エスカレータ装置
【課題】スカートガードを押しやらない段階の異物の引き込みを検出するエスカレータ装置を提供する。
【解決手段】ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、ステップが走行するときにバーコードが描く軌跡上の少なくとも1点とスカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、ステップが走行するときにレーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点とスカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、バーコード検出器がバーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光がレーザ光反射板により反射してレーザ光受発光器で受光されない場合、ステップとレーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、を備える。
【解決手段】ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、ステップが走行するときにバーコードが描く軌跡上の少なくとも1点とスカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、ステップが走行するときにレーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点とスカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、バーコード検出器がバーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光がレーザ光反射板により反射してレーザ光受発光器で受光されない場合、ステップとレーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ステップとスカートガードとの間へ引き込まれることを防止するエスカレータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なエスカレータは、ハンドレールが掛けられた欄干の下部を覆う内デッキカバーに、衣服などの挟み込みを防止するためのスカートガードが、走行するステップの側面に沿って設けられている。
このようなエスカレータにおいて、従来、主として靴などの硬質な異物を検出するための装置として、スカートガードの変形(主に弾性変形)により異物を検出するものである。いま、スカートガードの弾発力、およびスカートガードの背面に配設された補強体としての上側ベースと下側ベースとの弾発力に抗して、スカートガードが外方側の側方に押し出されると、スカートガードとは別体である支持具に固定された接触センサにスカートガードが当接し、これにより接触センサがオンされ、異物が検出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−95572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、スカートガード安全スイッチが働くにはスカートガードが外側に変形しなければならないので、挟み込み事故が実際に発生してしまうという問題がある。
また、スカートガードの変形は支持されている箇所からの距離により大きさが異なり、同じように挟み込まれていても一方では挟み込みを検出できないという問題がある。
【0005】
この発明の目的は、スカートガードを押しやらない段階の異物の引き込みを検出するエスカレータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエスカレータ装置は、無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、上記ステップが走行するときに上記バーコードが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、上記バーコード検出器が上記バーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエスカレータ装置の効果は、レーザ光によりステップとスカートガードとの間に異物が介在していることを、スカートガードが変形する前に検出できるので、ステップとスカートガードとの間に挟まれて引きずり込まれることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。なお、図1においてはステップ、バーコード検出器およびレーザ光受発光器の一部だけを図示してある。図2は、任意の時点におけるステップに固定されているバーコードおよびレーザ光反射板の配置を示す図である。図3は、ステップを取り外したときにステップ側からスカートガード側を見た図である。
【0009】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、無端状に連結されて周回するN個のステップ21〜2N、ステップ21〜2Nの踏み板のステップ21〜2Nの走行方向に対して平行な一側面に固定されるとともにステップ21〜2Nを識別する識別情報を含むバーコード31〜3N、バーコード31〜3Nが固定される側面にバーコード31〜3Nと重ならないように固定されるとともに入射するレーザ光を反射するレーザ反射板41〜4N、ステップ21〜2Nの走行方向に対して平行であるとともにステップ21〜2Nと隙間を介して対面するスカートガード5、ステップ21〜2Nが走行するとき側面に固定されるバーコード31〜3Nが描く軌跡に対向する位置に配置されるM個のバーコード検出器71〜7M、ステップ21〜2Nが走行するとき側面に固定されるレーザ反射板41〜4Nが描く軌跡に対向する位置に配置されるとともにレーザ光を発光および受光するレーザ光受発光器61〜6M、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mからの信号を処理してステップ21〜2Nとスカートガード5との間に異物が介在しているか否かを検出する異物介在判断部8を備える。
【0010】
また、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、ステップ21〜2Nとスカートガード5との間に靴などが挟み込まれてスカートガード5が変形したときに作動してエスカレータを停止させるスカートガード安全スイッチ(SSS)9、エスカレータの走行を制御するエスカレータ運転装置10を備える。
【0011】
以下の説明では、エスカレータがN個のステップ21〜2Nで構成されており、エスカレータは下の階から1つ上の階に上昇しているとする。そして、下の階のランディングプレートの下から表に現れてから上の階のランディングプレートの下に沈むまでのステップの数をM個とする。
ステップ21〜2Nが下の階から上の階まで上昇するので、図2に示すように、任意の時点でステップ2M−4、2M−3、2M−2、・・・、2N−1、2N、21、22、23、24に人が乗れる。そして、各ステップには、バーコード3M−4、3M−3、3M−2、・・・、3N−1、3N、31、32、33、34とレーザ光反射板4M−4、4M−3、4M−2、・・・、4N−1、4N、41、42、43、44が固定されている。
ステップ21〜2Nの踏み板の側面は、例えば水平方向の長さが300mm、垂直方向の長さが18mmである。そして、バーコード31〜3Nおよびレーザ光反射板41〜4Nは、各ステップ21〜2Nの踏み板の側面に固定される。
バーコード31〜3Nにはステップ21〜2Nを識別する識別番号のパターンが図示されている。
【0012】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置では、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mを対とし、ステップ21〜2Nの踏み板のエスカレータの走行方向の長さをピッチとし、M組をスカートガード5に沿って配置する。
スカートガード5には、図3に示すように、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mに対面する箇所には開口が開けられている。
バーコード検出器71〜7Mは、バーコード31〜3Nを検出するとステップ21〜2Nが到来したことが分かる。
【0013】
エスカレータの走行速度を30m/分、エスカレータの傾きを30度とすると、ステップ21〜2Nの踏み板の上昇速度は250mm/秒である。そして、レーザ光のスポット径を1mmとし、レーザ光反射板41〜4Nの高さを15mmとすると、レーザ光を安定してレーザ光反射板41〜4Nで反射できる高さは14mmとなる。そこで、レーザ光を発光する時間は約0.05秒とする。
【0014】
レーザ光受発光器61〜6Mは、異物介在判断部8からのレーザ光発光指令に従って所定の時間の間、例えば、0.05秒間レーザ光を発光する。レーザ光を発光するタイミングは、バーコード検出器71〜7Mがステップ21〜2Nを検出したときを基準時点とし、基準時点から所定の経過時間が経過した時点である。この所定の経過時間は、バーコード検出器7jが検出したステップ2iのバーコード3iがバーコード検出器7jに近接した時点からバーコード検出器7jが検出したステップ2iの後に連結されたステップ2i+1のレーザ光反射板4i+1がステップ2iを検出したバーコード検出器7jに対応するレーザ光受発光器6jに対向する時点までにステップ2i+1が走行する時間である。
【0015】
任意のバーコード検出器7jおよびそのバーコード検出器7jに対応するレーザ光受発光器6jでのバーコード検出とレーザ光の発光の関連を説明する。なお、jは1〜Mの整数である。図4は、バーコード検出器7jおよびレーザ光受発光器6jでのバーコード検出とレーザ光の発光との関連を示す関連図である。
任意のバーコード検出器7jがステップ21のバーコード31を検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ22にレーザ光を発光する。次に、ステップ22のバーコード31がバーコード検出器7jに対向する位置に移動してくるので、ステップ22のバーコード32を検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ23にレーザ光を発光する。
ステップ21〜2Nのバーコード31〜3Nが順次バーコード検出器7jに対向する位置に到来し、ステップ2Nのバーコード3Nがバーコード検出器7jに対向する位置に移動してきたとき、ステップ2Nのバーコード3Nを検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ21にレーザ光を発光する。
【0016】
次に、バーコードを検出してからレーザ光を送受光するタイミングについて説明する。
図1に示すように、バーコード検出器7iを順番にステップ2N、21、22、23、・・・が近接していくときのレーザ光発光を説明する。図5は、レーザ光受発光器6iと順番に近接するステップ21、22、23、24、・・・のレーザ光反射板41、42、43、44、・・・との間に異物が介在していないときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
バーコード検出器7iがバーコード3Nを検出すると、ステップ21のレーザ光反射板41がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板41とレーザ光受発光器6iの間には異物がないので、レーザ光がレーザ光反射板41で反射してレーザ光受発光器6iに戻ってくるので、レーザ光受発光器6iは反射して戻ったレーザ光を受光する。このようにレーザ光が受光されると異物が介在していないとして異物介在信号を無で維持する。
【0017】
次に、バーコード検出器7iがバーコード31を検出すると、ステップ22のレーザ光反射板42がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板42とレーザ光受発光器6iの間には異物がないので、レーザ光がレーザ光反射板42で反射してレーザ光受発光器6iに戻ってくるので、レーザ光受発光器6iは反射して戻ったレーザ光を受光する。このようにレーザ光が受光されると異物が介在していないとして異物介在信号を無で維持する。
【0018】
このようにレーザ光反射板41、42、43、44、・・・とレーザ光受発光器6iとの間に異物が介在していないときには異物介在信号は無で維持される。そして、レーザ光受発光器61、62、63、64、・・・、6Mそれぞれで異物が介在しているか否かを検出するので、ステップ2が一周する間にM回異物が介在しているか否かが検出される。
【0019】
図6は、レーザ光受発光器6jに近接するステップ22のレーザ光反射板42との間に異物が介在しているときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
ステップ21のレーザ光反射板41にレーザ光を発光してレーザ光反射板41で反射したレーザ光をレーザ光受発光器6iで受光するところまでは同様である。
次に、バーコード検出器7iがバーコード31を検出すると、ステップ22のレーザ光反射板42がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板42とレーザ光受発光器6iの間には異物があるので、レーザ光が異物により遮られてレーザ光受発光器6iに戻ってこないので、レーザ光受発光器6iはレーザ光を受光することができない。このようにレーザ光が受光されないと異物が介在しているとして異物介在信号を有に変化する。
【0020】
上述の説明では任意のバーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mに関して説明したが、残りのバーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mでも同様に異物の介在を検出することができる。すなわち、人を運搬する道程全体に亘って異物の介在を検出できる。
【0021】
次に、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を説明する。図7は、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を示すフローチャートである。
エスカレータが走行を開始すると挟み込み防止手順が開始する。
手順S101で、異物介在フラグを0にリセットし、介在時間タイマを0にリセットする。
手順S102で、ステップ2i(i=1〜N)を検出したか否かを判断し、ステップ2iを検出したとき手順S103に進み、ステップ2iを検出しないとき手順S102を繰り返す。
手順S103で、ステップ2iを検出した時点から所定の経過時点が経過した時点でレーザ光を発光し、手順S104に進む。
手順S104で、レーザ光を受光したか否かを判断し、レーザ光を受光したとき手順S105に進み、レーザ光を受光しないとき手順S106に進む。
手順S105で、異物介在フラグを0にリセットし、介在時間タイマを0にリセットし、エスカレータの運転を通常運転として手順S102に戻る。
手順S106で、スカートガード安全スイッチ(SSS)9が動作したか否かを判断し、スカートガード安全スイッチ9が動作したとき手順S113に進み、スカートガード安全スイッチ9が動作しないとき手順S107に進む。
手順S107で、異物介在フラグが1であるか否かを判断し、異物介在フラグが1であるとき手順S109に進み、異物介在フラグが0であるとき手順S108に進む。
手順S108で、異物介在フラグを1に設定し、介在時間タイマを作動して手順S109に進む。
手順S109で、介在時間タイマが計時した介在時間が2秒を超えているか否かを判断し、介在時間が2秒以下のとき手順S102に戻り、介在時間が2秒を超えているとき手順S110に進む。
手順S110で、エスカレータの運転を低速にして手順S111に進む。
手順S111で、図示しないオートアナウンス装置で異物が挟まれていることを放送して手順S112に進む。
手順S112で、介在時間が10秒を超えているか否かを判断し、介在時間が10秒以下のとき手順S102に戻り、介在時間が10秒を超えているとき手順S113に進む。
手順S113で、エスカレータの運転を停止して挟み込み防止手順を終了する。
【0022】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、レーザ光によりステップ21〜2Nとスカートガード5との間に異物が介在していることを、スカートガード5が変形する前に検出できるので、ステップ21〜2Nとスカートガード5との間に挟まれて引きずり込まれることを防止できる。
また、人が運搬される道程全体に亘って異物の介在を検出するので、スカートガード5が変形し難い場所に履物などが挟み込まれることを前兆現象として検出することができる。
【0023】
また、各バーコード検出器71〜7Mにより順次到来するステップ21〜2Nを検出した時点を基準時点として、次にレーザ光受発光器61〜6Mに対向する位置に到来するステップ21〜2Nの到来する時点を決めるので、ステップ21〜2Nの連結や張りなどの遊びによる到来時点のばらつきがあっても正確にステップ21〜2Nに向けてレーザ光を発光することができる。
【0024】
なお、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器を対とし、M組をスカートガード5に沿って配置したが、バーコード検出器7を1個だけ配置し、レーザ光受発光器61〜6MをM個配置しても良い。すなわち、ステップの所定の位置への到来を1個のバーコード検出器7で検出し、その検出した時点から各ステップに対する所定の経過時間が経過した時点で各レーザ光受発光器61〜6Mで発光する。
また、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mの対をステップ21〜2Nの踏み板のエスカレータの走行方向の長さをピッチとして配置したが、適切なピッチで配置しても良い。
【0025】
また、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mを一定のピッチですべて配置しているが、挟み込みし易い位置には細かいピッチで、挟み込みし難い位置では粗いピッチで配置しても良い。
【0026】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。なお、図8においてはステップ、タグリーダーおよびレーザ光受発光器の一部だけを図示してある。
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置では、ステップ21〜2Nの近接をバーコード31〜3Nおよびバーコード検出器71〜7Mを用いて検出しているが、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置では、ステップ21〜2Nの近接を検出するのにRFIDタグ131〜13Nおよびタグリーダー171〜17Mを用いている。すなわち、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置は、バーコード31〜3Nの代わりにRFIDタグ131〜13N、バーコード検出器71〜7Mの代わりにタグリーダー171〜17Mを用いること以外はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置と同様である。
【0027】
RFIDタグ131〜13Nには、メモリにステップ21〜2Nを識別する識別情報が記憶され、タグリーダーからの無線(Radio Frequency)による要求に応答して識別情報を無線により送るRFタグである。そして、RFIDタグ131〜13Nは、タグリーダー171〜17Mからの識別情報送信の要求を受信したら、識別情報をタグリーダー171〜17Mに送信する。
タグリーダー171〜17Mは、RFIDタグ131〜13Nに記憶される識別情報からステップ21〜2Nを検出し、検出したステップ21〜2Nの情報を異物介在判断部8に送信する。
これ以降の動作は実施の形態1で説明した動作と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。
【図2】任意の時点におけるステップに固定されているバーコードおよびレーザ光反射板の配置を示す図である。
【図3】ステップを取り外したときにステップ側からスカートガード側を見た図である。
【図4】バーコード検出器およびレーザ光受発光器でのバーコード検出とレーザ光の発光との関連を示す関連図である。
【図5】レーザ光受発光器と順番に近接するステップのレーザ光反射板との間に異物が介在していないときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図6】レーザ光受発光器と順番に近接するあるステップのレーザ光反射板との間に異物が介在するときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
21〜2N ステップ、31〜3N バーコード、41〜4M レーザ光反射板、5 スカートガード、61〜6M レーザ光受発光器、71〜7M バーコード検出器、8 異物介在判断部、9 スカートガード安全スイッチ、10 エスカレータ運転装置、131〜13N RFIDタグ、171〜17N タグリーダー。
【技術分野】
【0001】
この発明は、ステップとスカートガードとの間へ引き込まれることを防止するエスカレータ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なエスカレータは、ハンドレールが掛けられた欄干の下部を覆う内デッキカバーに、衣服などの挟み込みを防止するためのスカートガードが、走行するステップの側面に沿って設けられている。
このようなエスカレータにおいて、従来、主として靴などの硬質な異物を検出するための装置として、スカートガードの変形(主に弾性変形)により異物を検出するものである。いま、スカートガードの弾発力、およびスカートガードの背面に配設された補強体としての上側ベースと下側ベースとの弾発力に抗して、スカートガードが外方側の側方に押し出されると、スカートガードとは別体である支持具に固定された接触センサにスカートガードが当接し、これにより接触センサがオンされ、異物が検出される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−95572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、スカートガード安全スイッチが働くにはスカートガードが外側に変形しなければならないので、挟み込み事故が実際に発生してしまうという問題がある。
また、スカートガードの変形は支持されている箇所からの距離により大きさが異なり、同じように挟み込まれていても一方では挟み込みを検出できないという問題がある。
【0005】
この発明の目的は、スカートガードを押しやらない段階の異物の引き込みを検出するエスカレータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエスカレータ装置は、無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、上記ステップが走行するときに上記バーコードが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、上記バーコード検出器が上記バーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエスカレータ装置の効果は、レーザ光によりステップとスカートガードとの間に異物が介在していることを、スカートガードが変形する前に検出できるので、ステップとスカートガードとの間に挟まれて引きずり込まれることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。なお、図1においてはステップ、バーコード検出器およびレーザ光受発光器の一部だけを図示してある。図2は、任意の時点におけるステップに固定されているバーコードおよびレーザ光反射板の配置を示す図である。図3は、ステップを取り外したときにステップ側からスカートガード側を見た図である。
【0009】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、無端状に連結されて周回するN個のステップ21〜2N、ステップ21〜2Nの踏み板のステップ21〜2Nの走行方向に対して平行な一側面に固定されるとともにステップ21〜2Nを識別する識別情報を含むバーコード31〜3N、バーコード31〜3Nが固定される側面にバーコード31〜3Nと重ならないように固定されるとともに入射するレーザ光を反射するレーザ反射板41〜4N、ステップ21〜2Nの走行方向に対して平行であるとともにステップ21〜2Nと隙間を介して対面するスカートガード5、ステップ21〜2Nが走行するとき側面に固定されるバーコード31〜3Nが描く軌跡に対向する位置に配置されるM個のバーコード検出器71〜7M、ステップ21〜2Nが走行するとき側面に固定されるレーザ反射板41〜4Nが描く軌跡に対向する位置に配置されるとともにレーザ光を発光および受光するレーザ光受発光器61〜6M、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mからの信号を処理してステップ21〜2Nとスカートガード5との間に異物が介在しているか否かを検出する異物介在判断部8を備える。
【0010】
また、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、ステップ21〜2Nとスカートガード5との間に靴などが挟み込まれてスカートガード5が変形したときに作動してエスカレータを停止させるスカートガード安全スイッチ(SSS)9、エスカレータの走行を制御するエスカレータ運転装置10を備える。
【0011】
以下の説明では、エスカレータがN個のステップ21〜2Nで構成されており、エスカレータは下の階から1つ上の階に上昇しているとする。そして、下の階のランディングプレートの下から表に現れてから上の階のランディングプレートの下に沈むまでのステップの数をM個とする。
ステップ21〜2Nが下の階から上の階まで上昇するので、図2に示すように、任意の時点でステップ2M−4、2M−3、2M−2、・・・、2N−1、2N、21、22、23、24に人が乗れる。そして、各ステップには、バーコード3M−4、3M−3、3M−2、・・・、3N−1、3N、31、32、33、34とレーザ光反射板4M−4、4M−3、4M−2、・・・、4N−1、4N、41、42、43、44が固定されている。
ステップ21〜2Nの踏み板の側面は、例えば水平方向の長さが300mm、垂直方向の長さが18mmである。そして、バーコード31〜3Nおよびレーザ光反射板41〜4Nは、各ステップ21〜2Nの踏み板の側面に固定される。
バーコード31〜3Nにはステップ21〜2Nを識別する識別番号のパターンが図示されている。
【0012】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置では、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mを対とし、ステップ21〜2Nの踏み板のエスカレータの走行方向の長さをピッチとし、M組をスカートガード5に沿って配置する。
スカートガード5には、図3に示すように、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mに対面する箇所には開口が開けられている。
バーコード検出器71〜7Mは、バーコード31〜3Nを検出するとステップ21〜2Nが到来したことが分かる。
【0013】
エスカレータの走行速度を30m/分、エスカレータの傾きを30度とすると、ステップ21〜2Nの踏み板の上昇速度は250mm/秒である。そして、レーザ光のスポット径を1mmとし、レーザ光反射板41〜4Nの高さを15mmとすると、レーザ光を安定してレーザ光反射板41〜4Nで反射できる高さは14mmとなる。そこで、レーザ光を発光する時間は約0.05秒とする。
【0014】
レーザ光受発光器61〜6Mは、異物介在判断部8からのレーザ光発光指令に従って所定の時間の間、例えば、0.05秒間レーザ光を発光する。レーザ光を発光するタイミングは、バーコード検出器71〜7Mがステップ21〜2Nを検出したときを基準時点とし、基準時点から所定の経過時間が経過した時点である。この所定の経過時間は、バーコード検出器7jが検出したステップ2iのバーコード3iがバーコード検出器7jに近接した時点からバーコード検出器7jが検出したステップ2iの後に連結されたステップ2i+1のレーザ光反射板4i+1がステップ2iを検出したバーコード検出器7jに対応するレーザ光受発光器6jに対向する時点までにステップ2i+1が走行する時間である。
【0015】
任意のバーコード検出器7jおよびそのバーコード検出器7jに対応するレーザ光受発光器6jでのバーコード検出とレーザ光の発光の関連を説明する。なお、jは1〜Mの整数である。図4は、バーコード検出器7jおよびレーザ光受発光器6jでのバーコード検出とレーザ光の発光との関連を示す関連図である。
任意のバーコード検出器7jがステップ21のバーコード31を検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ22にレーザ光を発光する。次に、ステップ22のバーコード31がバーコード検出器7jに対向する位置に移動してくるので、ステップ22のバーコード32を検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ23にレーザ光を発光する。
ステップ21〜2Nのバーコード31〜3Nが順次バーコード検出器7jに対向する位置に到来し、ステップ2Nのバーコード3Nがバーコード検出器7jに対向する位置に移動してきたとき、ステップ2Nのバーコード3Nを検出し、所定の経過時間が経過した時点でステップ21にレーザ光を発光する。
【0016】
次に、バーコードを検出してからレーザ光を送受光するタイミングについて説明する。
図1に示すように、バーコード検出器7iを順番にステップ2N、21、22、23、・・・が近接していくときのレーザ光発光を説明する。図5は、レーザ光受発光器6iと順番に近接するステップ21、22、23、24、・・・のレーザ光反射板41、42、43、44、・・・との間に異物が介在していないときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
バーコード検出器7iがバーコード3Nを検出すると、ステップ21のレーザ光反射板41がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板41とレーザ光受発光器6iの間には異物がないので、レーザ光がレーザ光反射板41で反射してレーザ光受発光器6iに戻ってくるので、レーザ光受発光器6iは反射して戻ったレーザ光を受光する。このようにレーザ光が受光されると異物が介在していないとして異物介在信号を無で維持する。
【0017】
次に、バーコード検出器7iがバーコード31を検出すると、ステップ22のレーザ光反射板42がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板42とレーザ光受発光器6iの間には異物がないので、レーザ光がレーザ光反射板42で反射してレーザ光受発光器6iに戻ってくるので、レーザ光受発光器6iは反射して戻ったレーザ光を受光する。このようにレーザ光が受光されると異物が介在していないとして異物介在信号を無で維持する。
【0018】
このようにレーザ光反射板41、42、43、44、・・・とレーザ光受発光器6iとの間に異物が介在していないときには異物介在信号は無で維持される。そして、レーザ光受発光器61、62、63、64、・・・、6Mそれぞれで異物が介在しているか否かを検出するので、ステップ2が一周する間にM回異物が介在しているか否かが検出される。
【0019】
図6は、レーザ光受発光器6jに近接するステップ22のレーザ光反射板42との間に異物が介在しているときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
ステップ21のレーザ光反射板41にレーザ光を発光してレーザ光反射板41で反射したレーザ光をレーザ光受発光器6iで受光するところまでは同様である。
次に、バーコード検出器7iがバーコード31を検出すると、ステップ22のレーザ光反射板42がレーザ光受発光器6iに対面するまでの所定の経過時間が経過したらレーザ光受発光器6iからレーザ光を発光する。このときレーザ光反射板42とレーザ光受発光器6iの間には異物があるので、レーザ光が異物により遮られてレーザ光受発光器6iに戻ってこないので、レーザ光受発光器6iはレーザ光を受光することができない。このようにレーザ光が受光されないと異物が介在しているとして異物介在信号を有に変化する。
【0020】
上述の説明では任意のバーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mに関して説明したが、残りのバーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mでも同様に異物の介在を検出することができる。すなわち、人を運搬する道程全体に亘って異物の介在を検出できる。
【0021】
次に、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を説明する。図7は、この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を示すフローチャートである。
エスカレータが走行を開始すると挟み込み防止手順が開始する。
手順S101で、異物介在フラグを0にリセットし、介在時間タイマを0にリセットする。
手順S102で、ステップ2i(i=1〜N)を検出したか否かを判断し、ステップ2iを検出したとき手順S103に進み、ステップ2iを検出しないとき手順S102を繰り返す。
手順S103で、ステップ2iを検出した時点から所定の経過時点が経過した時点でレーザ光を発光し、手順S104に進む。
手順S104で、レーザ光を受光したか否かを判断し、レーザ光を受光したとき手順S105に進み、レーザ光を受光しないとき手順S106に進む。
手順S105で、異物介在フラグを0にリセットし、介在時間タイマを0にリセットし、エスカレータの運転を通常運転として手順S102に戻る。
手順S106で、スカートガード安全スイッチ(SSS)9が動作したか否かを判断し、スカートガード安全スイッチ9が動作したとき手順S113に進み、スカートガード安全スイッチ9が動作しないとき手順S107に進む。
手順S107で、異物介在フラグが1であるか否かを判断し、異物介在フラグが1であるとき手順S109に進み、異物介在フラグが0であるとき手順S108に進む。
手順S108で、異物介在フラグを1に設定し、介在時間タイマを作動して手順S109に進む。
手順S109で、介在時間タイマが計時した介在時間が2秒を超えているか否かを判断し、介在時間が2秒以下のとき手順S102に戻り、介在時間が2秒を超えているとき手順S110に進む。
手順S110で、エスカレータの運転を低速にして手順S111に進む。
手順S111で、図示しないオートアナウンス装置で異物が挟まれていることを放送して手順S112に進む。
手順S112で、介在時間が10秒を超えているか否かを判断し、介在時間が10秒以下のとき手順S102に戻り、介在時間が10秒を超えているとき手順S113に進む。
手順S113で、エスカレータの運転を停止して挟み込み防止手順を終了する。
【0022】
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置は、レーザ光によりステップ21〜2Nとスカートガード5との間に異物が介在していることを、スカートガード5が変形する前に検出できるので、ステップ21〜2Nとスカートガード5との間に挟まれて引きずり込まれることを防止できる。
また、人が運搬される道程全体に亘って異物の介在を検出するので、スカートガード5が変形し難い場所に履物などが挟み込まれることを前兆現象として検出することができる。
【0023】
また、各バーコード検出器71〜7Mにより順次到来するステップ21〜2Nを検出した時点を基準時点として、次にレーザ光受発光器61〜6Mに対向する位置に到来するステップ21〜2Nの到来する時点を決めるので、ステップ21〜2Nの連結や張りなどの遊びによる到来時点のばらつきがあっても正確にステップ21〜2Nに向けてレーザ光を発光することができる。
【0024】
なお、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器を対とし、M組をスカートガード5に沿って配置したが、バーコード検出器7を1個だけ配置し、レーザ光受発光器61〜6MをM個配置しても良い。すなわち、ステップの所定の位置への到来を1個のバーコード検出器7で検出し、その検出した時点から各ステップに対する所定の経過時間が経過した時点で各レーザ光受発光器61〜6Mで発光する。
また、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mの対をステップ21〜2Nの踏み板のエスカレータの走行方向の長さをピッチとして配置したが、適切なピッチで配置しても良い。
【0025】
また、この発明の実施の形態1においては、バーコード検出器71〜7Mおよびレーザ光受発光器61〜6Mを一定のピッチですべて配置しているが、挟み込みし易い位置には細かいピッチで、挟み込みし難い位置では粗いピッチで配置しても良い。
【0026】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。なお、図8においてはステップ、タグリーダーおよびレーザ光受発光器の一部だけを図示してある。
この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置では、ステップ21〜2Nの近接をバーコード31〜3Nおよびバーコード検出器71〜7Mを用いて検出しているが、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置では、ステップ21〜2Nの近接を検出するのにRFIDタグ131〜13Nおよびタグリーダー171〜17Mを用いている。すなわち、この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置は、バーコード31〜3Nの代わりにRFIDタグ131〜13N、バーコード検出器71〜7Mの代わりにタグリーダー171〜17Mを用いること以外はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置と同様である。
【0027】
RFIDタグ131〜13Nには、メモリにステップ21〜2Nを識別する識別情報が記憶され、タグリーダーからの無線(Radio Frequency)による要求に応答して識別情報を無線により送るRFタグである。そして、RFIDタグ131〜13Nは、タグリーダー171〜17Mからの識別情報送信の要求を受信したら、識別情報をタグリーダー171〜17Mに送信する。
タグリーダー171〜17Mは、RFIDタグ131〜13Nに記憶される識別情報からステップ21〜2Nを検出し、検出したステップ21〜2Nの情報を異物介在判断部8に送信する。
これ以降の動作は実施の形態1で説明した動作と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。
【図2】任意の時点におけるステップに固定されているバーコードおよびレーザ光反射板の配置を示す図である。
【図3】ステップを取り外したときにステップ側からスカートガード側を見た図である。
【図4】バーコード検出器およびレーザ光受発光器でのバーコード検出とレーザ光の発光との関連を示す関連図である。
【図5】レーザ光受発光器と順番に近接するステップのレーザ光反射板との間に異物が介在していないときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図6】レーザ光受発光器と順番に近接するあるステップのレーザ光反射板との間に異物が介在するときの異物介在信号の変化を示すタイミングチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1に係るエスカレータ装置での挟み込み防止手順を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態2に係るエスカレータ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
21〜2N ステップ、31〜3N バーコード、41〜4M レーザ光反射板、5 スカートガード、61〜6M レーザ光受発光器、71〜7M バーコード検出器、8 異物介在判断部、9 スカートガード安全スイッチ、10 エスカレータ運転装置、131〜13N RFIDタグ、171〜17N タグリーダー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、
上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、
上記ステップが走行するときに上記バーコードが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、
上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、
上記バーコード検出器が上記バーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、
を備えることを特徴とするエスカレータ装置。
【請求項2】
無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、
上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるRFタグおよびレーザ光反射板と、
上記ステップが走行するときに上記RFタグが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するタグ読取器と、
上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、
上記タグ読取器が上記RFタグを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、
を備えることを特徴とするエスカレータ装置。
【請求項3】
上記ステップと上記レーザ光受発光部との間に異物が介在していると判断されたとき、エスカレータの運転を低速運転に変更することを特徴とする請求項1または2に記載のエスカレータ装置。
【請求項1】
無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、
上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるバーコードおよびレーザ光反射板と、
上記ステップが走行するときに上記バーコードが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するバーコード検出器と、
上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、
上記バーコード検出器が上記バーコードを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、
を備えることを特徴とするエスカレータ装置。
【請求項2】
無端状に連結して走行する複数のステップおよび走行方向に垂直に上記ステップの両側から隙間を介して挟むスカートガードを備えるエスカレータ装置において、
上記ステップの走行方向に平行な一側面に固定されるRFタグおよびレーザ光反射板と、
上記ステップが走行するときに上記RFタグが描く軌跡上の少なくとも1点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するタグ読取器と、
上記ステップが走行するときに上記レーザ光反射板が描く軌跡上の複数の点と上記スカートガードに設けられた開口を介して対向するレーザ光受発光器と、
上記タグ読取器が上記RFタグを検出したときから所定の経過時間が経過した時点で発光されたレーザ光が上記レーザ光反射板により反射して上記レーザ光受発光器で受光されない場合、上記ステップと上記レーザ光受発光器との間に異物が介在していると判断する異物介在判断部と、
を備えることを特徴とするエスカレータ装置。
【請求項3】
上記ステップと上記レーザ光受発光部との間に異物が介在していると判断されたとき、エスカレータの運転を低速運転に変更することを特徴とする請求項1または2に記載のエスカレータ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2009−190818(P2009−190818A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31958(P2008−31958)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]