エレベータ扉装置及びエレベータ
【課題】従来技術においては、より利用者が乗り降りしやすくすることが望まれている。
【解決手段】実施形態のエレベータ扉装置は、扉と、制御装置とを備える。扉は、エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能である。そして、扉は、全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能である。制御装置は、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。
【解決手段】実施形態のエレベータ扉装置は、扉と、制御装置とを備える。扉は、エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能である。そして、扉は、全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能である。制御装置は、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ扉装置及びエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータにおいて、例えば、乗りかご側の扉と乗り場側の扉とを同期して開閉するエレベータ扉装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭61−9233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術においては、より利用者が乗り降りしやすくすることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のエレベータ扉装置は、扉と、制御装置とを備える。扉は、エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能である。そして、扉は、全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能である。制御装置は、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、実施形態1に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図2】図2は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図4】図4は、実施形態1に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、実施形態2に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図6】図6は、図5の囲み線Aで囲んだリターンパネルの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図7】図7は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図8】図8は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図9】図9は、実施形態2に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、実施形態3に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図11】図11は、実施形態3に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図2、図3は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図、図4は、実施形態1に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【0008】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置1は、図1に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。
【0009】
エレベータ2は、扉装置1と共に、昇降路3と、乗りかご4と、乗り場5と、制御装置としてのエレベータ制御盤6とを含んで構成される。エレベータ制御盤6は、エレベータ2の全体を制御するものであると共にここでは扉装置1の制御装置としても兼用される。なおこれに限らず、扉装置1の制御装置は、エレベータ制御盤6とは別個に構成され、エレベータ制御盤6と電気的に接続され、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成としてもよい。
【0010】
昇降路3は、建造物の鉛直方向に沿って設けられる。乗りかご4は、メインロープが接続され昇降路3内に配置され、この昇降路3を昇降可能である。乗りかご4は、当該乗りかご4に対応して設けられるシーブに巻き掛けられたメインロープを介してカウンタウェイトと連結されており、巻上機の駆動によるシーブの回転に伴い、カウンタウェイトとともに互いに上下反対方向に昇降する。乗り場5は、乗りかご4が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられ、利用者が乗りかご4に対して乗降したり、荷物を乗りかご4に対して積み下ろしたりするための場所である。
【0011】
そして、扉装置1は、乗りかご4の出入口7を開閉可能な扉としての乗り場扉8及びかご扉9と、乗り場扉8、かご扉9を開閉駆動する駆動部10とを含んで構成される。出入口7は、乗りかご4の乗り場5と対向する壁面に設けられ、利用者は、この出入口7を介して乗降することができる。駆動部10は、例えば、電動機などの動力源と、動力源が発生させた動力を乗り場扉8、かご扉9の開閉動力に変換して当該乗り場扉8、かご扉9に伝達する伝達機構等を含んで構成される。ここでは、乗り場扉8、かご扉9は、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、出入口7の幅方向に沿って移動し、これにより、この出入口7を開閉可能である。扉装置1は、乗り場扉8が乗り場5側に、かご扉9が乗りかご4側に配置される。なお、本図では、乗り場扉8、かご扉9は、両開きの扉として図示しているが片開きの扉であってもよい。
【0012】
乗りかご4は、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向に対する出入口7の側方にリターンパネル11が位置する。リターンパネル11は、乗りかご4において出入口7が設けられる側の壁面の一部を構成する部材であり、鉛直方向に沿ってかご床からかご天井まで延びている。ここでは、リターンパネル11は、出入口7の両側方に一対で設けられる。
【0013】
乗りかご4は、乗りかご操作部としてのかご操作盤12及び車椅子用乗りかご操作部としての車椅子用かご操作盤13が設けられ、乗り場5は、乗り場操作部としての乗り場操作盤14及び車椅子用乗り場操作部としての車椅子用乗り場操作盤15が設けられる。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、それぞれ利用者からの操作を受け付けるものであり、利用者による操作入力に応じていわゆる乗りかご4の呼び登録等を行うものである。
【0014】
典型的には、かご操作盤12は、一般の標準的な利用客が乗りかご4の行先階を指示したり、扉装置1の開閉操作を行ったりするための操作盤であり、乗りかご4内の出入口7の側方に所定の高さで設置されている。ここでは、かご操作盤12は、乗りかご4の一方のリターンパネル11に設けられる。典型的には、車椅子用かご操作盤13は、車椅子利用者が乗りかご4の行先階を指示したり、扉装置1の開閉操作を行ったりするための操作盤であり、乗りかご4内の壁面において、車椅子利用者が操作可能な比較的低い位置に設けられている。ここでは、車椅子用かご操作盤13は、かご操作盤12より低い位置に設けられている。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13は、乗りかご4の行先階を指示したり扉装置1の開閉操作を行ったりするため各種操作ボタンや乗りかご4の現在の階床や昇降方向を表示するための各種表示器等が設けられている。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13は、それぞれ利用者の操作入力に応じて乗りかご4の呼び登録信号等や開閉信号をエレベータ制御盤6に送信する。
【0015】
乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、例えば、乗り場5の三方枠16に設けられる。典型的には、乗り場操作盤14は、一般の標準的な利用客が乗りかご4を当該階床に呼ぶための指示をするための操作盤であり、三方枠16の出入口7近傍に所定の高さで設置されている。典型的には、車椅子用乗り場操作盤15は、車椅子利用者が乗りかご4を当該階床に呼ぶための指示をするための操作盤であり、三方枠16の出入口7近傍において、車椅子利用者が操作可能な比較的低い位置に設けられている。ここでは、車椅子用乗り場操作盤15は、乗り場操作盤14より低い位置に設けられている。乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、乗りかご4を当該階床に呼ぶための上下の呼び操作ボタンや乗りかご4の現在の階床や昇降方向を表示するための各種表示器等が設けられている。乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、それぞれ利用者の操作入力に応じて乗りかご4の呼び登録信号等をエレベータ制御盤6に送信する。
【0016】
エレベータ制御盤6は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、予め用意されたマップデータ、エレベータ2の仕様等の情報を記憶するバックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。
【0017】
エレベータ制御盤6は、種々のセンサ、検出器や巻上機、扉装置1の駆動部10、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15等のエレベータ2の各部と電気的に接続され各部を制御する。エレベータ制御盤6は、例えば、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15への利用者からの操作入力に応じて、巻上機の駆動を制御し、乗りかご4を呼び登録に応じた指定の目的階に移動させる。また、エレベータ制御盤6は、扉装置1の駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9の開閉を行う。
【0018】
上記のように構成されるエレベータ2は、利用者によりかご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15等を介してかご呼び操作が行われた場合に、この呼び登録や乗りかご4の現在の移動方向(昇降方向)に基づいて、巻上機が駆動する。これにより、エレベータ2は、巻上機がメインロープを巻き上げることで、乗りかご4が昇降路3内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗り場5に移動する。エレベータ2は、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、エレベータ制御盤6が乗り場扉8、かご扉9を開閉制御し、乗り場扉8とかご扉9とを同期して、連動して開放する。また、エレベータ制御盤6は、利用者によって、扉装置1の開閉操作を行うための操作ボタン、例えば、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13等の扉開閉ボタンが押されることで、乗り場扉8とかご扉9とを互いに連動して開く。これにより、エレベータ2は、乗りかご4と乗り場5との間で、出入口7を介して利用者の乗降や荷物の積み下ろしが可能となる。
【0019】
ところで、本実施形態の扉装置1は、エレベータ制御盤6が状況に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を変更する開き幅拡大制御を実行することで、利用者の乗降をしやすくしている。
【0020】
乗り場扉8、かご扉9は、全開位置を、図2に例示する第1位置と、図3に例示する第2位置とに変更可能である。乗り場扉8、かご扉9は、全開位置が第2位置である状態では、開き幅W2が第1位置における開き幅W1より広くなる。ここでは、乗り場扉8、かご扉9の全開位置とは、典型的には、乗り場扉8、かご扉9の最大開き位置である。
【0021】
そして、本実施形態の扉装置1は、可動部としての上記一対のリターンパネル11を含んで構成される。リターンパネル11は、水平方向に沿った断面が略形状の矩形柱状に形成され、上述したように操作を受け付けるかご操作盤12が設けられる。そして、各リターンパネル11は、例えば、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、閉じ位置と開き位置とに開閉移動可能である。ここでは、リターンパネル11は、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向に沿って閉じ位置と開き位置とにスライドして移動可能である。
【0022】
すなわち、リターンパネル11は、図2に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第1位置である場合に出入口7の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置する。一方、リターンパネル11は、図3に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第2位置である場合に出入口7の幅が相対的に大きい開き位置に位置する。つまり、リターンパネル11は、乗り場扉8、かご扉9の全開位置の変更に応じて開閉する。これにより、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置から開き位置に移動することで、出入口7の幅(開閉方向に沿った長さ)が相対的に大きくなり、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができる。
【0023】
そして、エレベータ制御盤6は、所定の開き幅拡大操作に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を第1位置から第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。本実施形態のエレベータ制御盤6は、所定の開き幅拡大操作として、乗り場5に設けられた車椅子用乗り場操作盤15への操作に応じて、開き幅拡大制御を実行する。つまり、エレベータ制御盤6は、車椅子用乗り場操作盤15の利用時に乗り場扉8、かご扉9の最大開閉幅を変更する。
【0024】
上記のように構成されるエレベータ2は、図2に例示するように、利用客17が乗り場5の乗り場操作盤14を介してかご呼び操作を行った場合、エレベータ制御盤6が開き幅通常制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置1のリターンパネル11の位置を閉じ位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W1が相対的に狭い第1位置とする。
【0025】
一方、エレベータ2は、図3に例示するように、車椅子利用者18が乗り場5の車椅子用乗り場操作盤15を介してかご呼び操作を行った場合、エレベータ制御盤6が開き幅拡大制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置1のリターンパネル11の位置を開き位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W2が相対的に広い第2位置とする。
【0026】
この結果、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、例えば、乗り場扉8、かご扉9の開き時間を延長するなどの対応をしなくても、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。また、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、例えば、車椅子利用者18等が乗降の際に他の利用者に接触してしまうようなことを抑制することができ、円滑な乗降を実現することができる。
【0027】
なお、この扉装置1は、さらに、リターンパネル11の移動方向の障害物を検知可能な障害物検知部としての障害物検知装置19を備えるようにしてもよい。障害物検知装置19は、乗りかご4に設けられ、種々の手法によりリターンパネル11の移動方向の障害物を検知可能なものである。障害物検知装置19は、検知した障害物検知信号をエレベータ制御盤6に送信する。障害物検知装置19は、例えば、機械式(接触式)のセフティ機構や多光軸センサなどを用いた光学式(非接触式)のセフティ機構などにより実現することができる。
【0028】
そして、エレベータ制御盤6は、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止する。これにより、扉装置1、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができる。
【0029】
次に、図4のフローチャートを参照してエレベータ2における制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。
【0030】
エレベータ制御盤6は、エレベータ2の通常運転中、すなわち、開き幅通常制御での運転中に、乗り場5にて車椅子用乗り場操作盤15への操作があったか否かを判定する(ST1)。
【0031】
エレベータ制御盤6は、車椅子用乗り場操作盤15への操作があったと判定した場合(ST1:Yes)、種々のセンサによる検出結果等に基づいて、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したか否かを判定する(ST2)。
【0032】
エレベータ制御盤6は、乗りかご4が着床していないと判定した場合(ST2:No)、着床したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0033】
エレベータ制御盤6は、ST2にて乗りかご4が着床したと判定した場合(ST2:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、第一段階として、乗り場扉8、かご扉9を開く(ST3)。
【0034】
その後、エレベータ制御盤6は、さらに駆動部10の駆動を制御し、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9をさらに開くと共にリターンパネル11も開く(ST4)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が開き位置に位置し、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が相対的に開き幅の広い第2位置となる(図3参照)。これにより、例えば、車椅子利用者等の利用者は、円滑に乗りかご4に対して乗降できる。
【0035】
次に、エレベータ制御盤6は、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったか否かを判定する(ST5)。なおこのとき、かご操作盤12は、リターンパネル11が開き位置にあるため、使用できない状態となっている。
【0036】
エレベータ制御盤6は、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったと判定した場合(ST5:Yes)、障害物検知装置19による障害物検知信号に基づいて、リターンパネル11の移動方向、ここでは、開き位置(図3参照)側から閉じ位置(図2参照)側への移動方向に障害物がないか否かを判定する(ST6)。
【0037】
エレベータ制御盤6は、移動方向に障害物がないと判定した場合(ST6:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、第一段階として、乗り場扉8、かご扉9及びリターンパネル11を閉じる(ST7)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置に位置する(図2参照)。
【0038】
その後、エレベータ制御盤6は、さらに駆動部10の駆動を制御し、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9をさらに閉じる(ST8)。この結果、扉装置1は、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる(図1参照)。
【0039】
そして、エレベータ制御盤6は、巻上機の駆動を制御し、乗りかご4を呼び登録に応じた指定の行き先階に移動させ(ST9)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
【0040】
エレベータ制御盤6は、ST5にて車椅子用かご操作盤13への扉閉操作がないと判定した場合(ST5:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST10)。利用者が乗りかご4に乗り込んだか否かの判定は、例えば、乗りかご4に設けられた荷重センサの検出信号等に基づいて行われればよい。
【0041】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST10:Yes)、ST6に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST10:No)、ST5に移行し以降の処理を実行する。
【0042】
エレベータ制御盤6は、ST6にて移動方向に障害物があると判定した場合(ST6:No)、リターンパネル11の移動を禁止し、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST11)。
【0043】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST11:Yes)、通常扉閉めとして、乗り場扉8、かご扉9を閉じる(ST12)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が開き位置で維持されたままとなるが、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる。そして、エレベータ制御盤6は、ST9に移行し以降の処理を実行する。エレベータ制御盤6は、所定時間が経過していないと判定した場合(ST11:No)、ST6に移行し以降の処理を実行する。
【0044】
エレベータ制御盤6は、ST1にて車椅子用乗り場操作盤15への操作がないと判定した場合(ST1:No)、乗り場5にて乗り場操作盤14への操作があったか否かを判定する(ST13)。
【0045】
エレベータ制御盤6は、乗り場操作盤14への操作があったと判定した場合(ST13:Yes)、種々のセンサによる検出結果等に基づいて、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したか否かを判定する(ST14)。
【0046】
エレベータ制御盤6は、乗りかご4が着床していないと判定した場合(ST14:No)、着床したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0047】
エレベータ制御盤6は、ST14にて乗りかご4が着床したと判定した場合(ST14:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9を開く(ST15)。このとき、エレベータ制御盤6は、リターンパネル11を閉じ位置で維持する。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置に位置し、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が相対的に開き幅の狭い第1位置となる(図2参照)。これにより、扉装置1、エレベータ2は、一般的な利用者の乗りかご4に対する乗降の際には不必要にリターンパネル11が開き位置に移動されることを防止でき、無駄なエネルギの消費を防止することができる。
【0048】
次に、エレベータ制御盤6は、かご操作盤12、あるいは、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったか否かを判定する(ST16)。
【0049】
エレベータ制御盤6は、扉閉操作があったと判定した場合(ST16:Yes)、種々のセンサによる検出信号に基づいて、乗り場扉8、かご扉9の移動方向、ここでは、全開位置(図2参照)側から全閉位置(図1参照)側への移動方向に障害物がないか否かを判定する(ST17)。
【0050】
エレベータ制御盤6は、移動方向に障害物がないと判定した場合(ST17:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9を閉じる(ST18)。この結果、扉装置1は、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる(図1参照)。そして、エレベータ制御盤6は、ST9に移行し以降の処理を実行する。
【0051】
エレベータ制御盤6は、ST16にて扉閉操作がないと判定した場合(ST16:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST19)。
【0052】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST19:Yes)、ST17に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST19:No)、ST16に移行し以降の処理を実行する。
【0053】
エレベータ制御盤6は、ST17にて移動方向に障害物があると判定した場合(ST17:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST20)。
【0054】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST20:Yes)、ST17に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST20:No)、所定時間が経過したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0055】
エレベータ制御盤6は、ST13にて乗り場操作盤14への操作がないと判定した場合(ST13:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
【0056】
以上で説明した実施形態に係る扉装置1は、エレベータ2の乗りかご4の出入口7を開閉可能であると共に全開位置を第1位置とこの第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な乗り場扉8、かご扉9と、開き幅拡大操作に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行するエレベータ制御盤6とを備える。以上で説明した実施形態に係るエレベータ2は、昇降路3を昇降可能な乗りかご4と、上記扉装置1とを備える。したがって、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0057】
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図6は、図5の囲み線Aで囲んだリターンパネルの概略構成例を示す模式的平面図、図7、図8は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図、図9は、実施形態2に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態2に係るエレベータ扉装置、エレベータは、可動部の構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下で説明する実施形態も同様である。)。
【0058】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置201は、図5に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。本実施形態の扉装置201は、可動部としての一対のリターンパネル211を含んで構成される。リターンパネル211は、例えば、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、閉じ位置と開き位置とに開閉移動可能である。
【0059】
本実施形態のリターンパネル211は、図6に示すように、三角柱状に形成される。リターンパネル211は、回転軸211aを有し、回転軸211aの回転軸線を回転中心として、閉じ位置(図7参照)と開き位置(図8参照)とに回動可能である。回転軸211aは、回転軸線が乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と交差する方向、ここでは、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と直交する鉛直方向に沿って設けられる。
【0060】
また、このリターンパネル211は、第1の乗りかご操作部としてのかご操作盤212aと、第2の乗りかご操作部としてのかご操作盤212bとが設けられる。かご操作盤212aは、閉じ位置で乗りかご4内に露出する位置に設けられる一方、かご操作盤212bは、開き位置で乗りかご4内に露出する位置に設けられる。
【0061】
具体的には、リターンパネル211は、水平方向の断面が略直角二等辺三角形状をなしており、略直角二等辺三角形の長辺部(底辺部)にかご操作盤212aが設けられ、一方の短辺にかご操作盤212bが設けられる。リターンパネル211は、閉じ位置において、かご操作盤212aが設けられた長辺部側の面が乗りかご4内に露出する。そして、リターンパネル211は、回転軸211aの回転軸線を回転中心として略90°回転し、閉じ位置から開き位置に回動すると、開き位置において、かご操作盤212bが設けられた一方の短辺部側の面が乗りかご4内に露出する。
【0062】
すなわち、リターンパネル211は、図7に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第1位置である場合に出入口7の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置する。このとき、かご操作盤212aは、乗りかご4内に露出し、これにより、利用者による操作を受け付けることができる。一方、リターンパネル211は、図8に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第2位置である場合に出入口7の幅が相対的に大きい開き位置に位置する。このとき、かご操作盤212bは、乗りかご4内に露出し、これにより、利用者による操作を受け付けることができる。
【0063】
つまり、扉装置201は、リターンパネル211が閉じ位置から開き位置に回動することで、出入口7の幅が相対的に大きくなり、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができる。そして、扉装置201は、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、通常のかご操作盤212a、又は、かご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0064】
上記のように構成されるエレベータ2は、利用客17が乗り場5の乗り場操作盤14を介してかご呼び操作を行った場合、図7に例示するように、エレベータ制御盤6が開き幅通常制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置201のリターンパネル211の位置を閉じ位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W1が相対的に狭い第1位置とする。一方、エレベータ2は、車椅子利用者18が乗り場5の車椅子用乗り場操作盤15を介してかご呼び操作を行った場合、図8に例示するように、エレベータ制御盤6が開き幅拡大制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置201のリターンパネル211の位置を開き位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W2が相対的に広い第2位置とする。
【0065】
この結果、扉装置201、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。そして、扉装置201は、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、例えば、車椅子用かご操作盤13(図1参照)を別個に設けなくても、リターンパネル211の開き位置においても通常のかご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0066】
この扉装置201が適用されたエレベータ2の制御では、リターンパネル211が開き位置にあってもかご操作盤212bが使用できる状態となっていることから、図9に例示するように、エレベータ制御盤6は、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9及びリターンパネル211を開いた後(ST4)、かご操作盤212bへの扉閉操作があったか否かを判定し(ST205)、これに応じて以降の処理を実行する。
【0067】
以上で説明した実施形態に係る扉装置201、エレベータ2は、リターンパネル211が乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と交差する方向に沿った回転軸線を回転中心として、閉じ位置と開き位置とに回動可能である。また、リターンパネル211は、閉じ位置で乗りかご4内に露出する第1のかご操作盤212aと、開き位置で乗りかご4内に露出する第2のかご操作盤212bとが設けられる。したがって、扉装置201、エレベータ2は、リターンパネル211が閉じ位置から開き位置に回動することで、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができると共に、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、通常のかご操作盤212a、又は、かご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0068】
[実施形態3]
図10は、実施形態3に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図11は、実施形態3に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態3に係るエレベータ扉装置、エレベータは、発報部、あるいは、案内部を備える点で実施形態1とは異なる。
【0069】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置301は、図10に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。本実施形態の扉装置301は、発報部として発報装置320を備える。
【0070】
発報装置320は、リターンパネル11の移動に応じて警報(アラーム)を発報可能なものである。ここでは、発報装置320は、乗りかご4内のかご操作盤12や車椅子用かご操作盤13に組み込まれて設けられる。なお、発報装置320は、これに限らず、かご操作盤12や車椅子用かご操作盤13とは別個に設けられてもよい。
【0071】
発報装置320は、エレベータ制御盤6に電気的に接続され、その駆動が制御される。エレベータ制御盤6は、例えば、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、発報装置320を駆動して警報を発する。これにより、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができると共に、発報装置320が警報を発することで、利用者に注意を促すことができる。
【0072】
また、扉装置301は、案内部としての案内装置321を備えてもよい。案内装置321は、リターンパネル11の移動に応じて案内を行うものである。案内装置321は、乗りかご4内に設けられており、スピーカ、あるいは、表示装置などを含んで構成される。案内装置321は、例えば、乗りかご4内のかご操作盤12や車椅子用かご操作盤13に組み込まれて設けられ、これらの表示器等が兼用される。なお、案内装置321は、これに限らず、かご操作盤12や車椅子用かご操作盤13とは別個に設けられてもよい。
【0073】
案内装置321は、エレベータ制御盤6に電気的に接続され、その駆動が制御される。エレベータ制御盤6は、例えば、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、案内装置321を駆動して、例えば、リターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行う。これにより、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができると共に、案内装置321が利用者に対してリターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行うことで、利用者に注意を促すことができる。
【0074】
この扉装置301が適用されたエレベータ2の制御では、図11に例示するように、エレベータ制御盤6は、ST6にてリターンパネル11の移動方向に障害物があると判定した場合(ST6:No)、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、発報装置320を駆動して警報を発報する(ST322)。また、エレベータ制御盤6は、この扉装置301が案内装置321を備えている場合には、案内装置321を駆動してリターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行う。その後、エレベータ制御盤6は、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST11)。
【0075】
以上で説明した実施形態に係る扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に応じて警報を発報可能な発報装置320を備える。あるいは、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に応じて案内を行う案内装置321を備える。したがって、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に際して利用者に注意を促すことができる。
【0076】
以上で説明した実施形態1、2、3に係る扉装置1、201、301、エレベータ2によれば、利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0077】
なお、以上で説明したエレベータ扉装置、エレベータは、上述した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよい。
【0078】
以上の説明では、制御装置は、所定の開き幅拡大操作として、乗り場に設けられた車椅子用乗り場操作部(車椅子用乗り場操作盤15)への操作に応じて、開き幅拡大制御を実行するものとして説明したがこれに限らない。制御装置は、乗りかごや乗り場に操作盤等とは別個に設けられる専用のボタンへの操作に応じて、開き幅拡大制御を実行するようにしてもよい。この場合、エレベータ扉装置、エレベータは、車椅子利用者に限らず、大きな荷物や担架、ストレッチャー(搬送用のベッド)、ベビーカー等を所持する利用者等が乗り降する場合などにも、これらの利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0079】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
1、201、301 扉装置(エレベータ扉装置)
2 エレベータ
3 昇降路
4 乗りかご
5 乗り場
6 エレベータ制御盤(制御装置)
7 出入口
8 乗り場扉(扉)
9 かご扉(扉)
11、211 リターンパネル(可動部)
12、212a、212b かご操作盤(乗りかご操作部)
15 車椅子用乗り場操作盤(車椅子用乗り場操作部)
19 障害物検知装置(障害物検知部)
211a 回転軸
320 発報装置(発報部)
321 案内装置(案内部)
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ扉装置及びエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータにおいて、例えば、乗りかご側の扉と乗り場側の扉とを同期して開閉するエレベータ扉装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭61−9233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術においては、より利用者が乗り降りしやすくすることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のエレベータ扉装置は、扉と、制御装置とを備える。扉は、エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能である。そして、扉は、全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能である。制御装置は、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、実施形態1に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図2】図2は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図4】図4は、実施形態1に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、実施形態2に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図6】図6は、図5の囲み線Aで囲んだリターンパネルの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図7】図7は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図8】図8は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図である。
【図9】図9は、実施形態2に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、実施形態3に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図である。
【図11】図11は、実施形態3に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図2、図3は、実施形態1に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図、図4は、実施形態1に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。
【0008】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置1は、図1に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。
【0009】
エレベータ2は、扉装置1と共に、昇降路3と、乗りかご4と、乗り場5と、制御装置としてのエレベータ制御盤6とを含んで構成される。エレベータ制御盤6は、エレベータ2の全体を制御するものであると共にここでは扉装置1の制御装置としても兼用される。なおこれに限らず、扉装置1の制御装置は、エレベータ制御盤6とは別個に構成され、エレベータ制御盤6と電気的に接続され、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成としてもよい。
【0010】
昇降路3は、建造物の鉛直方向に沿って設けられる。乗りかご4は、メインロープが接続され昇降路3内に配置され、この昇降路3を昇降可能である。乗りかご4は、当該乗りかご4に対応して設けられるシーブに巻き掛けられたメインロープを介してカウンタウェイトと連結されており、巻上機の駆動によるシーブの回転に伴い、カウンタウェイトとともに互いに上下反対方向に昇降する。乗り場5は、乗りかご4が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられ、利用者が乗りかご4に対して乗降したり、荷物を乗りかご4に対して積み下ろしたりするための場所である。
【0011】
そして、扉装置1は、乗りかご4の出入口7を開閉可能な扉としての乗り場扉8及びかご扉9と、乗り場扉8、かご扉9を開閉駆動する駆動部10とを含んで構成される。出入口7は、乗りかご4の乗り場5と対向する壁面に設けられ、利用者は、この出入口7を介して乗降することができる。駆動部10は、例えば、電動機などの動力源と、動力源が発生させた動力を乗り場扉8、かご扉9の開閉動力に変換して当該乗り場扉8、かご扉9に伝達する伝達機構等を含んで構成される。ここでは、乗り場扉8、かご扉9は、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、出入口7の幅方向に沿って移動し、これにより、この出入口7を開閉可能である。扉装置1は、乗り場扉8が乗り場5側に、かご扉9が乗りかご4側に配置される。なお、本図では、乗り場扉8、かご扉9は、両開きの扉として図示しているが片開きの扉であってもよい。
【0012】
乗りかご4は、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向に対する出入口7の側方にリターンパネル11が位置する。リターンパネル11は、乗りかご4において出入口7が設けられる側の壁面の一部を構成する部材であり、鉛直方向に沿ってかご床からかご天井まで延びている。ここでは、リターンパネル11は、出入口7の両側方に一対で設けられる。
【0013】
乗りかご4は、乗りかご操作部としてのかご操作盤12及び車椅子用乗りかご操作部としての車椅子用かご操作盤13が設けられ、乗り場5は、乗り場操作部としての乗り場操作盤14及び車椅子用乗り場操作部としての車椅子用乗り場操作盤15が設けられる。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、それぞれ利用者からの操作を受け付けるものであり、利用者による操作入力に応じていわゆる乗りかご4の呼び登録等を行うものである。
【0014】
典型的には、かご操作盤12は、一般の標準的な利用客が乗りかご4の行先階を指示したり、扉装置1の開閉操作を行ったりするための操作盤であり、乗りかご4内の出入口7の側方に所定の高さで設置されている。ここでは、かご操作盤12は、乗りかご4の一方のリターンパネル11に設けられる。典型的には、車椅子用かご操作盤13は、車椅子利用者が乗りかご4の行先階を指示したり、扉装置1の開閉操作を行ったりするための操作盤であり、乗りかご4内の壁面において、車椅子利用者が操作可能な比較的低い位置に設けられている。ここでは、車椅子用かご操作盤13は、かご操作盤12より低い位置に設けられている。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13は、乗りかご4の行先階を指示したり扉装置1の開閉操作を行ったりするため各種操作ボタンや乗りかご4の現在の階床や昇降方向を表示するための各種表示器等が設けられている。かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13は、それぞれ利用者の操作入力に応じて乗りかご4の呼び登録信号等や開閉信号をエレベータ制御盤6に送信する。
【0015】
乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、例えば、乗り場5の三方枠16に設けられる。典型的には、乗り場操作盤14は、一般の標準的な利用客が乗りかご4を当該階床に呼ぶための指示をするための操作盤であり、三方枠16の出入口7近傍に所定の高さで設置されている。典型的には、車椅子用乗り場操作盤15は、車椅子利用者が乗りかご4を当該階床に呼ぶための指示をするための操作盤であり、三方枠16の出入口7近傍において、車椅子利用者が操作可能な比較的低い位置に設けられている。ここでは、車椅子用乗り場操作盤15は、乗り場操作盤14より低い位置に設けられている。乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、乗りかご4を当該階床に呼ぶための上下の呼び操作ボタンや乗りかご4の現在の階床や昇降方向を表示するための各種表示器等が設けられている。乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15は、それぞれ利用者の操作入力に応じて乗りかご4の呼び登録信号等をエレベータ制御盤6に送信する。
【0016】
エレベータ制御盤6は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、予め用意されたマップデータ、エレベータ2の仕様等の情報を記憶するバックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。
【0017】
エレベータ制御盤6は、種々のセンサ、検出器や巻上機、扉装置1の駆動部10、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15等のエレベータ2の各部と電気的に接続され各部を制御する。エレベータ制御盤6は、例えば、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15への利用者からの操作入力に応じて、巻上機の駆動を制御し、乗りかご4を呼び登録に応じた指定の目的階に移動させる。また、エレベータ制御盤6は、扉装置1の駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9の開閉を行う。
【0018】
上記のように構成されるエレベータ2は、利用者によりかご操作盤12、車椅子用かご操作盤13、乗り場操作盤14、車椅子用乗り場操作盤15等を介してかご呼び操作が行われた場合に、この呼び登録や乗りかご4の現在の移動方向(昇降方向)に基づいて、巻上機が駆動する。これにより、エレベータ2は、巻上機がメインロープを巻き上げることで、乗りかご4が昇降路3内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗り場5に移動する。エレベータ2は、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、エレベータ制御盤6が乗り場扉8、かご扉9を開閉制御し、乗り場扉8とかご扉9とを同期して、連動して開放する。また、エレベータ制御盤6は、利用者によって、扉装置1の開閉操作を行うための操作ボタン、例えば、かご操作盤12、車椅子用かご操作盤13等の扉開閉ボタンが押されることで、乗り場扉8とかご扉9とを互いに連動して開く。これにより、エレベータ2は、乗りかご4と乗り場5との間で、出入口7を介して利用者の乗降や荷物の積み下ろしが可能となる。
【0019】
ところで、本実施形態の扉装置1は、エレベータ制御盤6が状況に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を変更する開き幅拡大制御を実行することで、利用者の乗降をしやすくしている。
【0020】
乗り場扉8、かご扉9は、全開位置を、図2に例示する第1位置と、図3に例示する第2位置とに変更可能である。乗り場扉8、かご扉9は、全開位置が第2位置である状態では、開き幅W2が第1位置における開き幅W1より広くなる。ここでは、乗り場扉8、かご扉9の全開位置とは、典型的には、乗り場扉8、かご扉9の最大開き位置である。
【0021】
そして、本実施形態の扉装置1は、可動部としての上記一対のリターンパネル11を含んで構成される。リターンパネル11は、水平方向に沿った断面が略形状の矩形柱状に形成され、上述したように操作を受け付けるかご操作盤12が設けられる。そして、各リターンパネル11は、例えば、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、閉じ位置と開き位置とに開閉移動可能である。ここでは、リターンパネル11は、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向に沿って閉じ位置と開き位置とにスライドして移動可能である。
【0022】
すなわち、リターンパネル11は、図2に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第1位置である場合に出入口7の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置する。一方、リターンパネル11は、図3に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第2位置である場合に出入口7の幅が相対的に大きい開き位置に位置する。つまり、リターンパネル11は、乗り場扉8、かご扉9の全開位置の変更に応じて開閉する。これにより、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置から開き位置に移動することで、出入口7の幅(開閉方向に沿った長さ)が相対的に大きくなり、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができる。
【0023】
そして、エレベータ制御盤6は、所定の開き幅拡大操作に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を第1位置から第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する。本実施形態のエレベータ制御盤6は、所定の開き幅拡大操作として、乗り場5に設けられた車椅子用乗り場操作盤15への操作に応じて、開き幅拡大制御を実行する。つまり、エレベータ制御盤6は、車椅子用乗り場操作盤15の利用時に乗り場扉8、かご扉9の最大開閉幅を変更する。
【0024】
上記のように構成されるエレベータ2は、図2に例示するように、利用客17が乗り場5の乗り場操作盤14を介してかご呼び操作を行った場合、エレベータ制御盤6が開き幅通常制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置1のリターンパネル11の位置を閉じ位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W1が相対的に狭い第1位置とする。
【0025】
一方、エレベータ2は、図3に例示するように、車椅子利用者18が乗り場5の車椅子用乗り場操作盤15を介してかご呼び操作を行った場合、エレベータ制御盤6が開き幅拡大制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置1のリターンパネル11の位置を開き位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W2が相対的に広い第2位置とする。
【0026】
この結果、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、例えば、乗り場扉8、かご扉9の開き時間を延長するなどの対応をしなくても、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。また、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、例えば、車椅子利用者18等が乗降の際に他の利用者に接触してしまうようなことを抑制することができ、円滑な乗降を実現することができる。
【0027】
なお、この扉装置1は、さらに、リターンパネル11の移動方向の障害物を検知可能な障害物検知部としての障害物検知装置19を備えるようにしてもよい。障害物検知装置19は、乗りかご4に設けられ、種々の手法によりリターンパネル11の移動方向の障害物を検知可能なものである。障害物検知装置19は、検知した障害物検知信号をエレベータ制御盤6に送信する。障害物検知装置19は、例えば、機械式(接触式)のセフティ機構や多光軸センサなどを用いた光学式(非接触式)のセフティ機構などにより実現することができる。
【0028】
そして、エレベータ制御盤6は、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止する。これにより、扉装置1、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができる。
【0029】
次に、図4のフローチャートを参照してエレベータ2における制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される。
【0030】
エレベータ制御盤6は、エレベータ2の通常運転中、すなわち、開き幅通常制御での運転中に、乗り場5にて車椅子用乗り場操作盤15への操作があったか否かを判定する(ST1)。
【0031】
エレベータ制御盤6は、車椅子用乗り場操作盤15への操作があったと判定した場合(ST1:Yes)、種々のセンサによる検出結果等に基づいて、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したか否かを判定する(ST2)。
【0032】
エレベータ制御盤6は、乗りかご4が着床していないと判定した場合(ST2:No)、着床したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0033】
エレベータ制御盤6は、ST2にて乗りかご4が着床したと判定した場合(ST2:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、第一段階として、乗り場扉8、かご扉9を開く(ST3)。
【0034】
その後、エレベータ制御盤6は、さらに駆動部10の駆動を制御し、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9をさらに開くと共にリターンパネル11も開く(ST4)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が開き位置に位置し、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が相対的に開き幅の広い第2位置となる(図3参照)。これにより、例えば、車椅子利用者等の利用者は、円滑に乗りかご4に対して乗降できる。
【0035】
次に、エレベータ制御盤6は、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったか否かを判定する(ST5)。なおこのとき、かご操作盤12は、リターンパネル11が開き位置にあるため、使用できない状態となっている。
【0036】
エレベータ制御盤6は、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったと判定した場合(ST5:Yes)、障害物検知装置19による障害物検知信号に基づいて、リターンパネル11の移動方向、ここでは、開き位置(図3参照)側から閉じ位置(図2参照)側への移動方向に障害物がないか否かを判定する(ST6)。
【0037】
エレベータ制御盤6は、移動方向に障害物がないと判定した場合(ST6:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、第一段階として、乗り場扉8、かご扉9及びリターンパネル11を閉じる(ST7)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置に位置する(図2参照)。
【0038】
その後、エレベータ制御盤6は、さらに駆動部10の駆動を制御し、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9をさらに閉じる(ST8)。この結果、扉装置1は、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる(図1参照)。
【0039】
そして、エレベータ制御盤6は、巻上機の駆動を制御し、乗りかご4を呼び登録に応じた指定の行き先階に移動させ(ST9)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
【0040】
エレベータ制御盤6は、ST5にて車椅子用かご操作盤13への扉閉操作がないと判定した場合(ST5:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST10)。利用者が乗りかご4に乗り込んだか否かの判定は、例えば、乗りかご4に設けられた荷重センサの検出信号等に基づいて行われればよい。
【0041】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST10:Yes)、ST6に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST10:No)、ST5に移行し以降の処理を実行する。
【0042】
エレベータ制御盤6は、ST6にて移動方向に障害物があると判定した場合(ST6:No)、リターンパネル11の移動を禁止し、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST11)。
【0043】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST11:Yes)、通常扉閉めとして、乗り場扉8、かご扉9を閉じる(ST12)。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が開き位置で維持されたままとなるが、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる。そして、エレベータ制御盤6は、ST9に移行し以降の処理を実行する。エレベータ制御盤6は、所定時間が経過していないと判定した場合(ST11:No)、ST6に移行し以降の処理を実行する。
【0044】
エレベータ制御盤6は、ST1にて車椅子用乗り場操作盤15への操作がないと判定した場合(ST1:No)、乗り場5にて乗り場操作盤14への操作があったか否かを判定する(ST13)。
【0045】
エレベータ制御盤6は、乗り場操作盤14への操作があったと判定した場合(ST13:Yes)、種々のセンサによる検出結果等に基づいて、乗りかご4が目的階床の乗り場5の所定の着床位置に着床したか否かを判定する(ST14)。
【0046】
エレベータ制御盤6は、乗りかご4が着床していないと判定した場合(ST14:No)、着床したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0047】
エレベータ制御盤6は、ST14にて乗りかご4が着床したと判定した場合(ST14:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9を開く(ST15)。このとき、エレベータ制御盤6は、リターンパネル11を閉じ位置で維持する。この結果、扉装置1は、リターンパネル11が閉じ位置に位置し、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が相対的に開き幅の狭い第1位置となる(図2参照)。これにより、扉装置1、エレベータ2は、一般的な利用者の乗りかご4に対する乗降の際には不必要にリターンパネル11が開き位置に移動されることを防止でき、無駄なエネルギの消費を防止することができる。
【0048】
次に、エレベータ制御盤6は、かご操作盤12、あるいは、車椅子用かご操作盤13への扉閉操作があったか否かを判定する(ST16)。
【0049】
エレベータ制御盤6は、扉閉操作があったと判定した場合(ST16:Yes)、種々のセンサによる検出信号に基づいて、乗り場扉8、かご扉9の移動方向、ここでは、全開位置(図2参照)側から全閉位置(図1参照)側への移動方向に障害物がないか否かを判定する(ST17)。
【0050】
エレベータ制御盤6は、移動方向に障害物がないと判定した場合(ST17:Yes)、駆動部10の駆動を制御し、乗り場扉8、かご扉9を閉じる(ST18)。この結果、扉装置1は、乗り場扉8、かご扉9が全閉状態となる(図1参照)。そして、エレベータ制御盤6は、ST9に移行し以降の処理を実行する。
【0051】
エレベータ制御盤6は、ST16にて扉閉操作がないと判定した場合(ST16:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST19)。
【0052】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST19:Yes)、ST17に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST19:No)、ST16に移行し以降の処理を実行する。
【0053】
エレベータ制御盤6は、ST17にて移動方向に障害物があると判定した場合(ST17:No)、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST20)。
【0054】
エレベータ制御盤6は、予め設定される所定時間が経過したと判定した場合(ST20:Yes)、ST17に移行し以降の処理を実行し、所定時間が経過していないと判定した場合(ST20:No)、所定時間が経過したと判定するまでこの判定を繰り返す。
【0055】
エレベータ制御盤6は、ST13にて乗り場操作盤14への操作がないと判定した場合(ST13:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
【0056】
以上で説明した実施形態に係る扉装置1は、エレベータ2の乗りかご4の出入口7を開閉可能であると共に全開位置を第1位置とこの第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な乗り場扉8、かご扉9と、開き幅拡大操作に応じて乗り場扉8、かご扉9の全開位置を第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行するエレベータ制御盤6とを備える。以上で説明した実施形態に係るエレベータ2は、昇降路3を昇降可能な乗りかご4と、上記扉装置1とを備える。したがって、扉装置1、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0057】
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図6は、図5の囲み線Aで囲んだリターンパネルの概略構成例を示す模式的平面図、図7、図8は、実施形態2に係る扉装置の動作を説明する模式的平面図、図9は、実施形態2に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態2に係るエレベータ扉装置、エレベータは、可動部の構成が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下で説明する実施形態も同様である。)。
【0058】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置201は、図5に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。本実施形態の扉装置201は、可動部としての一対のリターンパネル211を含んで構成される。リターンパネル211は、例えば、駆動部10から開閉動力が伝達されることで、閉じ位置と開き位置とに開閉移動可能である。
【0059】
本実施形態のリターンパネル211は、図6に示すように、三角柱状に形成される。リターンパネル211は、回転軸211aを有し、回転軸211aの回転軸線を回転中心として、閉じ位置(図7参照)と開き位置(図8参照)とに回動可能である。回転軸211aは、回転軸線が乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と交差する方向、ここでは、乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と直交する鉛直方向に沿って設けられる。
【0060】
また、このリターンパネル211は、第1の乗りかご操作部としてのかご操作盤212aと、第2の乗りかご操作部としてのかご操作盤212bとが設けられる。かご操作盤212aは、閉じ位置で乗りかご4内に露出する位置に設けられる一方、かご操作盤212bは、開き位置で乗りかご4内に露出する位置に設けられる。
【0061】
具体的には、リターンパネル211は、水平方向の断面が略直角二等辺三角形状をなしており、略直角二等辺三角形の長辺部(底辺部)にかご操作盤212aが設けられ、一方の短辺にかご操作盤212bが設けられる。リターンパネル211は、閉じ位置において、かご操作盤212aが設けられた長辺部側の面が乗りかご4内に露出する。そして、リターンパネル211は、回転軸211aの回転軸線を回転中心として略90°回転し、閉じ位置から開き位置に回動すると、開き位置において、かご操作盤212bが設けられた一方の短辺部側の面が乗りかご4内に露出する。
【0062】
すなわち、リターンパネル211は、図7に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第1位置である場合に出入口7の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置する。このとき、かご操作盤212aは、乗りかご4内に露出し、これにより、利用者による操作を受け付けることができる。一方、リターンパネル211は、図8に例示するように、乗り場扉8、かご扉9の全開位置が第2位置である場合に出入口7の幅が相対的に大きい開き位置に位置する。このとき、かご操作盤212bは、乗りかご4内に露出し、これにより、利用者による操作を受け付けることができる。
【0063】
つまり、扉装置201は、リターンパネル211が閉じ位置から開き位置に回動することで、出入口7の幅が相対的に大きくなり、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができる。そして、扉装置201は、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、通常のかご操作盤212a、又は、かご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0064】
上記のように構成されるエレベータ2は、利用客17が乗り場5の乗り場操作盤14を介してかご呼び操作を行った場合、図7に例示するように、エレベータ制御盤6が開き幅通常制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置201のリターンパネル211の位置を閉じ位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W1が相対的に狭い第1位置とする。一方、エレベータ2は、車椅子利用者18が乗り場5の車椅子用乗り場操作盤15を介してかご呼び操作を行った場合、図8に例示するように、エレベータ制御盤6が開き幅拡大制御を実行する。この場合、エレベータ制御盤6は、扉装置201のリターンパネル211の位置を開き位置とし、乗り場扉8、かご扉9の全開位置を開き幅W2が相対的に広い第2位置とする。
【0065】
この結果、扉装置201、エレベータ2は、車椅子利用者18等が乗降する際に乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができるので、乗りかご4に対して利用者が乗り降りしやすくすることができる。そして、扉装置201は、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、例えば、車椅子用かご操作盤13(図1参照)を別個に設けなくても、リターンパネル211の開き位置においても通常のかご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0066】
この扉装置201が適用されたエレベータ2の制御では、リターンパネル211が開き位置にあってもかご操作盤212bが使用できる状態となっていることから、図9に例示するように、エレベータ制御盤6は、第二段階として、乗り場扉8、かご扉9及びリターンパネル211を開いた後(ST4)、かご操作盤212bへの扉閉操作があったか否かを判定し(ST205)、これに応じて以降の処理を実行する。
【0067】
以上で説明した実施形態に係る扉装置201、エレベータ2は、リターンパネル211が乗り場扉8、かご扉9の開閉方向と交差する方向に沿った回転軸線を回転中心として、閉じ位置と開き位置とに回動可能である。また、リターンパネル211は、閉じ位置で乗りかご4内に露出する第1のかご操作盤212aと、開き位置で乗りかご4内に露出する第2のかご操作盤212bとが設けられる。したがって、扉装置201、エレベータ2は、リターンパネル211が閉じ位置から開き位置に回動することで、乗り場扉8、かご扉9の開き幅を相対的に大きくすることができると共に、閉じ位置でかご操作盤212aが、開き位置でかご操作盤212bが乗りかご4内に露出することで、通常のかご操作盤212a、又は、かご操作盤212bを介して利用者の操作を受け付けることができる。
【0068】
[実施形態3]
図10は、実施形態3に係るエレベータの概略構成例を示す模式的平面図、図11は、実施形態3に係るエレベータにおける制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態3に係るエレベータ扉装置、エレベータは、発報部、あるいは、案内部を備える点で実施形態1とは異なる。
【0069】
本実施形態のエレベータ扉装置としての扉装置301は、図10に示すように、エレベータ2に適用され、乗りかご4の出入口7を開閉するものである。本実施形態の扉装置301は、発報部として発報装置320を備える。
【0070】
発報装置320は、リターンパネル11の移動に応じて警報(アラーム)を発報可能なものである。ここでは、発報装置320は、乗りかご4内のかご操作盤12や車椅子用かご操作盤13に組み込まれて設けられる。なお、発報装置320は、これに限らず、かご操作盤12や車椅子用かご操作盤13とは別個に設けられてもよい。
【0071】
発報装置320は、エレベータ制御盤6に電気的に接続され、その駆動が制御される。エレベータ制御盤6は、例えば、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、発報装置320を駆動して警報を発する。これにより、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができると共に、発報装置320が警報を発することで、利用者に注意を促すことができる。
【0072】
また、扉装置301は、案内部としての案内装置321を備えてもよい。案内装置321は、リターンパネル11の移動に応じて案内を行うものである。案内装置321は、乗りかご4内に設けられており、スピーカ、あるいは、表示装置などを含んで構成される。案内装置321は、例えば、乗りかご4内のかご操作盤12や車椅子用かご操作盤13に組み込まれて設けられ、これらの表示器等が兼用される。なお、案内装置321は、これに限らず、かご操作盤12や車椅子用かご操作盤13とは別個に設けられてもよい。
【0073】
案内装置321は、エレベータ制御盤6に電気的に接続され、その駆動が制御される。エレベータ制御盤6は、例えば、障害物検知装置19が障害物を検知した場合に、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、案内装置321を駆動して、例えば、リターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行う。これにより、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の位置を変更する際にリターンパネル11に障害物等が接触することを防止することができると共に、案内装置321が利用者に対してリターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行うことで、利用者に注意を促すことができる。
【0074】
この扉装置301が適用されたエレベータ2の制御では、図11に例示するように、エレベータ制御盤6は、ST6にてリターンパネル11の移動方向に障害物があると判定した場合(ST6:No)、リターンパネル11の移動を禁止すると共に、発報装置320を駆動して警報を発報する(ST322)。また、エレベータ制御盤6は、この扉装置301が案内装置321を備えている場合には、案内装置321を駆動してリターンパネル11の開閉に関する情報の案内を行う。その後、エレベータ制御盤6は、利用者が乗りかご4に乗り込んでから予め設定される所定時間(例えば、数秒から数十秒)が経過したか否かを判定する(ST11)。
【0075】
以上で説明した実施形態に係る扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に応じて警報を発報可能な発報装置320を備える。あるいは、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に応じて案内を行う案内装置321を備える。したがって、扉装置301、エレベータ2は、リターンパネル11の移動に際して利用者に注意を促すことができる。
【0076】
以上で説明した実施形態1、2、3に係る扉装置1、201、301、エレベータ2によれば、利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0077】
なお、以上で説明したエレベータ扉装置、エレベータは、上述した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよい。
【0078】
以上の説明では、制御装置は、所定の開き幅拡大操作として、乗り場に設けられた車椅子用乗り場操作部(車椅子用乗り場操作盤15)への操作に応じて、開き幅拡大制御を実行するものとして説明したがこれに限らない。制御装置は、乗りかごや乗り場に操作盤等とは別個に設けられる専用のボタンへの操作に応じて、開き幅拡大制御を実行するようにしてもよい。この場合、エレベータ扉装置、エレベータは、車椅子利用者に限らず、大きな荷物や担架、ストレッチャー(搬送用のベッド)、ベビーカー等を所持する利用者等が乗り降する場合などにも、これらの利用者が乗り降りしやすくすることができる。
【0079】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
1、201、301 扉装置(エレベータ扉装置)
2 エレベータ
3 昇降路
4 乗りかご
5 乗り場
6 エレベータ制御盤(制御装置)
7 出入口
8 乗り場扉(扉)
9 かご扉(扉)
11、211 リターンパネル(可動部)
12、212a、212b かご操作盤(乗りかご操作部)
15 車椅子用乗り場操作盤(車椅子用乗り場操作部)
19 障害物検知装置(障害物検知部)
211a 回転軸
320 発報装置(発報部)
321 案内装置(案内部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能であると共に全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な扉と、
開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する制御装置とを備えることを特徴とする、
エレベータ扉装置。
【請求項2】
前記扉の開閉方向に対する前記出入口の側方に位置すると共に前記全開位置が前記第1位置である場合に前記出入口の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置し、前記全開位置が前記第2位置である場合に前記出入口の幅が相対的に大きい開き位置に位置する可動部を備える、
請求項1に記載のエレベータ扉装置。
【請求項3】
前記可動部は、前記扉の開閉方向に沿って前記閉じ位置と前記開き位置とに移動可能である、
請求項2に記載のエレベータ扉装置。
【請求項4】
前記可動部は、前記扉の開閉方向と交差する方向に沿った回転軸線を回転中心として、前記閉じ位置と前記開き位置とに回動可能である、
請求項2に記載のエレベータ扉装置。
【請求項5】
前記可動部は、操作を受け付ける乗りかご操作部が設けられる、
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項6】
前記可動部は、前記閉じ位置で前記乗りかご内に露出する第1の前記乗りかご操作部と、前記開き位置で前記乗りかご内に露出する第2の前記乗りかご操作部とが設けられる、
請求項5に記載のエレベータ扉装置。
【請求項7】
前記可動部の移動方向の障害物を検知可能な障害物検知部を備え、
前記制御装置は、前記障害物検知部が前記障害物を検知した場合に、前記可動部の移動を禁止する、
請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項8】
前記可動部の移動に応じて警報を発報可能な発報部を備えることを特徴とする、
請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項9】
前記可動部の移動に応じて案内を行う案内部を備えることを特徴とする、
請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記開き幅拡大操作として、前記乗りかごの乗り場に設けられた車椅子用乗り場操作部への操作に応じて、前記開き幅拡大制御を実行する、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項11】
昇降路を昇降可能な乗りかごと、
前記乗りかごの出入口を開閉可能であると共に全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な扉、及び、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する制御装置を有するエレベータ扉装置とを備えることを特徴とする、
エレベータ。
【請求項1】
エレベータの乗りかごの出入口を開閉可能であると共に全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な扉と、
開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する制御装置とを備えることを特徴とする、
エレベータ扉装置。
【請求項2】
前記扉の開閉方向に対する前記出入口の側方に位置すると共に前記全開位置が前記第1位置である場合に前記出入口の幅が相対的に小さい閉じ位置に位置し、前記全開位置が前記第2位置である場合に前記出入口の幅が相対的に大きい開き位置に位置する可動部を備える、
請求項1に記載のエレベータ扉装置。
【請求項3】
前記可動部は、前記扉の開閉方向に沿って前記閉じ位置と前記開き位置とに移動可能である、
請求項2に記載のエレベータ扉装置。
【請求項4】
前記可動部は、前記扉の開閉方向と交差する方向に沿った回転軸線を回転中心として、前記閉じ位置と前記開き位置とに回動可能である、
請求項2に記載のエレベータ扉装置。
【請求項5】
前記可動部は、操作を受け付ける乗りかご操作部が設けられる、
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項6】
前記可動部は、前記閉じ位置で前記乗りかご内に露出する第1の前記乗りかご操作部と、前記開き位置で前記乗りかご内に露出する第2の前記乗りかご操作部とが設けられる、
請求項5に記載のエレベータ扉装置。
【請求項7】
前記可動部の移動方向の障害物を検知可能な障害物検知部を備え、
前記制御装置は、前記障害物検知部が前記障害物を検知した場合に、前記可動部の移動を禁止する、
請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項8】
前記可動部の移動に応じて警報を発報可能な発報部を備えることを特徴とする、
請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項9】
前記可動部の移動に応じて案内を行う案内部を備えることを特徴とする、
請求項2乃至請求項8のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記開き幅拡大操作として、前記乗りかごの乗り場に設けられた車椅子用乗り場操作部への操作に応じて、前記開き幅拡大制御を実行する、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のエレベータ扉装置。
【請求項11】
昇降路を昇降可能な乗りかごと、
前記乗りかごの出入口を開閉可能であると共に全開位置を第1位置と当該第1位置より開き幅の広い第2位置とに変更可能な扉、及び、開き幅拡大操作に応じて前記扉の全開位置を前記第2位置に変更する開き幅拡大制御を実行する制御装置を有するエレベータ扉装置とを備えることを特徴とする、
エレベータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−35990(P2012−35990A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179544(P2010−179544)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】
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