説明

エレベータドアの遮煙装置

【課題】
扉に遮煙機能を付加するために、気密材をドアパネル等に固定する方法として従来、取り付けねじによる方法や、締着具による固定が提案されているが、ねじを脱着することによる作業効率の低下や、締着具による固定は三方枠の上枠とドアパネルの間の隙間を気密することしかできないなどの問題点があった。
【解決手段】
ドアパネル8に取り付けられ、三方枠4に接触することにより前記三方枠4と前記ドアパネル8との間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材17と、前記気密材17を前記ドアパネル8に取り付けるための弾性部材10を具備し、前記弾性部材10は、弾性的に拡開可能な挟み部10aを有し、前記三方枠4に固定され、前記挟み部10aで、前記気密材17が取り付けられた保持材6の基部6aを弾性的に挟み込んで、前記ドアパネル8に脱着可能に取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベータの昇降路とエレベータホールとの間のドア機構の気密性を高めて、火災発生時の煙の流通を遮断するエレベータドアの遮煙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建屋のエレベータホールと昇降路との間には、エレベータに対する乗降部としての出入口が設けられ、この出入口に三方枠が据え付けられ、この三方枠の背面側に前記出入口を開閉する引き戸式のドアパネルが設けられている。
【0003】
前記出入口は通常時には前記ドアパネルにより閉鎖され、昇降路内を昇降するかごがその階のエレベータホールに着床した際に開放動作し、そのかごがエレベータホールから離れる際に閉合動作して前記出入口が閉鎖される。
【0004】
ところで、通常時に出入口はドアパネルで閉鎖されているとはいえ、そのドアパネルと三方枠との間には僅かな隙間があり、このためエレベータホールで火災が発生した際に、その煙が前記隙間を通して昇降路内に流入し、昇降路が煙を上昇させる煙突として働いて火勢が強まると共に、煙が他の階床にまで拡散し、入居者の避難を困難にしてしまう恐れがある。
【0005】
そこで、近年では、ドア機構の密閉性を高めることが重要な課題となっており、その一環として三方枠とドアパネルとの間の隙間をゴム等の弾性体からなる気密材で密閉して遮煙することが行われるようになってきている。
【0006】
すなわち、三方枠あるいはドアパネルに所定のピッチで複数のねじ穴を形成し、その各ねじ穴にねじを螺挿し、その複数のねじでゴム等の弾性体からなる気密材を固定するための保持材を三方枠あるいはドアパネルに取り付け、この気密材をドアパネル閉鎖時にそのドアパネルあるいは三方枠の表面に弾性的に接触させ、この気密材で三方枠とドアパネルとの間の隙間を密閉して煙の流通を遮断し、ドア機構の気密性を高めるようにしている。
【0007】
気密材の取り付けは、建屋に三方枠を据え付けた後において、その三方枠あるいはドアパネルに複数のねじで取り付ける現場作業により行われている。
【0008】
以下、気密材が保持材を介して、ドアパネルの戸袋側端部に複数のねじによって固定された例を図12および図13によって説明する。尚、図12はドアパネル裏面図であり、向かって右側が戸袋側である。図13は図12のA―A線に沿う部分の断面図で、ドアパネルの戸袋方向端部水平方向断面図であり、戸当たり側は省略してある。17は気密材、7は取付ねじ、8はドアパネル、6は保持材、である。
【0009】
気密材17は保持材6に嵌入されており、ドアパネル8の戸袋方向端部に高さ方向に複数の取付ねじ7によって所定のピッチで、保持材6を介して固定されており、戸全閉時に当該気密材17が三方枠の側枠と当接して、気密性能を得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−306578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述のような従来の構造では、気密材を複数のねじでドアパネルに取り付けて固定しなければならない。気密材の取り付けは、ドアパネルを建屋に据え付けた後の現場作業により行われるから、限られた狭いスペースでの作業となり、工具を用い、ねじで気密材を固定する細かな作業には多大の労力と時間がかかり効率が悪く、作業性が低下する。
【0012】
特に、高層階の建屋のように、多数階の各エレベータホールにおける出入口のドアパネルにいちいち複数のねじで遮煙用の気密材を取り付けるとなると、相当効率が悪くなり、より一層作業性が低下する。
【0013】
また、気密材は除々に劣化するから、定期的にあるいは必要に応じてその交換のためのメンテナンスを実施する必要があるが、その際も気密材をねじの取り外し、取り付けにより交換しなければならず、効率が悪く、メンテナンス性が低下する。
【0014】
このような、気密材の取り付けに対する効率性の悪化に対して、三方枠の上枠に気密材を取り付ける効率的な方法として、気密材を締着具で固定する方法が提案されている。(特開2005−306578号公報)
【0015】
先行技術を図14により説明する。3は三方枠、4は側枠、5は上枠、8はドアパネル、12bは折返し板、17は気密材、18は締着具、22は気密材の基部、23は気密材の密閉部、25は締着具の挟み部、26は締着具の押さえ部、Gはドアパネルと三方枠の隙間である。
【0016】
建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠3と、三方枠3に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネル8と、三方枠3の上部の上枠5に形成された折返し板12bに取り付けられ、ドアパネル8に接触することにより三方枠3の上枠5とドアパネル8との間の隙間Gを密閉する弾性体からなる気密材17と、この気密材17を折返し板12bに取り付けるための締着具18とを具備し、締着具18は弾性的に拡開可能な挟み部25を有し、この挟み部25で気密材17の基部22を折返し板12bの縁部に弾性的に挟み込んでその気密材17を折返し板12bに脱着可能に取り付ける。
【0017】
しかしながら、先行技術は三方枠の上枠に特化した技術であり、また、締着具の分だけ部品点数が増え、さらに、弾性体を締着具で挟み込んでいるため、作業効率を悪くする原因となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1の発明は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠とドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は、弾性的に拡開可能な挟み部を有し、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記挟み部で前記気密材の基部を弾性的に挟み込んで、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けてなることを特徴としている。
【0019】
請求項2の発明は、建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠とドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は、弾性的に拡開可能な挟み部を有し、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記挟み部で、前記気密材が取り付けられた気密材取付用保持材の基部を弾性的に挟み込んで、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けてなることを特徴としている。
【0020】
請求項1および請求項2の前記弾性部材と、気密材あるいは気密材取付保持材との間に嵌合部を設け、気密材の出代調整を不要とすることも可能である。
【0021】
また、請求項1および請求項2による気密材あるいは気密材取付保持材の固定と共に、少なくとも1ヶ所をねじによって固定し、気密材あるいは気密材取付保持材の脱落防止とすることも可能である。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、三方枠あるいはドアパネルに遮煙用の気密材を、ねじを用いる面倒な作業を要しないか、あるいは必要最低限のねじ固定のみで、容易に能率よく取り付けてその三方枠とドアパネルとの間の隙間を密閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】遮煙装置を備えるエレベータドアを示す斜視図。
【図2】本発明に係るドアパネルで、上方から下方まで弾性部材を具備した場合の裏面図。
【図3】本発明に係るドアパネルで、分割した弾性部材を具備した場合の裏面図。
【図4】実施例1において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図5】実施例1において、保持材を介さず気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図6】実施例2において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図7】実施例2において、保持材を介さず気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図8】実施例3において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図9】実施例3において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、ドアパネル上端の斜視図。
【図10】実施例3において、保持材を介さず気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図11】実施例3において、保持材を介さず気密材を取り付けた場合における、ドアパネル上端の斜視図。
【図12】保持材あるいは気密材をねじのみで固定した場合のドアパネル裏面図。
【図13】図12のA−A線に沿う部分の断面図。
【図14】先行技術に係る三方枠の上枠とドアパネルを示す、図1におけるB−B線に沿う部分の断面図。
【図15】実施例4において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【図16】実施例5において、保持材を介して気密材を取り付けた場合における、図2または図3のA−A線に沿う部分の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0025】
図1は本発明および従来技術に係る遮煙装置を備えるエレベータの乗降部をエレベータホール側から見た斜視図で、エレベータホール1の壁面には乗降部として出入口2が形成され、この出入口2の奥方側が乗りかごが昇降する昇降路となっている。尚、エレベータホール側から見た本発明と従来技術による乗降部の外観上の違いはない。
【0026】
出入口2には三方枠3が据え付けられ、この三方枠3は、左右側に配置された一対の側枠4と、これら側枠4の上部間に架設された上枠5とで門形に構成されている。
【0027】
そして三方枠3の背面側に、出入口2を開閉する例えば一対の両開き式のドアパネル8が設けられている。ドアパネル8は、図示しないがその上部に複数のドアローラを有し、その各ドアローラが建屋の壁面に水平に据え付けられたドアレールに転動自在に掛け合わされて左右方向に移動自在に懸架され、その左右方向の移動により出入口2が開閉されるようになっている。なお、出入口2の下部奥側部にはエレベータホール1の床面とほぼ面一に敷居9が水平に設けられ、この敷居9に沿ってドアパネル8が左右方向に移動する。
【実施例1】
【0028】
実施例1を図2、図4および図5を用いて説明する。
【0029】
図2は、実施例1乃至実施例3に係るエレベータドアの遮煙装置が取り付けられた、図1中のドアパネル8の裏面図である。図面右側が戸袋側を表す。戸袋側とはドアパネルが開く方向である。前記ドアパネル8の戸袋側には、気密材を取り付けるための弾性部材10がリベット11などの締結材あるいは接着材等で、ドアパネル上部から下部に渡って取り付けられている。
【0030】
図4には図2におけるA−A線に沿う部分の断面構造を示してあり、出入口2に設けられたドアパネル8はその閉鎖時に三方枠3の背面と対向し、側枠4の後部側の折返し板4aとドアパネル8の表面との間に隙間Gが生じている。
【0031】
気密材17は前記弾性部材10にはさみ込まれて、弾性的に取り付けられている。この気密材17はドアパネル8の高さとほぼ同じ長さを有し、この気密材17が側枠4の裏面折返し板4bに当接することにより前記隙間Gが密閉され、この密閉によりエレベータホール1側とドアパネル8の背面側の昇降路との間の空気流通経路が遮断されている。なお、ドアパネル8と三方枠3の上枠5の隙間およびドアパネル8の戸当たり部分の隙間は、ドアパネル8あるいは上枠5に取り付けられた気密材(図示せず)により密閉されている。
【0032】
したがって、エレベータホール1側で火災が発生したときの煙が昇降路側へ流入するような不都合が防止され、これにより昇降路による煙突化を防止して火勢の高まりや煙の他の階床への拡散を抑えることができる。
【0033】
図4に示した気密材17は保持材6に嵌入され、前記保持材6が前記弾性部材10に差し込まれて、前記ドアパネル8に固定されている。
【0034】
尚、前記保持材6はアルミニュウムの押し出し材などからなる。
【0035】
図5に示した気密材17は、保持材を介さず、直接、前記弾性部材10に差し込まれて固定されている。
【0036】
前記気密材17の硬度が低く、軟らかい材質の場合は、図4に示したように、前記保持材6を介して前記弾性部材10に差し込んで、前記ドアパネル8に固定する方が、前記気密材17の脱着が容易で、作業効率が良い。
【0037】
一方、前記気密材17の硬度が高く、硬い材質の場合は、図5に示したように、保持材を介さずに前記弾性部材10に差し込んで、前記ドアパネル8に固定しても、前記気密材17の脱着は容易であり、作業効率は悪くなることがなく、保持材を介するとかえって部品点数の増加になり、コストアップとなるため、保持材を介さず、前記弾性部材10に差し込んで、前記ドアパネル8に固定した方が良い。
【0038】
従って、前記気密材17の材質によって、保持材を介すか、介さないかを適宜使い分けるのが良い。
【0039】
前記ドアパネル8に取り付けられた前記気密材17は、図4に示すように、前記保持材6を介す場合は、前記三方枠3の側枠4に当接する、例えばノの字状の一端を持ち、他端は前記保持材6に嵌入するための、前記保持材6の嵌入部と同形状の凸形状部分を有している。
【0040】
また、前記保持材6の一端は前記気密材17の嵌入部と同形状の凹形状部分を有しており、他端は、前記ドアパネルに固定された前記弾性部材10に差し込んで固定するための、基部6aを有している。
【0041】
前記弾性部材10は略L字状の断面を有し、一辺は前記ドアパネル8の裏面、折返し部分に前記リベット11あるいは接着剤等で固定されており、他辺は前記ドアパネル8の戸袋側端部に押し付けるように弾性力が付加される形状となり、挟み部10aを構成している。
【0042】
保持材6を介して、前記気密材17を前記ドアパネル8に取り付ける際には、図4に示すように、まず前記気密材17の凸形状部分を前記保持材6の凹形状部分に嵌入し、前記保持材6の前記基部6aを前記弾性部材10の前記挟み部10aに差し込み、挟着する。
【0043】
このように、前記気密材17の硬度が低く、軟らかい材質の時は、前記保持材6を介して前記気密材17を前記弾性部材10に挟着すると良い。
【0044】
一方、前記気密材17の硬度が高く、硬い材質の場合を図5に示す。保持材を介して前記弾性部材10に挟着する場合との相違点は、前記保持材6の前記基部6aの代わりに、図5に示す、前記気密材17の基部17aを前記弾性部材10の挟み部10aに差し込み、挟着する点である。
【0045】
前記気密材17が硬い材質であれば、前記気密材17の前記基部17aを前記弾性部材10の挟み部10aに差し込む作業も、比較的容易に行うことが可能である。
【0046】
このように、気密材17は保持材6の基部6aあるいは気密材17の基部17aを、弾性部材10の挟み部10aに差し込んで挟着するだけで、ねじおよび工具を用いる場合のような面倒で煩わしい作業を要することなく、また狭い作業スペース内であっても容易に能率よく取り付けることができる。したがって、特に高層の建屋の各階の三方枠3とドアパネル8の隙間に気密材17を取り付けるような場合に、より効率が向上する。
【0047】
一方、気密材17を取り外すときには、単に気密材17あるいは気密材17が嵌入された保持材6を弾性部材10から抜き取ればよく、ねじおよび工具を用いる場合のような面倒で煩わしい作業を要することがなく、容易に能率よく取り外すことができる。したがって、気密材17の交換が必要なときにその作業を効率よく行うことができる。また、保持材6を使用する場合は、気密材17のみを交換すれば良く、保持材は再利用することが可能であり、保持材を介さない場合に比べて、初期コストの増加のみで、ランニングコストは差異がない。
【0048】
保持材6を介する場合と介さない場合の双方が対応可能であるので、環境などによって、気密材17の材質を硬度の低いものから高いものまで自由に選定可能で、設計の自由度が広がる。
【0049】
尚、図3に示すように、前記弾性部材10は、ドアパネル8の高さ方向とほぼ同一の長さに必ずしもする必要はなく、気密材17あるいは保持材6の強度に応じて、前記気密材17あるいは保持材6が変形しない程度に、部分的に配置しても良い。
【0050】
また、このような気密材17の取り付け構造は、側枠4とドアパネル8の隙間だけでなく、ドアパネル同士あるいはドアパネル8と上枠5あるいはドアパネル8と敷居9との隙間にも使用することが可能であることは当然である。
【実施例2】
【0051】
実施例2を図2、図6および図7を用いて、実施例1に、前記気密材17の出代調整機能を追加した実施例2を説明する。
【0052】
実施例2の説明は実施例1と同様な点については省略し、主に相違点について説明する。
【0053】
図2は、実施例1乃至実施例3に係るエレベータドアの遮煙装置が取り付けられた、図1中のドアパネル8の裏面図である。図面右側が戸袋側を表す。戸袋側とはドアパネルが開く方向である。前記ドアパネル8の戸袋側には、気密材を取り付けるための弾性部材10がリベット11などの締結材あるいは接着材等で、ドアパネル上部から下部に渡って取り付けられている。
【0054】
図6および図7には図2におけるA−A線に沿う部分の断面構造を示してあり、出入口2に設けられたドアパネル8はその閉鎖時に三方枠3の背面と対向し、側枠4の後部側の折返し板4aとドアパネル8の表面との間に隙間Gが生じている。
【0055】
気密材17は前記弾性部材10にはさみ込まれて、弾性的に取り付けられている。この気密材17はドアパネル8の高さとほぼ同じ長さを有し、この気密材17が側枠4の裏面折返し板4bに当接することにより前記隙間Gが密閉され、この密閉によりエレベータホール1側とドアパネル8の背面側の昇降路との間の空気流通経路が遮断されている。なお、ドアパネル8と三方枠3の上枠5の隙間およびドアパネル8の戸当たり部分の隙間は、ドアパネル8あるいは上枠5に取り付けられた気密材(図示せず)により密閉されている。
【0056】
図6において、保持材6の基部6aには、V溝6bが所望の位置に、前記保持材6の長手方向の全長に渡って、あるいは一部に形成されている。
【0057】
一方、弾性部材10の挟み部10aの先端は前記保持材6側に折れ曲がっている。
【0058】
前記弾性部材10の折れ曲がった挟み部10aの先端が前記保持材6の前記V溝6bに嵌り込み、前記気密材17を所望の出代とすることが可能である。
【0059】
また、副次的な効果として、前記保持材6の前記V溝6bが前記弾性部材10の挟み部10aの先端に引っ掛かり、前記保持材6が脱落しにくくなる。
【0060】
同様に、図7において、気密材17の基部17aには、V溝17bが所望の位置に、前記気密材17の長手方向の全長に渡って、あるいは一部に形成されている。
【0061】
一方、弾性部材10の挟み部10aの先端は前記気密材17側に折れ曲がっている。
【0062】
前記弾性部材10の折れ曲がった挟み部10aの先端が前記気密材17の前記V溝17bに嵌り込み、前記気密材17を所望の出代とすることが可能である。
【0063】
また、副次的な効果として、前記気密材17の前記V溝17bが前記弾性部材10の挟み部10aの先端に引っ掛かり、前記気密材17が脱落しにくくなる。
【0064】
このように、気密材17は保持材6の基部6aあるいは気密材17の基部17aを、弾性部材10の挟み部10aに差し込んで挟着するだけで、ねじおよび工具を用いる場合のような面倒で煩わしい作業を要することなく、また狭い作業スペース内であっても用意に能率よく取り付けることができる。したがって、特に高層の建屋の各階の三方枠3とドアパネル8の隙間に気密材17を取り付けるような場合に、より効率が向上する。このように実施例1の効果に加え、前記気密材17の出代の調整をすることなしに、最適の出代で気密材17を設置することができ、より作業効率が向上する。
【0065】
実施例2において、前記弾性部材10の挟み部10aの先端に代わり、図4または図5の挟み部10aのくの字形状に折れ曲がった部分が、前記保持材6の前記V溝6bあるいは前記気密材17の前記V溝17bに嵌りこんでも同様の効果を得ることができる。
【実施例3】
【0066】
実施例3を図2、図8乃至図11を用いて、実施例1に、前記気密材17の出代調整機能を追加した実施例2とは別の実施例3を説明する。
【0067】
実施例3の説明は実施例1と同様な点については省略し、主に相違点について説明する。
【0068】
図2は、実施例1乃至実施例3に係るエレベータドアの遮煙装置が取り付けられた、図1中のドアパネル8の裏面図である。図面右側が戸袋側を表す。戸袋側とはドアパネルが開く方向である。前記ドアパネル8の戸袋側には、気密材を取り付けるための弾性部材10がリベット11などの締結材あるいは接着材等で、ドアパネル上部から下部に渡って取り付けられている。
【0069】
図8および図10には図2におけるA−A線に沿う部分の断面構造を示してあり、出入口2に設けられたドアパネル8はその閉鎖時に三方枠3の背面と対向し、側枠4の後部側の折返し板4aとドアパネル8の表面との間に隙間Gが生じている。
【0070】
気密材17は前記弾性部材10にはさみ込まれて、弾性的に取り付けられている。この気密材17はドアパネル8の高さとほぼ同じ長さを有し、この気密材17が側枠4の裏面折返し板4bに当接することにより前記隙間Gが密閉され、この密閉によりエレベータホール1側とドアパネル8の背面側の昇降路との間の空気流通経路が遮断されている。なお、ドアパネル8と三方枠3の上枠5の隙間およびドアパネル8の戸当たり部分の隙間は、ドアパネル8あるいは上枠5に取り付けられた気密材(図示せず)により密閉されている。
【0071】
図8において、保持材6の基部6aには、貫通穴または凹部6cが所望の位置に、前記保持材6の少なくとも一ヶ所に形成されている。
【0072】
一方、弾性部材10の前記保持材6と当接する側にはエンボス加工等によって、凸部13が形成されている。
【0073】
前記弾性部材10の凸部13が前記保持材6の前記貫通穴または凹部6cに嵌り込み、前記気密材17を所望の出代とすることが可能である。
【0074】
また、副次的な効果として、前記弾性部材10の凸部13が前記保持材6の前記貫通穴または凹部6cに引っ掛かり、前記保持材6が脱落しにくくなる。
【0075】
図9は実施例3の内、前記保持材6を介して前記気密材17を取り付けた場合の、前記ドアパネル8の上端部分の斜視図である。
【0076】
同様に、図10において、気密材17の基部17aには、貫通穴または凹部17cが所望の位置に、前記気密材17の少なくとも一ヶ所に形成されている。
【0077】
一方、弾性部材10の前記気密材17と当接する側にはエンボス加工等によって、凸部13が形成されている。
【0078】
前記弾性部材10の前記凸部13が前記気密材17の前記貫通穴または凹部17cに嵌り込み、前記気密材17を所望の出代とすることが可能である。
【0079】
また、副次的な効果として、前記弾性部材10の凸部13が前記気密材17の前記貫通穴または凹部17cに引っ掛かり、前記気密材17が脱落しにくくなる
【0080】
このように、気密材17は保持材6の基部6aあるいは気密材17の基部17aを、弾性部材10の挟み部10aに差し込んで挟着するだけで、ねじおよび工具を用いる場合のような面倒で煩わしい作業を要することなく、また狭い作業スペース内であっても用意に能率よく取り付けることができる。したがって、特に高層の建屋の各階の三方枠3とドアパネル8の隙間に気密材17を取り付けるような場合に、より効率が向上する。このように実施例1の効果に加え、前記気密材17の出代の調整をすることなしに、最適の出代で気密材17を設置することができ、より作業効率が向上する
【0081】
図11は実施例3の内、前記保持材6を介さず、前記気密材17を取り付けた場合の、前記ドアパネル8の上端部分の斜視図である。
【実施例4】
【0082】
実施例4は実施例1乃至実施例3の弾性部材10に押さえ込み機構を追加した例である。実施例4を図15(A)および(B)を用いて説明する。
【0083】
図15(A)および(B)は、実施例4に係るエレベータドアの断面構造であり、図2におけるA−A線に沿う部分の断面構造に相当する図である。
【0084】
前記弾性部材10は略L字状の断面を有し、一辺は前記ドアパネル8の裏面、折返し部分にリベット11あるいは接着剤等で固定されており、他辺は前記ドアパネル8の戸袋側端部と所望の隙間をあけて取り付けられている。
【0085】
アングル27の一辺は前記弾性部材10の外側に、該弾性部材10を固定している前記リベット11で共締め、あるいは接着剤等で固定されており、他辺先端の外側にはヒンジ28の一辺が接着剤等で固定されている。
【0086】
前記ヒンジ28は、例えば、平蝶番である。
【0087】
前記ヒンジ28の他辺には、L字形状をした前記つまみ29の辺aが接着剤等で固定され、前記つまみ29の辺bが図15(A)に示すように、戸袋側かつ塔内側に立ち上がるように配置する。
【0088】
図15(A)に示した気密材17は保持材6に嵌入され、前記保持材6が前記弾性部材10と前記ドアパネル8の隙間に差し込まれている。
【0089】
図15(B)に示すように、二点鎖線によってしめされた前記つまみ29を、前記ヒンジ28を介して、反時計回りに回動させることによって、前記つまみ29の一端が前記弾性部材10を押さえ込み、前記弾性部材10を前記保持材6に圧接させ、前記気密材17を嵌入された前記保持材6を、前記ドアパネル8に固定する。
【0090】
前記つまみ29によって、前記弾性部材10を前記保持材6側に押さえ込むことにより、確実に前記保持材6を固定することができる。
【0091】
また、図示しないが、前記ヒンジ28をばね蝶番にするなどして、常に前記つまみ29に対して反時計回りに回動付勢しても良い。ばね蝶番によって、前記つまみ29に前記弾性部材10を押さえ込む方向の力を与え、衝撃などによって、前記つまみ29が時計回りに回動し、前記保持材6が脱落することを防ぐことが可能である。ばね蝶番は、平蝶番にばねを組み込み、平蝶番が閉じる方向、あるいは開く方向に付勢した周知の技術である。
【0092】
逆に、前記気密材17を嵌入した前記保持材6を外す場合、まず前記つまみ29を時計回りに回動し、前記押さえ込む力を取り除いた後、前記保持材6を抜き取る。
【0093】
図15は前記気密材17を前記保持材6に嵌入させた場合を記載したが、前記弾性部材10は保持材を介さず、直接、前記弾性部材10と前記ドアパネル8の隙間に差し込んで固定しても良い。
【0094】
尚、図3に示すように、前記弾性部材10、前記アングル27、前記ヒンジ28および前記つまみ29は、ドアパネル8の高さ方向とほぼ同一の長さに必ずしもする必要はなく、気密材17あるいは保持材6の強度に応じて、前記気密材17あるいは保持材6が変形しない程度に、部分的に配置しても良い。
【0095】
また、このような気密材17の取り付け構造は、側枠4とドアパネル8の隙間だけでなく、ドアパネル同士あるいはドアパネル8と上枠5あるいはドアパネル8と敷居9との隙間にも使用することが可能であることは当然である。
【実施例5】
【0096】
実施例5は実施例1乃至実施例3の弾性部材10に実施例4とは異なる押さえ込み機構を追加した例である。実施例5を図16(A)および(B)を用いて説明する。
【0097】
図16(A)および(B)は、実施例5に係るエレベータドアの断面構造であり、図2におけるA−A線に沿う部分の断面構造に相当する図である。
【0098】
前記弾性部材10は略L字状の断面を有し、一辺は前記ドアパネル8の裏面、折返し部分にリベット11あるいは接着剤等で固定されており、他辺は前記ドアパネル8の戸袋側端部と所望の隙間をあけて取り付けられている。
【0099】
アングル27の一辺は前記弾性部材10の外側に、該弾性部材10を固定している前記リベット11で共締め、あるいは接着剤等で固定されており、他辺先端の内側にはヒンジ28の一辺が接着剤等で固定されている。
【0100】
前記ヒンジ28は、例えば、平蝶番である。
【0101】
前記ヒンジ28の他辺には、L字形状をした前記つまみ29の辺aが接着剤等で固定され、前記つまみ29の辺bが図16(A)に示すように、戸袋側かつ乗場側に立ち上がるように配置する。
【0102】
図16(A)に示した気密材17は保持材6に嵌入され、前記保持材6が前記弾性部材10と前記ドアパネル8の隙間に差し込まれている。
【0103】
図16(B)に示すように、二点鎖線によってしめされた前記つまみ29を、前記ヒンジ28を介して、時計回りに回動させることによって、前記つまみ29の一端が前記弾性部材10を押さえ込み、前記弾性部材10を前記保持材6に圧接させ、前記気密材17を嵌入された前記保持材6を、前記ドアパネル8に固定する。
【0104】
前記つまみ29によって、前記弾性部材10を前記保持材6側に押さえ込むことにより、確実に前記保持材6を固定することができる。
【0105】
また、図示しないが、前記ヒンジ28をばね蝶番にするなどして、常に前記つまみ29に対して時計回りに回動付勢しても良い。ばね蝶番によって、前記つまみ29に前記弾性部材10を押さえ込む方向の力を与え、衝撃などによって、前記つまみ29が反時計回りに回動し、前記保持材6が脱落することを防ぐことが可能である。ばね蝶番は、平蝶番にばねを組み込み、平蝶番が閉じる方向、あるいは開く方向に付勢した周知の技術である。
【0106】
逆に、前記気密材17を嵌入した前記保持材6を外す場合、まず前記つまみ29を反時計周りに回動し、前記押さえ込む力を取り除いた後、前記保持材6を抜き取る。
【0107】
図16は前記気密材17を前記保持材6に嵌入させた場合を記載したが、前記弾性部材10は保持材を介さず、直接、前記弾性部材10と前記ドアパネル8の隙間に差し込んで固定しても良い。
【0108】
尚、図3に示すように、前記弾性部材10、前記アングル27、前記ヒンジ28および前記つまみ29は、ドアパネル8の高さ方向とほぼ同一の長さに必ずしもする必要はなく、気密材17あるいは保持材6の強度に応じて、前記気密材17あるいは保持材6が変形しない程度に、部分的に配置しても良い。
【0109】
また、このような気密材17の取り付け構造は、側枠4とドアパネル8の隙間だけでなく、ドアパネル同士あるいはドアパネル8と上枠5あるいはドアパネル8と敷居9との隙間にも使用することが可能であることは当然である。
【0110】
各実施例は両開き扉について説明したが、片開き扉についても同様に適用可能である。
【0111】
各実施例は保持材または気密材の脱落防止として、少なくとも1本のねじで併用固定しても良い。
【0112】
本発明はエレベータ以外の遮煙性能を必要とする扉装置に適用することができる。
【0113】
各実施例の保持材は樹脂の射出成形品や樹脂の押し出し材であっても良い。
【符号の説明】
【0114】
1 エレベータホール
2 出入口
3 三方枠
4 側枠
4a 折返し板
4b 折返し板
5 上枠
6 保持材
6a 基部
6b V溝
6c 貫通穴または凹部
7 取付けねじ
8 ドアパネル
9 敷居
10 弾性部材
10a 挟み部
11 リベット
12b 折返し板
13 凸部
17 気密材
17a 基部
17b V溝
17c 貫通穴または凹部
18 締着具
22 基部
23 密閉部
25 挟み部
26 押さえ部
27 アングル
28 ヒンジ
29 つまみ
a、b 辺
G 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠とドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は、弾性的に拡開可能な挟み部を有し、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記挟み部で前記気密材の基部を弾性的に挟み込んで、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けてなることを特徴とするエレベータドアの遮煙装置。
【請求項2】
建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠とドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は、弾性的に拡開可能な挟み部を有し、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記挟み部で、前記気密材が取り付けられた気密材取付用保持材の基部を弾性的に挟み込んで、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けてなることを特徴とするエレベータドアの遮煙装置。
【請求項3】
建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記弾性部材は該弾性部材が取り付けられた前記三方枠あるいは前記ドアパネルとの間に隙間を形成し、前記隙間に前記気密材の基部を差し込み、前記弾性部材を前記気密材の基部に押し付けて弾性的に挟み込んで保持可能なつまみを有し、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けたことを特徴とするエレベータドアの遮煙装置。
【請求項4】
建屋のエレベータホールと昇降路との間の乗降部に設けられた三方枠と、前記三方枠に対向して左右方向に移動可能に配置され、その移動で前記乗降部を開閉するドアパネルと、前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けられ、前記ドアパネルあるいは前記三方枠に接触することにより前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間を密閉する弾性体からなる気密材と、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に取り付けるための弾性部材を具備し、前記弾性部材は前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に固定され、前記弾性部材は該弾性部材が取り付けられた前記三方枠あるいは前記ドアパネルとの間に隙間を形成し、前記隙間に前記気密材が取り付けられた気密材取付用保持材の基部を差し込み、前記弾性部材を前記気密材取付用保持材の基部に押し付けて弾性的に挟み込んで保持可能なつまみを有し、前記気密材を前記三方枠と前記ドアパネルの少なくとも一方に脱着可能に取り付けたことを特徴とするエレベータドアの遮煙装置。
【請求項5】
前記弾性部材は板ばねであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項6】
前記つまみに、前記弾性部材を、前記気密材の基部あるいは前記気密材取付用保持材の基部に押し付ける方向に、弾性材を用いて、付勢したことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項7】
前記弾性材がばねであることを特徴とする請求項6に記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項8】
前記気密材取付用保持材が押し出し材であることを特徴とする請求項2または請求項4乃至請求項7の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項9】
前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間が側枠と前記ドアパネルとの間の隙間であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項10】
前記三方枠と前記ドアパネルとの間の隙間が上枠と前記ドアパネルとの間の隙間であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置
【請求項11】
前記弾性部材の一部が気密材あるいは気密材取付用保持材の一部に嵌合することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項12】
前記弾性部材の一部は弾性体の先端であり、前記気密材あるいは気密材取付用保持材の一部は前記気密材あるいは気密材取付用保持材の基部に形成した溝であることを特徴とする請求項11に記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項13】
前記弾性部材の一部は弾性体が屈曲したくの字部であり、前記気密材あるいは気密材取付用保持材の一部は前記気密材あるいは気密材取付用保持材の基部に形成した溝であることを特徴とする請求項11に記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項14】
前記弾性部材の一部は弾性体のエンボス加工による凸部であり、前記気密材あるいは気密材取付用保持材の一部は前記気密材あるいは気密材取付用保持材の基部に具備した穴または窪みであることを特徴とする請求項11に記載のエレベータドアの遮煙装置。
【請求項15】
前記弾性部材による固定と共に、気密材あるいは気密材取付用保持材の少なくとも1ヶ所を、ねじによって固定したことを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載のエレベータドアの遮煙装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−201425(P2012−201425A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64768(P2011−64768)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000112705)フジテック株式会社 (138)
【Fターム(参考)】