説明

オプトエレクトロニクスデバイス

第1の波長領域と、該第1の波長領域と異なる第2の波長領域との混合光を放射するためのオプトエレクトロニクスデバイスは、第1の電流(41)が供給されると該第1の波長領域内の第1の特徴的波長と第1の強度とを有する光を放射する、第1の発光ダイオード(11)を有する第1の半導体光源(1)と、第2の電流(42)が供給されると前記第2の波長領域内の第2の特徴的波長と第2の強度とを有する光を放射する、第2の発光ダイオード(21)を有する第2の半導体光源(2)とを含む。当該オプトエレクトロニクスデバイスはさらに、両半導体光源(1,2)からそれぞれ放射された光の一部(110,510)を第1のセンサ信号(341)と第2のセンサ信号(342)とに変換する光センサと、該第1のセンサ信号(341)および該第2のセンサ信号(342)に依存して前記第1の電流(41)および前記第2の電流(42)を制御するための制御装置(4)とを有する。前記第1の半導体光源(1)および前記第2の半導体光源(2)からそれぞれ放射された光の特徴的波長および強度は、第1の温度依存特性(931,941)ないしは該第1の温度依存特性と異なる第2の温度依存特性(932,942)と、第1の電流依存特性ないしは第2の電流依存特性と、第1の経時変化依存特性ないしは第1の経時変化依存特性とを有し、前記光センサ(3)は前記第1の波長領域において、前記第1の温度依存特性(931,941)に適合された波長依存性の第1の感度を示し、前記第2の波長領域において、前記第2の温度依存特性(932,942)に適合された波長依存性の第2の感度を示し、前記制御装置(4)は、前記第1のセンサ信号(341)と前記第2のセンサ信号(342)とが所定の比になるように、前記第1の電流(41)および前記第2の電流(42)を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合光を放射するためのオプトエレクトロニクスデバイスに関する。
【0002】
本願は、ドイツ連邦共和国特許出願102008064149.9号の優先権を主張するものであり、その開示内容は引用により、本願の開示内容に含まれるものとする。
【0003】
混合光すなわち多色光を生成するために、ここではたとえば白色光を生成するために発光ダイオード(LED)を使用する場合には通常、発光色が異なる複数のLEDおよび/または複数の蛍光体を使用する。たとえば白色光を生成するためには、あるLEDから放射された黄緑波長領域のスペクトル成分と、別のLEDから放射された赤色波長領域のスペクトル成分とを重畳することができる。しかしその際には、複数の異なるLEDチップから放出された光をたとえば混合して空間的に重畳する等の光学的な設定条件を満たすことだけでなく、温度に対して混合光の色座標をほぼ白色点の白色光に安定させることも非常に難しい。このことはたとえば、使用される複数のチップ技術の温度依存特性が異なることに起因する。さらに、複数のLEDチップの各経時変化特性や電流密度特性が異なることによっても、混合光の色座標および/または強度の変化が生じてしまう。通常は、任意の色座標に制御できるようにするためには、たとえば最低3つの異なるLEDを使用する必要があり、たとえば白色光を生成するためには、発光色が黄緑色であるLEDと、赤色であるLEDと、さらに青色であるLEDとが必要である。
【0004】
さらに周知のように、観察者による光の知覚は、知覚対象の波長に依存する、人間の眼の感度に依存する。平均的な正常色覚者である観察者の場合の眼の平均的なスペクトル感度は、公知のいわゆるVλ曲線によって表される。図1AのVλ曲線は、人間の眼のスペクトル感度Rを任意単位で、400〜700nmの波長領域にある波長λに依存して示している。図1A中のVλ曲線900からは、光刺激を生じさせる光束の強度が等しい場合、該光束の波長が異なると、明るさの印象が異なってくることが分かる。この作用は、とりわけLEDを有するハイブリッド光源において、1つまたは複数のLEDから放射される放射光に、たとえば温度に依存してかつ/または経時変化に起因して波長シフトが生じた場合、知覚される混合光の色印象および照明印象に著しく大きな影響を与える。
【0005】
特定の実施形態の少なくとも1つの課題は、第1の半導体光源および第2の半導体光源によって光を放射するためのオプトエレクトロニクスデバイスを提供することである。
【0006】
前記課題は、独立請求項の特徴を有する発明により解決される。従属請求項に本発明の有利な実施形態および発展形態が記載されており、これらの実施形態および発展形態はまた、以下の詳細な説明および図面にも示されている。
【0007】
少なくとも第1の波長領域にある光と第2の波長領域にある光とを混合して生成された混合光を放射するためのオプトエレクトロニクスデバイスは、少なくとも1つの実施形態ではとりわけ、
・第1の電流が供給された場合に、第1の波長領域にある第1の特徴的波長と第1の強度とを有する光を放射する、第1の発光ダイオード(LED)を含む第1の半導体光源と、
・第2の電流が供給された場合に、第2の波長領域にある第2の特徴的波長と第2の強度とを有する光を放射する、第2のLEDを含む第2の半導体光源と
を有し、
前記第1の波長領域における波長に依存する強度分布と、前記第2の波長領域における波長に依存する強度分布とは異なり、
当該オプトエレクトロニクスデバイスはさらに、
・前記第1の半導体光源から放射された光の一部を第1のセンサ信号に変換し、前記第2の半導体光源から放射された光の一部を第2のセンサ信号に変換するための光センサと、
・前記第1の電流および前記第2の電流を前記第1のセンサ信号および前記第2のセンサ信号に依存して制御するための制御装置と
を有し、
前記第1の半導体光源から放射された光の前記第1の特徴的波長および第1の強度は、第1の温度依存特性および/または第1の電流依存特性および/または第1の経時変化を示し、
前記第2の半導体光源から放射された光の前記第2の特徴的波長および第2の強度は、前記第1の温度依存特性と異なる第2の温度依存特性および/または第2の電流依存特性および/または第2の経時変化を示し、
前記光センサは、
・前記第1の波長領域では、前記第1の温度依存特性および/または前記第1の電流依存特性および/または前記第1の経時変化に適合された第1の波長依存性感度を有し、
・前記第2の波長領域では、前記第2の温度依存特性および/または前記第2の電流依存特性および/または前記第2の経時変化に適合された第2の波長依存性感度を有し、
前記制御装置は、前記第1のセンサ信号と前記第2のセンサ信号との間の比が所定の比になるように、前記第1の電流および前記第2の電流を制御する
ように構成されている。
【0008】
本願および下記では、「光」はとりわけ、紫外スペクトル領域から赤外スペクトル領域までの1つまたは複数の波長または波長領域を有する電磁波を指す。とりわけ、光は可視光とすることができ、約350nm〜約800nmの可視スペクトル領域の波長または波長領域を含むことができる。本願および下記では、可視光はたとえば、当業者に知られているいわゆるCIE‐1931表色系ないしはCIE標準表色系にしたがい、x色座標およびy色座標を有する色座標によって表される可視光とすることができる。
【0009】
本願および下記では、白色光、または、照明印象または色印象が白色である光とは、プランク黒体放射源の色座標に相応する色座標を有する光を指すか、または、プランク黒体放射源の色座標からのx色座標および/またはy色座標の偏差が0.1未満である光、有利には0.05である光を指す。また、本願および下記において白色の照明印象と称される照明印象は、当業者に公知の演色評価指数(color rendering index、CRI)が60以上である光によって得ることができ、有利には70以上である光によって得ることができ、特に有利には80以上である光によって得ることができる。
【0010】
さらに、本願および下記において「暖白色」とは、5500K以下の色温度を有する照明印象を指し、本願および下記において「冷白色」とは、5500Kを上回る色温度を有する白色の照明印象を指すことがある。本願および下記において「色温度」という用語は、プランク黒体放射源の色温度を指すか、または上記のような白色照明印象の場合には、当業者に公知であるいわゆる相関色温度(correlated color temperature、CCT)を指す。この相関色温度は、プランク黒体放射源の色座標から偏差する色座標によって表すことができる。
【0011】
本願および下記において、第1の色座標を有する光によって第1の照明印象が生じ、かつ、該第1の色座標と異なる第2の色座標を有する光によって第2の照明印象が生じ、かつ、第1の色座標と第2の色座標とが異なるように知覚される場合、第1の照明印象と第2の照明印象とは「異なる」と言うことができる。とりわけ、照明印象を生じさせる第1の波長領域と第2の波長領域とが異なる場合、照明印象は異なってくる。このことに相応して本願および下記では、第1の波長領域のスペクトル強度分布またはパワー分布(spectral power distribution)と第2の波長領域のスペクトル強度分布またはパワー分布とが異なる場合、すなわちたとえば、第1の波長領域が少なくとも、第2の波長領域に含まれないスペクトル成分を有する場合、第1の波長領域と第2の波長領域とは異なると言うことができる。ここでは、相互に異なる第1の波長領域および第2の波長領域は一貫して、同じスペクトル成分を含むことができることを強調しておく。その際には、第1の波長領域および第2の波長領域のうち少なくとも1つの波長領域が、他の波長領域に全く含まれないかまたは等しい相対強度では含まれない少なくとも1つのスペクトル成分を有し、第1の波長領域および第2の波長領域によって生じる各照明印象および色印象のCIE標準表色系におけるx座標および/またはy座標が異なる場合、1つのスペクトル成分または複数のスペクトル成分またはすべてのスペクトル成分において第1の波長領域の波長と第2の波長領域の波長とが一致する。このことはとりわけ、波長が等しい場合、第1の波長領域および第2の波長領域がそれぞれ、強度が異なるスペクトル成分を含み、たとえば強度が10倍以上異なるスペクトル成分を含むことを意味することができる。
【0012】
本願および以下では、平均的な人間の観察者が、第1の色座標と第2の色座標、または第1の照明印象と第2の照明印象とは異なると知覚できる場合、両色座標または両照明印象は相互に異なって知覚されると表現する。とりわけ、第1の色座標を含むマクアダム楕円内に、第2の色座標が中心点ないしは基準色座標として存在するか、または第2の色座標を含むマクアダム楕円内に第1の色座標が中心点ないしは色座標として存在する場合、本願では、第1の色座標を有する第1の照明印象と第2の色座標を有する第2の照明印象とは相違しない。色差の知覚性に関するマクアダム楕円の考え方は当業者に公知であるから、ここでは詳細に説明しない。
【0013】
第1の特徴的波長ないしは第2の特徴的波長とは、第1の波長領域の最大強度の波長ないしは第2の波長領域の最大強度の波長を指すことができる。択一的に、第1の特徴的波長ないしは第2の特徴的波長とは、第1の波長領域の中間波長ないしは第2の波長領域の中間波長を指すことができる。特に有利には、第1の特徴的波長ないしは第2の特徴的波長は、個々のスペクトル強度によって重み付けされた、第1の波長領域の中間波長ないしは第2の波長領域の中間波長を指すことができる。第1の波長領域ないしは第2の波長領域のシフト、および/または、第1の波長領域ないしは第2の波長領域のスペクトル成分の相互間の相対強度の変化により、第1の特徴的波長ないしは第2の特徴的波長が変化し、第1の特徴的波長ないしは第2の特徴的波長が変化することにより、第1の半導体光源ないしは第2の半導体光源から放射される各光の色座標も変化する。
【0014】
本発明のオプトエレクトロニクスデバイスでは、第1のセンサ信号は、第1の強度と第1の波長領域ないしは第1の特徴的波長とに依存する。このことはとりわけ、第1の強度が一定であっても、第1の強度が変化した場合、および/または、第1の波長領域ないしは第1の特徴的波長が変化した場合、第1のセンサ信号が変化することを意味する。たとえば、第1の波長領域の波長が上昇すると第1の感度が増減し、このことに相応して第1の特徴的波長が上昇すると、第1の強度が一定であっても、第1のセンサ信号は増減する。第1のセンサ信号および第1の感度に関して上記で説明したことは、第2のセンサ信号および第2の感度にも当てはまる。このことにより、光センサは少なくとも前記第1の波長領域および第2の波長領域において、波長に依存する感度を有し、波長が異なると、光センサの波長依存性の感度は、人間の眼の感度に関して説明したのと同様に異なってくる。それゆえ第1のセンサ信号および第2のセンサ信号は、第1の強度ないしは第2の強度の変化の他にさらに、第1の特徴的波長の変化ないしは第2の特徴的波長の変化も考慮することができる。第1の感度および第2の感度が第1の波長依存特性ないしは第2の波長依存特性に適合されることにより、オプトエレクトロニクスデバイスの制御上の課題、とりわけ、混合光の照明印象および色印象を可能な限り一定にするという制御上の課題を、公知の制御装置より良好に解決することができる。光センサは、第1の温度依存特性および/または第1の電流依存特性および/または第1の経時変化に適合された第1の感度と、第2の温度依存特性および/または第2の電流依存特性および/または第2の経時変化に適合された第2の感度とを有するので、このような光センサによって、第1の電流および第2の電流を補正するための補正信号に必要な情報が得られ、この情報によってたとえば混合光の色座標および/または強度を制御することができる。
【0015】
第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との所定の比は、制御装置によって一定に維持することができる。このようにして、この制御装置によってたとえば、周辺温度および/または動作温度が変化した場合に第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との比を一定に維持することができる。このことはとりわけ、第1のセンサ信号および/または第2のセンサ信号が変化して該第1のセンサ信号と該第2のセンサ信号との比も変化した場合、制御装置は、該第1のセンサ信号と該第2のセンサ信号との比の変化が補償されるように、第1の電流および/または第2の電流を追従制御し、ひいては第1の強度および/または第2の強度を追従制御することを意味する。第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との所定の比はさらに、該第1のセンサ信号の強度および/または該第2のセンサ信号の強度に依存することができるので、該所定の比を第1のセンサ信号および/または第2のセンサ信号に依存して、所定のように変化させることができる。このことによってたとえば、第1の感度および第2の感度とともに混合光の色座標を、発光ダイオードの温度および/または電流供給および/または経時変化に応じて制御することが可能になる。
【0016】
たとえば複数のLEDから放射された放射強度をフォトダイオードによって測定する公知の制御装置では、通常は、放射光の強度変化しか考慮されない。それゆえ、従来の制御装置によって求められる補正信号は、測定された強度にしか依存せず、公知の制御装置は放射光の波長シフトを補償することができない。しかし、上記ですでに説明したように、制御装置によって放射強度が一定に維持されるにもかかわらず、人間の眼の感度は波長に依存するために、この波長シフトによって、知覚される色印象および照明印象は変化する。というのも、光束は一定に維持されても、波長に依存してより弱く知覚されるか、またはより強く知覚されるからである。たとえば、波長シフトが異なる複数の異なるLEDを使用する場合、これらのLEDの各放射強度を制御しても、LEDの温度が変化した場合には、色座標の著しく大きな変化が知覚されるようになる。というのも従来の制御装置では、複数の異なるLEDの波長シフトを補償することができないからである。
【0017】
このことに対して択一的に、制御装置が1つまたは複数の温度センサを有し、LEDの温度を測定することが公知である。このような公知の制御装置にはさらに、温度に依存してLEDの駆動制御の補正値を読み出すためのテーブルまたはデータバンクが設けられている。この補正値では、個々のLEDの温度依存性の強度変化の他に、各LEDの温度依存性の波長シフトも考慮される。
【0018】
本発明のオプトエレクトロニクスデバイスの制御装置は、アナログおよび/またはデジタルの受動電子部品および/または能動電子部品を有することができ、たとえば可制御抵抗、固定抵抗、キャパシタ、コイル、トランジスタ、演算増幅器、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、およびこれらの組み合わせを有することができる。これらは単なる例である。とりわけ、制御装置をフィードバックループとして構成するか、または直接、第1の半導体光源および第2の半導体光源に電流を供給するための電流源とするか、またはこの電流源に組み込むことができる。制御装置は、比例制御器および/または積分制御器および/または微分制御器によって知られている電子部品および電子回路を含むことができる。この電子部品および電子回路は1つまたは複数の信号を、ここではとりわけ第1の信号および第2の信号を、所定のいわゆる瞬時値に対して相対的に制御するか、または、とりわけ相互に相対的に制御するように構成されている。その際には本願のセンサにより、公知の制御装置では記憶されたテーブル値によって測定値を調整するために必要とされていた構成要素を、制御装置に設けなくてもよくなる。
【0019】
半導体光源のLEDすなわちたとえば第1のLEDおよび/または第2のLEDは、とりわけエピタクシー積層を含むことができる。すなわち、エピタキシャル成長半導体積層を含むことができる。その際には、たとえばInGaAlNをベースとしてLEDを構成することができる。InGaAlNベースのLEDおよび半導体積層には殊に、エピタクシー形成された半導体積層が通常は、III‐V族化合物半導体材料系であるIAlGa1−x−yNから成る材料を含有する少なくとも1つの個別層を含む異なる複数の個別層から構成された積層を有するLEDおよび半導体積層が含まれる。ここでは、0≦x≦1,0≦y≦1およびx+y≦1である。InGaAlNをベースとする少なくとも1つの活性層を有する半導体積層はたとえば、有利には紫外線〜緑色の波長領域にある電磁放射を放出する。
【0020】
択一的または付加的に、LEDはInGaAlPをベースとしていてもよく、すなわちLEDは異なる個別層を有することができ、そのうち少なくとも1つの個別層はInAlGa1−x−yP(但し0≦x≦1、0≦y≦1およびx+y≦1)のIII‐V族化合物半導体材料系からなる材料を有する。InGaAlPをベースとする少なくとも1つの活性層を有する半導体積層またはLEDはたとえば、有利には緑色〜赤色の波長領域にある1つまたは複数のスペクトル成分を有する電磁放射を放出する。
【0021】
択一的または付加的に、半導体積層またはLEDは他のIII‐V族化合物半導体材料系、例えばAlGaAsベースの材料またはII‐VI族化合物半導体材料系を有することができる。とりわけ、AlGaAsベースの材料を含むLEDは、赤色〜赤外線の波長領域にある1つまたは複数のスペクトル成分を有する電磁放射を放出するのに適している。II‐VI族化合物半導体は少なくとも、第2主族または第2副族に属する元素と、第6主族に属する元素とを含むことができ、たとえばBe,Mg,Ca,Sr,Cd,Zn,Sn等のうちいずれかの元素と、たとえばO,S,Se,Te等のうちいずれかの元素とを含むことができる。とりわけII‐VI族化合物半導体材料は、第2主族または第2の副族に属する少なくとも1つの元素と第6主族に属する少なくとも1つの元素とを含む、2元化合物、3元化合物または4元化合物を含む。さらに、このような2元化合物、3元化合物または4元化合物はたとえば1つまたは複数のドープ材や他の構成成分を含むこともできる。たとえばII−VI族化合物半導体材料には、ZnO,ZnMgO,CdS,ZnCdSおよびMgBeOが属する。
【0022】
さらに、第1のLEDおよび/または第2のLEDの半導体積層は基板も有することできる。この基板には、上記のIII‐V族化合物半導体材料系またはII‐VI族化合物半導体材料が成膜される。その際には基板は半導体材料を含み、たとえば上記の化合物半導体材料系を含むことができる。とりわけ基板は、サファイヤ、GaAs,GaP,GaN,InP,SiC,Siおよび/またはGeを含むか、またはこれらの材料から形成することができる。半導体積層は活性領域としてたとえば、従来のpn接合部、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW構造)あるいは多重量子井戸構造(MQW構造)を有することができる。本願において、量子井戸構造という用語にはとりわけ、閉じ込め(confinement)によって電荷担体のエネルギ状態を量子化することのできるあらゆる構造が含まれる。殊に、量子井戸構造の概念には量子化の次元に関する規定は含まない。したがって量子井戸構造には、とりわけ、量子箱、量子細線、量子点およびこれらの構造のあらゆる組み合わせが含まれるのである。半導体層列は活性領域の他に、別の機能層および機能領域も有することができ、たとえばpドーピングまたはnドーピングされた電荷担体輸送層、すなわち電子輸送層または正孔輸送層、および/または、ドーピングされていないかまたはpドーピングまたはnドーピングされた閉じ込め層、および/または、ドーピングされていないかまたはpドーピングまたはnドーピングされたクラッド層、ドーピングされていないかまたはpドーピングまたはnドーピングされた導波層、および/または、バリア層または平坦化層、および/またはバッファ層および/または保護層および/または電極を有するか、またはこれらの組み合わせを有することができる。活性領域または別の機能層および別の機能領域に関するこのような構造は、当業者にはとりわけ、構成、機能および構造に関して公知であるから、ここでは詳細に説明しない。
【0023】
第1のLEDおよび/または第2のLEDは、たとえば薄膜発光ダイオードチップとして構成することもでき、薄膜発光ダイオードチップは殊に、以下の特徴のうち1つまたは複数を有する:
・放射を生成するエピタキシャル積層の支持エレメント側の第1の主面には反射層が被着または形成されており、この反射層はエピタキシャル積層内で生成された電磁放射の少なくとも一部をこのエピタキシャル積層に戻るよう反射させる。
・エピタキシャル層列は20μmまたはそれ以下の範囲、殊に10μmの範囲の厚さを有する。
・エピタキシャル層列は混合構造を有する少なくとも1つの面を備えた少なくとも1つの半導体層を包含し、理想的な場合にはこの面によりエピタキシャル層列内にほぼエルゴード的な光分布が生じる。すなわち、この光分布は可能な限りエルゴード確率的な散乱特性を有する。
【0024】
薄膜発光ダイオードチップのエピタクシー積層は、成長基板上に成長した後に再ボンディングによって、支持エレメントとして形成された支持基板に移すことができる。
【0025】
さらに、第1の半導体光源および/または第2の半導体光源、ひいては前記少なくとも1つの第1のLEDおよび/または第2のLEDによって混色の照明印象が生じ、とりわけ、たとえば白色の照明印象が生じるようにすることができる。こうするためには、第1のLEDおよび/または第2のLEDが波長変換材を含むことができる。この波長変換材は注型材または表面コーティングの形態で、第1のLEDおよび/または第2のLEDのエピタクシー積層の表面または上方に設けることができる。前記波長変換材は、LEDから放出された光の少なくとも一部を、より長波長の光に変換する波長変換材とすることができ、たとえば、紫外スペクトル領域から青色スペクトル領域までの光の少なくとも一部を緑色および/または黄色および/または赤色の波長領域内にある1つまたは複数のスペクトル成分を有する光に変換する波長変換材とすることができる。放出された光と変換後の光とを重畳させることにより、混色の照明印象を生じさせることができ、たとえば白色の照明印象を生じさせることができる。
【0026】
波長変換材は、以下に挙げる材料のうちの1つまたは複数を有することができる:希土類のガーネットおよびアルカリ土類金属のガーネット、例えばYAG:Ce3+、窒化物、ニトリドシリケート、サイオン、サイアロン、アルミン酸塩、酸化物、ハロホスフェート、オルトシリケート、硫化物、バナジウム酸塩、ペリレン、クマリン、およびクロロシリケート。さらに波長変換材は、上記の材料から成る適切な混合物および/または組成物を含むこともできる。また、波長変換材を透明なマトリクス材料に埋め込み、該マトリクス材料が波長変換材を包囲したり含有したりすることができる。この透明なマトリクス材料は例えばシリコーン、エポキシド、アクリラート、イミド、カーボネート、オレフィン、または、モノマー、オリゴマーまたはポリマーの形のそれらの誘導体、またさらにそれらとの混合物、コポリマーまたは化合物を有することができる。たとえば、マトリクス材料はエポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)またはシリコーン樹脂とすることができる。
【0027】
さらに、波長変換材を使用せずにエピタクシー積層の材料の選択だけで、第1の半導体光源および/または第2の半導体光源ないしは第1のLEDおよび/または第2のLEDによって生成された光を決定することもできる。たとえば、第1の半導体光源は波長変換材との組み合わせで白色の照明印象を与え、第2の半導体光源はカラーの照明印象を与えるようにすることができ、第1の半導体光源はたとえば、青色の波長領域の光を放出するInGaNベースの第1のLEDを含むことができる。さらに第1のLEDは、青色の1次光の一部を緑色または黄色または黄緑色の2次光に変換する波長変換材を含むことにより、第1の波長領域は青色および緑色のスペクトル成分を含むかまたは黄色および黄緑色のスペクトル成分を含み、緑白色から冷白色までの色印象を与えることができる。第2の半導体光源は、第2の赤色波長領域の光を放射するInGaAlPをベースとする第2のLEDを含むことができる。第1の波長領域および第2の波長領域を有する光を重畳することにより、所望の重み付けに応じて、オプトエレクトロニクスデバイスの混合光によって暖白色の照明印象を生じさせることができる。このことに対して択一的に第2の半導体光源は、黄色の第2の波長領域の光を生成するInGaAlPをベースとする第2のLEDも含むことにより、オプトエレクトロニクスデバイスが、冷白色の照明印象を有する混合光を放射することもできる。このようなオプトエレクトロニクスデバイスでは、所定の周辺温度および動作温度において、第1の半導体光源によって所望の色座標を大まかに予め選択し、第2の半導体光源によって該所望の色座標に微調整ないしは「ファインチューニング」することができる。択一的に、第1の半導体光源と第2の半導体光源とで、前記波長領域および色印象を逆にすることもできる。
【0028】
さらに、第1の半導体光源および/または第2の半導体光源はそれぞれ、同一構成の複数の第1のLEDないしは複数の第2のLEDを含むことができる。
【0029】
発光ダイオードの放射強度は通常、−40℃〜125℃の典型的な周辺温度および動作温度では負の温度依存性を示す。このことは、電流が一定である場合、放射光の強度は周辺温度および動作温度の上昇とともに低下することを意味する。LEDの構成および材料選択によっては、0℃の温度でLEDから放射される光の強度を100%とすると、100℃の温度では、LEDの放射光の強度は10〜90%の強度まで落ち込むことがある。さらに、波長変換材を有するか有さない材料選択および構成に応じて、0℃〜100℃の温度領域において、LEDの特徴的波長は温度に依存して最大±5%またはそれ以上に、すなわち数nmシフトする。
【0030】
第1の強度および第2の強度を測定するかないしは第1の強度の一部または第2の強度の一部を測定するための光センサは、とりわけフォトダイオード含むかまたはフォトダイオードであり、特に有利にはシリコンベースのフォトダイオードを含むかまたはフォトダイオードである。シリコンベースのフォトダイオードは構成に応じて、可視光のすべての波長領域において高い固有感度または少なくとも十分な固有感度を有することを特徴とする。シリコンから成る典型的な広帯域フォトダイオードの場合、スペクトル感度は約300〜約1000nmの領域内で連続的に上昇した後に下降し、構成に応じて、最大感度は約550〜1000nm未満の領域にもなることがある。
【0031】
光センサの第1の感度および第2の感度を適合するためには、該光センサは、固有強度として第1の感度および/または第2の感度を有する光活性材料を含むか、または択一的または付加的に光フィルタを含むことができる。この光フィルタは、第1の感度および/または第2の感度を調整するために、波長に依存する透過性を有することができる。このことは、光フィルタが第1の波長領域および/または第2の波長領域において第1の半導体光源ないしは第2の半導体光源の光に対して透過性となり、この透過特性は、光センサ材料固有の感度と組み合わされて、所望の第1の感度ないしは第2の感度に相応することを意味する。このことはとりわけ、透過特性が波長に依存する光フィルタと光センサ材料固有すなわちシリコン固有の感度との組み合わせにより、第1の感度および第2の感度が所望の感度になることを意味することもできる。たとえば光フィルタは、第1の波長領域および/または第2の波長領域において光センサの固有スペクトル感度と組み合わされて第1の感度および/または第2の感度を所望の感度にする吸収性および/または薄膜のフィルタを含むか、または該吸収性および/または薄膜のフィルタとすることができる。
【0032】
光センサはたとえば、第1のセンサファセットおよび第2のセンサファセットも有することができ、第1の半導体光源から放射された第1の波長領域の光の一部は少なくとも第1のセンサファセットに入射し、第2の半導体光源から放射された第2の波長領域の光の一部は少なくとも第2のセンサファセットに入射するように構成することができる。さらに、第1のセンサファセットおよび/または第2のセンサファセットに光フィルタを配置し、光フィルタとの組み合わせによって、光センサの第1のセンサファセットの領域が第1の波長領域において第1の感度を示し、該光センサの第2のセンサファセットの領域が第2の波長領域において第2の感度を示すようにすることができる。その際には、光フィルタがたとえば第2のセンサファセットの領域において第1の波長領域および第2の波長領域を有する全体スペクトルと該第2の波長領域内の光とを区別できる場合、または、該第2の波長領域内の光を第1の波長領域内の光とも弁別できる場合、第1の半導体光源の光と第2の半導体光源の光とを光センサの活性面全体に入射させることもできる。第1のセンサファセットと第2のセンサファセットとを電気的および光学的に分離し、光センサが直接、第1のセンサ信号を第1のセンサファセットの信号として出力し、第2のセンサ信号を第2のセンサファセットの信号として出力することができる。さらに、光センサが2つの別個のフォトダイオードを含むこともできる。
【0033】
択一的または付加的に、オプトエレクトロニクスデバイスの動作中に第1の電流および/または第2の電流を変調することができる。制御装置はこの場合、光センサの信号を周波数解析によって、たとえば公知の周波数混合手法とフィルタリング手法とによって、第1のセンサ信号と第2のセンサ信号とに分解するように構成することができる。その際には、第1の電流の変調周波数と第2の電流の変調周波数は異なるか、または両電流のうち1つのみを変調することができる。とりわけ、第1の電流および/または第2の電流をオンオフによって振幅変調し、たとえば方形波信号の形態で振幅変調することができる。
【0034】
光フィルタを用いてスペクトル解析を行いかつ/または第1の電流および/または第2の電流が変調されている場合には周波数解析を行う上記の実施形態により、光センサは第1の半導体光源の光と第2の半導体光源の光とを「区別」することが可能になる。このことにより、スペクトロメータおよびデジタル評価ソフトウェアを用いる面倒な手法を必要とせずに、光センサ自体が第1の半導体光源の光と第2の半導体光源の光とを処理して所望のセンサ信号を得て、所望のスペクトル情報を有利な制御パラメータに「集約」させることができる。
【0035】
光センサの感度のスペクトル依存特性が異なることにより、混合光の温度依存特性に対して、とりわけ該混合光の色座標の温度依存特性に対して、異なる制御タスクを実現することができる。とりわけ、混合光の色座標の温度依存特性および/または電流依存特性および/または経時変化依存特性が可能な限り小さくなるようにすることを、上記のオプトエレクトロニクスデバイスの目的とすることができる。
【0036】
その際にはたとえば、第2の特徴的波長をVλ曲線の下降エッジの領域内にすることができる。このことは、第2の特徴的波長が緑色〜赤色の波長領域において約550nmを上回ることを意味する。第1の特徴的波長をたとえば青色〜緑色の波長領域内とし、オプトエレクトロニクスデバイスの混合光の照明印象が白色となるようにすることができる。とりわけ、第1の特徴的波長はたとえば約400〜550nmの領域においてVλ曲線の上昇エッジまたは最大値にくるようにすることができる。
【0037】
人間の眼のスペクトル感度に関する上記実施形態により、第2の特徴的波長がVλ曲線の下降エッジの領域内にある場合は、波長に依存する第2の感度の勾配は、第2の波長領域内のVλ曲線の勾配と等しくなることが分かる。というのも当業者であれば、Vλ曲線に適合されたこのような感度により、波長に依存する人間の眼の知覚を補償できることが直観的に分かるからである。以下では、波長に依存するVλ曲線の勾配と、波長に依存する第1の感度および第2の感度の勾配とを対比する場合、特記しない限りは、Vλ曲線のスペクトル依存特性と第1の感度および第2の感度のスペクトル依存特性とは最大値1に正規化されていることを前提とする。その際には、波長に依存するVλ曲線の平均勾配は、600〜650nmの波長領域では約−1%/nmである。
【0038】
しかし驚くべきことに、波長に依存する勾配が第2の波長領域におけるVλ曲線の勾配と異なる第2の感度により、温度依存特性および経時変化依存特性を可能な限り小さくするという観点で混合光の色座標の制御を改善できることが明らかになった。とりわけ、第2の特徴的波長が温度上昇とともに高くなる場合、特に有利には、波長に依存する第2の感度の平均勾配と第2の波長領域におけるVλ曲線の波長依存性の勾配の平均との比が1未満であることが有利であることが判明している。このことは換言すると、波長が上昇するときの第2の感度の低減は、Vλ曲線の低減よりも緩慢であることを意味する。とりわけ、波長に依存する第2の感度の平均勾配と第2の波長領域におけるVλ曲線の波長依存性の勾配の平均との比は0.8以下かつ0.2以上であり、特に有利には約0.5である。
【0039】
ここで開示されたオプトエレクトロニクスデバイスはとりわけ、0℃以上かつ60℃以下の温度領域において、有利には100℃以下の温度領域において、特に有利には−40℃以上かつ125℃以下の温度領域において、該オプトエレクトロニクスデバイスが放射する混合光の温度依存性の色座標が中間的な色座標の周りで、該中間的な色座標を含むマクアダム楕円の長軸に沿ってシフトするように構成することができる。その際には、この色座標シフトおよび中間的な色座標を、オプトエレクトロニクスデバイスの温度がたとえば0℃の場合に放出される混合光の第1の色座標と、たとえば60℃または100℃の温度で放出される混合光の第2の色座標とによって表すことができる。このように温度に依存する色座標シフトは1次近似で、第1の色座標と第2の色座標との間を接続する接続線によって表すことができる。「長軸に沿って」とは本願では、前記接続線をマクアダム楕円の長軸に幾何学的に投影したものが、該接続線を該マクアダム楕円の短軸に幾何学的に投影したものより長いことを意味する。特に有利には、前記接続線ひいては混合光の色座標シフトは、該色座標を含むマクアダム楕円の長軸に対して平行であるか、または近似的に平行である。マクアダム楕円の中心点ないしは基準色座標から長軸に沿って生じる色座標シフトは、マクアダム楕円の短軸に沿って同数の色座標差で生じる色座標シフトよりも知覚しにくい。
【0040】
オプトエレクトロニクスデバイスはケーシングまたはプリント基板を備えることができ、該ケーシング内または該プリント基板上に、第1の半導体光源と第2の半導体光源と光センサとが配置される。前記ケーシングはプラスチックを含むことができ、とりわけ熱可塑性プラスチックまたはデュロプラスチックを含むことができる。たとえば前記ケーシングは、トランスファモールド法、射出成形法、圧縮成形法、切削、ソーイング、フライス加工等の成形法によって作製するか、またはこれらの成形法の組み合わせによって作製することができる。プラスチックはシロキサンおよび/またはエポキシ基を含むことができ、たとえばシリコーン、エポキシ樹脂とするか、または、シリコーンとエポキシドとから成る混合物またはコポリマーから生成された混成材料とすることができる。択一的または付加的に、プラスチックはポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアクリレート、ポリカーボネートおよび/またはイミド基を含むこともできる。ケーシングはたとえば凹部を有し、該凹部内に少なくとも第1の半導体光源および第2の半導体光源が配置され、該凹部を介して第1の波長領域の光が放射されるように構成することができる。光センサも前記凹部内に配置することができる。
【0041】
前記ケーシングはさらに、前記第1の半導体光源および第2の半導体光源および光センサを電気的にコンタクトするためのリードフレームを有することもできる。前記リードフレームをケーシングに組み込むことができ、その際には、該リードフレームを包囲するようにケーシング本体が成形、囲繞および/または注封される。リードフレームは、第1の半導体光源と第2の半導体光源と光センサとを取り付けるための1つまたは複数の実装領域を有することができる。その際にはリードフレームは、第1の半導体光源、第2の半導体光源および光センサの電気的コンタクトを行うために複数の電気的接続手段を有することができる。この電気的接続手段は、たとえばボンディングパッドまたは実装面である。このような実装領域により、とりわけ、適切な配線を行い、第1の半導体光源および第2の半導体光源と場合によっては光センサとを外部の電流供給源や電圧供給源および/または制御装置に電気的に接続することができるようになる。前記実装領域はたとえば、リードフレームの実装面とすることができる。第1の半導体光源と第2の半導体光源と光センサとをこのようにケーシング内に配置することにより、コンパクトかつ省スペースのオプトエレクトロニクスデバイスを実現することができる。
【0042】
さらにオプトエレクトロニクスデバイスは、第3の発光ダイオードを含む第3の半導体光源を有することができる。前記第3の発光ダイオードは、動作中に第3の電流を印加されると、第3の波長領域内にある第3の特徴的波長と第3の強度とを有する光を放射する。前記第3の波長領域は、第1の波長領域および第2の波長領域と異なることができる。前記第3の特徴的波長および第3の強度は、第3の温度依存特性および/または電流依存特性および/または経時変化を示すことができる。とりわけ第3の半導体光源の光の一部を、第3の波長領域において前記第3の半導体光源の第3の温度依存特性および/または電流依存特性および/または経時変化に適合された第3の波長依存性感度を有する光センサに入射させることができる。とりわけ制御装置は、前記第1のセンサ信号と第2のセンサ信号と第3のセンサ信号とのそれぞれ2つのセンサ信号間の比が所定の比となるように、該第1の電流と第2の電流と第3の電流とを制御することができる。
【0043】
前記第3の半導体光源および第3のLEDは、前記第1の半導体光源および前記第2の半導体光源と前記第1のLEDおよび前記第2のLEDとに関して上記で説明した1つまたは複数の特徴を有するか、またはこれら特徴の組合せを含むことができる。前記光センサの第3の感度は、第3の波長領域内にある該光センサの固有感度自体によって実現するか、または、該光センサと上記で説明したような光フィルタとを組み合わせることによって実現することができる。とりわけ光センサは、第3のセンサファセットおよび/または上記の別の特徴を有することもできる。
【0044】
以下で図1A〜11Bを参照して説明する実施形態から、本発明の別の利点および有利な実施形態を導き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1A】Vλ曲線を概略的に示すグラフである。
【図1B】CIE標準表色系を概略的に示す図である。
【図1C】CIE標準表色系を概略的に示す図である。
【図2】CIE標準表色系を概略的に示す図である。
【図3】一実施例による第1のLEDおよび第2のLEDの温度依存特性を示すグラフである。
【図4】別の実施例によるオプトエレクトロニクスデバイスを概略的に示す図である。
【図5】別の実施例による光センサを概略的に示す図である。
【図6】オプトエレクトロニクスデバイスの色座標シフトを概略的に示す図である。
【図7】別の実施例による光センサの感度と、該感度によって生じるオプトエレクトロニクスデバイスの混合光の温度依存特性の色座標シフトとを概略的に示す図である。
【図8】別の実施例による光センサの感度と、該感度によって生じるオプトエレクトロニクスデバイスの混合光の温度依存特性の色座標シフトとを概略的に示す図である。
【図9】別の実施例による光センサの感度と、該感度によって生じるオプトエレクトロニクスデバイスの混合光の温度依存特性の色座標シフトとを概略的に示す図である。
【図10】別の実施例による光センサの感度と、該感度によって生じるオプトエレクトロニクスデバイスの混合光の温度依存特性の色座標シフトとを概略的に示す図である。
【図11A】別の実施例によるオプトエレクトロニクスデバイスを示す図である。
【図11B】図11Aの実施例によるオプトエレクトロデバイスの光センサの第1の感度および第2の感度および第3の感度とを概略的に示す図である。
【0046】
実施例および図面において、同じ構成素子または同機能の構成要素には同じ参照符号を付してある。ここに図示された要素および該要素相互間のサイズ比は、基本的に実際のサイズ比率どおりであると見なすべきではない。むしろ、たとえば層、構成部品、素子および領域等の個々の要素は、より良好に見やすくし、かつ/または理解しやすくするため、過度に厚く、ないしは過度に大きく図示されていることがある。
【0047】
図1Aには、冒頭に述べたように、400〜700nmの波長領域におけるいわゆるVλ曲線900を示している。同図では、人間の眼の平均的なスペクトル感度Rをy軸に、任意単位で示している。以下の実施例では、波長に依存するVλ曲線の勾配と、波長に依存するVλ曲線の勾配についての記述、および/または、Vλ曲線の波長依存性の勾配と第1の感度および第2の感度の波長依存性の勾配とを対比する場合、特記しない限りは、Vλ曲線のスペクトル依存特性と第1の感度および第2の感度のスペクトル依存特性とは最大値1に正規化されていることを前提とする。このことは、Vλ曲線の波長依存性の勾配に関する記載は、約555nmにおける最大値が1のスペクトル感度Rを有する、1に正規化されたVλ曲線を1を基準としていることを意味する。このように正規化されたVλ曲線では、波長に依存するVλ曲線の平均勾配は、600〜650nmの波長領域では約−1%/nmである。
【0048】
以下の実施例では、少なくとも1つの第1のLED11を有し冷白色〜黄緑色の照明印象を生じさせる第1の半導体光源1について説明する。ここでは、前記少なくとも1つの第1のLED11は、本発明の全般的な説明部分において説明したように、単に一例として、InGaNをベースとする青色発光エピタクシー積層を有し、該青色発光エピタクシー積層には、黄緑光を放出する波長変換材が設けられている。色座標のx座標は、約0.36〜0.37の領域内にあり、y座標は0.42〜0.44の領域内にあり、第1のLED11の第1の特徴的波長は約565nmである。オプトエレクトロニクスデバイスから放射される混合光を暖白色にするためには、少なくとも1つの第2のLED21を有する下記の第2の半導体光源2を設ける。この第2の半導体光源2は、約610nmの第2の特徴的波長を含む橙赤色〜赤色の第2の波長領域で光を放出する。LEDを用いて暖白色の混合光を生成するためには、通常は、青色発光エピタクシー積層の他に赤色波長変換材も併用する。しかし、赤色光を放出する波長変換材の放出帯域幅は典型的には広いので、眼の感度が非常に低くなる波長領域のパワーは大きい。すなわち、図1AのVλ曲線990に示されているように、約640nm以上の領域におけるパワーは大きい。それゆえ有利には、以下で説明するオプトエレクトロニクスデバイスの実施例では、赤色光を放出する付加的な波長変換材を使用しない。むしろ第2の波長領域を有する光は、赤色光を放出する付加的な波長変換材を使用せずに、InGaAlPをベースとする少なくとも1つの第2のLED21のエピタクシー積層の材料によって生成される。
【0049】
第2の半導体光源2と、赤色光を直接生成する第2のLED21とを使用することにより、第2の波長領域を、640nm未満の良好に知覚できる赤色波長領域により良好に選択できるようになる。このことにより、以下で説明するオプトエレクトロニクスデバイスでは、図中の白色光を放出する第1の半導体光源1と赤色光を放出する第2の半導体光源2とを組み合わせることにより、100lpWより高い効率を実現することができ、なおかつ、90を上回る高い演色評価数を実現することもできる。
【0050】
ここで単に一例として説明した黄緑色〜白色で放出する第1の半導体光源1と赤色光を放出する第2の半導体光源2との組み合わせの他に択一的に、混合光の色印象および照明印象を別の色印象および照明印象にしたい場合には、放出スペクトルが別の第1の波長領域内にある第1の半導体光源と、放出スペクトルが別の第2の波長領域内にある第2の半導体光源との任意の別の組み合わせを使用することもできる。その際に、本発明の実施可能なすべてのオプトエレクトロニクスデバイスに共通する点は、少なくとも1つの第1の半導体光源と少なくとも1つの第2の半導体光源とによって生成され放射される混合光の制御および色座標の安定化の基本的思想である。
【0051】
とりわけ、以下で説明する実施例はすべて、白色光の品質を上昇させるために白色点を良好に制御できるようにするいわゆる多色システムを構成するために少なくとも1つの第1の半導体光源と少なくとも1つの第2の半導体光源とを有する。このことによってたとえば、少なくとも1つの第1の波長領域と少なくとも1つの第2の波長領域とを有する混合光、または、色印象が青色、白色、橙色、赤色および/または深紅色の照明印象や色印象を生じさせるより多くの波長領域を有する混合光を放射するオプトエレクトロニクスデバイスが実現される。
【0052】
図1Bには、当業者に公知であるCIE標準表色系を示しており、該CIE標準表色系では、x色座標は水平軸に示されており、y色座標は垂直軸に示されている。ここでは線900は、複数の異なる温度でのプランク黒体放射源のいわゆる白色曲線を示している。この白色曲線は当業者に知られているものである。これらの温度は色温度とも称される。十字Eは、x色座標とy色座標が等しくx=y=0.33である(数学的な)白色点を表しており、これは、5500Kの色温度にほぼ相当する。
【0053】
さらに図1Bには、0℃〜50℃の複数の異なる周辺温度での上記の第1のLED11の色座標901を示しており、この第1のLED11の放出スペクトルは、緑白色の第1の波長領域内にある。色座標901の横の矢印は、0℃〜50℃の周辺温度が上昇した場合の色座標の変化を示す。放出スペクトルが赤色の第2の波長領域内にある上記の第2のLED21についても、0℃〜50℃の同じ温度領域における色座標902を示している。この色座標902に関しても、周辺温度が上昇した場合の色座標の変化を矢印によって示している。
【0054】
図1Bに対して付加的に、図3Aには、単位℃の周辺温度Tの変化とともに生じる第1のLED11の第1の強度の変化を曲線931によって示し、第2のLED21の第2の強度の変化を曲線932によって相対単位で示しており、これら2つの強度は相対単位で表されている。ここでは、各LEDの動作温度は一定に維持していることを前提としている。図3Bには、単位℃で表された周辺温度Tに依存する、第1の波長領域の第1の特徴的波長λの変化と第2の波長領域の第2の特徴的波長λの変化とを単位nmで示しており、第1のLED11では第1の特徴的波長λの変化を曲線941によって示しており、第2のLED21では第2の特徴的波長λの変化を曲線942によって示している。
【0055】
図3Aおよび3Bから、赤色光を放出する第2のLED21の第2の特徴的波長は、周辺温度が上昇するとより大きな波長λにシフトし、それと同時に放出光の強度は約40%損失することが分かる。第2のLED21とは対照的に、第1のLED11の第1の特徴的波長は幾らか短い波長にシフトする。この原因は、温度が上昇すると第1のLED11の波長変換材の効率が低下することにある。このことにより、第1のLEDから放射され変換される光は低減し、変換される光の割合が低減することにより、色印象はより青色になる。それと同時に、第1のLED11から放射される第1の強度は20%未満だけ低下する。それゆえ図中の実施例では、第1のLED11は第2のLED21と比較して温度安定性であることが明らかであり、第1のLED11の第1の特徴的波長および第1の強度の第1の温度依存特性は、第2の特徴的波長および第2の強度の第2の温度依存特性と比較して小さくなる。
【0056】
第1の電流と第2の電流との予め選択された比に相当する各動作電流が一定であり、かつ、図中に示された第1の温度依存特性を有する第1のLED11から放出された光と図中に示された第2の温度依存特性を有する第2のLED21から放出された光との重畳が制御されずに行われる場合、該第1のLED11の光と該第2のLED21の光とから得られる混合光は温度依存性になり、該混合光の色座標903は、図1Bの線911および912で示される領域内になる。ここでは、周辺温度が0℃から50℃に上昇すると、混合光の照明印象はより高い色温度ないしはCCTにシフトすることが明らかである。
【0057】
ここでは、第1のLED11および第2のLED21にさらに生じる経時作用は未だ考慮されていない。この経時作用もまた、各LEDの放射強度および特徴的波長および波長領域が変化する原因となる。
【0058】
とりわけここでは、チップの種類が異なると混合光の色座標に大きなばらつきを生じさせるいわゆる初期経時変化を考慮すべきである。さらに、制御されない混合光の色座標903は、線911および912によって示された領域において、第1の電流と第2の電流との予め選択された比が変化することよってシフトすることにも留意されたい。
【0059】
図2に、図1BのCIE標準表色系のうち、0.40〜0.48のx色座標の領域と0.37〜0.43のy色座標の領域にある一部を示す。ここでは、制御されない混合光の色座標903が温度に依存することが明らかに分かる。このことを前提として、以下の実施例では、第1のLED11の第1の強度と第2のLED21の第2の強度との比を制御した場合、第1の特徴的波長および第2の特徴的波長がそれぞれ温度に依存することにより、1つの色座標903に制御することはできないが、第1の半導体光源1がさらされる温度ゆらぎと第2の半導体光源2がさらされる温度ゆらぎとは等しく特に有利には両半導体光源の動作温度が等しいことを前提とすると、以下で説明するオプトエレクトロニクスデバイスでは、制御することによってたとえば色座標のシフトが0℃の周辺温度の場合の色座標921と50℃の周辺温度の場合の色座標922とを接続する接続線920に沿って生じる場合、色座標903の温度依存性を低減することができるという考察を基礎とする。これ以降は、すべてのLEDにおいて温度が等しいことを前提とする。ここでは接続線920は、線911と線921との間に存在し、数学的な観点のみでは色座標シフトが最小になるように選択される。さらに、接続線920はマクアダム楕円の長軸に沿って延在し、該マクアダム楕円が該接続線920の中心点923を囲んでいる。分かりやすくするため、図1C中のCIE標準表色系では、幾つかのマクアダム楕円を約10倍に拡大して示している。マクアダム楕円の長軸に沿って制御することにより、本発明の一般的な説明部分で説明したように、混合光の色座標903の色座標変化をより知覚しにくくすることができる。図2に示された接続線920は単なる一例である。この例の他に択一的に、第1の強度および第2の強度の温度依存性の変化を適切に制御して補償することにより混合光の色座標依存性を所望の依存性にするために考えられる、線911上の第1の点と線912上の第2の点とを繋ぐ接続線は他にも存在する。
【0060】
したがって、上述の第1の半導体光源と第2の半導体光源とを有するオプトエレクトロニクスデバイスの混合光の上記のような所望の制御を実現するために、図3Aおよび3Bに示されたLED11,21の温度依存性も、図1AのVλ曲線に示された人間の眼の波長依存性のスペクトル感度も考慮する、可能な限り簡単な実施形態が望まれる。
【0061】
このことに関しては、図4Aに、一実施例のオプトエレクトロニクスデバイス100が概略的に示されている。この実施例のオプトエレクトロニクスデバイスは、上記の第1のLED11を有する第1の半導体光源1と、上記の第2のLED21を有する第2の半導体光源2とを有する。一例として、同図中の実施例では第1の半導体光源1は1つの第1のLED11を有し、第2の半導体光源2は1つの第2のLED21を有する。このことに対して択一的に、第1の半導体光源1および/または第2の半導体光源2は、複数の第1のLED11ないしは複数の第2のLED21を含むこともできる。オプトエレクトロニクスデバイス100の動作中には、第1の半導体光源1に第1の電流41が供給され、第2の半導体光源2に第2の電流42が供給される。
【0062】
オプトエレクトロニクスデバイス100はさらに光センサ3を有し、該光センサ3には、第1の半導体光源1から放射された光の一部110と、第2の半導体光源2から放射された光の一部210とが入射する。光センサ3は第1の波長領域では、波長に依存する第1の感度を示し、第2の波長領域では、波長に依存する第2の感度を示す。第1の半導体光源1の光の一部110と第2の半導体光源2の光の一部210とが光センサ3によって、第1のセンサ信号341と第2のセンサ信号342とに変換される。第1の感度および第2の感度が波長に依存することから、各センサ信号の信号強度は各半導体光源1,2から放射された光の一部110,210の波長領域ないしは特徴的波長および強度に依存する。第1の電流41と第2の電流42との比を初めに決定すること、ないしは、第1のセンサ信号341と第2のセンサ信号342との比を選択することにより、予め選択された動作条件で混合光の色座標を中間的な色座標に調整することができる。その際には、中間的な色座標をさらに、第1の半導体光源1に含まれる第1のLED11の適切な数および/または第2の半導体光源2に含まれる第2のLED21の適切な数によって予め選択することもできる。
【0063】
オプトエレクトロニクスデバイス100は制御装置4も有し、該制御装置4は、第1のセンサ信号341と第2のセンサ信号342との比が予め決定された比になり、たとえば一定に維持されるように、第1の電流41および第2の電流42を制御する。こうするためには、制御装置4はアナログおよび/またはデジタルの電子的受動素子および電子的能動素子と電子回路とを有する。これらはたとえば、1つまたは複数の集積回路で具現化することができる。たとえば比例制御器(P制御器)方式で動作するこのような制御回路、たとえばさらに積分制御(PI制御器)および/または微分制御(PD制御、PID制御)で動作するこのような制御回路は、当業者に公知であるから、これ以上は詳細に説明しない。とりわけ、制御装置4は図中の実施例では、第1の半導体光源1および第2の半導体光源2に対する電流ドライバとして構成することができ、第1の電流41および第2の電流42を第1の半導体光源1および第2の半導体光源2に対して直接供給する。
【0064】
図4Bに、上記の実施例のオプトエレクトロニクスデバイスの一部を示す。第1の半導体光源1と第2の半導体光源2と光センサ3とは1つのケーシング8内に配置されている。このケーシング8は一例として、表面実装用ケーシングとして形成されている。ケーシング8はプラスチックを含んでおり、たとえばエポキシドおよび/またはシリコーンを含んでおり、たとえば、本発明の一般的な説明において説明したような成型工程によって作製することができる。さらにケーシング8は、第1の半導体光源1および第2の半導体光源2ならびに光センサ3の電気的接続ないしはコンタクトを行うためのリードフレーム81を備えている。
【0065】
前記リードフレーム81には、ケーシング8のプラスチック材料が該リードフレーム81を包囲するように成形され、該リードフレーム81は、ケーシング8内に配置された部品のコンタクトを行うのに適した端子トポグラフィを有する(図示されていない)。
【0066】
第1の半導体光源1および第2の半導体光源2ならびに光センサ3は、ケーシング8の凹部82内に配置されている。さらに、凹部82内にはたとえば、半導体光源1,2と光センサ3とを保護するための透明プラスチック注型部を設けることができる(図示されていない)。このことに対して択一的に、半導体光源1,2と光センサ3とをリードフレーム81に取り付け、その後、これらをケーシングのプラスチック材料が包囲するように該プラスチック材料を成形することもできる。その際には、ケーシング8も透明であり、凹部82なしで形成することができる。図4Aには、第1の半導体光源1から放射され光センサ3に入射した光の一部110と、第2の半導体光源2から放射され該光センサ3に入射した光の一部210とが示されており、これらの光の一部は図中の構成ではそれぞれ、第1のLED11または第2のLED21から側方に放射された光、すなわち実装面に対して平行に放射された光の一部を含むことができる。
【0067】
図中の実施例では、第1の半導体光源1と第2の半導体光源2とはケーシング8およびリードフレーム81によって熱的にコンタクトしている。その際には、ケーシング8と、とりわけリードフレーム81とがヒートシンクとして機能し、このヒートシンクによって、半導体光源1および2の温度分布が均質になる。このことにより、半導体光源1および2に生じる自己加熱作用を低減し、両半導体光源1,2がさらされる温度および温度変化を可能な限り等しくなるようにすることにより、オプトエレクトロニクスデバイス100の振舞いを再現可能にすることができる。
【0068】
第1の半導体光源1および第2の半導体光源2ならびに光センサ3をケーシング8内に配置することにより、特にコンパクトな構成が実現される。制御装置4を別のケーシング内に配置するか、または、制御装置4を集積回路の形態で構成し、ケーシング8内に配置することができる。こうするためには、ケーシング材料が制御装置4をたとえばリードフレーム8とともに包囲するように、該ケーシング材料を成形することができる。
【0069】
図4Aないしは図4Bに示されたオプトエレクトロニクスデバイス100の光センサ3は、図中の実施例ではシリコンフォトダイオード30を含む。このシリコンフォトダイオード30の詳細を、図5Aおよび5Bの2つの実施例に示しており、概観しやすくするため、たとえば電気的端子は示されていない。上記の実施形態では、光センサ3の第1の感度および第2の感度は第1の半導体光源1の第1の温度依存特性および第2の半導体光源の第2の温度依存特性に適合されている。光センサ3の両感度の適合は、フォトダイオード30自体のセンサ材料を適切に選定することによって行うことができる。しかし図中の実施例では、活性面が少なくとも300μm×300μmである標準的なフォトダイオード30、たとえば、浜松ホトニクス株式会社から市販されており固有感度が半導体光源1,2の第1の波長領域および第2の波長領域において第1の半導体光源1の第1の温度依存特性および第2の半導体光源2の第2の温度依存特性に適合されていない標準的なフォトダイオード30が使用されている。
【0070】
それゆえ、図5Aの実施例では光センサ3は、感光性の活性面上に光フィルタ31を有する。この光フィルタ31は、第1の波長領域内にある光と第2の波長領域内にある光とに対して透過性であり、このような光フィルタ31の透過性により、フォトダイオード30の固有感度との組合せで、波長に依存する第1の感度および第2の感度が所望の感度になる。第1の半導体光源1から光センサ3に大面積で入射された光の一部110ないしは第2の半導体光源2から光センサ3に大面積で入射された光の一部210は、フォトダイオード30によって電気信号に変換される。この電気信号から第1のセンサ信号341および第2のセンサ信号342を得るためには、第1の電流41と第2の電流42とを2つの異なる周波数で電流のオンオフを行うことにより振幅変調する。制御装置4は復調を行うために、適切な周波数混合回路およびフィルタリング回路を有する。これらの回路は当業者には周知であり、ここでは詳細に説明しない。
【0071】
このような構成に対して択一的または付加的に、図5Bに示されているように、光センサ3は第1のセンサファセット32および第2のセンサファセット33を有し、これらのセンサファセットは光学的および電気的に相互に分離されている。両センサファセットの電気的分離はたとえばフォトダイオードアレイによって実現されるか、または、フォトダイオード30のパターニングによって活性領域301と302とを分離することにより実現される。図中の実施例では両センサファセットの光学的分離は、第1の波長領域において透光性である領域311と第2の波長領域において透光性である領域312とを有する光フィルタ31によって実現される。このことにより、第1の波長領域を有する光の一部110と第2の波長領域を有する光の一部210とを光フィルタ31によって弁別し、第1のセンサファセット32が第1のセンサ信号341を生成し、第2のセンサファセット33が第2のセンサ信号342を別個に生成することができる。
【0072】
次の図では、光センサ3の波長依存性の第1の感度および第2の感度が異なる複数の実施例におけるオプトエレクトロニクスデバイス100の制御特性を示す。ここでは、オプトエレクトロニクスデバイス100から放射された混合光の温度依存性の色座標の変化を周辺温度に依存して調べた。比較対照のために、CIE標準表色系の以下の抜粋では常に、図1B〜3Bを参照して説明した、第1の半導体光源1の光と第2の半導体光源2の光とが制御されずに重畳されたときの温度依存性の色座標変化903も示す。とりわけ、各矢印はそれぞれ、5℃幅および10℃幅で周辺温度が0℃から60℃まで上昇した場合の色座標のシフトを示す。
【0073】
図6Aおよび6Bには、光センサ3として市販のシリコンフォトダイオード(たとえば浜松ホトニクス株式会社のシリコンフォトダイオード)を使用した場合のオプトエレクトロニクスデバイスの制御特性を示す。図6Aには、広帯域フォトダイオードを使用した場合の制御特性を色座標変化961によって表している。この広帯域フォトダイオードの固有感度は、約300nm〜約1000nmまで連続的に上昇した後、約1000nmを上回り約1100nmまでの波長では急激に下降する。それに対して図6Bには、いわゆるVISフォトダイオードを使用した場合の制御特性を色座標変化962によって表している。このVISフォトダイオードの感度は約550nmで最大になり、短波長側では約300nmまで急速に下降し、長波長側では約800nmまで急速に下降する。
【0074】
両制御特性は、色座標シフト961,962が実質的に白色曲線900に沿って生じることを示している。色座標903によって示された制御されない実施形態と比較して、色座標シフトは部分的に補償されるものの、十分には補償されない。その理由はとりわけ、赤色の第2の波長領域において眼の感度が下降することは考慮されておらず(図1Aも参照されたい)、温度が上昇すると第1の半導体光源1の第1の特徴的波長はより短い波長にシフトし、第2の半導体光源2の第2の特徴的波長は上述のようにより長い波長にシフトするからである。それゆえ、上記の固有感度を有する従来のシリコンフォトダイオードを使用すると、制御特性が不十分となる。
【0075】
図7Aに、図5Aに示された光センサ3の感度を曲線971で示している。この光センサ3はいわゆる周辺光検出器("ambient light detector", ALD)として構成されており、人間の眼の波長依存性の感度を再現する。それゆえ、感度ないしは感度曲線971は図1AのVλ曲線990に相当する。このことを実現するために、光センサ3は適切な光フィルタ31を備えており、該光フィルタ31はシリコンフォトダイオード30の固有感度と共働して、図7Aに示された感度971を実現する。感度曲線972は、適切な領域312を有する光フィルタ31を使用した場合に、図5Bに示された択一的な光センサ3の第2のセンサファセット33によって実現される相応の感度を示す。
【0076】
図7Bに、このような光センサ3を使用した場合のオプトエレクトロニクスデバイスの制御特性を、図6Aおよび6Bと同様に色座標シフト973によって示す。それによれば、光センサの感度971ないしは972によって、制御特性が、図6Aおよび6Bに示された制御特性から格段に偏差し、このような制御特性により、混合光の温度依存特性の制御が白色曲線900に対してほぼ垂直になるようにすることができる。
【0077】
図2に関する上記説明を鑑みると、この実施例では、オプトエレクトロニクスデバイスから放射された混合光の温度依存性の色座標シフトが過剰補償されることが分かる。オプトエレクトロニクスデバイスから放射される光の温度依存性の色座標シフトが知覚されるのが最小限になるように、該オプトエレクトロニクスデバイス100の制御特性を実現するために、適切な光センサ3の感度を図8Aに示す。図8Aは、ALD検出器として構成された光センサ3の感度ないしは感度曲線981がVλ曲線990に対して修正されているのを示している。この光センサ3は、第2の半導体光源2の赤色の第2の波長領域において、該第2の波長領域におけるVλ曲線990の波長依存性の勾配と異なる波長依存性の勾配を有する第2の感度を有する。とりわけ、長波長側において生じる感度曲線981の下降はVλ曲線990の下降より緩慢であり、約600〜650nmの第2の波長領域における第2の感度の波長依存性の勾配の平均とVλ曲線990の波長依存性の勾配の平均との比は1未満になる。感度曲線982は、図5Bに示された光センサ3の第2のセンサファセット33の第2の感度を示す。図8Bは、上述のような光センサ3を使用した場合のオプトエレクトロニクスデバイス100の制御特性を、放射された混合光の色座標983の温度依存性の変化で示す。色座標983は、中間の温度では中間的な色座標を有し、温度が変化すると色座標983は、前記中間的な色座標を含むマクアダム楕円の長軸に沿って動く。図2と併せて上記実施形態を鑑みると、第1の感度および第2の感度が第1の半導体光源1の温度特性および第2の半導体光源2の温度特性に適合された光センサ3により、該第1の半導体光源1および第2の半導体光源2の簡単な制御が可能になり、オプトエレクトロニクスデバイスから放射される混合光の温度依存性の色座標シフトが、所望の最低限の色座標シフトになるようにできることが分かる。
【0078】
図9A〜10Bには、放射される混合光の温度依存性の色座標シフトでオプトエレクトロニクスデバイス100の制御特性を示すシミュレーションが示されている。ここでは、オプトエレクトロニクスデバイス100の光センサ3の第1の感度と第2の感度とは異なる。ここでは上述の実施例と対照的に、図9A〜10Bに示された光センサ3の感度991,992,993,1001,1002,1003は一例として、同様に図9A〜10Bに示されたVλ曲線990のように1に正規化された三角形関数であると仮定される。
【0079】
図9Aに示された波長依存性の感度991,992および993は、570nmで1の最大感度を有するのに対し、図10Aに示された波長依存性の感度1001,1002および1003は600nmで1の最大感度を有する。ここで図示されたすべての感度ないしは感度曲線では、シミュレート対象である光センサ3の感度は400nmから最大感度まで線形に上昇する。600nmの波長では−2%/nmであるVλ曲線の波長依存性の勾配から出発して、図9Aに示された感度991,992および993ないしは図中の感度1001,1002および1003は、−2%/nm、−1%/nmおよび−0.5%/nmの勾配を有する。前記感度の勾配は、最大値に対するパーセンテージ表示で正規化されており、以下では定義される。上記で挙げた勾配はそれゆえ、第2の波長領域における光センサ3の波長依存性の第2の感度の波長依存性勾配にも相当する。図中の感度から得られる、シミュレート対象のオプトエレクトロニクスデバイスから放射された混合光の温度依存性の色座標シフトを、図9Bおよび10Bに示す。図9Bでは、色座標994(三角形)には感度991が対応しており、色座標995(塗り潰されていない円)には感度992が対応しており、色座標996(正方形)には感度993が対応している。図10Bでは、色座標1004(三角形)には感度1001が対応しており、色座標1005(塗り潰されていない円)には感度1002が対応しており、色座標1006(正方形)には感度1003が対応している。図9Bおよび10Bには、高い温度で線911および912によって示された領域外になる色座標異常値が示されている。この色座標異常値は、両図の基礎となるシミュレーションのアーティファクトであり、このアーティファクトはシミュレーションの際に、第1のセンサ信号341と第2のセンサ信号342との比が一定となるように制御するために、仮定された最大値を限界値として第2の電流のみを追従制御したことに起因して生じたものである。
【0080】
オプトエレクトロニクスデバイスから放射される混合光の温度依存性の色座標シフトが所望のように最低限にすることに関しては、図9Bおよび10Bにおいて、第2の感度の波長依存性の勾配が−0.5%/nm(色座標996および1006)となるときと、−2%/nmになるとき(色座標994および1004)に過小補償ないしは過剰補償が行われることが示されている。この過剰補償は実質的に、図7Aおよび7BにVλ曲線で示された、第1の感度および第2の感度の場合の制御特性に相当する。それに対して、図9Bに示された色座標995の温度依存性の色座標シフトと、図10Bに示された色座標1005の温度依存性の色座標シフトは、図2に示された、マクアダム楕円の長軸に沿って生じる所望の色座標シフト920に最も相当する。センサ感度が赤色にシフトしたとき、すなわち、図9Aに示された570nmの最大感度が図10の600nmにシフトしたときには、第2の感度の波長依存性の勾配に対する制御品質の依存性は基本的には同じであるが、若干低下する。このことは、たとえば光センサのスペクトル感度の勾配と、とりわけ第2の感度の勾配とに、製造に起因してある程度ばらつきが生じる場合に、エッジが赤色シフトすることにより比がより安定的になることを意味することができる。
【0081】
したがって、555nmで1に正規化されたVλ曲線の波長依存性の勾配の平均が−1%nmである場合に対し、図2に示された設定によって最適化された光センサ3では、600〜650nmの波長領域において第2の感度の波長依存性の勾配の平均が−0.8%/nm以下かつ−0.2%/nm以上になり、すなわち、Vλ曲線の相応の平均勾配の80%以下かつ20%以上になり、特に有利には約−0.5%/nm、すなわちVλ曲線の相応の平均勾配の50%になる。第2の波長領域において第2の感度を含む各スペクトル依存特性に関しても、最大値が1に正規化されていると見なす。約600nmの波長を下回る場合、詳述した特性経過が制御特性に与える影響は小さくなるので、ここで観察したスペクトルの値は、600nmの波長の場合の値で1に正規化することができる。その際には、上述の勾配に2.5を乗算しなければならないことがある。
【0082】
図11Aに、別の実施例のオプトエレクトロニクスデバイス200を示す。この実施例は、図4Aに示されたオプトエレクトロニクスデバイス100の変形形態である。オプトエレクトロニクスデバイス200はオプトエレクトロニクスデバイス100との相違点としてさらに、少なくとも1つの第3のLED51を含む第3の半導体光源5を有する。同図中の実施例では、第3の電流43が供給された場合に、前記第3のLED51ひいては第3の半導体光源5が、青色の第3の波長領域内にある第3の特徴的波長と第3の強度とを有する光を放出する。このオプトエレクトロニクスデバイス200では、第3の波長領域が第1の波長領域および第2の波長領域と異なることにより、該オプトエレクトロニクスデバイス200から放射される混合光の上述の温度依存性の色温度変化を、ある1つの色座標に制御して安定化することができる。
【0083】
第3の特徴的波長および第3の強度は第3の温度依存特性および/または電流依存特性および/または経時変化を有し、この第3の温度依存特性および/または電流依存特性および/または経時変化は、オプトエレクトロニクスセンサ3の第3の感度に適合されている。一例として図11Bに、光センサ3の第1の感度1101,第2の感度1102および第3の感度1103を示しており、さらに、これらと比較対照するためにVλ曲線も示している。光センサ3は、第3の半導体光源5から放射された光の一部510を第3のセンサ信号343に変換する。制御装置4は、第1のセンサ信号341と第2のセンサ信号342との比、第2のセンサ信号342と第3のセンサ信号343との比、および第1のセンサ信号341と第3のセンサ信号343との比が所定の比に相当するように、第1の電流41と第2の電流42と第3の電流43とを制御する。前記所定の比は一定であるか、または、第1のセンサ信号341および/または第2のセンサ信号342および/または第3のセンサ信号343に依存して所定のように変化する比である。
【0084】
第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との比、第2のセンサ信号と第3のセンサ信号との比、および第1のセンサ信号と第3のセンサ信号との比を選択することにより、混合光の色座標を調整することができる。ここで記載した波長領域および特徴的波長の場合、上記のオプトエレクトロニクスデバイス200によって、制御目標である色座標をCIE標準表色系の白色曲線に沿って設定することができる。また、光センサ3の第1の感度1101,第2の感度1102および第3の感度1103を所期のように選択することにより、半導体光源1,2および5の第1の温度依存特性、第2の温度依存特性および第3の温度依存特性を補償することができ、オプトエレクトロニクスデバイス200から放射される混合光に温度または経時変化に依存して生じる色座標シフトが知覚されないようにすることができる。
【0085】
上記実施例から、オプトエレクトロニクスデバイス100の光センサ3の第1の感度および第2の感度を適切に適合したり、オプトエレクトロニクスデバイス200の光センサ3の第1の感度、第2の感度および第3の感度を適切に適合することにより、適切な制御特性を実現できることが分かる。この適切な制御特性は、光センサ3から得られたセンサ信号を使用して、第1の電流と第2の電流と場合によっては第3の電流とを制御することによってセンサ信号の比が一定の比になるように制御することにより、オプトエレクトロニクスデバイス100ないしは200の混合光の所望の色座標安定性が実現される制御特性である。このことは、上記のオプトエレクトロニクスデバイス100および200において上記制御を行うために、各半導体光源から放射された光の強度変化だけでなく、この光の波長変化も適切なセンサ信号に直接変換することによって実現される。
【0086】
一般化すると、光源のスペクトル成分が変化した場合に生じる色座標安定化の問題は、光源電流の制御によって行われるセンサ信号の比の制御、たとえば一定化制御に、各光源のスペクトル領域におけるスペクトル感度を適合することにより、縮小することができる。
【0087】
本発明は上述した実施例に限定されるものではない。むしろ本発明はあらゆる新規の特徴ならびにそれらの特徴のあらゆる組み合わせを含むものであり、これには殊に特許請求の範囲に記載した特徴のあらゆる組み合わせが含まれる。このことはこのような特徴またはこのような組み合わせ自体が特許請求の範囲あるいは実施例に明示的には記載されていない場合であっても当てはまる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の波長領域にある光と第2の波長領域にある光とを少なくとも含む混合光を放射するためのオプトエレクトロニクスデバイスであって、
当該オプトエレクトロニクスデバイスは、
・第1の電流(41)が供給された場合に、第1の波長領域にある第1の特徴的波長と第1の強度とを有する光を放射する、第1の発光ダイオード(11)を含む第1の半導体光源(1)と、
・第2の電流(42)が供給された場合に、第2の波長領域にある第2の特徴的波長と第2の強度とを有する光を放射する、第2の発光ダイオード(21)を含む第2の半導体光源(2)と
を有し、
前記第1の波長領域における波長に依存する強度分布と、前記第2の波長領域における波長に依存する強度分布とは異なり、
当該オプトエレクトロニクスデバイスはさらに、
・前記第1の半導体光源(1)から放射された光の一部(110)を第1のセンサ信号(341)に変換し、前記第2の半導体光源(2)から放射された光の一部(210)を第2のセンサ信号(342)に変換するための光センサ(3)と、
・前記第1の電流(41)および前記第2の電流(42)を前記第1のセンサ信号(341)および前記第2のセンサ信号(342)に依存して制御するための制御装置(4)と
を有し、
前記第1の半導体光源(1)から放射された光の前記第1の特徴的波長および前記第1の強度は、第1の温度依存特性(931,941)および/または第1の電流依存特性および/または第1の経時変化を示し、
前記第2の半導体光源(2)から放射された光の前記第2の特徴的波長および前記第2の強度は、前記第1の温度依存特性(931,941)と異なる第2の温度依存特性(932,942)および/または第2の電流依存特性および/または第2の経時変化を示し、
前記光センサ(3)は、
・前記第1の波長領域では、前記第1の温度依存特性(931,941)および/または前記第1の電流依存特性および/または前記第1の経時変化に適合された波長依存性の第1の感度を有し、
・前記第2の波長領域では、前記第2の温度依存特性(932,942)および/または前記第2の電流依存特性および/または前記第2の経時変化に適合された波長依存性の第2の感度を有し、
前記制御装置(4)は、前記第1のセンサ信号(341)と前記第2のセンサ信号(342)との間の比が所定の比になるように、前記第1の電流(41)および前記第2の電流(42)を制御するように構成されている
ことを特徴とする、オプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項2】
前記光センサ(3)は、前記第1の感度および/または前記第2の感度を有する光活性材料を含み、
前記光センサ(3)は、前記第1の感度および/または前記第2の感度を調整するために、波長に依存する透過性を有する少なくとも1つの光フィルタ(31)を有する、請求項1記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項3】
前記光センサ(3)は、前記第1の波長領域にある前記光の一部(110)が入射する第1のセンサファセット(32)と、前記第2の波長領域にある前記光の一部(210)が入射する第2のファセット(33)とを有する、請求項1または2記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項4】
前記第1のセンサファセット(32)と前記第2のセンサファセット(33)とは光学的および電気的に分離されている、請求項3記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項5】
前記光センサ(3)はシリコンフォトダイオード(30)を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項6】
前記第1の電流(41)および/または前記第2の電流(42)は、動作中に変調される、請求項1から5までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項7】
前記第1の電流(41)および/または前記第2の電流(42)はスイッチオン/スイッチオフによって変調される、請求項6記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項8】
・前記第2の特徴的波長は前記Vλ曲線(990)の下降エッジの領域内にあり、
・前記第2の感度は、前記第2の波長領域において前記Vλ曲線(990)の波長依存性の勾配と異なる、波長依存性の勾配を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項9】
・温度が上昇すると前記第2の特徴的波長は大きくなり、
・前記第2の波長領域において、前記第2の感度の波長依存性の勾配の平均と、前記Vλ曲線(990)の波長依存性の勾配の平均との比が、1を下回る、請求項8記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項10】
前記第2の波長領域における前記第2の感度の波長依存性の勾配の平均と前記Vλ曲線(990)の波長依存性の感度の平均との比が0.2以上かつ0.8以下である、請求項9記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項11】
前記第1の特徴的波長は、前記Vλ曲線(990)の上昇エッジまたは最大値の領域にある、請求項1から10までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項12】
・当該オプトエレクトロニクスデバイスは、第3の発光ダイオード(51)を含む第3の半導体光源(5)を有し、該第3の発光ダイオード(51)は、動作中に第3の電流(43)を印加されると、第3の波長領域内にある第3の特徴的波長と第3の強度とを有する光を放射し、
・前記第3の波長領域は、前記第1の波長領域および前記第2の波長領域と異なる波長依存性の強度分布を有し、
・前記第3の特徴的波長および前記第3の強度は、第3の温度依存特性および/または第3の電流依存特性および/または前記経時変化を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項13】
・前記光センサ(3)は前記第3の波長領域において、前記第3の温度依存特性および/または前記第3の電流依存特性および/または前記第3の経時変化に適合された波長依存性の感度を有し、
・前記光センサ(3)は、前記第3の半導体光源(5)から放射された光の一部(510)を第3のセンサ信号(343)に変換し、
・前記第1のセンサ信号(341)と前記第2のセンサ信号(342)との比、該第2のセンサ信号(342)と前記第3のセンサ信号(343)との比、および、該第1のセンサ信号(341)と該第3のセンサ信号(343)との比が所定の比になるように、前記制御装置(4)は前記第1の電流と前記第2の電流と前記第3の電流とを制御する、請求項12記載のオプトエレクトロニクスデバイス。
【請求項14】
当該オプトエレクトロニクスデバイスはさらにケーシング(8)を有し、
前記ケーシング(8)内に、前記第1の半導体光源(1)と前記第2の半導体光源(2)と前記光センサ(3)とが配置されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス。
【請求項15】
前記混合光の色座標は、0℃以上かつ60℃以下の温度領域において、中間的な色座標の周辺で温度に依存してシフトし、
前記混合光の色座標のシフトは、前記中間的な色座標を含むマクアダム楕円の長軸に沿って生じる、請求項1から14までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクスデバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【公表番号】特表2012−513106(P2012−513106A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541382(P2011−541382)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067108
【国際公開番号】WO2010/069933
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】