に沿って移動させることにより行われる。この工程において、図10および図11に示すように、土台部224は、1対の壁部材335の間を通過する。この際、受台部226は、受台部338,339が支持していたウエハ群Wfを、z’方向に押圧することにより、受台部338,339にかわって支持するようになる。
【0058】
次に、図12に示すように、支持部材22を、送出手段4の近くまで移動させる工程を行う。この工程では、ウエハ群Wfの最上位のウエハWf1の上面と送出手段4のウエハ吸着面42cとの距離が、たとえば15〜35mmとなる位置でサーボモータ212を止めて可動連結部材214の移動を停止させる。
【0059】
次に、図13に示すように、保持手段3を第2の状態から第1の状態に切り替える切替工程を行う。この工程は、具体的には、エアシリンダ121を作動させ、軸心32を中心として図13に示す矢印の方向に沿って回動部材31を回動させることによって行われる。さらにこの工程と同時に、送出手段4を稼動させ、ウエハ群WfからウエハWf1を分離させる作業を開始する。
【0060】
ウエハ群WfからウエハWf1を分離させる作業は、受台部23に搭載されたウエハ群Wfの全てが分離され、分離された各ウエハWf1がスタッカ7に収容されるまで継続される。この分離作業中、複数のノズル8は、ウエハWf1の端面に向けて液体Lqの噴出を行う。それに加えて、バキュームボックス43内を減圧することにより、ウエハ吸着面42cにウエハ群Wfの最上位のウエハWf1を吸着させることができる。さらに、ウエハ吸着面42cにウエハWf1を吸着させた状態で1対のローラ41を回転させることにより、ウエハWf1をx’方向に沿って移動させることができる。ウエハ群Wfから分離されたウエハWf1は、中継コンベア5および装填コンベア6を経てスタッカ7に収容される。
【0061】
次に、図14に示すように、保持部材33をz方向に沿って上方に移動させる工程を行う。この工程では、可動連結部313をz方向上端まで移動させ、保持部材33をウエハWf供給位置にまで移動させる。なお、この工程を行っている間にも、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業を継続して行う。
【0062】
図14に示す工程を行った後に、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業と並行して、保持部材33にウエハ群Wfを供給する工程を行う。より好ましくは、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業と、保持部材33にウエハ群Wfを供給する作業とが、同程度の時間に完了するようにする。さらに、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業の終了後に、支持部材22を下限まで移動させることにより、再度、図7に示す状態とすることができる。以上の工程を繰り返すことにより、複数のウエハ群Wfを連続的に分離させることが可能である。
【0063】
次に、本実施形態のウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置Aの作用について説明する。
【0064】
上述したようにウエハ搬送装置Aでは、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業と並行して、保持部材33にウエハ群Wfを供給する作業を行うことができる。いずれの作業も比較的長い時間を要する作業であるため、両作業を順次行うのではなく、並行して行うことにより、効果的に作業時間の短縮を図ることができる。
【0065】
本実施形態によると、保持手段3が第1の状態であるとき、保持部材33は、x方向において、送出手段4から離間した位置に配置されている。このため、保持部材33にウエハ群Wfを供給する作業と、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業とが、互いに干渉しにくくなっている。従って、ウエハ搬送装置Aでは、より円滑に、保持部材33にウエハ群Wfを供給する作業と、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業とを並行して行うことができる。
【0066】
本実施形態によると、図11に示すように、第2の状態の保持部材33は、z’方向視において、支持部材22と重ならないようになっている。このため、ウエハ搬送装置Aでは、支持部材22をz’方向に移動させるだけで、受台部338,339から受台部226にウエハ群Wfを積み替えることが可能である。従って、ウエハ搬送装置Aは、受台部338,339から受台部226にウエハ群Wfを積み替える作業も、より円滑に行うことができる。
【0067】
また、ウエハ群Wfは、たとえばワイヤソーを用いた切断工程の後に、洗浄工程や接着剤の溶解工程を経るために濡れた状態となる。これらの濡れたウエハ群Wfを大気中におくと、互いに張り付いてしまい、1枚ずつに分離することは困難である。本実施形態によれば、液体Lq中に積み上げられたウエハ群Wfにおいては、これらウエハ群Wfの端面に液体Lqを噴出することにより、最上位にあるウエハWf1を含む複数枚のウエハWf1の間に隙間が生じさせられる。すなわち、最上位のウエハWf1とこれに隣接する直下のウエハWf1との間に隙間があるため、ウエハWf1どうしが張り付いた状態は解消されて、最上位に位置するウエハWf1を適切に送出手段4に吸着させることができる。
【0068】
本実施形態における送出手段4によれば、吸着したウエハWf1を受台部226に搭載されたウエハ群Wfの直上からスムーズに退避させることができる。このとき、ウエハ群Wfが大きく乱されるおそれが少ない。
【0069】
本実施形態における受台部226は、ウエハ群Wfの最上位に位置するものの上面が送出手段4のウエハ吸着面42cと平行となるように、ウエハ群Wfを支持している。このため、ノズル8からの液体噴出により浮上してきた最上位のウエハWf1の全面に対して、送出手段4による吸着力が略均等に作用する。このような構成は、最上位にあるウエハWf1を的確に吸着するのに適している。また、ウエハ吸着面42cは、ウエハWf1のスライド方向前方側(図中右方)が上位となるように傾斜しているため、ウエハWf1を短い移動行程で効率よく搬送するのに適している。
【0070】
さらに、本実施形態では、受台部226がリブ状に形成されているため、ウエハ群Wfの下方に空洞が生じるようになっている。受台部226に載置された複数枚のウエハWfの枚数が少なくなっても、より確実にこれらのウエハWfどうしの間に隙間を生じさせることができる。これにより、複数枚のウエハWfのうち下方に位置するものを、吸着コンベア2により吸着し、搬送することが可能となる。これにより、送出手段4により吸着されずに受台部226に載置されたままとなるウエハWfを、より少なくすることができる。
【0071】
本発明に係るウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るウエハ搬送方法およびウエハ搬送装置の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0072】
たとえば、ウエハ群WfからウエハWf1を分離する作業の完了前に、保持手段33へのウエハ群Wfを供給する作業を終了させ、さらに、可動連結部313をz方向下限位置まで移動させておいても構わない。
【符号の説明】
【0073】
A ウエハ搬送装置
Lq 液体
Ls 液面
Wf ウエハ群
Wf1 ウエハ
x,x’,y,z,z’ 方向
1 ウエハ槽
2 支持手段
3 保持手段
4 送出手段
5 中継コンベア
6 装填コンベア
7 スタッカ
8 ノズル
10 基台
11 台座
12 起立壁
21 ガイド部材
22 支持部材
31 回動部材
32 軸心
33 保持部材
41 ローラ
42 無端ベルト
42a 吸着区間
42b 孔
42c ウエハ吸着面
43 バキュームボックス
431,432,433 区画室
43a 吸気口
43b 孔
44 ホース
45 脱水槽
46 ポンプ
47 バルブユニット
71 ポケット
121 エアシリンダ
122 伸縮ロッド
123 ナックルジョイント
211 空洞部
212 サーボモータ
213 スクリューシャフト
214 可動連結部
221,222 棒状部材
223 連結部材
224 土台部
225 規制部材
226 受台部
311 空洞部
312 ガイドレール
313 可動連結部
331,332 棒状部材
333 連結部材
334 土台部
335 壁部材
336 支持板
337 支持枠
338,339 受台部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された複数枚のウエハを搬送するウエハ搬送装置であって、
上記複数枚のウエハを支持する支持手段と、
上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハのうち少なくとも最上位に位置するウエハを送り出す送出手段と、
上記複数枚のウエハを保持可能な保持部材を有し、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的大きくなる第1の状態と、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的小さくなる第2の状態と、を切り替え可能な保持手段と、
を備えており、
上記保持手段が上記第1の状態であるときに、上記保持部材に上記複数枚のウエハを供給可能であり、
上記保持手段が上記第2の状態であるときに、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替えることが可能なことを特徴とする、ウエハ搬送装置。
【請求項2】
上記支持手段は、液体中に設置されており、
上記送出手段は、上記液体の液面に対して傾斜する送出方向に沿って上記ウエハを移動させ、上記ウエハを上記液体中から液体外へと送り出すように構成されている、請求項1に記載のウエハ搬送装置。
【請求項3】
上記支持手段は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを支持している、請求項2に記載のウエハ搬送装置。
【請求項4】
上記支持手段は、上記送出方向に対して垂直な方向に延びるガイド部材と、上記複数枚のウエハを支持しつつ、上記ガイド部材に沿って移動可能な支持部材と、を有している、請求項3に記載のウエハ搬送装置。
【請求項5】
上記支持部材は、上記送出方向に対して垂直な方向に沿って、上記送出手段により近づく方向に向けて、上記保持部材に保持された上記複数枚のウエハを押圧することにより、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替える、請求項4に記載のウエハ搬送装置。
【請求項6】
上記保持手段は、一方の端部を回動中心として回動する回動部材を有しており、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態と上記第2の状態との切り替えを行う、請求項3ないし5のいずれかに記載のウエハ搬送装置。
【請求項7】
上記保持部材の少なくとも一部は、上記回動部材の一方の端部と他方の端部との間を移動可能なように形成されている、請求項6に記載のウエハ搬送装置。
【請求項8】
上記保持手段が上記第2の状態であるときに、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持する、請求項3ないし7のいずれかに記載のウエハ搬送装置。
【請求項9】
上記保持手段が上記第1の状態であるときに、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記液体の液面に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持する、請求項8に記載のウエハ搬送装置。
【請求項10】
上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出することにより、上記複数枚のウエハどうしの間のいずれかに隙間を生じさせる少なくとも1つの液体噴出手段を備えている、請求項1ないし9のいずれかに記載のウエハ搬送装置。
【請求項11】
積層された複数枚のウエハを搬送するウエハ搬送方法であって、
支持手段に支持された上記複数枚のウエハのうち少なくとも最上位に位置するウエハを送り出す送出工程と、
上記複数枚のウエハを保持可能な保持部材を有し、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的大きくなる第1の状態と、上記保持部材と上記支持手段との距離が比較的小さくなる第2の状態と、を切り替え可能な保持手段によって、上記支持手段に上記複数のウエハを搬送する搬送工程と、を有しており、
上記搬送工程は、上記保持手段を上記第1の状態とし、上記保持部材に上記複数枚のウエハを供給するウエハ供給工程と、上記保持手段を上記第2の状態とし、上記複数枚のウエハを上記保持部材から上記支持手段に移し替える積替工程と、を有していることを特徴とする、ウエハ搬送方法。
【請求項12】
上記支持手段が、液体中に設置されており、
上記送出工程において、上記液体の液面に対して傾斜する送出方向に沿って上記ウエハを移動させることにより、上記ウエハを上記液体中から液体外へと送り出す、請求項11に記載のウエハ搬送方法。
【請求項13】
上記送出工程において、上記支持手段は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを支持している、請求項12に記載のウエハ搬送方法。
【請求項14】
上記支持手段は、上記送出方向に対して垂直な方向に延びるガイド部材と、上記複数枚のウエハを支持しつつ、上記ガイド部材に沿って移動可能な支持部材と、を有しており、
上記積替工程の後に、上記支持部材を上記ガイド部材に沿って移動させる工程を行う、請求項13に記載のウエハ搬送方法。
【請求項15】
上記積替工程は、上記送出方向に対して垂直な方向に沿って、上記送出手段により近づく方向に向けて、上記支持部材によって、上記保持部材に保持された上記複数枚のウエハを押圧することにより行われる、請求項14に記載のウエハ搬送方法。
【請求項16】
上記保持手段は、一方の端部を回動中心として回動する回動部材を有しており、
上記搬送工程は、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態から上記第2の状態へと切り替える工程を有している、請求項12ないし15のいずれかに記載のウエハ搬送方法。
【請求項17】
上記ウエハ供給工程と、上記回動部材を回動させることにより上記第1の状態から上記第2の状態へと切り替える工程との間に、
上記保持部材の少なくとも一部を、上記回動部材の一方の端部と他方の端部との間を移動させる工程を有している、請求項16に記載のウエハ搬送方法。
【請求項18】
上記積替工程において、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記送出方向に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持している、請求項12ないし17のいずれかに記載のウエハ搬送方法。
【請求項19】
上記ウエハ供給工程において、上記保持部材は、上記複数枚のウエハの積層方向が、上記液体の液面に対して垂直となるように、上記複数枚のウエハを保持している、請求項18に記載のウエハ搬送方法。
【請求項20】
上記支持手段に支持された上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出することにより、上記複数枚のウエハどうしの間のいずれかに隙間を生じさせるべく、上記複数枚のウエハの端面に向けて上記液体を噴出する工程を備えている、請求項12ないし19のいずれかに記載のウエハ搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−151167(P2011−151167A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10665(P2010−10665)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(000153672)株式会社住友金属ファインテック (35)
【Fターム(参考)】