説明

カラオケシステム、カラオケ装置、リモコン端末

【課題】カラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信に通信障害が発生した際にその通信障害を解消する。
【解決手段】リモコン端末20は、通信経路1を用いてカラオケ装置10との通信を開始し、優先順位リストの優先順位1位に通信経路1を追加する。カラオケ装置10から通信経路を切り換えた旨の通知を受信した場合には、リモコン端末20側でもその通信経路に切換え、その通信経路を優先順位リスト1位に登録し、以下繰り下げる。通信障害が発生している場合において、直近の通信経路が通信経路1であるときには、通信経路を通信経路1に切り換えてシステムリセットをかけ、直近の通信経路が通信経路1以外であるときには、直近の通信経路に切り換え、その直近の通信経路を優先順位リスト1位に登録し、通信障害が起きた通信経路を優先順位リストから削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信に通信障害が発生した際にその通信障害を解消する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置と、カラオケ装置に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末とが、通信可能に接続されるカラオケシステムが知られている。
【0003】
この種のカラオケシステムにおいて、無線LANでの通信を行うための接続情報を赤外線通信を用いてリモコン端末からカラオケ装置へ送信し、カラオケ装置では接続情報を用いて設定内容を変更して、カラオケ装置の通信経路とリモコン端末の通信経路とを一致させてから、カラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信を開始する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−78759号公報(第8,9頁、図6,7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のようなカラオケシステムにおいては、次のような問題があった。すなわち、上述のようにカラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信が開始された後に通信障害が発生することがある。このような事態に対処するためには、カラオケ装置およびリモコン端末の双方に多種類の通信経路を予め搭載しておき、通信障害が発生した際には、通信障害が発生した通信経路から他の通信経路へ切り替えることで通信障害を解消することが望ましい。
【0006】
なお、カラオケ装置においては、初期状態では一種類の通信経路のみが搭載され、通信障害発生時などに他の種類の通信経路を追加搭載する場合が多い。なお、リモコン端末においては、同一のカラオケ装置との間で常に通信を行うとは限らないため、多種類の通信経路を予め搭載しておくことが一般的である。そして、他の種類の通信経路を追加搭載した場合には、カラオケ装置側の通信経路とリモコン端末側の通信経路とが相違するため、リモコン端末側の通信経路をカラオケ装置側の通信経路に応じて変更する必要がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、カラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信に通信障害が発生した際にその通信障害を解消する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係るカラオケシステムは、ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置とカラオケ装置に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末とを備え、カラオケ装置とリモコン端末とが通信可能に接続される。
【0009】
カラオケ装置は、リモコン端末との間で各種情報を送受信する装置側通信部と、装置側通信部を制御してリモコン端末との間で各種情報を送受信させる装置側通信制御部と、を備える。
【0010】
このうちの装置側通信部は、リモコン端末との間で各種情報を送受信するための通信経路が一種類以上予め搭載され、これら一種類以上の通信経路のうちの一つがリモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として初期設定され、さらに、異なる種類の通信経路を追加可能となっており、新たな通信経路が追加された場合にはその追加された通信経路がリモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定される。
【0011】
また、装置側通信制御部は、装置側通信部に新たな通信経路が追加されたか否かを判断し、装置側通信部に新たな通信経路が追加された場合には、その追加された通信経路を用いてリモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう装置側通信部を制御するとともに、新たな通信経路が追加された旨をリモコン端末に通知する。
【0012】
一方、リモコン端末は、端末側通信部と、リスト記憶部と、端末側通信制御部と、通信障害判断部と、リスト編集部と、を備える。
このうちの端末側通信部は、カラオケ装置の装置側通信部に予め搭載される通信経路を含む複数種類の通信経路が予め搭載され、これら複数種類の通信経路のうちの一つがカラオケ装置との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、設定される通信経路を用いてカラオケ装置との間で各種情報を送受信する。
【0013】
また、リスト記憶部は、優先順位リストを記憶する。優先順位リストは、端末側通信部がカラオケ装置との各種情報の送受信に用いる通信経路の優先順位を示し、初期状態では装置側通信部に初期設定される種類の通信経路が最も優先順位が高い通信経路として登録される。
【0014】
また、端末側通信制御部は、リスト記憶部が記憶する優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路を優先順位リストが編集される度に選択し、端末側通信部を制御して、その選択された通信経路を用いてリモコン端末との間で各種情報を送受信させる。
【0015】
また、通信障害判断部は、端末側通信部とカラオケ装置との間で各種情報を送受信する際に通信障害が発生しているか否かを判断する。
また、リスト編集部は、カラオケ装置からの新たな通信経路が追加された旨の通知を端末側通信部が受信した場合には、その新たに追加された通信経路をリスト記憶部が記憶する優先順位リストに最も優先順位が高い通信経路として登録する。また、リスト編集部は、通信障害が発生していると通信障害判断部によって判断された場合には、通信障害が発生している通信経路をリスト記憶部が記憶する優先順位リストの最も優先順位が高い通信経路から除外する。
【0016】
一例を挙げると、上述のように通信障害が発生していると通信障害判断部によって判断された場合には、リスト編集部が、リスト記憶部が記憶する優先順位リストに最も優先順位が高い通信経路として登録される、通信障害が発生している通信経路に代わり、通信障害が発生している通信経路の次に優先順位が高い通信経路を、最も優先順位が高い通信経路として登録するといった具合である(請求項2)。
【0017】
また、上述のように通信障害が発生していると通信障害判断部によって判断された場合には、リスト編集部が、通信障害が発生している通信経路をリスト記憶部が記憶する優先順位リストの最も優先順位が高い通信経路から削除するといった具合である(請求項3)。
【0018】
そして、端末側通信制御部は、リスト記憶部が記憶する優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路が更新された場合には、その旨を端末側通信部を制御して前記カラオケ装置に通知し、カラオケ装置の装置側通信制御部は、リモコン端末から通知された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御する。
【0019】
なお、リスト記憶部が記憶する優先順位リストに初期設定される通信経路が最も優先順位が高い通信経路として登録された場合には、リセット実行手段がシステムリセットを実行するようにするとよい(請求項4)。
【0020】
このように構成された本発明のカラオケシステムによれば、カラオケ装置とリモコン端末との間での無線LAN通信に通信障害が発生した際にその通信障害を解消することができる。
【0021】
なお、本発明は請求項1に係るカラオケシステムに用いられるカラオケ装置(請求項5)およびリモコン端末(請求項6)としても実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】カラオケネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は接続状態確立処理の説明図であり、(b)は優先順位リストを示す説明図である。
【図3】(a)はカラオケ装置10による接続状態確立処理を示すフローチャートであり、(b)はリモコン端末20による接続状態確立処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。なお、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
[1.カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1に示すように、カラオケシステムとしてのカラオケネットワークシステム1は、ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置10とカラオケ装置10に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末20とが、双方向通信としての無線LANおよび片方向通信としての赤外線通信によって通信可能に接続される。なお、図1ではカラオケ装置10およびリモコン端末20がそれぞれ一つずつ図示されている。
【0024】
ここで、双方向通信とは、カラオケ装置10とリモコン端末20との間で同一設定に基づいて相互に通信を行うための通信方法を云う。なお、LANは有線方式であっても無線方式であってもよい。また、片方向通信とは、双方向通信とは異なりリモコン端末20からカラオケ装置10に対する方向のみで通信を行うための通信方法を云う。
【0025】
そして、後述する接続状態確立処理(図3参照)を実行することによって、カラオケ装置10とリモコン端末20との間でデータの送受信を行う際に用いる通信経路を選択して、その選択された通信経路を用いた接続状態を確立するようになっている。
【0026】
なお、通信経路に個数制限はないが、本実施形態では、通信経路1が赤外線通信と無線LAN通信とを併用した通信経路であり、通信経路2が無線LAN通信のインフラストラクチャモードを用いた通信経路であり、通信経路3が無線LAN通信のアドホックモードを用いた通信経路となっている。なお、通信経路1については、リセット機能も備えている。
【0027】
なお、カラオケ装置10には、通信経路1のみが予め搭載されており、通信経路2〜Nについては追加搭載可能となっている。また、リモコン端末20には、多数の通信経路1〜Nが予め搭載されている。
【0028】
また、カラオケ装置10は、センター(ホストサーバ)30とインターネットを介して通信可能に接続されている。なお、センター30は、周知のコンピュータシステムからなり、インターネットを介した通信を制御する通信部31,各種情報を記憶するHDD32,サーバ全体を制御する制御部33などを備える。このセンター30は、カラオケ装置10に対してカラオケ楽曲を提供する機能を有する。
【0029】
[1.1.カラオケ装置10の構成の説明]
カラオケ装置10は、各種映像の表示を行う表示部11,装置全体を制御する制御部12,楽曲データの再生(カラオケ演奏)を行う楽曲再生部13,複数のキー・スイッチなどからなる操作部14,インターネットやLANを介した通信を制御するとともに赤外線信号を受信する通信部15,演奏楽曲の伴奏内容および歌詞を示す楽曲データ(カラオケ楽曲データ)などを記憶するHDD16などを備える。このカラオケ装置10は、カラオケ楽曲を再生する機能を有する。
【0030】
表示部11は図示しないTVなどを有し、歌詞テロップや背景画像を表示可能である。
楽曲再生部13は、図示しないマイクやMIDI再生部、アンプ、スピーカを含み、楽曲データをカラオケ演奏するとともにマイクから入力された歌唱音声を出力する。
【0031】
通信部15には、リモコン端末20との間で各種情報を送受信するための通信経路が予め搭載されている。なお、本実施形態では、通信部15には一種類の通信経路(通信経路1)が搭載され、リモコン端末20との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として初期設定されている。さらに、通信部15には、異なる種類の通信経路(通信経路2〜N)を追加可能となっており、新たな通信経路が追加された場合にはその追加された通信経路がリモコン端末20との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定される。
【0032】
制御部12はCPUやROM、RAMなどから構成される。この制御部12は、当該カラオケ装置10とリモコン端末20との間で双方向通信するときは、お互いを識別しつつ各種設定を規定するために、例えばIEEE802.11規格のESS−ID(Extended Service Set Identifier)を用いる。また、制御部12は、通信部15に新たな通信経路が追加されたか否かを判断し、通信部15に新たな通信経路が追加された場合には、その追加された通信経路を用いてリモコン端末20との間で各種情報の通信を行うよう通信部15を制御するとともに、新たな通信経路が追加された旨をリモコン端末20に通知する。
【0033】
なお、通信部15が装置側通信部に該当する。また、制御部12が装置側通信制御部に該当する。
[1.2.リモコン端末20の構成の説明]
リモコン端末20は、各種情報の表示を行う表示部21,装置全体を制御する制御部22,複数のキー・スイッチなどからなる操作部23,インターネットを介した通信を制御するとともに赤外線信号を送信する通信部24,各種情報を記憶する不揮発性メモリ25などを備え、情報表示機能およびユーザが入力操作する入力機能を有する。なお、不揮発性メモリ25には楽曲データベースなどが記録されている。
【0034】
通信部24は、カラオケ装置10の通信部15に予め搭載される通信経路(通信経路1)を含む複数種類の通信経路(通信経路1〜N)が予め搭載されている。これは、リモコン端末20においては、同一のカラオケ装置10との間で常に通信を行うとは限らないため、多種類の通信経路を予め搭載しておくことが望ましいからである。そして、通信部24では、これら複数種類の通信経路のうちの一つがカラオケ装置10との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、設定される通信経路を用いてカラオケ装置10との間で各種情報を送受信する。
【0035】
不揮発性メモリ25には、図2(b)に例示するような優先順位リストが記憶されている。この優先順位リストは、通信部24がカラオケ装置10との各種情報の送受信に用いる通信経路の優先順位を示し、初期状態ではカラオケ装置10の通信部15に初期設定される通信経路1が最も優先順位が高い通信経路として登録される。
【0036】
制御部22は、不揮発性メモリ25が記憶する優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路を優先順位リストが編集される度に選択し、通信部24を制御して、その選択された通信経路を用いてリモコン端末20との間で各種情報を送受信させる。なお、制御部22は優先順位リストを編集する機能も有する(後述)。
【0037】
また、制御部22は、通信部24とカラオケ装置10の通信部15との間で各種情報を送受信する際に通信障害が発生しているか否かを判断する機能を有する。
なお、通信部24が端末側通信部およびリセット実行手段に該当する。また、不揮発性メモリ25がリスト記憶部に該当する。また、制御部22が端末側通信制御部、通信障害判断部およびリスト編集部に該当する。
【0038】
[3.接続状態確立処理の説明]
次に、カラオケネットワークシステム1が実行する接続状態確立処理を、図2および図3を参照して説明する。なお、図2(a)は接続状態確立処理の説明図であり、図2(b)は優先順位リストを示す説明図である。
【0039】
この接続状態確立処理は、カラオケ装置10による接続状態確立処理(図3(a)参照)とリモコン端末20による接続状態確立処理(図3(b)参照)とからなる。以下、順に説明する。
【0040】
[3.1.カラオケ装置10による接続状態確立処理の説明]
まず、図3(b)に示すカラオケ装置10による接続状態確立処理を説明する。
本処理は、カラオケ装置10の電源がオンである場合に繰り返し実行される。
【0041】
最初のステップ110(S110)では、カラオケ装置10に新たな通信経路が追加されたか否かを判断する。
新たな通信経路が追加されていないと判断された場合には(S110:NO)、新たな通信経路が追加されたと判断されるまで本ステップを繰り返し実行して待機する。
【0042】
一方、新たな通信経路が追加されたと判断された場合には(S110:YES)、S120に移行する。
S120では、新たな通信経路に切り換える。
【0043】
続くS130では、新たな通信経路に切り換えた旨の通知(通信経路切換通知)をリモコン端末20に通知する。
そして、本処理を終了する。
【0044】
[3.2.リモコン端末20による接続状態確立処理の説明]
次に、図3(b)に示すリモコン端末20による接続状態確立処理を説明する。
本処理は、リモコン端末20の電源がオンである場合に繰り返し実行される。
【0045】
最初のステップ205(S205)では、通信経路1を用いてカラオケ装置10との通信を開始する。
続くS210では、優先順位リストの優先順位1位に通信経路1を追加する。なお、この段階では、カラオケ装置10に搭載されている通信経路が通信経路1のみであり、Nの値は数値「1」となっている。
【0046】
続くS215では、カラオケ装置10から通信経路に切り換えた旨の通知(通信経路切換通知)を受信したか否かを判断する。
通信経路切換通知を受信していないと判断された場合には(S215:NO)、カラオケ装置10において新たな通信経路が追加されて通信経路が変更された事実はないと判断し、そのままS225に移行する。
【0047】
一方、通信経路切換通知を受信したと判断された場合には(S215:NO)、カラオケ装置10において新たな通信経路が追加されて通信経路が変更された事実があると判断し、S220に移行する。
【0048】
S220では、カラオケ装置10に追加された通信経路に切換えるとともに、その新たな通信経路(ここでは通信経路2)を優先順位リスト1位に登録して、他に登録される通信経路の優先順位を繰り下げる。そして、S225に移行する。
【0049】
S225では、カラオケ装置10とリモコン端末20との間の通信に通信障害が発生したか否かを判断する。
通信障害が発生していないと判断された場合には(S225:NO)、優先順位が1位である通信経路を用いてカラオケ装置10とリモコン端末20との間の通信を続行して問題ないと判断し、後述するS255に移行する。
【0050】
一方、通信障害が発生していると判断された場合には(S225:YES)、優先順位が1位である通信経路を用いてカラオケ装置10とリモコン端末20との間の通信を続行することに問題があると判断し、S230に移行する。
【0051】
S230では、直近の通信経路(つまり、優先順位2位の通信経路)が通信経路1以外であるか否かを判断する。
直近の通信経路が通信経路1以外ではない(つまり、通信経路1)と判断された場合には(S230:NO)、システムリセットをかけて通信障害を解消するため、S235に移行する。
【0052】
S235では、通信経路を通信経路1に切り換えてリセットをかける。
続くS240では、通信障害が起きた通信経路を優先順位リスト1位から削除して、他に登録される通信経路の優先順位を繰り上げる。そして、カラオケ装置10からの通信経路切換通知を受信したか否かを判断するため、S215に戻る。
【0053】
一方、直近の通信経路が通信経路1以外であると判断された場合には(S230:YES)、リセットをかけずに、他の通信経路に切り換えて通信障害を解消するため、S245に移行する。
【0054】
S245では、直近の通信経路(つまり、優先順位2位の通信経路)に切り換えるとともに、その直近の通信経路を優先順位リスト1位に登録する。なお、通信障害が起きた通信経路を優先順位リストから削除する(S250)。そして、S255に移行する。
【0055】
S255では、リモコン端末20の電源がオフであるか否かを判断する。
リモコン端末20の電源がオフではなくオンであると判断された場合には(S255:NO)、カラオケ装置10からの通信経路切換通知を受信したか否かを判断するため、S215に戻る。
【0056】
一方、リモコン端末20の電源がオフであると判断された場合には(S255:YES)、本処理を終了する。
[4.実施形態の効果]
このように本実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、カラオケ装置10とリモコン端末20との間での無線LAN通信に通信障害が発生した際にその通信障害を解消することができる。
【符号の説明】
【0057】
1…カラオケネットワークシステム、10…カラオケ装置、11…表示部、12…制御部、13…楽曲再生部、14…操作部、15…通信部、16…HDD、20…リモコン端末、21…表示部、22…制御部、23…操作部、24…通信部、25…不揮発性メモリ、30…センター、31…通信部、32…HDD、33…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置と前記カラオケ装置に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末とを備え、前記カラオケ装置と前記リモコン端末とが通信可能に接続されるカラオケシステムであって、
前記カラオケ装置は、
前記リモコン端末との間で各種情報を送受信する装置側通信部と、
前記装置側通信部を制御して前記リモコン端末との間で各種情報を送受信させる装置側通信制御部と、を備え、
前記装置側通信部は、前記リモコン端末との間で各種情報を送受信するための通信経路が一種類以上予め搭載され、これら一種類以上の通信経路のうちの一つが前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として初期設定され、さらに、異なる種類の通信経路を追加可能となっており、新たな通信経路が追加された場合にはその追加された通信経路が前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、
前記装置側通信制御部は、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加されたか否かを判断し、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加された場合には、その追加された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御するとともに、新たな通信経路が追加された旨を前記リモコン端末に通知し、
一方、前記リモコン端末は、
前記カラオケ装置の前記装置側通信部に予め搭載される通信経路を含む複数種類の通信経路が予め搭載され、これら複数種類の通信経路のうちの一つが前記カラオケ装置との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、設定される通信経路を用いて前記カラオケ装置との間で各種情報を送受信する端末側通信部と、
前記端末側通信部が前記カラオケ装置との各種情報の送受信に用いる通信経路の優先順位を示し、初期状態では前記装置側通信部に初期設定される種類の通信経路が最も優先順位が高い通信経路として登録される優先順位リストを記憶するリスト記憶部と、
前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路を前記優先順位リストが編集される度に選択し、前記端末側通信部を制御して、その選択された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報を送受信させる端末側通信制御部と、
前記端末側通信部と前記カラオケ装置との間で各種情報を送受信する際に通信障害が発生しているか否かを判断する通信障害判断部と、
前記カラオケ装置からの新たな通信経路が追加された旨の通知を前記端末側通信部が受信した場合には、その新たに追加された通信経路を前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに最も優先順位が高い通信経路として登録するとともに、前記通信障害が発生していると前記通信障害判断部によって判断された場合には、前記通信障害が発生している通信経路を前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストの最も優先順位が高い通信経路から除外するリスト編集部と、を備え、
前記端末側通信制御部は、前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路が更新された場合には、その旨を前記端末側通信部を制御して前記カラオケ装置に通知し、
前記カラオケ装置の前記装置側通信制御部は、前記リモコン端末から通知された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御すること
を特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケシステムにおいて、
前記リスト編集部は、前記通信障害が発生していると前記通信障害判断部によって判断された場合には、前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに最も優先順位が高い通信経路として登録される、前記通信障害が発生している通信経路に代わり、前記通信障害が発生している通信経路の次に優先順位が高い通信経路を、最も優先順位が高い通信経路として登録することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2の何れか1項に記載のカラオケシステムにおいて、
前記リスト編集部は、前記通信障害が発生していると前記通信障害判断部によって判断された場合には、前記通信障害が発生している通信経路を前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストの最も優先順位が高い通信経路から削除することを特徴とするカラオケシステム。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のカラオケシステムにおいて、
前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに初期設定される通信経路が最も優先順位が高い通信経路として登録された場合に、システムリセットを実行するリセット実行手段を備えることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項5】
ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置と前記カラオケ装置に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末とを備え、前記カラオケ装置と前記リモコン端末とが通信可能に接続されるカラオケシステムに用いられる前記カラオケ装置であって、
前記リモコン端末との間で各種情報を送受信する装置側通信部と、
前記装置側通信部を制御して前記リモコン端末との間で各種情報を送受信させる装置側通信制御部と、を備え、
前記装置側通信部は、前記リモコン端末との間で各種情報を送受信するための通信経路が一種類以上予め搭載され、これら一種類以上の通信経路のうちの一つが前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として初期設定され、さらに、異なる種類の通信経路を追加可能となっており、新たな通信経路が追加された場合にはその追加された通信経路が前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、
前記装置側通信制御部は、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加されたか否かを判断し、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加された場合には、その追加された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御するとともに、新たな通信経路が追加された旨を前記リモコン端末に通知し、
また、前記装置側通信制御部は、前記リモコン端末から通知された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御すること
を特徴とするカラオケ装置。
【請求項6】
ユーザからの要求を受けて予約した楽曲を順次演奏するカラオケ装置と前記カラオケ装置に対する楽曲の予約をリクエストするための操作を実施可能なリモコン端末とを備え、前記カラオケ装置と前記リモコン端末とが通信可能に接続され、前記カラオケ装置が、前記リモコン端末との間で各種情報を送受信する装置側通信部と、前記装置側通信部を制御して前記リモコン端末との間で各種情報を送受信させる装置側通信制御部と、を備え、前記装置側通信部は、前記リモコン端末との間で各種情報を送受信するための通信経路が一種類以上予め搭載され、これら一種類以上の通信経路のうちの一つが前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として初期設定され、さらに、異なる種類の通信経路を追加可能となっており、新たな通信経路が追加された場合にはその追加された通信経路が前記リモコン端末との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、前記装置側通信制御部は、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加されたか否かを判断し、前記装置側通信部に新たな通信経路が追加された場合には、その追加された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報の通信を行うよう前記装置側通信部を制御するとともに、新たな通信経路が追加された旨を前記リモコン端末に通知するカラオケシステムに用いられる前記リモコン端末であって、
前記カラオケ装置の前記装置側通信部に予め搭載される通信経路を含む複数種類の通信経路が予め搭載され、これら複数種類の通信経路のうちの一つが前記カラオケ装置との間での各種情報の送受信に用いられる通信経路として設定され、設定される通信経路を用いて前記カラオケ装置との間で各種情報を送受信する端末側通信部と、
前記端末側通信部が前記カラオケ装置との各種情報の送受信に用いる通信経路の優先順位を示し、初期状態では前記装置側通信部に初期設定される種類の通信経路が最も優先順位が高い通信経路として登録される優先順位リストを記憶するリスト記憶部と、
前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路を前記優先順位リストが編集される度に選択し、前記端末側通信部を制御して、その選択された通信経路を用いて前記リモコン端末との間で各種情報を送受信させる端末側通信制御部と、
前記端末側通信部と前記カラオケ装置との間で各種情報を送受信する際に通信障害が発生しているか否かを判断する通信障害判断部と、
前記カラオケ装置からの新たな通信経路が追加された旨の通知を前記端末側通信部が受信した場合には、その新たに追加された通信経路を前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに最も優先順位が高い通信経路として登録するとともに、前記通信障害が発生していると前記通信障害判断部によって判断された場合には、前記通信障害が発生している通信経路を前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストの最も優先順位が高い通信経路から除外するリスト編集部と、を備え、
前記端末側通信制御部は、前記リスト記憶部が記憶する前記優先順位リストに登録される通信経路のうち最も優先順位が高い通信経路が更新された場合には、その旨を前記端末側通信部を制御して前記カラオケ装置に通知すること
を特徴とするリモコン端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−47889(P2012−47889A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188504(P2010−188504)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】