エレベータのドア制御装置
【課題】本発明は、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができるエレベータのドア制御装置を得ることを目的とするものである。
【解決手段】ドアパネル2の開閉を制御するドア開閉制御装置には、ドアパネル2の全開位置及び全閉位置のパルス値が予め登録されている。また、ドア開閉制御装置は、受光器8の検出光の受光位置のパルス値が、無効位置として予め登録されている。さらに、ドア開閉制御装置は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達していない場合、光電センサを有効と判断する。さらにまた、ドア開閉制御装置は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達した場合、光電センサを無効と判断する。
【解決手段】ドアパネル2の開閉を制御するドア開閉制御装置には、ドアパネル2の全開位置及び全閉位置のパルス値が予め登録されている。また、ドア開閉制御装置は、受光器8の検出光の受光位置のパルス値が、無効位置として予め登録されている。さらに、ドア開閉制御装置は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達していない場合、光電センサを有効と判断する。さらにまた、ドア開閉制御装置は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達した場合、光電センサを無効と判断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、出入口の戸袋付近の障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御するエレベータのドア制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータのドア制御装置では、出入口の戸袋付近(出入口柱近傍)を通る光軸が監視され、この光軸が遮断されることによって、乗客を含めた戸袋付近の障害物が検出されて、戸開が停止されることにより、出入口柱とエレベータドアとの間の隙間へ障害物が引き込まれることを防いでいる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−137004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来のエレベータのドア制御装置では、エレベータドアが全開となるまで光軸が監視されているため、エレベータドアが全開になる前に出入口を通ろうとする乗客が誤検出されてしまうことがあり、この誤検出により戸開が停止され、乗客によるかごの乗降が阻害されることがあった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができるエレベータのドア制御装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベータのドア制御装置は、出入口の戸袋付近の障害物を検出する障害物センサ、及びエレベータドアの位置を監視するとともに、障害物センサによる障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御するドア開閉制御部を備え、ドア開閉制御部には、エレベータドアの全開位置及び全閉位置の間で無効位置が設定されており、ドア開閉制御部は、エレベータドアが全閉位置から無効位置に達すると、障害物センサを無効とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明のエレベータのドア制御装置では、障害物センサによる障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御し、エレベータドアが全閉位置から無効位置に達すると、障害物センサを無効とするので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1によるかごドアを示す正面図である。図において、かご1の出入口は、エレベータドアとしての一対のドアパネル2(かごドア)により開閉される。また、かご1の上部には、ドアパネル2の開閉を駆動するドア駆動部3が設けられている。さらに、かご1の出入口には、出入口枠4が設けられている。出入口枠4は、上下方向に延びる一対の縦枠5と、一対の縦枠5の間に設けられ水平方向に伸びる上枠6とを有している。
【0009】
縦枠5のかご床近傍には、ほぼ縦枠5に沿って検出光(光軸)を出射する投光部としての投光器7が埋設されている。上枠6の戸袋の近傍には、投光器7からの検出光を受ける受光部としての受光器(光電センサ本体)8が埋設されている。受光器8は、検出光が途切れると、ドアパネル2の戸袋付近の障害物を検出する。また、受光器8は、戸袋付近の障害物を検出すると、障害物を検出したことを示す障害物検出信号を発生する。投光器7と受光器8とは、障害物センサとしての光電センサを構成している。
【0010】
図2は、図1のドアパネル2の開放状態を示す背面図である。図において、かご1の出入口の上部には、ハンガプレート(桁)9が取り付けられている。ハンガプレート9には、ドアパネル2を吊り下げるハンガレール10が設けられている。ハンガレール10上には、ドアパネル2の上部に取り付けられたハンガローラが回動可能となっている。また、ハンガプレート9の上部には、ドアモータ11が設けられている。ドアモータ11の回転軸には、モータプーリ12が取り付けられている。
【0011】
モータプーリ12には、無端状の第1ベルト13を介して、第1従動プーリ14が接続されている。第1従動プーリ14の回転軸には、第1従動プーリ14と一体となって回転される第1開閉プーリ15が取り付けられている。第1開閉プーリ15には、無端状の第2ベルト16を介して、第2開閉プーリ17が接続されている。第2ベルト16の上辺及び下辺には、一対の吊り手18の一端部がそれぞれ取り付けられている。吊り手18の他端部は、ドアパネル2の上端部に接続されている。これにより、ドアモータ11の駆動力は、第1及び第2ベルト13,16と吊り手18とを介してドアパネル2に伝達され、この駆動力によりドアパネル2が水平方向(戸開・戸閉方向)に移動される。
【0012】
図3は、図1のドアパネル2の開閉を制御するドア開閉制御装置21を示すブロック図である。図において、ドアモータ11の駆動は、駆動制御装置20により制御される。駆動制御装置20は、入力されたゲート信号に基づく大きさの駆動電圧をドアモータ11に出力する駆動電圧出力部(パワー回路)20a、及び入力されたPWM(Pulse Width Modulation)信号に応じて駆動電圧出力部20aにゲート信号を送るゲート信号出力部(ゲート信号発生回路)20bを有している。
【0013】
駆動制御装置20には、ドア開閉制御部としてのドア開閉制御装置(ドア制御マイコン)21が接続されている。ドア開閉制御装置21は、演算処理を行うCPU21a、CPU21aの演算結果等を記憶するRAM21b、ドア開閉制御装置21の動作を行うためのプログラム等が格納されたROM21c、ドアモータ11の回転軸に取り付けられたパルスエンコーダ22からのパルス信号を計数するパルス計数部(パルスカウントユニット)21d、受光器8からの障害物検出信号を受ける入出力部(入出力ポート)21e、及びPWM信号を発生するPWM信号出力部(PWMユニット)21fを有している。
【0014】
また、ドア開閉制御装置21は、かご1の昇降を制御するエレベータ制御装置(図示せず)からの戸開指令及び戸閉指令に応じて、ドアモータ11を駆動するために駆動制御装置20へPWM信号を送る。さらに、ドア開閉制御装置21は、パルスエンコーダ22を介してドアモータ11の回転を監視することにより、ドアパネル2の先端部(反戸袋側の端部)の位置を監視する。
【0015】
図4は、図3のドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、ドア開閉制御装置21には、ドアパネル2の全開位置及び全閉位置のパルス値が予め登録されている。また、ドア開閉制御装置21には、受光器8の検出光の受光位置のパルス値が、無効位置として予め登録されている。
【0016】
さらに、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達していない場合、光電センサを有効と判断し、受光器8からの障害物検出信号を受けると、引き込まれ防止動作を行う。引き込まれ防止動作とは、乗客を含めた障害物がドアパネル2と縦枠5との間の隙間(戸袋)に引き込まれることを防ぐためのドア開閉制御装置21による動作であり、例えばドアパネル2の開放を停止させたり、開放途中のドアパネル2を反転させて閉鎖させたり、かご1内へ音声アナウンスを出力する等の動作である。
【0017】
さらにまた、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達した場合、光電センサを無効と判断し、受光器8からの障害物検出信号を受けてもドアパネル2の開放を継続させる。
【0018】
次に、動作について説明する。図5は、図3のドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、まず、ドア開閉制御装置21は、エレベータ制御装置から戸開指令を受けたかどうかを確認し(ステップS1)、戸開指令を受けるまで待機する。戸開指令を受けると、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始する(ステップS2;戸開開始)。そして、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光器8の受光位置に達したかどうかを確認する(ステップS3)。
【0019】
ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達していない場合、ドア開閉制御装置21は、光電センサを有効と判断し(ステップS4)、ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達するまで待機する。そして、ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達すると、ドア開閉制御装置21は、光電センサを無効と判断し(ステップS5)、ドアパネル2の先端部の位置が全開位置に達すると、戸開動作が終了となる。
【0020】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、光電センサによる障害物の検出状況に応じてドアパネルの開閉を制御し、ドアパネルが全閉位置から受光位置に達すると、光電センサを無効と判断するので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性を向上させることができる。
【0021】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2によるドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、実施の形態1のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置のパルス値が無効位置として予め登録されていたが、実施の形態2のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置から全閉位置へAmm(所定の距離)離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されている。他の構成は実施の形態1と同様である。
【0022】
次に、動作について説明する。実施の形態2のドア開閉制御装置21では、実施の形態1のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光器8の受光位置に達したかどうかを確認するときの動作(図5に示すステップS3)が異なっており、ここでは実施の形態1との違いについてのみ説明する。
【0023】
図7は、実施の形態2によるドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、ドアパネル2の先端部の位置が受光器8の受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に、全閉位置から達したかどうかを確認し(ステップS10)、受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に達していなければ、光電センサを有効と判断し、受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に達していれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0024】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、ドアパネルの先端部が受光位置から全閉位置へAmm離れた位置に、全閉位置から達すると、光電センサを無効と判断するので、光電センサを無効とする範囲を広げることにより、障害物の誤検出をさらに低減させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降をより円滑にさせることができ、乗客の利便性をさらに向上させることができる。
【0025】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。図8は、実施の形態3によるドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、実施の形態2のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置から全閉位置へAmm離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されていたが、実施の形態3のドア開閉制御装置21では、全閉位置から全開位置側へBmm(所定の距離)離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されている。他の構成は実施の形態2と同様である。
【0026】
次に、動作について説明する。実施の形態3のドア開閉制御装置21では、実施の形態2のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が受光器8の受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に、全閉位置から達したかどうかを確認するときの動作(図7に示すステップS10)が異なっており、ここでは実施の形態2との違いについてのみ説明する。
【0027】
図9は、実施の形態3によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から全開位置側へBmm以上離れたかどうかを確認し(ステップS20)、全閉位置から全開位置側へBmm以上離れていなければ、光電センサを有効と判断し、全閉位置から全開位置側へBmm以上離れれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は実施の形態2と同様である。
【0028】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、ドアパネルの全閉位置から全開位置側へ所定の距離離れた位置を無効位置とした場合であっても実施の形態2のエレベータのドア制御装置と同様の効果を得ることができる。
【0029】
また、受光器の受光位置を登録する必要がないので、設計と据付調整の作業とを容易に行うことができ、設置費用を低減させることができる。
【0030】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。実施の形態3のドア開閉制御装置21では、ドアパネル2の先端部が全閉位置から無効位置に達することにより、光電センサを無効と判断していたが、実施の形態4のドア開閉制御装置21では、戸開開始時から、予め登録されたCsec(所定の時間)が経過することにより光電センサを無効と判断する。ここで、実施の形態4のドア開閉制御装置21は、時間を測定するため内部時計を有している。他の構成は実施の形態3と同様である。
【0031】
次に、動作について説明する。実施の形態4のドア開閉制御装置21では、実施の形態3のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から全開位置側へBmm以上離れたかどうかを確認するときの動作(図9に示すステップS20)が異なっており、ここでは実施の形態3との違いについてのみ説明する。
【0032】
図10は、実施の形態4によるドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、戸開開始時からCsec経過したかどうかを確認し(ステップS30)、戸開開始時からCsec経過していなければ、光電センサを有効と判断し、戸開開始時からCsec経過していれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は実施の形態3と同様である。
【0033】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、戸開開始時から所定の時間が経過することにより、光電センサを無効と判断するので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性を向上させることができる。
【0034】
また、無効位置を登録する必要がないので、出入口幅のそれぞれ異なるエレベータ毎に同一の設定で適用可能となり、設計、製造、及び据付調整の作業を容易に行うことができ、製造費用及び設置費用を低減させることができる。
【0035】
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5のドア開閉制御装置21では、ドアパネル2が全開した後の戸閉の途中に、乗客による戸開操作等に応じて再度戸開する(再戸開を行う)場合、光電センサを無効と判断する。他の構成は実施の形態1〜4と同様である。
【0036】
次に、動作について説明する。図11は、実施の形態5によるドア開閉制御装置21の再戸開確認の動作を示すフローチャートである。図において、まず、ドア開閉制御装置21は、戸開動作中であるかどうかを確認し(ステップS41)、戸開動作を開始するまで待機する。戸開動作中であれば、ドア開閉制御装置21は、現在の戸開動作が再戸開動作であるかどうかを確認する(ステップS42)。再戸開動作でない場合(通常の戸開動作の場合)、ドア開閉制御装置21は、光電センサを有効と判断する(ステップS43)。一方、再戸開動作である場合、ドア開閉制御装置21は、光電センサを無効と判断する(ステップS44)。そして、再戸開確認の動作が終了となる。
【0037】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、再戸開動作を行うときに光電センサを無効と判断するので、ドアパネルの再戸開動作が乗客によって認知されていることにより、再戸開時にも乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性をさらに向上させることができる。
【0038】
なお、実施の形態1〜5では、かごドアについて説明したが、この発明は、乗場ドアにも適用できる。また、実施の形態1〜5では、両開き式のエレベータドアについて説明したが、この発明は、片開き式のエレベータドアにも適用できる。さらに、この発明を片開き式のエレベータドアに適用する場合、ドアパネルの枚数は1枚でもよく、高速の戸と低速の戸とを含む複数枚でもよい。
【0039】
さらにまた、実施の形態1〜5では、障害物センサとして光電センサを用いたが、光電センサに限るものではなく、障害物センサとして例えば超音波センサ等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の実施の形態1によるかごドアを示す正面図である。
【図2】図1のドアパネルの開放状態を示す背面図である。
【図3】図1のドアパネルの開閉を制御するドア開閉制御装置を示すブロック図である。
【図4】図3のドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図5】図3のドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2によるドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図7】この発明の実施の形態2によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態3によるドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図9】この発明の実施の形態3によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態4によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態5によるドア開閉制御装置の再戸開確認の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
2 ドアパネル(エレベータドア)、5 縦枠、6 上枠、7 投光器(投光部)、8 受光器(受光部)、21 ドア開閉制御装置(ドア開閉制御部)。
【技術分野】
【0001】
この発明は、出入口の戸袋付近の障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御するエレベータのドア制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータのドア制御装置では、出入口の戸袋付近(出入口柱近傍)を通る光軸が監視され、この光軸が遮断されることによって、乗客を含めた戸袋付近の障害物が検出されて、戸開が停止されることにより、出入口柱とエレベータドアとの間の隙間へ障害物が引き込まれることを防いでいる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−137004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来のエレベータのドア制御装置では、エレベータドアが全開となるまで光軸が監視されているため、エレベータドアが全開になる前に出入口を通ろうとする乗客が誤検出されてしまうことがあり、この誤検出により戸開が停止され、乗客によるかごの乗降が阻害されることがあった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができるエレベータのドア制御装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベータのドア制御装置は、出入口の戸袋付近の障害物を検出する障害物センサ、及びエレベータドアの位置を監視するとともに、障害物センサによる障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御するドア開閉制御部を備え、ドア開閉制御部には、エレベータドアの全開位置及び全閉位置の間で無効位置が設定されており、ドア開閉制御部は、エレベータドアが全閉位置から無効位置に達すると、障害物センサを無効とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明のエレベータのドア制御装置では、障害物センサによる障害物の検出状況に応じてエレベータドアの開閉を制御し、エレベータドアが全閉位置から無効位置に達すると、障害物センサを無効とするので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1によるかごドアを示す正面図である。図において、かご1の出入口は、エレベータドアとしての一対のドアパネル2(かごドア)により開閉される。また、かご1の上部には、ドアパネル2の開閉を駆動するドア駆動部3が設けられている。さらに、かご1の出入口には、出入口枠4が設けられている。出入口枠4は、上下方向に延びる一対の縦枠5と、一対の縦枠5の間に設けられ水平方向に伸びる上枠6とを有している。
【0009】
縦枠5のかご床近傍には、ほぼ縦枠5に沿って検出光(光軸)を出射する投光部としての投光器7が埋設されている。上枠6の戸袋の近傍には、投光器7からの検出光を受ける受光部としての受光器(光電センサ本体)8が埋設されている。受光器8は、検出光が途切れると、ドアパネル2の戸袋付近の障害物を検出する。また、受光器8は、戸袋付近の障害物を検出すると、障害物を検出したことを示す障害物検出信号を発生する。投光器7と受光器8とは、障害物センサとしての光電センサを構成している。
【0010】
図2は、図1のドアパネル2の開放状態を示す背面図である。図において、かご1の出入口の上部には、ハンガプレート(桁)9が取り付けられている。ハンガプレート9には、ドアパネル2を吊り下げるハンガレール10が設けられている。ハンガレール10上には、ドアパネル2の上部に取り付けられたハンガローラが回動可能となっている。また、ハンガプレート9の上部には、ドアモータ11が設けられている。ドアモータ11の回転軸には、モータプーリ12が取り付けられている。
【0011】
モータプーリ12には、無端状の第1ベルト13を介して、第1従動プーリ14が接続されている。第1従動プーリ14の回転軸には、第1従動プーリ14と一体となって回転される第1開閉プーリ15が取り付けられている。第1開閉プーリ15には、無端状の第2ベルト16を介して、第2開閉プーリ17が接続されている。第2ベルト16の上辺及び下辺には、一対の吊り手18の一端部がそれぞれ取り付けられている。吊り手18の他端部は、ドアパネル2の上端部に接続されている。これにより、ドアモータ11の駆動力は、第1及び第2ベルト13,16と吊り手18とを介してドアパネル2に伝達され、この駆動力によりドアパネル2が水平方向(戸開・戸閉方向)に移動される。
【0012】
図3は、図1のドアパネル2の開閉を制御するドア開閉制御装置21を示すブロック図である。図において、ドアモータ11の駆動は、駆動制御装置20により制御される。駆動制御装置20は、入力されたゲート信号に基づく大きさの駆動電圧をドアモータ11に出力する駆動電圧出力部(パワー回路)20a、及び入力されたPWM(Pulse Width Modulation)信号に応じて駆動電圧出力部20aにゲート信号を送るゲート信号出力部(ゲート信号発生回路)20bを有している。
【0013】
駆動制御装置20には、ドア開閉制御部としてのドア開閉制御装置(ドア制御マイコン)21が接続されている。ドア開閉制御装置21は、演算処理を行うCPU21a、CPU21aの演算結果等を記憶するRAM21b、ドア開閉制御装置21の動作を行うためのプログラム等が格納されたROM21c、ドアモータ11の回転軸に取り付けられたパルスエンコーダ22からのパルス信号を計数するパルス計数部(パルスカウントユニット)21d、受光器8からの障害物検出信号を受ける入出力部(入出力ポート)21e、及びPWM信号を発生するPWM信号出力部(PWMユニット)21fを有している。
【0014】
また、ドア開閉制御装置21は、かご1の昇降を制御するエレベータ制御装置(図示せず)からの戸開指令及び戸閉指令に応じて、ドアモータ11を駆動するために駆動制御装置20へPWM信号を送る。さらに、ドア開閉制御装置21は、パルスエンコーダ22を介してドアモータ11の回転を監視することにより、ドアパネル2の先端部(反戸袋側の端部)の位置を監視する。
【0015】
図4は、図3のドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、ドア開閉制御装置21には、ドアパネル2の全開位置及び全閉位置のパルス値が予め登録されている。また、ドア開閉制御装置21には、受光器8の検出光の受光位置のパルス値が、無効位置として予め登録されている。
【0016】
さらに、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達していない場合、光電センサを有効と判断し、受光器8からの障害物検出信号を受けると、引き込まれ防止動作を行う。引き込まれ防止動作とは、乗客を含めた障害物がドアパネル2と縦枠5との間の隙間(戸袋)に引き込まれることを防ぐためのドア開閉制御装置21による動作であり、例えばドアパネル2の開放を停止させたり、開放途中のドアパネル2を反転させて閉鎖させたり、かご1内へ音声アナウンスを出力する等の動作である。
【0017】
さらにまた、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光位置に達した場合、光電センサを無効と判断し、受光器8からの障害物検出信号を受けてもドアパネル2の開放を継続させる。
【0018】
次に、動作について説明する。図5は、図3のドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、まず、ドア開閉制御装置21は、エレベータ制御装置から戸開指令を受けたかどうかを確認し(ステップS1)、戸開指令を受けるまで待機する。戸開指令を受けると、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始する(ステップS2;戸開開始)。そして、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光器8の受光位置に達したかどうかを確認する(ステップS3)。
【0019】
ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達していない場合、ドア開閉制御装置21は、光電センサを有効と判断し(ステップS4)、ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達するまで待機する。そして、ドアパネル2の先端部の位置が受光位置に達すると、ドア開閉制御装置21は、光電センサを無効と判断し(ステップS5)、ドアパネル2の先端部の位置が全開位置に達すると、戸開動作が終了となる。
【0020】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、光電センサによる障害物の検出状況に応じてドアパネルの開閉を制御し、ドアパネルが全閉位置から受光位置に達すると、光電センサを無効と判断するので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性を向上させることができる。
【0021】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図6は、実施の形態2によるドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、実施の形態1のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置のパルス値が無効位置として予め登録されていたが、実施の形態2のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置から全閉位置へAmm(所定の距離)離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されている。他の構成は実施の形態1と同様である。
【0022】
次に、動作について説明する。実施の形態2のドア開閉制御装置21では、実施の形態1のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から受光器8の受光位置に達したかどうかを確認するときの動作(図5に示すステップS3)が異なっており、ここでは実施の形態1との違いについてのみ説明する。
【0023】
図7は、実施の形態2によるドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、ドアパネル2の先端部の位置が受光器8の受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に、全閉位置から達したかどうかを確認し(ステップS10)、受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に達していなければ、光電センサを有効と判断し、受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に達していれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は、実施の形態1と同様である。
【0024】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、ドアパネルの先端部が受光位置から全閉位置へAmm離れた位置に、全閉位置から達すると、光電センサを無効と判断するので、光電センサを無効とする範囲を広げることにより、障害物の誤検出をさらに低減させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降をより円滑にさせることができ、乗客の利便性をさらに向上させることができる。
【0025】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。図8は、実施の形態3によるドア開閉制御装置21のドアパネル2の開放制御を説明するための説明図である。図において、実施の形態2のドア開閉制御装置21では、受光器8の受光位置から全閉位置へAmm離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されていたが、実施の形態3のドア開閉制御装置21では、全閉位置から全開位置側へBmm(所定の距離)離れた位置のパルス値が無効位置として予め登録されている。他の構成は実施の形態2と同様である。
【0026】
次に、動作について説明する。実施の形態3のドア開閉制御装置21では、実施の形態2のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が受光器8の受光位置から全閉位置側へAmm離れた位置に、全閉位置から達したかどうかを確認するときの動作(図7に示すステップS10)が異なっており、ここでは実施の形態2との違いについてのみ説明する。
【0027】
図9は、実施の形態3によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、ドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から全開位置側へBmm以上離れたかどうかを確認し(ステップS20)、全閉位置から全開位置側へBmm以上離れていなければ、光電センサを有効と判断し、全閉位置から全開位置側へBmm以上離れれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は実施の形態2と同様である。
【0028】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、ドアパネルの全閉位置から全開位置側へ所定の距離離れた位置を無効位置とした場合であっても実施の形態2のエレベータのドア制御装置と同様の効果を得ることができる。
【0029】
また、受光器の受光位置を登録する必要がないので、設計と据付調整の作業とを容易に行うことができ、設置費用を低減させることができる。
【0030】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。実施の形態3のドア開閉制御装置21では、ドアパネル2の先端部が全閉位置から無効位置に達することにより、光電センサを無効と判断していたが、実施の形態4のドア開閉制御装置21では、戸開開始時から、予め登録されたCsec(所定の時間)が経過することにより光電センサを無効と判断する。ここで、実施の形態4のドア開閉制御装置21は、時間を測定するため内部時計を有している。他の構成は実施の形態3と同様である。
【0031】
次に、動作について説明する。実施の形態4のドア開閉制御装置21では、実施の形態3のドア開閉制御装置21によるドアパネル2の先端部の位置が全閉位置から全開位置側へBmm以上離れたかどうかを確認するときの動作(図9に示すステップS20)が異なっており、ここでは実施の形態3との違いについてのみ説明する。
【0032】
図10は、実施の形態4によるドア開閉制御装置21の戸開動作を示すフローチャートである。図において、ドア開閉制御装置21は、ドアパネル2の開放を開始すると、戸開開始時からCsec経過したかどうかを確認し(ステップS30)、戸開開始時からCsec経過していなければ、光電センサを有効と判断し、戸開開始時からCsec経過していれば、光電センサを無効と判断する。他の動作は実施の形態3と同様である。
【0033】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、戸開開始時から所定の時間が経過することにより、光電センサを無効と判断するので、乗客を含めた障害物の戸袋への引き込まれの防止を図りつつ、戸開時の障害物の誤検出を減少させることができる。これに伴い、乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性を向上させることができる。
【0034】
また、無効位置を登録する必要がないので、出入口幅のそれぞれ異なるエレベータ毎に同一の設定で適用可能となり、設計、製造、及び据付調整の作業を容易に行うことができ、製造費用及び設置費用を低減させることができる。
【0035】
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5のドア開閉制御装置21では、ドアパネル2が全開した後の戸閉の途中に、乗客による戸開操作等に応じて再度戸開する(再戸開を行う)場合、光電センサを無効と判断する。他の構成は実施の形態1〜4と同様である。
【0036】
次に、動作について説明する。図11は、実施の形態5によるドア開閉制御装置21の再戸開確認の動作を示すフローチャートである。図において、まず、ドア開閉制御装置21は、戸開動作中であるかどうかを確認し(ステップS41)、戸開動作を開始するまで待機する。戸開動作中であれば、ドア開閉制御装置21は、現在の戸開動作が再戸開動作であるかどうかを確認する(ステップS42)。再戸開動作でない場合(通常の戸開動作の場合)、ドア開閉制御装置21は、光電センサを有効と判断する(ステップS43)。一方、再戸開動作である場合、ドア開閉制御装置21は、光電センサを無効と判断する(ステップS44)。そして、再戸開確認の動作が終了となる。
【0037】
上記のようなエレベータのドア制御装置では、再戸開動作を行うときに光電センサを無効と判断するので、ドアパネルの再戸開動作が乗客によって認知されていることにより、再戸開時にも乗客によるかごの乗降を円滑にさせることができ、乗客の利便性をさらに向上させることができる。
【0038】
なお、実施の形態1〜5では、かごドアについて説明したが、この発明は、乗場ドアにも適用できる。また、実施の形態1〜5では、両開き式のエレベータドアについて説明したが、この発明は、片開き式のエレベータドアにも適用できる。さらに、この発明を片開き式のエレベータドアに適用する場合、ドアパネルの枚数は1枚でもよく、高速の戸と低速の戸とを含む複数枚でもよい。
【0039】
さらにまた、実施の形態1〜5では、障害物センサとして光電センサを用いたが、光電センサに限るものではなく、障害物センサとして例えば超音波センサ等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の実施の形態1によるかごドアを示す正面図である。
【図2】図1のドアパネルの開放状態を示す背面図である。
【図3】図1のドアパネルの開閉を制御するドア開閉制御装置を示すブロック図である。
【図4】図3のドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図5】図3のドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2によるドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図7】この発明の実施の形態2によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態3によるドア開閉制御装置のドアパネルの開放制御を説明するための説明図である。
【図9】この発明の実施の形態3によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態4によるドア開閉制御装置の戸開動作を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態5によるドア開閉制御装置の再戸開確認の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
2 ドアパネル(エレベータドア)、5 縦枠、6 上枠、7 投光器(投光部)、8 受光器(受光部)、21 ドア開閉制御装置(ドア開閉制御部)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入口の戸袋付近の障害物を検出する障害物センサ、及び
エレベータドアの位置を監視するとともに、上記障害物センサによる障害物の検出状況に応じて上記エレベータドアの開閉を制御するドア開閉制御部
を備え、
上記ドア開閉制御部には、上記エレベータドアの全開位置及び全閉位置の間で無効位置が設定されており、
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアが全閉位置から上記無効位置に達すると、上記障害物センサを無効とすることを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項2】
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアの開放開始時から所定の時間が経過すると、上記障害物センサを無効とすることを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項3】
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアが全開した後の戸閉の途中に再度戸開する場合、上記障害物センサを無効とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項4】
上記障害物センサは、上記出入口に設けられ上下方向に伸びる一対の縦枠に沿って検出光を出射する投光部と、上記一対の縦枠の間に架設され水平方向に伸びる上枠に設けられ、上記検出光を受光し上記検出光の遮断により障害物を検出する受光部とを有する光電センサであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項5】
上記無効位置とは、上記受光部の受光位置であることを特徴とする請求項4記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項6】
上記無効位置とは、上記受光部の受光位置から上記エレベータドアの全閉位置側へ所定の距離離れた位置であることを特徴とする請求項4記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項7】
上記無効位置とは、上記エレベータドアの全閉位置から上記エレベータドアの全開位置側へ所定の距離離れた位置であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項1】
出入口の戸袋付近の障害物を検出する障害物センサ、及び
エレベータドアの位置を監視するとともに、上記障害物センサによる障害物の検出状況に応じて上記エレベータドアの開閉を制御するドア開閉制御部
を備え、
上記ドア開閉制御部には、上記エレベータドアの全開位置及び全閉位置の間で無効位置が設定されており、
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアが全閉位置から上記無効位置に達すると、上記障害物センサを無効とすることを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項2】
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアの開放開始時から所定の時間が経過すると、上記障害物センサを無効とすることを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項3】
上記ドア開閉制御部は、上記エレベータドアが全開した後の戸閉の途中に再度戸開する場合、上記障害物センサを無効とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項4】
上記障害物センサは、上記出入口に設けられ上下方向に伸びる一対の縦枠に沿って検出光を出射する投光部と、上記一対の縦枠の間に架設され水平方向に伸びる上枠に設けられ、上記検出光を受光し上記検出光の遮断により障害物を検出する受光部とを有する光電センサであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項5】
上記無効位置とは、上記受光部の受光位置であることを特徴とする請求項4記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項6】
上記無効位置とは、上記受光部の受光位置から上記エレベータドアの全閉位置側へ所定の距離離れた位置であることを特徴とする請求項4記載のエレベータのドア制御装置。
【請求項7】
上記無効位置とは、上記エレベータドアの全閉位置から上記エレベータドアの全開位置側へ所定の距離離れた位置であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータのドア制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−314284(P2007−314284A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144910(P2006−144910)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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