説明

エアゾール装置

【課題】通常の使用時の態様で内容物を噴射して、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にガス抜きを行うことができるエアゾール装置を提供する。
【解決手段】エアゾール容器20と、押し下げられることにより内容物を噴出するバルブステム21と、エアゾールキャップ22とを具備し、エアゾールキャップ22が、バルブステム21に接続するノズル41を有し且つカバー部30に揺動自在に支持されてバルブステム21の上方から係合するアクチュエータ40を備え、使用時にはアクチュエータ40が揺動操作されてバルブステム21が押し下げられ内容物が噴射されるエアゾール装置であって、エアゾールキャップ22が、アクチュエータ40の揺動に伴ってバルブステム21が押し下げられた状態にてアクチュエータ40の揺動を規制する揺動規制手段を有し、ノズル41から内容物を連続的に噴射してガス抜きできるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアゾール容器に入れられた殺虫剤、農薬、等の薬剤及びこれらの薬剤を噴射するためにエアゾール容器内に高圧で充填されたガスを含むエアゾール内容物を噴射するエアゾール装置に関し、より詳細には、エアゾール容器内に充填されたガスを抜くためのエアゾール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用済みエアゾール容器には、殺虫剤、農薬、等の薬剤を噴射するためにエアゾール容器内に高圧で充填されたガスが残っていることが多く、その状態で焼却されると爆発する可能性がある。
【0003】
そのため、この残留ガスを外部空間に排出してからエアゾール容器を廃棄することが望ましく、エアゾール容器に嵌着させることによりエアゾール容器のバルブを開放状態に維持することができる種々のガス抜き用具が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
特許文献1に開示されたガス抜き用具1は、図41(a),(b)に示されるように、筒状の外周壁2と、外周壁2の内部に渡される中間壁3とを有し、中間壁3は、その上面中央部にバルブ4を開放するための押し棒5が突設されており、また、複数の貫通孔6が上下方向に貫通して設けられている。外周壁2には上下反転した状態でエアゾール容器のマウンティングカップ7と係合する環状突起8が設けられている。このガス抜き用具1によりエアゾール容器のガス抜きを行うに際しては、通常の使用時においてバルブ4に取り付けられている押しボタン9を取り外し、ガス抜き用具1を反転状態にてエアゾール容器に取り付ける。このとき、押し棒5がバルブ4を押圧した状態で環状突起8がマウンティングカップ7に係合し、バルブ4が開放状態で維持され、貫通孔6を介して残留ガスが外部空間に排出される。
【0005】
特許文献2に開示されたガス抜き用具である操作釦10は、図42に示されるように、通所の使用時においてエアゾール容器11のステム12に嵌合する内容物放出用凹部13と、内容物放出用凹部13とは反対側の天面14に、ガス抜き用凹部15と、ガス抜き時にマウンテンキャップ16係合するストッパー17とを有している。ガス抜き時には、通常の使用時の操作釦10を上下反転してガス抜き用凹部15にステム12を嵌合させ、ストッパー17をマウンテンキャップ16に係合させることにより、ガス抜き用凹部15の底面がステム12を押圧した状態に保持され、自動的にガス抜きが行われる。
【0006】
【特許文献1】特開2001−019066号公報
【特許文献2】特開2004−123167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2に開示されたガス抜き用具は、エアゾール容器に取り付ける際には、通常の使用時においてバルブもしくはステムに取り付けられていた押しボタンもしくは操作釦を取り外す必要があり、その取り付けが面倒であった。
【0008】
さらに、特許文献1及び2に開示されたガス抜き用具は、通常の使用時とは異なる態様でエアゾール内容物を噴射する(例えば、通常の使用時とは異なる方向に噴射する)ので、操作者に誤ってエアゾール内容物がかかるなどの不測の事態が生じる虞があり、また、押しボタンや操作釦をバルブから取り外す際にも、誤ってエアゾール内容物が操作者にかかる虞があった。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を噴射して、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にガス抜きを行うことができるエアゾール装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明に係るエアゾール装置は、エアゾール容器と、当該エアゾール容器の上端部に突出して設けられ且つ前記エアゾール容器内のエアゾール内容物を噴出するバルブステムと、当該エアゾール容器の上端部に取り付けられたエアゾールキャップと、を具備し、
前記エアゾールキャップが、前記エアゾール容器の上端部に嵌着するカバー部と、前記バルブステムに接続するノズルを有し且つ前記カバー部に揺動自在に支持されて前記バルブステムの上方から係合する揺動部材を備え、
使用時には、前記揺動部材が所定の方向に揺動操作され、それにより前記バルブステムを経て前記ノズルから前記エアゾール内容物が噴射されるエアゾール装置であって、
前記エアゾールキャップが、前記揺動部材の所定の方向への揺動に伴って前記バルブステムを経て噴射可能とされた状態にて、当該揺動部材の反対の方向への揺動を規制する揺動規制手段を有し、
当該揺動規制手段により、前記ノズルから前記エアゾール内容物を連続的に噴射してガス抜きを行うことを特徴としている。
【0011】
そして、前記揺動規制手段が、前記所定の方向に揺動操作された前記揺動部材の軌跡上に配置されて当該揺動部材に当接し且つ前記カバー部に保持される部材であることを特徴としている。
【0012】
上記構成のエアゾール装置によれば、揺動規制手段により、ノズルからエアゾール内容物を噴射可能とする方向とは反対方向への揺動部材の揺動を規制し、これにより、バルブステムを開放された状態に維持してノズルからエアゾール内容物を連続的に噴射し、ガス抜きを行うことができる。即ち、エアゾールキャップを取り外して他のガス抜き用具等をエアゾール容器に取り付ける必要がなく、通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を噴射してガス抜きを行うことができる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【0013】
また、前記カバー部に、前記揺動部材の上側を覆う天井壁部が設けられ、
前記揺動規制手段が、前記天井壁部に設けられた挿入孔と、当該挿入孔に斜め方向に差し込まれた棒状部材と、からなることを特徴としている。
【0014】
上記構成のエアゾール装置によれば、天井壁部の挿入孔に斜め方向に差し込まれた棒状部材に揺動部材が当接することで、挿入孔の縁部によって棒状部材が係止され、これにより、棒状部材の抜け止めがなされる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【0015】
また、前記カバー部に前記揺動部材を挟む一対の側壁部が設けられ、
前記揺動規制手段が、前記一対の側壁部に上下に伸びるように設けられた一対のスリットと、前記一対のスリットに差し込まれて前記一対の側壁部に横に架け渡された棒状部材と、からなり、
前記一対のスリットの幅が、前記棒状部材の幅よりも僅かに狭く形成されていることを特徴としている。
【0016】
上記構成のエアゾール装置によれば、一対のスリットの幅が棒状部材の幅よりも僅かに狭く形成されているため、一対のスリットに差し込まれた棒状部材はスリットの縁部に挟持される。これにより、スリット内の上下方向の任意の位置で棒状部材を保持することができ、そして、棒状部材の位置を調整することでノズルからのエアゾール内容物の噴射量を調整することができる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【0017】
また、前記揺動規制手段が、前記エアゾールキャップに有する壁部の一方に設けられた挿入孔であり、該挿入孔の外口が内口よりも高い位置にあり、前記挿入孔に前記棒状部材が斜め下方に挿入されることを特徴としている。
【0018】
上記構成のエアゾール装置によれば、棒状部材は、挿入孔の外口から、外口よりも低い位置にある内口に挿入される。これにより、下方に向けて位置決めされた棒状部材によって、バルブステムが開放した状態に維持されるため、ノズルからエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【0019】
また、前記揺動規制手段が、前記揺動部材に設けられる挿入孔と前記カバー部に設けられる挿入孔とを重ねることで形成される貫通孔と、該貫通孔に横に架け渡される前記棒状部材と、を備えることを特徴としている。
【0020】
上記構成のエアゾール装置によれば、棒状部材は、揺動部材がバルブステムを開放する位置において、揺動部材に設けられる挿入孔とカバー部に設けられる挿入孔とを重ねることによって形成される貫通孔に横に架け渡される。これにより、バルブステムが開放した状態に維持されるため、ノズルからエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を噴射して、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置のガス抜きを行うことができる。
【0022】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
(第1実施形態)
図1は本発明に係るエアゾール装置の第1実施形態を示す側面図、図2はエアゾールキャップの単体斜視図、図3はエアゾールキャップの縦断面図であり、特に誤噴射防止用のバージンシールを除去する前のエアゾールキャップの縦断面図、図4はエアゾールキャップの縦断面図であり、特に誤噴射防止用のバージンシールを除去した後のエアゾールキャップの縦断面図、図5は通常の使用時におけるエアゾールキャップの縦断面図、図6はガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【0025】
図1〜図3に示されるように、本発明に係る第1実施形態であるエアゾール装置100は、エアゾール内容物(不図示)が充填された中空略円筒形状のエアゾール容器20と、エアゾール容器20の上端部の中心付近に当該エアゾール容器20の軸方向に沿って突出して設けられ且つ押し下げられることによりエアゾール容器20内のエアゾール内容物を噴出するバルブステム21と、エアゾール容器20の上端部に取り付けられたエアゾールキャップ22と、を具備している。
【0026】
エアゾールキャップ22は、エアゾール容器20の上端部に嵌着するカバー部30と、バルブステム21に接続するノズル41を有し且つカバー部30に揺動自在に支持されてバルブステム21の上方から係合するアクチュエータ(揺動部材)40とを備えている。
【0027】
エアゾールキャップ22のカバー部30は、例えば合成樹脂製であって、エアゾール容器20の上端部に設けられたマウンティングカップ23に外嵌して係止される基部31と、エアゾール容器20のバルブステム21を挟んで互いに対向するように基部31から立設された2つの側壁部32,32と、2つの側壁部32,32の上縁部を互いに連結するように当該2つの側壁部32,32の上縁部間に架設された天井壁部33と、を備えて一体に形成されている。
【0028】
アクチュエータ40は、バルブステム21の突出方向(即ち、エアゾール容器20の軸方向)と略直角に交差するように伸びるノズル41と、ノズル41とバルブステム21とを接続するようにノズル41の基端部に連接された接続管42と、ノズル41の下方に設けられ、当該アクチュエータ40の操作に用いられるトリガー43と、バルブステム21を挟んでトリガー43とは反対側に設けられる軸部45を有する取付板44とを備えて一体に形成されており、カバー部30の2つの側壁部32,32の間に介装されてバルブステム21の上方に配置されている。
【0029】
接続管42の一方の端部には、バルブステム21に上方から外嵌する(即ち、上方から係合する)ステム嵌合孔46が設けられており、接続管42の内部に形成されている流路42Aはステム嵌合孔46に連通している。そして、ノズル41の内部に形成されている流路41Aは、接続管42の流路42Aを介して、ステム嵌合孔46に挿嵌されたバルブステム21の噴出口に連通する。バルブステム21から噴出されたエアゾール内容物は、この流路41A,42Aを介して、ノズル41の先端部開口に嵌め込まれている噴射オリフィス47から噴射される。
【0030】
トリガー43は、ノズル41の両側を挟むように設けられた側壁48,48を有している。カバー部30の天井壁部33には、側壁48,48のノズル41先端側の上縁部の上方にあたる箇所に切欠き部35が設けられており、当該側壁48,48の前記上縁部が露出されている。そして、切欠き部35を覆うように形成された略矩形板状のバージンシール49が、接続片50,50を介して側壁48,48の前記上縁部に取り付けられている。このバージンシール49は、保管又は運搬中に不用意にアクチュエータ40が操作されることを防止するためのものであって、切欠き部35を画成しているカバー部30の側壁部32,32の上縁部に係合して、アクチュエータ40を仮固定している。尚、バージンシール49(及び、接続片50,50)は、トリガー43と一体に形成されており、接続片50,50を折り取ることによりアクチュエータ40から分離可能となっている。
【0031】
取付板44の軸部45は、取付板44の後端部(バルブステム21から最も離間した位置)に設けられており、該取付板44の後端部を挟んで互いに対向するようにカバー部30に設けられた一対の保持リブ34,34により回動自在に保持されており、これにより、アクチュエータ40は、この軸部45を揺動軸として、カバー部30に揺動自在に支持されている。
【0032】
図4にはバージンシール49を分離した状態のエアゾール装置100が示されている。このようにバージンシール49を分離すると、アクチュエータ40の仮固定が解除され、アクチュエータ40は軸部45を中心として揺動することができる。トリガー43を操作して、バルブステム21に上方から係合するステム嵌合孔46がエアゾール容器20側に接近するように、アクチュエータ40を所定の方向(図中矢印A方向)に揺動させることにより、ステム嵌合孔46がバルブステム21に上方から外嵌する。
【0033】
エアゾール内容物を噴射する際には、トリガー43を操作してアクチュエータ40を前記所定の方向に揺動させる。これにより、図5に示されるように、アクチュエータ40のステム嵌合孔46に挿嵌されているバルブステム21は、当該アクチュエータ40によりエアゾール容器20側に付勢されて押し下げられ、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から噴射される(以後、この状態を噴射状態という)。
【0034】
トリガー43を解放すると、バルブステム21は、エアゾール容器20側に押し下げられる前の状態(図4に示される状態)に自動的に復帰し、これに伴い、アクチュエータ40は前記所定の方向とは反対の方向に揺動し、エアゾール内容物の噴射も停止される(以後、この状態を非噴射状態という)。
【0035】
図2及び図5に示されるように、カバー部30の側壁部32,32には貫通孔60がそれぞれ穿設されている。前記非噴射状態においては、一対の貫通孔60,60との間にアクチュエータ40が介在するが、前記噴射状態においては、アクチュエータ40の前記所定の方向への揺動に伴ってエアゾール容器20側に接近するように傾斜して降下した側壁48,48の前記上縁部の上方において一対の貫通孔60,60は互いに対面する。
【0036】
図1、図2及び図6に示されるように、カバー部30の天井壁部33にはチギチ片61aを介して棒状部材61が接続されている。この棒状部材61及びチギリ片61aは、カバー部材30と一体成形されている。そして、棒状部材61を使用する際には、棒状部材61は、チギリ片61aから切り離され、カバー部30に形成される一対の貫通孔60,60に挿通される。
【0037】
エアゾール装置100のガス抜きを行うに際しては、前記噴射状態において互いに対面している一対の貫通孔60,60に棒状部材61を挿通する。棒状部材61は、カバー部30の側壁部32,32の間に架け渡され、前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ40の軌跡上に配置される。この状態でトリガー43を解放しても、棒状部材61がアクチュエータ40の側壁48,48の前記上縁部を押止して、アクチュエータ40の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制し、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置100のガス抜きが自動的に行われる。
【0038】
以上、説明したように、本実施形態のエアゾール装置100によれば、揺動規制手段である一対の貫通孔60,60及び当該貫通孔60,60に挿通される棒状部材61により、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げる方向とは反対方向へのアクチュエータ40の揺動を規制し、これにより、バルブステム21を押し下げられた状態に維持してノズル41の噴射オリフィス47からエアゾール内容物を連続的に噴射し、ガス抜きを行うことができる。これにより、エアゾールキャップ22を取り外して他のガス抜き用具等をエアゾール容器20に取り付ける必要がなく、通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を噴射してガス抜きを行うことができる。よって、容易に且つ安全確実にガス抜きを行うことができる。
【0039】
また、本実施形態のエアゾール装置100によれば、カバー部30の天井壁部33にはチギチ片61aを介して棒状部材61が接続され、棒状部材61及びチギリ片61aは、カバー部材30と一体成形されるため、棒状部材61の紛失を防止することができると共に、製造コストを削減することができる。
【0040】
さらに、一対の貫通孔60,60に棒状部材61が挿通されていることにより、エアゾール装置100のガス抜きが完了していることが直ちに分かるため、回収業者・処理業者がエアゾール容器20内の残留ガスの有無を再度確認する必要がない。
【0041】
さらに、上記の揺動規制手段によれば、通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、エアゾール装置100のガス抜き時のみならず、通常の使用時においてエアゾール内容物を連続的に噴射する必要がある場合にも有効である。
【0042】
尚、棒状部材61としてカバー部材30から切り離すものを例示したが、これに限られるものではなく、貫通孔60に差し込み可能で実施可能なもので代用することができ、例えば、一般家庭に常備されている爪楊枝、細長い棒状の編み具、綿棒、ヘアピン、耳掻き、釘、ドライバーや、また、エアゾール装置に付属されている延長ノズルなどであってもよい。
【0043】
(第2実施形態)
次に、図7を参照して本発明に係るエアゾール装置の第2実施形態を説明する。
図7は本発明に係るエアゾール装置の第2実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0044】
図7に示されるように、本発明に係る第2実施形態であるエアゾール装置200は、カバー部30の側壁部32,32に、当該側壁部32の側縁部からアクチュエータ40のノズル41の伸長方向(換言すれば、軸部45周りのアクチュエータ40の揺動運動の半径方向)と略並行に伸びるように形成された切欠き溝62がそれぞれ設けられている。前記非噴射状態においては、当該一対の切欠き溝62,62との間にアクチュエータ40が介在するが、前記噴射状態においては、アクチュエータ40の前記所定の方向への揺動に伴ってエアゾール容器20側に接近するように傾斜して降下した側壁48,48の前記上縁部の上方において一対の切欠き溝62,62は互いに対面する。
【0045】
エアゾール装置200のガス抜きを行うに際しては、前記噴射状態において互いに対面している一対の切欠き溝62,62に、分離された略矩形板状のバージンシール49を差し込む。バージンシール49は、カバー部30の側壁部32,32の間に架け渡され、前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ40の軌跡上に配置される。この状態でトリガー43を解放しても、カバー部30の側壁部32,32の間に架け渡されたバージンシール49がアクチュエータ40の側壁48,48の前記上縁部を押止して、アクチュエータ40の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制し、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置200のガス抜きが自動的に行われる。
【0046】
本実施形態のエアゾール装置200によれば、アクチュエータ40から分離された後は不要となるバージンシール49を揺動規制手段として利用することができ、揺動規制手段として別部材を用意する必要がなく、エアゾール装置200の製造コストを下げることができる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0047】
尚、一対の切欠き溝62,62に差し込まれる部材はバージンシール49に限られるものではなく、カバー部30の側壁部32,32間に架け渡されるに十分な長さを持ったものであればよく、例えば、上述した棒状部材61などを差し込むようにしてもよい。
【0048】
(第3実施形態)
次に、図8を参照して本発明に係るエアゾール装置の第3実施形態を説明する。
図8は本発明に係るエアゾール装置の第3実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0049】
図8に示されるように、本発明に係る第3実施形態であるエアゾール装置300は、カバー部30のいずれか一方の側壁部32に、アクチュエータ40のノズル41の伸長方向と略並行に伸びるスリット63が貫通して設けられている。スリット63は、前記非噴射状態においてはアクチュエータ40の側壁部48により内側の開口を塞がれるが、前記噴射状態においてはアクチュエータ40の前記所定の方向への揺動に伴ってエアゾール容器20側に接近するように傾斜して降下した側壁48の前記上縁部の上方において前記内側の開口を開放される。
【0050】
エアゾール装置300のガス抜きを行うに際しては、前記噴射状態においてスリット63に、分離された略矩形板状のバージンシール49を外側から差し込み、当該バージンシール49の一端部をアクチュエータ40の側壁48の前記上縁部の上方(即ち、前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ40の軌跡上)に突出させる。この状態でトリガー43を解放しても、カバー部30の側壁部32に支持されたバージンシール49がアクチュエータ40の側壁48の前記上縁部を押止して、アクチュエータ40の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制し、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置300のガス抜きが自動的に行われる。
【0051】
本実施形態のエアゾール装置300によれば、アクチュエータ40から分離された後は不要となるバージンシール49を揺動規制手段として利用することができ、揺動規制手段として別部材を用意する必要がなく、エアゾール装置300の製造コストを下げることができる。さらに、バージンシール49を分離した後に、バージンシール49の前記一端部をスリット63内に収めるように(換言すれば、スリット63の前記内側の開口から突出しない程度に)スリット63に差し込んでバージンシール49を保管することができ、これにより、バージンシール49を紛失することを防止することができる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0052】
尚、本実施形態のエアゾール装置300においては、アクチュエータ40と一体に成形された誤噴射防止用のバージンシール49を分離して当該バージンシール49をスリット63に差し込むようにしているが、これに限定されるものではなく、適宜の手段でアクチュエータ40に着脱自在とされた誤噴射防止用部材にスリット63への挿入部を設けて、当該挿入部をアクチュエータ40の側壁48の前記上縁部の上方に突出させるように当該後噴射防止部材をスリット63に差し込んで、アクチュエータ40の揺動を規制するようにしてもよい。
【0053】
(第4実施形態)
次に、図9を参照して本発明に係るエアゾール装置の第4実施形態を説明する。
図9は本発明に係るエアゾール装置の第4実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0054】
図9に示されるように、本発明に係る第4実施形態であるエアゾール装置400は、カバー部30の少なくともいずれか一方の側壁部32に、内側(図9に示される矢印B方向)に折り曲げ可能とされた折曲片66が設けられている。折曲片66は、一辺において側壁部32に接続している状態に当該側壁部32の一部を切り出すように形成された切欠き溝64と、切り出された側壁部32の一部が当該側壁部32と接続している箇所に断面略V字形の溝を刻設されて形成されたヒンジ部65とにより側壁部32の一部に形成されている。この折曲片66は、前記非噴射状態においてはアクチュエータ40の側壁48に隣接するが、前記噴射状態においてはアクチュエータ40の前記所定の方向への揺動に伴ってエアゾール容器20側に接近するように傾斜して降下した側壁48の前記上縁部の上方に位置する。
【0055】
エアゾール装置400のガス抜きを行うに際しては、前記噴射状態において折曲片66を内側(図9に示される矢印B方向)に折りこみ、前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ40の軌跡上に配置する。この状態でトリガー43を解放しても、折曲片60の下端部がアクチュエータ40の側壁48の前記上縁部を押止して、アクチュエータ40の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制し、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置200のガス抜きが自動的に行われる。
【0056】
本実施形態のエアゾール装置400によれば、折曲片66はカバー部30の側壁部32から切り出されて形成されており且つ当該側壁部32に接続しているので、揺動規制手段として別部材を用意する必要がなくエアゾール装置400の製造コストを下げることができると共に、折曲片66を紛失することを防止することができる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0057】
(第5実施形態)
次に、図10及び図11を参照して本発明に係るエアゾール装置の第5実施形態を説明する。
図10は本発明に係るエアゾール装置の第5実施形態を示し、エアゾールキャップの縦断面図、図11はガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0058】
図10に示されるように、本発明に係る第5実施形態であるエアゾール装置500は、カバー部30に揺動自在に支持された略クランク形状のレバー67を備える。レバー67は、一方の端部に操作部69、他方の端部に押圧部70、及び中央部に軸部68を有する。
【0059】
カバー部30の天井壁部33には、アクチュエータ40の取付板44の上方に位置する箇所に挿通口36が貫通して設けられている。また、アクチュエータ40の取付板44には、軸部45からバルブステム21に向かうに従って上り勾配となる傾斜面44Aが設けられている。
【0060】
レバー67は、カバー部30の天井壁部33に設けられた挿通口36を通して押圧部70をカバー部30の内部に挿入され、且つ、当該押圧部70をアクチュエータ40の取付板44に設けられた傾斜面44Aに当接させて配置されており、そして、カバー部30の一対の保持リブ34,34に軸部68を若干の摩擦をもって回動可能に保持され、カバー部30に揺動可能に支持されている。
【0061】
エアゾール装置500のガス抜きを行うに際しては、操作部69を揺動操作して軸部68周りの所定の方向(図10に示される矢印C方向)にレバー67を揺動させる。これに伴い、レバー67の押圧部70がアクチュエータ40の傾斜面44A上を摺動する。レバー67の揺動範囲内で押圧部70に摺接される傾斜面44Aの各摺接箇所とレバー67の軸部68との距離は、図10に示される非噴射状態でのアクチュエータ40の揺動角度位置において、傾斜面44Aの各摺接箇所がアクチュエータ40の軸部45から離間するに従って次第に狭められており、従って、レバー67の押圧部70は、アクチュエータ40をレバー67の軸部68から離間させる方向に押圧してアクチュエータ40を前記所定の方向(図4に示される矢印A方向)に揺動させながら、傾斜面44A上を摺動する。
【0062】
そして、図11に示されるように、バルブステム21は、アクチュエータ40によりエアゾール容器20側に付勢されて押し下げられ、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から噴射される。この状態でレバー67の操作部69を解放しても、軸部68が若干の摩擦をもってカバー部30の保持リブ34に回動可能に保持されているので、レバー67は軸部68周りの前記所定の方向とは反対方向の揺動を抑止され、押圧部70は前記所定の方向に揺動されたアクチュエータ40の軌跡上に位置しつづける。よって、アクチュエータ40は傾斜面44Aをレバー67の押圧部70により押止されて前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制され、バルブステム21はエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置500のガス抜きが自動的に行われる。
【0063】
本実施形態のエアゾール装置500によれば、トリガー43を操作することなく、レバー67の揺動操作に連動させてアクチュエータ40を前記所定の方向へ揺動させることが出来ると共に、このレバー67によりアクチュエータ40の反対の方向への揺動を規制することができる。よって、ガス抜き時のエアゾール装置500の取り扱いが容易となる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0064】
(第6実施形態)
次に、図12及び図13を参照して本発明に係るエアゾール装置の第6実施形態を説明する。
図12は本発明に係るエアゾール装置の第6実施形態を示し、エアゾールキャップの縦断面図、図13はガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100及びエアゾール装置500と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0065】
図12に示されるように、本発明に係る第6実施形態であるエアゾール装置600は、カバー部30のガイド孔37に前後(尚、アクチュエータ40の軸部45を後方としてバルブステム21に向かう方向を前方とする)移動自在に支持されたスライダ71を備える。スライダ71は、外部に露出された操作部72、カバー部30の内部に収容された押圧部74、及び操作部72と押圧部74を連結している連結部73を有する。
【0066】
カバー部30の天井壁部33には、アクチュエータ40の取付板44の上方に位置する箇所にガイド孔37が貫通して設けられている。スライダ71は、このガイド孔37を通して押圧部74をカバー部30の内部に挿入される。スライダ71の連結部73は、ガイド孔37の溝幅よりも若干幅狭に形成され、また、操作部72はガイド孔37の溝幅よりも幅広に形成されており、スライダ71は、操作部72の幅方向両端部を天井壁部33に係合させ、ガイド孔37に沿って前後移動自在に支持されている。
【0067】
エアゾール装置600のガス抜きを行うに際しては、操作部72を操作してスライダ71を前方(図12に示される矢印D方向)に移動させる。アクチュエータ40の傾斜面44Aは前方に向かうに従って次第に上り勾配とされており、図12に示される非噴射状態でのアクチュエータ40の揺動角度位置において、カバー部30の天井壁部33と傾斜面44Aとの距離が次第に狭められている。従って、スライダ71の前方への移動に伴い、スライダ71の押圧部74は、アクチュエータ40をカバー部30の天井壁部33から離間させる方向に押圧してアクチュエータ40を前記所定の方向(図4に示される矢印A方向)に揺動させながら、傾斜面44A上を摺動する。
【0068】
そして、図13に示されるように、バルブステム21は、アクチュエータ40によりエアゾール容器20側に付勢されて押し下げられ、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から噴射される。この状態でスライダ71の押圧部74は、アクチュエータ40の取付板44の上方に乗り上げて当該取付板44とカバー部30の天井壁部33との間に挟持されており、スライダ71の操作部72を解放した場合にも、前記所定の方向に揺動されたアクチュエータ40の軌跡上に位置しつづける。よって、アクチュエータ40はスライダ71により前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制され、バルブステム21はエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス47から連続的に噴射されてエアゾール装置600のガス抜きが自動的に行われる。
【0069】
本実施形態のエアゾール装置600によれば、トリガー43を操作することなく、スライダ71の操作に連動させてアクチュエータ40を前記所定の方向へ揺動させることが出来ると共に、このスライダ71によりアクチュエータ40の反対の方向への揺動を規制することができる。よって、ガス抜き時のエアゾール装置600の取り扱いが容易となる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0070】
(第7実施形態)
次に、図14〜図16を参照して本発明に係るエアゾール装置の第7実施形態を説明する。
図14は本発明に係るエアゾール装置の第7実施形態を示し、エアゾールキャップの上面図、図15はエアゾールキャップの縦断面図、図16は噴射状態におけるエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0071】
図14及び図15に示されるように、本発明に係る第7実施形態であるエアゾール装置700の所謂オーバーキャップ型のエアゾールキャップ122は、全体として略半球状のドーム型に形成されてエアゾール容器20の上端部に嵌着するカバー部130と、バルブステム21に接続するノズル141を有し且つカバー部130に揺動自在に支持されてバルブステム21の上方から係合するアクチュエータ(揺動部材)140とを備えている。カバー部130とアクチュエータ140は、例えば合成樹脂製であって、一体に形成されている。
【0072】
アクチュエータ140は、バルブステム21を上方から覆うように形成された蓋状の部材であって、その内部にバルブステム21の突出方向(即ち、エアゾール容器20の軸方向)と略直角に交差するように伸びるノズル141と、ノズル141とバルブステム21とを接続するようにノズル141の基端部に連接された接続管142と、を備えてバルブステム21の上方に配置されている。
【0073】
接続管142の一方の端部には、バルブステム21に上方から外嵌している(即ち、上方から係合する)ステム嵌合孔146が設けられており、接続管142の内部に形成されている流路142Aはステム嵌合孔146に連通している。そして、ノズル141の内部に形成されている流路141Aは、接続管142の流路142Aを介して、ステム嵌合孔146に挿嵌されたバルブステム21の噴出口に連通する。バルブステム21から噴出されたエアゾール内容物は、この流路141A,142Aを介して、ノズル141の先端部開口に嵌め込まれている噴射オリフィス147から噴射される。
【0074】
カバー部130は、エアゾール容器20の上端部に設けられた目金部123に外嵌して係止される基部131と、一方の端部を基部131に接続し且つ他方の端部をノズル141の先端部開口の下部に接続してカバー部130とアクチュエータ140とを連結している弾性片138とを有している。
【0075】
エアゾール内容物を噴射する際には、バルブステム21を挟んで弾性片138とは反対側となるアクチュエータ140の上面の一部分(以後、操作部という。)143をエアゾール容器20側に押圧する。これにより、図16に示されるように、弾性片138が弾性的に湾曲し、アクチュエータ140は、ステム嵌合孔146に挿嵌されているバルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げるように、近似的に弾性片138の基部130との接続部分を中心軸として所定の方向(図16に示される矢印E方向)に揺動し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス147から噴射される(噴射状態)。
【0076】
アクチュエータ140の操作部143を解放すると、バルブステム21は、エアゾール容器20側に押し下げられる前の状態(図15に示される状態)に自動的に復帰し、これに伴い、アクチュエータ140は前記所定の方向とは反対の方向に揺動し、エアゾール内容物の噴射も停止される(非噴射状態)。
【0077】
図14及び図16に示されるように、カバー部130の外周壁部にはアクチュエータ140を挟んで一対の貫通孔160,160が穿設されている。前記非噴射状態においては、一対の貫通孔160,160との間にアクチュエータ140が介在するが、前記噴射状態においては、アクチュエータ140が前記所定の方向への揺動に伴ってエアゾール容器20側に接近するように傾斜して降下し、アクチュエータ140の上方において一対の貫通孔160,160は互いに対面する。
【0078】
エアゾール装置700のガス抜きを行うに際しては、前記噴射状態において互いに対面している一対の貫通孔160,160に例えば爪楊枝など棒状部材(不図示)を挿通し、当該棒状部材を前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ140の軌跡上に配置する。この状態で操作部143を解放しても、前記棒状部材がアクチュエータ140の上面を押止して、アクチュエータ140の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制し、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。これにより、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス147から連続的に噴射されてエアゾール装置700のガス抜きが自動的に行われる。
【0079】
以上、説明したように、本実施形態のエアゾール装置700によれば、揺動規制手段である一対の貫通孔160,160及び当該貫通孔160,160に挿通される棒状部材により、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げる方向とは反対方向へのアクチュエータ140の揺動を規制し、これにより、バルブステム21を押し下げられた状態に維持してノズル141の噴射オリフィス147からエアゾール内容物を連続的に噴射し、ガス抜きを行うことができる。これにより、エアゾールキャップ122を取り外して他のガス抜き用具等をエアゾール容器20に取り付ける必要がなく、通常の使用時と同様の態様でエアゾール内容物を噴射してガス抜きを行うことができる。よって、容易に且つ安全確実にガス抜きを行うことができる。
【0080】
(第8実施形態)
次に、図17及び図18を参照して本発明に係るエアゾール装置の第8実施形態を説明する。
図17は本発明に係るエアゾール装置の第7実施形態を示し、エアゾールキャップの上面図、図18は噴射状態におけるエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置700と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0081】
図17に示されるように、本発明に係る第8実施形態であるエアゾール装置800は、アクチュエータ140の上面を覆うように形成された略矩形板状のバージンシール149が、複数の接続片150を介してカバー部130の外周壁部に取り付けられている。このバージンシール149は、保管又は運搬中に不用意にアクチュエータ140が操作されることを防止するためのものである。尚、バージンシール149(及び、複数の接続片150)は、カバー部130と一体に形成されており、複数の接続片150を折り取ることによりカバー部130から分離可能となっている。
【0082】
カバー部130の外周壁部には、平面視においてアクチュエータ140を挟み且つ上下方向に位置ズレするように一対のスリット161A,161Bが形成されている。スリット161Aはアクチュエータ140よりも上方となる位置に設けられており、スリット161Bはアクチュエータ140の側方となる位置に設けられている。この一対のスリット161A,161Bには、バージンシール149がスリット161Aからスリット161Bに向けて傾斜して挿通される。
【0083】
図18に示すように、エアゾール装置800のガス抜きを行うに際しては、バージンシール149を、スリット161Bに向けて傾斜させてスリット161Aから挿入する。バージンシール149の挿入に伴い、バージンシール149の先端部は、アクチュエータ140の操作部143をエアゾール容器20側に押圧しながらスリット161Bに到達し、当該スリット161Bに挿通される。これにより、図18に示されるように、弾性片138が弾性的に湾曲し、アクチュエータ140は、ステム嵌合孔146に挿嵌されているバルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げるように、近似的に弾性片138の基部130との接続部分を中心軸として所定の方向(図16に示される矢印E方向)に揺動し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス147から噴射される。
【0084】
バージンシール149は、前記所定の方向に揺動操作されたアクチュエータ140の軌跡上に配置された状態で一対のスリット161A,161Bに挿通されてカバー部130の外周壁部に保持されており、アクチュエータ140の上面を押止してアクチュエータ140の前記所定の方向とは反対の方向への揺動を規制している。これにより、バルブステム21はエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持され、エアゾール容器20内のエアゾール内容物が噴射オリフィス147から連続的に噴射されてエアゾール装置800のガス抜きが自動的に行われる。
【0085】
本実施形態のエアゾール装置800によれば、カバー部130から分離された後は不要となるバージンシール149を揺動規制手段として利用することができ、揺動規制手段として別部材を用意する必要がなく、エアゾール装置800の製造コストを下げることができる。さらに、バージンシール149をスリット161Bに向けて傾斜させてスリット161Aから挿入するのに伴って、アクチュエータ140を前記所定の方向へ揺動させることが出来るので、ガス抜き時のエアゾール装置800の取り扱いが容易となる。尚、ステムバルブとして傾倒されることによりエアゾール内容物を噴出する傾倒バルブを用いてもよい。このような傾倒バルブは比較的弱い力で傾倒するので、アクチュエータ140を先端部により押圧しながらのバージンシール149の挿入が容易となる。また、バージンシール149はノズル141の先端部開口の前方に設けられてもよい。この場合、アクチュエータ140の上面はカバー部130により覆われる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0086】
(第9実施形態)
次に、図19及び図20を参照して本発明に係るエアゾール装置の第9実施形態を説明する。
図19は本発明に係るエアゾール装置の第9実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図、図20は図19のエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0087】
図19及び図20に示されるように、本発明に係る第9実施形態であるエアゾール装置900は、エアゾールキャップ22のカバー部30における天井壁部33に、全体として略三角形状に形成された2つの装飾用孔75,76が設けられている。ノズル41の先端側を前として、前側に位置する装飾用孔75には、爪楊枝等の棒状部材61が、後方に向けて斜めに差し込まれる。装飾用孔75に差し込まれた棒状部材61は、その先端をエアゾール容器20のマウンティングカップ23のクリンチ部(内縁部)23aに係合させる。
【0088】
エアゾール装置900のガス抜きを行うに際しては、アクチュエータ40が前記所定の方向に揺動操作された前記噴射状態で、上述のように棒状部材61が装飾用孔75に差し込まれる。前側の装飾用孔75に斜め方向に差し込まれて且つ先端をクリンチ部23aに係合させた棒状部材61は、揺動操作されたアクチュエータ40の側板48の後端上部の角部48aに接触または極近接する位置関係にある。角部48aが、棒状部材61の長手方向の中間部分に当接して、前記所定の方向とは反対方向のアクチュエータ40の揺動が規制され、これにより、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。
【0089】
アクチュエータ40の側壁48の角部48aに当接されている棒状部材61には、クリンチ部23aに係合している先端を支点として当該棒状部材61を回動させる力が作用している。この力により、装飾用孔75の下縁部75aが棒状部材61に食い込み、若しくは下縁部75aと棒状部材61との間に強い摩擦が生じ、棒状部材61の装飾用孔75からの抜け止めがなされる。
【0090】
本実施形態のエアゾール装置900によれば、挿入孔である装飾用孔75に斜め方向に差し込まれた棒状部材61にアクチュエータ40が当接することで、装飾用孔75の下縁部75aによって棒状部材61が係止され、これにより、棒状部材61の抜け止めがなされる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置900のガス抜きを行うことができる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0091】
ここで、棒状部材61を後側の装飾用孔76に後方に向けて斜めに差し込み且つ先端をクリンチ部23aに係合させた場合には、棒状部材61が角部48aの後方に離間して、前記所定の方向とは反対方向へのアクチュエータ40の揺動を許容してしまう。そこで、図21に示されるエアゾール装置900の変形例においては、側壁48の後端に後方に延在する突出部77を設けている。
【0092】
本変形例においては、図21に示されるように、棒状部材61が、後側の装飾用孔76に後方に向けて斜めに差し込まれる。装飾用孔76に斜め方向に差し込まれて且つ先端をクリンチ部23aに係合させた棒状部材61は、揺動操作されたアクチュエータ40の突出部77の角部77aに接触または極近接する位置関係にある。尚、突出部77は、側壁48と一体に形成されてもよいし、また、別体に形成されて側壁48に取り付けられるものであってもよい。
【0093】
また、装飾用孔75よりも前側に別途設けられた挿入孔に棒状部材61を差し込む場合には、棒状部材61は、側壁48の角部48aに干渉してしまい、その先端をクリンチ部23aに係合させることができない。そこで、図22,23に示されるエアゾール装置900の変形例においては、棒状部材61の先端を、クリンチ部23aよりも後方の位置に、図示の例ではアクチュエータ40の軸部45に係合させている。
【0094】
本変形例においては、図22,23に示されるように、カバー部30の天井壁部33に、装飾用孔75よりも前側において、当該装飾用孔75の左右両側に一対の長円形状の挿入孔78,78が設けられている。尚、挿入孔78を長円形状とすることにより、棒状部材61が差し込まれるポイントが明確になっている。一方の挿入孔78に、棒状部材61が後方に向けて斜めに差し込まれる。挿入孔78に差し込まれた棒状部材61は、その先端をアクチュエータ40の軸部45に係合させる。挿入孔78に斜め方向に挿入されて且つ先端を軸部45に係合させた棒状部材61は、揺動操作されたアクチュエータ40の側板48の角部48aに接触または極近接する位置関係にある。
【0095】
(第10実施形態)
次に、図24を参照して本発明に係るエアゾール装置の第10実施形態を説明する。
図24は本発明に係るエアゾール装置の第10実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100及びエアゾール装置900と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0096】
図24に示されるように、本発明に係る第10実施形態であるエアゾール装置1000は、棒状部材61が、前側の装飾用孔75に前方に向けて斜めに差し込まれる。装飾用孔75に差し込まれた棒状部材61は、その先端をアクチュエータ40の上面に当接させる。
【0097】
エアゾール装置1000のガス抜きを行うに際しては、アクチュエータ40が前記所定の方向に揺動操作された噴射状態で、上述のように棒状部材61が装飾用孔75に差し込まれる。アクチュエータ40は、その上面を、装飾用孔75の下縁部75a及び上縁部75bの2点で支持された棒状部材61の先端で押止される。これにより、前記所定の方向とは反対方向のアクチュエータ40の揺動が規制され、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。
【0098】
先端にてアクチュエータ40を押止している棒状部材61には、装飾用孔75の下縁部75a又は上縁部75bに支持されているいずれかの点を支点として当該棒状部材61を回動させる力が作用している。そして、この力によって、装飾用孔75の下縁部75a及び上縁部75bが棒状部材61に食い込み、若しくは下縁部75a及び上縁部75bと棒状部材61との間に強い摩擦が生じ、棒状部材61の装飾用孔75からの抜け止めがなされる。
【0099】
本実施形態のエアゾール装置1000によれば、挿入孔である装飾用孔75に斜め方向に差し込まれた棒状部材61にアクチュエータ40が当接することで、装飾用孔75の下縁部75a及び上縁部75bによって棒状部材61が係止され、これにより、棒状部61材の抜け止めがなされる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置1000のガス抜きを行うことができる。
【0100】
尚、図24に示されるように、アクチュエータ40の上面において棒状部材61の先端が当接する箇所に凹部79を設け、当該凹部79に棒状部材61の先端を当接させるようにすれば、棒状部材61の左右のずれを防止することができ、より安全確実にガス抜きを行うことができる。その他の作用効果は、上述したエアゾール装置100と同様であるので省略する。
【0101】
ここで、上述のエアゾール装置1000は、前側の装飾用孔75を棒状部材61の挿入孔としたものであるが、挿入孔としては、装飾用孔75に限らず、種々の形態を適用し得る。以下、図25〜図28を参照して、挿入孔が種々異なるエアゾール装置1000の変形例を説明する。
【0102】
図25に示されるエアゾール装置1000の変形例は、後側の装飾用孔76が挿入孔とされている。装飾用孔76には、当該装飾用孔76から後方に伸び、棒状部材61が進入可能な凹溝80が連設されている。また、装飾用孔76と装飾用孔75との間を仕切り、当該装飾用孔76を画成しているブリッヂ部86の下端部に、棒状部材61の挿入角度に合わせた傾斜面を有する凹溝81が設けられている。尚、装飾用孔75,76及び凹溝80は、平面視において、全体で前方を指し示す矢印形状をなし、エアゾール内容物の噴射方向等を示唆している。
【0103】
本変形例によれば、装飾用孔76に前方に向けて斜めに差し込まれた棒状部材61の一部を凹溝80内に配置することにより棒状部材61の左右のずれを防止することができる。さらに、棒状部材61を凹溝81内の傾斜面に沿わせることにより棒状部材61の挿入角度を明確に規定することができる。
【0104】
図26に示されるエアゾール装置1000の変形例は、後側の装飾用孔76が挿入孔とされている。装飾用孔76には、当該装飾用孔76から後方に伸び、棒状部材61が進入可能な凹溝80が連設されている。また、装飾用孔76と装飾用孔75との間を仕切り、当該装飾用孔76を画成しているブリッヂ部86の下端部に、棒状部材61の幅よりも僅かに大きい間隔をおいて一対の突起82,82が設けられている。
【0105】
本変形例によれば、装飾用孔76に前方に向けて斜めに差し込まれた棒状部材61の一部を凹溝80内に配置し、さらに、一対の突起82,82間に配置させることにより、棒状部材61の左右のずれを防止することができる。
【0106】
図27に示されるエアゾール装置1000の変形例は、カバー部30の天井壁部33に装飾用孔75,76が設けられておらず、略同一の箇所に別途挿入孔83が設けられている。挿入孔83は、棒状部材61の挿入角度に合わせ、前方に向けて下り勾配となるように傾斜して天井壁部33を貫通している。
【0107】
本変形例によれば、天井壁部33の開口が挿入孔83の一点のみであるので棒状部材61を差し込むポイントを明確にすることができ、さらに、挿入孔83が斜め方向に傾斜して天井壁部33を貫通しているので、棒状部材61の挿入方向・角度を明確に規定することができる。
【0108】
図28に示されるエアゾール装置1000の変形例は、カバー部30の天井壁部33に装飾用孔75,76が設けられておらず、略同一の箇所に別途挿入孔84が設けられている。挿入孔84の周縁には筒状周壁85aが垂設されており、筒状周壁85の下端は底壁85bにより閉塞されている。そして、筒状周壁85aには、前方に向けて開口するように挿通孔85cが設けられている。棒状部材61は、挿通孔85cを通過するように、所定の方向・角度にて挿入孔84に差し込まれる。
【0109】
本変形例によれば、天井壁部33の開口が挿入孔84の一点のみであるので、棒状部材61を差し込むポイントを明確にすることができ、さらに、挿通孔85cによって挿入孔84への棒状部材61の挿入方向・角度を明確に規定することができる。
【0110】
(第11実施形態)
次に、図29を参照して本発明に係るエアゾール装置の第11実施形態を説明する。
図29は本発明に係るエアゾール装置の第11実施形態を示し、エアゾールキャップの単体斜視図である。尚、上述したエアゾール装置100と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0111】
図29に示されるように、本発明に係る第11実施形態であるエアゾール装置1100は、エアゾールキャップ20のカバー部33における一対の側壁部32,32に、上下に伸びる一対のスリット87,87が設けられている。各スリット87は、カバー部30の天井壁部33に達し、上方に開放されている。また、各スリット87は、アクチュエータ40の前記所定の方向への揺動操作に伴って降下した側壁48の上縁部と略同一の高さとなる位置まで伸びている。各スリット87の幅W1は、棒状部材61の幅よりも僅かに狭く形成されている。
【0112】
エアゾール装置1100のガス抜きを行うに際しては、アクチュエータ40が前記所定の方向に揺動操作された噴射状態で、棒状部材61が一対のスリット87,87に上方から圧入されて一対の側壁部32,32間に横に架け渡される。アクチュエータ40は、一対の側壁部32,32間に横に架け渡された棒状部材61により、その側壁48の上縁部を押止される。これにより、前記所定の方向とは反対方向のアクチュエータ40の揺動が規制され、バルブステム21がエアゾール容器20側に押し下げられた状態に維持される。
【0113】
ここで、各スリット87の幅W1は棒状部材61の幅よりも僅かに狭く形成されているので、各スリット87の上下方向の任意の位置で棒状部材61を固定することができる。よって、棒状部材61の位置を調整し、アクチュエータ40の揺動角度を調整することによって、エアゾール内容物の噴射量を調整する。
【0114】
本実施形態のエアゾール装置1100によれば、一対のスリット87,87の幅W1が棒状部材61の幅よりも僅かに狭く形成されているため、一対のスリット87,87に差し込まれた棒状部材61は各スリット87の縁部に挟持される。これにより、スリット87内の任意の位置で棒状部材61を保持することができ、そして、棒状部材61の位置を調整することでノズル41からのエアゾール内容物の噴射量を調整することができる。よって、容易に且つ安全確実にエアゾール装置1100のガス抜きを行うことができる。
【0115】
尚、上述のエアゾール装置1100においては、一対のスリット87,87は、それぞれ上方に開放されているが、図30に示されるように、上方に開放されていない一対のスリット88,88としてもよい。各スリット88の幅W2は、スリット87と同様に、棒状部材61の幅よりも僅かに狭く形成される。この場合、棒状部材61は、側方から一対のスリット88,88に順次圧入され、一対の側壁部32,32間に横に架け渡された後にスリット88の上下方向に移動され、任意の位置で固定される。
【0116】
(第12実施形態)
次に、図31〜図36を参照して本発明に係るエアゾール装置の第12実施形態を説明する。
図31は本発明に係るエアゾール装置の第12実施形態の平面図、図32は図31に示すエアゾール装置の背面図、図33は図31に示すエアゾール装置の縦断面図、図34は図31に示すエアゾール装置のガス抜き時の外観斜視図、図35は図34に示すエアゾール装置の縦断面図、図36は図34に示すエアゾール装置における挿入孔周りの縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100及びエアゾール装置700と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0117】
図31〜図36に示すように、本発明に係る第12実施形態であるエアゾール装置1200は、揺動規制手段が、エアゾールキャップ122のカバー部130を構成する壁部に相当する周板90に設けられる外口である第1挿入孔91と、カバー部130を構成する内板92に設けられる内口である第2挿入孔93と、を備え、第1挿入孔91及び第2挿入孔93の下部にテーパ面94,94(図36参照。)をそれぞれ形成する。なお、テーパ面94は、第1挿入孔91及び第2挿入孔93の少なくとも一方に形成されていればよいが、どちらにも形成されなくてもよい。
【0118】
エアゾールキャップ122は、図31及び図33に示すように、天井壁部に相当する天板95を有する略円筒状のドーム型に形成されており、エアゾール容器20の上端部に嵌着するカバー部130と、バルブステム21に接続するノズル141を有し、且つカバー部130に揺動自在に支持されてバルブステム21の上方から係合するアクチュエータ(揺動部材)140と、を備えている。カバー部130及びアクチュエータ140は、例えば合成樹脂製であって、一体に形成されている。
【0119】
アクチュエータ140は、バルブステム21を上方から覆うように形成された蓋状の部材であって、その内部にバルブステム21の突出方向(即ち、エアゾール容器20の軸方向)と略直角に交差するように伸びるノズル141と、ノズル141とバルブステム21とを接続する接続管142と、を備え、バルブステム21の上方に配置されている。また、ノズル141は、接続管142の端部において回動自在に接続されており、このノズル141は主ノズルとして機能し、ノズル141を回動させることでノズル141からのエアゾール内容物の噴射が停止されてノズル141に連通接続されている副ノズル96からエアゾール内容物の噴射が行われる。
【0120】
カバー部130は、エアゾール容器20の上端部に設けられた目金部123に外嵌して係止される基部131と、一方の端部をカバー部130の内板92の前端部に接続し、他方の端部をアクチュエータ140の前端部に接続して、カバー部130とアクチュエータ140とを連結する弾性片138と、を備えている。
【0121】
エアゾール内容物を噴射する際には、バルブステム21を挟んで弾性片138とは反対側となるアクチュエータ140の操作部143をエアゾール容器20側に押圧する。これにより、弾性片138が弾性的に湾曲し、アクチュエータ140は、接続管142がバルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げるように、近似的に弾性片138の基部との接続部分を中心軸として所定の方向に揺動し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物がノズル141または副ノズル96に内蔵された噴射オリフィスから噴射される。
【0122】
アクチュエータ140の操作部143への押下を解放すると、バルブステム21は、エアゾール容器20側に押し下げられる前の状態に自動的に復帰し、これに伴い、アクチュエータ140は前記所定の方向とは反対の方向に揺動し、エアゾール内容物の噴射も停止される。
【0123】
図32及び図34に示すように、一方の第1挿入孔91は、エアゾールキャップ122のカバー部130において、周板90の上端部に略四角形の貫通孔として形成され、他方の第2挿入孔93は、エアゾールキャップ122のカバー部130において、内板92の上端部に略四角形の貫通孔として形成される。そして、第1挿入孔91は、第2挿入孔93よりも高い位置に形成されている。なお、第1挿入孔91及び第2挿入孔93は、略四角形に形成されるが、円形であってもよい。
【0124】
エアゾール装置1200のガス抜きを行うに際しては、図34〜図36に示すように、第1挿入孔91から第2挿入孔93に、例えば、爪楊枝などの棒状部材61を挿通する。そして、棒状部材61の挿通に伴い、第1挿入孔91に挿入された棒状部材61は、第2挿入孔93に向けて指向・挿通され、外側から斜め下方に向けて配置されて、その先端部は、アクチュエータ140の操作部143をエアゾール内容物を噴射する位置に押圧支持する。これにより、操作部143への押下を解放しても、棒状部材61がアクチュエータ140の上面を押止し続け、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げた状態に維持し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物を噴射オリフィスから噴射させる。
【0125】
本実施形態のエアゾール装置1200によれば、棒状部材61は、第1挿入孔91から、第1挿入孔91よりも低い位置にある第2挿入孔93に挿通される。これにより、下方に向けて位置決めされた棒状部材61によって、バルブステム21が開放した状態に維持されるため、ノズル141からエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置1200のガス抜きを行うことができる。
【0126】
なお、本実施形態のエアゾール装置1200においては、第1挿入孔91及び第2挿入孔93により棒状部材61を右方向から挿通させるものについて説明したが、これに代えて、第1挿入孔91及び第2挿入孔93の位置を反対側にすることで、棒状部材61を左方向から挿通させるようにしてもよい。
【0127】
(第13実施形態)
次に、図37及び図38を参照して本発明に係るエアゾール装置の第13実施形態を説明する。
図37は本発明に係るエアゾール装置の第13実施形態の平面図、図38は図37に示すエアゾール装置のガス抜き時の縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100及びエアゾール装置700と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0128】
図37に示すように、本発明に係る第13実施形態であるエアゾール装置1300は、所謂オーバーキャップ型であり、カバー部130の天板95のアクチュエータ140側端部に設けられる第1板部(天井壁部)111と、アクチュエータ140の前端部に設けられる第2板部112と、を有し、揺動規制手段が、第1板部111に設けられる凹溝(挿入孔)113と、この凹溝113と第2板部112との間に斜め方向に差し込まれる棒状部材61と、を備えている。
【0129】
第1板部111は、アクチュエータ140の上側を覆うように、天板95からアクチュエータ140に向けて水平方向に突設されており、その後端縁の中央部に半円形状の凹溝113が形成されている。この凹溝113の内径は、棒状部材61の外径よりもわずかに大きい。また、凹溝113の内周面には、第2板部112との間に形成される隙間に向けて傾斜するテーパ面が形成される。
【0130】
第2板部112は、アクチュエータ140の前端部から上方に向けて突設される略半円形の板状体であって、第1板部111の下方側に配置されており、エアゾール内容物の通常の噴射時には、第1板部111と衝突することはない。
【0131】
エアゾール装置1300のガス抜きを行うに際しては、図38に示すように、第1板部111の凹溝113と第2板部112との間の隙間に棒状部材61を斜め方向に差し込み、棒状部材61を凹溝113と第2板部112との間に挟持させる。そして、棒状部材61の挟持に伴い、棒状部材61は、アクチュエータ140の第2板部112をエアゾール内容物を噴射する位置に押圧支持する。これにより、弾性片138が弾性的に湾曲し、アクチュエータ140は、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げるように近似的に弾性片138の基部130との接続部分を中心軸として所定の方向に揺動し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物を噴射オリフィス147から噴射させる。また、棒状部材61は、凹溝113と第2板部112との間に挟持されることによって、アクチュエータ140に生じる戻り側の弾性復元力に抗する。この結果、操作部143への押下を解放しても、棒状部材61がアクチュエータ140の第2板部112を押止し続け、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げた状態に維持する。
【0132】
本実施形態のエアゾール装置1300によれば、棒状部材61は、第1板部111の凹溝113と第2板部112との間の隙間に斜めに差し込まれ、凹溝113と第2板部112との間に挟持される。これにより、バルブステム21が開放した状態に維持されるため、噴射オリフィス147からエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置1300のガス抜きを行うことができる。
【0133】
(第14実施形態)
次に、図39及び図40を参照して本発明に係るエアゾール装置の第14実施形態を説明する。
図39は本発明に係るエアゾール装置の第14実施形態の非噴射状態での縦断面図、図40は図39に示すエアゾール装置のガス抜き時の縦断面図である。尚、上述したエアゾール装置100及びエアゾール装置700と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことによって説明を簡略化あるいは省略する。なお、本実施形態では、エアゾールキャップのみを用いて説明する。
【0134】
図39及び図40に示すように、本発明に係る第14実施形態であるエアゾール装置1400は、エアゾールキャップ122のカバー部130の後端部に把持用のグリップ114を設けるもので、揺動規制手段が、エアゾールキャップ122のカバー部130に設けられる第1挿入孔115と、アクチュエータ140に設けられる第2挿入孔116と、第1挿入孔115と第2挿入孔116とを重ねることによって形成される貫通孔119に横に架け渡される棒状部材61と、を備えている。
【0135】
第1挿入孔115は、カバー部130から後方に延びる一対の対向する側板117に矩形状の貫通横穴として形成される。なお、第1挿入孔115は、矩形状に代えて、正方形状や、円形状であってもよい。
【0136】
第2挿入孔116は、弾性片138を介してカバー部130に接続されたアクチュエータ140を構成する一対の対向する側板118に正方形状の貫通横穴として形成される。また、第2挿入孔116は、アクチュエータ140を噴射位置の押圧した際に第1挿入孔115と対応する位置に形成される。なお、第2挿入孔116は、正方形状に代えて、矩形状や、円形状であってもよい。
【0137】
エアゾール装置1400のガス抜きを行うに際しては、図40に示すように、アクチュエータ140を押下することで重なる第1挿入孔115と第2挿入孔116とより形成される貫通孔119に棒状部材61を横方向から挿通させ、架け渡させる。そして、棒状部材61の挿通に伴い、棒状部材61は、アクチュエータ140をエアゾール内容物を噴射する位置に押圧支持する。これにより、弾性片138が弾性的に湾曲し、アクチュエータ140は、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げるように近似的に弾性片138の基部130との接続部分を中心軸として所定の方向に揺動し、エアゾール容器20内のエアゾール内容物を噴射オリフィス147から噴射させる。また、棒状部材61は、貫通孔119に挿通・横架されることによって、アクチュエータ140に生じる戻り側の弾性復元力に抗する。この結果、操作部143への押下を解放しても、棒状部材61がアクチュエータ140を押止し続け、バルブステム21をエアゾール容器20側に押し下げた状態に維持する。
【0138】
本実施形態のエアゾール装置1400によれば、棒状部材61は、アクチュエータ140がバルブステム21を開放する位置において、アクチュエータ140に形成される第2挿入孔116と、カバー部130に形成される第1挿入孔115と、を重ねることによって形成される貫通孔119に挿通され、貫通孔119に横に架け渡される。これにより、バルブステム21が開放した状態に維持されるため、噴射オリフィス147からエアゾール内容物を連続的に噴射することができるので、全量噴射エアゾール装置として使用できると共に、容易に且つ安全確実にエアゾール装置1400のガス抜きを行うことができる。
【0139】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、組み合わせ、等が可能である。その他、前述した実施形態や変形例における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0140】
例えば、第7実施形態のエアゾール装置700において、一対の貫通孔160,160と当該貫通孔160,160に挿通される棒状部材を揺動規制手段として説明したが、これに代えて、例えば、第2実施形態のエアゾール装置200における一対の切欠き溝62,62とバージンシール49、若しくは第3実施形態のエアゾール装置300におけるスリット63とバージンシール49、を揺動規制手段として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】本発明に係るエアゾール装置の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】エアゾールキャップの単体斜視図である。
【図3】エアゾールキャップの縦断面図であり、特に誤噴射防止用のバージンシールを除去する前のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図4】エアゾールキャップの縦断面図であり、特に誤噴射防止用のバージンシールを除去した後のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図5】通常の使用時におけるエアゾールキャップの縦断面図である。
【図6】ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図7】本発明に係るエアゾール装置の第2実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図8】本発明に係るエアゾール装置の第3実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図9】本発明に係るエアゾール装置の第4実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図10】本発明に係るエアゾール装置の第5実施形態を示し、エアゾールキャップの縦断面図である。
【図11】ガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図12】本発明に係るエアゾール装置の第6実施形態を示し、エアゾールキャップの縦断面図である。
【図13】ガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図14】本発明に係るエアゾール装置の第7実施形態を示し、エアゾールキャップの上面図である。
【図15】エアゾールキャップの縦断面図である。
【図16】噴射状態におけるエアゾールキャップの縦断面図である。
【図17】本発明に係るエアゾール装置の第8実施形態を示し、エアゾールキャップの上面図である。
【図18】噴射状態におけるエアゾールキャップの縦断面図である。
【図19】本発明に係るエアゾール装置の第9実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図20】図19のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図21】図19のエアゾールキャップの変形例の縦断面図である。
【図22】図19のエアゾールキャップの他の変形例の単体斜視図である。
【図23】図22のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図24】本発明に係るエアゾール装置の第10実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの縦断面図である。
【図25】図24のエアゾールキャップの変形例の要部平面図である。
【図26】図24のエアゾールキャップの他の変形例の要部平面図である。
【図27】(a)は図24のエアゾールキャップの他の変形例の要部平面図、(b)は同図(a)の縦断面図である。
【図28】図24のエアゾールキャップの他の変形例の要部平面図である。
【図29】本発明に係るエアゾール装置の第10実施形態を示し、ガス抜き時のエアゾールキャップの単体斜視図である。
【図30】図29のエアゾールキャップの変形例の単体斜視図である。
【図31】本発明に係るエアゾール装置の第12実施形態の平面図である。
【図32】図31に示すエアゾール装置の背面図である。
【図33】図31に示すエアゾール装置の縦断面図である。
【図34】図31に示すエアゾール装置のガス抜き時の外観斜視図である。
【図35】図34に示すエアゾール装置の縦断面図である。
【図36】図34に示すエアゾール装置における挿入孔周りの縦断面図である。
【図37】本発明に係るエアゾール装置の第13実施形態の平面図である。
【図38】図37に示すエアゾール装置のガス抜き時の縦断面図である。
【図39】本発明に係るエアゾール装置の第14実施形態の非噴射状態での縦断面図である。
【図40】図39に示すエアゾール装置のガス抜き時の縦断面図である。
【図41】(a),(b)は従来のエアゾール容器のガス抜き用具を説明するための断面図である。
【図42】従来のエアゾール容器のガス抜き用具を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0142】
100 エアゾール装置
20 エアゾール容器
21 バルブステム
22 エアゾールキャップ
30 カバー部
40 アクチュエータ(揺動部材)
41 ノズル
60 貫通孔(揺動規制手段)
61 棒状部材(揺動規制手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアゾール容器と、当該エアゾール容器の上端部に突出して設けられ且つ前記エアゾール容器内のエアゾール内容物を噴出するバルブステムと、当該エアゾール容器の上端部に取り付けられたエアゾールキャップと、を具備し、
前記エアゾールキャップが、前記エアゾール容器の上端部に嵌着するカバー部と、前記バルブステムに接続するノズルを有し且つ前記カバー部に揺動自在に支持されて前記バルブステムの上方から係合する揺動部材と、を備え、
使用時には、前記揺動部材が所定の方向に揺動操作され、それにより前記バルブステムを経て前記ノズルから前記エアゾール内容物が噴射されるエアゾール装置であって、
前記エアゾールキャップが、前記揺動部材の所定の方向への揺動に伴って前記バルブステムを経て噴射可能とされた状態にて当該揺動部材の反対の方向への揺動を規制する揺動規制手段を有し、
当該揺動規制手段により、前記ノズルから前記エアゾール内容物を連続的に噴射してガス抜きを行うことを特徴とするエアゾール装置。
【請求項2】
前記揺動規制手段が、前記所定の方向に揺動操作された前記揺動部材の軌跡上に配置されて当該揺動部材に当接し且つ前記カバー部に保持される部材であることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール装置。
【請求項3】
前記カバー部に、前記揺動部材の上側を覆う天井壁部が設けられ、
前記揺動規制手段が、前記天井壁部に設けられた挿入孔と、当該挿入孔に斜め方向に差し込まれた棒状部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール装置。
【請求項4】
前記カバー部に前記揺動部材を挟む一対の側壁部が設けられ、
前記揺動規制手段が、前記一対の側壁部に上下に伸びるように設けられた一対のスリットと、前記一対のスリットに差し込まれて前記一対の側壁部に横に架け渡された棒状部材と、からなり、
前記一対のスリットの幅が、前記棒状部材の幅よりも僅かに狭く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール装置。
【請求項5】
前記揺動規制手段が、前記エアゾールキャップに有する壁部の一方に設けられた挿入孔であり、該挿入孔の外口が内口よりも高い位置にあり、前記挿入孔に前記棒状部材が斜め下方に挿入されることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール装置。
【請求項6】
前記揺動規制手段が、前記揺動部材に設けられる挿入孔と前記カバー部に設けられる挿入孔とを重ねることで形成される貫通孔と、該貫通孔に横に架け渡される前記棒状部材と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2006−347628(P2006−347628A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−300378(P2005−300378)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【Fターム(参考)】