説明

エレクトロルミネッセンス蛍光体およびエレクトロルミネッセンス素子、並びにそれらを製造するためのスパッタリングターゲット

【課題】発光効率が高められ、高い輝度を有する薄膜型のエレクトロルミネッセンス蛍光体を提供する。
【解決手段】本発明のエレクトロルミネッセンス蛍光体は、Mnを含有するZnS系膜からなるエレクトロルミネッセンス蛍光体において、Bを更に含有している。ZnSの全質量に対し、Mnを0.2〜2質量%、およびBを0.001〜0.30質量%含有している。上記エレクトロルミネッセンス蛍光体の膜厚は、が10nm以上5000nm以下であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載表示機や情報機器のディスプレイ、または蛍光体センサーなどに使用されるZnS系のエレクトロルミネッセンス蛍光体に関するものである。さらに本発明は、前記蛍光体を含むエレクトロルミネッセンス素子、および前記蛍光体を製造するためのスパッタリングターゲットも提供する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロルミネッセンス(以下「EL」と略称することがある。)は、蛍光体が電界によって励起されて、励起エネルギーを特定波長の光として放出する現象である。このELを利用したディスプレイ(ELディスプレイ)は、液晶と違ってバックライトを必要としない、自発光物質によるディスプレイとして注目されている。ELディスプレイに用いられる蛍光体としては、無機蛍光体および有機蛍光体が挙げられる。
【0003】
無機蛍光体としては、ZnS系蛍光体が汎用されている。ZnSは直接遷移型化合物半導体の一つであり、可視光領域の光に対して透明であって、適切な不純物の添加により発光効率の高い光放射再結合中心を容易に形成できるためである。ZnS系蛍光体は、製造方法などの違いによって粉末型蛍光体と薄膜型無機蛍光体に大別される。
【0004】
前者の粉末型蛍光体としては、例えば、ZnSにCu、Cl、Al、Agなどを添加したZnS系蛍光体が挙げられ(特許文献1および2を参照)、ZnS−Cu−Cl蛍光体が主流である。この蛍光体は、ZnSに、1質量%以下のCuおよびClを添加した後、1000℃以上で加熱処理して製造されるものであり、波長365nm近傍の紫外線を照射すると緑色の蛍光を発することが知られている。EL素子には、約10〜100μmの粉末型ZnS−CuCl蛍光体が利用されている。しかし、粉末型蛍光体を使用するEL素子は、表示にむらが生じやすいという欠点を有する。
【0005】
一方、後者の薄膜型蛍光体としては、ZnS−Mn蛍光体が代表的である。薄膜型のZnS−Mn蛍光体は、主に、真空蒸着やスパッタリングで成膜され(例えば、特許文献3および4を参照)、橙色の蛍光を示すことが知られている。特に、スパッタリング法で成膜された薄膜型蛍光体は、スパッタリングターゲットの成分組成とほぼ同一の組成が得られ、表示むらが少ないなどの利点を有している。しかし、薄膜型ZnS−Mn蛍光体は、粉末型蛍光体と比べると輝度がやや劣る。特に、スパッタリングによって成膜した薄膜型ZnS−Mn蛍光体は、良好な輝度が得られないという欠点を有している。
【特許文献1】特開2006−52250号公報
【特許文献2】特開2005−126465号公報
【特許文献3】特開2006−511046号公報
【特許文献4】特開平8−96966号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光効率が高められ、高い輝度を有する薄膜型のエレクトロルミネッセンス蛍光体およびエレクトロルミネッセンス素子、並びにそれらを製造するためのスパッタリングターゲットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成し得た本発明のエレクトロルミネッセンス蛍光体は、Mnを含有するZnS系膜からなるエレクトロルミネッセンス蛍光体において、Bを更に含有し、ZnSの全質量に対し、Mnを0.2〜2質量%、およびBを0.001〜0.30質量%含有することを特徴とするものである。
【0008】
本発明において、BとMnの質量比(B/Mn)は1未満であることが好ましい。
【0009】
本発明の蛍光体は、膜厚が10nm以上5000nm以下の薄膜型蛍光体であることが好ましく、スパッタリング法によって成膜されたものであることがより好ましい。
【0010】
本発明には、上記蛍光体を含むエレクトロルミネッセンス素子も包含される。
【0011】
上記課題を達成し得た本発明のスパッタリングターゲットは、上記のエレクトロルミネッセンス蛍光体を製造するためのターゲットであって、ZnSの全質量に対して、0.2〜2質量%のMnおよび0.001〜0.30質量%のBを含有するZnS系合金からなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のエレクトロルミネッセンス蛍光体は、母材であるZnSに所定量のMnおよびBの両方を含有するZnS系薄膜から構成されているため、高い輝度を示すことができる。本発明によれば、スパッタリング法で成膜しても充分な輝度を発揮するので、成分均一性に優れた大面積向けの緻密な薄膜型蛍光体として、大型ディスプレイなどの製造に好適に用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明のエレクトロルミネッセンス蛍光体(EL蛍光体)は、ZnSにMnを含有する従来のZnS−Mn薄膜において、B(ホウ素)を所定量含有したところに特徴がある。本発明者の検討結果によれば、ZnS−MnにBを添加すると、Bを添加しない場合に比べ、高い輝度が得られることが判明した。しかも、B添加による輝度向上作用は、ZnSに添加しても発揮されず、Mnを含むZnS−Mnに添加した場合に顕著に発揮されることも判明し、本発明を完成した。
【0014】
(EL蛍光体)
本発明のZnS−Mn−B蛍光体は、ZnSの全質量に対し、0.2〜2質量%のMnおよび0.001〜0.30質量%のBを含有している。本発明の蛍光体は、橙色の蛍光を示し、これはMnの内殻遷移に由来するものと考えられる。
【0015】
まず、Mnは、ZnSの全質量に対して0.2〜2質量%の範囲で含まれている。Mnは、ZnS系蛍光体の発光を促進する付活剤として通常添加される成分であり、高い発光輝度を得るためにMn量の下限を0.2質量%とする。ただし、Mn量が過剰になると、蛍光体自体が着色し、観測される発光量が低下するため、上限を2質量%とする。好ましいMn量は、0.3質量%以上1.5質量%以下であり、より好ましくは、0.5質量%以上0.8質量%以下である。
【0016】
Bは、本発明を特徴付ける成分であり、これまで、ZnS−Mn系EL蛍光体にBを添加した例は知られていない。後記する実施例に示すように、Bはそれ自体、発光しないが、ZnS−Mn蛍光体にBを添加したZnS−Mn−Bでは、Bを含有しない従来のZnS−Mn蛍光体に比べて蛍光が強まり、蛍光体の全面から発光が観測されるようになった。このことから、Bは、蛍光を妨げるZnSの欠陥を修復することによって蛍光を強める「蛍光促進作用」を有していると推察される。このようなBの作用は、ZnSの全質量に対し、0.001質量%以上(好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上)添加することによって有効に発揮される。ただし、B量が過剰になると、かえって蛍光が弱まり、基板端部の側面でしか発光しなくなる。そこで、B量は、ZnSの全質量に対して、0.30質量%以下(好ましくは0.20質量%以下、より好ましくは0.15質量%以下)と定めた。
【0017】
本発明のZnS−Mn−B蛍光体において、BとMnの質量比(B/Mn)は1未満である、換言すれば、Bの含有量はMnよりも少ないことが好ましい。Bの含有量がMnと同じか、Mnよりも多くなると、Bは、上述した「蛍光促進元素」として機能するのではなく、逆に蛍光を弱める「不純物元素」として作用するようになるからである。B添加による蛍光促進作用を有効に発揮させるためには、B/Mnの比は小さいほど良く、例えば、0.9以下であることがより好ましく、0.7以下であることが更に好ましい。なお、B/Mnの比の下限は特に限定されないが、おおむね、0.01であることが好ましい。
【0018】
本発明のEL蛍光体は、MnおよびBを上記の範囲で含有するものであり、残部は、実質的にZnSである。但し、本発明の蛍光体は、製造条件等によって混入される不可避不純物を含んでいても良い。
【0019】
ここで、母材成分であるZnSは、ZnとSの合計量に対するSの比率が厳密に0.5(すなわち、Zn:S=1:1)である必要はなく、おおむね、0.45〜0.28の範囲内であることが好ましい。後記するように、本発明の蛍光体を構成するZnS−Mn−B薄膜は、好ましくは、スパッタリング法によって成膜されるが、ZnSは成膜中に分解し易く、S成分は蒸発して減少する傾向にある。よって、スパッタリング法によって成膜された上記薄膜におけるZnとSの比率は、厳密には1:1とはならずSの比率が少なくなるが、上記の範囲内であれば、本発明の作用に影響を及ぼさないことを確認している。
【0020】
本発明のEL蛍光体は、薄膜型であっても、特にスパッタリング法で成膜されたものであっても、充分な蛍光を示すことができる。充分な蛍光を確保するためには、蛍光体の膜厚は厚いほど良く、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは300nm以上である。しかし、蛍光体の膜厚が厚くなると、表面荒れによって、発光にむらが生ずることがある。また、膜厚が厚くなりすぎると、内部応力が増大して、薄膜型蛍光体に割れが生じ、基板等から剥離することもある。蛍光体の膜厚の上限は、5000nmであることが好ましく、2000nmがより好ましく、1500nmが更に好ましい。
【0021】
(EL蛍光体の製造方法)
次に、本発明に係るEL蛍光体を構成するZnS−Mn−B薄膜の製造方法について説明する。上記の薄膜は、スパッタリング法、真空蒸着法などの物理的蒸着法で成膜することができるが、特に、スパッタリング法で成膜することが好ましい。スパッタリングの中でもRFマグネトロンスパッタリング法が推奨される。
【0022】
スパッタリング法とは、基板と、薄膜材料と同一の材料から構成されるスパッタリングターゲット(ターゲット材)との間でプラズマ放電を形成し、プラズマ放電によってイオン化させた気体をターゲット材に衝突させることによってターゲット材の原子をたたき出し、基板上に堆積させて薄膜を作製する方法である。スパッタリング法は、真空蒸着法とは異なり、ターゲット材とほぼ同じ組成の薄膜を形成できるというメリットを有している。
【0023】
以下、本発明に用いられるスパッタリングターゲットの好ましい作製方法(粉末焼結法)について説明する。
【0024】
まず、原料であるZnS、Mn,Bの粉末を用意し、ZnSに対し、MnおよびBの含有量が適切に制御された混合物を調製する。ZnSに添加されるMnおよびBの量は、前述した薄膜と同じであり、ZnSに対し、Mn量を0.2質量%以上(好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上)、2質量%以下(好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下)とし、B量を0.001質量%以上(好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上)、0.30質量%以下(好ましくは0.20質量%以下、より好ましくは0.15質量%以下)とする。
【0025】
本発明に用いられる混合装置は限定されず、例えば、ボールミル、ロッドミル、V型混合機などの公知の混合装置を使用できる。混合時間は、混合物を均一に混合できるよう、混合物の量などに応じて適宜調整すれば良い。
【0026】
次に、上記の混合物を、例えば1t/cmの金型プレス成形機などを用いて成形して厚さ約5〜10mmの成形物を得た後、焼結することによってターゲットを得る。焼結条件は特に限定されず、例えば、不活性ガス(Ar、Nなど)雰囲気下で、約850〜1300℃で約1〜5時間行うことが好ましい。
【0027】
このようにして得られるスパッタリングターゲットは、上記ZnS−Mn−B薄膜からなるEL蛍光体と実質的に同じ組成を有している。
【0028】
次に、上記のスパッタリングターゲットを用い、スパッタリング法によってZnS−Mn−B薄膜を成膜する。スパッタリング法の詳細は特に限定されず、例えば、DCスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、反応性スパッタリング法などの通常用いられるスパッタリング法を採用することができる。本発明の薄膜をRFマグネトロンスパッタリングで成膜するときの好ましい条件は以下の通りである:
基板の温度:300℃〜室温
スパッタリングガス:Ar
ガス圧 :2〜10mTorr
印加電力:1〜10W/cm2
【0029】
(EL素子およびその製造方法)
本発明には、上記の薄膜蛍光体を含むEL素子も包含される。EL素子は、上記の薄膜蛍光体の層(発光層)の両側を電極(陰極、陽極)で挟んだサンドイッチ構造を有しており、当該サンドイッチ構造が基板上に形成されている。本発明のEL素子の構成および製造方法は、例えば、前述した特許文献1〜4に記載されている従来既知のものを採用することができる。
【0030】
前述したように、本発明では、スパッタリング法によって上記の発光層を成膜することが好ましいが、成膜後の加熱条件は、不活性雰囲気(例えば真空雰囲気またはAr等の不活性ガス雰囲気、好ましくは真空雰囲気)中で加熱処理を行うことが好ましい。例えばスパッタリング後に、真空雰囲気中において200〜500℃(好ましくは300〜450℃)で10〜120分間(好ましくは30〜60分間)、加熱処理を行うことが推奨される。
【実施例】
【0031】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0032】
実施例1
本実施例では、Mn量およびB量が異なる種々の薄膜試料を作製し、ブラックライトを照射して蛍光状態などを比較検討した。
【0033】
詳細には、原料であるZnS粉末、金属Mnおよび単体Bを用意し、表1に示す比率で混合した。比較のため、MnおよびBを含まない例、Mnのみを含む例、Bのみを含む例も用意した。
【0034】
次に、上記の混合物を金型プレス成形機で成形し、厚さ7mmの成形体を得た後、Ar雰囲気下にて1000℃で2時間焼成することによって、直径30cmの丸型スパッタリングターゲットを製造した。
【0035】
このようにして得られたスパッタリングターゲットを用い、マグネトロンスパッタリング(スパッタリングガス:Ar、ガス圧:2mTorr、RF放電、印加電力:2W/cm2)によって薄膜をガラス基板(コーニング社製:♯1737)に成膜した。膜厚は、スパッタリング時間を90秒〜30分の範囲内に制御することによって調整した。次いで、薄膜が成膜された上記基板を、真空雰囲気下、300℃で30分間加熱処理し、加熱後の組成をICP法で分析した。表1に、加熱後の薄膜試料の組成(ZnSに対するMnおよびBの量、並びに、S/(ZnS+S)の比)、および膜厚を示す。
【0036】
(蛍光特性評価)
得られた薄膜試料に波長340nm〜350nmの紫外線を含むブラックライト(最大強度波長:352nm)を照射し、蛍光の有無を目視で観察し、表1のNo.2(Bを含まない従来のZnS−Mn薄膜蛍光体)との比較で蛍光状態を評価した。評価基準は以下のとおりである。また、蛍光状態のほかに、表示むらや剥離、着色の程度も観察した。
◎:明るい全面発光
○:やや明るい全面発光
△:ガラス基板の端部でのみ発光
×:発光なし
【0037】
これらの結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
ZnSのみを含有するNo.1、およびMnを含有しないNo.3(ZnS−0.1質量%B)では、発光が確認できなかった。また、Bを含有しない従来例のNo.2(ZnS−0.5質量%Mn)では、ガラス基板側面の端部でしか発光しなかった。
【0040】
これに対し、MnおよびBの両方を本発明の範囲で含有するNo.4〜8および10〜13は、良好な蛍光状態を示し、表示むらや剥離もなく、着色も良好であった。これに対し、B量が過剰であるNo.9は、基板側面の端部でしか発光せず、一方、Mn量が過剰であるNo.16は、蛍光体自体が着色し、発光も弱かった。また、膜厚が厚いNo.15は発光するものの、剥離が多数生じた。また、No.14は、膜厚が厚いために点状の表示むらが生じた。
【0041】
Bの添加効果は、特に、No.2、4〜9を対比すると明らかである。これらは、ZnS−0.5質量%MnにB量を0.01〜0.35質量%の範囲内で含む薄膜(膜厚600nm)の例であるが、Bを含まないNo.2に比べ、B量を本発明の範囲で含有するNo.4〜8は良好な蛍光状態を示している。また、B量が本発明の範囲を超えるNo.9では、蛍光状態が低下した。Bの含有量と蛍光状態を検討すると、蛍光状態は、おおむね、Bの含有量が多くなるにつれて良好になる傾向にあり、0.04質量%程度(No.5)で飽和状態にあり、0.20質量%程度(No.8)になると低下する傾向が見られた。
【0042】
実施例2
本実施例では、B添加による発光促進効果を調べるため、Bを本発明の範囲内で含有するZnS−Mn−B薄膜(表1のNo.4)と、Bを含有しない従来例であるZnS−Mn薄膜(表1のNo.2)を用い、カソードルミネッセンス(CL)測定による蛍光特性を調べた。
【0043】
詳細には、上記の各薄膜試料(膜厚はいずれも、600nm)を用いてCL測定を行い、1s当たりのCLフォトン数をカウントした。CLの測定は、電子流:0.3nA、測定時間:500ms、波長300nm〜800nm間の発光波長を1nm間隔で行なった。これらの結果を図1に示す。
【0044】
図1に示されるように、Bを本発明の範囲内で含有するNo.4は、Bを含有しないNo.2に比べ、10倍もの高いCL強度を示した。ただし、これらの最大発光波長はほぼ同じであり、No.2では589nm、No.4では592nmであった。これらの実験結果により、Bは、それ自体発光するのではなく、Mnの発光を促進する発光促進作用を有していることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】表1のNo.2(B含有なし)およびNo.4(本発明例)のカソードルミネッセンス(CL)測定の結果を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Mnを含有するZnS系膜からなるエレクトロルミネッセンス蛍光体において、
Bを更に含有し、
ZnSの全質量に対し、Mnを0.2〜2質量%、およびBを0.001〜0.30質量%含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス蛍光体。
【請求項2】
BとMnの質量比(B/Mn)は1未満である請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス蛍光体。
【請求項3】
膜厚が10nm以上5000nm以下である請求項1または2に記載のエレクトロルミネッセンス蛍光体。
【請求項4】
スパッタリング法によって成膜されたものである請求項1〜3のいずれかに記載のエレクトロルミネッセンス蛍光体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のエレクトロルミネッセンス蛍光体を含むエレクトロルミネッセンス素子。
【請求項6】
ZnSの全質量に対し、Mnを0.2〜2質量%、およびBを0.001〜0.30質量%含有するZnS系合金からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2009−155542(P2009−155542A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337361(P2007−337361)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】