説明

オプション装置

【課題】 オプション装置の通信に用いられるシリアルケーブルやパラレルケーブル等の通信ケーブルから放射されるノイズを低減することを目的とする。
【構成】 本発明は、画像処理装置等の外部機器との通信に用いる、外部に露出された通信ケーブルと、前記通信ケーブルの一部を本体の電源投入時に自動的に前記本体内に収納する収納手段を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オプション装置に関し、特にプリンタ、ファクシミリ、複写機、スキャナ、複合機等の画像処理装置に付属するオプション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像処理装置は、通信ケーブルを介してフィニッシャーや自動原稿送り装置や、大容量の給紙装置等のオプション装置と接続されて利用されることが多くなっている。この接続には、シリアルケーブルやパラレルケーブル等が用いられる。これらの通信ケーブルは、画像処理装置に備えられたコネクタを介してエンジンボードやプリンタボードなどに接続される。
【0003】
特開2003−87465号公報に記載されているように、エンジンボードやプリンンタボードからノイズが外部に放射されることを防ぐために、エンジンボードやプリンタボードは、シールド材で覆われた空間に収納することが行われている。
【特許文献1】特開2003−87465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ノイズの放射は、プリンタボードやエンジンボードだけでなく、シリアルケーブルやパラレルケーブル等からも行われる。通常は、シリアルケーブルやパラレルケーブルは、ノイズ放射防止用のシールドテープが巻かれる以外ほとんどノイズ対策を施されずに、オプション装置と画像処理装置の間で露出されて配置される。これらの通信ケーブルで装置間を接続する際には、装置間を確実に接続できるように、一般的に長めの通信ケーブルが用いられる。そのため、接続後に通信ケーブルに余分な部分ができるので、一般的に、通信ケーブルの余分な部分は、そのまま放置される。
【0005】
しかし、放射されるノイズ量は、通信ケーブルの長さに比例するので、長めの通信ケーブルを用いることはノイズ量を低減する観点からは望ましくない。
【0006】
また、ノイズに関する規制は各国で定められており、長めの通信ケーブルを用いると、各国で定められた法規制に抵触する可能性が高くなる。
【0007】
そこで、本発明は、通信ケーブルから外部に放射されるノイズ量が低いオプション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、外部機器との通信に用いる、外部に露出された通信ケーブルの余分な部分を本体の電源投入時に自動的に前記本体内に収納する収納手段を備えている。
【発明の効果】
【0009】
外部に露出した通信手段に接続された通信ケーブルがノイズの遮断される収納手段に収納されることで、通信ケーブルから外部に放射されるノイズ量を低減することができる。そのため、オプション装置は、各国で定められた法規制に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のオプション装置100は、図1に示すように、外部に露出した通信ケーブル101を備えるフィニッシャー装置である。この通信ケーブル101は、例えば外部機器の画像処理装置120のコネクタ121に接続される。
【0011】
オプション装置100と画像処理装置120を通信ケーブル101で接続する際には、サービスマンは、まず通信ケーブル101のコネクタ103を画像処理装置120のコネクタ121に接続する。このとき通信ケーブル101は、収納手段102から適当な長さに引き出される。従って、通信ケーブル101は図1に示すように余分な長さ分が垂れ下がった状態となる。この状態で、オプション装置100の電源が投入されると、収納手段102によって通信ケーブル101の前記垂れ下がった余分のケーブルが収納手段102に収納される。
【0012】
収納手段102の構成を図2及び図3に示す。図2は図1の収納手段102を上方向から見た図であり、図3は図1の収納手段102を側面から見た図である。
【0013】
通信ケーブル101は、回転軸105により回転するプーリ104に巻きつけられている。プーリ106の端部にはギヤ106が配置されており、モータ107の駆動ギヤ108と噛み合うことによりモータ107の駆動力によって、プーリ104が通信ケーブル101を収納手段102に引き込むように回転する。
【0014】
モータ107は、制御部110のモータ駆動制御部111により制御され、電流検知部112によりモータの駆動電流が検知されモータ駆動制御部111に入力される。通信ケーブル101は、通信制御部113に接続されている。
【0015】
収納手段102は、金属製の板でできており、収納手段102内で発生するノイズが収納手段102によって遮断される。
【0016】
次に、収納手段102の動作について説明する。図1のように通信ケーブル101が垂れ下がった状態で、オプション装置100の電源が投入されると、モータ駆動制御部はモータ107を駆動する。このとき駆動方向は通信ケーブル101を収納手段102に引き込む方向(図3ではプーリ104が時計方向に回転する方向)に回転され、通信ケーブル101がプーリ104により引き込まれる。その後通信ケーブル101の余分な長さが引き込まれると、モータ107への負荷が大きくなるため、モータ107の駆動電流が増加する。この駆動電流を電流検知部で検知し、所定の値以上となった時にモータ107の駆動を停止する。前記所定の値は、モータ107の許容電流等からあるマージンを持って決定されれば良い。また、一端モータ107が停止されると再度電源がオフとなり再投入されないかぎり駆動されることは無い。
【0017】
このように、オプション装置100と画像処理装置120の接続に対して上記通信ケーブル101の余分な部分を上記収納手段102に収納すると、通信ケーブル103の余分な部分から放射するノイズは、上記収納手段102から外部に漏れない。そのため、通信ケーブル103の余分な部分を上記収納手段102に収納すると、従来のように通信ケーブルの余分な部分を放置する場合に比べて通信ケーブル103から外部に放射されるノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のオプション装置及び画像処理装置の外観図である。
【図2】収納手段の要部概略図である。
【図3】収納手段の要部概略図及び機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0019】
100 オプション装置
101 通信手段
102 収納手段
103 通信ケーブル
104 プーリ
107 モータ
110 制御部
120 画像処理装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器との通信に用いる、外部に露出された通信ケーブルと、
前記通信ケーブルの一部を本体の電源投入時に自動的に前記本体内に収納する収納手段を備えたことを特徴とするオプション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−30377(P2007−30377A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217863(P2005−217863)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】