説明

カラオケ装置及びカラオケシステム

【課題】 カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置及びカラオケシステムを提供する。
【解決手段】 演奏曲の出力に伴ってマイクロフォン40から入力される音声に応じて演奏の内容を評価する演奏評価手段100と、映像表示装置30の画面を予め複数の表示区画に分割する画面分割手段102と、前記演奏評価手段100の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配する表示区画分配手段102とを、有することから、カラオケ演奏とゲームとを並行的に楽しむことができ、前記映像表示装置30の画面における表示区画を演奏評価に応じて占有してゆくという視覚的に楽しいゲームを実行できる。すなわち、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置16を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置及びそのカラオケ装置を用いたカラオケシステムに関し、特に、演奏評価に基づく新たなゲーム機能に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
ところで、近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、マイクロフォンから入力される音声情報に基づいて歌唱力等を評価(採点)する演奏評価機能を備えたものがある。また、その機能により得られた演奏評価に基づいて娯楽的なゲームを実行するゲーム機能を備えたカラオケ装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載された歌唱力採点装置がそれである。
【0004】
【特許文献1】特開平6−161349号公報
【0005】
しかし、前記従来の技術は、カラオケ演奏の採点結果に基づいてビンゴゲームを実行するという単純なものであることに加え、カラオケ演奏とゲームとを並行的には楽しむことができず、勢いそれらが乖離してしまうためにために実用的な魅力に欠け、ほとんど利用されていないのが現状である。このため、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置及びカラオケシステムの開発が求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置及びカラオケシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、その演奏曲の歌詞文字映像を映像表示装置の画面に表示させるカラオケ装置であって、前記演奏曲の出力に伴って音声入力装置から入力される音声に応じて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、前記映像表示装置の画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することを特徴とするものである。
【0008】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、上記第1発明のカラオケ装置を複数備え、それらカラオケ装置が相互に通信可能に接続されたカラオケシステムであって、前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置の画面を前記複数のカラオケ装置に共通する複数の表示区画に予め分割し、各カラオケ装置及び単位ユーザを一対一に対応させて前記ゲームを実行することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このように、前記第1発明によれば、前記演奏曲の出力に伴って音声入力装置から入力される音声に応じて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、前記映像表示装置の画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するゲーム実行手段とを、有することから、カラオケ演奏とゲームとを並行的に楽しむことができ、前記映像表示装置の画面における表示区画を演奏評価に応じて占有してゆくという視覚的に楽しいゲームを実行できる。すなわち、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置を提供することができる。
【0010】
ここで、前記第1発明において、好適には、前記ゲームは、複数の単位ユーザを主体として行われるものであり、前記ゲーム実行手段は、それら単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる表徴により識別可能に表示させるものである。このようにすれば、前記映像表示装置の画面における表示区画を演奏評価に応じて複数の単位ユーザにより奪い合うという娯楽性の高いゲームを実現できることに加え、各単位ユーザの占有区画を視覚的に認識させられるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる色により識別可能に表示させるものである。このようにすれば、各単位ユーザの占有区画を実用的な態様で視覚的に認識させられるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記演奏に際してその演奏を行う単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画にのみ前記歌詞文字映像を表示させるものである。このようにすれば、前記ゲームの中途結果を視覚的に分かり易い形でカラオケ演奏に反映させることで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段の評価結果が所定の閾値以上である場合には、前記複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するものである。このようにすれば、前記演奏評価手段の評価結果を実用的な態様で前記ゲームに反映させられるという利点がある。
【0014】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段の評価結果に応じて前記複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに選択させ、その選択された表示区画をその単位ユーザに分配するものである。このようにすれば、前記表示区画の分配にユーザの希望を反映させることで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0015】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置の画面を予め碁盤目状に分割して前記複数の表示区画とするものであり、それら個々の碁盤目状の表示区画を前記単位ユーザへの分配単位とするものである。このようにすれば、実用的な態様で分割された複数の表示区画に基づいて前記ゲームを実行できるという利点がある。
【0016】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、所定の単位ユーザに分配された表示区画によりその単位ユーザに分配されていない表示区画が挟まれた場合、その挟まれた表示区画をその単位ユーザに分配するものである。このようにすれば、前記表示区画の分配にオセロ(登録商標)ゲームの要素を付加することで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0017】
また、好適には、前記カラオケ装置を遠隔操作するために、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置を有し、前記ゲーム実行手段は、そのタッチパネルディスプレイの画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものである。このようにすれば、前記電子早見本装置に備えられたタッチパネルディスプレイの画面を用いてゲームを実現でき、前記映像表示装置の画面には別の映像を表示させるといったように、ゲームの楽しみ方の幅を広げることができるという利点がある。
【0018】
また、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置及びタッチパネルディスプレイの画面を共通する複数の表示区画に予め分割し、それら映像表示装置及びタッチパネルディスプレイの画面をそれぞれ個別の単位ユーザに対応付け、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものである。このようにすれば、前記映像表示装置の画面は歌唱中の単位ユーザに対応する表示を行い、前記電子早見本装置のタッチパネルディスプレイの画面は演奏待ちの単位ユーザに対応する表示を行うといったように、ゲームの楽しみ方の幅を広げることができるという利点がある。
【0019】
また、前記第2発明によれば、前記第1発明のカラオケ装置を複数備え、それらカラオケ装置が相互に通信可能に接続されたカラオケシステムであって、前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置の画面を前記複数のカラオケ装置に共通する複数の表示区画に予め分割し、各カラオケ装置及び単位ユーザを一対一に対応させて前記ゲームを実行するものであることから、カラオケ演奏とゲームとを並行的に楽しむことができ、前記映像表示装置の画面における表示区画を演奏評価に応じて占有してゆくという視覚的に楽しいゲームを実行できる。すなわち、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケシステムを提供することができる。
【0020】
ここで、前記第2発明において、好適には、前記ゲーム実行手段は、前記ゲームに参加する全ての単位ユーザに同期して演奏を行わせ、前記演奏評価手段による評価結果を比較して所定位以上の単位ユーザに上位から順に前記複数の表示区画の何れかを選択させ、その選択された表示区画をその単位ユーザに分配するものである。このようにすれば、例えばカラオケボックス等において各部屋毎の利用者を単位ユーザとして部屋対抗の歌合戦ゲームを実行することができ、娯楽性の高い新たなカラオケ演奏の遊びを提供できるという利点がある。
【0021】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、上記カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)本第1発明の一実施例であるカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置16aは、公衆電話回線等による通信回線18を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置20に接続されており、そのセンタ装置20と上記カラオケ装置16aの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置20は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介してマスターコマンダであるカラオケ装置16aに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16aからの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各カラオケ装置16毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0023】
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-Ray Tube)等の映像表示装置30と、映像情報デコーダ32と、ビデオミキサ34と、アンプミキサ36と、スピーカ38と、マイクロフォン40と、操作パネル42と、中央演算処理装置であるCPU44と、ROM46と、RAM48と、記憶装置であるハードディスク50と、モデム52と、LANポート54と、CRTコントローラ56と、上記操作パネル42等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス58と、音源であるシンセサイザ60と、上記マイクロフォン40に接続されたA/Dコンバータ62と、上記電子早見本装置22やリモコン装置66等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部64とを、備えて構成されている。
【0024】
上記CPU44は、上記RAM48の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM46に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記リモコン装置66や電子早見本装置22等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM48に設けられた予約曲リストに登録したり、その予約曲リストの演奏順に従って上記ハードディスク50のカラオケデータベース51から選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出して上記RAM48に記憶したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM48から上記シンセサイザ60へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記CRTコントローラ56へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記CRTコントローラ56へ送ったり、上記映像情報デコーダ32を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記センタ装置20との間の情報通信制御、及び前記LAN24を介した他のカラオケ装置16との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述する演奏評価制御及びゲーム実行制御を行う。
【0025】
前記操作パネル42は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル42の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置66が備えられており、前記リモコン受信部64は、そのリモコン装置66から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU44へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部64を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例において、これら電子早見本装置22やリモコン装置66等の入力装置は、前記カラオケ装置16に備えられた構成の一部と考える。
【0026】
前記映像情報デコーダ32は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク50に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ32により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記CRTコントローラ56は、前記CPU44において生成された歌詞文字映像をはじめとする文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ34は、前記CPU44において生成され且つ前記CRTコントローラ56から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ32により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。また、前記CRTコントローラ56は、後述するゲーム実行制御において前記映像表示装置30の画面を複数の表示区画に分割したり、それら表示区画を色分けしたり、所定の表示区画について上記歌詞文字映像を非表示とする等、前記映像表示装置30による映像表示の制御を行う映像表示制御装置として機能する。
【0027】
前記シンセサイザ60は、前記ハードディスク50から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ60により生成(再生)された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ36へ送られる。そのアンプミキサ36では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ38から出力される。
【0028】
前記モデム52は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU44から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU44に供給する処理を行う。なお、このモデム52は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aには必要とされるが、前記センタ装置20との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
【0029】
前記LANポート54は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26により受け付けられる前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の処理を実行させるための指令を送信したり、後述するゲーム実行制御において複数のカラオケ装置16間でゲームに関する情報を共有したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と他のカラオケ装置16や電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【0030】
前記A/Dコンバータ62は、前記マイクロフォン40から入力される音声をディジタル信号に変換して前記CPU44に供給するアナログ/ディジタル変換器である。このA/Dコンバータ62によりディジタル信号に変換された音声情報或いはその要素は、所定の処理を経て前記RAM48等に記憶され、随時読み出されて後述する演奏評価制御において用いられる。
【0031】
前記ハードディスク50には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース51をはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aは、前記モデム52を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、或いは所定の背景映像や曲間情報が出力可能とされるように、随時新たなカラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等が前記センタ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク50のカラオケデータベース51等に記憶される。また、そのようにして前記センタ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク50に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース51等の内容が等価なものとされる。このカラオケデータベース51に記憶されるカラオケ情報は、各カラオケ演奏曲毎の曲名及び歌手名等を含むタイトル情報、演奏情報、歌詞情報、及び背景映像を指定するための背景映像指定情報等を含むものであり、インデックスとしてそれぞれ固有の選曲番号を有している。また、このカラオケ情報に含まれる演奏情報は、好適には、前記シンセサイザ60により再生が可能なMIDI形式のデータである。
【0032】
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ70を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル68を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル68に取り付けられた状態又はそのクレイドル68から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル68及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル68から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。
【0033】
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ70に所定の映像を表示させる表示装置72と、その表示装置72による表示を制御する表示制御部74と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ70への接触により入力を行うタッチパネル76と、そのタッチパネル76による入力を制御する入力制御部78と、中央演算処理装置であるCPU80と、ROM82と、RAM84と、フラッシュROM等の記憶部86と、インターフェイス88と、リモコン送信部90と、無線LAN通信部92と、コネクタ94とを、備えて構成されている。上記クレイドル68には、前記電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ96が設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル68に載置されて上記コネクタ94及び96が接触させられることで、上記インターフェイス88を介して前記クレイドル68乃至はLAN24に接続されるようになっている。
【0034】
上記CPU80は、上記RAM84の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM82に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部86から選曲案内情報を読み出し、上記表示装置72を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ70に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ70に表示された案内映像に従って上記タッチパネル76による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号(選曲予約信号)を上記無線LAN通信部92等を介して前記カラオケ装置16に送信する等の基本的な制御に加えて、後述するゲーム実行制御におけるエントリー入力制御等を行う。
【0035】
図5は、前記カラオケ装置16のCPU44に備えられたゲーム実行制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。このゲーム実行制御は、好適には、複数の利用者を主体として行われるものであり、それら複数の利用者が交互にカラオケ演奏を行い、そのカラオケ演奏の歌唱評価の結果に応じてオセロ(登録商標)ゲームの形式で前記映像表示装置30の画面における表示区画を占有していくゲーム(カラオセロ)を実行する。斯かるゲームに参加する個々の利用者を以下の説明において単位ユーザと称する。この単位ユーザとは、上記ゲームにおける参加単位としての利用者という意味であり、例えば2人以上の利用者が1人の参加者としてゲームに参加する場合には、その2人以上の利用者が1つの纏まりとして単位ユーザに該当する。
【0036】
上記ゲームは、好適には、前記電子早見本装置22等を入力装置としてエントリー入力(ゲーム開始入力)が行われることにより開始される。図6及び図7は、上記ゲーム実行制御の開始に際して前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70に表示されるエントリー入力画面を例示する図である。例えば、前記電子早見本装置22のメニュー画面等において上記ゲームを開始するためのボタンが押された場合、図6に示すように、上記ゲームに参加する単位ユーザの数(カラオセロ参加者人数)を入力するための画面が表示される。この画面に従って単位ユーザの数が入力されると、図7に示すように、単位ユーザの名前及び色を入力するための画面が各単位ユーザに対応して順次表示される。本実施例のゲーム(カラオセロ)においては、このようにして入力された単位ユーザの名前がその単位ユーザの識別記号として用いられると共に、選択された色が後述する表示区画の分配に関してその単位ユーザの占有区画を識別可能に示すための表徴として用いられる。なお、図6及び図7に示すような画面が前記映像表示装置30に表示され、前記リモコン装置66等により単位ユーザの人数、名前、色等の入力が行われるものであってもよい。
【0037】
演奏評価手段100は、カラオケ演奏曲の出力に伴って音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力される利用者の音声に応じてその利用者によるカラオケ演奏の内容を評価する。例えば、前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ62によりディジタル信号に変換された音声情報と、前記シンセサイザ60により出力される演奏情報(MIDIデータ)とを比較し、メロディなどの基本音程と入力される音声から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として評価を行う。この評価の態様としては、例えば、100点満点中何点というように数値的に採点を行うものであってもよいし、5段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよい。更には、合格か不合格かを判定するというように二者択一的な判定を行うものであっても構わない。また、好適には、1曲のカラオケ演奏が終了する毎にそのカラオケ演奏の評価を行うものであるが、カラオケ演奏の演奏中に複数回の小評価を行い、それら複数の小評価結果の平均値を算出することにより最終的な演奏評価を行うものであってもよい。
【0038】
画面分割手段102、表示区画分配手段104、及び映像表示制御106は、本実施例のゲームを実行するゲーム実行手段108の要素である。すなわち、上記画面分割手段102は、前記映像表示装置30の画面を予め複数の表示区画に分割する。好適には、前記映像表示装置30の画面を碁盤目状(矩形パネル状)に分割して複数の表示区画とする。本実施例では、図8等に示すように、前記映像表示装置30の画面を縦4×横5の碁盤目状に分割して複数の表示区画とする態様について説明するが、例えば縦5×横5等といったように縦横等分割に分割するものであってもよい。また、縦横それぞれの分割数(例えば、4〜10何れかの値)を入力させる等して、利用者の所望する画面分割を行う態様も考えられる。このようにして分割された画面は、前記表示区画分配手段104により分配される表示区画の分配単位を定めるものであるため、上記画面分割手段102は、換言すれば、表示区画分配単位設定手段である。なお、図8等に示す画面では、表示区画の区分を示す区切り線が表示されているが、斯かる区切り線は必ずしも表示されなくともよい。すなわち、上記画面分割手段102により分割される複数の表示区画は、以下に詳述する表示区画分配手段104による処理において識別可能とされれば足り、それ以外では必ずしも視覚的に確認できなくともよい。
【0039】
上記表示区画分配手段104は、上記画面分割手段102により分割された複数の表示区画の何れかを前記演奏評価手段100の評価結果に応じてその評価結果の対象である単位ユーザに分配する。例えば、前記演奏評価手段100の評価結果が予め定められた閾値以上である場合には、何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画(フリー区画)の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配する。また、予め定められた第1の閾値以上第2の閾値未満である場合には、上記フリー区画の何れか1つの区画を分配し、第2の閾値以上である場合には、上記フリー区画の何れか2つの区画を分配するというように、前記演奏評価手段100の評価結果に応じて分配する表示区画の数を異ならせるものであってもよい。このようにして所定の単位ユーザに分配された表示区画は、その単位ユーザの占有区画として設定されるものであるため、上記表示区画分配手段104は、換言すれば、占有区画設定手段である。
【0040】
前記映像表示制御手段106は、本実施例のゲームに関して前記映像表示装置30に表示される映像を前記CRTコントローラ56を介して制御するものであり、前記表示区画分配手段104により単位ユーザに分配された表示区画すなわち占有区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる表徴により識別可能に表示させる。好適には、前述した図7の画面に従って選択された色をもって表徴とし、前記CRTコントローラ56を介して各単位ユーザの占有区画をそれぞれ異なる色により識別可能に表示させる。斯かる占有区画の色分けは、必ずしも各表示区画をベタ塗りするものでなくともよく、例えば、各表示区画をその色で縁取りするものであってもよい。また、記号やイラスト等をもって表徴とし、各単位ユーザの占有区画にそれら記号やイラスト等を付加的に表示するものであってもよい。
【0041】
前記表示区画分配手段104は、好適には、前記演奏評価手段100の評価結果に応じて何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに選択させ、その選択された表示区画をその単位ユーザに分配する。図8及び図9は、斯かる表示区画の分配に際して前記映像表示装置30に表示される表示区画選択画面を例示する図である。所定の単位ユーザへの表示区画の分配が行われる場合、図8に示すように、分配の対象となる単位ユーザの名前を指定して区画の選択を指示する文字映像(テロップ)が表示されると共に、何れの単位ユーザにも分配されていないフリー区画を移動するカーソルが表示される。そして、前記リモコン装置66等によりそのカーソルが移動させられ、所定のフリー区画を選択する操作が行われた場合、図9に示すように、分配されるのはその区画で良いか否かを質問する文字映像が表示される。この図9に示す画面において質問を肯定するテロップを選択する操作が行われた場合、上記カーソルにより示される区画A44(図10参照)が対象となる単位ユーザに分配され、その単位ユーザの占有区画とされる。
【0042】
前記表示区画分配手段104は、好適には、所定の単位ユーザに分配された表示区画によりその単位ユーザに分配されていない表示区画が挟まれた場合、その挟まれた表示区画をその単位ユーザに分配(再分配)する。以下、図10を参照しつつこの再分配について説明する。例えば、図9に示す画面のように上記区画A44の分配前においては、縦線領域で表徴される表示区画A33及びA34は、第1の単位ユーザの占有区画とされており、右上から左下への斜線領域で表徴される表示区画A24のみが第2の単位ユーザ(せいいちろう)の占有区画とされている。ここで、第2の単位ユーザにより表示区画A44が選択され、その表示区画A44がその単位ユーザに分配された場合、上記第1の単位ユーザの占有区画とされていた表示区画A34は、第2の単位ユーザの占有区画である表示区画A24及びA44によって挟まれることになる。この場合、その挟まれた表示区画A34は、第2の単位ユーザに再分配され、図10に示すようにその第2の単位ユーザの占有区画とされる。ここで、表示区画が挟まれる場合とは、例示した縦並びの場合のみならず横並びの場合及び斜め並びの場合が考えられる。例えば、図10に示す状態から上記第1の単位ユーザに表示区画A35が分配された場合、表示区画A34は第1の単位ユーザの占有区画である表示区画A33及びA35によって挟まれることになり、その第1の単位ユーザに再分配される。また、図10に示す状態から上記第1の単位ユーザに表示区画A15が分配された場合、表示区画A24は第1の単位ユーザの占有区画である表示区画A15及びA33によって挟まれることになり、その第1の単位ユーザに再分配される。また、単位ユーザが3人以上の場合であっても同様に、所定の単位ユーザに分配された表示区画により挟まれた表示区画がその単位ユーザに分配される。
【0043】
前記映像表示制御手段106は、所定の演奏曲の演奏に際してその演奏曲の歌詞文字映像の表示を制御する。具体的には、その演奏曲に対応するカラオケ情報に含まれる歌詞情報を読み出し、その歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成し、前記CRTコントローラ56及びビデオミキサ34を介して前記映像表示装置30により表示させる。また、上記カラオケ情報に含まれる色替タイミング情報を読み出し、その色替タイミング情報に基づいて上記歌詞文字映像を演奏に合わせて色替えする。本実施例のゲームでは、例えば、1曲のカラオケ演奏が終了する毎に前記映像表示装置30の画面に次にカラオケ演奏を行う単位ユーザの名前が表示(指示)される。その指示された単位ユーザにより選曲番号の入力が行われ、その選曲番号に対応する演奏曲の出力、上記歌詞文字映像の表示制御、及び前述した演奏評価制御が実行され、その演奏評価の結果に応じて前述した表示区画分配制御が実行される。この演奏に際して、前記映像表示制御手段106は、好適には、その演奏を行う単位ユーザすなわち演奏開始時に指示された単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画にのみ前記歌詞文字映像を表示させる。図11は、本実施例のゲームにおける前記第1の単位ユーザのカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される歌詞文字映像を含む画面を例示する図である。この図11に示すように、前記第1の単位ユーザによる演奏に際しては、その単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画には歌詞文字映像が表示されるが、第2の単位ユーザに分配された表示区画A24、A34、A44には歌詞文字映像が表示されない。斯かる歌詞文字映像の非表示は、前記CRTコントローラ56を介して対象となる表示区画における歌詞文字映像の前面側レイヤに不透明のベタ映像を重ねて表示すること等により行われ、例えばその表示区画を占有する単位ユーザを表徴する色のベタ映像を重ねて表示することで、図11に示すようにそれら表示区画に関しては歌詞文字映像が非表示とされる。
【0044】
図12は、前記カラオケ装置16のCPU44によるカラオケゲーム(カラオセロ)実行制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0045】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、前記電子早見本装置22等によりカラオセロの開始操作が行われたか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70に表示される図6に示すようなエントリー入力画面に従ってゲームに参加する単位ユーザの人数が入力される。次に、SA3において、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70に表示される図7に示すようなエントリー入力画面に従って各単位ユーザの名前及び色が順次入力される。次に、前記画面分割手段102の動作に対応するSA4において、前記映像表示装置30の画面が分割されて例えば図8に示すような縦4×横5の碁盤目状の表示区画とされる。次に、SA5において、演奏順である単位ユーザの名前が前記映像表示装置30に表示され、前記リモコン装置66等を入力装置として選曲番号が入力される。次に、SA6において、SA5にて選曲された演奏曲のカラオケ演奏が行われる。この演奏に際して、図11に示すように、SA5にて表示された演奏順である単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画にのみ歌詞文字映像が表示される。また、前記マイクロフォン40から入力されて前記A/Dコンバータ62によりディジタル信号に変換された音声情報乃至はその要素が前記RAM34に記憶される。次に、前記演奏評価手段100の動作に対応するSA7において、SA6のカラオケ演奏曲の出力に伴って音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力された利用者の音声に応じてその利用者によるカラオケ演奏の内容が評価される。次に、SA8において、SA7の評価結果が所定の閾値以上であるか否かが判断される。このSA8の判断が否定される場合には、SA10以下の処理が実行されるが、SA8の判断が肯定される場合には、前記表示区画分配手段104の動作に対応するSA9において、前記映像表示装置30に図8に示すような画面が表示され、その画面に従って前記リモコン装置66等の操作により選択された表示区画が対象となる単位ユーザに分配される。また、この分配に際して、その分配された表示区画によりその単位ユーザに分配されていない表示区画が挟まれた場合、その挟まれた表示区画がその単位ユーザに分配(再分配)される。次に、SA10において、カラオセロ終了であるか否か、すなわち全ての表示区画がそれぞれ何れかの単位ユーザに占有される等のゲーム終了条件が満たされたか否かが判断される。このSA10の判断が否定される場合には、SA5以下の処理が再び実行されるが、SA10の判断が肯定される場合には、SA11において、ゲーム最終結果として各単位ユーザの占有区画数等及びそれに応じた順位等が導出され、その結果が前記映像表示装置30に表示された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA2乃至SA6、SA9、及びSA11が前記映像表示制御手段106の動作に対応する。
【0046】
このように、本実施例にによれば、前記演奏曲の出力に伴って音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力される音声に応じて演奏の内容を評価する演奏評価手段100(SA7)と、前記映像表示装置30の画面を予め複数の表示区画に分割する画面分割手段102(SA4)と、前記演奏評価手段100の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配する表示区画分配手段104(SA9)とを、有することから、カラオケ演奏とゲームとを並行的に楽しむことができ、前記映像表示装置30の画面における表示区画を演奏評価に応じて占有してゆくという視覚的に楽しいゲームを実行できる。すなわち、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケ装置16を提供することができる。
【0047】
また、前記ゲームは、複数の単位ユーザを主体として行われるものであり、前記映像表示制御手段106(SA2乃至SA6、SA9、及びSA11)は、それら単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる表徴により識別可能に表示させるものであるため、前記映像表示装置30の画面における表示区画を演奏評価に応じて複数の単位ユーザにより奪い合うという娯楽性の高いゲームを実現できることに加え、各単位ユーザの占有区画を視覚的に認識させられるという利点がある。
【0048】
また、前記映像表示制御手段106は、前記単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる色により識別可能に表示させるものであるため、各単位ユーザの占有区画を実用的な態様で視覚的に認識させられるという利点がある。
【0049】
また、前記映像表示制御手段106は、前記演奏に際してその演奏を行う単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画にのみ前記歌詞文字映像を表示させるものであるため、前記ゲームの中途結果を視覚的に分かり易い形でカラオケ演奏に反映させることで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0050】
また、前記表示区画分配手段104は、前記演奏評価手段100の評価結果が所定の閾値以上である場合には、前記複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するものであるため、前記演奏評価手段100の評価結果を実用的な態様で前記ゲームに反映させられるという利点がある。
【0051】
また、前記表示区画分配手段104は、前記演奏評価手段100の評価結果に応じて前記複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに選択させ、その選択された表示区画をその単位ユーザに分配するものであるため、前記表示区画の分配にユーザの希望を反映させることで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0052】
また、前記画面分割手段102は、前記映像表示装置30の画面を予め碁盤目状に分割して前記複数の表示区画とするものであり、前記表示区画分配手段104は、それら個々の碁盤目状の表示区画を前記単位ユーザへの分配単位とするものであるため、実用的な態様で分割された複数の表示区画に基づいて前記ゲームを実行できるという利点がある。
【0053】
また、前記表示区画分配手段104は、所定の単位ユーザに分配された表示区画によりその単位ユーザに分配されていない表示区画が挟まれた場合、その挟まれた表示区画をその単位ユーザに分配するものであるため、前記表示区画の分配にオセロ(登録商標)ゲームの要素を付加することで、更に娯楽性の高いゲームを実現できるという利点がある。
【0054】
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、前述した実施例と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【実施例2】
【0055】
本実施例のカラオケシステムは、図1を用いて前述したカラオケシステム10と同様の構成により実現され、そのカラオケシステム10に備えられた複数のカラオケ装置16を用いて本第2発明の一実施例であるゲーム実行制御を行うものである。具体的には、斯かるゲームに関与する複数のカラオケ装置16のうち何れかに備えられた前記画面分割手段102により、前記映像表示装置30の画面を複数のカラオケ装置16に共通する(ゲームに関与するカラオケ装置16に共用される)複数の表示区画に予め分割し、各カラオケ装置16及び単位ユーザを一対一に対応させて前記ゲームを実行する。すなわち、前述の実施例では、例えば1つの個室14に備えられた1台のカラオケ装置16を用いて複数の単位ユーザにより前記ゲームが行われるものであったが、本実施例では、各個室14に備えられたカラオケ装置16につき1単位ユーザが対応付けられ、部屋対抗でカラオケ歌合戦が行われる。このため、各個室14においてカラオケ演奏を楽しむ複数の利用者が1つの纏まりとして単位ユーザとされる。以下の説明において、この複数の利用者から構成される単位ユーザをチームと称する。
【0056】
本実施例のゲームは、好適には、前記電子早見本装置22等を入力装置としてエントリー入力(ゲーム参加入力)が行われることにより開始される。図13は、上記ゲーム実行制御の参加に際して前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70に表示されるエントリー入力画面を例示する図である。例えば、前記電子早見本装置22のメニュー画面等において上記ゲームに参加するためのボタンが押された場合、図13に示すように、チームの名前及び色を入力するための画面が表示される。本実施例のゲームにおいては、このようにして入力されたチームの名前がそのチームの識別記号として用いられると共に、選択された色が表示区画の分配に関してそのチームの占有区画を識別可能に示すための表徴として用いられる。この図13の画面に従っての入力に際しては、既にエントリーが完了している他のカラオケ装置16との間で前記LAN24による情報通信が行われ、例えば上記チームの色の選択に関して、他のチームにより既に選択されている色は選択不能とされる。図13の画面に従ってチームの名前及び色が入力されてエントリーが終了すると、前記LAN24を介して他のカラオケ装置16から情報が取得され、図14に示すように、ゲームに参加するチームの名前及び色の一覧が前記映像表示装置30に表示される。そして、予め定められた所定数のチームのエントリー完了、所定のエントリー時間の経過といったゲーム開始条件が満たされることで、その時点においてエントリーが完了している複数のカラオケ装置16が同期してゲーム実行制御を開始する。なお、図13に示すような画面が前記映像表示装置30に表示され、前記リモコン装置66等によりチームの名前及び色等の入力が行われるものであってもよい。
【0057】
本実施例のゲームに際しては、そのゲームに参加する複数のカラオケ装置16全てが同期してカラオケ演奏制御を実行する。このカラオケ演奏制御は、選曲番号の入力なしにランダムに選曲された演奏曲を全てのカラオケ装置16で共通して演奏するものであってもよいし、各カラオケ装置16における選曲番号の入力を待ってそれぞれのカラオケ装置16で異なる演奏曲を演奏するものであってもよい。また、ゲームに参加する複数のカラオケ装置16に順次選曲権を与え、所定のカラオケ装置16において選曲された演奏曲を全てのカラオケ装置16で共通して演奏するものであっても構わない。このカラオケ演奏に際して、各カラオケ装置16に備えられた前記演奏評価手段100により演奏評価が行われる。その評価結果は、例えば、前記LAN24を介して何れかのカラオケ装置16に集約され、そのカラオケ装置16に備えられた表示区画分配手段104によりそれらの評価結果が比較される。この評価結果の比較は、各カラオケ装置16により個別に実行されるものであってもよい。そして、前記映像表示制御手段106により評価結果が所定位以上のチームに対応するカラオケ装置16の映像表示装置30に前述した図8のような画面を表示させ、何れのチームにも分配されていない表示区画のうち何れかを選択させて、その選択された表示区画を前記表示区画分配手段104によりそのチームに分配する。この分配は、好適には、評価結果が上位のチームから順次行われるが、最上位のチームにのみ分配を行う態様も考えられる。このようにして行われた分配の結果は前記LAN24を介してゲームに参加する複数のカラオケ装置16全てに反映され、次回のカラオケ演奏においてはその分配結果である表示区画の占有状態に基づいて以下に詳述する映像表示制御が行われる。
【0058】
本実施例のゲームにおけるカラオケ演奏では、各カラオケ装置16毎に個別に前記映像表示装置30に表示されるカラオケ演奏画面を制御する。例えば、その時点における画面の表示区画の占有状態が図15のようなものである場合、第1のチーム(ジュン&マイ)に対応するカラオケ装置16によるカラオケ演奏では、図16に示すように、そのチームの占有区画すなわち縦線領域で表徴される表示区画及び何れのチームにも分配されていない表示区画にのみ歌詞文字映像が表示され、右上から左下への斜線領域で表徴される第2のチーム(ゴスペルブラザーズ)の占有区画及び左上から右下への斜線領域で表徴される第3のチーム(仲良し三人組)の占有区画に関しては歌詞文字映像は表示されない。一方、第2のチームに対応するカラオケ装置16によるカラオケ演奏では、図17に示すように、そのチームの占有区画すなわち右上から左下への斜線領域で表徴される表示区画及び何れのチームにも分配されていない表示区画にのみ歌詞文字映像が表示され、縦線領域で表徴される第1のチームの占有区画及び左上から右下への斜線領域で表徴される第3のチームの占有区画に関しては歌詞文字映像は表示されない。また、ゲームに参加するチームの数が比較的多い場合には、チーム間で同盟の締結を可能とする態様も考えられ、同盟チームの占有区画に関しては歌詞文字映像を表示させるといった映像表示制御を行うものであってもよい。
【0059】
図18は、前記カラオケ装置16のCPU44によるカラオケゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0060】
先ず、SB1において、前記電子早見本装置22等によりカラオセロへの参加操作が行われたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70に表示される図13に示すようなエントリー入力画面に従ってチームの名前が入力される。次に、SB3において、上記エントリー入力画面に従ってチームの色が選択される。次に、SB4において、SB3にて選択された色が他のチームにより既に選択されているか否かが判断される。このSB4の判断が肯定される場合には、その色が他のチームにより既に選択されている旨のメッセージが前記タッチパネルディスプレイ70に表示され、SB3以下の処理が再び実行されるが、SB4の判断が否定される場合には、前記画面分割手段102の動作に対応するSB5において、ゲームに参加する全チームの名前及び色が前記LAN24を介して取得され、前記映像表示装置30に図14に示すような画面が表示されると共に、前記映像表示装置30の画面が分割されて例えば図8に示すような縦4×横5の碁盤目状の表示区画とされる。次に、SB6において、各チーム毎すなわち各カラオケ装置16毎に選曲番号の入力が行われる。そして、全てのカラオケ装置16における選曲番号の入力が確認された後、SB7において、SB6にて選曲された演奏曲のカラオケ演奏が行われる。この演奏に際して、図16及び図17に示すように、そのカラオケ装置16に対応するチームに分配された表示区画及び何れのチームにも分配されていない表示区画にのみ歌詞文字映像が表示される。また、前記マイクロフォン40から入力されて前記A/Dコンバータ62によりディジタル信号に変換された音声情報乃至はその要素が前記RAM34に記憶される。次に、前記演奏評価手段100の動作に対応するSB8において、SB7のカラオケ演奏曲の出力に伴って音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力された利用者の音声に応じてその利用者によるカラオケ演奏の内容が評価される。次に、SB9において、全てのチームの演奏評価の結果が前記LAN24を介して他のカラオケ装置16から取得され、自機によるカラオケ演奏の評価結果が上位2チーム以内であるか否かが判断される。このSB9の判断が否定される場合には、SB13以下の処理が実行されるが、SB9の判断が肯定される場合には、SB10において、自機によるカラオケ演奏の評価結果が最上位であるか否かが判断される。このSB10の判断が否定される場合には、SB11において、最上位チームの選択の完了を待って前記映像表示装置30に図8に示すような画面が表示され、その画面に従って前記リモコン装置66等の操作により選択された表示区画が対象となるチームに分配されるが、SB10の判断が肯定される場合には、SB12において、前記映像表示装置30に図8に示すような画面が表示され、その画面に従って前記リモコン装置66等の操作により選択された表示区画が対象となるチームに分配される。また、このSB11及びSB12の分配に際して、その分配された表示区画によりそのチームに分配されていない表示区画が挟まれた場合、その挟まれた表示区画がそのチームに分配(再分配)される。次に、SB13において、カラオセロ終了であるか否か、すなわち全ての表示区画がそれぞれ何れかのチームに占有される等のゲーム終了条件が満たされたか否かが判断される。このSA13の判断が否定される場合には、SB14において、新たに設定された表示区画の占有状態を示す情報が全カラオケ装置16へ送信された後、SB6以下の処理が再び実行されるが、SA13の判断が肯定される場合には、SB15において、ゲーム最終結果として各チームの占有区画数等及びそれに応じた順位等が導出され、その結果が前記映像表示装置30に表示された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SB11及びSB12が前記表示区画分配手段104の動作に、SB2、SB3、SB5、SB7、及びSB15が前記映像表示制御手段106の動作に対応する。
【0061】
このように、本実施例によれば、前記カラオケ装置16を複数備え、それらカラオケ装置16が相互に通信可能に接続されたカラオケシステム10であって、前記ゲーム実行手段108は、前記映像表示装置30の画面を前記複数のカラオケ装置16に共通する複数の表示区画に予め分割し、各カラオケ装置16及びチームを一対一に対応させて前記ゲームを実行するものであることから、カラオケ演奏とゲームとを並行的に楽しむことができ、前記映像表示装置30の画面における表示区画を演奏評価に応じて占有してゆくという視覚的に楽しいゲームを実行できる。すなわち、カラオケ演奏と密接に連動する娯楽性の高いゲームを実現するカラオケシステム10を提供することができる。
【0062】
また、前記ゲーム実行手段108は、前記ゲームに参加する全てのチームに同期して演奏を行わせ、前記演奏評価手段100による評価結果を比較して所定位以上のチームに上位から順に前記複数の表示区画の何れかを選択させ、その選択された表示区画をそのチームに分配するものであるため、例えばカラオケボックス等において各個室14毎の利用者を単位ユーザとして部屋対抗の歌合戦ゲームを実行することができ、娯楽性の高い新たなカラオケ演奏の遊びを提供できるという利点がある。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0064】
例えば、前述の実施例において、前記ゲーム実行手段108は、前記映像表示装置30の画面を予め複数の表示区画に分割し、それら複数の表示区画を単位ユーザに分配するゲームを実行するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記LAN24等を介して所定の指令を送信することにより前記電子早見本装置22に備えられたタッチパネルディスプレイ70の画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段100の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものであってもよい。このようにすれば、前記電子早見本装置22に備えられたタッチパネルディスプレイ70の画面を用いてゲームを実現でき、前記映像表示装置30の画面には別の映像を表示させるといったように、ゲームの楽しみ方の幅を広げることができるという利点がある。また、好適には、前記映像表示装置30及びタッチパネルディスプレイ70の画面を共通する複数の表示区画に予め分割し、それら映像表示装置30及びタッチパネルディスプレイ70の画面をそれぞれ個別の単位ユーザに対応付け、前記演奏評価手段100の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものであってもよい。このようにすれば、前記映像表示装置30の画面は歌唱中の単位ユーザに対応する表示を行い、前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ70の画面は演奏待ちの単位ユーザに対応する表示を行うといったように、ゲームの楽しみ方の幅を広げることができるという利点がある。
【0065】
また、前述の実施例において、前記表示区画分配手段104は、1曲の演奏曲のカラオケ演奏が終了する毎に表示区画を分配するものであったが、例えば、1曲の演奏曲のカラオケ演奏中に前記演奏評価手段100により複数回の演奏評価を行い、その演奏評価の評価結果に応じて演奏終了までに表示区画を複数回分配するものであってもよい。このようにすれば、1曲の演奏曲のカラオケ演奏中にスピーディーに表示区画が分配されてゆくため、スピード感溢れる娯楽性の高いゲームを実現できる。また、カラオケ演奏が2巡する間にそれまでに獲得された演奏評価が最も高かった単位ユーザにボーナスとして表示区画を選択させる等、分配の方法にバリエーションをつけても構わない。
【0066】
また、前述の第1実施例において、前記表示区画分配手段104は、前記演奏評価手段100の評価結果が所定の閾値以上である場合には、前記複数の表示区画の何れかをその評価結果の対象である単位ユーザに分配するものであったが、この閾値は必ずしも固定された値でなくともよく、例えば前記画面分割手段102による分割された表示区画の総数等に応じて変化させられるものであってもよい。また、エントリー画面等においてプロモード及びアマモードのうち何れかを選択させ、アマモードではプロモードよりも閾値を低くするといった態様も考えられる。
【0067】
また、前述の第2本実施例では、ゲームに関与する各カラオケ装置16に備えられた前記表示区画分配手段104によりそれぞれ個別に表示区画の分配制御を行い、前記LAN24を介してその分配結果を共有する態様について説明したが、何れかのカラオケ装置16をマスターコマンダとして設定し、そのカラオケ装置16により集約的に表示区画の分配制御を行うものであってもよい。
【0068】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図1のカラオケシステムに備えられた電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図4】図3の電子早見本装置の構成を例示するブロック線図である。
【図5】図2のカラオケ装置のCPUに備えられたゲーム実行制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図6】図2のカラオケ装置によるゲーム実行制御の開始に際して図4の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示されるエントリー画面を例示する図である。
【図7】図2のカラオケ装置によるゲーム実行制御の開始に際して図4の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示されるエントリー画面を例示する図である。
【図8】図2のカラオケ装置によるゲームにおける表示区画の分配に際して映像表示装置に表示される表示区画選択画面を例示する図である。
【図9】図2のカラオケ装置によるゲームにおける表示区画の分配に際して映像表示装置に表示される表示区画選択画面を例示する図である。
【図10】図2のカラオケ装置によるゲームにおける表示区画の分配に際して所定の単位ユーザの表示区画により挟まれた表示区画がその単位ユーザに分配される様子を説明する図である。
【図11】図2のカラオケ装置によるゲームにおけるカラオケ演奏に際して映像表示装置に表示される歌詞文字映像を含むカラオケ演奏画面を例示する図である。
【図12】図2のカラオケ装置のCPUによるカラオケゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートである。
【図13】図2のカラオケ装置を複数用いた部屋対抗のゲームへの参加に際して図4の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示されるエントリー画面を例示する図である。
【図14】図2のカラオケ装置を複数用いた部屋対抗のゲームの開始に際して映像表示装置に表示される参加チーム紹介画面を例示する図である。
【図15】図2のカラオケ装置を複数用いた部屋対抗のゲームにおける表示区画の占有状態を例示する図である。
【図16】図15に示すような表示区画の占有状態における第1のチームのカラオケ演奏に際して映像表示装置に表示されるカラオケ演奏画面を例示する図である。
【図17】図15に示すような表示区画の占有状態における第2のチームのカラオケ演奏に際して映像表示装置に表示されるカラオケ演奏画面を例示する図である。
【図18】図2のカラオケ装置のCPUによるそれらカラオケ装置を複数用いた部屋対抗のカラオケゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
10:カラオケシステム
16:カラオケ装置
22:電子早見本装置
30:映像表示装置
40:マイクロフォン(音声入力装置)
70:タッチパネルディスプレイ
100:演奏評価手段
108:ゲーム実行手段
15、A24、A33、A34、A35、A44:表示区画

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に、該演奏曲の歌詞文字映像を映像表示装置の画面に表示させるカラオケ装置であって、
前記演奏曲の出力に伴って音声入力装置から入力される音声に応じて演奏の内容を評価する演奏評価手段と、
前記映像表示装置の画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかを該評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するゲーム実行手段と
を、有することを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記ゲームは、複数の単位ユーザを主体として行われるものであり、前記ゲーム実行手段は、それら単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる表徴により識別可能に表示させるものである請求項1のカラオケ装置。
【請求項3】
前記ゲーム実行手段は、前記単位ユーザに分配された表示区画を各単位ユーザ毎にそれぞれ異なる色により識別可能に表示させるものである請求項2のカラオケ装置。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、前記演奏に際して該演奏を行う単位ユーザに分配された表示区画及び何れの単位ユーザにも分配されていない表示区画にのみ前記歌詞文字映像を表示させるものである請求項1から3の何れかのカラオケ装置。
【請求項5】
前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段の評価結果が所定の閾値以上である場合には、前記複数の表示区画の何れかを該評価結果の対象である単位ユーザに分配するものである請求項1から4の何れかのカラオケ装置。
【請求項6】
前記ゲーム実行手段は、前記演奏評価手段の評価結果に応じて前記複数の表示区画の何れかを該評価結果の対象である単位ユーザに選択させ、その選択された表示区画を該単位ユーザに分配するものである請求項1から5の何れかのカラオケ装置。
【請求項7】
前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置の画面を予め碁盤目状に分割して前記複数の表示区画とするものであり、それら個々の碁盤目状の表示区画を前記単位ユーザへの分配単位とするものである請求項1から6の何れかのカラオケ装置。
【請求項8】
前記ゲーム実行手段は、所定の単位ユーザに分配された表示区画により該単位ユーザに分配されていない表示区画が挟まれた場合、該挟まれた表示区画を該単位ユーザに分配するものである請求項7のカラオケ装置。
【請求項9】
前記カラオケ装置を遠隔操作するために、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置を有し、前記ゲーム実行手段は、該タッチパネルディスプレイの画面を予め複数の表示区画に分割し、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかを該評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものである請求項1から8の何れかのカラオケ装置。
【請求項10】
前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置及びタッチパネルディスプレイの画面を共通する複数の表示区画に予め分割し、それら映像表示装置及びタッチパネルディスプレイの画面をそれぞれ個別の単位ユーザに対応付け、前記演奏評価手段の評価結果に応じてそれら複数の表示区画の何れかを該評価結果の対象である単位ユーザに分配するゲームを実行するものである請求項9のカラオケ装置。
【請求項11】
請求項1から10の何れかのカラオケ装置を複数備え、それらカラオケ装置が相互に通信可能に接続されたカラオケシステムであって、
前記ゲーム実行手段は、前記映像表示装置の画面を前記複数のカラオケ装置に共通する複数の表示区画に予め分割し、各カラオケ装置及び単位ユーザを一対一に対応させて前記ゲームを実行するものであることを特徴とするカラオケシステム。
【請求項12】
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームに参加する全ての単位ユーザに同期して演奏を行わせ、前記演奏評価手段による評価結果を比較して所定位以上の単位ユーザに上位から順に前記複数の表示区画の何れかを選択させ、その選択された表示区画を該単位ユーザに分配するものである請求項11のカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−24989(P2007−24989A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−203557(P2005−203557)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】