説明

オンライン納税システム、オンライン納税方法、およびオンライン納税プログラム

【課題】納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能とする。
【解決手段】本体サーバ300より送信される納税者向け公開データを受信して閲覧データベース125に格納するデータ取得部110と、ユーザ端末400より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを返信し、ユーザ端末400から返された認証情報を認証情報データベース225で照合して本人認証を実行するユーザ認証部210と、本人認証に成功した納税者の識別情報と納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに閲覧データベース125において識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んでユーザ端末400に送る状況照会部112とからオンライン納税システム10を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン納税システム、オンライン納税方法、およびオンライン納税プログラムに関するものであり、具体的には、納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自治体における納税システムは、自治体およびその関係事務所内部で稼動しており、納税者たる一般ユーザ向けのオンラインサービスは実施されていない。従って、納税情報の照会や登録、更新は原則として自治体担当者が行っている。一方、他分野においては、各種情報のオンライン照会やオンライン決済の機能を一般向けシステムとして実現している例がある。例えば、利用者のオンラインショッピング若しくはオフラインの取引において、代金の支払いを正確に、かつ、簡単に行うことが出来るシステムとして、利用者の取引内容を格納する取引内容格納手段と、該利用者の問い合わせに従って、該取引内容格納手段に格納された該取引内容の内、代金が未払いになっている取引内容を提示する未決済一覧表示手段と、該利用者が決済を行うべきとする取引内容について、該利用者に口座取扱機関を使って代金の振り込みを行わせる振り込み手段と、を備えるオンライン決済システム(特許文献1参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−344548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば上記のような従来技術を納税システムに適用する場合、以下に示す税特有の問題が存在する。例えば、税業務において還付金が発生した場合、該当納税者について他に未済納付税があると、自治体側担当者の裁量で「充当」という処理が行われている。だが、納税者の意思でこの充当処理の実行可否を決めたり、充当対象を選択できるといった機能は実現されていない。こうした機能を実現するためには、納税者の課税状況、未済納付税、還付金額などの納税情報を、納税者自身で直接閲覧できる機能が必要になるが、勿論、こうした機能も実現されていない。
【0005】
なお、前記未済納付税のうち納付期限を超過したものについては延滞金が生じる。この延滞金は支払時期によって値が変動するため、複雑な延滞金計算ロジックを把握した上で金額算定を行う必要がある。オンラインショッピングでの支払金額とは異なり、延滞金はいつも一定額ではなく、支払時期により算定に細かな配慮を要するのであり、一般の納税者が自ら正確な算定を行うのは困難である。
【0006】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能とする技術の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明のオンライン納税システムは、国や自治体等で運用されている税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続されたコンピュータシステムであり、以下の構成要素を備えている。すなわち、前記オンライン納税システムは、納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶した記憶部と、前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納するデータ取得部と、前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行するユーザ認証部と、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する状況照会部と、を備える。
【0008】
また、本発明のオンライン納税方法は、税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続され、納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶部に記憶したコンピュータが、以下の処理を実行するものである。すなわち、コンピュータが、前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納する処理と、前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行する処理と、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する処理と、を実行する。
【0009】
また、本発明のオンライン納税プログラムは、税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続され、納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶部に記憶したコンピュータに、以下の処理を実行させるプログラムである。すなわち、前記オンライン納税プログラムは、コンピュータに、前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納する処理と、前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行する処理と、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能とできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態のオンライン納税システムの概略構成を示す図である。
【図2】本実施形態の税システム本体サーバの概略構成を示す図である。
【図3】本実施形態の閲覧サーバの概略構成を示す図である。
【図4】本実施形態の認証サーバの概略構成を示す図である。
【図5】本実施形態のユーザ端末の概略構成を示す図である。
【図6】本実施形態の閲覧データベースのデータ構成例を示す図である。
【図7】本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構成例を示す図である。
【図8】本実施形態の支払情報データベースのデータ構成例を示す図である。
【図9】本実施形態の帳票発行データベースのデータ構成例を示す図である。
【図10】本実施形態のユーザファイルのデータ構成例を示す図である。
【図11】本実施形態の認証情報データベースのデータ構成例を示す図である。
【図12】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例1を示す図である。
【図13】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例2を示す図である。
【図14】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例3を示す図である。
【図15】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例4を示す図である。
【図16】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例5を示す図である。
【図17】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例6を示す図である。
【図18】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例7を示す図である。
【図19】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例8を示す図である。
【図20】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例9を示す図である。
【図21】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例10を示す図である。
【図22】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例11を示す図である。
【図23】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例12を示す図である。
【図24】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例13を示す図である。
【図25】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例14を示す図である。
【図26】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例15を示す図である。
【図27】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例16を示す図である。
【図28】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例17を示す図である。
【図29】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例18を示す図である。
【図30】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例19を示す図である。
【図31】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例20を示す図である。
【図32】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例21を示す図である。
【図33】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例22を示す図である。
【図34】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例23を示す図である。
【図35】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例24を示す図である。
【図36】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例25を示す図である。
【図37】本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例26を示す図である。
【図38】本実施形態の処理画面のイメージ例1を示す図である。
【図39】本実施形態の処理画面のイメージ例2を示す図である。
【図40】本実施形態の処理画面のイメージ例3を示す図である。
【図41】本実施形態の処理画面のイメージ例4を示す図である。
【図42】本実施形態の処理画面のイメージ例5を示す図である。
【図43】本実施形態の処理画面のイメージ例6を示す図である。
【図44】本実施形態の処理画面のイメージ例7を示す図である。
【図45】本実施形態の処理画面のイメージ例8を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態のオンライン納税システム10を含むネットワーク構成図である。図1に示すオンライン納税システム10(以下、システム10)は、納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能とするコンピュータシステムである。
【0013】
本実施形態では、一例として前記システム10を閲覧サーバ100および認証サーバ200で構成している。前記閲覧サーバ100は、ネットワーク上で納税者が自己の納税情報を自由に閲覧、決済できる機能を提供するサーバ装置であり、前記認証サーバ200は、納税情報閲覧に際しての納税者の本人認証機能を提供するサーバ装置である。本実施形態ではこのように閲覧サーバ100と認証サーバ200とで前記システム10を構成したが、勿論、両サーバを一体とした構成を採用してもよい。
【0014】
また、前記システム10とネットワーク14を介して通信可能に接続されているのが、税システム本体サーバ300(本体サーバ)である。この税システム本体サーバ300は、例えば、自治体が税業務に係る全ての情報を管理、運用するサーバ措置であり、本実施形態の前記閲覧サーバ100が閲覧データベース125を生成するための処理を実行する以外は既存の税システムのサーバと同様のものである。
【0015】
一方、前記閲覧サーバ100が保持する納税情報について閲覧や、充当といった処理を納税者自らの意思で行うための端末が、ユーザ端末400である。このユーザ端末400は、ネットワーク15で前記閲覧サーバ100および認証サーバ200と通信可能である。
【0016】
なお、税システム本体サーバ300と閲覧サーバ100および認証サーバ200との間を結ぶ前記ネットワーク14は、例えば、自治体固有の専用線ネットワークを想定できる。また、前記閲覧サーバ100および認証サーバ200とユーザ端末400との間を結ぶ前記ネットワーク15は、所定の暗号通信技術で暗号化されたネットワークを想定できる。
【0017】
続いて、上記ネットワークに含まれる各装置の構成について説明する。図2は税システム本体サーバ300の概略構成を示す図である。前記税システム本体サーバ300は、ハードディスクドライブなどの不揮発性記憶装置たる記憶部301、RAM303、CPUなどの制御部304、およびネットワークインターフェイス部307がBUSにより互いに接続されて構成されている。前記税システム本体サーバ300は、前記記憶部301に格納されたプログラム302を、前記RAM303に読み出すなどして制御部304により実行することになる。また、前記税システム本体サーバ300は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力部305、ディスプレイなどの出力部306を必要に応じて備えるとしてもよい。
【0018】
また前記税システム本体サーバ300は、他装置との間のデータ授受を担うNIC(Network Interface Card)などネットワークインターフェイス部307を有し、前記閲覧サーバ100とネットワーク14を介して通信可能となっている。
【0019】
なお、前記記憶部301内には、自治体が従来の税業務を行う際に必要となる本体DB群325以外に、前記本体DB群の複製である閲覧データベース(レプリカ)326、同様に複製である支払情報データベース(レプリカ)327、帳票発行データベース(レプリカ)328が格納されている。これら3つのデータベースは、後述する図3の閲覧サーバ100内に構成されている閲覧データベース125、支払情報データベース127、帳票発行データベース128と同一構成を持ち、税システム本体サーバ300と閲覧サーバ100との間でデータの同期を取る際に、データの受け皿として用いる。
【0020】
図3は閲覧サーバ100の概略構成を示す図である。この閲覧サーバ100は、前記システム10を主として構成するサーバ装置である。この閲覧サーバ100は、図3に示す様に、記憶部101、RAM103、CPUなどの制御部104、ネットワークインターフェイス部107、およびクロック機能108らがBUSにより互いに接続されて構成されている。前記閲覧サーバ100は、ハードディスクドライブなどの前記記憶部101に格納されたプログラム102を、RAM103などの揮発性メモリに読み出すなどして制御部104により実行することになる。また、前記閲覧サーバ100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力部105、ディスプレイなどの出力部106を必要に応じて備えるとしてもよい。
【0021】
また前記閲覧サーバ100は、他装置との間のデータ授受を担うNIC(Network Interface Card)などネットワークインターフェイス部107を有し、前記認証サーバ200や税システム本体サーバ300、ユーザ端末400などとネットワークを介して通信可能となっている。
【0022】
なお、前記記憶部101内には、閲覧データベース125、ユーザ情報データベース126、支払情報データベース127、帳票発行データベース128が格納されている。また、前記記憶部101においては、一時ファイルとして作成されるユーザファイル130を格納するワーク領域が設けられている。
【0023】
続いて、前記閲覧サーバ100が、例えばプログラム102に基づき記憶部101にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記閲覧サーバ100は、前記税システム本体サーバ300より送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、前記記憶部101の閲覧データベース125に格納するデータ取得部110を備える。
【0024】
また、前記閲覧サーバ100は、ユーザ認証部111を備える。このユーザ認証部111は、前記認証サーバ200のユーザ認証部210における納税者の本人認証結果を受信する機能である。なお、前記認証サーバ200のユーザ認証部210は、前記ユーザ端末400より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末400に送信し、前記ユーザ端末400から返された認証情報を前記認証情報データベース225で照合して本人認証を実行するものである。勿論、こうした認証サーバ200の機能を閲覧サーバ100で備える場合、前記ユーザ認証部111が前記ユーザ認証部210の処理を実行することになる。
【0025】
また、前記閲覧サーバ100は、前記ユーザ認証部210での本人認証に成功した納税者の識別情報(例えば、住基ID)を前記認証サーバ200から取得し、この識別情報をキーに前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データの検索を実行し、例えば、前記住基IDと住基ID欄300の値とが一致するレコードを抽出してユーザファイル130を作成し、前記記憶部101に格納する状況照会部112を備える。この場合、前記状況照会部112は、前記ユーザファイル130において、「未済額欄345の値>0」または「延滞金欄347の値>0」であるレコードを検索し、該当レコードより未済データ(例:納税番号、税目、納期限、未済額、延滞金など)を抽出し、所定の画面フォーム=未済項目一覧画面(例えば、図41に例示する画面)に埋め込んで画面データを作成し、ユーザ端末400に送信する。
【0026】
なお、前記状況紹介部112は、前記認証サーバ200から取得した識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を前記画面フォームに埋め込んで画面データを生成し、前記ユーザ端末400に送信するとしてもよい。
【0027】
なお、前記状況照会部112は、例えば前記ユーザファイル130において、「課税年月日欄343の日付>現在日付」であるレコードを検索し、このレコードより課税予定データ(例:税目、課税年月日、納期限、課税額等)を抽出し、所定の画面フォーム=課税予定項目一覧画面(例えば、図40に例示する画面)に埋め込んで画面データを作成し、ユーザ端末400へ送信するとしてもよい。或いは、前記状況紹介部112は、前記認証サーバ200での本人認証に成功した納税者の住基IDなど識別情報と、前記クロック機能部108から得た現在日時と、前記納税情報要求が示す課税予定の要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データであり、現在日時以降に課税日が到来する税の情報を検索し、この検索結果を前記画面フォームに埋め込んで画面データを生成し、前記ユーザ端末400に送信するとしてもよい。
【0028】
また、前記閲覧サーバ100は、前記ユーザ端末400から未済納付税への還付金充当要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税および還付金の要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税および還付金の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末400に送信し、還付金充当先たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末400から受信し、前記納税者指定の未済納付税への還付金充当の依頼を前記税システム本体サーバ300に送信する納税・充当部113を備えるとすれば好適である。「充当」とは、「人員や金品を、ある目的や用途にあてること」を意味し、特に税業務においては「納税者に還付金が発生した場合に、その納税者に他に納付すべき未済データがある場合、発生した還付金を未済データの支払いに充てる」という意味で用いられる。
【0029】
なお、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から納付書発行要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末400に送信し、納付書発行対象たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末400から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の納付書発行依頼を前記税システム本体サーバ300へ転送するとしてもよい。
【0030】
また、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から口座振替処理要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、前記本人認証に成功した納税者の識別情報をキーに前記ユーザ情報データベース126において前記識別情報が紐付けされた金融機関口座の情報を検索し、前記各検索の結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末400に送信し、口座振替処理対象たる未済納付税の納税者による指定と口座振替指示とを前記ユーザ端末400から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の口座振替処理依頼を前記税システム本体サーバ300へ転送するとしてもよい。
【0031】
また、本実施形態における前記閲覧サーバ100の前記記憶部101は、延滞金利の利率データ5や金利計算のプログラム6を格納している。この場合、前記閲覧サーバ100は、前記ユーザ端末400から未済納付税に関する延滞金額計算要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベース125において前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、現在日から前記延滞金額計算要求が示す支払予定日までの延滞期間と、前記記憶部201の延滞金利の利率データ5と、前記未済納付税の情報が示す未済額とを前記金利計算プログラム6に与えて、前記未済額を前記延滞期間だけ延滞した際の延滞金額を算定し、当該延滞金額の情報を、前記画面データに埋め込んで前記ユーザ端末400に送信する、延滞金シミュレート部114を備える。
【0032】
一方、前記認証サーバ200は、CPUなどの制御部204、記憶部201、RAM203、ネットワークインターフェイス部207がBUSにより互いに接続されて構成されている。前記記憶部201内には、認証情報データベース225が格納されている。こうした認証サーバ200は、ハードディスクドライブなどの前記記憶部201に格納されたプログラム202を、RAM203などの揮発性メモリに読み出すなどして制御部204により実行することになる。また、前記認証サーバ200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力部205、ディスプレイなどの出力部206を必要に応じて備えるとしてもよい。
【0033】
また前記ネットワークインターフェイス部207は、他装置との間のデータ授受を担うNIC(Network Interface Card)などであり、閲覧サーバ100やユーザ端末400などとネットワークを介して通信可能となっている。
【0034】
続いて、前記認証サーバ200が、例えばプログラムに基づき記憶部にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記認証サーバ200は、前記ユーザ端末400より納税情報要求ないし認証要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末400に送信し、前記ユーザ端末400から返された住基IDとパスワードなどの認証情報を前記認証情報データベース225で照合して本人認証を実行するユーザ認証部210を備える。この認証サーバ200のユーザ認証部210は、前記閲覧サーバ100のユーザ認証部111に対し、前記本人認証の結果を送信する。
【0035】
また、前記認証サーバ200は、前記ユーザ認証部210で本人認証に失敗した際、前記記憶部201にて予め保持するエラーメッセージのデータを読み出して、該当納税者のユーザ端末400に対し送信する、エラーメッセージ作成部211を備える。
【0036】
図5はユーザ端末400の概略構成を示す図である。ユーザ端末400は納税者が利用するコンピュータ端末であり、図5にて示す様に、記憶部401、RAM403、CPUなどの制御部404、入力部405、表示部406、ネットワークインターフェイス部407がBUSにより互いに接続されて構成されている。前記ユーザ端末400は、ハードディスクドライブなどの前記記憶部401に格納されたプログラム402を、RAM403などの揮発性メモリに読み出すなどして制御部404により実行することになる。
【0037】
これまで示した前記システム10をなす閲覧サーバ100における各部110〜114等、同じく認証サーバ200における各部210〜211らはハードウェアとして実現してもよいし、各サーバらにおけるメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶部に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、各装置のCPUなど制御部がプログラム実行に合わせて記憶部より該当プログラムを読み出して、これを実行することとなる。
【0038】
−−−データ構造例−−−
次に、本実施形態の前記システム10らが利用するデータ類の例について説明する。図6は閲覧データベース125のデータ構成例である。前記閲覧データベース125は、前記システム10が納税者に公開する納税情報=納税者向け公開データを管理するデータベースであり、前記納税・充当部113により未済データの決済処理が発生した際には格納データが更新される。
【0039】
前記閲覧データベース125は、納税者の識別情報たる住基ID300および納税番号301をキーとして、税目302、課税年月日303、課税額304、未済額305、納期限306、延滞金307、還付額308、および削除フラグ309の各データを対応付けたレコードの集合体となっている。ここで、前記削除フラグ309は、不要となったレコードをデータベース内で識別するためのデータ項目であり、前記システム10では、この削除フラグ309に“1”が設定されたレコードを削除されたデータとして扱う。尚、削除されていない通常のレコードには“0”が設定される。
【0040】
なお、前記住基ID300は、自治体が管理する住基ネットの住民票番号を想定するが、住民=納税者を唯一に特定する他の番号でも良い。また、前記納税番号301は、全ての納税情報中でデータを唯一に特定できるデータ項目である(納税番号という一つのデータ項目だけではデータ特定に不足となる場合、複数のデータ項目を連結させて一つのキーとしても良い)。
【0041】
また、図7はユーザ情報データベース126のデータ構成例である。前記ユーザ情報データベース126は、納税者の個人情報を管理するデータベースである。このユーザ情報データベース126は、例えば、住基ID310をキーにして、該当納税者の氏名311、住所312、口座振替フラグ313、および口座情報314といったデータを対応付けたレコードの集合体となっている。ここで、前記口座情報フラグ313は、納税者が未済データをオンライン上で決済する際に口座振替が利用可能どうかを識別するデータ項目であり、利用可能な場合には口座振替フラグ313に“1”が設定され、利用不可の場合には“0”が設定される。
【0042】
また、図8は支払情報データベース127のデータ構成例である。前記支払情報データベース127は、前記納税・充当部113により作成された決済情報を管理するデータベースであり、未済納付税の決済が発生すると更新される。この支払情報データベース126は、例えば、住基ID320および納税番号321をキーとして、税目322、課税年月日323、支払区分324、支払金額325といったデータを対応付けたレコードの集合体となっている。ここで、前記支払区分324は、決済処理において当該レコードが処理された際の処理種別を示すデータ項目であり、口座振替により決済されたデータの場合は“1”、充当により決済されたデータの場合は“2”、充当に使用された還付データの場合は“3”がそれぞれ設定される。
【0043】
また、図9は帳票発行データベース128のデータ構成例である。この帳票発行データベース128は、前記納税・充当部113により作成された帳票発行依頼情報を管理するデータベースであり、オンライン上で納付書の発行依頼が行われた際に更新される。前記帳票発行データベースは、住基ID330および納税番号331をキーとして、税目332、未済額334、延滞金335といったデータを対応付けたレコードの集合体となっている。
【0044】
また、図10はユーザファイル130のデータ構成例である。このユーザファイル130のデータ構成は、前記閲覧データベース125と同一であり、前記システム10における処理効率を向上させるために使用されるワークファイルである。このユーザファイル130は、納税者が前記システム10にログインした際に閲覧サーバ100がユーザ毎に作成し、閲覧データベース125より該当ユーザのデータが抽出され、格納される。また、納税者がログアウトすると、前記閲覧サーバ100が該当ユーザのユーザファイル130を削除する。
【0045】
また、図11は認証情報データベース225のデータ構成例である。この認証情報データベース225は、納税者が前記システム10にログインするための認証情報を管理するデータベースであり、例えば、住基IDをキーとしてパスワード351を対応付けたレコードの集合体となっている。
【0046】
−−−処理手順例1−−−
以下、本実施形態におけるオンライン納税方法の実際手順について図に基づき説明する。なお、ただし、自治体への個人情報の登録処理(ユーザ情報データベース126および認証情報データベース225への登録処理)は、納税者の申請により事前完了しているものとする。以下で説明するオンライン納税方法に対応する各種動作は、前記システム10を構成する前記閲覧サーバ100および認証サーバ200らのRAMに読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0047】
図12は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例1を示す図であり、前記閲覧サーバ100における前記閲覧データベース125の作成処理の概略を示す図である。この場合、前記税システム本体サーバ300は、定期的に前記記憶部301の本体DB群325から閲覧データベース用のデータ=納税者向け公開データを抽出し、これを前記閲覧サーバ100に送信する(S400)。納税者向け公開データを抽出するにあたり、前記税システム本体サーバ300は、例えば、予め定めたデータ項目リスト(未済納付税や還付金が生じた税項目など。記憶部301にて予め保持)に従って、前記本体DB群325の各データベースより納税者向け公開データベースの抽出を行うことが想定できる。
【0048】
一方、前記閲覧サーバ100のデータ取得部110は、前記税システム本体サーバ300より送信されてくる、例えば、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、前記記憶部101の閲覧データベース125に格納する(S401)。こうして閲覧データベース125は閲覧サーバ100において用意される。
【0049】
−−−処理手順例2−−−
図13は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例2を示す図であり、前記ユーザ認証部111、210が実行する処理の概略を示すシーケンス図である。次に、納税者の本人認証処理について説明する。この場合、自己の納税情報の閲覧等を行いたい納税者が前記ユーザ端末400を起動して、前記認証サーバ200へのアクセス動作を行ったとする。この時、前記認証サーバ200は、前記記憶部201にて予め保持する入力フォーム(例:図38に示すログイン画面)のデータを前記ユーザ端末400に返す。一方、ユーザ端末400では、納税者によるユーザID(住基ID)、パスワードの入力を受け付けて認証要求として前記認証サーバ200に送る(S410)。
【0050】
前記認証サーバ200のユーザ認証部210は、前記住基ID、パスワードをユーザ端末400から受信して、前記認証情報データベース225に照合して本人認証処理を実行する(S411)。前記納税者についての本人認証が成功した時、前記認証サーバ200のユーザ認証部210は、前記閲覧サーバ100と前記ユーザ端末400との通信コネクションを確立して、前記住基IDを閲覧サーバ100へ送信する(S411)。なお、前記本人認証が不成功であった場合、前記認証サーバ200のエラーメッセージ作成部211が認証エラーのメッセージをユーザ端末400に返信して処理を終了する。
【0051】
他方、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記認証サーバ200から、本人認証に成功した納税者の住基IDを受信し、この住基IDをキーとして前記閲覧データベース125で前記住基IDをキーに含むレコードを検索する(S412)。また、前記状況紹介部112は、この検索処理で検出されたレコード=納税情報を前記記憶部101のユーザファイル130に書き込む(S413)。また前記状況紹介部112は、前記ステップS412で検索した納税情報について、後述する条件に基づき集計し、ユーザ専用画面データ(図39参照)を作成し(S414)、これをユーザ端末400に送信する(S415)。以上で示した手順例の詳細フローは、図22、図23、図24に基づいて後述する。
【0052】
−−−処理手順例3−−−
図14は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例3を示す図であり、状況照会部112での処理概略を示すシーケンス図である。前記納税者が、前記ユーザ専用画面(図39)に表示された「課税予定件数」の詳細情報を照会したい場合、当該画面にて「一覧A」ボタンを押下することになる。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100に対し、「一覧Aボタン」の押下情報を送信する(S420)。
【0053】
一方、前記押下情報を受信した前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、後述する条件に基づき前記ユーザファイル130で課税予定データの検索をする(S421)。また、前記状況紹介部112は、前記ステップS421での検索で得た課税予定データから課税予定項目一覧画面データ(図40参照)を作成し(S422)、前記ユーザ端末400へ送信する(S423)。ここで述べた処理手順の詳細フローは、図25に基づいて後述する。
【0054】
−−−処理手順例4−−−
図15は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例4を示す図であり、前記状況照会部112における未済項目一覧画面(図41参照)の表示処理、および延滞金シミュレート部114における処理概略を示すシーケンス図である。この場合、前記納税者が、前記ユーザ専用画面(図39)に表示された「未済件数」の詳細情報を照会したい場合、「一覧B」ボタンを押下する。
【0055】
この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100へ「一覧Bボタン」の押下情報を送信する(S430)。他方、前記押下情報を受信した閲覧サーバ100の状況紹介部112は、後述する条件に基づき前記ユーザファイル130で未済データの検索をする(S431)。また前記状況紹介部112は、この検索で得た未済データから未済項目一覧画面データ(図41参照)を作成し(S432)、これをユーザ端末400へ送信する(S433)。
【0056】
ここで、前記ユーザ端末400に表示される前記未済項目一覧画面での「延滞金額」の値は、納税者からの照会時点での延滞金額となる。一般的に、延滞金は最終的に未済額が完納となった時点で確定する浮動データであるため、納税者が想定する支払予定日での延滞金額を照会したい場合、前記未済項目一覧画面上で「支払予定日」の欄で該当日を指定する必要がある。この時、図15に示す様に、前記ユーザ端末400が前記閲覧サーバ100へ、支払予定日の変更情報、つまり納税者が「支払予定日」欄で指定した日付を送信する(S434)。
【0057】
他方、前記支払い予定日の情報を受信した閲覧サーバ100の延滞金シミュレート部114は、前記利率データ5および利率計算プログラム6を用いて支払予定日時点での延滞金額を計算し(S435)、これを前記状況紹介部112に渡す。前記状況紹介部112は、前記延滞金シミュレート部114が算出した延滞金額を用いて、前記未済項目一覧画面データ(図41)を再度作成し(S436)、ユーザ端末400へ送信する(S437)。 尚、延滞金計算ロジックについては、法令や業務により詳細内容が異なるため、ここでは特に言及しない。上述の処理手順に関する詳細フローは、図26、図27に基づいて後述する。
【0058】
−−−処理手順例5−−−
図16は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例5を示す図であり、前記状況照会部112における還付項目一覧画面(図42参照)の表示処理の概略を示すシーケンス図である。前記納税者が、前記ユーザ専用画面(図39)に表示された「還付件数」の詳細情報を照会したい場合、「一覧C」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は前記閲覧サーバ100へ「一覧C」ボタンの押下情報を送信する(S440)。一方、この押下情報を受信した前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、後述する条件に基づき前記ユーザファイル130で還付データの検索を実行する(S441)。また前記状況紹介部112は、この検索で得た還付データから還付項目一覧画面データ(図42参照)を作成し(S442)、前記ユーザ端末400へ送信する(S443)。この還付項目一覧画面の表示処理の詳細フローは、図28に基づき後述する。
【0059】
−−−処理手順例6−−−
図17は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例6を示す図であり、前記納税・充当部113における未済項目納税画面(図43参照)の表示処理の概略を示すシーケンス図である。前記納税者が、前記未済項目一覧画面(図41)において未済データの決済を行いたい場合、決済を行うデータをチェックボックス等で選択し、「支払」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100へ「支払」ボタンの押下情報および選択された未済データの情報を送信する(S450、S451)。同データを受信した閲覧サーバ100が、後述の条件に基づき図43に示す未済項目納税画面データを作成し(S452)、ユーザ端末400へ送信する(S453)。この場合、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、未済項目納税画面の作成と表示処理(S452、S453)を実行する。なお、この処理手順の詳細フローは、図29に基づき後述する。
【0060】
−−−処理手順例7−−−
図18は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例7を示す図であり、前記納税・充当部113における口座振替処理の概略を示すシーケンス図である。前記納税者が、前記未済項目納税画面(図43)において口座振替にて未済データの決算を行う場合、「口座振替」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100に「口座振替」ボタンの押下情報および決済を行う未済データの情報を送信する(S460、S461)。
【0061】
一方、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、前記押下情報および決済対象の未済データの情報をユーザ端末400から受信し、前記ユーザ情報データベース126から該当納税者の口座情報を抽出する(S462)。また、前記納税・充当部113は、前記前記口座情報と、前記ユーザ端末400から受信した未済データとから口座振替確認画面データ(図44参照)を作成し(S463)、ユーザ端末400へ送信する(S464)。 他方、前記納税者が前記口座振替確認画面の内容を確認し、決済処理を確定させる場合は「決定」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は閲覧サーバ100に「決定」ボタン押下情報を送信する(S465)。この押下情報を受信した閲覧サーバ100の納税・充当部113は、口座振替処理を実行する(S466)。この処理手順例の詳細フローは、図30、図31に基づいて後述する。
【0062】
−−−処理手順例8−−−
図19は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例8を示す図であり、前記納税・充当部113における充当処理の概略を示すシーケンス図である。納税者が未済項目納税画面(図43)において還付金額の充当によって未済データの決済を行う場合、「還付金充当」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100に対し、「還付金充当」ボタンの押下情報および前記納税者により決済対象と指定された未済データの情報を送信する(S470、S471)。
【0063】
一方、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、前記押下情報および決済対象の未済データの情報をユーザ端末400から受信し、更に、前記ユーザファイル130から前記納税者に関する還付金の情報を抽出する(S472)。そして、受信した前記未済データと前記還付金の情報を共に所定の画面データに埋め込んで、充当処理画面データ(図45参照)を作成し(S473)、ユーザ端末400へ送信する(S474)。
【0064】
納税者が前記充当処理画面において充当を行う還付データをチェックボックス等で選択し、「充当」ボタンを押下したとする。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100へ「充当」ボタンの押下情報および選択された還付データの情報を送信する(S475、S476)。他方、前記押下情報および還付データの情報を受信した閲覧サーバ100の納税・充当部113は、充当処理を実行する(S477)。この処理手順例の詳細フローは、図32〜図36に基づいて後述する。
【0065】
−−−処理手順例9−−−
図20は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例9を示す図であり、前記納税・充当部113における納付書発行依頼処理の概略を示すシーケンス図である。例えば、納税者が、前記未済項目納税画面(図43)において、未済データの納付書発行を自治体に依頼する場合、「納付書発行」ボタンを押下する。この時、前記ユーザ端末400は、前記閲覧サーバ100に「納付書発行」ボタンの押下情報および処理対象として納税者が指定した未済データの情報を送信する(S480、S481)。
【0066】
一方、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、前記押下情報および処理対象の未済データの情報を受信し、例えば、前記未済データの情報が示す「納税番号」をキーとして前記ユーザファイル130で該当レコードを検索し(S482)、該当レコードを含む、納付書発行依頼処理を税システム本体サーバ300に実行する(S483)。この納税・充当部113における納付書発行依頼処理の詳細フローは、図37に基づき後述する。
【0067】
−−−処理手順例10−−−
図21は、本実施形態のオンライン納税方法の処理フロー例10を示す図であり、前記システム10での終了処理として、前記閲覧サーバ100が同サーバに備えた支払情報データベース127のデータよび帳票発行データベース128のデータを、前記税システム本体サーバ300に送信し、複製DBを作成し格納する処理の概略を示すシーケンス図である。この場合、図に示す様に、前記閲覧サーバ100が定期的に支払情報データベース127のデータおよび帳票発行データベース128のデータを、前記税システム本体サーバ300に送信する(S490、S491)。一方、税システム本体サーバ300はこれを受信し、図2に示した支払情報データベース327、帳票発行データベース328に格納する。また、前記税システム本体サーバ300は、前記閲覧サーバ100から送信されてきたDBデータを使用して税システム本体処理を実行することで(S492)、オンライン納税システム10により更新された情報を税システム本体DB群325に反映する。
【0068】
−−−処理手順例11−−−
図22〜図24は、納税者の本人認証処理と前記ユーザ専用画面の生成・送信の処理に関する詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例2についての詳細説明を行う。この場合、前記認証サーバ200のユーザ認証部210は、ユーザ認証情報(住基ID、パスワード)を前記ユーザ端末400から受信し(S500)、ここで受信した住基IDをキーとして前記認証情報データベース225での検索をする(S501)。これにより前記ユーザ認証部210は、前記認証情報データベース225に格納されているレコードのうち、ユーザ端末400から受信した住基IDが住基ID欄350の値と一致するレコードがあるか判定する(S502)。
【0069】
前記ステップS502において、一致するレコードがなかった場合(S502:NO)、前記認証サーバ200のエラーメッセージ作成部211は、前記ユーザ端末400に対して認証失敗のエラーメッセージを送信し(S504)、処理を終了する。他方、前記ステップS502において、一致するレコードがある場合(S502:YES)、前記ユーザ認証部210は、前記ステップS501で検出したレコードからパスワード欄351の値を取得し、前記ユーザ端末400から受信したパスワードと比較する(S505、S506)。
【0070】
前記ステップS506において、両パスワードが一致しない場合(S506:NO)、前記認証サーバ200のエラーメッセージ作成部211は、前記ユーザ端末400に対し、認証失敗のエラーメッセージを送信し(S507)、処理を終了する。他方、前記ステップS506において、パスワードが一致する場合(S506:YES)、前記認証サーバ200のユーザ認証部210は、前記ユーザ端末400と前記閲覧サーバ100との通信コネクションを確立し(S508)、ユーザ端末400から受信した前記住基IDを閲覧サーバ100へ送信する(S509)。前記通信コネクション確立の処理は、前記ユーザ端末400と前記閲覧サーバ100との間のネットワーク14のプロトコルに応じた既存記述を採用すればよい。
【0071】
一方、前記閲覧サーバ100のユーザ認証部111は前記住基IDを受信し(S510)、これを前記状況紹介部112に渡す。前記状況紹介部112では、前記住基IDをキーとして前記閲覧データベース125での検索をし(S511)、前記閲覧データベース125に格納されているレコードのうち、住基ID欄300の値が前記ユーザ端末由来の住基IDと一致するレコードがあるか判定する(S512)。
【0072】
前記ステップS512において、一致するレコードがない場合(S512:NO)、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザ端末400に対し、閲覧情報なしのエラーメッセージを送信し(S514)、処理を終了する。
【0073】
他方、前記ステップS512において、一致するレコードがある場合(S512:YES)、前記状況紹介部112は、前記記憶部101のワーク領域にユーザファイル130を作成する(S513)。そして、前記状況紹介部112は、前記閲覧データベース125から、前記住基ID欄300の値が前記ユーザ端末由来の住基IDと一致するレコードを全て抽出し、前記ユーザファイル130に格納する(S515)。
【0074】
前記ユーザファイル130の作成が完了すると、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザファイル130に格納されたレコードの先頭から「課税年月日欄343の日付>現在日付」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」である、システム上削除されていない課税予定データを検索し、課税予定件数を算出する(S516)。
【0075】
同様に、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザファイル130に格納されたレコードの先頭から「未済額欄345の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」である、システム上削除されていない未済データを検索し、未済件数を算出する(S517)。
【0076】
さらに、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザファイル130に格納されたレコードの先頭から「還付金欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」である、システム上削除されていない還付データ(還付金が発生している税の情報)を検索し、還付件数を算出する(S518)。
【0077】
上述のように課税予定件数、未済件数、還付件数の算出が完了すると、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、所定フォーム(図39の画面データと同形式)の該当欄に前記課税予定件数、未済件数、還付件数のデータを埋め込み、同時に前記記憶部101のワーク領域に前記課税予定件数、未済件数、還付件数をそれぞれ退避する(S519)。
【0078】
次に、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112はが、前記ユーザ専用画面データの「」一覧A」ボタン、「一覧B」ボタン、「一覧C」ボタンを全て不活性に設定する(S520)。また、前記状況紹介部112は、前記ステップ519でワーク領域に退避した課税予定件数を呼び出し、課税予定件数が1以上か判定する(S521)。このステップS521で、「課税予定件数>0」の場合、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザ専用画面データの「ボタンA」を活性に設定する(S522)。
【0079】
同様に、前記状況紹介部112は、前記ステップS519でワーク領域に退避した未済件数を呼び出し、未済件数(=未納付の件数)が1以上か判定する(S523)。このステップS523で「未済件数>0」の場合、前記状況紹介部112は、前記ユーザ専用画面データの「ボタンB」を活性に設定する(S524)。
【0080】
また、前記状況紹介部112は、前記ステップS519でワーク領域に退避した還付件数を呼び出し、還付件数(=還付金が生じている税目の件数)が1以上か判定する(S525)。前記ステップS525で「還付件数>0」の場合、前記状況紹介部112は、前記ユーザ専用画面データの「ボタンC」を活性に設定する(S526)。
【0081】
前記ボタンの活性/不活性設定が完了すると、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、前記ユーザ端末400に対し、図39に示すユーザ専用画面を送信する(S527)。なお、上述のボタン活性化、不活性化の処理については、GUI(Graphical User Interface)技術における既存手法を採用すればよい。
【0082】
−−−処理手順例12−−−
図25は、前記ユーザ専用画面で「一覧A」ボタンが押下された場合の処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例3についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、図39に示すユーザ専用画面の「一覧A」ボタンの押下情報を、前記ユーザ端末400から受信したとする(S600)。
【0083】
この時、前記状況紹介部112は、前記記憶部101のユーザファイル130の先頭から1件レコードを抽出し(S601)、以下の判定処理を行う(S602)。すなわち、このステップS602で、前記状況紹介部112は、「課税年月日欄343の日付>現在日付」(=課税年月日欄343の日付が現在日付より未来である)、かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であるか否か判定する。
【0084】
前記ステップS602で、「課税年月日欄343の日付>現在日付」(=課税年月日欄343の日付が現在日付より未来である)、かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」である場合(S602:YES)、前記状況紹介部112は、前記ステップS601で抽出したレコードの税目欄342、課税年月日欄343、課税額欄344、納期限欄346の各値を、図40に示す課税予定項目一覧画面データ(予め記憶部101に保持)の対応欄に設定する(S603)。他方、前記ステップS602で、「課税年月日欄343の日付>現在日付」(=課税年月日欄343の日付が現在日付より未来である)、かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」でなかった場合(S602:NO)、前記状況紹介部112は処理をステップS604に遷移させる。
【0085】
続いて、前記状況紹介部112は、前記ステップS601で抽出したレコードが、前記ユーザファイル130内の最後のレコードか判定する(S604)。当該ステップS604での判定結果が、最後のレコードを示す場合、前記状況紹介部112は、前記課税予定項目一覧画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S605)、ユーザ端末400に前記画面データを送信する(S606)。なお、前記ステップS604での判定結果が最後のレコードでなかった場合(S604:NO)、前記状況紹介部112は、処理を前記ステップ601に戻す。
【0086】
−−−処理手順例13−−−
図26は、状況照会部112における図41に示す未済項目一覧画面表示処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例4についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、図39に示すユーザ専用画面の「一覧B」ボタンの押下情報をユーザ端末400から受信したとする(S700)。この時、前記状況紹介部112は、前記記憶部101のユーザファイル130の先頭から1件レコードを抽出し(S701)、以下の判定を実行する(S702)。すなわち、前記ステップS702で、前記状況紹介部112は、「未済額欄345の値>0、または延滞金欄347の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であるか否か判定する。
【0087】
例えば、「未済額欄345の値>0、または延滞金欄347の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」の場合(S702:YES)、前記状況紹介部112は、前記ステップS701で抽出したレコードの納税番号欄341、税目欄342、未済額欄345、納期限欄346、延滞金欄347の各値を、図41に示す未済項目一覧画面データの対応欄に設定する(S703)。なお、「未済額欄345の値>0、または延滞金欄347の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」でなかった場合(S702:NO)、前記状況紹介部112は、処理をステップS704に遷移する。
【0088】
続いて前記状況紹介部112は、前記ステップS701で抽出したレコードが、前記ユーザファイル130内の最後のレコードか否か判定する(S704)。このステップS704での判定結果が最後のレコードを示すものである場合(S704:YES)、前記状況紹介部112は、図41に示す前記未済項目一覧画面データの「支払予定日」欄に現在日付(クロック機能部08から取得)を設定する(S705)。また前記状況紹介部112は、前記未済項目一覧画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S706)、ユーザ端末400に前記画面データを送信する(S707)。なお、前記ステップS704での判定結果が最後のレコードを示すものでない場合(S704:NO)、前記状況紹介部112は、処理を前記ステップS701に戻す。
【0089】
−−−処理手順例14−−−
図27は、前記延滞金シミュレート部114での処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例4についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の延滞金シミュレート部114は、図41に示す未済項目一覧画面の「支払予定日」欄の入力値をユーザ端末400から受信したとする(S800)。この時、前記延滞金シミュレート部114は、前記記憶部101のユーザファイル130の先頭から1件レコードを抽出し(S801)、以下の判定を実行する(S802)。すなわち、前記延滞金シミュレート部114は、「未済額欄345の値>0、または延滞金欄347の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であるか否かの判定を行う。
【0090】
前記判定で、「未済額345>0、または延滞金347>0」かつ「削除フラグ349=0」であった場合(S802:YES)、前記延滞金シミュレート部114は、前記ステップS800でユーザ端末400から受信した「支払予定日」と、前記ステップS801で抽出したレコードが含む未済額または延滞金の額とを、前記記憶部101の延滞金計算ロジック(利率データ5および金利計算プログラム6)に与えて、延滞金を計算する(S803)。延滞金の計算は、例えば、前記未済額または延滞金を元金とし、前記現在日から前記支払予定日までの期間に前記元金に所定利率の金利が複利でかかって金額が上昇した金額を延滞金の金額とシミュレート計算する。
【0091】
なお、この計算で適用する利率を、元の納付日からの経過日数や、未済額や延滞金の額の大小、税目などで細かく変化させるとしてもよい。例えば、前記利率データ5が、元の納付日からの経過日数毎に定められている場合、前記延滞金シミュレート部114は、納期限欄346の値から前記支払予定日までの日数をカウントし、この日数を、前記利率データ5に照合して適用利率を取得し、前記延滞金の計算を行うことになる。また、例えば、前記利率データ5が、未済額や延滞金の額の大小で定められている場合、前記延滞金シミュレート部114は、未済額欄345の値や延滞金欄347の値を、前記利率データ5に照合して適用利率を取得し、前記延滞金の計算を行うことになる。また、例えば、前記利率データ5が、税目毎で定められている場合、前記延滞金シミュレート部114は、税目欄342の値を、前記利率データ5に照合して適用利率を取得し、前記延滞金の計算を行うことになる。
【0092】
前記延滞金シミュレート部114は、前記ステップS800でユーザ端末400から受信した支払予定日における延滞金のシミュレート計算が完了すると、前記ステップS801で抽出したレコードの納税番号欄341、税目欄342、未済額欄345、納期限欄346の各値、および前記ステップS803で算出した延滞金を、図41に示す未済項目一覧画面データの対応欄に設定する(S804)。
【0093】
続いて、前記延滞金シミュレート部114は、前記ステップS801で抽出したレコードが前記記憶部101のユーザファイル130内の最後のレコードか判定する(S805)。当該ステップS805での判定結果が最後のレコードを示すものである場合(S805:YES)、前記延滞金シミュレート部114は、前記未済項目一覧画面データの「支払予定日」欄に、前記ステップS800で受信した支払予定日を設定する(S806)。そして、前記未済項目一覧画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S807)、ユーザ端末400に前記画面を送信する(S808)。なお、前記ステップS805での判定結果が最後のレコードでない場合(S805:NO)、前記延滞金シミュレート部114は処理を前記ステップS801に戻す。
【0094】
−−−処理手順例15−−−
図28は、前記状況照会部112における図42に示す還付項目一覧画面表示処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例5についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の状況紹介部112は、図39に示すユーザ専用画面の「一覧C」ボタンの押下情報をユーザ端末400から受信したとする(S900)。この時、前記状況紹介部112は、前記記憶部101のユーザファイル130の先頭から1件レコードを抽出し(S901)、以下の判定を実行する(S902)。すなわち、前記状況紹介部112は、前記レコードについて、「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であるか否か判定する。
【0095】
例えば、前記ステップS902で「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であった場合(S902:YES)、前記状況紹介部112は、前記ステップS901で抽出したレコードの税目欄342、還付額欄348の各値を、図42に示す還付項目一覧画面データの対応欄に設定する(S903)。他方、前記ステップS902で「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」でなかった場合(S902:NO)、前記状況紹介部112は処理をステップS904に遷移させる。
【0096】
続いて、前記状況紹介部112は、前記ステップS901で抽出したレコードが前記記憶部101のユーザファイル130内の最後のレコードか判定する(S904)。このステップS904での判定結果が最後のレコードを示すものである場合(S904:YES)、前記状況紹介部112は、図42に示す前記還付項目一覧画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S905)、ユーザ端末400に前記画面データを送信する(S906)。なお、前記ステップS904での判定結果が最後のレコードを示すものでない場合(S904:NO)、前記状況紹介部112は処理を前記ステップS901に戻す。
【0097】
−−−処理手順例16−−−
図29は、納税・充当部113における図43に示す未済項目納税画面表示処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例6についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、図41に示す未済項目一覧画面での「支払ボタン」の押下情報をユーザ端末400から受信したとする(S1000)。また同様に、前記納税・充当部113が、前記ユーザ端末400から、前記未済項目一覧画面で処理対象として選択された未済データの納税番号を受信したとする(S1001)。
【0098】
この時、前記納税・充当部113は、前記ステップS1001で受信した納税番号をキーとして前記ユーザファイル130での該当レコードの検索を実行し、ユーザファイル130に格納されたレコード中より、納税番号欄341の値が前記ステップS1001で受信した納税番号に一致するレコードを1件抽出する(S1002)。
【0099】
続いて前記納税・充当部113は、前記ステップS1002で抽出したレコードの納税番号欄341、税目欄342、未済額欄345、延滞金欄347の各値を、図43に示す未済項目納税画面データの対応欄に設定する(S1003)。
【0100】
次に、前記納税・充当部113は、前記未済項目納税画面データの「口座振替ボタン」、「還付金充当ボタン」を不活性に設定し(S1004)、「納付書発行ボタン」を活性に設定する(S1005)。また、前記納税・充当部113は、前記本人認証に成功した納税者の住基IDをキーとしてユーザ情報データベース126の該当レコードを検索し、ユーザ情報データベース126に格納されたレコード中で、住基ID欄310の値が前記住基IDに一致するレコードを抽出し(S1006)、ここで抽出したレコードの口座振替フラグ欄313の値について判定を行う(S1007)。この判定で前記納税・充当部113は、「口座振替フラグ欄313の値=1」の場合(S1007:YES)、前記未済項目納税画面データの「口座振替ボタン」を活性に設定する(S1008)。なお、前記判定で前記納税・充当部113は、「口座振替フラグ欄313の値=1」でない場合(S1007:NO)、処理をステップS1009に進める。
【0101】
次に、前記納税・充当部113は、前記ワーク領域に退避(図23のS519)した還付件数の判定を行う(S1009)。この判定で前記納税・充当部113は、「還付件数>0」の場合(S1009:YES)、前記未済項目納税画面データの「還付金充当ボタン」を活性に設定する(S1010)。なお、前記判定で前記納税・充当部113は、「還付件数>0」でない場合(S1009:NO)、処理をステップS1011に進める。
【0102】
上述のように、前記未済項目納税画面データにおける各ボタンの設定が完了すると、前記納税・充当部113は、前記未済項目納税画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S1011)、前記画面データをユーザ端末400に送信する(S1012)。
【0103】
−−−処理手順例17−−−
図30、図31は、納税・充当部113における口座振替処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例7についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113が、図43に示す未済項目納税画面での「口座振替ボタン」の押下情報および、処理対象と指定された未済データの情報を、前記ユーザ端末400から受信したとする(S1100)。この時、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信した未済データの情報が含む納税番号、税目、未済額、延滞金のデータを、図44に示す口座振替確認画面データの対応欄(「お支払い情報欄」)に設定する(S1101)。次に、前記納税・充当部113は、前記本人認証に成功した納税者の住基IDをキーとして、前記ユーザ情報データベース126で該当レコードの検索を実行し、ユーザ情報データベース126に格納された住基ID欄310の値が前記住基IDと一致するレコードを1件抽出し、抽出したレコードの口座情報欄314の値を図44に示す口座振替確認画面データの対応欄(「口座情報」)に設定する(S1102)。
【0104】
続いて前記納税・充当部113は、前記口座振替確認画面データの作成が完了すると、この画面データを前記記憶部101のワーク領域に退避し(S1103)、ユーザ端末400に前記画面データを送信する(S1104)。
【0105】
前記画面データの送信完了後、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400からボタン押下情報を受信したとする(S1105)。この場合、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信したボタン押下情報について判定を行う(S1106)。すなわちこの判定において、前記納税・充当部113は、前記ボタン押下情報が「戻る」ボタンの押下を示すものであると判定した場合(S1106:戻る)、前記ワーク領域に退避した図43に示す未済項目納税画面データを抽出し、ユーザ端末400に送信する(S1107)。
【0106】
一方、前記ステップS1106において、前記納税・充当部113は、前記ボタン押下情報が「決定」ボタンの押下を示すものであると判定した場合(S1106:決定)、前記ユーザ端末400から前記「決定」ボタンの押下と共に送信されてきた未済データ(前記口座振替確認画面の「お支払い情報欄」に表示されていたもの)を受信し、この未済データが含む納税番号をキーとして前記ユーザファイル130でレコード検索を実行する。そして、前記ユーザファイル130に格納されたレコード中で、納税番号欄341の値が前記未済データが含んでいた納税番号と一致するレコードを1件抽出する(S1108)。 続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1108で抽出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年度欄343の各値を、支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年度欄323にそれぞれ設定する(S1109)。また、前記納税・充当部113は、前記ステップS1108で抽出したレコードの未済額欄345と延滞金欄347の値の合算額を、前記支払情報データベース127の支払金額欄325に設定する(S1110)。更に、前記納税・充当部113は、前記支払情報データベース127の支払区分欄324に「1」を設定する(S1111)。
【0107】
こうして支払情報データベース127の更新が完了すると、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信した前記未済データが含む住基IDおよび納税番号をキーとして、前記閲覧データベース125でレコード検索を実行し、前記閲覧データベース125に格納されているレコード中で住基ID欄300、納税番号欄301の各値が、前記未済データ由来の住基ID、納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄309に「1」(=削除)を設定する(S1112)。
【0108】
同様に、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信した前記未済データが含む納税番号をキーとして、前記ユーザファイル130でレコードを検索し、このユーザファイル130中のレコードで、納税番号欄341の値が前記未済データ由来の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄349に「1」(=削除)を設定する(S1113)。
【0109】
−−−処理手順例18−−−
図32〜図36は、納税・充当部113における充当処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例8についての詳細説明を行う。この場合、前記閲覧サーバ100の納税・充当部113は、図43に示す未済項目納税画面での「還付金充当」ボタンの押下情報と、前記未済項目納税画面から抽出した処理対象の未済データ(納税番号、税目、未済額、延滞金の各値)とを、前記ユーザ端末400から受信したとする(S1200、S1201)。
【0110】
この時、前記納税・充当部113は、例えば、前記本人認証に成功した納税者の住基IDをキーとして、前記ユーザファイル130の先頭から1件レコードを抽出し(S1202)、以下の判定をする(S1203)。すなわち、前記納税・充当部113は、前記ステップS1203において、前記ステップS1202で抽出したレコードが「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」であるか判定する。
【0111】
前記ステップS1202で抽出したレコードが「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」である場合(S1203:YES)、前記納税・充当部113は、前記ステップS1202で抽出したレコードの納税番号欄341、税目欄342、還付額欄348の各値を、図45に示す充当処理画面データの対応欄(「還付情報」)に設定する(S1204)。前記ステップS1202で抽出したレコードが「還付額欄348の値>0」かつ「削除フラグ欄349のフラグ=0」でない場合(S1203:NO)、前記納税・充当部113は、処理をステップS1205に進める。
【0112】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1202で抽出したレコードが、前記ユーザファイル130内の最後のレコードか否か判定する(S1205)。前記ステップ1205での判定結果が最後のレコードを示すものである場合(S1205:YES)、前記納税・充当部113は、前記充当処理画面データを記憶部101のワーク領域に退避し(S1206)、ユーザ端末400に前記充当処理画面データを送信する(S1207)。前記ステップ1205での判定結果が最後のレコードを示すものでない場合(S1205:NO)、前記納税・充当部113は処理を前記ステップS1202に戻す。
【0113】
前記充当処理画面の送信完了後、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400からボタン押下情報を受信したとする(S1208)。この時、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信したボタン押下情報が、「戻るボタン」、「充当ボタン」のいずれの押下情報であるか判定を行う(S1209)。この判定により、前記ボタン押下情報が「戻るボタン」のものであった場合(S1209:戻る)、前記納税・充当部113は、前記ワーク領域に退避した図43に示す未済項目納税画面データを抽出し、ユーザ端末400に送信する(S1210)。
【0114】
他方、前記ステップS1209の判定において、前記ボタン押下情報が「充当ボタン」のものであった場合(S1209:充当)、前記納税・充当部113は、前記充当処理画面の「還付情報」欄におけるチェックボックス等で選択された還付データの納税番号、還付額、および同画面に表示されている「納税情報」欄の納税番号、未済額、延滞金の各値を、前記ユーザ端末400から受信する(S1211、S1212)。
【0115】
次に、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信した納税情報の未済額と延滞金とを合算して支払合計額を算出し(S1213)、前記ステップS1211で受信した還付データの還付額と前記支払合計額との大小判定を行う(S1214)。前記ステップS1214における判定結果が、「支払合計額>還付額」の場合(S1214:>)、前記納税・充当部113は、前記支払合計額から前記還付額を減算し、その差額を算出する(S1220)。
【0116】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして前記ユーザファイル130のレコードを検索し(S1221)、前記ユーザファイルに格納されているレコード中で納税番号欄341の値が、前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの未済額欄349の値を前記ステップS1220で算出した差額で更新し、延滞金欄347に「0」を設定する(S1222)。
【0117】
また、前記納税・充当部113は、前記ステップS1221で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1223)、支払金額欄325に前記ステップS1211で受信した還付額を、支払区分欄324に「2」をそれぞれ設定する(S1224)。
【0118】
前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとして前記ユーザファイル130でレコードを検索し(S1225)、前記ユーザファイル130に格納されたレコード中で納税番号欄341の値が、前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄239に「1」を設定する(S1226)。
【0119】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1225で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、前記支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1227)、支払金額欄325に前記ステップS1211で受信した還付額を、支払区分欄324に「3」をそれぞれ設定する(S1228)。
【0120】
前記支払情報データベース127の更新が完了すると、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして、前記閲覧データベース125でレコードを検索し(S1229)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で、納税番号欄301の値が前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの未済額欄305に、前記ステップS1220で算出した差額を設定し、延滞金欄307に「0」を設定する(S1230)。
【0121】
同様に、前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとして、前記閲覧データベース125でレコードを検索し(S1231)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で、納税番号欄301の値が前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄309に「1」を設定する(S1232)。
【0122】
一方、前記ステップS1214での判定結果が「支払合計額<還付額」であった場合(S1214:<)、前記納税・充当部113は、前記還付額から支払合計額を減算してその差額を算出する(S1240)。この時、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして前記ユーザファイル130でレコードを検索し(S1241)、前記ユーザファイル130に格納されているレコード中で、納税番号欄341の値が前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄349に「1」を設定する(S1242)。
【0123】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1241で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、前記支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1243)、支払金額欄325に前記ステップS1213で算出した支払合計額を、支払区分欄324に「2」をそれぞれ設定する(S1244)。
【0124】
前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとしてユーザファイル130でレコードを検索し(S1245)、ユーザファイル130に格納されたレコード中で、納税番号欄341の値が前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの還付額欄348に前記ステップS1240で算出した差額を設定する(S1246)。
【0125】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1245で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、前記支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1247)、支払金額欄325に前記ステップS1213で算出した支払合計額、支払区分欄324に「3」をそれぞれ設定する(S1248)。
【0126】
前記支払情報データベース127の更新が完了すると、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして前記閲覧データベース125でレコードを検索し(S1249)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で、納税番号欄301の値が前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄309に「1」を設定する(S1250)。
【0127】
同様に、前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとして前記閲覧データベース125でレコードを検索し(S1251)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で、納税番号欄301の値が前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの還付額欄308に前記ステップS1240で算出した差額を設定する(S1252)。
【0128】
他方、前記ステップS1214での判定結果が、「支払合計額=還付額」であった場合(S1214:=)、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして前記ユーザファイル130でレコードを検索し(S1260)、ユーザファイルに格納されているレコード中で納税番号欄341の値が前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄349に「1」を設定する(S1261)。
【0129】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1260で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、前記支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1262)、支払金額欄325に前記ステップS1213で算出した支払合計額を、支払区分欄324に「2」をそれぞれ設定する(S1263)。
【0130】
前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとして前記ユーザファイル130でレコードを検索し(S1264)、ユーザファイル130に格納されたレコード中で、納税番号欄341の値が前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄349に「1」を設定する(S1265)。
【0131】
続いて、前記納税・充当部113は、前記ステップS1264で検出したレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343の各値を、前記支払情報データベース127の住基ID欄320、納税番号欄321、税目欄322、課税年月日欄323にそれぞれ設定し(S1266)、支払金額欄325に前記ステップS1213で算出した支払合計額を、支払区分欄324に「3」をそれぞれ設定する(S1267)。
【0132】
前記支払情報データベース127の更新が完了すると、前記納税・充当部113は、前記ステップS1212で受信した納税情報の納税番号をキーとして、前記閲覧データベース125でレコードを検索し(S1268)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で納税番号欄301の値が前記納税情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄309に「1」を設定する(S1269)。
【0133】
同様に、前記納税・充当部113は、前記ステップS1211で受信した還付情報の納税番号をキーとして閲覧データベース125でレコードを検索し(S1270)、閲覧データベース125に格納されたレコード中で納税番号欄301の値が前記還付情報の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの削除フラグ欄309に「1」を設定する(S1271)。
【0134】
−−−処理手順例19−−−
図37は、前記納税・充当部113における納付書発行依頼処理の詳細フロー図である。ここでは、上記の処理手順例9についての詳細説明を行う。この場合、前記の納税・充当部113は、図43に示す未済項目納税画面での「納付書発行」ボタンの押下情報、および未済データ(該当画面が含む納税番号、税目、未済額、延滞金のデータ)を、前記ユーザ端末400から受信したとする(S1300、S1301)。この時、前記納税・充当部113は、前記ユーザ端末400から受信した未済データの納税番号をキーとして、前記ユーザファイル130でレコードを検索し(S1302)、ユーザファイル130に格納されたレコード中で納税番号欄341の値が前記未済データ由来の納税番号と一致するレコードを特定し、このレコードの住基ID欄340、納税番号欄341、税目欄342、課税年月日欄343、未済額欄345、延滞金欄347の各値を、帳票発行データベース128の住基ID欄330、納税番号欄331、税目欄332、課税年月日欄333、未済額欄334、延滞金欄335にそれぞれ設定する(S1303)。前記帳票発行データベース128の格納データは、例えば、納付書発行依頼として定期的に閲覧サーバ100が前記税システム本体サーバ300へ転送するとしてもよい。前記税システム本体サーバ300では前記納付書発行依頼を受信して、例えば、前記納付書発行依頼のデータを所定の納付書や発送用封筒のフォーマット(記憶部301に保持)に設定して印刷データを生成する。この印刷データは、前記税システム本体サーバ300がプリンタなど納付書発行装置に印刷指示と共に送信し、納付書発行が実行される。
【0135】
本実施形態のオンライン納税システムは、以下の構成としてもよい。すなわち、前記オンライン納税システムは、コンピュータシステムとして現在日時を管理するクロック機能部を当然備えている。この場合、前記状況照会部は、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記クロック機能部から得た現在日時と、前記納税情報要求が示す課税予定の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データであり、現在日時以降に課税日が到来する税の情報を検索し、この検索結果を前記画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する、としてもよい。
【0136】
また、前記オンライン納税システムにおいて、前記ユーザ端末から未済納付税への還付金充当要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税および還付金の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税および還付金の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、還付金充当先たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末から受信し、前記納税者指定の未済納付税への還付金充当の依頼を前記本体サーバに送信する納税・充当部を備える、としてもよい。
【0137】
また、前記オンライン納税システムにおける前記納税・充当部は、前記ユーザ端末から納付書発行要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、納付書発行対象たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の納付書発行依頼を前記本体サーバへ転送する、としてもよい。
【0138】
また、前記オンライン納税システムにおいて、前記記憶部は、各納税者の税金決済用の金融機関口座の情報を格納したユーザ情報データベースを備えるとしてもよい。
【0139】
この場合、前記納税・充当部は、前記ユーザ端末から口座振替処理要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、前記本人認証に成功した納税者の識別情報をキーに前記ユーザ情報データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた金融機関口座の情報を検索し、前記各検索の結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、口座振替処理対象たる未済納付税の納税者による指定と口座振替指示とを前記ユーザ端末から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の口座振替処理依頼を前記本体サーバへ転送する、とすれば好適である。
【0140】
また、前記オンライン納税システムにおいて、前記記憶部は、延滞金利の利率データや金利計算のプログラムを格納しているとしてもよい。
【0141】
この時、前記オンライン納税システムは、前記ユーザ端末から未済納付税に関する延滞金額計算要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、現在日から前記延滞金額計算要求が示す支払予定日までの延滞期間と、前記記憶部の延滞金利の利率データと、前記未済納付税の情報が示す未済額とを前記金利計算プログラムに与えて、前記未済額を前記延滞期間だけ延滞した際の延滞金額を算定し、当該延滞金額の情報を、前記画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する、延滞金シミュレート部を備えるとすれば好適である。
【0142】
以上説明したように、本実施形態によれば、納税者本人の指示により税情報のオンライン照会が実現する。また、ユーザ端末上での簡単な操作により、納付書の再発行依頼や、延滞金を含んだ支払総額のシミュレート計算等を実施することができる。また、オンライン上での未済納付税の決済機能の一部として、従来は自治体内部で行われていた還付金の充当処理を納税者自ら行えるようになる。ひいては、納税サイクルに対する自治体および納税者双方の視点からの利便性、透明性が向上し、自治体における重要課題の一つである収税率改善に繋げることが可能となる。
【0143】
つまり、納税者による自己の納税情報の閲覧や充当による未済納付税の決済をネットワーク上で可能となる。
【0144】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0145】
10 オンライン納税システム
14、15 ネットワーク
100 閲覧サーバ
101、201、301、401 記憶部
102、202、302、402 プログラム
103、203、303、403 RAM
104、204、304、404 制御部(CPU)
105、205、305、405 入力部(キーボード、マウス等)
106、206、306、406 出力部(ディスプレイ、スピーカー等)
107、207、307 ネットワークインターフェイス部(NIC等)
110 データ取得部
111 ユーザ認証部
112 状況照会部
113 納税・充当部
114 延滞金シミュレート部
125 閲覧データベース
126 ユーザ情報データベース
127 支払情報データベース
128 帳票発行データベース
130 ユーザファイル(ワークファイル)
200 認証サーバ
210 ユーザ認証部
211 エラーメッセージ作成部
225 認証情報データベース
300 税務システム本体サーバ(本体サーバ)
325 本体DB群
326 閲覧DB(レプリカ)
327 支払情報DB(レプリカ)
328 帳票発行DB(レプリカ)
400 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続されたコンピュータシステムであり、
納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶した記憶部と、
前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納するデータ取得部と、
前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行するユーザ認証部と、
前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する状況照会部と、
を備えることを特徴とするオンライン納税システム。
【請求項2】
前記オンライン納税システムにおいて、
現在日時を管理するクロック機能部を備え、
前記状況照会部が、
前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記クロック機能部から得た現在日時と、前記納税情報要求が示す課税予定の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データであり、現在日時以降に課税日が到来する税の情報を検索し、この検索結果を前記画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のオンライン納税システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末から未済納付税への還付金充当要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税および還付金の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税および還付金の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、還付金充当先たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末から受信し、前記納税者指定の未済納付税への還付金充当の依頼を前記本体サーバに送信する納税・充当部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のオンライン納税システム。
【請求項4】
前記納税・充当部は、
前記ユーザ端末から納付書発行要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、納付書発行対象たる未済納付税の納税者による指定を前記ユーザ端末から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の納付書発行依頼を前記本体サーバへ転送する、ことを特徴とする請求項3に記載のオンライン納税システム。
【請求項5】
前記オンライン納税システムにおいて、
前記記憶部は、各納税者の税金決済用の金融機関口座の情報を格納したユーザ情報データベースを備え、
前記納税・充当部は、
前記ユーザ端末から口座振替処理要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、前記本人認証に成功した納税者の識別情報をキーに前記ユーザ情報データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた金融機関口座の情報を検索し、前記各検索の結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信し、口座振替処理対象たる未済納付税の納税者による指定と口座振替指示とを前記ユーザ端末から受信し、ここで受信した前記納税者に関する前記未済納付税の口座振替処理依頼を前記本体サーバへ転送する、ことを特徴とする請求項3または4に記載のオンライン納税システム。
【請求項6】
前記オンライン納税システムにおいて、
前記記憶部は、延滞金利の利率データや金利計算のプログラムを格納しており、
前記ユーザ端末から未済納付税に関する延滞金額計算要求を受信して、前記本人認証に成功した納税者の識別情報と前記未済納付税の要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税の情報を検索し、現在日から前記延滞金額計算要求が示す支払予定日までの延滞期間と、前記記憶部の延滞金利の利率データと、前記未済納付税の情報が示す未済額とを前記金利計算プログラムに与えて、前記未済額を前記延滞期間だけ延滞した際の延滞金額を算定し、当該延滞金額の情報を、前記画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する、延滞金シミュレート部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のオンライン納税システム。
【請求項7】
税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続され、納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶部に記憶したコンピュータが、
前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納する処理と、
前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行する処理と、
前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する処理と、
を実行することを特徴とするオンライン納税方法。
【請求項8】
税システムの本体サーバと納税者の利用するユーザ端末とに通信可能に接続され、納税者毎の認証用情報を格納した認証情報データベースを記憶部に記憶したコンピュータに、
前記本体サーバより送信されてくる、各納税者の未済納付税と還付金の情報とを含む納税者向け公開データを受信して、記憶部の閲覧データベースに格納する処理と、
前記ユーザ端末より納税情報要求を受信した際、認証情報の入力要求メッセージを前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末から返された認証情報を前記認証情報データベースで照合して本人認証を実行する処理と、
前記本人認証に成功した納税者の識別情報と、前記納税情報要求が示す未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの要求項目とをキーに、前記閲覧データベースにおいて前記識別情報が紐付けされた納税者向け公開データである前記未済納付税ないし還付金の少なくともいずれかの情報を検索し、この検索結果を画面データに埋め込んで前記ユーザ端末に送信する処理と、
を実行させることを特徴とするオンライン納税プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2010−282435(P2010−282435A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135442(P2009−135442)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】