エアゾールキャップ及びエアゾールキャップを備えたエアゾール噴射装置
【課題】エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる機能を備えたエアゾールキャップにおいて、残留ガスの排出経路を確実に確保することができ、部品点数の少ない簡易なエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置を提供する。
【解決手段】エアゾール容器50のステム51を押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップ1であって、天面部2に弱剛体部3を介して分離可能に接続された天面板4と、天面部2から分離された天面板4と係合可能な形状に形成された係合溝11と、を有し、天面板4には、係合溝11と係合した状態でステム51を押下したときにステム51から噴出される残留ガスを外部へ放出させる押下部材7が設けられている。
【解決手段】エアゾール容器50のステム51を押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップ1であって、天面部2に弱剛体部3を介して分離可能に接続された天面板4と、天面部2から分離された天面板4と係合可能な形状に形成された係合溝11と、を有し、天面板4には、係合溝11と係合した状態でステム51を押下したときにステム51から噴出される残留ガスを外部へ放出させる押下部材7が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール容器に装着され、非使用時において該エアゾール容器からの誤噴射を防止するエアゾールキャップであって、エアゾール容器の内容物の噴出状態を維持して残留ガスを排出する機能を備えたエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
消臭剤や殺虫剤等のように、エアゾール容器の内容物を噴射口から外部へ噴射させるエアゾール製品が知られている。一般に、消臭剤や殺虫剤等のエアゾール製品に使われているエアゾール容器の内部には液状、粉状の内容物と一緒に噴射剤として圧縮された可燃性ガスが充填されており、エアゾール容器に装着された噴射機構によってステムが押下されたときに、内容物が噴射されるように構成されている。そして、ステムから噴出された内容物を、エアゾール容器の軸方向と直行する方向に噴射させたり、軸方向に伸びるノズルを備えたアクチュエータによって、軸方向に噴射させている(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、エアゾール容器は、液状、粉状の内容物を使い切った後でも内容物放出用の可燃性ガスが残っていることが多い。可燃性ガスは火気があれば引火して爆発燃焼する可能性のあるガスであるため、可燃性ガスが残ったままの状態でエアゾール容器を廃棄すると思わぬ事態が生じかねない。このため、残留ガスを全て排出させてからエアゾール容器を廃棄することができるように、残留ガス排出機能を備えた噴射機構が提案されている。
【0004】
特許文献2には、使い捨てで用いるスプレー缶ガス抜き機構付ふたであって、スプレー缶を安定して逆立ちに保持することができる上ぶたと、その上ぶた1を残液の受け皿とし、ふた側面の一部にガス抜け部と、ふた底の中央部に水平な平面部とを設け、そこで活用するためにスプレー缶の噴射ボタンをちょうど押し込めるだけの高さをもった台状の障害物を、通常は邪魔にならないように他所に備え、ガス抜き時にこの障害物を平面部に設置した状態で、スプレー缶を逆立ちに差し込んで用いるスプレー缶ガス抜き機構付ふたが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、容器に進退自在に設けられた噴出弁体と、この噴出弁体を被覆するように容器に着脱可能に形成された排気孔を有するキャップ体と、このキャップ体に着脱反転自在に取り付けられ反転時に噴出弁体を押圧する押圧部を有する押圧体とを備え、押圧体を反転してキャップ体に螺合させることにより噴出弁体を押圧するように構成された安全キャップが開示されている。
【特許文献1】2003−221059号公報
【特許文献2】特開平10−86984号公報
【特許文献3】実開昭53−41770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のように軸方向に伸びるノズルを備えたアクチュエータを装着させたエアゾール容器において、特許文献2あるいは特許文献3に記載の発明を適用しても、エアゾール容器の残留ガスを排出させることはできない。すなわち、アクチュエータのノズル部分が邪魔になって、アクチュエータを押下することができないからである。この場合、ステムからアクチュエータを取り外してステムを直接、押圧体あるいは障害物等で押下する構成とすればよいが、そのままではステムの噴出口を覆ってしまい残留ガスの排出経路を確保することができなくなってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる機能を備えたエアゾールキャップにおいて、残留ガスの排出経路を確実に確保することができ、部品点数の少ない簡易なエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決することのできる本発明は、エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップであって、天面部に弱剛体部を介して分離可能に接続された天面板と、前記天面部から分離された天面板と係合可能な形状に形成された係合部と、を有し、前記天面板には、前記係合部と係合した状態で前記ステムを押下したときに前記ステムから噴出される前記残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、エアゾールキャップの天面部に分離可能に接続された天面板を有し、その天面板にはステムから噴出される残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられている。すなわち、残留ガスの放出経路を確実に確保することができる。また、天面板はエアゾールキャップの天面部に弱剛体部を介して一体として形成されており、ユーザは残留ガスを排出したいときには大きな力を必要とせずに、比較的容易に天面部から天面板を分離させることが可能である。さらに、エアゾールキャップの部品点数が少なく簡易な構造であるため、製造コストを抑えることが可能である。
【0010】
また、上記構成において、前記外部放出手段は、前記ステムの噴出口の一部を覆いながら押下するよう形成されたクロス形状の押下部材であることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、押下部材によって、ステムの噴出口の一部が覆われるように構成されているので、覆われなかった残りの隙間部分から残留ガスを放出させることが可能である。また、クロス形状は簡易な形状であるため、エアゾールキャップの金型を簡易な形状とすることができる。
【0012】
また、上記構成において、前記外部放出手段は、前記ステムに対応する形状に形成され、前記ステムに装着されたときに前記ステムの噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口を備えていることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、外部放出手段はステムに対応する形状に形成されているので、残留ガスを排出させる際に、ユーザはステムを外部放出手段へ容易に装着させることができる。また、外部放出手段は放出口を備えているので、残留ガスの放出経路を確実に確保することができる。
【0014】
また、上記構成において、前記天面板は、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部を備え、前記係合部は、リブによって形成された係合溝であることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、天面部から分離した天面板の周縁部から等間隔に突出した突部が、リブによって形成された係合溝に係合された状態で、ステムが押下される。すなわち、ユーザは残留ガスを排出したいときに、突部を係合溝に係合させれば、あとはそのエアゾールキャプをエアゾール容器に装着させるだけで、残留ガスを排出させることが可能である。したがって、従来のように、雄螺子と雌螺子を螺合させるような操作を要することなく、容易に残留ガスを排出させることが可能である。また、天面板に放射状かつ等間隔に突部を設けているので、突部の数にバリエーションを持たせることが可能である。すなわち、天面板を様々なデザインに変形することが可能であり、ユーザから見やすい部位にデザイン性を持たせることも可能である。
【0016】
また、上記課題を解決することのできる本発明は、エアゾール容器のステムに装着され、該ステムから噴出された内容物を外部へ噴射させるボタン部と、上記何れかの構成のエアゾールキャップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、残留ガスの排出経路を確実に確保することができ、部品点数の少ない簡易なエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明にかかるエアゾールキャップの実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態のエアゾールキャップの上面図、図2は図1のI−I線断面図、図3はエアゾールキャップの底面図、図4は図3のII−II線断面図である。
【0019】
本実施形態のエアゾールキャップ1は、エアゾール容器に装着され、エアゾール容器の非使用時において、ステムに装着された図示せぬボタン部が誤操作によって押圧されることを防止する役割を果たす。したがって、通常使用時(噴射時)においては、エアゾールキャプ1はエアゾール容器から外され、ステムに装着された図示せぬボタン部を押下することによって内容物の噴射を行うようになっている。
【0020】
(エアゾールキャップ1の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ1は、図1に示すように、天面部2に弱剛体部3を介して分離可能に接続された天面板4が形成され、天面板4には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部5が形成されている。本実施形態では、突部5は90度毎に4つ設けられている。天面部2と天面板4とを接続する弱剛体部3以外は、間隙6となっており、ユーザは天面板4の略中央部を押下する等すれば弱剛体部3が切断され、天面板4は比較的容易に天面部2から取り外すことができるようになっている。
【0021】
図2に示すように、天面板4の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器の内容物を外部へ放出させる押下部材7(外部放出部)が形成されている。図3に示すように、押下部材7は、直角に交差されたリブ8とリブ9とによってクロス形状に形成され、その中央部10が図示しないステムの噴出口の中央部に位置することができるように設定されている。
【0022】
また、図2、図3に示すようにエアゾールキャップ1の内周壁14には、エアゾール容器のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段15が形成されている。さらに内周壁14の内側には、天面板4に形成された突部5に対応する形状の係合溝11(係合部)が設けられている。係合溝11は、一対のリブ12a,12bとによって形成され、突部5の数(本実施形態では4つ)に応じてエアゾールキャプ1の内周に4つ等間隔に設けられている。係合溝11の中央にはリブ12a,12bより短い係止片13が設けられている。係止片13をリブ12a,12bより短く形成することによって、天面板4の突部5を係合溝11に係合させたときに高さhの位置に天面板4は係止される。ここで、天面板4が係止される高さhは、係合溝11と突部5とが係合された状態のエアゾールキャップ1が、エアゾール容器に装着されたときに、ステムの押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0023】
(残留ガス排出操作について)
次に、エアゾールキャップ1による残留ガス排出操作について説明する。
図5は、残留ガス排出状態におけるエアゾールキャップ1の上面図、図6は、図5のIII−III線断面図である。
【0024】
ユーザは、エアゾール容器50の残留ガスを排出するにあたって、エアゾールキャップ1の天面板4の略中央部を押下して、弱剛体部3を切断し、天面板4を天面部2から分離させる。次に、エアゾールキャップ1をエアゾール容器50から取り外し、分離された天面板4をエアゾールキャップ1の底面側から、エアゾールキャップ1と一体となっていた状態から45度だけ回転させて装着する。
【0025】
このとき、天面板4の突部5は係合溝11へ位置合わせされ、係止片13に当接する位置まで天面板4を押し込むことによって、突部5と係合溝11との係合状態が維持される。さらにユーザは、ステム51に装着されていた図示せぬエアゾールボタンを取り外してから、突部5と係合溝11とを係合させた状態のエアゾールキャップ1をエアゾール容器50へ再び装着させると、図6に示すようにクロス形状の押下部材7によってステム51が押下される。このように、ステム51をクロス形状の押下部材7によって押下すれば、ステム7の噴出口を全て塞いでしまうことがなく、押下部材7によって覆われなかった部分からエアゾール容器内の残留ガスを確実に放出させることが可能である。
【0026】
<第2実施形態>
次に、エアゾールキャップの他の実施形態について説明する。図7は、エアゾールキャップ100の底面図、図8は、図7のIV−IV線断面図である。
(エアゾールキャップ100の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ100は、図7、図8に示すように、天面部102に弱剛体部103を介して分離可能に接続された天面板104が形成され、天面板104には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部105が形成されている。本実施形態では、突部105は120度毎に3つ設けられている。天面部102と天面板104とを接続する弱剛体部103以外は、間隙106となっており、ユーザは天面板104の略中央部を押下する等すれば弱剛体部103が切断され、天面板104は比較的容易に天面部102から取り外すことができるようになっている。
【0027】
天面板104の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器の内容物を外部へ放出させる押下部材107(外部放出部)が形成されている。押下部材107は、直角に交差されたリブ108とリブ109とによってクロス形状に形成され、その中央部110が図示しないステムの噴出口の中央部に位置することができるように設定されている。
【0028】
また、図7、図8に示すようにエアゾールキャップ100の内周壁140には、エアゾール容器のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段150が形成されている。さらに内周壁140の内側には、天面板104に形成された突部105に対応する形状の係合溝110が設けられている。係合溝110は、一対のリブ120a,120bとによって形成され、突部105の数(本実施形態では3つ)に応じてエアゾールキャプ100の内側に3つ等間隔に設けられている。係合溝110の中央にはリブ120a,120bより短い係止片130が設けられている。係止片130をリブ120a,120bより短く形成することによって、天面板104の突部105を係合溝110に係合させたときに高さHの位置に天面板104は係止される。ここで、天面板104が係止される高さHは、係合溝110と突部105とが係合された状態のエアゾールキャップ100が、エアゾール容器に装着されたときに、ステムの押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0029】
また、リブ120a,120bは、その先端部160がテーパ状(傾斜)に形成されている。このように、テーパ状に形成することによって、天面板104をエアゾールキャップ100の底面から係合溝110へ係合させる際の案内となり、傾斜にしたがって天面板104が案内されると、突部105が係合溝110へ位置合わせされ、容易に突部105と係合溝110とを係合させることが可能である。
【0030】
<第3実施形態>
次に、エアゾールキャップの第3の実施形態について説明する。図9(a)は、エアゾールキャップ200の上面図、図9(b)は、(a)図のV−V線断面図、図10(a)は、残留ガス排出時におけるエアゾールキャップ200の上面図、図10(b)は、(a)図のVI−VI線断面図である。
【0031】
(エアゾールキャップ200の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ200は、図9(a)(b)に示すように、天面部202に弱剛体部203を介して分離可能に接続された天面板204が形成され、天面板204には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部205が形成されている。本実施形態では、突部205は90度毎に4つ設けられている。天面部202と天面板204とを接続する弱剛体部203以外は、間隙206となっており、ユーザは天面板204の略中央部を押下する等すれば弱剛体部203が切断され、天面板204は比較的容易に天面部202から取り外すことができるようになっている。
【0032】
図9(b)に示すように、天面板204の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器50の残留ガスを外部へ放出させるステム装着部207(外部放出部)が形成されている。ステム装着部207は、ステム51に対応する形状に形成され、ステム51に装着されたときにステム51の噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口208を備えている。
【0033】
また、エアゾールキャップ200の内周壁240には、エアゾール容器51のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段215が形成されている。さらに内周壁240の内側には、天面板204に形成された突部205に対応する形状の係合溝210が設けられている。係合溝210は、一対のリブ220a,220bとによって形成され、突部205の数(本実施形態では4つ)に応じてエアゾールキャプ200の内側に4つ等間隔に設けられている。係合溝210の中央にはリブ220a,220bより短い係止片230が設けられている。係止片230をリブ220a,220bより短く形成することによって、天面板204の突部205を係合溝210に係合させたときに高さLの位置に天面板204は係止される。ここで、天面板204が係止される高さLは、係合溝210と突部205とが係合された状態のエアゾールキャップ200が、エアゾール容器51に装着されたときに、ステム51の押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0034】
このように、本実施形態では、天面板204の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器50の残留ガスを外部へ放出させるステム装着部207を設け、ステム装着部207はステム51に対応した形状となっているので、図10(b)に示すように残留ガス排出時に天面板204をステム装着部207へ容易に装着させることが可能である。
【0035】
このように、上述した実施形態によれば、天面板4,104,204にはステム51を直接押下して、ステム51から噴出される残留ガスを外部へ放出させる押下部材7,107あるいはステム装着部207が設けられているので、ステムを直接押下する場合であっても噴出口が全て塞がれることがなく、残留ガスの放出経路を確実に確保することが可能である。
【0036】
<その他の実施形態>
次に、エアゾールキャップのその他の実施形態について説明する。図11は、エアゾールキャップのその他の実施形態の上面図、図12は、その他の実施形態の上面図とそれに対応するエアゾール噴射装置の概観図である。
図11(a)〜(d)に示すように、天面板301,302,303,304は、さまざまな形状に設計することが可能である。この場合、天面板301,302,303,304と係合する係合部はそれぞれの天面板の突部に対応する形状、(d)図の場合には、天面板304の楕円形状に対応した形状に形成されている。
【0037】
また、図12(a)〜(d)に示すように、天面板401,402,403,404は、エアゾールキャップ405,406,407,408の大きさ、形状に応じて、容易に設計変更可能である。このように、天面板を様々なデザインに変形することが可能であり、ユーザから見やすい部位にデザイン性を持たせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態のエアゾールキャップの上面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】本実施形態のエアゾールキャップの底面図である。
【図4】図3のII−II線断面図である。
【図5】残留ガス排出状態におけるエアゾールキャップの上面図である。
【図6】図5のIII−III線断面図である。
【図7】第2の実施形態に係るエアゾールキャップの底面図である。
【図8】図7のIV−IV線断面図である。
【図9】(a)は、第3の実施形態に係るエアゾールキャップの上面図である。(b)は、(a)図のV−V線断面図である。
【図10】(a)は、残留ガス排出時におけるエアゾールキャップの上面図である(b)は、(a)図のVI−VI線断面図である。
【図11】エアゾールキャップのその他の実施形態を示す上面図である。
【図12】その他の実施形態の上面図とそれに対応するエアゾール噴射装置の概観図である。
【符号の説明】
【0039】
1:エアゾールキャップ、4,104,204:天面板、11,110,210:係合溝(係合部)、5,105,205:突部、7,107:押下部材、207:ステム装着部(係合部)、50:エアゾール容器、51:ステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール容器に装着され、非使用時において該エアゾール容器からの誤噴射を防止するエアゾールキャップであって、エアゾール容器の内容物の噴出状態を維持して残留ガスを排出する機能を備えたエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
消臭剤や殺虫剤等のように、エアゾール容器の内容物を噴射口から外部へ噴射させるエアゾール製品が知られている。一般に、消臭剤や殺虫剤等のエアゾール製品に使われているエアゾール容器の内部には液状、粉状の内容物と一緒に噴射剤として圧縮された可燃性ガスが充填されており、エアゾール容器に装着された噴射機構によってステムが押下されたときに、内容物が噴射されるように構成されている。そして、ステムから噴出された内容物を、エアゾール容器の軸方向と直行する方向に噴射させたり、軸方向に伸びるノズルを備えたアクチュエータによって、軸方向に噴射させている(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、エアゾール容器は、液状、粉状の内容物を使い切った後でも内容物放出用の可燃性ガスが残っていることが多い。可燃性ガスは火気があれば引火して爆発燃焼する可能性のあるガスであるため、可燃性ガスが残ったままの状態でエアゾール容器を廃棄すると思わぬ事態が生じかねない。このため、残留ガスを全て排出させてからエアゾール容器を廃棄することができるように、残留ガス排出機能を備えた噴射機構が提案されている。
【0004】
特許文献2には、使い捨てで用いるスプレー缶ガス抜き機構付ふたであって、スプレー缶を安定して逆立ちに保持することができる上ぶたと、その上ぶた1を残液の受け皿とし、ふた側面の一部にガス抜け部と、ふた底の中央部に水平な平面部とを設け、そこで活用するためにスプレー缶の噴射ボタンをちょうど押し込めるだけの高さをもった台状の障害物を、通常は邪魔にならないように他所に備え、ガス抜き時にこの障害物を平面部に設置した状態で、スプレー缶を逆立ちに差し込んで用いるスプレー缶ガス抜き機構付ふたが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、容器に進退自在に設けられた噴出弁体と、この噴出弁体を被覆するように容器に着脱可能に形成された排気孔を有するキャップ体と、このキャップ体に着脱反転自在に取り付けられ反転時に噴出弁体を押圧する押圧部を有する押圧体とを備え、押圧体を反転してキャップ体に螺合させることにより噴出弁体を押圧するように構成された安全キャップが開示されている。
【特許文献1】2003−221059号公報
【特許文献2】特開平10−86984号公報
【特許文献3】実開昭53−41770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のように軸方向に伸びるノズルを備えたアクチュエータを装着させたエアゾール容器において、特許文献2あるいは特許文献3に記載の発明を適用しても、エアゾール容器の残留ガスを排出させることはできない。すなわち、アクチュエータのノズル部分が邪魔になって、アクチュエータを押下することができないからである。この場合、ステムからアクチュエータを取り外してステムを直接、押圧体あるいは障害物等で押下する構成とすればよいが、そのままではステムの噴出口を覆ってしまい残留ガスの排出経路を確保することができなくなってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる機能を備えたエアゾールキャップにおいて、残留ガスの排出経路を確実に確保することができ、部品点数の少ない簡易なエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決することのできる本発明は、エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップであって、天面部に弱剛体部を介して分離可能に接続された天面板と、前記天面部から分離された天面板と係合可能な形状に形成された係合部と、を有し、前記天面板には、前記係合部と係合した状態で前記ステムを押下したときに前記ステムから噴出される前記残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、エアゾールキャップの天面部に分離可能に接続された天面板を有し、その天面板にはステムから噴出される残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられている。すなわち、残留ガスの放出経路を確実に確保することができる。また、天面板はエアゾールキャップの天面部に弱剛体部を介して一体として形成されており、ユーザは残留ガスを排出したいときには大きな力を必要とせずに、比較的容易に天面部から天面板を分離させることが可能である。さらに、エアゾールキャップの部品点数が少なく簡易な構造であるため、製造コストを抑えることが可能である。
【0010】
また、上記構成において、前記外部放出手段は、前記ステムの噴出口の一部を覆いながら押下するよう形成されたクロス形状の押下部材であることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、押下部材によって、ステムの噴出口の一部が覆われるように構成されているので、覆われなかった残りの隙間部分から残留ガスを放出させることが可能である。また、クロス形状は簡易な形状であるため、エアゾールキャップの金型を簡易な形状とすることができる。
【0012】
また、上記構成において、前記外部放出手段は、前記ステムに対応する形状に形成され、前記ステムに装着されたときに前記ステムの噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口を備えていることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、外部放出手段はステムに対応する形状に形成されているので、残留ガスを排出させる際に、ユーザはステムを外部放出手段へ容易に装着させることができる。また、外部放出手段は放出口を備えているので、残留ガスの放出経路を確実に確保することができる。
【0014】
また、上記構成において、前記天面板は、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部を備え、前記係合部は、リブによって形成された係合溝であることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、天面部から分離した天面板の周縁部から等間隔に突出した突部が、リブによって形成された係合溝に係合された状態で、ステムが押下される。すなわち、ユーザは残留ガスを排出したいときに、突部を係合溝に係合させれば、あとはそのエアゾールキャプをエアゾール容器に装着させるだけで、残留ガスを排出させることが可能である。したがって、従来のように、雄螺子と雌螺子を螺合させるような操作を要することなく、容易に残留ガスを排出させることが可能である。また、天面板に放射状かつ等間隔に突部を設けているので、突部の数にバリエーションを持たせることが可能である。すなわち、天面板を様々なデザインに変形することが可能であり、ユーザから見やすい部位にデザイン性を持たせることも可能である。
【0016】
また、上記課題を解決することのできる本発明は、エアゾール容器のステムに装着され、該ステムから噴出された内容物を外部へ噴射させるボタン部と、上記何れかの構成のエアゾールキャップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、残留ガスの排出経路を確実に確保することができ、部品点数の少ない簡易なエアゾールキャップ及びそれを備えたエアゾール噴射装置を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明にかかるエアゾールキャップの実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態のエアゾールキャップの上面図、図2は図1のI−I線断面図、図3はエアゾールキャップの底面図、図4は図3のII−II線断面図である。
【0019】
本実施形態のエアゾールキャップ1は、エアゾール容器に装着され、エアゾール容器の非使用時において、ステムに装着された図示せぬボタン部が誤操作によって押圧されることを防止する役割を果たす。したがって、通常使用時(噴射時)においては、エアゾールキャプ1はエアゾール容器から外され、ステムに装着された図示せぬボタン部を押下することによって内容物の噴射を行うようになっている。
【0020】
(エアゾールキャップ1の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ1は、図1に示すように、天面部2に弱剛体部3を介して分離可能に接続された天面板4が形成され、天面板4には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部5が形成されている。本実施形態では、突部5は90度毎に4つ設けられている。天面部2と天面板4とを接続する弱剛体部3以外は、間隙6となっており、ユーザは天面板4の略中央部を押下する等すれば弱剛体部3が切断され、天面板4は比較的容易に天面部2から取り外すことができるようになっている。
【0021】
図2に示すように、天面板4の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器の内容物を外部へ放出させる押下部材7(外部放出部)が形成されている。図3に示すように、押下部材7は、直角に交差されたリブ8とリブ9とによってクロス形状に形成され、その中央部10が図示しないステムの噴出口の中央部に位置することができるように設定されている。
【0022】
また、図2、図3に示すようにエアゾールキャップ1の内周壁14には、エアゾール容器のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段15が形成されている。さらに内周壁14の内側には、天面板4に形成された突部5に対応する形状の係合溝11(係合部)が設けられている。係合溝11は、一対のリブ12a,12bとによって形成され、突部5の数(本実施形態では4つ)に応じてエアゾールキャプ1の内周に4つ等間隔に設けられている。係合溝11の中央にはリブ12a,12bより短い係止片13が設けられている。係止片13をリブ12a,12bより短く形成することによって、天面板4の突部5を係合溝11に係合させたときに高さhの位置に天面板4は係止される。ここで、天面板4が係止される高さhは、係合溝11と突部5とが係合された状態のエアゾールキャップ1が、エアゾール容器に装着されたときに、ステムの押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0023】
(残留ガス排出操作について)
次に、エアゾールキャップ1による残留ガス排出操作について説明する。
図5は、残留ガス排出状態におけるエアゾールキャップ1の上面図、図6は、図5のIII−III線断面図である。
【0024】
ユーザは、エアゾール容器50の残留ガスを排出するにあたって、エアゾールキャップ1の天面板4の略中央部を押下して、弱剛体部3を切断し、天面板4を天面部2から分離させる。次に、エアゾールキャップ1をエアゾール容器50から取り外し、分離された天面板4をエアゾールキャップ1の底面側から、エアゾールキャップ1と一体となっていた状態から45度だけ回転させて装着する。
【0025】
このとき、天面板4の突部5は係合溝11へ位置合わせされ、係止片13に当接する位置まで天面板4を押し込むことによって、突部5と係合溝11との係合状態が維持される。さらにユーザは、ステム51に装着されていた図示せぬエアゾールボタンを取り外してから、突部5と係合溝11とを係合させた状態のエアゾールキャップ1をエアゾール容器50へ再び装着させると、図6に示すようにクロス形状の押下部材7によってステム51が押下される。このように、ステム51をクロス形状の押下部材7によって押下すれば、ステム7の噴出口を全て塞いでしまうことがなく、押下部材7によって覆われなかった部分からエアゾール容器内の残留ガスを確実に放出させることが可能である。
【0026】
<第2実施形態>
次に、エアゾールキャップの他の実施形態について説明する。図7は、エアゾールキャップ100の底面図、図8は、図7のIV−IV線断面図である。
(エアゾールキャップ100の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ100は、図7、図8に示すように、天面部102に弱剛体部103を介して分離可能に接続された天面板104が形成され、天面板104には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部105が形成されている。本実施形態では、突部105は120度毎に3つ設けられている。天面部102と天面板104とを接続する弱剛体部103以外は、間隙106となっており、ユーザは天面板104の略中央部を押下する等すれば弱剛体部103が切断され、天面板104は比較的容易に天面部102から取り外すことができるようになっている。
【0027】
天面板104の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器の内容物を外部へ放出させる押下部材107(外部放出部)が形成されている。押下部材107は、直角に交差されたリブ108とリブ109とによってクロス形状に形成され、その中央部110が図示しないステムの噴出口の中央部に位置することができるように設定されている。
【0028】
また、図7、図8に示すようにエアゾールキャップ100の内周壁140には、エアゾール容器のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段150が形成されている。さらに内周壁140の内側には、天面板104に形成された突部105に対応する形状の係合溝110が設けられている。係合溝110は、一対のリブ120a,120bとによって形成され、突部105の数(本実施形態では3つ)に応じてエアゾールキャプ100の内側に3つ等間隔に設けられている。係合溝110の中央にはリブ120a,120bより短い係止片130が設けられている。係止片130をリブ120a,120bより短く形成することによって、天面板104の突部105を係合溝110に係合させたときに高さHの位置に天面板104は係止される。ここで、天面板104が係止される高さHは、係合溝110と突部105とが係合された状態のエアゾールキャップ100が、エアゾール容器に装着されたときに、ステムの押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0029】
また、リブ120a,120bは、その先端部160がテーパ状(傾斜)に形成されている。このように、テーパ状に形成することによって、天面板104をエアゾールキャップ100の底面から係合溝110へ係合させる際の案内となり、傾斜にしたがって天面板104が案内されると、突部105が係合溝110へ位置合わせされ、容易に突部105と係合溝110とを係合させることが可能である。
【0030】
<第3実施形態>
次に、エアゾールキャップの第3の実施形態について説明する。図9(a)は、エアゾールキャップ200の上面図、図9(b)は、(a)図のV−V線断面図、図10(a)は、残留ガス排出時におけるエアゾールキャップ200の上面図、図10(b)は、(a)図のVI−VI線断面図である。
【0031】
(エアゾールキャップ200の構造について)
本実施形態のエアゾールキャップ200は、図9(a)(b)に示すように、天面部202に弱剛体部203を介して分離可能に接続された天面板204が形成され、天面板204には、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部205が形成されている。本実施形態では、突部205は90度毎に4つ設けられている。天面部202と天面板204とを接続する弱剛体部203以外は、間隙206となっており、ユーザは天面板204の略中央部を押下する等すれば弱剛体部203が切断され、天面板204は比較的容易に天面部202から取り外すことができるようになっている。
【0032】
図9(b)に示すように、天面板204の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器50の残留ガスを外部へ放出させるステム装着部207(外部放出部)が形成されている。ステム装着部207は、ステム51に対応する形状に形成され、ステム51に装着されたときにステム51の噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口208を備えている。
【0033】
また、エアゾールキャップ200の内周壁240には、エアゾール容器51のマウンテンカップ部と嵌合する嵌合手段215が形成されている。さらに内周壁240の内側には、天面板204に形成された突部205に対応する形状の係合溝210が設けられている。係合溝210は、一対のリブ220a,220bとによって形成され、突部205の数(本実施形態では4つ)に応じてエアゾールキャプ200の内側に4つ等間隔に設けられている。係合溝210の中央にはリブ220a,220bより短い係止片230が設けられている。係止片230をリブ220a,220bより短く形成することによって、天面板204の突部205を係合溝210に係合させたときに高さLの位置に天面板204は係止される。ここで、天面板204が係止される高さLは、係合溝210と突部205とが係合された状態のエアゾールキャップ200が、エアゾール容器51に装着されたときに、ステム51の押下状態が維持されるように設計された高さである。
【0034】
このように、本実施形態では、天面板204の裏面には、ステムから噴出されるエアゾール容器50の残留ガスを外部へ放出させるステム装着部207を設け、ステム装着部207はステム51に対応した形状となっているので、図10(b)に示すように残留ガス排出時に天面板204をステム装着部207へ容易に装着させることが可能である。
【0035】
このように、上述した実施形態によれば、天面板4,104,204にはステム51を直接押下して、ステム51から噴出される残留ガスを外部へ放出させる押下部材7,107あるいはステム装着部207が設けられているので、ステムを直接押下する場合であっても噴出口が全て塞がれることがなく、残留ガスの放出経路を確実に確保することが可能である。
【0036】
<その他の実施形態>
次に、エアゾールキャップのその他の実施形態について説明する。図11は、エアゾールキャップのその他の実施形態の上面図、図12は、その他の実施形態の上面図とそれに対応するエアゾール噴射装置の概観図である。
図11(a)〜(d)に示すように、天面板301,302,303,304は、さまざまな形状に設計することが可能である。この場合、天面板301,302,303,304と係合する係合部はそれぞれの天面板の突部に対応する形状、(d)図の場合には、天面板304の楕円形状に対応した形状に形成されている。
【0037】
また、図12(a)〜(d)に示すように、天面板401,402,403,404は、エアゾールキャップ405,406,407,408の大きさ、形状に応じて、容易に設計変更可能である。このように、天面板を様々なデザインに変形することが可能であり、ユーザから見やすい部位にデザイン性を持たせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態のエアゾールキャップの上面図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】本実施形態のエアゾールキャップの底面図である。
【図4】図3のII−II線断面図である。
【図5】残留ガス排出状態におけるエアゾールキャップの上面図である。
【図6】図5のIII−III線断面図である。
【図7】第2の実施形態に係るエアゾールキャップの底面図である。
【図8】図7のIV−IV線断面図である。
【図9】(a)は、第3の実施形態に係るエアゾールキャップの上面図である。(b)は、(a)図のV−V線断面図である。
【図10】(a)は、残留ガス排出時におけるエアゾールキャップの上面図である(b)は、(a)図のVI−VI線断面図である。
【図11】エアゾールキャップのその他の実施形態を示す上面図である。
【図12】その他の実施形態の上面図とそれに対応するエアゾール噴射装置の概観図である。
【符号の説明】
【0039】
1:エアゾールキャップ、4,104,204:天面板、11,110,210:係合溝(係合部)、5,105,205:突部、7,107:押下部材、207:ステム装着部(係合部)、50:エアゾール容器、51:ステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップであって、
天面部に弱剛体部を介して分離可能に接続された天面板と、
前記天面部から分離された天面板と係合可能な形状に形成された係合部と、を有し、
前記天面板には、前記係合部と係合した状態で前記ステムを押下したときに前記ステムから噴出される前記残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられていることを特徴とするエアゾールキャップ。
【請求項2】
前記外部放出手段は、前記ステムの噴出口の一部を覆いながら押下するよう形成されたクロス形状の押下部材であることを特徴とする請求項1に記載のエアゾールキャップ。
【請求項3】
前記外部放出手段は、前記ステムに対応する形状に形成され、前記ステムに装着されたときに前記ステムの噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエアゾールキャップ。
【請求項4】
前記天面板は、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部を備え、前記係合部は、リブによって形成された係合溝であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のエアゾールキャップ。
【請求項5】
エアゾール容器のステムに装着され、該ステムから噴出された内容物を外部へ噴射させるボタン部と、
請求項1から4の何れかに記載のエアゾールキャップと、を有することを特徴とするエアゾール噴射装置。
【請求項1】
エアゾール容器のステムを押下して残留ガスを排出させる残留ガス排出機能を備えたエアゾールキャップであって、
天面部に弱剛体部を介して分離可能に接続された天面板と、
前記天面部から分離された天面板と係合可能な形状に形成された係合部と、を有し、
前記天面板には、前記係合部と係合した状態で前記ステムを押下したときに前記ステムから噴出される前記残留ガスを外部へ放出させる外部放出手段が設けられていることを特徴とするエアゾールキャップ。
【請求項2】
前記外部放出手段は、前記ステムの噴出口の一部を覆いながら押下するよう形成されたクロス形状の押下部材であることを特徴とする請求項1に記載のエアゾールキャップ。
【請求項3】
前記外部放出手段は、前記ステムに対応する形状に形成され、前記ステムに装着されたときに前記ステムの噴出口から噴出される残留ガスを外部へ放出する放出口を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエアゾールキャップ。
【請求項4】
前記天面板は、その周縁部から放射状かつ等間隔に突出した突部を備え、前記係合部は、リブによって形成された係合溝であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のエアゾールキャップ。
【請求項5】
エアゾール容器のステムに装着され、該ステムから噴出された内容物を外部へ噴射させるボタン部と、
請求項1から4の何れかに記載のエアゾールキャップと、を有することを特徴とするエアゾール噴射装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−331800(P2007−331800A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−165725(P2006−165725)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000141118)株式会社丸一 (47)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000141118)株式会社丸一 (47)
【Fターム(参考)】
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