説明

オンスクリーン入力を作るためのオフスクリーン・ジェスチャー

タッチ・ディスプレイ用ベゼル・ジェスチャーについて記載する。少なくとも一部の実施形態では、デバイスのベゼルが、いわゆるベゼル・ジェスチャーの使用によってアクセス可能な機能を拡張するために使用される。少なくとも一部の実施形態では、オフスクリーン・モーションをベゼルによって使用して、ベゼル・ジェスチャーによってスクリーン入力を作ることができる。ベゼル・ジェスチャーは、1本指のベゼル・ジェスチャー、複数指/同じ手のベゼル・ジェスチャー、および/または複数指、異なる手のベゼル・ジェスチャーを含む。

【発明の詳細な説明】
【従来技術】
【0001】
[0001] タッチ・ディスプレイのような、ユーザーが関与可能なディスプレイ(user-engageable display)を有するデバイスの設計者に直面し続ける課題の1つは、ユーザーに拡張機能を与えつつも、デバイスのユーザー・インターフェースの「クローム」の一部としてその機能を永続的に明示することを必要としないで済ませることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
これは、大きなスクリーンまたは複数のスクリーンを有するデバイスだけでなく、タブレットPC、ハンドヘルド・デバイス、小型のマルチスクリーン・デバイス等のような、更に小さいフットプリントを有するデバイスのコンテキストにおいても当てはまることである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0002] この摘要は、詳細な説明の章において以下で更に説明する概念から選択したものを紹介するために、設けられている。この摘要は、特許請求する主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図するのではなく、特許請求する主題の範囲を判断するときの補助として使用されることを意図するのでもない。
【0004】
[0003] タッチ・ディスプレイのためのベゼル・ジェスチャーについて記載する。少なくとも一部の実施形態では、デバイスのベゼルを使用して、いわゆるベゼル・ジェスチャーの使用によってアクセス可能な機能を拡張する。少なくとも一部の実施形態では、オフスクリーン・モーションを、ベゼルに基づいて使用し、ベゼル・ジェスチャーを介してスクリーン入力を作ることができる。ベゼル・ジェスチャーは、1本指のベゼル・ジェスチャー、複数の指/同じ手のベゼル・ジェスチャー、および/または複数の指、異なる手のベゼル・ジェスチャーを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
[0004] 添付図面を参照しながら詳細な説明を記載する。図面において、参照番号の左側にある桁(1つまたは複数)は、その参照番号が最初に出てくる図を特定する。説明および図面の異なる時点で同じ参照番号が使用されている場合、同様の項目または同一の項目を示すことができる。
【図1】図1は、1つ以上の実施形態による実施態様例における環境の図である。
【図2】図2は、図1を更に詳細に示す実施形態例におけるシステムの図である。
【図3】図3は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図4】図4は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図5】図5は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図6】図6は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図7】図7は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図8】図8は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図9】図9は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図10】図10は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図11】図11は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図12】図12は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図13】図13は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図14】図14は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図15】図15は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図16】図16は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図17】図17は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図18】図18は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図19】図19は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図20】図20は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図21】図21は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図22】図22は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図23】図23は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図24】図24は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図25】図25は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図26】図26は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図27】図27は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図28】図28は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図29】図29は、1つ以上の実施形態による計算デバイス例を示す。
【図30】図30は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図31】図31は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図32】図32は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。
【図33】図33は、本明細書において記載する種々の実施形態を実現するために利用することができる計算デバイス例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
全体像
[0038] タッチ・ディスプレイのためのベゼル・ジェスチャーについて記載する。少なくとも一部の実施形態では、デバイスのベゼルを使用して、いわゆるベゼル・ジェスチャーの使用によってアクセス可能な機能を拡張する。少なくとも一部の実施形態では、オフスクリーン・モーションを、ベゼルに基づいて使用し、ベゼル・ジェスチャーを介してスクリーン入力を作ることができる。ベゼル・ジェスチャーは、1本指のベゼル・ジェスチャー、複数の指/同じ手のベゼル・ジェスチャー、および/または複数の指、異なる手のベゼル・ジェスチャーを含むことができる。
【0007】
[0039] 以下の論述では、計算デバイスにおいて機能を起動および/または実現するために、ベゼル・ジェスチャー、またはベゼル・ジェスチャーと関連したジェスチャーを伴う種々の異なる実施態様について説明する。このように、ユーザーは、効率的そして直感的に、計算デバイスの拡張機能に容易にアクセスすることができる。
【0008】
[0040] 以下の論述では、本明細書において記載されるジェスチャー技法を採用するように動作可能な環境例について最初に説明する。次いで、前述の環境例および他の環境において採用することができる、ジェスチャーおよび手順の図示例について説明する。したがって、この環境例は、ジェスチャー例を行うことに限定されるのではなく、ジェスチャーはこの環境例における実施態様に限定されるのではない。
環境例
[0041] 図1は、本明細書において記載するベゼル・ジェスチャーおよび他の技法を採用するように動作可能な実施態様例における環境100の図である。図示されている環境100は、種々の方法で構成することができる計算デバイス102の一例を含む。例えば、計算デバイス102は、図2に関係付けて更に説明するように、従前からのコンピューター(例えば、デスクトップ・パーソナル・コンピューター、ラップトップ・コンピューター等)、移動局、娯楽機器、テレビジョンに通信可能に結合されているセット・トップ・ボックス、ワイヤレス・フォン、ネットブック、ゲーム・コンソール、ハンドヘルド・デバイス等として構成することができる。つまり、計算デバイス102は、相当なメモリーおよびプロセッサー・リソースを有する最大リソース・デバイス(例えば、パーソナル・コンピューター、ゲーム・コンソール)から、メモリーおよび/または処理リソースが制限された低リソース・デバイス(例えば、従前からのセット・トップ・ボックス、ハンドヘルド・ゲーム・コンソール)までの範囲をなすことができる。また、計算デバイス102は、計算デバイス102に、以下で説明するような1つ以上の動作を実行させるソフトウェアも含む。
【0009】
[0042] 計算デバイス102は、このデバイスの筐体の一部をなすベゼル103を含む。このベゼルは、以下ではディスプレイ・デバイス108とも呼ばれる、デバイスのディスプレイに隣接する枠構造で構成されている。計算デバイス102は、ジェスチャー・モジュール104と、このジェスチャー・モジュール104の一部をなすベゼル・ジェスチャー・モジュール105とを含む。これらのジェスチャー・モジュールは、任意の適したタイプのハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと共に実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、ジェスチャー・モジュールは、何らかのタイプの有形のコンピューター読み取り可能媒体上に存在するソフトウェアで実現される。この媒体の例については、以下で示す。
【0010】
[0043] ジェスチャー・モジュール104およびベゼル・ジェスチャー・モジュール105は、それぞれ、ジェスチャーおよびベゼル・ジェスチャーを認識する機能を表し、ジェスチャーに対応する動作を実行させる。ジェスチャーは、種々の異なる方法で、モジュール104、105によって認識することができる。例えば、ジェスチャー・モジュール104は、タッチスクリーン機能を使用して、計算デバイス102のディスプレイ・デバイス108に近接するユーザーの手106aの指のようなタッチ入力を認識するように構成することができる。加えて、ベゼル・ジェスチャー・モジュール105は、ベゼル103上またはその近くでジェスチャーを開始しディスプレイ108上に進むユーザーの手106bの指のような、タッチ入力を認識するように構成することができる。任意の適した技術を利用して、ベゼル103上またはその近くで入力を検知することができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、ディスプレイ・デバイス108と関連したディジタイザーまたは検知エレメントが、ベゼル103の下に広がることができる。この場合、容量場技術のような技術、およびその他の技術を利用して、ベゼル103上またはその近くにおけるユーザーの入力を感知することができる。
【0011】
[0044] 代わりにまたは加えて、ディスプレイ・デバイス108がベゼル103の下に広がらず、ベゼルと同一平面をなす実施形態では、ベゼル・ジェスチャー・モジュール105は、ユーザーの指がベゼル103からディスプレイ・デバイス108上に現れるにつれて、ユーザーの指の変化するコンタクト・プロファイルを検出することができる。代わりにまたは加えて、ユーザーのタッチ・プロファイルの重心を利用する手法を利用して、ベゼル・ジェスチャーを示唆する、重心コンタクトの変化を検出することができる。更に、指紋検知の技法を採用することもできる。具体的には、検知基板(sensing substrate)が、ディスプレイに触れている1本または複数の指の隆起を判定できる程に敏感である場合、この指(1本または複数)の向き、および指紋がベゼルによって切り取られた(clip)という事実を検出することができる。言うまでもないが、ベゼル103に対するユーザーの入力を検知するためには、任意の数の異なる技法を利用することができる。また、タッチ入力は、ジェスチャー・モジュール104、105によって認識される他のタッチ入力から、このタッチ入力を差別するために使用可能な属性(例えば、動き、選択点等)を含むものとして認識することもできる。次いで、この差別は、タッチ入力からジェスチャーを特定する、したがってジェスチャーの識別に基づいて実行される動作を特定する基準としての役割を果たすことができる。これによって、ベゼルから開始してスクリーン上に入ったジェスチャーは、一般に、オンスクリーン・コンテンツにアクセスする他のうわべだけ同様のジェスチャーから区別できるという総合的な利点が得られる。何故なら、ユーザーの意図がスクリーン上の何かと相互作用することであるならば、ユーザーが部分的にまたは完全にオフスクリーンで開始する彼らの指を位置付ける理由がないからである。したがって、スクリーン境界に近いオブジェクトに対してであっても、通常の直接操作ジェスチャーが可能であることに変わりなく、ベゼル・ジェスチャーと干渉することはない。そしてその逆も成り立つ。
【0012】
[0045] 例えば、ユーザーの手106aの指が、ディスプレイ・デバイス108によって表示されている画像112を選択する(110)ように図示されている。画像112の選択110、およびユーザーの手106aの指のその後の動きは、ジェスチャー・モジュール104によって認識することができる。次いで、ジェスチャー・モジュール104は、画像112の位置を、ユーザーの手106aの指がディスプレイ・デバイス108から持ち上げられたディスプレイ内の位置に変化させるための「ドラッグ・アンド・ドロップ」動作を示すものとして、この認識された動きを特定することができる。つまり、画像の選択を記述するタッチ入力の認識、選択点の他の位置への移動、次いでユーザーの手106aの指の持ち上げは、ドラッグ・アンド・ドロップ動作を開始させるジェスチャー(例えば、ドラッグ・アンド・ドロップ・ジェスチャー)を特定するために用いることができる。
【0013】
[0046] 1つのタイプの入力(既に記載したドラッグ・アンド・ドロップ・ジェスチャーのようなタッチ・ジェスチャー)や、複数のタイプの入力を伴うジェスチャーというような、種々の異なるタイプのジェスチャーをジェスチャー・モジュール104、105によって認識することができる。例えば、モジュール104、105は、1本指のジェスチャーおよびベゼル・ジェスチャー、複数の指/同じ手のジェスチャーおよびベゼル・ジェスチャー、および/または複数の指/異なる手のジェスチャーおよびベゼル・ジェスチャーを認識するために利用することができる。
【0014】
[0047] 例えば、計算デバイス102は、タッチ入力(例えば、ユーザーの手106a、106bの1本以上の指によって与えられる)とスタイラス入力(例えば、スタイラス116によって与えられる)を検出し、これらの間で差別するように構成することができる。この差別は、ユーザーの手106の指によって接触されたディスプレイ・デバイス108の量に対するスタイラス116によって接触されたディスプレイ・デバイス108の量を検出することによってというように、種々の方法で行うことができる。
【0015】
[0048] このように、ジェスチャー・モジュール104、105は、スタイラスとタッチ入力との間の分割(division)、および異なるタイプのタッチ入力の認識および利用によって、種々の異なるジェスチャーをサポートすることができる。
【0016】
[0049] したがって、ジェスチャー・モジュール104,105は、種々の異なるジェスチャーをサポートすることができる。ここで記載されるジェスチャーの例には、1本指のジェスチャー118、1本指のベゼル・ジェスチャー120、複数指/同じ手のジェスチャー122、複数指/同じ手のベゼル・ジェスチャー124、複数指/異なる手のジェスチャー126、および複数指/異なる手のベゼル・ジェスチャー128が含まれる。これらの異なるタイプのベゼル・ジェスチャーの各々について、以下で説明する。
【0017】
[0050] 図2は、図1のジェスチャー・モジュール104およびベゼル・ジェスチャー・モジュール105を、複数のデバイスが中央計算デバイスを介して相互接続されている環境において実現されたものとして示すシステム例を表す。中央計算デバイスは、複数のデバイスに対してローカルであってもよく、または複数のデバイスから離れて位置付けられていてもよい。一実施形態では、中央計算デバイスは「クラウド」サーバー・ファームであり、ネットワークまたはインターネットまたは他の手段を介して複数のデバイスに接続されている1つ以上のサーバー・コンピューターを含む。
【0018】
[0051] 一実施形態では、この相互接続アーキテクチャによって、複数のデバイスにわたって機能を配信し(deliver)、複数のデバイスのユーザーに共通でシームレスな体験を提供することが可能になる。複数のデバイスの各々は、異なる物理的要件および能力を有していてもよく、中央計算デバイスは、当該デバイスにとって特注でありしかも全てのデバイスに共通である体験のデバイスへの配信を可能にするプラットフォームを使用する。一実施形態では、ある「クラス」のターゲット・デバイスが作られ、体験はこの包括的なクラスのデバイスに対して特注される。デバイスのクラスは、そのデバイスの物理的特徴または用法あるいは他の共通する特性によって定めることができる。例えば、前述のように、計算デバイス102は、移動体202、コンピューター204、およびテレビジョン206の使用に対するように、種々の異なる方法で構成することができる。これらの構成の各々は、概略的に対応するスクリーン・サイズを有し、したがって、計算デバイス102は、これらのデバイス・クラスの1つとして、このシステム例200において構成することができる。例えば、計算デバイス102は、移動体電話機、音楽プレーヤー、ゲーム・デバイス等を含む、移動体202クラスのデバイスであると考えることができる。また、計算機102は、パーソナル・コンピューター、ラップトップ・コンピューター、ネットブック等を含むコンピューター204クラスのデバイスであると考えることもできる。テレビジョン206の構成は、例えば、テレビジョン、セット・トップ・ボックス、ゲーム・コンソール等の、平常環境における表示を伴うデバイスの構成を含む。つまり、本明細書において記載される技法は、計算デバイス102のこれら種々の構成によってサポートすることができ、以下の章において記載される具体的な例には限定されない。
【0019】
[0052] クラウド208は、ウェブ・サービス212のためのプラットフォーム210を含むものとして図示されている。プラットフォーム210は、クラウド208のハードウェア(例えば、サーバー)およびソフトウェア・リソースの基礎機能を抽象化しており、つまり「クラウド・オペレーティング・システム」として動作することができる。例えば、プラットフォーム210は、計算デバイス102を他の計算デバイスに接続するリソースを抽象化することができる。また、プラットフォーム210は、プラットフォーム210を介して実現されるウェブ・サービス212に対して生じた(encounter要求に、対応するレベルのスケールを提供するために、リソースのスケーリングを抽象化する役割を果たすこともできる。サーバー・ファームにおけるサーバーの負荷均衡、悪意のある連中(例えば、スパム、ウィルス、およびその他のマルウェア)に対する保護等というような、種々の他の例も考えられる。
【0020】
[0053] つまり、クラウド208は、インターネットまたは他のネットワークを介して計算デバイス102に利用可能とされるソフトウェアおよびハードウェア・リソースに関する戦略の一部として含まれる。例えば、ジェスチャー・モジュール104、105は、部分的に計算デバイス102に実装し、更にウェブ・サービス212をサポートするプラットフォーム210を介して実装することができる。
【0021】
[0054] 例えば、これらのジェスチャー・モジュールによってサポートされるジェスチャー技法は、移動体構成202におけるタッチスクリーン機能、コンピューター204の構成のトラック・パッド機能を使用して検出することができ、特定の入力デバイスとの接触を伴わない自然ユーザー・インターフェース(NUI)のサポートの一部としてカメラによって検出すること等ができる。更に、入力を検出および認識して特定のジェスチャーを識別する動作の実行(performance)は、計算デバイス102および/またはクラウド208のプラットフォーム210によってサポートされるウェブ・サービス212によってというように、システム200全体に分散することもできる。
【0022】
[0055] 一般に、本明細書において記載される機能のうち任意のものは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア(例えば、固定論理回路)、手動処理、またはこれらの実施態様の組み合わせを使用して実現することができる。「モジュール」、「機能」、および「ロジック」という用語は、本明細書において使用される場合、一般に、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはその組み合わせを表す。ソフトウェアの実施態様の場合、モジュール、機能、またはロジックは、プロセッサー(例えば、1つまたは複数のCPU)において実行されると、指定されたタスクを実行するプログラム・コードを表す。プログラム・コードは、1つ以上のコンピューター読み取り可能メモリー・デバイスに格納することができる。以下で説明されるジェスチャー技法の特徴は、プラットフォーム独立ということであり、これが意味するのは、これらの技法が、種々のプロセッサーを有する種々の商用計算プラットフォームにおいて実現できるということである。
【0023】
[0056] 以下に続く論述では、種々の章において、ベゼル・ジェスチャーの例、およびベゼル・ジェスチャーと関連したジェスチャーについて説明する。「入力メカニズムとしてのベゼルの使用」と題する最初の章では、計算デバイスのベゼルを入力メカニズムとして使用できる実施形態について説明する。これに続いて、「オンスクリーン入力を作るためのオフスクリーン・モーションの使用」と題する章では、デバイスのスクリーンから離れるモーションが、ジェスチャーを介して、どのように利用されてオンスクリーン入力を作ることができるかについて説明する。次に、「ジェスチャーリングのための複数の指の使用」と題する章では、ジェスチャー入力を与えるために複数の指をどのように利用できるかについて説明する。この章に続いて、「ラジアル・メニュー」(radial menus)と題する章では、入力選択肢のロバストな集合体を与えるためにラジアル・メニューを利用することができる実施形態について説明する。次に、「オンおよびオフスクリーン・ジェスチャーおよび組み合わせ−ページ/オブジェクト操作」と題する章では、ページおよび/またはオブジェクトを操作するために利用できる種々のタイプのジェスチャーおよび組み合わせについて説明する。最後に、「デバイス例」と題する章では、1つ以上の実施形態を実現するために利用することができるデバイス例の態様について説明する。
入力メカニズムとしてのベゼルの使用
[0057] 1つ以上の実施形態では、デバイスのベゼルを入力メカニズムとして利用することができる。例えば、ディスプレイ・デバイスがベゼルの下に広がっている場合、ユーザーの指または他の入力メカニズムがベゼルの情報でホバリングするとき、または物理的に係合するときに、これを検知することができる。代わりにまたは加えて、ベゼルは、ベゼル上方でホバリングするまたは物理的に係合するユーザーの指または他の入力メカニズムを検知する赤外線メカニズムやその他のような検知メカニズムを含むことができる。ベゼルに対する入力のうち任意の組み合わせを、使用することができる。例えば、種々の入力をデバイスに供給するために、ベゼルを1回以上タップすること、保持すること、滑らせること、および/またはこれらまたは他の入力の任意の組み合わせを行うことができる。
【0024】
[0058] 一例として、以下のことを検討する。多くの選択、操作、およびコンテキスト有効化(activation)方式が、デバイスの背景キャンバスとこのキャンバス上に現れるオブジェクトとの間の区別を利用する。ベゼルを入力メカニズムとして使用すると、ページ自体が多くの近接するオブジェクトによってカバーされていても、背景キャンバスにおけるページにアクセスする方法を得ることができる。例えば、ベゼル上でタップすると、全てのオブジェクトの選択を解除するメカニズムが得られる。ベゼルを保持することは、ページ上にあるコンテキスト・メニューをトリガするために使用することができる。一例として、ベゼル303とディスプレイ・デバイス308とを有する計算デバイス302を含む環境例300を示す図3について検討する。この場合、ユーザーの手306aの指がベゼル303上でタップしている。ベゼル上でタップすることによって、ユーザーの入力が検知され、この入力にマッピングされている関連した機能を与えることができる。先の例では、このような機能は、ディスプレイ・デバイス108上に現われる全てのオブジェクトの選択を解除することができる。加えて、ベゼル上の異なる位置で入力を受けることもでき、異なる機能にマッピングすることもできる。例えば、ベゼルの右側で受けた入力を第1機能にマッピングすることができ、ベゼルの左側で受けた入力を第2機能にマッピングすることができる等となる。更に、ベゼルの向きおよびユーザーがどのようにそれを保持しているかに依存して、ベゼル側面の異なる領域において受けた入力を異なる機能にマッピングすること、または何の機能にも全くマッピングしないことも可能である。ベゼル・エッジの一部は、割り当てされないままにしておくこともでき、またはタッチおよび保持には無感応にして、意図しない動作がトリガされないようにすることもできる。このように、ベゼルの任意の1つの特定の側面は、入力を受けるために利用することができ、したがって、ベゼルのどの領域がこの入力を受けたかに依存して、この入力を異なる機能にマッピングすることができる。尚、ベゼルを介して受け取られた入力は、ボタン、トラック・ボール、および関連したデバイスに配置されることもある他の手段というような、ハードウェア入力デバイスを介して受け取られた任意の入力とは独立して受け取ることができることは認められてしかるべきであり、言うまでもないことである。更に、少なくとも一部の実施形態では、ベゼルを介して受けた入力は、特定の機能を確認しこれにアクセスするために利用されるユーザー入力のみとすることができる。例えば、ベゼル上のみで受けた入力は、基準を規定することができ、これによってデバイス機能にアクセスすることができる。更に、実施形態によっては、方位センサー(例えば、加速度計)を入力として使用して、どのベゼル・エッジがアクティブなのか判断するのを助けることができる。実施形態の中には、素早い意図的なタップは利用可能であり続けるが、偶然ベゼル上に載っている指が単にデバイスを保持しているのと差別するために、タッチおよび保持のみは無視される場合もある。
【0025】
[0059] 代わりにまたは加えて、少なくとも一部の実施家位置では、ベゼルと関連付けられたアクセス可能な機能のヒントまたは指示を与えるために、視覚的アフォーダンス(visual affordance)を利用することができる。具体的には、視覚的アフォーダンスは、ベゼル・ジェスチャーによってアクセスすることができる機能を指示するために利用することができる。視覚的アフォーダンスの任意の適したタイプを利用することができる。一例として、再度図3について検討する。ここでは、半透明ストリップ304という形態の視覚的アフォーダンスが、ベゼル・ジェスチャーの利用によって追加の機能にアクセスできることの指示を与える。この視覚的アフォーダンスは、任意の適した形態をなすことができ、ディスプレイ・デバイス308上の任意の適した位置に配置することができる。更に、視覚的アフォーダンスを任意の適した方法で露出することもできる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、ベゼルを介して受けた入力は、視覚的アフォーダンスを露出するまたは表示するために使用することができる。具体的には、少なくとも一部の実施形態では、デバイスのベゼル上方におけるホバリングまたはデバイスのベゼルとの物理的係合を検出したことに応答し、「ピーク・アウト」(peek out)視覚的アフォーダンスを提示することができる。この「ピーク・アウト」視覚的アフォーダンスは、少なくとも一部の実施形態では、「ピーク・アウト」が隠されるように、ユーザーによって選択を解除することができる。
【0026】
[0060] この特定例では、半透明ストリップ304と関連付けられた追加の機能は、いわゆるベゼル・メニューの形態で存在しており、このベゼル・メニューにはベゼル・ジェスチャーを使用してアクセスすることができる。具体的には、1つ以上の実施形態において、ユーザーの手306bの指がベゼルにタッチし、次いで示された矢印の方向にベゼルを横切って動きディスプレイ・デバイス308上に達するジェスチャーによって、ベゼル・メニューにアクセスすることができる。これによって、ベゼル・メニューをドロップ・ダウンさせることができる。これについては、以下で更に詳しく説明する。
【0027】
[0061] したがって、種々の実施形態は、先の第1例におけるように、ベゼル自体を入力メカニズムとして使用することができる。代わりにまたは加えて、種々の他の実施形態では、ベゼル・ジェスチャーによって追加の機能にアクセスできることの手がかり(clue)をユーザーに与える視覚的アフォーダンスと共に、ベゼルを使用することができる。
【0028】
[0062] 図4は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0029】
[0063] ステップ400では、ベゼルと関連した入力を受ける。任意の適したタイプの入力を受けることができるが、その例は先に示されている。ステップ402では、この受けた入力と関連付けられた機能にアクセスする。任意の適したタイプの機能にアクセスすることができる。種々の異なるタイプの認識可能な入力(例えば、タップ、タップの組み合わせ、タップ/ホールドの組み合わせ、スライド等)を与え、これらの認識可能な入力を異なるタイプの機能にマッピングすることによって、ユーザー入力メカニズムのロバストな集合体を設けることができる。
【0030】
[0064] 図5は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0031】
[0065] ステップ500では、計算デバイスと関連したディスプレイ・デバイス上に視覚的アフォーダンスを表示する。任意の適したタイプの視覚的アフォーダンスを利用することができ、その一例は先に示されている。ステップ502では、この視覚アフォーダンスに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。任意の適したタイプのベゼル・ジェスチャー入力を利用することができる。ステップ504では、受けたベゼル・ジェスチャー入力と関連付けられた機能にアクセスする。任意の適したタイプの機能にアクセスすることができ、その一例が先に示されており、以下で更に詳細に説明する。
【0032】
[0066] 以上、ベゼルを入力メカニズムとして使用することができる例について検討したので、これよりスクリーンまたはディスプレイ入力を作るためにオフスクリーンまたはオフディスプレイ・モーションを利用する種々の実施形態について検討する。
オンスクリーン入力を作るためのオフスクリーン・モーションの使用
[0067] 少なくとも一部の実施形態では、オフスクリーンからオンスクリーンへのモーション(またはその逆)は、メニューを露出する、または何らかの他のタイプの機能をアクセスするためのメカニズムとして利用することができる。オフスクリーン・モーションまたは入力は、先に示したように、デバイスのベゼルに対して与えることができる。オフスクリーンからオンスクリーンへのモーションを実行するために、任意の適したタイプのベゼル・ジェスチャー入力を与えることができる。例えば、ベゼル・ジェスチャーまたは入力は、一例としてそして限定ではなく、ベゼル上で開始および終了する、ベゼルを交差または再交差する、ベゼルの異なる位置(例えば、角、または特定のエッジに沿った特定の範囲の座標)で交差する、および/または複数のスクリーンと関連した1つ以上のベゼル上で行うことができる(スクリーンまたはそのエッジに依存して異なる意味の可能性がある)。更に、ベゼル入力は、一例としてそして限定ではなく、1回接触ドラッグ(指またはペン)、2回接触ドラッグ(2本の指)、および/または手接触ドラッグ(複数の指/手全体/異なる手の複数の指または1本1本の指)を含むことができる。例えば、オフスクリーン空間(即ち、ベゼル上で開始する)からのピンチ・ジェスチャーを利用し、異なる機能にマッピングすることができる。例えば、複数の接触がスクリーンの異なるエッジから入ってくるベゼル・ジェスチャーは、異なる意味を有することができる。具体的には、2本の指がベゼルの隣接するエッジから入る(即ち、角を跨がる)ことは、ページ上で拡大した作業空間またはキャンバスを示すために拡大(zoom out)するズーム・アウト動作にマッピングすることができる。1つの手(スクリーンが非常に小さい場合)または2つの手(各手から1本の指)の2本の指が対向するエッジから入ることは、異なる機能にマッピングすることができる。複数の指がベゼルの1つのエッジにおいて入り、更に1本の指がベゼルの隣接するエッジまたは対向するエッジから入ることは、異なる機能にマッピングすることができる。加えて、複数の指が2つ以上のエッジから入ることは、更に追加の機能にマッピングすることができる。
【0033】
[0068] 他の例として、図6について検討する。ここでは、デバイス602が、ベゼル603と、ディスプレイ・デバイス608上にレンダリングされた視覚的アフォーダンス604とを含む。先に注記したように、半透明のストリップという形態の視覚的アフォーダンス604は、アクセス可能な機能、この場合は、ベゼルと関連付けられたベゼル・メニューのヒントまたは指示を与えるために利用することができる。
【0034】
[0069] 1つ以上の実施形態では、ベゼル・メニューには、ユーザーの手606の指がベゼルにタッチし、次いで図示の矢印の方向にベゼルを横切りディスプレイ・デバイス608上に動くベゼル・ジェスチャーによってアクセスすることができる。これによって、ベゼル・メニュー610をドロップ・ダウンさせることができ、その時点でメニューは完全に不透明になることができる。
【0035】
[0070] 図示し説明した実施形態では、ベゼル・メニュー610は、複数の選択可能なアイコンまたはスロット612、614、616、618、および620を含む。これらのアイコンまたはスロットの各々は、例えば、ペイント機能、ペン機能、ノート機能、オブジェクト作成、オブジェクト編集等というような異なる機能と関連付けられている。尚、任意のタイプの機能をアイコンまたはスロットに関連付けることができることは、認められてしかるべきであり言うまでもないであろう。
【0036】
[0071] 図示し説明した環境では、ベゼル・メニュー610は、ユーザーがコマンド、ツール、およびオブジェクトにアクセスしこれらを有効化することを可能にすることができる。ベゼル・メニューは、タッチ入力およびペン入力双方に応答するように構成することができる。代わりにまたは加えて、ベゼル・メニューは、タッチ入力のみに応答するように構成することができる。
【0037】
[0072] 少なくとも1つの実施形態では、ベゼル・メニュー610と関連付けられた機能にアクセスするために、異なるジェスチャー・モードを利用することができる。例えば、1つのジェスチャー・モードを初心者モードとすることができ、他のジェスチャー・モードを習熟者モードとすることができる。
【0038】
[0073] 初心者モードでは、ユーザーがベゼル・メニュー610を見せるジェスチャーを行った後、ユーザーは彼らの指を上げることができる。すると、ベゼル・メニューは設定可能な間隔の間(またはいつまでも)開いたままになることができる。次いで、ユーザーは、アイコンまたはスロット612、614、616、618、および620のうち1つと関連付けられた所望の項目の上でタップすることができる。このジェスチャーによって、特定のアイコンまたはスロットと関連付けられた機能にアクセスすることができる。例えば、特定のアイコンまたはスロット上でタップすると、ディスプレイ・デバイス608と関連したキャンパス上に、オブジェクトを作らせることができる。少なくとも一部の実施形態では、初心者モードにおいて、ベゼル・メニューからアクセスされるオブジェクトは、キャンバス上のデフォルト位置に現れる。ユーザーは、ベゼル・メニューを逆にスライドさせてスクリーンから追いやることによって(オンスクリーン−オフスクリーン・ジェスチャー)またはベゼル・メニューの外側でタップすることによって、いずれの機能も有効化することなく、ベゼル・メニューを閉じることができる。
【0039】
[0074] 習熟者モードでは、一旦ユーザーがベゼル・メニューからアクセス可能な通常使用項目の位置を熟知したなら、ユーザーは連続指ドラッグを実行することができる。連続指ドラッグは、スロットまたはアイコンを通過してキャンバス上に達し、関連付けられたオブジェクト(またはツール、あるいはインターフェース・モード)を作り、1回のトランザクションで、特定の所望の位置またはパスにドラッグする。次いで、ユーザーは、このオブジェクトを開始させ、それと相互作用することができる。一例として、図7について検討する。ここでは、ユーザーは、ベゼル・ジェスチャーを実行し終えており、アイコンまたはスロット614を横切ってドラッグして、ポスト・イット・ノート(post-it note)と関連付けられた機能にアクセスし、対応するノートを、指示するように、キャンバス上に位置付けている。この時点で、ユーザーは指を持ち上げて、関連するペンを使用して、所望通りに、デジタル・ポスト・イットに注釈を入れることができる。少なくとも一部の実施形態では、ベゼル・メニュー610は、特定の機能にアクセスした後に、完全に開いたままになっていても、なっていなくてもよい。
【0040】
[0075] 少なくとも一部の実施形態では、習熟者モードにおいて、アイコンまたはスロットと関連付けられた機能にアクセスするために、ベゼル・メニューを必ずしも完全に表に出さなくてもよい。代わりに、特定のアイコンまたはスロットに対応する位置における視覚的アフォーダンスを交差するベゼル・ジェスチャーが、そのアイコンまたはスロットと関連付けられた機能にアクセスすることができる。一例として、図8について検討する。ここでは、視覚的アフォーダンス604が示されている。尚、ベゼル・ジェスチャーは、アイコンまたはスロット614(図7)に対応する視覚的アフォーダンスの一部を交差することに注意すること。また、このベゼル・ジェスチャーによって、対応するポスト・イット・ノートにアクセスされたことにも注意すること。この機構は、時間遅れ、例えば、1/3秒を使用し、ベゼル・ジェスチャーに応答してベゼル・メニューを展開するか否か実際に判断する前に、ユーザーの指の位置を考慮することによって、実現することができる。ここでの考えは、ユーザーが休止しているのでなければベゼル・メニューが隠されたままになっていること、または所望の項目からのドラッグ・オフ(drag-off)を完了することなく、単にメニューを引き出すということである。これは、ベゼル・メニューが滑り出す前に時間遅れを使用して遂行される。したがって、一旦ユーザーがベゼル・メニュー上にある特定の動作に習熟したなら、視覚メニュー自体を開くことによって煩わされる必要もなく、素早くそれをドラッグしてオブジェクトを作り位置付けることができる。これは、ウェッジの直接操作に基づく視覚的に導かれる動作よりもむしろ、手順の記憶によって動かされる弾道モーション(ballistic motion)に基づく習熟者動作を促すことができる。この概念が成功するのは、それを使用する初心者の方法が、それと作業する習熟者の方法を学習し促すのに役立つからである。
【0041】
[0076] 一実施形態にしたがってどのようにこれが作用することができるのかの単なる一例として、以下について検討する。指が交差してスクリーン・ベゼルからベゼル・メニューのスロットに入ったことが観察されると、タイマーが起動される。他の即座視覚フィードバックは行われない。タイマーが終了したときに、ベゼル・メニューによって占められている領域に指が未だある場合、ベゼル・メニューが滑り出し、ユーザーの指によって追跡する。ユーザーの指がベゼル・メニュー・エリアの内側で持ち上げられると、ポストされたままになる。これは、前述の初心者モードである。ユーザーは、全てのスロットを調べるために、指を持ち上げることができ、所望のオブジェクトを作るために所望の1つの上でタップすることができる(それをドラッグするのではなく)。また、ユーザーは、初心者モードから、タッチ・ダウンしキャンバス上に項目をドラッグすることができる。指がしきい値距離または領域を超えてスライドした場合、ベゼル・メニューは閉じたままであるが、交差されたスロットによって示される機能が有効化される。例えば、ポスト・イットが作られ、ユーザーの指を追い始める。これは、前述の習熟者モードである。注意事項(implementation consideration)の1つは、習熟者モードのジェスチャーによって選択されるスロットは、指がスクリーン・エッジを交差する位置によって決定することができるということである。
【0042】
[0077] 少なくとも1つの実施形態では、追加の機能へのアクセスを与えるために、ベゼル・メニューをスクロール可能にすることができる。例えば、ベゼル・メニューは、スクロールが可能になるように、いずれかの側に左および右矢印を有することができる。代わりにまたは加えて、ベゼル・メニューを開く方向に対して直交する方向に1本指または複数指でドラッグすると、矢印を全く必要とせずに、それをスクロールすることができる。
【0043】
[0078] 少なくとも一部の実施形態では、ベゼル・メニューは、追加のスロットまたはアイコンのための空間を作ることができる。例えば、ベゼル・メニューのエッジに現れるスロットまたはアイコンの幅を狭めることによって、追加のスロットまたはアイコンを追加することができる。一例として、図9について検討する。
【0044】
[0079] ここでは、デバイスは、ベゼル903と、ディスプレイ・デバイス908上に現れるベゼル・メニュー910とを含む。追加のスロットまたはアイコン912、914が、ベゼル・メニュー910の中に現れる。尚、スロットまたはアイコン912、914は、他のスロットまたはアイコンに対して、幅が狭められていることに注意すること。この例では、幅は約半分に狭められている。スロットまたはアイコン912、914と関連付けられたオブジェクトにアクセスするためには、図示のようにデバイスの側方からスロットまたはアイコン上をドラッグするベゼル・ジェスチャーを使用することができる。実施形態の中には、角のスロットまたはアイコンが特殊なステータスを有することができるものもある。例えば、角のスロットまたはアイコンには、特定の機能を永続的に割り当てることができ、カスタム化できないようにすることができる。
【0045】
[0080] したがって、ベゼル・メニューは、スクリーンの有効領域(real estate)が永続的に占有されないように、または専用ハードウェア・ボタンの使用が必要とならないように、機能をユーザーに露出するために使用することができる。
【0046】
[0081] 図10は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0047】
[0082] ステップ1000では、アクセス可能なベゼル・メニューと関連付けられた視覚的アフォーダンスを表示する。適した視覚的アフォーダンスの例は、先に示されている。ステップ1002では、視覚的アフォーダンスに対してベゼル・ジェスチャー入力を受ける。任意の適したベゼル・ジェスチャーを利用することができ、その一例は先に示されている。ステップ1004では、ベゼル・ジェスチャー入力を受けたことに応答して、ベゼル・メニューを提示する。任意の適したベゼル・メニューを利用することができる。少なくとも一部の実施形態では、ベゼル・メニューは、視覚的アフォーダンスを必ずしも表示せずに、単にベゼル・ジェスチャーを受けることによって提示することができる。代わりにまたは加えて、ユーザーの指またはペンが関連したベゼル・エッジの上方でホバリングするときに、視覚的アフォーダンスが徐々に現れることもできる。
【0048】
[0083] 図11は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0049】
[0084] ステップ1100では、ジェスチャー入力を受ける。この入力は、ベゼル・メニューまたはベゼル・メニューと関連付けられた視覚的アフォーダンスに対して受けることができる。任意の適したジェスチャー入力を受けることができる。例えば、ジェスチャー入力は、ベゼルを使用しないまたは組み込まない入力を含むことができる。これの一例は、ベゼル・メニューの露出部分上でユーザーがタップすることに関して、図6の論述において先に示されている。代わりにまたは加えて、ジェスチャー入力はベゼル・ジェスチャー入力を含むことができる。これの一例は、図7から図9の論述において先に示されている。ステップ1102では、ジェスチャー入力と関連付けられた機能を確認する。ステップ1104では、ステップ1102において確認された機能にアクセスする。これをどのように行うことができるかの例は、先に示されている。
【0050】
[0085] 以上の例は、1本の指を利用するベゼル・ジェスチャーを含む、ジェスチャーを示した。他の実施形態では、1本よりも多い指を、ベゼル・ジェスチャーを含むジェスチャーと合わせて利用することができる。
ジェスチャーリングのための複数の指の使用
[0086] 1つ以上の実施形態では、複数の指を、ベゼル・ジェスチャーリングを含む、ジェスチャーリングに利用することができる。複数の指は、1つの手、または集合的に、双方の手に存在することができる。複数の指の使用によって、複数のタッチを、複数の機能に、または機能と関連付けられたオブジェクトにマッピングすることを可能にすることができる。例えば、2本指ジェスチャーまたはベゼル・ジェスチャーを、第1の機能またはそれと関連付けられた第1のオブジェクトにマッピングすることができ、3本指ジェスチャーまたはベゼル・ジェスチャーを第2の機能またはそれと関連付けられた第2オブジェクトにマッピングすることができる。一例として、図12について検討する。
【0051】
[0087] ここでは、デバイス1202は、ベゼル1203と、ディスプレイ・デバイス上にレンダリングされる視覚的アフォーダンス1204とを含む。先に注記したように、視覚的アフォーダンス1204は、半透明ストリップの形態となっており、ベゼルと関連付けられたアクセス可能な機能、この場合、ベゼル・メニュー1210のヒントまたは指示を与えるために利用することができる。
【0052】
[0088] 先に注記したように、ベゼル・メニュー1210には、ベゼル・ジェスチャーによってアクセスすることができる。このベゼル・ジェスチャーでは、ユーザーの手の指がベゼルにタッチし、次いでベゼルを横切ってディスプレイ・デバイス上まで動いて、ベゼル・メニューを下に引き出す。
【0053】
[0089] 1つ以上の実施形態では、ベゼル・メニュー1210を露出し、更に1212に示す引き出し内に広げることができる。図示し説明した実施形態では、以下のベゼル・ジェスチャーを使用して引き出し1212を露出することができる。最初に、ユーザーが1本以上の指でベゼル1203上またはその近くにタッチ・ダウンする。これは、図12の最上位部分に示されている。そこから、ユーザーは図12の最下位部に示すように、ディスプレイ・デバイス上に複数の指をドラッグすることによって、引き出し1212を露出することができる。少なくとも一部の実施形態では、複数の指が同時にベゼル・メニューを交差するときには、デフォルトで、オブジェクトは作られない。即ち、これらの実施形態では、以上で説明したような複数指ジェスチャーは、引き出し121にアクセスしていることを示す。引き出し1212は、図示されているような、追加のオブジェクトを有することができる。追加のオブジェクトは、一例としてそして限定ではなく、追加のツール、色、および種々の他のオブジェクトを含むことができる。加えて、少なくとも一部の実施形態では、引き出し1212は、種々の項目を格納および/または配列するために利用することができる。項目は、ユーザーによる直接操作によってというようにして、例えば、引き出し内にあるオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップすることによって、任意の適した方法で、配列するまたは配列し直すことができる。
【0054】
[0090] 少なくとも一部の実施形態では、手を上げることによって、引き出しを開いたままにすることができ、逆方向の同様のジェスチャーによって後にこれが閉じられるまで、開いたままとなる。少なくとも一部の実施形態では、ベゼル・メニュー1210は、例えば、引き出し1212からの内容を使用して、カスタム化することができる。一例として、図13について検討する。
【0055】
[0091] ここでは、ユーザーはドラッグ・アンド・ドロップ動作によって、ツールおよび/またはオブジェクトのデフォルトの割り当てを主ベゼル・メニュー・スロットに変更することができる。例えば、図13の最上位部分において、ユーザーは新たなツール1300上でタッチ・ダウンする。次いで、ユーザーはツール1300をベゼル・メニュー1210のスロットのうちの1つにドラッグすることに移る。このジェスチャーによって、既にスロットと関連付けられているオブジェクトを、ユーザーによってドロップされた新たなオブジェクトと置き換える。
【0056】
[0092] 代わりにまたは加えて、ユーザーはページまたはキャンパスからのコンテンツを引き出し1212の中にドラッグすることもできる。一例として、図14について検討する。ここでは、ユーザーはページまたはキャンバス上にあるオブジェクト1400上でタッチ・ダウンし、このオブジェクトを引き出し1212の中にドラッグし終えている。指を持ち上げることによって、オブジェクト1400は引き出し1212の中に蓄えられる。
【0057】
[0093] 尚、以上では1つの引き出しについて説明したが、種々の他の実施形態では複数の引き出しを利用できることは認められてしかるべきであり、言うまでもないことである。例えば、ディスプレイ・デバイスの他のエッジを異なる引き出しと関連付けることができる。これら異なる引き出しは、異なるツール、オブジェクト、または他のコンテンツを保持することができる。二重または複数スクリーン・デバイス上では、スクリーン・エッジ毎の引き出しが同一であってもよく、または別々であってもよい。少なくとも一部の実施形態では、引き出しを開く方向に対して直交してスライドすることによって、各スクリーン・エッジ上で複数の引き出しにアクセスすることもできる。これは、1回のタッチ、および/または複数回のタッチのいずれかによって行うことができる。ベゼル・メニューがスクリーン・エッジ間全体に広がる場合、直交するエッジからのベゼル・ジェスチャーによってこれを行うこともできる。
【0058】
[0094] 丁度以上で説明した実施形態では、複数回のタッチを使用して引き出し1212にアクセスした。具体的には、図12に示したように、3回のタッチを使用して、図示の引き出しにアクセスした。1つ以上の実施形態では、異なる引き出しにアクセスするために、異なる回数のタッチを利用することができる。例えば、2回のタッチを第1の引き出しにマッピングすることができ、3回のタッチを第2の引き出しにマッピングすることができ、4回のタッチを第3の引き出しにマッピングすることができる等である。代わりにまたは加えて、複数回のタッチの間の間隔、およびそれらの間の分散を異なる機能にマッピングすることができる。例えば、第1の間隔の2本指のタッチを第1の機能にマッピングすることができ、第2の、もっと広い間隔の2本指のタッチを第2の異なる機能にマッピングすることができる。
【0059】
[0095] 図15は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0060】
[0096] ステップ1500では、複数指ジェスチャー入力を受ける。任意の適したタイプのジェスチャーを利用することができ、一例としてそして限定ではなく、先に説明したようなベゼル・ジェスチャー入力を含む。ステップ1502では、この複数指ジェスチャー入力と関連付けられた機能を確認する。機能の例については、先に説明されている。ステップ1504では、確認された機能にアクセスする。これをどのように行うことができるかの例は、先に説明されている。
【0061】
[0097] 図16は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0062】
[0098] ステップ1600において、ベゼル・ジェスチャー入力を受ける。ベゼル・ジェスチャー入力の例は、先に説明されている。ステップ1602では、このベゼル・ジェスチャー入力と関連付けられた機能を確認する。この特定の実施形態では、ベゼル・ジェスチャー入力と関連付けられた機能は、1つ以上の引き出しにアクセスすることと関連付けられている機能である。ステップ1604では、1つ以上の引き出しをユーザーに露出する。これをどのように行うことができるかの低は、先に説明されている。
ラジアル・メニュー
[0099] 少なくとも一部の実施形態では、いわゆるラジアル・メニュー(radial menus)を、ベゼル・メニューのようなメニューと共に利用することができる。ラジアル・メニューについて説明するが、特許請求する主題の主旨および範囲から逸脱することなく、他のタイプのメニューも使用することができる。例えば、プル・ダウン・メニューをベゼル・メニューと共に使用することができる。ラジアル・メニューと関連した一般的な考えの1つは、ユーザーがある位置でタッチ・ダウンし、彼らの指をある方向に延ばすまたはスライドさせて、特定の機能またはメニュー・コマンドにアクセスしこれを実施することができるということである。ラジアル・メニューの存在は、ベゼル・メニューの大きなアイコンまたはスロットと関連付けられたそれよりも小さなアイコンによって示すことができる。一例として、図17について検討する。
【0063】
[00100] ここでは、デバイス1702は、ベゼル1703と、前述のようにディスプレイ・デバイス1708上に露出されているベゼル・メニュー1710とを含む。この図示し説明する実施形態では、ベゼル・メニュー1710は複数の選択可能なアイコンまたはスロットを含む。その1つが1712で示されている。これらのアイコンまたはスロットの各々は、例えば、ペイント機能、ペン機能、ノート機能、オブジェクト作成、オブジェクト編集等というような異なる機能と関連付けられている。尚、任意のタイプの機能をアイコンまたはスロットと関連付けることができることは認められてしかるべきであり言うまでもないことである。
【0064】
[00101] 先に注記したように、ベゼル・メニュー1710は、ユーザーがコマンド、ツール、およびオブジェクトにアクセスしこれらを有効化することを可能にすることができる。ベゼル・メニューは、タッチ入力およびペン入力双方に応答するように構成することができる。代わりにまたは加えて、ベゼル・メニューはタッチ入力のみに応答するように構成することができる。この図示し説明する実施形態では、アイコンまたはスロット1712はラジアル・メニュー・アイコン1714を含む。このラジアル・メニュー・アイコン1714は、1つ以上のラジアル・メニュー、例えば、ラジアル・メニュー1715がこの特定のアイコンまたはスロットと関連付けられているという手がかりをユーザーに与える。この図示し説明する実施形態では、ラジアル・メニュー1715には、任意の適した方法で、例えば、ペンまたはタッチによってアクセスすることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、ラジアル・メニュー1715には、ラジアル・メニュー・アイコン1714の上方またはその近くでペンをホバリングすることによってアクセスすることができる。代わりにまたは加えて、ペンまたは指を使用して、ラジアル・メニュー1715を引き出すこともできる。代わりにまたは加えて、ラジアル・メニュー1715には、ラジアル・メニュー・アイコン1714上またはその近くにおけるペンまたは指のタップおよびホールドによってアクセスすることもできる。実施形態の中には、ラジアル・メニュー・アイコン上でタップすると、デフォルト・アクションをトリガーするものもある。このデフォルト・アクションは、ベゼル・メニュー・スロット上におけるタップと関連付けられた動作と異なっていても、異なっていなくてもよい。
【0065】
[00102] 一旦ラジアル・メニュー1715が露出されたなら、ユーザーは、ラジアル・メニュー・アイコン1714上またはその近くでタッチ・ダウンし、特定の方向に移動することによって、種々の機能またはコマンドにアクセスすることができる。この図示し説明する実施形態では、5つの異なる方向が矢印によって示されている。各方向は、異なる機能またはコマンドに対応する。各機能またはコマンドは、図では、網掛けした正方形によって表されている。少なくとも一部の実施形態では、各アイコンまたはスロット1712はデフォルトの機能またはコマンドを有する。特定のラジアル・メニュー機能またはコマンドを選択することによって、デフォルトの機能またはコマンドを、この選択した機能またはコマンドで置き換えることができる。
【0066】
[00103] 少なくとも一部の実施形態では、ラジアル・メニューによって提示される選択肢の数は、ラジアル・メニューが関連付けられる対応のスロットまたはアイコンの位置に依存して、変化することができる。例えば、この図示し説明する実施形態では、スロットまたはアイコン1612はユーザーのために5つの選択肢を含む。ベゼル・メニュー1710の端部に現れるスロットまたはアイコンと関連付けられたラジアル・メニューは、間隔の制約のために、それよりも少ない選択肢を有するのであってもよい。代わりにまたは加えて、露出された引き出しの一部として現れるスロットまたはアイコンと関連付けられたラジアル・メニューは、もっと多くの選択可能な選択肢を有することもできる。
【0067】
[00104] 少なくとも一部の実施形態では、ラジアル・メニューは、初心者モードおよび習熟者モード双方を含ませるように実現することができる。初心者モードでは、ラジアル・メニューを完全に露出して、そのアクセス可能な機能またはコマンドに不慣れなユーザーを、選択プロセスによって視覚的に誘導することを可能にすることができる。ラジアル・メニューのコンテンツおよび挙動に精通するユーザーを対象とする習熟者モードでは、ラジアル・メニューを全く露出しないのであってもよい。代わりに、アイコン1712のようなアイコンまたはスロットと関連付けられた素早いタッチ・アンド・ストローク・ジェスチャー(touch and stroke gesture)が、ラジアル・メニューの機能またはコマンドに直接アクセスすることを可能にしてもよい。
【0068】
[00105] 図18は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0069】
[00106] ステップ1800では、ベゼル・メニューを提示する。ベゼル・メニューの例は、先に示されている。ステップ1802では、このベゼル・メニューと関連付けられた1つ以上のラジアル・メニューの指示を与える。この図示し説明する実施形態では、この指示は、ベゼル・メニューのスロットまたはアイコン上に現れるラジアル・メニュー・アイコンの形態で存在する。ステップ1804では、ラジアル・メニューの1つと関連付けられたユーザー入力を受ける。これをどのようにして行うことができるかの例は、先に示されている。例えば、少なくとも一部の実施形態では、ラジアル・メニューは視覚的にユーザーに提示することができるので、ユーザーは次にタッチして特定の方向に引っ張って入力を与えることができる。代わりにまたは加えて、ラジアル・メニューを必ずしも視覚的に提示しなくてもよい。むしろ、ラジアル・メニューのコンテンツおよび挙動に精通するユーザーは、前述のように、対応してジェスチャーを行い入力を与えることができる。ステップ1806では、受けたユーザー入力に応答して、関連付けられた機能またはコマンドにアクセスする。
【0070】
[00107] 1つ以上の実施形態では、スクリーンの向きを回転させるときに、ベゼル・メニューを回転させてもさせなくてもよい。例えば、場合によっては、スクリーンの向きを回転させたときに、ベゼル・メニューを回転させないことが望ましい場合もある。これは、特に、コンテンツを回転させるべきでない、例えば、新聞ページのようなアプリケーション、またはユーザーが異なる描画角度を得るためにスクリーンを回転させるスケッチ・パッドにおいて関連があると考えられる。他の場合には、スクリーンの向きを回転させたときにベゼル・メニューを回転させることが望ましい場合もある。デフォルトでは、スクリーンの4つのエッジ全てにおいて同じ数のベゼル・メニュー・スロットをサポートして、いずれの項目も失わずに、スクリーンの長いエッジからスクリーンの短いエッジにメニュー項目を回転させることができることが望ましい。
【0071】
[00108] 代わりにまたは加えて、ベゼル・メニューをスクリーンの向き毎にカスタム化可能にして、スクリーンの長いエッジおよび短いエッジにおいて、異なる数のスロットを使用することを可能にすることができる。場合によっては、スクリーンのエッジのどれかを、スクリーンの向きに依存して、ベゼル項目を割り当てないままにしておいてもよい。例えば、左および下のエッジの方が、右利きの人にとって、偶然にぶつかる可能性が高く、望ましければ、ベゼル・メニューを割り当てないままにしておくとよい。
オンおよびオフスクリーン・ジェスチャーならびに組み合わせ−ページ/オブジェクト操作
[00109] 1つ以上の実施形態では、オンおよびオフスクリーン・ジェスチャーの組み合わせを利用して、ページおよび/または他のオブジェクトを操作することができる。例えば、オンおよびオフスクリーン・ジェスチャーの組み合わせは、1つの手を使用してオブジェクトに対してスクリーン上で入力を受け、ベゼル・ジェスチャーの形態の追加入力を、同じまたは異なる手を使用してそのオブジェクトに対して受けるジェスチャーを含むことができる。任意の適したタイプのジェスチャーの組み合わせを使用することができる。一例として、図19について検討する。
【0072】
[00110] ここでは、デバイス1902はベゼル1903を含む。ディスプレイ・デバイス(指定されていない)上にはページ1904が表示されている。この図示し説明する実施形態では、オンおよびオフスクリーン・ジェスチャーの組み合わせを使用して、引き抜き動作が実行される。具体的には、図19の最下位部分において、ユーザーの左手または左人差し指が、この例では、ページ1904を含むオブジェクトを押さえている。右手を使用して、ユーザーはベゼル・ジェスチャーを開始する。このベゼル・ジェスチャーは、ベゼル1903上で開始し、示されている矢印の方向に動き、ページ1904の一部を通過する。1本の指を使用して引き抜き動作を示すことによって、このページの部分的な引き抜きが行われる。引き抜き動作は、引き抜かれたページの部分のビットマップを作り、引き抜かれなかったページの部分のみをレンダリングすることによって、実現することができる。代わりにまたは加えて、引き抜かれた部分を表すためにオブジェクトを作ることができる。この作られたオブジェクトにおいて、ページ上に現れる項目を表すために、引き抜かれた部分に現れるオブジェクトを作ることができる。
【0073】
[00111] 1つ以上の他の実施形態では、引き抜き動作は、複数の指を使用して実施することができる。これらの実施形態では、複数指入力を、ページが現れるキャンバスまたは本からそのページを完全に引き抜く動作にマッピングすることができる。
【0074】
[00112] 少なくとも一部の実施形態では、引き抜く方向は、それと共に異なる意味を伝えることができる。例えば、上から下への引き抜きは、ページを引き抜いて削除することができる。下から上への引き抜きは、ページを切り離し、新たな位置への移動(dragging)を可能にすることができる。
【0075】
[00113] 図20は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0076】
[00114] ステップ2000では、オブジェクトと関連付けられたオンスクリーン入力を受ける。任意の適したタイプのオンスクリーン入力を受けることができ、一例としてそして限定ではなく、1本指の入力および/または複数指の入力を含む。ステップ2002では、このオブジェクトと関連付けられたベゼル・ジェスチャー入力を受ける。任意の適したタイプのベゼル・ジェスチャー入力を受けることができ、一例としてそして限定ではなく、1本指の入力および/または複数指の入力を含む。ステップ2004では、双方の入力と関連付けられた機能を確認する。ステップ2006では、関連する機能にアクセスする。オンスクリーン入力およびベゼル・ジェスチャー入力の組み合わせによって、任意の適したタイプの機能にアクセスすることができる。入力の組み合わせの例は、先に示されている。
【0077】
[00115] ベゼル・ジェスチャーを含むジェスチャーの使用によって、他のページ操作も与えることができる。例えば、ページめくり、およびページ保存(「ページ・ポケッティング」(page pocketing)とも言う)を、以下で説明するように設けることができる。
【0078】
[00116] 一例として、図21について検討する。ここでは、デバイス2102はベゼル2103とページ2104とを含む。図21の最下位部分に示すように、ユーザーは、ベゼル・ジェスチャーを使用することによって、前のページにめくることができる。このベゼル・ジェスチャーは、ベゼル2103上で開始し、矢印の方向にスクリーンを横切って右方向に進む。こうすることによって、以前のページ2106が現れる。同様に、次のページにめくるには、ユーザーは同様のベゼル・ジェスチャーを利用するが、方向が逆になるだけである。このページめくりジェスチャーを使用するとき、ユーザーの指はスクリーン上の任意の適した位置で引き上げることができる。
【0079】
[00117] 1つ以上の実施形態では、ページめくりジェスチャーの意味が、先に記載したものとは異なることもできる。例えば、場合によっては、ページめくりジェスチャーを前述のように開始することができる。しかしながら、ユーザーがスクリーン上で彼らの指を止めた場合、複数のページをまとめてめくることができる。代わりにまたは加えて、ページめくりジェスチャーの最中にスクリーン上で指を止めると、セクション・タブ、コマンド・パレット、またはベゼル・メニューのような追加の制御部を表させることができる。
【0080】
[00118] 代わりにまたは加えて、少なくとも一部の実施形態では、ユーザーの指がスクリーンを横切って進む程、多くのページをめくることができる。代わりにまたは加えて、前述のようにページめくりジェスチャーを開始し、次いで時計回り方向または反時計回り方向のいずれかに指を円運動させることによって、複数のページをめくることができる。この例では、時計回りの運動が前方へのめくりを表し、反時計回り方向が後方へのめくりを表す。この実施態様では、最後のNサンプルの運動に円を当てはめることができる。運動の速度は、この円の直径の関数とすることができる。尚、この実施態様では、ユーザーはスクリーン上の任意の特定の位置を中心に円運動する必要はなく、正しい形状の円を描く必要もないことを注記しておく。逆に、任意の曲線運動を直感的にページめくりにマッピングすることができつつ、ユーザーが容易に止めて進路を逆にして、反対方向にめくることも可能にする。
【0081】
[00119] 少なくとも一部の実施形態では、同様のジェスチャーを使用してページを保存するまたは「しまう」(pocket)ことができる。これらの実施形態では、ジェスチャーがスクリーン上で終了するのではなく、ページめくりの例におけるように、ジェスチャーはベゼル部分上、またはジェスチャーが開始されたスクリーンを横切って位置する他の構造上で終了することができる。一例として、図22および図23について検討する。
【0082】
[00120] ここでは、デバイス2202はベゼル2203およびページ2204を含む。図22の最下位部分に示すように、ユーザーは、ベゼル・ジェスチャーを使用することによってページを保存するするまたはしまうことができる。このベゼル・ジェスチャーは、ベゼル2203上で開始し、矢印の方向にスクリーンを横切って右に進み、ジェスチャーが開始したところと対向して位置するベゼル部分まで達する。こうすることによって、他のページ2206を表に出す。1つ以上の実施形態では、距離しきい値を定めることができ、このしきい値未満では、説明し図21に示したような、ページめくり体験を与えることができる。定められた距離しきい値の後、異なるページ保存の体験またはしまう体験を与えることができる。例えば、図22の例示では、ページ2204がサムネールに縮小されている。ページ保存体験またはページをしまう体験は、殆どのページめくりジェスチャーが完了しているときに、1/3秒というような最小のタイムアウトの後に、最小距離しきい値を経過することの組み合わせによって与えることができる。少なくとも一部の実施形態では、ユーザーが反対側のベゼルに達する前に彼らの指を持ち上げた場合、ページめくり動作を想定することができる。
【0083】
[00121] 図23は、デバイス2302を示す。デバイス2302は、ベゼル2303と、背2308で分離された2つの別の表示スクリーン2304、2306とを含む。背2308は、このデバイスのベゼルまたは物理的構造の一部を構成すると考えることができる。ページ2310が、表示スクリーン2304上に表示されているものとして示されている。
【0084】
[00122] 図23の最下位部分に示すように、ユーザーは、ベゼル・ジェスチャーを使用することによって、ページを保存するまたはしまうことができる。このベゼル・ジェスチャーは、ベゼル2304上で開始し、矢印の方向にスクリーンを横切って右に進み、ジェスチャーが開始したスクリーン2304を縦断する脊椎2308に達する。こうすることによって、ページ2312を表に出す。1つ以上の実施形態では、距離しきい値を定めることができ、このしきい値未満では、説明し図21に示したような、ページめくり体験を与えることができる。定められた距離しきい値の後、異なるページ保存またはしまう体験を与えることができる。例えば、図23の例示では、ページ2310がサムネールに縮小されている。ページを保存するまたはページをしまう体験は、殆どのページめくりジェスチャーが完了しているときに、1/3秒というような最小のタイムアウトの後に与えることができる。少なくとも一部の実施形態では、ユーザーが背2308に達する前に彼らの指を持ち上げた場合、ページめくり動作を想定することができる。
【0085】
[00123] 1つ以上の実施形態では、ページの一部を保存するまたはしまうことができる。一例として、図24について検討する。ここでは、デバイス2402は、ベゼル2403と、背2408によって分離された2つの別の表示スクリーン2404、2406とを含む。背2408は、このデバイスのベゼルまたは物理的構造の一部を構成すると考えることができる。ページ2410は、表示スクリーン2404上に表示されているものとして示されている。
【0086】
[00124] 図24の最下位部分に示すように、ユーザーは、ベゼル・ジェスチャーを使用することによって、このページの一部を保存するまたはしまうことができる。最初に、ユーザーの手(この場合左手)の2本の指をベゼルからスクリーン上にさっとなでるように動かす。この特定の例では、ユーザーの左手は、背2408からベゼル・ジェスチャーを開始し、上向き矢印の方向に動かす。すると、ここでは2412で示される、2本の指の間の領域が強調される。次いで、ユーザーの他方の手がこの強調されたエリアをさっとなでるように動いて、ページの強調された部分を引き抜き、図示のように、この強調された部分を保存するまたはしまうことができる。1つ以上の実施形態では、このジェスチャーは、スクリーンの4つのエッジのうち任意のものにおいてサポートすることができ、つまり、水平方向または垂直方向の細片を、右利きまたは左利きのユーザーのいずれによっても、スクリーンから引き抜くことが可能になる。少なくとも一部の実施形態では、このページの引き抜かれた部分は、2つの引き抜かれたエッジと、2つのきれいに切り取られたエッジとを有し、しまったページまたは他のしまったオブジェクトからそれを区別することができる。
【0087】
[00125] 図25は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0088】
[00126] ステップ2500では、ページに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。ステップ2502では、この入力と関連付けられたページ操作機能を確認する。任意の適したタイプのページ操作機能を確認することができる。その例は、先に示されている。ステップ2504では、確認されたページ操作機能にアクセスする。
【0089】
[00127] 図26は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0090】
[00128] ステップ2600では、ページに対するオンスクリーン入力を受ける。任意の適したタイプの入力を受けることができる。少なくとも一部の実施形態では、受けたスクリーン入力は、タッチ入力またはスタイラス入力を含む。ステップ2602では、このページに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。任意の適したタイプのベゼル・ジェスチャー入力を受けることができる。その例は、先に示されている。ステップ2604では、この組み合わせ入力と関連付けられたページ操作機能を確認する。ページ操作機能の例は、先に示されている。ステップ2606では、ページに対する機能を実現する目的で、この確認したページ操作機能にアクセスする。
【0091】
[00129] このように、ページめくりおよびページ保存動作は、少なくとも何らかの共通の態様を含むベゼル・ジェスチャーの使用によって、統一することができる。これら2つの動作の統一によって、ユーザーにとって簡素さが得られ発見可能性(discoverability)を促進する。
【0092】
[00130] 1つ以上の実施形態では、ベゼル・ジェスチャーの使用によって、他のページ操作動作も実現することができる。一例として、図27について検討する。ここでは、デバイス2702はベゼル2703を含む。ディスプレイ・デバイス(指定されていない)上にページ2704が表示されている。この図示し説明する実施形態では、ベゼル・ジェスチャーの使用によって、ブックマーク・タブを作ることができる。具体的には、図27の最下位部分に示すように、ベゼル2703上でジェスチャーを開始し、ページ2704上まで動かすことによって、ブックマーク・タブ2706を作ることができる。この図示し説明する実施形態では、ブックマーク・タブを作るベゼル・ジェスチャーは、図示のように、ベゼルの角において始まる。ベゼル上にある任意の適した位置を、ブックマーク・タブを作るために利用することができる。
【0093】
[00131] 代わりにまたは加えて、ページの隅を折るためにベゼル・ジェスチャーを利用することができる。一例として、図28について検討する。ここでは、デバイス2802はベゼル2803を含む。ディスプレイ・デバイス(指定されていない)上にページ2804が表示されている。この図示し説明する実施形態では、ベゼル・ジェスチャーの使用によって、ページ隅の折れを作ることができる。具体的には、図28の最下位部分に示すように、ベゼル2803上でジェスチャーを開始し、ページ2804上に動き、ついで矢印で示すように反対方向にページから出ることによって、ページ隅の折れ2806を作ることができる。この図示し説明する実施形態では、ページ隅の折れを作るベゼル・ジェスチャーは、図示のように、ベゼルの角において始まる。ベゼル上にある任意の適した位置を、ページ隅の折れを作るために、利用することができる。例えば、他の実施形態では、ページ隅の折れは、ページの角を横切って切り裂くベゼル・ジェスチャーによって作ることができる。
【0094】
[00132] 1つ以上の実施形態では、文書の中にあるユーザーが作ったタブまたは予め定められているタブのようなタブを露出するために、ジェスチャーを利用することができる。一例として、図29について検討する。ここでは、デバイス2902はベゼル2903を含む。ページ2904が、ディスプレイ・デバイス(指定されていない)上に表示されている。1つ以上の実施形態では、図示のように、ページ2904のエッジにおいて引っ張ってタブ構造2906を露出するベゼル・ジェスチャーを利用することによって、タブを露出することができる。ベゼル・ジェスチャーがスクリーン上まで動くと、ページが多少右側に引っ張られて、タブ構造2906を露出する。この場合、ジェスチャーは、2本以上の指が、図示のように、合わせて保持されており、それらの間にギャップはない。
【0095】
[00133] 1つ以上の実施形態では、ページをドラッグし続けることによって、更に別の構造を表に出すことができる。例えば、ページをドラッグし続けると、ページ2904の左側に、表組織図を露出することができる。少なくとも一部の実施形態では、ページ全体を横切ってジェスチャーを続けると、前述のように、ページ全体を保存するまたはしまうことができる。
【0096】
[00134] 図30は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0097】
[00135] ステップ3000では、ページに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。ステップ3002では、ベゼル・ジェスチャー入力を受けたことに応答して、このページに対するブックマーク・タブを作る。これをどのように行うことができるかの例は、以上で説明されている。
【0098】
[00136] 図31は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0099】
[00137] ステップ3100では、ページに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。ステップ3102では、このベゼル・ジェスチャー入力を受けたことに応答して、ページ上にページ隅の折りを作る。これをどのように行うことができるかの例は、以上で説明している。
【0100】
[00138] 図32は、1つ以上の実施形態による方法におけるステップを記述する流れ図である。この方法は、任意の適したハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組み合わせと関連付けて実現することができる。少なくとも一部の実施形態では、この方法は、以上で説明したシステムおよび以下で説明するシステムというような、システムと関連付けて実現することができる。
【0101】
[00139] ステップ3200では、ページに対するベゼル・ジェスチャー入力を受ける。ステップ3202では、このページと関連付けられたタブ構造を露出する。 これをどのように行うことができるかの例は、以上で説明している。
デバイス例
[00140] 図33は、本明細書において記載したジェスチャー技法の実施形態を実現するために、図1および図2を参照して説明したような、任意のタイプの携帯用デバイスおよび/またはコンピューター・デバイスとして実現することができるデバイス例3300の種々のコンポーネントを示す。デバイス3300は、デバイス・データー3304(例えば、受信データー、受信されているデーター、ブロードキャストの予定が組まれているデーター、データーのデーター・パケット等)の有線および/またはワイヤレス通信を可能にする通信デバイス3302を含む。デバイス・データー304または他のデバイス・コンテンツは、このデバイスのコンフィギュレーション設定値、このデバイスに格納されているメディア・コンテンツ、およびこのデバイスのユーザーと関連にある情報を含むことができる。デバイス3300に格納されているメディア・コンテンツは、任意のタイプのオーディオ、ビデオ、および/または画像データーを含むことができる。デバイス3300は、1つ以上のデーター入力3306を含み、これらを介して、ユーザー選択可能な入力、メッセージ、音楽、テレビジョン・メディア・コンテンツ、記録されているビデオ・コンテンツ、ならびに任意の他のタイプのオーディオ、ビデオ、および/または任意のコンテンツおよび/またはデーター・ソースから受信された画像データーというような、任意のタイプのデーター、メディア・コンテンツ、および/または入力を受けることができる。
【0102】
[00141] また、デバイス3300は、通信インターフェース3308も含む。通信インターフェース3308は、シリアルおよび/またはパラレル・インターフェース、ワイヤレス・インターフェース、任意のタイプのネットワーク・インターフェース、モデム、ならびに任意の他のタイプの通信インターフェースのうち任意の1つ以上として実現することができる。通信インターフェース3308は、デバイス3300と通信ネットワークとの間に、接続および/または通信リンクを設け、これを介して、他の電子機器、計算デバイス、および通信デバイスがデバイス3300とデーターを通信する。
【0103】
[00142] デバイス3300は、1つ以上のプロセッサー3310(例えば、マイクロプロセッサー、コントローラ等のうち任意のもの)を含む。プロセッサー3310は、デバイス3300の動作を制御するため、そして以上で説明したジェスチャーの実施形態を実現するために、種々のコンピューター実行可能命令または読み取り可能命令を処理する。代わりにまたは加えて、デバイス3300には、全体的に3312で識別される処理および制御回路と共に実装されるハードウェア、ファームウェア、または固定論理回路のうち任意のものまたは組み合わせを実装することができる。図示されていないが、デバイス3300は、当該デバイス内部にある種々のコンポーネントを結合するシステム・バスまたはデーター転送バスを含むことができる。システム・バスは、メモリー・バスまたはメモリー・コントローラ、周辺バス、ユニバーサル・シリアル・バス、および/または種々のバス・アーキテクチャーのうち任意のものを利用するプロセッサー・バスまたはローカル・バスというような、異なるバス構造のうち任意の1つまたは組み合わせを含むことができる。
【0104】
[00143] また、デバイス3300は、1つ以上のメモリー・コンポーネントというような、コンピューター読み取り可能媒体3314も含む。その例には、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、不揮発性メモリー(例えば、リード・オンリー・メモリー(ROM)、フラッシュ・メモリー、EPROM、EEPROM等のうち任意の1つ以上)、およびディスク記憶デバイスが含まれる。ディスク記憶デバイスは、ハード・ディスク・ドライブ、記録可能および/または書き換え可能コンパクト・ディスク(CD)、任意のタイプのディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)等というような、磁気または光記憶デバイスのうち任意のタイプとして実現することができる。また、デバイス3300は、大容量記憶媒体デバイス3316も含むことができる。
【0105】
[00144] コンピューター読み取り可能媒体3314は、デバイス・データー3304、ならびに種々のデバイス・アプリケーション3318や、デバイス3300の動作態様に関する任意の他のタイプの情報および/またはデーターを格納するデーター記憶メカニズムを設ける。例えば、オペレーティング・システム3320は、コンピューター読み取り可能媒体によってコンピューター・アプリケーションとして維持し、プロセッサー3310において実行することができる。デバイス・アプリケーション3318は、デバイス・マネージャー(例えば、制御アプリケーション、ソフトウェア・アプリケーション、信号処理および制御モジュール、特定のデバイスにネーティブなコード、特定のデバイスに対するハードウェア抽象レイヤー等)を含むことができる。また、デバイス・アプリケーション3318は、本明細書において記載したジェスチャー技法の実施形態を実現するための任意のシステム・コンポーネントまたはモジュールも含む。この例では、デバイス・アプリケーション3318は、インターフェース・アプリケーション3322およびジェスチャー・キャプチャー・ドライバー3324を含む。これらは、ソフトウェア・モジュールおよび/またはコンピューター・アプリケーションとして示されている。ジェスチャー・キャプチャー・ドライバ3324は、タッチスクリーン、トラック・パッド、カメラ等のような、ジェスチャーを取り込むように構成されているデバイスに、インターフェースを設けるために使用されるソフトウェアを代表する。代わりにまたは加えて、インターフェース・アプリケーション3322およびジェスチャー・キャプチャー・ドライバー3324は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組み合わせとして実現することができる。
【0106】
[00145] また、デバイス3300は、オーディオおよび/またはビデオ入力/出力システム3326も含む。システム3326は、オーディオ・データーをオーディオ・システム3328に供給し、および/またはビデオ・データーをディスプレイ・システム3330に供給する。オーディオ・システム3328およびディスプレイ・システム3330は、オーディオ、ビデオ、および画像データーを処理し、表示し、および/またはそれ以外でレンダリングする任意のデバイスを含むことができる。ビデオ信号およびオーディオ信号は、デバイス3300からオーディオ・デバイスおよび/またはディスプレイ・デバイスに、RF(無線周波)リンク、S−ビデオ・リンク、複合ビデオ・リンク、コンポーネント・ビデオ・リンク、DVI(ディジタル・ビデオ・インターフェース)、アナログ・オーディオ接続、または他の同様の通信リンクを介して伝達することができる。一実施形態では、オーディオ・システム3328および/またはディスプレイ・システム3330は、デバイス3300に対して外部のコンポーネントとして実現される。あるいは、オーディオ・システム3328および/またはディスプレイ・システム3330は、デバイス例3300の統合コンポーネントとして実現される。
結論
[00146] タッチ・ディスプレイに対するベゼル・ジェスチャーについて記載した。少なくとも一部の実施形態では、デバイスのベゼルを使用して、ベゼル・ジェスチャーの使用によってアクセス可能な機能を拡張する。少なくとも一部の実施形態では、オフスクリーン・モーションをベゼルによって使用して、ベゼル・ジェスチャーによるスクリーン入力を作ることができる。ベゼル・ジェスチャーは、1本指のベゼル・ジェスチャー、複数指/同じ手のベゼル・ジェスチャー、および/または複数指、異なる手によるベゼル・ジェスチャーを含むことができる。
【0107】
[00147] 以上、構造的特徴および/または方法論的動作に特定の文言で実施形態について説明したが、添付した特許請求の範囲において定められている実施形態は、これら説明した特定の特徴や動作には必ずしも限定されないことは言うまでもない。逆に、これらの特定の特徴や動作は、特許請求する実施形態を実現する形態例として開示したまでである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算デバイスのベゼル上においてベゼル・ジェスチャーを受けるステップと、
前記受けたことに少なくとも部分的に応答して、提示可能なベゼル・メニューを介して利用可能な機能にアクセスするステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記ベゼル・ジェスチャーが、前記ベゼル上において開始し、前記計算デバイスと関連したディスプレイ・デバイス上まで動く、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記受けるステップが、前記ベゼル・メニューにアクセスするために使用可能な視覚的アフォーダンスに関するベゼル・ジェスチャーを受けるステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法であって、更に、前記機能にアクセスする前に、かつ前記視覚的アフォーダンスに関する前記ベゼル・ジェスチャーを受けたことに応答して、前記ベゼル・メニューを提示するステップを含む、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法において、前記ベゼル・メニューが、ドロップ・ダウン・メニューを含む、方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記ベゼル・メニューが、複数のスロットを含み、個々のスロットが、それぞれの機能と関連付けられた、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記ベゼル・メニューが、コマンド、ツール、およびオブジェクトへのアクセスを可能にするように構成された、方法。
【請求項8】
コンピューター読み取り可能命令を具体化した1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体であって、前記命令が、
計算デバイス上にベゼル・アクセス可能なメニューを実現する命令と、
機能にアクセスする命令であって、少なくともその機能の一部が、ベゼル・ジェスチャー入力によって、前記ベゼル・アクセス可能メニューと関連付けられた、命令と、
を含む、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項9】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体において、前記ベゼル・ジェスチャー入力が、前記ベゼル上で開始または終了する入力、前記ベゼルを交差または再交差する入力、前記ベゼルを異なる位置で交差する入力、複数のスクリーンと関連した1つ以上のベゼル上において行われる入力、1接触ドラッグを含む入力、2接触ドラッグを含む入力、または手接触ドラッグを含む入力のうち少なくとも1つを含む、コンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項10】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体において、前記ベゼル・メニューが、複数のスロットを含み、個々のスロットがそれぞれの機能と関連付けられた、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項11】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体において、前記ベゼル・メニューが、複数のスロットを含み、個々のスロットがそれぞれの機能と関連付けられ、少なくとも1つのスロットが、他のスロットと比較して狭くした幅を有する、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項12】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体において、前記ベゼル・メニューが、複数のスロットを含み、個々のスロットがそれぞれの機能と関連付けられ、少なくとも1つのスロットが、他のスロットと比較して狭くした幅を有し、前記少なくとも1つのスロットが角スロットを含む、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項13】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体であって、更に、異なるジェスチャー・モードによって、前記ベゼル・アクセス可能メニューと関連付けられた機能に対するアクセスを可能にする命令を含む、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項14】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体であって、更に、異なるジェスチャー・モードによって、前記ベゼル・アクセス可能メニューと関連付けられた機能に対するアクセスを可能にする命令を含み、第1ジェスチャー・モードが、前記ベゼル・アクセス可能メニューを見せる初心者モードを含み、第2ジェスチャー・モードが、前記ベゼル・アクセス可能メニューを見せない習熟者モードを含む、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項15】
請求項8記載の1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体であって、更に、前記ベゼル・アクセス可能メニューと関連付けられた機能にアクセスするために使用されるように構成された前記ベゼル・アクセス可能メニューと関連付けられた視覚的アフォーダンスを表示する命令を含む、1つ以上のコンピューター読み取り可能記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2013−520727(P2013−520727A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−554008(P2012−554008)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際出願番号】PCT/US2011/025131
【国際公開番号】WO2011/103218
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】