説明

オンライン固相抽出による生体試料液中薬剤成分の定量方法

【課題】オンライン固相抽出カラムを用いて、生体試料液中の薬物成分を簡便且つ短時間で分析を行うことができ、且つ、カラムの劣化を防止し、長期間にわたって再現性を維持する分析方法を確立する。
【解決手段】オンライン固相抽出方法を利用した生体試料液の分析方法であって、(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、(工程2)水溶性有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、(工程3)遠心分離後の上清を採取し、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、(工程4)オンライン固相抽出カラムに保持された成分を溶出させ、分析する工程、を含む分析方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
前処理工程として除タンパク工程とオンライン固相抽出工程を組み合わせることによる、生体試料液中化合物濃度の定量方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血漿中の薬物濃度の測定などのような、生体試料液中の薬物濃度の測定においては、前処理工程が必須となる。例えば、液−液抽出法による前処理工程(特許文献1、非特許文献1)、固相抽出カラムを用いた前処理工程(非特許文献2)、有機溶媒添加による除タンパク前処理工程(非特許文献3)、強酸で前処理を行う方法(特許文献2)などが知られている。これらの方法は操作が煩雑であり、前処理にかかる時間が長い。なお、液―液抽出法や固相抽出カラムによる前処理工程は、自動化により操作を簡略化できるが、特殊な装置が必要になる。また、ビタミンD誘導体の定量に関して、タンパク変性を起こさないビタミンD代謝物放出試薬を用いる方法が知られている(特許文献3)。しかし、この方法はビタミンD代謝物放出試薬を用いるため、汎用性に乏しい。
【0003】
一方、オンライン固相抽出法により薬物成分を吸着させる方法は、自動化が可能であり、操作が簡便であり、汎用されている(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO2007−026693号パンフレット
【特許文献2】WO2003−081229号パンフレット
【特許文献3】特表2009−540275号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Biomedical chromatography20:139-148(2006)
【非特許文献2】Biomedical chromatography 15:108-115(2001)
【非特許文献3】Rapidcommunication in mass spectrometry 18:707-710(2004)
【非特許文献4】Rapidcommunication in mass spectrometry 20:2565-2572(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オンライン固相抽出用カラムを用いた分析手法は、自動化が可能であり、操作も簡便である。しかし、直接、生体試料液の分析を行うと、オンライン固相抽出カラムの劣化が激しく、100回程度の使用で再現性を失う。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、オンライン固相抽出カラムを用いて、生体試料液中の薬物成分を簡便且つ短時間で分析を行うことができ、且つ、カラムの劣化を防止し、長期間にわたって再現性を維持する分析方法を確立することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、簡便かつ短時間で生体試料液中の薬物成分を分析することができ、長期間にわたって再現性を維持する分析方法を確立するために、鋭意研究を重ねた。その結果、生体試料液に水溶性有機溶媒を加え遠心分離後、その上清を、その他の処理をすることなくオンライン固相抽出カラムに付することにより、簡便かつ短時間で分析可能で、長期間にわたって再現良く分析が可能な方法を見出した。すなわち、本願発明は以下の発明を包含する。
【0009】
[1]オンライン固相抽出方法を利用した生体試料液の分析方法であって、
(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
(工程2)水溶性有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、
(工程3)遠心分離後の上清を採取し、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、
(工程4)オンライン固相抽出カラムに保持された成分を溶出させ、分析する工程、
を含む方法。
【0010】
[2]水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノールまたはアセトニトリルである、[1]に記載の分析方法。
[3]添加する水溶性有機溶媒量が、生体試料液量の2倍以上(v/v)である、[1]または[2]に記載の分析方法。
[4]生体試料液が血漿である、[1]から[3]の何れかに記載の方法。
【0011】
[5]生体試料液の分析時における、オンライン固相抽出カラムの劣化防止方法であって、
(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
(工程2)有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、
(工程3)遠心分離後の上清を採取し、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、
を含む方法。
【0012】
[6]水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノールまたはアセトニトリルである、[5]に記載の方法。
[7]添加する水溶性有機溶媒量が、生体試料液量の2倍以上(v/v)である、[5]または[6]に記載の方法。
[8]生体試料液が血漿である、[5]から[7]の何れかに記載の方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、生体試料液中の薬物成分を、オンライン固相抽出カラムを劣化させることなく、簡便かつ短時間に分析可能となった。本方法によれば、オンライン固相抽出カラムの劣化も少なく、長期間にわたり再現性良く分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】工程3および4における、カラムと溶出液ポンプの切り替えを模式的に表したものである。
【図2】200回以上分析した際の、同じ濃度の試料の分析結果を上書きしたチャートである。
【図3】対象化合物を溶媒に溶解しただけの標準液と生体試料液から調製したサンプルを分析した結果の比較である。
【図4】実施例1における血漿中濃度を算出するために作成した検量線である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書中に記載される「オンライン固相抽出法」とは、カラムスイッチングが可能なHPLCシステムを用い、注入した試料を固相抽出カラムにて前処理を行った後、そのまま対象物を分析する手法を示す。
【0016】
本明細書中に記載される「生体試料液」とは、ヒトを含む動物中の組織、血液や排泄物から調製される水を主たる溶媒とした液体状の試料を意味し、測定対象の薬物などの有機化合物が溶解しているものをいう。例えば、血液、血漿、リンパ液、尿や、糞、組織片などのホモジネートの遠心分離後上清、などが挙げられる。一般的に生体内の薬物動態を説明する生体試料液としては、血漿である。
【0017】
本明細書中に記載される「水溶性の有機溶媒」とは、室温にて水に完全に混和する有機溶媒を意味し、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリルなどが挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノールまたはアセトニトリルであり、更に好ましくはエタノールである。
(分析方法)
【0018】
本発明は、血漿などの生体試料液に含有する有機化合物を、定量的に分析する方法に関するものである。
本発明の分析方法は、以下の工程からなる。なお、各工程において、方法の簡略化のために標準的な96穴型プレートを用いているが、試料数が少ないときは個別に試験管等を用いて処理を実施することも可能である。
【0019】
(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
(工程2)水溶性有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、
(工程3)遠心分離後の上清を、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、
(工程4)オンライン固相抽出カラムに保持された成分を溶出させ、分析する工程
【0020】
工程1は、採取した生体試料液に、水溶性有機溶媒を添加する工程である。
本工程においては、採取した生体試料液を容器にとり、水溶性有機溶媒を添加する。採取する生体試料液は、採取の容易さ及び分析の精度・簡便性という観点から、10mL以下が好ましく、1mL以下が更に好ましく、汎用性を考慮すると100μL程度が特に好ましい。
【0021】
水溶性有機溶媒の添加量は、生体試料液の量により適宜変更できるが、前処理として適切に除タンパクを行うという観点から、水溶性有機溶媒量は生体試料液量の2倍以上が好ましい。
【0022】
使用する有機溶媒は、メタノール、アセトニトリル、エタノールなどの水溶性有機溶媒を用いることができるが、環境への影響やオンライン固相抽出カラムへの確実な保持の観点から、エタノールが好ましい。操作の均一性と簡便性の観点から、標準的な96穴型のプレートを用いることが好ましく、また必要に応じて8連のピペットを用いることが望ましい。
【0023】
なお、本発明においては、定量のために内標準物質を使用する。濃度既知の内標準物質溶液をあらかじめ作成し、本工程において一定量添加しておくことが好ましい。
【0024】
工程2は、有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程である。本工程においては、工程1において生じた固形物を沈殿させ、除タンパクを行う。遠心分離は、生じた固形物が沈殿する回転速度であれば、特に限定されないが、十分に沈殿を生じさせるためには、3000rpmから10000rpmが好ましい。
【0025】
工程3は、遠心分離後の上清を採取し、オンライン固相抽出カラムに注入する工程であり、シリンジを用いてサンプルを注入した後は、すべてオンラインで行われる。通常であれば得られた上清の移し替え作業が発生するが、本発明の方法においては、96穴型プレートにて工程2で遠心分離した後の上清をそのままシリンジ等で採取し、それをオンライン固相抽出カラムに通過させ、測定対象とする薬物成分を当該カラムに保持させる(図1、サンプルロードポジション)。上清を採取する際には、容器の底に溜まっているタンパク成分をシリンジで吸い込まないように注意する。
【0026】
なお、一般的には、オンライン固相抽出カラムへの確実な保持を達成させるという観点から、HPLCシステムに注入する試料水溶液中の水溶性有機溶媒濃度は、サンプルロード時におけるポンプAの分析開始時における移動相の有機溶媒濃度より低いことが好ましい。しかしながら、本法においては、除タンパクした溶液(高濃度の水溶性有機溶媒含有)を直接測定機器へ注入しているにもかかわらず、1から10μLまでの注入量であれば、影響を受けない。したがって、工程1における水溶性有機溶媒量は、適切に除タンパクを行うという観点から、任意に設定することができる。
【0027】
注入する上清の量は、オンライン固相抽出カラムの種類により、適宜設定できるが、OASIS HLBカートリッジカラム(内径2.1 × 長さ20 mm、粒径25μm、Waters社製)を用いた場合には、5μLが好ましい。
【0028】
工程4は、オンライン固相抽出カラムに保持された成分を溶出させ、分析する工程である。工程3において得られた、有機物が保持されたオンライン固相抽出カラムからカラムスイッチングにて移動相組成及び流路を変更して有機物を溶出させ、分析カラムにて分析する。(図1、サンプル溶出ポジション)。そして、分析カラムを通した後にMS/MS装置に導入し、目的物の検出を行う。
【0029】
本分析方法によれば、生体試料を簡便に分析することが可能となり、前処理を別途行う通常の方法と比べると、極めて時間が短縮される。また、簡単な操作による除タンパクにより、オンライン固相抽出カラムの耐用回数が大幅に増大し、分析コストの削減にも役立つ。
一般的に、生体試料を分析する場合などは、リン脂質等の影響により検出感度が乱れ、定量値が変動する現象がしばしば観察される(マトリックスエフェクト)。しかし、本方法によれば、マトリックスエフェクトは観察されず、再現性良い定量値が得られる。
【0030】
以下、本願発明を実施例により具体的に説明するが、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0031】
(参考例1)内標準液の調製
ピペミド酸10.00 mgを秤量し、0.5%ギ酸/0.5%ギ酸含有アセトニトリル混合溶液(50:50、v/v)により溶解して全量を100 mLとし、これを内標準原液とした(100 μg/mL)。ピペミド酸内標準原液100 μLに0.5%ギ酸900 μLを加え混合した(10 μg/mL)。更にこの溶液(10 μg/mL)500 μLに0.5%ギ酸9.5 mLを加え混合し、これを内標準溶液とした(500 ng/mL)。
【0032】
(参考例2)標準試料の調製
評価対象を明らかに含まないヒト血漿(100
μL)に、ノルフロキサシン(5〜5000ng/mL、0.5%ギ酸溶液、それぞれ100μL)を加えて、混和することにより調製した。
【実施例1】
【0033】
参考例2で調製した標準試料に、エタノール700μL及び参考例1で調製した内標準溶液(500ng/mL)を100μL加え混合した。試料の調製には標準的な96穴型プレートを用いた。
各試料を添加した96穴型プレートに蓋をし、小型冷却遠心機で遠心分離した(3000rpm、4℃で15分間)。その上清をLC−MS/MSシステムに5μL注入した。
【0034】
(HPLC条件)
HPLCによる分析の条件は以下の通りである。
分析カラムにAtlantis dC18(内径2.1 × 長さ50 mm、粒径5 μm、Waters社製)を用い、オンラインカラムにOASIS HLBカートリッジカラム(内径2.1 × 長さ20 mm、粒径25μm、Waters社製)を用い、いずれも温度は40℃とした。ポンプAは表1に示したプログラムで送液し、ポンプBは0.5%ギ酸と0.5%ギ酸含有アセトニトリルを80:20の固定した割合で送液した。流速はいずれも0.2 mL/minとした。
【表1】

【0035】
注入量は5 μLとし、オートサンプラーのサンプルクーラーは15℃に設定した。注入針の洗浄は0.5%ギ酸/0.5%ギ酸含有アセトニトリル混合溶液(95:5、v/v)で行った。
分析カラム、オンラインカラム及びMS/MSは六方バルブを使用して図1のとおり接続し、六方バルブの切り替えは表2に示したプログラムで行った。
【表2】

【0036】
(MS/MSによる検出)
LC−MS/MS装置のインタフェースはターボイオンスプレーを使用した。検出モードはポジティブのMultiple Reaction Monitoringとし、モニターイオンはm/z 320→276(ノルフロキサシン)、m/z 304→217(ピペミド酸)とした。
【0037】
(血漿中濃度の算出方法)
血漿中ノルフロキサシン濃度は、内標準物質(ピペミド酸)のピーク面積に対するノルフロキサシンのピーク面積の比と薬物濃度から重み付け最小二乗法(重み:1/(濃度))により検量線を作成した。各試料におけるピーク面積比を代入して算出した。ピークの同定、面積比の算出、検量線作成及び試料濃度の算出は、LC−MS/MS定量解析ソフト「Analyst version 1.4.1(商品名)」(Applied Biosystems/MDS SCIEX社)で実行した。(表3および図4)


【表3】



【0038】
以上のように、算出したノルフロキサシンの濃度について直線性が得られ、検量線が作成できることが分かり、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。

【実施例2】
【0039】
ノルフロキサシンの替わりにシプロフロキサシンを用いて、実施例1と同様の操作を行ったところ、シプロフロキサシンにおいても、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。
【実施例3】
【0040】
ノルフロキサシンの替わりにガチフロキサシンを用いて、実施例1と同様の操作を行ったところ、ガチフロキサシンにおいても、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。
【実施例4】
【0041】
ノルフロキサシンの替わりにレボフロキサシンを用いて、実施例1と同様の操作を行ったところ、レボフロキサシンにおいても、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。
【実施例5】
【0042】
ノルフロキサシンの替わりにモキシフロキサシンを用いて、実施例1と同様の操作を行ったところ、モキシフロキサシンにおいても、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。
【実施例6】
【0043】
ノルフロキサシンの替わりにスパロキサシンを用いて、実施例1と同様の操作を行ったところ、スパロフロキサシンにおいても、血漿中の濃度の測定が可能であることが分かった。
【0044】
(試験例1)オンライン固相抽出カラムの耐用回数の評価
ノルフロキサシン濃度が異なる複数の試料を用意し、それを順次測定し、その工程を複数回繰り返した。全体として試料を200回以上、連続して注入した。その際の同じ濃度の試料における、内標準物質とノルフロキサシンの個々のピーク面積及びそれらの面積比を比較した。(表4)

【表4】



【0045】
その変動範囲は極めて小さく、耐用回数は通常の使用より、大きく上回った。なお、700回程度注入しても、変化はなかった。
200回以上分析した際の、同じ濃度の試料の分析結果を上書きしたチャートを図2に示した。図2からも、複数回分析しても再現性が失われていないことが分かる。
【0046】
(試験例2)マトリックスエフェクトに関する評価
標準試料に対し、ヒト血漿の代わりに精製水を用いて処理したサンプルにおけるノルフロキサシンと内標準物質のピーク高さを試料間で比較した。
ピーク高さの変化は見られず、マトリクスエフェクトを受けていないと判断した(表5)。

【表5】



【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る分析方法は、簡単な前処理工程を採用することにより、オンライン固相抽出カラムの耐用回数を向上させ、簡便で再現性の高い生体試料液の分析方法を提供する。したがって、産業上利用可能な発明である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンライン固相抽出方法を利用した生体試料液の分析方法であって、
(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
(工程2)水溶性有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、
(工程3)遠心分離後の上清を採取し、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、
(工程4)オンライン固相抽出カラムに保持された成分を溶出させ、分析する工程、
を含む方法。
【請求項2】
水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノールまたはアセトニトリルである、請求項1に記載の分析方法。
【請求項3】
添加する水溶性有機溶媒量が、生体試料液量の2倍以上(v/v)である、請求項1または2に記載の分析方法。
【請求項4】
生体試料液が血漿である、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
生体試料液の分析時における、オンライン固相抽出カラムの劣化防止方法であって、
(工程1)採取した生体試料液に水溶性有機溶媒を添加する工程、
(工程2)有機溶媒を添加した試料を遠心分離する工程、
(工程3)遠心分離後の上清を採取し、その他の処理を行うことなく、オンライン固相抽出カラムに注入し、測定対象とする薬物成分を該カラムに保持させる工程、
を含む方法。
【請求項6】
水溶性有機溶媒が、メタノール、エタノールまたはアセトニトリルである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
添加する水溶性有機溶媒量が、生体試料液量の2倍以上(v/v)である、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
生体試料液が血漿である、請求項5から7の何れか一項に記載の方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−179816(P2011−179816A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41211(P2010−41211)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001395)杏林製薬株式会社 (120)
【Fターム(参考)】