説明

エネルギー変換装置及びそれを利用した発電装置

【課題】 通常の波においては勿論、干潮時、台風時等の水面高さの変化が特に大きい場合にも、シリンダ・ピストンの破損を防止し、高いエネルギー変換効率又は高い発電効率を得る。
【解決手段】 シリンダと、シリンダに浮力を与えるフロートと、シリンダを水面高さ変化の範囲内で昇降かつ揺動可能に係留する第1係留手段と、シリンダ内に嵌合された浮力を有するピストンと、そのピストンを浮力に抗して水中の定位置に係留する第2係留手段と、シリンダの上部に設けられ、逆止め弁を備えた吸気管と、シリンダの上部に設けられ、逆止め弁と電磁弁を備えた送気管と、ピストンがシリンダの水深方向の移動により空気室の上限位置に接近したことを検出する第1センサと、第1センサの出力により電磁弁を閉じる第1制御手段とを備えて、波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー変換装置及びそれを利用した発電装置、さらに詳しくは、水面に浮上するシリンダの空気室にシリンダとピストンとの波による相対移動により圧縮空気を生成し、その圧縮空気を吐出させることにより波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換するエネルギー変換装置及び同エネルギー変換装置の吐出する圧縮空気によりタービン及び発電機を回転させて発電する波力発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水面に浮上するシリンダ内の空気室にシリンダとピストンとの波による相対移動により圧縮空気を生成し、その圧縮空気を吐出させることにより波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換するエネルギー変換装置又は同エネルギー変換装置の吐出する圧縮空気によりタービン及び発電機を回転させて発電する波力発電装置は、特許文献1〜特許文献3に記載されている。
【0003】
特許文献1には、下方に開口するシリンダの外周にフロートを設けてシリンダを水面の上下動に追随して昇降させ、そのシリンダの空気室内にピストンを嵌合させてシリンダの昇降運動により空気室の容積を変化させ、空気室の上部に吸気弁、排気弁及び圧力調整弁を備え、所定の圧力以上となった空気を発電機へ流して駆動させる波力発電装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、水面の上下動を利用して圧縮空気を生成するものではないが、ベースブロック上に中空ピストン管を傾倒可能に支持し、そのピストン管の上部外周にピストン部を設け、そのピストン部の外周にシリンダを上下摺動自在に嵌合し、そのシリンダの上方に水面の上下動にあわせてシリンダを上下動させるフロートを設け、シリンダの上部に取水用逆止弁を備え、中空ピストン管の下部に排水用逆止弁を備えた送水管に接続した波力ポンプが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、波による水面の変動に応じて昇降するフロートとワイヤ及び滑車を介してフロートに連結されたピストンと、そのピストンを支持するシリンダと、シリンダの下部に設けられた吸入口及び吐出口と管を介して結合された高圧貯蔵タンクとからなるエネルギー発生装置、及び、前記高圧貯蔵タンクの吐出口に発電機を設けてなる波力発電装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−3943号公報 段落0002 図1,3
【特許文献2】特許第4128241号公報 請求項1,2,3 図1
【特許文献3】特開2004−211607号公報 図1,4
【0007】
しかしながら、上記先行技術は、いずれもピストンが海底に固定され、シリンダのみが波(水面の上下動)に追随して昇降することにより、シリンダとピストンが相対的に移動してシリンダの空気室に圧縮空気を生成するものである。また、上記先行技術は、固定されたピストンに対して波により昇降されるシリンダの空気室の容積及びシリンダの上下動行程(ストローク)を、通常時の波の高さの変化において可及的に大きな効率が得られるように設定している。
【0008】
しかし、水面(海面)の高さは、平常時(干潮時及び満潮時以外)と干潮時及び満潮時とで異なり、また、それぞれにおける水面の高さの変化(波の高さ)も風や大気圧の強弱により異なり、その差は非常に大きい。従って、上記先行技術においては、干潮時又は満潮時において、特に強風時には、ピストンがシリンダの空気室の天井壁あるいはシリンダに設けたストッパに衝突して、ピストン又はシリンダもしくはストッパ等が破損される虞があるという問題がある。
【0009】
このような問題を回避するために、空気室の高さ(シリンダの長さ)をシリンダの水面高さ変化による最大移動量よりも大きく設定することも考えられるが、その場合は、ピストンが海底に固定されているため、空気室容積の効率が俄然低下することになるので、好ましい解決方法ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、シリンダの空気室にシリンダとピストンとの波による相対移動により圧縮空気を生成し、その圧縮空気を吐出させることにより波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換するエネルギー変換装置において、水面の高さの通常時の変化においては勿論、干潮時や満潮時あるいは台風時等の水面の高さの変化が特に大きい場合にも、シリンダ及び/又はピストンの破損を防止し、かつ、高いエネルギー変換効率を得ることを第1の目的とする。
【0011】
また、本発明は、シリンダの空気室にシリンダとピストンとの波による相対移動により圧縮空気を生成し、その圧縮空気を吐出させるとともに、その圧縮空気によりタービン及び発電機を回転させて発電する波力発電装置において、水面の高さの通常時の変化においては勿論、干潮時や満潮時あるいは台風時等の水面の高さの変化が特に大きい場合にも、シリンダ及び/又はピストンの破損を防止し、かつ、高い発電効率を得ることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記第1の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、下面に開口し、空気室を形成するシリンダと、そのシリンダの外周に固定され、シリンダの上部が水面に浮上するように浮力を与えるフロートと、前記シリンダを水面の変化の範囲内で昇降可能かつ揺動可能に係留する第1係留手段と、前記シリンダ内に軸心方向に摺動自在に嵌合された浮力を有するピストンと、そのピストンを前記浮力に抗して水中の定位置に揺動可能に係留する第2係留手段と、前記シリンダの空気室の上部に設けられた吸気口を外部に連通し、逆止め弁を備えた吸気管と、前記シリンダの空気室の上部に設けられた排気口に結合され、逆止め弁と電磁弁を備えた送気管と、前記ピストンが前記シリンダの水深方向の移動により空気室の上限位置に接近したことを検出する第1センサと、前記第1センサの出力により前記電磁弁を閉じる第1制御手段とを備えて、波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換するエネルギー変換装置を構成したことを特徴としている。
【0013】
請求項2に係る好ましい発明は、請求項1の発明において、前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するか否かを検出する第2センサと、前記第2係留手段によるピストンの係留高さを調整するピストン係留高さ調整手段と、エネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサを能動化し、その第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御する第2制御手段とを付加したことを特徴としている。
【0014】
上記第2制御手段は、エネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサを能動化し、その第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するほか、潮の干満の周期に応じて前記係留高さ調整する手段にピストンの係留高さが干潮時の水面高さに対応するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するものであることが望ましい(請求項3)。
【0015】
第1係留手段は、一端がシリンダに結合され、かつ他端がアンカーに結合されたロープ等で構成され、少なくとも3個の第1係留手段がそれらのロープ等をシリンダから放射方向に延長し、アンカーを海底に静置して使用されていることが望ましい(請求項4)。
【0016】
各ロープ等には、その中間位置に、波による不要な遊動を抑止するための重りを吊るすことが望ましい(請求項5)。
【0017】
送気管のフロートから外側に伸長する部分は、可撓性及び浮力を有するものであることが望ましい(請求項6)。
【0018】
送気管は、その先端にバージ等の船体の甲板、桟橋又は防波堤に設置された圧縮空気吐出口を有する圧縮空気貯蔵タンクに接続可能な構造を有することが望ましい(請求項7)。
【0019】
エネルギー変換装置の他の例は、前記送気管の先端又は圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口に、圧縮空気により駆動される回転機械を接続したことを特徴としている(請求項8)。
【0020】
エネルギー変換装置のさらに他の例は、上記エネルギー変換装置は、フロート付きシリンダ、ピストン及び第1、第2係留手段により一つのエネルギー変換ユニットを構成し、複数個のエネルギー変換ユニットを波の進行方向に適宜の間隔を置いて設置し、各エネルギー変換ユニットの送気管を一つの圧縮空気貯蔵タンクに接続してあることを特徴している(請求項9)。
【0021】
そして、上記第2の目的を達成するため、請求項10に係る発明は、請求項1に係る発明のエネルギー変換装置における送気管の先端又は請求項7に係る発明のエネルギー変換装置における圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口にタービンを結合し、そのタービンにより発電機を回転させるように構成した波力発電装置であることを特徴としている。
【0022】
前記波力発電装置においても、ピストンが上限位置の直前の定位置に存在するか否かを検出する第2センサと、第2係留手段によるピストンの係留高さを調整するピストン係留高さ調整手段と、エネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御する第2制御手段とを付加することが望ましい(請求項11)。
【0023】
上記第2制御手段は、エネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサを能動化し、その第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するほか、潮の干満の周期に応じて前記係留高さ調整する手段にピストンの係留高さが干潮時の水面高さに対応するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するものであることが望ましい(請求項12)。
【0024】
前記波力発電装置においても、第1係留手段を一端がシリンダに結合され、かつ他端がアンカーに結合されたロープ等で構成し、少なくとも3個の第1係留手段のロープ等をシリンダから放射方向に延長させ、アンカーを海底に静置することが望ましい(請求項13)。
【0025】
前記波力発電装置においても、各ロープ等には、その中間位置に波による不要な遊動を抑止するための重りを吊るすことが望ましい(請求項14)。
【0026】
前記波力発電装置においても、送気管のフロートから外側に伸長する部分は、可撓性及び浮力を有するものであることが望ましい(請求項15)。
【0027】
前記送気管は、その先端がバージ等の船体の甲板、桟橋又は防波堤に設置された圧縮空気貯蔵タンクに接続され、その圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口にタービン及び発電機が接続されていることを望ましい(請求項16)。
【0028】
上記波力発電装置も、フロート付きシリンダ、ピストン及び第1、第2係留手段により一つのエネルギー変換ユニットを構成し、複数個のエネルギー変換ユニットを波の進行方向に適宜の間隔を置いて設置し、各エネルギー変換ユニットの送気管を一つの圧縮空気貯蔵タンクに接続することが望ましい(請求項17)。
【発明の効果】
【0029】
請求項1の発明によれば、フロートにより水面に浮くシリンダを水面の変化の範囲内で昇降可能かつ揺動可能に係留する第1係留手段と、前記シリンダ内に軸心方向に摺動自在に嵌合された浮力を有するピストンを前記浮力に抗して水中の定位置に揺動可能に係留する第2係留手段とを備えているので、強風時又は台風時などにシリンダとピストンが強い水流や高波からの衝撃を最小限に抑えることができるとともに、シリンダとピストンの破損を防止することができる。また、ピストンがシリンダの水深方向の移動により空気室の上限位置に接近したことを検出する第1センサの出力により送気管に設けた電磁弁を閉じる第1制御手段を備えたので、水面降下時にピストンがシリンダの空気室の天井壁に衝突して破損させることが防止される。
【0030】
請求項2の発明によれば、第2制御手段がエネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサを能動化し、その第2センサの出力によりピストンが上限位置の直前の定位置に存在するようにピストン係留高さ調整手段を制御するので、水面上昇時の吸気量を最大にすることができるので、空気室容積の効率、すなわち、波力エネルギーから圧縮空気エネルギーへのエネルギー変換効率を最大化することができる。
【0031】
請求項3の発明によれば、第2制御手段はエネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において第2センサを能動化し、その第2センサの出力によりピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するようにピストン係留高さ調整手段を制御するほか、潮の干満の周期に応じて前記係留高さ調整手段にピストンの係留高さが干潮時の水面高さに対応するようにピストン係留高さ調整手段を制御するので、通常時及び潮の干満時の全体を通じて、波力エネルギーから空気圧エネルギーへの変換を効率良く行なうことができる。
【0032】
請求項4の発明によれば、一端がシリンダに結合され、かつ他端がアンカーに結合されたロープ等で構成された第1係留手段を、少なくとも3個、それらのロープ等をシリンダから放射方向に延長して、アンカーを海底に静置して使用するので、強風・波浪に対して高い安定性を有する。
【0033】
請求項5の発明によれば、各ロープ等の中間位置に波による不要な遊動を抑止するための重りを吊るしてあるので、シリンダ及びピストンは全方向の波に対して高い位置安定性を有する。
【0034】
請求項6の発明によれば、送気管のフロートから外側に伸長する部分は、水面に浮くことができ、波の変動に応じて撓むことができるので、シリンダ及びフロートに対して負荷を与えない。従って、フロート付きシリンダ及びピストンを不要に傾斜させることがない。
【0035】
請求項7の発明によれば、送気管の先端をバージ等の船体の甲板、桟橋又は防波堤に設置された圧縮空気吐出口を有する圧縮空気貯蔵タンクに接続可能であるから、シリンダに生成され、吐出される圧縮空気を圧縮空気貯蔵タンクに貯蔵することができる。
【0036】
請求項8の発明によれば、送気管の先端又は圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口に圧縮空気により駆動される回転機械に接続して、空気圧エネルギーをさらに回転エネルギーに変換することができる。
【0037】
請求項9の発明によれば、複数個のエネルギー変換ユニットは、時差をもって波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換して一つの圧縮空気貯蔵タンクに貯蔵するので、各エネルギー変換ユニットは圧縮空気を水面の上下動に応じて断続的に吐出しても、圧縮空気貯蔵タンクからは圧縮空気を連続的に回転機械に供給することができる。従って、回転機械を安定して駆動させることができる。
【0038】
請求項10の発明によれば、請求項1の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項11の発明によれば、請求項2の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項12の発明によれば、請求項3の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項13の発明によれば、請求項4の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項14の発明によれば、請求項5の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項15の発明によれば、請求項6の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項16の発明によれば、請求項7の発明と同一の効果を奏する波力発電装置を提供することができる。請求項17の発明によれば、圧縮空気を連続的にタービンに送り、安定した発電を行う波力発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施の形態及び水面上昇時の作用を示す断面図である。
【図2】同じく水面下降時の作用を示す断面図である。
【図3】ピストン位置検知手段及びピストンガイド手段を示す断面図である。
【図4】図3のX-X線に沿った断面図である。
【図5】ピストンガイド手段のガイドローラの構造及び取付構造を示す断面図である。
【図6】制御装置の構成例を示す図である。
【図7A】ピストン位置検知手段とピストンとの位置関係を説明する図である。
【図7B】センサの出力状態と制御装置の制御内容を説明する図である。
【図8】エネルギー変換ユニットの設置例を示す斜視図である。
【図9】エネルギー変換装置を利用した本発明に係る波力発電装置の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るエネルギー変換装置を示す。このエネルギー変換装置は、基本的な構成要素として吸気管3と送気管5を備えたシリンダ1、フロート8、ピストン10を有し、第1係留手段9及び第2係留手段11を用いて水面WL上に浮上させて、水面の上下による波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換するものである。シリンダ1、フロート8、ピストン10、第1係留手段9及び第2係留手段11により一つのエネルギー変換ユニットUが構成されている。
【0041】
シリンダ1は、下面に開口し、上部に空気室2を有し、空気室の天井壁に吸気口と吐気口が設けられ、吸気口には吸気管3が接続され、その吸気管3には逆止め弁4が取付けられている。吐気口には送気管5が接続され、その送気管5には逆止め弁6及び電磁弁7が取付けられている。
【0042】
フロート8は、シリンダ1の長手方向中間部における外周に固着されている。フロート8は、FRPで平面形状が円形その他の多角形の中空ドーナツ状又は中に発泡スチロールを充填したドーナツ状に形成されていて、水平な水面WL上に安定して浮いてシリンダ1を垂直状態に支持することができる。
【0043】
送気管5は、フロート8が波により揺れても安定して支持されるようにフロート8の上面にバンドやフック等(図示せず)等の固定手段で固定されているが,フロート8から外方に延びる部分5aはフロート8に荷重をかけないように、また、任意の方向に延びることができるように可撓性と浮力を有することが好ましい。送気管5の長手方向に間隔を置いて適当な大きさの浮き(図示省略)を付加することが望ましい。
【0044】
シリンダ1及びフロート8を定位置において水面WLの上下動に追随して上下動可能に海底Bに係留する手段(第1係留手段)9が、シリンダ1又はフロート8に取り付けられている。第1係留手段9は、耐水性のワイヤーロープ、ボールチェーン、カーボンファイバー製ロープ等9aの一端をシリンダ9bに結合し,他端を海底に沈めた例えばテトラポ
ット(商標)等のアンカー9cに取付けたリング9dに結合し,そのロープの中間位置にロープの波による遊動を抑制するための重り9eを取り付けて構成されている。そして、好ましくは、第1係留手段9は、少なくとも3個を、ロープ9aをシリンダ1の中心から放射方向に延長し、シリンダの円周方向に等間隔で配設し、アンカー9cを海底に静置して、エネルギー変換ユニットUをいかなる方向の風に対しても定位置に保持できるように係留している。
【0045】
シリンダ1の中には、下面の開口からピストン10がシリンダの軸方向に相対移動自在に挿入されている。ピストン10は海水に対して十分な浮力を有するようにFRP製中空体で成形されている。そして、ピストン10の下面にピストンを平均水位に対して所定の係留高さにおける水中に係留する手段(第2係留手段)11が取り付けられている。第2係留手段11は、風によるシリンダ1の移動に追随して移動できるようにロープ9aと同様のロープ11aの一端をシリンダ1の真下の海底に沈めた例えばテトラポット(商標)
等のアンカー11bに取付けたリング11cに結合し,そのロープ11aの他端をピスト
ン10に取り付けたウィンチ12に結合して構成されている。
【0046】
ウィンチ12は、シリンダ1に取り付けられた後述される制御手段とともにピストン係留高さ調整手段を構成し、その制御手段により制御されて、一方向回転によりロープ11
aの長さを長くしたり,逆方向回転によりロープ11aの長さを短くしたりして、そのロ
ープ長の調整によりピストン10の水中の係留高さ位置を、シリンダとの関係において常に一定の範囲内に存在するように調整作用を行うように構成されている。これにより、後述のように、シリンダ1とピストン10と相対移動による空気室2での圧縮空気の生成を可及的に高効率で行うことが可能になっている。
【0047】
ピストン10の係留高さ調整時及びシリンダ1の水面の変化に追随する上下動時は,ピストン10がシリンダ1に対して相対移動する。この相対移動を円滑にできるようにするため、図3〜図5に示すように、ピストンガイド手段が備えられている。このピストンガイド手段は、ピストンの外周面に上下2段のそれぞれにおいて少なくとも3個の凹部13を円周方向に等間隔に形成し,各凹部にガイドローラ14をそのガイドローラの外周の一部がピストンの外周面から突出するように挿入し,軸15により回転自在に支持して構成されている。軸15は耐食性に優れたステンレス製であり、ガイドローラ14は、含水して潤滑性を備えるため潤滑油が不要なカーボン製のコア14aの外周に樹脂製のリング14bを被覆したものが望ましい。
【0048】
シリンダ1の上部には、ピストン位置検知手段16が取付けられている。このピストン位置検知手段16は、シリンダの高さ方向に所定の距離、例えば10cmずつを隔てて取り付けたいずれも既知の近接センサからなる下位センサS1、上位センサS2、上限センサS3と、ピストン10の上端部付近の外周面に埋設された磁性バンドからなる被検知部材

とからなっている。被検知部材Aの外面はピストンの外周面と面一に設けられている。
被検知部材Aを環状の磁性バンドとするのは、ピストンがシリンダに対して軸周りに周ることがあっても検知能力を維持するためである。
【0049】
そして、被検知部材Aは、図6(a)に示すように、下位センサS1と上位センサS2の両方に同時に接近してオンさせる例えば12cmの幅(高さ)を有する。下位センサS1

上位センサS2、上限センサS3の出力は、図1及び図3に示すように、シリンダ1の上部に設けられた制御装置17に入力されるように構成されている。制御装置17は、図6(a)に示すように、第1タイマーT1,第2タイマーT2と、電子回路18と、リレーR
とで構成することができる。電子回路18は、アンドゲート回路やナンドゲート回路AND1〜AND5、NAND1、オアゲート回路OR1,OR2の組み合わせで構成されている。
【0050】
タイマーT1は、当該エネルギー変換ユニットUの設置位置における波の平均周期に合わせて出力し、その出力をオア回路OR1経由でアンドゲート回路AND1,AND2に入力することにより、ピストン位置検知手段16のうちの第2センサ、すなわち、下位センサS1と上位センサS2のピストン位置検知に基づくウィンチ12によるピストン高さの一定範囲への保持動作を、当該エネルギー変換ユニットUの設置位置における波の平均周期に合わせて行なわせるためのものである。すなわち、タイマーТ1は、シリンダ1及びフロート8が波の底(谷)に達した時に下位センサS1及び上位センサS2を能動化するように作用する。そして、その時のピストンの係留高さ位置に応じて、すなわち、その時の下位センサS1と上位センサS2の出力条件に応じて、各ゲート回路AND1〜AND5、NAND1、オアゲート回路OR2より、ウィンチ12に上昇制御信号Sa、停止制御信号Sb、下降制御信号Scを出力し、これにより、シリンダ1及びフロート8が波の底に達した時に、ビストン10の被検知部材Aが下位センサS1と上位センサS2を同時にオンさせる係留高さ位置、すなわち、その後上昇するシリンダの空気質の容量が最大になる位置にピストンを保持するようになっている。
【0051】
ピストンの位置及び下位センサS1と上位センサS2との位置関係、並びに下位センサS1
と上位センサS2の出力条件と制御装置17の制御内容は、図7Aと図7Bの表に示すと
おりである。また、上限センサS3が被検知部材Aを検知したときは、制御装置17は、送気管5の電磁弁7を閉じるように構成されている。
制御装置17は、電子回路又は電気回路で構成される他、各センサS1〜S3からの出力を入力して論理演算して所定の条件が満たされたときに上記上昇制御信号Sa、停止制御信号Sb、下降制御信号Sc又は電磁弁遮断制御信号を出力する1チップマイクロコンピュータで構成することもできる。
【0052】
制御装置17及びウィンチ12の電源は、陸上の商用電源を送電線で供給してもよいし、シリンダ1に太陽光発電機(図示省略)及び/又は風力発電機(図示省略)を取付けて

その太陽光発電機又は風力発電機から定電圧電源を制御装置17及びウィンチ12に供給してもよいる。図1,2において、17aは制御装置17からウィンチ12に制御信号を
送るケーブルである。
【0053】
上記構成による作用を引き続き説明する。
図1に示すように、海水面WLが上昇するときは、これに付随してフロート8及びシリンダ1も上昇するが、ピストン10はその浮力に抗して第2係留手段11により定位置に固定されているため、シリンダ1の空気室2に吸気管3を経て外気が吸い込まれる。
【0054】
続いて、図2に示すように、海水面WLが下降するときは、これに付随してフロート8及びシリンダ1も下降するが、ピストン10はその浮力及び第2係留手段11により定位置に固定されているため、シリンダ1とピストン10の相対移動により空気室2内の空気が圧縮され、その際は逆止め弁4が吸気管3からの排気を阻止し、逆止め弁6は送気管5からの排気を許すので、空気室2内の圧縮空気が送気管5を経てその先端に向けて送られる。
【0055】
後続する波により水面が上がるときは前回と同様にして上昇するシリンダ1の空気室2に吸気され、その水面が下がるときは前回と同様にして下降するシリンダ1とピストン10の相対的移動により空気室内の圧縮空気が送気管5に送られ、その先端から吐出される。
【0056】
そして、シリンダ1が波の底に達する際に、ピストン位置検知手段16の上限センサS3
がピストンの被検知部材Aを検知したときは、送気管5の電磁弁7が閉じられるため、ピストン10はシリンダ1に対してそれ以上上昇することが阻止されるので、ピストン10がシリンダ1の天井壁に衝突して破損することが有効に防止される。
【0057】
また、シリンダ1が波の底に達したときは、第1タイマーТ1がピストン位置検知手段の下位センサS1及び上位センサS2を能動化するため、その時のピストン10が下位センサS1及び上位センサS2を同時にオンする所定の係留高さに存在しないときは、制御装置17がウィンチ12を制御して、第2係留手段11のロープ11aの長さを調整し、ピストン10が所定の係留高さ位置に到達するまで移動させる。移動させた後は、次の波の底が来るまでピストンの係留高さ位置が保持される。
【0058】
上記実施の形態においては、制御装置17の第1タイマーT1に当該エネルギー変換ユニットUの設置位置における波の平均周期を記憶させ、シリンダ1及びフロート8が波の底に達した時に下位センサS1及び上位センサS2を能動化するように作用し、その時のピストンの係留高さに応じて、すなわち、その時の下位センサS1と上位センサS2の出力条件に応じて、ビストン10の被検知部材Aが下位センサS1と上位センサS2を同時にオンさせる係留高さにピストンを下降させ又は上昇させることにより、ピストンのシリンダに対する相対移動による圧縮空気生成効率を高めるようにした。波の高さは、既述したように、潮の干満時あるいは台風時等には特に大きく変化する。このような場合にも、波力エネルギーの空気圧エネルギーへの変換効率を高くするため、好ましい実施の形態においては、制御装置17に第2タイマーT2を備え、その第2タイマーT2に当該年の年間干潮時刻を記憶させ、干潮時刻が到来する度に第2センサ(下位センサS1及び上位センサS2)を能動化し、その時の第2センサ下(下位センサS1と上位センサS2)の出力条件に応じて、ピストン10の被検知部材Aが下位センサS1と上位センサS2を同時にオンさせる係留高さにピストンを下降させ又は上昇させるように、ピストン係留高さ調整手段が構成されている。
【0059】
干潮時刻に関しては、第2タイマーT2を用いることに代えて、気象庁等が提供する潮

干満情報に基づいて干潮情報を制御装置17に送信し、制御装置はこれを受信してピストン係留高さ調整手段を駆動するように構成することもできる。台風、低気圧等の周期性のない悪天候に対しても、気象通報に基づいて同様の方法でピストン係留高さ調整を行なうことが可能である。第2タイマーT2は、不可欠の要素ではない。
【0060】
図8は第1の発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態においては、エネルギー変換ユニットU1、U2の送気管5の先端を、例えばバージ又は桟橋あるいは防波堤等Pに設置した圧縮空気貯蔵タンク19に接続して、エネルギー変換ユニットU1、U2で生成された圧縮空気を一旦圧縮空気貯蔵タンク19に貯蔵し、その後、使用目的に応じて供給する例が示されている。20はエネルギー変換ユニットU1、U2に電源を供給する電源ボックスであり、電源ボックス20から各エネルギー変換ユニットU1、U2に送電線21が延長されている。なお、シリンダ1に太陽電池を設けた場合は、送電線21が不要になる。
【0061】
圧縮空気貯蔵タンク19は、図9に例示するように、収容された圧縮空気に対して例えばコイルばね19a等を用いて一定の圧力を常時付与する隔壁19bを備えたものであることが望ましい。それにより、圧縮空気貯蔵タンク19に1個のエネルギー変換ユニットU1のみを接続した場合は、圧縮空気が断続的に送られてくるが、圧縮空気貯蔵タンク1

からは、圧力が安定した圧縮空気を供給することができる。
【0062】
また、エネルギー変換ユニットを複数個U1,U2、一つが波の頭に存在する時に他のものは波の谷に存在するように、波の進行方向に隔てて設置する場合は、各エネルギー変換ユニットU1、U2から時間差をもって圧縮空気が圧縮空気貯蔵タンク19に送られるので、圧縮空気貯蔵タンク19内の圧力の変動幅を緩和することができる。
【0063】
圧縮空気貯蔵タンク19に一端が接続された吐出管22の先端にタービンその他、圧縮空気により回転される回転機械(図示省略)を接続することにより、空気圧エネルギーをさらに回転エネルギー又は機械エネルギーに変換して、任意のワークを行なうことに利用することができる。
【0064】
図9は、本発明に係るさらに他の実施の形態としての波力発電装置を示す。この実施の形態は、エネルギー変換ユニットUの送気管5の先端に接続された圧縮空気貯蔵タンク19の吐出管22にタービン23を接続し、そのタービンの出力軸に発電機24のロータを接続して、エネルギー変換ユニットUで生成された圧縮空気によりタービン23を回転させ、さらに発電機24を回転して発電するようにしたものである。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、海に限らず、比較的大きな水位の変化が発生する湖、池、沼、川などでの波力エネルギーの空気圧エネルギーへの変換又はそれを利用した波力発電にも適用可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 シリンダ
2 空気室
3 吸気管
5 送気管
4,6 逆止め弁
7 制御装置
8 フロート
9 第1係留手段
10 ピストン
11 第2係留手段
12 ウィンチ(ピストン係留高さ調整手段)
14 ガイドローラ
15 軸
17 制御装置
19 圧縮空気貯蔵タンク
23 タービン
24 発電機





【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に開口し、空気室を形成するシリンダと、そのシリンダの外周に固定され、シリンダの上部が水面に浮上するように浮力を与えるフロートと、前記シリンダを水面の変化の範囲内で昇降可能かつ揺動可能に係留する第1係留手段と、前記シリンダ内に軸心方向に摺動自在に嵌合された浮力を有するピストンと、そのピストンを前記浮力に抗して水中の定位置に揺動可能に係留する第2係留手段と、前記シリンダの空気室の上部に設けられた吸気口を外部に連通し、逆止め弁を備えた吸気管と、前記シリンダの空気室の上部に設けられた排気口に結合され、逆止め弁と電磁弁を備えた送気管と、前記ピストンが前記シリンダの水深方向の移動により空気室の上限位置に接近したことを検出する第1センサと、前記第1センサの出力により前記電磁弁を閉じる第1制御手段とを備えて、波力エネルギーを空気圧エネルギーに変換することを特徴とするエネルギー変換装置。
【請求項2】
ピストンが上限位置の直前の定位置に存在するか否かを検出する第2センサと、第2係留手段によるピストンの係留高さを調整するピストン係留高さ調整手段と、波又は潮の干満により水面が最低になる所定周期において前記第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御する第2制御手段とを付加したことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項3】
第2制御手段は、通常の波の底が最低になる所定周期において前記第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するほか、干潮の周期に応じて前記係留高さ調整する手段にピストンの係留高さが干潮時の水面高さに対応するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載のエネルギー変換装置。
【請求項4】
第1係留手段は、一端がシリンダに結合され、かつ他端がアンカーに結合されたロープで構成され、少なくとも3個の第1係留手段がそれらのロープをシリンダから放射方向に延長し、前記アンカーを海底に静置して使用されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー変換装置。
【請求項5】
各ロープには、その中間位置に波による不要な遊動を抑止するため、重りを吊るしたことを特徴とする請求項4に記載のエネルギー変換装置。
【請求項6】
送気管のフロートから外側に伸長する部分は、可撓性と浮力を有するものあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエネルギー変換装置。
【請求項7】
送気管がその先端にバージ等の船体の甲板、桟橋又は防波堤に設置された圧縮空気吐出口を有する圧縮空気貯蔵タンクに接続可能な構造を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエネルギー変換装置。
【請求項8】
前記送気管の先端又は圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口に、圧縮空気により駆動される回転機械を接続したことを特徴とする請求項7に記載のエネルギー変換装置。
【請求項9】
上記エネルギー変換装置は、フロート付きシリンダ、ピストン及び第1、第2係留手段により一つのエネルギー変換ユニットを構成し、複数個のエネルギー変換ユニットを波の進行方向に適宜の間隔を置いて設置し、各エネルギー変換ユニットの送気管を一つの圧縮空気貯蔵タンクに接続してあることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のエネルギー変換装置。
【請求項10】
請求項1に係る発明のエネルギー変換装置における送気管の先端又は請求項7に係る発明のエネルギー変換装置における圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口にタービンを結合し、そのタービンにより発電機を回転させるように構成したことを特徴とする波力発電装置。
【請求項11】
ピストンが上限位置の直前の定位置に存在するか否かを検出する第2センサと、第2係留手段によるピストンの係留高さを調整するピストン係留高さ調整手段と、波又は潮の干満により水面が最低になる所定周期において前記第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御する第2制御手段とを付加したことを特徴とする請求項10に記載の波力発電装置。
【請求項12】
第2制御手段は、エネルギー変換装置の設置場所における通常の波の底が到達する平均周期において前記第2センサを能動化し、その第2センサの出力により前記ピストンが前記上限位置の直前の定位置に存在するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するほか、潮の干満の周期に応じて前記ピストンの係留高さが干潮時の水面高さに対応するように前記ピストン係留高さ調整手段を制御するものであることを特徴とする請求項11に記載の波力発電装置。
【請求項13】
第1係留手段は、これを一端がシリンダに結合され、かつ他端がアンカーに結合されたロープで構成し、少なくとも3本のロープをシリンダから放射方向に延長させて、アンカーを海底に静置することを特徴とする請求項10又は11に記載の波力発電装置。
【請求項14】
各ロープには、その中間位置に波による不要な遊動を抑止するため、重りを吊るしたことを特徴とする波力発電装置。
【請求項15】
送気管のフロートから外側に伸長する部分は、可撓性と浮力を有するものであることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の波力発電装置。
【請求項16】
送気管は、その先端がバージ等の船体の甲板、桟橋又は防波堤に設置された圧縮空気貯蔵タンクに接続され、その圧縮空気貯蔵タンクの圧縮空気吐出口にタービン及び発電機が接続されていることを特徴とする請求項10ないし15のいずれか1項に記載の波力発電装置。
【請求項17】
フロート付きシリンダ、ピストン及び第1、第2係留手段により一つのエネルギー変換ユニットを構成し、複数個のエネルギー変換ユニットを波の進行方向に適宜の間隔を置いて設置し、各エネルギー変換ユニットの送気管を一つの圧縮空気貯蔵タンクに接続してあることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の波力発電装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−21559(P2011−21559A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168007(P2009−168007)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(509202190)株式会社大和電業社 (1)
【Fターム(参考)】