説明

オンライン塗装のための補強ブラケットおよび関連する方法

オンライン塗装のための車体アセンブリは、高分子のフェンダーおよびフェンダーに接着接合された高分子のブラケットを含む。ブラケットは、フェンダーの端部フランジによって受け入れられる指状拡張部を含む。フェンダーの熱膨張による変形を制限するためにブラケットは、ブラケットの開口部から延在し、支持構造フレーム部材に係合するタブ拡張部を含む。樹脂成分および硬化成分の接着剤は、ブラケットおよびフェンダーの取り扱いのために初期の部分的な硬化およびオンライン塗装工程における高温焼き付けによる後のより完全な硬化状態を提供する。接着剤によって提供される接着接合の剥離分離を制限するために、アセンブリはまた、ブラケットをフェンダーに固定する留め具を含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して熱負荷による変形を軽減、減少および/または防止しながら車の構成要素を塗装するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車体部品の外側を塗装することが当技術分野で知られている。さらに、電流を使用して塗料が部品に塗布される電着塗装(e-coating)方法が当技術分野で知られている。ある電着塗装方法によると、部品は塗料を硬化させる高温の焼き付けステップにさらされる。部品がさらされる高温は、一部の材料の著しい熱膨張を引き起こす場合がある。さらに、工程がオンライン、つまり電着塗装の際に部品が車のフレームに取り付けられる場合、一部の材料は、様々な構成要素の熱膨張特性の相違によりひずむまたは変形するまで軟化することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
当技術分野において、材料の軟化または熱膨張の差によって起こる変形を制限する、特にポリマーおよび他のプラスチック材料から作られた車体外側部品のオンライン塗装を提供する装置および方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一部の実施形態は、高分子材料を備えるフェンダーと、フェンダーに固定された補強ブラケットであって、ブラケットは高分子材料を備え、各ブラケットおよびフェンダーは、ブラケットの前方部分を形成する前縁および上側縁を有する外周を形成し、ブラケットの前方部分は、開口部を形成し、かつ開口部の縁から突出する少なくとも1つのタブ拡張部を含み、車体アセンブリおよび支持フレームの間の熱膨張差によるブラケットの変形を制限するために、タブ拡張部は、支持構造のフレーム部材に係合するよう構成され、ブラケットは、ブラケットの上側縁から突出する複数の指状拡張部を含み、指状拡張部は、フェンダーの端部フランジによって受容されるよう構成され、ブラケットはブラケットの前縁の少なくとも一部分に沿って延在する接着領域を形成する、補強ブラケットと、フェンダーおよびブラケットの間でブラケットの接着領域に配置された接着剤配合物と、を備える車体アセンブリに関連する。
【0005】
他の実施形態は、高温の焼き付け工程を含むオンライン塗装工程に適合された車本体アセンブリに関連し、アセンブリは、高分子材料を備えるフェンダーと、高分子材料を備えるブラケットと、フェンダーおよびブラケットの間に設置された接着剤配合物であって、樹脂成分および硬化成分を含む二液型エポキシ接着剤を備え、フェンダーおよびブラケットの取り扱いを容易にする初期の部分的な接着剤の硬化、およびオンライン塗装工程におけるアセンブリの高温の焼き付けでのより完全な硬化状態を提供する、接着剤配合物と、少なくとも1つのフレーム部材を含む支持構造と、を備え、ブラケットは、フェンダーの端部フランジによって受け入れられる複数の指状拡張部を含み、オンライン塗装工程の高温焼き付けにおけるフェンダーおよび支持構造の間の熱膨張差からのフェンダーの変形を制限するために、ブラケットは、ブラケットおよびフレーム部材の結合関係を提供するように、開口部と、開口部の縁から延在し、かつ支持構造のフレーム部材に係合するタブ拡張部とを形成する。
【0006】
他の効果および利点は、以下の詳細な説明を読み理解することによって関連する当業者に明らかになるだろう。
【0007】
本発明は、ある部品および部品の配置における物理的な形をとりその実施形態は、本明細書に詳細に説明され、その一部を形成する添付の図面に図示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の例示的な実施形態によるアセンブリの斜視図である。
【図2】図1のアセンブリのブラケットの斜視図である。
【図3】本発明の別の例示的な実施形態によるブラケットの斜視図である。
【図4】フレームに取り付けられる、本発明の例示的な実施形態によるアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、概してオンライン塗装の装置および方法に関連する。ある実施形態において、オンライン塗装の装置は、電着塗装工程などの塗装工程の焼き付けステップに関連した高温による変形を妨げるアセンブリ備えることができる。ある実施形態によると、このようなアセンブリは、フレームに固定するよう適合されたブラケットと、接着接合関係にあるブラケットに結合された外側本体部材とを備えることができる。
【0010】
1つの実施形態によると、ブラケットは、周囲から突出した1つまたは複数のタブ拡張部を有する外周を備えることができる。1つまたは複数のタブ拡張部は、さねはぎおよび/またはバネ仕掛けの関係などの機械的な結合関係によって、支持フレーム部材に結合することができる。さらに、ブラケットは、ブラケットの内部領域に開口部を備える内周を形成することができる。内周は、そこから突出する1つまたは複数のタブ拡張部を含むことができる。1つまたは複数のタブ拡張部は、1つまたは複数の外周タブ拡張部と類似の機械的な結合関係によって支持フレームに結合するように構成されることができる。ある実施形態によると、ブラケットは、接着剤成分を受け入れ、かつ外側本体部材に接着接合するよう適合された1つまたは複数の面をさらに含むことができる。ある実施形態によると、アセンブリは、支持フレームに結合し、かつ外側本体部材に接着接合されたブラケットを備える。
【0011】
ある実施形態によると、ブラケットおよび外側本体部材は、実質的に類似の熱膨張係数を有する。したがって、温度変化は、塗装工程を妨げる、困難にする、または不可能にする可能性のある変形を生じない。
【0012】
ある実施形態によると、ブラケットおよび外側本体部材は、同じ材料から製造される。他の実施形態において、ブラケットおよび外側本体部材は、問題のある変形を防ぐために熱膨張係数が十分に似ている異なる材料から製造されることができる。いくつかの適切な材料は、有機ポリマー、混合ポリマー、および/またはポリマー複合材を含むことができる。例えば、適切なポリマー複合材は、ガラス繊維、ポリマー繊維、セラミック繊維、および/または炭素繊維、またはこれらの任意の組み合わせなどの任意の幅広い多様な繊維を含むことができる。
【0013】
ある実施形態において、支持フレーム部材は、車両フレーム、自動車フレーム、航空機フレームまたは塗装工程中に高温にさらされる可能性のある任意の他の乗り物の一部を備えることができる。さらに、ここで説明される例は、車の前方部分に関連する実施形態を示すが、当業者は、実施形態は、車の任意の領域からの任意の他の外側車体部品を含むことができることを認識するだろう。
【0014】
ここで図面を参照すると、図面は本発明の実施形態を図示することのみが目的であって限定することは目的ではなく、図1は、フェンダー110の前方部分を補強するために接着接合関係によって組み合わされたブラケット120およびフェンダー110を含むアセンブリ100の図面である。この実施形態によると、ブラケット120およびフェンダー110のアセンブリ100は、車の外側の車体部品を形成する。ブラケット120は、上側縁124および前縁122を形成し、それらは先端126で接触し、略三角形領域を形成し、フェンダー110の同様に形成された部分を補強する。ブラケット120の前縁122は、ヘッドライトの一部を受け入れる、および/または部分的に囲むよう構成された空間130を形成する。ブラケット120は、外側本体アセンブリ100および関連する車のヘッドライトアセンブリの間の結合を提供するためのタブ160を含む。
【0015】
図2は、フェンダー110から離れた図1のブラケット120をより詳細に示している。上側縁124は、フェンダー110の端部フランジ129によって受け入れられるよう構成された複数の指状拡張部180を含む。上側縁124および前縁122によって形成された略三角形部分は、内周部を有する略三角形の開口部140をさらに形成する。内周部は、そこからタブ拡張部142が突出する開口部140の下縁144を含む。タブ拡張部142は、より詳細に下記に説明されるような支持フレームと係合するよう構成される。ブラケット120は、ブラケットおよびフェンダー110の間の接着領域172を形成するために、ブラケットの内周部に隣接して位置する略平らの隆起面170を含む。図示されるように、接着領域は、ヘッドライト空間130周りに延在する。面170は、ブラケット122が外側本体部材110と接着接合関係によって結合するように、接着剤を受け入れるよう適合される。
【0016】
図2に示すように、ブラケット120は、衝突(例えば、フェンダー110と歩行者との接触)による運動エネルギーを吸収するよう構成された1つまたは複数の構造を含むことができる。例えば、複数の衝突吸収構造150(a),150(b),150(c),150(d),および150(e)を含むことができる。構造150は、外側パネル部分151および錐体状部分153を含み、錐体状部分153は、パネル部分151を分離し、かつパネル部分を強化するためにフェンダー110およびパネル部分151の間の接触部に続いて内向きに延在する。(例えばフェンダーに加えられる力に応じた)アセンブリ100の外側本体フェンダー110の内向きのゆがみは、はじめにフェンダーと衝突吸収構造150の1つまたは複数のパネル部分151との間の接触部によって抵抗を受ける。錐体状部分153は、パネル部分151を補強し、かつ(例えばアセンブリ100および歩行者との衝突中に)エネルギーを吸収する働きをする。理解されるように、エネルギー吸収構造150を含むことは、フェンダーおよびアセンブリ100の下部の比較的硬いフレーム部材の間の接触を制限することにより、歩行者の負傷の可能性を減らす。当業者は、運動エネルギーを吸収する他の手段も適合可能であることを認識するだろう。
【0017】
上述したように、アセンブリは、ブラケットをフェンダーに固定するための接着剤配合物を受容する、ヘッドライト空間130に隣接するブラケット120およびフェンダー110間の接着領域172を含む。適切な接着剤成分は、ブラケットおよびフェンダーを作るポリマー材料などの材料を接着するよう適合される。さらに、適切な接着剤成分は、アセンブリ100がさらされる高温に耐えるよう適合される。例えば、ある電着塗装工程は、高温焼き付けステップを必要とする。適切な接着剤は、接着特性を維持し、かつ接着関係のブラケットと外側本体部材との結合を持続させる。
【0018】
1つの好ましい実施形態によると、接着剤は、樹脂成分と、組成および所望の接着特性の設定を生じるように樹脂成分に反応する硬化成分と、を含む二液型エポキシ配合剤である。このような二液型接着剤配合物は既知であるため、さらなる説明は必要ないだろう。好ましくは、配合物は、樹脂成分と硬化成分を混合するとすぐに、比較的ゆっくりした速さで硬化が始まり、かつ配合物が加熱されると硬化速度が加速するように策定される。この方法において、接着剤配合物は、ブラケット120およびフェンダー110の間に配置されることができ、オンライン工程の一部としてのアセンブリ100の取り扱いを行うのに十分な配合物の初期の部分的な硬化を提供する。続く接着剤配合物の加熱(例えばオンライン塗装工程の焼き付け工程の間)は、接着剤のより完全な硬化のための硬化工程を加速させる。
【0019】
アセンブリ100の補強ブラケット120は、接着領域172に隣接するブラケットの下縁にタブ174を含む。タブ174は、ブラケット120をフェンダー110にさらに固定するめに、留め具を受けるための開口部176を形成する。このような追加的な結合は、一定の負荷条件下におけるフェンダーおよびブラケットの分離を防ぐために望ましい。理解されるように、フェンダーおよびブラケットを結合する接着剤配合物は、せん断力には強いが、直接の引張荷重下における故障(すなわち剥離分離)にさらされる場合がある。したがって、ブラケット120の下縁に隣接する留め具の追加は、当初からのこのような剥離分離を制限するよう作用することが望ましい。上縁に沿った指状部180と組み合わせて、下縁に沿って留め具を含むことは、追加的な位置決め機能として作用し、ブラケット120およびフェンダー110が共に組み立てられる際の適切な相対的な位置決めを容易にする。
【0020】
図3および図4を参照すると、本発明の別の例示的な実施形態によるブラケット220が示されている。図1および図2のブラケット120と同様に、ブラケット220は、ヘッドライト空間230と、ブラケットをフェンダーに固定するための接着剤配合物を受け入れるためのヘッドライト空間に隣接して延在する接着領域272と、を形成する(図4参照)。また、ブラケット120と同様に、ブラケット220は、フェンダーのフランジに係合する上縁に沿った指部280と、留め具を受けるための開口部を形成する下縁に沿ったタブ274と、を含む。ブラケットはまた、開口部240と、開口部240に延在するタブ拡張部242とを形成する。ブラケット220は、図1および図2に示す構造150などの衝突吸収構造がないという点でブラケット120と異なる。
図4を参照すると、フェンダー210およびブラケット220を含むアセンブリ200が支持フレーム290に取り付けられた状態で示されている。支持フレーム290は、例えばオンライン組立または塗装工程における車体の支持フレームとすることができる。示されるように、アセンブリ200は、タブ拡張部242がフレーム部材292の縁に係合するようにフレーム290に取り付けられる。支持フレーム290は、フェンダーの上縁に沿ってアセンブリのフェンダー210に固定された(例えば留められた)支持アーム294を含む。
【0021】
理解できるように、アセンブリ100,200のブラケット120,220によって提供されるフェンダー110,210前部の補強は、図4に示す支持構造などに特に都合が良い。プラスチック部材が金属フレーム上に支持されるこのような構成に対して、熱膨張差は、著しい問題を引き起こす。フェンダー110,210などのフェンダーは、通常フェンダー後部にて車に固定される。ポリマーフェンダーおよび金属支持構造の間の熱膨張差は、ヘッドライト空間130,230に隣接するフェンダーの前端において膨張差が最も大きくなるように、フェンダーの長さに沿って蓄積する傾向にある。
【0022】
以上に実施形態は説明された。上記の方法および装置が本発明の一般的な範囲から逸脱することなく変形および改良を組み込むことができることは、当業者には明らかであろう。添付の請求項またはそれと同等の範囲内である限り、全てのこのような改良および改変を含むことを意図している。
【符号の説明】
【0023】
100,200 アセンブリ
110,210 フェンダー
120,220 ブラケット
122 前縁
124 上側縁
130,230 ヘッドライト空間
140,240 開口部
142,242 タブ拡張部
150 衝突吸収構造
151 外側パネル部分
153 錐体状部分
160 タブ
172,272 接着領域
170 隆起面
174,274 タブ
176 開口部
180,280 指状拡張部
290 支持フレーム
294 支持アーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体アセンブリであって、
高分子材料を備えるフェンダーと、
前記フェンダーに固定された補強ブラケットであって、
前記ブラケットは高分子材料を備え、各前記ブラケットおよび前記フェンダーは、前記ブラケットの前方部分を形成する前縁および上側縁を有する外周を形成し、
前記ブラケットの前記前方部分は、開口部を形成し、かつ前記開口部の縁から突出する少なくとも1つのタブ拡張部を含み、前記車体アセンブリおよび支持フレームの間の熱膨張差による前記ブラケットの変形が制限されるように、前記タブ拡張部は、支持構造のフレーム部材に係合するよう構成され、
前記ブラケットは、前記ブラケットの前記上側縁から突出する複数の指状拡張部を含み、前記指状拡張部は、前記フェンダーの端部フランジによって受容されるように構成され、
前記ブラケットは、前記ブラケットの前記前縁の少なくとも一部分に沿って延在する接着領域を形成する、補強ブラケットと、
前記フェンダーおよび前記ブラケットの間で、前記ブラケットの前記接着領域に配置された接着剤配合物と、
を備えた車体アセンブリ。
【請求項2】
前記前縁および前記上側縁によって形成された前記ブラケットの前記前方部分が、三角形である請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項3】
前記接着剤配合物が、樹脂成分および硬化成分を含む二液型エポキシ接着剤を備える、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項4】
前記ブラケットを前記フェンダーに固定する少なくとも1つの留め具をさらに備え、該留め具が前記指状拡張部と反対の前記ブラケットの下縁に隣接して配置されている、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項5】
前記フェンダーのゆがみを制限するために、前記ブラケットが、前記フェンダーに加えられる負荷に応じて前記フェンダーによって接触するよう配置された複数の衝突吸収構造を含む、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項6】
前記ブラケットの前記衝突吸収構造が、錐体状部分によって互いに離間したパネル部分を含み、前記錐体状部分は、前記パネル部分から内向きに延在することにより、前記パネル部分を補強し、かつ衝突力を吸収する、請求項5に記載の車体アセンブリ。
【請求項7】
前記ブラケットの前記前縁の少なくとも一部が、車のヘッドライト少なくとも一部を囲むように構成された、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項8】
前記支持フレームが車の本体支持フレームであり、かつ前記タブ拡張部が前記本体支持フレームの前記フレーム部材に結合関係にて係合している、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項9】
前記接着領域における前記ブラケットおよび前記フェンダー間の接着連結を容易にするために、前記ブラケットが、前記接着領域の少なくとも一部分に沿って延在する隆起結合面を形成している、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項10】
前記ブラケットおよび前記フェンダーのどちらか一方、または両方が、ガラス繊維複合材料、カーボン繊維複合材料、またはそれらの組み合わせから選択された材料を備える、請求項1に記載の車体アセンブリ。
【請求項11】
高温の焼き付け工程を含むオンライン塗装工程に適合された車体アセンブリであって、
高分子材料を備えるフェンダーと、
高分子材料を備えるブラケットと、
前記フェンダーおよび前記ブラケットの間に配置された接着剤配物であって、前記接着剤配合物は、樹脂成分および硬化成分を含む二液型エポキシ接着剤を備え、前記フェンダーおよびブラケットの取り扱いを容易にするために前記接着剤の初期の部分的な硬化、およびオンライン塗装工程における前記アセンブリの高温焼き付けによる、後のより完全な硬化状態を提供する、接着剤配物と、
少なくとも1つのフレーム部材を含む支持構造と、
を備え、
前記ブラケットは、前記フェンダーの端部フランジによって受け入れられる複数の指状拡張部を含み、
前記オンライン塗装工程における前記高温焼き付け中の前記フェンダーおよび前記支持構造の間の熱膨張差による前記フェンダーの変形を制限するために、前記ブラケットおよび前記フレーム部材の間の結合関係を提供するように、前記ブラケットは、開口部と前記開口部の縁から延在し、かつ前記支持構造の前記フレーム部材に係合するタブ拡張部と、を形成している、車体アセンブリ。
【請求項12】
前記ブラケットの前記タブ拡張部が前記フレーム部材の縁に係合する、請求項11に記載の車体アセンブリ。
【請求項13】
前記ブラケットが複数の衝突吸収構造を含み、各衝突吸収構造が、外側パネル部分および内向きに延在する錐体形状部を含み、前記錐体形状部は、前記外側パネル部分を分離し、前記外側パネル部分は前記フェンダーに加えられる衝突力に応じて前記フェンダーに接触するよう配置され、前記錐体形状部は、前記外側パネル部分を補強し、かつ衝突エネルギーを吸収する、請求項11に記載の車体アセンブリ。
【請求項14】
支持構造は、車の前方の位置で前記フェンダーおよびブラケットを支える車体フレームであり、前記ブラケットの前縁は、前記車のヘッドライトを少なくとも部分的に囲む、請求項11に記載の車体アセンブリ。
【請求項15】
前記ブラケットは、前記ブラケットの前縁の少なくとも一部分に沿って延在する隆起結合面を形成し、前記接着剤配合物は、前記ブラケットの前記結合面に接触する、請求項11に記載の車体アセンブリ。
【請求項16】
前記ブラケットおよび前記フェンダーのどちらか一方、または両方が、ガラス繊維複合材料、カーボン繊維複合材料、またはそれらの組み合わせから選択された材料を備える、請求項11に記載の車体アセンブリ。
【請求項17】
前記接着剤配合物によって提供される接着接合の剥離分離を制限するために、前記ブラケットを前記指状拡張部と反対の前記ブラケットの縁に隣接する前記フェンダーに固定する少なくとも1つの留め具をさらに備える、請求項11に記載の車体アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−502348(P2013−502348A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527886(P2012−527886)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/044821
【国際公開番号】WO2011/022230
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】