エアゾル作動装置
【課題】エアゾルバルブを作動し、エアゾル容器からエアゾル製品を供給するための作動装置の提供。
【解決手段】その作動装置は作動ボタンを備える。作動ボタンには、ノズル通路があるノズルが設けられている。この作動ボタンは、ベースに対して回転可能であり、回転によりロック位置とロック解除位置との間を動く。また、作動ボタンは、ベースに対して傾けることができる。作動ボタンがロック解除位置に回転しているとき、作動ボタンを傾けることにより、エアゾルバルブを作動してエアゾル製品を供給することができる。一方、作動ボタンがロック位置に回転しているとき、ベースに対して作動ボタンを傾けることが禁止される。
【解決手段】その作動装置は作動ボタンを備える。作動ボタンには、ノズル通路があるノズルが設けられている。この作動ボタンは、ベースに対して回転可能であり、回転によりロック位置とロック解除位置との間を動く。また、作動ボタンは、ベースに対して傾けることができる。作動ボタンがロック解除位置に回転しているとき、作動ボタンを傾けることにより、エアゾルバルブを作動してエアゾル製品を供給することができる。一方、作動ボタンがロック位置に回転しているとき、ベースに対して作動ボタンを傾けることが禁止される。
【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
この発明は、エアゾル製品を供給する技術に関し、さらに詳しくは、改良したエアゾル作動装置であって、ベースに関連して回転する作動ボタンをもち、エアゾル容器からエアゾル製品の供給を可能にし、そして、禁止するようにしたものに関する。
【0002】
関連技術の説明
エアゾル供給装置は、エアゾル容器の中にエアゾル製品とエアゾルプロペラントを含んでいる。エアゾルバルブは、エアゾルプロペラントが与える流体圧力によってエアゾル容器からエアゾル製品の供給を制御するためのものである。
【0003】
エアゾルバルブは、閉位置に付勢されている。バルブステムがエアゾルバルブと協力し合ってエアゾルバルブを開く。作動装置(アクチュエータ)がバルブステムとかみ合ってエアゾルバルブを開き、エアゾル容器からエアゾル製品およびエアゾルプロペラントを放出し供給する。エアゾル製品およびエアゾルプロペラントは、噴霧ノズルを通してエアゾルバルブから供給される。一般に、エアゾル製品とエアゾルプロペラントとは、エアゾル容器の共通の部分に入っている。
【0004】
エアゾル容器からエアゾル製品の供給を許したり禁止したりするためのエアゾル作動装置の従来例について、次のような米国特許が示している。
【0005】
アブプラナルプの米国特許第2,678,147号は、スプレーつまり霧の形態で供給するエアゾルと区別される、泡状の形態でのエアゾル供給技術を示している。その技術は、泡状態で供給することが望まれる他の多くのいろいろな材料だけでなく、クリーム、ペーストおよび泡の形態の化粧品類と共に特に適用される。その技術の目的は、エアゾル加圧容器に取り付け、非常に効率が良く、使いやすく、簡単に操作することができる供給ヘッドを提供すること、しかもまた、搬送あるいは取扱い中に不注意に材料を供給してしまうことを防止すること、である。後でもっと詳しく述べるが、搬送カートンの中であるいは展示のために、その供給ヘッドを備えた容器を互いに積み重ねたとしても、どれからも材料を放出する危険性がないのが、その技術の特徴である。
【0006】
アブプラナルほかの米国特許第3,185,350号は、エアゾル供給装置を示し、さらに詳しくは、新しい形態のバルブ作動装置およびそれに用いる保護フードを示している。その技術では、タブキャップとフードとを相対的に異なる位置に調整するように構成している。それにより、特には、供給装置の搬送中、あるいは貯蔵期間中、バルブ作動装置をロックして不用意に操作しないようにし、また、供給装置のバルブを開にしエアゾル材料を連続的に供給するような位置に作動装置を保持するようにし、さらには、バルブ作動装置は使用者が望むような比較的に短い周期で間欠的に作動することができるようにしている。
【0007】
ブラウンの米国特許第3,325,054号は、エアゾルバルブの作動装置を示し、さらに詳しくは、作動装置を作動状態に位置させるまでは、バルブを作動しようとしてもあるいは偶発的にも作動しないような構成の作動装置を示している。
【0008】
メッシュバーグの米国特許第3,484,023号は、バルブ付きの加圧容器を装備するハウジングを含む供給手段を示している。ハウジングは、供給ボタンを供給位置および非供給位置において回転およびスライド可能に支持する。ボタンには、その側面に供給のためのオリフィスつまりノズルがあり、しかもまた、横に突き出たコントロールタブがある。ボタンを供給位置にすると、オリフィスが露出しハウジングの小さな孔にタブが整列する。それにより、ボタンを内部に動かしバルブを作動し容器から内容物を供給する。外の位置にあるボタンを手動あるいは自動的に回転し非供給位置にすると、ハウジングのフレキシブルな壁にノズルが当たり、その壁をこすりつけシールし、また、コントロールタブがハウジングにかみ合ってボタンの操作を防ぐ。
【0009】
ラミスの米国特許第3,591,128号は、バルブアセンブリの一部をバルブステム回りに回転可能にすることによって、加圧下にある容器(たとえば、エアゾル容器)から偶発的に流体が放出されることを防ぐことを示している。ある回転位置では押しボタンを押し下げることができるのに対し、別の回転位置では容器のネック部と押しボタンとが互いに向かい合うように接して、そのような動きを防ぐ。
【0010】
ブランクの米国特許第3,744,682号は、安全上蓋に関し、エアゾル容器に取り付けることによって、作動手段の回転をロックし、たとえば子供のような無知な使用者が彼らおよび他の人たちに害になる製品を供給することを防ぐようにしたものを示している。
【0011】
クープライダーの米国特許第3,797,705号は、供給装置の作動装置であり、容器の閉じキャップの開口を通して動き、しかも、作動装置の動き方向に伸び、径方向に曲がる丈夫な指状ロック部材を備えたものを示している。径方向の変形をし、その自由端は、それが環状の台の軸方向の上端に載る作動位置になるようになっている。また、自由な非作動位置において、指状の部材は、作動装置とそれを取り巻く環状の台との間にある空間の中に伸び、自由に動くことができる。指状の部材および台の上に協力するカム手段がある。そのカム手段は、作動装置の回転の一方向に作用し、指状の部材の自由端を径方向外側のロック位置に押しやる。そして、カム手段は、作動装置の回転の反対方向に作用し、指状の部材の自由端を径方向内側の解放位置に押しやる。
【0012】
メッシュバーグの米国特許第3,848,778号は、作動アセンブリを構成するハウジングに据え付けた作動ボタンを示し、作動アセンブリ自体はバルブ付きエアゾルあるいは他の容器に固定されている。その作動ボタンは、非供給位置と供給位置との間を回転可能である。作動ボタンが非供給位置にあるとき、作動アセンブリの協力部分がロック手段を構成し、作動ボタンの回転を確かに防ぎ、と同時に、ブロック手段が供給バルブの動きを防ぐ。一方、協力部分との連動がなくなりロック手段が機能しなくなると、作動ボタンは同時にブロック手段から自由になり供給位置に回転する。それにより、作動ボタンを押したり傾けることにより、バルブを作動し、容器から製品を供給する。制限手段がロック手段の協力部分の動きを相対的に制限し、それが永久変形することを防ぐ。また、分離タブが移動するまでは、そのタブがロック手段の機能を守る。作動アセンブリは、ロック手段を包み隠すような形をしており、子供が思いがけずバルブを操作することを防ぐ。大きな径の容器には、代わりの実施例が適用される。
【0013】
マルコンの米国特許第3,967,760号は、エアゾル供給装置のための作動キャップアセンブリを示す。キャップは、その上に形作った滑り面をもつ本体を含み、その滑り部分を直線運動するように可動の移動部材が置かれている。移動部材は、エアゾル供給装置の作動ボタンを作動することができる第1の位置と、その作動ボタンを作動することができない第2の位置との間を移動可能である。
【0014】
スターレットの米国特許第4,024,988号は、安全キャップアセンブリを示す。そのアセンブリは、回転可能に支持され、エアゾル容器のバルブ端部を実質的に囲む上蓋を備える。アセンブリは、噴霧口を伴うバルブ作動タブを含み、タブを押したときに容器の内容物を噴霧口から供給する。タブに関係するキーエレメントが、ある条件の下でその押下げを防ぐ。上蓋に関係するカラー部材がある。そのカラー部材は、容器のバルブ端部に回転しないように支持されている。そして、カラー部材は、ブロック位置を構成する側板と、容器の軸線方向に平行な方向に弾性変形するロックアウトばねと、そのロックアウトばねの上に形作った直立キャッチとを備える。バルブ作動タブは、キーエレメントがC形状のリングの自由端を邪魔することにより、通常は操作することができない。リングはカラー部材に支持され、その自由端は、通常時、キーエレメントとカラー部材のブロック位置との間に力を与えている。そのリングは、容器の軸線に垂直な面に沿って弾性変形する。リングには、その垂直な面に突出する脚部分がある。その脚部分は、上蓋の回転に応じて、上蓋の内側に当たることにより、容器の軸線から外側に離れるようにリングの自由端を曲げる。それによって、タブのキーエレメントとの干渉を取り除く。
【0015】
ディロレトの米国特許第4,418,842号は、加圧エアゾル供給装置などに用いる作動キャップについて子供のいたずらをなくすようにするため、キャップと容器に固定したカラーとが一定の整列関係になったときだけ作動する技術を示している。使用者に整列信号を知らせるため、何も音を出さない空空間に続くフレキシブルなブレードが所定数の音を生じる。
【0016】
メッシュバーグの米国特許第4,324,351号は、供給位置と非供給位置との2つの停止部材の間を回転するボタンを備える供給作動装置を示している。ボタンには両停止部材に当たるタブがあり、供給位置にある停止部材を乗り越さないようにする。そのタブは、内側に伸びるリップを含み、そのリップが停止部材に当たる。ボタンには、また、ボタンの内側端部の外周にフラッシュバーを設けることができる。そのフラッシュバーは、孔の内側に摩擦接合するので、ボタンをハウジングの外に落とすことなく、容器およびバルブの上に作動装置を自動的に組み付けることができる。
【0017】
レイナーの米国特許第4,542,837号は、エアゾル容器用の作動装置として、上下の回転部分をもち、それらが作動位置と非作動位置との間を回転するようにした技術を示している。作動位置に回転すると、作動部材がカム作用によって、それがアーム部材に当たる位置まで持ち上がり、それによって、エアゾル容器のバルブを作動することができる。一方、非作動位置に回転すると、作動部材がカム作用によって、それが上方の回転部分と同じ高さであり、アーム部材と当たらない位置まで降下させられる。それによって、エアゾル容器のバルブを作動することができなくなる。
【0018】
スツーディの米国特許第4,773,567号は、流体供給装置のバルブ作動装置として、オフ位置とオン位置とに選択する停止部材と支えとを含むものを示している。オフ位置ではバルブが開かないようにし、また逆に、オン位置ではバルブが開くようにする。作動装置は、また、手動のラッチ爪とキャッチとを備える。それらは留め金をかけるようにかみ合い、爪をキャッチとのかみ合いを外す場合を除いて、作動装置がオフ位置にあるとき、位置が変わらないようにする。
【0019】
アボットほかの米国特許第5,388,730号は、エアゾルあるいはポンプ供給の容器用のロック可能な作動機構を示している。ロック可能な作動機構は、容器に固定したカラーと、そのカラーに軸心を一にして支持した作動プランジャとを備える。カラーには肩があり、その上に作動プランジャが回転して乗るとき、押し下げることができないロックした安全位置となる。プランジャより上のカラーの部分にタブがあり、そのタブは、プランジャがハウジングから外れることを防ぎ、しかも、肩の上の止め金と協力し合って、プランジャを肩の上に止め、プランジャが回転し作動位置戻らないようにする。タブがあるので、バルブステム上に作動プランジャを摩擦ばめにする必要がない。作動プランジャの内部に環状の肩があり、押し下げた位置でその肩に対してバルブステムが接する。非供給位置では、バルブステムと環状の肩との間にすき間ができ、作動プランジャが押すことにより、バルブステムが不用意に押し下げられたり傾けられたりしないようになっている。強いばね力によってバルブステムを環状の肩に向かって付勢しているので、作動時には確実なシールをすることができ、また、プランジャを押し下げないときにはバルブ機構を閉じる。
【0020】
デマレストほかの米国特許第5,649,645号は、上蓋スプレーアセンブリおよびその製造方法を示している。その上蓋スプレーアセンブリは、作動装置と上蓋とを含む。作動装置には、本体とスプレーアームとがある。容器のバルブカップリムを本体に付属させるのが良い。本体の周囲を取り囲むようにスカートが伸びる。少なくとも一つの作動出入り口によって、スカートを通して本体の内部までの出入りができる。作動装置のスプレーアームは、作動出入り口を通して外に直接噴霧するようにしたノズルをもつ。上蓋は、本体のスカートに対し、それと同軸に旋回可能に取り付ける。上蓋の壁は、上蓋のドーム部分の外側周辺から下方に伸びる。上蓋にもまた、少なくとも一つの上蓋出入り口がある。その上蓋出入り口は、開き位置と閉じ位置との間を動く。上蓋出入り口は、開き位置において、作動出入り口と整列し、その作動出入り口を通してノズルによって直接噴霧することができる。そして、閉じ位置では、作動出入り口を上蓋の壁が遮る。ロック部材が、本体および上蓋の一方から伸び、それらの他方のロック口に突き出るように入るようにすると良い。ロック口を出入り口にするのが良い。ロック部材はロック解除位置をとる。そのロック解除位置では、ロック部材が向かい合う他方のロック口に入り込まず、上蓋は本体の上を自由に回転することができる。また、ロック位置になると、ロック部材は、他方のロック口に整列し、突き出るようにその中に入り込み、上蓋がそれ以上回転しないようにする。
【0021】
ルンドの米国特許第5,918,774号は、容器本体、作動装置、および容器本体と作動装置との間のシュラウドを備えるスプレーパッケージを示している。作動装置はノズルを備え、そのノズルを作動装置の長手方向の軸線回りに回転することによって、ロック位置とロック解除位置とに調整することができる。ロック解除位置では、作動装置を垂直方向に動かし、パッケージから製品を供給することができ、そしてまた、ロック位置では、作動装置が垂直方向に動くことを邪魔し、パッケージから製品を供給することを禁止する。ロック位置では、同時に、シュラウドに接続しその上に伸びるノズルおよびアンチクロッグ部材が協力し合う。アンチクロッグ部材は、内側面にノズルシールをもち、そのシールがノズルに接触するとき、製品をノズルの内部およびノズル回りに閉じ込めることを禁止する。
【0022】
ベチソン,ジュニアの米国特許第5,957,337号は、子供のいたずらをなくすようにしたエアゾル噴霧装置を示している。その安全な装置は、エアゾルスプレー缶に適用し、スプレー缶から一方向のみ、あるいは限られた数の望む方向に噴霧する。噴霧の方向は、スプレーヘッドの特性およびマウンティングカップの連結特性にしたがう。関連する整列がなされるとき、噴霧を起こすことができる。スプレーヘッドとマウンティングカップとが整列しないときには、噴霧を起こすことができない。
【0023】
ベチソン,ジュニアの米国特許第5,971,214号は、子供のいたずらをなくすようにした噴霧技術であり、上蓋付きのエアゾル噴霧装置を示している。その安全な装置は、エアゾルスプレー缶に適用し、スプレー缶から一方向のみ、あるいは限られた数の望む方向に噴霧する。噴霧の方向は、スプレーヘッドの特性およびマウンティングカップの連結特性にしたがう。関連する整列がなされるとき、噴霧を起こすことができる。スプレーヘッドとマウンティングカップとが整列しないときには、噴霧を起こすことができない。
【0024】
田中の米国特許第5,971,230号は、エアゾル容器に用いる噴霧量調節ノズルを示している。エアゾル容器の内容物の噴霧量は、ノズル本体の押込み深さに応じて、二段階に増減するように調節することができる。ノズル本体の押込み深さによって、少量を噴霧する場合と、多量を噴霧する場合とに確実にセットすることができる。噴霧量調節ノズルは、エアゾル容器の口に取り付けるマウンティング部分と、流量制御バルブのバルブステムの突出部分に取り付けるノズル本体とを備える。ノズル本体は、第1の成形ヒンジによってマウンティング部分に連結する。また、可動のばね板を第2の成形ヒンジによってマウンティング部分に連結する。可動のばね板が作動姿勢にあるとき、ノズル本体の押込み深さは小さくなり、また、可動のばね板が落ち込んで引っ込んだ姿勢のとき、ノズル本体の押込み深さは大きくなる。
【0025】
バージほかの米国特許第6,299,027号は、バルブ制御供給クロージュアを示している。押しバルブ供給クロージュアは、容器の口に取り付け可能なベースを含む。バルブがベースの内部に取り付けられ、キャップが協力するようにベースの上に乗っている。それにより、バルブがベースに対して回転し、ロック位置とロック解除位置との間を動く。ロック解除位置には、ベースとの関係で第1の閉じ位置と第2の開き位置とがある。ベースには、一般に円錐形状の断面の壁をもつ供給通路がある。バルブは、その円周部分にばね力を受けるフランジ部分を含み、円錐形状の壁に着座するようになっている。キャップには供給口があり、バルブをロック解除位置にし、供給口を開いた後で、キャップをバルブに対して回転すると、バルブ上のパネルが供給口を閉じる。
【0026】
アルビセッチの米国特許第6,302,302号は、ロック可能な供給ヘッドおよびそれを備えた供給装置を示している。その供給ヘッドおよび供給装置は、流体製品を供給するためのヘッドを備える。供給ヘッドは、自由端を製品を入れるリザーバに固定したバンドを含む。また、供給ヘッドは、供給バルブ、およびそのバルブを開くように制御する押しボタンを備える。押しボタンには、操作面、およびバルブに連絡する供給口がある。装置については、押しボタンをバンドと関連する配置とし、また、押しボタンを製品の供給を許す作動位置、あるいはバルブを作動させないロック位置とに選択的に位置させる。押しボタンとバンドとは、バンドの自由端を通してのみ押しボタンを取り付けたり取り外すことができるように構成されている。
【0027】
クラークほかの米国特許第6,523,722号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【0028】
メタル ボックス ピィー.エル.シィーの欧州特許EP 119,084号は、作動位置と非作動位置との間を回転可能な上下の各部分を備えるエアゾル容器用として、「スプレー−ドーム」タイプの作動装置を示している。作動装置の上部分が作動部材を保持している。その作動部材は、作動装置を非作動位置から作動位置に動かすとき、作動装置の両部分の表面のカム作用によって高い位置に動く。その結果、作動部材が押し込まれ、エアゾルバルブを作動する。それに対し、作動装置が非作動位置にあるときには、作動部材は、押し込まれた位置にあって、エアゾルバルブを作動することができない。
【0029】
ティラム キミアの欧州特許EP 409,497号は、エアゾル缶に用いる、カバーおよび管状の本体を備えるキャップを示している。エアゾル缶の上に取り付ける管状の本体には、缶の内容物を放出するために、直立したバーと水平になったバーダクトとが入っている。放出バルブステムを作動するため、開き位置と閉じ位置とに配置可能なカバーの中に、レバー機構が組み入れられている。開き位置において、押し込まれたカバーの上部分が放出バルブステムを作動し、内容物を放出する。カバーの上部分が閉じ位置に動くと、偶発的にも放出バルブステムを作動することはできない。カバーが開き位置および閉じ位置に到達すると、耳に聞き取れる音を生じる。
【0030】
プラスチカム ビィー.ヴィ.の欧州特許EP 503735号は、エアゾル缶とそのエアゾル缶上に載せたキャップとの組合わせについて示している。キャップはシェルを備え、そのシェルは下方の自由端の近くに少なくとも一つのロックリップを備える。ロックリップはエアゾル缶の上方端部に設けたカラーの下にかみ合う。この場合、キャップは、キャップの残りの部分に回転可能に結合した作動アームを備え、エアゾル缶のバルブを作動するようになっている。そのように配列されているため、作動アームを回転すれば、エアゾル缶の内容物がバルブを通して放出される。特徴的には、シェルの一部分に固定した羽根が、キャップのシェル内部にある。羽根は、シェルの残りの部分との関係から、内側に押される。缶の上に置いたキャップ部分が押されていないとき、羽根の下方の境界端がエアゾル缶の部分に接し、羽根は作動アームの下方の境界端のちょうど下に位置し、そのアームをロックする。羽根を支えるシェル部分に力を加え、シェル部分を内側に押すと、羽根の下方の境界端が、少なくともエアゾル缶の中心軸にほぼ平行に伸びる回転軸の回りを回転する。と同時に、その境界端は、それに接するエアゾル缶の部分に沿って、作動アームが下方に回転可能な位置まで動く。
【0031】
ユニルエバー ピィーエルシィーの欧州特許EP 1219547号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【0032】
ユニルエバー ピィーエルシィーの欧州特許EP 1323644号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
したがって、この発明の目的は、ロック解除位置とロック位置との間を回転移動し、エアゾル製品の供給を許し、そして禁止する作動ボタンを含む作動装置の改良技術を提供することにある。
【0034】
また、この発明の他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、ロック解除位置に回転したとき、エアゾル製品を供給するように傾けることができ、また、回転しロック位置に動かしたとき、作動ボタンを傾けることができないようにした改良技術を提供することにある。
【0035】
この発明のさらに他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、作動ボタンを回転しロック解除位置に動かしたとき、作動ボタンをそのままそっくりと傾けるようにした改良技術を提供することにある。
【0036】
さらに、この発明の他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、堅く変形しない作動上面をもち、その作動上面を押し込むことによって、一体の作動ボタンの全体を傾けるようにした改良技術を提供することにある。
【0037】
上述したことは、この発明により関連したいくつかの目的の大要を述べたにすぎない。それらの目的は、この発明に関連する特徴および出願内容のいくつかを単に例証したものにすぎない。この発明の考え方の範囲内でここに示す発明を異なるやり方で適用することによって、他の多くの有益な成果を得ることができる。したがって、この発明の他の目的については、この発明のサマリ−、ならびに好適な実施例を示す詳細な説明を通して充分に理解することができるであろう。
【発明のサマリ−】
【0038】
この発明の具体的な実施例を添付の図面に示す。この発明を要約すれば、この発明は、エアゾル容器からエアゾル製品を供給するためにエアゾルバルブを作動する作動装置の改良に関する。改良した作動装置は、エアゾル容器に固定するためのマウンティング(取付け部材)をもつベースを備える。ノズルは、エアゾルバルブと末端の開口部との間に伸びるノズル通路を区画する。作動ボタンは、ベースとの関係で回転可能であり、ロック位置とロック解除位置との間を回転して動く。作動ボタンは、回転しロック解除位置にするとき、ベースとの関係で傾かせ、エアゾルバルブを作動しエアゾル容器からエアゾル製品を末端の開口部から供給することができる。作動ボタンは、回転しロック位置に動かすと、その全体をベースに対して傾けることができない。
【0039】
好ましくは、作動ボタンを一体で堅く変形しない構成にするのが良い。一つの実施例の作動ボタンでは、剛性のある側壁によって、堅く変形しない作動上面を支持するようにしている。作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、作動上面を押し込むことにより一体の作動ボタンをベースに対して実質的に全体を傾け、エアゾルバルブを作動し、エアゾル容器からエアゾル製品を供給することができる。
【0040】
この発明のより具体的な実施例では、ノズルに第1端と第2端との間に伸びるノズル通路がある。ノズル通路の第1端はエアゾル容器につながり、ノズル通路の第2端が末端の開口部となる。
【0041】
この発明の他の具体的な実施例では、ベースが、同軸の外側リングと内側リングとを備え、それらの間にリング状の空間を定めている。作動ボタンは、ベースがもつ外側リングと内側リングとの間を回転するように配置されている。外側リングと内側リングとの間に橋が伸びているが、その橋はベースの第1の部分に配置されている。その橋は、作動ボタンを回転してロック解除位置にするとき、作動ボタンを傾けることに応じて、作動ボタンの第2の部分をリング状の空間に動かしつつ、作動ボタンの第1の部分がその空間に動くのを禁止する。
【0042】
この発明の一つの実施例において、ノズルは、ベースに弾力的に支持されており、それを回転することにより、エアゾルバルブを作動するようになっている。作動ボタンには、その側壁に孔(オリフィス)が開いている。作動ボタンのオリフィスは、作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、末端の開口部と一直線に並ぶ。作動ボタンのオリフィスは、作動ボタンを回転しロック位置にするとき、末端の開口部を覆う。
【0043】
この発明の別の実施例において、作動ボタンは、ノズルをその作動ボタンに支持するためのサポートを備える。末端の開口部は、その作動ボタンの側壁内部に開けられている。作動ボタンに設けた末端の開口部は、作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、ベースの上方に位置する。
【0044】
以上、この発明に関連する重要な特徴について概説した。それによって、これに続く詳細な説明を良く理解し、この発明の貢献を充分に評価することになろう。この発明のさらなる特徴(この発明の主題を構成する特徴)について、以下にも説明する。いわゆる当業者であれば、ここに示す考え方および具体的な実施例に基づいて、この発明の同じ目的を達成するために、変形したり他の構成を採用することによりこの発明を容易に利用することができるであろう。また、当業者であれば、そのような等価の構成が、この発明の考え方から外れないことを理解することであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】エアゾル容器上にある、この発明の改良した作動装置の第1の実施例を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図3】図1の改良した作動装置の拡大した正面図である。
【図4】図3の底面図である。
【図5】図3の5−5線に沿う断面図である。
【図6】図3の6−6線に沿う断面図である。
【図7】図1〜6に示す改良した作動装置のベース部分を斜め上方から見た斜視図である。
【図8】図1〜6に示すベースの上面図である。
【図9】図7のベースの左側面図である。
【図10】図7のベースの右側面図である。
【図11】図8の底面図である。
【図12】図8の12−12線に沿う断面図である。
【図13】図1〜6に示す作動ボタンを上方から見た斜視図である。
【図14】図1〜6に示す作動ボタンを底面側から見た斜視図である。
【図15】図13〜14に示す作動ボタンの上面図である。
【図16】図15の作動ボタンの側面図である。
【図17】図16の底面図である。
【図18】図15の18−18線に沿う断面図である。
【図19】図1と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック位置にある状態を示している。
【図20】図19の20−20線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図21】図20の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図22】図21の底面図である。
【図23】図21の23−23線に沿う断面図である。
【図24】図21の24−24線に沿う断面図である。
【図25】図1と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック解除位置にあり、しかも、作動状態を示している。
【図26】図25の26−26線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図27】図25の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図28】図27の底面図である。
【図29】図27の29−29線に沿う断面図である。
【図30】図29と同様の断面図であり、ノズルの一部分が省略されている。
【図31】エアゾル容器上にある、この発明の改良した作動装置の第2の実施例を斜め上方から見た斜視図である。
【図32】図31の32−32線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図33】図31の改良した作動装置の拡大した正面図である。
【図34】図33の底面図である。
【図35】図33の35−35線に沿う断面図である。
【図36】図33の36−36線に沿う断面図である。
【図37】図31〜36に示す改良した作動装置のベース部分を斜め上方から見た斜視図である。
【図38】図31〜36に示すベースの上面図である。
【図39】図37のベースの左側面図である。
【図40】図37のベースの右側面図である。
【図41】図38の底面図である。
【図42】図38の42−42線に沿う断面図である。
【図43】図31〜36に示す作動ボタンを上方から見た斜視図である。
【図44】図31〜36に示す作動ボタンを底面側から見た斜視図である。
【図45】図43〜44に示す作動ボタンの上面図である。
【図46】図45の作動ボタンの側面図である。
【図47】図46の底面図である。
【図48】図45の48−48線に沿う断面図である。
【図49】図31と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック位置にある状態を示している。
【図50】図49の50−50線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図51】図50の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図52】図51の底面図である。
【図53】図51の53−53線に沿う断面図である。
【図54】図51の54−54線に沿う断面図である。
【図55】図31と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック解除位置にあり、しかも、作動状態を示している。
【図56】図55の56−56線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図57】図55の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図58】図57の底面図である。
【図59】図57の59−59線に沿う断面図である。
【図60】図59と同様の断面図であり、ノズルの一部分が省略されている。
【詳細説明】
【0046】
図1および図2は、この発明の第1の実施例であって、エアゾルプロペラント12を含むエアゾル製品11を供給するための改良した作動装置10を示している。第1の実施例である改良作動装置10は、軸線13に対して左右対称である。エアゾルバルブ20は、バルブステム30を通して流れるエアゾル製品11の流れを制御する。エアゾル製品11およびエアゾルプロペラント12は、エアゾル容器40の中に貯えられている。エアゾルプロペラント12としては、エアゾル供給装置に用いるどのものをも用いることができ、たとえば炭化水素やフッ化炭化水素などの液化プロペラント、および二酸化炭素、窒素あるいは他の適切な圧縮ガスを用いることができる。
【0047】
エアゾル容器40は、通常の設計および材料からなる、小さなアルミニウム製の円筒形の容器である。エアゾル容器40を通常の設計の小さなアルミニウム製の円筒形容器として示しているが、この発明の改良作動装置10では、いろいろな設計のエアゾル容器を用いることができる。
【0048】
エアゾル容器40は、上方部分41から下方部分42にまで広がり、それら上下部分41,42の間に円筒形の側壁43がある。端壁44がエアゾル容器40の下方部分42を閉じている。エアゾル容器40の上方部分41は、ネック45へと径方向内側に先細りになり、ビード46で終わっている。ビード46は、エアゾル容器40の開口47を形作り、そこにマウンティングカップ50を受け入れるようになっている。
【0049】
マウンティングカップ50の周辺部にはリム52があり、エアゾル容器40のビード46を通常の方法でシールしている。マウンティングカップ50には、また、小塔状の部分54があり、そこにエアゾルバルブ20を入れる。
【0050】
エアゾルバルブ20は、マウンティングカップ50の小塔状の部分54に通常の方法で固定した弁胴を含む。弁胴22は、内部に弁キャビティ24を定め、その弁キャビティ24はディップ管26を通してエアゾル容器40と連通している。エアゾルバルブ20は、内部の弁キャビティ24の中に弁体28を含む。ばね29が弁体28を閉じ位置に付勢し、エアゾル製品11がバルブステム30を通して流れることを禁止する。
【0051】
バルブステム30は、第1端31から第2端32にわたって伸びる。バルブステム30は、その内部に伸びるステム通路34、および外側表面33を形作る。ステム通路34は、エアゾルバルブ20からバルブステム30の第2端32までを連通する。バルブステム30の第1端31は、通常のように弁体28と協力し合う。バルブステム30を押し込むと、ばね29の力に抗して弁体28を開き位置に動かし、バルブステム30の第2端32からエアゾル製品11が流れることを許す。
【0052】
図3〜6は、図1および2に示す改良作動装置10の拡大図である。改良作動装置10は、ベース60および作動ボタン70を備える。後でさらに詳しく述べるように、作動ボタン70は、ベース60に関して回転可能であり、図1および2に示すロック解除位置と図19および20に示すロック位置との間を回転し動く。作動ボタン70は、図26に示すように、ベース60に関して傾けることができ、作動ボタン70が図1および2に示すロック解除位置に回転させるとき、作動ボタン70を傾けてエアゾルバルブ20を作動し、エアゾル容器40からエアゾル製品11を供給する。作動ボタン70を回転し、図19および20に示すロック位置に動かすとき、作動ボタン70をベース60に関して傾けることが禁止される。
【0053】
ベース60は、上方部分61から下方部分62にまで広がり、それら上下部分61,62の間に円筒形の側壁63がある。ベース60の側壁63は、作動装置10の対称な軸線13に同心な二つの面、すなわち、外側表面64と内側表面65とを形作る。ベース60には、ベース60をエアゾル容器40に固定するためのベースマウンティング66がある。ベースマウンティング66として、ベース60の内側表面65から径方向内側に広がるリング形状の突部を示している。この例では、ベースマウンティングである突部66は、マウンティングカップ50のリム52にはまり合い、および/またはエアゾル容器40のビード46にスナップ結合する。しかし、図30〜60に示す大径なエアゾル容器においては、ベースマウンティングである突部66がリング状の溝にはまり合うことを理解するであろう。
【0054】
ベース60には、ベース60に対し作動ボタン70を回転可能に取り付けるためのベースリテーナ67がある。ベースリテーナ67は、リング状であり、ベース60から径方向外側に伸びる複数の突部から構成される。ベースリテーナである複数の突部67は、エアゾル作動装置10の対称軸線13の回りに配列されている。
【0055】
作動ボタン70は、一体の構成物であり、上方部分71から下方部分72にまで広がり、それら上下部分71,72の間に円筒形の側壁73がある。作動ボタン70の側壁73は、実質的に堅くて曲がらない側壁73であり、作動装置10の対称な軸線13に同心な外側表面74と内側表面75とを形作る。作動ボタン70の側壁73は、堅く曲がらない作動上面76を支持する。
【0056】
作動ボタン70にはボタンリテーナ77があり、そのボタンリテーナ77は、ベースリテーナ67と一緒になって作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付ける。ボタンリテーナ77は、リング状であり、ボタン70の側壁73の内側表面75から径方向内側に伸びる複数の突部から構成される。その径方向内側に伸びるボタンリテーナ77が、径方向外側に伸びるベースリテーナ67と協力し合って作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付けている。
【0057】
作動ボタン70には、堅い作動上面76から広がる作動面79がある。好ましくは、作動ボタン70を実質的に剛性のある材料で一体に構成し、作動ボタン70の全体をユニットとしてベース60に関して傾けることができるようにすると良い。
【0058】
図7〜12は、図3〜6に示すベース60のいろいろな方向からの図である。ベース60の第1端61が、外側リング80を形作っている。外側リング80は、円筒形の側壁63の上部部分である。円筒形の側壁63の内側表面65から径方向内側に複数の放射リブ82が伸びている。それら複数の放射リブ82は、ベースリング84を支える。ベースリング84は、作動装置10の対称軸線13と同心である。
【0059】
複数の軸方向リブ86が、ベースリング84から軸方向上方に伸びている。それら複数の軸方向リブ86は、作動装置10の対称軸線13から離れ実質的に平行に伸びている。複数の軸方向リブ86は、内側リング90を支える。内側リング90は、外側リング80と同心であり、それらの間にリング空間92を形作る。三角形状の支持リブ94の複数が、ベースリング84からの内側リング90を補助的に支える。
【0060】
内側リング90にはベースリテーナ67があり、そのベースリテーナ67は、ボタンリテーナ77と一緒になって作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付ける。ベースリテーナ67は、リング状であり、ベース60の内側リング90から径方向外側に伸びる突部から構成される。好ましくは、ベース60の内側リング90を変形可能とし、ボタンリテーナ77がベースリテーナ67を避けて通ることができるようにすると良い。ボタンリテーナ77がベースリテーナ67を避けて通った後、ベースリテーナ67はボタンリテーナ77とかみ合い、作動ボタン70をベース60上に保持する。作動ボタン70のボタンリテーナ77は、ベースリテーナ67とはまり合うことによって、ベース60に対して作動ボタン70を回転可能に支持する。
【0061】
橋(ブリッジ)98が、ベース60の外側リング80と内側リング90との間の空間92を横切るように伸びている。橋98は、ベース60の第1端61の高さに近接した、内側リング90の第1の部分を横切って伸びる。橋98は、内側リング90の周囲のわずかな部分を占める。この例では、橋98は、作動装置10の対称軸線13回りに内側リング90の周囲の5〜10°の円弧部分を占めている。
【0062】
フレキシブルな(曲げやすい)壁100が、ベース60の内側リング90から上方に伸びている。好ましくは、そのフレキシブルな壁100をベース60の内側リング90と一体に構成するのが良い。フレキシブルな壁100は、作動装置10の対称軸線13の回りに伸びる部分的に円筒形のフレキシブルな壁から構成される。その部分的に円筒形のフレキシブルな壁100の境界は、第1および第2の端縁101,102および上面103である。
【0063】
ノズル110は、ソケット114から端末の開口部116まで伸びるノズル通路112を定めている。ソケット114は、バルブステム30の第2端32を少し受け入れるようになっている。ノズル110には、ソケット114の上部にノズル作動面118がある。端末の開口部116にはインサート(図示しない)を入れることによって、作動装置10から供給するエアゾル製品11の噴霧パターンおよび/または噴霧特性を制御することもできる。
【0064】
ノズル110は、フレキシブルな壁100に取り付けることにより、フレキシブルな壁100の曲げあるいは変形に応じて、フレキシブルな壁100の回りにノズル110を旋回させることができる。好ましくは、ベース60の外側リング80と内側リング90との間の空間92を横切るように伸びる橋98に直接隣接させるように配置すると良い。
【0065】
ノズル作動面118を押し込むと、フレキシブルな壁100の回りにノズル110が旋回してバルブステム30を押し込む。バルブステム30が押し込まれると、弁体28が開き位置に動き、バルブステム30のステム通路34およびノズル110のノズル通路112を通してエアゾル製品11が流れ、端末の開口部116から放出される。
【0066】
第2の壁120が、ベース60の内側リング90から上方に伸びている。好ましくは、その第2の壁120をベース60の内側リング90と一体に構成するのが良い。フレキシブルな壁120の境界は、第1および第2の端縁121,122および上面123である。この例では、フレキシブルな壁100の上面103の方が、第2の壁120の上面123よりも大きく上方に伸びている。
【0067】
ベース60にはベースストップ130があり、そのベースストップ130は、作動ボタン70と協力し合って、作動ボタン70をベース60に関してロックを解除するロック解除位置と、回転をロックするロック位置とを確立する。より具体的にいうと、ベースストップ130には、図1および2に示すように、ベース60に対して作動ボタン70のロック解除位置を確立するロック解除位置ストップ131と、図15および16に示すように、ベース60に対して作動ボタン70のロック位置を確立するロック位置ストップ132とがある。
【0068】
ベース60には、また可聴リブ140があり、その可聴リブ140は、作動ボタン70と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置およびロック位置を音を出して知らせる。より具体的には、可聴リブ140は、図1および2に示すように、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置を音で知らせるロック解除可聴リブ141と、図15および16に示すように、ベース60に対する作動ボタン70のロック回転位置を音で知らせるロック可聴リブ142とを含む。
【0069】
内側リング90には溝150が設けられている。溝150は、内側リング90の第1の部分を横切る橋98とは反対の内側リング90の第2の部分に位置している。好ましくは、両側の傾斜面151,152が溝の底154に集結するV形状の溝150が好ましい。
【0070】
図13〜18は、図1〜6に示す作動ボタン70のいろいろな方向からの図である。好ましくは、円筒形の側壁73にローレット目160を設け、ベース60に対して作動ボタン70を回転させやすくするのが良い。作動ボタン70の作動上面76に回転インジケータ162を設けることにより、ベース60に対しロック解除位置とロック位置との間を回転する作動ボタン70の回転方向を表示することができる。作動面79は、作動ボタン70の剛性のある作動上面76から拡張している。
【0071】
作動ボタン70にはボタンストップ170があり、そのボタンストップ170は、ベースストップ130と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置とロック位置とを確立する。この例では、ボタンストップ170は、ボタン位置ストップ171とボタン位置ストップ172とを含む。
【0072】
ボタン位置ストップ172には、逃げ(凹所)174と張り出した突部176とがある。張出し突部176は、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70の回転位置を音で知らせる。
【0073】
作動ボタン70には、作動ボタン70の内側表面75および剛性のある作動上面76から張り出した溝リブ180がある。好ましくは、溝リブ180を作動ボタン70とワンピースとなったユニットとして形作るのが良い。後で説明するように、溝リブ180は、ベース60の内側リング90に設けた溝150の中に挿入可能な大きさである。
【0074】
図19〜24は、作動ボタン70がロック位置にある、図1および2に示す改良作動装置10をいろいろな方向から見た図である。作動ボタン70のボタン位置ストップ172がベース60のロック位置ストップ132に当たるまで、作動ボタン70をベース60に対して時計回り方向に回転し続ける。作動ボタン70をロック回転位置に向かって時計回り方向に回転するとき、ボタン位置ストップ172の張出し突部176が、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142を通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。ボタン位置ストップ172の張出し突部176は、ロック可聴リブ142によってロック位置を保つ。
【0075】
作動ボタン70がロック回転位置にあるとき、ノズル端末の開口部116は、作動ボタン70の側壁73によって覆われている。溝リブ180が内側リング90にはまり合い、作動ボタン70の作動面79がノズル作動面118を押し込むことを妨げる。作動ボタン70が回転しロック位置に動くと、作動ボタン70がベース60に対して傾くことが禁止され、エアゾルバルブ20の作動もまた禁止される。
【0076】
図25〜30は、作動ボタン70がロック解除位置にあり、しかも、作動ボタン70が作動位置にある、図1および2に示す改良作動装置10をいろいろな方向から見た図である。
【0077】
作動ボタン70のボタン位置ストップ171がベース60のロック解除位置ストップ131に当たるまで、作動ボタン70をベース60に対して反時計回り方向に回転し続ける。作動ボタン70をロック解除位置に向かって反時計回り方向に回転するとき、ボタン位置ストップ172の張出し突部176が、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142を通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。ボタン位置ストップ172の張出し突部176は、ロック解除可聴リブ141によってロック解除位置を保つ。
【0078】
作動ボタン70がロック解除位置にあるとき、ノズル端末の開口部116は、作動ボタン70のオリフィス78と一直線に並ぶ。また、溝リブ180が、ベース60の内側リング90に設けた溝150と整列する。
【0079】
操作者が作動上面76を押し込むと、内側リング90の第1の部分を横切るように伸びる橋98の回りに、作動ボタン70が全体的に傾く。溝リブ180をベース60の内側リング90に設けた溝150に入れながら、作動ボタン70はユニットとしてベース60に対して全体的に傾く。作動ボタン70の側壁の73の部分は、内側リング80と外側リング90との間の空間92に入る。
【0080】
作動ボタン70が傾くと、作動面79がノズル作動面118を押し込み、エアゾルバルブ20を作動する。作動ボタン70を回転してロック解除位置にするとき、作動ボタン70をベース60に対して傾けることができ、エアゾル容器40から端末の開口部116を通してエアゾル製品11を放出し供給する。
【0081】
図31および32は、この発明の第2の実施例であって、エアゾルプロペラント212を含むエアゾル製品211を供給するための改良した作動装置210を示している。第2の実施例である改良作動装置210は、軸線213に対して左右対称である。バルブステム230をもつエアゾルバルブ220は、エアゾル容器240から流れるエアゾル製品211の流れを制御する。
【0082】
エアゾル容器240は、通常の設計および材料からなる円筒形の容器である。エアゾル容器240は、通例、202缶を指す。エアゾル容器240を通常の設計の202缶として示しているが、この発明の改良作動装置210では、いろいろな設計のエアゾル容器を用いることができる。
【0083】
エアゾル容器240は、上方部分241から下方部分242にまで広がり、それら上下部分241,242の間に円筒形の側壁243がある。端壁244がエアゾル容器240の下方部分242を閉じている。エアゾル容器240の上方部分241には、リング状のシーム248によってチャイム(縁部材)245が取り付けられ、エアゾル容器240の上方部分241を先細りに閉じている。チャイム(縁部材)245は、ビード246で終わり、ビード246がエアゾル容器240の開口247を形作り、そこにマウンティングカップ250を受け入れるようになっている。
【0084】
マウンティングカップ250の周辺部にはリム252があり、エアゾル容器240のビード46をシールしている。マウンティングカップ250には、また、小塔状の部分254があり、そこにエアゾルバルブ220を入れる。エアゾルバルブ220は、マウンティングカップ250の小塔状の部分254に固定した弁胴222を含む。弁胴222は、内部に弁キャビティ224を定め、その弁キャビティ224はディップ管226を通してエアゾル容器240と連通している。エアゾルバルブ220は、内部の弁キャビティ224の中に弁体228を含む。ばね229が弁体228を閉じ位置に付勢し、エアゾル製品211がバルブステム230を通して流れることを禁止する。
【0085】
バルブステム230は、第1端231から第2端232にわたって伸びる。バルブステム230は、その内部に伸びるステム通路234、および外側表面233を形作る。ステム通路234は、エアゾルバルブ220からバルブステム230の第2端232までを連通する。バルブステム230を押し込むと、ばね229の力に抗して弁体228を開き位置に動かし、バルブステム230の第2端232からエアゾル製品211が流れることを許す。
【0086】
図33〜36は、図31および32に示す第2の実施例である改良作動装置210の拡大図である。改良作動装置210は、ベース260および作動ボタン270を備える。作動ボタン270は、ベース260に関して回転可能であり、図31および32に示すロック解除位置と図49および50に示すロック位置との間を回転し動く。図1〜30に示した第1の実施例である改良作動装置10では、作動ボタン70は、時計回りに回転することにより、ロック解除位置からロック位置へと動いた。それに対し、図31〜60に示す第2の実施例である改良作動装置210においては、作動ボタン270は、反時計回りに回転することにより、ロック解除位置からロック位置へと動く。
【0087】
作動ボタン270は、図55および56に示すように、ベース260に関して傾けることができ、作動ボタン270が図31および32に示すロック解除位置に回転させるとき、作動ボタン270を傾けてエアゾルバルブ220を作動し、エアゾル容器240からエアゾル製品211を供給する。作動ボタン270を回転し、図49および50に示すロック位置に動かすとき、作動ボタン270をベース260に関して傾けることが禁止される。
【0088】
ベース260は、上方部分261から下方部分262にまで広がり、それら上下部分261,262の間に円筒形の側壁263がある。ベース260の側壁263は、作動装置210の対称な軸線213に同心な二つの面、すなわち、外側表面264と内側表面265とを形作る。ベース260の下方部分262は、エアゾル容器240の上方部分241に位置するリング状シーム248を覆っている。
【0089】
ベース260には、ベース260をエアゾル容器240に固定するためのベースマウンティング266がある。ベースマウンティング266として、径方向内側に広がる複数の突部を示している。この例では、ベースマウンティングである複数の突部266は、マウンティングカップ250の小塔状の部分254に摩擦結合する。しかし、ベースマウンティングである突部266を、エアゾル容器240の上方部分241に位置するリング状シーム248にスナップ結合させることもできることが分かるであろう。
【0090】
ベース260には、ベース260に対し作動ボタン270を回転可能に取り付けるためのベースリテーナ267がある。ベースリテーナ267は、ベース260から径方向外側に伸びる複数のリング状突部267から構成される。ベースリテーナである複数のリング状突部267は、エアゾル作動装置210の対称軸線213の回りに配列されている。
【0091】
作動ボタン270は、一体の構成物であり、上方部分271から下方部分272にまで広がり、それら上下部分271,272の間に円筒形の側壁273がある。作動ボタン270の側壁273は、実質的に堅くて曲がらない側壁であり、作動装置210の対称な軸線213に同心な外側表面274と内側表面275とを形作る。作動ボタン270の側壁273は、堅く曲がらない作動上面76を支持する。
【0092】
作動ボタン270にはボタンリテーナ277があり、そのボタンリテーナ277は、ベースリテーナ267と一緒になって作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付ける。ボタンリテーナ277は、作動ボタン270の側壁273の内側表面275から径方向内側に伸びる複数のリング状突部から構成される。その径方向内側に伸びるボタンリテーナ277が、径方向外側に伸びるベースリテーナ267と協力し合って作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付けている。
【0093】
図37〜42は、図33〜36に示すベース260のいろいろな方向からの図である。ベース260の第1端261が、外側リング280を形作っている。外側リング280は、円筒形の側壁263の上部部分である。円筒形の側壁263の内側表面265から径方向内側に複数の放射リブ282が伸びている。それら複数の放射リブ282は、内側リング284を支える。外側リング280と内側リング284とは、作動装置210の対称軸線213に対して同心である。
【0094】
内側のベースプラットフォーム286が、内側リング284から径方向内側に広がり、中央にプラットフォーム孔288を定めている。内側のベースプラットフォーム286は、中央のプラットフォーム孔288の内部に位置する中央リング290を支える。中央リング290は、外側リング280と内側リング284と同心である。中央リング290は、ベース260の内側のベースプラットフォーム286から上に向かって伸びている。好ましくは、中央リング290をベース260の内側のベースプラットフォーム286と一体に形作るのが良い。径方向に伸びる複数のベース突部266が、内側のベースプラットフォーム286からの中央リング290を補助的に支える。
【0095】
内側リング284にはベースリテーナ267があり、そのベースリテーナ267は、ボタンリテーナ277と一緒になって作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付ける。ベースリテーナ267は、ベース260の内側リング284から径方向外側に伸びるリング状突部から構成される。好ましくは、ベース260の内側リング284を変形可能とし、ボタンリテーナ277がベースリテーナ267を避けて通ることができるようにすると良い。ボタンリテーナ277がベースリテーナ267を避けて通った後、ベースリテーナ267はボタンリテーナ277とかみ合い、作動ボタン270をベース260上に保持する。作動ボタン270のボタンリテーナ277は、ベースリテーナ267とはまり合うことによって、ベース260に対して作動ボタン270を回転可能に支持する。
【0096】
ベース260の外側リング280と内側リング284との間に空間292がある。橋(ブリッジ)298が、ベース260の外側リング280と内側リング290との間の空間292を横切るように伸びている。橋298は、ベース260の第1端261の高さに近接した、内側リング284の第1の部分を横切って伸びる。橋298は、内側リング284の周囲のわずかな部分を占める。この例では、橋298は、作動装置210の対称軸線213回りに内側リング284の周囲の5〜10°の円弧部分を占めている。
【0097】
ベース260は、中央リング290に設けた位置決め凹所320をもつ。その凹所320は、作動ボタン270と一緒になって、作動ボタン270のベース260に対するロック解除位置とロック位置とを定める。より具体的には、位置決め凹所320は、図31および32に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック解除位置を確立するロック解除位置決め凹所321と、図49および50に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック位置を確立するロック位置決め凹所322とがある。
【0098】
ベース260にはベースストップ330があり、そのベースストップ330は、作動ボタン270と協力し合って、作動ボタン270をベース260に関してロックを解除するロック解除位置と、回転をロックするロック位置とを確立する。より具体的にいうと、ベースストップ330には、図31および32に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック解除位置を確立するロック解除位置ストップ331と、図49および50に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック位置を確立するロック位置ストップ332とがある。
【0099】
ベース260には、また可聴リブ340があり、その可聴リブ340は、作動ボタン270と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置およびロック位置を音を出して知らせる。より具体的には、可聴リブ340は、図31および32に示すように、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置を音で知らせるロック解除可聴リブ341と、図49および50に示すように、ベース260に対する作動ボタン270のロック回転位置を音で知らせるロック可聴リブ341とを含む。
【0100】
ベース260は、中央リング290に設けた溝350を含む。その溝350により、図55および56に示すように、作動ボタン270をベース260に対して傾かせることができる。より具体的には、溝350には、ベース260の中央リング290内に形作った複数の溝351と352とを含む。
【0101】
図43〜48は、図31〜36に示す作動ボタン270をいろいろな方向から見た図である。この発明のこの実施例において、作動ボタン270には、ノズル310が一体に作られている。好ましくは、作動ボタン270に対しノズル310をワンピースのユニットとして一体に形作るのが良い。ノズル310には、ソケット314から端末の開口部(オリフィス)316まで伸びるノズル通路312がある。ソケット314は、バルブステム230の第2端232をはめ合わせるように受け入れる。端末の開口部316は、作動ボタン270の側壁273に設けられている。その端末の開口部316にインサート318を入れることによって、作動装置210から供給するエアゾル製品211の噴霧パターンおよび/または噴霧特性を制御することもできる。
【0102】
図55および56に示すように、作動ボタン270を押し込むと、ノズル310が橋298の回りに旋回しバルブステム230を押し込む。バルブステム230が押し込まれると、弁体228が開き位置に動き、バルブステム230のステム通路234を通してエアゾル製品211が流れることを許し、そのエアゾル製品211をノズル310のノズル通路312を通して端末の開口部316から供給する。
【0103】
好ましくは、円筒形の側壁273にローレット目360を設け、ベース260に対して作動ボタン270を回転させやすくするのが良い。作動ボタン270の作動上面276に回転インジケータ362を設けることにより、ベース260に対しロック解除位置とロック位置との間を回転する作動ボタン270の回転方向を表示することができる。
【0104】
作動ボタン270は、作動上面276の内側表面275に一体的に形成した従属壁370を含む。この例において、従属壁370は部分的な円筒形壁であり、その径は中央のプラットフォーム孔288と協力し合う大きさである。従属壁370には、位置決め突部371が盛り上がり、ロック解除位置決め凹所321およびロック位置決め凹所322にかみ合うようになっている。
【0105】
作動ボタン270は溝リブ380をもつ。その溝リブ380は、作動ボタン270の内側表面275から剛性のある作動上面276にまで伸びている。好ましくは、溝リブ380を作動ボタン270とワンピースのユニットに構成するのが良い。より具体的には、溝リブ380は、複数のリブ381,382を含み、それら複数のリブは、ノズル310とともに、エアゾル作動装置210の対称軸線213の回りに等間隔に配置されている。
【0106】
作動ボタン270が図31および32に示すロック解除位置を成立させるとき、複数の溝リブ381,382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352と一直線に並ぶ。また、作動ボタン270が図49および50に示すロック位置を成立させるとき、一方の溝リブ381だけが溝351と一直線に並ぶ。作動ボタン270が図49および50に示すロック位置を成立させるとき、他方の溝リブ382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352のどちらとも一直線にならない。
【0107】
後で述べるように、複数の溝リブ381,382は、ベースストップ330と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置とロック位置とを確立する。複数の溝リブ381,382は、また、可聴リブ340と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置とロック位置とを音を出して知らせる。
【0108】
図49〜54は、作動ボタン270がロック位置にある、図31および32に示す改良作動装置210をいろいろな方向から見た図である。位置決め突部371がロック解除位置決め凹所321からロック位置決め凹所322に移動するまで、作動ボタン270をベース260に対して反時計回り方向に回転し続ける。それに付随して、作動ボタン270の溝リブ382がベース260のロック位置ストップ332に当たるまで、作動ボタン270をベース260に対して反時計回り方向に回転する。作動ボタン270をロック解除位置からロック位置まで反時計回りに回転する間、作動ボタン270の溝リブ381,382が、ロック解除可聴リブ341およびロック可聴リブ342をそれぞれ通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。作動ボタン270の溝リブ382は、図54に示すように、ロック位置ストップ332とロック可聴リブ342との間のロック位置を保つ。
【0109】
作動ボタン270がロック位置にあるとき、溝リブ381は、ベース260の中央リング290に当たり、作動ボタン270がベース260に対して傾くことを防ぐ。作動ボタン270がロック位置に回転し動くと、ノズル310がエアゾルバルブ220を作動することを禁止する。
【0110】
図55〜60は、作動ボタン270がロック解除位置にあり、しかも、作動ボタン270が作動位置にある、図31および32に示す改良作動装置210をいろいろな方向から見た図である。位置決め突部371がロック位置決め凹所322からロック解除位置決め凹所321に移動するまで、作動ボタン270をベース260に対して時計回り方向に回転し続ける。それに付随して、作動ボタン270の溝リブ381がベース260のロック解除位置ストップ331に当たるまで、作動ボタン270をベース260に対して時計回り方向に回転する。作動ボタン270をロック位置からロック解除位置まで時計回りに回転する間、作動ボタン270の溝リブ381,382が、ロック解除可聴リブ341およびロック可聴リブ342をそれぞれ通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。作動ボタン270の溝リブ381は、図54に示すように、ロック位置ストップ331とロック可聴リブ341との間のロック解除位置を保つ。
【0111】
ロック解除位置において、作動ボタン270が図60に示すロック解除位置を成立するとき、複数の溝リブ381,382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352と一直線に並ぶ。
【0112】
操作者が作動上面276を押し込むと、内側リング284の第1の部分を横切るように伸びる橋298の回りに、作動ボタン270が全体的に傾く。複数の溝リブ381,382をベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352に入れながら、作動ボタン270はユニットとしてベース260に対して全体的に傾く。作動ボタン270の側壁の273の部分は、外側リング280と内側リング284との間の空間292に入る。
【0113】
作動ボタン270が傾くことにより、一体のノズル310を傾けてエアゾルバルブ220を作動する。作動ボタン270を回転してロック解除位置にするとき、作動ボタン270をベース260に対して傾けることができ、エアゾルバルブ220を作動させてエアゾル容器240からエアゾル製品11を供給し、端末の開口部316から放出し供給する。
【0114】
この発明は、エアゾル製品の供給を許すロック解除位置とエアゾル製品の供給を禁止するロック位置との間を回転する作動ボタンをもつ改良作動装置を提供する。改良作動装置は、その作動ボタンをロック解除位置に回転し位置させるとき、作動ボタンを傾けてエアゾル製品を供給することができ、また、作動ボタンをロック位置に回転し位置させるとき、作動ボタンを傾けることを禁止する。作動ボタンを回転しロック位置に動かすとき、その作動上面を押し込むことに応じて、作動ボタンは、本質的に、剛性のある単一のユニットとして全体的に傾く。
【0115】
この発明の内容には、以上に述べた内容だけでなく、付随する特許請求の範囲の内容をも含む。この発明について、好ましい形態をある程度詳しく説明したが、その好ましい形態の説明は、あくまで例示であり、この発明の考え方および思想の範囲の中で、その構成の詳細部分や部品の組合わせおよび配置について多くの変形をすることができる。
【符号の説明】
【0116】
210 改良作動装置
211 エアゾル製品
220 エアゾルバルブ
240 エアゾル容器
260 ベース
266 ベースマウンティング
270 作動ボタン
273 側壁
276 作動上面
278 オリフィス
280 外側リング
282 放射リブ
290 内側リング
298 橋
310 ノズル
312 ノズル通路
316 端末の開口部
331 ロック解除位置ストップ
332 ロック位置ストップ
341 ロック解除可聴リブ
342 ロック可聴リブ
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
この発明は、エアゾル製品を供給する技術に関し、さらに詳しくは、改良したエアゾル作動装置であって、ベースに関連して回転する作動ボタンをもち、エアゾル容器からエアゾル製品の供給を可能にし、そして、禁止するようにしたものに関する。
【0002】
関連技術の説明
エアゾル供給装置は、エアゾル容器の中にエアゾル製品とエアゾルプロペラントを含んでいる。エアゾルバルブは、エアゾルプロペラントが与える流体圧力によってエアゾル容器からエアゾル製品の供給を制御するためのものである。
【0003】
エアゾルバルブは、閉位置に付勢されている。バルブステムがエアゾルバルブと協力し合ってエアゾルバルブを開く。作動装置(アクチュエータ)がバルブステムとかみ合ってエアゾルバルブを開き、エアゾル容器からエアゾル製品およびエアゾルプロペラントを放出し供給する。エアゾル製品およびエアゾルプロペラントは、噴霧ノズルを通してエアゾルバルブから供給される。一般に、エアゾル製品とエアゾルプロペラントとは、エアゾル容器の共通の部分に入っている。
【0004】
エアゾル容器からエアゾル製品の供給を許したり禁止したりするためのエアゾル作動装置の従来例について、次のような米国特許が示している。
【0005】
アブプラナルプの米国特許第2,678,147号は、スプレーつまり霧の形態で供給するエアゾルと区別される、泡状の形態でのエアゾル供給技術を示している。その技術は、泡状態で供給することが望まれる他の多くのいろいろな材料だけでなく、クリーム、ペーストおよび泡の形態の化粧品類と共に特に適用される。その技術の目的は、エアゾル加圧容器に取り付け、非常に効率が良く、使いやすく、簡単に操作することができる供給ヘッドを提供すること、しかもまた、搬送あるいは取扱い中に不注意に材料を供給してしまうことを防止すること、である。後でもっと詳しく述べるが、搬送カートンの中であるいは展示のために、その供給ヘッドを備えた容器を互いに積み重ねたとしても、どれからも材料を放出する危険性がないのが、その技術の特徴である。
【0006】
アブプラナルほかの米国特許第3,185,350号は、エアゾル供給装置を示し、さらに詳しくは、新しい形態のバルブ作動装置およびそれに用いる保護フードを示している。その技術では、タブキャップとフードとを相対的に異なる位置に調整するように構成している。それにより、特には、供給装置の搬送中、あるいは貯蔵期間中、バルブ作動装置をロックして不用意に操作しないようにし、また、供給装置のバルブを開にしエアゾル材料を連続的に供給するような位置に作動装置を保持するようにし、さらには、バルブ作動装置は使用者が望むような比較的に短い周期で間欠的に作動することができるようにしている。
【0007】
ブラウンの米国特許第3,325,054号は、エアゾルバルブの作動装置を示し、さらに詳しくは、作動装置を作動状態に位置させるまでは、バルブを作動しようとしてもあるいは偶発的にも作動しないような構成の作動装置を示している。
【0008】
メッシュバーグの米国特許第3,484,023号は、バルブ付きの加圧容器を装備するハウジングを含む供給手段を示している。ハウジングは、供給ボタンを供給位置および非供給位置において回転およびスライド可能に支持する。ボタンには、その側面に供給のためのオリフィスつまりノズルがあり、しかもまた、横に突き出たコントロールタブがある。ボタンを供給位置にすると、オリフィスが露出しハウジングの小さな孔にタブが整列する。それにより、ボタンを内部に動かしバルブを作動し容器から内容物を供給する。外の位置にあるボタンを手動あるいは自動的に回転し非供給位置にすると、ハウジングのフレキシブルな壁にノズルが当たり、その壁をこすりつけシールし、また、コントロールタブがハウジングにかみ合ってボタンの操作を防ぐ。
【0009】
ラミスの米国特許第3,591,128号は、バルブアセンブリの一部をバルブステム回りに回転可能にすることによって、加圧下にある容器(たとえば、エアゾル容器)から偶発的に流体が放出されることを防ぐことを示している。ある回転位置では押しボタンを押し下げることができるのに対し、別の回転位置では容器のネック部と押しボタンとが互いに向かい合うように接して、そのような動きを防ぐ。
【0010】
ブランクの米国特許第3,744,682号は、安全上蓋に関し、エアゾル容器に取り付けることによって、作動手段の回転をロックし、たとえば子供のような無知な使用者が彼らおよび他の人たちに害になる製品を供給することを防ぐようにしたものを示している。
【0011】
クープライダーの米国特許第3,797,705号は、供給装置の作動装置であり、容器の閉じキャップの開口を通して動き、しかも、作動装置の動き方向に伸び、径方向に曲がる丈夫な指状ロック部材を備えたものを示している。径方向の変形をし、その自由端は、それが環状の台の軸方向の上端に載る作動位置になるようになっている。また、自由な非作動位置において、指状の部材は、作動装置とそれを取り巻く環状の台との間にある空間の中に伸び、自由に動くことができる。指状の部材および台の上に協力するカム手段がある。そのカム手段は、作動装置の回転の一方向に作用し、指状の部材の自由端を径方向外側のロック位置に押しやる。そして、カム手段は、作動装置の回転の反対方向に作用し、指状の部材の自由端を径方向内側の解放位置に押しやる。
【0012】
メッシュバーグの米国特許第3,848,778号は、作動アセンブリを構成するハウジングに据え付けた作動ボタンを示し、作動アセンブリ自体はバルブ付きエアゾルあるいは他の容器に固定されている。その作動ボタンは、非供給位置と供給位置との間を回転可能である。作動ボタンが非供給位置にあるとき、作動アセンブリの協力部分がロック手段を構成し、作動ボタンの回転を確かに防ぎ、と同時に、ブロック手段が供給バルブの動きを防ぐ。一方、協力部分との連動がなくなりロック手段が機能しなくなると、作動ボタンは同時にブロック手段から自由になり供給位置に回転する。それにより、作動ボタンを押したり傾けることにより、バルブを作動し、容器から製品を供給する。制限手段がロック手段の協力部分の動きを相対的に制限し、それが永久変形することを防ぐ。また、分離タブが移動するまでは、そのタブがロック手段の機能を守る。作動アセンブリは、ロック手段を包み隠すような形をしており、子供が思いがけずバルブを操作することを防ぐ。大きな径の容器には、代わりの実施例が適用される。
【0013】
マルコンの米国特許第3,967,760号は、エアゾル供給装置のための作動キャップアセンブリを示す。キャップは、その上に形作った滑り面をもつ本体を含み、その滑り部分を直線運動するように可動の移動部材が置かれている。移動部材は、エアゾル供給装置の作動ボタンを作動することができる第1の位置と、その作動ボタンを作動することができない第2の位置との間を移動可能である。
【0014】
スターレットの米国特許第4,024,988号は、安全キャップアセンブリを示す。そのアセンブリは、回転可能に支持され、エアゾル容器のバルブ端部を実質的に囲む上蓋を備える。アセンブリは、噴霧口を伴うバルブ作動タブを含み、タブを押したときに容器の内容物を噴霧口から供給する。タブに関係するキーエレメントが、ある条件の下でその押下げを防ぐ。上蓋に関係するカラー部材がある。そのカラー部材は、容器のバルブ端部に回転しないように支持されている。そして、カラー部材は、ブロック位置を構成する側板と、容器の軸線方向に平行な方向に弾性変形するロックアウトばねと、そのロックアウトばねの上に形作った直立キャッチとを備える。バルブ作動タブは、キーエレメントがC形状のリングの自由端を邪魔することにより、通常は操作することができない。リングはカラー部材に支持され、その自由端は、通常時、キーエレメントとカラー部材のブロック位置との間に力を与えている。そのリングは、容器の軸線に垂直な面に沿って弾性変形する。リングには、その垂直な面に突出する脚部分がある。その脚部分は、上蓋の回転に応じて、上蓋の内側に当たることにより、容器の軸線から外側に離れるようにリングの自由端を曲げる。それによって、タブのキーエレメントとの干渉を取り除く。
【0015】
ディロレトの米国特許第4,418,842号は、加圧エアゾル供給装置などに用いる作動キャップについて子供のいたずらをなくすようにするため、キャップと容器に固定したカラーとが一定の整列関係になったときだけ作動する技術を示している。使用者に整列信号を知らせるため、何も音を出さない空空間に続くフレキシブルなブレードが所定数の音を生じる。
【0016】
メッシュバーグの米国特許第4,324,351号は、供給位置と非供給位置との2つの停止部材の間を回転するボタンを備える供給作動装置を示している。ボタンには両停止部材に当たるタブがあり、供給位置にある停止部材を乗り越さないようにする。そのタブは、内側に伸びるリップを含み、そのリップが停止部材に当たる。ボタンには、また、ボタンの内側端部の外周にフラッシュバーを設けることができる。そのフラッシュバーは、孔の内側に摩擦接合するので、ボタンをハウジングの外に落とすことなく、容器およびバルブの上に作動装置を自動的に組み付けることができる。
【0017】
レイナーの米国特許第4,542,837号は、エアゾル容器用の作動装置として、上下の回転部分をもち、それらが作動位置と非作動位置との間を回転するようにした技術を示している。作動位置に回転すると、作動部材がカム作用によって、それがアーム部材に当たる位置まで持ち上がり、それによって、エアゾル容器のバルブを作動することができる。一方、非作動位置に回転すると、作動部材がカム作用によって、それが上方の回転部分と同じ高さであり、アーム部材と当たらない位置まで降下させられる。それによって、エアゾル容器のバルブを作動することができなくなる。
【0018】
スツーディの米国特許第4,773,567号は、流体供給装置のバルブ作動装置として、オフ位置とオン位置とに選択する停止部材と支えとを含むものを示している。オフ位置ではバルブが開かないようにし、また逆に、オン位置ではバルブが開くようにする。作動装置は、また、手動のラッチ爪とキャッチとを備える。それらは留め金をかけるようにかみ合い、爪をキャッチとのかみ合いを外す場合を除いて、作動装置がオフ位置にあるとき、位置が変わらないようにする。
【0019】
アボットほかの米国特許第5,388,730号は、エアゾルあるいはポンプ供給の容器用のロック可能な作動機構を示している。ロック可能な作動機構は、容器に固定したカラーと、そのカラーに軸心を一にして支持した作動プランジャとを備える。カラーには肩があり、その上に作動プランジャが回転して乗るとき、押し下げることができないロックした安全位置となる。プランジャより上のカラーの部分にタブがあり、そのタブは、プランジャがハウジングから外れることを防ぎ、しかも、肩の上の止め金と協力し合って、プランジャを肩の上に止め、プランジャが回転し作動位置戻らないようにする。タブがあるので、バルブステム上に作動プランジャを摩擦ばめにする必要がない。作動プランジャの内部に環状の肩があり、押し下げた位置でその肩に対してバルブステムが接する。非供給位置では、バルブステムと環状の肩との間にすき間ができ、作動プランジャが押すことにより、バルブステムが不用意に押し下げられたり傾けられたりしないようになっている。強いばね力によってバルブステムを環状の肩に向かって付勢しているので、作動時には確実なシールをすることができ、また、プランジャを押し下げないときにはバルブ機構を閉じる。
【0020】
デマレストほかの米国特許第5,649,645号は、上蓋スプレーアセンブリおよびその製造方法を示している。その上蓋スプレーアセンブリは、作動装置と上蓋とを含む。作動装置には、本体とスプレーアームとがある。容器のバルブカップリムを本体に付属させるのが良い。本体の周囲を取り囲むようにスカートが伸びる。少なくとも一つの作動出入り口によって、スカートを通して本体の内部までの出入りができる。作動装置のスプレーアームは、作動出入り口を通して外に直接噴霧するようにしたノズルをもつ。上蓋は、本体のスカートに対し、それと同軸に旋回可能に取り付ける。上蓋の壁は、上蓋のドーム部分の外側周辺から下方に伸びる。上蓋にもまた、少なくとも一つの上蓋出入り口がある。その上蓋出入り口は、開き位置と閉じ位置との間を動く。上蓋出入り口は、開き位置において、作動出入り口と整列し、その作動出入り口を通してノズルによって直接噴霧することができる。そして、閉じ位置では、作動出入り口を上蓋の壁が遮る。ロック部材が、本体および上蓋の一方から伸び、それらの他方のロック口に突き出るように入るようにすると良い。ロック口を出入り口にするのが良い。ロック部材はロック解除位置をとる。そのロック解除位置では、ロック部材が向かい合う他方のロック口に入り込まず、上蓋は本体の上を自由に回転することができる。また、ロック位置になると、ロック部材は、他方のロック口に整列し、突き出るようにその中に入り込み、上蓋がそれ以上回転しないようにする。
【0021】
ルンドの米国特許第5,918,774号は、容器本体、作動装置、および容器本体と作動装置との間のシュラウドを備えるスプレーパッケージを示している。作動装置はノズルを備え、そのノズルを作動装置の長手方向の軸線回りに回転することによって、ロック位置とロック解除位置とに調整することができる。ロック解除位置では、作動装置を垂直方向に動かし、パッケージから製品を供給することができ、そしてまた、ロック位置では、作動装置が垂直方向に動くことを邪魔し、パッケージから製品を供給することを禁止する。ロック位置では、同時に、シュラウドに接続しその上に伸びるノズルおよびアンチクロッグ部材が協力し合う。アンチクロッグ部材は、内側面にノズルシールをもち、そのシールがノズルに接触するとき、製品をノズルの内部およびノズル回りに閉じ込めることを禁止する。
【0022】
ベチソン,ジュニアの米国特許第5,957,337号は、子供のいたずらをなくすようにしたエアゾル噴霧装置を示している。その安全な装置は、エアゾルスプレー缶に適用し、スプレー缶から一方向のみ、あるいは限られた数の望む方向に噴霧する。噴霧の方向は、スプレーヘッドの特性およびマウンティングカップの連結特性にしたがう。関連する整列がなされるとき、噴霧を起こすことができる。スプレーヘッドとマウンティングカップとが整列しないときには、噴霧を起こすことができない。
【0023】
ベチソン,ジュニアの米国特許第5,971,214号は、子供のいたずらをなくすようにした噴霧技術であり、上蓋付きのエアゾル噴霧装置を示している。その安全な装置は、エアゾルスプレー缶に適用し、スプレー缶から一方向のみ、あるいは限られた数の望む方向に噴霧する。噴霧の方向は、スプレーヘッドの特性およびマウンティングカップの連結特性にしたがう。関連する整列がなされるとき、噴霧を起こすことができる。スプレーヘッドとマウンティングカップとが整列しないときには、噴霧を起こすことができない。
【0024】
田中の米国特許第5,971,230号は、エアゾル容器に用いる噴霧量調節ノズルを示している。エアゾル容器の内容物の噴霧量は、ノズル本体の押込み深さに応じて、二段階に増減するように調節することができる。ノズル本体の押込み深さによって、少量を噴霧する場合と、多量を噴霧する場合とに確実にセットすることができる。噴霧量調節ノズルは、エアゾル容器の口に取り付けるマウンティング部分と、流量制御バルブのバルブステムの突出部分に取り付けるノズル本体とを備える。ノズル本体は、第1の成形ヒンジによってマウンティング部分に連結する。また、可動のばね板を第2の成形ヒンジによってマウンティング部分に連結する。可動のばね板が作動姿勢にあるとき、ノズル本体の押込み深さは小さくなり、また、可動のばね板が落ち込んで引っ込んだ姿勢のとき、ノズル本体の押込み深さは大きくなる。
【0025】
バージほかの米国特許第6,299,027号は、バルブ制御供給クロージュアを示している。押しバルブ供給クロージュアは、容器の口に取り付け可能なベースを含む。バルブがベースの内部に取り付けられ、キャップが協力するようにベースの上に乗っている。それにより、バルブがベースに対して回転し、ロック位置とロック解除位置との間を動く。ロック解除位置には、ベースとの関係で第1の閉じ位置と第2の開き位置とがある。ベースには、一般に円錐形状の断面の壁をもつ供給通路がある。バルブは、その円周部分にばね力を受けるフランジ部分を含み、円錐形状の壁に着座するようになっている。キャップには供給口があり、バルブをロック解除位置にし、供給口を開いた後で、キャップをバルブに対して回転すると、バルブ上のパネルが供給口を閉じる。
【0026】
アルビセッチの米国特許第6,302,302号は、ロック可能な供給ヘッドおよびそれを備えた供給装置を示している。その供給ヘッドおよび供給装置は、流体製品を供給するためのヘッドを備える。供給ヘッドは、自由端を製品を入れるリザーバに固定したバンドを含む。また、供給ヘッドは、供給バルブ、およびそのバルブを開くように制御する押しボタンを備える。押しボタンには、操作面、およびバルブに連絡する供給口がある。装置については、押しボタンをバンドと関連する配置とし、また、押しボタンを製品の供給を許す作動位置、あるいはバルブを作動させないロック位置とに選択的に位置させる。押しボタンとバンドとは、バンドの自由端を通してのみ押しボタンを取り付けたり取り外すことができるように構成されている。
【0027】
クラークほかの米国特許第6,523,722号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【0028】
メタル ボックス ピィー.エル.シィーの欧州特許EP 119,084号は、作動位置と非作動位置との間を回転可能な上下の各部分を備えるエアゾル容器用として、「スプレー−ドーム」タイプの作動装置を示している。作動装置の上部分が作動部材を保持している。その作動部材は、作動装置を非作動位置から作動位置に動かすとき、作動装置の両部分の表面のカム作用によって高い位置に動く。その結果、作動部材が押し込まれ、エアゾルバルブを作動する。それに対し、作動装置が非作動位置にあるときには、作動部材は、押し込まれた位置にあって、エアゾルバルブを作動することができない。
【0029】
ティラム キミアの欧州特許EP 409,497号は、エアゾル缶に用いる、カバーおよび管状の本体を備えるキャップを示している。エアゾル缶の上に取り付ける管状の本体には、缶の内容物を放出するために、直立したバーと水平になったバーダクトとが入っている。放出バルブステムを作動するため、開き位置と閉じ位置とに配置可能なカバーの中に、レバー機構が組み入れられている。開き位置において、押し込まれたカバーの上部分が放出バルブステムを作動し、内容物を放出する。カバーの上部分が閉じ位置に動くと、偶発的にも放出バルブステムを作動することはできない。カバーが開き位置および閉じ位置に到達すると、耳に聞き取れる音を生じる。
【0030】
プラスチカム ビィー.ヴィ.の欧州特許EP 503735号は、エアゾル缶とそのエアゾル缶上に載せたキャップとの組合わせについて示している。キャップはシェルを備え、そのシェルは下方の自由端の近くに少なくとも一つのロックリップを備える。ロックリップはエアゾル缶の上方端部に設けたカラーの下にかみ合う。この場合、キャップは、キャップの残りの部分に回転可能に結合した作動アームを備え、エアゾル缶のバルブを作動するようになっている。そのように配列されているため、作動アームを回転すれば、エアゾル缶の内容物がバルブを通して放出される。特徴的には、シェルの一部分に固定した羽根が、キャップのシェル内部にある。羽根は、シェルの残りの部分との関係から、内側に押される。缶の上に置いたキャップ部分が押されていないとき、羽根の下方の境界端がエアゾル缶の部分に接し、羽根は作動アームの下方の境界端のちょうど下に位置し、そのアームをロックする。羽根を支えるシェル部分に力を加え、シェル部分を内側に押すと、羽根の下方の境界端が、少なくともエアゾル缶の中心軸にほぼ平行に伸びる回転軸の回りを回転する。と同時に、その境界端は、それに接するエアゾル缶の部分に沿って、作動アームが下方に回転可能な位置まで動く。
【0031】
ユニルエバー ピィーエルシィーの欧州特許EP 1219547号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【0032】
ユニルエバー ピィーエルシィーの欧州特許EP 1323644号は、たとえばエアゾルあるいはポンプ噴霧用であり、サポート、そのサポートに取り付ける流体出口、第1の端部に流体出口を連結し、第2の端部に流体源に連結する通路を備える容器に用いる噴霧ヘッドを示している。通路は、使用する時、第1の非作動位置と第2の位置との間を動く。第2の位置において、その通路は流体源に連結され、流体が通路を通して流体出口に向かって流れる。サポートに関連して取り付けた部材、その部材は非作動位置と、通路を第2の位置にする別の位置との間を動く。選択的にロックをすることができ、その部材を第1の位置にロックし、ロックが解除されないならば、ロックによって、部材が通路を第2の位置に位置させようとするのを防ぐ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
したがって、この発明の目的は、ロック解除位置とロック位置との間を回転移動し、エアゾル製品の供給を許し、そして禁止する作動ボタンを含む作動装置の改良技術を提供することにある。
【0034】
また、この発明の他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、ロック解除位置に回転したとき、エアゾル製品を供給するように傾けることができ、また、回転しロック位置に動かしたとき、作動ボタンを傾けることができないようにした改良技術を提供することにある。
【0035】
この発明のさらに他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、作動ボタンを回転しロック解除位置に動かしたとき、作動ボタンをそのままそっくりと傾けるようにした改良技術を提供することにある。
【0036】
さらに、この発明の他の目的は、作動ボタンをもつ作動装置であって、堅く変形しない作動上面をもち、その作動上面を押し込むことによって、一体の作動ボタンの全体を傾けるようにした改良技術を提供することにある。
【0037】
上述したことは、この発明により関連したいくつかの目的の大要を述べたにすぎない。それらの目的は、この発明に関連する特徴および出願内容のいくつかを単に例証したものにすぎない。この発明の考え方の範囲内でここに示す発明を異なるやり方で適用することによって、他の多くの有益な成果を得ることができる。したがって、この発明の他の目的については、この発明のサマリ−、ならびに好適な実施例を示す詳細な説明を通して充分に理解することができるであろう。
【発明のサマリ−】
【0038】
この発明の具体的な実施例を添付の図面に示す。この発明を要約すれば、この発明は、エアゾル容器からエアゾル製品を供給するためにエアゾルバルブを作動する作動装置の改良に関する。改良した作動装置は、エアゾル容器に固定するためのマウンティング(取付け部材)をもつベースを備える。ノズルは、エアゾルバルブと末端の開口部との間に伸びるノズル通路を区画する。作動ボタンは、ベースとの関係で回転可能であり、ロック位置とロック解除位置との間を回転して動く。作動ボタンは、回転しロック解除位置にするとき、ベースとの関係で傾かせ、エアゾルバルブを作動しエアゾル容器からエアゾル製品を末端の開口部から供給することができる。作動ボタンは、回転しロック位置に動かすと、その全体をベースに対して傾けることができない。
【0039】
好ましくは、作動ボタンを一体で堅く変形しない構成にするのが良い。一つの実施例の作動ボタンでは、剛性のある側壁によって、堅く変形しない作動上面を支持するようにしている。作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、作動上面を押し込むことにより一体の作動ボタンをベースに対して実質的に全体を傾け、エアゾルバルブを作動し、エアゾル容器からエアゾル製品を供給することができる。
【0040】
この発明のより具体的な実施例では、ノズルに第1端と第2端との間に伸びるノズル通路がある。ノズル通路の第1端はエアゾル容器につながり、ノズル通路の第2端が末端の開口部となる。
【0041】
この発明の他の具体的な実施例では、ベースが、同軸の外側リングと内側リングとを備え、それらの間にリング状の空間を定めている。作動ボタンは、ベースがもつ外側リングと内側リングとの間を回転するように配置されている。外側リングと内側リングとの間に橋が伸びているが、その橋はベースの第1の部分に配置されている。その橋は、作動ボタンを回転してロック解除位置にするとき、作動ボタンを傾けることに応じて、作動ボタンの第2の部分をリング状の空間に動かしつつ、作動ボタンの第1の部分がその空間に動くのを禁止する。
【0042】
この発明の一つの実施例において、ノズルは、ベースに弾力的に支持されており、それを回転することにより、エアゾルバルブを作動するようになっている。作動ボタンには、その側壁に孔(オリフィス)が開いている。作動ボタンのオリフィスは、作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、末端の開口部と一直線に並ぶ。作動ボタンのオリフィスは、作動ボタンを回転しロック位置にするとき、末端の開口部を覆う。
【0043】
この発明の別の実施例において、作動ボタンは、ノズルをその作動ボタンに支持するためのサポートを備える。末端の開口部は、その作動ボタンの側壁内部に開けられている。作動ボタンに設けた末端の開口部は、作動ボタンを回転しロック解除位置にするとき、ベースの上方に位置する。
【0044】
以上、この発明に関連する重要な特徴について概説した。それによって、これに続く詳細な説明を良く理解し、この発明の貢献を充分に評価することになろう。この発明のさらなる特徴(この発明の主題を構成する特徴)について、以下にも説明する。いわゆる当業者であれば、ここに示す考え方および具体的な実施例に基づいて、この発明の同じ目的を達成するために、変形したり他の構成を採用することによりこの発明を容易に利用することができるであろう。また、当業者であれば、そのような等価の構成が、この発明の考え方から外れないことを理解することであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】エアゾル容器上にある、この発明の改良した作動装置の第1の実施例を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図3】図1の改良した作動装置の拡大した正面図である。
【図4】図3の底面図である。
【図5】図3の5−5線に沿う断面図である。
【図6】図3の6−6線に沿う断面図である。
【図7】図1〜6に示す改良した作動装置のベース部分を斜め上方から見た斜視図である。
【図8】図1〜6に示すベースの上面図である。
【図9】図7のベースの左側面図である。
【図10】図7のベースの右側面図である。
【図11】図8の底面図である。
【図12】図8の12−12線に沿う断面図である。
【図13】図1〜6に示す作動ボタンを上方から見た斜視図である。
【図14】図1〜6に示す作動ボタンを底面側から見た斜視図である。
【図15】図13〜14に示す作動ボタンの上面図である。
【図16】図15の作動ボタンの側面図である。
【図17】図16の底面図である。
【図18】図15の18−18線に沿う断面図である。
【図19】図1と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック位置にある状態を示している。
【図20】図19の20−20線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図21】図20の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図22】図21の底面図である。
【図23】図21の23−23線に沿う断面図である。
【図24】図21の24−24線に沿う断面図である。
【図25】図1と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック解除位置にあり、しかも、作動状態を示している。
【図26】図25の26−26線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図27】図25の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図28】図27の底面図である。
【図29】図27の29−29線に沿う断面図である。
【図30】図29と同様の断面図であり、ノズルの一部分が省略されている。
【図31】エアゾル容器上にある、この発明の改良した作動装置の第2の実施例を斜め上方から見た斜視図である。
【図32】図31の32−32線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図33】図31の改良した作動装置の拡大した正面図である。
【図34】図33の底面図である。
【図35】図33の35−35線に沿う断面図である。
【図36】図33の36−36線に沿う断面図である。
【図37】図31〜36に示す改良した作動装置のベース部分を斜め上方から見た斜視図である。
【図38】図31〜36に示すベースの上面図である。
【図39】図37のベースの左側面図である。
【図40】図37のベースの右側面図である。
【図41】図38の底面図である。
【図42】図38の42−42線に沿う断面図である。
【図43】図31〜36に示す作動ボタンを上方から見た斜視図である。
【図44】図31〜36に示す作動ボタンを底面側から見た斜視図である。
【図45】図43〜44に示す作動ボタンの上面図である。
【図46】図45の作動ボタンの側面図である。
【図47】図46の底面図である。
【図48】図45の48−48線に沿う断面図である。
【図49】図31と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック位置にある状態を示している。
【図50】図49の50−50線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図51】図50の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図52】図51の底面図である。
【図53】図51の53−53線に沿う断面図である。
【図54】図51の54−54線に沿う断面図である。
【図55】図31と同様の斜め上方からの斜視図であり、作動ボタンがロック解除位置にあり、しかも、作動状態を示している。
【図56】図55の56−56線に沿う、拡大した部分断面図である。
【図57】図55の改良した作動装置の拡大正面図である。
【図58】図57の底面図である。
【図59】図57の59−59線に沿う断面図である。
【図60】図59と同様の断面図であり、ノズルの一部分が省略されている。
【詳細説明】
【0046】
図1および図2は、この発明の第1の実施例であって、エアゾルプロペラント12を含むエアゾル製品11を供給するための改良した作動装置10を示している。第1の実施例である改良作動装置10は、軸線13に対して左右対称である。エアゾルバルブ20は、バルブステム30を通して流れるエアゾル製品11の流れを制御する。エアゾル製品11およびエアゾルプロペラント12は、エアゾル容器40の中に貯えられている。エアゾルプロペラント12としては、エアゾル供給装置に用いるどのものをも用いることができ、たとえば炭化水素やフッ化炭化水素などの液化プロペラント、および二酸化炭素、窒素あるいは他の適切な圧縮ガスを用いることができる。
【0047】
エアゾル容器40は、通常の設計および材料からなる、小さなアルミニウム製の円筒形の容器である。エアゾル容器40を通常の設計の小さなアルミニウム製の円筒形容器として示しているが、この発明の改良作動装置10では、いろいろな設計のエアゾル容器を用いることができる。
【0048】
エアゾル容器40は、上方部分41から下方部分42にまで広がり、それら上下部分41,42の間に円筒形の側壁43がある。端壁44がエアゾル容器40の下方部分42を閉じている。エアゾル容器40の上方部分41は、ネック45へと径方向内側に先細りになり、ビード46で終わっている。ビード46は、エアゾル容器40の開口47を形作り、そこにマウンティングカップ50を受け入れるようになっている。
【0049】
マウンティングカップ50の周辺部にはリム52があり、エアゾル容器40のビード46を通常の方法でシールしている。マウンティングカップ50には、また、小塔状の部分54があり、そこにエアゾルバルブ20を入れる。
【0050】
エアゾルバルブ20は、マウンティングカップ50の小塔状の部分54に通常の方法で固定した弁胴を含む。弁胴22は、内部に弁キャビティ24を定め、その弁キャビティ24はディップ管26を通してエアゾル容器40と連通している。エアゾルバルブ20は、内部の弁キャビティ24の中に弁体28を含む。ばね29が弁体28を閉じ位置に付勢し、エアゾル製品11がバルブステム30を通して流れることを禁止する。
【0051】
バルブステム30は、第1端31から第2端32にわたって伸びる。バルブステム30は、その内部に伸びるステム通路34、および外側表面33を形作る。ステム通路34は、エアゾルバルブ20からバルブステム30の第2端32までを連通する。バルブステム30の第1端31は、通常のように弁体28と協力し合う。バルブステム30を押し込むと、ばね29の力に抗して弁体28を開き位置に動かし、バルブステム30の第2端32からエアゾル製品11が流れることを許す。
【0052】
図3〜6は、図1および2に示す改良作動装置10の拡大図である。改良作動装置10は、ベース60および作動ボタン70を備える。後でさらに詳しく述べるように、作動ボタン70は、ベース60に関して回転可能であり、図1および2に示すロック解除位置と図19および20に示すロック位置との間を回転し動く。作動ボタン70は、図26に示すように、ベース60に関して傾けることができ、作動ボタン70が図1および2に示すロック解除位置に回転させるとき、作動ボタン70を傾けてエアゾルバルブ20を作動し、エアゾル容器40からエアゾル製品11を供給する。作動ボタン70を回転し、図19および20に示すロック位置に動かすとき、作動ボタン70をベース60に関して傾けることが禁止される。
【0053】
ベース60は、上方部分61から下方部分62にまで広がり、それら上下部分61,62の間に円筒形の側壁63がある。ベース60の側壁63は、作動装置10の対称な軸線13に同心な二つの面、すなわち、外側表面64と内側表面65とを形作る。ベース60には、ベース60をエアゾル容器40に固定するためのベースマウンティング66がある。ベースマウンティング66として、ベース60の内側表面65から径方向内側に広がるリング形状の突部を示している。この例では、ベースマウンティングである突部66は、マウンティングカップ50のリム52にはまり合い、および/またはエアゾル容器40のビード46にスナップ結合する。しかし、図30〜60に示す大径なエアゾル容器においては、ベースマウンティングである突部66がリング状の溝にはまり合うことを理解するであろう。
【0054】
ベース60には、ベース60に対し作動ボタン70を回転可能に取り付けるためのベースリテーナ67がある。ベースリテーナ67は、リング状であり、ベース60から径方向外側に伸びる複数の突部から構成される。ベースリテーナである複数の突部67は、エアゾル作動装置10の対称軸線13の回りに配列されている。
【0055】
作動ボタン70は、一体の構成物であり、上方部分71から下方部分72にまで広がり、それら上下部分71,72の間に円筒形の側壁73がある。作動ボタン70の側壁73は、実質的に堅くて曲がらない側壁73であり、作動装置10の対称な軸線13に同心な外側表面74と内側表面75とを形作る。作動ボタン70の側壁73は、堅く曲がらない作動上面76を支持する。
【0056】
作動ボタン70にはボタンリテーナ77があり、そのボタンリテーナ77は、ベースリテーナ67と一緒になって作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付ける。ボタンリテーナ77は、リング状であり、ボタン70の側壁73の内側表面75から径方向内側に伸びる複数の突部から構成される。その径方向内側に伸びるボタンリテーナ77が、径方向外側に伸びるベースリテーナ67と協力し合って作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付けている。
【0057】
作動ボタン70には、堅い作動上面76から広がる作動面79がある。好ましくは、作動ボタン70を実質的に剛性のある材料で一体に構成し、作動ボタン70の全体をユニットとしてベース60に関して傾けることができるようにすると良い。
【0058】
図7〜12は、図3〜6に示すベース60のいろいろな方向からの図である。ベース60の第1端61が、外側リング80を形作っている。外側リング80は、円筒形の側壁63の上部部分である。円筒形の側壁63の内側表面65から径方向内側に複数の放射リブ82が伸びている。それら複数の放射リブ82は、ベースリング84を支える。ベースリング84は、作動装置10の対称軸線13と同心である。
【0059】
複数の軸方向リブ86が、ベースリング84から軸方向上方に伸びている。それら複数の軸方向リブ86は、作動装置10の対称軸線13から離れ実質的に平行に伸びている。複数の軸方向リブ86は、内側リング90を支える。内側リング90は、外側リング80と同心であり、それらの間にリング空間92を形作る。三角形状の支持リブ94の複数が、ベースリング84からの内側リング90を補助的に支える。
【0060】
内側リング90にはベースリテーナ67があり、そのベースリテーナ67は、ボタンリテーナ77と一緒になって作動ボタン70をベース60に回転可能に取り付ける。ベースリテーナ67は、リング状であり、ベース60の内側リング90から径方向外側に伸びる突部から構成される。好ましくは、ベース60の内側リング90を変形可能とし、ボタンリテーナ77がベースリテーナ67を避けて通ることができるようにすると良い。ボタンリテーナ77がベースリテーナ67を避けて通った後、ベースリテーナ67はボタンリテーナ77とかみ合い、作動ボタン70をベース60上に保持する。作動ボタン70のボタンリテーナ77は、ベースリテーナ67とはまり合うことによって、ベース60に対して作動ボタン70を回転可能に支持する。
【0061】
橋(ブリッジ)98が、ベース60の外側リング80と内側リング90との間の空間92を横切るように伸びている。橋98は、ベース60の第1端61の高さに近接した、内側リング90の第1の部分を横切って伸びる。橋98は、内側リング90の周囲のわずかな部分を占める。この例では、橋98は、作動装置10の対称軸線13回りに内側リング90の周囲の5〜10°の円弧部分を占めている。
【0062】
フレキシブルな(曲げやすい)壁100が、ベース60の内側リング90から上方に伸びている。好ましくは、そのフレキシブルな壁100をベース60の内側リング90と一体に構成するのが良い。フレキシブルな壁100は、作動装置10の対称軸線13の回りに伸びる部分的に円筒形のフレキシブルな壁から構成される。その部分的に円筒形のフレキシブルな壁100の境界は、第1および第2の端縁101,102および上面103である。
【0063】
ノズル110は、ソケット114から端末の開口部116まで伸びるノズル通路112を定めている。ソケット114は、バルブステム30の第2端32を少し受け入れるようになっている。ノズル110には、ソケット114の上部にノズル作動面118がある。端末の開口部116にはインサート(図示しない)を入れることによって、作動装置10から供給するエアゾル製品11の噴霧パターンおよび/または噴霧特性を制御することもできる。
【0064】
ノズル110は、フレキシブルな壁100に取り付けることにより、フレキシブルな壁100の曲げあるいは変形に応じて、フレキシブルな壁100の回りにノズル110を旋回させることができる。好ましくは、ベース60の外側リング80と内側リング90との間の空間92を横切るように伸びる橋98に直接隣接させるように配置すると良い。
【0065】
ノズル作動面118を押し込むと、フレキシブルな壁100の回りにノズル110が旋回してバルブステム30を押し込む。バルブステム30が押し込まれると、弁体28が開き位置に動き、バルブステム30のステム通路34およびノズル110のノズル通路112を通してエアゾル製品11が流れ、端末の開口部116から放出される。
【0066】
第2の壁120が、ベース60の内側リング90から上方に伸びている。好ましくは、その第2の壁120をベース60の内側リング90と一体に構成するのが良い。フレキシブルな壁120の境界は、第1および第2の端縁121,122および上面123である。この例では、フレキシブルな壁100の上面103の方が、第2の壁120の上面123よりも大きく上方に伸びている。
【0067】
ベース60にはベースストップ130があり、そのベースストップ130は、作動ボタン70と協力し合って、作動ボタン70をベース60に関してロックを解除するロック解除位置と、回転をロックするロック位置とを確立する。より具体的にいうと、ベースストップ130には、図1および2に示すように、ベース60に対して作動ボタン70のロック解除位置を確立するロック解除位置ストップ131と、図15および16に示すように、ベース60に対して作動ボタン70のロック位置を確立するロック位置ストップ132とがある。
【0068】
ベース60には、また可聴リブ140があり、その可聴リブ140は、作動ボタン70と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置およびロック位置を音を出して知らせる。より具体的には、可聴リブ140は、図1および2に示すように、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置を音で知らせるロック解除可聴リブ141と、図15および16に示すように、ベース60に対する作動ボタン70のロック回転位置を音で知らせるロック可聴リブ142とを含む。
【0069】
内側リング90には溝150が設けられている。溝150は、内側リング90の第1の部分を横切る橋98とは反対の内側リング90の第2の部分に位置している。好ましくは、両側の傾斜面151,152が溝の底154に集結するV形状の溝150が好ましい。
【0070】
図13〜18は、図1〜6に示す作動ボタン70のいろいろな方向からの図である。好ましくは、円筒形の側壁73にローレット目160を設け、ベース60に対して作動ボタン70を回転させやすくするのが良い。作動ボタン70の作動上面76に回転インジケータ162を設けることにより、ベース60に対しロック解除位置とロック位置との間を回転する作動ボタン70の回転方向を表示することができる。作動面79は、作動ボタン70の剛性のある作動上面76から拡張している。
【0071】
作動ボタン70にはボタンストップ170があり、そのボタンストップ170は、ベースストップ130と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70のロック解除位置とロック位置とを確立する。この例では、ボタンストップ170は、ボタン位置ストップ171とボタン位置ストップ172とを含む。
【0072】
ボタン位置ストップ172には、逃げ(凹所)174と張り出した突部176とがある。張出し突部176は、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142と協力し合って、ベース60に対する作動ボタン70の回転位置を音で知らせる。
【0073】
作動ボタン70には、作動ボタン70の内側表面75および剛性のある作動上面76から張り出した溝リブ180がある。好ましくは、溝リブ180を作動ボタン70とワンピースとなったユニットとして形作るのが良い。後で説明するように、溝リブ180は、ベース60の内側リング90に設けた溝150の中に挿入可能な大きさである。
【0074】
図19〜24は、作動ボタン70がロック位置にある、図1および2に示す改良作動装置10をいろいろな方向から見た図である。作動ボタン70のボタン位置ストップ172がベース60のロック位置ストップ132に当たるまで、作動ボタン70をベース60に対して時計回り方向に回転し続ける。作動ボタン70をロック回転位置に向かって時計回り方向に回転するとき、ボタン位置ストップ172の張出し突部176が、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142を通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。ボタン位置ストップ172の張出し突部176は、ロック可聴リブ142によってロック位置を保つ。
【0075】
作動ボタン70がロック回転位置にあるとき、ノズル端末の開口部116は、作動ボタン70の側壁73によって覆われている。溝リブ180が内側リング90にはまり合い、作動ボタン70の作動面79がノズル作動面118を押し込むことを妨げる。作動ボタン70が回転しロック位置に動くと、作動ボタン70がベース60に対して傾くことが禁止され、エアゾルバルブ20の作動もまた禁止される。
【0076】
図25〜30は、作動ボタン70がロック解除位置にあり、しかも、作動ボタン70が作動位置にある、図1および2に示す改良作動装置10をいろいろな方向から見た図である。
【0077】
作動ボタン70のボタン位置ストップ171がベース60のロック解除位置ストップ131に当たるまで、作動ボタン70をベース60に対して反時計回り方向に回転し続ける。作動ボタン70をロック解除位置に向かって反時計回り方向に回転するとき、ボタン位置ストップ172の張出し突部176が、ロック解除可聴リブ141およびロック可聴リブ142を通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。ボタン位置ストップ172の張出し突部176は、ロック解除可聴リブ141によってロック解除位置を保つ。
【0078】
作動ボタン70がロック解除位置にあるとき、ノズル端末の開口部116は、作動ボタン70のオリフィス78と一直線に並ぶ。また、溝リブ180が、ベース60の内側リング90に設けた溝150と整列する。
【0079】
操作者が作動上面76を押し込むと、内側リング90の第1の部分を横切るように伸びる橋98の回りに、作動ボタン70が全体的に傾く。溝リブ180をベース60の内側リング90に設けた溝150に入れながら、作動ボタン70はユニットとしてベース60に対して全体的に傾く。作動ボタン70の側壁の73の部分は、内側リング80と外側リング90との間の空間92に入る。
【0080】
作動ボタン70が傾くと、作動面79がノズル作動面118を押し込み、エアゾルバルブ20を作動する。作動ボタン70を回転してロック解除位置にするとき、作動ボタン70をベース60に対して傾けることができ、エアゾル容器40から端末の開口部116を通してエアゾル製品11を放出し供給する。
【0081】
図31および32は、この発明の第2の実施例であって、エアゾルプロペラント212を含むエアゾル製品211を供給するための改良した作動装置210を示している。第2の実施例である改良作動装置210は、軸線213に対して左右対称である。バルブステム230をもつエアゾルバルブ220は、エアゾル容器240から流れるエアゾル製品211の流れを制御する。
【0082】
エアゾル容器240は、通常の設計および材料からなる円筒形の容器である。エアゾル容器240は、通例、202缶を指す。エアゾル容器240を通常の設計の202缶として示しているが、この発明の改良作動装置210では、いろいろな設計のエアゾル容器を用いることができる。
【0083】
エアゾル容器240は、上方部分241から下方部分242にまで広がり、それら上下部分241,242の間に円筒形の側壁243がある。端壁244がエアゾル容器240の下方部分242を閉じている。エアゾル容器240の上方部分241には、リング状のシーム248によってチャイム(縁部材)245が取り付けられ、エアゾル容器240の上方部分241を先細りに閉じている。チャイム(縁部材)245は、ビード246で終わり、ビード246がエアゾル容器240の開口247を形作り、そこにマウンティングカップ250を受け入れるようになっている。
【0084】
マウンティングカップ250の周辺部にはリム252があり、エアゾル容器240のビード46をシールしている。マウンティングカップ250には、また、小塔状の部分254があり、そこにエアゾルバルブ220を入れる。エアゾルバルブ220は、マウンティングカップ250の小塔状の部分254に固定した弁胴222を含む。弁胴222は、内部に弁キャビティ224を定め、その弁キャビティ224はディップ管226を通してエアゾル容器240と連通している。エアゾルバルブ220は、内部の弁キャビティ224の中に弁体228を含む。ばね229が弁体228を閉じ位置に付勢し、エアゾル製品211がバルブステム230を通して流れることを禁止する。
【0085】
バルブステム230は、第1端231から第2端232にわたって伸びる。バルブステム230は、その内部に伸びるステム通路234、および外側表面233を形作る。ステム通路234は、エアゾルバルブ220からバルブステム230の第2端232までを連通する。バルブステム230を押し込むと、ばね229の力に抗して弁体228を開き位置に動かし、バルブステム230の第2端232からエアゾル製品211が流れることを許す。
【0086】
図33〜36は、図31および32に示す第2の実施例である改良作動装置210の拡大図である。改良作動装置210は、ベース260および作動ボタン270を備える。作動ボタン270は、ベース260に関して回転可能であり、図31および32に示すロック解除位置と図49および50に示すロック位置との間を回転し動く。図1〜30に示した第1の実施例である改良作動装置10では、作動ボタン70は、時計回りに回転することにより、ロック解除位置からロック位置へと動いた。それに対し、図31〜60に示す第2の実施例である改良作動装置210においては、作動ボタン270は、反時計回りに回転することにより、ロック解除位置からロック位置へと動く。
【0087】
作動ボタン270は、図55および56に示すように、ベース260に関して傾けることができ、作動ボタン270が図31および32に示すロック解除位置に回転させるとき、作動ボタン270を傾けてエアゾルバルブ220を作動し、エアゾル容器240からエアゾル製品211を供給する。作動ボタン270を回転し、図49および50に示すロック位置に動かすとき、作動ボタン270をベース260に関して傾けることが禁止される。
【0088】
ベース260は、上方部分261から下方部分262にまで広がり、それら上下部分261,262の間に円筒形の側壁263がある。ベース260の側壁263は、作動装置210の対称な軸線213に同心な二つの面、すなわち、外側表面264と内側表面265とを形作る。ベース260の下方部分262は、エアゾル容器240の上方部分241に位置するリング状シーム248を覆っている。
【0089】
ベース260には、ベース260をエアゾル容器240に固定するためのベースマウンティング266がある。ベースマウンティング266として、径方向内側に広がる複数の突部を示している。この例では、ベースマウンティングである複数の突部266は、マウンティングカップ250の小塔状の部分254に摩擦結合する。しかし、ベースマウンティングである突部266を、エアゾル容器240の上方部分241に位置するリング状シーム248にスナップ結合させることもできることが分かるであろう。
【0090】
ベース260には、ベース260に対し作動ボタン270を回転可能に取り付けるためのベースリテーナ267がある。ベースリテーナ267は、ベース260から径方向外側に伸びる複数のリング状突部267から構成される。ベースリテーナである複数のリング状突部267は、エアゾル作動装置210の対称軸線213の回りに配列されている。
【0091】
作動ボタン270は、一体の構成物であり、上方部分271から下方部分272にまで広がり、それら上下部分271,272の間に円筒形の側壁273がある。作動ボタン270の側壁273は、実質的に堅くて曲がらない側壁であり、作動装置210の対称な軸線213に同心な外側表面274と内側表面275とを形作る。作動ボタン270の側壁273は、堅く曲がらない作動上面76を支持する。
【0092】
作動ボタン270にはボタンリテーナ277があり、そのボタンリテーナ277は、ベースリテーナ267と一緒になって作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付ける。ボタンリテーナ277は、作動ボタン270の側壁273の内側表面275から径方向内側に伸びる複数のリング状突部から構成される。その径方向内側に伸びるボタンリテーナ277が、径方向外側に伸びるベースリテーナ267と協力し合って作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付けている。
【0093】
図37〜42は、図33〜36に示すベース260のいろいろな方向からの図である。ベース260の第1端261が、外側リング280を形作っている。外側リング280は、円筒形の側壁263の上部部分である。円筒形の側壁263の内側表面265から径方向内側に複数の放射リブ282が伸びている。それら複数の放射リブ282は、内側リング284を支える。外側リング280と内側リング284とは、作動装置210の対称軸線213に対して同心である。
【0094】
内側のベースプラットフォーム286が、内側リング284から径方向内側に広がり、中央にプラットフォーム孔288を定めている。内側のベースプラットフォーム286は、中央のプラットフォーム孔288の内部に位置する中央リング290を支える。中央リング290は、外側リング280と内側リング284と同心である。中央リング290は、ベース260の内側のベースプラットフォーム286から上に向かって伸びている。好ましくは、中央リング290をベース260の内側のベースプラットフォーム286と一体に形作るのが良い。径方向に伸びる複数のベース突部266が、内側のベースプラットフォーム286からの中央リング290を補助的に支える。
【0095】
内側リング284にはベースリテーナ267があり、そのベースリテーナ267は、ボタンリテーナ277と一緒になって作動ボタン270をベース260に回転可能に取り付ける。ベースリテーナ267は、ベース260の内側リング284から径方向外側に伸びるリング状突部から構成される。好ましくは、ベース260の内側リング284を変形可能とし、ボタンリテーナ277がベースリテーナ267を避けて通ることができるようにすると良い。ボタンリテーナ277がベースリテーナ267を避けて通った後、ベースリテーナ267はボタンリテーナ277とかみ合い、作動ボタン270をベース260上に保持する。作動ボタン270のボタンリテーナ277は、ベースリテーナ267とはまり合うことによって、ベース260に対して作動ボタン270を回転可能に支持する。
【0096】
ベース260の外側リング280と内側リング284との間に空間292がある。橋(ブリッジ)298が、ベース260の外側リング280と内側リング290との間の空間292を横切るように伸びている。橋298は、ベース260の第1端261の高さに近接した、内側リング284の第1の部分を横切って伸びる。橋298は、内側リング284の周囲のわずかな部分を占める。この例では、橋298は、作動装置210の対称軸線213回りに内側リング284の周囲の5〜10°の円弧部分を占めている。
【0097】
ベース260は、中央リング290に設けた位置決め凹所320をもつ。その凹所320は、作動ボタン270と一緒になって、作動ボタン270のベース260に対するロック解除位置とロック位置とを定める。より具体的には、位置決め凹所320は、図31および32に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック解除位置を確立するロック解除位置決め凹所321と、図49および50に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック位置を確立するロック位置決め凹所322とがある。
【0098】
ベース260にはベースストップ330があり、そのベースストップ330は、作動ボタン270と協力し合って、作動ボタン270をベース260に関してロックを解除するロック解除位置と、回転をロックするロック位置とを確立する。より具体的にいうと、ベースストップ330には、図31および32に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック解除位置を確立するロック解除位置ストップ331と、図49および50に示すように、ベース260に対して作動ボタン270のロック位置を確立するロック位置ストップ332とがある。
【0099】
ベース260には、また可聴リブ340があり、その可聴リブ340は、作動ボタン270と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置およびロック位置を音を出して知らせる。より具体的には、可聴リブ340は、図31および32に示すように、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置を音で知らせるロック解除可聴リブ341と、図49および50に示すように、ベース260に対する作動ボタン270のロック回転位置を音で知らせるロック可聴リブ341とを含む。
【0100】
ベース260は、中央リング290に設けた溝350を含む。その溝350により、図55および56に示すように、作動ボタン270をベース260に対して傾かせることができる。より具体的には、溝350には、ベース260の中央リング290内に形作った複数の溝351と352とを含む。
【0101】
図43〜48は、図31〜36に示す作動ボタン270をいろいろな方向から見た図である。この発明のこの実施例において、作動ボタン270には、ノズル310が一体に作られている。好ましくは、作動ボタン270に対しノズル310をワンピースのユニットとして一体に形作るのが良い。ノズル310には、ソケット314から端末の開口部(オリフィス)316まで伸びるノズル通路312がある。ソケット314は、バルブステム230の第2端232をはめ合わせるように受け入れる。端末の開口部316は、作動ボタン270の側壁273に設けられている。その端末の開口部316にインサート318を入れることによって、作動装置210から供給するエアゾル製品211の噴霧パターンおよび/または噴霧特性を制御することもできる。
【0102】
図55および56に示すように、作動ボタン270を押し込むと、ノズル310が橋298の回りに旋回しバルブステム230を押し込む。バルブステム230が押し込まれると、弁体228が開き位置に動き、バルブステム230のステム通路234を通してエアゾル製品211が流れることを許し、そのエアゾル製品211をノズル310のノズル通路312を通して端末の開口部316から供給する。
【0103】
好ましくは、円筒形の側壁273にローレット目360を設け、ベース260に対して作動ボタン270を回転させやすくするのが良い。作動ボタン270の作動上面276に回転インジケータ362を設けることにより、ベース260に対しロック解除位置とロック位置との間を回転する作動ボタン270の回転方向を表示することができる。
【0104】
作動ボタン270は、作動上面276の内側表面275に一体的に形成した従属壁370を含む。この例において、従属壁370は部分的な円筒形壁であり、その径は中央のプラットフォーム孔288と協力し合う大きさである。従属壁370には、位置決め突部371が盛り上がり、ロック解除位置決め凹所321およびロック位置決め凹所322にかみ合うようになっている。
【0105】
作動ボタン270は溝リブ380をもつ。その溝リブ380は、作動ボタン270の内側表面275から剛性のある作動上面276にまで伸びている。好ましくは、溝リブ380を作動ボタン270とワンピースのユニットに構成するのが良い。より具体的には、溝リブ380は、複数のリブ381,382を含み、それら複数のリブは、ノズル310とともに、エアゾル作動装置210の対称軸線213の回りに等間隔に配置されている。
【0106】
作動ボタン270が図31および32に示すロック解除位置を成立させるとき、複数の溝リブ381,382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352と一直線に並ぶ。また、作動ボタン270が図49および50に示すロック位置を成立させるとき、一方の溝リブ381だけが溝351と一直線に並ぶ。作動ボタン270が図49および50に示すロック位置を成立させるとき、他方の溝リブ382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352のどちらとも一直線にならない。
【0107】
後で述べるように、複数の溝リブ381,382は、ベースストップ330と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置とロック位置とを確立する。複数の溝リブ381,382は、また、可聴リブ340と協力し合って、ベース260に対する作動ボタン270のロック解除位置とロック位置とを音を出して知らせる。
【0108】
図49〜54は、作動ボタン270がロック位置にある、図31および32に示す改良作動装置210をいろいろな方向から見た図である。位置決め突部371がロック解除位置決め凹所321からロック位置決め凹所322に移動するまで、作動ボタン270をベース260に対して反時計回り方向に回転し続ける。それに付随して、作動ボタン270の溝リブ382がベース260のロック位置ストップ332に当たるまで、作動ボタン270をベース260に対して反時計回り方向に回転する。作動ボタン270をロック解除位置からロック位置まで反時計回りに回転する間、作動ボタン270の溝リブ381,382が、ロック解除可聴リブ341およびロック可聴リブ342をそれぞれ通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。作動ボタン270の溝リブ382は、図54に示すように、ロック位置ストップ332とロック可聴リブ342との間のロック位置を保つ。
【0109】
作動ボタン270がロック位置にあるとき、溝リブ381は、ベース260の中央リング290に当たり、作動ボタン270がベース260に対して傾くことを防ぐ。作動ボタン270がロック位置に回転し動くと、ノズル310がエアゾルバルブ220を作動することを禁止する。
【0110】
図55〜60は、作動ボタン270がロック解除位置にあり、しかも、作動ボタン270が作動位置にある、図31および32に示す改良作動装置210をいろいろな方向から見た図である。位置決め突部371がロック位置決め凹所322からロック解除位置決め凹所321に移動するまで、作動ボタン270をベース260に対して時計回り方向に回転し続ける。それに付随して、作動ボタン270の溝リブ381がベース260のロック解除位置ストップ331に当たるまで、作動ボタン270をベース260に対して時計回り方向に回転する。作動ボタン270をロック位置からロック解除位置まで時計回りに回転する間、作動ボタン270の溝リブ381,382が、ロック解除可聴リブ341およびロック可聴リブ342をそれぞれ通り越し、聞き取りができる二つの別個のかちりという音を立てる。作動ボタン270の溝リブ381は、図54に示すように、ロック位置ストップ331とロック可聴リブ341との間のロック解除位置を保つ。
【0111】
ロック解除位置において、作動ボタン270が図60に示すロック解除位置を成立するとき、複数の溝リブ381,382は、ベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352と一直線に並ぶ。
【0112】
操作者が作動上面276を押し込むと、内側リング284の第1の部分を横切るように伸びる橋298の回りに、作動ボタン270が全体的に傾く。複数の溝リブ381,382をベース260の中央リング290内に設けた複数の溝351,352に入れながら、作動ボタン270はユニットとしてベース260に対して全体的に傾く。作動ボタン270の側壁の273の部分は、外側リング280と内側リング284との間の空間292に入る。
【0113】
作動ボタン270が傾くことにより、一体のノズル310を傾けてエアゾルバルブ220を作動する。作動ボタン270を回転してロック解除位置にするとき、作動ボタン270をベース260に対して傾けることができ、エアゾルバルブ220を作動させてエアゾル容器240からエアゾル製品11を供給し、端末の開口部316から放出し供給する。
【0114】
この発明は、エアゾル製品の供給を許すロック解除位置とエアゾル製品の供給を禁止するロック位置との間を回転する作動ボタンをもつ改良作動装置を提供する。改良作動装置は、その作動ボタンをロック解除位置に回転し位置させるとき、作動ボタンを傾けてエアゾル製品を供給することができ、また、作動ボタンをロック位置に回転し位置させるとき、作動ボタンを傾けることを禁止する。作動ボタンを回転しロック位置に動かすとき、その作動上面を押し込むことに応じて、作動ボタンは、本質的に、剛性のある単一のユニットとして全体的に傾く。
【0115】
この発明の内容には、以上に述べた内容だけでなく、付随する特許請求の範囲の内容をも含む。この発明について、好ましい形態をある程度詳しく説明したが、その好ましい形態の説明は、あくまで例示であり、この発明の考え方および思想の範囲の中で、その構成の詳細部分や部品の組合わせおよび配置について多くの変形をすることができる。
【符号の説明】
【0116】
210 改良作動装置
211 エアゾル製品
220 エアゾルバルブ
240 エアゾル容器
260 ベース
266 ベースマウンティング
270 作動ボタン
273 側壁
276 作動上面
278 オリフィス
280 外側リング
282 放射リブ
290 内側リング
298 橋
310 ノズル
312 ノズル通路
316 端末の開口部
331 ロック解除位置ストップ
332 ロック位置ストップ
341 ロック解除可聴リブ
342 ロック可聴リブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾル容器からエアゾル製品を供給するためにエアゾルバルブを作動する作動装置であって、次の構成を備える改良作動装置。
・対称軸をもつベース
・前記ベースの一部分から前記対称軸に向かって内側に伸びる橋
・前記ベースを前記エアゾル容器に取り付けるためのマウンティング
・剛性のある作動上面、およびその作動上面を支える、やはり剛性のある側壁を含む、一つにまとまった作動ボタン
・エアゾルバルブと末端の開口部との間に伸びるノズル通路を定めるノズル
・前記ノズルは、前記作動ボタンに取り付けられており、それによって、そのノズルを動かし前記エアゾルバルブを作動可能であること
・前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ベースに対して回転可能に取り付けられており、それによって、前記ベースに対してロック位置とロック解除位置との間を動くこと
・前記作動ボタンが前記ロック解除位置に回転し位置するとき、その作動ボタンは、前記橋の回りに傾き、それによって、前記エアゾルバルブを作動しエアゾル容器からエアゾル製品を供給すること
・前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ロック位置に回転し位置するとき、前記橋の回りに傾くことができないようになっていること
【請求項2】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンの全体が前記ベースに対して単一体として動く、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項3】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンの全体が前記ベースに対してロック位置とロック解除位置との間を回転する、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項4】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンは、前記ロック解除位置に回転し位置するとき、その作動ボタンの全体が前記橋の回りに傾く、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項5】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含む、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項6】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含み、しかもまた、
前記ロック可聴リブは、前記突部と相協力して、前記作動ボタンを前記ロック位置に維持し、そして、前記ロック解除可聴リブは、前記突部と相協力して、前記作動ボタンを前記ロック解除位置に維持する、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項7】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含み、しかもまた、
前記ロック可聴リブおよびロック解除可聴リブは、前記ベースあるいは前記作動ボタンの一方に固定され、そして、前記突部は、前記ベースあるいは前記作動ボタンの一方に固定される、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項8】
前記ベースは、前記対称軸の回りに設けた外側リングと内側リングとを含み、それら外側および内側の両リングは、それらの間にリング空間を区画し、そして、前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ベースのそれら外側リングと内側リングとの間の前記リング空間の中を動くことができ、しかもまた、前記作動ボタンの剛性のある前記側壁の一部が前記リング空間の中に伸びている、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項1】
エアゾル容器からエアゾル製品を供給するためにエアゾルバルブを作動する作動装置であって、次の構成を備える改良作動装置。
・対称軸をもつベース
・前記ベースの一部分から前記対称軸に向かって内側に伸びる橋
・前記ベースを前記エアゾル容器に取り付けるためのマウンティング
・剛性のある作動上面、およびその作動上面を支える、やはり剛性のある側壁を含む、一つにまとまった作動ボタン
・エアゾルバルブと末端の開口部との間に伸びるノズル通路を定めるノズル
・前記ノズルは、前記作動ボタンに取り付けられており、それによって、そのノズルを動かし前記エアゾルバルブを作動可能であること
・前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ベースに対して回転可能に取り付けられており、それによって、前記ベースに対してロック位置とロック解除位置との間を動くこと
・前記作動ボタンが前記ロック解除位置に回転し位置するとき、その作動ボタンは、前記橋の回りに傾き、それによって、前記エアゾルバルブを作動しエアゾル容器からエアゾル製品を供給すること
・前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ロック位置に回転し位置するとき、前記橋の回りに傾くことができないようになっていること
【請求項2】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンの全体が前記ベースに対して単一体として動く、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項3】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンの全体が前記ベースに対してロック位置とロック解除位置との間を回転する、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項4】
前記剛性のある側壁および剛性のある作動上面は、剛性の材料から一体に形作られており、それによって、前記作動ボタンは、前記ロック解除位置に回転し位置するとき、その作動ボタンの全体が前記橋の回りに傾く、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項5】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含む、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項6】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含み、しかもまた、
前記ロック可聴リブは、前記突部と相協力して、前記作動ボタンを前記ロック位置に維持し、そして、前記ロック解除可聴リブは、前記突部と相協力して、前記作動ボタンを前記ロック解除位置に維持する、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項7】
前記作動ボタンが前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を回転するとき、突部と協力し合って2つの独立した可聴音を生じるロック可聴リブおよびロック解除可聴リブを含み、しかもまた、
前記ロック可聴リブおよびロック解除可聴リブは、前記ベースあるいは前記作動ボタンの一方に固定され、そして、前記突部は、前記ベースあるいは前記作動ボタンの一方に固定される、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【請求項8】
前記ベースは、前記対称軸の回りに設けた外側リングと内側リングとを含み、それら外側および内側の両リングは、それらの間にリング空間を区画し、そして、前記一つにまとまった作動ボタンは、前記ベースのそれら外側リングと内側リングとの間の前記リング空間の中を動くことができ、しかもまた、前記作動ボタンの剛性のある前記側壁の一部が前記リング空間の中に伸びている、請求項1のエアゾルバルブを作動するための作動装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図2】
【図3】
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【図5】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【公開番号】特開2009−173350(P2009−173350A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112364(P2009−112364)
【出願日】平成21年5月2日(2009.5.2)
【分割の表示】特願2006−509024(P2006−509024)の分割
【原出願日】平成16年3月3日(2004.3.3)
【出願人】(504427293)シークウィスト パーフェクト ディスペンスイング フォーリン, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月2日(2009.5.2)
【分割の表示】特願2006−509024(P2006−509024)の分割
【原出願日】平成16年3月3日(2004.3.3)
【出願人】(504427293)シークウィスト パーフェクト ディスペンスイング フォーリン, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
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