説明

エンドシール装置

【課題】 容易にトップカッターの着脱を行うことのできるボックスモーションタイプのエンドシール装置を提供すること
【解決手段】 筒状フィルムを挟んで上下に配置されるトップシーラのシール面を対向させた状態を保持しながら両トップシーラを公転移動させるボックスモーションタイプのエンドシール装置である。上側トップシーラ31内を上下方向に移動可能に配置したトップカッター40と、トップカッターの先端の刃部40aをシール面31aから突出させる方向にそのトップカッターを付勢するエアシリンダー41と、を備え、トップカッターは、トップシーラから取り外し可能に装着され、トップシーラを取り外す方向を遮るようにエアシリンダーを位置させる第1のポジション(図(b))と、取り外す方向を開放する位置にエアシリンダーを位置させる第2のポジション(図(a))と、を切替可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンドシール装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装機の一形態であるピロー包装機は、以下のような構成を備えている。まず、原反ロールに巻き取られた帯状フィルムを連続して製袋器に供給し、その製袋器を通過させる際に筒状に製袋された筒状フィルムを形成する。また、この製袋器の上流側には被包装物搬送供給装置を配置し、その被包装物搬送供給装置から所定間隔毎に搬送される被包装物が、製袋器内に供給される。これにより、被包装物が製袋器内を通過すると、筒状フィルム内に所定間隔毎に収納されることになり、その被包装物は筒状フィルムとともに搬送される。そして、その搬送方向に沿って、センターシール装置並びにエンドシール装置が配置されている。センターシール装置は、筒状フィルムのフィルム重合端をシールするものである。エンドシール装置は、筒状フィルムを進行方向横方向(前後の被包装物が存在していない部分)にシールするとともに、カットすることで、先端の被包装物が収納された筒状フィルムの部分を後続の筒状フィルムから分離し、包装体を製造するようになる。
【0003】
上記のエンドシール装置の一形態として、筒状フィルムを挟んで上下に配置される一対のトップシーラ(カッター刃が内蔵されている)と、そのトップシーラのシール面を対向させた状態を保持しながらそのトップシーラを所定の軌跡で移動させる駆動機構とを備えたものがある。そして、上下のトップシーラは、筒状フィルムの所定位置を上下から挟み込んだ状態で一定量だけ筒状フィルムとともに前進移動する。これにより、筒状フィルムの挟まれた部位が熱シールされるとともに、カットされる。この種のエンドシール装置のタイプは、ボックスモーションタイプとも称されている。
【0004】
この種のボックスモーションタイプのエンドシール装置(フィルムの切断機構を備えたもの)としては、たとえば特許文献1に示されるものがある。この特許文献1に開示された装置では、切断機構として溶断装置を備えているが、溶断装置の替わりにカッター刃(トップカッター)を備えたものもある。
【特許文献1】特開2005−238374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の装置では、以下に示す問題がある。すなわち、ボックスモーションタイプのエンドシール装置では、トップシーラに装着したトップカッターの清掃、研摩、及び部品交換等の理由によりトップカッターを取り外すことがある。これは、エンドシール装置の使用に伴い、トップシーラーの熱により溶着したフィルムカスがトップカッターに付着してしまうことがある。また、上下のトップシーラー間で被包装物を噛み込んでしまった際には、トップカッターの刃先、及び溝部に被包装物が詰まってしまうことがある。このようにトップカッターに異物が付着した状態では、良好なフィルムの切断が出来ないばかりでなく、切断不良にて、包装体が連続して後工程に流れてしまうという問題が発生する。このため適宜のタイミングでトップカッターの清掃を行う必要がある。
【0006】
しかしながら、トップカッターはトップシーラに対して特殊なボルトを用いて固定されているため、容易にトップカッターを取り外すことができなかった。また、取外し作業において、トップカッターの刃先側より、すなわち上下のトップシーラーが開いた状態においてボルトを外し、上側トップシーラーの下方にトップカッターを移動させることにより取外しを行っており、作業は煩雑なものあった。
【0007】
本発明は、工具を使用せずに、容易にトップカッターの着脱を行うことのできるボックスモーションタイプのエンドシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明に係るエンドシール装置は、(1)被包装物を内包する包装フィルムを、その包装フィルムの進行方向横方向にシールするとともにカットするエンドシール装置であって、前記包装フィルムを挟んで上下に配置されるトップシーラと、そのトップシーラのシール面を対向させた状態を保持しながらそのトップシーラを上下方向に移動させる駆動機構と、前記上下に配置されるトップシーラのうちの少なくとも一方に、そのトップシーラ内を上下方向に移動可能に配置したトップカッターと、そのトップカッターの先端の刃部を前記シール面から突出させる方向にそのトップカッターを付勢する作動手段と、を備え、前記トップカッターは、前記トップシーラから取り外し可能に装着され、そのトップシーラを取り外す方向を遮るように前記作動手段を位置させる第1のポジションと、その取り外す方向を開放する位置に前記作動手段を位置させる第2のポジションと、を切替可能にした。
【0009】
(2)前記トップカッターは、カッターホルダーに固定され、そのカッターホルダを、トップシーラを取り付けるシーラ取付台に対して着脱可能にし、前記作動手段の取付金具が、前記シーラ取付台に対して正逆回転可能に取り付け、その取付金具を正逆回転することで前記第1のポジションと前記第2のポジションを切り替えるようにするとよい。なお、実施形態では、この発明のように正逆回転させるようしたが、トップカッターの作動手段の取付金具は、正逆回転するものに限らず、トップカッターホルダーを上方に抜く際に干渉しない構造であれば、その移動方向等は問わない。
【0010】
(3)第1のポジションにおいて、その状態を保持するための固定手段を設けるとよい。固定手段は、実施形態では、係止部52dと係止孔55aにより実現される。
【0011】
(4)前記作動手段により移動した前記トップシーラを、前記刃部が前記トップシーラ内に位置するように復帰させる方向に付勢する復帰手段を備えカッター戻し用ピン50とカッター戻し用バネ51により実現されている。このようにトップカッターを待機位置に復帰させるための復帰手段として付勢手段を用いることが、簡易な構成で実現できるのでよい。この場合、付勢手段は、弾性部材(実施形態では、コイルバネ状のカッター戻し用バネとしたが、他の形状のバネやゴム等でも良い)、及びカッター戻し用ピン(安定した姿勢で復帰できるが、無くても良い)である。作動手段自体の力でトップカッターを復帰できる場合には、この復帰手段はなくても良いし、その場合でも、スムーズに復帰させるために補助的に設けても良い。
【0012】
(5)前記作動手段は、シリンダーとするとよい。実施形態では、エアシリンダーとしているが、他の流体シリンダーでも良い。
【0013】
本発明は、トップカッターを簡単に取り外すことができるので、トップカッターの清掃、及び部品交換等のメンテナンスを短時間で行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、第1ポジションと第2ポジションとを切り替えることで、容易にトップカッターの着脱を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1から図4は、本発明の好適な一実施の形態を示している。本実施の形態のエンドシール装置が組み込まれるピロー包装機10は、包装機本体11と、その包装機本体11に対して帯状の包装フィルムを連続して供給するフィルム供給装置12と、包装機本体11の上流側に配置され、その包装機本体11に対して被包装物13を所定間隔毎に供給する被包装物搬送供給装置14とを備えている。
【0016】
フィルム供給装置12は、帯状フィルム15をロール状に巻き取った原反ロール16に対し、図示省略する駆動モータ(サーボモータ等の速度制御可能なモータ)の出力を連係し、原反ロール16の回転速度を適宜制御しながら一定速度で包装機本体11に供給する。また、原反ロール16から包装機本体11に至る所定位置に各種のローラを配置し、原反ロール16から送り出された帯状フィルム15は、そのローラに掛け渡されることで、所定の経路を通って包装機本体11に導かれる。もちろん、本発明では、必ずしも原反ロール16に駆動モータを連係する必要はなく、包装フィルムの搬送経路上にフィードローラを設け、引き出すようにしても良い。
【0017】
被包装物搬送供給装置14は、前後に配置されたスプロケット17(図では、進行方向前方のみ記載)と、その複数のスプロケット17に掛け渡されたエンドレスチェーン18と、そのエンドレスチェーン18に所定ピッチ毎に取り付けられた複数の押送フィンガー19とにより構成される。これにより、被包装物13の後面に押送フィンガー19が突き当たると、押送フィンガー19の移動に伴い、被包装物13も前進移動する。
【0018】
包装機本体11は、供給される帯状フィルム15を筒状フィルム21に整袋する製袋器20と、その製袋器20の下流側に配置されたセンターシール装置24と、そのセンターシール装置24の下流側に配置され、筒状フィルム21を搬送するベルトコンベア23と、ベルトコンベア23の上方に配置された上側抑えベルト25と、ベルトコンベア23の下流側に配置されたエンドシール装置30と、エンドシール装置30の下流側に配置された搬出コンベア26と、を備えている。
【0019】
製袋器20は、フィルム供給装置12から連続して供給される帯状フィルム15を通過させることで、帯状フィルム15の両側端縁部15a同士を接触(重合)させるとともに、筒状となった筒状フィルム21に整袋するものである。また、被包装物搬送供給装置14から包装機本体11に対して順次供給される被包装物13は、製袋器20内に挿入される。これにより、製袋器20に供給された被包装物13は、筒状フィルム21内に所定間隔ごとに配置されることになる。
【0020】
センターシール装置24は、重合された帯状フィルム15の両側端縁部15aをシールする。このセンターシール装置24は、帯状フィルム15の両側端縁部15aを両側から挟み込みながら加熱することで熱シールする。
【0021】
上側抑えベルト25は、エンドシール装置30の上流側の直近に配置されており、筒状フィルム21内の被包装物13が上方に持ち上がるのを抑制し、水平状態を保持しながら搬送できるようにしている。
【0022】
エンドシール装置30は、筒状フィルム21に対し、進行方向と直交する方向、つまり、横断する方向にシールすると共にカットするものである。そのシール・カットするフィルム部位は、前後の被包装物13の間の所定位置である。これにより、エンドシール装置30を通過することで、筒状フィルム21の先頭部分は、後続から分離され、包装体27が製造される。
【0023】
以下、エンドシール装置30について説明する。本実施形態のエンドシール装置30は、いわゆるボックスモーションタイプのもので、筒状フィルム21を挟んで上下に配置された一対のトップシーラ31,32が、互いのシール面31a,32aを対向させた状態を維持しながら所定の軌跡で移動する。つまり、両トップシーラ31,32は、基準位置から互いに接近移動して筒状フィルム21を上下から挟み込むことで、そのシール面31a,32aに接触したフィルム部位を所定の圧力で加圧すると共に加熱する。そして、両トップシーラ31,32は、上記のように互いに接近して筒状フィルム21を挟持した状態を維持したまま互いに筒状フィルム24の移動方向に沿って前進移動する。このときの移動速度は、筒状フィルム21の移動速度と等しくしている。一対のトップシーラ31,32は、所定距離だけ移動すると、両トップシーラ31,32は互いに離反移動すると共に、筒状フィルム21の移動方向と逆方向に移動して基準位置に至る。
【0024】
これら上下のトップシーラ31,32は、それぞれ上側シーラ取付台33,下側シーラ取付台34に取り付けられている。すなわち、下側トップシーラ32は、下側シーラ取付台34の上面に固定され、下側シーラ取付台34と一体になって移動する。上側トップシーラ31は、上側シーラ取付台33の下面に対して移動台35を介して昇降移動可能に取り付けられる。上側トップシーラ31は、帯板状の移動台35の下面に固定される。そして、移動台35の上面には、複数のガイドロッド36を起立形成し、それらのガイドロッド36を上側シーラ取付台33に設けた上下に貫通する貫通孔33a内に挿入する。ガイドロッド36が貫通孔33a内を軸方向に沿って往復移動することで、ガイドロッド36ひいては移動台35,上側トップシーラ31も昇降移動する。さらに、ガイドロッド36の先端(上端)は、適宜の機構・構造により、上側シーラ取付台33に対して一定距離以上下降移動しないように取り付けられる。これにより、移動台35,上側トップシーラ31は、上側シーラ取付台33から離脱して落下するのが抑制される。さらにまた、所定のガイドロッド36には、コイルスプリング37が装着され、そのコイルスプリング37の弾性復元力により、移動台35ひいては上側トップシーラ31が下方に付勢される。これにより、外部からの力により上側トップシーラ31が上方へ付勢された場合、コイルスプリング37を圧縮変形しながら上昇移動する。これにより、当該上方への付勢力が解消した場合、上側トップシーラ31等の自重に加え、コイルスプリング37の弾性復元力により、スムーズに上側トップシーラ31が下降移動する。
【0025】
上側シーラ取付台33並びに下側シーラ取付台34の両側面には、カムフロア38が外方に向けて突出するように配置される。このカムフロア38は、図示省略する筒状フィルム21の周囲を囲むような略ロ字状を基本構成とした機枠の内側面に取り付けられたカム板に設けられた溝カムに符合し、その溝カムの形状に従って上述した公転移動する。なお、係るカム機構を用いて上下のトップシーラ31,32を公転移動させる構成は、従来公知のものであるので、その詳細な説明を省略する。また、このようにカムを用いるのではなく、トップシーラー31,32を上下移動させるための駆動モータと、前後進移動させるための駆動モータというように複数の駆動モータを設け、それら各駆動モータを適宜のタイミングで動作させることでトップシーラ31,32を公転移動させることもできる。
【0026】
また、上記のカム板の溝カムの形状を適宜に設定することで、一定期間、上下のトップシーラ31,32は、そのシール面31a,32aが接触した状態を維持したまま筒状フィルム21と共に前進移動するが、このシール面31a,32aが接触したときに、下側トップシーラ32が上側トップシーラ31を上方に付勢し、コイルスプリング37を圧縮変形させるように設定されている。これにより、コイルスプリング37の弾性復元力等の力を受けて、上下のトップシーラ31,32は、所定の圧力で筒状フィルム21を挟み込み、熱シールすることができる。
【0027】
上側トップシーラ31のシール面31a,32aの中央部には、それぞれ貫通孔を設けている。そして、上側トップシーラ31に設けた貫通孔31b内には、トップカッター(カッター刃)40を上下移動可能に配置している。このトップカッター40は、下端に鋸歯状の刃部40aが形成される。このトップカッター40は、上側シーラ取付台33の上面に取り付けられた駆動源たるエアシリンダ41からの力を受けて、下側トップシーラ32に対して相対的に昇降移動する。そして、トップカッター40が最下降位置にくると、刃部40aがシール面31aよりも下方に突出する。
【0028】
一方、下側トップシーラ32に設けた貫通孔は、上側トップシーラ31の貫通孔31bに対向する位置に設けられ、シール面31a下方に突出したトップカッター40の刃部40aは、筒状フィルム21を押し切るとともに、その貫通孔内に挿入位置する。また、刃部40aの形状を鋸歯状にするのではなく、一直線上の鋭利な刃としてもよい。その場合、下側トップシーラ32の貫通孔内に、その内部に扁平状の受け刃を配置するとよい。これにより、下方に突出した刃部40aと受け刃との間で挟まれた筒状フィルム21は、その刃部40aに沿って横方向に切断される。
【0029】
さらにトップカッター40の駆動機構等について説明する。図4(b)に示すように、上側シーラ取付台33に形成した貫通孔31bに対向して、移動台35並びに上側シーラ取付台33にそれぞれ貫通孔35a,33bを設けている。これら各貫通孔31b,35a,33bは、同一平面上に位置され、これら各貫通孔31b,35a,33b内にトップカッター40が昇降可能に挿入される。
【0030】
トップカッター40は、その上端においてカッターホルダー42に連結される。カッターホルダー42は、トップカッター40と平行に下方に伸びるガイドピン43を有し、このガイドピン43が、上側シーラ取付台33に設けたガイド孔33c内に挿入される。これにより、ガイドピン43がガイド孔33c内を昇降することで、トップカッター40は、安定して昇降移動可能となる。
【0031】
一方、上側シーラ取付台33の上面には、カッターホルダー42の下面両サイドに対向する位置にカッター用戻しピン50が取り付けられている。このカッター用戻しピン50は、その外周囲に同心でカッター用戻しバネ51が装着され、そのカッター用戻しピン50は、カッター用戻しバネ51により、上方へ付勢される。これにより、カッター用戻しピン50は、カッターホルダー42の下面両サイドに接触し、これを上方に付勢する。
【0032】
よって、上述したように、エアシリンダー41のシリンダロッドがカッターホルダー42を下方に付勢した場合、カッターホルダー42とともにトップカッター40も下降移動し、筒状フィルム21の所定位置をカットする。そして、エアシリンダー41のシリンダロッドが本体内に収納されたならば、カッター用戻しバネ51の作用により、カッターホルダー42とともにトップカッター40が上昇移動する。
【0033】
また、エアシリンダー41は、L字型の取付金具52を介して上側シーラ取付台33に連係されている。つまり、L字型の取付金具52の天板52aにエアシリンダ41が連結され、L字型の取付金具52の前壁52bの下端が、上側シーラ取付台33の前面に取り付けられた平板状の連結プレート53に回転軸54を介して正逆回転可能に連結されている。これにより、図4(b)に示すように、カッターホルダー42の上面を覆うように取付金具52の天板52aを配置した状態(エアシリンダー41のシリンダロッドが、カッターホルダー42の上面に接触し、下方に付勢可能な状態)から、取付金具52を手前側(図中、時計方向)に回転させることで、図4(b)に示すように取付金具52の天板52aを手前側に移動させ、カッターホルダー42の上方空間を開放した状態との間を交互に切り替えることができる。このように上方空間を開放することで、カッターホルダー42ごとトップカッター40を上側シーラ取付台33から取り外すことができ、トップカッター40に対する清掃や、交換等を簡単に行うことができる。そして、図4(a)の状態からトップカッターを取り付けるには、上部開放した上側シーラ取付台33内の貫通孔33b,33c内に、カッター刃40,ガイドピン43が挿入されるように上側シーラ取付台33を装着した後、L字型の取付金具52を図4(a)の状態から反時計方向に回転させ、天板52aをカッターホルダー42の上面に被せるようにセットし、図4(b)にすることで行う。
【0034】
さらに、本実施形態では、図4(b)の状態で固定するための機構を設けている。つまり、L字型の取付金具52の前壁52bにクランプレバー52cを取り付ける。このクランクレバー52cは、水平方向(前壁52bと直交する方向)に往復移動することができ、その先端の係止部52dは、連結プレート53の後面に設けた係止板55の係止孔55a内に挿入可能となっている。つまり、図4(b)のように、クランプレバー52cをおくに押し込んだ通常状態では、係止部52dが係止孔55a内に入り込み、L字型の取付金具52が回転するのを阻止する。この状態から、クランプレバー52cを手前に行き出し、係止部52dを係止孔55aから離脱させる(前壁52bの貫通孔52b′内に位置させる)ことで、取付金具52が回転するのを可能とした。
【0035】
上述した実施形態では、いずれもピロー包装機に適用した場合を示しているが、本発明はこれに限ることはなく、四方シール包装機,深絞り包装機その他の各種の包装機に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るエンドシール装置が実装される包装機の一例を示す図である。
【図2】本発明に係るエンドシール装置の好適な一実施形態を示す正面図である。
【図3】本実施形態のエンドシール装置の上部シーラ取付台を一部破断した断面図である。
【図4】図3におけるA−A線断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 ピロー包装機
11 包装機本体
12 フィルム供給装置
13 被包装物
14 被包装物搬送供給装置
21 筒状フィルム
24 センターシール装置
30 エンドシール装置
31 上側トップシーラ
32 下側トップシーラ
40 トップカッター
41 エアシリンダー
42 カッターホルダー
40a 刃部
50 カッター戻し用ピン
51 カッター戻し用バネ
52 取付金具
52d 係止部(固定手段)
55a 係止孔(固定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を内包する包装フィルムを、その包装フィルムの進行方向横方向にシールするとともにカットするエンドシール装置であって、
前記包装フィルムを挟んで上下に配置されるトップシーラと、
そのトップシーラのシール面を対向させた状態を保持しながらそのトップシーラを上下方向に移動させる駆動機構と、
前記上下に配置されるトップシーラのうちの少なくとも一方に、そのトップシーラ内を上下方向に移動可能に配置したトップカッターと、
そのトップカッターの先端の刃部を前記シール面から突出させる方向にそのトップカッターを付勢する作動手段と、
を備え、
前記トップカッターは、前記トップシーラから取り外し可能に装着され、
そのトップシーラを取り外す方向を遮るように前記作動手段を位置させる第1のポジションと、その取り外す方向を開放する位置に前記作動手段を位置させる第2のポジションと、を切替可能にしたことを特徴とするエンドシール装置。
【請求項2】
前記トップカッターは、カッターホルダーに固定され、そのカッターホルダを、トップシーラを取り付けるシーラ取付台に対して着脱可能にし、
前記作動手段の取付金具が、前記シーラ取付台に対して正逆回転可能に取り付け、その取付金具を正逆回転することで前記第1のポジションと前記第2のポジションを切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のエンドシール装置。
【請求項3】
前記第1のポジションにおいて、その状態を保持するための固定手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のエンドシール装置。
【請求項4】
前記作動手段により移動した前記トップシーラを、前記刃部が前記トップシーラ内に位置するように復帰させる方向に付勢する復帰手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンドシール装置。
【請求項5】
前記作動手段は、シリンダーであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンドシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−36977(P2010−36977A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205343(P2008−205343)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】