説明

カメラモジュール

【課題】 より簡略な構造で遠方の撮影対象を照明して撮影を行うことが可能なカメラモジュールを提供すること。
【解決手段】 カメラモジュールA2は、撮像素子1と、撮像素子1に撮影対象の像を結ぶ結像用光学系31と、撮影対象に向けて光を照射する照明用光学系32と、照明用光学系32の光源となる光源手段2と、を備えており、結像用光学系31と照明用光学系32とがz方向に延びる光軸を有しており、z方向において、結像用光学系31の主点と、照明用光学系32の主点とが同一の位置にあり、z方向において撮像素子1の受光部位と、光源手段2の発光部位とが異なる位置に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光源を備えるカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
小型のカメラモジュールは、たとえば監視カメラとして広く用いられている。図17は、従来のカメラモジュールの一例を示している(たとえば、特許文献1)。同図に示されたカメラモジュールXは、ケース91に撮像素子(図示略)が内蔵されており、この撮像素子に撮影領域からの光を結像させるレンズ92を備えている。また、ケース91には、複数のLEDモジュール93が設けられている。各LEDモジュール93は、たとえば、LEDチップ(図示略)が透光ヘッドに内蔵された構成とされている。図示されたように、複数のLEDモジュール93は、それぞれの主出射方向がレンズ92の光軸とほぼ一致するように配置されている。このような構成によれば、カメラモジュールXによる撮影領域を複数のLEDモジュール93によって照らすことにより、画像の明度不足を補うことができる。
【0003】
より遠方にある撮影対象を撮影する際には、単純にLEDモジュール93を設置しただけでは撮影領域に十分に光が届かないことがある。このため、光源からの光を撮影領域に向かわせるための照明用光学系を設ける必要がある。最も単純な方法としては単一のレンズにより光源の光を収束させることが考えられる。
【0004】
しかしながら、LEDモジュールなどを光源とし、単純な構造の凸レンズを用いて撮影対象に光を収束させた場合、LEDモジュールの像が撮影領域内に結像されることが起こりえる。このようなことを避けるには、たとえば複数のレンズを組み合わせて撮影領域内に像が結ばれないようにする必要がある。その場合には照明用光学系が複雑な構成となる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−332288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、より簡略な構造で遠方の撮影対象を照明して撮影を行うことが可能なカメラモジュールを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供されるカメラモジュールは、 撮像素子と、上記撮像素子に撮影対象の像を結ぶ結像用光学系と、上記撮影対象に向けて光を照射する照明用光学系と、上記照明用光学系の光源となる光源手段と、を備えるカメラモジュールであって、上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一方向に延びる光軸を有しており、光軸方向において、上記結像用光学系の主点と、上記照明用光学系の主点とが同一の位置にあり、上記光軸方向において上記撮像素子の受光部位と、上記光源手段の発光部位とが異なる位置に配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記結像用光学系と上記照明用光学系が同一の光学部品を含んでいる。
【0009】
好ましくは、上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一のレンズにより構成されている。
【0010】
好ましくは、上記レンズは平凸レンズであり、上記光軸方向において上記撮像素子に近い側が平面となるように設置される。
【0011】
本発明のより好ましい実施の形態においては、上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一のレンズ群により構成されており、上記レンズ群は、上記光軸方向に沿って配列された複数のレンズからなる。
【0012】
好ましくは、上記複数のレンズのうち、上記光軸方向において上記撮像素子にもっとも近いレンズは平凸レンズであり、上記光軸方向において上記撮像素子に近い側が平面となるように設置される。
【0013】
より好ましくは、上記レンズ群は、上記光軸方向において移動するレンズを含んでいる。
【0014】
本発明の好ましい別の実施の形態においては、上記結像用光学系は、結像用レンズにより構成されており、上記照明用光学系は、上記結像用レンズと同一の焦点距離を有する照明用レンズにより構成されている。
【0015】
好ましくは、上記結像用レンズおよび上記照明用レンズは両凸レンズである。
【0016】
好ましくは、上記結像用レンズおよび上記照明用レンズを支持するレンズホルダを備えており、上記レンズホルダは、上記結像用レンズを支持するための規制部材を具備し、上記光軸方向において上記規制部材と同じ位置に上記照明用レンズを支持するための規制部材を具備している。
【0017】
本発明のより好ましい別の実施の形態においては、上記結像用光学系は、上記光軸方向に沿って配列された複数の結像用レンズからなる結像用レンズ群により構成されており、記照明用光学系は、上記光軸方向に沿って配列された複数の結像用レンズからなり、上記結像用レンズ群と同一の焦点距離を有する照明用レンズ群により構成されている。
【0018】
好ましくは、上記結像用レンズ群および上記照明用レンズ群を支持するレンズホルダを備えており、上記レンズホルダは、上記結像用レンズ群を支持するための規制部材を具備し、上記光軸方向において上記規制部材と同じ位置に上記照明用レンズ群を支持するための規制部材を具備している。
【0019】
好ましくは、上記結像用レンズ群は、上記光軸方向に沿って移動する可動結像用レンズを含んでおり、上記照明用レンズ群は、上記可動結像用レンズの移動にあわせて移動する可動照明用レンズを含んでいる。
【0020】
好ましい実施の形態においては、上記光源手段は複数のLEDモジュールにより構成されており、上記撮像素子を支持する撮像素子用基板と、上記複数のLEDモジュールを支持する複数の光源用基板とを備えている。
【0021】
好ましくは、上記複数の光源用基板は、上記撮像素子用基板を囲むように配置されている。
【0022】
好ましくは、上記撮像素子は上記光軸方向視矩形状であり、上記複数の光源用基板は上記光軸方向視長矩形状であり、上記各光源用基板はその長辺が上記撮像素子の各辺と平行となるように配置されている。
【0023】
好ましくは、上記照明用光学系は上記光軸方向視において上記複数の光源用基板と重なる位置に設置されている。
【0024】
好ましくは、上記発光部位は、上記受光部位よりも上記光軸方向において上記撮影対象に近い位置に配置されている。
【0025】
好ましくは、上記光源用基板と上記撮像素子用基板とは、その表面が上記光軸方向において同一の位置となるように設置されている。このようにすると、上記撮像素子と上記LEDモジュールとの光軸方向における長さの違いから、上記発光部位は光軸方向において上記受光部位よりも上記撮影対象に近い位置に配置されることになる。
【0026】
より好ましい実施の形態においては、上記撮像素子および上記光源手段を収容し、上記結像用光学系および上記照明用光学系を保持する筐体を備えており、上記結像用光学系から上記撮像素子へ向かう光が通過する領域と、上記光源手段から上記照明用光学系へ向かう光が通過する領域とを仕切る遮光壁が設けられている。
【0027】
好ましくは、上記遮光壁は上記光軸方向視において上記撮像素子を囲むように形成されている。
【0028】
好ましくは、上記筐体は、上記光軸方向において上記遮光壁よりも上記結像用光学系に近い位置であり、かつ、上記光軸方向視において上記光源手段と重ならない位置に支持板を備えており、上記支持板は、上記光軸方向視において上記撮像素子と重なる開口を備えている。
【0029】
好ましくは、上記筐体は、上記撮像素子および上記光源手段を収容する基板支持部と、上記結像用光学系および上記照明用光学系を保持する光学系支持部とを備えており、上記基板支持部は上記撮像素子を囲む第1の遮光壁を有しており、上記光学系支持部は、上記第1の遮光壁を囲む第2の遮光壁を有している。
【0030】
好ましくは、上記第1の遮光壁と上記第2の遮光壁とが重なって設けられている部分がある。
【0031】
好ましくは、上記光学系支持部と上記基板支持部とが上記光軸方向に沿って相対的に移動可能に構成されている。
【0032】
好ましい実施の形態においては、上記光源手段は赤外光を出射するものであり、上記光軸方向において上記結像用光学系と上記撮像素子との間には、可視光カットフィルタが設けられている。
【0033】
このような構成によれば、上記光軸方向において上記結像用光学系の主点と上記照明用光学系の主点とを一致させることにより、上記撮影対象の像を得られる状態とした場合に、上記光源手段からの光を上記撮影対象付近に収束させやすくなっている。このことは遠方の撮影対象を照明する上で有利に作用する。一方で、上記撮像素子の受光部位と上記光源手段の発光部位とが上記光軸方向において異なる位置に配置されることになる。このため、上記照明用光学系によって生じる光源手段の像の位置は、上記撮影対象からずれた位置となりやすく、好ましい実施の形態のように上記結像用光学系と上記照明用光学系とを単一のレンズで構成することも可能となっている。従って、本発明によれば、より簡略な構造で遠方の撮影対象を照明して撮影を行うことが可能なカメラモジュールを提供することが可能である。
【0034】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施形態に基づくカメラモジュールを示す斜視図である。
【図2】図1に示すカメラモジュールのレンズを省略した平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1に示すレンズの機能を説明するための図である。
【図5】図1に示すカメラモジュールの撮影対象および照明領域を説明するための図である。
【図6】本発明の第2実施形態に基づくカメラモジュールを示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に基づくカメラモジュールを示す斜視図である。
【図8】図7に示すカメラモジュールのレンズユニットを省略した平面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に基づくカメラモジュールを示す断面図である。
【図11】本発明の第5実施形態に基づくカメラモジュールのレンズを省略した平面図である。
【図12】図11に示すカメラモジュールの撮影対象および照明領域を説明するための図である。
【図13】本発明の第6実施形態に基づくカメラモジュールのレンズを省略した平面図である。
【図14】図13に示すカメラモジュールの撮影対象および照明領域を説明するための図である。
【図15】本発明の第7実施形態に基づくカメラモジュールを示す断面図である。
【図16】本発明の第8実施形態に基づくカメラモジュールを示す断面図である。
【図17】従来のカメラモジュールの一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0037】
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に基づくカメラモジュールを示している。本実施形態のカメラモジュールA1は、撮像素子1、撮像素子用基板11、光源手段2、光源用基板21、レンズ3、筐体4、可視光カットフィルタ5、および、ケーブル6を備えている。なお、図1においては、ケーブル6を省略している。図2においてはレンズ3および可視光カットフィルタ5を省略している。カメラモジュールA1は、夜間あるいは暗所において、たとえば20m程度離れた位置にある撮影対象Pを撮影するのに用いられるものである。また、以下の説明においてレンズ3の光軸方向をz方向とし、z方向と直交する方向をx,y方向とする。
【0038】
撮像素子1は、受けた光を画像データとして出力する光電変換機能を有しており、たとえばCCD素子あるいはCMOS素子であり、撮像素子用基板11に搭載されている。本実施形態における撮像素子1は、多数の微小素子をたとえば矩形面内に格子状に配列させた構造となっている。撮像素子1のz方向における厚みはたとえば1mmである。撮像素子1の受光部位はz方向における図3中上端部である。撮像素子用基板11は、たとえばガラスエポキシ樹脂からなるプリント配線基板である。この撮像素子用基板11のz方向下面にはケーブル6がコネクタを介して接続されている。
【0039】
光源手段2は、4枚の光源用基板21に4個ずつ搭載された16個のLEDモジュール20によって構成されている。図2に示すように各光源用基板21は、z方向視長矩形状であり、その長辺が撮像素子1の各辺と平行となるように、撮像素子1の四方に配置されている。各光源用基板21は、撮像素子用基板11と同様にたとえばガラスエポキシ樹脂からなるプリント配線基板である。各光源用基板21のz方向における位置は撮像素子用基板11と同じ位置となっている。各LEDモジュール20は、それぞれがLEDチップと透光ヘッドとを有している。LEDチップは、たとえばGaAsからなるn型半導体層、p型半導体層、およびこれらに挟まれた活性層を有しており、赤外領域の波長の光を出射可能とされている。透光ヘッドは、赤外線を透過可能な樹脂材料からなり、本実施形態においては、いわゆる砲弾型形状とされている。透光ヘッドは、LEDチップから発せられた赤外光を、指向性を高めつつ出射するためのものであり、本発明における発光部位を構成する。砲弾型とされた透光ヘッドの中心軸はz方向に沿っており、透光ヘッドを通して出射される赤外線は、z方向において最も輝度が高くなっている。各LEDモジュール20のz方向における高さはたとえば5mmであり、透光ヘッドの頂面のz方向における位置は、撮像素子1の受光部位よりも図3中上方に位置している。
【0040】
各光源用基板21に配置された4個のLEDモジュール20は、たとえば図5に示すように撮影対象Pを照明する。図5では、撮影対象Pを斜線で示し、各LEDモジュール20の照明領域を実線の円で示している。図5に示す例では、各光源用基板21に配置された4個のLEDモジュール20で分担して撮影対象Pを照明している。図2に示すように4枚の光源用基板21が撮像素子1を囲むように配置されているため、図5に示すように各LEDモジュール20の照明領域は4つの円が重なり合うようになる。
【0041】
レンズ3は、たとえば平凸レンズであり、平面側が撮像素子1の方を向くように筐体4に固定されている。レンズ3は直径50mmであり、z方向における最大厚みが12mmで最小厚みが3mm程度の大きさである。図4はレンズ3の機能を説明するためのものである。レンズ3の焦点距離を定める上での基準点となる主点Hは、レンズ3の内側、z方向における撮像素子1寄りの端部からの距離が6.72mmの位置にある。なお、主点Hはレンズ3のz方向における平面側から入った光と凸面側から入った光の双方に対して定義可能であるが、本実施形態では2箇所の主点がほぼ同一視できる位置にある場合を想定している。レンズ3の平面側の焦点F1と主点Hとの距離である焦点距離f1は、たとえば51mmである。レンズ3の凸面側の焦点F2と主点Hとの距離である焦点距離f2は、たとえば47.05mmである。
【0042】
撮影対象Pと主点Hとの距離を距離aとし、撮像素子1の受光部位と主点Hとの距離bとするとき、レンズの性質上、1/a+1/b=1/f1が成立する。一方で、各LEDモジュール20の発光部位と主点Hとの距離を距離cとし、レンズ3が作る各LEDモジュール20の像Gの位置と主点Hとの距離を距離dとするとき、1/c+1/d=1/f2が成立する。
【0043】
本実施形態におけるレンズ3は、本発明における結像用光学系と照明用光学系とを兼ねるものである。
【0044】
筐体4は、赤外光を通さない黒色樹脂製であり、撮像素子用基板11および各光源用基板21を支持する基板支持部4Aと、レンズ3を支持するレンズ支持部4Bとを備えている。基板支持部4Aは、円筒状に形成されており、内側に撮像素子用基板11を支持する支持枠41と、支持枠41を収容する収容部42と、遮光部材43と、遮光壁44と、台部45とを内蔵している。
【0045】
支持枠41は、ケーブル6を挿通させるようにz方向視中央が貫通するように形成されている。収容部42はケーブル6を外部へ出すためにz方向における図3中下方へ抜ける貫通孔を有している。この収容部42はz方向視において撮像素子用基板11および支持枠41よりも大きく、その外周縁が撮像素子用基板11のz方向における図3中上端と同程度の高さ位置となるように形成されている。遮光部材43は、LEDモジュール20からの光が直接撮像素子1に入るのを防ぐための部材であり、たとえば赤外線を通さないエポキシ樹脂からなる。遮光部材43は、z方向視において撮像素子1と重なる部分を除いて収容部42と重なるように形成されている。収容部42と遮光部材43との間には防水用のOリングが設置されている。遮光部材43は、x方向における外周縁に沿って設けられた外壁部431と、内方に設けられた内壁部432とを有している。さらにこの内壁部432の内側の部分で遮光壁44を支持している。遮光壁44は、たとえばz方向視矩形の枠状に形成されており、少なくともレンズ支持部4Bのz方向における図3中下端よりも上方まで達している。遮光壁44のz方向における図3中上端には可視光カットフィルタ5が設置されている。可視光カットフィルタ5は、赤外光を通す一方で可視光を通さないように構成されている。レンズ3から撮像素子1に向かう光に含まれる可視光はこの可視光カットフィルタ5により取り除かれる。このため、撮像素子1には主に赤外光が到達する。台部45は収容部42を囲むように形成されており、z方向に凹む凹部451内に各光源用基板21を収容している。
【0046】
レンズ支持部4Bは、たとえば円筒状に形成されており、z方向における下端部が基板支持部4Aの外周縁に支持されている。レンズ支持部4Bのz方向下端には、中央に矩形の開口を有する底板46が設けられている。図2に示すように、底板46にはz方向視において各LEDモジュール20と重なる位置に開口461が形成されている。底板46の内周縁からは遮光壁47がz方向に起立している。この遮光壁47は、遮光壁44を囲むように形成されている。さらに、底板46と平行となるように形成された支持板48が設けられている。支持板48は、遮光壁47のz方向における図3中上端に配置される中心板481と、この中心板481とレンズ支持部4Bの外周とを繋ぐ4枚の橋状部482とを備えている。中心板481は、図2に示すようにz方向視において撮像素子1と重なる開口483を備えており、絞りとして機能する。各橋状部482は、z方向視において開口部461を回避するように設けられている。レンズ3の平面部分は支持板48に接している。
【0047】
このような筐体4によれば、遮光壁44,47によって光源手段2からレンズ3に向かう光が通る空間と、レンズ3から撮像素子1に向かう光が通る空間とを分離しつつ確保することができる。
【0048】
本実施形態では、レンズ支持部4Bはレンズ3の主点Hと撮像素子用基板11の表面との距離eがたとえば52.14mmとなるように構成されている。このため、本実施形態においては、距離bは距離eから撮像素子1のz方向における厚みを引いた51.14mmとなり、距離cは距離eからLEDモジュール20のz方向における高さを引いた47.14mmとなる。上述したレンズの公式から、距離aは18.6mとなり、距離dは24.6mとなる。
【0049】
本実施形態のLEDモジュール20は、赤外線を出射可能に構成されている。これにより、カメラモジュールA1は、比較的暗所において周囲にいる者に眩しさをほとんど感じさせること無く撮影することが可能とされている。
【0050】
ケーブル6は、カメラモジュールA1への電源供給、撮影指示信号の受信、および撮影データ信号の送信などに用いられるものである。
【0051】
次に、カメラモジュールA1の作用について説明する。
【0052】
このようなカメラモジュールA1では、距離aと距離dとがずれるようになっているため、撮影対象Pに各LEDモジュール20の像Gが結ばれることがない。このため、撮像素子1で得られる画像にLEDモジュール20の像が写りこむことがない。一方で距離aと距離dとは極端には離れてはおらず、各LEDモジュール20からの光は撮影対象Pの近くに収束されている。このため、各LEDモジュール20の光が撮影対象Pに好ましく到達することになる。
【0053】
上述したようにLEDモジュール20から出射される赤外光はz方向に沿うものが最も輝度が高くなっている。このため、図5において実線の円で示す各LEDモジュール20の照明領域は、円の中心ほど明るく、径方向に徐々に明るさが減少する。図5によれば、各LEDモジュール20の照明領域は径方向において中心から遠い位置において互いに重なっている。従って、カメラモジュールA1はより均一な光で撮影対象Pを照明することが可能である。
【0054】
さらに、本実施形態では、単一のレンズ3により撮像素子1への結像と、撮影対象Pの照明とを行っており、極めて単純な構造となっている。このことは製造工程の簡略化およびコスト削減を図る上で有利に作用する。
【0055】
図6〜図16は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0056】
図6には、本発明の第2実施形態に基づくカメラモジュールを示している。本実施形態のカメラモジュールA2では、筐体4が基板支持部4Aおよびレンズ支持部4Bを収容する外側筐体4Cを備えており、レンズ支持部4Bをz方向に移動させることが可能な構成となっている。外側筐体4は、基板支持部4Aおよびレンズ支持部4Bと同様に赤外光を通さない黒色樹脂製である。カメラモジュールA2のその他の構成はカメラモジュールA1と同様となっている。
【0057】
本実施形態においては、レンズ支持部4Bを基板支持部4Aから最大限引き離した場合においても、遮光壁44と遮光壁47とが重なり合う部分が残っているように、遮光壁44のz方向長さを設定しておく。
【0058】
本実施形態では、レンズ支持部4Bをz方向に移動可能としたことで、距離eを変動させることができる。このとき、距離bおよび距離aも変化する。すなわち、カメラモジュールA2はより近くあるいはより遠くのものに焦点をあわせることが可能となっている。
【0059】
本構成によれば、距離aおよび距離bを変化させた場合には、距離cおよび距離dも変動し、各LEDモジュール20の像が結ばれる位置および好ましい照明領域が形成される位置も変化する。たとえば、距離eを短くした場合には距離aおよび距離dは共に長くなり、距離eを長くした場合には距離aおよび距離dは共に短くなる。すなわち、撮影対象Pのz方向における位置を変化させ、焦点が合うようにレンズ支持部4Bを動かした場合には、各LEDモジュール20の照明領域も追従して変化し、新たな位置にある撮影対象Pを好ましく照明することが可能となっている。
【0060】
図7〜図9には、本発明の第3実施形態に基づくカメラモジュールを示している。本実施形態のカメラモジュールA3は、レンズ3の代わりにレンズユニット30を備えており、その他の構成はカメラモジュールA1と同様である。
【0061】
レンズユニット30は、結像用レンズ31、4つの照明用レンズ32、および、レンズホルダ33を備えている。結像用レンズ31は、たとえば直径15mmの両凸レンズであり、z方向における最大厚みが3mm、最小厚みが1.9mmとなっている。結像用レンズ31の主点はz方向における中央に位置しており、焦点距離は48.1mmである。なお、結像用レンズ31の主点はz方向における図9中上方から入射する光と、下方から入射する光とに対して定義可能であるが、本実施形態では2箇所の主点が十分に近接しており、いずれもレンズの中央にあるとみなせるものとする。各照明用レンズ32は、結像用レンズ31と同じ形状で同じ焦点距離を有するものである。レンズホルダ33は、赤外光を通さない樹脂製であり、結像用レンズ31および各照明用レンズ32をz方向において同じ位置に保持している。図7に示すように、4つの照明用レンズ32は結像用レンズ31の四方に配置されている。
【0062】
図7に示すように、レンズユニット30は、その外径が筐体4の外径と一致する円柱状に形成されている。図9に示すように、レンズホルダ33のz方向図中下端部の外径は筐体4の内径と一致するように形成されており、レンズホルダ33は筐体4の図9中上端に嵌合されている。本実施形態では、レンズホルダ33の内径が変化する部分に段差34が形成されている。さらにレンズホルダ33は、段差34とz方向における同じ高さ位置に規制部材35を備えている。規制部材35は、z方向視において結像用レンズ31および各照明用レンズ32の外周縁と重なるように形成されている。段差34および規制部材35は結像用レンズ31および各照明用レンズ32のz方向における位置を規定している。
【0063】
本実施形態におけるレンズホルダ33は、撮像素子1の受光部位と結像用レンズ31の主点との距離が48.18mmとなるように構成されており、30m離れた位置にある撮影対象の像が撮像素子1に結ばれるようになっている。このとき、各LEDモジュール20の発光部位と各照明用レンズ32の主点との距離は48.15mmとなる。レンズの公式によれば、各LEDモジュール20の像は各照明用レンズ32の主点から46.322m離れた位置に結ばれることになる。このため、このため、撮像素子1で得られる画像にLEDモジュール20の像が写りこむことがない。
【0064】
本実施形態においても、結像用レンズ31および各照明用レンズ32が同じレンズホルダ33に保持されているため、レンズ支持部4Bをz方向に移動させた場合に結像用レンズ31および各照明用レンズ32は同時に移動する。このため、本構成を基礎としてカメラモジュールA2同様の機能を有するカメラモジュールを製作することも可能である。
【0065】
本実施形態によれば、結像用レンズ31と照明用レンズ32とが別々になっているため、LEDモジュール20を結像用レンズ31の光軸から遠い位置に配置しやすい構成となっている。このため、上述した実施形態よりも多くのLEDモジュール20を設置することも可能である。LEDモジュール20の数を増やした場合、より遠方の撮影対象を撮影可能なカメラモジュールを実現可能である。
【0066】
図10には、本発明の第4実施形態に基づくカメラモジュールを示している。本実施形態のカメラモジュールA4は、結像用レンズ31の外側に絞り板7が設置されており、これに伴い、支持板48が設けられておらず、遮光壁47がレンズホルダ33を支えている。カメラモジュールA4のその他の構成はカメラモジュールA3と同様である。
【0067】
絞り板7には、結像用レンズ31の光軸近傍を露出させる開口71が設けられている。絞り板7はレンズホルダ33によって保持されている。本実施形態はレンズ支持部4Bの簡略化を図るのに適している。
【0068】
図11および図12には、本発明の第5実施形態に基づくカメラモジュールを示している。図11においてはレンズ3および可視光カットフィルタ5を省略している。図11に示すように本実施形態のカメラモジュールA5では、光源用基板21の配置がカメラモジュールA1の場合と異なっており、LEDモジュール20からの光を妨げないように支持板48の形状も異なっている。カメラモジュールA5のその他の構成はカメラモジュールA1と同様となっている。
【0069】
本実施形態では、光源用基板21および支持板48が、カメラモジュールA1の状態から45°回転させた状態となっている。このような構成としても、図12に示すように、16個のLEDモジュール20からの光が撮影対象Pを好ましく照明する。
【0070】
図13および図14には本発明の第6実施形態に基づくカメラモジュールを示している。図13に示すカメラモジュールA6では、各光源用基板21にはLEDモジュール20が1個ずつ配置されており、その他の構成はカメラモジュールA1と同様となっている。
【0071】
図14には、カメラモジュールA6における4個のLEDモジュール20が撮影対象Pを照明する様子を示している。図14に示すように各LEDモジュール20からの光が撮影対象Pの全域を照明する。本実施形態は比較的小さな撮影対象Pを効率的に照明するのに適している。
【0072】
図15は本発明の第7実施形態に基づくカメラモジュールを示している。図15に示すカメラモジュールA7では、レンズ3のかわりにレンズ群3Aおよびレンズ用筐体36を備えており、その他の構成はカメラモジュールA1と同様である。
【0073】
図15に示すように、レンズ群3Aはレンズ用筐体36により保持されたレンズ3a,3c,3dおよび可動レンズ3bによって構成されている。レンズ用筐体36は、z方向に延びる円筒状に形成されている。レンズ3a,3c,3dおよび可動レンズ3bはz方向に沿って配列されている。レンズ3a,3c,3dはレンズ用筐体36に固定されており、可動レンズ3bはz方向に沿ってレンズ3aとレンズ3cとの間を移動可能となっている。可動レンズ3bをz方向に沿って移動させることでカメラモジュールA7にズーム機能を持たせることができる。
【0074】
可動レンズ3bを動かすと、撮像素子1が受光可能な範囲が変化し、撮影対象Pの大きさが変化する。このとき、各LEDモジュール20の照明領域も追従して変化する。このため、カメラモジュールA7でズーム機能を使用した際には自動的に各LEDモジュール20が照明する範囲も好ましく変化する。
【0075】
図15に示す例では、レンズ3a,3dは両面凸レンズであり、可動レンズ3bおよびレンズ3cは両面凹レンズである。このような構成は、レンズの球面により生じる収差を修正するのに適している。なお、図15に示したのは一例であり、レンズの種類および枚数は上記の例に限定されない。たとえば、z方向において撮像素子1に最も近い位置にあるレンズ3dをカメラモジュールA1におけるレンズ3のような平凸レンズとしてもよい。
【0076】
図16は本発明の第8実施形態に基づくカメラモジュールを示している。図15に示すカメラモジュールA8では、レンズユニット30のかわりにレンズユニット30Aを備えており、その他の構成はカメラモジュールA3と同様になっている。
【0077】
レンズユニット30Aは、結像用レンズ群31Aと、4組の照明用レンズ群32Aと、結像用レンズ群31Aおよび4組の照明用レンズ群32Aを保持するレンズホルダ37によって構成されている。
【0078】
結像用レンズ群31Aは、z方向に沿って配列された。結像用レンズ31a,31c,31dおよび可動結像用レンズ31bを備えている。各照明用レンズ群32Aは、照明レンズ32a,32c,32dおよび可動照明用レンズ32bを備えている。結像用レンズ31aおよび各照明用レンズ32aは、z方向における同一の位置に固定されている。結像用レンズ31aおよび各照明用レンズ32aはレンズホルダ37のz方向における図16中上端部に設置されている。結像用レンズ32cおよび各照明用レンズ32cは、z方向における同一の位置に固定されている。結像用レンズ32cおよび各照明用レンズ32cは、レンズホルダ37のz方向における図16中下方に設置されている。結像用レンズ32dおよび各照明用レンズ32dは、z方向における同一の位置に固定されている。結像用レンズ32dおよび各照明用レンズ32dは、レンズホルダ37のz方向における下端部、結像用レンズ32cおよび各照明用レンズ32cの下方に設置されている。
【0079】
レンズホルダ37は、z方向に移動可能な可動ホルダ38を備えている。可動ホルダ38は、z方向において結像用レンズ31aと結像用レンズ31cとの間を移動する。可動結像用レンズ31bおよび各可動照明用レンズ32bは可動ホルダ38に固定されている。可動結像用レンズ31bおよび各可動照明用レンズ32bのz方向における位置は同一となっている。可動ホルダ38をz方向に沿って移動させることでカメラモジュールA8にズーム機能を持たせることができる。
【0080】
本実施形態では各照明用レンズ32bは結像用レンズ31bと一体となって移動する。このため、カメラモジュールA8でズーム機能を使用した際には自動的に各LEDモジュール20が照明する範囲も好ましく変化する。
【0081】
図16に示す例では、結像用レンズ31a,31dおよび各照明用レンズ32a,32dは両面凸レンズであり、可動結像用レンズ31b、可動照明用レンズ32b、結像用レンズ31cおよび各照明用レンズ32cは両面凹レンズである。このような構成は、レンズの球面により生じる収差を修正するのに適している。なお、図16に示したのは一例であり、レンズの種類および枚数は上記の例に限定されない。
【0082】
本発明に係るカメラモジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るカメラモジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0083】
上述した実施形態では遮光壁44,48はz方向視矩形の枠状であるが、z方向視において撮像素子1を囲む形状であればよく、たとえば長矩形の枠状や円環状であっても構わない。
【符号の説明】
【0084】
A1〜A8 カメラモジュール
F1,F2 焦点
G 像
H 主点
L 光軸
P 撮影対象
1 撮像素子
11 撮像素子用基板
2 光源手段
20 LEDモジュール
21 光源用基板
3 レンズ
3A レンズ群
3a,3c,3d レンズ
3b 可動レンズ
30,30A レンズユニット
31 結像用レンズ
31A 結像用レンズ群
31a,31c,31d 結像用レンズ
31b 可動結像用レンズ
32 照明用レンズ
32A 照明用レンズ群
32a,32c,32d 照明用レンズ
32b 可動照明用レンズ
33 レンズホルダ
34 段差
35 規制部材
36 レンズ用筐体
37 レンズホルダ
38 可動ホルダ
4 筐体
4A 基板支持部
4B レンズ支持部
4C 外側筐体
41 支持枠
42 収容部
43 遮光部材
431 外壁部
432 内壁部
44 遮光壁
45 台部
451 凹部
46 底板
461 開口
47 遮光壁
48 支持板
481 中心板
482 橋状部
483 開口
5 可視光カットフィルタ
6 ケーブル
7 絞り板
71 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、
上記撮像素子に撮影対象の像を結ぶ結像用光学系と、
上記撮影対象に向けて光を照射する照明用光学系と、
上記照明用光学系の光源となる光源手段と、
を備えるカメラモジュールであって、
上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一方向に延びる光軸を有しており、
光軸方向において、上記結像用光学系の主点と、上記照明用光学系の主点とが同一の位置にあり、
上記光軸方向において上記撮像素子の受光部位と、上記光源手段の発光部位とが異なる位置に配置されていることを特徴とする、カメラモジュール。
【請求項2】
上記結像用光学系と上記照明用光学系が同一の光学部品を含んでいる、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一のレンズにより構成されている、請求項2に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
上記レンズは平凸レンズであり、上記光軸方向において上記撮像素子に近い側が平面となるように設置される、請求項3に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
上記結像用光学系と上記照明用光学系とが同一のレンズ群により構成されており、
上記レンズ群は、上記光軸方向に沿って配列された複数のレンズからなる、請求項2に記載のカメラモジュール。
【請求項6】
上記複数のレンズのうち、上記光軸方向において上記撮像素子にもっとも近いレンズは平凸レンズであり、上記光軸方向において上記撮像素子に近い側が平面となるように設置される、請求項5に記載のカメラモジュール。
【請求項7】
上記レンズ群は、上記光軸方向において移動するレンズを含んでいる、請求項5または6に記載のカメラモジュール。
【請求項8】
上記結像用光学系は、結像用レンズにより構成されており、
上記照明用光学系は、上記結像用レンズと同一の焦点距離を有する照明用レンズにより構成されている、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項9】
上記結像用レンズおよび上記照明用レンズは両凸レンズである、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項10】
上記結像用レンズおよび上記照明用レンズを支持するレンズホルダを備えており、
上記レンズホルダは、上記結像用レンズを支持するための規制部材を具備し、上記光軸方向において上記規制部材と同じ位置に上記照明用レンズを支持するための規制部材を具備している、請求項8に記載のカメラモジュール。
【請求項11】
上記結像用光学系は、上記光軸方向に沿って配列された複数の結像用レンズからなる結像用レンズ群により構成されており、
上記照明用光学系は、上記光軸方向に沿って配列された複数の結像用レンズからなり、上記結像用レンズ群と同一の焦点距離を有する照明用レンズ群により構成されている、請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項12】
上記結像用レンズ群および上記照明用レンズ群を支持するレンズホルダを備えており、
上記レンズホルダは、上記結像用レンズ群を支持するための規制部材を具備し、上記光軸方向において上記規制部材と同じ位置に上記照明用レンズ群を支持するための規制部材を具備している、請求項11に記載のカメラモジュール。
【請求項13】
上記結像用レンズ群は、上記光軸方向に沿って移動する可動結像用レンズを含んでおり、
上記照明用レンズ群は、上記可動結像用レンズの移動にあわせて移動する可動照明用レンズを含んでいる、請求項11または12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
上記光源手段は複数のLEDモジュールにより構成されており、
上記撮像素子を支持する撮像素子用基板と、上記複数のLEDモジュールを支持する複数の光源用基板とを備えている、請求項1ないし13のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項15】
上記複数の光源用基板は、上記撮像素子用基板を囲むように配置されている、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
上記撮像素子は上記光軸方向視矩形状であり、
上記複数の光源用基板は上記光軸方向視長矩形状であり、
上記各光源用基板はその長辺が上記撮像素子の各辺と平行となるように配置されている、請求項15に記載のカメラモジュール。
【請求項17】
上記照明用光学系は上記光軸方向視において上記複数の光源用基板と重なる位置に設置されている、請求項15または16に記載のカメラモジュール。
【請求項18】
上記発光部位は、上記受光部位よりも上記光軸方向において上記撮影対象に近い位置に配置されている、請求項1ないし17に記載のカメラモジュール。
【請求項19】
上記光源用基板と上記撮像素子用基板とは、その表面が上記光軸方向において同一の位置となるように設置されている、請求項14ないし17のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項20】
上記撮像素子および上記光源手段を収容し、上記結像用光学系および上記照明用光学系を保持する筐体を備えており、
上記結像用光学系から上記撮像素子へ向かう光が通過する領域と、上記光源手段から上記照明用光学系へ向かう光が通過する領域とを仕切る遮光壁が設けられている、請求項1ないし19のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項21】
上記遮光壁は上記光軸方向視において上記撮像素子を囲むように形成されている、請求項20に記載のカメラモジュール。
【請求項22】
上記筐体は、上記光軸方向において上記遮光壁よりも上記結像用光学系に近い位置であり、かつ、上記光軸方向視において上記光源手段と重ならない位置に支持板を備えており、
上記支持板は、上記光軸方向視において上記撮像素子と重なる開口を備えている、請求項20または21に記載のカメラモジュール。
【請求項23】
上記筐体は、上記撮像素子および上記光源手段を収容する基板支持部と、上記結像用光学系および上記照明用光学系を保持する光学系支持部とを備えており、
上記基板支持部は上記撮像素子を囲む第1の遮光壁を有しており、
上記光学系支持部は、上記第1の遮光壁を囲む第2の遮光壁を有している、請求項20ないし22のいずれかに記載のカメラモジュール。
【請求項24】
上記第1の遮光壁と上記第2の遮光壁とが重なって設けられている部分がある、請求項23に記載のカメラモジュール。
【請求項25】
上記光学系支持部と上記基板支持部とが上記光軸方向に沿って相対的に移動可能に構成されている、請求項24に記載のカメラモジュール。
【請求項26】
上記光源手段は赤外光を出射するものであり、
上記光軸方向において上記結像用光学系と上記撮像素子との間には、可視光カットフィルタが設けられている、請求項1ないし25のいずれかに記載のカメラモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−128128(P2012−128128A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278806(P2010−278806)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】